(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108963
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】U字構
(51)【国際特許分類】
E03F 5/04 20060101AFI20240805BHJP
【FI】
E03F5/04 A
E03F5/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013655
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 和志郎
(72)【発明者】
【氏名】林 宏三郎
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
【テーマコード(参考)】
2D063
【Fターム(参考)】
2D063CA02
2D063CA15
2D063CB01
(57)【要約】
【課題】 U字構へのドロの侵入を防止しつつU字構の排水を行うことで溢水を効果的に防止できるU字構、及び/又は、U字構の底に溜まったドロやゴミによる目詰まりの生じ難いU字構を提供する。
【解決手段】
底板と側板を有するU字構であって、側板は、内側から外側に向けて下降する傾斜の排水口を有することを特徴とするU字構とした。底板にU字構の長手方向に延びる突起を設けるとよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板と側板を有するU字構であって、
前記側板に、内側から外側に向けて下降する傾斜の排水口を形成したことを特徴とするU字構。
【請求項2】
前記排水口を有する複数の前記排水ブロックと、前記排水口を有さない複数のU字構が長手方向に配列されていることを特徴とする請求項1のU字構。
【請求項3】
前記排水口がスリット状であることを特徴とする請求項1又は2のU字構。
【請求項4】
前記排水ブロックは、高さ方向に離間して配列された複数のプレートを有し、
前記排水部は、前記複数のプレートの間に形成されていることを特徴とする請求項3のU字構。
【請求項5】
前記底板が、前記U字構の長手方向に延びる突起を有することを特徴とする請求項1のU字構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水性、目詰まり防止性に優れるU字構に関する。
【背景技術】
【0002】
路面の冠水防止や排水等を目的として道路脇等にU字構(側溝)が敷設されている。しかし、豪雨等の増水時にU字構から水が溢れて冠水を生じる問題があり、及び/又は、U字構の底に溜まったドロやゴミによる目詰まりを生じる問題があり、これらの対策が求められている。
【0003】
しかし、出願人が実施した調査では、これらの問題に対処した従来技術は発見されなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-290817公報
【特許文献2】実用新案登録第3092402号公報
【特許文献3】特開平11-336006号公報
【特許文献4】実開平05-083090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、U字構へのドロの侵入を防止しつつU字構から外部に排水を行うことで溢水を効果的に防止できるU字構を提供する。また、U字構の底に溜まったドロやゴミによる目詰まりの生じ難いU字構を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願には、
底板と側板を有するU字構であって、
前記側板に、内側から外側に向けて下降する傾斜の排水口を形成したことを特徴とするU字構が開示される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】U字構10の断面図を示す(
図2のA-A断面図)。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1,2は、本発明の1実施形態のU字構10を示す。U字構10は、道路脇等の土中に埋設し得る。U字構10はコンクリート等で形成し得る。
【0009】
図1のように、U字構10は、底板11とその左右の側板12を有する。側板12は、1つ又は複数の排水口13を有する。排水口13は、U字構10の内側から外側に向けて下降する傾斜を有する。
【0010】
図2のように、U字構10は、排水口13を有する排水ブロック20と、排水口13を有さない通常のU字ブロック30で構成し得る。排水ブロック20とU字ブロック30は、U字構10の長手方向に交互に配置し得る。排水ブロック20が多いほど排水性能は高く、U字ブロック30が多いほど強度/コストは改善するので、排水ブロック20とU字ブロック30の個数比又は延長比を適宜貼設するとよい。
【0011】
図2,3のように、排水ブロック20は、柱状部21と、柱状部21の両側の複数のプレート部22で形成するとよい。各プレート部22を高さ方向に間隔を開けて配列し、その間にスリット状の排水口13を形成するとよい。柱状部21を複数設けてその間にプレート部22と排水口13を設けてもよい。スリット状の排水口13ではなく、孔状(例えば、円形孔)の排水口13としてもよい。
【0012】
底板11の例えば中央付近に1つ又は複数の突起14を形成してもよい。突起14は、排水ブロック20のみに設けてもよいが、排水ブロック20とU字ブロック30の両方に設けるのがよい。
【0013】
U字構10の上部に蓋40を配置してもよい。
【0014】
上記U字構10では、
図1に示すように、U字構10内部の水Aは排水口13から排出が可能である一方、排水口13の外側に向けて下降する傾斜による重力が掛かるため、外部のドロBはU字構10内部に侵入することができない。これにより、溢水を防止し、及び/又は、道路等の冠水を防止しつつ、ドロの侵入を防止できるU字構10が提供される。
【0015】
排水口13をスリット状にすることで排水性能の向上を図り得る。U字構10(又は排水ブロック20)を砕石層に埋設することで排水性能のさらなる向上を図り得る。
【0016】
底板11に突起14を設けると、U字構10内の水流が強くなり、底板11上のドロやゴミ50による目詰まりの防止効果が高くなる。
【0017】
上記実施形態に記載したU字構の構成要素やその寸法、形状、配置、材料等は、例示であり、他の態様も可能である。
【符号の説明】
【0018】
10・・・U字構
11・・・底板
12・・・側板
13・・・排水口
14・・・突起
20・・・排水ブロック
21・・・柱状部
22・・・プレート部
30・・・U字ブロック
40・・・蓋