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特開2024-108980首筋力トレーニング器具及び首筋力トレーニング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024108980
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】首筋力トレーニング器具及び首筋力トレーニング方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 23/025 20060101AFI20240805BHJP
   A61F 5/055 20060101ALI20240805BHJP
   A63B 21/05 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
A63B23/025
A61F5/055
A63B21/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013680
(22)【出願日】2023-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】523035505
【氏名又は名称】高野 信行
(74)【代理人】
【識別番号】100216736
【弁理士】
【氏名又は名称】竹井 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100202706
【弁理士】
【氏名又は名称】長野 克彦
(74)【代理人】
【氏名又は名称】長野 光宏
(72)【発明者】
【氏名】高野 信行
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098BB03
4C098BC03
4C098BC13
4C098BD16
(57)【要約】
【課題】 効率良く首周囲の筋肉を鍛えることができる首筋力トレーニング器具及び首筋力トレーニング方法を提供する。
【解決手段】 人体における首より上方の部位と当接可能な上方部と、
人体における首より下方の部位と当接可能な下方部と、を備え、
前記上方部と前記下方部とは近接又は離隔可能に接続されており、
前記上方部と前記下方部とを離隔状態に付勢する付勢部を有する、
首筋力トレーニング器具。
前記上方部と前記下方部とを接続する接続部を有し、
前記上方部と前記下方部とは前記接続部を軸として回動可能に接続されている、
首筋力トレーニング器具。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体における首より上方の部位と当接可能な上方部と、
人体における首より下方の部位と当接可能な下方部と、を備え、
前記上方部と前記下方部とは近接又は離隔可能に接続されており、
前記上方部と前記下方部とを離隔状態に付勢する付勢部を有する、
首筋力トレーニング器具。
【請求項2】
前記上方部と前記下方部とを接続する接続部を有し、
前記上方部と前記下方部とは前記接続部を軸として回動可能に接続されている、
請求項1に記載の首筋力トレーニング器具。
【請求項3】
2つの前記付勢部を少なくとも有し、
其々の前記付勢部は、前記上方部と固定される上端固定部、前記下方部と固定される下端固定部とを有し、
前記上方部は人体における顎と当接可能な顎当接部を有しており、
2つの前記付勢部における、其々の前記上端固定部は前記顎当接部の両側方に位置する、
請求項2に記載の首筋力トレーニング器具。
【請求項4】
前記上方部と前記下方部との近接又は離隔をロック可能なロック部を有し、
前記ロック部がロック状態の場合には前記上方部と前記下方部との近接又は離隔がロックされ、
前記ロック部がフリー状態の場合には前記上方部と前記下方部との近接又は離隔が可能である、
請求項1に記載の首筋力トレーニング器具。
【請求項5】
請求項1~4のうちいずれか一項に記載の首筋力トレーニング器具を人体における首の周囲に装着して、頭を前、後、左又は右に倒す動作を複数回繰り返す、
首筋力トレーニング方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、首筋力トレーニング器具及び首筋力トレーニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特表2022-532799号公報(特許文献1)がある。この公報には、「高さ、奥行き及び外周調整機構」を備える頸椎カラーが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2022-532799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
効率よく首周囲の筋肉を鍛えることができないおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば以下の構成を採用する。
人体における首より上方の部位と当接可能な上方部と、
人体における首より下方の部位と当接可能な下方部と、を備え、
前記上方部と前記下方部とは近接又は離隔可能に接続されており、
前記上方部と前記下方部とを離隔状態に付勢する付勢部を有する、
首筋力トレーニング器具。
【0006】
前記上方部と前記下方部とを接続する接続部を有し、
前記上方部と前記下方部とは前記接続部を軸として回動可能に接続されている、
首筋力トレーニング器具。
【0007】
2つの前記付勢部を少なくとも有し、
其々の前記付勢部は、前記上方部と固定される上端固定部、前記下方部と固定される下端固定部とを有し、
前記上方部は人体における顎と当接可能な顎当接部を有しており、
2つの前記付勢部における、其々の前記上端固定部は前記顎当接部の両側方に位置する、
首筋力トレーニング器具。
【0008】
前記上方部と前記下方部との近接又は離隔をロック可能なロック部を有し、
前記ロック部がロック状態の場合には前記上方部と前記下方部との近接又は離隔がロックされ、
前記ロック部がフリー状態の場合には前記上方部と前記下方部との近接又は離隔が可能である、
首筋力トレーニング器具。
【0009】
首筋力トレーニング器具を人体における首の周囲に装着して、頭を前、後、左又は右に倒す動作を複数回繰り返す、
首筋力トレーニング方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、効率良く首周囲の筋肉を鍛えることができる首筋力トレーニング器具及び首筋力トレーニング方法を提供する。
上述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】首筋力トレーニング器具の斜視図である。
図2】首筋力トレーニング器具の使用方法を説明する第1の図である。
図3】首筋力トレーニング器具の使用方法を説明する第2の図である。
図4】首筋力トレーニング器具の正面本体部の側面図である。
図5】首筋力トレーニング器具の付勢部のみを実線で示した正面図である。
図6】首筋力トレーニング器具の付勢部のみを実線で示した背面図である。
図7】首筋力トレーニング器具の付勢部のみを実線で示した右側面図である。
図8】首筋力トレーニング器具の付勢部のみを実線で示した平面図である。
図9】首筋力トレーニング器具の付勢部のみを実線で示した底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態における首筋力トレーニング器具を図1乃至図4により説明する。
本実施形態における首筋力トレーニング器具は、首周囲の筋肉を効率的に鍛えるための器具である。
利用者は首筋力トレーニング器具を人体における首周囲に装着して使用することができる。
図1乃至図3は利用者の首周囲に装着された状態の首筋力トレーニング器具1を示す。
【0013】
首筋力トレーニング器具1は正面本体部2及び背面本体部10を備えている。
正面本体部2は図1で示すように首の前側に装着される部分である。
背面本体部10は図1で示すように首の後側に装着される部分である。
正面本体部2と背面本体部10とは分離及び結合可能に構成されている。本実施形態においてはマジックテープ(登録商標)10Aにより分離及び結合可能である。
首筋力トレーニング器具1は人体と当接する部分においてクッションCを有していてもよい。
利用者は、それぞれ分離した状態の正面本体部2と背面本体部10とを首の周囲に位置させた後にマジックテープ(登録商標)10Aでそれぞれを結合させることで首の全周囲に首筋力トレーニング器具1を装着できる。
【0014】
図4は首筋力トレーニング器具1の正面本体部2の側面図である。
正面本体部2は、上方部3、下方部4、接続部5及び付勢部6を有する。
上方部3は人体における首より上方の部位と当接可能な部分である。
下方部4は人体における首より下方の部位と当接可能な部分である。
接続部5は上方部3と下方部4とを接続する部分であり、上方部3と下方部4とは近接又は離隔可能に接続されている。
付勢部6は上方部3と下方部4とを離隔状態に付勢する部分である。
【0015】
上方部3は人体における首より上方の部位である顎周囲と当接可能な部分である。
上方部3は、両端部において接続部5により下方部4と接続されている。
【0016】
上方部3は顎当接部31及び支持部32を有する。
顎当接部31は、顎先と当接可能な部分である。
支持部32は、顎当接部31を支持する部分であり、2つ存在する。各支持部32は、顎当接部31の両側方に位置する。各支持部32の、一端において顎当接部31と接続されており、他端において接続部5により下方部4と接続されている。
他の実施形態において、顎当接部31と支持部32とは同一部材により一体に構成されていてもよい。
【0017】
下方部4は人体における首より下方の部位である胸周囲(人体内部に鎖骨、胸骨又は肋骨が位置する部位)と当接可能な部分である。
下方部4は、両端部において接続部5により上方部3と接続されている。
【0018】
上方部3と下方部4とは接続部5を軸として回動可能に接続されている。
上方部3と下方部4とが接続部5を軸として回動することで、上方部3と下方部4とが近接又は離隔する。
【0019】
付勢部6は、本実施形態においては2つ存在する。他の実施形態として、付勢部6は1つでもよく、2つより多くてもよい。
付勢部6は、本実施形態において、伸縮機構を有しており、該伸縮機構の外周にバネを有している。
付勢部6は、上方部3と固定される上端固定部61、下方部4と固定される下端固定部62とを有する。
当該構成の付勢部6を有することで、上方部3と下方部4とを離隔状態に付勢している。
【0020】
2つの付勢部6における、其々の上端固定部61は顎当接部31の両側方に位置する。言い換えれば、顎先と当接する顎当接部31の中央部には付勢部6が位置しない。
其々の付勢部6の上端固定部61は、顎当接部31と支持部32とに跨って位置しており、本実施形態においては、上端固定部61により顎当接部31と支持部32とが接続されている。
【0021】
正面本体部2はロック部7をさらに有する。
ロック部7は上方部3と下方部4との近接又は離隔をロック可能とする機構である。
ロック部7がロック状態の場合には上方部3と下方部4との近接又は離隔がロックされる。
ロック部7がフリー状態の場合には上方部3と下方部4との近接又は離隔が可能となる。
【0022】
ロック部7は、上方部3が有するストッパー部71と、下方部4が有する受部72と、で構成される。
下方部4に設けられた受部72は、上下方向に延びる長手方向を有する切欠72Aと、該切欠72Aのうち当該長手方向に沿った両側部に複数設けられた係合溝72Bと、を含む。
【0023】
上方部3に設けられたストッパー部71は、上方部3の支持部32に設けられた支柱(図示せず)と、支柱の上端部に設けられた本体部と、を有する。
本体部は、受部72の係合溝72Bと係合可能な係合突起(図示せず)を有している。
支柱は切欠72Aを貫通している。
支柱は伸縮可能な機構を有しており、本体部が突出及び後退可能に構成されている。なお、支柱は付勢部材を有し、本体部が後退状態となるように付勢する。
本体部は支柱を軸として回転可能に構成されている。
本体部の係合突起が、所定の回転位置にある状態に限り、係合溝72Bの内側に係合突起が内在する(係合する)こととなり、つまり後退状態となる。言い換えれば、所定の回転位置に係合突起が位置しない場合には、係合突起と係合溝72Bは係合せず、本体部は突出状態となる。
【0024】
ストッパー部71の係合突起と係合溝72Bとが係合している場合(後退状態)には、ロック状態となり、上方部3と下方部4との近接又は離隔がロックされる。
ストッパー部71の係合突起と係合溝72Bとが係合していない場合(突出状態)には、フリー状態となり、上方部3と下方部4との近接又は離隔が可能となる。つまり、ストッパー部71は切欠72Aの内側で摺動する。
【0025】
首筋力トレーニング器具1を使用した首筋力トレーニング方法を説明する。
図2で示すように、利用者は顎先を顎当接部31に当接するように載置した状態で首周囲に首筋力トレーニング器具1を装着できる。
図3で示すように、図2で示す状態から利用者は頭を前に倒す動作を行うことができる(上方部3と下方部4とを近接させることができる)。この際、首筋力トレーニング器具1の付勢部6により利用者の顎(頭)には反発する力がかかる。主に首周囲の筋肉を使う当該動作を行うことで、使用する首周囲の筋肉に適度な負荷をかけることができる。
すなわち、利用者は頭を前に倒す動作を複数回繰り返すことにより効率良く首周囲の筋肉を鍛えることができる。
【0026】
なお、図4で示すように、本実施形態における首筋力トレーニング器具1は、接続部5と下端固定部62との距離が、接続部5と上端固定部61との距離より長くなっていてもよい。首を前に倒す動作を行う際に、下方部4においては付勢部6の下端固定部62付近に力が集中するところ、当該構成のように下端固定部62を(比較的首に近い位置に存在する)接続部5から離すことで、下方部4で受ける力を胸周囲に分散させることができる。
【0027】
本実施形態における首筋力トレーニング器具1を用いた他のトレーニング方法として、顎当接部31を耳周辺又は後頭部周辺に当接するように首周囲に首筋力トレーニング器具1を装着してもよい。この際、人体との当接箇所にクッションを追加で介してもよい。
すなわち、首筋力トレーニング器具1の装着箇所を調整することで、利用者は頭を左、右又は後ろに倒す動作を行うことができる。
【0028】
図1乃至図3で示す本実施形態における首筋力トレーニング器具1は背面本体部10を除いた図4で示す正面本体部2のみであっても、利用者は正面本体部2を手で押さえるなどして首周囲に固定して利用することもできる。すなわち、正面本体部2のみであっても首筋力トレーニング器具として利用することができる。
【0029】
図5乃至図9は、図1乃至図4で示す首筋力トレーニング器具1の正面本体部2の付勢部6のみを実線で示した図である。すなわち、首筋力トレーニング器具1の付勢部6における部分意匠を明確にするための図面である。
図5乃至図9で示す首筋力トレーニング器具は図1乃至図4で示す首筋力トレーニング器具1の正面本体部2からクッションCを除いたものである。
意匠出願への変更出願により部分意匠について権利取得する意思を有する。実線であらわした部分が部分意匠として意匠登録を受けようとする部分である。左側面図は右側面図と同一にあらわれるため省略する。
【0030】
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 :首筋力トレーニング器具
2 :正面本体部
3 :上方部
31 :顎当接部
32 :支持部
4 :下方部
5 :接続部
6 :付勢部
61 :上端固定部
62 :下端固定部
7 :ロック部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9