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特開2024-109022表示装置及びその駆動方法{Display Device and Driving Method thereof}
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109022
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】表示装置及びその駆動方法{Display Device and Driving Method thereof}
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3233 20160101AFI20240805BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/20 611H
G09G3/20 612T
G09G3/20 624B
G09G3/20 642A
G09G3/20 670K
G09G3/20 623N
G09G3/20 622A
G09G3/20 623A
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023171023
(22)【出願日】2023-10-02
(31)【優先権主張番号】10-2023-0012227
(32)【優先日】2023-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェ, ジンソル
(72)【発明者】
【氏名】ホン, ムギョン
【テーマコード(参考)】
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
5C080AA06
5C080BB05
5C080DD05
5C080FF11
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080JJ06
5C380AA01
5C380AB06
5C380BA36
5C380BA38
5C380BA39
5C380BB03
5C380BB04
5C380BD10
5C380BD11
5C380CA17
5C380CA31
5C380CC02
5C380CC09
5C380CC27
5C380CC33
5C380CC62
5C380CC63
5C380CD012
5C380CD013
5C380CF01
5C380CF07
5C380CF09
5C380CF22
5C380CF24
5C380CF48
5C380CF49
5C380CF61
5C380DA05
5C380DA35
5C380DA39
5C380DA49
5C380GA12
5C380GA14
5C380HA12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】映像が表示される表示駆動期間中にパネル焼き付きのような欠陥を検出できる表示装置及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】実施例は、サブピクセルを含み、フレーム単位で映像を表示する表示パネル110、1フレーム内で映像が表示されるアクティブ期間に前記サブピクセルにデータ電圧を印加する駆動回路部及び前記アクティブ期間に前記サブピクセルをセンシングするセンシング回路部を有するデータドライバー120、及び前記センシング回路部のセンシング結果に基づいて前記表示パネルの欠陥を検出するタイミング制御部140を含む表示装置100及びその駆動方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブピクセルを含み、フレーム単位で映像を表示する表示パネル;
1フレーム内で前記映像が表示されるアクティブ期間に前記サブピクセルにデータ電圧を印加する駆動回路部及び前記アクティブ期間に前記サブピクセルをセンシングするセンシング回路部を有するデータドライバー;及び
前記センシング回路部のセンシング結果に基づいて前記表示パネルの欠陥を検出するタイミング制御部を含む、表示装置。
【請求項2】
前記センシング回路部は、
前記サブピクセルと前記センシング回路部との間の接続を制御するサンプリングスイッチを含み、
前記タイミング制御部は、
前記アクティブ期間に前記サンプリングスイッチを少なくとも1回ターンオンさせる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記センシング回路部は、
前記サンプリングスイッチがターンオンされるときにセンシングされる電気的信号をセンシング電圧としてサンプリングするサンプリング部;及び
前記センシング電圧をデジタルデータに変換して出力するアナログデジタルコンバータを含む、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記センシング回路部は、
前記アクティブ期間中にサンプリングされた前記センシング電圧を格納するラインキャパシタをさらに含み、
前記アナログデジタルコンバータは、
前記アクティブ期間後のブランク期間に前記ラインキャパシタに格納された前記センシング電圧を前記デジタルデータに変換する、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記センシング電圧を予め設定されたターゲット電圧と比較する比較部をさらに含む、請求項3に記載の表示装置。
【請求項6】
前記ターゲット電圧は、
前記アクティブ期間に印加されるデータ電圧に対応して決定される、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記比較部は、
前記タイミング制御部又は前記センシング回路部内に備えられる、請求項5に記載の表示装置。
【請求項8】
前記比較部は、
前記センシング電圧を前記ターゲット電圧と比較して、前記センシング電圧と前記ターゲット電圧との差が閾値より大きいとロック信号を出力する、請求項5に記載の表示装置。
【請求項9】
前記センシング回路部は、
前記比較部;及び
前記比較部から出力される前記ロック信号、及び前記表示装置に検出される欠陥に基づいて生成される第2ロック信号を入力されるように構成されるORゲートをさらに含む、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記タイミング制御部は、
前記アクティブ期間後のブランク期間にセンシングされる前記サブピクセルの特性値に基づいて映像データを補償して前記駆動回路部に提供する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項11】
前記サブピクセルに基準電圧を印加する電源コントローラ;及び
前記サブピクセルにスキャン信号及びセンシング信号を印加するゲートドライバーをさらに含む、請求項2に記載の表示装置。
【請求項12】
前記アクティブ期間は、
ターンオンレベルのスキャン信号及びセンシング信号、並びに前記データ電圧及び表示用基準電圧が前記サブピクセルに印加される第1期間;
前記表示用基準電圧の印加が中断される第2期間;及び
ターンオフレベルのスキャン信号及びセンシング信号が前記サブピクセルに印加され、前記サンプリングスイッチがターンオンされる第3期間を含む、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
方法であって、
内部にサブピクセルを有する表示パネルを含む表示装置を提供するステップ;
データドライバーの駆動回路部によってデータ電圧をサブピクセルに印加するステップであって、前記データ電圧はフレームのアクティブ期間中にサブピクセルにプログラムされる、印加するステップ;及び
前記データドライバーのセンシング回路部によってサブピクセルからの電気信号出力をセンシングするステップであって、前記電気信号出力は、アクティブ期間中にサンプリングスイッチをオンにすることによってセンシング電圧としてサンプリングされ、前記サンプリングスイッチは、前記サブピクセルと前記センシング回路部との間の接続を切り替えるように構成される、センシングするステップを含む、方法。
【請求項14】
前記アクティブ期間後のブランク期間の間、前記サブピクセルの特性値をセンシングするステップ;及び
前記特性値に基づいて映像データを補償して前記駆動回路部に提供するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記アクティブ期間の間、前記センシング回路部が、サンプリングされた前記センシング電圧を前記センシング回路部のラインキャパシタに格納するステップ;及び
前記アクティブ期間後のブランク期間の間、前記センシング回路部が、前記センシング回路部に格納された前記サンプリングされたセンシング電圧をデジタルデータに変換するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記センシング電圧を予め設定されたターゲット電圧と比較するステップ;及び
前記センシング電圧と前記ターゲット電圧との差が閾値より大きいとロック信号を出力するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記ターゲット電圧は、
前記アクティブ期間に印加される前記データ電圧に対応して決定される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
サブピクセルを有する表示パネルであって、動作中、フレーム単位で画像を表示し、各フレームはアクティブ期間とそれに続くブランク期間を含む、表示パネル;
前記サブピクセルに関連付けられた基準電圧線;
データドライバーであって、
動作中に、前記サブピクセルに結合されたデータ線にデータ電圧を出力する駆動回路部、及び
動作中に、前記基準電圧線が電気的にフローティングである第3期間中に前記基準電圧線上の電気信号をサンプリングすることによってセンシングデータを生成するセンシング回路部を含むデータドライバー;
動作中に、前記アクティブ期間中に第1の基準電圧を生成し、前記ブランク期間中に第2の基準電圧を生成する電力コントローラ;及び
動作中に、前記センシングデータに基づいて前記表示パネルの欠陥を検出するタイミングコントローラ;を含む、表示装置。
【請求項19】
前記サブピクセルは、
有機発光ダイオード;
前記有機発光ダイオードに接続される駆動トランジスタ;
前記データ線と前記駆動トランジスタのゲートとに接続されたスイッチングトランジスタ;及び
前記基準電圧線と前記駆動トランジスタのソースとに接続されたセンシングトランジスタ、を含み、
前記表示装置は、動作中に、前記スイッチングトランジスタに印加されるスキャン信号と、前記センシングトランジスタに印加されるセンシング信号とを生成するゲートドライバーをさらに備え、
前記データドライバーは、動作中に
前記アクティブ期間の前記第3期間に先立つ前記アクティブ期間の第1期間および第2期間において前記スイッチングトランジスタをオンにすることによって、前記データ線と前記駆動トランジスタとを電気的に接続し、
前記第1期間および前記第2期間において前記センシングトランジスタをオンにすることにより、前記基準電圧線と前記駆動トランジスタとを電気的に接続し、
前記第1期間中、前記電力コントローラによって生成された前記第1の基準電圧を前記基準電圧線に印加し、
前記第2期間中、前記基準電圧線を前記電力コントローラから電気的に絶縁する、請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記センシング回路部は、アナログデジタルコンバータ(ADC)を備えていて、
前記センシング回路部は、動作中に、前記第3期間中にサンプリングされた前記電気信号をセンシング電圧として保存し、
前記アナログデジタルコンバータは、前記アクティブ期間の前記第3期間に続く前記ブランク期間の第4期間中に、前記センシング電圧を前記センシングデータに変換する、請求項19に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びその駆動方法に関する。
【発明の背景となる技術】
【0002】
最近、表示装置として脚光を浴びている表示装置は、自ら発光する有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)を用いる点から、応答速度が速く、発光効率、輝度及び視野角などが大きいという長所がある。
【0003】
このような表示装置は、有機発光ダイオードとこれを駆動するための駆動トランジスタなどが配置されたサブピクセルをマトリックス状に表示パネルに配列し、スキャン信号により選択されたサブピクセルの明るさをデータの階調によって制御する。
【0004】
このような表示装置は、駆動のために様々な信号ラインと信号伝達構造を有する。
【0005】
仮に、信号ラインのオープン(Open)又は短絡(Short)、信号伝達構造の締結及びボンディングの問題などの欠陥が発生する場合、表示装置が正常に動作せず、表示パネルが焼き付いてしまうパネル焼き付き現象が生じ得る。結局、表示装置が故障してしまい、ひどい場合は火事につながる可能性もある。
【0006】
したがって、パネル焼き付き現象が発生する前に、パネル焼き付き現象を発生させる欠陥を予め検出することができる。これだけではなく、パネル焼き付き現象を生じ得る欠陥を検出した後、検出された欠陥を正確に把握して効率的に管理することは有益である。このような管理によって、欠陥発生時に即時かつ適切な対応を取ることが可能となる。
【発明の概要】
【解決しようとする課題】
【0007】
実施例は、映像が表示される表示駆動期間中にパネル焼き付きのような欠陥を検出できる表示装置及びその駆動方法を提供する。
【0008】
実施例は、リアルタイムセンシングプロセスの時間を短縮できる表示装置及びその駆動方法を提供する。
【0009】
実施例は、表示駆動中に1フレーム内のアクティブ期間内で表示パネルの現象を検出できる表示装置及びその駆動方法を提供する。
【課題の解決手段】
【0010】
一実施例による表示装置は、サブピクセルを含み、フレーム単位で映像を表示する表示パネル、1フレーム内で映像が表示されるアクティブ期間に前記サブピクセルにデータ電圧を印加する駆動回路部及び前記アクティブ期間に前記サブピクセルをセンシングするセンシング回路部を有するデータドライバー、及び前記センシング回路部のセンシング結果に基づいて前記表示パネルの欠陥を検出するタイミング制御部を含んでもよい。
【0011】
前記センシング回路部は、前記サブピクセルと前記センシング回路部との間の接続を制御するサンプリングスイッチを含み、前記タイミング制御部は、前記アクティブ期間に前記サンプリングスイッチを少なくとも1回ターンオンさせてもよい。
【0012】
前記センシング回路部は、前記サンプリングスイッチがターンオンされるときにセンシングされる電気的信号をセンシング電圧としてサンプリングするサンプリング回路、及び前記センシング電圧をデジタルデータに変換して出力するアナログデジタルコンバータを含んでもよい。
【0013】
前記センシング回路部は、前記アクティブ期間中にサンプリングされた前記センシング電圧を格納するラインキャパシタをさらに含み、前記アナログデジタルコンバータは、前記アクティブ期間後のブランク期間に前記ラインキャパシタに格納された前記センシング電圧を前記デジタルデータに変換してもよい。
【0014】
前記表示装置は、前記センシング電圧を予め設定されたまたは選択されたターゲット電圧と比較する比較部をさらに含んでもよい。
【0015】
前記ターゲット電圧は、前記アクティブ期間に印加されるデータ電圧に対応して決定されてもよい。
【0016】
前記比較部は、前記タイミング制御部又は前記センシング回路部内に備えられてもよい。
【0017】
前記比較部は、前記センシング電圧を前記予め設定されたまたは選択されたターゲット電圧と比較して、前記センシング電圧と前記予め設定されたまたは選択されたターゲット電圧との差が閾値より大きいとロック信号を出力してもよい。
【0018】
前記センシング回路部は、前記比較部、及び前記比較部から出力される前記ロック信号及び前記表示装置で検出される欠陥に基づいて生成される第2ロック信号を入力されるように構成されるORゲートをさらに含んでもよい。
【0019】
前記タイミング制御部は、前記アクティブ期間後のブランク期間にセンシングされる前記サブピクセルの特性値に基づいて映像データを補償して前記駆動回路部に提供してもよい。
【0020】
前記表示装置は、前記サブピクセルに基準電圧を印加する電源コントローラ、及び前記サブピクセルにスキャン信号及びセンシング信号を印加するゲートドライバーをさらに含んでもよい。
【0021】
前記アクティブ期間は、前記サブピクセルにターンオンレベルのスキャン信号及びセンシング信号、前記データ電圧及び表示用基準電圧が印加される第1期間、前記表示用基準電圧の印加が中断される第2期間、及び前記サブピクセルにターンオフレベルのスキャン信号及びセンシング信号が印加され、前記サンプリングスイッチがターンオンされる第3期間を含んでもよい。
【0022】
一実施例による表示装置の駆動方法は、サブピクセルを含む表示パネル、前記サブピクセルにデータ電圧を印加する駆動回路部及び前記サブピクセルから出力される電気的信号をセンシングするセンシング回路部を有するデータドライバー、及び前記サブピクセルと前記センシング回路部との間の接続をスイッチングするサンプリングスイッチを含む表示装置を駆動する。
【0023】
上記方法は、1フレームのアクティブ期間の間、前記サブピクセルに前記データ電圧をプログラミングするステップ、及び前記アクティブ期間の間、前記サンプリングスイッチをターンオンして前記サブピクセルから出力される電気的信号をセンシング電圧にサンプリングするステップを含んでもよい。
【0024】
前記アクティブ期間後のブランク期間の間、前記サブピクセルの特性値をセンシングするステップ、及び前記特性値に基づいて映像データを補償して前記駆動回路部に提供するステップをさらに含んでもよい。
【0025】
前記アクティブ期間の間、前記センシング回路部が、前記サンプリングされたセンシング電圧を前記センシング回路部のラインキャパシタに格納するステップ、及び前記アクティブ期間後のブランク期間の間、前記センシング回路部が、前記センシング回路部に格納された前記サンプリングされたセンシング電圧をデジタルデータに変換するステップをさらに含んでもよい。
【0026】
前記センシング電圧を予め設定されたまたは選択されたターゲット電圧と比較するステップ、及び前記センシング電圧と前記予め設定されたターゲット電圧との差が閾値より大きいとロック信号を出力するステップをさらに含んでもよい。
【0027】
前記ターゲット電圧は、前記アクティブ期間に印加されるデータ電圧に対応して決定されてもよい。
【発明の効果】
【0028】
実施例による表示装置及びその駆動方法は、映像を表示する表示駆動中に表示パネルの焼き付き欠陥を検出することで、表示パネルの焼き付き欠陥の検出時間を短縮させ、ブランク期間を減らすことができる。
【0029】
実施例による表示装置及びその駆動方法は、1フレーム内におけるブランク期間を減らすことで、表示装置の駆動周波数を上昇させることができ、結果として高輝度表示装置の迅速な駆動を可能とする。
【0030】
実施例による表示装置及びその駆動方法は、表示駆動中にリアルタイムで焼き付き欠陥を検出することができるため、迅速な対応が可能であり、追加被害を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】一実施例による表示装置のシステム構成図である。
図2】一実施例による表示装置のサブピクセル構造の例示図である。
図3】一実施例による表示装置の他のサブピクセル構造と補償回路の例示図である。
図4】一実施例による表示装置のセンシングタイミングを示す図である。
図5】一実施例による表示装置におけるパネル焼き付き現象について説明するための図である。
図6】一実施例によるデータ駆動部、タイミング制御部、電源コントローラ及び表示パネルの間の接続関係を示す。
図7】一実施例による焼き付きの検出動作について説明するためのダイヤグラムである。
図8】アクティブ期間におけるサブピクセルの駆動状態を示す図である。
図9】アクティブ期間におけるサブピクセルの駆動状態を示す図である。
図10】アクティブ期間におけるサブピクセルの駆動状態を示す図である。
図11】一実施例によるデータドライバーの構造を示すブロック図である。
図12】他の実施例によるデータドライバーの構造を示すブロック図である。
【発明を実施するための具体的な内容】
【0032】
以下、図面を参照して実施例について説明する。本明細書において、ある構成要素(又は領域、層、部分など)が他の構成要素「上にある。」、「接続される。」、又は「結合される。」と言及される場合、それは他の構成要素に直接接続/結合されてもよく、又はそれらの間に第3の構成要素が配置されてもよいことを意味する。
【0033】
同一の図面符号は同一の構成要素を指称する。また、図面において、構成要素の厚さ、比率、及び寸法は、技術内容の効果的な説明のために誇張されたものである。「及び/又は」は、関連する構成が定義できる1つ以上の組み合わせを全て含む。
【0034】
第1、第2などの用語は、様々な構成要素について説明するために使用できるが、上記構成要素は上記用語によって限定されない。上記用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。例えば、本実施例の権利範囲から逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名されてもよい。単数の表現は、文脈上明らかに他に意味がない限り、複数の表現を含む。
【0035】
「下に」、「下側に」、「上に」、「上側に」などの用語は、図面に示す構成の連関関係について説明するために使用される。上記用語は相対的な概念であり、図面に示された方向を基準に説明される。
【0036】
「含む。」又は「有する。」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解されたい。
【0037】
図1は、一実施例による表示装置(100)のシステム構成図である。
【0038】
図1を参照すると、一実施例による表示装置(100)は、複数のデータライン(DL1~DLm)及び複数のゲートライン(GL1~GLn)が配置され、複数のデータライン(DL1~DLm)及び複数のゲートライン(GL1~GLn)によって定義される複数のサブピクセル(SP)がマトリックス状に配列された表示パネル(110)と、複数のデータライン(DL1~DLm)を駆動するデータドライバー(120)と、複数のゲートライン(GL1~GLn)を駆動するゲートドライバー(130)と、データドライバー(120)及びゲートドライバー(130)を制御するタイミング制御部(140)などを含む。
【0039】
タイミング制御部(140)は、データドライバー(120)及びゲートドライバー(130)に各種制御信号を供給することによって、データドライバー(120)及びゲートドライバー(130)を制御する。
【0040】
このようなタイミング制御部(140)は、各フレームで具現するタイミングによってスキャンを開始し、外部から入力される入力映像データをデータドライバー(120)で用いるデータ信号形式に合わせて変換し、変換された映像データ(Data)を出力し、スキャンに合わせて適切な時間にデータ駆動を制御する。
【0041】
データドライバー(120)は、複数のデータライン(DL1~DLm)にデータ電圧を供給することで、複数のデータライン(DL1~DLm)を駆動する。ここで、データドライバー(120)は「ソースドライバー」ともいう。データドライバー(120)は、少なくとも1つのソースドライバー集積回路(Source Driver Integrated Circuit;以下、SDIC)を含んで複数のデータライン(DL1~DLm)を駆動することができる。
【0042】
ゲートドライバー(130)は、複数のゲートライン(GL1~GLn)にスキャン信号を順に供給することで、複数のゲートライン(GL1~GLn)を順に駆動する。ここで、ゲートドライバー(130)は「スキャンドライバー」ともいう。ゲートドライバー(130)は、少なくとも1つのゲートドライバー集積回路(GDIC)を含んで複数のゲートライン(GL1~GLn)を駆動することができる。
【0043】
ゲートドライバー(130)は、タイミング制御部(140)の制御によって、オン(On)電圧又はオフ(Off)電圧のスキャン信号を複数のゲートライン(GL1~GLn)に順に供給する。
【0044】
データドライバー(120)は、ゲートドライバー(130)によって特定のゲートラインが開放されると、タイミング制御部(140)から受信した映像データをアナログ形態のデータ電圧に変換して複数のデータライン(DL1~DLm)に供給する。
【0045】
データドライバー(120)は、図1では表示パネル(110)の一側(例:上側又は下側)にのみ位置しているが、駆動方式、パネル設計方式などによって、表示パネル(110)の両側(例:上側と下側)に位置することもできる。
【0046】
ゲートドライバー(130)は、図1では表示パネル(110)の一側(例:左側又は右側)にのみ位置しているが、駆動方式、パネル設計方式などによって、表示パネル(110)の両側(例:左側と右側)に位置することもできる。
【0047】
上述のタイミング制御部(140)は、入力映像データと共に、垂直同期信号、水平同期信号、入力データイネーブル信号、クロック信号などを含む各種タイミング信号を外部(例:ホストシステム)から受信する。
【0048】
タイミング制御部(140)は、データドライバー(120)及びゲートドライバー(130)を制御するために、垂直同期信号、水平同期信号、入力DE信号、クロック信号などのタイミング信号の入力を受け、各種制御信号を生成してデータドライバー(120)及びゲートドライバー(130)に出力する。
【0049】
例えば、タイミング制御部(140)は、ゲートドライバー(130)を制御するために、ゲートスタートパルス、ゲートシフトクロック、ゲート出力イネーブル信号などを含む各種ゲート制御信号(GCS)を出力する。
【0050】
また、タイミング制御部(140)は、データドライバー(120)を制御するために、ソーススタートパルス、ソースサンプリングクロック、ソース出力イネーブル信号などを含む各種データ制御信号(DCS)を出力する。
【0051】
表示パネル(110)に配置される各サブピクセル(SP)は、トランジスタなどの回路素子を含んで構成されてもよい。一例として、各サブピクセル(SP)は、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)と、これを駆動するための駆動トランジスタ(Driving Transistor)などの回路素子とで構成されている。各サブピクセル(SP)を構成する回路素子の種類及び数は、提供機能及び設計方式などによって多様に決定されてもよい。
【0052】
図2は、一実施例による表示装置(100)のサブピクセル(SP)の構造の例示図である。
【0053】
図2を参照すると、一実施例による表示装置(100)において、各サブピクセル(SP)は、有機発光ダイオード(OLED)、有機発光ダイオード(OLED)に印加される駆動電流を制御する駆動トランジスタ(DRT)、駆動トランジスタ(DRT)のゲートノードにデータ電圧を伝達するためのスイッチングトランジスタ(SWT)、及び映像信号電圧に該当するデータ電圧又はこれに対応する電圧を1フレーム時間の間に維持するストレージキャパシタ(Cstg)を含んで構成されてもよい。サブピクセルのいくつかの要素は、図1では省略されている場合がある。 説明を簡単にするために図2に示す。
【0054】
有機発光ダイオード(OLED)は、第1電極(例:アノード電極)、有機層、及び第2電極(例:カソード電極)などからなってもよい。
【0055】
駆動トランジスタ(DRT)は、有機発光ダイオード(OLED)に駆動電流を供給することで有機発光ダイオード(OLED)を駆動する。駆動トランジスタ(DRT)において、第1ノード(N1)は、有機発光ダイオード(OLED)の第1電極に電気的に接続されてもよく、駆動トランジスタ(DRT)のソースノード又はドレインノードであってもよい。第2ノード(N2)は、スイッチングトランジスタ(SWT)のソースノード又はドレインノードに電気的に接続されてもよく、駆動トランジスタ(DRT)のゲートノードであってもよい。第3ノード(N3)は、高電位駆動電圧(EVDD)を供給する駆動電圧ライン(DVL)に電気的に接続されてもよく、駆動トランジスタ(DRT)のドレインノード又はソースノードであってもよい。
【0056】
スイッチングトランジスタ(SWT)は、データライン(DL)と駆動トランジスタ(DRT)の第2ノード(N2)との間で電気的に接続され、ゲートラインを介してスキャン信号(SCAN)をゲートノードに印加されて制御されてもよい。このようなスイッチングトランジスタ(SWT)は、スキャン信号(SCAN)によってターンオンされ、データライン(DL)から供給されたデータ電圧(Vdata)を駆動トランジスタ(DRT)の第2ノード(N2)に伝達することができる。
【0057】
ストレージキャパシタ(Cstg)は、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)と第2ノード(N2)との間で電気的に接続されてもよい。このようなストレージキャパシタ(Cstg)は、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)と第2ノード(N2)との間に存在する内部キャパシタ(Internal Capacitor)である寄生キャパシタではなく、駆動トランジスタ(DRT)の外部に意図的に設計した外部キャパシタ(External Capacitor)である。
【0058】
一方、一実施例による表示装置(100)において、各サブピクセル(SP)の駆動時間が蓄積するにつれて(例えば、表示装置100の寿命にわたって)、有機発光ダイオード(OLED)、駆動トランジスタ(DRT)などの回路素子に対する劣化(Degradation)が進行することがある。それによって、回路素子が有する固有の特性値が変わり得る。ここで、回路素子の特性値は、駆動トランジスタ(DRT)の閾値電圧及び移動度、また、有機発光ダイオード(OLED)の閾値電圧などを含んでもよい。このような回路素子の特性値の変化は、該当サブピクセルにおける輝度の変化を引き起こし、表示パネル(110)の輝度均一度を低下させ、画像の品質を低下させる。
【0059】
一実施例による表示装置(100)は、回路素子に対する特性値、又は特性値の変化をセンシングするセンシング機能と、センシング結果を用いて回路素子間の特性値偏差を補償する補償機能とを提供することができる。
【0060】
図3は、一実施例による表示装置の他のサブピクセル構造と補償回路の例示図である。
【0061】
図3を参照すると、一実施例による表示パネル(110)に配置された各サブピクセルは、一例として、有機発光ダイオード(OLED)、駆動トランジスタ(DRT)、スイッチングトランジスタ(SWT)、及びストレージキャパシタ(Cstg)に加えて、センシングトランジスタ(SENT)をさらに含んでもよい。
【0062】
センシングトランジスタ(SENT)は、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)と基準電圧ライン(RVL)との間で電気的に接続され、ゲートノードにスキャン信号の一種であるセンシング信号(SENSE)を印加されて制御されてもよい。このようなセンシングトランジスタ(SENT)は、センシング信号(SENSE)によってターンオンされ、基準電圧ライン(RVL)を介して供給される基準電圧(VpreR、VpreS)を駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)に印加する。センシングトランジスタ(SENT)は、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)に対する電圧センシング経路の1つとして活用されてもよい。
【0063】
一実施例において、基準電圧ライン(RVL)は、一例として、サブピクセル列毎に1つずつ配置されてもよく、2つ以上のサブピクセル列毎に1つずつ配置されてもよい。例えば、1つのピクセルが4つのサブピクセル(赤色サブピクセル、白色サブピクセル、緑色サブピクセル、青色サブピクセル)で構成された場合、基準電圧ライン(RVL)は、4つのサブピクセル列(赤色サブピクセル列、白色サブピクセル列、緑色サブピクセル列、青色サブピクセル列)を含む1つのピクセル列毎に1つずつ配置されてもよい。
【0064】
一方、スキャン信号(SCAN)及びセンシング信号(SENSE)は、別々のゲート信号であってもよい。この場合、スキャン信号(SCAN)及びセンシング信号(SENSE)は、異なるゲートラインを介して、スイッチングトランジスタ(SWT)のゲートノード及びセンシングトランジスタ(SENT)のゲートノードにそれぞれ印加されてもよい。他の実施例において、スキャン信号(SCAN)及びセンシング信号(SENSE)は、同一のゲート信号であってもよい。この場合、スキャン信号(SCAN)及びセンシング信号(SENSE)は、同一のゲートラインを介して、スイッチングトランジスタ(SWT)のゲートノード及びセンシングトランジスタ(SENT)のゲートノードに共通に印加されてもよい。
【0065】
駆動トランジスタ(DRT)、スイッチングトランジスタ(SWT)、及びセンシングトランジスタ(SENT)は、nタイプで具現されてもよく、pタイプで具現されてもよい。
【0066】
図3を参照すると、一実施例によるデータドライバー(120)は、サブピクセル(SP)を駆動するための駆動回路部(200)と、サブピクセル(SP)をセンシングするためのセンシング回路部(300)とを含んでもよい。駆動回路部(200)は、データライン(DL)に接続されてもよく、センシング回路部(300)は、基準電圧ライン(RVL)に接続されてもよい。
【0067】
駆動回路部(200)は、サブピクセル(SP)を駆動するためのデータ電圧などを出力してもよい。センシング回路部(300)は、基準電圧ライン(RVL)から出力される、サブピクセルの特性値(駆動トランジスタ(DRT)の特性値、有機発光ダイオード(OLED)の特性値)又はその変化を反映した電気的信号(例えば電圧)をセンシングし、センシングされた電気的信号をデジタル値に変換してセンシングデータ(Vsen)として出力してもよい。
【0068】
センシング回路部(300)は、センシングされる電気的信号をデジタルデータに変換するための少なくとも1つのアナログデジタルコンバータ(Analog to Digital Converter;以下、ADC)を含んでもよい。各ADCは、SDICの内部に含まれてもよい。ADCにより変換されて出力されるセンシングデータ(Vsen)は、一例として、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)データフォーマットを有することができる。ADCについては、図11および図12を参照してより詳細に説明する。
【0069】
一実施例による表示装置(100)は、センシング駆動を制御するために、基準電圧ライン(RVL)への表示用基準電圧(VpreR又は初期化電圧)の供給有無を制御する第1スイッチ(RPRE)、基準電圧ライン(RVL)へのセンシング用基準電圧(VpreS)の供給有無を制御する第2スイッチ(SPRE)、基準電圧ライン(RVL)とセンシング回路部(300)との間の接続をスイッチングするサンプリングスイッチ(SAMP)を含んでもよい。
【0070】
第1スイッチ(RPRE)は、表示駆動中に表示用基準電圧(VpreR)を出力する電源コントローラと基準電圧ライン(RVL)との間の接続を制御する。第1スイッチ(RPRE)は、表示駆動のアクティブ期間に少なくとも1回ターンオンされ、表示駆動中に表示用基準電圧(VpreR)を基準電圧ライン(RVL)に供給する。基準電圧ライン(RVL)に供給された基準電圧(VpreR)は、ターンオンされているセンシングトランジスタ(SENT)を介して、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)に印加されてもよい。このとき、スイッチングトランジスタ(SWT)を介してデータライン(DL)に印加されるデータ電圧(Vdata)が第2ノード(N2)に印加されると、サブピクセル(SP)にデータ電圧(Vdata)に対応する電圧が充電されることができる。
【0071】
第2スイッチ(SPRE)は、センシング駆動中にセンシング用基準電圧(VpreS)を出力する電源コントローラと基準電圧ライン(RVL)との間の接続を制御する。第2スイッチ(SPRE)は、センシング駆動中に少なくとも1回ターンオンされ、センシング用基準電圧(VpreR)を基準電圧ライン(RVL)に供給する。基準電圧ライン(RVL)に供給されたセンシング用基準電圧(VpreS)は、ターンオンされているセンシングトランジスタ(SENT)を介して、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)に印加されてもよい。
【0072】
一方、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の電圧がサブピクセルの特性値を反映する電圧状態になると、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)と等電位であり得る基準電圧ライン(RVL)の電圧もサブピクセルの特性値を反映する電圧状態になることができる。このとき、基準電圧ライン(RVL)上に形成されたラインキャパシタ(Csl)にサブピクセルの特性値を反映する電圧が充電されてもよい。すなわち、センシングトランジスタ(SENT)がターンオンされた場合、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の電圧は、基準電圧ライン(RVL)の電圧と、基準電圧ライン(RVL)上に形成されたラインキャパシタ(Csl)に充電された電圧とが同一であってもよい。
【0073】
駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の電圧がサブピクセルの特性値を反映する電圧状態になると、サンプリングスイッチ(SAMP)がターンオンされ、センシング回路部(300)と基準電圧ライン(RVL)とが接続することができる。それによって、センシング回路部(300)は、サブピクセルの特性値を反映する電圧状態である基準電圧ライン(RVL)の電圧をセンシングする。ここで、基準電圧ライン(RVL)をセンシングラインとも記載する。すなわち、センシング回路部(300)は、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の電圧をセンシングする。
【0074】
センシング回路部(300)は、基準電圧ライン(RVL)に接続されたラインキャパシタ(Csl)の両端に形成された電位差(電圧)をセンシングすることもできる。このように、センシング回路部(300)がラインキャパシタ(Csl)の両端に形成された電位差(電圧)をセンシングするということは、第1ノード(N1)の電圧をセンシングすることと同じ意味であり得る。いくつかの実施形態において、ラインキャパシタ(Csl)は、基準電圧ライン(RVL)上に形成されるか(例えば、寄生キャパシタ)、または基準電圧ライン(RVL)に接続される(例えば、集積キャパシタ)ことができる。
【0075】
センシング回路部(300)でセンシングされた電圧は、駆動トランジスタ(DRT)に対する閾値電圧のセンシングの場合、駆動トランジスタ(DRT)の閾値電圧(Vth)又は閾値電圧の変化(△Vth)を含む電圧値(Vdata-Vth又はVdata-△Vth)であってもよい。また、センシング回路部(300)でセンシングされた電圧は、駆動トランジスタ(DRT)に対する移動度センシングの場合、駆動トランジスタ(DRT)の移動度をセンシングするための電圧値であってもよい。
【0076】
センシング回路部(300)は、センシングされた電圧をデジタル値に変換し、変換されたデジタル値(センシング値)を含むセンシングデータを生成して出力する。センシング回路部(300)から出力されたセンシングデータ(Vsen)は、メモリ(150)に格納されるか又はタイミング制御部(140)に提供されてもよい。
【0077】
タイミング制御部(140)は、センシングデータ(Vsen)を用いてサブピクセルの特性値又は特性値偏差を補償する補償プロセスを行うことができ、メモリ(150)にセンシングデータ(Vsen)、及び/又はそれによって生成される補償値などを格納することができる。
【0078】
ここで、駆動トランジスタ(DRT)の特性値の変化は、以前のセンシングデータ(Vsen)を基準として現在のセンシングデータ(Vsen)が変化したことを意味するか、又は基準センシングデータ(Vsen)を基準として現在のセンシングデータ(Vsen)が変化したことを意味することもできる。
【0079】
ここで、駆動トランジスタ(DRT)の間の特性値又は特性値の変化を比較してみると、補償ユニットまたは回路(330)は、駆動トランジスタ(DRT)間の特性値の偏差を決定することができる。駆動トランジスタ(DRT)の特性値の変化が、基準センシングデータ(Vsen)を基準として現在のセンシングデータ(Vsen)が変化したことを意味する場合、駆動トランジスタ(DRT)の特性値の変化から駆動トランジスタ(DRT)の間の特性値偏差(すなわち、サブピクセルの輝度偏差)を把握することもできる。
【0080】
特性値補償プロセスは、駆動トランジスタ(DRT)の閾値電圧を補償する閾値電圧補償処理と、駆動トランジスタ(DRT)の移動度を補償する移動度補償処理とを含んでもよい。タイミング制御部(140)は、閾値電圧補償処理又は移動度補償処理によって映像データ(Data)を変更し、変更されたデータをデータドライバー(120)内の該当ソースドライバー集積回路(SDIC)に供給することができる。それによって、該当ソースドライバー集積回路(SDIC)は、タイミング制御部(140)で変更されたデータをデータ電圧に変換して該当サブピクセルに供給することで、サブピクセルの特性値補償が実際に行われるようになる。このようなサブピクセルの特性値補償が行われることによって、サブピクセル間の輝度偏差を低減又は防止することで、表示パネル(110)の輝度均一度を高め、画像の品質を向上させることができる。
【0081】
図4は、一実施例による表示装置(100)のセンシングタイミングを示す図である。
【0082】
図4を参照すると、一実施例による表示装置(100)は、ユーザの入力などによってパワーオフ信号が発生した後、表示パネル(110)に配置された各サブピクセル内の回路素子の特性値をセンシングすることができる。このように、パワーオフ信号の発生後に行われるセンシングを「オフセンシング(Off Sensing)」という。
【0083】
また、一実施例による表示装置(100)は、ユーザの入力などによってパワーオン信号が発生した後、表示駆動が開始される前に、表示パネル(110)に配置された各サブピクセル内の回路素子の特性値をセンシングすることができる。このように、パワーオン信号の発生後から表示駆動が行われる前に行われるセンシングを「オンセンシング(On Sensing)」という。
【0084】
また、一実施例による表示装置(100)は、表示駆動中に、表示パネル(110)に配置された各サブピクセル内の回路素子の特性値をセンシングすることもできる。このように、表示駆動中に行われるセンシングを「リアルタイムセンシング(Real Time Sensing;RTセンシング)」という。リアルタイムセンシング(Real Time Sensing)は、垂直同期信号を基準としてアクティブ期間(Active Time)の間におけるブランク期間(Blank Time)毎に行うことができる。
【0085】
図5は、一実施例による表示装置におけるパネル焼き付き(Panel Burnt)現象について説明するための図である。
【0086】
図5を参照すると、データドライバー(120)は、少なくとも1つのソースドライバー集積回路(SDIC)を含んで複数のデータライン(DL1~DLm)を駆動することができる。
【0087】
各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、テープオートメーテッドボンディング(Tape Automated Bonding)方式又はチップオンガラス(Chip On Glass)方式で表示パネル(110)のボンディングパッド(Bonding Pad)に接続されるか、表示パネル(110)に直接配置されてもよく、場合によっては、表示パネル(110)に集積化して配置されてもよい。また、各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、図5に示すように、表示パネル(110)に接続されたソース側のフィルム(FS)上に実装されるチップオンフィルム(Chip On Film)方式で具現されてもよい。
【0088】
各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、シフトレジスタ(Shift Register)、ラッチ回路(Latch Circuit)、デジタルアナログコンバータ(Digital to Analog Converter)、出力バッファー(Output Buffer)などを含んでもよい。各ソースドライバー集積回路(SDIC)は、場合によって、アナログデジタルコンバータ(Analog to Digital Converter)をさらに含んでもよい。
【0089】
ゲートドライバー(130)は、少なくとも1つのゲートドライバー集積回路(GDIC)を含んで複数のゲートライン(GL1~GLn)を駆動することができる。各ゲートドライバー集積回路(GDIC)は、テープオートメーテッドボンディング方式又はチップオンガラス方式で表示パネル(110)のボンディングパッド(Bonding Pad)に接続されるか、又はGIP(Gate In Panel)タイプで具現されて表示パネル(110)に直接配置されてもよく、場合によっては、表示パネル(110)に集積化して配置されてもよい。また、図 5に示すように、各ゲートドライバー集積回路(GDIC)は、表示パネル(110)と接続されたゲート側のフィルム(FG)上に実装されるチップオンフィルム方式で具現されてもよい。各ゲートドライバー集積回路(GDIC)は、シフトレジスタ(Shift Register)、レベルシフタ(Level Shifter)などを含んでもよい。
【0090】
一実施例による表示装置(100)は、少なくとも1つのソースドライバー集積回路(SDIC)に対する回路的な接続のために必要な少なくとも1つのソース印刷回路基板(S-PCB)と、制御部品と各種電気装置とを実装するためのコントロール印刷回路基板(C-PCB)とを含んでもよい。少なくとも1つのソース印刷回路基板(S-PCB)には、少なくとも1つのソースドライバー集積回路(SDIC)が実装されるか、又は少なくとも1つのソースドライバー集積回路(SDIC)が実装されたソース側のフィルム(FS)が接続されてもよい。コントロール印刷回路基板(C-PCB)には、データドライバー(120)及びゲートドライバー(130)などの動作を制御するタイミング制御部(140)と、表示パネル(110)、データドライバー(120)及びゲートドライバー(130)などに各種の電圧又は電流を供給するか、供給する各種の電圧又は電流を制御する電源コントローラなどが実装されてもよい。少なくとも1つのソース印刷回路基板(S-PCB)とコントロール印刷回路基板(C-PCB)とは、少なくとも1つのフレキシブルフラットケーブル(FFC1)を介して回路的に接続されてもよい。
【0091】
表示装置(100)は、少なくとも1つのソース印刷回路基板(S-PCB)とコントロール印刷回路基板(C-PCB)とに加えて、メインコントローラ(M-CON)などが実装されたメイン印刷回路基板(M-PCB)をさらに含んでもよい。メイン印刷回路基板(M-PCB)は、少なくとも1つのフレキシブルフラットケーブル(FFC2)を介してコントロール印刷回路基板(C-PCB)と接続されてもよい。少なくとも1つのソース印刷回路基板(S-PCB)、コントロール印刷回路基板(C-PCB)、及びメイン印刷回路基板(M-PCB)の2つ以上は、1つの印刷回路基板に統合して具現されてもよい。
【0092】
一実施例において、表示パネル(110)は、多くの種類の欠陥によって焼き付いてしまうパネル焼き付き現象が生じ得る。パネル焼き付き現象を発生させる欠陥としては、表示パネル(110)に配置された信号ライン(DL、GL、DVL、RVL、ゲート電圧配線など)の短絡又はオープンと、表示パネル(110)とゲート側のフィルム(FG)又はソース側のフィルム(FS)とのボンディングエラーと、フレキシブルフラットケーブル(FFC1)の未締結などによるソース印刷回路基板(S-PCB)とコントロール印刷回路基板(C-PCB)との電気的な接続問題と、フレキシブルフラットケーブル(FFC2)の未締結などによるコントロール印刷回路基板(C-PCB)とメイン印刷回路基板(M-PCB)との電気的な接続問題などがあり得る。
【0093】
このような欠陥が発生する場合、表示パネル(110)が焼き付いてしまうパネル焼き付き現象が発生することがあり、表示装置(100)が正常に動作しないこともある。これだけでなく、表示装置(100)が故障してしまうこともあり、ひどい場合は火事につながる可能性もある。
【0094】
したがって、パネル焼き付き現象が発生する前に、パネル焼き付き現象を発生させる欠陥を予め検出するのに有益である。これによって、欠陥発生時に即時かつ適切な対応を取ることが可能となる。
【0095】
一実施例において、焼き付きの検出は、オンセンシングプロセス、オフセンシングプロセス、及び/又はリアルタイムセンシングプロセス中に行われてもよい。他の実施例において、焼き付きの検出は、表示駆動中に1フレーム内のアクティブ期間に行われてもよい。
【0096】
以下では、アクティブ期間にパネル焼き付きを検出する方法についてより詳しく説明する。
【0097】
図6は、一実施例によるデータ駆動部、タイミング制御部、電源コントローラ、及び表示パネルの間の接続関係を示す。
【0098】
図6を参照すると、一実施例による表示装置(100)は、タイミング制御部(140)、電源コントローラ(900)、データドライバー(120)、及び表示パネル(110)を含む。
【0099】
データドライバー(120)は、タイミング制御部(140)から受信される制御信号に基づいて、表示パネル(110)の焼き付きを検出するためのセンシングを行うことができる。一実施例において、データドライバー(120)は、図4に示すアクティブ期間中にパネル焼き付きのような欠陥を検出することができる。結合の検出がアクティブ期間中に行われると、1フレーム内におけるブランク期間の長さを最小化または短縮することができる。ブランク期間の長さを最小化または短縮するための焼き付きの検出方法を、図7ないし図10を参照して説明する。
【0100】
タイミング制御部(140)は、データドライバー(120)から受信されるセンシングデータ(Vsen)に基づいてパネルの欠陥有無を判断することができる。また、タイミング制御部(140)は、パネル欠陥が発生したと判断されると、それに対応する焼き付き対応シーケンスを進行することができる。
【0101】
例えば、タイミング制御部(140)は、BDP信号(BDP)を生成して出力することができる。一実施例において、タイミング制御部(140)は、電源コントローラ(900)などにBDP信号(BDP)を出力してもよい。また、タイミング制御部(140)は、データドライバー(120)及びゲートドライバー(130)などに対する制御信号の出力を中断し、動作を停止してもよい。
【0102】
電源コントローラ(900)は、タイミング制御部(140)からBDP信号(BDP)が受信されると、パワーオフ処理を行ってもよい。例えば、電源コントローラ(900)は、表示パネル(110)、データドライバー(120)、及びゲートドライバー(130)などに印加される駆動電圧の生成を中断してもよい。また、電源コントローラ(900)は、外部ホストなどにパワーオフ信号を出力し、ホストによるパワーオフシーケンスが行われるようにしてもよい。
【0103】
図7は、一実施例による焼き付きの検出動作について説明するためのダイヤグラムである。図8ないし図10は、アクティブ期間におけるサブピクセルの駆動状態を示す図である。
【0104】
図7を参照すると、表示駆動はフレーム単位で行われてもよく、1フレームは、映像を表示するアクティブ期間(Active Time)と、アクティブ期間後のブランク期間(Blank Time)とを含んでもよい。アクティブ期間は、ゲートドライバー(130)が複数のゲートライン(GL1~GLN、GLN+1~GLn)を順に駆動する間、データドライバー(120)が複数のデータライン(DL1~DLm)を介してデータ電圧(Vdata)を出力する時間である。ブランク期間(Blank Time)には、サブピクセル(SP)の特性値をセンシングするためのリアルタイムセンシングが行われてもよい。
【0105】
アクティブ期間は、サブピクセル(SP)にデータ電圧(Vdata)をプログラミングする第1期間(t1)、駆動トランジスタ(DRT)の第2ノード(N2)の電圧をトラッキングする第2期間(t2)、及び基準電圧ライン(RVL)の電圧をセンシングする第3期間(t3)を含む。
【0106】
図8を合わせて参照すると、第1期間(t1)にスイッチングトランジスタ(SWT)にターンオンレベルのスキャン信号(SCAN)が印加され、センシングトランジスタ(SENT)にターンオンレベルのセンシング信号(SENSE)が印加される。また、第1期間(t1)にデータライン(DL)を介して映像表示のためのデータ電圧(Vdata)が印加され、第1スイッチ(RPRE)がターンオンされ、基準電圧ライン(RVL)を介して表示用基準電圧(VpreR)が印加されてもよい。
【0107】
それによって、スイッチングトランジスタ(SWT)がターンオンされ、第2ノード(N2)にデータ電圧(Vdata)が印加され、センシングトランジスタ(SENT)がターンオンされ、第1ノード(N1)に表示用基準電圧(VpreR)が印加されてもよい。ストレージキャパシタ(Cstg)には、データ電圧(Vdata)と表示用基準電圧(VpreR)との差に対応する電圧が格納されてもよい。これによって、第1期間(t1)の後にスイッチングトランジスタ(SWT)とセンシングトランジスタ(SENT)とがターンオフされる第3期間(t3)を含んで、残りのアクティブ期間の間、有機発光ダイオード(OLED)は、ストレージキャパシタ(Cstg)に格納された電圧に対応する輝度で発光することができる。
【0108】
図9を合わせて参照すると、第2期間(t2)に表示用基準電圧(VpreR)の印加が中断されると、基準電圧ライン(RVL)がフローティング(Floating)される。第2期間(t2)の間、スイッチングトランジスタ(SWT)とセンシングトランジスタ(SENT)とはターンオン状態を維持する。
【0109】
フローティング状態の第1ノード(N1)の電圧は徐々に上昇してから飽和する。駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の飽和した電圧は、データ電圧(Vdata)の大きさに対応することができる。すなわち、データ電圧(Vdata)が決定されると、飽和電圧のターゲット値(ターゲット電圧)がめられている、あるいは選択されている。例えば、第1ノード(N1)の飽和電圧は、データ電圧(Vdata)と駆動トランジスタ(DRT)の閾値電圧(Vth)との差に該当することができる。
【0110】
ここで、第1ノード(N1)の電圧は、基準電圧ライン(RVL)の電圧(Vrvl)と同一であり、上昇した基準電圧ライン(RVL)の電圧(Vrvl)は、ラインキャパシタ(Csl)に同様に格納されてもよい。
【0111】
第2ノードの電圧が飽和すると、サンプリングを行うことができる。図10を合わせて参照すると、第3期間(t3)にサンプリングスイッチ(SAMP)が少なくとも1回ターンオンされ、センシング回路部(300)と基準電圧ライン(RVL)とが接続されてもよい。これによって、基準電圧ライン(RVL)の電圧(Vrvl)をセンシング回路部(300)に伝達することができる。
【0112】
センシング回路部(300)は、センシングされた基準電圧ライン(RVL)の電気的信号、例えば、電圧(Vrvl)に基づいてパネルの欠陥有無を検出することができる。該当サブピクセル(SP)に焼き付きのような欠陥がない場合、基準電圧ライン(RVL)のセンシングされた電圧(Vrvl)は、上述の予め設定されたまたは選択されたターゲット電圧と実質的に同一であり得る。一方、該当サブピクセル(SP)に焼き付きが発生する場合、基準電圧ライン(RVL)から電流が漏洩するので、センシング電圧(Vrvl)はターゲット電圧より低いことがある。これによって、センシング回路部(300)は、センシング電圧(Vrvl)を飽和電圧のターゲット電圧と比較して、センシング電圧(Vrvl)と飽和電圧のターゲット電圧とが所定の閾値以上の差を有する場合、該当サブピクセル(SP)でパネル焼き付きのような欠陥が発生したと判断することができる。
【0113】
このような焼き付きの検出は、サブピクセルライン単位で行われてもよい。例えば、1つのセンシング回路部(300)は、1つのサブピクセルラインで予め設定されたまたは選択された数以上のサブピクセル(SP)でセンシング電圧が飽和電圧のターゲット電圧と閾値以上の差を有する場合、表示パネル(110)に焼き付き欠陥が発生したと判断してもよい。
【0114】
また、焼き付きの検出は、所定の予め設定されたまたは選択されたサブピクセルラインに対してのみ行われてもよい。一般に、パネル焼き付きは、パネルのエッジ領域、特に上下部のエッジで頻繁に発生するため、焼き付きの検出は、複数のサブピクセルラインのうち、最初のサブピクセルラインと最後のサブピクセルラインに対してのみ行われてもよい。しかし、本実施例はこれに限定されない。
【0115】
一実施例において、センシング回路部(300)は、アクティブ期間中にリアルタイムで基準電圧ライン(RVL)の電圧(Vrvl)をサンプリングし、サンプリングされたセンシング電圧(Vrvl)に基づいて欠陥の発生有無を判断してもよい。
【0116】
他の実施例において、図7に示すように、センシング回路部(300)は、アクティブ期間中にセンシングされた電圧(Vrvl)をサンプリングして格納し、その後、ブランク期間中に格納されたサンプリングされたセンシング電圧を飽和電圧のターゲット電圧と比較して欠陥を検出してもよい。このような実施例において、サンプリングされたセンシング電圧は、センシング回路部(300)のラインキャパシタ及び/又はDACキャパシタなどに格納されてもよい。
【0117】
一方、ブランク期間は、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)及び第2ノード(N2)の電圧を初期化する第4期間(t4)、第2ノード(N2)の電圧をトラッキングする第5期間(t5)、及び基準電圧ライン(RVL)の電圧をセンシングする第6期間(t6)を含む。
【0118】
第4期間(t4)に、第1期間(t1)にスイッチングトランジスタ(SWT)にターンオンレベルのスキャン信号(SCAN)が印加され、センシングトランジスタ(SENT)にターンオンレベルのセンシング信号(SENSE)が印加される。また、第4期間(t4)に、データライン(DL)を介してセンシングのためのデータ電圧(Vdata)が印加され、第2スイッチ(SPRE)がターンオンされ、基準電圧ライン(RVL)を介してセンシング用基準電圧(VpreS)が印加されてもよい。
【0119】
第5期間(t5)に、センシング用基準電圧(VpreS)の印加が中断し、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)がフローティングされる。それによって、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の電圧が上昇する。
【0120】
駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の電圧は、上昇してから上昇の幅が徐々に減て飽和するようになる。駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の飽和した電圧は、センシング用データ電圧(Vdata)と閾値電圧(Vth)との差に該当することができる。
【0121】
駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の電圧が飽和すると、第6期間(t6)にサンプリングスイッチ(SAMP)が少なくとも1回ターンオンされ、駆動トランジスタ(DRT)の第1ノード(N1)の飽和した電圧がセンシングされてもよい。
【0122】
センシング回路部(300)は、センシングされた電圧をセンシングデータ(Vsen)に変換してタイミング制御部(140)に伝達し、タイミング制御部(140)は、センシングデータ(Vsen)に基づいて補償プロセスを行うことができる。
【0123】
上記のように本実施例は、映像が表示される表示駆動中に、ブランク期間でなくアクティブ期間中に焼き付き欠陥の検出のための電圧センシング及びセンシング電圧サンプリングを行う。これによって、ブランク期間を相対的に短縮させることができ、アクティブ期間を増やして高輝度表示装置の迅速な駆動を可能とする。
【0124】
図11は、一実施例によるデータドライバーの構造を示すブロック図である。
【0125】
図11を参照すると、データドライバー(120)は、駆動回路部(200)、センシング回路部(300)を含む。
【0126】
駆動回路部(200)は、受信部(211)、シフトレジスタ(212)、第1ラッチ(213)、第2ラッチ(214)、デジタルアナログコンバータ(Digital-Analog Converter;以下、DAC)(215)、及び出力バッファー(216)を含む。
【0127】
受信部(211)は、タイミング制御部(140)からLVDSインターフェースや、EPI、DP又はeDPインターフェースなどのような様々なインターフェース技術によって供給された信号を受信し、受信信号から映像データ(Data)及びソース制御信号(SSP、SSC、SOE)を復元して出力することができる。一実施例において、受信部(211)を介して受信される映像データ(MDATA)は、サブピクセルのセンシングによってゲイン値が補償された映像データ(Data’)であってもよい。ソース制御信号(SSP、SSC、SOE)は、ソーススタートパルス(SSP)、ソースサンプリングクロック(SSC)、及びソース出力イネーブル信号(SOE)を含んでもよい。ソーススタートパルス(SSP)は、ソースドライブICのデータサンプリング開始時点を制御する。ソースサンプリングクロック(SSC)は、ライジング又はポーリングエッジに基づいて、ソースドライブICの内でデータのサンプリング動作を制御するクロック信号である。ソース出力イネーブル信号(SOE)は、ソースドライブICの出力を制御する。
【0128】
受信部(211)は直-並列コンバータ(Serial-Parallel Converter)などを含んで構成されてもよい。一実施例において、受信部(211)は、EPIインターフェースなどを介してタイミング制御部(140)から制御パケットを受信し、制御パケットからオーバードライビングセンシング駆動のための制御情報を取得することができる。
【0129】
シフトレジスタ(212)は、タイミング制御部(140)から提供されるソーススタートパルス(SSP)とソースサンプリングクロック(SSC)とに応答してサンプリング信号を出力する。
【0130】
第1ラッチ(213)は、シフトレジスタ(212)から順に入力されるサンプリング信号に応答してデジタル映像データ(Data)を順にラッチした後、並列ラッチして出力する。第1ラッチ(213)は、ソース出力イネーブル信号(SOE)に対応してサンプリングされた1水平ラインの映像データ(Data)を同時に出力する。
【0131】
第2ラッチ(214)は、第1ラッチ(213)から入力されるデータをラッチした後、ソース出力イネーブル信号(SOE)の論理ロー期間中に他のDICの第2ラッチ(214)と同時にラッチされた映像データ(Data)を出力する。様々な実施例において、ラッチは1つだけ備えられてもよい。
【0132】
DAC(215)は、ガンマ階調電圧(GV)を入力され、ガンマ階調電圧(GV)を用いて1水平ラインの映像データ(MDATA)をデータ電圧(Vdata)に変換する。すなわち、DAC(215)は、デジタルデータである映像データ(MDATA)をアナログデータ電圧(Vdata)に変換することができる。出力バッファー(216)は、DAC(215)から出力されるデータ電圧(Vdata)をソース出力イネーブル信号(SOE)によってデータチャネル(DCH)を介してデータライン(DL)に供給する。
【0133】
センシング回路部(300)は、電流-電圧変換部(311)、ノイズ除去部(312)、及びADC(313)を含む。
【0134】
電流-電圧変換部(311)は、表示パネル(110)又は電流源(400)からのセンシングチャネル(SIO)を介する入力電流を、電流積分により電圧に変換して電圧センシング値にサンプリングする。ノイズ除去部(312)は、サンプリングされたセンシング値から隣接チャネルを介して流入されるノイズを除去して出力する。ここで、電流-電圧変換部(311)、又は電流-電圧変換部(311)とノイズ除去部(312)とは、基準電圧ライン(RVL)のセンシング電圧をサンプリングするためのサンプリング部または回路と命名されてもよい。
【0135】
ADC(313)は、ノイズ除去部(312)から供給されたサンプリングされたセンシング値、又は電流-電圧変換部(311)からノイズ除去部(312)をバイパスして供給されたサンプリングされたセンシング値をデジタルデータに変換して、タイミング制御部(140)にセンシングデータ(Vsen)として出力する。
【0136】
センシング回路部(300)には、ラインキャパシタ(Csl)が設けられてもよい。ラインキャパシタ(Csl)は、ADC(313)の入力端又はADC(313)の内部に設けられてもよい。ラインキャパシタ(Csl)は、電流-電圧変換部(311)によりサンプリングされたセンシング値を一時的に格納し、ADC(313)が駆動されると、格納されたサンプリングセンシング値をADC(313)に入力してもよい。例えば、センシング回路部(300)は、1フレーム内のアクティブ期間中にサンプリングスイッチ(SAMP)がターンオンされると(例:サンプリングスイッチSAMPがオンしている期間)、基準電圧ライン(RVL)の電圧をサンプリングしてから、アクティブ期間後のブランク期間にADC(313)によりサンプリングされた電圧をデジタル値に変換してもよい。
【0137】
一方、電流源(400)は、図示の実施例ではデータドライバー(120)の外部に設けられるが、本実施例はこれに限定されない。すなわち、他の実施例において、電流源(400)は、データドライバー(120)の内部に設けられる電流源であってもよい。
【0138】
タイミング制御部(140)は、ADC(313)から出力されるセンシングデータ(Vsen)に基づいてパネル焼き付きのような欠陥を検出することができる。このために、タイミング制御部(140)は、比較部(141)を含んでもよい。比較部(141)は、アクティブ期間にセンシングされた基準電圧ライン(RVL)の電圧と、予め設定されたまたは選択されたターゲット電圧とを比較することができる。ターゲット電圧は、アクティブ期間にサブピクセル(SP)に印加された映像表示用データ電圧(Vdata)、及び予め判断されたまたは選択された閾値電圧(Vth)に基づいて決定されてもよく、メモリ(150)などに予め格納されてもよい。
【0139】
比較部(141)は、センシングデータ(Vsen)から取得されるセンシング電圧と予め設定されたまたは選択されたターゲット電圧との差が予め設定されたまたは選択された閾値より小さい場合は、第1レベル(例えば、ハイレベル)のロック信号(lock)を出力し、予め設定されたまたは選択された閾値より大きい場合は、第2レベル(例えば、ローレベル)のロック信号を出力してもよい。タイミング制御部(140)は、比較部(141)で発生するロック信号(例えば、ローレベルのロック信号)に応答して上述の焼き付き対応シーケンスを進行することができる。
【0140】
図12は、他の実施例によるデータドライバーの構造を示すブロック図である。
【0141】
図12を参照すると、データドライバー(120)のセンシング回路部(300)内に比較部(314)が設けられてもよい。比較部(314)は、アナログハードウェアで構成され、ADC(313)でデジタル変換される前のアナログサンプリング電圧を入力される。
【0142】
比較部(314)は、アクティブ期間にセンシングされた基準電圧ライン(RVL)のセンシング電圧と、予め設定されたまたは選択されたターゲット電圧とを入力されてもよい。また、比較部(314)は、センシング電圧と予め設定されたまたは選択されたターゲット電圧との差が予め設定されたまたは選択された閾値より小さい場合は、第1レベル(例えば、ハイレベル)のロック信号(lock)を出力し、予め設定されたまたは選択された閾値より大きい場合は、第2レベル(例えば、ローレベル)のロック信号(lock)を出力してもよい。
【0143】
比較部(314)の出力端にはORゲートが接続されてもよい。ORゲートは、外部から入力されるロック信号(lock)と比較部(314)から出力されるロック信号(lock)とを入力されるように構成される。外部から入力されるロック信号(lock)は、他の構成要素、例えばゲートドライバー(130)内で過電流のような欠陥が発生するか、又は表示パネル(110)などのエッジに発生したクラックなどの欠陥がセンシングされるとき、第2レベル(例えば、ローレベル)に入力されてもよい。
【0144】
ORゲートは、上記のような欠陥によって外部から第2レベルのロック信号(lock)が入力されるか、又は比較部(314)で焼き付き欠陥の検出によって第2レベルのロック信号(lock)が入力されると、EPIインターフェースなどを介してタイミング制御部(140)に第2レベルのロック信号(lock)を出力する。ORゲートは、EPIインターフェースなどを介してタイミング制御部(140)にロック信号(例えば、ローレベルのロック信号)を伝送することができる。
【0145】
タイミング制御部(140)は、ロック信号(lock、例えば、ローレベルのロック信号)が検出されると、パネル焼き付きが発生したと判断し、上述の焼き付き対応シーケンスを進行することができる。
【0146】
以上、添付の図面を参照して本発明の実施例について説明してきたが、上述の本発明の技術的構成は、本発明が属する技術分野における当業者が本発明のその技術的思想や必須特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施可能であることを理解することができるであろう。これによって、以上で記述した実施例は全ての面で例示的であり、限定的でないと理解されたい。同時に、本発明の範囲は、上述した詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示される。また、特許請求の範囲の意味及び範囲、その等価概念から導き出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0147】
100:表示装置
110:表示パネル
120:データドライバー
130:ゲートドライバー
140:タイミング制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12