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▶ エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109032
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】発光素子を含むディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   H10K 59/124 20230101AFI20240805BHJP
   H10K 59/122 20230101ALI20240805BHJP
   H10K 59/38 20230101ALI20240805BHJP
   H10K 50/828 20230101ALI20240805BHJP
   H10K 50/818 20230101ALI20240805BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20240805BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240805BHJP
   H10K 50/844 20230101ALI20240805BHJP
【FI】
H10K59/124
H10K59/122
H10K59/38
H10K50/828
H10K50/818
G02B5/20 101
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09F9/30 348A
G09F9/30 349A
H10K50/844 445
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023195922
(22)【出願日】2023-11-17
(31)【優先権主張番号】10-2023-0012854
(32)【優先日】2023-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】李鎬丞
(72)【発明者】
【氏名】李永旭
(72)【発明者】
【氏名】金▲聖▼基
(72)【発明者】
【氏名】洪基相
(72)【発明者】
【氏名】李鍾源
(72)【発明者】
【氏名】金貞民
【テーマコード(参考)】
2H148
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
2H148BD01
2H148BG06
2H148BH01
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC05
3K107CC37
3K107DD02
3K107DD03
3K107DD90
3K107EE22
3K107EE48
3K107EE49
3K107EE50
3K107FF15
5C094AA07
5C094BA03
5C094BA27
5C094DA15
5C094EC03
5C094ED02
5C094ED11
5C094FA01
5C094FA04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】発光効率を低下させることなく、光抽出効率が向上するディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】発光素子は発光領域の平坦化膜順に積層された第1電極、発光層および第2電極を含むことがある。平坦化膜は発光領域と重なる少なくとも一つの平坦溝または少なくとも一つの平坦突出部を含むことがある。発光素子の第1電極、発光層および第2電極は平坦溝の側面または平坦突出部の側面上に延長することがある。平坦溝の側面または平坦突出部の側面上に位置する第1電極と発光層との間には絶縁パターンが位置することがある。これにより、ディスプレイ装置では発光効率を低下させることなく、光抽出効率が向上することがある。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子基板上に位置し、画素領域内に発光領域を定義するバンク絶縁膜;
前記素子基板と前記バンク絶縁膜との間に位置し、前記発光領域と重なる平坦突出部を含む平坦化膜;
前記平坦突出部の側面上に位置し、前記平坦突出部の上面と離隔される絶縁パターン;及び
前記発光領域の平坦化膜上に位置し、第1電極、発光層及び第2電極の積層構造を有する発光素子を含み、
前記平坦突出部の前記側面は、前記平坦突出部の内側方向に凹んだ形状を有し、
前記絶縁パターンは、前記発光素子の前記第1電極と前記発光層との間に位置する、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記平坦突出部の平面形状は多角形である、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記絶縁パターンは、前記バンク絶縁膜と同じ物質を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記バンク絶縁膜は一定の厚さを有するライナー膜(linear layer)であり、
前記絶縁パターンの厚さは前記バンク絶縁膜の厚さより小さい、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記第2電極は、前記第1電極より大きい反射率を有する、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記素子基板と前記平坦化膜との間に位置し、前記発光領域と重なるカラーフィルタをさらに含む、請求項5に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記平坦化膜は、前記平坦突出部を囲む平坦溝をさらに含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記平坦溝の幅は、前記平坦突出部の幅より小さい、請求項7に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
素子基板上に位置し、平坦溝を含む平坦化膜;
前記平坦化膜上に位置し、前記平坦溝の側面及び底面を覆う第1電極;
前記平坦溝の側面を覆う前記第1電極の一部領域上に位置する絶縁パターン;
前記平坦化膜上に位置し、前記第1電極の端を覆うバンク絶縁膜;
前記バンク絶縁膜によって露出された前記第1電極の一部領域上に位置する発光層;及び
前記発光層上に位置し、前記バンク絶縁膜上に延びる第2電極を含み、
前記バンク絶縁膜は、前記平坦溝の外側に位置する、ディスプレイ装置。
【請求項10】
前記平坦溝の前記側面は、前記平坦溝の外側方向へ凸状を有する、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記絶縁パターンは、前記平坦溝の前記底面と離隔される、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記平坦溝の平面形状は、多角形である、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記第2電極の透過率は、前記第1電極の透過率より大きい、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記第2電極上に位置する封止ユニットをさらに含み、
前記封止ユニットは、無機絶縁物質からなる無機絶縁膜と有機絶縁物質からなる有機絶縁膜との積層構造を有する、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記平坦化膜は、発光領域と重なる平坦突出部をさらに含み、
前記平坦突出部の幅は、前記平坦溝の幅より小さい、請求項13に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記絶縁パターンは、前記第1電極と前記発光層の間に配置される、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記絶縁パターンは、前記バンク絶縁膜と同じ物質を含む、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記バンク絶縁膜は一定の厚さを有するライナー膜(linear layer)であり、
前記絶縁パターンの厚さは前記バンク絶縁膜の厚さより小さい、請求項17に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各画素領域の内に発光素子が位置するディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ディスプレイ装置はユーザーにイメージを提供する。例えば、ディスプレイ装置は複数の画素領域を含むことがある。各画素領域は特定の色を具現することがある。例えば、各画素領域の内には発光素子が位置することがある。発光素子は特定の色を表す光を放出することがある。例えば、発光素子は、第1電極と第2電極の間に位置する発光層を含むことがある。
【0003】
ディスプレイ装置では、各画素領域の発光素子が平坦化膜の平らな平面上に位置することがある。これにより、ディスプレイ装置では視野角の増加によって輝度が急激に低下することがある。また、ディスプレイ装置では第1電極と第2電極の間で発生する全反射によって光抽出効率が減少することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、光抽出効率を向上できるディスプレイ装置を提供することだ。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は、視野角の増加による輝度低下を緩和できるディスプレイ装置を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、前述の課題に限定されない。ここで言及されていない課題は、以下の記載から通常の技術者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
解決しようとする課題を達成するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、素子基板を含む。素子基板上にはバンク絶縁膜が位置する。バンク絶縁膜は画素領域の内に発光領域を定義する。素子基板とバンク絶縁膜の間には平坦化膜が位置する。平坦化膜は発光領域と重なる平坦突出部を含む。平坦突出部の側面は凹状を持つ。平坦突出部の側面上には絶縁パターンが位置する。絶縁パターンは平坦突出部の上面と離隔される。発光領域の平坦化膜上には発光素子が位置する。発光素子は順に積層された第1電極、発光層および第2電極を含む。絶縁パターンは発光素子の第1電極と発光層の間に位置する。
【0008】
平坦突出部の平面形状は多角形であることがある。
【0009】
絶縁パターンはバンク絶縁膜と同じ物質を含むことがある。
【0010】
バンク絶縁膜は一定の厚さを持つライナー膜(linear layer)であることがある。絶縁パターンの厚さはバンク絶縁膜の厚さより小さい場合がある。
【0011】
第2電極は第1電極より大きい反射率を持つことがある。
【0012】
素子基板と平坦化膜の間にはカラーフィルタが位置することがある。カラーフィルタは発光領域と重なることがある。
【0013】
平坦化膜は平坦突出部を囲む平坦溝を含むことがある。
【0014】
平坦溝の幅は平坦突出部の幅より小さい場合がある。
【0015】
解決しようとする他の課題を達成するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、素子基板を含む。素子基板上には平坦化膜が位置する。平坦化膜は平坦溝を含む。平坦化膜上には第1電極およびバンク絶縁膜が位置する。第1電極は平坦溝の側面および底面を覆う。平坦溝の側面を覆う第1電極の一部領域上には絶縁パターンが位置する。バンク絶縁膜は平坦溝の外側に位置する。バンク絶縁膜は第1電極の端を覆う。バンク絶縁膜によって露出された第1電極の一部領域上には発光層が位置する。発光層上には第2電極が位置する。第2電極はバンク絶縁膜上に延長する。
【0016】
平坦溝の側面は凸状を持つことがある。
【0017】
絶縁パターンは平坦溝の底面から離すことがある。
【0018】
平坦な溝の平面形状は多角形であることがある。
【0019】
第2電極の透過率は、第1電極の透過率より大きくことがある。
【0020】
第2電極上には封止ユニットが配置されることがある。封止ユニットは、無機絶縁材料からなる無機絶縁膜と有機絶縁材料からなる有機絶縁膜との積層構造を有することがある。
【0021】
平坦化膜は、発光領域と重なる平坦な突出部を含むことがある。平坦な突起の幅は平坦な溝の幅より小さくことがある。
【発明の効果】
【0022】
本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、平坦溝または平坦突出部を含む平坦化膜および平坦化膜上に位置する発光素子を含みながら、発光素子の第1電極、発光層および第2電極が平坦溝の側面または平坦突出部の側面上に延長し、平坦溝の側面または平坦突出部の側面上で第1電極と発光層が絶縁パターンによって離すことがある。これにより、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置では発光効率を低下させることなく、光抽出効率が向上することができる。したがって、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置では、各画素領域の動作に必要な電力を減少させることがある。すなわち、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置では、低電力駆動により消費電力が低減することができる。また、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置では、視野角の増加による輝度低下が緩和されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施例によるディスプレイ装置を概略的に示した図である。
図2】本発明の実施例によるディスプレイ装置において単位画素領域の回路を示した図である。
図3】本発明の実施例によるディスプレイ装置において発光領域の平面を示した図である。
図4図3のI-I’線に沿って切断した断面を示した図である。
図5図4のK1領域を拡大した図である。
図6】本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図7】本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図8】本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図9】本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図10】本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図11】本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図12A】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置で発光領域の平面を示した図である。
図12B】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置で発光領域の平面を示した図である。
図12C】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置で発光領域の平面を示した図である。
図12D】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置で発光領域の平面を示した図である。
図12E】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置で発光領域の平面を示した図である。
図13】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置における画素領域の断面を示した図である。
図14図13のK2領域を拡大した図である。
図15】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図16】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図17】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図18】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図19】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
図20】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置を示した図である。
図21】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の目的と技術的構成及びこれによる作用効果に関する詳細事項は、本発明の実施例を図示している図面を参照した以下の詳細な説明によってさらに明確に理解されるだろう。ここで、本発明の実施例は当業者に本発明の技術的思想が十分に伝えられるようにするために提供されるものであるため、本発明は以下説明される実施例に限定されないように、他の形態で具体化できる。
【0025】
また、明細書全体にわたって同じ参照番号で表示された部分は同じ構成要素を意味し、図において、層または領域の長さと厚さは便宜のために誇張されて表現することもある。なお、第1コンポーネントが第2コンポーネント”上”にあると記載される場合、第1コンポーネントが第2コンポーネントと直接接触する上側に位置するだけでなく、第1コンポーネントと第2コンポーネントの間に第3コンポーネントが位置する場合も含む。
【0026】
ここで、第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するためのもので、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使われる。ただし、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲では、第1成分と第2成分は当業者の便宜によって任意に命名することがある。
【0027】
本発明の明細書で使用する用語は、単に特定の実施例を説明するために使用されるものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。例えば、単数で表現されたコンポーネントは文脈上明らかに単数のみを意味しない場合、複数のコンポーネントを含む。また、本発明の明細書において、「含む」又は「持つ」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴若しくは数字,段階,動作,構成要素,部分品若しくはこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解しなければならない。
【0028】
なお、別に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含めてここで使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者によって一般的に理解されるのと同じ意味がある。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上持つ意味と一致する意味があるものと解釈されなければならず、本発明の明細書で明確に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味では解釈されない。
【0029】
(実施例)
図1は、本発明の実施例によるディスプレイ装置を概略的に示した図である。図2は、本発明の実施例によるディスプレイ装置で単位画素領域の回路を示した図である。
【0030】
図1及び2を参照すると、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、表示パネルDPを含むことがある。表示パネルDPは、ユーザーに提供されるイメージを生成することがある。例えば、表示パネルDPは複数の画素領域PAを含むことがある。
【0031】
各画素領域PAには信号配線GL、DL、PL、RLを介して多様な信号が提供されることがある。例えば、信号配線GL、DL、PL、RLは、各画素領域PAにゲート信号を順次印加するゲート線GL、各画素領域PAにデータ信号を印加するデータ線DL、各画素領域PAに電源電圧を供給する電源電圧供給ラインPL及び各画素領域PAに基準電圧を供給する基準電圧供給ラインRLを含むことがある。ゲートラインGLはゲートドライバGDと電気的に連結されることがある。データラインDLはデータドライバDDと電気的に接続できる。ゲートドライバGDおよびデータドライバDDはタイミングコントローラTCによって制御することがある。例えば、ゲートドライバGDはタイミングコントローラTCからクロック信号、リセット信号及びスタート信号を受け取り、データドライバDDはタイミングコントローラTCからデジタルビデオデータ及びソースタイミング信号を受け取ることがある。電源電圧供給ラインPLおよび基準電圧供給ラインRLは、電源ユニットPUと電気的に接続されることがある。
【0032】
表示パネルDPは、画素領域PAが位置する表示領域AAおよび表示領域AAの外側に位置するベゼル領域BZを含むことがある。ゲートドライバGD、データドライバDD、タイミングコントローラTCおよび電源ユニットPUのうち少なくとも一つは表示パネルDPのベゼル領域BZ上に位置することがある。例えば、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、ゲートドライバGDが表示パネルDPのベゼル領域BZ上に形成されたGIP(GateInPanel)タイプのディスプレイ装置であることがある。
【0033】
各画素領域PAは特定の色を具現することがある。例えば、各画素領域PAの内には画素駆動回路DCと電気的に連結された発光素子300が位置することがある。各画素領域PAの画素駆動回路DCおよび発光素子300は素子基板100上に位置することがある。素子基板100は絶縁性物質を含むことがある。素子基板100は透明な物質を含むことがある。例えば、素子基板100はガラスまたはプラスチックを含むことがある。
【0034】
各画素領域PAの画素駆動回路DCは、ゲート信号に応じてデータ信号に対応する駆動電流を一フレーム間、対応する画素領域PAの発光素子300に供給することがある。例えば、各画素領域PAの画素駆動回路DCは、第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3及びストレージキャパシタCstを含むことがある。
【0035】
図3は、本発明の実施例によるディスプレイ装置では発光領域の平面を示した図である。図4は、図3のI-I’線に沿って切断した断面を示した図である。図5図4のK1領域を拡大した図である。
【0036】
図2ないし5を参照すると、各画素領域PAの第1薄膜トランジスタT1は、第1半導体パターン、第1ゲート絶縁膜、第1ゲート電極、第1ドレイン電極および第1ソース電極を含むことがある。各画素領域PAの第1薄膜トランジスタT1は、ゲート信号によってデータ信号を対応する画素領域PAの第2薄膜トランジスタT2に伝達することがある。例えば、各画素領域PAの第1薄膜トランジスタT1はスイッチング薄膜トランジスタであることがある。第1ゲート電極はゲートラインGLのうち一つと電気的に連結されることがある。第1ドレイン電極は、データラインDLのいずれかと電気的に接続することがある。
【0037】
各画素領域PAの第2薄膜トランジスタT2は、第2半導体パターン210、第2ゲート絶縁膜220、第2ゲート電極230、第2ドレイン電極240及び第2ソース電極250を含むことがある。各画素領域PAの第2薄膜トランジスタT2は、データ信号に対応する駆動電流を生成することがある。例えば、各画素領域PAの第2薄膜トランジスタT2は駆動薄膜トランジスタであることがある。第2ゲート電極230は、第1ソース電極と電気的に連結されることがある。第2ドレイン電極240は、電源電圧供給ラインPLのいずれかに電気的に接続することがある。
【0038】
第2半導体パターン210は、素子基板100上に位置することがある。第2半導体パターン210は、ドレイン領域210d、チャネル領域210cおよびソース領域210sを含むことがある。チャネル領域210cは、ドレイン領域210dとソース領域210sとの間に位置することがある。ドレイン領域210dおよびソース領域210sは、チャネル領域210cよりも小さい抵抗を持つことがある。ドレイン領域210dおよびソース領域210sは、多重層構造を持つことがある。ソース領域210sは、ドレイン領域210dと同じ積層構造を有することがある。例えば、ドレイン領域210dは第1ドレイン層211dと第2ドレイン層212dの積層構造を有し、ソース領域210sは第1ソース層211sと第2ソース層212sの積層構造を有することがある。
【0039】
第1ドレイン層211dおよび第1ソース層211sは、チャネル領域210cと同じレイヤー上に位置することがある。チャネル領域210c、第1ドレイン層211d及び第1ソース層211sは、半導体物質を含むことがある。例えば、チャネル領域210c、第1ドレイン層211d及び第1ソース層211sはIGZOのような酸化物半導体を含むことがある。第1ドレイン層211dおよび第1ソース層211sは、チャネル領域210cと同じ物質を含むことがある。第1ドレイン層211dおよび第1ソース層211sは、チャネル領域210cと同じ抵抗を持つことがある。例えば、チャネル領域210c、第1ドレイン層211d及び第1ソース層211sは酸化物半導体の導体化されていない領域であることがある。第1ドレイン層211dおよび第1ソース層211sは、チャネル領域210cと同時に形成することがある。
【0040】
チャネル領域210cは、第1ドレイン層211dおよび第1ソース層211sと直接接触することがある。チャネル領域210cは、第1ドレイン層211dおよび第1ソース層211sと物理的に接続することがある。例えば、第1ドレイン層211dとチャネル領域210cとの間の境界面およびチャネル領域210cと第1ソース層211sとの間の境界面は認識されないことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、第2半導体パターン210の内部抵抗を最小化することがある。
【0041】
第2ドレイン層212dは、第1ドレイン層211d上に位置することがある。例えば、第1ドレイン層211dは素子基板100と第2ドレイン層212dとの間に位置することがある。第2ドレイン層212dは、第1ドレイン層211dと直接接触することがある。例えば、素子基板100に向けた第2ドレイン層212dの下部面は、素子基板100と対向する第1ドレイン層211dの上部面と直接接触することがある。第2ソース層212sは、第1ソース層211s上に位置することがある。例えば、第1ソース層211sは、素子基板100と第2ソース層212sとの間に位置することがある。第2ソース層212sは、第1ソース層211sと直接接触することがある。例えば、素子基板100に向かう第2ソース層212sの下面は、素子基板100と対向する第1ソース層211sの上部面と直接接触することがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、ドレイン領域210dの抵抗及びソース領域210sの抵抗を最小化することがある。
【0042】
第2ドレイン層212dおよび第2ソース層212sは、チャネル領域210c、第1ドレイン層211dおよび第1ソース層211sと異なる物質を含むことがある。第2ドレイン層212dおよび第2ソース層212sは、チャネル領域210c、第1ドレイン層211dおよび第1ソース層211sよりも小さい抵抗を持つことがある。例えば、第2ドレイン層212dおよび第2ソース層212sは、ITOおよびIZOなどの導電性酸化物または金属を含むことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、第2ドレイン領域210dの抵抗及び第2ソース領域210sの抵抗を最小化することがある。第2ソース層212sは、第2ドレイン層212dと同一の物質を含むことがある。例えば、第2ソース層212sは、第2ドレイン層212dと同時に形成することがある。第2ドレイン層212dおよび第2ソース層212sは、チャネル領域210cの外側に位置することがある。例えば、第2半導体パターン210を形成する工程は、素子基板100上に半導体物質層を形成する段階、半導体物質層上に低抵抗物質層を形成する段階、半導体物質層及び低抵抗物質層をパターニングする段階及びチャネル領域210cと重なる低抵抗物質層の一部領域を除去する段階を含むことがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、第2半導体パターン210を形成する工程の効率が向上することがある。
【0043】
第1半導体パターンは、第2半導体パターン210と同じ構造を持つことがある。例えば、第1半導体パターンは、ドレイン領域とソース領域の間に位置するチャネル領域を含みながら、ドレイン領域とソース領域とがそれぞれチャネル領域と同じ物質を含む第1層および第1層より小さい抵抗を持つ第2層の積層構造を持つことがある。第1半導体パターンは、第2半導体パターン210と同時に形成することがある。例えば、第2半導体パターン210のチャネル領域210cは、第1半導体パターンのチャネル領域と同じ抵抗を持つことがある。これにより、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置では工程効率が効果的に向上することができる。
【0044】
第2ゲート絶縁膜220は、第2半導体パターン210のチャネル領域210c上に位置することがある。第2半導体パターン210のドレイン領域210dおよびソース領域210sは、第2ゲート絶縁膜220の外側に位置することがある。例えば、第2ゲート絶縁膜220は、第2ドレイン層212dと第2ソース層212sとの間に位置することがある。第2ゲート絶縁膜220は絶縁性物質を含むことがある。例えば、第2ゲート絶縁膜220は、シリコン酸化物(SiOx)及びシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であることがある。
【0045】
第1ゲート絶縁膜は、第2ゲート絶縁膜220と同一の物質を含むことがある。例えば、第2ゲート絶縁膜220は、第1ゲート絶縁膜と同時に形成することがある。第1ゲート絶縁膜の厚さは、第2ゲート絶縁膜220の厚さと同一であることがある。
【0046】
第2ゲート電極230は、第2ゲート絶縁膜220上に位置することがある。例えば、第2ゲート電極230は、第2半導体パターン210のチャネル領域210cと重なることがある。第2ゲート電極230は、第2ゲート絶縁膜220によって第2半導体パターン210と絶縁されることがある。例えば、第2ゲート電極230の側面は、第2ゲート絶縁膜220の側面と連続することがある。第2ゲート電極230は導電性物質を含むことがある。例えば、第2ゲート電極230はアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)及びタングステン(W)のような金属を含むことがある。第2半導体パターン210のチャネル領域210cは、第2ゲート電極230に印加された電圧に対応する電気伝導度を有することがある。
【0047】
第1ゲート電極は、第2ゲート電極230と同一の物質を含むことがある。例えば、第2ゲート電極230は、第1ゲート電極と同時に形成することがある。第1ゲート電極の側面は、第1ゲート絶縁膜の側面と連続することがある。例えば、第1半導体パターンのソース領域は、第1ゲート電極に印加された電圧によって第1半導体パターンのドレイン領域と電気的に連結されることがある。
【0048】
第2ドレイン電極240は導電性物質を含むことがある。例えば、第2ドレイン電極240はアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)及びタングステン(W)のような金属を含むことがある。第2ドレイン電極240は、第2ゲート電極230と同一の物質を含むことがある。例えば、第2ドレイン電極240は、第2ゲート電極230と同時に形成することがある。第2ドレイン電極240は、第2ゲート電極230と同じ層上に位置することがある。第2ドレイン電極240は、第2ゲート電極230と離すことがある。第2ドレイン電極240は、第2ゲート電極230と絶縁することがある。第2ドレイン電極240は、第2半導体パターン210のドレイン領域210dと電気的に接続することがある。例えば、第2ドレイン電極240は、第2半導体パターン210の第2ドレイン層212dと直接接触することがある。
【0049】
第2ソース電極250は導電性物質を含むことがある。例えば、第2ソース電極250はアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)及びタングステン(W)のような金属を含むことがある。第2ソース電極250は、第2ドレイン電極240と同一の物質を含むことがある。例えば、第2ソース電極250は、第2ドレイン電極240と同時に形成することがある。第2ソース電極250は、第2ドレイン電極240と同じ層上に位置することがある。第2ソース電極250は、第2ゲート電極230および第2ドレイン電極240と離すことがある。第2ソース電極250は、第2ゲート電極230と絶縁することがある。第2ソース電極250は、第2半導体パターン210のソース領域210sと電気的に連結することがある。例えば、第2ソース電極250は、第2半導体パターン210の第2ソース層212sと直接接触することがある。
【0050】
第1ドレイン電極および第1ソース電極は、第2ドレイン電極240および第2ソース電極250と同一の物質を含むことがある。第1ドレイン電極および第1ソース電極は、第2ドレイン電極240および第2ソース電極250と同じ層上に位置することがある。例えば、第2ドレイン電極240および第2ソース電極250は、第1ドレイン電極および第1ソース電極と同時に形成することがある。第1ドレイン電極および第1ソース電極は、第1ゲート電極と同じ物質を含むことがある。
【0051】
各画素領域PAの第3薄膜トランジスタT3は、第3半導体パターン、第3ゲート絶縁膜、第3ゲート電極、第3ドレイン電極および第3ソース電極を含むことがある。各画素領域PAの第3薄膜トランジスタT3は、ゲート信号によって対応する画素領域PAのストレージキャパシタCstを初期化することがある。例えば、各画素領域PAの第3薄膜トランジスタT3は、対応する画素領域PAのストレージキャパシタCstと基準電圧供給ラインRLのいずれかの間に位置することがある。各画素領域PAのストレージキャパシタCstにはゲート信号によって基準電圧が供給されることがある。例えば、各画素領域PAの第3薄膜トランジスタT3はスイッチング薄膜トランジスタであることがある。第3ゲート電極はゲートラインGLのうち一つと電気的に連結されることがある。第3ドレイン電極は、基準電圧供給ラインRLのいずれかと電気的に接続されることがある。各画素領域PAの第1ゲート電極と第3ゲート電極は、同一のゲート線GLと電気的に接続されることがある。例えば、各画素領域PAの第3薄膜トランジスタT3は、対応する画素領域PAの第1薄膜トランジスタT1と同時にターンオン/オフすることがある。
【0052】
各画素領域PAの第3薄膜トランジスタT3は、対応する画素領域PAの第1薄膜トランジスタT1と同時に形成されることがある。例えば、第3半導体パターンは、第1半導体パターンと同じ構造で形成することがある。第3ゲート絶縁膜は、第1ゲート絶縁膜と同じ物質を含むことがある。第3ゲート電極、第3ドレイン電極および第3ソース電極は、第1ゲート電極、第1ドレイン電極および第1ソース電極と同時に形成されることがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では工程効率が向上することができる。
【0053】
各画素領域PAのストレージキャパシタCstは、対応する画素領域PAの内に位置する第2薄膜トランジスタT2の第2ゲート電極230に印加される信号を一フレームの間、維持することがある。例えば、各画素領域PAのストレージキャパシタCstは、対応する画素領域PAの内に位置する第2薄膜トランジスタT2の第2ゲート電極230と第2ソース電極250との間に電気的に連結されることがある。各画素領域PAのストレージキャパシタCstは、キャパシタ電極の積層構造を持つことがある。例えば、各画素領域PAのストレージキャパシタCstは、対応する画素領域PAの第2ゲート電極230と電気的に連結される第1キャパシタ電極及び対応する画素領域PAの第2ソース電極250と電気的に連結される第2キャパシタ電極を含むことがある。各画素領域PAの内に位置する第3薄膜トランジスタT3の第3ソース電極は、対応する画素領域PAの第2ソース電極250と同じキャパシタ電極に連結されることがある。例えば、各画素領域PAの内に位置する第3薄膜トランジスタT3の第3ソース電極は、対応する画素領域PAの内に位置するストレージキャパシタCstの第2キャパシタ電極と電気的に連結されることがある。
【0054】
素子基板100上には各画素領域PA内で不必要な電気的連結を防止するための複数の絶縁膜110、120、130、140、150が位置することがある。例えば、素子基板100上には素子バッファ膜110、層間絶縁膜120、素子保護膜130、平坦化膜140及びバンク絶縁膜150が位置することがある。
【0055】
素子バッファ膜110は素子基板100に近く位置することがある。素子バッファ膜110は、各画素領域PAの内に位置する画素駆動回路DCの形成工程で素子基板100による汚染を防止することができる。例えば、各画素領域PAの画素駆動回路DCに向けた素子基板100の上部面は、素子バッファ膜110によって完全に覆うことがある。各画素領域PAの画素駆動回路DCは、素子バッファ膜110上に位置することがある。素子バッファ膜110は絶縁性物質を含むことがある。例えば、素子バッファ膜110は、シリコン酸化物(SiOx)およびシリコン窒化物(SiNx)などの無機絶縁物質を含むことがある。素子バッファ膜110は、多重層構造を有することがある。例えば、素子バッファ膜110はシリコン酸化物(SiOx)からなる無機絶縁膜とシリコン窒化物(SiNx)からなる無機絶縁膜の積層構造を有することがある。
【0056】
素子基板100と各画素領域PAの画素駆動回路DCとの間には遮光パターン105が位置することがある。例えば、各画素領域PAの遮光パターン105は、素子基板100と素子バッファ膜110との間に位置することがある。各画素領域PAの第2半導体パターン210は、対応する画素領域PAの遮光パターン105と重なることがある。遮光パターン105は、光を遮断できる物質を含むことがある。例えば、遮光パターン105は金属を含むことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、素子基板100を通じて各薄膜トランジスタT1、T2、T3の第2半導体パターン210方向に進行する外光が遮光パターン105によって遮断されることがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、外光による各薄膜トランジスタT1、T2、T3の特性変化が防止できる。
【0057】
遮光パターン105は導電性物質を含むことがある。遮光パターン105には特定電圧が印加されることがある。例えば、各画素領域PAの遮光パターン105は、対応する画素領域PAの第2ソース電極250と電気的に連結することがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各薄膜トランジスタT1、T2、T3の第2半導体パターン210方向に進行する外光が効果的に遮断されることができる。
【0058】
層間絶縁膜120は、素子バッファ膜110上に位置することがある。層間絶縁膜120は絶縁性物質を含むことがある。例えば、層間絶縁膜120はシリコン酸化物(SiOx)及びシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であることがある。層間絶縁膜120は、各画素領域PAの第2ゲート絶縁膜220と同一の物質を含むことがある。各画素領域PAの第2ゲート絶縁膜220は、層間絶縁膜120と同じ層上に形成することがある。例えば、各画素領域PAの第2ドレイン電極240及び第2ソース電極250は層間絶縁膜120上に位置する領域を含むことがある。各画素領域PAの第2ソース電極250は、素子バッファ膜110および層間絶縁膜120を貫通して対応する画素領域PAの遮光パターン105と直接接触することがある。
【0059】
素子保護膜130は層間絶縁膜120上に位置することがある。素子保護膜130は、外部水分及び衝撃による各画素領域PAの内に位置する画素駆動回路DCの損傷を防止できる。例えば、各画素領域PAの第1ドレイン電極、第1ソース電極、第2ドレイン電極240、第2ソース電極250、第3ドレイン電極および第3ソース電極は素子保護膜130によって覆われることがある。素子保護膜130は絶縁性物質を含むことがある。例えば、素子保護膜130はシリコン酸化物(SiOx)及びシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であることがある。
【0060】
平坦化膜140は、素子保護膜130上に位置することがある。平坦化膜140は絶縁性物質を含むことがある。平坦化膜140は、素子保護膜130と他の物質を含むことがある。例えば、平坦化膜140は有機絶縁物質からなる有機絶縁膜であることもある。各画素領域PAの画素駆動回路DCによる段差は、平坦化膜140によって除去することがある。
【0061】
各画素領域PAの平坦化膜140は、複数の平坦突出部140pを含むことがある。各平坦突出部140pは、隣接する平坦突出部140pと離すことがある。複数の平坦突出部140pは、対応する画素領域PAの内に並んで位置することがある。各平坦突出部140pは、隣接する平坦突出部140pと交互に配置することがある。例えば、各平坦突出部140pの平面形状は六角形であることがある。各画素領域PAの平坦化膜140は、平坦突出部140pの外側に位置する平坦溝140gを含むことがある。平坦溝140gは平坦突出部140pの間に延長することがある。例えば、各平坦突出部140pの側面140sは平坦溝140gの側面であることがある。各平坦突出部140pの側面140sは、対応する平坦突出部140pの内側方向に凹んだ形状を有することがある。平坦溝140gは平坦溝140gの外側方向に凸状の側面140sを有することがある。隣接する平坦突出部140pの間で平坦溝140gの幅は、各平坦突出部140pの幅より小さいことがある。
【0062】
バンク絶縁膜150は平坦化膜140上に位置することがある。バンク絶縁膜150は、各画素領域PAの内に発光領域EAを定義することがある。各画素領域PA上に位置する平坦突出部140pは、バンク絶縁膜150によって対応する画素領域PAの内に定義された発光領域EAと重なることがある。例えば、各画素領域PAの平坦突出部140p及び平坦溝140gは、対応する画素領域PAの発光領域EAの内に位置することがある。バンク絶縁膜150は絶縁性物質を含むことがある。例えば、バンク絶縁膜150はシリコン酸化物(SiOx)及びシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であることがある。バンク絶縁膜150は一定の厚さを持つライナー膜(linearlayer)であることがある。例えば、バンク絶縁膜150は、各画素領域PAの内に定義された発光領域EAの端に近く位置する平坦突出部140pの側面140sに沿って延長することがある。
【0063】
各画素領域PAの発光素子300は、対応する画素領域PAの内に定義された発光領域EAの平坦化膜140上に位置することがある。各画素領域PAの発光素子300は、特定の色を表す光を放出することがある。例えば、各画素領域PAの発光素子300は、対応する画素領域PAの内に定義された発光領域EAの平坦化膜140上に順に積層された第1電極310、発光層320及び第2電極330を含むことがある。
【0064】
第1電極310は導電性物質を含むことがある。第1電極310は相対的に高い透過率を有することがある。例えば、第1電極310は、ITO及びIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極であることがある。
【0065】
発光層320は、第1電極310と第2電極330との間の電圧差に対応する輝度の光を生成することがある。例えば、発光層320は発光物質を含む発光物質層(EmissionMaterialLayer;EML)を含むことがある。発光物質は有機物質、無機物質またはハイブリッド物質を含むことがある。例えば、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、有機発光物質を含む有機発光表示装置であることがある。
【0066】
発光層320は多重層構造を有することがある。例えば、発光層320は、正孔注入層(HoleInjectionLayer;HIL)、正孔輸送層(HoleTransportLayer;HTL)、電子輸送層(ElectronTransportLayer;ETL)及び電子注入層(ElectronInjectionLayer;EIL)のうち少なくとも1つを含むことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では発光効率が向上することができる。
【0067】
第2電極330は導電性物質を含むことがある。第2電極330は、第1電極310と他の物質を含むことがある。第2電極330の反射率は、第1電極310の反射率より大きいことがある。例えば、第2電極330はアルミニウム(Al)および銀(Ag)などの金属を含むことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、発光層320によって生成された光が第1電極310を通じて放出されることができる。
【0068】
各画素領域PAの画素駆動回路DCは、対応する画素領域PAの内に定義された発光領域EAの外側に位置することがある。例えば、各画素領域PAの第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3及びストレージキャパシタCstは、対応する画素領域PAの発光領域EAと重畳しないことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの発光素子300から放出された光が対応する画素領域PAの画素駆動回路DCによって遮断されないことがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの画素駆動回路DCによる光抽出効率の低下が防止できる。
【0069】
各画素領域PAの発光素子300は、対応する画素領域PAの内に位置する画素駆動回路DCの第2薄膜トランジスタT2と電気的に連結されることがある。例えば、各画素領域PAの第2ソース電極250は、対応する画素領域PAの第1電極310と電気的に連結することがある。素子保護膜130および平坦化膜140は、各画素領域PAの第2ソース電極250を部分的に露出する電極コンタクトホールを含むことがある。例えば、各画素領域PAの第1電極310は電極コンタクトホールの一つを介して対応する画素領域PAの第2ソース電極250と直接接触することがある。電極コンタクトホールは、各画素領域PAの内に定義された発光領域EAの外側に位置することがある。例えば、電極コンタクトホールはバンク絶縁膜150と重なることがある。各画素領域PAの内に位置する第1電極310の端は、バンク絶縁膜150によって覆われることがある。各画素領域PAの発光層320および第2電極330は、バンク絶縁膜150によって露出された対応する第1電極310の一部領域上に順に積層することがある。各画素領域PAの第1電極310は、バンク絶縁膜150によって隣接する画素領域PAの第1電極310と絶縁されることがある。
【0070】
各画素領域PAの第1電極310、発光層320及び第2電極330は、対応する画素領域PAの内に位置する各平坦突出部140pの上部面及び平坦溝140gの底面上に積層することがある。例えば、本発明の実施例による表示装置では、各画素領域PAから放出される光が、対応する画素領域PAの平坦溝140gの底面上に位置する発光層320の一部領域によって生成された光L1及び対応する画素領域PAの平坦突出部140pの各上面上に位置する発光層320の一部領域によって生成された光L2を含むことがある。各画素領域PAの第1電極310、発光層320及び第2電極330は、対応する画素領域PAの内に位置する各平坦突出部140pの側面140s上に延長することがある。例えば、各画素領域PAの内に位置する各平坦突出部140pの側面140sは、対応する画素領域PAの第1電極310と直接接触することがある。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの平坦突出部140pによって形成された屈曲が対応する画素領域PAの第2電極330によって覆われることがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの第1電極310と第2電極330との間で全反射された光が対応する画素領域PA内で各平坦突出部140pの側面140sを覆う第2電極330によって外部に放出されることができる。また、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの平坦突出部140pそれぞれの上部面上に位置する発光層320の一部領域から側面方向に放出された光L3、L4が対応する画素領域PAの第2電極330によって素子基板100方向に反射されることがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、光抽出効率が向上することができる。
【0071】
本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの平坦突出部140pそれぞれの上部面上に位置する発光層320の一部領域から側面方向に放出された光L3、L4が多様な方向に反射できる。例えば、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの上部面に近く位置する第2電極330の一部領域によって反射された光L3が、対応する平坦突出部140pの上部面上に位置する第2電極330の一部領域によって素子基板100方向に再反射されることがある。また、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの上部面から遠く位置する第2電極330の一部領域に向かって放出された光L4が第2電極330の対応する領域によって素子基板100方向に反射されることがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pを覆う第2電極330によって各発光素子300によって生成された光が多様な角度で放出されることがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、視野角の増加による輝度の低下が緩和されることができる。
【0072】
各画素領域PAの発光領域EAの内には絶縁パターン150pが位置することがある。絶縁パターン150pは、各平坦突出部140pの側面140s上に位置することがある。例えば、絶縁パターン150pは、各平坦突出部140pの側面140s上に積層された第1電極310の一部領域と発光層320の一部領域との間に位置することがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの側面140s上に位置する発光層320の一部領域が絶縁パターン150pによって対応する第1電極310の一部領域と離すことがある。絶縁パターン150pは絶縁性物質を含むことがある。例えば、絶縁パターン150pはシリコン酸化物(SiOx)及びシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質からなる無機絶縁膜であることがある。絶縁パターン150pはバンク絶縁膜150と同一の物質を含むことがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの側面140s上に位置する発光層320の一部領域から光が放出されないことがある。
【0073】
一般的に、各画素領域PAの発光層320は、ステップカバレッジ(stepcoverage)が良くない蒸着工程によって形成されることがある。例えば、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの側面140s上に位置する発光層320の一部領域が相対的に小さい厚さで形成されることがある。発光層320は厚さと比例する抵抗を持つことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの側面140s上に形成された発光層320の一部領域が相対的に小さい抵抗を持つことがある。相対的に小さな抵抗を持つ発光層320の一部領域には電界が集中されることがある。すなわち、相対的に小さい抵抗を持つ発光層320の一部領域が光を放出すると、相対的に高い抵抗を持つ発光層320の他の領域では光が放出されないことがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの側面140s上に相対的に小さい厚さで形成された発光層320の一部領域が光を放出しないようにして、発光層320の抵抗差による発光面積の低下が防止できる。
【0074】
各画素領域PAの発光素子300から放出された光は、隣接した画素領域PAの発光素子300から放出された光と同じ色を具現することがある。例えば、各画素領域PAの発光素子300は白色光を放出することがある。各画素領域PAの発光層320は、隣接する画素領域PAの発光層320と同じ物質を含むことがある。各画素領域PAの発光層320は、隣接する画素領域PAの発光層320と同じ構造を持つことがある。例えば、各画素領域PAの発光層320は、隣接する画素領域PAの発光層320と同時に形成されることがある。各画素領域PAの発光層320は、隣接する画素領域PAの発光層320と直接接触することがある。例えば、各画素領域PAの発光層320はバンク絶縁膜150上に延長することがある。
【0075】
各画素領域PAは隣接する画素領域PAとは異なる色を具現することがある。例えば、各画素領域PAの素子基板100と第1電極310との間にはカラーフィルタ600が位置することがある。各画素領域PAのカラーフィルタ600は、対応する画素領域PAの発光素子300から放出された光の経路上に位置することがある。例えば、各画素領域PAのカラーフィルタ600は、対応する画素領域PAの発光領域EAと重なることがある。各画素領域PAのカラーフィルタ600は、素子保護膜130と平坦化膜140との間に位置することがある。各画素領域PAのカラーフィルタ600による段差は、平坦化膜140によって除去されることがある。各画素領域PAのカラーフィルタ600は、対応する画素領域PAの発光領域EAより大きい大きさを持つことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAのカラーフィルタ600を通過していない光による光漏れ現象が防止されることができる。
【0076】
各画素領域PAの第2電極330に印加される電圧は、隣接する画素領域PAの第2電極330に印加される電圧と同じであることもある。例えば、各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と電気的に接続されてもよい。各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と同時に形成することがある。例えば、各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と同じ物質を含むことができる。各画素領域PAの第2電極330は、隣接する画素領域PAの第2電極330と直接接触することがある。これにより、本発明の一実施形態による表示装置では、各画素領域PA内に第2電極330を形成する工程を簡略化することができる。また、本発明の実施形態に係る表示装置では、各画素領域PAの画素駆動回路DCに印加されるデータ信号によって対応する画素領域PAの発光素子300から放出される光の輝度が調整できる。
【0077】
各画素領域PAの発光素子300上には封止ユニット400が位置することもある。封止ユニット400は、外部の水分や衝撃による発光素子300の損傷を防止することができる。例えば、各画素領域PAの発光素子300は、封止ユニット400によって完全に覆われることがある。各画素領域PAの平坦溝140gは、封止ユニット400によって充填されることがある。封止ユニット400は絶縁材料を含むことがある。例えば、封止ユニット400はオレフィン(olefin)系材料を含むことがある。封止ユニット400は吸湿材料(moisture-absorbingmaterial)を含むことがある。
【0078】
封止ユニット400上には封止基板500が配置されることがある。封止基板500は、封止ユニット400によって発光素子300が形成された素子基板100と結合することがある。例えば、封止ユニット400は接着性材料を含むことがある。封止基板500は、外部の水分や衝撃による発光素子300の損傷を防止することができる。封止基板500は、比較的熱伝導率の高い材料を含むことがある。例えば、封止基板500は、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)およびニッケル(Ni)などの金属を含むことがある。したがって、本発明の一実施形態による表示装置では、各画素領域PAの画素駆動回路DCおよび発光素子300によって発生した熱を封止基板500を介して放出することができる。したがって、本発明の実施形態に係る表示装置では、熱による各発光素子300の劣化を防止することができる。
【0079】
図6ないし11は、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順次示した図である。
【0080】
図4及び6ないし11を参照して、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を説明する。まず、図6に示すように、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、素子基板100の各画素領域PA上に遮光パターン105を形成する段階、遮光パターン105を覆う素子バッファ膜110を形成する段階、素子バッファ膜110を含む画素駆動回路を形成する段階、素子バッファ膜110上に層間絶縁膜120を形成する段階、画素駆動回路を覆う素子保護膜130上にカラーフィルタ600が形成される、カラーフィルタ600を覆う平坦化膜140を形成する段階及び平坦化膜140上に第1マスクパターンMR1を形成する段階を含むことがある。
【0081】
画素駆動回路は、後続工程によって各画素領域PAの内に定義される発光領域EAの外側に形成することがある。カラーフィルタ600は、各画素領域PAの発光領域EAと重なるように形成することがある。平坦化膜140はネガティブ物質(negativematerial)で形成することがある。例えば、第1マスクパターンMR1は後続工程によって平坦突出部140pが形成される領域と重なることがある。平坦突出部140pは、各画素領域PAの発光領域EAの内に形成することがある。例えば、第1マスクパターンMR1は、各画素領域PAのカラーフィルタ600と重なるように形成することがある。
【0082】
図7に示すように、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、第1マスクパターンMR1を利用して平坦化膜140に平坦突出部140pを形成する段階を含むことがある。
【0083】
平坦突出部140pを形成する段階は、第1マスクパターンMR1によって露出された平坦化膜140の一部領域をエッチングする段階を含むことがある。例えば、各平坦突出部140pの外側には平坦溝140gが形成されることがある。平坦突出部140pを形成する段階は乾式エッチング工程(dry-etchprocess)を含むことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法では、各平坦突出部140pの側面140sは対応する平坦突出部140pの内側方向に凹んだ形状で形成されることがある。
【0084】
図8に示すように、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、第1マスクパターンMR1を除去する段階、平坦化膜140に各画素領域PAの画素駆動回路を部分的に露出する電極コンタクトホールを形成する段階及び各画素領域PAの平坦化膜140上に電極コンタクトホールのいずれかを介して対応する画素駆動回路と電気的に連結される第1電極310を形成する段階を含むことがある。
【0085】
各画素領域PAの第1電極310は、対応する画素領域PA上に位置する各平坦突出部140p及び平坦溝140gの表面に沿って延長することがある。例えば、各画素領域PA上に位置する各平坦突出部140pの側面140sと上部面および平坦溝140gの底面は、対応する画素領域PAの第1電極310によって覆われることがある。
【0086】
図9に示すように、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、各画素領域PAの第1電極310を覆うバンク絶縁膜150を形成する段階及びバンク絶縁膜150上に各画素領域PAの発光領域EAと重なる開口部を有するフォトレジストパターン(Photo-Resistpattern;PR)を形成する段階を含むことがある。
【0087】
バンク絶縁膜150は、シリコン酸化物(SiOx)及びシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質で形成することがある。バンク絶縁膜150はライナー膜(linearlayer)で形成されることがある。例えば、各画素領域PA上に位置するバンク絶縁膜150は一定の厚さを持つことがある。バンク絶縁膜150は、各画素領域PA上に位置する各平坦突出部140p及び平坦溝140gの表面に沿って対応する画素領域PAの第1電極310と並んで延長することがある。
図10に示すように、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、フォトレジストパターンPRを利用してバンク絶縁膜150をパターニングする段階を含むことがある。
【0088】
バンク絶縁膜150をパターニングする段階は、各画素領域PAの発光領域EAと重なるバンク絶縁膜150の一部領域を除去する段階を含むことがある。例えば、フォトレジストパターンPRを利用したパターニング工程により、各画素領域PA上に位置する各平坦突出部140pの上部面及び平坦溝140gの底面上に位置するバンク絶縁膜150の一部領域は除去されることがある。
【0089】
バンク絶縁膜150をパターニングする段階は乾式エッチング工程を含むことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法では、各平坦突出部140pの凹状を持つ側面140sを覆うバンク絶縁膜150の一部領域がフォトレジストパターンPRを利用したパターニング工程によって除去されないことがある。例えば、フォトレジストパターンPRを利用したパターニング工程により、各平坦突出部140pの凹んだ形状を持つ側面140s上には絶縁パターン150pが形成されることがある。各平坦突出部140pの凹状を持つ側面140s上に形成された絶縁パターン150pは、各画素領域PAの内に定義された発光領域EAの外側に位置するバンク絶縁膜150より小さい厚さを持つことがある。
【0090】
図11に示すように、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、絶縁パターン150pが形成された素子基板100の各画素領域PA上に発光層320を形成する段階を含むことがある。
【0091】
発光層320を形成する段階は蒸着工程を含むことがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法では、各平坦突出部140pの側面140s上に形成される発光層320の一部領域が発光層320の他の領域より小さい厚さを持つことがある。例えば、絶縁パターン150p上に形成される発光層320の一部領域は、バンク絶縁膜150上に形成される発光層320の一部領域より小さい厚さを有することがある。各平坦突出部140pの側面140s上に形成される発光層320の一部領域は、絶縁パターン150pによって対応する第1電極310と離すことがある。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法では、相対的に小さい厚さで形成される発光層320の一部領域が、絶縁パターン150pによって対応する第1電極310と絶縁されることがある。
【0092】
図4に示すように、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、各画素領域PAの発光層320上に第2電極330を形成する段階及び封止ユニット400を利用して第2電極330が形成された素子基板100に封止基板500を付着する段階を含むことがある。
【0093】
各画素領域PA上に形成された第2電極330は、対応する画素領域PAの発光層320に沿って延長することがある。例えば、各画素領域PAの第2電極330は、対応する画素領域PA上に位置する各平坦突出部140pの上部面および側面140sに沿って延長することがある。各平坦突出部140pの側面140s上で発光層320は絶縁パターン150pと第2電極330との間に位置することがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法では、各平坦突出部140pの側面140s上に位置する発光層320の一部領域に電界が集中しないことがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法では、各平坦突出部140pの側面140s上に位置する発光層320の一部領域が光を放出しないことがある。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置の形成方法では、各平坦突出部140pの上部面および平坦溝140gの底面上に位置する発光層320の一部領域でのみ光が放出されることがある。
【0094】
結果として、本発明の実施例による表示装置は、各画素領域PAの平坦化膜140が対応する画素領域PAの発光領域EAと重なる平坦突出部140pを含みながら、各平坦突出部140pの側面140s上に位置する第1電極310の一部領域と発光層320の一部領域が絶縁パターン150pによって互いに離隔することがある。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの側面140s上に比較的小さい厚さで形成された発光層320の一部領域による発光面積の減少が防止され、各平坦突出部140pによる屈曲によって各発光素子300の第1電極310と第2電極330との間に全反射される光が外部へ放出されることがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では発光効率を低下させることなく、光抽出効率が向上することができる。
【0095】
また、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの発光素子300によって生成された光が平坦突出部140pを覆う対応する画素領域PAの第2電極330によって多様な角度で放出されることがある。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では、視野角の増加による輝度の低下が緩和されることができる。
【0096】
なお、本発明の実施形態に係る表示装置では、各平坦突出部140pの側面140sが対応する平坦突出部140pの内側方向に凹状の形状を有することもある。これにより、本発明の一実施形態による表示装置では、各平坦突出部140pの側面140s上に位置する絶縁パターン150pが各画素領域PA上に位置する第1電極310を縁部を覆うバンク絶縁膜150の形成工程により形成することがある。したがって、本発明の実施形態に係る表示装置では、工程効率を低下させることなく、光抽出効率を効果的に向上させることができる。
【0097】
本発明の実施形態に係る表示装置は、各画素領域PAの画素駆動回路DCが第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2、第3薄膜トランジスタT3及びストレージキャパシタCstから構成されるものとして説明される。しかしながら、本発明の他の実施形態による表示装置では、各画素領域PAの画素駆動回路DCが少なくとも1つの薄膜トランジスタを含むことがある。例えば、本発明の他の実施形態に係る表示装置では、各画素領域PAの画素駆動回路DCが第1薄膜トランジスタT1、第2薄膜トランジスタT2及びストレージキャパシタCstのみを含めることがある。また、本発明の他の実施形態による表示装置では、各画素領域PAの画素駆動回路DCが、4つ以上の薄膜トランジスタを含むことがある。これにより、本発明の他の実施形態に係る表示装置では、各画素領域PA内に位置する画素駆動回路DCの構成に対する自由度を向上させることができる。
【0098】
本発明の実施形態による表示装置において、各画素領域PA内に位置する第2ドレイン電極240及び第2ソース電極250の位置及び電気的接続は、対応する画素領域PA内に位置する画素駆動回路DCの構成および/または対応する薄膜トランジスタT1、T2、T3の種類によって変わることがある。例えば、本発明の他の実施形態による表示装置では、各画素領域PA内に位置する第2薄膜トランジスタT2の第2ゲート電極230が対応する画素領域PA内に位置する第1薄膜トランジスタT1の第1ドレイン電極と電気的に接続され、各画素領域PAの第1電極310を対応する画素領域PAの第2ドレイン電極240と電気的に接続することがある。したがって、本発明の他の実施形態に係る表示装置では、各画素領域PA内に位置する画素駆動回路DCの構成及び各画素駆動回路DCに含まれる薄膜トランジスタT1、T2、T3の種類に対する自由度を向上させることができる。
【0099】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各平坦突出部140pの平面形状が六角形であると説明される。しかし、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pが多様な平面状を持つことがある。例えば、図12aに示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各発光領域EA内で各平坦突出部140pの平面形状が一方方向に延びるバー形状であり、各発光領域EA上に位置する平坦溝140gが対応する平坦突出部140pと平行に延長する形状を有することがある。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの発光領域EAの内に平坦突出部140p及び平坦溝140gの形成工程が単純化できる。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置では工程効率及び光抽出効率が向上し、視野角の増加による輝度の低下が減少することができる。
【0100】
本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの平面形状が多角形であることがある。例えば、図12bに示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの平面形状が三角形であることがある。また、図12cに示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの平面形状が四角形であることがある。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの平面形状に対する自由度が向上することができる。
【0101】
図12dに示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの平面形状が円形であることがある。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pを覆う第2電極によって反射された光が方位角と関係なく均一な輝度を持つことがある。したがって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、方位角および視野角による輝度偏差が防止できる。
【0102】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は、平坦突出部140pの間にのみ平坦溝140gが位置するものと説明される。しかし、図12eに示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、平坦溝140gが各平坦突出部140pの縁に沿って延長することがある。例えば、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pの平面形状を平坦溝140gによって定義されることがある。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦突出部140pと平坦溝140gの相対位置に対する自由度が向上することができる。
【0103】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PAの発光領域EAの内に複数の平坦突出部140pが位置するものと説明される。しかし、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの発光領域EAの内に一つの平坦突出部140p及び平坦突出部140pを囲む平坦溝140gが位置することがある。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの発光領域EAの内に位置する平坦突出部140pの数及び平坦溝140gの数に対する自由度が向上することができる。
【0104】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各平坦突出部140pが平坦突出部140pの間に位置する平坦溝140gより大きい大きさを有するものと説明される。しかし、図13に示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの発光領域EAと重なる平坦化膜140の一部領域が複数の平坦溝140g及び平坦溝140gとの間に位置する平坦突出部140pを含みながら、平坦突出部140pは各平坦溝140gより小さい幅を有することがある。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各画素領域PAの発光領域EA上に位置する平坦突出部140p及び平坦溝140gの相対サイズに対する自由度が向上することができる。
【0105】
本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各発光素子300の発光層320によって生成された光が対応する発光素子300の第2電極330を介して外部に放出されることがある。例えば、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各発光素子300の第1電極310がアルミニウム(Al)および銀(Ag)のような金属を含むことがある。第1電極310は、多重層構造を有することがある。例えば、第1電極310はITOおよびIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極の間に金属からなる反射電極が位置する構造を持つことがある。各発光素子300の第2電極330は、対応する発光素子300の第1電極310より大きい透過率を有することがある。例えば、各発光素子300の第2電極330は、ITOおよびIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極またはAgおよびMgのような金属が薄く形成された半透明電極であることがある。これにより、図14に示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では、各平坦溝140gの底面に位置する発光層320の一部領域が素子基板100の上部面に垂直な方向に放出される光L5及び素子基板100の上部面に傾斜して放出される光L6,L7を生成することがある。各平坦溝140gの底面に位置する発光層320の一部領域で素子基板100の上部面に傾斜して放出された光L6、L7は、対応する平坦溝140gの側面140sを覆う第1電極310によって外部方向に反射することがある。各平坦溝140gの側面140sを覆う第1電極310によって反射される光L6、L7は入射される位置によって多様な角度で反射されることがある。したがって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置では光抽出効率が向上し、視野角の増加による輝度の低下が緩和されることができる。平坦突出部140pの上部面に位置する発光層320の一部領域で生成された光L8は、第1電極310による反射なしに外部に放出されることができる。
【0106】
図15ないし19は、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を順に示した図である。
【0107】
図13および15ないし19を参照して、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法を説明する。まず、図15に示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、各画素領域PAの画素駆動回路が形成された素子基板100上に素子保護膜130及び平坦化膜140を形成する段階及び第2マスクパターンMR2を利用して各画素領域PAの発光領域EAと重なる平坦化膜140の一部領域に複数の平坦溝を形成する段階を含むことがある。
【0108】
複数の平坦溝140gを形成する段階は、第2マスクパターンMR2によって露出された平坦化膜140の一部領域をエッチングする段階を含むことがある。例えば、平坦溝140gの間には平坦突出部140pが形成されることがある。複数の平坦溝140gを形成する段階は乾式エッチング工程を含むことがある。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法では、各平坦溝140gの側面140sは、対応する平坦溝140gの外側方向に凸状に形成されることがある。
【0109】
図16に示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、第2マスクパターンMR2を除去する段階、平坦化膜140に各画素領域PAの画素駆動回路を部分的に露出する電極コンタクトホールを形成する段階及び各画素領域PAの平坦化膜140上に電極コンタクトホールのいずれかを介して対応する画素駆動回路と電気的に連結される第1電極310を形成する段階を含むことがある。
【0110】
各画素領域PAの第1電極310は、対応する画素領域PA上に位置する各平坦溝140gおよび平坦突出部140pの表面に沿って延長することがある。例えば、各画素領域PA上に位置する各平坦溝140gの側面140sと底面及び平坦突出部140pの上部面は、対応する画素領域PAの第1電極310によって覆われることがある。
【0111】
図17に示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、各画素領域PAの第1電極310を覆うバンク絶縁膜150を形成する段階を含むことがある。
【0112】
バンク絶縁膜150は、シリコン酸化物(SiOx)及びシリコン窒化物(SiNx)のような無機絶縁物質で形成することがある。バンク絶縁膜150はライナー膜(linearlayer)で形成されることがある。例えば、各画素領域PA上に位置するバンク絶縁膜150は一定の厚さを持つことがある。バンク絶縁膜150は、各画素領域PA上に位置する各平坦溝140g及び平坦突出部140pの表面に沿って対応する画素領域PAの第1電極310と並んで延長することがある。
図18に示すように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の形成方法は、バンク絶縁膜150をパターニングして、各画素領域PAの第1電極310を部分的に露出する段階を含むことがある。
【0113】
バンク絶縁膜150によって露出された各画素領域PAの内に位置する第1電極310の一部領域は、対応する画素領域PAの発光領域EAと重なることがある。例えば、バンク絶縁膜150をパターニングする工程は、各画素領域PA内に発光領域EAを定義する工程を含むことがある。バンク絶縁膜150をパターニングする工程は、ドライエッチング工程を含むことがある。したがって、本発明の一実施形態による表示装置の形成方法では、各平坦溝140gの凸形状を有する側面140sを覆うバンク絶縁膜150の一部の領域を完全に除去されない場合がある。例えば、各平坦溝140gの凸形状を有する側面140s上に絶縁パターン150pを形成することがある。各平坦溝140gの凸形状を有する側面140s上に形成された絶縁パターン150pは、各画素領域PAの発光領域EAを定義するバンク絶縁膜150より、小さい厚さを持つことがある。
【0114】
図19に示すように、本発明の他の実施形態による表示装置の形成方法は、絶縁パターン150pが形成された素子基板100の各画素領域PA上に発光層320を形成する工程及び各画素領域PAの発光層320上に第2電極330を形成する工程を含むことがある。
【0115】
発光層320を形成する工程は蒸着工程を含むことがある。例えば、各平坦溝140gの側面140s上に形成される発光層320の一部の領域は、比較的小さい厚さを有することがある。各画素領域PA上に形成された第2電極330は、対応する画素領域PAの発光層320に沿って延びることがある。例えば、各平坦溝140gの側面140s上には、第1電極310の一部領域、絶縁パターン150p、発光層320の一部領域及び第2電極330の一部領域が順に積み重ねることがある。すなわち、本発明の他の実施形態に係る表示装置の形成方法では、各平坦溝140gの側面140s上に形成される発光層320の一部領域が、絶縁パターン150pによって対応する第1電極310と絶縁することがある。したがって、本発明の他の実施形態による表示装置の形成方法では、各平坦溝140gの側面140s上に位置する発光層320の一部の領域において、光が放出されないことがある。
【0116】
図13に示すように、本発明の他の実施形態による表示装置は、各画素領域PAの第2電極330上に封止ユニット400を形成するステップを含むことがある。
【0117】
封止ユニット400は多重層構造で形成することがある。例えば、封止ユニット400は、各画素領域PAの第2電極330上に順に積層された第1封止層410、第2封止層420及び第3封止層430を含むことがある。第1封止層410、第2封止層420、および第3封止層430は絶縁材料を含むことがある。第2封止層420は、第1封止層410および第3封止層430とは異なる材料を含むことがある。封止ユニット400は、無機絶縁膜と有機絶縁膜との積層構造で形成することがある。例えば、第1封止層410および第3封止層430は、窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)からなる無機絶縁膜であり、第2封止層420は有機絶縁材料からなる有機絶縁膜であることがある。これにより、本発明の他の実施形態による表示装置の形成方法では、外部の水分や衝撃による発光素子300の損傷を効果的に防止され、光抽出効率を向上させることができる。また、本発明の他の実施形態に係る表示装置の形成方法では、工程効率及び発光効率を低下させることなく、視野角の増加に伴う輝度の低下を効果的に低減することができる。
【0118】
本発明の一実施形態による表示装置は、隣接する平坦突出部140pの間に位置する平坦溝140gの幅が各平坦突出部140pの幅よりも小さいと説明される。しかしながら、図20および図21に示すように、本発明の他の実施形態による表示装置では、隣接する平坦突出部140p間の距離dが各平坦突出部140pの幅wに等しいことがある。すなわち、本発明の他の実施形態による表示装置では、平坦溝140gが各平坦突出部140pと同じ幅を有することがある。これにより、本発明の他の実施形態に係る表示装置では、発光効率を低下させることなく光抽出効率を効果的に向上させることができる。したがって、本発明の技術的思想による表示装置では、各画素領域PAの動作に必要な電力を効果的に低減することができる。また、本発明の他の実施形態に係る表示装置では、視野角の増加に伴う輝度低下を効果的に緩和することができる。
【符号の説明】
【0119】
100 素子基板
140 平坦化膜
140g 平坦溝
140s 平坦側面
140p 平坦突出部
150 バンク絶縁膜
150p 絶縁パターン
300 発光素子
400 封止ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21