(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109061
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】改善された性能を有するシリコンカーバイドパワーMOSFETデバイス及びその製造プロセス
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20240805BHJP
H01L 29/12 20060101ALI20240805BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
H01L29/78 652F
H01L29/78 652T
H01L29/78 652D
H01L29/78 658A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024005486
(22)【出願日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】102023000001482
(32)【優先日】2023-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】18/408,474
(32)【優先日】2024-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】312014443
【氏名又は名称】エスティーマイクロエレクトロニクス インターナショナル エヌ.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】サッジョ,マリオ ジュゼッペ
(72)【発明者】
【氏名】カマッレリ,カテノ マルコ
(72)【発明者】
【氏名】スカリア,ローラ レティジア
(72)【発明者】
【氏名】グアルネラ,アルフィオ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】改善された性能を有するシリコンカーバイドパワーMOSFETデバイス及びその製造プロセスを提供する。
【解決手段】主面55Aを有し第1導電型のシリコンカーバイド基板55を有する垂直導電型のMOSFETデバイス50であって、第2導電型のボディ領域60は、主面から基板内に延在し、第1方向Zに沿って第1深さを有する。第1導電型の第1、第2ソース領域65は、主面から始まりボディ領域内に互いに平行に延在し、第1方向に沿って第1深さより小さい第2深さを有し、第1方向に垂直な第2方向Xにある距離だけ互いに離間している。第2導電型のボディコンタクト領域80は、ボディ領域内の第1ソース領域と第2ソース領域との間に延在し、第1方向に沿って第2深さ以上の第3深さを有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直導電型のMOSFETデバイスであって、
第1導電型及び主面を有するシリコンカーバイドの基板と、
前記主面から前記基板内に延在し、第1方向に沿って第1深さを有する第2導電型のボディ領域と、
前記主面から前記ボディ領域内に互いに平行に延在する第1導電型の第1及び第2ソース領域であって、それぞれ、前記第1方向に沿って前記第1深さより小さい第2深さを有し、前記第1方向に垂直な第2方向にある距離だけ互いに離間し、前記第1及び前記第2方向に局所的に垂直な延在方向に延在する、第1及び第2ソース領域と、
前記ボディ領域内の前記第1ソース領域と前記第2ソース領域との間に延在し、前記第1方向に沿って前記第2深さ以上の第3深さを有する前記第2導電型のボディコンタクト領域であって、前記第2方向における幅と、前記幅より大きい前記延在方向における長さとを有する、ボディコンタクト領域と、
を備える、MOSFETデバイス。
【請求項2】
前記ボディ領域の長さは、前記ボディ領域の幅の少なくとも100倍である、請求項1に記載のMOSFETデバイス。
【請求項3】
前記ボディコンタクト領域は、前記延在方向に沿って連続的に延在する、請求項1に記載のMOSFETデバイス。
【請求項4】
前記ボディコンタクト領域は、前記ソース領域の長さ全体にわたって延在する、請求項1に記載のMOSFETデバイス。
【請求項5】
前記ボディコンタクト領域は、単一のボディコンタクト領域である、請求項1に記載のMOSFETデバイス。
【請求項6】
前記ボディコンタクト領域の前記第2方向の幅は、前記ソース領域間の距離に等しい、請求項1に記載のMOSFETデバイス。
【請求項7】
前記ボディコンタクト領域は、前記ソース領域に隣接している、請求項1に記載のMOSFETデバイス。
【請求項8】
前記ボディ領域は、第1ドーピングレベルを有し、前記ボディコンタクト領域は、前記第1ドーピングレベルより高い第2ドーピングレベルを有する、請求項1に記載のMOSFETデバイス。
【請求項9】
前記延在方向は直線的な長手方向であり、前記第1、第2及び第3方向はデカルト軸である、請求項1に記載のMOSFETデバイス。
【請求項10】
前記第1導電型はN型であり、前記第2導電型はP型である、請求項1に記載のMOSFETデバイス。
【請求項11】
MOSFETデバイスを製造するためのプロセスであって、
第1導電型及び主面を有するシリコンカーバイドの基板内に、前記主面から延在し、第1方向に沿って第1深さを有する第2導電型のボディ領域を形成することと、
前記ボディ領域内に、前記主面から互いに平行に延在する前記第1導電型の第1及び第2ソース領域を形成することであって、前記第1及び前記第2ソース領域は、前記第1方向に沿って前記第1深さより小さい第2深さを有し、前記第1方向に垂直な第2方向に第1距離だけ互いに離間し、かつ、前記第1及び前記第2方向に局所的に垂直な延在方向に延在する、第1及び第2ソース領域を形成すること、
前記ボディ領域内の前記第1ソース領域と前記第2ソース領域との間に、前記主面から延在し、前記第1方向に沿って前記第2深さ以上の第3深さを有する前記第2導電型のボディコンタクト領域を形成することであって、前記ボディコンタクト領域は、前記第2方向における幅と、前記幅よりはるかに大きい前記延在方向における長さとを有する、ボディコンタクト領域を形成することと、
を含む、プロセス。
【請求項12】
前記第1及び前記第2ソース領域を形成することは、第1マスクを使用して、前記第1導電型を付与することができる第1ドーピングイオンを導入することを含み、
ボディコンタクト領域を形成することは、前記第1距離に等しい第2距離まで延在し、前記第1及び前記第2ソース領域上に重なるマスキング部分を有する第2マスクを使用して、前記第2導電型を付与することができる第2ドーピングイオンを導入することを含む、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
前記第2マスクは、前記ボディ領域の上に、前記第1マスクと相補的なマスキング部分を有する、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
第1マスクを形成し、前記第1マスクの存在下で第1イオン注入プロセスを実行して、前記ボディ領域を形成することと、
第2マスクを形成し、前記第2マスクの存在下で第2イオン注入プロセスを実行して、前記第1及び前記第2ソース領域を形成することと、
第3マスクを形成し、前記第3マスクの存在下で第3イオン注入プロセスを実行して、前記ボディコンタクト領域を形成することと、を含む、請求項11に記載のプロセス。
【請求項15】
前記第1イオン注入プロセスと前記第2イオン注入プロセスとの間に第1熱アニーリングプロセスを実行することと、
前記第2イオン注入プロセスと前記第3イオン注入プロセスとの間に第2熱アニーリングプロセスを実行することと、
前記第3イオン注入プロセスの後に、第3熱アニーリングプロセスを実行することと、を含む、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
前記第1マスクの上に少なくとも部分的に前記第2マスクを形成することを含む、請求項14に記載のプロセス。
【請求項17】
垂直導電型のMOSFETデバイスであって、
第1導電型を有するシリコンカーバイドの基板と、
前記基板の上面から前記基板内に延在する第2導電型のボディ領域と、
前記基板の前記上面から前記ボディ領域内に延在する前記第1導電型の第1ソース領域と、
前記基板の前記上面から前記ボディ領域内に延在する前記第1導電型の第2ソース領域と、
前記ボディ領域内の前記第1ソース領域と前記第2ソース領域との間に位置し、前記基板の前記上面から下方に延在する前記第2導電型のボディコンタクト領域であって、前記第1ソース領域、前記第2ソース領域及び前記ボディコンタクト領域は、前記基板の前記上面に沿って平行なストライプ状に延在する、ボディコンタクト領域と、
を備える、MOSFETデバイス。
【請求項18】
前記ボディコンタクト領域は、前記第1ソース領域及び前記第2ソース領域に接する、請求項17に記載のMOSFETデバイス。
【請求項19】
前記ボディコンタクト領域は、前記第1ソース領域及び前記第2ソース領域より広い、請求項17に記載のMOSFETデバイス。
【請求項20】
前記ボディ領域は、第1ドーピングレベルを有し、前記ボディコンタクト領域は、前記第1ドーピングレベルより高い第2ドーピングレベルを有する、請求項17に記載のMOSFETデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、改善された性能を有するシリコンカーバイドパワーMOSFETデバイス及びその製造プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
知られているように、例えば1.1eVより大きい広いバンドギャップ、低いオン状態抵抗、高い熱伝導率、高い動作周波数、及び高い電荷キャリア飽和速度を有する半導体材料は、具体的には、例えば600V~1300Vの電圧で、又は高温などの特定の動作条件で動作する電力用途のための、シリコン電子デバイスよりも良好な性能を有する電子デバイス、例えばダイオード及びトランジスタの製造を可能にする。
【0003】
これらの電子デバイスは、ポリタイプの1つ、例えば、3C-SiC、4H-SiC及び6H-SiCのシリコンカーバイドウェハから形成することができ、これらは、上に列挙した特性により区別される。
【0004】
例えば、
図1は、第1軸X、第2軸Y及び第3軸Zを含む直交座標系XYZの平面XZに沿った垂直導電型の既知のMOSFETデバイス1の断面を示す。
【0005】
MOSFETデバイス1は、ソース端子S及びドレイン端子Dを共有する複数の基本セルによって形成される。
図1及び
図2において、基本セル(一部のみが示される)は、互いに等しく、同じダイにおいて平行に延在する。
【0006】
MOSFETデバイス1は、第1表面5A及び第2表面5Bを有するシリコンカーバイドの基板5内に形成される。
【0007】
基板5には、ドレイン領域7(以下、ドリフト領域ともいう)と、複数のボディ領域10と、複数のソース領域15とが形成されている。
【0008】
ここではN型のドレイン領域7は、基板5の第1表面5Aと第2表面5Bとの間に延在する。
【0009】
導電性材料、例えば金属又はシリサイドのドレインコンタクト領域9は、基板5の第2表面5B上に延在し、ドレイン領域7と直接電気的に接触し、MOSFETデバイス1のドレイン端子Dを形成する。
【0010】
ボディ領域10は、ここではP型であり、第1表面5Aから基板5内に延在する。
【0011】
一般に、MOSFETデバイス1は、
図2から分かるように、第2軸Yに沿って平行に延在する複数のボディ領域10(
図1では2つが示されている)を有し、
図2では、説明を明確にするために、基板5の第1表面5Aの上方に延在する上部メタライゼーション(以下参照)は示されていない。
【0012】
隣接するボディ領域10は、それらの間に、基板5の第1表面5Aに面するドレイン領域7の表面部分6を画定する。
【0013】
図示されていない変形例において、ボディ領域10は、上面図においてリング形状を有してもよい。
【0014】
ソース領域15は、基板5の第1表面5Aからそれぞれのボディ領域10の内部に延在し、ここではN型である。
【0015】
各ソース領域15は、それぞれのボディ領域10の幅より小さい、第1軸Xに沿った幅と、それぞれのボディ領域10の深さより小さい、第3軸Zに沿った深さとを有する。
【0016】
各ソース領域15、及びドレイン領域7の各隣接する表面部分6は、それぞれのボディ領域10内でチャネル領域25を横方向に画定する。
【0017】
MOSFETデバイス1は、複数の絶縁ゲート領域20をさらに含む。絶縁ゲート領域20はそれぞれ、基板5の第1表面5Aと接触するゲート絶縁層21と、ゲート絶縁層21上に直接重なるゲート導電層22と、ゲート導電層22を覆い、ゲート絶縁層21とともにゲート導電層22を封止するパッシベーション層23と、によって形成される。
【0018】
絶縁ゲート領域20のゲート導電層22は、ここでは示されていない方法で電気的に並列に接続され、MOSFETデバイス1のゲート端子Gを形成する。
【0019】
MOSFETデバイス1は、複数のボディコンタクト領域30及び前面メタライゼーション領域33をさらに含む。
【0020】
ボディコンタクト領域30は、それぞれのボディ領域10とオーミックコンタクトを形成し、P+型であり、基板5の第1表面5Aから、それぞれのソース領域15の内側に、それぞれのボディ領域10と接触して延在するか、又は
図1に示すように、ボディ領域10内にわずかに突出している。
【0021】
具体的には、各ソース領域15は、
図2に示すように、第2軸Yに沿って相互に距離を置いて配置された複数のボディコンタクト領域30を収容する。さらに、再び
図2に見られるように、隣接するソース領域15のボディコンタクト領域30はオフセットされている。その結果、
図1の断面では、1つのボディコンタクト領域30のみが(右側に示されるソース領域15において)見え、左側に示されるソース領域15に配置されたボディコンタクト領域30は見えない。
【0022】
例えば金属及び/又は金属シリサイドの前面メタライゼーション領域33は、MOSFETデバイス1のソース端子Sを形成し、基板5の第1表面5A上及び絶縁ゲート領域20上に延在し、ソース領域15及びボディコンタクト領域30と直接電気的に接触している。
【0023】
MOSFETデバイス1の各基本セル(絶縁ゲート領域20と、ボディ領域10及びソース領域25の隣接部分と、ドレイン領域7の下層部分とによって形成される)は、オン閾値電圧Vthを有する。
【0024】
使用中、ゲート端子Gとソース端子Sとの間の電圧VGSが閾値電圧Vthより大きい場合、MOSFETデバイス1はオン状態にあり、チャネル領域25は導電性であり、電流は、ソース領域15、チャネル領域25及びドリフト領域7を通過する導電経路に沿って、ソース端子Sとドレイン端子Dとの間を流れることができる。
【0025】
具体的には、MOSFETデバイス1がブリッジ又はハーフブリッジスイッチング回路において使用されるとき、それらは、それらの閾値電圧Vthより低い電圧VGSが印加されるときにオフになる。この工程において、ソース端子Sとドレイン端子Dとの間の電圧VDSが、ボディ領域10とドレイン領域7によって形成されるPN接合に印加される。したがって、再循環電流は、ドリフト領域7から前面メタライゼーション領域33に向かって流れ、ボディ領域10によって集められる。
【0026】
しかしながら、ボディコンタクト領域30の存在は、ソースコンタクトの近傍における幾何学的不均一性及びフィールド不均一性の両方を必然的に伴い、これは特に、ユーザの要求に応じてMOSFETデバイスのサイズが小さくなるにつれて、非理想的な動作を生じさせ得る。
【0027】
実際に、ボディコンタクト領域30は、ソース領域25を注入した後に、適切なマスクを使用して高エネルギーイオン注入によって形成される。しかしながら、ボディコンタクト領域30を注入するためのマスクを得るためのエッチングは、先のソース注入に影響を及ぼす可能性があり、ボディコンタクト領域30におけるチャネル領域25の寸法を減少させる。その結果、チャネル領域25の寸法は、ソース領域10を形成するストリップに沿って不均一になる(エッチローディング効果)。
【0028】
さらに、ボディコンタクト領域30の存在により、基本セルの様々な部分におけるターンオン均一性に影響を及ぼす電界不均一性が生じる。
【0029】
最後であるが重要なことは、MOSFETトランジスタ1のターンオフ中に、デバイスのいくつかの領域では、チャネル領域25内に存在する電荷がソース領域に直接到達することができ、そこで再結合するが、他のポイントでは、ボディコンタクト領域30をバイパスしなければならない。したがって、これらの他のポイントでは、電気的挙動に短い遅延を引き起こす、より抵抗性の高い経路が存在する。
【0030】
しかしながら、示されたタイプのMOSFETトランジスタの実際のスイッチング挙動におけるこの不均一性及び不確実性は、特に高周波スイッチング動作の場合には望ましくない。
【発明の概要】
【0031】
本開示の実施形態は、従来の解決策の欠点を少なくとも部分的に克服するパワーMOSFETデバイス及び製造プロセスを提供する。
【0032】
一実施形態では、垂直導電型のMOSFETデバイスは、第1導電型及び主面を有するシリコンカーバイドの基板と、主面から基板内に延在する第2導電型のボディ領域とを含む。ボディ領域は、第1方向に沿った第1深さを有する。MOSFETデバイスは、主面からボディ領域内に互いに平行に延在する第1導電型の第1及び第2ソース領域を含む。第1及び第2ソース領域は、それぞれ、第1方向に沿って第1深さより小さい第2深さを有し、第1方向に垂直な第2方向にある距離だけ互いに離間している。第1及び第2ソース領域は、第1及び第2方向に局所的に垂直な延在方向に延在する。MOSFETデバイスは、ボディ領域内の第1ソース領域と第2ソース領域との間に延在する第2導電型のボディコンタクト領域を含む。ボディコンタクト領域は、第1方向に沿って第2深さ以上の第3深さを有する。ボディコンタクト領域は、第2方向における幅と、幅より大きい延在方向における長さとを有する。
【0033】
一実施形態では、MOSFETデバイスを製造するためのプロセスは、第1導電型及び主面を有するシリコンカーバイドの基板内に、主面から延在し、第1方向に沿って第1深さを有する第2導電型のボディ領域を形成することを含む。この製造プロセスは、ボディ領域内に、主面から互いに平行に延在する第1導電型の第1及び第2ソース領域を形成することを含む。第1及び第2ソース領域は、第1方向に沿って第1深さより小さい第2深さを有し、第1方向に垂直な第2方向に第1距離だけ互いに離間し、第1及び第2方向に局所的に垂直な延在方向に延在する。このプロセスは、ボディ領域内の第1ソース領域と第2ソース領域との間に、主面から延在する第2導電型のボディコンタクト領域を形成することを含む。ボディコンタクト領域は、第1方向に沿って第2深さ以上の第3深さを有する。ボディコンタクト領域は、第2方向における幅と、幅よりはるかに大きい延在方向における長さとを有する。
【0034】
一実施形態では、垂直導電型のMOSFETデバイスは、第1導電型を有するシリコンカーバイドの基板と、基板の上面から基板内に延在する第2導電型のボディ領域と、基板の上面からボディ領域内に延在する第1導電型の第1ソース領域とを含む。MOSFETデバイスは、基板の上面からボディ領域内に延在する第1導電型の第2ソース領域と、ボディ領域内の第1ソース領域と第2ソース領域との間に位置し、基板の上面から延在する第2導電型のボディコンタクト領域とを含む。第1ソース領域、第2ソース領域及びボディコンタクト領域は、基板の上面に沿って平行なストライプとして延在する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本開示のより良い理解のために、実施形態が、純粋に非限定的な例として、添付の図面を参照してここで説明される。
【
図1】垂直導電型の既知のシリコンカーバイドMOSFETデバイスの、
図2の切断線I-Iに沿った断面図を示す。
【
図2】
図1のMOSFETデバイスの一部を除去した上面図である。
【
図3】一実施形態による、垂直導電型のシリコンカーバイドMOSFETデバイスの、
図4Aの切断線III-IIIに沿った断面図である。
【
図4A】一実施形態による、
図3のMOSFETデバイスの一部を除去した上面図である。
【
図4B】一実施形態による、さらなる部分を除去した別の上面図である。
【
図5A】一実施形態による、本MOSFETデバイスの連続する製造工程における、
図3と同様の断面図である。
【
図5B】一実施形態による、本MOSFETデバイスの連続する製造工程における、
図3と同様の断面図である。
【
図5C】一実施形態による、本MOSFETデバイスの連続する製造工程における、
図3と同様の断面図である。
【
図6A】一実施形態による、同じ文字A~Cによって示される製造工程における
図5A~
図5Cに対応する上面図である。
【
図6B】一実施形態による、同じ文字A~Cによって示される製造工程における
図5A~
図5Cに対応する上面図である。
【
図6C】一実施形態による、同じ文字A~Cによって示される製造工程における
図5A~
図5Cに対応する上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下の説明は、図示された配置を参照する。したがって、「上」、「下」、「上部」、「底部」、「右」、「左」などの表現は、添付の図面に関するものであり、限定的に解釈されるべきではない。
【0037】
図3及び
図4Aは、それぞれ、第1軸X、第2軸Y及び第3軸Zを含むデカルト基準系XYZの平面XZで取られた断面、及び上面図における、垂直導電型のMOSFETデバイス50を示す。
【0038】
MOSFETデバイス50は、ソース端子S及びドレイン端子Dを共有する複数の基本セルによって形成される。
図3及び
図4Aにおいて、基本セル(部分的にのみ示される)は、互いに等しく、同じダイにおいて並列に配置される。
【0039】
MOSFETデバイス50は、第1表面55A及び第2表面55Bを有するシリコンカーバイドの基板55内に形成される。
【0040】
基板55には、ドレイン領域57(以下、ドリフト領域ともいう)と、複数のボディ領域60と、複数のソース領域65(ここでは、それぞれのボディ領域60に対して2つのソース領域65)と、複数のボディコンタクト領域80(それぞれのボディ領域60に対して1つのボディコンタクト領域80)とが形成されている。
【0041】
ここではN型である第1導電型のドレイン領域57は、基板55の第1表面55Aと第2表面55Bとの間に延在する。
【0042】
導電性材料、例えば金属又はシリサイドのドレインメタライゼーション領域59は、基板55の第2表面55B上に延在し、ドレイン領域57と直接電気的に接触し、MOSFETデバイス50のドレイン端子Dを形成する。
【0043】
ボディ領域60は、ここではP型である第2導電型を有し、第1表面55Aから基板55内に延在する。各ボディ領域60は、例えば、1・1017原子/cm3~1・1020原子/cm3のドーピングレベルと、0.3μm~2μmの(第3軸Zに沿った)深さと、ピッチ(隣接するセル間の距離)に関連付けられた、例えば0.4~6μmの(第1軸Xに沿った)幅とを有する。
【0044】
一般に、MOSFETデバイス50は、
図4Aから分かるように、第2軸Yに沿って互いに平行に延在する複数のボディ領域60(
図3及び
図4Aには2つが示されている)を有し、
図4Aでは、説明を明確にするために、基板55の第1表面55Aの上方に配置されたソースメタライゼーション(以下参照)は示されていない。
【0045】
隣接するボディ領域60は、それらの間に、基板55の第1表面55Aに面するドレイン領域57の表面部分56を画定する。
【0046】
図示されていない変形例において、ボディ領域60は、上面図において円形又はリング形状を有してもよい。
【0047】
ソース領域65はそれぞれ、基板55の第1表面55Aからそれぞれのボディ領域60の内部に延在し、第1導電型、ここではN型を有し、例えば、ドーピングレベルが1・1018原子/cm3~1・1020原子/cm3である。
【0048】
上述したように、MOSFETデバイス50において、各ボディ領域60は2つのソース領域65を収容しており、これらのソース領域65は別個であり、互いに距離を置いて並んで配置されている。
【0049】
例えば互いに等しいソース領域65は、第3軸Zに沿って同じ深さを有し、この深さはそれぞれのボディ領域60の深さより小さい。
【0050】
各ソース領域65、及びドレイン領域57の各隣接する表面部分56は、それぞれのボディ領域60内でチャネル領域75を横方向に画定する。
【0051】
MOSFETデバイス50では、同じボディ領域60において、ボディコンタクト領域80が2つの隣接するソース領域の間に延在する。
【0052】
各ボディコンタクト領域80は、基板55の第1表面55Aから、2つの各ソース領域65の間に延在し、それぞれのボディ領域60と電気的に接触しているか、又は
図3に示すように、ボディ領域60内にわずかに突出している。
【0053】
ボディコンタクト領域80は、それぞれのボディ領域60に対するオーミックコンタクトを形成し、第2導電型、ここではP型であり、ボディ領域60に対してより高いドーピングレベルを有する。例えば、ボディコンタクト領域80は、1・10
18原子/cm
3~1・10
20原子/cm
3のドーピングレベルを有する。したがって、
図3では、ボディコンタクト領域80はP+型である。
【0054】
実際には、ボディコンタクト領域80の第2方向Xに沿った幅は、ソース領域65間の距離に等しい。
【0055】
加えて、ボディコンタクト領域80は、第2軸Xに沿った幅よりはるかに大きい、第3軸Yに沿った長さを有する。例えば、ボディコンタクト領域80は、幅の少なくとも100倍、一般的には数百倍より大きい、第3軸Yに沿った長さを有する。
【0056】
ボディコンタクト領域80は、ソース領域65の形状と同様の形状を有し、
図4Bを参照して以下に説明するように、ソース領域65の延在部の全体又はほぼ全体にわたってソース領域65内で途切れずに延在する。
【0057】
具体的には、
図3及び
図4AのMOSFETデバイス50において、ボディコンタクト領域80は、ソース領域65の内側で長手方向に(デカルト基準系の第2軸Yに平行に)延在する。
【0058】
MOSFETデバイス50はまた、複数の絶縁ゲート領域70を含む。絶縁ゲート領域70はそれぞれ、基板55の第1表面55Aに接するゲート絶縁層71と、ゲート絶縁層71上に直接重なるゲート導電層72と、ゲート導電層72を覆い、ゲート絶縁層71とともにゲート導電層72を封止するパッシベーション層73と、によって形成される。
【0059】
詳細には、絶縁ゲート領域70のゲート絶縁層71は、ドレイン領域57のそれぞれの表面部分56上、それぞれの表面部分56に隣接する2つのチャネル領域75上、及びそれぞれのチャネル領域75に隣接する2つのソース領域65上に部分的に延在する。
【0060】
絶縁ゲート領域70のゲート導電層72は、ここでは示されていない方法で電気的に並列に接続され、MOSFETデバイス50のゲート端子Gを形成する。
【0061】
MOSFETデバイス50はまた、ソースメタライゼーション領域83を含む。
【0062】
例えば金属及び/又は金属シリサイドのソースメタライゼーション領域83は、MOSFETデバイス50のソース端子Sを形成し、基板55の第1表面55A上に延在し、ソース領域65及びボディコンタクト領域80と直接電気的に接触している。
【0063】
上述したように、ボディコンタクト領域80は、ソース領域65の内部でその延在範囲全体にわたって延在してもよい。これは
図4Bに示されており、説明を明確にするために、ソースメタライゼーション83及び絶縁ゲート領域70は示されておらず、ボディコンタクト領域80はソース領域65よりさらに長い。
【0064】
MOSFETデバイス50の製造は、
図5A~5C及び
図6A~6Cを参照して以下に詳細に説明するように、既知のデバイスの製造工程と同様の製造工程を含み、ボディコンタクト及びソースマスクの修正のみを含む。
【0065】
詳細には、
図5a及び
図6aは、ここではN型ドーピングを有するシリコンカーバイドのウェハ100を示す。
【0066】
図5Aにおいて、ウェハ100は、ドレイン領域57の内側にボディ領域60を形成するように処理される。具体的には、ドレイン領域57の表面部分56を覆う、例えば酸化ケイ素のボディマスク101を使用して、
図5Aにおいて矢印102によって概略的に表されるように、アルミニウム又はホウ素イオンなどのP型ドーピングイオンのマスク注入が実行される。注入の後、ドーピングイオンを活性化し、結晶格子内の欠陥を減少させるために、アニーリングが続いてもよい。
【0067】
注入(相対的アニーリングを伴う)は、図示されていない方法で、互いに等しいそれぞれのマスクを使用して、連続的なエピタキシャル成長も含む連続的な工程で行われてもよい。
【0068】
図5B及び
図6Bにおいて、ソースマスク104は、例えば
図5Aのボディマスク101から始まり、ウェハ100上に形成される。この場合、例えば、再び酸化物のマスキング層が堆積され、ボディ領域60の中心でそれを覆うようにリソグラフィで画定され、次いで異方性エッチングされて、ボディ領域60の上に、ボディマスク101の部分の側部に側部又はスペーサ105を有するソースマスク104と、ボディ領域60の中心でそれに沿って延びるアイランド106とを形成する。ソースマスク104は、ドレイン領域7の表面部分56も覆う。
【0069】
具体的には、
図4Bに示される実施形態では、側部105及びアイランド106は、第2軸Yの方向にボディ領域60の長さ全体にわたって延在し、その結果、それらを形成するためのエッチングは、それらに均一に影響を及ぼす。
【0070】
ソースマスク104を使用して、窒素又はリンイオンなどのN型ドーピングイオンがボディ領域60内に注入され、ソース領域65を形成する(矢印107)。
【0071】
ソース注入の後、ウェハ100に、既知の方法でアニーリング工程を施してもよい。
【0072】
図5C及び
図6Cは、ボディコンタクト領域80の製造工程を示している。
【0073】
詳細には、ソースマスク104を除去した後、ドレイン領域57の表面部分56を覆い、ボディ領域60の上でソースマスク104に対して相補的な形状を有するボディコンタクトマスク110が形成される。
【0074】
具体的には、ボディコンタクトマスク110は、新たに注入されたソース領域65を覆い、ボディコンタクト領域80を形成することが望まれるボディ領域60の部分のみを覆われないままにする。
【0075】
次に、ボディコンタクトマスク110を使用して、ボディコンタクト領域80が注入される。注入は、高ドーズ量(例えば、1014~5.1015の間)及び適切なエネルギー(例えば、10keV~300keVの間)で行われる。
【0076】
可能なアニーリング工程及びボディコンタクトマスク110の除去の後、ウェハ100は既知の方法で処理され、ウェハ100上に絶縁ゲート領域70、ソースメタライゼーション領域83及びドレインメタライゼーション領域59を形成する。次いで、ウェハ100をダイシングし、電気的接続を設けて、
図3、
図4A及び
図4Bのデバイス50を得る。
【0077】
ここで説明されるMOSFETデバイス50及びその製造プロセスは、多くの利点を有する。
【0078】
具体的には、ボディコンタクト領域80の連続性のおかげで、MOSFETデバイス50は、同様の既知のデバイスに対して、ソース領域65及びボディコンタクト領域80とのコンタクトエリアにおいてより均一な電界分布を有する。
【0079】
さらに、上述のターンオフ(ダイオード動作)中にチャネル領域75からボディコンタクト領域80に向かって移動する電荷キャリア(再結合正孔)は、均一な経路を見出し、電荷キャリアの経路は、ボディストリップの延在に沿って(第2軸Yに沿って)実質的に均一な抵抗率を有する。
【0080】
さらに、MOSFETデバイス50において、エッチングローディング効果は、ソースマスク104におけるアイランド及び不連続性のため、もはやプリセットされない。
【0081】
これにより、MOSFETデバイス50の電気的特性が向上する。
【0082】
最後に、添付の特許請求の範囲において定義される本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において記載及び図示されるデバイス及び製造プロセスに対して修正及び変形が行われ得ることが明らかである。
【0083】
例えば、ボディ領域6及び/又はソース領域65がリング形状を有する場合、上面図において、ボディコンタクト領域80は、途切れることなく連続した環状形状を有してもよい。
【0084】
2つの別個のソース領域65を形成し、
図5Bの注入を遮蔽する代わりに、ソース注入は、ボディコンタクト領域80のエリアにおいて実行されてもよく、ボディコンタクト領域80の注入(
図5C)は、より高いドーズ量で実行されてもよい。
【0085】
要約すると、垂直導電型のMOSFETデバイスは、
第1導電型及び主面(55A)を有するシリコンカーバイドの基板(55)と、
主面から基板内に延在し、第1方向(Z)に沿って第1深さを有する第2導電型のボディ領域(60)と、
主面から始まりボディ領域(60)内に互いに平行に延在する第1導電型の第1及び第2ソース領域(65)であって、第1方向(Z)に沿って第1深さより小さい第2深さを有し、第1方向(Z)に垂直な第2方向(X)にある距離だけ互いに離間し、第1及び第2方向(Z、X)に局所的に垂直な延在方向(Y)に延在する、第1及び第2ソース領域(65)と、
ボディ領域(60)内の第1ソース領域(65)と第2ソース領域(65)との間に延在し、第1方向に沿って第2深さ(Z)以上の第3深さを有する、第2導電型のボディコンタクト領域(80)と、を備え、
ボディコンタクト領域(80)は、第2方向(X)における幅と、幅よりはるかに大きい延在方向(Y)における長さとを有する。
【0086】
ボディ領域(60)は、延在方向(Y)において、幅の少なくとも100倍の長さを有する。
【0087】
ボディコンタクト領域(80)は、延伸方向に沿って連続的に延在する。
【0088】
ボディコンタクト領域(80)は、ソース領域の長さ全体にわたって延在してもよい。
【0089】
ボディコンタクト領域(80)は、単一のボディコンタクト領域(80)であってもよい。
【0090】
第2方向(X)におけるボディコンタクト領域(80)の幅は、ソース領域(65)間の距離に等しくてもよい。
【0091】
ボディコンタクト領域(80)は、ソース領域(65)に隣接していてもよい。
【0092】
ボディ領域(60)は第1ドーピングレベルを有してもよく、ボディコンタクト領域(80)は、第1ドーピングレベルより高い第2ドーピングレベルを有してもよい。
【0093】
延在方向は直線的な長手方向であってもよく、第1、第2及び第3方向はデカルト軸であってもよい。
【0094】
第1導電型はNであってもよく、第2導電型はPであってもよい。
【0095】
MOSFETデバイスを製造するためのプロセスは、
第1導電型及び主面(55A)をするシリコンカーバイドの基板(55)内に、主面から延在し、第1方向(Z)に沿って第1深さを有する第2導電型のボディ領域(60)を形成することと、
ボディ領域(60)内に、主面から互いに平行に延在する第1導電型の第1及び第2ソース領域(65)を形成することであって、ソース領域(65)は、第1方向に沿って第1深さより小さい第2深さを有し、第1方向(Z)に垂直な第2方向(X)に第1距離だけ互いに離間し、第1及び第2方向(Z,X)に局所的に垂直な延在方向(Y)に延在し、
ボディ領域(60)内の第1ソース領域(65)と第2ソース領域(65)との間に、主面から始まり、第1方向に沿って第2深さ以上の第3深さを有する第2導電型のボディコンタクト領域(80)を形成することと、を含み、
ボディコンタクト領域(80)は、第2方向(X)における幅と、幅よりはるかに大きい延在方向(Y)における長さとを有する。
【0096】
第1及び第2ソース領域(65)を形成することは、第1マスク(104)を使用して、第1導電型を付与することができる第1ドーピングイオンを導入することを含んでもよく、ボディコンタクト領域(80)を形成することは、第1距離に等しい第2距離まで延在し、第1及び第2ソース領域(65)上に重なるマスキング部分を有する第2マスク(110)を使用して、第2導電型を付与することができる第2ドーピングイオンを導入することを含む。
【0097】
第2マスク(110)は、ボディ領域(60)の上に、第1マスク(104)と相補的なマスキング部分を有してもよい。
【0098】
垂直導電型のMOSFETデバイス(50)は、第1導電型及び主面(55A)を有するシリコンカーバイドの基板(55)と、主面から基板(55)内に延在し、第1方向(Z)に沿って第1深さを有する第2導電型のボディ領域(60)と、ボディ領域(60)内に、主面から互いに平行に延在する第1導電型の第1及び第2ソース領域(65)であって、第1方向(Z)に沿って第1深さより小さい第2深さを有し、第1方向(Z)に垂直な第2方向(X)にある距離だけ互いに離間し、第1及び第2方向(Z,X)に局所的に垂直な延在方向(Y)に延在する、第1及び第2ソース領域(65)と、ボディ領域(60)内の第1ソース領域(65)と第2ソース領域(65)との間に延在し、第1方向に沿って第2深さ(Z)以上の第3深さを有する第2導電型のボディコンタクト領域(80)と、を備え、ボディコンタクト領域(80)は、第2方向(X)における幅と、幅よりはるかに大きい延在方向(Y)における長さとを有する、と要約することができる。
【0099】
ボディコンタクト領域(80)は、延在方向(Y)において、幅の少なくとも100倍の長さを有してもよい。
【0100】
ボディコンタクト領域(80)は、延伸方向に沿って連続的に延在してもよい。
【0101】
ボディコンタクト領域(80)は、ソース領域(65)の長さ全体にわたって延在してもよい。
【0102】
ボディコンタクト領域(80)は、単一のボディコンタクト領域(80)であってもよい。
【0103】
第2方向(X)におけるボディコンタクト領域(80)の幅は、ソース領域(65)間の距離に等しくてもよい。
【0104】
ボディコンタクト領域(80)は、ソース領域(65)に隣接していてもよい。
【0105】
ボディ領域(60)は第1ドーピングレベルを有してもよく、ボディコンタクト領域(80)は、第1ドーピングレベルより高い第2ドーピングレベルを有する。
【0106】
延在方向は直線的な長手方向であってもよく、第1、第2及び第3方向はデカルト軸である。
【0107】
第1導電型はNであり、第2導電型はPであってもよい。
【0108】
MOSFETデバイスを製造するためのプロセスは、第1導電型及び主面(55A)を有するシリコンカーバイドの基板(55)内に、主面から延在し、第1方向(Z)に沿って第1深さを有する第2導電型のボディ領域(60)を形成することと、ボディ領域(60)内に、主面から互いに平行に延在する第1導電型の第1及び第2ソース領域(65)を形成することであって、ソース領域(65)は、第1方向に沿って第1深さより小さい第2深さを有し、第1方向(Z)に垂直な第2方向(X)に第1距離だけ互いに離間し、第1及び第2方向(Z,X)に局所的に垂直な延在方向(Y)に延在し、ボディ領域(60)の内の第1ソース領域(65)と第2ソース領域(65)との間に、主面から、第1方向に沿って第2深さ以上の第3深さを有する第2導電型のボディコンタクト領域(80)を形成することと、を含み、ボディコンタクト領域(80)は、第2方向(X)における幅と、幅よりはるかに大きい延在方向(Y)における長さとを有する、と要約することができる。
【0109】
第1及び第2ソース領域(65)を形成することは、第1のマスク(104)を使用して、第1導電型を付与することができる第1のドーピングイオンを導入することを含んでもよく、ボディコンタクト領域(80)を形成することは、第1の距離に等しい第2の距離まで延在し、第1及び第2ソース領域(65)上に重なるマスキング部分を有する第2のマスク(110)を使用して、第2導電型を付与することができる第2のドーピングイオンを導入することを含んでもよい。
【0110】
第2マスク(110)は、ボディ領域(60)の上に、第1マスク(104)と相補的なマスキング部分を有してもよい。
【0111】
これらの変更は、上記の詳細な説明に照らして実施形態に対して行うことができる。一般に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を本明細書及び特許請求の範囲に開示された特定の実施形態に限定するように解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲とともに全ての可能な実施形態を含むように解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は本開示によって限定されるものではない。
【外国語明細書】