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特開2024-109106情報処理システム、方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109106
(43)【公開日】2024-08-13
(54)【発明の名称】情報処理システム、方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240805BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240805BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/0207
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024012437
(22)【出願日】2024-01-31
(31)【優先権主張番号】P 2023013246
(32)【優先日】2023-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 株式会社フィナンシェが、下記ウェブサイトにおいて、本件特許出願に係る発明に関連した発明を公開した。 (1)https://fnct.xyz (掲載日:令和5年2月15日) (2)https://fnct.xyz/whitepaper/ja (掲載日:令和5年2月15日) (3)https://fnct.xyz/whitepaper/en (掲載日:令和5年2月15日) (4)https://financie.jp/campaign/cth/index.html (掲載日:令和5年3月16日) (5)https://note.com/financie/n/n4a9385737dda (掲載日:令和5年3月13日) (6)https://note.com/financie/n/n257b933c12be (掲載日:令和5年3月13日) (7)https://note.com/financie/n/nc288f2011a7d (掲載日:令和5年3月14日) (8)https://note.com/financie/n/n02c4e408f978 (掲載日:令和5年3月14日) (9)https://note.com/financie/n/n294ddb794ffb (掲載日:令和5年3月14日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (10)https://note.com/financie/n/n99ca816ad8a6 (掲載日:令和5年3月15日) (11)https://note.com/financie/n/n4131de459506 (掲載日:令和5年3月20日) (12)https://note.com/financie/n/n4c8b38557230 (掲載日:令和5年4月6日) (13)https://note.com/financie/n/n768ab3aa0739 (掲載日:令和5年4月17日) (14)https://note.com/financie/n/na56a826b33dd (掲載日:令和5年5月9日) (15)https://note.com/financie/n/n96c4706013a3 (掲載日:令和5年6月19日) (16)https://note.com/financie/n/nc3dc64cfa043 (掲載日:令和5年7月18日) (17)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000292.000042665.html (掲載日:令和5年3月15日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (18)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000293.000042665.html (掲載日:令和5年3月16日) (19)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000296.000042665.html (掲載日:令和5年3月17日) (20)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000297.000042665.html (掲載日:令和5年3月20日) (21)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000298.000042665.html (掲載日:令和5年3月24日) (22)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000310.000042665.html (掲載日:令和5年4月13日) (23)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000308.000042665.html (掲載日:令和5年4月21日) (24)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000319.000042665.html (掲載日:令和5年5月15日)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (25)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000320.000042665.html (掲載日:令和5年5月17日) (26)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000375.000042665.html (掲載日:令和5年11月30日) (27)https://www.youtube.com/watch?v=joGS95dJIgE (掲載日:令和5年4月24日) (28)https://www.youtube.com/watch?v=eL1W_Njt-zc (掲載日:令和5年6月19日) (29)https://www.wantedly.com/companies/company_8586948/post_articles/498562 (掲載日:令和5年4月13日) (30)https://financie.jp/communities/1/channels/1/comments/1082271/threads (掲載日:令和5年3月16日)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522039588
【氏名又は名称】株式会社フィナンシェ
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100232275
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 宣喜
(72)【発明者】
【氏名】前田 英樹
(72)【発明者】
【氏名】西出 飛鳥
(72)【発明者】
【氏名】戸田 敦
(72)【発明者】
【氏名】木村 仁
(72)【発明者】
【氏名】渡口 航
(57)【要約】
【課題】 スポーツクラブ及び/若しくはクリエイター等のエンティティを応援するファン、並びに/又は、知名度の低い時期からエンティティを支えてきたファン等に応える仕組みが存在しない課題を解決する。
【解決手段】 一実施形態に係る情報処理システムは、「少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムであって、複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定し、各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定し、各エンティティについて、該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定する、ように構成され」得る。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムであって、
複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定し、
各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定し、
各エンティティについて、
該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、
各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定する、
ように構成されることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
各エンティティについて、
該エンティティにより複数のユーザに対して販売され該複数のユーザにより一定の期間の間にホールドされたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、
各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定する、
ように構成される、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記トークンが、非代替性トークン(NFT)、デジタルトークン及び/又はデジタルポイントを含む、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
各エンティティについて、
該エンティティにより提供されるトークンのマーケット状況を用いて算出される第1のスコア、
該エンティティのサポータ数の増加数を用いて算出される第2のスコア、
該エンティティにより開催されたリワードイベントに対する参加者数を用いて算出される第3のスコア、及び、
該エンティティにより開催されたトークン投票イベントに対する参加者数を用いて算出される第4のスコア、
のうちの少なくとも1つのスコアに基づいて、該エンティティの取得ポイントを決定する、
ように構成される、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記複数のエンティティが、企業、個人及び/又は団体を含む、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1の報酬及び/又は前記第2の報酬が暗号資産である、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの情報処理装置が、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ及び/又はグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を含む、少なくとも1つのプロセッサを具備する、請求項1から請求項6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムにより実行される方法であって、
複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定すること、
各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定すること、並びに、
各エンティティについて、
該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定すること、及び、
各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定すること、
を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの情報処理装置が、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ及び/又はグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を含む、少なくとも1つのプロセッサを具備する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つのプロセッサにより実行されることにより、
複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定し、
各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定し、
各エンティティについて、
該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、
各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定する、
ように、前記少なくとも1つのプロセッサを機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ及び/又はグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を含む、請求項10に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件出願に開示された技術は、一般的には、トークン等を購入したユーザに対して報酬を分配する情報処理システム等に関する。特に、本件出願に開示された技術は、典型的には、トークン(例えば、デジタルトークン、デジタルポイント及び/又はNFT等)を購入して保有することによりエンティティ(例えば、スポーツクラブ及び/又はクリエイター等)を応援しているユーザのうち、そのように購入したトークンを「売却せずにホールド(一定の期間保有して応援)する」という形で貢献したユーザに対して、その貢献に応じて例えば暗号資産を利用した報酬を支払う情報処理システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
Web2.0の潮流は、「会社」の組織力がなくてはできなかったことを「個」でも実現できるように変えている。この流れは、「クリエイターエコノミー」という経済圏を創出し、多くのプラットフォームで活躍するクリエイターを生み出している。しかしながら、クリエイターエコノミーにあっても、現状は巨大なプラットフォーム及び一部のクリエイターのみが大きな利益を手にしている状況であり、多くのファン及び/又は支援者に利益を還元することはできない。また、知名度が低い及び/又は規模が小さい時期から支えてきたファン及び/又は支援者に応える仕組みも存在しないといった課題がある。
【0003】
加えて、近年、いわゆるブロックチェーン(Block Chain)を利用した分散台帳技術(例えば、仮想通貨に関する非特許文献1を参照)は、分散型の情報処理システムにおいてデータの堅牢性及び改竄不能性を実現する技術として大いに将来性が期待されている。ブロックチェーンは、暗号資産だけでなく、ファントークン、サプライチェーン、コンテンツ産業、及び/又は、IoT(Internet of Things)等を中心とした分野において応用されることが期待されている。さらに、近年、ブロックチェーン技術を利用してデジタル資産を非代替性トークンとして販売・取引する仕組みも広がりつつあり、デジタル資産を利用したIP創出及び/又は地域創生等を目的として、コミュニティを形成し、自律分散的な成長を続けられるDAO(Decentralized Autonomous Organization:自律分散型組織)の要素が盛んに取り入れられている。
【0004】
このような応用の1つとして、スマートコントラクト(Smart contract)等をブロックチェーンデータに組み込むことで実現される分散型アプリケーション(Decentralized Application)が注目されている。例えば、非特許文献2には、分散型アプリケーションを利用した猫のコレクションゲームが開示され、非特許文献3には、分散型取引所(DEX)のコンテンツが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】“A Peer-to-Peer Electronic Cash System”、[online]、[平成30年7月4日検索]、インターネット(URL: https://bitcoin.org/bitcoin.pdf)
【非特許文献2】"CryptoKitties | Collect and breed digital cats!"、[online]、[平成30年7月4日検索]、インターネット(URL: https://www.cryptokitties.co/)
【非特許文献3】"EtherDelta"、[online]、[平成30年7月4日検索]、インターネット(URL: https://etherdelta.com/)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本件出願に開示された技術は、例えば、スポーツクラブ及び/若しくはクリエイター等のエンティティを応援するファン、並びに/又は、知名度の低い時期からエンティティを支えてきたファン等に応える仕組みが存在しない課題を解決することを、これに限定することなく、1つの目的とする。本件出願に開示された技術は、典型的には、トークン(例えば、デジタルトークン、デジタルポイント及び/又はNFT)等を購入し、スポーツクラブ及び/又はクリエイター等のエンティティを応援しているユーザのうち、そのトークンを「売却せずにホールド(一定期間保有して応援)する」という形で貢献したユーザに対して、その貢献に応じて、例えば暗号資産を利用した報酬を分配する情報処理システムを提供することを、これに限定することなく、1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様に係る情報処理システムは、「少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムであって、複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定し、各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定し、各エンティティについて、該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定する、ように構成され」得る。
【0008】
一態様に係る方法は、「少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムにより実行される方法であって、複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定すること、各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定すること、並びに、各エンティティについて、該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定すること、及び、各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定すること、を含む」ことができる。
【0009】
一態様に係るコンピュータプログラムは、「少なくとも1つのプロセッサにより実行されることにより、複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定し、各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定し、各エンティティについて、該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定する、ように、前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる」ことができる。
【0010】
別の態様に係る情報処理システムは、「少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムであって、秘密鍵を用いて一時的なアカウントアドレスを生成し、該一時的なアカウントアドレスをハッシュ化することにより第1のハッシュ値を生成し、或るユーザに固有のアカウントアドレス及び前記第1のハッシュ値を用いて、第1の署名を生成する、ように構成され」得る。
【0011】
別の態様に係る方法は、「少なくとも1つのプロセッサにより実行されることにより、
秘密鍵を用いて一時的なアカウントアドレスを生成し、該一時的なアカウントアドレスをハッシュ化することにより第1のハッシュ値を生成し、或るユーザに固有のアカウントアドレス及び前記第1のハッシュ値を用いて、第1の署名を生成する、ように、前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる」ことができる。
【0012】
別の態様に係るコンピュータプログラムは、「少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムにより実行される方法であって、秘密鍵を用いて一時的なアカウントアドレスを生成すること、該一時的なアカウントアドレスをハッシュ化することにより第1のハッシュ値を生成すること、並びに、或るユーザに固有のアカウントアドレス及び前記第1のハッシュ値を用いて、第1の署名を生成すること、を含む」ことができる。
【発明の効果】
【0013】
本件出願に開示された技術によれば、スポーツクラブ及び/若しくはクリエイター等のエンティティを応援するファン、並びに/又は、知名度の低い時期から支えてきたファン等に対して、適切なインセンティブを付与することができる。これにより、本件出願に開示された技術は、エンティティ等を積極的に応援するモチベーションをファン等に与えること、エンティティを質的及び/若しくは量的に改善すること、並びに/又は、エンティティ自体若しくはエンティティに関連するコミュニティを盛り上げること等に、寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、図1に示した情報処理システムにおいて用いられる各サーバ装置20(各端末装置10)のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連してユーザ端末装置12が備える機能の一例を示すブロック図である。
図4図4は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第1管理者端末装置14が備える機能の一例を示すブロック図である。
図5図5は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第1サーバ装置22が備える機能の一例を示すブロック図である。
図6図6は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第2サーバ装置24が備える機能の一例を示すブロック図である。
図7図7は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第3サーバ装置26が備える機能の一例を示すブロック図である。
図8図8は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第1データベース32が記憶する情報又はデータの一例を示すブロック図である。
図9図9は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第2データベース34が記憶する情報又はデータの一例を示すブロック図である。
図10図10は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第3データベース36が記憶する情報又はデータの一例を示すブロック図である。
図11図11は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第3データベース36が記憶する情報又はデータの一例を示すブロック図である。
図12図12は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連してブロックチェーンBが備える機能の一例を示すブロック図である。
図13図13は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第1例を示すフロー図である。
図14図14は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第2例を示すフロー図である。
図15図15は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第3例を示すフロー図である。
図16図16は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第4例を示すフロー図である。
図17図17は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第5例を示すフロー図である。
図18図18は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第6例を示すフロー図である。
図19図19は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第7例を示すフロー図である。
図20図20は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第8例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書は、いかなる方法によっても限定されることを意図していない、代表的な様々な実施形態という意味により記載される。
【0016】
本件出願において用いられるように、「1つの」、「前記」、「上記」、「当該」、「該」、「この」、「その」といった単数形は、複数形でないことを明確に示さない限り、複数形を含むことができる。また、「含む」という用語は、「具備する」こと又は「備える」ことを意味し得る。さらに、「結合された」、「結合した」、「結び付けられた」、「結び付けた、「接続された」又は「接続した」という用語は、対象物を相互に結合する、接続する又は結び付ける、機械的、電気的、磁気的及び光学的な方法を他の方法とともに包含し、このように結合された、結合した、結び付けられた、結び付けた、接続された又は接続した対象物の間にある中間要素の存在を排除しない。
【0017】
本明細書において記載される、様々なシステム、方法及び装置は、いかなる方法によっても限定されるものとして解釈されるべきではない。実際には、本開示は、開示された様々な実施形態の各々、これら様々な実施形態を相互に組み合わせたもの、及び、これら様々な実施形態の一部を相互に組み合わせたもの、のうちのあらゆる新規な特徴及び態様に向けられている。本明細書において記載される、様々なシステム、方法及び装置は、特定の態様、特定の特徴、又は、このような特定の態様と特定の特徴とを組み合わせたものに限定されないし、本明細書に記載される物及び方法は、1若しくはそれ以上の特定の効果が存在すること又は課題が解決されることを、要求するものでもない。さらには、本明細書において記載された様々な実施形態のうちの様々な特徴若しくは態様、又は、そのような特徴若しくは態様の一部は、相互に組み合わせて用いられ得る。
【0018】
本明細書において開示された様々な方法のうちの幾つかの方法の動作が、便宜上、特定の順序に沿って記載されているが、このような手法による記載は、特定の順序が以下特定の文章によって要求されていない限り、上記動作の順序を並び替えることを包含する、と理解すべきである。例えば、順番に記載された複数の動作は、幾つかの場合には、並び替えられるか又は同時に実行される。さらには、簡略化を目的として、添付図面は、本明細書に記載された様々な事項及び方法が他の事項及び方法とともに用いられ得るような様々な方法を示していない。加えて、本明細書は、「生成する」、「発生させる」、「表示する」、「受信する」、「評価する」及び「配信する」のような用語を用いることがある。これらの用語は、実行される実際の様々な動作のハイレベルな記載である。これらの用語に対応する実際の様々な動作は、特定の実装に依存して変化し得るし、本明細書の開示の利益を有する当業者によって容易に認識され得る。
【0019】
本開示の装置又は方法に関連して本明細書に提示される、動作理論、科学的原理又は他の理論的な記載は、よりよい理解を目的として提供されており、技術的範囲を限定することを意図していない。添付した特許請求の範囲における装置及び方法は、このような動作理論により記載される方法により動作する装置及び方法に限定されない。
【0020】
本明細書に開示された様々な方法のいずれもが、コンピュータにより読み取り可能な1又はそれ以上の媒体(例えば、1又はそれ以上の光学媒体ディスク、複数の揮発性メモリ部品、又は、複数の不揮発性メモリ部品といったような、非一時的なコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体)に記憶された、コンピュータにより実行可能な複数の命令を用いて実装され、さらに、コンピュータにおいて実行され得る。ここで、上記複数の揮発性メモリ部品は、例えばDRAM又はSRAMを含む。また、上記複数の不揮発性メモリ部品は、例えばハードドライブ及びソリッドステートドライブ(SSD)を含む。さらに、上記コンピュータは、例えば、計算を行うハードウェアを有するスマートフォン及び他のモバイル装置を含む、市場において入手可能な任意のコンピュータを含む。
【0021】
本明細書において開示された技術を実装するためのこのようなコンピュータにより実行可能な複数の命令のいずれもが、本明細書において開示された様々な実施形態の実装の間において生成され使用される任意のデータとともに、1又はそれ以上のコンピュータにより読み取り可能な媒体(例えば、非一時的なコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体)に記憶され得る。このようなコンピュータにより実行可能な複数の命令は、例えば、個別のソフトウェアアプリケーションの一部であり得るか、又は、ウェブブラウザ若しくは(リモート計算アプリケーションといったような)他のソフトウェアアプリケーションを介してアクセス又はダウンロードされるソフトウェアアプリケーションの一部であり得る。このようなソフトウェアは、例えば、(例えば市場において入手可能な任意の好適なコンピュータにおいて実行されるプロセスとしての)単一のローカルコンピュータにおいて、又は、1又はそれ以上のネットワークコンピュータを用いて、ネットワーク環境(例えば、インターネット、ワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、(クラウド計算ネットワークといったような)クライアントサーバネットワーク、又は、他のそのようなネットワーク)において、実行され得る。
【0022】
明確化のために、ソフトウェアをベースとした様々な実装のうちの特定の選択された様々な態様のみが記載される。当該分野において周知である他の詳細な事項は省略される。例えば、本明細書において開示された技術は、特定のコンピュータ言語又はプログラムに限定されない。例えば、本明細書において開示された技術は、C、C++、Java、又は、他の任意の好適なプログラミング言語で記述されたソフトウェアにより実行され得る。同様に、本明細書において開示された技術は、特定のコンピュータ又は特定のタイプのハードウェアに限定されない。好適なコンピュータ及びハードウェアの特定の詳細な事項は、周知であって、本明細書において詳細に説明する必要はない。
【0023】
さらには、このようなソフトウェアをベースとした様々な実施形態(例えば、本明細書において開示される様々な方法のいずれかをコンピュータに実行させるための、コンピュータにより実行可能な複数の命令を含む)のいずれもが、好適な通信手段により、アップロードされ、ダウンロードされ、又は、リモート方式によりアクセスされ得る。このような好適な通信手段は、例えば、インターネット、ワールドワイドウェブ、イントラネット、ソフトウェアアプリケーション、ケーブル(光ファイバケーブルを含む)、磁気通信、電磁気通信(RF通信、マイクロ波通信、赤外線通信を含む)、電子通信、又は、他のそのような通信手段を含む。
【0024】
以下、添付図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通した構成要素には同一の参照符号が付されている。また、或る図面に表現された構成要素が、説明の便宜上、別の図面においては省略されていることがある点に留意されたい。さらにまた、添付した図面が必ずしも正確な縮尺で記載されている訳ではないということに注意されたい。
【0025】
1.概要
様々な実施形態に係る情報処理システムは、おおまかにいえば、複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定し、各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティのランキングを決定し、各エンティティのランキングに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定することができる。
【0026】
さらに、上記情報処理システムは、各エンティティについて、このエンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占めるこれら複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、各ユーザのシェアに基づいて、このエンティティに付与された第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定することができる。
【0027】
ここで、「エンティティ」とは、複数のユーザに対して、事業として又は個人的な活動として、商品、製品、作品、アクション、活動及び/又はサービス等をこれらに限定することなく有償又は無償で提供する主体を意味することができる。このようなエンティティは、例えば、個人、グループ、アーティスト、小説家、作曲家、スペシャリスト、企業、及び/又は、団体(営利団体若しくは非営利団体)等を、これらに限定することなく含み得る。
【0028】
また、「ユーザ」とは、「エンティティ」から、商品、製品、作品、アクション、活動及び/又はサービス等をこれらに限定することなく有償又は無償で提供される主体を意味することができる。このようなユーザは、例えば、個人、企業及び/又は団体(営利団体若しくは非営利団体)等を、これらに限定することなく含み得る。
【0029】
さらに、「トークン」とは、エンティティからユーザに有償又は無償で提供される任意の電子的な情報を意味することができる。このようなトークンは、例えば、非代替性トークン(NFT)、デジタルトークン及び/又はデジタルポイント等を含み得る。
【0030】
なお、情報処理システムが、各エンティティに付与される第1の報酬を決定すること、各エンティティに対して第1の報酬を分配すること、各ユーザに付与される第2の報酬を決定すること、及び/又は、各ユーザに対して第2の報酬を分配すること等、を含むサービスを、総称して「報酬分配サービス」ということができる。
【0031】
2.情報処理システムの全体的な構成
次に、「報酬分配サービス」を提供するために情報処理システムに用いられる構成の一例を説明する。
【0032】
図1は、一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。図1に例示されるように、情報処理システム1は、少なくとも1つの端末装置10と、少なくとも1つのサーバ装置20と、少なくとも1つのデータベース30と、ブロックチェーンBとを、含むことができる。
【0033】
なお、図1は、少なくとも1つの端末装置10として、1つのユーザ端末装置12及び2つの管理者端末装置14、16を用いる例を示す。また、図1は、少なくとも1つのサーバ装置20として、第1サーバ装置22、第2サーバ装置24及び第3サーバ装置26を用いる例を示す。さらに、図1は、少なくとも1つのデータベース30として、第1データベース32、第2データベース34及び第3データベース36を用いる例を示す。
【0034】
ユーザ端末装置12は、報酬分配サービスの提供を受けるユーザ(ファン等)により操作される任意の情報処理装置であり得る。このような情報処理装置は、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット、携帯情報端末、携帯電話、及び/又は、これらの組み合わせを、これらに限定することなく含むことができる。
【0035】
管理者端末装置は、一例として、第1管理者端末装置14及び第2管理者端末装置16を含むことができる。第1管理者端末装置14及び第2管理者端末装置16の各々は、報酬分配サービスを提供する企業等により管理及び操作される任意の情報処理装置であり得る。このような情報処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、スーパーコンピュータ、ワークステーション、メインフレーム、及び/又は、これらの組み合わせを、これらに限定することなく含むことができる。
【0036】
第1サーバ装置22、第2サーバ装置24及び第3サーバ装置26の各々は、報酬分配サービスを提供する企業等により管理及び操作される任意の情報処理装置であり得る。このような情報処理装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、スーパーコンピュータ、ワークステーション、メインフレーム、及び/又は、これらの組み合わせを、これらに限定することなく含むことができる。
【0037】
第1サーバ装置22は、例えば、トークンに関する様々なサービスを提供する装置として用いられ得る。第2サーバ装置24は、例えば、報酬(特に暗号資産)の分配に関する様々なサービスを提供する装置として用いられ得る。第3サーバ装置26は、例えば、ランキングの生成に関する様々なサービスを提供する装置として用いられ得る。
【0038】
第1データベース32、第2データベース34及び第3データベース36の各々は、報酬分配サービスを提供する企業等により管理及び操作される任意の記憶装置であって、各ユーザに報酬分配サービスを提供するために用いられる様々な情報及び/又はデータ等を記憶していずれかのサーバ装置20に提供することができる。
【0039】
ユーザ端末装置12は、図示しない通信網(図2に示す通信網C)に有線回線及び/又は無線回線を介して接続することにより、例えばいずれかのサーバ装置20及びブロックチェーンBに接続することが可能である。第1管理者端末装置14及び第2管理者端末装置16は、いずれも、図示しない通信網に有線回線及び/又は無線回線を介して接続することにより、例えばいずれかのサーバ装置20及び/又はブロックチェーンBに接続することが可能である。
【0040】
第1サーバ装置22、第2サーバ装置24及び第3サーバ装置26は、いずれも、図示しない通信網に有線回線及び/又は無線回線を介して接続することにより、例えばいずれかの端末装置10及び/又はいずれかのデータベース30に接続することが可能である。
【0041】
第1データベース32、第2データベース34及び第3データベース36は、いずれも、図示しない通信網に有線回線及び/又は無線回線を介して接続することにより、いずれかのサーバ装置20に接続することが可能である。
【0042】
ここでいう通信網は、例えば、携帯電話網、無線ネットワーク、固定電話網、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及び/又は、イーサネットネットワークを、これらに限定することなく含むことができる。ここで、上記無線ネットワークは、例えば、Bluetooth、(IEEE 802.11a/b/nといったような)WiFi、WiMax、セルラー、衛星、レーザー、及び/又は、赤外線、を介したRF接続を含むことができる。
【0043】
3.各装置のハードウェア構成
次に、上述した情報処理システムにおいて用いられる各装置のハードウェア構成について説明する。
【0044】
3-1.各サーバ装置20のハードウェア構成
まず、上述した情報処理システム1において用いられる各サーバ装置20のハードウェア構成について、図2を参照して説明する。図2は、図1に示した情報処理システムにおいて用いられる各サーバ装置20(各端末装置10)のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。なお、図2において、括弧内の参照符号は、後述するように各端末装置10に関連して記載されている。
【0045】
図2に示すように、各サーバ装置20は、主に、中央処理装置21と、主記憶装置22と、入出力インターフェイス装置23と、入力装置24と、補助記憶装置25と、出力装置26と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続され得る。
【0046】
中央処理装置21は、「CPU」といわれ、主記憶装置22に記憶されている命令及びデータに対して演算を行い、その演算の結果を主記憶装置22に記憶させることができる。さらに、中央処理装置21は、入出力インターフェイス装置23を介して、入力装置24、補助記憶装置25及び出力装置26等を制御することができる。端末装置20は、1又はそれ以上のこのような中央処理装置21を含むことが可能である。
【0047】
主記憶装置22は、「メモリ」といわれ、入力装置24、補助記憶装置25及び通信網10(いずれかの端末装置10、いずれかのデータベース30、他のいずれかのサーバ装置10、及び/又は、ブロックチェーンB等)から、入出力インターフェイス装置23を介して受信した命令、データ及び情報、並びに、中央処理装置21の演算結果を記憶することができる。主記憶装置22は、揮発性メモリ(例えば、レジスタ、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM))、不揮発性メモリ(例えば、リードオンリーメモリ(ROM)、EEPROM、フラッシュメモリ)、及び、ストレージ(例えば、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、磁気テープ、光学媒体)、といったようなコンピュータにより読み取り可能な媒体を、これらに限定することなく含むことができる。容易に理解されるように、「コンピュータにより読み取り可能な記録媒体」という用語は、変調されたデータ信号すなわち一時的な信号といったような送信媒体ではなく、メモリ及びストレージといったようなデータストレージのための媒体を含むことができる。
【0048】
補助記憶装置25は、主記憶装置22よりも大きな容量を有する記憶装置である。補助記憶装置25は、オペレーティングシステム、ウェブブラウザアプリケーション、報酬分配サービスを各ユーザに提供するための特定のアプリケーション等、を構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を記憶することができる。さらに、補助記憶装置25は、中央処理装置21により制御されることにより、これらの命令及びデータ(コンピュータプログラム)を、入出力インターフェイス装置23を介して主記憶装置22に送信することができる。補助記憶装置25は、磁気ディスク装置及び/又は光ディスク装置等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0049】
入力装置24は、外部からデータを取り込む装置であって、タッチパネル、ボタン、キーボード、マウス及び/又はセンサ等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0050】
出力装置26は、ディスプレイ装置、タッチパネル及び/又はプリンタ装置等をこれらに限定することなく含むことができる。
【0051】
このようなハードウェア構成にあっては、中央処理装置21が、補助記憶装置25に記憶された上記特定のアプリケーション等を構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置22にロードし、ロードした命令及びデータを演算することができる。これにより、中央処理装置21は、入出力インターフェイス装置23を介して出力装置26を制御し、或いはまた、入出力インターフェイス装置23及び通信網Cを介して、他の装置(例えば、他のいずれかのサーバ装置20、いずれかの端末装置10、いずれかのデータベース30、及び/又は、ブロックチェーンB等)との間で様々なデータの送受信を行うことができる。
【0052】
これにより、サーバ装置20は、インストールされた上記特定のアプリケーション等を実行することにより、報酬分配サービス等に関連する様々な動作(図13図20等を参照して説明する動作等を含む)を実行することができる。
【0053】
なお、サーバ装置20は、中央処理装置21に代えて又は中央処理装置21とともに、1若しくはそれ以上のマイクロプロセッサ、及び/又は、1若しくはそれ以上のグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)等を含むこともできる。
【0054】
また、サーバ装置20は、インストールされた上記特定のアプリケーション等を実行してウェブサーバとして機能することも可能である。このサーバ装置20は、このサーバ装置20にアクセスしてきた各端末装置10(及び/又は他のサーバ装置20)に対して、コンピュータプログラムを含むウェブページを送信することができる。このような端末装置10(及び/又は他のサーバ装置20)は、ウェブページに含まれたコンピュータプログラムを実行することにより、報酬分配サービス等に関連する様々な動作(図13図20等を参照して説明する動作等を含む)を実行することもできる。
【0055】
3-2.各端末装置10のハードウェア構成
次に、上述した情報処理システム1において用いられる各端末装置10のハードウェア構成について、同じく図2を参照して説明する。各端末装置10のハードウェア構成としては、例えば、上述した各サーバ装置20のハードウェア構成と同様のものを用いることが可能である。したがって、各端末装置10が有する構成要素に対する参照符号は、図2において括弧内に示されている。
【0056】
図2に示すように、各端末装置10は、中央処理装置11と、主記憶装置12と、入出力インターフェイス装置13と、入力装置14と、補助記憶装置15と、出力装置16と、を含むことができる。これら装置同士は、データバス及び/又は制御バスにより接続され得る。
【0057】
中央処理装置11、主記憶装置12、入出力インターフェイス装置13、入力装置14、補助記憶装置15及び出力装置16は、それぞれ、上述した各サーバ装置20に含まれる、中央処理装置21、主記憶装置22、入出力インターフェイス装置23、入力装置24、補助記憶装置25及び出力装置26と略同一であり得る。
【0058】
このようなハードウェア構成にあっては、中央処理装置11が、補助記憶装置15に記憶された、報酬分配サービスに関連して用意された特定のアプリケーション等を構成する命令及びデータ(コンピュータプログラム)を順次主記憶装置12にロードし、ロードした命令及びデータを演算することができる。これにより、中央処理装置11は、入出力インターフェイス装置13を介して出力装置16を制御し、或いはまた、入出力インターフェイス装置13及び通信網Cを介して、他の装置(例えばいずれかのサーバ装置20、他のいずれかの端末装置20、及び/又は、ブロックチェーンB等)との間で様々なデータの送受信を行うことができる。
【0059】
これにより、端末装置10は、インストールされた上記特定のアプリケーション等を実行することにより、報酬分配サービス等に関連する様々な動作(図13図20等を参照して説明する動作等を含む)を実行することができる。
【0060】
なお、端末装置10は、中央処理装置11に代えて又は中央処理装置11とともに、1若しくはそれ以上のマイクロプロセッサ、及び/又は、1若しくはそれ以上のグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)等を含むことも可能である。
【0061】
また、端末装置10は、インストールされたウェブブラウザ等を実行して、ウェブサーバとして機能するサーバ装置20にアクセスすることも可能である。このサーバ装置20は、このサーバ装置20にアクセスしてきた各端末装置10(及び/又は他のサーバ装置20)に対して、コンピュータプログラムを含むウェブページを送信することができる。このような端末装置10(及び/又は他のサーバ装置20)は、ウェブページに含まれたコンピュータプログラムを実行することにより、報酬分配サービス等に関連する様々な動作(図13図20等を参照して説明する動作等を含む)を実行することもできる。
【0062】
4.各装置の機能
次に、上述した情報処理システム1において用いられる各装置が備える機能について簡単に説明する。
【0063】
4-1.ユーザ端末装置12の機能
図3は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連してユーザ端末装置12が備える機能の一例を示すブロック図である。図3に示すように、ユーザ端末装置12は、第1サーバ装置22に関連する機能と、第2サーバ装置24に関連する機能と、を備えることができる。
【0064】
ユーザ端末装置12は、第1サーバ装置22に関連する機能として、例えば以下の機能を備えることができる。ユーザ端末装置12は、第1サーバ装置22にアクセスすることにより、これらの機能を実行することができる。
・「トークンの購入操作」に関する機能100
・「コミュニティ活動操作」に関する機能102
・「トークンのホールド操作」に関する機能104
・「トークンのホールド操作解除」に関する機能106
・「ホールド中のトークン表示」に関する機能108
・「エンティティ別のホールド累計報酬表示」に関する機能110
・「ホールド報酬表示」に関する機能112
・「第1サーバ装置と第2サーバ装置との連携確認」に関する機能114
【0065】
ユーザ端末装置12は、第2サーバ装置24に関連する機能として、例えば以下の機能を備えることができる。ユーザ端末装置12は、第2サーバ装置24にアクセスすることにより、これらの機能を実行することができる。
・「アクティブランキング」に関する機能116
・「ヒストリー表示」に関する機能118
・「ホールド報酬受取表示」に関する機能120
・「ホールド報酬受取」に関する機能122
・「エンティティ別のホールド累計報酬表示」に関する機能124
【0066】
(1)「トークンの購入操作」に関する機能100
この機能100によれば、ユーザ端末装置12は、ユーザにより指定されたエンティティにより提供されるトークンを取得する(例えば購入する)操作を、任意のユーザインターフェイスを介してユーザに実行させることができる。
【0067】
(2)「コミュニティ活動操作」に関する機能102
この機能102によれば、ユーザ端末装置12は、ユーザにより指定されたコミュニティにおいて様々な活動を、任意のユーザインターフェイスを介してユーザに実行させることができる。このコミュニティは、ユーザにより指定されたエンティティに関連する(ユーザにより指定されたエンティティにより管理又は運営等される)コミュニティであり得る。
【0068】
また、ユーザが実行する「様々な活動」は、例えば、以下に例示する活動のうちの少なくとも1つの活動をこれに限定することなく含むことができる。
・トークンの購入
・イベントの参加
・投票の参加
【0069】
(3)「トークンのホールド操作」に関する機能104
この機能104によれば、ユーザ端末装置12は、ユーザにより指定されたエンティティにより提供され(例えば販売され)このユーザにより取得されたトークンをホールドする操作を、任意のユーザインターフェイスを介してこのユーザに実行させることができる。
【0070】
(4)「トークンのホールド操作解除」に関する機能106
この機能106によれば、ユーザ端末装置12は、ユーザにより既にホールドされたトークンにつき、そのホールドを解除する操作を、任意のユーザインターフェイスを介してこのユーザに実行させることができる。
【0071】
(5)「ホールド中のトークン表示」に関する機能108
この機能108によれば、ユーザ端末装置12は、ユーザにより既にホールドされたトークンを表示部(例えば出力装置16。以下同様。)に表示する操作を、任意のユーザインターフェイスを介してこのユーザに実行させることができる。
【0072】
(6)「エンティティ別のホールド累計報酬表示」機能110
この機能110によれば、ユーザ端末装置12は、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されたトークンについて発生した第1の報酬の累計を表示部に表示する操作を、任意のユーザインターフェイスを介してユーザに実行させることができる。ここで、上記少なくとも1つのエンティティとは、このユーザ端末装置12のユーザにより取得及びホールドされたトークンを提供したエンティティだけでなく、これ以外の任意のエンティティを含み得る。
【0073】
(7)「ホールド報酬表示」に関する機能112
この機能112によれば、ユーザ端末装置12は、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されユーザによりホールドされたトークンについてこのユーザに発生した第2の報酬を表示部に表示する操作を、任意のユーザインターフェイスを介してこのユーザに実行させることができる。ここで、上記少なくとも1つのエンティティとは、このユーザにより取得及びホールドされたトークンを提供したエンティティを意味することができる。
【0074】
(8)「第1サーバ装置と第2サーバ装置との連携確認」に関する機能114
この機能114によれば、ユーザ端末装置12は、第1サーバ装置22により登録されたこのユーザ端末装置12のユーザと、第2サーバ装置24により登録されたこのユーザとを紐付ける処理を、第1サーバ装置22に実行するようにリクエストする操作を、任意のユーザインターフェイスを介してこのユーザに実行させることができる。このユーザがこのユーザ端末装置12を介してこの機能114を実行することに応答して、第1サーバ装置22及び第2サーバ装置24は、このユーザを第1サーバ装置22と第2サーバ装置24との間で紐付ける処理を実行することができる。
【0075】
(9)「アクティブランキング」に関する機能116
この機能116によれば、ユーザ端末装置12は、アクティブランキングを表示部に表示する操作を、任意のユーザインターフェイスを介してこのユーザに実行させることができる。アクティブランキングとは、簡単にいえば、複数のエンティティに含まれる各エンティティの成長ポイント(取得ポイント)に基づいて決定された各エンティティのランキングを意味することができる。
【0076】
(10)「ヒストリー表示」機能118
この機能118によれば、ユーザ端末装置12は、このユーザに関してブロックチェーンBに対して行われたトランザクションに関するヒストリー(履歴)を表示部に表示する操作を、任意のユーザインターフェイスを介してこのユーザに実行させることができる。
【0077】
(11)「ホールド報酬受取表示」に関する機能120
この機能120によれば、ユーザ端末装置12は、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されユーザによりホールドされたトークンについてこのユーザに発生した第2の報酬のうちこのユーザが受け取ることが可能な第2の報酬(このユーザが既に受け取った第2の報酬を除く)を表示部に表示する操作を、任意のユーザインターフェイスを介してこのユーザに実行させることができる。ここで、上記少なくとも1つのエンティティとは、このユーザにより取得及びホールドされたトークンを提供したエンティティを意味することができる。
【0078】
(12)「ホールド報酬受取」に関する機能122
この機能122によれば、ユーザ端末装置12は、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されユーザによりホールドされたトークンについてこのユーザに発生した第2の報酬のうちこのユーザが受け取ることが可能な第2の報酬(このユーザが既に受け取った第2の報酬を除く)を受け取る操作を、任意のユーザインターフェイスを介してこのユーザに実行させることができる。ここで、上記少なくとも1つのエンティティとは、このユーザにより取得及びホールドされたトークンを提供したエンティティを意味することができる。
【0079】
(13)「エンティティ別のホールド累計報酬表示」に関する機能124
この機能124によれば、ユーザ端末装置12は、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されたトークンについて発生した第1の報酬の累計を表示部に表示する操作を、任意のユーザインターフェイスを介してユーザに実行させることができる。ここで、上記少なくとも1つのエンティティとは、このユーザ端末装置12のユーザにより取得及びホールドされたトークンを提供したエンティティだけでなく、これ以外の任意のエンティティを含み得る。なお、この機能124と上述した機能110とは、機能124を実行する主体が第2サーバ装置24であり、機能110を実行する主体が第1サーバ装置22である、という点において異なるものの、実質的には同一の機能であるといえる。
【0080】
4-2.第1管理者端末装置14の機能
図4は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第1管理者端末装置14が備える機能の一例を示すブロック図である。図4に示すように、第1管理者端末装置14は、例えば以下の機能を備えることができる。
・「集計期間情報表示」に関する機能130
・「コミュニティ除外設定」に関する機能132
・「ユーザ除外設定」に関する機能134
・「成長ポイント計算設定」に関する機能136
・「成長ポイント一覧表示」に関する機能138
・「アクティブレベル一覧表示」に関する機能140
・「コミュニティ別報酬分配一覧」に関する機能142
・「報酬分配承認」に関する機能144
【0081】
(1)「集計期間情報表示」に関する機能130
この機能130によれば、第1管理者端末装置14は、アクティブランキングの生成に関する期間(集計期間)に関する情報を表示部(例えば出力装置16。以下同様。)に表示する操作を、この第1管理者端末装置14を操作する管理者(例えば、報酬分配サービスを提供又は運営する企業に所属する社員等。以下同様。)に実行させることができる。
【0082】
(2)機能「コミュニティ除外設定」132
この機能132によれば、第1管理者端末装置14は、複数のエンティティのうち、任意のエンティティを、アクティブランキングの生成及び表示において除外すべきエンティティ(コミュニティ)として設定する操作を、この第1管理者端末装置14を操作する管理者に実行させることができる。
【0083】
(3)「ユーザ除外設定」に関する機能134
この機能134によれば、第1管理者端末装置14は、複数のユーザのうち、任意のユーザを、報酬分配サービスの提供を受けることが可能なユーザから除外すべきユーザとして設定する操作を、この第1管理者端末装置14を操作する管理者に実行させることができる。
【0084】
(4)「成長ポイント計算設定」に関する機能136
この機能136によれば、第1管理者端末装置14は、アクティブレベルの算出において使用される成長ポイント(取得ポイント)を設定する操作を、この第1管理者端末装置14を操作する管理者に実行させることができる。
【0085】
(5)「成長ポイント一覧表示」に関する機能138
この機能138によれば、第1管理者端末装置14は、各エンティティについてアクティブレベルの算出に使用された成長ポイント(取得ポイント)を管理者に対して可視化すべく表示部に表示する操作を、この第1管理者端末装置14を操作するこの管理者に実行させることができる。
【0086】
(6)「アクティブレベル一覧表示」に関する機能140
この機能140によれば、第1管理者端末装置14は、各エンティティについて算出されたアクティブレベルを管理者に対して可視化すべく表示部に表示する操作を、この第1管理者端末装置14を操作するこの管理者に実行させることができる。
【0087】
(7)「コミュニティ別報酬分配一覧」に関する機能142
この機能142によれば、第1管理者端末装置14は、各エンティティについて発生した第1の報酬を管理者に対して可視化すべく表示部に表示する操作を、この第1管理者端末装置14を操作するこの管理者に実行させることができる。
【0088】
(8)「報酬分配承認」に関する機能144
この機能144によれば、第1管理者端末装置14は、各ユーザに分配された第2の報酬を承認する操作を、この第1管理者端末装置14を操作する管理者に実行させることができる。
【0089】
4-3.第1サーバ装置22の機能
図5は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第1サーバ装置22が備える機能の一例を示すブロック図である。図5に示すように、第1サーバ装置22は、例えば以下の機能を備えることができる。
・「トークン購入処理」に関する機能160
・「コミュニティ機能」に関する機能162
・「トークンのホールド処理」に関する機能164
・「トークンのホールド解除処理」に関する機能166
・「ホールド中のトークンの情報処理」に関する機能168
・「エンティティ別のホールド累計報酬I/F」に関する機能170
・「ホールド報酬I/F」に関する機能172
・「成長ポイント集計用データ取得」に関する機能174
【0090】
(1)「トークン購入処理」に関する機能160
この機能160によれば、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12により実行された機能100に応答して、ユーザがこのユーザにより指定されたエンティティにより提供されるトークンを取得する(例えば購入する)こと、に関連する処理を実行することができる。
【0091】
(2)「コミュニティ機能」に関する機能162
この機能162によれば、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12により実行された機能102に応答して、ユーザがこのユーザにより指定されたエンティティに関連するコミュニティにおいて様々な活動を実行すること、に関連する処理を実行することができる。
【0092】
(3)「トークンのホールド処理」に関する機能164
この機能164によれば、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12により実行された機能104に応答して、ユーザがこのユーザにより指定されたエンティティにより提供されこのユーザにより取得されたトークンをホールドすること、に関連する処理を実行することができる。
【0093】
(4)「トークンのホールド解除処理」に関する機能166
この機能166によれば、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12により実行された機能106に応答して、ユーザにより既にホールドされたトークンにつき、そのホールドを解除すること、に関連する処理を実行することができる。
【0094】
(5)「ホールド中のトークンの情報処理」に関する機能168
この機能168によれば、第1サーバ装置22は、各ユーザによりホールドされたトークンに関する情報処理を実行することができる。例えば、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12により実行された機能108に応答して、このユーザにより既にホールドされたトークンを表示すること、に関連する処理を実行することができる。第1サーバ装置22は、第1データベース32に記憶されたデータ又は情報に基づいて、この機能168を実行することができる。
【0095】
(6)「エンティティ別のホールド累計報酬I/F」に関する機能170
この機能170によれば、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12により実行された機能110に応答して、このユーザ端末装置12が、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されたトークンについて発生した第1の報酬の累計を表示部に表示すること、に関連する処理を実行することができる。第1サーバ装置22は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能170を実行することができる。
【0096】
(7)「ホールド報酬I/F」に関する機能172
この機能172によれば、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12により実行された機能112に応答して、このユーザ端末装置12が、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されユーザによりホールドされたトークンについてこのユーザに発生した第2の報酬を表示部に表示すること、に関連する処理を実行することができる。第1サーバ装置22は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能172を実行することができる。
【0097】
(8)「成長ポイント集計用データ取得」に関する機能174
この機能174によれば、第1サーバ装置22は、各エンティティの成長ポイントを算出するために必要なデータ又は情報を取得することに関連する処理を実行することができる。
【0098】
4-4.第2サーバ装置24の機能
図6は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第2サーバ装置24が備える機能の一例を示すブロック図である。図6に示すように、第2サーバ装置24は、ユーザ端末装置12に関連する機能と、管理者端末装置14、16に関連する機能と、を備えることができる。
【0099】
第2サーバ装置24は、ユーザ端末装置12に関連する機能として、例えば以下の機能を備えることができる。
・「ランキング表示I/F」に関する機能180
・「ホールド報酬I/F」に関する機能182
・「ホールド報酬履歴取得」に関する機能184
・「ホールド中のトークン情報I/F」に関する機能186
・「エンティティ別のホールド累計報酬情報I/F」に関する機能188
・「第1サーバ装置と第2サーバ装置との連携確認処理」に関する機能190
【0100】
第2サーバ装置24は、管理者端末装置14、16に関連する機能として、例えば以下の機能を備えることができる。
・「集計期間I/F」に関する機能200
・「コミュニティ除外設定I/F」に関する機能202
・「ユーザ除外設定I/F」に関する機能204
・「成長ポイント計算設定I/F」に関する機能206
・「成長ポイント一覧表示・集計I/F」に関する機能208
・「コミュニティ別報酬分配一覧・集計I/F」に関する機能210
・「報酬分配承認I/F」に関する機能212
【0101】
(1)「ランキング表示I/F」に関する機能180
この機能180によれば、第2サーバ装置24は、ユーザ端末装置12により実行された機能116に応答して、このユーザ端末装置12がアクティブランキングを表示すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能180を実行することができる。
【0102】
(2)「ホールド報酬I/F」に関する機能182
この機能182によれば、第2サーバ装置24は、ユーザ端末装置12が、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されユーザによりホールドされたトークンについてこのユーザに発生した第2の報酬を表示部に表示すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能182を実行することができる。
【0103】
(3)「ホールド報酬履歴取得」に関する機能184
この機能184によれば、第2サーバ装置24は、トークンをホールドすることで発生した報酬を取得すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第3データベース36に記憶されたデータ又は情報に基づいて、この機能184を実行することができる。
【0104】
(4)「ホールド中のトークン情報処理I/F」に関する機能186
この機能186によれば、第2サーバ装置24は、各ユーザによりホールドされたトークンに関する情報処理を実行することができる。例えば、第2サーバ装置24は、各ユーザにより既にホールドされたトークンを表示すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第1データベース32に記憶されたデータ又は情報を第1サーバ装置22を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能186を実行することができる。
【0105】
(5)「エンティティ別のホールド累計報酬情報I/F」に関する機能188
この機能188によれば、第2サーバ装置24は、ユーザ端末装置12が、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されたトークンについて発生した第1の報酬の累計を表示部に表示すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能188を実行することができる。
【0106】
(6)「第1サーバ装置と第2サーバ装置との連携確認処理」に関する機能190
この機能190によれば、第2サーバ装置24は、ユーザ端末装置12により実行された機能114に応答して、このユーザ端末装置12のユーザを第1サーバ装置22と第2サーバ装置24との間で紐付ける処理を実行することができる。
【0107】
(7)「集計期間I/F」に関する機能200
この機能200によれば、第2サーバ装置24は、第1管理者端末装置14により実行された機能130に応答して、第1管理者端末装置14が集計期間に関する情報を表示すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能200を実行することができる。
【0108】
(8)「コミュニティ除外設定I/F」に関する機能202
この機能202によれば、第2サーバ装置24は、第1管理者端末装置14により実行された機能132に応答して、第1管理者端末装置14が、複数のエンティティのうち、任意のエンティティを、アクティブランキングの生成及び表示において除外すべきエンティティ(コミュニティ)として設定すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能202を実行することができる。
【0109】
(9)「ユーザ除外設定I/F」に関する機能204
この機能204によれば、第2サーバ装置24は、第1管理者端末装置14により実行された機能132に応答して、第1管理者端末装置14が、複数のユーザのうち、任意のユーザを、報酬分配サービスの提供を受けることが可能なユーザから除外すべきユーザとして設定すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能204を実行することができる。
【0110】
(10)「成長ポイント計算設定I/F」に関する機能206
この機能206によれば、第2サーバ装置24は、第1管理者端末装置14により実行された機能136に応答して、第1管理者端末装置14が、アクティブレベルの算出において使用される成長ポイント(取得ポイント)を設定すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能206を実行することができる。
【0111】
(11)「成長ポイント一覧表示・集計I/F」に関する機能208
この機能208によれば、第2サーバ装置24は、第1管理者端末装置14により実行される機能138に応答して、第1管理者端末装置14が、各エンティティについてアクティブレベルの算出に使用された成長ポイント(取得ポイント)を管理者に対して可視化すべく表示部に表示すること等、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能208を実行することができる。
【0112】
(12)「コミュニティ別報酬分配一覧・集計I/F」に関する機能210
この機能210によれば、第2サーバ装置24は、第1管理者端末装置14により実行される機能142に応答して、第1管理者端末装置14が、各エンティティについて発生した第1の報酬を管理者に対して可視化すべく表示部に表示すること等、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能210を実行することができる。
【0113】
(13)「報酬分配承認I/F」に関する機能212
この機能212によれば、第2サーバ装置24は、第1管理者端末装置14により実行される機能144に応答して、第1管理者端末装置14が各ユーザに分配された第2の報酬を承認すること、に関連する処理を実行することができる。第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたデータ又は情報を、第3サーバ装置26を経由して受信し、このように受信したデータ又は情報に基づいて、この機能212を実行することができる。
【0114】
4-5.第3サーバ装置26の機能
図7は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第3サーバ装置26が備える機能の一例を示すブロック図である。図7に示すように、第3サーバ装置26は、例えば以下の機能を備えることができる。
・「集計期間作成・取得処理」に関する機能250
・「コミュニティ除外設定・取得処理」に関する機能252
・「ユーザ除外設定・取得処理」に関する機能254
・「成長ポイント計算設定・取得処理」に関する機能256
・「成長ポイント一覧・集計処理」に関する機能258
・「アクティブレベル一覧・集計処理」に関する機能260
・「コミュニティ別報酬分配一覧・集計処理」に関する機能262
・「ホールド報酬取得処理」に関する機能264
・「成長ポイント集計用データ取得I/F」に関する機能266
・「エンティティ別のホールド累計報酬取得処理」に関する機能268
・「報酬分配承認処理」に関する機能270
・「アクティブランキング取得処理」に関する機能272
【0115】
(1)機能250
この機能250によれば、第3サーバ装置26は、第1管理者端末装置14により実行された機能130に応答して、第1管理者端末装置14が集計期間に関する情報を表示すること及び集計期間を設定すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0116】
(2)機能252
この機能252によれば、第3サーバ装置26は、第1管理者端末装置14により実行された機能132に応答して、第1管理者端末装置14が、複数のエンティティのうち、任意のエンティティを、アクティブランキングの生成及び表示において除外すべきエンティティ(コミュニティ)として設定すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0117】
(3)機能254
この機能254によれば、第3サーバ装置26は、第1管理者端末装置14により実行された機能134に応答して、複数のユーザのうち、任意のユーザを、報酬分配サービスの提供を受けることが可能なユーザから除外すべきユーザとして設定すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0118】
(4)機能256
この機能256によれば、第3サーバ装置26は、第1管理者端末装置14により実行された機能136に応答して、第1管理者端末装置14がアクティブレベルの算出において使用される成長ポイント(取得ポイント)を設定すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0119】
(5)機能258
この機能258によれば、第3サーバ装置26は、第1管理者端末装置14により実行された機能138に応答して、第1管理者端末装置14が各エンティティについてアクティブレベルの算出に使用された成長ポイント(取得ポイント)を管理者に対して可視化すべく表示部に表示すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0120】
(6)機能260
この機能260によれば、第3サーバ装置26は、第1管理者端末装置14により実行された機能140に応答して、第1管理者端末装置14が各エンティティについて算出されたアクティブレベルを管理者に対して可視化すべく表示すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0121】
(7)機能262
この機能262によれば、第3サーバ装置26は、第1管理者端末装置14により実行された機能142に応答して、第1管理者端末装置14が各エンティティについて発生した第1の報酬を管理者に対して可視化すべく表示すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0122】
(8)機能264
この機能264によれば、第3サーバ装置26は、ユーザ端末装置12により実行された機能122に応答して、ユーザ端末装置12のユーザが第2の報酬を受け取ること等、に関連する処理を実行することができる。
【0123】
(9)機能266
この機能266によれば、第3サーバ装置26は、ユーザ別のホールド報酬に関すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0124】
(10)機能268
この機能268によれば、第3サーバ装置26は、コミュニティ別のホールド報酬に関すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0125】
(11)機能270
この機能270によれば、第3サーバ装置26は、第1管理者端末装置14により実行された機能144に応答して、第1管理者端末装置14が各ユーザに分配された第2の報酬を承認すること等、に関連する処理を実行することができる。
【0126】
(12)機能272
この機能272によれば、第3サーバ装置26は、アクティブランキングを生成することができる。
【0127】
4-6.第1データベース32の機能
図8は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第1データベース32が記憶する情報又はデータの一例を示すブロック図である。図8に示すように、第1データベース32は、例えば以下の情報又はデータを記憶することができる。
・ユーザ情報300
・トークン情報302
・コミュニティ情報304
・トークンのホールド情報306
・トークンのホールド解除情報308
【0128】
(1)ユーザ情報300
ユーザ情報300は、例えば、各ユーザに対応付けられた、ユーザID、ユーザ名及びフラグを含み得る。或るユーザに着目すると、ユーザIDは、この或るユーザを識別する情報であり、ユーザ名は、この或るユーザの氏名又は名称等を識別する情報であり、フラグは、この或るユーザに付与されたトークンを識別する情報であり得る。
【0129】
(2)トークン情報302
トークン情報302は、各トークンに対応付けられた、ユーザID、エンティティID及び所持数等を含み得る。或るトークンに着目すると、ユーザIDは、この或るトークンを所持するユーザを識別する情報であり、エンティティIDは、この或るトークンを提供するエンティティを識別する情報であり、所持数は、ユーザIDにより識別されるユーザがこの或るトークンを所持する総数を識別する情報であり得る。
【0130】
(3)コミュニティ情報304
コミュニティ情報304は、各コミュニティに対応付けられた、コミュニティID及びエンティティID等を含み得る。或るコミュニティに着目すると、コミュニティIDは、この或るコミュニティを識別する情報であり、エンティティIDは、この或るコミュニティを運営又は管理するエンティティを識別する情報であり得る。
【0131】
(4)トークンのホールド情報306
トークンのホールド情報306は、各エンティティに対応付けられた、システムID、ユーザID、エンティティID、ホールド数、及び、ホールド日時等を含むことができる。或るエンティティに着目すると、システムIDは、トークンのホールド単位を識別する情報であり、ユーザIDは、この或るエンティティにより提供されたトークンを所持及びホールドしているユーザを識別する情報であり、エンティティIDは、この或るエンティティを識別する情報であり、ホールド数は、この或るエンティティにより提供されたトークンについて、ユーザIDにより識別されるユーザによりホールドされた数を識別する情報であり得る。
【0132】
(5)トークンのホールド解除情報308
トークンのホールド解除情報308は、各トークンのホールド単位に対応付けられた、ホールドID、ホールド解除数、及び、解除日時等を含むことができる。或るホールドに着目すると、ホールドIDは、トークンのホールド単位を識別する情報であり、ホールド解除数は、ホールド時に指定したトークン数を識別する情報であり、解除日時は、ホールド時に指定したトークン数を解除できる日付を識別する情報であり得る。
【0133】
4-7.第2データベース34の機能
図9は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第2データベース34が記憶する情報又はデータの一例を示すブロック図である。図9に示すように、第2データベース34は、例えば以下の情報又はデータを記憶することができる。
・ユーザ情報310
・ユーザアセット情報312
・報酬署名情報314
・トークンサービスのユーザ情報316
・トランザクションログ318
【0134】
(1)ユーザ情報310
ユーザ情報310は、例えば、各ユーザに対応付けられた、ユーザIDを含み得る。或るユーザに着目すると、ユーザIDは、この或るユーザを識別する情報であり得る。
【0135】
(2)ユーザアセット情報312
ユーザアセット情報312は、各ユーザIDに紐付けられたウォレットアドレスを含むことができる。或るユーザに着目すると、アセットIDは、ウォレットアドレスを識別する情報であり得る。
【0136】
(3)報酬署名情報314
報酬署名情報314は、アセットIDに紐付けられた報酬量、1次署名アドレス、管理者署名、報酬単位署名、署名元メッセージハッシュ等を含むことができる。或る報酬量に着目すると、アセットIDは報酬を受け取るウォレットアドレスを識別する情報であり得る。1次署名アドレス、管理者署名、報酬単位署名、署名元メッセージハッシュは、報酬をコントラクト経由で受取る際に受取るウォレットアドレスが正しいことを証明する情報であり得る。
【0137】
(4)トークンサービスのユーザ情報316
トークンサービスのユーザ情報316は、各ユーザIDに紐付けられた、名前(ユーザ名)、アイコン画像、及び、サービスアカウントID情報を含み得る。或るユーザに着目すると、ユーザIDは、この或るユーザを識別する情報であり、ユーザ名(名前)は、この或るユーザの氏名又は名称等を識別する情報であり、サービスアカウントIDは、別サービスとの連携により紐づいたアカウントIDを識別する情報であり得る。
【0138】
(5)トランザクションログ318
トランアクションログ318は、トランザクションハッシュに紐づいた、ブロック番号、トランザクションインデックス、ガス手数料、ステータス、レシート、発行日の情報を含むことができる。
【0139】
また、トランザクションログ318とは別に、第2データベース34は、これに関連するログとして、イベントログ及びサービスイベントログを記憶することができる。
【0140】
イベントログは、例えば以下の情報を含み得る。
・トランザクションログID
・名称
・topic
・data
・address
また、サービスイベントログは、例えば以下の情報を含み得る。
・イベントログID
・アセットID
・イベントtype
【0141】
4-8.第3データベース36の機能
図10及び図11は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連して第3データベース36が記憶する情報又はデータの一例を示すブロック図である。図10及び図11に示すように、第3データベース36は、例えば以下の情報又はデータを記憶することができる。
・集計期間情報320
・コミュニティ除外情報322
・ユーザ除外情報324
・順位ポイント326
・成長ポイント328
・アクティブレベル330
・トークンのホールド情報332
・トークンのホールド解除情報334
・コミュニティ報酬情報336
・ユーザ報酬情報338
・コミュニティ情報342
【0142】
(1)集計期間情報320
集計期間情報320は、集計対象の期間に紐づけられた、集計開始日、集計終了日、アクティブレベル計算日情報を含み得る。或るアクティブレベル計算日に着目すると、システムIDは、この或るアクティブレベル計算日を識別する情報であり、集計開始日及び集計終了日は、それぞれ、アクティブレベル計算日の集計開始日及び集計終了日を識別する情報であり得る。
【0143】
(2)コミュニティ除外情報322
コミュニティ除外情報322は、集計期間IDに紐づけられた、除外フラグ、除外条件(n)情報を含み得る。或る集計期間に着目すると、集計期間IDは、アクティブレベル計算日を識別する情報であり、除外フラグ及び除外条件(n)は、集計期間に紐づくコミュニティの除外条件を識別する情報であり得る。
【0144】
(3)ユーザ除外情報324
ユーザ除外情報324は、集計期間IDに紐づけられた、除外フラグ、除外条件情報を含み得る。或る集計期間に着目すると、集計期間IDは、アクティブレベル計算日を識別する情報であり、除外フラグ、除外条件1は、集計期間に紐づくユーザの除外条件を識別する情報である。
【0145】
(4)順位ポイント326
順位ポイント326は、集計期間IDに紐付けられた、コミュニティID、順位、ポイント、スコア、レベル判定条件(1~6)情報を含み得る。或る集計期間に着目すると、集計期間IDはアクティブレベル計算日を識別する情報であり、コミュニティIDはコミュニティを識別する情報であり得る。順位、スコア、ポイント、レベル判定条件(1~6)は、集計期間に紐づくコミュニティ毎の順位ポイント(A~E)の順位ポイント情報である。
【0146】
(5)成長ポイント328
成長ポイント328は、集計期間IDに紐付けられた、コミュニティID、順位ポイント(A~E)、成長ポイント情報を含み得る。或る集計期間に着目すると、集計期間IDはアクティブレベル計算日を識別する情報であり、コミュニティIDはコミュニティを識別する情報であり得る。順位ポイント(A~E)は、集計期間に紐づくコミュニティ毎の成長ポイント情報である。
【0147】
(6)アクティブレベル330
アクティブレベル330は、集計期間IDに紐付けられた、コミュニティID、アクティブレベル、順位情報を含み得る。或る集計期間に着目すると、集計期間IDはアクティブレベル計算日を識別する情報であり、コミュニティIDはコミュニティを識別する情報であり得る。アクティブレベル及び順位は、それぞれ、集計期間に紐づくコミュニティ毎のアクティブレベル及び順位を示す情報である。
【0148】
(7)トークンのホールド情報332
トークンのホールド情報332は、コミュニティIDに紐づけられた、サービスのコミュニティID、ユーザID、ホールド数、ホールド開始日時、ホールド終了予定日時、ホールド終了日時等の情報を含み得る。或る集計期間に着目すると、コミュニティIDは集計期間IDを識別する情報であり、ユーザID、ホールド数、ホールド開始日時、ホールド終了予定日時、ホールド終了日時等は集計期間におけるトークンのホールド情報である。
【0149】
(8)トークンのホールド解除情報334
トークンのホールド解除情報334は、トークンのホールドIDに紐づいた、トークンの解除数、解除日時等の情報を含み得る。或るホールド情報に着目すると、ホールドIDはトークンのホールド情報を識別する情報であり、解除数及び解除日時は、それぞれ、ホールド情報に紐づくトークンに関するホールドの解除数及び解除日時を示す情報である。
【0150】
(9)コミュニティ報酬情報336
コミュニティ報酬情報336は、集計期間IDに紐づけられた、コミュニティID、サービスのコミュニティID、平均ホールド数、平均ホルダー数、報酬分配量情報を含み得る。或る集計期間に着目すると、集計期間IDはアクティブレベル計算日を識別する情報であり、コミュニティIDはコミュニティを識別する情報であり得る。平均ホールド数、平均ホルダー数、報酬分配量は、集計期間に紐づくコミュニティ毎の報酬情報である。
【0151】
(10)ユーザ報酬情報338
ユーザ報酬情報338は、集計期間IDに紐づいたホールドID、コミュニティ報酬ID、ユーザID、報酬分配量の情報を含み得る。或る集計期間に着目すると、ホールドIDはトークンのホールド情報を識別する情報であり、コミュニティ報酬IDはコミュニティ報酬情報を識別する情報であり、ユーザIDはユーザ情報を識別する情報であり得る。報酬分配量は或る集計期間に紐づいたコミュニティ毎のユーザ報酬情報である。
【0152】
(11)コミュニティ情報342
コミュニティ情報342は、コミュニティID及び集計期間IDを含むことができる。コミュニティIDは、コミュニティを識別する情報であり得る。集計期間IDは、コミュニティIDに紐づけられた集計期間を識別する情報であり得る。
【0153】
4-9.ブロックチェーンBの機能
図12は、図1に示した情報処理システムにおいて報酬分配サービスに関連してブロックチェーンBが備える機能の一例を示すブロック図である。ブロックチェーンBは、パブリックなブロックチェーン上のコントラクトから構成され、図12に示すように、ブロックチェーンBは、例えば以下の機能を備えることができる。
・「トランザクション(ホールド報酬受取処理)」に関する機能350
・「ホールド報酬記憶」に関する機能352
・「トランザクション(ホールド報酬受取履歴)」に関する機能354
【0154】
(1)機能350
この機能350は、RewardContractの報酬受け取り機能に相当し得る。この機能350は、累計報酬量から受取済みの報酬量を差し引いた受取可能な報酬量を指定アドレスへtransfer処理を実行することができる。この機能350は、transferを実行するにあたり、後述する署名ロジックで指定アドレスの受取が正しいものであることを証明することができる。
【0155】
(2)機能352
この機能352は、RewardContractの報酬受け取り済みの情報を管理することができる。この機能352は、受取アドレスをキーに、受取日付及び受取報酬量を配列形式で記録することができる。
【0156】
(3)機能354
機能354は、RewardContractの報酬受取済みの報酬量を履歴から算出する処理を実行することができる。この機能354は、具体的には、受取アドレスをキーとして管理しているデータ(機能352)の報酬量を合算することができる。
【0157】
なお、ブロックチェーンBは、さらに、所定の条件が満たされた場合に執行される所定の契約内容を含むことも可能である。
【0158】
5.情報処理システム1の動作
次に、上記構成を備えた情報処理システム1により実行される動作の具体例を説明する。
【0159】
5-1.第1例
図13は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第1例を示すフロー図である。図13には、ユーザがそのユーザ端末装置12を利用して第1サーバ装置22により提供されるサービスを利用する局面における動作の一例が示されている。
【0160】
なお、以下の説明において、前提として、ユーザ(ここではユーザA)は、そのユーザ端末装置12を操作して例えば第1サーバ装置22(又は他のサーバ装置)により提供されるサービスを利用することにより、複数のエンティティの各々により提供される少なくとも1つのトークンを既に購入して保持しているものとする。各ユーザについて、そのユーザが、いずれのエンティティにより提供されたデジタルトークン若しくはデジタルポイントがいずれの数量だけ購入して保持しているか、及び/又は、いずれのエンティティにより提供されたいずれのNFTを購入して保持しているかについては、例えば、第1データベースにおいて、トークン情報302として記憶され得る(図8参照)。
【0161】
ステップ(以下「ST」という。)400において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、ユーザAが保持しているトークンのうちのいずれかのトークンを選択し、そのように選択したトークンをホールドするように指示することができる。具体的には、ユーザAは、保持しているトークンのうち、いずれかのエンティティにより提供されたデジタルトークン又はデジタルポイントを選択した上で、そのデジタルトークン又はデジタルポイントの数量を指定することにより、指定された数量のそのデジタルトークン又はデジタルポイントをホールドすることができる。或いはまた、ユーザAは、保持しているトークンのうち、いずれかのエンティティにより提供されたNFTを選択することにより、そのように選択したNFTをホールドすることができる。
【0162】
ST402において、第1サーバ装置22(により実行される特定のアプリケーション)は、第1データベース32に対して、そのように指示されたトークンに対してホールド処理を実行することができる。具体的には、第1サーバ装置22は、例えば、図8に示したトークン情報に対してトークンをホールドするといった情報処理を実行することができる。
【0163】
ST404において、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12に対して処理結果を返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果(いずれのエンティティにより提供されたいずれの数量のデジタルトークン又はデジタルポイントがホールドされたかを示す情報、及び/又は、いずれのエンティティにより提供されたNFTがホールドされたかを示す情報等)を表示部に表示することができる。
【0164】
なお、一例では、ホールドされたトークンは、そのようなホールドがされた時点から起算して最低必要期間が経過するまでは、強制的にホールドされ続け得る。この場合、ユーザAは、最低必要期間が経過していないトークンに対するホールドを解除することはできない。このような最低必要期間については、管理者がその管理者端末装置を利用して設定することが可能である。
【0165】
一方、ST410において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、ユーザAがホールドしているトークンのうちのいずれかのトークンを選択し、そのように選択したトークンに対してホールドを解除するように指示することができる。具体的には、ユーザAは、ホールドしているトークンのうち、いずれかのエンティティにより提供されたデジタルトークン又はデジタルポイントを選択した上で、そのデジタルトークン又はデジタルポイントの数量を指定することにより、指定された数量のそのデジタルトークン又はデジタルポイントに対するホールドを解除することができる。或いはまた、ユーザAは、ホールドしているトークンのうち、いずれかのエンティティにより提供されたNFTを選択することにより、そのように選択したNFTに対するホールドを解除することができる。
【0166】
ST412において、第1サーバ装置22は、第1データベース32に対して、そのように指示されたトークンに対してホールドを解除する処理を実行することができる。具体的には、第1サーバ装置22は、例えば、図8に示したトークンホールド情報に対してホールド解除といった情報処理を実行することができる。
【0167】
ST414において、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12に対して処理結果を返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果(いずれのエンティティにより提供されたいずれの数量のデジタルトークン又はデジタルポイントに対するホールドが解除されたかを示す情報、及び/又は、いずれのエンティティにより提供されたNFTに対するホールドが解除されたかを示す情報等)を表示部に表示することができる。
【0168】
一方、ST420において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、エンティティ別のホールド累計報酬表示を指示することができる。具体的には、ユーザAは、複数のエンティティのうち任意のエンティティを指定することにより、このように指定されたエンティティの各々について既に発生した第1の報酬(の額)を表示するように指定することができる。
【0169】
ST422において、第1サーバ装置22は、第3サーバ装置26上のエンティティ別のホールド累計報酬表示I/Fを介して、エンティティ別のホールド累計報酬取得処理を第3サーバ装置26に対して指示することができる。ST424において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、エンティティ別のホールド累計報酬取得処理を実行することができる。具体的には、第3サーバ装置26は、第3データベース36に記憶されたユーザ報酬情報に対して累計報酬を集計するといった情報処理を実行することにより、ユーザAに指定された各エンティティについて発生した第1の報酬(の額)を取得することができる。
【0170】
ST426において、第3サーバ装置26は、第3サーバ装置26上のエンティティ別のホールド累計報酬表示I/Fを介してユーザ端末装置12に対して処理結果を返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果(ユーザAに指定された各エンティティについて既に発生した第1の報酬の額等)を表示部に表示することができる。
【0171】
一方、ST430において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作することにより、ホールド報酬表示を指示することができる。ST432において、第1サーバ装置22が、第3サーバ装置26上のホールド報酬I/Fを介して、第3サーバ装置26に対してホールド報酬表示処理を指示することができる。ST434において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対してホールド報酬表示処理を実行することができる。具体的には、第3サーバ装置26は、第3データベース36に記憶されたユーザ報酬情報338(図11参照)を用いてコミュニティ別のユーザ報酬を集計するといった情報処理を実行することにより、ユーザAについて各エンティティに関して発生した第2の報酬(の額)を取得することができる。
【0172】
ST436において、第3サーバ装置26は、第3サーバ装置26上のホールド報酬I/Fを介して、ユーザ端末装置12に対して処理結果を返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果(ユーザAについて各エンティティに関して発生した第2の報酬の額等)を表示部に表示することができる。
【0173】
なお、図13を参照して上述した、ST400からST404までの動作、ST410からST414までの動作、ST420からST426までの動作、及び、ST430からST436までの動作、という4つの例示的な動作は、必ずしも図13に示したような順序で実行される訳ではなく、任意の順序で実行され得る。このことは、以下に図14図20を参照して説明する動作についても同様に当て嵌まる。
【0174】
5-2.第2例
図14は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第2例を示すフロー図である。図14には、ユーザがそのユーザ端末装置12を利用して第1サーバ装置22により提供されるサービスを利用する局面における動作の一例が示されている。
【0175】
ST440において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、ユーザAが保持してホールドしているトークンを表示するように指示することができる。ST442において、第1サーバ装置22(により実行される特定のアプリケーション)は、第1データベース32に対して、ユーザAが保持してホールドしているトークンを表示する処理を実行することができる。具体的には、第1サーバ装置22は、例えば、第1データベース32に記憶されたトークンのホールド情報306、ホールド解除情報308(図8参照)を用いて現在ホールド中のトークン情報を取得といった情報処理を実行することができる。
【0176】
ST444において、第1サーバ装置22は、ユーザ端末装置12に対して処理結果を返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果(ユーザAが保持してホールドしているトークンに関する情報等)を表示部に表示することができる。
【0177】
一方、ST450において、ユーザAは、第1サーバ装置22と第2サーバ装置24との連携確認を実行するように指示することができる。ST452において、第1サーバ装置22は、第2サーバ装置24上の連携I/Fを介して、第1サーバ装置22と第2サーバ装置24との連携確認処理を実行するように、第2サーバ装置24に対して指示することができる。ST454において、第2サーバ装置24は、第2データベース36に対して、第1サーバ装置22と第2サーバ装置24との連携確認処理を実行することができる。具体的には、第2サーバ装置24は、第2データベース36に記憶されたトークンサービスのユーザ情報からサービスアカウントID(図9参照)を用いてトークンサービスのユーザ情報取得といった情報処理を実行することができる。
【0178】
ST456において、第2サーバ装置24は、第2サーバ装置24上の連携I/Fを介して、ユーザ端末装置12に対して処理結果を返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果(ユーザAが第1サーバ装置22と第2サーバ装置24との間において紐付けされた旨)を表示部に表示することができる。
【0179】
5-3.第3例
図15は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第3例を示すフロー図である。図15には、ユーザがそのユーザ端末装置12を利用して第2サーバ装置24により提供されるサービスを利用する局面における動作の一例が示されている。
【0180】
ST460において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、アクティブランキングの表示を指示することができる。ST462において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上のアクティブランキング表示I/Fを介して、アクティブランキングの表示を第3サーバ装置26に対して指示することができる。ST464において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、アクティブランキングを取得する処理を実行することができる。具体的には、第3サーバ装置26は、例えば、第3データベース36に記憶された成長ポイント情報を集計期間ID(図10参照)により特定される対象の集計期間について取得し、成長ポイント降順でコミュニティ情報を一覧で取得する、といった情報処理を実行することができる。ST466において、第3サーバ装置26は、第3サーバ装置26上のアクティブランキング表示I/Fを介して、処理結果(アクティブランキングに関する情報等)を返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果(アクティブランキングに関する情報等)を表示部に表示することができる。
【0181】
なお、アクティブランキングの具体的な生成方法については項目「6」において後述する。
【0182】
一方、ST470において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、エンティティ別のホールド累計報酬表示を指示することができる。具体的には、ユーザAは、複数のエンティティのうち任意のエンティティを指定することにより、このように指定されたエンティティの各々について既に発生した第1の報酬(の額)を表示するように指定することができる。
【0183】
ST472において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上のエンティティ別のホールド累計報酬表示I/Fを介して、エンティティ別のホールド累計報酬表示を第3サーバ装置26に対して指示することができる。ST474において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、エンティティ別のホールド累計報酬を取得する処理を実行することができる。具体的には、第3サーバ装置26は、第3データベース36に記憶されたコミュニティ報酬情報を集計期間ID(図11参照)を用いてリストで取得といった情報処理を実行することができる。具体的には、第3サーバ装置26は、第3データベース36に記憶された集計期間IDを用いてコミュニティ報酬情報を複数件取得といった情報処理を実行することにより、ユーザAに指定された各エンティティについて発生した第1の報酬(の額)を取得することができる。
【0184】
ST476において、第3サーバ装置26は、第3サーバ装置26上のエンティティ別のホールド累計報酬表示I/Fを介してユーザ端末装置12に対して処理結果を返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果(ユーザAに指定された各エンティティについて既に発生した第1の報酬の額等)を表示部に表示することができる。
【0185】
一方、ST480において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、ヒストリーの表示を指示することができる。ST482において、第2サーバ装置24は、第2データベース34に対して、トランザクションに関するログを取得する処理を指示することができる。これにより、第2サーバ装置24は、第2データベース34に対してトランザクションに関するログを取得する処理を実行することができる。具体的には、第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されたサービスイベントログ(図9参照)を用いて特定ユーザのイベント取得といった情報処理を実行することにより、トランザクションに関するログを取得することができる。ST484において、第2サーバ装置24は、ユーザ端末装置12に対して処理結果を返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果(トランザクションに関するログ)を表示部に表示することができる。
【0186】
5-4.第4例
図16は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第4例を示すフロー図である。図16には、ユーザがそのユーザ端末装置12を利用して第2サーバ装置24により提供されるサービスを利用する局面における動作の一例が示されている。
【0187】
ST490において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、ホールド中の報酬受取表示を指示すること、すなわち、少なくとも1つのエンティティごとに、このエンティティにより提供されユーザAによりホールドされたトークンについてユーザAに発生した第2の報酬のうちユーザAが受け取ることが可能な第2の報酬(ユーザAが既に受け取った第2の報酬を除く)を表示するように、指示することができる。
【0188】
ST492において、第2サーバ装置24は、ユーザAが既に受け取った第2の報酬(の額)を取得するように、ブロックチェーンBに対して指示することができる。これにより、第2サーバ装置24は、この第2の報酬(の額)をブロックチェーンBから取得することができる。具体的には、第2サーバ装置24は、ブロックチェーンBに記憶されているホールド報酬受取履歴(図12参照)を用いて受取済みの報酬量取得といった情報処理を実行することができる。
【0189】
ST494において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26に対して、ホールド累計報酬取得処理を実行するように、すなわち、ユーザAについてこれまでに発生した第2の報酬(の額)を取得する処理を実行するように、指示することができる。これに応答して、第3サーバ装置26は、ST495において、第2データベース34に記憶されている報酬署名情報(図9参照)を用いてアセットIDに紐づく報酬署名情報取得といった情報処理を実行することにより、ユーザAについてこれまでに発生した第2の報酬(の額)を取得することができる。この結果、ST496において、第2サーバ装置24は、ST494で取得した額からST492で取得した額を差し引くことにより、ユーザAに発生した第2の報酬のうちユーザAが受け取ることが可能な第2の報酬(ユーザAが既に受け取った第2の報酬を除く)を決定することができる。同じくST496において、第2サーバ装置24は、処理結果(ユーザAが受け取ることが可能な第2の報酬に関する情報)をユーザ端末装置12に返却することができる。これにより、ユーザ端末装置12は、処理結果を表示部に表示することができる。
【0190】
一方、ユーザAは、報酬受取(claim)を指示することができる。具体的には、ST500において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、第2サーバ装置24により提供されるサービスに対して、暗号資産ウォレットを接続することができる。ST500の後に又はST500と並行して、ST502において、ユーザAは、そのユーザ端末装置12を操作して、ホールド中の報酬受取(claim)を指示することができる。
【0191】
ST504において、第2サーバ装置24は、第2データベース34からユーザAに関する報酬署名情報(図9参照)を取得することができる。ST506において、第2サーバ装置24は、この報酬署名情報に基づいて、すなわち、この報酬署名情報における報酬量、1次署名アドレス、管理者署名、報酬単位署名、署名元メッセージハッシュを用いて報酬受取指示といった処理を行うことにより、ブロックチェーンBに対して、報酬受取のclaim処理を実行することができる。
【0192】
ST508において、ブロックチェーンBでは、ユーザAの署名がチェックされ、transfer及びeventログが実行され得る。ここで、transferとは、報酬量をユーザAのアドレスに送金する処理であり、eventログとは、送金を行ったイベントをブロックチェーン上に記録する処理であり得る。
【0193】
ST510において、第2サーバ装置24が、ブロックチェーンBにより生成されたeventログを確認することができる。
【0194】
ST512において、第2サーバ装置24は、第2データベース34に対してトランザクションログをイベント情報として保存する処理を行うことができる。具体的には、第2サーバ装置24は、第2データベース34に記憶されるトランザクション情報(図9参照)に対して、トランザクションログ、イベントログ、サービスイベントログを同期させるといった処理を実行することができる。これにより、ユーザAによる報酬の受け取りが完了する。
【0195】
5-5.第5例
図17は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第5例を示すフロー図である。図17には、管理者がその管理者端末装置を利用して第2サーバ装置24により提供されるサービスを利用する局面における動作の一例が示されている。
【0196】
ST520において、管理者が、その管理者端末装置14を操作して、集計期間に関する情報を表示するように指示することができる。ST522において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上の集計期間表示I/Fを介して、第3サーバ装置26に対して、集計期間表示処理を指示することができる。ST524において、第3サーバ装置26は、第3データベース36から集計期間に関する情報(図10に示された集計期間情報320)を取得して表示する処理を実行することができる。
【0197】
ST526において、第3サーバ装置26は、第3サーバ装置26上の集計期間表示I/Fを介して、処理結果(アクティブランキングを生成するための集計期間が管理者により指示されたとおりに区切られたこと等を示す情報)を返却することができる。これにより、管理者端末装置14は、処理結果を表示部に表示することができる。
【0198】
一方、ST530において、管理者は、その管理者端末装置14を操作して、任意のコミュニティ(エンティティ)をアクティブランキングの対象外のコミュニティ(エンティティ)として設定することができる。まず、管理者は、その管理者端末装置14を操作して、コミュニティ除外設定を指示することができる。ST532において、第2サーバ装置24が第3サーバ装置26上のコミュニティ除外設定I/Fを介して、第3データベース36に対して、コミュニティ除外設定・取得処理を指示することができる。ST534において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、コミュニティ除外設定・取得処理を実行することができる。具体的には、第3サーバ装置26は、第3データベース36に記憶されたコミュニティ除外情報322(図10参照)を更新して保存するといった情報処理を実行することができる。
【0199】
ST536において、第3サーバ装置26は、第3サーバ装置26上のコミュニティ除外設定I/Fを介して、処理結果(管理者により指定されたコミュニティ/エンティティがアクティブランキングの対象外のコミュニティ/エンティティとして設定された旨を示す情報)を返却することができる。これにより、管理者端末装置14は、処理結果を表示部に表示することができる。
【0200】
一方、ST540において、管理者は、その管理者端末装置14を操作して、任意のユーザ(例えば反社会的勢力に所属するユーザ)を、報酬分配サービスの対象外のユーザとして設定することができる。まず、管理者は、その管理者端末装置14を操作して、ユーザ除外設定を指示することができる。ST542において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上のユーザ除外設定I/Fを介して、第3データベース36に対して、ユーザ除外設定・取得処理を指示することができる。ST544において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、ユーザ除外設定・取得処理を実行することができる。具体的には、第3サーバ装置26は、第3データベース36に記憶されたユーザ除外情報324(図10参照)を更新して保存するといった情報処理を実行することができる。
【0201】
ST546において、第3サーバ装置26は、第3サーバ装置26上のユーザ除外設定I/Fを介して、処理結果(管理者により指定されたユーザが、報酬分配サービスの対象外のユーザとして設定された旨を示す情報)を返却することができる。これにより、管理者端末装置14は、処理結果を表示部に表示することができる。
【0202】
5-6.第6例
図18は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第6例を示すフロー図である。図18には、管理者がその管理者端末装置を利用して第2サーバ装置24により提供されるサービスを利用する局面における動作の一例が示されている。
【0203】
ST550において、管理者が、その管理者端末装置14を操作して、アクティブランキングの生成に用いられる成長ポイントの計算に関する設定を行うことができる。具体的には、管理者は、その管理者端末装置14を操作して、成長ポイント計算設定を指示することができる。ST552において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上の成長ポイント計算設定I/Fを介して、計算ポイント計算を設定して取得するように指示することができる。ST554において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、成長ポイントを設定して取得する処理を実行することができる。具体的には、第3サーバ装置26は、第3データベースに記憶されたコミュニティ除外設定、ユーザー除外設定(図10参照)を用いてコミュニティ毎に順位ポイントを算出し、順位ポイントをもとに、コミュニティ毎に、ユーザ毎の成長ポイント集計するといった情報処理を実行することができる。
【0204】
ST556において、第3サーバ装置26は、第3サーバ装置26上の成長ポイント計算設定I/Fを介して、処理結果(成長ポイントがどのように計算されるように設定されたのかを示す情報)を返却することができる。これにより、管理者端末装置14は、処理結果を表示部に表示することができる。
【0205】
一方、ST560において、管理者は、その管理者端末装置14を操作して、各エンティティについて計算された成長ポイントの一覧を表示する指示することができる。ST562において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上の成長ポイント一覧表示・集計I/Fを介して、計算ポイントの一覧を取得するように指示することができる。ST564において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、各エンティティについて計算された成長ポイントを取得する処理を実行することができる。
【0206】
ST566において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上の成長ポイント一覧表示・集計I/Fを介して、処理結果(各エンティティについて取得された成長ポイントに関する情報)を返却することができる。これにより、管理者端末装置14は、処理結果を表示部に表示することができる。
【0207】
一方、ST570において、管理者は、その管理者端末装置14を操作して、各エンティティについて計算されたアクティブレベルの一覧を表示する指示することができる。ST572において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上のアクティブレベル一覧表示・集計I/Fを介して、アクティブレベルの一覧を 取得するように指示することができる。ST574において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、アクティブレベルを取得する処理を実行することができる。
【0208】
ST576において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上のアクティブレベル一覧表示・集計I/Fを介して、処理結果(各エンティティについて取得されたアクティブレベルを示す情報)を返却することができる。これにより、管理者端末装置14は、処理結果を表示部に表示することができる。
【0209】
一方、ST580において、管理者は、その管理者端末装置14を操作して、各エンティティに対して分配された第1の報酬(の額)の一覧を表示するように、指示することができる。ST582において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上のエンティティ別報酬分配一覧・集計I/Fを介して、アクティブレベルの一覧を表示するように指示することができる。ST584において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、各エンティティに対して分配された第1の報酬の一覧を取得する処理を実行することができる。具体的には、第3サーバ装置26は、第3データベースに記憶されたコミュニティ報酬情報(図12参照)を用いて対象エンティティの集計期間に対する報酬情報を取得するといった情報処理を実行することができる。
【0210】
ST586において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上のエンティティ別報酬分配一覧・集計I/Fを介して、処理結果(各エンティティについて分配された第1の報酬の額を示す情報)を返却することができる。これにより、管理者端末装置14は、処理結果を表示部に表示することができる。
【0211】
なお、成長ポイント及びアクティブレベルの詳細については項目「6」において後述する。
【0212】
5-7.第7例
図19は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第7例を示すフロー図である。図19には、管理者がその管理者端末装置を利用して第2サーバ装置24により提供されるサービスを利用する局面における動作の一例が示されている。
【0213】
ST600において、管理者は、その管理者端末装置14を操作して、各ユーザに対する報酬の分配を承認する処理を実行するように、指示することができる。ST602において、第2サーバ装置24は、第3サーバ装置26上の報酬分配承認I/Fを介して、報酬分配承認を指示することができる。ST604において、第3サーバ装置26は、第3データベース36に対して、報酬分配情報取得指示を実行することができる。
【0214】
ST606において、第2サーバ装置24は、ユーザAを含む複数の対象ユーザの各々について、すなわち、第2の報酬を分配される各対象ユーザについて、報酬署名情報を生成することができる。なお、複数の対象ユーザの各々について報酬署名情報を作成する際には、複数の対象ユーザの報酬署名情報を簡単に作成する新規な署名ロジックを利用することが可能である。かかる署名ロジックについては、項目「8」において後述する。
【0215】
ST608において、第2サーバ装置24は、ST606において生成した署名データ(報酬署名情報)を第2データベース34に保存することができる。
【0216】
ST610において、第2サーバ装置24は、処理結果(各対象ユーザに対して第2の報酬が分配された旨を示す情報)を返却することができる。これにより、管理者端末装置14は、処理結果を表示部に表示することができる。
【0217】
5-8.第8例
図20は、図1に示した情報処理システム1により実行される動作の第8例を示すフロー図である。
【0218】
ST650において、第3サーバ装置26は、第1サーバ装置22上の成長ポイント集計用データ取得I/Fを介して、成長ポイント集計用のデータを取得することを指示することができる。
【0219】
ST652において、第1サーバ装置22は、第1データベース32に対して、成長ポイント集計用のデータを取得する処理を実行することができる。具体的には、第1サーバ装置22は、第1データベースに記憶されたコミュニティ情報(図8参照)を用いて成長ポイントの集計対象となるコミュニティ活動情報を取得するといった情報処理を実行することにより、成長ポイント集計用のデータを取得することができる。第1サーバ装置22は、このように取得したデータを、成長ポイント集計用データ取得I/Fを介して第3サーバ装置26に送信することができる。
【0220】
ST654において、第3サーバ装置26は、順位ポイント情報を保存するように、第3データベース36に指示することができる。これにより、順位ポイント情報は、第3データベース36によりコミュニティ活動情報(図10参照)として記憶され得る。ここで、コミュニティ活動情報は、「リワード」に関するデータ(例えば、リワードイベントに対する参加者数、若しくは、この参加者数を用いて算出されたスコア)、「投票」に関するデータ(例えば、投票イベントに対する参加者数、若しくは、この参加者数を用いて算出されたスコア)、「コミュニティKPI」に関するデータ(例えば、サポータ数の増加数、若しくは、この増加数を用いて算出されたスコア)、及び/又は、「取引ログ」に関するデータ(例えば、トークンのマーケット状況、若しくは、このマーケット状況を用いて算出されたスコア)を、これらに限定することなく含むことができる。
【0221】
ST656において、管理者が、その管理者端末装置16を操作して、コントラクト情報を保存する処理を指示することができる。これに応答して、管理者端末装置16は、ブロックチェーンBに対して、報酬のトークンを送付という処理を実行することができる。これにより、ブロックチェーンBでは、コントラクトに報酬トークンを送金という処理が実行され得る。
【0222】
6.アクティブランキングの生成方法の例
情報処理システム1(例えばサーバ装置20、特に第3サーバ装置26等)は、複数のエンティティに含まれる各エンティティのランキングを生成することができる。具体的には、情報処理システム1は、一定周期すなわち集計期間(例えば毎月)について、各エンティティの成長ポイントを算出した後、そのように算出された成長ポイントに基づいて、各エンティティのランキングを生成することができる。
【0223】
(1)成長ポイントについて
或る集計期間における各エンティティの成長ポイントは、以下のスコアのうちの少なくとも1つのスコアに基づいて決定され得る。
・各エンティティにより提供されたトークンのマーケット状況を用いて算出される第1のスコア(S1)
・各エンティティのサポータの増加数に基づいて算出される第2のスコア(S2)
・各エンティティのリワード参加者数に基づいて算出される第3のスコア(S3)
・各エンティティのトークン投票参加者数に基づいて算出される第4のスコア(S4)
【0224】
なお、各エンティティの成長ポイントが決定される際には、第1のスコア~第4のスコアのうち、各エンティティについて共通した少なくとも1つのスコアが、用いられ得る。例えば、最初のエンティティの成長ポイントが第4のスコアのみ(又は第1のスコア~第4のスコアのすべて)に基づいて決定される場合には、残りのすべてのエンティティの成長ポイントもまた第4のスコアのみ(又は第1のスコア~第4のスコアのすべて)に基づいて決定され得る。
【0225】
各エンティティの成長ポイントがいずれか1つのスコアに基づいて決定される場合には、各エンティティの当該1つのスコア自体、又は、各エンティティの当該1つのスコアに任意の係数を掛けることにより得られたスコアが、各エンティティの成長ポイントとされ得る。例えば、各エンティティの成長ポイントが第1のスコア(S1)に基づいて決定される場合には、或るエンティティの成長ポイントは、以下のうちのいずれかであり得る。
・当該或るエンティティの第1のスコア(S1)
・当該或るエンティティの第1のスコア(S1)×係数(k1)
【0226】
一方、各エンティティの成長ポイントが複数のスコアに基づいて決定される場合には、これらのスコア自体の総和、又は、各スコアに対して該スコアに対応する任意の係数を掛けることにより得られた数値を、全スコアについて合算した値が、各エンティティの成長ポイントとされ得る。例えば、各エンティティの成長ポイントが第1のスコア~第4のスコアのすべてに基づいて決定される場合には、或るエンティティの成長ポイントは、以下のうちのいずれかであり得る。
・当該或るエンティティの第1のスコア(S1)+当該或るエンティティの第2のスコア(S2)+当該或るエンティティの第3のスコア(S3)+当該或るエンティティの第4のスコア(S4)
・当該或るエンティティの第1のスコア(S1)×係数(k1)+当該或るエンティティの第2のスコア(S2)×係数(k2)+当該或るエンティティの第3のスコア(S3)×係数(k3)+当該或るエンティティの第4のスコア(S4)×係数(k4)
【0227】
なお、各係数(k1、k2、k3、k4)は、各スコアについて同一の値であってもよいし、各スコアに固有の値であってもよいし、及び/又は、特定の複数のスコアについて同一であってもよい。
【0228】
(1A)第1のスコアについて
第1のスコアは、以下に示す2つの要素のうちの少なくとも一方の要素に基づいて算出され得る
・集計期間において各エンティティにより販売されたいずれかのトークンの出来高(以下「第1の要素」という。)
・集計期間において各エンティティにより販売されたいずれかのトークンの価格の平均値(以下「第2の要素」という。)
【0229】
なお、第1のスコアが算出される際には、第1の要素及び第2の要素のうち、各エンティティについて共通した少なくとも一方の要素が、用いられ得る。例えば、最初のエンティティの第1のスコアが第1の要素のみ(又は第1の要素及び第2の要素の両方)に基づいて算出される場合には、残りのすべてのエンティティの第1のスコアもまた第1の要素のみ(又は第1の要素及び第2の要素の両方)に基づいて算出され得る。
【0230】
第1のスコアは、以下の数式に基づいて、算出され得る。
第1のスコア(S1)=第1の要素に基づく数値×x%+第2の要素に基づく数値×(100-x)%
ここで、xは、任意の数値であるが、一例では、x=30であり得る。
【0231】
なお、第1の要素のみに基づいて第1のスコアが算出される場合には、上記式において、xが100とされ得る。一方、第2の要素のみに基づいて第1のスコアが算出される場合には、上記式において、x=0とされ得る。
【0232】
(第1の要素に基づく数値について)
第1の要素に基づく数値は、例えば以下のとおりに決定され得る。
【0233】
まず、アクティブランキングの対象とされる複数のエンティティのうち、第1の要素の高さが上位50%に属するNのエンティティが抽出され得る。
【0234】
次に、抽出されたNのエンティティの各々に対して、以下のとおり、第1の要素の高さに基づく順位に従って、第1の要素に基づく数値が付与され得る。
1位:Nポイント
2位:N-1ポイント
3位:N-2ポイント
・・・
N-1位:2ポイント
N位:1ポイント
【0235】
(第2の要素に基づく値について)
第2の要素に基づく数値は、例えば以下のとおりに決定され得る。
【0236】
まず、各エンティティにより販売されたいずれかのトークンの過去Mか月(集計期間の前月以前のMか月)間における価格の平均値を元にした、集計期間におけるトークンの価格の増加額が、以下の数式に従って算出され得る。
増加額=集計期間におけるトークンの価格の平均値-比較対象期間におけるトークンの価格の平均値
ここで、Mは、任意の数であり、一例として6であり得る。
【0237】
次に、アクティブランキングの対象とされる複数のエンティティのうち、上記増加額の高さが上位50%に属するNのエンティティが抽出され得る。
【0238】
さらに、抽出されたNのエンティティの各々に対して、以下のとおり、上記増加額の高さに基づく順位に従って、第2の要素に基づく数値が付与され得る。
1位:Nポイント
2位:N-1ポイント
3位:N-2ポイント
・・・
N-1位:2ポイント
N位:1ポイント
【0239】
(1B)第2のスコアについて
第2のスコアは、例えば以下のとおりに決定され得る。
【0240】
まず、各エンティティの過去Mか月(集計期間の前月以前のMか月)間におけるサポータ数の平均値に対する、集計期間におけるサポータ数の増加数が、以下の数式に従って算出され得る。
増加数=集計期間におけるサポータ数の平均値-比較対象期間におけるサポータ数の平均値
ここで、Mは、任意の数であり、一例として6であり得る。
【0241】
なお、或るエンティティのサポータとは、当該或るエンティティのエンティティトークンを保持しているユーザ等を意味し得る。
【0242】
次に、アクティブランキングの対象とされる複数のエンティティのうち、上記増加数の高さが上位50%に属するNのエンティティが抽出され得る。
【0243】
さらに、抽出されたNのエンティティの各々に対して、以下のとおり、上記増加数の高さに基づく順位に従って、第2のスコアが付与され得る。
1位:Nポイント
2位:N-1ポイント
3位:N-2ポイント
・・・
N-1位:2ポイント
N位:1ポイント
【0244】
(1C)第3のスコアについて
第3のスコアは、例えば以下のとおりに決定され得る。
【0245】
まず、各エンティティのリワード参加者数が、以下の数式に従って算出され得る。
【0246】
リワード参加者数=「過去Mか月(集計期間の前月以前のMか月)間に各エンティティにより開催されたリワードイベントに対する平均参加者数」×「集計期間中に完了している各エンティティによるリワードイベントの実施回数」
ここで、Mは、任意の数であり、一例として6であり得る。
【0247】
なお、或るエンティティに関するリワードイベントとは、当該或るエンティティが、当該或るエンティティにより提供されるトークンを保有するユーザに対して、感謝の気持ちを表すためにサービス及び/又はグッズ等を提供するイベント、を意味することができる。
【0248】
次に、アクティブランキングの対象とされる複数のエンティティのうち、上記リワード参加者数の高さが上位50%に属するNのエンティティが抽出され得る。
【0249】
さらに、抽出されたNのエンティティの各々に対して、以下のとおり、上記リワード参加者数の高さに基づく順位に従って、第3のスコアが付与され得る。
1位:Nポイント
2位:N-1ポイント
3位:N-2ポイント
・・・
N-1位:2ポイント
N位:1ポイント
【0250】
(1D)第4のスコアについて
第4のスコアは、例えば以下のとおりに決定され得る。
【0251】
まず、各エンティティのトークン投票参加者数が、以下の数式に従って算出され得る。
【0252】
トークン投票参加者数=「過去Mか月(集計期間の前月以前のMか月)間に各エンティティにより開催されたトークン投票イベントに対する平均参加者数」×「集計期間中に完了している各エンティティによるトークン投票イベントの実施回数」
ここで、Mは、任意の数であり、一例として6であり得る。
【0253】
なお、或るエンティティに関するトークン投票イベントとは、当該或るエンティティが、当該或るエンティティにより提供されるトークンを保有するユーザに対して提供するイベントであって、ユーザが、当該エンティティにより問い掛けられた活動及び/又は意思決定等に関する質問に対して回答を投票することにより、当該或るエンティティの活動及び/又は意思決定等に参加しながら当該或るエンティティを応援することができるイベント、を意味することができる。
【0254】
次に、アクティブランキングの対象とされる複数のエンティティのうち、上記トークン投票参加者数の高さが上位50%に属するNのエンティティが抽出され得る。
【0255】
さらに、抽出されたNのエンティティの各々に対して、以下のとおり、上記トークン投票参加者数の高さに基づく順位に従って、第4のスコアが付与され得る。
1位:Nポイント
2位:N-1ポイント
3位:N-2ポイント
・・・
N-1位:2ポイント
N位:1ポイント
【0256】
なお、本明細書において、或るエンティティについて取得した上述した第1のスコア~第4のスコアの各々のスコアが、その或るエンティティの「成長ポイント」に相当し、第1のスコア~第4のスコア(すなわち、4種類の成長ポイント)のうち、使用される少なくとも1つのスコア(少なくとも1種類の成長ポイント)を合算して得られた値が、「アクティブレベル」に相当する、と理解することもできる。
【0257】
以上のように決定された各エンティティの成長ポイント(すなわち、アクティブレベル)の大きさに基づいて、各エンティティのアクティブランキング(各エンティティが全エンティティの中で何位にランク付けされるのかを示すランキング)が決定され得る。
【0258】
7.報酬の分配方法の例
(1)第1の報酬
情報処理システム1は、上記のように決定された各エンティティの成長ポイント(取得ポイント)(すなわち、アクティブレベル。以下同様である。)に基づいて、各エンティティに対して分配される報酬(第1の報酬)を決定することができる。
【0259】
まず、集計期間について上記のとおり決定された各エンティティの成長ポイントが読み込まれる。その上で、全エンティティ(成長ポイントが算出された全エンティティ)の成長ポイントの合計に対する、各エンティティの成長ポイントの相対的な比が、算出される。
【0260】
例えば、全エンティティの成長ポイントの合計が仮に500である場合、第1のエンティティの成長ポイント及び第2のエンティティの成長ポイントがそれぞれ10及び5である場合には、上記合計に対する、第1のエンティティの成長ポイントの相対的な比は、10/500=0.02(=2%)であり、上記合計に対する第2のエンティティの成長ポイントの相対的な比は、5/500=0.01(=1%)である。
【0261】
次に、各エンティティに分配される第1の報酬の額が、集計期間について用意された(プールされた)任意の報酬の額に対して、各エンティティの成長ポイントの相対的な比を掛けることにより、決定され得る。例えば、上記の例では、集計期間について用意された報酬の額が10万円である場合には、第1のエンティティには、2000円(=10万円×0.02)が第1の報酬として分配され、第2のエンティティには、1000円(=10万円×0.01)が第1の報酬として分配され得る。
【0262】
(2)第2の報酬
情報処理システム1は、各エンティティについて、そのエンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占めるこれら複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、各ユーザのシェアに基づいて、そのエンティティに付与された第1の報酬のうち各ユーザに分配される第2の報酬を決定することができる。
【0263】
或るエンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める各ユーザのシェアは、様々な手法により決定され得る。第1の例では、或るエンティティにより複数のユーザに対して提供されたデジタルトークンの総数に対する、或るユーザが購入したそのデジタルトークンの総数(総所持数)の比を用いて、当該或るユーザのシェアが決定され得る。ここで、当該或るエンティティにより提供されたデジタルトークンは、1種類のデジタルトークン又は複数種類のデジタルトークンを含み得る。各種類のデジタルトークンにつき、各ユーザは、所望する数のその種類のデジタルトークンを取得(購入)することができる。
【0264】
第2の例では、或るエンティティにより複数のユーザに対して提供されたデジタルポイントの総数に対する、或るユーザが購入したそのデジタルポイントの総数(総所持数)の比を用いて、当該或るユーザのシェアが決定され得る。ここで、当該或るエンティティにより提供されたデジタルポイントは、1種類のデジタルトークン又は複数種類のデジタルトークンを含み得る。各種類のデジタルポイントにつき、各ユーザは、所望する数のその種類のデジタルポイントを取得(購入)することができる。
【0265】
第3の例では、或るエンティティにより複数のユーザに対して提供されたNFTの総数に対する、或るユーザが購入したそのNFTの総数の比を用いて、当該或るユーザのシェアが決定され得る。ここで、当該或るエンティティにより提供されたNFTは、1種類のNFT又は複数種類のNFTを含み得る。
【0266】
第4の例では、第1の例から第3の例のうちの複数の例を組み合わせることにより、各ユーザのシェアが決定され得る。
【0267】
或るエンティティに割り当てられた第1の報酬は、このように決定された各ユーザのシェアに基づいて、各ユーザに対して第2の報酬として分配され得る。
【0268】
例えば、第1のエンティティに対して2000円が第1の報酬として決定された上記例を参照すると、(この第1のエンティティにより提供されたトークンを購入した)第1のユーザのシェアが仮に1%である場合には、この第1のユーザに分配される第2の報酬は、20円(=2000円×0.01)として決定され得る。同様に、第2のエンティティに対して1000円が第1の報酬として決定された上記例を参照すると、(この第2のエンティティにより提供されたトークンを購入した)第3のユーザのシェアが仮に5%である場合には、この第3のユーザに分配される第2の報酬は、50円(=1000円×0.05)として決定され得る。
【0269】
8.署名ロジック
次に、例えば図19を参照して上述した局面において用いられる署名の具体例について、説明する。以下、一例として、Ethereumを前提にした署名の仕組みを説明するが、本署名の仕組みは、Ethereumに限定されるものではなく、任意のシステム(例えばPolygonチェーン等)にも適用可能である。
【0270】
8-1.前提
ブロックチェーンB上のアカウントは次の要素を有し得る。
・秘密鍵
・公開鍵
・公開アドレス
【0271】
秘密鍵は任意の値であり得る。秘密鍵は、一般的には、ランダムに生成された文字列により構成され得る。公開鍵は、秘密鍵から生成され得る。例えば、Ethereumでは、楕円曲線DSAという方法を用いて、入力値として秘密鍵を用いることにより、出力値として公開鍵が生成され得る。ここで重要な点は、公開鍵から秘密鍵は生成されない、すなわち、公開鍵から秘密鍵を特定することはできない、ということである。
【0272】
公開アドレスは、公開鍵から生成され得る。公開鍵の場合と同様に、公開アドレスから秘密鍵を特定することもできない。
【0273】
アカウントがブロックチェーンBに対して何らかの処理(すなわちトランザクション)を実行する)場合には、秘密鍵による署名が必要とされる。よって、秘密鍵の保管が重要となる。秘密鍵が外部に流出した場合には、悪意ある第三者がそのアカウントの機能を全て使用することができてしまうからである。このような事態では、アカウントの真の保有者である「本人」に不利益が発生する。
【0274】
上記に照らすと、第三者が「署名」を勝手に使用することができないように、ブラウザやアプリケーション等のユーザインターフェイス(UI)は、トランザクションを実行する前に、「署名してよいか?」という確認をユーザに対して実行する。ユーザが、この確認に対して「許可」した場合にのみ、署名が行われてトランザクションが実行される。
【0275】
UIのないプログラムコードの場合には、秘密鍵自体が何らかの形で保管され、コード上で「署名」を実行することができる(プログラムコード上では、「署名してよいか?」という確認は行われない。プログラムコードが、真正な秘密鍵を有する場合には、ユーザに対する確認というステップを経ることなく、トランザクションを実行することができる。)。但し、この場合、サーバ装置上に何らかの形で「秘密鍵」が保管されているので、ハッキング等によって秘密鍵が流出する可能性が残存し得る。
【0276】
なお、「署名」の特性として、この「署名」を受け取った側において、誰が(いずれのアカウントが)署名を行ったのかを特定することができる、という特性が存在する。例えば、Ethereumでは、署名を受け取った側において、この署名データから公開アドレスを導き出すことができる。これにより、署名を受け取った側において、誰が(いずれのアカウントが)署名を行ったのかを確認することができる。
【0277】
8-2.一実施形態に係る署名の仕組み
(1)概要
一実施形態に係る署名の仕組みを簡単にいえば、複数の(例えば大量の)署名を効率よく安全に作成する仕組みであり得る。
【0278】
一実施形態に係る署名の仕組みについて、「100名のユーザに暗号資産の支払いを許可するための署名を作成する」というユースケースを挙げて考える。これを実行するためには、例えば、次の2つの手法が考えられ得る。
【0279】
A)ブラウザ又はアプリケーション等のUIを用いる場合、署名を100個作成する際に「署名しますか?」という確認が100回求められ、100回の「許可」が行われる。
B)プログラムコードで署名を作成する場合、「署名しますか?」という確認は発生せず、100個の署名が作成される。
【0280】
上記A)と上記B)とを比較すると、効率性及び生産性においてはB)が優位であるが、安全性においてはA)が勝る。なぜならば、B)の場合には、秘密鍵がコード上で使用されるので、ハッキング対策及びハッキングの可能性が常に必要とされるからである。
【0281】
一実施形態に係る署名の仕組みでは、署名を100個作成する際に、ブラウザ又はアプリケーション等のUIから「署名しますか?」という確認が1回求められ得る。1回の「許可」が行われることにより、100個の署名が作成され得る。かかる仕組みによれば、署名作成の効率性及び生産性を、プログラムコードを用いる場合と同様に高めることができる一方、秘密鍵がサーバ装置等に保管されないので、ハッキング等からの安全性を担保することができる。例えば、署名の数が1,000であっても10,000であってもそれ以上であっても、署名の確認及び許可は、それぞれ1回だけ実行され得る。すなわち、任意の数の署名を1回の確認及び1回の許可により作成することができる。
【0282】
(2)用語
以下、署名の仕組みを説明するに際して、便宜的に以下の用語が用いられる。
・オーナーアカウント
・ワンタイムアカウント
・署名A
・署名B
【0283】
「オーナーアカウント」とは、システム(例えば報酬分配システム又は情報処理システム1)の管理者又は運用者が使用するアカウントであり得る。「ワンタイムアカウント」とは、ランダムに作成される一度きりの使い捨てのアカウントであり得る。
【0284】
「署名A」とは、オーナーアカウントが、ワンタイムアカウントごとに、作成する署名であり得る。「署名B」とは、ワンタイムアカウントが作成する署名であり得る。ワンタイムアカウントは、署名Bとして、1以上の任意の数の署名B、例えば、署名B(1)、署名B(2)、署名B(3)・・・、署名B(N)を作成することができる。なお、一実施形態では、ワンタイムアカウントは、署名B(N)として、少なくとも1人のユーザの各々に対する署名Bを作成することができる。ここで、「少なくとも1人のユーザ」は、任意の数(N)のユーザを含むことができ、典型的には例えば5人から100万人の範囲のユーザを含むことができる。
【0285】
(3)署名の作成
署名の作成は、例えば、以下のとおりに実行され得る。
【0286】
(3A)ワンタイムアカウントの作成
情報処理装置(例えば、第2サーバ装置24、他のサーバ装置20又は端末装置10であってもよい。以下同様。)が、ランダムな値を生成し、この値を秘密鍵とすることができる。さらに、情報処理装置が、この秘密鍵から公開鍵を生成し、この公開鍵からワンタイムアカウントの公開アドレスを生成することができる。
【0287】
この秘密鍵は、コード実行中の間だけ保持され得るものであり、人目には触れず、コード実行後には破棄され得る。すなわち、情報処理システム1の管理者を含めて、原則として、誰も、このワンタイムアカウントの秘密鍵を知ることはできない。
【0288】
(3B)署名Aの作成
情報処理装置は、ワンタイムアドレスの公開アドレスをハッシュ化した値に対して、オーナーアカウントで(オーナーアカウントの秘密鍵を使用して)署名することができる。情報処理装置は、これにより生成されたデータを「署名A」として用いることができる。情報処理装置は、この署名を行うときに、管理者(管理者端末装置14を使用する管理者等)に対して「署名をしますか?」という確認を行い、この管理者から許可を受けることが必要である。
【0289】
(3C)署名Bの作成
情報処理装置は、任意のデータをハッシュ化した値に対して、ワンタイムアカウントで(ワンタイムアカウントの秘密鍵を使用して)署名することができる(図19のST606)。情報処理装置は、これにより生成されたデータを「署名B」として用いることができる。
【0290】
ここで、任意のデータとは、例えば「Xというユーザに1ETHを支払う」という局面の場合には、例えば「Xの公開アドレス、1ETH」等であり得る。この任意のデータは、情報処理システム又はアプリケーションで実現される機能に合わせて設定され得る。
【0291】
より詳細には、或るユーザに関するトランザクションについて用いられる署名Bを作成する場合には、情報処理装置は、任意のデータとして、例えば、当該或るユーザに関するトランザクションを構成する一部のデータ(例えば「当該ユーザの公開アドレス、1ETH」等)を用いることができる。
【0292】
ワンタイムアカウントはコード上で秘密鍵から生成されたアカウントであるので、情報処理装置は、ワンタイムアカウントで署名する場合には、管理者に対して「署名しますか?」という確認を求めない。
【0293】
ここで、情報処理システムが、例えば100個の署名を作成する場合には、UI上での確認を行うことなく、署名B(1)、署名B(2)、署名B(3)・・・署名B(100)を作成することができる。なお、これらの署名Bは、それぞれ、その署名Bに固有のユーザに関連するトランザクションに対して用いられ得る。例えば、署名B(1)は、ユーザX1に関連するトランザクションに対して用いられ、署名B(2)は、ユーザX2に関連するトランザクションに対して用いられ、同様に、署名B(100)は、ユーザX100に関連するトランザクションに対して用いられ得る。
【0294】
(3D)公開アドレスの保存及び秘密鍵の破棄
情報処理装置は、ワンタイムアカウントの公開アドレスを情報処理システム1(例えば、第 2データベース 34)に保存することができる。情報処理装置は、ワンタイムアカウントの秘密鍵をメモリ(主記憶装置)上にのみ一時的に記憶し(当該秘密鍵を補助記憶装置等には記憶せず)、ブログラムの実行後に、この秘密鍵を破棄することができる。
【0295】
(4)署名の検証
署名の検証は、例えば署名を受け取った検証側(例えばブロックチェーンB側)において、以下のとおり実行され得る。ここで、検証側は、真正なオーナーアカウントの公開アドレスを認識していることが前提である。さらに、検証側は、情報処理装置から受信した、署名A、署名B、ワンタイムアカウントの公開アドレス及び任意のデータについては、正しいものであるのか又は不正のものであるのかを認識していない状態で、検証を開始する。
【0296】
(4A)署名Aの検証
検証側には、検証に必要なデータとして、情報処理装置から、ワンタイムアカウントの公開アドレス及び署名Aを提出され得る。
【0297】
検証側は、受信したワンタイムアカウントの公開アドレスを、上記「(3B)署名Aの作成」で説明したものと同一の手順により、ハッシュ化することができる。ここで、例えば、Ethereumをベースとしたシステムでは、検証側は、ECDSA署名による計算処理を用いることにより、公開アドレスのハッシュ値及び署名Aから、特定の公開アドレスを導き出すことができる。
【0298】
ここで重要であるのは、検証側は、特定の計算処理(例えばECDSA署名)を用いるのではなく、署名A及び署名Aを作成する際に使用されたデータ(ワンタイムアカウントの公開アドレス)を使用することにより、特定の値(公開アドレス)を導き出すことができるという点である。
(署名A、ハッシュ化した任意データ[ここではワンタイムアカウントの公開アドレスのハッシュ値])→結果(公開アドレス)
上記のような関係が成立すれば、検証側は、ECDSA署名のような特定の計算処理を用いることなく、検証を行うことができる。
【0299】
検証側は、署名A及びワンタイムアカウントの公開アドレスのハッシュ値を使用した計算の結果により、或る特定の公開アドレスを算出することができる。
【0300】
検証側は、このように算出された公開アドレスが、事前に真正なものであると認識しているオーナーアカウントの公開アドレスと一致する場合に、署名Aは正しい署名であると判定することができる。
【0301】
例えば、提出された署名Aが正しいものであり、ワンタイムアカウントの公開アドレスが不正なものである場合には、検証側で算出される公開アドレスは、オーナーアカウントの公開アドレスと一致しない。また、提出された署名Aが不正なものであり、ワンタイムアカウントの公開アドレスが正しいものである場合にも、検証側で算出される公開アドレスは、オーナーアカウントの公開アドレスと一致しない。提出された署名A及びワンタイムアカウントの公開アドレスが正しい場合にのみ、検証側で算出される公開アドレスは、オーナーアカウントの公開アドレスと一致する。
【0302】
(4B)署名Bの検証
検証側には、検証に必要なデータとして、情報処理装置から、任意のデータ(上記「(3C)署名Bの作成」で使用されたデータ)及び署名Bを提出され得る。
【0303】
検証側は、任意のデータを、上記「(3C)署名Bの作成」で説明したものと同一の手順により、ハッシュ化することができる。さらに、検証側は、任意のデータをハッシュ化した値及び署名Bを使用して、特定の値(公開アドレス)を算出することができる。
(署名B、ハッシュ化した任意のデータ)→結果(公開アドレス)
ここで重要であるのは、検証側は、特定の計算処理(例えばECDSA署名)を用いるのではなく、署名B及び署名Bを作成する際に使用されたデータ(任意のデータ)を使用することにより、特定の値(公開アドレス)を導き出すことができるという点である。
【0304】
ここで算出された公開アドレスが、上記「(4A)署名Aの検証」で使用されたワンタイムアカウントの公開アドレスと一致する場合に、検証側は、署名Bは正しい署名であると判定することができる。
【0305】
任意のデータが「(3C)署名Bの作成」で使用されたものと異なる場合には、検証側で算出される公開アドレスは、上記「(4A)署名Aの検証」で使用されたワンタイムアカウントの公開アドレスと一致しなくなるので、不正なものと判定される。同様に、署名Bとして不正なものが提出された場合にも、検証側で算出される公開アドレスは、上記「(4A)署名Aの検証」で使用されたワンタイムアカウントの公開アドレスと一致しなくなるので、不正なものと判定される。
【0306】
(4C)検証の結果
上記「(4A)署名Aの検証」及び上記「(4B)署名Bの検証」の両方において、検証側において算出された公開アドレスが正当なものであると判定された場合にのみ、検証は合格とされる。いずれか一方のみにおいて算出された公開アドレスが正当なものであると判定された場合には、検証は不合格とされる。
【0307】
検証側は、検証が合格とされた場合には、アプリケーションで定義される任意の処理(例えば「特定のユーザに暗号資産を送る」というトランザクション)を実行することができる(上述したST502等)。一例では、情報処理装置は、各ユーザに関するトランザクションをブロックチェーンB(を構成する各ノード)に送信した後に、秘密鍵及び/又は一時的なアカウントアドレスのうちの少なくとも一方を破棄することができる。
【0308】
以上説明した署名の仕組みは、図19に示した局面において用いられる場合に限定されるものではなく、暗号資産に関する任意のトランザクションに広く適用されるものであり得る。
【0309】
また、署名Aの作成及び署名Bの作成は、第1サーバ装置22、第2サーバ装置24、第3サーバ装置26、第1管理者端末装置14、第2管理者端末装置16、ユーザ端末装置12及びその他の情報処理装置のうちの、少なくとも1つの情報処理装置により実行され得る。さらに、署名Aの作成を実行する少なくとも1つの情報処理装置と、署名Bの作成を実行する少なくとも1つの情報処理装置とは、同一であってもよいし、部分的に重なっていてもよいし、又は、全く異なっていてもよい。
【0310】
9.変形例
上述した様々な例では、情報処理システム1が、サーバ装置20として、相互に疎結合の関係にある3つのサーバ装置22、24、26を用いる場合について説明した。しかし、情報処理システム1は、サーバ装置20として、任意の数(例えば、1、2又は4以上)のサーバ装置を用いることも可能である。
【0311】
また、上述した様々な例では、情報処理システム1が、データベース30として、相互に疎結合の関係にある3つのデータベース32、34、36を用いる場合について説明した。しかし、情報処理システム1は、データベース30として、任意の数(例えば1、2又は4以上)のデータベースを用いることも可能である。
【0312】
さらに、上述した様々な例では、情報処理システム1が、管理者端末装置として、2つの管理者端末装置14、16を用いる場合について説明した。しかし、情報処理システム1は、管理者端末装置として、任意の数の管理者端末装置を用いることも可能である。
【0313】
さらにまた、上述した様々な例では、説明を簡単にするために、情報処理システム1が、ユーザ端末装置12として、ユーザAのユーザ端末装置12を用いる場合について説明した。しかし、実際には、情報処理システム1は、報酬分配サービスの提供を受ける複数のユーザの各々のユーザ端末装置12を含み得る。
【0314】
なお、上述した様々な例では、各エンティティに対して分配される報酬(第1の報酬)及びそのエンティティからトークンを取得(購入)した各ユーザに対して分配される報酬(第2の報酬)が、暗号資産である場合について説明した。しかし、別の例では、第1の報酬及び第2の報酬は、法定通貨、及び/又は、商品の購入若しくはサービスの利用に使用可能な各種ポイントであってもよい。
【0315】
また、上述した様々な例では、或るエンティティにより提供されたトークンを購入するだけでなくホールドしたユーザのみに対して、第2の報酬が分配される場合について説明した。しかし、別の例では、或るエンティティにより提供されたトークンを購入するのみであってホールドしていないユーザに対しても、第2の報酬が分配される構成を採用することも可能である。
【0316】
10.効果
本件出願に開示された技術によれば、まず、複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定し、各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定することができる。さらに、各エンティティについて、該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定することができる。
【0317】
これにより、ユーザは、単にトークンを取得してホールドすることにより報酬を獲得できる報酬形態ではなく、エンティティにより提供されたトークンを「売却せずにホールド(所定期間保有)する」という形態により、コミュニティに貢献することができる。特に、ユーザは、実際にそのエンティティ(又はそのエンティティにより運営されるコミュニティ)が活気づいた(成長ポイントが増加した)ときにに、その貢献に応じた報酬を獲得することができる。この結果、情報処理システムにより提供される報酬分配サービスを継続的に成長させるインセンティブを、ユーザ及びエンティティの両方に発生させることができる。
【0318】
したがって、スポーツクラブ及び/若しくはクリエイター等のエンティティを応援するファン、並びに/又は、知名度の低い時期からエンティティを支えてきたファン等に対して、適切なインセンティブを付与することができ、ひいては、ユーザにおいてエンティティを積極的に応援するモチベーションを高めることができる。
【0319】
さらに、エンティティにより提供されるトークンに対してユーザによるホールドが集まることにより、ユーザによるエンティティに対する応援が活発になることから、このことが、エンティティがこのエンティティにより運営されるコミュニティを盛り上げるきっかけとなり得る。これにより、エンティティによる運営されるコミュニティが質的及び/又は量的に改善され得る。さらに、大小様々なエンティティ(により運営されるコミュニティ)に対するユーザによる応援が集まりやすくなるさらにまた、報酬が法定通貨ではなく暗号通貨で提供される場合には、世界中のユーザに対して迅速かつ公平に利益を与えることができる。
【0320】
11.様々な態様
第1の態様に係る情報処理システムは、
「少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムであって、
複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定し、
各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定し、
各エンティティについて、
該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、
各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定する、
ように構成されること」を特徴とする。
【0321】
第2の態様に係る情報処理システムにあっては、第1の態様において、
「各エンティティについて、
該エンティティにより複数のユーザに対して販売され該複数のユーザにより一定の期間の間にホールドされたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、
各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定する、
ように構成され」得る。
【0322】
第3の態様に係る情報処理システムにあっては、第1の態様において、
「前記トークンが、非代替性トークン(NFT)、デジタルトークン及び/又はデジタルポイントを含む」構成を採ることができる。
【0323】
第4の態様に係る情報処理システムにあっては、第1の態様において、
「各エンティティについて、
該エンティティにより提供されるトークンのマーケット状況を用いて算出される第1のスコア、
該エンティティのサポータ数の増加数を用いて算出される第2のスコア、
該エンティティにより開催されたリワードイベントに対する参加者数を用いて算出される第3のスコア、及び、
該エンティティにより開催されたトークン投票イベントに対する参加者数を用いて算出される第4のスコア、
のうちの少なくとも1つのスコアに基づいて、該エンティティの取得ポイントを決定する、
ように構成され」得る。
【0324】
第5の態様に係る情報処理システムにあっては、第1の態様において、
「前記複数のエンティティが、企業、個人及び/又は団体を含む」構成を採ることができる。
【0325】
第6の態様に係る情報処理システムにあっては、第1の態様において、
「前記第1の報酬及び/又は前記第2の報酬が暗号資産である」構成を採ることができる。
【0326】
第7の態様に係る情報処理システムにあっては、第1の態様から第6の態様のいずれかにおいて、
「前記少なくとも1つの情報処理装置が、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ及び/又はグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を含む、少なくとも1つのプロセッサを具備する」構成を採ることができる。
【0327】
第8の態様に係る方法は、
「少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムにより実行される方法であって、
複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定すること、
各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定すること、並びに、
各エンティティについて、
該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定すること、及び、
各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定すること、
を含む」ことができる。
【0328】
第9の態様に係る方法にあっては、第8の態様において、
「前記少なくとも1つの情報処理装置が、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ及び/又はグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を含む、少なくとも1つのプロセッサを具備する」ことができる。
【0329】
第10の態様に係るコンピュータプログラムは、
「少なくとも1つのプロセッサにより実行されることにより、
複数のエンティティに含まれる各エンティティの取得ポイントを決定し、
各エンティティの取得ポイントに基づいて、各エンティティに付与される第1の報酬を決定し、
各エンティティについて、
該エンティティにより複数のユーザに対して提供されたトークンに占める該複数のユーザに含まれる各ユーザのシェアを決定し、
各ユーザのシェアに基づいて、該エンティティに付与された前記第1の報酬のうち各ユーザに付与される第2の報酬を決定する、
ように、前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる」ことを特徴とする。
【0330】
第11の態様に係るコンピュータプログラムにあっては、第10の態様において、
「前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ及び/又はグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を含む」構成を採ることができる。
【0331】
第12の態様に係る情報処理システムは、
「少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムであって、
秘密鍵を用いて一時的なアカウントアドレスを生成し、
該一時的なアカウントアドレスをハッシュ化することにより第1のハッシュ値を生成し、
或るユーザに固有のアカウントアドレス及び前記第1のハッシュ値を用いて、第1の署名を生成する、
ように構成される」ことを特徴とする。
【0332】
第13の態様に係る情報処理システムにあっては、第12の態様において、
「少なくとも1人のユーザを含む各対象ユーザについて、
該対象ユーザに関する或るデータをハッシュ化することにより、該対象ユーザに対応する第2のハッシュ値を生成し、
前記一時的なアカウントアドレス及び前記該対象ユーザに対応する第2のハッシュ値を用いて、該対象ユーザに対応する第2の署名を生成し、
該対象ユーザに対応する第2の署名を含む、該対象ユーザに関するトランザクションを、通信網を介して各ノードに向けて送信する、
ように構成され」得る。
【0333】
第14の態様に係る情報処理システムにあっては、第13の態様において、
「各対象ユーザについて、該対象ユーザに関する前記或るデータとして、該対象ユーザに関する前記トランザクションを構成する一部のデータを用いる、
ように構成され」得る。
【0334】
第15の態様に係る情報処理システムにあっては、第13の態様において、
「前記少なくとも1人のユーザが5人から100万人の範囲のユーザを含む」構成を採ることができる。
【0335】
第16の態様に係る情報処理システムにあっては、第12の態様において、
「主記憶装置及び補助記憶装置をさらに具備し、
前記秘密鍵を、前記主記憶装置に記憶させ、前記補助記憶装置には記憶させない、
ように構成され」得る。
【0336】
第17の態様に係る情報処理システムにあっては、第13の態様において、
「各対象ユーザについて、該対象ユーザに対応する第2の署名を生成した後に、又は、該対象ユーザに関するトランザクションを各ノードに送信した後に、前記秘密鍵及び前記一時的なアカウントアドレスのうちの少なくとも一方を破棄する、
ように構成され」得る。
【0337】
第18の態様に係る情報処理システムにあっては、第12の態様において、
「各ノードが前記第1のハッシュ値及び前記第1の署名を用いて前記固有のアカウントアドレスを導くことができるように、前記第1の署名を生成する、
ように構成され」得る。
【0338】
第19の態様に係る情報処理システムにあっては、第13の態様において、
「各ノードが前記第2のハッシュ値及び前記第2の署名を用いて前記一時的なアカウントアドレスを導くことができるように、前記第2の署名を生成する、
ように構成され」得る。
【0339】
第20の態様に係る情報処理システムにあっては、第12の態様から第19の態様のいずれかにおいて、
「前記少なくとも1つの情報処理装置が、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ及び/又はグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を含む、少なくとも1つのプロセッサを具備する」構成を採ることができる。
【0340】
第21の態様に係るコンピュータプログラムは、
「少なくとも1つのプロセッサにより実行されることにより、
秘密鍵を用いて一時的なアカウントアドレスを生成し、
該一時的なアカウントアドレスをハッシュ化することにより第1のハッシュ値を生成し、
或るユーザに固有のアカウントアドレス及び前記第1のハッシュ値を用いて、第1の署名を生成する、
ように、前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる」ことを特徴とする。
【0341】
第22の態様に係るコンピュータプログラムにあっては、第21の態様において、
「少なくとも1人のユーザを含む各対象ユーザについて、
該対象ユーザに関する或るデータをハッシュ化することにより、該対象ユーザに対応する第2のハッシュ値を生成し、
前記一時的なアカウントアドレス及び前記該対象ユーザに対応する第2のハッシュ値を用いて、該対象ユーザに対応する第2の署名を生成し、
該対象ユーザに対応する第2の署名を含む、該対象ユーザに関するトランザクションを、通信網を介して各ノードに向けて送信する、
ように、前記少なくとも1つのプロセッサを機能させる」構成を採ることができる。
【0342】
第23の態様に係るコンピュータプログラムにあっては、第21の態様又は第22の態様において、
「前記少なくとも1つのプロセッサが、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ及び/又はグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を含む」構成を採ることができる。
【0343】
第24の態様に係る方法は、
「少なくとも1つの情報処理装置を含む情報処理システムにより実行される方法であって、
秘密鍵を用いて一時的なアカウントアドレスを生成すること、
該一時的なアカウントアドレスをハッシュ化することにより第1のハッシュ値を生成すること、並びに、
或るユーザに固有のアカウントアドレス及び前記第1のハッシュ値を用いて、第1の署名を生成すること、
を含む」ことを特徴とする。
【0344】
第25の態様に係る方法にあっては、第24の態様において、
「該対象ユーザに関する或るデータをハッシュ化することにより、該対象ユーザに対応する第2のハッシュ値を生成すること、
前記一時的なアカウントアドレス及び前記該対象ユーザに対応する第2のハッシュ値を用いて、該対象ユーザに対応する第2の署名を生成すること、並びに、
該対象ユーザに対応する第2の署名を含む、該対象ユーザに関するトランザクションを、通信網を介して各ノードに向けて送信すること、
をさらに含む」ことができる。
【0345】
第26の態様に係る方法にあっては、第24の態様又は第25の態様において、
「前記少なくとも1つの情報処理装置が、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ及び/又はグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を含む、少なくとも1つのプロセッサを具備する」ことができる。
【0346】
本開示の利益を有する当業者により容易に理解されるように、上述した様々な例は、矛盾の生じさせない限りにおいて、相互に様々なパターンで適切に組み合わせて用いられ得る。
【0347】
本明細書に開示された発明の原理が適用され得る多くの考えられる実施形態を考慮すれば、例示された様々な実施形態は好ましい様々な例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明の技術的範囲をこれらの好ましい様々な例に限定すると考えるべきではない、と理解されたい。実際には、特許請求の範囲に係る発明の技術的範囲は、添付した特許請求の範囲により定められる。したがって、特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲に属するすべてについて、本発明者らの発明として、特許の付与を請求する。
【0348】
12.付記
12-1.ソリューション
本件出願に開示されるプラットフォーム(以下「新規プラットフォーム」という。)では、クリエイターとファンが構成するコミュニティを主体としてビジョンを実現していく仕組みを提供することができる。この新規プラットフォームだけが成長するための恣意的なアルゴリズムはなく、収益の多くはスポーツクラブやクリエイターに届けられる。コミュニティのオーナーであるスポーツクラブやクリエイターが資金を得られるのはもちろん、サポータとなるファンにも明確なメリットを還元することができるように設計される。
【0349】
まず、スポーツクラブやクリエイターがオーナーとなって発行するトークンをサポータが購入することで、クラウドファンディングのような資金調達を行うことができる。このときに発行するトークンを“CT(Community / Club / Creator token)”という。
【0350】
そして、購入されたCTは専用マーケットで取引され、この時発生する取引手数料がオーナーに還元される。これによってオーナーは継続的な成長資金を得ることができる。
さらに、CTを保有するサポータは、CTの保有量に応じて、限定情報やアイテムなどの特典にアクセスすることができたり、オーナーの活動の方向性を定める投票に参加することができる。
【0351】
このように、新規プラットフォームは、CTの発行・流通・企画・運営を通して、CTを活用したクリエイターとサポータの共創が可能なコミュニティを構築する。この一連の仕組みがクリエイターエコノミーの課題を解決することができる。
【0352】
オーナーが目的を実現するための資金調達から、それを支えるサポータへの投票権や特典獲得機会まで、全てを提供できる環境を整えることで、サポータも主体的に貢献し、コミュニティ全体でオーナーのビジョン実現に向かって進むことができる仕組みを構築することができる。そして、サポータはCTをマーケット上で取引することで、CTの価格上昇による利益還元の可能性もあり、この点でも、サポータへのメリット獲得の可能性を提供することができる。
【0353】
12-2.新規なクラウドファンディング
新規プラットフォームは、ブロックチェーン技術を活用した、まったく新しいクラウドファンディング2.0サービスを提供することができる。トークンの販売による資金調達に加えて、トークンマーケットによる継続的なコミュニティ運営と手数料収入を得られる点が通常のクラウドファンディングよりも優れている。
【0354】
スポーツクラブやクリエイターが、「オーナー」となってトークンの発行・販売を行い、そのトークンを利用してコミュニティを運営することができる。トークンを購入したファンは「サポータ」となってコミュニティに参加することができる。このトークンを“CT(Community / Club / Creator token)”という。本件出願に開示されるプラットフォームは、オーナーとサポータが共創しながら新しい価値を生み出すクリエイターエコノミーを構築することができるプラットフォームである。
【0355】
(1)新規プラットフォームにおけるそれぞれの役割
オーナー(CT発行者)
・アーティスト、ミュージシャン、スポーツ選手等の個人から、スポーツチーム、アイドルグループ、アーティスト集団、サークルも含まれる。
・自身のCTを発行し、サポータに販売することで支援を募ることができる。
・自身のファンとのCTを利用したオンラインコミュニティを形成する。
【0356】
サポータ(CT保有者)
・CT購入によってオーナーへ金銭的な支援を行う。
・CTを保有することでオーナーのコミュニティを一緒に成長させるインセンティブがある。
・CT売却により売却益を得る可能性。
【0357】
プラットフォーム
・CTの発行を担う。
・コミュニティ運営に必要な機能を提供し、コミュニティの拡充をサポートする。
・Bancorの数式モデルを元に実装した、オフチェーンの二次流通マーケットを提供。
【0358】
(2)CTの発行
オーナーは、新規プラットフォームでコミュニティを立ち上げる際、初期売出分(概ね200万CT)の自身のコミュニティトークン(CT)を発行し、一定期間、ファンやサポータにCT購入によるコミュニティ参加(≒支援)を求める。期間中に購入された総額に応じてCTの単価が定まり、購入額に応じた量のCTがCT購入者に付与される。CTを受け取ることで、CT購入者はサポータとしてオーナーのコミュニティに参加する。
【0359】
CTの売上はそのほとんどがオーナーに届けられるが、一部はCTの二次流通マーケットの保証金と発行者のプラットフォーム手数料に割り当てられる。
【0360】
CTは、新規プラットフォーム上のみで完結して流通し、ブロックチェーンへの出納には対応していないデジタルアイテムである。
【0361】
(3)CTの用途
CTにはオーナーとサポータがコミュニティ活動を最大化し、新しい価値を作り出していくための以下の用途がある。どの用途を活用するかはオーナーが決定する。
【0362】
(3-1)フィードやトークへの参加
・CTの保有数に応じたフィード(オーナーからの情報配信用の掲示板)やトーク(サポータ同士のチャットルーム)に入室できる。
【0363】
(3-2)リワードやミッションイベントへの参加
・CTの保有数に応じて、リワードイベントやミッションイベント(オーナーと共に活動すること)に参加することができる。
・抽選の場合、CT保有数に応じて当選確率が上がる。
【0364】
(3-3)トークン投票
・CTの保有数分、オーナーの将来の活動の方向性に関するCTガバナンスに投票できる。
【0365】
(4)CTマーケットプレイス
CTは初期ファンディングによって確定した価格をもとに専用のマーケットプレイスで取引を行うことができる。CTは初期売出以降もこのマーケットで売買可能なため、オーナーの活躍によってコミュニティに注目が集まると、CTが多く買われCTの価格が値上がりすることも期待される。もし、CTの値が上がった場合は、初期に大量にCTを購入したサポータはCTの分の売却益を得られる可能性がある。
【0366】
CTはオーナーコミュニティごとに別々であり、マーケットプレイスもオーナーごとに独立している。
【0367】
CTマーケットプレイスの価格決定には前述のBancorの数式モデルを採用しており、売り手と買い手の価格合意がなくても売買価格決定が可能なため、流動性が低くても取引できないといった事象が起きないように設計されている。
【0368】
オーナーとサポータは、発行されたCTによって利害が一致し、両者が共にコミュニティを拡大させることで、お互いに利益を得ることができる。コミュニティが拡大し、それに伴ってCT価値が上昇する場合は、コミュニティ拡大前からCTを保有していたサポータの売却益が大きくなるため、古参ファンにとってメリットが大きくなる可能性がある。
【0369】
12-3.FNCT(フィナンシェトークン)
FNCT(フィナンシェトークン)はEthereum上で発行されるERC20の規格に基づくトークンである。コミュニティの継続的な成長のインセンティブ、および、グローバルエコシステム拡張のため、新規プラットフォームのプラットフォームトークンとして発行される。FNCTは、プラットフォームに紐付いた通貨で、新規プラットフォームのコミュニティを活気づけるアクティブなサポータへのインセンティブ報酬である。FNCTは、より多くの人にとって新規プラットフォーム上における継続的な活動の媒介となるように設計している。
【0370】
FNCTはプラットフォーム共通トークンとして広く流通できるようにするため、オンチェーン(Ethereumメインネット/ERC20)で提供される。FNCTは取引所で購入するか、新規プラットフォーム内での活動を通じて獲得し、オンチェーンのウォレットに所持することになる。新規プラットフォームで獲得したFNCTの受け取りや、保有しているFNCT量に応じた特典を利用するため、ユーザは新規プラットフォームのユーザアカウントにEthereumのウォレットアドレスを紐付ける。なお、昨今のEthereumのガス代の高騰およびトランザクションの混雑状況を受けて、ユーティリティに関してはMATICネットワーク上で活用できる。
【0371】
(1)実装・流通プラットフォームとトークン規格
暗号資産であるFNCTは、Ethereumのメインネットワークのスマートコントラクトで発行されるトークンである。トークンの規格はERC20に準拠している。Ethereum/ERC20を採用することで、新規プラットフォームサービス内に閉じることなく既存の暗号資産流通エコシステムに乗ることができるため、幅広い新規利用者の獲得・高い流動性・価格の安定性が期待できる。
【0372】
(2)コミュニティ報酬の配布手段
新規プラットフォームからのコミュニティ報酬としてのFNCT配布は、いわゆるClaim方式によって行われる。
【0373】
事前にスマートコントラクト上に報酬プールを形成しておき、ユーザには報酬受け取り情報を署名付きで発行する。ユーザは受け取り情報をもとに自身でスマートコントラクトから引き出す。この際、ガス代の負担はユーザ自身である。
【0374】
(3)コミュニティトークンホールディング
成長を期待するオーナーコミュニティのCTを購入し、そのCTを"売却せずにホールド(長期保有)する" という形で貢献したサポータに対し、その貢献に応じて支払われる報酬である。報酬は、毎月集計するアクティブコミュニティランキングの上位コミュニティのCTをホールドしていたサポータにのみFNCTで支払われる。
【0375】
CTの価値を下支えすることでコミュニティに貢献し、実際にコミュニティが活気づいた時に貢献に応じた報酬を獲得できる仕組みとなっている。報酬はFNCT発行上限の45%が割り当てられたコミュニティのアロケーションから支払われる。
【0376】
(3-1)アクティブコミュニティランキングの判定項目
・CTマーケット状況
集計月のCT価格の値上がり幅、および、CTマーケットの取引量を総合した値
・サポータ増加数
過去数ヶ月のサポータ数平均値に対する、集計月のサポータ増加数
・リワード参加者数
“過去数ヶ月のリワードイベント平均参加者数”に“集計月のリワードイベント実施回数”を乗じた値
・トークン(CT)投票参加者数
“過去数ヶ月のトークン投票平均参加者数”に“集計月のトークン投票実施回数”を乗じた値
【0377】
上記の集計結果を合算し、コミュニティオーナーの活動状況も勘案した上で、アクティブレベルを数値化する。この数値から、総合的なアクティブコミュニティランキングを毎月作成する。
【0378】
コミュニティトークンホールディングに割り当てられた報酬は、算出されたランキングの相対値でコミュニティに割り当てられ、そのコミュニティのCTをホールドしていたシェアに応じてサポータに付与される。
【0379】
12-4.匿名化とゼロ知識証明
取引情報をすべて公開すると同時に、以下の要件を満たしながら、プライバシー保護(取引者の匿名化)を実現することができる。
【0380】
(1)要件
・取引者本人が、本人の秘密鍵を開示することなく第三者に取引を行った事実と内容を示せること。
・トランザクション履歴や履歴の組み合わせから取引者を推測できないこと。
・低コストであること。
【0381】
(2)詳細
トランザクションの実行者のIDをそのまま記録してしまうと、特定のトランザクションの実行者が特定された時点でその実行者によるすべてのトランザクションが関連付けられてしまる。そのため実行者のIDを記録せずに、それでいて実行者本人が自身によるトランザクションであることを示せるようにする部分が焦点となる。なお、これはEthereumのウォレットアドレスとそのトランザクション履歴が潜在的に抱えているプライバシー問題でもあるが、本技術では、それを解決しているため、すべてをオンチェーンで実装した場合と比較して動作速度以外の点でも優位性を持っていることになる。
【0382】
上記の要件を満たすため、ゼロ知識証明モデルを採用する。
以下がその概要である。
【0383】
(i)各トランザクションのペイロードからユーザごとに異なる秘密鍵を用いて署名鍵(秘密鍵)を生成する。この鍵はトランザクションごとに生成されるものとなる。
(ii)署名鍵を使ってトランザクションに署名し、トランザクション内容とともに公開される。
(iii)第三者にこのトランザクションの実行者が自分であることを証明したい場合、このトランザクションに対応する署名鍵とともに公開されたトランザクションログを第三者に提示する。検証者は受け取った署名鍵によって同一の署名が得られることを確認する。
【符号の説明】
【0384】
1 情報処理システム(報酬分配システム)
B ブロックチェーン
C 通信網
10 端末装置
12 ユーザ端末装置
14、16 管理者端末装置
20 サーバ装置
22 第1サーバ装置
24 第2サーバ装置
26 第3サーバ装置
30 データベース
32 第1データベース
34 第2データベース
36 第3データベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20