(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109138
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】転削工具
(51)【国際特許分類】
B23C 5/20 20060101AFI20240806BHJP
B23C 5/06 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
B23C5/20
B23C5/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013735
(22)【出願日】2023-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】000006264
【氏名又は名称】三菱マテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100142424
【弁理士】
【氏名又は名称】細川 文広
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(72)【発明者】
【氏名】作山 徹
(72)【発明者】
【氏名】寺西 優
(72)【発明者】
【氏名】水橋 尚孝
【テーマコード(参考)】
3C022
【Fターム(参考)】
3C022HH01
3C022HH06
3C022LL02
(57)【要約】
【課題】切削インサートの位置ずれを抑え、切削インサートの工具本体への取付を容易に行うことができる転削工具を提供する。
【解決手段】中心軸回りに回転させられる工具本体と、工具本体の先端外周部に形成されたインサート取付座に取り付けられる切削インサートと、切削インサートをインサート取付座に対して着脱可能に固定するクランプネジと、を備え、切削インサートは、インサート本体と、インサート本体に設けられた切刃と、インサート本体に設けられ、クランプネジの先端が接触する平面状の座面と、を備え、クランプネジは、座面に直交する方向に対して傾斜して設けられている、転削工具。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸回りに回転させられる工具本体と、
前記工具本体の先端外周部に形成されたインサート取付座に取り付けられる切削インサートと、
前記切削インサートを前記インサート取付座に対して着脱可能に固定するクランプネジと、を備え、
前記切削インサートは、
インサート本体と、
前記インサート本体に設けられた切刃と、
前記インサート本体に設けられ、前記クランプネジの先端が接触する平面状の座面と、を備え、
前記クランプネジは、前記座面に直交する方向に対して傾斜して設けられている、
転削工具。
【請求項2】
前記クランプネジは、前記座面に直交する方向に対する前記クランプネジの軸線の傾斜角度θが、
1°≦θ≦3°
となるように設けられている、
請求項1に記載の転削工具。
【請求項3】
前記座面に直交する方向から見た際に、前記座面に直交する直交軸回りの周方向において、前記中心軸に沿った軸方向で前記工具本体の先端側を向く方向に対し、前記クランプネジは、前記周方向の前記クランプネジの締め込み側に、
0°<δ<180°
となる角度δの方向に傾斜している、
請求項1または2に記載の転削工具。
【請求項4】
前記クランプネジは、前記クランプネジを締め込んだ際に前記クランプネジと前記座面との間に生じる摩擦力によって前記切削インサートを前記工具本体の後端側に向けて押圧するよう、前記座面に直交する方向に対して傾斜して設けられている、
請求項1または2に記載の転削工具。
【請求項5】
前記クランプネジの先端のうち、前記クランプネジの軸線回りの周方向の一部のみが前記座面に接触する、
請求項1または2に記載の転削工具。
【請求項6】
前記インサート本体は、前記中心軸に沿った方向において前記工具本体の先端側とは反対側の後端側に向けて、定められた寸法以上の移動が規制されている、
請求項1または2に記載の転削工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転削工具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1の刃先交換式フライスが知られる。刃先交換式フライスは、軸線回りに回転させられる工具本体と、複数の切削インサートと、を備える。工具本体は、先端外周部にインサート取付座を有する。切削インサートは、インサート取付座にクランプネジによって着脱可能に取り付けられる。クランプネジは、インサート取付座に形成されたネジ孔に締結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような構成においては、クランプネジを締結した状態で、クランプネジの先端がインサートクランプ用座面に面接触する。このため、切削インサートを工具本体に取り付ける際、クランプネジをネジ孔に締め込んでいくと、クランプネジの先端とインサートクランプ用座面との間に生じる摩擦力により、旋削インサートが、意図しない方向に不用意に位置ずれしてしまうことがある。切削インサートが位置ずれした場合、その位置ずれを補正するため、切削インサートの位置調整をしなければならない。このため、切削インサートを工具本体に取り付けるに際しては、作業の手間が掛かってしまう。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑み、切削インサートの位置ずれを抑え、切削インサートの工具本体への取付を容易に行うことができる転削工具を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の転削工具の一つの態様は、中心軸回りに回転させられる工具本体と、前記工具本体の先端外周部に形成されたインサート取付座に取り付けられる切削インサートと、前記切削インサートを前記インサート取付座に対して着脱可能に固定するクランプネジと、を備え、前記切削インサートは、インサート本体と、前記インサート本体に設けられた切刃と、前記インサート本体に設けられ、前記クランプネジの先端が接触する平面状の座面と、を備え、前記クランプネジは、前記座面に直交する方向に対して傾斜して設けられている。
【0007】
本発明の転削工具の一つの態様によれば、切削インサートをインサート取付座に対して固定するクランプネジが、インサート本体の座面に直交する方向に対して傾斜している。このため、切削インサートをインサート取付座に対して固定する際に、クランプネジを締め込んでいくと、クランプネジの先端から座面に対し、座面に直交する方向に対して傾斜した方向から押圧力が作用する。この押圧力の分力は、クランプネジの傾斜させる方向に対応する所望の方向に作用する。これによって、切削インサートが、所望の方向に押圧され、不用意な方向に位置ずれしてしまうことが抑えられる。したがって、切削インサートの不用意な方向への位置ずれを補正する必要が抑えられる。その結果、切削インサートの位置ずれを抑え、切削インサートの工具本体への取付を容易に行うことができる。
【0008】
上記転削工具において、前記クランプネジは、前記座面に直交する方向に対する前記クランプネジの軸線の傾斜角度θが、
1°≦θ≦3°
となるように設けられていてもよい。
【0009】
この場合、クランプネジを締め込んでいったときに、クランプネジの先端から座面に対して所望の方向へ適度な押圧力が作用し、切削インサートの位置ずれを有効に抑えることができる。
【0010】
上記転削工具において、前記座面に直交する方向から見た際に、前記座面に直交する直交軸回りの周方向において、前記中心軸に沿った軸方向で前記工具本体の先端側を向く方向に対し、前記クランプネジは、前記周方向の前記クランプネジの締め込み側に、
0°<δ<180°
となる角度δの方向に傾斜していてもよい。
【0011】
この場合、クランプネジを締め込んでいくと、クランプネジの先端から座面に対して作用する力により、切削インサートが、中心軸に沿って工具本体の後端側に向けて押圧される。これにより、切削インサートが、工具本体の先端側に向けて突出してしまうことが抑えられる。
【0012】
上記転削工具において、前記クランプネジは、前記クランプネジを締め込んだ際に前記クランプネジと前記座面との間に生じる摩擦力によって前記切削インサートを前記工具本体の後端側に向けて押圧するよう、前記座面に直交する方向に対して傾斜して設けられていてもよい。
【0013】
この場合、クランプネジを締め込んだ際にクランプネジと座面との間に生じる摩擦力によって切削インサートが、工具本体の後端側に向けて押圧される。これにより、切削インサートが、工具本体の先端側に向けて突出してしまうことが抑えられる。
【0014】
上記転削工具において、前記クランプネジの先端のうち、前記クランプネジの軸線回りの周方向の一部のみが前記座面に接触するようにしてもよい。
【0015】
この場合、クランプネジの先端のうち、クランプネジの軸線回りの周方向の一部のみが座面に接触することにより、クランプネジを締め込む際に、座面に対してクランプネジの先端が接触する部分から、切削インサートを、座面に沿ってクランプネジを締め込む方向に押圧力が作用する。これにより、切削インサートを、所望の方向に効率良く押圧することができる。
【0016】
上記転削工具において、前記インサート本体は、前記中心軸に沿った方向において前記工具本体の先端側とは反対側の後端側に向けて、定められた寸法以上の移動が規制されていてもよい。
【0017】
この場合、クランプネジを締め込んだ際にクランプネジと座面との間に生じる摩擦力によって切削インサートが、工具本体の後端側に向けて押圧された場合、インサート本体が工具本体の後端側に向けて過度に移動することを規制できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一つの態様の転削工具によれば、切削インサートの位置ずれを抑え、切削インサートの工具本体への取付を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態の転削工具を示す側面図である。
【
図2】本発明の一実施形態の転削工具を示す図であり、
図1のA-A矢視断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態の転削工具を示す図であり、
図1のB-B矢視断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態の切削インサートを示す斜視図である。
【
図5】本発明の一実施形態の切削インサートを示す図であり、
図4のC-C矢視断面図である。
【
図6】本発明の一実施形態の切削インサートにおける、底面に直交する方向に対するクランプネジの傾斜角度θを示す断面図である。
【
図7】本発明の一実施形態の切削インサートにおける、底面と直交する方向から見たクランプネジの軸線の傾斜方向を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態の転削工具の一例である刃先交換式フライスカッタ1、および、この刃先交換式フライスカッタ1が備える切削インサート(以下、単にインサート)30について、図面を参照して説明する。
【0021】
〔刃先交換式フライスカッタおよびインサートの概略構成〕
本実施形態の刃先交換式フライスカッタ1は、金属材料等の被削材にフライス加工を施す転削工具(切削工具)である。刃先交換式フライスカッタ1は、被削材に主に正面削り等の転削加工(切削加工)を施す。正面削りとは、被削材に対して、工具本体2の中心軸Oに垂直な加工面を形成するフライス削りである。
【0022】
図1~
図3に示すように、刃先交換式フライスカッタ1は、工具本体2と、複数のインサート30と、複数の調整部50(
図1、
図2参照)と、を備える。
【0023】
工具本体2は、中心軸Oを中心とする略円筒状である。工具本体2は、図示しない工作機械の主軸に装着され、主軸により中心軸O回りに回転させられる。
インサート30は、工具本体2の先端外周部に周方向に互いに間隔をあけて複数配置される。
図1~
図2において、インサート30は、工具本体2に配置された複数のインサート30のうち、1つのインサート30のみが図示されている。各インサート30は、切削インサートまたは切削チップと呼ばれる。インサート30は、工具本体2の先端外周部に着脱可能に装着される。工具本体2の先端外周部には、周方向に互いに間隔をあけて複数のインサート取付座4が設けられる。各インサート30は、各インサート取付座4に対して着脱可能に取り付けられる。
【0024】
図1、
図4に示すように、インサート30は、切刃7を有する。インサート取付座4に取り付けられたインサート30は、その切刃7が、工具本体2よりも先端側および径方向外側に突出して配置される。
図2、
図3に示すように、本実施形態の刃先交換式フライスカッタ1は、インサート取付座4が工具本体2に周方向に間隔をあけて複数箇所(例えば4箇所)設けられており、インサート30もインサート取付座4の数と同じ数だけ、複数個(例えば4個)設けられる。この刃先交換式フライスカッタ1は、いわゆる多刃タイプのフライスカッタである。なお、本実施形態では、転削工具として多刃タイプのものを例示したが、必ずしも多刃タイプに限定されない。
【0025】
刃先交換式フライスカッタ1は、その工具本体2の上側部分が工作機械の主軸に取り付けられる。刃先交換式フライスカッタ1は、主軸により、工具本体2が中心軸O回りの工具回転方向Tに回転させられつつ、中心軸Oに交差する方向(例えば直交する方向)に移動させられる。そして、工具本体2に装着された複数のインサート30の切刃7により、被削材をフライス加工する。
【0026】
〔本実施形態で用いる向き(方向)の定義〕
本実施形態では、工具本体2の中心軸Oに沿う方向(中心軸Oが延びる方向)を、軸方向と呼ぶ。後述するように工具本体2は、軸方向に延びる円柱状である。工具本体2の軸方向を向く両側を向く2つの面のうち一方の面からはインサート30が突出する。以下の説明において、工具本体2の軸方向を向く面であってインサート30が突出する面が向く方向を先端側と呼び、その反対側を後端側と呼ぶ。
中心軸Oに直交する方向を径方向と呼ぶ。径方向のうち、中心軸Oに接近する向きを径方向の内側と呼び、中心軸Oから離れる向きを径方向の外側と呼ぶ。
中心軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。周方向のうち、切削加工時に工作機械の主軸により工具本体2が回転させられる向きを、工具回転方向Tと呼び、これとは反対の回転方向を、工具回転方向Tとは反対方向(または反工具回転方向)と呼ぶ。
【0027】
〔工具本体の説明1〕
工具本体2は、軸方向に延びる円柱状である。工具本体2は、例えば鋼材製である。
図1、
図2に示すように、工具本体2は、チップポケット6と、インサート取付座4と、支持部24と、窪み部25と、を有する。
【0028】
図2、
図3に示すように、工具本体2には、取付部5が形成される。取付部5は、工具本体2の後端面に開口し、この後端面から先端側に窪む穴である。取付部5には、工作機械の主軸が挿入される。
【0029】
図1および
図2に示すように、チップポケット6は、工具本体2の先端外周部に周方向に互いに間隔をあけて複数設けられる。チップポケット6は、工具本体2の先端外周部において凹状に窪んで形成される。
インサート取付座4は、工具本体2の先端外周部のうち、チップポケット6の工具回転方向Tとは反対方向に隣接して配置される。言い換えると、チップポケット6が、インサート取付座4に対して工具回転方向Tに隣接して配置される。インサート取付座4は、インサート30の形状に対応して、長方形穴状または溝状をなす。
インサート取付座4の詳しい説明および工具本体2の上述以外の部分の説明については、別途後述する。
【0030】
〔インサート〕
図4に示すように、インサート30は、例えば正面フライス加工(正面削り)に用いられる正面フライス用インサートである。インサート30は、先端部31tを軸方向先端側に向けた状態で工具本体2に取り付けられる。工具本体2に装着される複数のインサート30としては、互いに切刃7の形状が同一である1種類のみが用いられてもよいし、互いに切刃7の形状が異なる複数種類が用いられてもよい。
インサート30は、工具本体2のインサート取付座4に取り付けられるインサート本体31と、インサート本体31のすくい面32と逃げ面33との交差稜線に沿って延び、インサート本体31の先端外周部に配置される切刃7と、クランプ凹部37と、を有する。
【0031】
インサート本体31は、多角形板状である。本実施形態の例では、インサート本体31が長方形板状である。インサート30がインサート取付座4に装着されると、インサート本体31の長方形面(多角形面、主面31fおよび裏面31g)の長手方向は、工具本体2の軸方向に沿って配置される(
図1参照)。また、インサート本体31の長方形面の短手方向は、工具本体2の径方向に沿って配置される(
図3参照)。
【0032】
インサート本体31は、長方形板状の台金部34と、該台金部34の1つのコーナ部に接合され、切刃7が形成された三角形板状の刃部35と、を有する。
台金部34は、例えば超硬合金製である。刃部35は、台金部34よりも硬度が高いダイヤモンド焼結体やcBN焼結体等の超高圧焼結体製である。ただしこれに限らず、インサート本体31は、台金部34および刃部35を含む全体が例えば超硬合金製であり、単一部材により一体に形成されていてもよい。
【0033】
本実施形態においては、刃部35が、インサート本体31の主面31fおよび裏面31gを構成する一対の多角形面(長方形面)のうち、一方の多角形面(主面31f)の1つのコーナ部に配置されて、台金部34にロウ付けや一体焼結等により接合されている。上記コーナ部は、インサート30がインサート取付座4に装着されたときに、刃先交換式フライスカッタ1の先端外周部に位置するコーナ部である。したがって、上記コーナ部は、先端部31tのコーナ部である。
【0034】
図4、
図5に示すように、台金部34の一方の多角形面である主面31fには、主面31fから厚さ方向に窪むクランプ凹部37が形成されている。本実施形態の例では、インサート30を厚さ方向から見た平面視で、クランプ凹部37がD字状をなす。ただし、クランプ凹部37は、平面視でD字状に限らない。クランプ凹部37の深さは、インサート本体31の短手方向に沿って刃部35とは反対側の端部から刃部35側へ向かうにしたがい深くなる。つまりクランプ凹部37の底面37bは、主面31fに対して傾斜している。インサート30がインサート取付座4に装着されたときに、クランプ凹部37の底面37bは、径方向外側に向かうにしたがい工具回転方向Tとは反対方向に向けて延びる。クランプ凹部37の底面37bは、インサート30を工具本体2に取り付けた状態で、工具本体2の中心軸Oを含む仮想平面(図示省略)と平行に広がる平面状をなす。
【0035】
図4に示すように、台金部34の一方の多角形面において、クランプ凹部37と刃部35との間に位置する部分には、該多角形面から厚さ方向に突出するリブ38が形成されている。インサート30の平面視において、リブ38は、略直角三角形状をなす刃部35の斜辺と略平行に、直線状に延びる。リブ38は、刃部35に対してインサート本体31の長手方向および短手方向から対向するように配置される。このため、インサート30がインサート取付座4に装着されたときに、リブ38は、切刃7に対して、軸方向の後端側からかつ径方向の内側から、対向して配置される。リブ38には、切刃7が被削材を切削して生じた切屑が接触する。
【0036】
インサート30の厚さは、インサート本体31の短手方向に沿って、刃部35から該刃部35とは反対側の端部へ向かうにしたがい厚くなる。すなわち、
図3に示すように、インサート30がインサート取付座4に装着されたときに、インサート30の厚さは、径方向内側に向かうにしたがい厚くなる。
【0037】
インサート30がインサート取付座4に装着されたときに、切刃7のアキシャルレーキ(軸方向すくい角)は、ポジティブ(正)角である。
図4において、切刃7のうち、インサート本体31の短手方向に延びる部分は、正面刃7aである。正面刃7aは、直線状である。なお、正面刃7aは直線状に限らず、例えば、大きな曲率半径を有する凸曲線状等であってもよい。正面刃7aは、インサート30がインサート取付座4に装着されたときに、該インサート取付座4から工具本体2の先端側に向けて突出する。
切刃7のうち、インサート本体31の長手方向に延びる部分は、外周刃7bである。外周刃7bは、直線状である。外周刃7bは、インサート30がインサート取付座4に装着されたときに、該インサート取付座4から工具本体2の径方向外側に向けて突出する。
切刃7のうち、正面刃7aと外周刃7bとの間に位置する部分は、コーナ刃7cである。コーナ刃7cは、凸曲線状または直線状である。コーナ刃7cは、インサート30がインサート取付座4に装着されたときに、該インサート取付座4から工具本体2の先端外周側に向けて突出する。
【0038】
図4に示すように、インサート30の後端面30aは、後述する調整部50からの軸方向先端側へ向けた押圧力を受ける被押圧面として機能する。これにより、調整部50からの押圧力を、インサート30の後端面30aの広い範囲で受けることができる。後端面30aは、中心線Cに垂直な方向に広がる平面状である。したがって、ナット部材52からインサート30への押圧バランスが安定する。
【0039】
〔工具本体の説明2〕
工具本体2のインサート取付座4について、詳しく説明する。
図2、
図3に示すように、インサート取付座4は、工具本体2の先端面と外周面とに開口して軸方向に延びる。インサート取付座4は、工具回転方向Tとは反対方向を向く第1壁面8と、工具回転方向Tを向く第2壁面9と、該インサート取付座4の径方向内側の端部に位置して径方向外側を向く第3壁面10と、を有する。
【0040】
図2、
図3に示すように、本実施形態の例では第1壁面8が、工具本体2の中心軸Oを含む仮想平面(図示省略)と平行に広がる平面状であり、第3壁面10は、第1壁面8と略直交する平面状である。また第2壁面9は、径方向外側に向かうにしたがい工具回転方向Tに向けて延びる。このため、第2壁面9と第1壁面8との間の距離(インサート取付座4の周方向の幅)は、径方向外側へ向かうにしたがい小さくなる。
【0041】
インサート30は、インサート取付座4に対して軸方向の後端側に向けて挿入される。インサート取付座4にインサート30が挿入されたときに、インサート30の厚さ方向を向く主面31fは、第1壁面8と接触する。なお、後述のようにインサート30をクランプネジ19で固定した際には、インサート30の厚さ方向を向く主面31fと、第1壁面8との間に、僅かに隙間が設けられる。インサート30の厚さ方向を向く裏面31gは、第2壁面9と接触する。インサート30の短手方向を向く側面31hは、第3壁面10と接触する。インサート30は、第1壁面8と第2壁面9との間で周方向から挟持される。
【0042】
本実施形態の例では、上述のようにインサート取付座4の周方向の幅が、径方向外側へ向かうにしたがい小さくなるので、インサート取付座4に挿入されたインサート30が、インサート取付座4に対して径方向外側に移動することは抑制される。つまり、インサート取付座4からインサート30が径方向外側へ抜け出すことが防止される。
インサート30は、インサート取付座4に対して軸方向に沿ってスライド移動する。つまり、インサート30は、工具本体2に対して軸方向に沿ってスライド移動する。
【0043】
インサート30は、クランプネジ19により、工具本体2に固定される。クランプネジ19は、工具本体2に形成されたクランプネジ孔11にねじ込まれる。クランプネジ19は、いわゆるイモネジであり、軸線Nに沿って延びる円柱状であり、その外周面には、雄ネジ部が形成される。
クランプネジ孔11は、工具本体2の外周面および第1壁面8に開口する。クランプネジ孔11の内周面には、雌ネジ部が形成される。クランプネジ孔11は、工具回転方向Tへ向かうにしたがい径方向外側へ向けて延びる。
【0044】
クランプネジ孔11にねじ込まれるクランプネジ19の先端は、インサート30のクランプ凹部37の底面(座面)37bに接触する。クランプネジ19がクランプネジ孔11にねじ込まれることにより、インサート30が第2壁面9に押し付けられる。これにより、インサート30は、クランプネジ19の先端と第2壁面9との間に挟み込まれることで、インサート取付座4に固定され、工具本体2に対して軸方向に移動不能に固定される。
【0045】
図6に示すように、クランプネジ19は、クランプネジ19を締め込んだ際にクランプネジ19と底面37bとの間に生じる摩擦力によってインサート30を工具本体2の後端側に向けて押圧するよう、底面37bに直交する方向に対して傾斜して設けられる。このため、クランプネジ孔11、及びクランプネジ孔11にねじ込まれるクランプネジ19は、インサート取付座4に取り付けられるインサート30のクランプ凹部37の底面37bに直交する方向D1(すなわち、底面37bの法線方向)に対して傾斜して設けられる。クランプネジ孔11にねじ込まれた状態で、クランプネジ19は、クランプネジ19の軸線Nが、底面37bから離間するにしたがって、方向D1から離間するよう傾斜して設けられる。なお、本実施形態において方向D1は、中心軸Oと直交する。
【0046】
ここで、
図7に示すように、底面37bに直交する方向D1から見た際、底面37bに直交する方向D1に延びる軸回り(
図7中で時計回り)の周方向において、中心軸Oに沿った軸方向で工具本体2の先端側を0°とし、軸方向で工具本体2の後端側を180°とする。クランプネジ19は、軸方向で工具本体2の先端側を向く方向(0°方向)に対し、周方向のクランプネジ19の締め込み側に、
0°<δ<180°
となる角度δの方向に傾斜して設けられるのが好ましい。
換言すると、軸方向の工具本体2の先端側を向く方向(0°方向)と、クランプネジ19が傾斜する方向とがなす角度δは、周方向Dcにおいてクランプネジ19の締め込み側に、
0°<δ<180°
であるのが好ましい。また、角度δは、
0°<δ<90°
であるのが、より好ましい。さらに、角度δは、
30°<δ<90°であることが特に好ましい。
本実施形態では、クランプネジ19は、角度δ=35°となるように、底面37bに直交する方向D1に対して傾斜して設けられる。
【0047】
このように、クランプネジ19が、インサート本体31の底面37bに直交する方向D1に対して傾斜することで、インサート30をインサート取付座4に対して固定する際に、クランプネジ19を締め込んでいくと、クランプネジ19の先端から底面37bに対し、底面37bに直交する方向D1に対して傾斜した方向から押圧力Fが作用する。
図6に示すように、クランプネジ19が傾斜することで、クランプネジ19の先端のうち、クランプネジ19の軸線N回りの周方向の一部の部分19pのみが底面37bに接触する。クランプネジ19を締め込む際に、底面37bに対してクランプネジ19の先端が接触する部分19pから、インサート30を、底面37bに沿ってクランプネジ19を締め込む方向に押圧力Fが作用する。クランプネジ19が、前記角度δの方向に傾斜することで、クランプネジ19の先端から底面37bに対して作用する押圧力Fにより、インサート30が、中心軸Oに沿って工具本体2の後端側に向けて押圧される。
【0048】
ここで、
図6に示すように、クランプネジ19は、底面37bに直交する方向D1に対するクランプネジ19の軸線Nの傾斜角度θが、
1°≦θ≦3°
となるように設けられる。
底面37bに直交する方向D1に対するクランプネジ19の軸線Nの傾斜角度θが1°を下回ると、クランプネジ19を傾斜させることによる押圧力Fが小さくなり、インサート30を工具本体2の後端側に押圧する効果が発揮されにくくなる。このため、傾斜角度θは、1°以上であることが好ましい。また、底面37bに直交する方向D1に対するクランプネジ19の軸線Nの傾斜角度θが大きくなるほど、インサート30を、クランプネジ19の先端と第2壁面9との間に挟み込む力が小さくなってしまうため、傾斜角度θは3°以下であることが好ましい。
【0049】
インサート本体31は、後述する第1ネジ軸53と工具本体2のネジ孔24a(
図2参照)との間のバックラッシュ、及び第2ネジ軸54とナット部材52との間のバックラッシュの分だけ、軸方向に変位可能となっている。このため、インサート本体31は、軸方向において工具本体2の反対側の後端側に向けて、定められた寸法以上の移動が規制される。したがって、底面37bに直交する方向D1に対するクランプネジ19の軸線Nの傾斜角度θが3°を上回っても、第1ネジ軸53と工具本体2のネジ孔24aと間のバックラッシュ、及び第2ネジ軸54とナット部材52との間のバックラッシュが吸収されれば、それ以上のインサート本体31の軸方向の後端側への移動が規制される。
【0050】
〔調整部〕
図4に示すように、調整部50は、工具本体2の外周に、周方向に互いに間隔をあけて複数配置される。調整部50は、インサート30を軸方向の先端側へ向けて押圧し、インサート30の軸方向の位置を調整する。調整部50は、工具本体2に対してインサート30の軸方向の位置を調整することにより、切刃7の軸方向の位置を調整する。調整部50の数は、インサート30の数と同一であり、本実施形態の例では、工具本体2の外周に調整部50が複数個(例えば4個)設けられる。
【0051】
調整部50は、軸部材51と、ナット部材52と、を有する。
軸部材51は、工具本体2に支持される。軸部材51は、工具本体2に螺着される。ナット部材52は、軸部材51に螺着し、インサート30に接触する。
【0052】
図4に示すように、軸部材51の中心線Cは、工具本体2の軸方向に沿って延びる。すなわち、調整部50の中心線Cは、軸方向に沿って延びる。軸部材51の中心線Cが延びる方向は、工具本体2の軸方向に相当する。軸部材51は、工具本体2(支持部24)に対して中心線C回りに回転させられることにより、ねじの作用で工具本体2に対して軸方向に移動する。ナット部材52は、軸部材51および工具本体2に対して中心線C回りに回転させられることにより、ねじの作用で軸部材51および工具本体2に対して軸方向に移動する。
【0053】
軸部材51は、軸部材51の後端部に位置する第1ネジ軸53と、先端部に位置する第2ネジ軸54と、軸方向に沿う第1ネジ軸53と第2ネジ軸54との間に位置する操作部55と、を有する。
第1ネジ軸53の外径は、第2ネジ軸54の外径よりも大きい。第1ネジ軸53の外周面および第2ネジ軸54の外周面には、それぞれ、雄ネジ部が形成される。第1ネジ軸53の雄ネジ部と、第2ネジ軸54の雄ネジ部とは、互いにネジのピッチが異なる。具体的には、第1ネジ軸53の雄ネジ部のネジのピッチが、第2ネジ軸54の雄ネジ部のネジのピッチよりも大きい。
【0054】
操作部55は、円柱状または円板状である。操作部55の外径は、第1ネジ軸53の外径および第2ネジ軸54の外径よりも大きい。操作部55の外周面には、軸操作穴55aが開口する。軸操作穴55aは、操作部55の外周面に、中心線C回りに互いに間隔をあけて複数(例えば等間隔に4つ)設けられる。軸操作穴55aは、中心線Cに直交する方向に延びる。軸操作穴55aには、図示しないレンチ等の作業用工具が挿入される。
【0055】
ナット部材52は、中心線Cを中心とする円筒状または円形リング板状である。ナット部材52の外径は、軸部材51の外径よりも大きい。ナット部材52の内周面には、雌ネジ部が形成される。ナット部材52は、第2ネジ軸54に螺着する。ナット部材52の外周面には、ナット操作穴52aが開口する。ナット操作穴52aは、ナット部材52の外周面に、中心線C回りに互いに間隔をあけて複数(例えば等間隔に5つ)設けられる。ナット操作穴52aは、中心線Cに直交する方向に延びる。ナット操作穴52aには、図示しないレンチ等の作業用工具が挿入される。
【0056】
ナット部材52の先端面は、インサート30の後端面に対して、後端側から接触する。このため、クランプネジ19を緩めた状態または仮締めした状態において、工具本体2に対する軸部材51のねじ込み量、および、軸部材51に対するナット部材52のねじ込み量のいずれかを調整することにより、インサート30の軸方向の位置が調整される。すなわち、作業用工具を操作して、軸部材51およびナット部材52のいずれかを中心線C回りに回転させることにより、インサート取付座4に対して、インサート30および切刃7の軸方向の位置が調整可能である。インサート30の位置調整を行った後は、クランプネジ19をねじ込んで本締めすることにより、インサート取付座4に対してインサート30が固定される。
なお、クランプネジ19を本締めした状態において、工具本体2に対する軸部材51のねじ込み量、および、軸部材51に対するナット部材52のねじ込み量のいずれかを調整することにより、インサート30の軸方向の位置を微調整してもよい。
【0057】
〔工具本体の説明3〕
工具本体2の上述以外の部分について、説明する。
図1、
図2に示すように、支持部24は、調整部50の軸方向の後端側に配置されて、調整部50を支持する。支持部24は、工具本体2の外周面に、周方向に互いに間隔をあけて複数配置される。支持部24の数は、調整部50の数と同一であり、本実施形態の例では、工具本体2の外周に支持部24が複数個(例えば4個)設けられる。支持部24は、工具本体2の外周面のうち、後端部に配置される。
【0058】
図2に示すように、支持部24は、軸方向に延びるネジ孔24aを有する。ネジ孔24aは、支持部24を軸方向に貫通し、支持部24の先端面および後端面に開口する。ネジ孔24aの内周面には、雌ネジ部が設けられる。ネジ孔24aには、第1ネジ軸53が螺着する。
軸方向から見て、支持部24と、調整部50と、インサート取付座4と、インサート30とは、互いに重なって配置される。
【0059】
図1、
図2に示すように、径方向から見て、窪み部25は、工具本体2の外周面において調整部50と重なる位置に配置されて、径方向内側に窪む。窪み部25の数は、調整部50の数と同一であり、本実施形態の例では、工具本体2の外周に窪み部25が複数個(例えば4個)設けられる。本実施形態の例では、窪み部25が長方形穴状である。窪み部25は、軸方向に延びる。
なお、本実施形態において、周方向に隣り合う窪み部25同士の間の部分2bは、窪み部25に対して径方向外側に凸となっている。しかしながら、窪み部25は、周方向に沿って一つながりの円柱面であってもよい。この場合、窪み部25は、旋盤によって加工することができる。
【0060】
調整部50の一部は、窪み部25内に配置される。図示の例では、調整部50のうち、操作部55の一部(径方向内側の端部)と、ナット部材52の一部(径方向内側の端部)とが、窪み部25内に位置する。軸方向から見て、操作部55の一部(径方向内側の端部)と、ナット部材52の一部(径方向内側の端部)と、窪み部25とは、互いに重なって配置される。
【0061】
〔本実施形態による作用効果〕
以上説明した本実施形態の刃先交換式フライスカッタ1によれば、インサート30をインサート取付座4に対して固定するクランプネジ19が、インサート本体31の底面37bに直交する方向D1に対して傾斜している。このため、インサート30をインサート取付座4に対して固定する際に、クランプネジ19を締め込んでいくと、クランプネジ19の先端から底面37bに対し、底面37bに直交する方向D1に対して傾斜した方向から押圧力Fが作用する。この押圧力Fの分力は、底面37bに沿った方向に作用する。これによって、インサート30が、底面37bに沿った方向に押圧され、不用意な方向に位置ずれしてしまうことが抑えられる。したがって、インサート30の不用意な方向への位置ずれを補正する必要が抑えられる。その結果、インサート30の位置ずれを抑え、インサート30の工具本体2への取付を容易に行うことができる。
【0062】
また本実施形態では、クランプネジ19の軸線Nの傾斜角度θが、1°≦θ≦3°となるように設けられる。これにより、クランプネジ19を締め込んでいったときに、クランプネジ19の先端から底面37bに対して適度な押圧力Fが作用し、インサート30の位置ずれを有効に抑えることができる。
【0063】
また本実施形態では、中心軸Oに沿った軸方向で工具本体2の先端側を向く方向に対し、クランプネジ19は、周方向のクランプネジ19の締め込み側に、0°<δ<180°となる角度δの方向に傾斜している。これにより、クランプネジ19を締め込んでいくと、クランプネジ19の先端から底面37bに対して作用する力により、インサート30が、中心軸Oに沿って工具本体2の後端側に向けて押圧される。したがって、インサート30が、工具本体2の先端側に向けて突出してしまうことが抑えられる。
【0064】
また本実施形態では、クランプネジ19を締め込んだ際にクランプネジ19と底面37bとの間に生じる摩擦力によってインサート30が、工具本体2の後端側に向けて押圧される。これにより、インサート30が、工具本体2の先端側に向けて突出してしまうことが抑えられる。
【0065】
また本実施形態では、クランプネジ19の先端のうち、クランプネジ19の軸線N回りの周方向の一部のみが底面37bに接触することにより、クランプネジ19を締め込む際に、底面37bに対してクランプネジ19の先端が接触する部分から、インサート30を、底面37bに沿ってクランプネジ19を締め込む方向に押圧力Fが作用する。これにより、インサート30を、所望の方向に効率良く押圧することができる。
【0066】
また本実施形態では、インサート本体31は、中心軸Oに沿った方向において工具本体2の先端側とは反対側の後端側に向けて、定められた寸法以上の移動が規制される。このため、クランプネジ19を締め込んだ際にクランプネジ19と底面37bとの間に生じる摩擦力によってインサート30が、工具本体2の後端側に向けて押圧された場合、インサート本体31が工具本体2の後端側に向けて過度に移動することを規制できる。
【0067】
〔本発明に含まれるその他の構成〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の変更等が可能である。
【0068】
前述の実施形態では、インサート30が、調整部50を備える例を挙げたが、これに限らない。インサート30は、調整部50による工具本体2に対する軸方向への位置調整ができない構成としてもよい。
【0069】
また、前述の実施形態では、インサート30のインサート本体31の構成について説明したが、その構成は適宜変更可能である。
また、前述の実施形態では、インサート30を、刃先交換式フライスカッタ1に備えるようにしたが、本発明を適用する転削工具は、刃先交換式フライスカッタ1に限らず、他の転削工具であってもよい。
【0070】
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例およびなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。
【符号の説明】
【0071】
1…刃先交換式フライスカッタ(転削工具)
2…工具本体
4…インサート取付座
7…切刃
19…クランプネジ
30…インサート(切削インサート)
31…インサート本体
37b…底面(座面)
N…軸線
O…中心軸
δ…角度
θ…傾斜角度