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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109144
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240806BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20240806BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20240806BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240806BHJP
【FI】
F21S2/00 330
F21V5/00 320
F21V5/00 510
F21V5/00 610
F21V5/04 200
F21V5/04 350
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013746
(22)【出願日】2023-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 廉
(72)【発明者】
【氏名】高山 良平
(57)【要約】
【課題】一つのカップレンズにより複数の光源ごとに光軸や幅の異なるほぼ対称的な配光を得ることのできる照明装置を提供すること。
【解決手段】実施形態の照明装置は、カップレンズと、複数の光源とを備える。前記カップレンズは、略円錐台の形状の本体部を有する。前記複数の光源は、前記本体部の面積が小さい底面側に配置される。前記カップレンズは、前記本体部の面積が小さい底面側に設けられた凹部の底面の略中央に設けられる凸レンズ部と、前記本体部の外周側面に設けられる全反射部とを有する。前記複数の光源は、前記凸レンズ部および前記全反射部の配光ごとに区分された領域を使用する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円錐台の形状の本体部を有するカップレンズと、
前記本体部の面積が小さい底面側に配置される複数の光源と、
を備え、
前記カップレンズは、前記本体部の面積が小さい底面側に設けられた凹部の底面の略中央に設けられる凸レンズ部と、前記本体部の外周側面に設けられる全反射部とを有し、
前記複数の光源は、前記凸レンズ部および前記全反射部の配光ごとに区分された領域を使用する、
照明装置。
【請求項2】
前記本体部の面積が大きい底面側に配置される拡散部を有する、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記複数の光源は、前記拡散部を複数の配光に対して共通して使用する、
請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記拡散部は、マイクロレンズアレイである、
請求項2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記拡散部は、前記本体部の面積が大きい底面側に設けられるフランジ部の前記本体部と反対側の面に設けられる、
請求項2に記載の照明装置。
【請求項6】
前記フランジ部は、出射面側から見て略矩形である、
請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記複数の光源の個々の光源は、単一の発光ダイオードまたは複数の発光ダイオードから形成される、
請求項1に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小型で光効率が高い、略カップ状の外形を有する、いわゆるカップレンズが知られており、各種の照明装置に用いられている(例えば、特許文献1~3等を参照)。
【0003】
通常、1つのカップレンズに発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の点状の光源が1つ設けられるが(例えば、特許文献3等を参照)、一つのカップレンズに複数の光源が用いられる場合もある(例えば、特許文献1、2等を参照)。なお、特許文献1、2は、色ムラ対策や、白熱電球のような全方向へのバランスのよい配光を得ること等を目的としており、複数の光源を同時に点灯させ、全体として一つの配光を得るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-49214号公報
【特許文献2】特開2013-140318号公報
【特許文献3】特開2012-101726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、乗用車のオーバーヘッドコンソール(OHC)等に配置される照明装置の場合、運転席側のスポット照明、助手席側のスポット照明、両スポット照明を点灯するルーム照明の3通りの点灯状態があり、光源の点灯・消灯により異なる配光が選択される。また、二つのスポット照明は照明装置からの光軸の方向が異なり、配光の幅が若干異なるだけで、ほぼ対称的な配光となっている。従って、前述の特許文献1、2の手法によって実現することは困難である。
【0006】
すなわち、特許文献1は色ムラ対策として一つカップレンズに少し位置をずらした二つの光源を用い、光の経路がほぼ共有されているため、複数の光源ごとに光軸等が大きく異なる配光を実現することは困難である。また、特許文献2は白熱電球のような全方向へのバランスのよい配光を得るものであり、前方、側方、後方の配光を補完できるような構造であり、光軸や幅の異なるほぼ対称的な二つのスポット照明を含むオーバーヘッドコンソール用の照明装置のような複数の配光を切り替えて用いる用途には使用できない。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、一つのカップレンズにより複数の光源ごとに光軸や幅の異なるほぼ対称的な配光を得ることのできる照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る照明装置は、カップレンズと、複数の光源とを備える。前記カップレンズは、略円錐台の形状の本体部を有する。前記複数の光源は、前記本体部の面積が小さい底面側に配置される。前記カップレンズは、前記本体部の面積が小さい底面側に設けられた凹部の底面の略中央に設けられる凸レンズ部と、前記本体部の外周側面に設けられる全反射部とを有する。前記複数の光源は、前記凸レンズ部および前記全反射部の配光ごとに区分された領域を使用する。
【0009】
本発明の一態様に係る照明装置は、一つのカップレンズにより複数の光源ごとに光軸や幅の異なるほぼ対称的な配光を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態にかかる照明装置の外観斜視図である。
図2図2は、図1と異なる視点からの照明装置の外観斜視図である。
図3図3は、照明装置の正面図である。
図4図4は、照明装置の平面図である。
図5図5は、図4のY-Y断面図である。
図6図6は、図3のX-X断面図である。
図7図7は、ケースが追加された照明装置のY-Y断面図(図5に対応する断面図)における光源からの光の出射の例を示す図である。
図8図8は、ケースが追加された照明装置のX-X断面図(図6に対応する断面図)における光源からの光の出射の例を示す図である。
図9図9は、一方の光源の点灯時の照度のシミュレーション結果の例を示す図である。
図10図10は、両方の光源の点灯時の照度のシミュレーション結果の例を示す図である。
図11図11は、複数の配光のサイズを変えた変形例を示す図である。
図12図12は、複数のカップレンズによる比較例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態に係る照明装置について図面を参照して説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、1つの実施形態や変形例に記載された内容は、原則として他の実施形態や変形例にも同様に適用される。
【0012】
図1は、一実施形態にかかる照明装置1の外観斜視図であり、出射面の裏側から見た図である。図2は、図1と異なる視点からの照明装置1の外観斜視図であり、出射面側から見た図である。図3は、照明装置1の正面図である。図4は、照明装置1の平面図である。図5は、図4のY-Y断面図である。図6は、図3のX-X断面図である。なお、照明装置1が乗用車内に配置されることを想定している。また、乗用車としては、車内から進行方向(X軸の正方向)を向いて右側に運転席があり左側に助手席がある右ハンドル車を想定している。
【0013】
また、図面において、照明装置1は、装置筐体と、光源が配置される基板とが省略されている。また、照明装置1は、乗用車のウインドウシールドの上部から天井にかけて運転席と助手席との間に設けられるオーバーヘッドコンソールに、出射面を下向きから非進行方向(X軸の負方向)にやや傾けて(例えば18.5°傾斜)設けられることが想定されているが、使用時の姿勢はこれに限定されるものではない。また、照明装置1の配光は、運転席を照らすスポット照明と、助手席を照らすスポット照明と、両方のスポット照明によるルーム照明とに対応したものとしているが、用途により配光の数や形状は変更可能である。
【0014】
図1図6において、照明装置1は、カップレンズ2と、複数(図示の例では2個)の光源3(31、32)とを備えている。カップレンズ2は、略円錐台の形状の本体部2aと、本体部2aの面積が大きい底面側に設けられる平板状で略矩形状のフランジ部2bとを備えている。カップレンズ2はシリコーン等により一体に形成される。
【0015】
複数の光源3(31、32)は、カップレンズ2の本体部2aの面積が小さい底面側に配置され、本体部2aに向けて光を出射する。すなわち、図示の例の二つの光源31、32は、それぞれ直方体状となっており、長手方向を進行方向に対してやや傾斜(発光面を下向きから非進行方向にやや傾斜)させ、運転席と助手席の並び方向(Y軸方向)に並んで配置され、発光面(図1における下面)をカップレンズ2の本体部2aの面積が小さい底面に平行で若干離れて配置されている。また、光源31、32は、進行方向において、非進行方向寄りに配置されている。なお、光源31、32とカップレンズ2の相対的なサイズやレンズ設計によっては、カップレンズ2の後述する凹部2z内に光源31、32が沈み込むように配置されるものであってもよい。また、複数の光源3(31、32)の個々の光源は、例えば、単一の発光ダイオードまたは複数の発光ダイオードから形成される。
【0016】
カップレンズ2の本体部2aの面積が小さい底面側には凹部2zが設けられ、その凹部2zの底面の略中央には凸レンズ部2cが設けられている。凸レンズ部2cは、所定の配光を得るように光の屈折が行われるように設計された自由曲面により形成されている。なお、凸レンズ部2cは、非球面凸レンズ面や球面凸レンズ面やフレネルレンズとしてもよい。
【0017】
また、本体部2aの外周側面は全反射部2dになっており、レンズ内部で光を全反射する。全反射部2dの断面形状は、所定の配光を得るように光の全反射が行われるように設計された自由曲面により形成されている。なお、全反射部2dの断面形状は、直線で成り立つ形状としてもよい。
【0018】
フランジ部2bの出射側には微細なマイクロレンズアレイによる拡散部2eが設けられている。拡散部2eは微細な粗面や散乱粒子が混入された樹脂等によっても実現できるが、光の吸収によるロスや、不要な方向への光の放射によるロスがある。この点、マイクロレンズアレイでは必要な方向への拡散に範囲の調整が行えるため、光のロスが低減でき、照度を向上させることができる。
【0019】
複数の光源3(31、32)は、凸レンズ部2cおよび全反射部2dの配光ごとに区分された領域を使用する。なお、配光ごとに区分された領域は、境界部分において一部重複していてもかまわない。すなわち、図4においてカップレンズ2の本体部2aの上半分の領域にある凸レンズ部2cおよび全反射部2dは光源31によって主に使用され、下半分の領域にある凸レンズ部2cおよび全反射部2dは光源31によって主に使用される。後述する図8の断面図(照明装置1のX-X断面図)において、一方の光源31は、経路L11を中心に経路L14と経路L17を入射光が通る範囲の領域を使用する。他方の光源32についても、左右対称の関係にある。後述する図7の断面図(照明装置1のY-Y断面図)は図の奥側の光源31がカップレンズ2の奥側の領域を使用する際の光の経路を示しているが、手前側の光源32はカップレンズ2の手前側の領域を使用することになる。
【0020】
また、複数の光源3(31、32)は、拡散部2eを複数の配光に対して共通して使用している。すなわち、同じ拡散部2eを両者の配光が交差することになる。後述する図8の断面図では、一方の光源31が経路L13を中心に経路L16と経路L19を出射光が通る範囲の領域を使用する。他方の光源32の出射光も、ほぼ同じ領域を共通使用する。後述する図7の断面図では、図の奥側の光源31からのカップレンズ2を通った出射光はカップレンズ2の出射面のほぼ全ての領域を使用し、手前側の光源32も同様である。なお、複数の光源により複数の配光を得る上で、出射面を共通使用することは必須ではなく、配光ごとに出射面を区分してもよい。
【0021】
図7は、ケース4が追加された照明装置1のY-Y断面図(図5に対応する断面図)における光源31からの光の出射の例を示す図である。なお、光源3(31、32)が配置される基板は省略されている。
【0022】
図7において、光源31から経路L1で出た光は、凸レンズ部2cにより屈折されて経路L2でレンズ内を進み、拡散部2eにより拡散されて経路L3で幅をもって出ていく。光源31から経路L4で出た光は、全反射部2dで全反射されて経路L5でレンズ内を進み、拡散部2eにより拡散されて経路L6で幅をもって出ていく。光源31から経路L7で出た光は、全反射部2dで全反射されて経路L8でレンズ内を進み、拡散部2eにより拡散されて経路L9で幅をもって出ていく。ここで、全反射部2dは、乗用車の進行方向側(図7における右側)に比べて非進行方向側(図7における左側)の傾斜が急になっており、下向きの配光とするようになっている。他方の光源32についても同様である。
【0023】
また、二つの光源31、32について拡散部2eは共通して使用され、出射面は小さな面積(例えば、10mm×10mm程度)となっているため、運転手等からは見えにくく、遮光によるグレアレス化の容易性が向上するとともに、出射面の隠密性向上による意匠性が向上する。例えば、図7において、ケース4の一端に小さな遮光部材5を設けることで、運転手等のアイポイントEPから出射面を見えなくすることができる。すなわち、カップレンズ2の出射面が複数の配光で共用され、面積が小さくなることで、ケース4の開口4aも小さくなり、アイポイントEPから容易に見えなくすることができる。
【0024】
図8は、ケース4が追加された照明装置1のX-X断面図(図6に対応する断面図)における光源31からの光の出射の例を示す図である。なお、光源3(31、32)が配置される基板は省略されている。
【0025】
図8において、光源31から経路L11で出た光は、凸レンズ部2cにより屈折されて経路L12でレンズ内を進み、拡散部2eにより拡散されて経路L13で幅をもって出ていく。光源31から経路L14で出た光は、全反射部2dで全反射されて経路L15でレンズ内を進み、拡散部2eにより拡散されて経路L16で幅をもって出ていく。光源31から経路L17で出た光は、凸レンズ部2cにより屈折されて経路L18でレンズ内を進み、拡散部2eにより拡散されて経路L19で幅をもって出ていく。光源32についても、左右対称となる点を除き同様である。
【0026】
図9は、一方の光源32の点灯時の照度のシミュレーション結果の例を示す図である。乗用車の進行方向を向いて右側の光源32からの光は左右反転して左側の座席(助手席)を照らす。反対側の光源31についても左右対称となる点を除き同様である。
【0027】
図10は、両方の光源3(32、31)の点灯時の照度のシミュレーション結果の例を示す図である。光源31による照度と光源32による照度とが重ねあわされたものとなる。
【0028】
上記の実施形態においては、運転席側のスポット照明と、助手席側のスポット照明とが、左右対称のものとしていたが、複数の配光のサイズや形状が同じである必要はない。図11は、複数の配光S1、S2のサイズを変えた変形例を示す図であり、図11においては、光源31による配光S1よりも、光源32による配光S2のサイズが大きくなるようにしている。なお、図11では、カップレンズ2と光源31、32の位置が左右対称に描かれているが、配光のサイズや形状を非対称にするために、例えば、カップレンズ2の全反射部2dを前後左右に非対称としてカップレンズ2を非対称にし、あるいは、光源31、32の位置を非対称にしてもよい。
【0029】
図12は、複数のカップレンズ21’、22’による比較例を示す図である。すなわち、カップレンズ21’と光源31’とにより配光S1’を得て、カップレンズ22’と光源32’とにより配光S2’を得るようにしている。そのため、カップレンズが2個となり、
・必要な光学スペースが大きくなる
・部品点数が多くなる
・コスト(材料費)が大きくなる
という問題がある。
【0030】
この点、図1図11の実施形態によれば、複数の光源に対して一つのカップレンズで済むため、光源ごとにカップレンズが必要となる場合に比べて小型化、部品点数削減、コスト低減を図ることができる。
【0031】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0032】
以上のように、実施形態に係る照明装置は、略円錐台の形状の本体部を有するカップレンズと、前記本体部の面積が小さい底面側に配置される複数の光源と、を備え、前記カップレンズは、前記本体部の面積が小さい底面側に設けられた凹部の底面の略中央に設けられる凸レンズ部と、前記本体部の外周側面に設けられる全反射部とを有し、前記複数の光源は、前記凸レンズ部および前記全反射部の配光ごとに区分された領域を使用する。これにより、一つのカップレンズにより複数の光源ごとに光軸や幅の異なるほぼ対称的な配光を得ることができる。もちろん、本実施形態によれば、完全に対称的な配光や、対称的でない配光を得ることもできる。
【0033】
すなわち、一つのカップレンズにより複数の配光を得る場合、カップレンズの領域の大部分を複数の配光により共用するとレンズ形状の設計が非常に複雑になり破綻して実現できない場合も生じるが、凸レンズ部と全反射部とを光源ごとに区分することで、所望の配光を得るためのレンズ形状の設計が容易になり、実現が可能となる。また、複数の光源に対して光軸の異なる同様な形状の配光を得る場合、カップレンズを線対称や点対称の形状とする必要があるが、光源ごとに使用する凸レンズ部と全反射部の領域を区分することで配光ごとに独立に設計することができ、カップレンズを線対称や点対称の形状とする必要もなくなる。
【0034】
また、一つのカップレンズにより複数の配光が得られることで、配光ごとにカップレンズが設けられる場合に比して小型化、部品点数削減、コスト低減を図ることができる。また、光源ごとに凸レンズ部と全反射部とを区分して使用するため、複数のほぼ対称的な配光を容易に実現することができる。
【0035】
また、前記本体部の面積が大きい底面側に配置される拡散部を有する。これにより、照度の均一性を高めることができる。また、光源の色ムラを抑制する効果もある。
【0036】
また、前記複数の光源は、前記拡散部を複数の配光に対して共通して使用する。これにより、出射面積が小さくなり、遮光によるグレアレス化の容易性が向上するとともに、出射面の隠密性向上による意匠性が向上する。
【0037】
また、前記拡散部は、マイクロレンズアレイである。これにより、光のロスを低減し、照度の低下を防止することができる。
【0038】
また、前記拡散部は、前記本体部の面積が大きい底面側に設けられるフランジ部の前記本体部と反対側の面に設けられる。これにより、フランジ部によってカップレンズの固定が容易になる。
【0039】
また、前記フランジ部は、出射面側から見て略矩形である。これにより、オーバーヘッドコンソール等に適用する際の意匠性を高めることができる。
【0040】
また、前記複数の光源の個々の光源は、単一の発光ダイオードまたは複数の発光ダイオードから形成される。これにより、必要とされる光量を得るための発光ダイオードの選定が容易になる。
【0041】
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 照明装置,2 カップレンズ,2a 本体部,2b フランジ部,2c 凸レンズ部,2d 全反射部,2e 拡散部,2z 凹部,3、31、32 光源,4 ケース,4a 開口,5 遮光部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12