(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109170
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】コンテンツ再生システム、方法及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
G10L 19/00 20130101AFI20240806BHJP
H04N 21/472 20110101ALI20240806BHJP
H04N 21/435 20110101ALI20240806BHJP
H04N 5/92 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
G10L19/00 312E
H04N21/472
H04N21/435
H04N5/92 010
G10L19/00 312F
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013808
(22)【出願日】2023-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】522502325
【氏名又は名称】株式会社アールスポーツウェブ
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】根岸 良多
【テーマコード(参考)】
5C053
5C164
【Fターム(参考)】
5C053GB06
5C053JA21
5C053LA11
5C053LA14
5C164GA05
5C164UB10P
5C164UB37S
5C164UC21P
5C164UD41S
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コンテンツの切り換えの際の音声の切り換えを好適に行うコンテンツ再生システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】コンテンツ再生システムにおいて、コンテンツ再生装置は、複数のコンテンツを記憶し、動画データを含むコンテンツにはコンテンツ毎に一の音声再生フラグを付与し、動画データを含むコンテンツから選択した選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づいて、音声データを含む複数のコンテンツに含まれる複数の音声データのうち何れの音声データを再生するかのルールを定める音声再生処理ルール情報を記憶している記憶部と、一の動画データを含むコンテンツの選択を受け付けると、選択コンテンツの動画データを再生する動画再生部と、選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づき、音声再生処理ルール情報に従って、何れかのコンテンツの音声データの再生を動画データの再生と同時に行う音声再生部と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ再生システムであって、
記憶部と、動画再生部と、音声再生部と、を備え、
前記記憶部は、複数のコンテンツを記憶し、
前記コンテンツは、動画データを含む複数のコンテンツと、音声データを含む複数のコンテンツを含み、
前記動画データを含むコンテンツには、コンテンツごとに一の音声再生フラグが付与され、
前記記憶部は、前記動画データを含むコンテンツから選択された選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づいて、前記音声データを含む複数のコンテンツに含まれる複数の音声データのうちいずれの音声データを再生するかのルールを定める音声再生処理ルール情報を記憶しており、
前記動画再生部は、一の動画データを含むコンテンツの選択を受け付けると、該選択を受け付けたコンテンツである選択コンテンツの動画データを再生し、
前記音声再生部は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づき、前記音声再生処理ルール情報に従って、何れかのコンテンツの音声データの再生を前記動画データの再生と同時に行う、
コンテンツ再生システム。
【請求項2】
前記記憶部に記憶される複数のコンテンツは、コンテンツ群としてグループ化して記憶され、
前記選択コンテンツは一のコンテンツ群より選択されたコンテンツであって、
前記音声再生ルール情報は、更に、前記一のコンテンツ群に含まれるが選択されていない非選択コンテンツに付与された音声再生フラグにも基づいて、前記一のコンテンツ群に含まれる複数のコンテンツの音声データのうち、いずれの音声データを再生するかのルールを定める情報であって、
前記音声再生部は、更に、前記選択コンテンツが属するコンテンツ群に属する他のコンテンツである非選択コンテンツに付与された音声再生フラグにも基づき、前記音声再生処理ルール情報に従って、前記一のコンテンツ群に含まれるいずれかのコンテンツの音声データの再生を行う、
請求項1に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項3】
前記コンテンツ再生システムは更に、コンテンツ受付部を備え、
前記コンテンツ受付部は、コンテンツを、これに付与する一の音声再生フラグと共に受け付け、何れかのコンテンツ群に含まれるコンテンツとして前記記憶部に記憶する、
請求項2に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項4】
前記音声再生フラグは、第0フラグ及び第1フラグを含み、
前記第0フラグは、前記一のコンテンツ群に前記第1フラグを付与されたコンテンツを含む場合に、前記一のコンテンツ群に含まれる他のコンテンツに付与される音声再生フラグであって、
前記音声再生処理ルール情報は、選択コンテンツに付与された前記音声再生フラグが前記第0フラグであるとき、前記一のコンテンツ群に含まれる前記第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを再生する処理を行うことのルールを含む、
請求項2に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項5】
前記音声再生処理ルール情報は、前記選択コンテンツに付与された前記音声再生フラグが第1フラグであるとき、前記コンテンツ群に前記第1フラグを付与された他のコンテンツが含まれる場合、前記コンテンツ群に非選択コンテンツとして含まれる前記第1フラグを付与されたコンテンツの音声データと前記選択コンテンツの音声データとを含む前記第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを同時再生処理を行うことのルールを含む、
請求項4に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項6】
前記音声再生処理ルール情報は、前記選択コンテンツに付与された前記音声再生フラグが第0フラグであるときに、前記一のコンテンツ群に複数の第1フラグを付与されたコンテンツが含まれる場合、前記一のコンテンツ群に非選択コンテンツとして含まれる複数の第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを同時再生処理を行うことのルールを含む、
請求項4に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項7】
前記音声再生フラグは、さらに第2フラグを含み、
前記音声再生処理ルール情報は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第2フラグであるとき、前記一のコンテンツ群に含まれる非選択コンテンツに付与された前記音声再生フラグがいずれであっても、前記選択コンテンツの音声データの再生を行うことのルールを含む、
請求項5に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項8】
前記動画再生部は、前記選択コンテンツの動画データを主たるコンテンツの再生を行うフォーカス画面として再生し、前記一のコンテンツ群に含まれる1以上のコンテンツの動画データを前記フォーカス画面の補助としてコンテンツの再生を行うサブ画面として再生する、
請求項2に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項9】
前記フォーカス画面及び/又は前記サブ画面として動画データが再生される前記一のコンテンツ群に含まれるコンテンツは、リアルタイムで配信されるコンテンツであり、
前記サブ画面として動画データが再生されるコンテンツは、フォーカス画面として動画データが再生されるコンテンツと関連するコンテンツである、
請求項8に記載のコンテンツ再生システム。
【請求項10】
コンテンツ再生方法であって、
動画再生工程と、音声再生工程と、をコンピュータが実行し、
記憶部は、複数のコンテンツを記憶し、
前記コンテンツは、動画データを含む複数のコンテンツと、音声データを含む複数のコンテンツを含み、
前記動画データを含むコンテンツには、コンテンツごとに一の音声再生フラグが付与され、
前記記憶部は、前記動画データを含むコンテンツから選択された選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づいて、前記音声データを含む複数のコンテンツに含まれる複数の音声データのうちいずれの音声データを再生するかのルールを定める音声再生処理ルール情報を記憶しており、
前記動画再生工程は、一の動画データを含むコンテンツの選択を受け付けると、該選択を受け付けたコンテンツである選択コンテンツの動画データを再生し、
前記音声再生工程は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づき、前記音声再生処理ルール情報に従って、何れかのコンテンツの音声データの再生を前記動画データの再生と同時に行う、
コンテンツ再生方法。
【請求項11】
コンテンツ再生プログラムであって、
動画再生部と、音声再生部と、としてコンピュータを機能させ、
記憶部は、複数のコンテンツを記憶し、
前記コンテンツは、動画データを含む複数のコンテンツと、音声データを含む複数のコンテンツを含み、
前記動画データを含むコンテンツには、コンテンツごとに一の音声再生フラグが付与され、
前記記憶部は、前記動画データを含むコンテンツから選択された選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づいて、前記音声データを含む複数のコンテンツに含まれる複数の音声データのうちいずれの音声データを再生するかのルールを定める音声再生処理ルール情報を記憶しており、
前記動画再生部は、一の動画データを含むコンテンツの選択を受け付けると、該選択を受け付けたコンテンツである選択コンテンツの動画データを再生し、
前記音声再生部は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づき、前記音声再生処理ルール情報に従って、何れかのコンテンツの音声データの再生を前記動画データの再生と同時に行う、
コンテンツ再生プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ再生システム、方法及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザによる選択を受け付けると、再生していたコンテンツから他のコンテンツへ切り換えて再生を行うコンテンツ再生技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、複数のコンテンツの映像をコンテンツごとの異なるウィンドウに表示し、選択状態としたコンテンツと対応する音声を出力することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、コンテンツの切り換えの際に選択されたコンテンツの音声に切り換えない場合は、ユーザによる操作を必要とした。したがって、音声を再生する必要がないコンテンツ等のそれぞれに適した音声の再生が必要なコンテンツであっても、適した音声の再生を行うにはユーザによる操作を必要とした。
【0006】
本発明は上述の問題を鑑みてなされたものであり、コンテンツの切り換えの際の音声の切り換えを好適に行うコンテンツ再生システム、コンテンツ再生方法及び、コンテンツ再生プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明は、コンテンツ再生システムであって、記憶部と、動画再生部と、音声再生部と、を備え、前記記憶部は、複数のコンテンツを記憶し、前記コンテンツは、動画データを含む複数のコンテンツと、音声データを含む複数のコンテンツを含み、前記動画データを含むコンテンツには、コンテンツごとに一の音声再生フラグが付与され、前記記憶部は、前記動画データを含むコンテンツから選択された選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づいて、前記音声データを含む複数のコンテンツに含まれる複数の音声データのうちいずれの音声データを再生するかのルールを定める音声再生処理ルール情報を記憶しており、前記動画再生部は、一の動画データを含むコンテンツの選択を受け付けると、該選択を受け付けたコンテンツである選択コンテンツの動画データを再生し、前記音声再生部は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づき、前記音声再生処理ルール情報に従って、何れかのコンテンツの音声データの再生を前記動画データの再生と同時に行う。
このような構成とすることで、コンテンツが選択された際の音声の再生に関する処理が動画データを含むコンテンツに付与された音声再生フラグと音声再生処理ルール情報とに基づいて行われるため、選択され、動画データが再生されるコンテンツに関して他のコンテンツの音声データを再生することが望ましい場合であっても、適した音声の再生処理をユーザによる操作を必要とせずに行うことができる。
【0008】
本発明の好ましい形態では、前記記憶部に記憶される複数のコンテンツは、コンテンツ群としてグループ化されて記憶され、前記音声再生ルール情報は、一のコンテンツ群から選択された前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグとともに、前記一のコンテンツ群に含まれるが選択されていない非選択コンテンツに付与された音声再生フラグにも基づいて、前記一のコンテンツ群に含まれる複数のコンテンツの音声データのうち、いずれの音声データを再生するかのルールを定める情報であって、前記音声再生部は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグとともに、前記選択コンテンツが属するコンテンツ群に属する他のコンテンツである非選択コンテンツに付与された音声再生フラグにも基づき、前記音声再生処理ルール情報に従って、前記コンテンツ群に含まれる何れかのコンテンツの音声データの再生を行う。
このような構成とすることで、選択されたコンテンツと選択されていないコンテンツに付与されたフラグに基づいて、選択されたコンテンツと選択されていないコンテンツも含め、コンテンツ群に含まれるコンテンツの音声データから適した音声の再生を行うことができる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記コンテンツ再生システムは更に、コンテンツ受付部を備え、前記コンテンツ受付部は、コンテンツを、これに付与する一の音声再生フラグと共に受け付け、何れかのコンテンツ群に含まれるコンテンツとして前記記憶部に記憶する。
このような構成とすることで、ユーザによりコンテンツを受け付ける際に、コンテンツと共に、コンテンツに付与されるコンテンツに適した音声データの再生を行うための音声再生フラグを受け付けることができる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記音声再生フラグは、第0フラグ及び第1フラグを含み、前記第0フラグは、前記一のコンテンツ群に前記第1フラグを付与されたコンテンツを含む場合に、前記一のコンテンツ群に含まれる他のコンテンツに付与される音声再生フラグであって、前記音声再生処理ルール情報は、選択コンテンツに付与された音声再生フラグが前記第0フラグであるとき、前記一のコンテンツ群に含まれる前記第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを再生する処理を行うことを含む。
このような構成とすることで、第0フラグの付与されたコンテンツが選択されると、音声再生処理ルール情報に基づいて、第0フラグを付与されたコンテンツより優先して再生することが好ましい第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを再生し、ユーザによる操作を必要とせずにコンテンツの切り換えの際に生じる音声の途切れの発生の可能性の小さい、コンテンツに適した音声の再生をすることができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記音声再生処理ルール情報は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第1フラグであるとき、前記コンテンツ群に前記第1フラグを付与された他のコンテンツが含まれる場合、前記コンテンツ群に非選択コンテンツとして含まれる前記第1フラグを付与されたコンテンツの音声データと前記選択コンテンツの音声データとを含む前記第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを同時再生処理を行うことを含む。
このような構成とすることで、複数のコンテンツの音声データを同時に再生することが好ましい、第1フラグを付与されたコンテンツがユーザにより選択された際にコンテンツ群に第1フラグを付与されたコンテンツが含まれていると、第1フラグを付与された複数のコンテンツの音声データに同時再生処理が行われ、同時に再生することが好ましい、動画データが再生されるコンテンツに適した同時再生処理された音声をユーザによる操作を必要とせずに再生することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記音声再生処理ルール情報は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第0フラグであるときに、前記一のコンテンツ群に複数の第1フラグを付与されたコンテンツが含まれる場合、前記一のコンテンツ群に非選択コンテンツとして含まれる複数の第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを同時再生処理を行うことを含む。
このような構成とすることで、ユーザにより、音声データの再生を必要とせず、動画データのみで再生されてもよいコンテンツが選択された際に同じコンテンツ群に同時再生することが好ましいコンテンツが含まれる場合であっても、コンテンツに付与された音声再生フラグと音声再生処理ルール情報とに基づいて、音声の切り換えの際の音の途切れの発生の可能性の少ない、コンテンツに適した同時再生処理を行うことができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記音声再生フラグは、さらに第2フラグを含み、前記音声再生処理ルール情報は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第2フラグであるとき、前記一のコンテンツ群に含まれる非選択コンテンツに付与された前記音声再生フラグがいずれであっても、前記選択コンテンツの音声データの再生を行うことを含む。
このような構成とすることで、選択されたコンテンツが音声データの再生を必要とする又は必要としないコンテンツであっても、コンテンツに付与された、第0フラグ、第1フラグ、第2フラグのいずれかの音声再生フラグと音声再生処理ルール情報とに基づいてコンテンツの音声データの再生に関する処理を行い、ユーザによる操作を必要としない、コンテンツに適した音声の再生を行うことができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記動画再生部は、前記選択コンテンツの動画データを主たるコンテンツの再生を行うフォーカス画面として再生し、前記一のコンテンツ群に含まれる1以上のコンテンツの動画データを前記フォーカス画面の補助としてコンテンツの再生を行うサブ画面として再生する。
このような構成とすることで、ユーザによるコンテンツの選択に基づいて複数のコンテンツの動画データをフォーカス画面とサブ画面として画面上に再生することができる。また、選択可能なコンテンツをサブ画面として動画データを再生することで、画面上に表示される選択可能なコンテンツから再生するコンテンツを容易に選択することができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記フォーカス画面及び/又は前記サブ画面として動画データが再生される前記一のコンテンツ群に含まれるコンテンツは、リアルタイムで配信されるコンテンツであり、前記サブ画面として動画データが再生されるコンテンツは、フォーカス画面として動画データが再生されるコンテンツと関連するコンテンツである。
このような構成とすることで、コンテンツがリアルタイムで配信される場合でも、ユーザが選択したコンテンツと関連するコンテンツをサブ画面として再生することで、ユーザにとって好ましい複数のコンテンツの動画データのリアルタイム再生を行うことができる。また、リアルタイムで配信される複数の関連するコンテンツの動画データが画面上に表示される場合でも、コンテンツに付与された音声再生フラグと音声再生処理ルール情報とによって、動画データが再生されるコンテンツに適した音声のリアルタイム再生を行うことができる。
【0016】
本発明は、コンテンツ再生方法であって、動画再生工程と、音声再生工程と、をコンピュータが実行し、記憶部は、複数のコンテンツを記憶し、前記コンテンツは、動画データを含む複数のコンテンツと、音声データを含む複数のコンテンツを含み、前記動画データを含むコンテンツには、コンテンツごとに一の音声再生フラグが付与され、前記記憶部は、前記動画データを含むコンテンツから選択された選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づいて、前記音声データを含む複数のコンテンツに含まれる複数の音声データのうちいずれの音声データを再生するかのルールを定める音声再生処理ルール情報を記憶しており、前記動画再生工程は、一の動画データを含むコンテンツの選択を受け付けると、該選択を受け付けたコンテンツである選択コンテンツの動画データを再生し、前記音声再生工程は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づき、前記音声再生処理ルール情報に従って、何れかのコンテンツの音声データの再生を前記動画データの再生と同時に行う。
【0017】
本発明は、コンテンツ再生プログラムであって、動画再生部と、音声再生部と、としてコンピュータを機能させ、記憶部は、複数のコンテンツを記憶し、前記コンテンツは、動画データを含む複数のコンテンツと、音声データを含む複数のコンテンツを含み、前記動画データを含むコンテンツには、コンテンツごとに一の音声再生フラグが付与され、前記記憶部は、前記動画データを含むコンテンツから選択された選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づいて、前記音声データを含む複数のコンテンツに含まれる複数の音声データのうちいずれの音声データを再生するかのルールを定める音声再生処理ルール情報を記憶しており、前記動画再生部は、一の動画データを含むコンテンツの選択を受け付けると、該選択を受け付けたコンテンツである選択コンテンツの動画データを再生し、前記音声再生部は、前記選択コンテンツに付与された音声再生フラグに基づき、前記音声再生処理ルール情報に従って、何れかのコンテンツの音声データの再生を前記動画データの再生と同時に行う。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、コンテンツに付与された音声再生フラグと音声再生処理ルール情報とに基づいて音声の再生を行うコンテンツ再生システム、コンテンツ再生方法及び、コンテンツ再生プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態におけるコンテンツ再生システムのブロック図を示す。
【
図2】本実施形態における各装置のハードウェア構成図を示す。
【
図3】本実施形態におけるデータ構成及び音声再生処理ルール情報の構成の例を示す。
【
図5】本実施形態における処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下図面を用いて、本発明の実施形態に関するコンテンツ再生システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0021】
本実施形態では、コンテンツ再生システムの構成および動作等について説明するが、同様の構成のコンテンツ再生方法、コンテンツ再生プログラム及び、当該プログラムを記録し、コンピュータにより可読な記録媒体等も、同様の作用効果を奏することができる。以下で説明する本実施形態にかかる一連の処理は、コンピュータで実行可能なプログラムとして提供され、CD-ROMやフレキシブルディスクなどの非一過性コンピュータ可読記録媒体、更には通信回線を経て提供可能である。
【0022】
図1は、本実施形態におけるコンテンツ再生システム1の構成図である。
図1に示すコンテンツ再生システム1は、コンテンツ再生装置2と、ユーザ端末3と、を備え、各構成部はネットワークNWを介して通信可能に構成されている。ユーザ端末3は、コンテンツを視聴しようとする視聴者とサービスの管理者とコンテンツの配信者とを含むユーザにより操作され、ディスプレイ等の出力装置でコンテンツの出力が可能な端末である。
図1においてユーザ端末3は、1つのみ表示されるが、複数存在してもよい。
【0023】
コンテンツ再生装置2は、
図1に示すように機能構成として、音声再生処理ルール情報に基づきコンテンツの音声データの再生に関する処理を行う音声再生部201と、コンテンツの動画データを再生する動画再生部202と、コンテンツとコンテンツに付与する音声再生フラグとを受け付けるコンテンツ受付部203と、を備える。コンテンツ再生システム1において、
図1に示すコンテンツ再生装置2の機能構成の一部又は全てがユーザ端末3で実現されてもよい。また、1つのサーバ装置ではなく、複数の装置を用いてコンテンツ再生装置2の機能構成が実現されてもよい。
【0024】
コンテンツ再生システム1において再生されるコンテンツは、動画データと音声データとを含む。しかし、コンテンツは、音声データのみ又は動画データのみであってもよく、後述する音声再生フラグのうち、第0フラグを付与されるコンテンツは音声データを含まなくてもよい。また、同じコンテンツ群に動画データを有する1以上のコンテンツが含まれる場合、第1フラグを付与されたコンテンツは動画データを含まない音声データのみのコンテンツであってもよい。本実施形態において、コンテンツの音声データ及び動画データは付与された音声再生フラグと共にユーザ端末3に送信され、音声データの再生が行われるが、コンテンツの動画データと音声データとが別々に送信され、動画データに付与された音声再生フラグに基づいて音声データの再生が行われてもよい。
コンテンツ再生装置2において、音声再生部201は、コンテンツに付与された音声再生フラグに基づいてコンテンツに含まれる音声データより音声の再生又は同時再生処理等のいずれかのコンテンツの音声の再生を行う。また、動画再生部202は、コンテンツに含まれる動画データより動画の再生を行う。コンテンツ再生装置2は、音声再生部201と動画再生部202において音声と動画とで異なるコンテンツの音声データと動画データとを再生してもよい。また、本実施形態においてコンテンツ再生装置2は、一のコンテンツとしてコンテンツの動画データと音声データとを共にユーザ端末3に送信することでコンテンツの再生に関する処理を行うが、動画データと音声データとを別々にユーザ端末3に送信することでコンテンツの再生に関する処理を行ってもよい。
【0025】
音声再生フラグは、コンテンツ再生システム1において動画データ又は音声データが再生されるコンテンツに付与されている、音声データの再生に関するフラグである。本実施形態において、音声再生フラグは、第0フラグ、第1フラグ、第2フラグを含む。また、音声再生フラグは、ユーザ(例えば、サービスの管理者、又はコンテンツの配信者)により、コンテンツに適した音声再生方法に基づいて付与される。コンテンツ再生装置2は、ユーザによってコンテンツ群から選択された選択コンテンツに付与された音声再生フラグと、選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる選択されていない非選択コンテンツに付与された音声再生フラグより、音声再生処理ルール情報に従ってコンテンツに適した音声の再生に関する処理を行う。本実施形態において、コンテンツに付与される音声再生フラグは、第0フラグ、第1フラグ又は、第2フラグのいずれかである。
【0026】
第0フラグは、選択されたコンテンツの動画データを再生する際に動画データと共に選択されたコンテンツの音声データを再生する必要がなく、他のコンテンツの音声データを再生してもよいコンテンツに付与される音声再生フラグである。本実施形態において第0フラグは、第1フラグを付与されたコンテンツと同じコンテンツ群に含まれるコンテンツに付与される音声再生フラグであり、第1フラグを付与されたコンテンツの含まれないコンテンツ群に属するコンテンツに付与されることはない。コンテンツ受付部203は、第1フラグを付与されたコンテンツを含むコンテンツ群においてのみ第0フラグを付与されたコンテンツを受け付けるような、コンテンツ受付に関する補助機能を備えてもよい。音声再生処理ルール情報は、選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第0フラグであるとき、選択コンテンツの音声データに切り換えず、選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる第1フラグを付与された選択されていない非選択コンテンツの音声データの再生を行うというルールを含む。本実施形態において、選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第0フラグであるとき、同じコンテンツ群に非選択コンテンツとして第1フラグを付与されたコンテンツが複数存在する場合は、音声再生部201は、音声再生処理ルール情報に基づいて、コンテンツ群に含まれる第1フラグを付与された複数の非選択コンテンツの音声データの同時再生処理を行う。
【0027】
第1フラグは、複数の音声データを同時に再生することが好ましく、第0フラグより音声の再生が優先されるコンテンツに付与される音声再生フラグである。音声再生処理ルール情報は、選択コンテンツに付与される音声再生フラグが第1フラグであるとき、第1フラグが付与されたコンテンツの音声データを再生するというルールを含む。また、音声再生処理ルール情報は、第1フラグを付与されたコンテンツが選択された際に、選択コンテンツと同じコンテンツ群に非選択コンテンツとして他の第1フラグを付与されたコンテンツが含まれる場合、音声再生部201は、選択コンテンツの音声データと他の非選択コンテンツの音声データとを含む、複数の第1フラグを付与されたコンテンツの音声データの同時再生処理を行うことを含む。第1フラグが付与されたコンテンツは、同時に第1フラグが付与された複数のコンテンツの音声データが同時に再生されることが好ましいコンテンツであり、セッションにおける別々の楽器の演奏に関するコンテンツや音楽イベントにおいて別の位置から撮影されたコンテンツ等であってもよい。また、第1フラグを付与されたコンテンツとして音声データのみのコンテンツがコンテンツ群に含まれ、選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第0フラグ又は第1フラグであるとき、音声再生部201は、第1フラグを付与された音声データのみのコンテンツの音声データの再生又は同時再生処理を行ってもよい。
【0028】
第2フラグは、第0フラグと第1フラグより音声データの再生が優先される、動画データとともに音声データの再生が必要なコンテンツに付与される音声再生フラグである。音声再生処理ルール情報は、選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第2フラグであるとき、選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる非選択コンテンツに付与された音声再生フラグがいずれであっても、選択コンテンツの音声データの再生を行うというルールを含む。
【0029】
本実施形態において、コンテンツに付与される音声再生フラグは、第0フラグ、第1フラグ、第2フラグのいずれかであるが、付与されたコンテンツが選択されると再生されていたコンテンツの音声データを徐々に音量を小さくして再生し、選択コンテンツの音声データは徐々に音声を大きくして無音が生じないように再生を行うフラグや、主音声又は副音声等の再生する音声データの選択を受け付け、付与されたコンテンツが選択されると、主音声又は副音声の選択された音声データの再生を行うフラグ等の、第0フラグ、第1フラグ及び第2フラグ以外のコンテンツの音声データの再生に関する他の音声再生フラグがコンテンツに付与されてもよい。また、音声再生処理ルール情報として第0フラグ、第1フラグ、第2フラグ以外のフラグを付与されたコンテンツの音声データの再生に関する処理を定めてもよい。
【0030】
音声再生部201は、コンテンツ群に含まれる動画データを含むコンテンツから選択された選択コンテンツに付与された音声再生フラグと選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる非選択コンテンツとに付与された音声再生フラグより、音声再生処理ルール情報に従って、コンテンツ群に含まれる音声データを含むコンテンツのうち、いずれかのコンテンツの音声データの再生を行う。本実施形態において、音声再生部201は、選択コンテンツに付与された音声再生フラグと音声再生処理ルール情報とに基づいて音声データの再生に関する処理を行うが、コンテンツの選択時に再生されていた音声データと、選択コンテンツの音声再生フラグと音声再生処理ルール情報とに基づいて再生すべき音声データと、が同一であるとき、再生されていた音声データの再生を継続して行う。また、コンテンツ群に含まれるいずれかの音声データの再生を行うのであれば、音声再生部201は、複数のコンテンツの音声データの再生を行うような同時再生処理や、再生する音声データに関するユーザの選択を受け付け、選択された音声データを再生するような処理を行ってもよい。
【0031】
音声再生部201は、第0フラグを付与されたコンテンツの選択を受け付けると、音声再生処理ルール情報に従って、選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる第1フラグを付与された非選択コンテンツの音声データを再生する処理を行う。音声再生部201は、コンテンツ群に複数の第1フラグを付与された非選択コンテンツが含まれる場合に、第0フラグを付与されたコンテンツの選択を受け付けると、コンテンツ群に含まれる第1フラグを付与された複数の非選択コンテンツの音声データの同時再生処理を行う。また、音声再生部201は、第1フラグを付与されたコンテンツの選択を受け付けると、音声再生処理ルール情報に従ってコンテンツ群に含まれる第1フラグを付与されたコンテンツの音声データの再生を行う。音声再生部201は、第1フラグの選択を受け付けると、同じコンテンツ群に他の第1フラグを付与された非選択コンテンツが含まれる場合、選択コンテンツと非選択コンテンツを含む複数の第1フラグを付与されたコンテンツの音声データの同時再生処理を行う。音声再生部201は、第2フラグを付与されたコンテンツの選択を受け付けると、同じコンテンツ群に含まれる非選択コンテンツに付与された音声再生フラグがいずれであっても音声再生処理ルール情報に基づいて選択コンテンツの音声データを再生する。
【0032】
音声再生部201は、第1フラグを付与されたコンテンツの選択を受け付けると、コンテンツ群に含まれる第1フラグを付与されたコンテンツの音声データの再生を行う。選択コンテンツと同じコンテンツ群に第1フラグを付与された非選択コンテンツが含まれる場合、音声再生部201は、音声再生処理ルール情報に従って、選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる第1フラグを付与された非選択コンテンツの音声データと、選択コンテンツの音声データと、を含む同じコンテンツ群に含まれる複数の第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを同時再生処理する。同時再生処理は、複数のコンテンツの音声データが同時に再生されるように聞こえる音声を再生する処理である。本実施形態において、音声再生部201は、同時再生処理として一のコンテンツ群に含まれる複数の第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを同時に再生する処理を行うが、同時再生処理として第1フラグを付与された複数のコンテンツの音声データを合成することで同時に再生しているように聞こえる同時再生音声を生成し、生成した同時再生音声を再生する処理を行ってもよい。また、管理者又はユーザ等の操作によりコンテンツごとの音声データの音量等の同時再生処理に関する設定が変更され、変更された設定に従って、音声再生部201は同時再生処理を行ってもよい。
【0033】
動画再生部202は、コンテンツの選択を受け付けると、選択コンテンツに付与された音声再生フラグがいずれであっても、選択コンテンツの動画データを再生する。本実施形態において、動画再生部202は、選択コンテンツを主たるコンテンツの再生を行うフォーカス画面として再生し、選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる1以上の非選択コンテンツの動画データをフォーカス画面の補助としてコンテンツの再生を行うサブ画面としてフォーカス画面として再生される選択コンテンツと同時に同じ画面上で再生する。本実施形態において、動画再生部202は、フォーカス画面とサブ画面として複数のコンテンツの動画データの再生を一つの画面上で行うが、選択コンテンツの動画データのみを画面で再生してもよい。
【0034】
本実施形態において、フォーカス画面及び/又はサブ画面として動画データが再生されるコンテンツは、リアルタイムで配信される、音楽ライブ、レース、天気予報等についてのコンテンツである。
【0035】
本実施形態において、サブ画面として動画データが再生される1以上のコンテンツは、いずれかの音声再生フラグを付与されている、フォーカス画面として動画データが再生される選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる非選択コンテンツである。サブ画面として動画データが再生されるコンテンツは、フォーカス画面として動画データが再生される選択コンテンツと関連するコンテンツであり、例えば、フォーカス画面として動画データが再生される選択コンテンツが音楽ライブに関するコンテンツであれば、サブ画面として動画データが再生される非選択コンテンツは、その音楽ライブを他の場所から撮影したコンテンツ等である。本実施形態において、フォーカス画面とサブ画面として動画データが再生される、関連付けられ、同じコンテンツ群に含まれるコンテンツは、システムの管理者又はコンテンツの配信者によって関連付けられる、イベント等に関するコンテンツであるが、例えば、レースに関するコンテンツが選択されると、配信されるレースに影響を及ぼす天気に関する天気予報のコンテンツ等、コンテンツ同士に何らかの関連があるのであれば、どのようなコンテンツが関連付けられ、一のコンテンツ群として記憶されてもよい。動画再生部202は、コンテンツの選択が行われると、選択コンテンツの動画データをフォーカス画面として再生するとともに、選択時にフォーカス画面として動画が再生されていたコンテンツの動画データをサブ画面として再生するが、フォーカス画面として動画データが再生されていたコンテンツとは異なるコンテンツの動画データがサブ画面として再生されてもよい。また、同じコンテンツ群に含まれるが、サブ画面として動画データが再生されていないコンテンツが選択され、フォーカス画面として動画データが再生されてもよい。
【0036】
コンテンツ受付部203が、ユーザのユーザ端末3よりコンテンツを、コンテンツに付与する一の音声再生フラグと共に受け付け記憶部213に記憶する。また、コンテンツ再生システム1が、さらに、フラグ付与部を備え、該フラグ付与部が、受け付けたコンテンツに適した音声再生フラグを付与し、登録してもよい。この場合に、コンテンツを、音楽やレース、天気予報など、コンテンツを分類するための分類種別を付与して受付けてもよく、フラグ付与部が、その分類種別に従って音声再生フラグを付与してもよい。
【0037】
図2(a)は、コンテンツ再生装置2のハードウェア構成図を示す。コンテンツ再生装置2は、ネットワークNWを介して外部の装置と通信するための通信部211と、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置による処理部212と、HDD(Hard Disc Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などによる記憶部213と、を備えている。通信部211は、ネットワークNWとの通信制御を行い、各種装置とデータ通信させるために必要な処理を行う。記憶部213は、コンテンツ再生プログラムおよび、処理部212がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するコンテンツの音声データと動画データ、コンテンツに付与される音声再生フラグのデータ、コンテンツに付与された音声再生フラグごとの処理等を記憶する。コンテンツ再生プログラムが処理部212により実行されることで、コンピュータを後述する機能構成を実現する。コンテンツ再生装置2は、前記機能構成として機能させることができる。コンテンツ再生装置2は、サーバ装置等のコンピュータ装置として構成することができる。
【0038】
図3を用いて記憶部213に記憶されるコンテンツに関してコンテンツ再生プログラムがコンテンツの再生の際に用いるデータ構成の一例を示す。記憶部213は、音声再生フラグを付与された複数のコンテンツを含むコンテンツ群と、選択コンテンツに付与された音声再生フラグと選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれるが選択されていない非選択コンテンツに付与された音声再生フラグとに基づいてコンテンツ群に含まれる複数のコンテンツの音声データのうちいずれの音声データを再生するかのルールを定める音声再生処理ルール情報と、を記憶する。本実施形態において、記憶部213に記憶されるコンテンツは音声データと動画データの両方を含むが、音声データ又は動画データの片方のデータしか含まなくてもよい。
【0039】
記憶部213は、
図3(a)に示される、コンテンツごとに一の音声再生フラグが付与された複数のコンテンツを含むコンテンツ群を記憶する。本実施形態において、記憶部213は、ユーザ端末3より共に送信されるコンテンツとコンテンツに付与される音声再生フラグとを記憶するが、異なるユーザ端末3及び/又は異なるタイミングにおいて送信されるコンテンツと音声再生フラグとを記憶してもよい。また、記憶部213は、コンテンツが属するコンテンツ群に関するコンテンツ群情報を記憶してもよい。
【0040】
また、記憶部213は、
図3(b)に示す、選択コンテンツに付与された音声再生フラグと選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる非選択コンテンツに付与された音声再生フラグとに基づいて、コンテンツ群に含まれるコンテンツの音声データの再生に関する処理を定める音声再生処理ルール情報を記憶する。
図3(b)は本実施形態における音声再生処理ルール情報の構成の例であって、音声再生処理ルール情報の構成の形態を限定するものではない。音声再生部201は、選択コンテンツに付与された音声再生フラグと選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれ選択されていない非選択コンテンツに付与された音声再生フラグとより、音声再生処理ルール情報に従って音声データの再生又は同時再生処理を行う。音声再生処理ルール情報は、選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第0フラグであるときコンテンツ群に含まれる第1フラグを付与されたコンテンツの音声データを再生処理することと、選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第2フラグであるとき選択コンテンツの音声データを再生処理することと、選択コンテンツに付与された音声再生フラグが第1フラグであるとき、同じコンテンツ群に非選択コンテンツとして他の第1フラグを付与されたコンテンツが含まれていると、コンテンツ群に含まれる第1フラグを付与された複数の非選択コンテンツの音声データを同時再生処理することを含む。
【0041】
図2(b)は、ユーザ端末3のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末3は、ハードウェア構成として通信部301と、処理部302と、記憶部303と、入力部304と、出力部305と、を備える。通信部301は、ネットワークNWとの通信を制御する。処理部302は、CPU等の演算装置を含み、ユーザ端末3の処理を制御する。記憶部303はHDD、RAM、ROM等を備え、コンテンツ再生装置2と連携するためのアプリケーション等を記憶する。入力部304は、タッチパネル、マウス及びキーボード等であって、ユーザによる操作要求を処理部302に入力する。出力部305は、ディスプレイ等であって、再生されるコンテンツや処理部302の処理の結果等を出力する。本実施形態においてユーザ端末3は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等のコンピュータ端末を用いて構成されるが、コンテンツを視聴可能なディスプレイやスピーカ等の出力装置を有する機器であれば、テレビ受信機等であってもよい。また、ユーザ端末3は、全体として上記のハードウェア構成を実現できればよく、ディスプレイやスピーカ等、ハードウェア構成が複数の装置より構成されていてもよい。
【0042】
図4は、本実施形態におけるコンテンツ再生画面W1の画面表示例を示す。
図4は、本実施形態における画面表示例であって、画面上で再生されるフォーカス画面及びサブ画面として再生されるコンテンツの数や、コンテンツの動画データの再生を行う表示画面の構成を限定するものではない。コンテンツ再生画面W1は、主として選択コンテンツの動画データの再生を行うフォーカス画面表示部W11と、フォーカス画面の補助としてフォーカス画面として再生されるコンテンツと同じコンテンツ群に含まれる非選択コンテンツの動画データの再生を行うサブ画面を表示するサブ画面表示部W12とフォーカス画面として動画データを再生するコンテンツの選択を行うためのコンテンツ選択部W13とを有する。フォーカス画面表示部W11は、主たるコンテンツの動画データの再生を行うフォーカス画面の画面表示部である。動画再生部202がユーザ端末3よりコンテンツの選択を受け付けると、選択コンテンツの動画データをフォーカス画面表示部W11に再生する。サブ画面表示部W12は、フォーカス画面表示部W11として動画データが再生されるコンテンツと関連し、同じコンテンツ群に含まれる1以上の非選択コンテンツの動画データがフォーカス画面の補助であるサブ画面として再生される画面表示部であるが、フォーカス画面として動画データが再生されるコンテンツを選択するための選択部であってもよい。動画再生部202は、複数のコンテンツの動画データを複数のサブ画面としてサブ画面表示部W12に再生することができる。コンテンツ選択部W13は、同じコンテンツ群に含まれるコンテンツから選択コンテンツを選択し、フォーカス画面として動画データを再生するコンテンツを選択するための選択部である。コンテンツ選択部W13において選択された選択コンテンツの動画データは、フォーカス画面表示部W11において再生される。
【0043】
本実施形態ではサブ画面表示部W12においてサブ画面として動画データが再生されていたコンテンツがフォーカス画面として選択されるとサブ画面表示部W12とフォーカス画面表示部W11において再生されるコンテンツの動画データの位置が入れ替わるが、フォーカス画面として動画データが再生されていたコンテンツとは異なるコンテンツがサブ画面表示部W12においてサブ画面として再生されてもよい。また、サブ画面表示部W12にサブ画面として動画データが再生されていないコンテンツが選択され、フォーカス画面表示部W11においてフォーカス画面として動画データが再生されてもよい。
【0044】
コンテンツ再生画面W1において、フォーカス画面表示部W11は、サブ画面W12におけるサブ画面より大きく表示されるが、フォーカス画面表示部W11がサブ画面より小さく表示されてもよい。また、コンテンツの動画データの再生を行う画面の位置やフォーカス画面とサブ画面を含む動画データを再生する画面の大きさやサブ画面の数等のコンテンツ表示画面W1の画面構成は、ユーザ、コンテンツ再生システム1の管理者、コンテンツの提供を行った配信者等によって変更されてもよい。
【0045】
図5を用いて本実施形態におけるコンテンツの再生に関する処理のフローチャートを示す。コンテンツ再生に関する処理の順番は、
図5のフローに示す順番と異なってもよく、例えば、コンテンツが選択された際における処理において、動画データの再生に関する処理の順番と音声データの再生に関する処理の順番とが例とは異なる順番であってもよい。
【0046】
図5は、コンテンツ群より再生するコンテンツがユーザによって選択された際の処理のフローチャートを示す。ユーザによってコンテンツ群からコンテンツが選択コンテンツとして選択されると、ユーザ端末3よりコンテンツの選択がコンテンツ再生装置2に送信される。コンテンツ再生装置2がコンテンツの選択を受け付けると(S201)、動画再生部202は、選択コンテンツの動画データをフォーカス画面として再生し(S202)、選択コンテンツと同じコンテンツ群に含まれる選択されていない他の非選択コンテンツの動画データをサブ画面として再生する(S203)。本実施形態において、コンテンツ群に含まれるすべてのコンテンツの動画データは、フォーカス画面又はサブ画面として同じ画面上で再生される。選択コンテンツの音声再生フラグが第2フラグであるとき(S204)、音声再生部201は、選択コンテンツの音声データを再生する(S205)。選択コンテンツの音声再生フラグが0又は1であるときに、同じコンテンツ群に非選択コンテンツとして複数の第1フラグを付与されたコンテンツが含まれている場合(S206)、音声再生部201は、非選択コンテンツを含む、同じコンテンツ群に含まれる第1フラグを付与された複数のコンテンツの音声データを同時再生処理する(S207)。画面上で動画データが再生される、同じコンテンツ群に含まれるコンテンツに第1フラグを付与されたコンテンツが複数含まれない場合、音声再生部201は、選択コンテンツの音声データを再生する(S208)。
【0047】
本実施形態では、最初にコンテンツが選択されて選択コンテンツが再生される際、選択コンテンツに付与された音声再生フラグと非選択コンテンツに付与された音声再生フラグとに基づいて、音声再生処理ルール情報に従って、動画データと音声データの再生処理が行われるが、コンテンツ群ごとに最初に再生するように設定されたコンテンツの動画データと音声データとが再生されてもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 コンテンツ再生システム
2 コンテンツ再生装置
3 ユーザ端末
201 音声再生部
202 動画再生部
203 コンテンツ受付部
213 記憶部
NW ネットワーク