(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109184
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】コネクタ検査装置、コネクタ検査方法およびコネクタ検査装置の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H01R 43/00 20060101AFI20240806BHJP
H01R 13/24 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
H01R43/00 Z
H01R13/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013837
(22)【出願日】2023-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】山下 淳也
(72)【発明者】
【氏名】山形 真司
【テーマコード(参考)】
5E051
【Fターム(参考)】
5E051GA09
5E051GB09
(57)【要約】
【課題】コネクタが備える複数の端子金具のうちで押し込み試験が実施された端子金具を特定することが可能なコネクタ検査装置等を提供する。
【解決手段】コネクタ検査装置は、先端部に設けられたピンと導電性の突き当て部を有するリテンションツールを用いた、端子金具の固定検査に用いられる。コネクタ検査装置は、コネクタ検査補助基板と、位置検出手段とを備える。コネクタ検査補助基板は、コネクタが備える複数の端子金具に対応する位置に貫通穴を有し、コネクタの嵌合面に取り付けられる。コネクタ検査補助基板には、貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成る配線パターンが形成される。配線パターンは、突き当て部が接触する配線の組み合わせが、貫通穴ごとに異なるように形成される。そして位置検出手段が、突き当て部が接触した配線の組み合わせに基づいて、ピンが押圧した端子金具の位置を検出する。
【選択図】
図21
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部に設けられたピン、および前記ピンの根元部分に設けられた導電性の突き当て部を有するリテンションツールを用いて、コネクタが備える複数の端子金具が前記コネクタに固定されているかを検査するコネクタ検査装置であって、
複数の前記端子金具の各々に対応する位置に複数の貫通穴を有し、前記コネクタの嵌合面に取り付けられるコネクタ検査補助基板と、
前記突き当て部を前記貫通穴の外周部に突き当て、前記貫通穴を介してリテンションツールが前記端子金具を押圧した際に、押圧された前記端子金具の位置を検出する位置検出手段と、
を有し、
前記コネクタ検査補助基板が、
少なくとも前記貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成り、前記突き当て部が前記貫通穴の外周部に接触した際に、前記突き当て部と電気的に接続される前記複数の配線のいずれかの組み合わせが複数の前記貫通穴の各々で異なるように形成された配線パターンを備え、
前記位置検出手段が、
前記突き当て部と電気的に接続された前記複数の配線のいずれかの組み合わせに基づいて、複数の前記端子金具のうちで、前記ピンが押圧した前記端子金具の位置を検出する、
ことを特徴とするコネクタ検査装置。
【請求項2】
前記配線パターンが、
前記リテンションツールが前記貫通穴に挿入された際に、前記突き当て部が、前記複数の配線のうちの少なくとも2つに接触するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ検査装置。
【請求項3】
前記複数の配線のうちの少なくとも一部が、
前記コネクタ検査補助基板の端部まで延伸されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ検査装置。
【請求項4】
前記複数の配線のうちの少なくとも一部が、スルーホールを介して前記コネクタ検査補助基板の裏面に延伸されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ検査装置。
【請求項5】
前記位置検出手段の検出結果に基づいて、前記ピンが押圧した前記端子金具の位置を記録する記録手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ検査装置。
【請求項6】
前記位置検出手段の検出結果に基づいて、前記ピンが押圧した前記端子金具の位置を表示する表示手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ検査装置。
【請求項7】
前記コネクタの嵌合面と反対側の面を保持するコネクタ保持ブロックと、
前記コネクタ保持ブロックから遠ざかる方向に付勢し、前記コネクタ保持ブロックに対して前記コネクタ検査補助基板を保持するコネクタ検査補助基板保持機構と、
をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ検査装置。
【請求項8】
先端部に設けられたピン、および前記ピンの根元部分に設けられた導電性の突き当て部を有するリテンションツールを用いて、コネクタが備える複数の端子金具が前記コネクタに固定されているかを検査するコネクタ検査装置を用いたコネクタ検査方法であって、
前記コネクタ検査装置は、
複数の前記端子金具の各々に対応する位置に複数の貫通穴を有し、前記コネクタの嵌合面に取り付けられるコネクタ検査補助基板と、
前記突き当て部を前記貫通穴の外周部に突き当て、前記貫通穴を介してリテンションツールが前記端子金具を押圧した際に、押圧された前記端子金具の位置を検出する位置検出手段と、
を有し、
前記コネクタ検査補助基板が、
少なくとも前記貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成り、前記突き当て部が前記貫通穴の外周部に接触した際に、前記突き当て部と電気的に接続される前記複数の配線のいずれかの組み合わせが複数の前記貫通穴の各々で異なるように形成された配線パターンを備え、
前記位置検出手段が、
前記突き当て部と電気的に接続された前記複数の配線のいずれかの組み合わせに基づいて、複数の前記端子金具のうちで、前記ピンが押圧した前記端子金具の位置を検出する、
ことを特徴とするコネクタ検査方法。
【請求項9】
先端部に設けられたピン、および前記ピンの根元部分に設けられた導電性の突き当て部を有するリテンションツールを用いて、コネクタが備える複数の端子金具が前記コネクタに固定されているかを検査するコネクタ検査装置の制御プログラムであって、
前記コネクタ検査装置は、
複数の前記端子金具の各々に対応する位置に複数の貫通穴を有し、前記コネクタの嵌合面に取り付けられるコネクタ検査補助基板と、
前記突き当て部を前記貫通穴の外周部に突き当て、前記貫通穴を介してリテンションツールが前記端子金具を押圧した際に、押圧された前記端子金具の位置を検出する位置検出手段と、
を有し、
前記コネクタ検査補助基板が、
少なくとも前記貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成り、前記突き当て部が前記貫通穴の外周部に接触した際に、前記突き当て部と電気的に接続される前記複数の配線のいずれかの組み合わせが複数の前記貫通穴の各々で異なるように形成された配線パターンを備え、
前記位置検出手段に、
前記突き当て部と電気的に接続された前記複数の配線のいずれかの組み合わせに基づいて、複数の前記端子金具のうちで、前記ピンが押圧した前記端子金具の位置する処理を実行させる、
ことを特徴とするコネクタ検査装置の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ検査装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の電線の各々を同時に接続するために、コネクタが用いられている。一般的なコネクタでは、雄型または雌型の端子金具がハウジングに固定されている。この固定が正常に行われていないと、雄型コネクタと雌型コネクタを接続した際に、端子金具がずれて雄型コネクタと雌型コネクタとの間で接続不良が生じる。このため、端子金具がハウジングに固定されていることを検査する必要がある。
【0003】
特に、宇宙船や宇宙探査機等の宇宙分野の技術では、コネクタに高い信頼性が求められる。このため、宇宙分野の製品に対して、コネクタ検査方法が厳格に規定される場合がある。例えば、宇宙航空研究開発機構(JAXA、Japan Aerospace Exploration Agency)の宇宙用電気配線工程標準(JERG-0-041ID)には、以下のようなコネクタの検査方法が定められている。「コネクタのコンタクト(本発明の端子金具に相当)の装着状態について、押し込み試験および引張り試験を実施する。試験においては、各コンタクトピンやソケット(端子金具)に定められた範囲の荷重を加える。そのときにコンタクトピンやソケット(端子金具)がコネクタから抜けないことを目視確認する。このうち、押し込み試験においては、荷重の設定が可能な押し付け試験工具を用いる」。ここで、押し付け試験工具はリテンションツールとも呼ばれる。本発明は、上記の押し込み試験に用いるコネクタ検査装置等に関する。
【0004】
上記の押し込み試験においては、リテンションツールを用いて、設定された荷重で端子金具が押圧される。この作業は、例えば、作業者によって実行される。この際、端子金具がハウジングから抜けなければ、当該端子金具の固定が「良」と判定される。一方、当該端子金具が端子挿入孔から抜ければ、当該端子金具の固定が「不良」と判定される。
【0005】
なお、上記のような厳密な試験には対応しない技術であって、端子金具の固定検査を行う一般的な技術が、例えば、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の押し込み試験においては、例えば、作業者が各端子金具にリテンションツールを押し付けることによって、検査が実行される。この際、端子金具が複数あるため、押し込み試験に漏れが生じる恐れがあった。すなわち、押し込み試験が実施されていない端子金具が生じる恐れがあった。
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、コネクタが備える複数の端子金具のうちで押し込み試験が実施された端子金具を特定することが可能なコネクタ検査装置等を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明のコネクタ検査装置は、先端部に設けられたピン、および前記ピンの根元部分に設けられた導電性の突き当て部を有するリテンションツールを用いて、コネクタが備える複数の端子金具が前記コネクタに固定されているかを検査するコネクタ検査装置であって、複数の前記端子金具の各々に対応する位置に複数の貫通穴を有し、前記コネクタの嵌合面に取り付けられるコネクタ検査補助基板と、前記突き当て部を前記貫通穴の外周部に突き当て、前記貫通穴を介してリテンションツールが前記端子金具を押圧した際に、押圧された前記端子金具の位置を検出する位置検出手段と、を有し、前記コネクタ検査補助基板が、少なくとも前記貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成り、前記突き当て部が前記貫通穴の外周部に接触した際に、前記突き当て部と電気的に接続される前記複数の配線のいずれかの組み合わせが複数の前記貫通穴の各々で異なるように形成された配線パターンを備え、前記位置検出手段が、前記突き当て部と電気的に接続された前記複数の配線のいずれかの組み合わせに基づいて、複数の前記端子金具のうちで、前記ピンが押圧した端子金具の位置を検出する。
【0010】
また、本発明のコネクタ検査方法は、先端部に設けられたピン、および前記ピンの根元部分に設けられた導電性の突き当て部を有するリテンションツールを用いて、コネクタが備える複数の端子金具が前記コネクタに固定されているかを検査するコネクタ検査装置を用いたコネクタ検査方法であって、前記コネクタ検査補助基板が、少なくとも前記貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成り、前記突き当て部が前記貫通穴の外周部に接触した際に、前記突き当て部と電気的に接続される前記複数の配線のいずれかの組み合わせが複数の前記貫通穴の各々で異なるように形成された配線パターンを備え、前記位置検出手段が、前記突き当て部と電気的に接続された前記複数の配線のいずれかの組み合わせに基づいて、複数の前記端子金具のうちで、前記ピンが押圧した端子金具の位置を検出する。
【0011】
また、本発明にコネクタ検査装置の制御プログラムは、先端部に設けられたピン、および前記ピンの根元部分に設けられた導電性の突き当て部を有するリテンションツールを用いて、コネクタが備える複数の端子金具が前記コネクタに固定されているかを検査するコネクタ検査装置の制御プログラムであって、前記コネクタ検査補助基板が、少なくとも前記貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成り、前記突き当て部が前記貫通穴の外周部に接触した際に、前記突き当て部と電気的に接続される前記複数の配線のいずれかの組み合わせが複数の前記貫通穴の各々で異なるように形成された配線パターンを備え、前記位置検出手段に、前記突き当て部と電気的に接続された前記複数の配線のいずれかの組み合わせに基づいて、複数の前記端子金具のうちで、前記ピンが押圧した端子金具の位置する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果は、コネクタが備える複数の端子金具のうちで押し込み試験が実施された端子金具を特定することが可能なコネクタ検査装置等を提供できることである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1の実施形態のコネクタ検査装置を示す模式図である。
【
図2】第1の実施形態のコネクタ検査補助基板の一例を示す模式図である。
【
図3】第1の実施形態の接触配線検出部とリテンションツールの等価回路を示す模式図である。
【
図4】第1の実施形態のコネクタ検査補助基板にリテンションツールが接触する際の第1の状態を示す模式図である。
【
図5】第1の実施形態のコネクタ検査補助基板にリテンションツールが接触する際の第2の状態を示す模式図である。
【
図6】第1の実施形態のコネクタ検査補助基板にリテンションツールが接触する際の第3の状態を示す模式図である。
【
図7】第1の実施形態のコネクタ検査における貫通穴と配線の組み合わせを示す表である。
【
図8】第1の実施形態のコネクタ検査における表示部の表示例を示す模式図である。
【
図9】第1の実施形態の位置検出手段の動作を示すフローチャートである。
【
図10】第1の実施形態で用いられるリテンションツールの一例を示す模式図である。
【
図11】第1の実施形態のコネクタ検査の一例の第1の状態を示す断面模式図である。
【
図12】第1の実施形態のコネクタ検査の一例の第2の状態を示す断面模式図である。
【
図13】第1の実施形態で用いられるリテンションツールの別の一例を示す模式図である。
【
図14】第1の実施形態のコネクタ検査の別の一例の第1の状態を示す断面模式図である。
【
図15】第1の実施形態のコネクタ検査の別の一例の第2の状態を示す断面模式図である。
【
図16】第1の実施形態の配線パターンの変形例1を示す模式図である。
【
図17】第1の実施形態の配線パターンの変形例1における貫通穴と配線の組み合わせを示す表である。
【
図18】第1の実施形態の配線パターンの変形例2を示す模式図である。
【
図19】第1の実施形態の配線パターンの変形例2の裏面を示す模式図である。
【
図20】第1の実施形態の配線パターンの変形例1における貫通穴と配線の組み合わせを示す表である。
【
図21】第2の実施形態のコネクタ検査装置を示す模式図である。
【
図22】第2の実施形態のコネクタ検査装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお各図面の同様の構成要素には同じ番号を付し、説明を省略する場合がある。
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態のコネクタ検査装置100を示す模式図である。コネクタ検査装置100は、リテンションツールを用いて、コネクタ200を検査する装置である。この検査では、コネクタ200が備える複数の端子金具Cが、コネクタ200に固定されているかが検査される。コネクタ検査装置100は、コネクタ検査補助基板10と、位置検出手段20と、を有する。
【0016】
リテンションツールでは、先端部にピンが設けられている。また、ピンの根元部分には、導電性の突き当て部が設けられている。リテンションツールの詳細については後述する。
【0017】
コネクタ検査補助基板10では、端子金具Cの各々に対応する位置に、複数の貫通穴Hが設けられている。コネクタ検査補助基板10は、コネクタ200の嵌合面に取り付けられる。コネクタ検査補助基板10には、配線パターン11が設けられる。配線パターン11は、少なくとも貫通穴Hの外周部に一部が設けられた複数の配線Pからなる。リテンションツールの突き当て部が貫通穴Hの外周部に接触した際に、突き当て部と配線Pのいずれかの組み合わせとが電気的に接続される。この組み合わせが、各々の貫通穴Hで異なるように、配線パターン11が形成されている。それぞれの配線Pは、独立に接触配線検出部21に接続される。それぞれの配線Pは、例えば、コネクタ検査補助基板10の端部まで延伸さる。そして、配線Pの延伸された部分が、接触配線検出部21と電気的に接続される。
【0018】
検査では、貫通穴Hを介してリテンションツールが端子金具Cを押圧する。この時、リテンションツールの突き当て部が、貫通穴Hの外周部に突き当てられる。これにより、突き当て部と、配線Pのいずれか組み合わせとが電気的に接続される。
【0019】
位置検出手段20は、リテンションツールで押圧された端子金具Cの位置を検出する。そのために、位置検出手段20は、接触配線検出部21と、端子金具位置検出部22とを備えている。詳細は後述するが、接触配線検出部21は、例えば、複数の入出力端子を備えた入出力ユニットである。それぞれの配線Pは、複数の入出力端子のいずれかと電気的に接続される。そして、リテンションツールと配線Pとを含むルートが閉ループとなったかを、接触配線検出部21が検出する。これによって、リテンションツールの突き当て部と接触した配線Pが識別される。
【0020】
端子金具位置検出部22は、リテンションツールによって押圧された端子金具Cの位置を検出する。上記のように、リテンションツールが接触する配線Pの組み合わせは、リテンションツールが突き当てられる貫通穴Hごとに異なる。この組み合わせに基づいて、端子金具位置検出部22が、端子金具Cの位置を特定する。
【0021】
端子金具位置検出部22は、例えば、プロセッサやメモリを備えたコンピュータである。コネクタ200の種類ごとに、端子金具位置検出部22は、端子金具Cの配置を記憶している。貫通穴Hの位置と端子金具Cの位置とは対応しているので、リテンションツールが接触した貫通穴Hが検出できれば、該当する端子金具Cの位置が特定される。つまり、端子金具位置検出部22によって、検査が実施された端子金具Cの位置が特定される。これにより、検査済みの端子金具Cと検査未実施の端子金具Cとが識別される。
【0022】
また、コネクタ検査装置100には、記録手段30と、表示手段40が備えられていても良い。記録手段30には、端子金具位置検出部22の検出結果が記録される。記録手段30は、端子金具位置検出部22に備えられていても良い。あるいは、記録手段30が、端子金具位置検出部22の外部に設けられていても良い。表示手段40には、例えば、検査済みの端子金具Cと検査未実施の端子金具Cの配置が表示される。
【0023】
次に、コネクタ検査補助基板10の具体例について説明する。
図2は、第1の実施形態のコネクタ検査補助基板10の一例を示す模式図である。このコネクタ検査補助基板10の検査対象は、12ピン(端子金具)のコネクタである。コネクタ検査補助基板10には、コネクタ200の端子金具Cの位置に対応して、12個の貫通穴Hが設けられている。
【0024】
図2では、端子金具CにC101~C112の番号が付与されている。また、対応する貫通穴Hには、H101~H112の番号が付与されている。そして、7つの配線Pから成る配線パターン11が形成されている。配線Pには、P101~P107の番号が付与されている。リテンションツールのピンが貫通穴Hに挿入されて検査が実施された際には、リテンションツールの突き当て部が、貫通穴Hの外周部に設けられた配線Pに接触する。この際、突き当て部が接触する配線Pの組み合わせが、それぞれの貫通穴Hで異なる。また、コネクタ検査補助基板10の、コネクタ200に対向する部分の外側には、取り付け用貫通穴12が設けられている。これは、取り付け用貫通穴12は、コネクタ検査補助基板10のコネクタ200への取り付けに用いられる。なお、
図2は模式図であり、貫通穴Hと取り付け用貫通穴12の寸法の関係は、
図2の例に限定されない。
【0025】
図3は、第1の実施形態の接触配線検出部21とリテンションツール300の等価回路を示す模式図である。リテンションツール300には突き当て部310が設けられている。リテンションツール300の突き当て部310は導電性である。そして突き当て部310が、接触配線検出部21の1つの入出力端子と電気的に接続される。リテンションツール300は、例えば、接触配線検出部21のグランド端子に接続される。
【0026】
図3の状態から、リテンションツール300の突き当て部310が、配線Pに接触すると、配線Pとリテンションツール300と接触配線検出部21によって閉ループが形成される。これによって、突き当て部310が接触した配線Pが識別される。なお、
図3では、番号の順に配線Pが並ぶように描かれているが、並び方はこれに限られない。つまり、この図は模式的なものである。
【0027】
次に、リテンションツール300で検査される端子金具Cと、その際に突き当て部310が接触する配線Pの具体例について説明する。
【0028】
図4は、第1の実施形態のコネクタ検査補助基板10にリテンションツール300が接触する際の第1の状態を示す模式図である。第1の状態では、貫通穴H101にリテンションツール300のピンが挿入され、ピンが端子金具C101を押圧する。この際、
図4に示すリテンションツール接触範囲Rに突き当て部310が接触する。そして、突き当て部310が配線P101と電気的に接続される。
【0029】
図5は、第1の実施形態のコネクタ検査補助基板10にリテンションツール300が接触する際の第2の状態を示す模式図である。第2の状態では、貫通穴H102にリテンションツール300のピンが挿入され、ピンが端子金具C102を押圧する。この際、
図5に示すリテンションツール接触範囲Rに突き当て部310が接触する。そして、突き当て部310が配線P101および配線P102と電気的に接続される。つまり、第2の状態で突き当て部310が接触する配線Pの組み合わせは、第1の状態と異なる。
【0030】
図6は、第1の実施形態のコネクタ検査補助基板10にリテンションツール300が接触する際の第3の状態を示す模式図である。第3の状態では、貫通穴H109にリテンションツール300のピンが挿入され、ピンが端子金具C109押圧する。この際、
図6に示すリテンションツール接触範囲Rに突き当て部310が接触する。そして、突き当て部310が配線P105と電気的に接続される。つまり、第3の状態で突き当て部310が接触する配線Pの組み合わせは、第1の状態および第2の状態とは異なる。
【0031】
上記の例のように、リテンションツール300の突き当て部310が接触する配線Pの組み合わせが、貫通穴Hごとに異なる。このため、接触した配線Pの組み合わせに基づいて、検査が実施された端子金具Cが特定される。
図7は、第1の実施形態のコネクタ検査における貫通穴Hと配線Pの組み合わせを示す表である。この表に基づいて、リテンションツール300が突き当てられた貫通穴Hが特定される。すなわち、端子金具位置検出部22によって、検査済みの端子金具Cが特定される。
【0032】
検査済みの端子金具Cを識別した結果は、例えば、記録手段30に記録される。あるいは、結果が外部の記憶装置に記録されても良い。
【0033】
そして、その結果は、例えば、表示手段40に表示される。
図8は、第1の実施形態のコネクタ検査における表示手段40の表示例を示す模式図である。
図8に示されているように、表示手段40には、検査済みの端子金具Cと検査未実施の端子金具Cが一目で識別できるように、結果が表示される。これにより、検査漏れが、より確実に防止される。
【0034】
以上に説明した位置検出手段20の動作をフローチャート表すことが可能である。
図9は、第1の実施形態の位置検出手段20の動作を示すフローチャートである。検査においては、まず、リテンションツール300突き当て部310が、対応する配線Pに接触する。そして、接触配線検出部21が、突き当て部310が接触した配線Pを検出する(S101)。次に、端子金具位置検出部22が、接触した配線Pの組み合わせに基づいて、検査が実施された端子金具Cの位置を特定する(S102)。そして、特定した端子金具Cが、検査済みの端子金具Cとして、記録手段30に記録される(S103)。また、この結果を用いて、検査済みの端子金具Cと検査未実施の端子金具Cの位置が、表示手段40に表示される(S104)。
【0035】
次に、リテンションツール300の具体例について説明する。コネクタ200では、ハウジングの端子金具挿入穴230に端子金具Cが挿入されている。そして、端子金具Cが備えるツメが、端子金具挿入穴230の凹部に係止されることで、端子金具Cが固定されるのが一般的である。このような構造は、ランス構造と呼ばれる。リテンションツール300は、ハウジングに固定された端子金具Cを所定の荷重で押圧し、抜けが発生しないか検査するための工具である。リテンションツール300が荷重を加える方式には幾つかの種類がある。その一つが、突き当て部310から外側にピンが突出する方式である。
【0036】
図10は、第1の実施形態で用いられるリテンションツールの一例を示す模式図である。リテンションツール300は、本体部320と、突き当て部310と、ピン330と、ハンドル部340とを備える。また、本体部320には、ピン330をハンドル部340から遠ざけるように付勢する付勢手段350が収容されている。この付勢手段350によって、ピンが端子金具を押圧する押圧力が所定の値に制御される。本実施形態では、突き当て部310が、接触配線検出部21の1つの入出力端子と電気的に接続される。このため、突き当て部310には、導線360が取り付けられている。また、必須構成ではないが、突き当て部310の先端には、導電性ゴム370が取り付けられても良い。これにより、突き当て部310と配線Pとの接触が安定化される。
【0037】
図10に示されているように、本実施形態では、突き当て部310をコネクタ検査補助基板10に突き当て、ハンドル部340をコネクタ200の方向に押し込まれる。この操作によって、突き当て部310から外側に向かってピン330が突出する。この例では、ピン330が、長さΔL
1だけ外側に突出する。そして、端子金具Cが所定の荷重で押圧される。
【0038】
図11は、第1の実施形態のコネクタ検査の一例の第1の状態を示す断面模式図である。本実施形態のコネクタ検査では、リテンションツール300によって、端子金具Cが押圧される。コネクタ200は、ハウジング210と、ハウジング210を収容するシェル220を備える。また、ハウジング210には、端子金具Cが取り付けられる端子金具挿入穴230が設けられている。端子金具挿入穴230には、例えば、端子金具Cのツメが係止される係止部240が設けられている。なお、端子金具挿入穴230の中には、端子金具Cが収容されない空の端子金具挿入穴230があり得る。また、
図11では、端子金具Cが雄型(プラグ)の構成が例示されているが、端子金具Cが雌型(ソケット)であっても良い。
【0039】
検査においては、
図11に示されているように、コネクタ200の嵌合側にコネクタ検査補助基板10が固定される。ここでは、シェル220の端部にコネクタ検査補助基板10が突き当てられ、固定部材400で固定されている。固定部材400は、取り付け用貫通穴12に挿通されている。検査では、リテンションツール300のピン330が貫通穴Hに挿通される。この際、突き当て部310がコネクタ検査補助基板10の表面に突き当てられる。そして、突き当て部310が、配線Pのいずれかの組み合わせに接触する。この接触が、接触配線検出部21によって検出される。
【0040】
図12は、第1の実施形態のコネクタ検査の一例の第2の状態を示す断面模式図である。押し込み試験では、リテンションツール300のハンドル部340がコネクタ200の方向に押し込まれる。これによって、端子金具Cがピン330に押圧される。この際、リテンションツール300の特性によって、押圧の荷重が所定の値に制御される。ここで、端子金具Cが端子金具挿入穴230から抜けると、端子金具Cの固定が不良であると判定される。
図12の例では、図面の左端の端子金具Cが端子金具挿入穴230から抜ける固定不良となっている。
【0041】
次に、上記とは、別の方式のリテンションツール300の例について説明する。
図13は、第1の実施形態で用いられるリテンションツール300の別の一例を示す模式図である。この例の、リテンションツール300aは、本体部320aと、突き当て部310aと、ピン330aと、ハンドル部340aとを備える。また、本体部320aには、ピン330aをハンドル部340aから遠ざけるように付勢する付勢手段350aが収容されている。この付勢手段350aによって、ピン330aが端子金具Cを押圧する押圧力が所定の値に制御される。この例では、突き当て部310aが、接触配線検出部21と電気的に接続される。このため、突き当て部310aには、導線360が取り付けられている。
【0042】
この方式のリテンションツール300aでは、本体部320aと、突き当て部310aと、ピン330aの位置関係が固定されている。
図13に示されているように、リテンションツール300aでは、突き当て部310aをコネクタ検査補助基板10に突き当て、ハンドル部340をコネクタ200の方向に押し込まれる。そして、付勢手段350aの長さがL
0からL
1に変化し、ΔL
2だけ縮められる。図示はしていないが、本体部320aの内部にはストッパが設けられ、付勢手段350aがL
1以下に縮められないようになっている。検査では、突き当て部310aがコネクタ検査補助基板10の表面に押し当てられる。そして、ハンドル部340aがコネクタ200に向かって押し込まれる。この際、コネクタ検査補助基板10が押し込まれた方向に動くことができれば、コネクタ検査補助基板10が所定の荷重で押し込まれる。
【0043】
図14は、第1の実施形態のコネクタ検査の別の一例の第1の状態を示す断面模式図である。コネクタ200のシェル220のベース部分に、固定部材510によってコネクタ保持ブロック500が取り付けられている。コネクタ保持ブロック500のコネクタ200の嵌合側(
図14の上側)には、位置決め穴520が設けられている。また、コネクタ検査補助基板10の、位置決め穴520に対応する位置には取り付け用貫通穴12が設けられている。この取り付け用貫通穴12にシャフト部を有する位置決め部材410が挿通される。位置決め穴520とコネクタ検査補助基板10との間には、コネクタ検査補助基板10をコネクタ200から遠ざける方向に付勢する付勢部材530が設けられる。コネクタ保持ブロック500と、固定部材510と、位置決め部材410と、付勢部材530とが、コネクタ検査補助基板保持機構Sを構成する。
【0044】
この構成では、端子金具Cの上方にコネクタ検査補助基板10の貫通穴Hが位置決めされる。そして、重力によって、コネクタ検査補助基板10が
図14の下方に引かれる。一方、付勢部材530の付勢力によって、コネクタ検査補助基板10は、
図14の上方に押される。重力と付勢部材530の付勢力が釣り合うことによって、コネクタ検査補助基板10がフローティング状態で支持される。この構成では、コネクタ検査補助基板10が、コネクタ200と近づく方向に移動可能である。
【0045】
検査に当たっては、リテンションツール300aのピン330aが貫通穴Hに挿通される。この際、突き当て部310aがコネクタ検査補助基板10の表面に突き当てられる。そして、突き当て部310aが、配線Pのいずれかの組み合わせに接触する。この接触が、接触配線検出部21によって検出される。この状態からリテンションツール300aをコネクタ200と近づく方向に押し込むと、付勢部材530が縮まる。そしてコネクタ検査補助基板10とピン330aとが、コネクタ200と近づく方向に移動する。
【0046】
図15は、第1の実施形態のコネクタ検査の別の一例の第2の状態を示す断面模式図である。上記したように、リテンションツール300aの下方への押し込みよって、ピン330aが端子金具Cを押圧する。この際、リテンションツール300aの荷重が所定の値に制御されているため、端子金具Cの押し込み検査が可能となる。なお、上記の動作では、付勢部材530を縮めるための荷重が必要になる。このため、リテンションツール300aには、検査仕様の荷重に、付勢部材530を縮める荷重を加えた荷重が設定される。この検査で、端子金具Cが動かなければ検査結果が「良」、端子金具挿入穴230から抜ければ検査結果が「不良」と判定される。
【0047】
(変形例1)
次に、配線パターン11の変形例について説明する。
図16は、第1の実施形態の配線パターン11の変形例1を示す模式図である。変形例1でも、リテンションツール300が貫通穴Hに挿入される。この際、突き当て部310が、複数の配線Pのうちの少なくとも2つに接触する。例えば、貫通穴H201にピン330が挿入された際には、突き当て部310が、配線P201および配線P202に接触する。他の貫通穴Hにおいても、同様に、2つの配線Pが突き当て部310と接触する。そして接触する2つの配線Pの組み合わせは、貫通穴Hごとに異なる。
【0048】
図17は、第1の実施形態の配線パターンの変形例1における貫通穴と配線の組み合わせを示す表である。この表に基づいて、リテンションツール300が突き当てられた貫通穴Hが特定される。すなわち、端子金具位置検出部22によって、検査済みの端子金具Cが特定される。
【0049】
検査において、リテンションツール300を貫通穴Hに挿入した際に、リテンションツール300が、鉛直方向に対して傾いた状態で挿入されることがある。リテンションツール300が傾いていると、正常な押し込み検査が実行されない。そして、突き当て部310が1つの配線Pとしか接触しない場合がある。このため、1つの配線Pとの接触しか検出されなかった場合は、リテンションツール300の挿入の仕方が不良である判定される。つまり、この仕組みを利用することで、誤った検査が実行されるリスクが低減される。
【0050】
(変形例2)
次に、別の変形例について説明する。
図18は、第1の実施形態の配線パターン11の変形例2を示す模式図である。また、
図19は、第1の実施形態の配線パターン11の変形例2の裏面を示す模式図である。変形例2のコネクタ検査補助基板10は、16ピン(端子金具)のコネクタ200の検査に用いられる。コネクタ200のピン数(端子金具数)が増えると、すべての配線Pをコネクタ検査補助基板10の片面で引き回すことが難しくなる。そこで、一部の配線については、コネクタ検査補助基板10の表側に、突き当て部310との接点だけを設ける。そして、配線Pを接触配線検出部21に接続するための延伸部分を裏面に設ける。表面の接点と延伸部分とはスルーホールを介して接続される。なお、ここでは、コネクタ検査補助基板10のコネクタ200と対向する面が裏面、コネクタ200から遠い方の面が表面とされている。
【0051】
図18に示されているように、コネクタ検査補助基板10の表側には、16個の貫通穴Hと、13個の配線Pが設けられている。そして、中央部の配線P307については、表側に円形の接点だけが設けられている。配線P307の接点の中央部にはスルーホールP307aが設けられている。そして、コネクタ検査補助基板10の裏面には、配線P307の延伸部が設けられている。この延伸部と表側の接点とはスルーホールP307aを介して接続されている。そして、配線P307の延伸部は、コネクタ検査補助基板10の裏面の端部まで延伸されている。
【0052】
以上のように、配線Pの延伸部分をコネクタ検査補助基板10の裏面に設けることで、ピン数の多いコネクタ200に対応するコネクタ検査補助基板10の形成が容易になる。
【0053】
以上、本実施形態のコネクタ検査装置100等について説明した。
【0054】
コネクタ検査装置100は、リテンションツール300を用いて、コネクタ200を検査する装置である。この検査では、コネクタ200が備える複数の端子金具Cが、コネクタ200に固定されているかが検査される。コネクタ検査装置100は、コネクタ検査補助基板10と、位置検出手段20と、を有する。リテンションツール300では、先端部にピン330が設けられている。また、ピン330の根元部分には、導電性の突き当て部310が設けられている。コネクタ検査補助基板10では、端子金具Cの各々に対応する位置に、複数の貫通穴Hが設けられている。コネクタ検査補助基板10は、コネクタ200の嵌合面に取り付けられる。コネクタ検査補助基板10には、配線パターン11が設けられる。配線パターン11は、少なくとも貫通穴Hの外周部に一部が設けられた複数の配線Pからなる。リテンションツールの突き当て部が貫通穴Hの外周部に接触した際に、突き当て部310と配線Pのいずれかの組み合わせとが電気的に接続される。この組み合わせが、各々の貫通穴Hで異なるように、配線パターン11が形成されている。検査では、貫通穴Hを介してリテンションツールが端子金具Cを押圧する。この時、突き当て部が、貫通穴Hの外周部に突き当てられる。この際、突き当て部と、配線Pのいずれか組み合わせとが電気的に接続される。ここで、位置検出手段20によって、電気的に接続された配線Pの組み合わせが検出される。そして、この組み合わせに基づいて、位置検出手段20が、押圧された端子金具Cの位置を検出する。
【0055】
上記の構成では、リテンションツール300によって検査が実行された端子金具Cの位置が検出される。このため、検査済みの端子金具Cと、検査未実施の端子金具Cとが識別される。これによって、コネクタ200に複数設けられた端子金具Cの検査において、検査漏れの発生が防止される。
【0056】
また、一態様によれば、コネクタ検査装置100において、リテンションツール300が貫通穴Hに挿入された際に、突き当て部310が配線Pに接触する。その際、突き当て部310が、複数の配線Pのうちの少なくとも2つに接触するように、配線パターン11が形成されている。
【0057】
上記の構成では、リテンションツール300が傾いて挿入された際に、突き当て部310が1つの配線Pにしか接触しない場合がある。このため、1つの配線Pとの接触しか検出されなかったことをもって、検査が正しく実行されてないことが明らかになる。このため、誤った検査が行われるリスクが低減される。
【0058】
また、一態様によれば、コネクタ検査装置100において、複数の配線Pのうちの少なくとも一部が、コネクタ検査補助基板10の端部まで延伸されている。
【0059】
上記の構成とすることにより、配線Pと接触配線検出部21との接続が容易になる。
【0060】
また、一態様によれば、コネクタ検査装置100において、複数の配線Pのうちの少なくとも一部が、スルーホールを介してコネクタ検査補助基板10の裏面に延伸されている。
【0061】
上記の構成とすることで、端子金具数の多いコネクタ200に対応するコネクタ検査補助基板10の作製が容易になる。
【0062】
また、一態様によれば、コネクタ検査装置100が、記録手段30をさらに備える。位置検出手段20の検出結果に基づいて、記録手段30が、ピン330が押圧した端子金具Cの位置を記録する。
【0063】
上記の構成によれば、検査が実施された端子金具の位置が記録される。この記録を参照することで、検査漏れが防止される。
【0064】
また、一態様によれば、コネクタ検査装置100が、さらに、表示手段40を備える。表示手段40には、ピン330が押圧した端子金具Cの位置が表示される。この表示は、位置検出手段20の検出結果に基づいて行われる。
【0065】
上記の構成では、検査済みの端子金具Cと検査未実施の端子金具Cとを、作業者が一目で識別できる。このため、作業漏れが防止される。
【0066】
また、一態様によれば、コネクタ検査装置100が、コネクタ検査補助基板保持機構Sを備える。コネクタ検査補助基板保持機構Sには、コネクタ保持ブロック500と、固定部材510と、付勢部材530とが含まれる。コネクタ保持ブロック500が、コネクタ200の嵌合面と反対側の面を保持する。また、付勢部材530が、コネクタ保持ブロック500に対して、コネクタ検査補助基板10を保持する。ここで、付勢部材530が、コネクタ保持ブロック500から遠ざかる方向に付勢する。
【0067】
以上の構成とすることで、突き当て部310とピン330の位置関係が固定されたリテンションツール300を用いたコネクタ検査が実行可能になる。
【0068】
また、本実施形態のコネクタ検査方法では、コネクタ検査装置100とリテンションツール300とが用いられる。そして、コネクタ200が備える複数の端子金具Cが、コネクタ200に固定されているかが検査される。コネクタ検査装置100は、コネクタ検査補助基板10と、位置検出手段20と、を有する。リテンションツール300では、先端部にピン330が設けられている。また、ピン330の根元部分には、導電性の突き当て部310が設けられている。コネクタ検査補助基板10では、端子金具Cの各々に対応する位置に、複数の貫通穴Hが設けられている。コネクタ検査補助基板10は、コネクタ200の嵌合面に取り付けられる。コネクタ検査補助基板10には、配線パターン11が設けられる。配線パターン11は、少なくとも貫通穴Hの外周部に一部が設けられた複数の配線Pからなる。リテンションツール300の突き当て部310が貫通穴Hの外周部に接触した際に、突き当て部310と配線Pのいずれかの組み合わせとが電気的に接続される。この組み合わせが、各々の貫通穴Hで異なるように、配線パターン11が形成されている。検査では、貫通穴Hを介してリテンションツールが端子金具Cを押圧する。この時、突き当て部が、貫通穴Hの外周部に突き当てられる。この際、突き当て部と、配線Pのいずれか組み合わせとが電気的に接続される。ここで、位置検出手段20によって、電気的に接続された配線Pの組み合わせが検出される。そして、この組み合わせに基づいて、位置検出手段20が、押圧された端子金具Cの位置を検出する。
【0069】
上記の構成では、リテンションツール300によって検査が実行された端子金具Cの位置が検出される。このため、検査済みの端子金具Cと、検査未実施の端子金具Cとが識別される。これによって、コネクタ200に複数設けられた端子金具Cの検査において、検査漏れの発生が防止される。
【0070】
また、本実施形態のコネクタ検査装置100の制御プログラムは、リテンションツール300を用いてコネクタ200を検査するコネクタ検査装置100を制御する。リテンションツール300は、先端部に設けられたピン330と、ピン330の根元部分に設けられた導電性の突き当て部310を有する。コネクタ200は複数の端子金具を備える。そして、検査では、コネクタ200が備える複数の端子金具Cが、コネクタ200に固定されているか検査される。コネクタ検査装置100は、コネクタ検査補助基板10と、位置検出手段20と、を有する。リテンションツール300では、先端部にピン330が設けられている。また、ピンの根元部分には、導電性の突き当て部310が設けられている。コネクタ検査補助基板10では、端子金具Cの各々に対応する位置に、複数の貫通穴Hが設けられている。コネクタ検査補助基板10は、コネクタ200の嵌合面に取り付けられる。コネクタ検査補助基板10には、配線パターン11が設けられる。配線パターン11は、少なくとも貫通穴Hの外周部に一部が設けられた複数の配線Pからなる。リテンションツールの突き当て部が貫通穴Hの外周部に接触した際に、突き当て部310と配線Pのいずれかの組み合わせとが電気的に接続される。この組み合わせが、各々の貫通穴Hで異なるように、配線パターン11が形成されている。検査では、貫通穴Hを介してリテンションツールが端子金具Cを押圧する。この時、突き当て部が、貫通穴Hの外周部に突き当てられる。この際、突き当て部310と、配線Pのいずれか組み合わせとが電気的に接続される。そして、本実施形態のコネクタ検査装置100の制御プログラムが、位置検出手段20に、以下の処理を実行させる。その処理では、まず、突き当て部310と電気的に接続された配線Pの組み合わせが検出される。また、その処理では、検出した配線Pの組み合わせに基づいて、押圧された端子金具Cの位置が検出される。
【0071】
上記の制御では、リテンションツール300によって検査が実行された端子金具Cの位置が検出される。このため、検査済みの端子金具Cと、検査未実施の端子金具Cとが識別される。これによって、コネクタ200に複数設けられた端子金具Cの検査において、検査漏れの発生が防止される。
【0072】
(第2の実施形態)
本実施形態では、コネクタ検査装置の基本構成について説明する。
図21は、第2の実施形態のコネクタ検査装置100を示す模式図である。コネクタ検査装置100は、リテンションツールを用いて、コネクタ200を検査する装置である。この検査では、コネクタ200が備える複数の端子金具Cが、コネクタ200に固定されているかが検査される。コネクタ検査装置100は、コネクタ検査補助基板10と、位置検出手段20と、を有する。第1の実施形態のコネクタ検査補助基板10は、本実施形態のコネクタ検査補助基板10の具体例である。また、第1の実施形態の位置検出手段20は、本実施形態の位置検出手段20の具体例である。
【0073】
リテンションツールでは、先端部にピンが設けられている。また、ピンの根元部分には、導電性の突き当て部が設けられている。
【0074】
コネクタ検査補助基板10では、端子金具Cの各々に対応する位置に、複数の貫通穴Hが設けられている。コネクタ検査補助基板10は、コネクタ200の嵌合面に取り付けられる。コネクタ検査補助基板10には、配線パターン11が設けられる。配線パターン11は、少なくとも貫通穴Hの外周部に一部が設けられた複数の配線Pからなる。リテンションツール300の突き当て部310が貫通穴Hの外周部に接触した際に、突き当て部310と配線Pのいずれかの組み合わせとが電気的に接続される。この組み合わせが、各々の貫通穴Hで異なるように、配線パターン11が形成されている。
【0075】
検査では、貫通穴Hを介してリテンションツールが端子金具Cを押圧する。この時、突き当て部310が、貫通穴Hの外周部に突き当てられる。上述したように、この際、突き当て部310と、配線Pのいずれか組み合わせとが電気的に接続される。ここで、位置検出手段20によって、電気的に接続された配線Pの組み合わせが検出される。そして、この組み合わせに基づいて、位置検出手段20が、押圧された端子金具Cの位置を検出する。
【0076】
図22は、第2の実施形態のコネクタ検査装置100の位置検出手段20の動作を示すフローチャートである。コネクタ200の検査では、例えば、作業者によって、リテンションツールのピンが貫通穴Hに挿入される。この際、リテンションツールの突き当て部が配線Pのいずれかに接触する。ここで、突き当て部と接触した配線Pとが電気的に接続される。この接続を検出することで、位置検出手段20が、突き当て部と接触した配線Pを検出する(S201)。次に、突き当て部と接触した配線Pの組み合わせに基づいて、位置検出手段20が、貫通穴Hの位置を検出する。ここで、貫通穴Hは、コネクタ200の端子金具Cに対応して設けられている。このため、位置検出手段20によって、検査が実施された端子金具Cの位置が検出される(S202)。
【0077】
以上の動作では、リテンションツールによって検査が実施された端子金具Cの位置が検出される。すなわち、検査済みの端子金具Cの位置が特定される。これにより、検査済みの端子金具Cと、検査が未実施の端子金具Cとが識別される。このため、複数ある端子金具Cの検査における検査漏れが防止される。
【0078】
なお、位置検出手段20は、例えば、コンピュータを備える。そしてコンピュータにインストールされたコネクタ検査装置の制御プログラムによって、位置検出手段20の上記の動作が実行される。
【0079】
以上、本実施形態のコネクタ検査装置100等について説明した。
【0080】
コネクタ検査装置100は、リテンションツール300を用いて、コネクタ200を検査する装置である。この検査では、コネクタ200が備える複数の端子金具Cが、コネクタ200に固定されているかが検査される。コネクタ検査装置100は、コネクタ検査補助基板10と、位置検出手段20と、を有する。リテンションツール300では、先端部にピン330が設けられている。また、ピン330の根元部分には、導電性の突き当て部310が設けられている。コネクタ検査補助基板10では、端子金具Cの各々に対応する位置に、複数の貫通穴Hが設けられている。コネクタ検査補助基板10は、コネクタ200の嵌合面に取り付けられる。コネクタ検査補助基板10には、配線パターン11が設けられる。配線パターン11は、少なくとも貫通穴Hの外周部に一部が設けられた複数の配線Pからなる。リテンションツールの突き当て部が貫通穴Hの外周部に接触した際に、突き当て部310と配線Pのいずれかの組み合わせとが電気的に接続される。この組み合わせが、各々の貫通穴Hで異なるように、配線パターン11が形成されている。検査では、貫通穴Hを介してリテンションツールが端子金具Cを押圧する。この時、突き当て部が、貫通穴Hの外周部に突き当てられる。この際、突き当て部と、配線Pのいずれか組み合わせとが電気的に接続される。ここで、位置検出手段20によって、電気的に接続された配線Pの組み合わせが検出される。そして、この組み合わせに基づいて、位置検出手段20が、押圧された端子金具Cの位置を検出する。
【0081】
上記の構成では、リテンションツールによって検査が実行された端子金具Cの位置が検出される。このため、検査済みの端子金具Cと、検査未実施の端子金具Cとが識別される。これによって、コネクタ200に複数設けられた端子金具Cの検査において、検査漏れの発生が防止される。
【0082】
また、本実施形態のコネクタ検査方法では、コネクタ検査装置100とリテンションツールとが用いられる。そして、コネクタ200が備える複数の端子金具Cが、コネクタ200に固定されているかが検査される。コネクタ検査装置100は、コネクタ検査補助基板10と、位置検出手段20と、を有する。リテンションツール300では、先端部にピン330が設けられている。また、ピン330の根元部分には、導電性の突き当て部310が設けられている。コネクタ検査補助基板10では、端子金具Cの各々に対応する位置に、複数の貫通穴Hが設けられている。コネクタ検査補助基板10は、コネクタ200の嵌合面に取り付けられる。コネクタ検査補助基板10には、配線パターン11が設けられる。配線パターン11は、少なくとも貫通穴Hの外周部に一部が設けられた複数の配線Pからなる。リテンションツール300の突き当て部310が貫通穴Hの外周部に接触した際に、突き当て部310と配線Pのいずれかの組み合わせとが電気的に接続される。この組み合わせが、各々の貫通穴Hで異なるように、配線パターン11が形成されている。検査では、貫通穴Hを介してリテンションツールが端子金具Cを押圧する。この時、突き当て部が、貫通穴Hの外周部に突き当てられる。この際、突き当て部と、配線Pのいずれか組み合わせとが電気的に接続される。ここで、位置検出手段20によって、電気的に接続された配線Pの組み合わせが検出される。そして、この組み合わせに基づいて、位置検出手段20が、押圧された端子金具Cの位置を検出する。
【0083】
上記の構成では、コネクタ検査装置100において、リテンションツール300によって検査が実行された端子金具Cの位置が検出される。このため、検査済みの端子金具Cと、検査未実施の端子金具Cとが識別される。これによって、コネクタ200に複数設けられた端子金具Cの検査において、検査漏れの発生が防止される。
【0084】
また、本実施形態のコネクタ検査装置100の制御プログラムは、リテンションツール300を用いてコネクタ200を検査するコネクタ検査装置100を制御する。リテンションツール300は、先端部に設けられたピン330と、ピン330の根元部分に設けられた導電性の突き当て部310を有する。コネクタ200は複数の端子金具を備える。そして、検査では、コネクタ200が備える複数の端子金具Cが、コネクタ200に固定されているか検査される。コネクタ検査装置100は、コネクタ検査補助基板10と、位置検出手段20と、を有する。リテンションツール300では、先端部にピン330が設けられている。また、ピンの根元部分には、導電性の突き当て部310が設けられている。コネクタ検査補助基板10では、端子金具Cの各々に対応する位置に、複数の貫通穴Hが設けられている。コネクタ検査補助基板10は、コネクタ200の嵌合面に取り付けられる。コネクタ検査補助基板10には、配線パターン11が設けられる。配線パターン11は、少なくとも貫通穴Hの外周部に一部が設けられた複数の配線Pからなる。リテンションツールの突き当て部が貫通穴Hの外周部に接触した際に、突き当て部310と配線Pのいずれかの組み合わせとが電気的に接続される。この組み合わせが、各々の貫通穴Hで異なるように、配線パターン11が形成されている。検査では、貫通穴Hを介してリテンションツールが端子金具Cを押圧する。この時、突き当て部が、貫通穴Hの外周部に突き当てられる。この際、突き当て部310と、配線Pのいずれか組み合わせとが電気的に接続される。そして、本実施形態のコネクタ検査装置100の制御プログラムが、位置検出手段20に、以下の処理を実行させる。その処理では、まず、突き当て部310と電気的に接続された配線Pの組み合わせが検出される。また、その処理では、検出した配線Pの組み合わせに基づいて、押圧された端子金具Cの位置が検出される。
【0085】
上記の制御では、リテンションツール300によって検査が実行された端子金具Cの位置が検出される。このため、検査済みの端子金具Cと、検査未実施の端子金具Cとが識別される。これによって、コネクタ200に複数設けられた端子金具Cの検査において、検査漏れの発生が防止される。
【0086】
上述した第1および第2の実施形態の処理を、コンピュータに実行させるプログラムおよび該プログラムを格納した記録媒体も本発明の範囲に含む。記録媒体としては、例えば、磁気ディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ、などを用いることができる。
【0087】
以上、第1および第2の実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
【0088】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0089】
(付記1)
先端部に設けられたピン、および前記ピンの根元部分に設けられた導電性の突き当て部を 有するリテンションツールを用いて、コネクタが備える複数の端子金具が前記コネクタに固定されているかを検査するコネクタ検査装置であって 、
複数の前記端子金具の各々に対応する位置に複数の貫通穴を有し、前記コネクタの嵌合面に取り付けられるコネクタ検査補助基板と、
前記突き当て部を前記貫通穴の外周部に突き当て、前記貫通穴を介してリテンションツールが前記端子金具を押圧した際に、押圧された前記端子金具の位置を検出する位置検出手段と、
を有し、
前記コネクタ検査補助基板が、
少なくとも前記貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成り、前記突き当て部が前記貫通穴の外周部に接触した際に、前記突き当て部と電気的に接続される前記複数の配線のいずれかの組み合わせが複数の前記貫通穴の各々で異なるように形成された配線パターンを備え、
前記位置検出手段が、
前記突き当て部と電気的に接続された前記複数の配線のいずれかの組み合わせに基づいて、複数の前記端子金具のうちで、前記ピンが押圧した端子金具の位置を検出する、
ことを特徴とするコネクタ検査装置。
【0090】
(付記2)
前記配線パターンが、
前記リテンションツールが前記貫通穴に挿入された際に、前記突き当て部が、前記複数の配線のうちの少なくとも2つに接触するように形成されている、
ことを特徴とする付記1に記載のコネクタ検査装置。
【0091】
(付記3)
前記複数の配線のうちの少なくとも一部が、
前記コネクタ検査補助基板の端部まで延伸されている、
ことを特徴とする付記1または2に記載のコネクタ検査装置。
【0092】
(付記4)
前記複数の配線のうちの少なくとも一部が、スルーホールを介して前記コネクタ検査補助基板の裏面に延伸されている、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか一付記に記載のコネクタ検査装置。
【0093】
(付記5)
前記位置検出手段の検出結果に基づいて、前記ピンが押圧した前記端子金具の位置を記録する記録手段をさらに備える、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか一付記に記載のコネクタ検査装置。
【0094】
(付記6)
前記位置検出手段の検出結果に基づいて、前記ピンが押圧した前記端子金具の位置を表示する表示手段をさらに備える、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれか一付記に記載のコネクタ検査装置。
【0095】
(付記7)
前記コネクタの嵌合面と反対側の面を保持するコネクタ保持ブロックと、
前記保持ブロックから遠ざかる方向に付勢し、前記コネクタ保持ブロックに対して前記コネクタ検査補助基板を保持するコネクタ検査補助基板保持機構と、
をさらに備える、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか一付記に記載のコネクタ検査装置。
【0096】
(付記8)
先端部に設けられたピン、および前記ピンの根元部分に設けられた導電性の突き当て部を有するリテンションツールを用いて、コネクタが備える複数の端子金具が前記コネクタに固定されているかを検査するコネクタ検査装置を用いたコネクタ検査方法であって、
前記コネクタ検査補助基板が、
少なくとも前記貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成り、前記突き当て部が前記貫通穴の外周部に接触した際に、前記突き当て部と電気的に接続される前記複数の配線のいずれかの組み合わせが複数の前記貫通穴の各々で異なるように形成された配線パターンを備え、
前記位置検出手段が、
前記突き当て部と電気的に接続された前記複数の配線のいずれかの組み合わせに基づいて、複数の前記端子金具のうちで、前記ピンが押圧した端子金具の位置を検出する、
ことを特徴とするコネクタ検査方法。
【0097】
(付記9)
先端部に設けられたピン、および前記ピンの根元部分に設けられた導電性の突き当て部を有するリテンションツールを用いて、コネクタが備える複数の端子金具が前記コネクタに固定されているかを検査するコネクタ検査装置の制御プログラムであって、
前記コネクタ検査補助基板が、
少なくとも前記貫通穴の外周部に一部が設けられた複数の配線から成り、前記突き当て部が前記貫通穴の外周部に接触した際に、前記突き当て部と電気的に接続される前記複数の配線のいずれかの組み合わせが複数の前記貫通穴の各々で異なるように形成された配線パターンを備え、
前記位置検出手段に、
前記突き当て部と電気的に接続された前記複数の配線のいずれかの組み合わせに基づいて、複数の前記端子金具のうちで、前記ピンが押圧した端子金具の位置する処理を実行させる、
ことを特徴とするコネクタ検査装置の制御プログラム。
【符号の説明】
【0098】
10 コネクタ検査補助基板
11 配線パターン
20 位置検出手段
100 コネクタ検査装置
200 コネクタ
300、300a リテンションツール
400、510 固定部材
500 コネクタ保持ブロック
C 端子金具
H 貫通穴
P 配線