(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109329
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】規制装置
(51)【国際特許分類】
B60K 1/04 20190101AFI20240806BHJP
B60L 53/80 20190101ALI20240806BHJP
【FI】
B60K1/04 A ZHV
B60L53/80
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014064
(22)【出願日】2023-02-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-07-09
(71)【出願人】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関内 陵博
【テーマコード(参考)】
3D235
5H125
【Fターム(参考)】
3D235AA06
3D235BB20
3D235BB24
3D235CC15
3D235DD37
3D235EE63
3D235FF03
3D235HH09
3D235HH61
5H125AA01
5H125AC13
5H125BC26
5H125FF06
(57)【要約】
【課題】作業者が意図しないタイミングでバッテリーの載置部が車両の内側に戻ることを抑制することが可能な規制装置を提供する。
【解決手段】規制装置は、バッテリーを搭載可能な搭載位置と交換位置との間で移動可能な載置部と、搭載位置で載置部を支持する支持部とを有する機構に設けられる規制装置であって、載置部が交換位置にある状態で、支持部と接触し、載置部の搭載位置への移動を制限する接触部と、載置部におけるバッテリーが載置されていない場合に、接触部が支持部と接触する接触位置と、載置部にバッテリーが載置されている場合に、接触部が支持部と接触しない非接触位置の何れかに接触部の位置を切り替える切替部と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーを搭載可能な搭載位置と交換位置との間で移動可能な載置部と、前記搭載位置で前記載置部を支持する支持部とを有する機構に設けられる規制装置であって、
前記載置部が前記交換位置にある状態で、前記支持部と接触し、前記載置部の前記搭載位置への移動を制限する接触部と、
前記載置部における前記バッテリーが載置されていない場合に、前記接触部が前記支持部と接触する接触位置と、前記載置部に前記バッテリーが載置されている場合に、前記接触部が前記支持部と接触しない非接触位置の何れかに前記接触部の位置を切り替える切替部と、
を備える規制装置。
【請求項2】
前記切替部は、前記交換位置にある載置部の前記支持部側の端部に支持される回動軸と、前記回動軸を中心に前記接触部を前記接触位置と前記非接触位置との間で回動させる回動部材と、を有する、
請求項1に記載の規制装置。
【請求項3】
前記回動部材は、
前記接触部を支持し、前記接触部が前記接触位置にある場合、前記回動軸から前記支持部の前記接触部との接触部分に向けて延びるように配置される第1延出部と、
前記回動軸から前記支持部とは反対側に延び、かつ、前記載置部と前記バッテリーに挟まれる位置に配置される第2延出部と、
を有し、
前記第2延出部は、前記接触部が前記接触位置にある場合、前記載置部と離間しており、
前記第1延出部は、前記載置部への前記バッテリーの載置による前記第2延出部の移動に連動して、前記非接触位置に前記接触部が位置するように移動する、
請求項2に記載の規制装置。
【請求項4】
前記第1延出部を前記接触位置に向けて付勢する付勢部材をさらに備える、
請求項3に記載の規制装置。
【請求項5】
前記第2延出部は、前記支持部とは反対側に向かうにつれ、前記載置部から離れるように傾斜する、
請求項3に記載の規制装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、規制装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気自動車、ハイブリッド車両等、バッテリーを備える車両においては、車両の内側でバッテリーが車体に固定される。例えば、特許文献1には、メインロック装置と、メインロック装置が誤作動等でアンロック状態になってバッテリーが落下することを防ぐための、フェールセーフロック装置とを有する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両の中には、スライド部を介して、車両の内側と外側の間でバッテリーを引出、収納可能な構成が存在する。当該構成では、バッテリーを交換するために、車両の外側にバッテリーを引き出した際、車両の停車時の傾斜状態に起因して、作業者が意図しないタイミングでバッテリーの載置部が、車両の内側に戻ってしまうおそれがあった。
【0005】
本開示の目的は、作業者が意図しないタイミングでバッテリーの載置部が車両の内側に戻ることを抑制することが可能な規制装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る規制装置は、
バッテリーを搭載可能な搭載位置と交換位置との間で移動可能な載置部と、前記搭載位置で前記載置部を支持する支持部とを有する機構に設けられる規制装置であって、
前記載置部が前記交換位置にある状態で、前記支持部と接触し、前記載置部の前記搭載位置への移動を制限する接触部と、
前記載置部における前記バッテリーが載置されていない場合に、前記接触部が前記支持部と接触する接触位置と、前記載置部に前記バッテリーが載置されている場合に、前記接触部が前記支持部と接触しない非接触位置の何れかに前記接触部の位置を切り替える切替部と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、作業者が意図しないタイミングでバッテリーの載置部が車両の内側に戻ることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の実施の形態に係る規制装置を備えた車両を示す図である。
【
図2】本実施の形態に係る規制装置をX方向から見た図である。
【
図3A】内側位置と外側位置との間におけるバッテリーの移動を説明するための図である。
【
図3B】内側位置と外側位置との間におけるバッテリーの移動を説明するための図である。
【
図6A】規制部の動作について説明するための図である。
【
図6B】規制部の動作について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本開示の実施の形態に係る規制装置を備えた車両を示す図である。
【0010】
本実施の形態の規制装置に関する構造を説明するにあたり、直交座標系(X,Y,Z)を使用する。後述する図においても共通の直交座標系(X,Y,Z)で示している。X方向は、規制装置が搭載される車両1の左右方向を示し、Y方向は車両1の前後方向を示し、Z方向は車両1の上下方向を示す。
【0011】
図1に示すように、車両1は、電気自動車、ハイブリッド車両等、バッテリー2で走行可能な車両である。また、車両1は、トラック等の大型車両であり、荷台1Aを搭載している。また、車両1における、荷台1Aが搭載された車体1Bには、バッテリー2を取り付けるための取付装置10が設けられている。
【0012】
図2に示すように、取付装置10は、本体部11と、スライド部12と、載置部13と、規制部100(
図4および
図5参照)とを備える。
【0013】
本体部11は、荷台1Aの下方(Z方向の-側)に対応する位置に配置され、壁部11Aおよび支持部11Bを有する。
【0014】
壁部11Aは、Z方向に沿って配置される壁であり、例えば、車体1Bの側面(X方向の+側)に固定される。壁部11Aには、バッテリー2の側面に設けられるストライカ2Aと係合するラッチ11Cが設けられる(
図3B参照)。ラッチ11Cとストライカ2Aとが係合することで、バッテリー2が車両1に固定される。
【0015】
支持部11Bは、壁部11AのZ方向の-側の端部からX方向の+側に向かって延びる部材であり、Y方向に並んで2つ設けられる。支持部11Bは、車両1にバッテリー2が固定された際に、載置部13およびバッテリー2をZ方向の-側から支持するように配置される。
【0016】
スライド部12は、バッテリー2を車両1の内側位置と外側位置との間を移動させるための伸縮式のスライドレールである。スライド部12は、例えば、支持部11Bに固定されており、2つの支持部11Bを挟むように、2つ配置されている。
【0017】
図3Aに示すように、スライド部12は、最も縮んだ状態である場合、X方向において、車両1の内側の範囲に位置する。上記の内側位置は、X方向において車両1より外側にバッテリー2が位置しない位置であり、例えば、スライド部12が最も縮んだ状態のときのバッテリー2(載置部13)の位置であっても良い。また、内側位置は、車両1におけるバッテリー2の搭載位置であっても良い。
【0018】
図3Bに示すように、スライド部12は、最も伸ばした状態である場合、先端部が荷台1AよりもX方向の+側、つまり、車両1の外側の範囲に位置する。上記の外側位置は、X方向において車両1より外側であって載置部13からバッテリー2が着脱可能な位置であり、例えば、スライド部12が最も伸びた状態のときのバッテリー2(載置部13)の位置であっても良い。また、外側位置は、バッテリー2を交換するための交換位置であっても良い。
【0019】
載置部13は、バッテリー2を載置する部分である。載置部13は、板状に構成されており、スライド部12に対応する位置に置いてスライド部12に取り付けられている。載置部13のZ方向の+側の面には、バッテリー2の底面に設けられるストライカ2Bと係合するラッチ13Aが設けられる。ラッチ13Aとストライカ2Bとが係合することで、バッテリー2が載置部13に固定される。
【0020】
また、載置部13が車両1の外側の範囲に位置した際に、ラッチ13Aとストライカ2Bとの係合を解除すると、バッテリー2を取り外して、交換することが可能となる。
【0021】
また、
図4に示すように、載置部13のY方向の中央部分には、X方向に延びる溝部13Bが設けられている。溝部13Bは、載置部13が内側位置に配置された際に、2つの支持部11Bの間の部分に位置する。これにより、載置部13は、内側位置に位置する際、溝部13Bの両側の部分で、支持部11Bに支持されるようになっている(
図2も参照)。
【0022】
また、
図5に示すように、載置部13のX方向の-側の端部における溝部13B部分には、貫通孔13Cが設けられており、貫通孔13CよりもX方向の-側の部位には、規制部100が設けられている。
【0023】
規制部100は、載置部13が外側位置に位置する際に、バッテリー2が載置されていない載置部13が内側位置に戻ることを規制するためのものである。
図4および
図5に示すように、規制部100は、被固定部材110と、回動軸120と、取付部材130と、回動部材140と、接触部材150と、付勢部材160とを有する。
【0024】
被固定部材110は、載置部13のX方向の-側の端部に固定されるものであり、被固定部111と、軸受け部112とを有する。
【0025】
被固定部111は、板状に構成されており、載置部13のZ方向の-側の面に固定される。被固定部111における、固定される側の端部とは反対側の端部は、載置部13よりも突出して配置されており、当該端部には、軸受け部112が設けられている。
【0026】
軸受け部112は、回動軸120を受ける部分である。軸受け部112は、Y方向に離間した2つの円筒部で構成されており、被固定部111のZ方向の+側に配置されている。
【0027】
また、軸受け部112の2つの円筒部の一方の外側面には、回動部材140(第1延出部141)がXY平面に沿った位置(
図6Aに示す、第1位置)よりもZ方向の-側へ回動部材140が回動することを規制するストッパ112Aが設けられている。
【0028】
ストッパ112Aは、軸受け部112のX方向の-側の端部からX方向の-側に突出しつつ、取付部材130(取付本体部131)が配置された範囲に位置するように設けられている。
【0029】
このようにストッパ112Aが設けられることにより、取付部材130を介して回動部材140の、ストッパ112AよりもZ方向の-側への回動が規制される。
【0030】
回動軸120は、回動部材140を回動させるためのものであり、Y方向に沿って配置される。
【0031】
取付部材130は、回動部材140を回動軸120に取り付けるためのものであり、取付本体部131と、軸取付部132とを有する。
【0032】
取付本体部131は、回動部材140が取り付けられる部分であり、板状の部材で構成されている。
【0033】
軸取付部132は、取付本体部131のZ方向の-側の面の端部に設けられ、回動軸120に取り付けられる部分である。軸取付部132は、Y方向に離間した2つの円筒部で構成され、軸受け部112の2つの円筒部の間に配置される。
【0034】
回動部材140は、回動軸120を中心に接触部材150を回動させるものであり、取付本体部131のZ方向の+側に取り付けられる。
図6Aおよび
図6Bに示すように、回動部材140は、第1位置と第2位置との間を回動可能に構成されており、第1延出部141および第2延出部142を有する。
【0035】
第1位置は、接触部材150が支持部11Bと接触可能な接触位置に配置される際の回動部材140の位置である。第2位置は、接触部材150が支持部11Bと接触しない非接触位置に配置される際の回動部材140の位置である。
【0036】
第1延出部141は、取付本体部131に取り付けられる部分であり、先端部分において、接触部材150を支持している。第1延出部141は、回動部材140が上記の第1位置に位置する場合、例えば、回動軸120に対応する位置から、X方向の-側に向けて延びるように配置される。言い換えると、第1延出部141は、接触部材150が接触位置に位置する場合、回動軸120から支持部11Bの接触部材150との接触部分に向けて延びるように配置される。
【0037】
第2延出部142は、上記の第1位置に位置する場合、第1延出部141における接触部材150を支持する端部とは反対側の端部、つまり、回動軸120に対応する位置からX方向の+側(載置部13が外側位置に位置する際の支持部11Bとは反対側)に延び、載置部13およびバッテリー2に挟まれる位置に配置される。
【0038】
具体的に、第2延出部142は、バッテリー2が載置部13に載置されず、かつ、接触部材150が接触位置に位置する場合、回動軸120からZ方向の+側に延びた後、X方向の+側(支持部11Bとは反対側)に向かうにつれ、載置部13から離れるように傾斜した形状を有する。
【0039】
また、バッテリー2が載置部13に載置されると、バッテリー2に第2延出部142が押圧されて、回動部材140が上記の第1位置からZ方向の+側に向かう方向に回動する。そうすると、
図6Bに示すように、載置部13の上記の貫通孔13Cに第2延出部142の傾斜部分が入り込む。
【0040】
つまり、回動部材140は、上記のストッパ112Aと第1延出部141が接触する第1位置と、貫通孔13C内に第2延出部142の傾斜部分が入り込んだ位置である第2位置との間を、回動軸120を中心に回動するようになっている。
【0041】
第2位置に回動部材140が位置した場合、第1延出部141は、回動軸120に対応する位置からZ方向の+側に延びるように配置され、接触部材150を支持する部分が、支持部11BよりもZ方向の+側に位置するようになっている。
【0042】
接触部材150は、載置部13が外側位置に位置する際、支持部11Bと接触して載置部13の内側位置への移動を規制するものである。接触部材150は、軸部材で構成され、Y方向に沿って配置される。
【0043】
接触部材150は、回動部材140が第1位置に位置する場合、2つの支持部11Bと接触可能な位置に配置され、回動部材140が第2位置に位置する場合、2つの支持部11BよりもZ方向の+側の位置に配置される。つまり、接触部材150は、回動部材140を介して、支持部11Bと接触可能な接触位置と、支持部11Bと接触しない非接触位置との間を移動する。
【0044】
図4に示すように、付勢部材160は、接触部材150を接触位置に向けて付勢するバネ部材であり、回動軸120における上記の軸取付部132の2つの円筒部の間の位置に配置される。
【0045】
付勢部材160により、回動部材140が第1位置に向けて付勢されて、接触部材150が接触位置に付勢される。そのため、回動部材140の第2延出部142にZ方向の-側への力が作用しない限り、接触部材150は、接触位置に位置するようになっている。
【0046】
つまり、載置部13が外側位置に位置し、かつ、載置部13にバッテリー2が載置されない場合、接触部材150が接触位置に位置して支持部11Bと接触可能となるので、載置部13の外側位置から内側位置への移動が規制される。
【0047】
また、載置部13にバッテリー2が載置されると、第2延出部142がZ方向の-側に押圧されて、回動部材140が第2位置に向けて回動する。そのため、載置部13にバッテリー2が載置される場合、接触部材150は、非接触位置に位置するようになっている。
【0048】
つまり、載置部13にバッテリー2が載置される場合、接触部材150が非接触位置に位置するので、載置部13の外側位置から内側位置への移動規制が解除される。
【0049】
次に、規制部100の作用について説明する。
【0050】
バッテリー2を交換する際、取付装置10に取り付けられたバッテリー2が車両1の内側位置から外側位置に引き出される。この場合、まず、バッテリー2のストライカ2Aと、本体部11の壁部11Aのラッチ11Cとの係合が解除される。
【0051】
ストライカ2Aとラッチ11Cとの係合が解除された後、載置部13が内側位置から外側位置に引き出され、載置部13のラッチ13Aと、バッテリー2のストライカ2Bとの係合を解除することで、バッテリー2が取り外される。
【0052】
バッテリー2が取り外されると、回動部材140が付勢部材160により、第2位置(
図6Bに示す位置)から第1位置(
図6Aに示す位置)に移動するので、接触部材150が非接触位置から接触位置に移動する。
【0053】
これにより、接触部材150が支持部11Bに接触して、載置部13の外側位置から内側位置への移動が規制される。
【0054】
ここで、規制部100が設けられない構成である場合、車両1の停止位置の傾斜状態によっては、バッテリーを取り外した際に載置部が内側位置に戻ってしまうおそれがある。
【0055】
それに対し、本実施の形態では、規制部100により、バッテリー2が取り外された際に、載置部13が外側位置から内側位置に戻ることを規制することができる。
【0056】
また、新たなバッテリー2が載置部13に載置されると、バッテリー2に第2延出部142が載置部13に向けて押圧されて、回動部材140が第1位置(
図6Aに示す位置)から第2位置(
図6Bに示す位置)に回動する。
【0057】
これにより、接触部材150が接触位置から非接触位置に移動するので、規制部100による規制が解除されて、バッテリー2が載置された載置部13を内側位置に移動させることができる。
【0058】
以上のように構成された本実施の形態によれば、回動部材140等が載置部13におけるバッテリー2の載置状況に基づいて、接触部材150の位置を接触位置と非接触位置との何れかに切り替える。回動部材140は、本開示の「切替部」に対応する。
【0059】
具体的には、回動部材140は、載置部13にバッテリー2が載置されることにより、接触部材150の位置を接触位置から非接触位置に切り替え、載置部13からバッテリー2が除かれることにより、接触部材150の位置を非接触位置から接触位置に切り替える。
【0060】
これにより、バッテリー2の交換作業に応じて、回動部材140が回動して接触部材150の位置を切り替えることができる。その結果、作業者が意図しないタイミングでバッテリー2の載置部13が車両1の内側に戻ることを抑制することができる。
【0061】
また、接触部材150が接触位置に位置する場合、第2延出部142を載置部13から離間させておくことにより、バッテリー2の載置による第2延出部142の移動に連動して、非接触位置に接触部材150が位置するように第1延出部141を移動させることができる。その結果、簡易な構成とした回動部材140により規制部100の規制解除動作を実現することができる。
【0062】
また、付勢部材160が設けられることにより、接触部材150が接触位置に位置するように第1延出部141が付勢される。その結果、載置部13からバッテリー2が除かれた際に、自動で接触部材150を接触位置に位置させることができる。
【0063】
また、第2延出部142が、支持部11Bとは反対側に向かうにつれ、載置部13から離れるように傾斜しているので、第2延出部142が貫通孔13Cに入り込んだ際に、第2延出部142の貫通孔13Cに体するZ方向の-側への突出量を低減することができる。その結果、載置部13よりもZ方向の-側に位置する周辺部材と、第2延出部142とが干渉することを抑制することができる。
【0064】
なお、上記実施の形態では、載置部13にバッテリー2の載置する、または、載置部13からバッテリー2を除くことにより、回動部材140が回動動作(切替動作)をしていたが、本開示はこれに限定されない。例えば、作業者の手動により切替動作が行われても良いし、制御装置により自動で切替動作が行われても良い。
【0065】
また、上記実施の形態では、回動部材140が切替部として例示されていたが、本開示はこれに限定されない。例えば、接触部材が接触位置と非接触位置との間を移動するように、接触部材を支持する移動部材が切替部であっても良い。移動部材としては、例えば、接触部材が接触位置に位置する位置と、当該位置から退避した位置とを進退するような部材等、接触部材が接触位置と非接触位置との間を移動可な限り、どのような部材であっても良い。
【0066】
また、上記実施の形態では、回動部材140の第2延出部142が、載置部13から離れるように傾斜していたが、本開示はこれに限定されず、載置部13と平行に配置されていても良い。
【0067】
また、上記実施の形態では、接触部材150が接触部として例示されていたが、本開示はこれに限定されず、支持部11Bと接触可能なものである限り、どのようなものであっても良い。
【0068】
また、上記実施の形態では、付勢部材160が設けられていたが、本開示はこれに限定されず、付勢部材が設けられていなくても良い。なお、付勢部材が設けられていない場合、作業者の手動または制御装置による操作によって、切替部が動作すれば良い。
【0069】
その他、上記実施の形態は、何れも本開示を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本開示の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本開示はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本開示の規制装置は、作業者が意図しないタイミングでバッテリーの載置部が車両の内側に戻ることを抑制することが可能な規制装置として有用である。
【符号の説明】
【0071】
1 車両
1A 荷台
1B 車体
2 バッテリー
2A ストライカ
2B ストライカ
10 取付装置
11 本体部
11A 壁部
11B 支持部
11C ラッチ
12 スライド部
13 載置部
13A ラッチ
13B 溝部
13C 貫通孔
100 規制部
110 被固定部材
111 被固定部
112 軸受け部
112A ストッパ
120 回動軸
130 取付部材
131 取付本体部
132 軸取付部
140 回動部材
141 第1延出部
142 第2延出部
150 接触部材
160 付勢部材
【手続補正書】
【提出日】2024-02-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーを搭載可能な搭載位置と交換位置との間で移動可能な載置部と、前記搭載位置で前記載置部を支持する支持部とを有する機構に設けられる規制装置であって、
前記載置部が前記交換位置にある状態で、前記支持部と接触し、前記載置部の前記搭載位置への移動を制限する接触部と、
前記載置部における前記バッテリーが載置されていない場合に、前記接触部が前記支持部と接触する接触位置と、前記載置部に前記バッテリーが載置されている場合に、前記接触部が前記支持部と接触しない非接触位置の何れかに前記接触部の位置を切り替える切替部と、
を備える規制装置。
【請求項2】
前記切替部は、前記交換位置にある載置部の前記支持部側の端部に支持される回動軸と、前記回動軸を中心に前記接触部を前記接触位置と前記非接触位置との間で回動させる回動部材と、を有する、
請求項1に記載の規制装置。
【請求項3】
前記回動部材は、
前記接触部を支持し、前記接触部が前記接触位置にある場合、前記回動軸から前記支持部の前記接触部との接触部分に向けて延びるように配置される第1延出部と、
前記回動軸から前記支持部とは反対側に延び、かつ、前記載置部と前記バッテリーに挟まれる位置に配置される第2延出部と、
を有し、
前記第2延出部は、前記接触部が前記接触位置にある場合、前記載置部と離間しており、
前記第1延出部は、前記載置部への前記バッテリーの載置による前記第2延出部の移動に連動して、前記非接触位置に前記接触部が位置するように移動する、
請求項2に記載の規制装置。
【請求項4】
前記第1延出部を前記接触位置に向けて付勢する付勢部材をさらに備える、
請求項3に記載の規制装置。