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特開2024-109380プログラム管理システム、プログラム管理方法及びプログラム管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109380
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】プログラム管理システム、プログラム管理方法及びプログラム管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/60 20180101AFI20240806BHJP
   G06F 21/60 20130101ALI20240806BHJP
   G06F 9/445 20180101ALI20240806BHJP
【FI】
G06F8/60
G06F21/60
G06F9/445 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014137
(22)【出願日】2023-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】520000755
【氏名又は名称】株式会社アヴィデア
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】八木橋 徹平
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AB06
5B376EA15
(57)【要約】
【課題】ユーザが、プログラムに入力されるデータを外部に出すことなく、外部のシステムに記憶されているプログラムを用いた当該データの処理を実行できるようにしつつ、当該ユーザによる当該プログラムの使用に対して制限をかけることができるプログラム管理システム、プログラム管理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】入力データ記憶部54は、プログラムに入力される入力データを記憶する。プログラム受信部50は、プログラム蓄積システム10から送信されるプログラムを受信する。入力データ入力部58は、入力データをプログラムに入力する。出力データ取得部60は、入力データをプログラムに入力した際の当該プログラムからの出力を取得する。プログラム消去部66は、プログラムの所与の使用条件を満たしたことに応じて当該プログラムをユーザシステム12から消去する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラム蓄積システムと、ユーザシステムと、を含み、
前記プログラム蓄積システムは、
プログラムの送信要求を受け付ける送信要求受付手段と、
前記送信要求の受付に応じて、前記ユーザシステムに前記プログラムを送信するプログラム送信手段と、を含み、
前記ユーザシステムは、
前記プログラムに入力される入力データを記憶する入力データ記憶手段と、
前記プログラム蓄積システムから送信される前記プログラムを受信するプログラム受信手段と、
前記入力データを前記プログラムに入力する入力手段と、
前記入力データを前記プログラムに入力した際の当該プログラムからの出力を取得する出力取得手段と、
前記プログラムの所与の使用条件を満たしたことに応じて当該プログラムを前記ユーザシステムから消去するプログラム消去手段と、を含む、
ことを特徴とするプログラム管理システム。
【請求項2】
前記送信要求受付手段は、前記入力データのロケーションを示すロケーションデータに関連付けられた前記送信要求を受け付け、
前記プログラム送信手段は、前記ロケーションデータに関連付けられた前記プログラムを前記ユーザシステムに送信し、
前記入力手段は、前記ロケーションデータが示すロケーションから取得される前記入力データを前記プログラムに入力する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム管理システム。
【請求項3】
前記プログラム送信手段は、複数のプログラムのうちから選択されるプログラムを前記ユーザシステムに送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム管理システム。
【請求項4】
前記ユーザシステムは、
クライアントから前記プログラムの送信要求を受け付けるユーザ側送信要求受付手段と、
前記クライアントからの前記送信要求の受付に応じて、前記プログラム蓄積システムに前記プログラムの送信要求を送信する送信要求送信手段と、をさらに含み、
前記送信要求受付手段は、前記ユーザシステムから前記送信要求を受け付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム管理システム。
【請求項5】
前記ユーザ側送信要求受付手段は、前記入力データのロケーションを示すロケーションデータに関連付けられた前記送信要求を前記クライアントから受け付け、
前記送信要求送信手段は、前記ロケーションデータを前記プログラム蓄積システムに送信することなく、前記プログラム蓄積システムに前記プログラムの送信要求を送信し、
前記入力手段は、前記ロケーションデータが示すロケーションから取得される前記入力データを前記プログラムに入力する、
ことを特徴とする請求項4に記載のプログラム管理システム。
【請求項6】
前記入力手段は、前記プログラム蓄積システムから前記プログラムを受信した後に前記クライアントに対する操作を介してユーザにより入力される前記入力データを前記プログラムに入力する、
ことを特徴とする請求項4に記載のプログラム管理システム。
【請求項7】
前記入力手段は、予め定められたロケーションから取得される前記入力データを前記プログラムに入力する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム管理システム。
【請求項8】
前記プログラム消去手段は、前記プログラムへの前記入力データの入力、及び、当該入力に応じた前記プログラムからの出力の取得が1回行われたことに応じて、当該プログラムを前記ユーザシステムから消去する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム管理システム。
【請求項9】
前記プログラム消去手段は、要求に応じて、前記プログラムを前記ユーザシステムから消去する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム管理システム。
【請求項10】
前記プログラム消去手段は、前記プログラムの開発者からの要求に応じて、当該プログラムを前記ユーザシステムから消去する、
ことを特徴とする請求項9に記載のプログラム管理システム。
【請求項11】
前記プログラムは、機械学習モデルである、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラム管理システム。
【請求項12】
プログラム蓄積システムが、プログラムの送信要求を受け付けるステップと、
前記プログラム蓄積システムが、前記送信要求の受付に応じて、前記プログラムに入力される入力データを記憶するユーザシステムに前記プログラムを送信するステップと、
前記ユーザシステムが、前記プログラム蓄積システムから送信される前記プログラムを受信するステップと、
前記ユーザシステムが、前記入力データを前記プログラムに入力するステップと、
前記ユーザシステムが、前記入力データを前記プログラムに入力した際の当該プログラムからの出力を取得するステップと、
前記ユーザシステムが、前記プログラムの所与の使用条件を満たしたことに応じて当該プログラムを前記ユーザシステムから消去するステップと、
を含むことを特徴とするプログラム管理方法。
【請求項13】
入力データを記憶するコンピュータに、
プログラム蓄積システムからプログラムを受信する手順、
前記入力データを前記プログラムに入力する手順、
前記入力データを前記プログラムに入力した際の当該プログラムからの出力を取得する手順、
前記プログラムの所与の使用条件を満たしたことに応じて当該プログラムを前記コンピュータから消去する手順、
を実行させることを特徴とするプログラム管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム管理システム、プログラム管理方法及びプログラム管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サーバが、ネットワークを介してユーザ端末から送信される入力テキストを受信して、当該入力テキストを学習済モデルに入力することで、種々の経済事象等に関する定量的な予測結果を得ることができる情報処理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-162364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の記載の技術において学習済モデルを用いた予測などといったプログラムを用いたデータ処理を行うためには、機密性の高いデータなどのような、ユーザが外部に出したくないデータであっても、ユーザ端末から外部のサーバに送信する必要がある。
【0005】
一方で、ユーザが、外部のサーバ等の外部のシステムからプログラムをダウンロードして、当該プログラムを用いたデータの処理を制限なく自由に行えることを、当該プログラムの開発者や外部のシステムの管理者が望まないことがある。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、ユーザが、プログラムに入力されるデータを外部に出すことなく、外部のシステムに記憶されているプログラムを用いた当該データの処理を実行できるようにしつつ、当該ユーザによる当該プログラムの使用に対して制限をかけることができるプログラム管理システム、プログラム管理方法及びプログラム管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るプログラム管理システムは、プログラム蓄積システムと、ユーザシステムと、を含み、前記プログラム蓄積システムは、プログラムの送信要求を受け付ける送信要求受付手段と、前記送信要求の受付に応じて、前記ユーザシステムに前記プログラムを送信するプログラム送信手段と、を含み、前記ユーザシステムは、前記プログラムに入力される入力データを記憶する入力データ記憶手段と、前記プログラム蓄積システムから送信される前記プログラムを受信するプログラム受信手段と、前記入力データを前記プログラムに入力する入力手段と、前記入力データを前記プログラムに入力した際の当該プログラムからの出力を取得する出力取得手段と、前記プログラムの所与の使用条件を満たしたことに応じて当該プログラムを前記ユーザシステムから消去するプログラム消去手段と、を含む。
【0008】
本発明の一態様では、前記送信要求受付手段は、前記入力データのロケーションを示すロケーションデータに関連付けられた前記送信要求を受け付け、前記プログラム送信手段は、前記ロケーションデータに関連付けられた前記プログラムを前記ユーザシステムに送信し、前記入力手段は、前記ロケーションデータが示すロケーションから取得される前記入力データを前記プログラムに入力する。
【0009】
また、本発明の一態様では、前記プログラム送信手段は、複数のプログラムのうちから選択されるプログラムを前記ユーザシステムに送信する。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記ユーザシステムは、クライアントから前記プログラムの送信要求を受け付けるユーザ側送信要求受付手段と、前記クライアントからの前記送信要求の受付に応じて、前記プログラム蓄積システムに前記プログラムの送信要求を送信する送信要求送信手段と、をさらに含み、前記送信要求受付手段は、前記ユーザシステムから前記送信要求を受け付ける。
【0011】
この態様では、前記ユーザ側送信要求受付手段は、前記入力データのロケーションを示すロケーションデータに関連付けられた前記送信要求を前記クライアントから受け付け、前記送信要求送信手段は、前記ロケーションデータを前記プログラム蓄積システムに送信することなく、前記プログラム蓄積システムに前記プログラムの送信要求を送信し、前記入力手段は、前記ロケーションデータが示すロケーションから取得される前記入力データを前記プログラムに入力してもよい。
【0012】
あるいは、前記入力手段は、前記プログラム蓄積システムから前記プログラムを受信した後に前記クライアントに対する操作を介してユーザにより入力される前記入力データを前記プログラムに入力してもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記入力手段は、予め定められたロケーションから取得される前記入力データを前記プログラムに入力する。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記プログラム消去手段は、前記プログラムへの前記入力データの入力、及び、当該入力に応じた前記プログラムからの出力の取得が1回行われたことに応じて、当該プログラムを前記ユーザシステムから消去する。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記プログラム消去手段は、要求に応じて、前記プログラムを前記ユーザシステムから消去する。
【0016】
この態様では、前記プログラム消去手段は、前記プログラムの開発者からの要求に応じて、当該プログラムを前記ユーザシステムから消去してもよい。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記プログラムは、機械学習モデルである。
【0018】
また、本発明に係るプログラム管理方法は、プログラム蓄積システムが、プログラムの送信要求を受け付けるステップと、前記プログラム蓄積システムが、前記送信要求の受付に応じて、前記プログラムに入力される入力データを記憶するユーザシステムに前記プログラムを送信するステップと、前記ユーザシステムが、前記プログラム蓄積システムから送信される前記プログラムを受信するステップと、前記ユーザシステムが、前記入力データを前記プログラムに入力するステップと、前記ユーザシステムが、前記入力データを前記プログラムに入力した際の当該プログラムからの出力を取得するステップと、前記ユーザシステムが、前記プログラムの所与の使用条件を満たしたことに応じて当該プログラムを前記ユーザシステムから消去するステップと、を含む。
【0019】
また、本発明に係るプログラム管理プログラムは、入力データを記憶するコンピュータに、プログラム蓄積システムからプログラムを受信する手順、前記入力データを前記プログラムに入力する手順、前記入力データを前記プログラムに入力した際の当該プログラムからの出力を取得する手順、前記プログラムの所与の使用条件を満たしたことに応じて当該プログラムを前記コンピュータから消去する手順、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係るコンピュータネットワークの一例を示す図である。
図2】使用開始画面の一例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係るプログラム蓄積システム、及び、ユーザシステムで実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。
図4】本発明の一実施形態に係るユーザクライアント、プログラム蓄積システム、及び、ユーザシステムにおいて行われる処理の流れの一例を示すフロー図である。
図5】本発明の一実施形態の変形例に係るプログラム蓄積システム、及び、ユーザシステムで実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。
図6】本発明の一実施形態の変形例に係るユーザクライアント、ユーザシステム、及び、プログラム蓄積システムにおいて行われる処理の流れの一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係るコンピュータネットワーク18の一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るコンピュータネットワーク18には、プログラム蓄積システム10と、複数のユーザシステム12と、複数のユーザクライアント14と、複数の開発者クライアント16と、が接続されている。
【0023】
プログラム蓄積システム10、ユーザシステム12、ユーザクライアント14、開発者クライアント16は、インターネット等のコンピュータネットワーク18に接続されている。
【0024】
本実施形態に係るプログラム蓄積システム10は、1又は複数のサーバコンピュータ等から構成されるコンピュータシステムである。
【0025】
プログラム蓄積システム10には、図1に示すように、例えば、プロセッサ10a、記憶部10b、通信部10cが含まれている。プログラム蓄積システム10は、例えば、プログラムの流通を支援するクラウドサービスを提供するクラウドシステムであってもよい。当該プログラムは、例えば、学習済モデル等の機械学習モデルであってもよい。あるいは、当該プログラムは、関数であってもよい。
【0026】
プロセッサ10aは、例えばプログラム蓄積システム10にインストールされているプログラムに従って動作するCPU等のプログラム制御デバイスである。記憶部10bは、例えばROMやRAM等の記憶素子やハードディスクドライブなどである。記憶部10bには、プロセッサ10aによって実行されるプログラムなどが記憶される。通信部10cは、ネットワークボードや無線LANモジュールなどといった通信インタフェースである。
【0027】
本実施形態に係るユーザシステム12は、1又は複数のサーバコンピュータ等から構成されるコンピュータシステムである。本実施形態に係る複数のユーザシステム12は、それぞれ、互いに異なるユーザによって利用可能になっている。特定のユーザシステム12は、当該ユーザシステム12を利用可能なユーザのユーザクライアント14からアクセス可能である。一方、当該ユーザシステム12は、当該ユーザシステム12を利用可能ではないユーザのユーザクライアント14や、開発者クライアント16からはアクセスできないようになっている。
【0028】
ユーザシステム12には、図1に示すように、例えば、プロセッサ12a、記憶部12b、通信部12cが含まれている。ユーザシステム12は、例えば、当該ユーザシステム12のユーザが購入したクラウドストレージ等のクラウドサービスを提供するクラウドシステムであってもよい。
【0029】
プロセッサ12aは、例えばユーザシステム12にインストールされているプログラムに従って動作するCPU等のプログラム制御デバイスである。記憶部12bは、例えばROMやRAM等の記憶素子やハードディスクドライブなどである。記憶部12bには、プロセッサ12aによって実行されるプログラムなどが記憶される。通信部12cは、ネットワークボードや無線LANモジュールなどといった通信インタフェースである。
【0030】
ユーザクライアント14は、プログラムを用いたデータ処理を行うユーザによって利用されるパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどのコンピュータである。ユーザは、当該ユーザのユーザクライアント14を介して、プログラム蓄積システム10、及び、当該ユーザが利用可能なユーザシステム12にはアクセス可能であるが、当該ユーザが利用可能ではないユーザシステム12にはアクセスできないようになっている。
【0031】
開発者クライアント16は、プログラムの開発者によって利用されるパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどのコンピュータである。開発者は、当該開発者の開発者クライアント16を介して、プログラム蓄積システム10にはアクセス可能であるが、ユーザシステム12にはアクセスできないようになっている。
【0032】
図2は、本実施形態においてユーザクライアント14のディスプレイに表示される使用開始画面20の一例を示す図である。本実施形態に係るプログラム蓄積システム10には、複数のプログラムが記憶されている。そして、ユーザシステム12のユーザは、当該ユーザのユーザクライアント14を介してプログラム蓄積システム10にログインする。そして、当該ユーザは、プログラム蓄積システム10に記憶されている複数のプログラムのうちから、予測や分析などといったデータ処理に用いるプログラムを選択する操作を行う。すると、選択されたプログラムに対応付けられる使用開始画面20がユーザクライアント14のディスプレイに表示される。
【0033】
そして、ユーザが、使用開始画面20に配置されている入力フォーム22に、当該プログラムに入力されるデータである入力データのロケーション(URLやパス等)を表す文字列を入力する。ここで、当該ロケーションは、データベースの接続先のロケーションであってもよい。そして、ユーザが、使用開始画面20に配置されている使用開始ボタン24に対してクリック操作等の選択操作を行う。すると、選択されたプログラム(プログラム蓄積システム10に記憶されているプログラムのコピー)が、プログラム蓄積システム10から当該ユーザのユーザシステム12に送信される。そして、当該プログラムを用いた、ユーザシステム12に記憶されている入力データの処理が開始される。
【0034】
以下、プログラムの送信、及び、当該プログラムを用いたデータ処理に関する、プログラム蓄積システム10、及び、ユーザシステム12の機能、並びに、ユーザクライアント14、プログラム蓄積システム10、及び、ユーザシステム12で実行される処理について、さらに説明する。
【0035】
図3は、本実施形態に係るプログラム蓄積システム10、及び、ユーザシステム12で実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態に係るプログラム蓄積システム10、及び、ユーザシステム12で、図3に示す機能のすべてが実装される必要はなく、また、図3に示す機能以外の機能が実装されていても構わない。
【0036】
図3に示すように、本実施形態に係るプログラム蓄積システム10には、機能的には例えば、プログラム記憶部30、プログラム管理部32、画面管理部34、送信要求受付部36、プログラム取得部38、プログラム送信部40、が含まれる。プログラム記憶部30は、記憶部10bを主として実行される。プログラム管理部32、送信要求受付部36、プログラム送信部40は、通信部10cを主として実装される。画面管理部34は、プロセッサ10a、及び、通信部10cを主として実装される。プログラム取得部38は、プロセッサ10aを主として実装される。
【0037】
以上の機能は、コンピュータであるプログラム蓄積システム10にインストールされた、以上の機能に対応する指令を含むプログラムをプロセッサ10aで実行することにより実装されてもよい。このプログラムは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどを介してプログラム蓄積システム10に供給されてもよい。
【0038】
図3に示すように、本実施形態に係るユーザシステム12には、機能的には例えば、プログラム受信部50、プログラム保持部52、入力データ記憶部54、入力データ取得部56、入力データ入力部58、出力データ取得部60、出力データ出力部62、出力データ記憶部64、プログラム消去部66、が含まれる。プログラム受信部50は、通信部12cを主として実装される。プログラム保持部52、入力データ記憶部54、出力データ記憶部64は、記憶部12bを主として実装される。入力データ取得部56、入力データ入力部58、出力データ取得部60、出力データ出力部62、プログラム消去部66は、プロセッサ12aを主として実装される。
【0039】
以上の機能は、コンピュータであるユーザシステム12にインストールされた、以上の機能に対応する指令を含むプログラムをプロセッサ12aで実行することにより実装されてもよい。このプログラムは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどを介してユーザシステム12に供給されてもよい。
【0040】
プログラム記憶部30は、本実施形態では例えば、複数のプログラムを記憶する。
【0041】
プログラム管理部32は、本実施形態では例えば、開発者クライアント16から送信されるプログラムを受信して、当該プログラムをプログラム記憶部30に記憶させる。本実施形態では例えば、プログラムの開発者が、当該開発者の開発者クライアント16を介して、当該プログラムをプログラム蓄積システム10にアップロードできるようなっている。なお、アップロードされるプログラムには、プログラムの識別子(プログラムID)や、プログラム名や、開発者名などを示すメタデータが関連付けられていてもよい。
【0042】
画面管理部34は、本実施形態では例えば、図2に例示されている使用開始画面20などの画面を生成して、ユーザクライアント14に送信する。当該使用開始画面20は、ユーザクライアント14のディスプレイに表示されることとなる。ここで、画面管理部34が、プログラムに関連付けられているメタデータの内容が配置された使用開始画面20を生成してもよい。
【0043】
送信要求受付部36は、本実施形態では例えば、プログラムの送信要求を受け付ける。例えば、送信要求受付部36は、ユーザクライアント14から、ユーザによって選択されたプログラムの送信要求を受け付ける。ここで、送信要求受付部36は、上述の入力データのロケーションを示すロケーションデータに関連付けられた送信要求を受け付けてもよい。
【0044】
例えば、ユーザクライアント14のディスプレイに図2に示す使用開始画面20が表示されている際に、ユーザが使用開始画面20に配置されている使用開始ボタン24に対する選択操作を行ったとする。この場合、ユーザクライアント14は、ユーザシステム12を利用するユーザの識別子(ユーザID)、選択されたプログラムのプログラムID、及び、入力フォーム22に入力されたロケーションを示すロケーションデータが関連付けられた送信要求を、プログラム蓄積システム10に送信してもよい。そして、送信要求受付部36は、当該送信要求を受け付けてもよい。
【0045】
プログラム取得部38は、本実施形態では例えば、複数のプログラムのうちからユーザによって選択されるプログラムを取得する。ここで例えば、送信要求に関連付けられているプログラムIDによって識別されるプログラムが取得されてもよい。プログラム取得部38は、例えば、プログラム記憶部30に記憶されているプログラムのコピーであるプログラムを、プログラム記憶部30から取得する。
【0046】
プログラム送信部40は、本実施形態では例えば、送信要求の受付に応じて、ユーザシステム12にプログラムを送信する。ここで、プログラム送信部40は、入力データのロケーションを示すロケーションデータに関連付けられたプログラムをユーザシステム12に送信してもよい。また、プログラム送信部40は、複数のプログラムのうちから選択されるプログラムをユーザシステム12に送信してもよい。例えば、プログラム送信部40は、プログラム取得部38によって取得されるプログラム、及び、送信要求に関連付けられているロケーションデータを、送信要求を送信したユーザのユーザクライアント14に送信する。
【0047】
ここで、プログラム蓄積システム10に、ユーザIDとユーザシステム12のアドレスとが対応付けられたデータが記憶されていてもよい。そして、プログラム送信部40は、送信要求に関連付けられているユーザIDに対応するアドレスに宛てて、プログラムを送信してもよい。
【0048】
プログラム受信部50は、本実施形態では例えば、プログラム蓄積システム10から送信されるプログラムを受信する。例えば、プログラム受信部50は、プログラム送信部40によって送信される、プログラム、及び、ロケーションデータを受信する。そして、プログラム受信部50は、本実施形態では例えば、当該プログラムをプログラム保持部52に出力する。
【0049】
プログラム保持部52は、本実施形態では例えば、プログラム受信部50が受信するプログラム(プログラム蓄積システム10に記憶されているプログラムのコピー)を記憶する。
【0050】
入力データ記憶部54は、本実施形態では例えば、プログラムに入力される入力データを記憶する。当該入力データは、例えば、当該プログラムによるデータ処理の対象となるデータである。入力データ記憶部54に記憶されている入力データは、パスやURL等のロケーションに対応付けられており、送信要求に関連付けられているロケーションデータに基づいて、入力データ記憶部54に記憶されている入力データを特定できるようになっている。
【0051】
入力データ取得部56は、本実施形態では例えば、入力データ記憶部54に記憶されている入力データを取得する。ここで例えば、入力データ取得部56が、プログラム送信部40が送信しプログラム受信部50が受信するロケーションデータが示すロケーションから入力データを取得してもよい。
【0052】
入力データ入力部58は、本実施形態では例えば、入力データをプログラムに入力する。ここで、入力データ入力部58は、ロケーションデータが示すロケーションから取得される入力データをプログラムに入力してもよい。例えば、入力データ入力部58は、入力データ取得部56が取得する入力データを、プログラム保持部52が保持しているプログラムに入力する。
【0053】
出力データ取得部60は、本実施形態では例えば、入力データをプログラムに入力した際の当該プログラムからの出力を取得する。例えば、出力データ取得部60は、プログラム保持部52が保持しているプログラムへの入力データの入力に応じて、当該プログラムから出力される出力データを取得する。当該出力データは、プログラムを用いた、入力データに対するデータ処理の結果(予測結果や分析結果など)を示すデータである。
【0054】
出力データ出力部62は、本実施形態では例えば、出力データ取得部60が取得する出力データを出力データ記憶部64に出力する。
【0055】
出力データ記憶部64は、本実施形態では例えば、出力データ出力部62により出力される出力データを記憶する。
【0056】
プログラム消去部66は、本実施形態では例えば、プログラムの所与の使用条件を満たしたことに応じて当該プログラムをユーザシステム12から消去する。ここで、本実施形態では、ユーザシステム12のユーザ(すなわち、ユーザクライアント14のユーザ)の操作を介することなく、プログラムがユーザシステム12から消去される。例えば、プログラム消去部66は、プログラム保持部52に記憶されているプログラムの所与の使用条件を満たしたことに応じて当該プログラムをプログラム保持部52から消去する。ここで、当該プログラムの開発者やプログラム蓄積システム10が当該条件を設定できるようになっていてもよい。すなわち、当該条件が、当該プログラムの開発者やプログラム蓄積システム10の管理者によって予め設定された条件であってもよい。
【0057】
ここで、当該条件が、プログラムの使用回数の上限についての条件であってもよい。そして、プログラム消去部66は、例えば、プログラムへの入力データの入力、及び、当該入力に応じたプログラムからの出力の取得が、所定回数(例えば、3回)行われたことに応じて、当該プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。
【0058】
また、当該条件が、プログラムの使用期間についての条件であってもよい。そして、プログラム消去部66は、例えば、プログラム保持部52へのプログラムの出力が行われてから所与の期間(例えば、3日、あるいは、1ヶ月)が経過したことに応じて、当該プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。
【0059】
また、当該条件が、プログラムの使用期日についての条件であってもよい。そして、プログラム消去部66は、例えば、所与の期日(例えば、12月31日)が到来したことに応じて、当該プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。
【0060】
また、プログラム消去部66は、プログラムへの入力データの入力、及び、当該入力に応じた当該プログラムからの出力の取得が1回行われたことに応じて、当該プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。
【0061】
また、プログラム消去部66に、条件を示す条件データが記憶されていてもよい。当該条件データは、ユーザシステム12に記憶されているすべてのプログラムに共通の条件であってもよいし、プログラム毎に設定された条件であってもよい。そして、プログラム消去部66は、記憶されている条件データが示す条件を満たしたことに応じて、プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。ここで、プログラム消去部66は、条件データが示す、あるプログラムについて設定された条件を満たしたことに応じて、当該プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。
【0062】
また、プログラムの開発者が、当該プログラムの使用条件を示す条件データをプログラム蓄積システム10に、アップロードできてもよい。そして、プログラム蓄積システム10が、当該条件データを、ユーザシステム12に送信してもよい。そして、ユーザシステム12のプログラム消去部66が、当該条件データを記憶してもよい。そして、プログラム消去部66は、当該条件データが示す、当該プログラムについて設定された条件を満たしたことに応じて、当該プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。
【0063】
また、プログラム蓄積システム10の管理者によって設定された条件データが、プログラム蓄積システム10からユーザシステム12に送信されるようにしてもよい。そして、ユーザシステム12のプログラム消去部66が、当該条件データを記憶してもよい。そして、プログラム消去部66は、当該条件データが示す条件を満たしたことに応じて、プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。
【0064】
ここで、本実施形態に係るユーザクライアント14、プログラム蓄積システム10、及び、ユーザシステム12で行われる処理の流れの一例を、図4に例示するフロー図を参照しながら説明する。なお、本処理例では、プログラムへの入力データの入力、及び、当該入力に応じたプログラムからの出力の取得が1回行われたことに応じて、当該プログラムが消去されることとする。
【0065】
例えば、ユーザシステム12のユーザが、ユーザクライアント14のディスプレイに表示されている使用開始画面20に配置されている使用開始ボタン24に対する選択操作を行ったとする。すると、ユーザクライアント14が、プログラムの送信要求をプログラム蓄積システム10に送信し、プログラム蓄積システム10の送信要求受付部36が、当該送信要求を受け付ける(S101)。当該送信要求には、例えば、当該ユーザシステム12を利用するユーザのユーザID、当該ユーザによって選択されたプログラムのプログラムID、及び、入力フォーム22に入力されたロケーションを示すロケーションデータが関連付けられている。
【0066】
そして、プログラム蓄積システム10のプログラム取得部38が、S101に示す処理で受け付けた送信要求に関連付けられているプログラムIDにより識別されるプログラム(プログラム記憶部30に記憶されているプログラムのコピー)を、プログラム記憶部30から取得する(S102)。
【0067】
そして、プログラム蓄積システム10のプログラム送信部40が、S102に示す処理で取得されたプログラム、及び、S101に示す処理で送信要求受付部36が受け付けた送信要求に関連付けられているロケーションデータを、ユーザシステム12に送信する。そして、ユーザシステム12のプログラム受信部50が、当該プログラム、及び、当該ロケーションデータを受信する(S103)。
【0068】
そして、ユーザシステム12のプログラム受信部50が、S103に示す処理で受信したプログラムをユーザシステム12のプログラム保持部52に出力する(S104)。
【0069】
そして、ユーザシステム12の入力データ取得部56が、S103に示す処理で受信したロケーションデータが示すロケーションから入力データを取得する(S105)。当該入力データは、入力データ記憶部54に記憶されている。
【0070】
そして、ユーザシステム12の入力データ入力部58は、S105に示す処理で取得された入力データを、S104に示す処理でプログラム保持部52に出力されたプログラムに入力する(S106)。
【0071】
そして、ユーザシステム12の出力データ取得部60は、S106に示す処理での入力に応じてプログラムから出力される出力データを取得する(S107)。
【0072】
そして、ユーザシステム12の出力データ出力部62が、S107に示す処理で取得された出力データを出力データ記憶部64に出力する(S108)。
【0073】
そして、ユーザシステム12のプログラム消去部66が、プログラム保持部52に記憶されている、S104に示す処理でプログラム保持部52に出力されたプログラムを消去して(S109)、本処理例に示す処理は終了される。
【0074】
特に機械学習モデルのようなプログラムについては、開発に労力が一方で複製が容易であることから、ユーザが当該プログラムを利用する際には、ユーザが、当該プログラムをダウンロードすることなく当該プログラムが蓄積されている外部のシステムに機械学習モデルに入力されるデータをアップロードすることが一般的である。
【0075】
ここで、ユーザシステム12に記憶されている入力データが、機密性の高いデータのような、ユーザが外部に出したくないデータであることがある。このような場合でも、本実施形態では、上述のように、ユーザシステム12に記憶されている入力データをプログラム蓄積システム10に送信することなく、プログラム蓄積システム10に登録されているプログラムを用いた当該入力データの処理を実行することが可能である。
【0076】
また、上述のように、本実施形態では、例えば、プログラムの所与の使用条件(例えば、当該プログラムの開発者やプログラム蓄積システム10の管理者などによって設定された当該プログラムの使用条件)を満たしたことに応じて当該プログラムがユーザシステム12から消去される。このように、本実施形態では、プログラムの開発者やプログラム蓄積システム10の管理者などが、ユーザシステム12のユーザによるプログラムの使用に対して制限をかけることが可能である。
【0077】
以上のようにして、本実施形態によれば、ユーザが、ユーザシステム12に記憶されている入力データを外部に出すことなく、プログラム蓄積システム10に記憶されているプログラムを用いた当該入力データの処理を実行できるようにしつつ、当該ユーザによる当該プログラムの使用に対して制限をかけることができることとなる。
【0078】
図5は、図1図4を参照して説明した一実施形態の変形例に係るプログラム蓄積システム10、及び、ユーザシステム12で実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。当該変形例に係るプログラム蓄積システム10、及び、ユーザシステム12で、図5に示す機能のすべてが実装される必要はなく、また、図5に示す機能以外の機能が実装されていても構わない。
【0079】
図5に示すように、当該変形例に係るプログラム蓄積システム10には、機能的には例えばプログラム記憶部30、プログラム管理部32、画面管理部34、送信要求受付部36、プログラム取得部38、プログラム送信部40、が含まれる。プログラム記憶部30は、記憶部10bを主として実行される。プログラム管理部32、送信要求受付部36、プログラム送信部40は、通信部10cを主として実装される。画面管理部34は、プロセッサ10a、及び、通信部10cを主として実装される。プログラム取得部38は、プロセッサ10aを主として実装される。
【0080】
以上の機能は、コンピュータであるプログラム蓄積システム10にインストールされた、以上の機能に対応する指令を含むプログラムをプロセッサ10aで実行することにより実装されてもよい。このプログラムは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどを介してプログラム蓄積システム10に供給されてもよい。
【0081】
図5に示すように、当該変形例に係るユーザシステム12には、機能的には例えば、プログラム受信部50、プログラム保持部52、入力データ記憶部54、入力データ取得部56、入力データ入力部58、出力データ取得部60、出力データ出力部62、出力データ記憶部64、プログラム消去部66、ユーザ側送信要求受付部68、送信要求送信部70、が含まれる。プログラム受信部50、ユーザ側送信要求受付部68、送信要求送信部70は、通信部12cを主として実装される。プログラム保持部52、入力データ記憶部54、出力データ記憶部64は、記憶部12bを主として実装される。入力データ取得部56、入力データ入力部58、出力データ取得部60、出力データ出力部62、プログラム消去部66は、プロセッサ12aを主として実装される。
【0082】
以上の機能は、コンピュータであるユーザシステム12にインストールされた、以上の機能に対応する指令を含むプログラムをプロセッサ12aで実行することにより実装されてもよい。このプログラムは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどを介してユーザシステム12に供給されてもよい。
【0083】
ユーザシステム12のユーザ側送信要求受付部68は、当該変形例では例えば、ユーザクライアント14からプログラムの送信要求を受け付ける。ここで、ユーザ側送信要求受付部68は、入力データのロケーションを示すロケーションデータに関連付けられた送信要求をユーザクライアント14から受け付けてもよい。
【0084】
例えば、当該変形例において、ユーザクライアント14のディスプレイに図2に示す使用開始画面20が表示されている際に、ユーザが使用開始画面20に配置されている使用開始ボタン24に対する選択操作を行ったとする。すると、ユーザクライアント14は、ユーザシステム12を利用するユーザの識別子(ユーザID)、選択されたプログラムのプログラムID、及び、入力フォーム22に入力されたロケーションを示すロケーションデータが関連付けられた送信要求をユーザシステム12に送信してもよい。
【0085】
ユーザシステム12の送信要求送信部70は、当該変形例では例えば、ユーザクライアント14からの送信要求の受付に応じて、プログラム蓄積システム10にプログラムの送信要求を送信する。ここで、送信要求送信部70は、ロケーションデータをプログラム蓄積システム10に送信することなく、プログラム蓄積システム10にプログラムの送信要求を送信してもよい。
【0086】
例えば、プログラム蓄積システム10に送信される送信要求には、ユーザクライアント14からユーザシステム12に送信される送信要求に関連付けられているユーザID、及び、プログラムIDが関連付けられていてもよい。そして、プログラム蓄積システム10に送信される送信要求には、ユーザクライアント14からユーザシステム12に送信される送信要求に関連付けられているロケーションデータは関連付けられていなくてもよい。
【0087】
そして、プログラム蓄積システム10の送信要求受付部36は、当該変形例では例えば、ユーザシステム12からプログラムの送信要求を受け付ける。ここで、送信要求受付部36が、ユーザID、及び、プログラムIDが関連付けられており、ロケーションデータが関連付けられていない送信要求を受け付けてもよい。
【0088】
そして、プログラム蓄積システム10のプログラム送信部40は、当該変形例では例えば、送信要求の受付に応じて、ユーザシステム12にプログラムを送信する。例えば、プログラム送信部40は、プログラム取得部38によって取得されるプログラムを、送信要求を送信したユーザのユーザクライアント14に送信する。ここで、当該変形例では、当該プログラムには、入力データのロケーションを示すロケーションデータが関連付けられていない。
【0089】
そして、ユーザシステム12のプログラム受信部50は、当該変形例では例えば、プログラム蓄積システム10から送信されるプログラムを受信する。ここで、当該変形例では、当該プログラムには、入力データのロケーションを示すロケーションデータが関連付けられていない。そして、プログラム受信部50は、当該変形例では例えば、当該プログラムをプログラム保持部52に出力する。
【0090】
そして、入力データ取得部56は、当該変形例では例えば、ユーザクライアント14からユーザシステム12に送信される送信要求に関連付けられているロケーションデータが示すロケーションから入力データを取得する。
【0091】
そして、入力データ入力部58は、当該変形例では例えば、ユーザクライアント14からユーザシステム12に送信される送信要求に関連付けられているロケーションデータが示すロケーションから取得される入力データをプログラムに入力する。
【0092】
プログラム記憶部30、プログラム管理部32、画面管理部34、プログラム取得部38、プログラム保持部52、入力データ記憶部54、出力データ取得部60、出力データ出力部62、出力データ記憶部64、プログラム消去部66の機能は、図3を参照して説明した上述の機能と同様であるため、説明を省略する。
【0093】
ここで、当該変形例に係るユーザクライアント14、ユーザシステム12、及び、プログラム蓄積システム10で行われる処理の流れの一例を、図6に例示するフロー図を参照しながら説明する。なお、本処理例では、プログラムへの入力データの入力、及び、当該入力に応じたプログラムからの出力の取得が1回行われたことに応じて、当該プログラムが消去されることとする。
【0094】
例えば、ユーザシステム12のユーザが、ユーザクライアント14のディスプレイに表示されている使用開始画面20に配置されている使用開始ボタン24に対する選択操作を行ったとする。すると、ユーザクライアント14が、プログラムの送信要求をユーザシステム12に送信し、ユーザシステム12のユーザ側送信要求受付部68が、当該送信要求を受け付ける(S201)。当該送信要求には、例えば、当該ユーザシステム12を利用するユーザのユーザID、当該ユーザによって選択されたプログラムのプログラムID、及び、入力フォーム22に入力されたロケーションを示すロケーションデータが関連付けられている。
【0095】
そして、ユーザシステム12の送信要求送信部70が、プログラムの送信要求をプログラム蓄積システム10に送信する。すると、プログラム蓄積システム10の送信要求受付部36が、当該送信要求を受け付ける(S202)。S202に示す処理でユーザシステム12からプログラム蓄積システム10に送信される送信要求には、S201に示す処理で受け付けた送信要求に関連付けられているユーザID、及び、プログラムIDが関連付けられているが、ロケーションデータは関連付けられていない。
【0096】
そして、プログラム蓄積システム10のプログラム取得部38が、S202に示す処理で受け付けた送信要求に関連付けられているプログラムIDにより識別されるプログラム(プログラム記憶部30に記憶されているプログラムのコピー)を、プログラム記憶部30から取得する(S203)。
【0097】
そして、プログラム蓄積システム10のプログラム送信部40が、S203に示す処理で取得されたプログラムを、ユーザシステム12に送信する。そして、ユーザシステム12のプログラム受信部50が、当該プログラムを受信する(S204)。S204に示す処理では、S103に示す処理とは異なり、プログラム送信部40は、ロケーションデータを送信しない。
【0098】
そして、ユーザシステム12のプログラム受信部50が、S204に示す処理で受信したプログラムをユーザシステム12のプログラム保持部52に出力する(S205)。
【0099】
そして、ユーザシステム12の入力データ取得部56が、S201に示す処理で受け付けた送信要求に関連付けられているロケーションデータが示すロケーションから入力データを取得する(S206)。当該入力データは、入力データ記憶部54に記憶されている。
【0100】
そして、ユーザシステム12の入力データ入力部58は、S206に示す処理で取得された入力データを、S205に示す処理でプログラム保持部52に出力されたプログラムに入力する(S207)。
【0101】
そして、ユーザシステム12の出力データ取得部60は、S207に示す処理での入力に応じてプログラムから出力される出力データを取得する(S208)。
【0102】
そして、ユーザシステム12の出力データ出力部62が、S208に示す処理で取得された出力データを出力データ記憶部64に出力する(S209)。
【0103】
そして、ユーザシステム12のプログラム消去部66が、プログラム保持部52に記憶されている、S205に示す処理でプログラム保持部52に出力されたプログラムを消去して(S210)、本処理例に示す処理は終了される。
【0104】
当該変形例でも、ユーザが、ユーザシステム12に記憶されている入力データを外部に出すことなく、プログラム蓄積システム10に記憶されているプログラムを用いた当該入力データの処理を実行できるようにしつつ、当該ユーザによる当該プログラムの使用に対して制限をかけることができることとなる。
【0105】
また、当該変形例では、入力データのロケーションを示すロケーションデータがプログラム蓄積システム10に送信されない。そのため、当該変形例によれば、入力データが外部に流出するリスクをさらに低減することができる。
【0106】
また、上述の実施形態、及び、当該変形例において、送信要求にロケーションデータが関連付けられていなくてもよい。
【0107】
そして、入力データのロケーションが予め定められていてもよい。そして、入力データ取得部56は、予め定められたロケーションから入力データを取得してもよい。そして、入力データ入力部58は、予め定められたロケーションから取得される入力データをプログラムに入力してもよい。
【0108】
あるいは、ユーザがキーボードなどの入力装置を介してユーザクライアント14に入力データを入力できるようになっていてもよい。
【0109】
そして、入力データ取得部56が、プログラム蓄積システム10からプログラムを受信した後にユーザクライアント14に対する操作を介してユーザにより入力される入力データを取得してもよい。
【0110】
そして、入力データ入力部58が、プログラム蓄積システム10からプログラムを受信した後にユーザクライアント14に対する操作を介してユーザにより入力される入力データをプログラムに入力してもよい。
【0111】
このようにすれば、プログラムに入力される入力データをユーザが手軽に入力することができるので、ユーザは、プログラムが所望のデータ処理に適したものであるか否かを簡単に検証することができる。
【0112】
あるいは、ユーザが入力データのファイルをユーザクライアント14からユーザシステム12にアップロードできてもよい。
【0113】
そして、入力データ取得部56が、プログラム蓄積システム10からプログラムを受信した後にユーザシステム12にアップロードされたデータを取得してもよい。
【0114】
そして、入力データ入力部58が、プログラム蓄積システム10からプログラムを受信した後にユーザシステム12にアップロードされたデータをプログラムに入力してもよい。
【0115】
また、プログラムの開発者によって、当該プログラムの使用を許諾するユーザに対して使用権限が付与されていてもよい。
【0116】
この場合に、プログラム蓄積システム10が、送信要求受付部36が受け付けた送信要求に関連付けられているユーザIDに基づいて、プログラムの送信を許可するか否かを判定してもよい。そして、当該ユーザIDにより識別されるユーザにプログラムの送信が許可されていると判定された場合には、当該プログラムが当該ユーザのユーザシステム12に送信されるようにしてもよい。一方、当該ユーザIDにより識別されるユーザにプログラムの送信が許可されていないと判定された場合には、当該プログラムが当該ユーザのユーザシステム12に送信されないようにしてもよい。
【0117】
また、入力データ取得部56が、入力データ記憶部54に記憶されている入力データだけではなく、ユーザシステム12やプログラム蓄積システム10とは異なる外部リソースからデータを取得してもよい。そして、外部リソースから取得されるデータが入力データ記憶部54に記憶されている入力データとともにプログラムに入力されてもよい。
【0118】
また、開発者によってプログラム蓄積システム10にアップロードされたデータがプログラムとともにユーザシステム12に送信されてもよい。そして、開発者によってアップロードされたデータが入力データ記憶部54に記憶されている入力データとともにプログラムに入力されてもよい。
【0119】
また、外部リソースから取得されるデータ、及び、開発者によってアップロードされたデータが、入力データ記憶部54に記憶されている入力データとともにプログラムに入力されてもよい。
【0120】
また、プログラム消去部66が、要求に応じて、プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。ここで、プログラム消去部66が、プログラムの開発者からの要求に応じて、当該プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。例えば、プログラムの開発者が、当該プログラムのプログラムID、及び、ユーザIDに関連付けられた消去命令を開発者クライアント16からプログラム蓄積システム10に送信できてもよい。そして、プログラム蓄積システム10が、当該消去命令の受付に応じて、当該プログラムIDが関連付けられた消去命令を、当該ユーザIDにより識別されるユーザのユーザシステム12に送信してもよい。そして、当該ユーザシステム12のプログラム消去部66が、当該消去命令の受付に応じて、プログラム保持部52に保持されている当該プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。
【0121】
このようにすることで、例えば、プログラムの不正使用が判明した場合などに、当該プログラムの開発者が当該プログラムをユーザシステム12から消去することができることとなる。
【0122】
また、プログラム消去部66が、プログラム蓄積システム10の管理者からの要求に応じて、当該プログラムをユーザシステム12から消去してもよい。
【0123】
また、上述のロケーションデータに複数のロケーションが示されていてもよい。そして、当該ロケーションデータが示す複数のロケーションのそれぞれについて、当該ロケーションからの入力データの取得、及び、当該入力データのプログラムへの入力が実行されてもよい。
【0124】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0125】
例えば、プログラム蓄積システム10、及び、ユーザシステム12の機能の役割分担は上述のものに限定されない。例えば、プログラム蓄積システム10が画面管理部34を備えておらず、ユーザシステム12が画面管理部34を備えていてもよい。
【0126】
また、上記の具体的な文字列や数値及び図面中の具体的な文字列や数値は例示であり、これらの文字列や数値には限定されない。
【符号の説明】
【0127】
10 プログラム蓄積システム、10a プロセッサ、10b 記憶部、10c 通信部、12 ユーザシステム、12a プロセッサ、12b 記憶部、12c 通信部、14 ユーザクライアント、16 開発者クライアント、18 コンピュータネットワーク、20 使用開始画面、22 入力フォーム、24 使用開始ボタン、30 プログラム記憶部、32 プログラム管理部、34 画面管理部、36 送信要求受付部、38 プログラム取得部、40 プログラム送信部、50 プログラム受信部、52 プログラム保持部、54 入力データ記憶部、56 入力データ取得部、58 入力データ入力部、60 出力データ取得部、62 出力データ出力部、64 出力データ記憶部、66 プログラム消去部、68 ユーザ側送信要求受付部、70 送信要求送信部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6