(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109496
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】心理分析システム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/70 20180101AFI20240806BHJP
【FI】
G16H20/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023023811
(22)【出願日】2023-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】523056371
【氏名又は名称】株式会社リンク
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 美穂
(72)【発明者】
【氏名】柴沼 美奈子
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA03
(57)【要約】
【課題】性格、性質、考え方、生き方などの特徴を示した異なる複数のカードを、被験者が、自分自身のその特徴の高低レベルを前記カードの高低の配置によって示し、この被験者の心理分析を行えるようにした心理分析システムを提供することを目的とする。
【解決手段】特徴の異なるそれぞれの複数のカードと比較して自分自身のその特徴の高低のレベルに応じて並べた配置状態を、適宜なグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)によって表示を含む出力手段と、当該出力手段による前記カードの配置をキーボードやマウスなどで操作できる入力手段と、前記カードによる心理分析システムにおけるプログラムや被験者の心理分析の記録を行える記憶手段と、前記出力手段、入力手段、記憶手段を制御する制御手段と、適宜な電源手段により被験者の心理分析を可視化して行えるようにしたことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
性格、性質、考え方、生き方などの特徴を表したそれぞれの異なる複数のカードと比較して、被験者である自分自身のその特徴の高低レベルを前記カードの高低の配置によって示し、前記被験者の心理分析を行えるようにした心理分析システムであって、
特徴の異なる複数の前記カードを高低のレベルに応じて並べた配置状態を、適宜なグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)によって表示を含む出力手段と、当該出力手段による前記カードの配置をキーボードやマウスなどで操作できる入力手段と、前記カードによる心理分析システムにおけるプログラムや被験者の心理分析の記録を行える記憶手段と、前記出力手段、入力手段、記憶手段を制御する制御手段と、適宜な電源手段により、被験者の心理分析を可視化して行えるようにしたことを特徴とする心理分析システム。
【請求項2】
前記心理分析システムは、適宜なネットワーク網を通じて外部の端末装置と通信可能な通信手段を有して、遠隔地でも利用できるようにしたことを特徴とする前記請求項1記載の心理分析システム。
【請求項3】
前記心理分析システムは、さらに前記入力手段と前記出力手段には、音声の入力及び出力機能を付加して、外部の端末装置間で音声通話も同時に可能としたことを特徴とする前記請求項1乃至2記載の心理分析システム。
【請求項4】
前記心理分析システムには適宜な時計手段を有し、被験者が配置したカードの状態を実行する都度、履歴情報として記憶できるようにしたことを特徴とする前記請求項1乃至3のうち少なくとも1項記載の心理分析システム。
【請求項5】
前記心理分析システムには、被験者が配置したカードの状態に基づき被験者が抱いた感情、気づき、夢、願望、反省などのメモ情報を前記記憶手段に記憶できるようにしたことを特徴とする前記請求項1乃至4のうち少なくとも1項記載の心理分析システム。
【請求項6】
前記心理分析システムは、センターサーバに配置してなり、適宜な通信ネットワーク網を介して、被験者の端末装置で、当該被験者の識別情報を特定して操作できるようにしたことを特徴とする前記請求項1乃至5のうち少なくとも1項記載の心理分析システム。
【請求項7】
前記心理分析システムは、センターサーバに配置してなり、適宜な通信ネットワーク網を介して、複数の被験者が特定のグループを形成し、同グループ内で、特定の被験者の心理分析情報を閲覧できたり、被験者同士の心理分析情報を交換したりできるようにしたことを特徴とする前記請求項1乃至6のうち少なくとも1項記載の心理分析システム。
【請求項8】
前記心理分析システムは、複数の前記カードの高低の配置によって、メリット・ディメリットなどが表示された一覧表が前記記憶手段に記憶され、被験者が配置した前記カードの標準より高く配置した場合のメリット・ディメリット、被験者が配置した前記カードの標準より低く配置した場合のメリット・ディメリットを瞬時に把握できるように、前記出力手段に輝度、色分けなどして強調表示できるようにしたことを特徴とする前記請求項1乃至7記載のうち少なくとも1項記載の心理分析システム。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いろいろなメッセージが記載されたカードを使い、占いや心理分析を行う心理分析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、これに類似するカードによる心理分析や占い用として、タロットカードやオラクルカードなどが知られている。これらの使用方法としては、リアルなカードを使用して、占いや、ゲームを行うなどして使用されていた。
【0003】
具体的には、これらカード類は、適宜に選ばれたカードに基づいて、何を感じたか、どのように思ったかで、セラピストやインストラクターが、心理分析などを行うなどして利用することも行われていた。したがって、これらのセラピストやインストラクターの指導を受ける場合は、リアルに対面して行う利用方法が前提であった。
【0004】
リアルなカードではなく、デジタル的なものとして特許文献1で開示されているものとして、「タロットカード占いシステム」が開示されている。この発明は、占いとしての信頼性を向上させると共に、占い結果を導くためのカード情報を減少させて実用的なシステムを構築できるようにしたタロットカード占いシステムとして開示されている。
【0005】
そして、その構成は、コンピュータ上で、占い希望者側に設置されたクライアント1から通信ネットワーク3を介して占い提供者側に設置させたサーバ4にアクセスして、タロットカード占いを行う占いシステムである。占いプログラムには、タロットカード78枚を種別に分類する分類処理と、分類処理した各カードの配布位置を予め設定したスプレッドを用意して、これに従ってスプレッドの展開位置にカードを裏向きにして展開させていくスプレッド処理と、スプレッド処理した裏向きの各カードを表向きに反転して、各カードの持つ意味、スプレッドの展開位置、上下(表裏)の向き、占い希望者の性別に応じて占い結果を導くようにした占い結果処理とを行うというものである。
【0006】
このように、ネットワーク網を通じて、タロットカードを使用し占いなどを目的としたものが開示されている。これら、従来のものは、ゲーム性ばかりが重要視され、冷静に自分の生き方考え方などを分析しづらかった。さらには、成長とともに変化してゆく自分の心理状態も把握できなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明者らは、タロットカードやオラクルカードのようなカードを利用し、カードそれぞれが表す性格、性質、考え方、生き方などについてそれぞれの複数のカードと比較して、それぞれどういうレベルで自分(被験者)に当てはまるか、あるいは自分(被験者)が重要視しているかなどを自分(被験者)自らが自問した上で配置することによってセルフで、もしくは指導者や仲間とともに自分自身を分析しやすくしたカードシステムを試みた。
【0009】
しかも、本発明は、冷静に自分の生き方考え方などを分析しやすく、さらには成長とともに変化してゆく自分の心理状態も把握できるような心理分析カードシステムを目的として開発された。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本願発明の心理分析カードシステムは、性格、性質、考え方、生き方などの特徴を表したそれぞれの異なる複数のカードと比較して、被験者である自分自身のその特徴の高低レベルを前記カードの高低の配置によって示し、前記被験者の心理分析を行えるようにした心理分析システムである。そして、特徴の異なる複数の前記カードを高低のレベルに応じて並べて配置状態を、適宜なグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)によって表示できる出力手段と、当該出力手段による前記カードの配置をキーボードやマウスなどで操作できる入力手段と、前記カードによる心理分析システムにおけるプログラムや被験者の心理分析の記録を行える記憶手段と、前記出力手段、入力手段、記憶手段を制御する制御手段と、適宜な電源手段により被験者の心理分析を可視化して行えるようにしたことを特徴としている。
【0011】
請求項2として、前記心理分析システムは、適宜なネットワーク網を通じて外部の端末装置と通信可能な通信手段を有して、遠隔地でも利用できるようにした。
【0012】
また、請求項3として、前記心理分析システムは、さらに前記入力手段と前記出力手段には、音声の入力及び出力機能を付加して、外部の端末装置間で音声通話も同時に可能としたものである。
【0013】
さらに、請求項4として、前記心理分析システムには適宜な時計手段を有し、被験者が配置したカードの状態を実行する都度、履歴情報として記憶できるようにしたものである。
【0014】
請求項5として、前記心理分析システムには、被験者が配置したカードの状態に基づき被験者が抱いた感情、気づき、夢、願望、反省などのメモ情報を前記記憶手段に記憶できるようにした。
【0015】
請求項6として、前記心理分析システムは、センターサーバに配置してなり、適宜な通信ネットワーク網を介して、被験者の情報端末で、当該被験者の識別情報を特定して操作できるようにしたことを特徴としている。
【0016】
請求項7として、前記心理分析システムは、センターサーバに配置してなり、適宜な通信ネットワーク網を介して、複数の被験者が、特定のグループを形成し、同グループ内で、特定の被験者の心理分析情報を閲覧できたり、被験者同士の心理分析情報を交換したりできるようにしたものである。
【0017】
請求項8として、前記心理分析システムは、複数の前記カードの高低の配置によって、メリット・ディメリットなどが表示された一覧表が前記記憶手段に記憶され、被験者が配置した前記カードの標準より高く配置した場合のメリット・ディメリット、被験者が配置した前記カードの標準より低く配置した場合のメリット・ディメリットを瞬時に把握できるように、前記出力手段に輝度、色分けなどして強調表示できるようにしたものである。
【0018】
本発明は、このような構成にしたことにより、性格、性質、考え方、生き方などの特徴を異なる複数のカードと比較して、被験者が、自分自身のその特徴の高低ベルを前記カードの高低の配置によって示し、前記被験者の全体的な心理分析を行えるようにできるとともに、都度分析を行った状態を、記録しやすくするとともに、その都度々々の心理分析を履歴情報として簡単に記憶できるので、成長とともに変化してゆく被験者の心理状態も容易に把握できるようになる。
【0019】
さらに本発明は、適宜な通信ネットワーク網を介して、それぞれの端末装置を介して、心理分析を指導する、セラピストやインストラクターと被験者、あるいは被験者同士で対象となる被験者情報を閲覧できるようにすることで、遠隔であっても、情報交換がしやすく、利用効率は、飛躍的にアップする。
【0020】
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】本願発明の心理分析システムで使用するカードの説明図。
【
図3】本願発明の心理分析システムで使用するカードの使い方説明図。
【
図4】本願発明の心理分析システムで使用するカードの使い方説明図。
【
図5】本願発明の心理分析システムで使用するカードの配置状態で示された心のバランスの早見表説明図。
【
図6】本願発明の心理分析システムで使用するカードの配置状態を出力手段で表示される状態説明図。
【
図7】本願発明の心理分析システムで使用するカードの配置状態を出力手段で表示される状態説明図。
【
図8】本願発明の心理分析システムにおける使用状態フロー説明図。
【
図9】本願発明の心理分析システムにおけるデータ記憶説明図。
【
図10】本願発明の心理分析システムを通信ネットワーク網を介して利用される状態を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を
図1~
図10に基づいて説明する。先ず本発明自体を説明する前に
図2に示されるカード2の一部について説明する。特に
図2には、6枚のカード2が表示されているが、心のバランスを見るために使われるカードを説明する。左から1番目のカードは、「火山の女神ペレ」で、怒りの感情の強さや発散の仕方を表すものである。女神ペレは、情熱的で激昂しやすい性格の持ち主としてハワイで最も有名な神様の一人であり、古代からずっとハワイの人々に敬意をもって愛されている存在とされている。
【0023】
左から2番目は、ハワイ四大神の一人である「戦いの神クー」で、明確な価値観や信念の強さを表す。左から3番目は、「月の女神ヒナ」で、共感性や母性の強さを表します。左から4番目は、「雪の女神ポリアフ」で冷静さや客観性の程度を表します。左から5番目のカードは、「半神半人マウイ」で小さな子どものような感情に即した自由さを表します。左から6番目右端にあるのは、「火の女神ヒイアカ」で自分よりも周囲に迎合する傾向の強さを表します。
【0024】
各カードの下部には、各カードの名前と、その特徴が強すぎてデメリットが大きくなっている場合にその状態を解消に向かわせるための問いかけやメッセージなどが記載されています。全体で33枚のカードが用意されており、毎日1枚ずつ引いてみて、その日の運勢を占ったりもできる。
【0025】
次に
図1に基づいて、本発明を詳しく説明していく。本発明は、性格、性質、考え方、生き方などの特徴を表した異なる複数のカード2の一部(
図2で説明した6枚のカード)を使用し、被験者が、自分自身についてそれぞれのカードが表す特徴の高低レベルを前記カードの高低の配置によって示し、前記被験者の心理分析を行えるようにした心理分析システムである。具体的には、
図3に示すように、先ず、6枚のカードを横に並べ、それぞれのカード一枚ずつにおいて、そのカードが表す性質の強さについて自分自身に問いかけ、その性質が強いと感じれば上の方へ、弱いと感じれば下の方へ移動させるなどして置く位置を決定していく。これにより高低差のついた
図4のような配置を完成させる。
【0026】
図1に示される心理分析システム1は、特徴の異なる複数の前記カード2を高低のレベルに応じて並べた配置状態を、適宜なグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)によって表示できるディスプレイを備えた出力手段4と、当該出力手段4による表示される前記カードの配置をキーボードやマウスなどで操作できる入力手段5と、前記カード2による心理分析システムにおけるプログラムや被験者の心理分析の記録を行える記憶手段6と、前記出力手段4、入力手段5、記憶手段6を制御する制御手段7と、適宜な電源手段8により自分(被験者)の心理分析を可視化して行えるようにしたことを特徴とする心理分析システム1である。
【0027】
本発明の心理分析システム1は、コンピュータに内蔵されたプログラムによって実現され、システムを起動して行われるが、
図6に示されるように、コンピュータのデスプレイ(出力手段4)には、左側に各カード2の表す内容が表示され、右側に各カード2の表す内容の強さを自分自身に合うと感じる位置へキーボードやマウスなどの入力手段5によってカードの高低レベルを調整していく。
【0028】
性格、性質、考え方、生き方などの特徴を表した異なる複数のカード2は、覚えきれないので、
図3に示されるように、マウスポインタMが各カード2の位置に到達すると、ポップアップウィンドウPが開き、該当のカード2の性格、性質、考え方、生き方などが表示されるようになっている。
【0029】
また、心理分析システム1における、出力手段4には、ディスプレイ以外に、音声出力が可能な、スピーカ又は、図示したヘッドフォンなどで、音声出力も可能なようになっている。さらに、入力手段5には、マイクなど音声を入力できるようになっており、適宜なネットワークを介して、外部の端末装置間で指導者と、あるいは仲間同士で、音声通話をしながら利用することもできる。
【0030】
さらに、心理分析システム1は、センターのサーバにポータルサイト化した心理分析システム1を構築して、適宜なネットワークを介して各端末装置を接続して、利用することも可能になっている。
【0031】
こうすることで、自分自身の性質や性格における全体像が視覚的に把握できる。本願発明の心理分析システム1には、
図5に示されるように、心のバランス表12における早見表が用意されて、いつでも閲覧でき、又は、あらかじめテキストとしてプリントアウトされていても良い。その早見表には、各カードの高低レベルに応じて、メリット・ディメリットの事項が表示されていて、自分の長所、短所などの気づきを得られやすくしている。こうした過程を経て起きた気持ちの変化、気づき、反省、展望などを後から閲覧できるよう、
図7には、被験者が自分でその際の記録として、入力手段5により、入力できるようになっている。
【0032】
このように本システムでは、特徴の異なる複数の前記カード2の内容と比較し、自分自身だとどのレベルにあるかを被験者が自問し、キーボードやマウスなどの入力手段5でカードの高低レベルを調整して、自分の気持ちを可視化していく。もちろん、何が正解というものではなく、すべての生き方、考え方には、必ず2面性、つまりプラスの面とマイナスの面があり、大切なことはその上で自分はどんなことを大切にしたり、どんな人でありたいかを意識し、それに近づいていけることである。本願発明は心理分析をカード配置の形で視覚化することにより被験者が客観的に自分自身を見つめることを助けるだけでなく、メリット・デメリットをわかり易くすることで改善点を見出しやすく、今まで以上に充実した人生を送れるようになるツールとなることが目的である。
【0033】
本実施例では、複数の前記カードの高低の配置によって、メリット・ディメリットなどが表示された一覧表(心のバランス表12)が前記記憶手段に記憶され、被験者が配置した前記カードの標準より高く配置した場合のメリット・ディメリット、被験者が配置した前記カードの標準より低く配置した場合のメリット・ディメリットを瞬時に把握できるように、前記出力手段に輝度、色分けなどして強調表示できるようにしている。
【0034】
また、心のバランス表12は、一覧表示されるようにしているが、各カードを適宜な位置にマウスポインタMで配置した段階で、一覧ではなく、各カード2毎に、被験者が配置した前記カードの標準より高く配置した場合のメリット・ディメリット、被験者が配置した前記カードの標準より低く配置した場合のメリット・ディメリットを瞬時に把握できるように、前記出力手段4にポップアップPで表示できるようにしても良い(
図4、マウスポインタM、ポップアップP参照)。
【0035】
この協調表示は、輝度、色分けやあるいは、枠自体を強調しても良いものである。また、前記カード2の高低の配置によって、メリット・ディメリットなどが表示されているが、複数のカードの高低の組み合わせにより強調する部分が変わってくるものであり、統計的なデータが集計蓄積されると、これらカードの高低によって、微妙に注意すべき、メリット・ディメリットが変更され、
図5の心のバランス表12は、画一的なものではなく、統計的なデータを集計して、複数のカードの高低の組み合わせにより可変であっても良い。
【0036】
以上のように、
図4で示された、それぞれの前記カード2を自分が思う状態で上下に並べられると、事例
図5に示される心のバランス表12は、1枚目、3枚目、5枚目が高めに配置されたため、赤系で表示され、また6枚目のカードは、下側に並べられたので、青系に表示され注目すべき状態が、瞬時に確認できるだけでなく、メリット・ディメリットも確認可能となっており、自分自身を冷静に内覧できる。
【0037】
このように、どのように配置することが正解だということはないが、占いのように一方的に与えられた結果を見るものとは異なる。自分自身に問いかけるプロセスを含むことがすでに多くの感情変化や気づきをもたらし、さらには自分(被験者)自身がカードの置き位置を決定できることも従来のカード占いにはない手法となっており、それゆえに利用価値が上がってくる。
【0038】
本発明の心理分析システム1には適宜な時計手段9を有し、被験者が配置したカードの状態を実行する都度、履歴情報として記憶できるようにしている。一般的には、コンピュータに内蔵されている時間情報に基づき、上述の被験者が配置したカード2の状態や、自分で入力した長所、短所やメモ情報などを、記憶手段6に記憶させ、いつでもそれらの履歴情報を閲覧することにより、心理分析における効果を引き上げることができる。
【0039】
このように前記心理分析システム1には、被験者が配置したカード2の状態に基づき被験者が抱いた感情、気づき、夢、願望、反省などのメモ情報を前記記憶手段6に記憶できるようにしたので、日記的なものにも利用できる。
【0040】
この心理分析システム1は、スタンドアロンのシステムで説明したが、
図10に示したように、この心理分析システム1をセンターサーバ30に配置してなり、適宜な通信ネットワーク網43を介して、被験者の情報端末41で、当該被験者の識別情報を特定して操作できるようにしたものであっても良い。
【0041】
すなわち、インターネット上のポータルサイトにこの心理分析システムを構築し、実施することができる。その際は必ず、被験者はあらかじめ、センターサバに30に会員登録をする必要がある。
【0042】
こうすることで、会員ごとの情報や履歴情報が容易に管理できる。このネットワークタイプの本願発明では、
図8のフロー図示されるように、各利用者端末に設けられたアイコンをクリックして(ステップ20)、センターサーバ30へアクセスすると(ステップ21)、利用者(被験者)認証処理(ステップ22)が行われ、認証が通らなければ(ステップ23)利用できないようになる。認証を通過すると、メニュー画面に遷移して(ステップ24)、各種サービスが受けられる。
【0043】
メニュー画面から通常の心理分析を行い(ステップ25)、終了すると(ステップ26)、心理分析情報、メモ情報などが、センターサーバの記憶部に会員ごとのデータとして蓄積(ステップ27)され処理が終了となる。
【0044】
このように、ポータルサイト形式で、センターサーバ30で実施することにより、
図10に示されるように複数の端末装置41が通信ネットワーク網43を介してアクセスでき、仲間通し、あるいはセラピストやインストラクターなどの指導者端末42でもアクセスでき、セラピストなどが、ユーザーである被験者に対して遠隔での助言も容易となる。また、ネットワーク網43を通じて行うことで仲間なども参加することで、カード配置位置を決定するプロセスも共有でき、仲間同士で気付きを共有できるシステムが得られる。
【0045】
その際は、
図9に示されるように助言記録も利用者毎への記録31や履歴情報32としての記録を残し、指導者ファイル33の助言を受けた場合には、履歴情報32を紐付けてデータベース30に記録できる。このように、その都度々々利用者ごとのファイルにレコード(履歴情報32)を蓄積記録し、利用者毎、あるいは指導者ファイルに個別に管理することで、利用形態もセルフでも、あるいは指導者と共有ファイルとしても利用可能に利用できるようにしている。
【0046】
尚、本願実施例では、心理分析を行うために、カードを上下に配置して、自分自身の心理分析を行ってきたが、相対的に判断するために上下に限定されるわけではなく、左右に配置する実施例でも良いことは言うまでもない。
【0047】
以上のように、本願発明は、単なるリアルな心理分析カードにとどまらず、パソコンやそれらパソコンなどネットワークで利用することで、利用効果をさらに高めることができ産業上きわめて有益なシステムが提供できるものになった。
【符号の説明】
【0048】
1…心理分析システム
2…カード
3…カードのタイトル
4…出力手段
5…入力手段
6…記憶手段
7…制御手段
8…電源手段
9…時計手段
10…インターフェース
12…心のバランス表
13…カードの性質
14…セルフチェックにおける長所記入欄
15…セルフチェックにおける短所記入欄
16…日付表示部
30…センターサーバ
31…利用者(被験者)情報
32…履歴情報
33…指導者情報
41…利用者端末
42…指導者端末
43…通信ネットワーク網
M…マウスポインタ
P…ポップアップ