(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109497
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】穿孔機用案内板
(51)【国際特許分類】
B23B 49/02 20060101AFI20240806BHJP
B23B 49/00 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
B23B49/02 A
B23B49/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023023812
(22)【出願日】2023-02-01
(71)【出願人】
【識別番号】519017188
【氏名又は名称】有限会社ハラダ印刷
(72)【発明者】
【氏名】原田 正樹
【テーマコード(参考)】
3C036
【Fターム(参考)】
3C036BB12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】紙束の後端に円弧状の切り欠き部を形成した穿孔機用案内板により、特に盲人の方へ送付する封筒等に、音声コードを表示している位置を示す切り欠き部を形成することが簡単・容易にでき、盲人の方が理解しやすいような穿孔機用案内板を提供する。
【解決手段】紙用穴ドリル穿孔機において、封筒束の後端に円弧状の切り欠き部を形成すること。穿孔機用案内板1を、穿孔機の当板の前面に取り付けてなること。穿孔機用案内板が、平面L字形に形成してなること。穿孔機用案内板が、平面コの字形に形成してなることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドリル穿孔機において、紙束の後端に円弧状の切り欠き部を形成することを特徴とする穿孔機用案内板。
【請求項2】
前記穿孔機用案内板を、前記穿孔機の当板の前面に取り付けてなることを特徴とする請求項1記載の穿孔機用案内板。
【請求項3】
前記穿孔機用案内板が、平面L字形に形成してなることを特徴とする請求項1又は2記載の穿孔機用案内板。
【請求項4】
前記穿孔機用案内板が、平面コの字形に形成してなることを特徴とする請求項1又は2記載の穿孔機用案内板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に紙用2穴ドリル穿孔機用の穿孔機用案内板である。
【背景技術】
【0002】
従来技術としては、一般に市販されている紙用2穴ドリル穿孔機において、紙束等を後端の当板に当接し、上方からドリルを回転させ、ファイルのピッチに穴を開けるものである。
つまり、円形の穴を開けるものであり、紙束等の後端に円弧状の切り欠き部を形成するものではないため、加工ができないものである。
【0003】
従来の特許技術的には、同様なものは無いように思われるが、例えば、被工作平面の穿孔点上方に、基準になる垂直線を仮想する為の垂直指示器を提供するもので、作業平面に密着可能な平面を持つ底板と、この底板の平面に対して垂直上方の半円で構成し、その形状は、平板の一辺に半円形の切り欠きを作りこれを底板とし、この底板に切り欠いた半円形の垂直上方に平行移動した状態の半円形を目視可能に形成し、これを前記の底板と支柱により一体化することで垂直指示器とするものがある。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来技術の垂直指示器は、携帯用の電気ドリルを使用して穿孔する際に正確に垂直に穴を開ける治具であり、本発明のような紙束の後端に円弧状の切り欠き部を設けるものではない。
【0006】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするもので、紙束の後端に円弧状の切り欠き部を形成した穿孔機用案内板により、特に盲人の方へ送付する封筒等に、音声コードを表示している位置を示す切り欠き部を形成することが簡単・容易にでき、盲人の方が理解しやすいような穿孔機用案内板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、ドリル穿孔機において、紙束の後端に円弧状の切り欠き部を形成すること。前記穿孔機用案内板を、前記穿孔機の当板の前面に取り付けてなること。前記穿孔機用案内板が、平面L字形に形成してなること。前記穿孔機用案内板が、平面コの字形に形成してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
1)、主に紙用2穴ドリル穿孔機において、紙束の後端に円弧状の切り欠き部を形成できる穿孔機用案内板により、特に、盲人の方へ送付する封筒等に、音声コードを表示している位置を簡単・容易に加工できる。
2)、盲人の方は、届いた封筒等の外周を触ることで、切り欠き部を見つけることができ、スマートフォンにて音声コードを読み取ることができる。
3)、穿孔機用案内板をドリル穿孔機の当板の前面に簡単に着脱自在に取り付けることができる。
4)、形状を平面L字形にすることにより、左右少なくとも2箇所に設け、紙束の後端の必要な位置に、自在に変更して使用できる。
5)、形状を平面コの字形にすることにより、少なくとも1箇所に設ければよく、効率的である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】 本発明の第1実施例を示す穿孔機用案内板の正面図。
【
図2】 本発明の第1実施例を示す穿孔機用案内板の平面図。
【
図3】 本発明の第1実施例を示す穿孔機用案内板を取り付ける紙用2穴ドリル穿孔機の側面図。
【
図4】 本発明の第1実施例を示す穿孔機用案内に紙束をセットした側面図。
【
図5】 本発明の第1実施例を示す穿孔機用案内に紙束をセットした要部の平面図。
【
図6】 本発明の第1実施例を示す紙束に切り欠き部を形成した状態図。
【
図7】 本発明の第2実施例を示す穿孔機用案内板の正面図。
【
図8】 本発明の第2実施例を示す穿孔機用案内板の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1は、穿孔機用案内板で、平板を折曲してL字形1aに形成し、一面に水平方向に、ボルトを取り付けるための長孔1bを設けてある。(
図1・
図2)
穿孔機用案内板1を取り付ける紙用2穴ドリル穿孔機Sについて説明する。
本体Hの下部のテーブルTの後部に当板Iを設けると共に、上部に上下動する紙束押え具Oと、同じく上下動する回転ドリルD1を設けた穿孔具Dを設けてある。(
図3)
【0011】
つぎに、穿孔機用案内板1の使用例を説明する。
前記当板Iの前面両側に,穿孔機用案内板1をボルトBを長孔1bより螺設して固定する。
この時、一方の回転ドリルD1の下方に後述する封筒束Fの所要位置(音声コードの位置)と合せる。
また、穿孔機用案内板1間に押え具Oが入る間隔とする。
【0012】
つぎに、盲人の方々に連絡事項を送付する封筒束Fの端面TMを穿孔機用案内板1の前端面Zを当接する。(
図4・
図5)
この状態で、紙用2穴ドリル穿孔機Sを作動させることにより、押え具Oが下方に移動し、封筒束Fを押えると共に、同時に穿孔具Dも下降し、回転ドリルD1にて、封筒束Fの端面TMの所要位置(音声コードOK)に半円弧の切り欠き部KKを形成することができる。(
図6)
【0013】
つづいて、第2実施例の穿孔機用案内板21を説明する。
穿孔機用案内板21は、平板を折曲してコの字形21aに形成し、背面に水平方向にボルトを取り付けるための長孔21bを設けてある。(
図7・
図8)
この穿孔機用案内板21は、封筒等のサイズが一定の場合、有効である。
【0014】
各実施例において、ドリル穿孔機は紙用2穴ドリル穿孔機に限定せず、同様な形態のものであればよい。
また、音声コードに限定せず、何かの目印にすることもできる。
さらに、円弧の形状(大きさ)や数等は、必要に応じて決めればよい。
さらにまた、穿孔機用案内板の形状もT型・I型等も考えられ、固定方法も両面テープ等で固定してもよい。。
【符号の説明】
【0015】
1―――穿孔機用案内板
1a――L字形
1b――長孔
S―――紙用2穴ドリル穿孔機
I―――当板
O―――押え具
D―――穿孔具
D1――回転ドリル
F―――封筒束