(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109505
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】無スパンデックス高弾性編み物網目生地及び服装
(51)【国際特許分類】
D04B 1/18 20060101AFI20240806BHJP
D04B 1/00 20060101ALI20240806BHJP
D04B 1/12 20060101ALI20240806BHJP
D04B 1/16 20060101ALI20240806BHJP
D01F 8/14 20060101ALI20240806BHJP
A41D 31/00 20190101ALI20240806BHJP
【FI】
D04B1/18
D04B1/00 A
D04B1/12
D04B1/16
D01F8/14 B
A41D31/00 502D
A41D31/00 503G
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073128
(22)【出願日】2023-04-27
【出願変更の表示】U 2023001274の変更
【原出願日】2023-04-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】202320098403.9
(32)【優先日】2023-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523142629
【氏名又は名称】無錫朗寧紡織科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】劉鵬
(72)【発明者】
【氏名】劉録
【テーマコード(参考)】
4L002
4L041
【Fターム(参考)】
4L002AA07
4L002AB02
4L002AB05
4L002AC01
4L002AC02
4L002AC07
4L002BA00
4L002BA04
4L002BA05
4L002DA01
4L002EA00
4L002EA02
4L002EA03
4L002EA06
4L002FA01
4L041BA05
4L041BC17
4L041CA06
4L041CA08
(57)【要約】
【課題】服装の体感を快適で爽やかにさせ、着用しやすく、通気で汗を排出しやすく、外形がよく、一定の弾力反発弾性を有する無アンモニア高弾性ニットメッシュ生地及び服装を提供する。
【解決手段】本発明は無アンモニア高弾性編み物網目生地及び服装に関し、無アンモニア高弾性編み物網目生地は透かし彫り網目構造であり、無アンモニア高弾性編み物網目生地は緯編地であり、無アンモニア高弾性編み物網目生地は75D高弾性糸と30D低弾糸で編成され、透かし彫り網目構造は長方形構造であり、透かし彫り網目は径方向2mm及び緯方向3mmで循環する。本発明は、高密のループ構造、通気の網目構造、高い反発弾性の生地特徴により、製造された服装の体感を快適で爽やかにさせ、着用しやすく、通気で汗を排出しやすく、外形がよく、一定の弾力反発弾性を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無アンモニア高弾性編み物網目生地であって、
前記無アンモニア高弾性編み物網目生地は透かし彫り網目構造であり、
前記無アンモニア高弾性編み物網目生地は緯編地であり、75D高弾性糸と30D低弾糸で編成され、
前記透かし彫り網目構造は長方形構造であり、前記透かし彫り網目は径方向2mm及び緯方向3mmで循環する、ことを特徴とする無アンモニア高弾性編み物網目生地。
【請求項2】
前記75D高弾性糸はPETとPBTを複合して形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の無アンモニア高弾性編み物網目生地。
【請求項3】
前記無アンモニア高弾性編み物網目生地は緯編丸編機で製織され、前記75D高弾性糸は7路給糸であり、前記30D低弾糸は1路給糸である、ことを特徴とする請求項1に記載の無アンモニア高弾性編み物網目生地。
【請求項4】
前記緯編丸編機は34寸32針の単面機であり、前記34寸32針の単面機で製織された列針三角図における第1経路順序は線浮き→ループ集積→ループ形成であり、前記列針三角図における残りの経路はいずれもループ形成である、ことを特徴とする請求項2に記載の無アンモニア高弾性編み物網目生地。
【請求項5】
前記75D高弾性糸と前記30D低弾糸の質量分率は、それぞれ93%、7%である、ことを特徴とする請求項1に記載の無アンモニア高弾性編み物網目生地。
【請求項6】
前記無アンモニア高弾性編み物網目生地の経密度は30から48針/インチであり、緯密度は45から76針/インチである、ことを特徴とする請求項1に記載の無アンモニア高弾性編み物網目生地。
【請求項7】
前記無アンモニア高弾性編み物網目生地の坪量は75から125g/m2である、ことを特徴とする請求項4に記載の無アンモニア高弾性編み物網目生地。
【請求項8】
前記75D高弾性糸の沸点水収縮率は200%であり、前記30D低弾糸の沸点水収縮率は80%である、ことを特徴とする請求項1に記載の無アンモニア高弾性編み物網目生地。
【請求項9】
請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の無アンモニア高弾性編み物網目生地を備える、ことを特徴とする服装。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、織物服装の技術分野に属し、特に無アンモニア高弾性編み物網目生地及び服装に属する。
【背景技術】
【0002】
服飾は、人体を装飾する物品の総称であり、ジャケット、ズボン、下着、ブラジャー、スカート、靴下、手袋、及びマフラーを含み、恥を遮り、寒いを阻止する物品である。現在では人類は新たな事物に対する認識が進んでおり、服飾の材質、スタイル、生地の機能性要求、服用シーンの要求はますます多様化している。
【0003】
人々の生活レベルの向上に伴い、服飾への快適性の要求もますます高くなり、特に皮膚に貼り付ける服飾に対し、例えばスポーツベスト、スポーツパンツ、レジャーTシャツ、レジャーズボン等であり、一般的な服飾は生地の材質、服飾のスタイルに基づいて対応する使用シーンを有し、例えばスポーツベストは一般的に高強度運動で着用し、良好な反発性、通気性を有する。例えばレジャーTシャツは、一般に仕事生活で着用されるものであり、保型性、快適性、しなやかさを備える必要がある。同一の生地且つ同一の服装スタイルは以上の二種類の使用シーンを兼ね備え、それが使用シーンを自由に切り替えることができる。例えば、一日の忙しい仕事をして退勤した後、会社の階下のコートを通り、体にあるリュックサックを下ろし、直ちにコートに入って自分をリラックスし、着用した服飾機能は以上の異なるシーンの需要に対応し、このようなマルチシーンの需要はますます広くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、新規な生地及び服装スタイルを開発して研究する必要があり、各使用シーンを両立することに対応する。
【0005】
これに鑑みて、本発明の目的は、高密のループ構造、通気の網目構造、高い反発弾性の生地特徴により、製造された服装の体感を快適で爽やかにさせ、着用しやすく、通気で汗を排出しやすく、外形がよく、一定の弾力反発弾性を有する無アンモニア高弾性ニットメッシュ生地及び服装を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の一局面は、無アンモニア高弾性編み物網目生地であって、前記無アンモニア高弾性編み物網目生地は透かし彫り網目構造であり、
前記無アンモニア高弾性編み物網目生地は緯編地であり、75D高弾性糸と30D低弾糸で編成され、
前記透かし彫り網目構造は長方形構造であり、前記透かし彫り網目は径方向2mm及び緯方向3mmで循環する無アンモニア高弾性編み物網目生地を提供する。
【0007】
好ましくは、前記75D高弾性糸はPETとPBTを複合して形成される。
【0008】
好ましくは、前記無アンモニア高弾性編み物網目生地は緯編丸編機で製織され、前記75D高弾性糸は7路給糸であり、前記30D低弾糸は1路給糸である。
【0009】
好ましくは、前記緯編丸編機は34寸32針の単面機であり、前記34寸32針の単面機で製織された列針三角図における第1経路順序は、線浮き、次にループ集積、次にループ形成であり、前記列針三角図における残りの経路はいずれもループ形成である。
【0010】
好ましくは、前記75D高弾性糸と前記30D低弾糸の質量分率は、それぞれ93%と7%である。
【0011】
好ましくは、前記無アンモニア高弾性編み物網目生地の経密度は30から48針/インチであり、緯密度は45から76針/インチである。
【0012】
好ましくは、前記無アンモニア高弾性編み物網目生地の坪量は75から125g/m2である。
【0013】
好ましくは、前記75D高弾性糸の沸点水収縮率は200%であり、前記30D低弾糸の沸点水収縮率は80%である。
【0014】
本発明の他の局面は上記の無アンモニア高弾性編み物網目生地を備える服装を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以下の有益な効果を有し、主に以下のとおりである。
(1)采用無アンモニア高弾性編み物網目生地で製織される衣服は、大量に発汗した後に湿気を迅速に排出することができ、且つ定型吸湿速乾の仕上げ剤は生地を迅速に乾燥させ体表が爽やかで快適にさせる。
(2)無アンモニア高弾性編み物網目生地は、スパンデックスの老化による生地の硬化老化を減少し、服装の耐用年数を延長する。
(3)無アンモニア高弾性編み物網目生地は、高い反発弾性と保型性を有し、服装を複数回水洗して変形しない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例又は現行技術における技術案をより明確に説明するために、以下に実施例又は現行技術の説明に用いる必要がある図面を簡単に紹介し、明らかなように、以下の説明における図面は単に本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0017】
【
図1】本発明に係る実施例で開示する無アンモニア高弾性編み物網目生地の構造概略図である。
【
図2】本発明に係る実施例で開示する無アンモニア高弾性編み物網目生地の75D高弾性糸の概略図である。
【
図3】本発明に係る実施例で開示する無アンモニア高弾性編み物網目生地の製織三角の概略図である。
【
図4】本発明に係る実施例で開示する無アンモニア高弾性編み物網目生地の製織糸のプロセス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の核心は、高密のループ構造、通気の網目構造、高い反発弾性の生地特徴により、製造された服装の体感を快適で爽やかにさせ、着用しやすく、通気で汗を排出しやすく、外形がよく、一定の弾力反発弾性を有する無アンモニア高弾性ニットメッシュ生地及び服装を提供することである。
【0019】
以下は本発明の実施例における図面を参照し、本発明の実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0020】
図1に示されたように、本実施例で開示する無アンモニア高弾性編み物網目生地は透かし彫り網目構造であり、透かし彫り網目構造形状は、長方形であり、透かし彫り網目を境界とし、径方向2mm及び緯方向3mmで循環する。無アンモニア高弾性編み物網目生地は緯編地であり、無アンモニア高弾性編み物網目生地は75D高弾性糸と30D低弾糸で編成される。
【0021】
図2(そのうち、左側は横断面拡大図であり、右側は縦断面拡大図である)に示されたように、本実施例の無アンモニア高弾性編み物網目生地の75D高弾性糸はPETとPBTを複合して形成される。
【0022】
本実施例の無アンモニア高弾性編み物網目生地は、緯編丸編機で製織され、又は、34寸32針単面機で製織される。無アンモニア高弾性編み物網目生地が緯編丸編機で製織される時、75D高弾性糸は7路給糸であり、30D低弾糸は1路給糸である。また、無アンモニア高弾性編み物網目生地が34寸32針単面機で製織される時、単面機製織の第1経路製織順序は、線浮き、次にループ集積、次にループ形成であり、単面機製織の残りの経路はいずれもループ形成であり、
図3及び
図4に示すとおりである。
【0023】
本実施例で開示する無アンモニア高弾性編み物網目生地の網目構造は、密集メッシュ形状特徴又は疎メッシュ形状特徴であってもよい。無アンモニア高弾性編み物網目生地が密集メッシュ形状特徴である時、無アンモニア高弾性編み物網目生地の経密度は48針/インチであり、緯密度は76針/インチであり、坪量は115g~125g/m2である。また、無アンモニア高弾性編み物網目生地が疎メッシュ形状特徴である時、無アンモニア高弾性編み物網目生地の経密度は30針/インチであり、緯密度は45針/インチであり、坪量は75~80g/m2である。
【0024】
好ましい実施例において、無アンモニア高弾性編み物網目生地は質量分率が93%の75D高弾性糸と質量分率が7%の30D低弾糸で編成される。
【0025】
好ましい実施例において、75D高弾性糸の沸点水収縮率は200%であり、30D低弾糸の沸点水収縮率は80%である。
【0026】
本実施例で開示する無アンモニア高弾性編み物網目生地は、高温高圧の染色プロセスにより、生地を着色させ、収縮成形させ、完成品を定型した後、吸湿発汗仕上げ剤を添加して製織された服装は、高い反発弾性、通気性、可塑性、吸湿発汗性等の特徴を有し、無アンモニア高弾性編み物網目生地は、スパンデックスの老化による生地の硬化老化を減少し、服装の耐用年数を大幅に延長する。
【0027】
本明細書における各実施例は順を追って説明し、各実施例の重点説明はいずれも他の実施例との相違点であり、各実施例の間の同一又は類似部分は互いに参照すればよい。
【0028】
開示された実施例の上記説明により、当業者は本発明を実現又は使用することができる。これらの実施例に対する様々な補正は当業者にとって明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は本発明の趣旨を逸脱しない場合、他の実施例において実現することができる。そのため、本発明は本明細書に示されたこれらの実施例に限定されるものではなく、本明細書に開示された原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲に合致する。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無スパンデックス高弾性編み物網目生地であって、
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は網目構造であり、
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は緯編地であり、75D高弾性糸と30D低弾糸で編成され、
前記網目構造は長方形構造であり、前記網目は径方向2mm及び緯方向3mmで循環する、ことを特徴とする無スパンデックス高弾性編み物網目生地。
【請求項2】
前記75D高弾性糸はPETとPBTを複合して形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の無スパンデックス高弾性編み物網目生地。
【請求項3】
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は緯編丸編機で製織され、前記75D高弾性糸は7路給糸であり、前記30D低弾糸は1路給糸である、ことを特徴とする請求項1に記載の無スパンデックス高弾性編み物網目生地。
【請求項4】
前記緯編丸編機は34寸32針の単面機であり、前記34寸32針の単面機で製織された列針三角図における第1経路順序は線浮き→ループ集積→ループ形成であり、前記列針三角図における残りの経路はいずれもループ形成である、ことを特徴とする請求項2に記載の無スパンデックス高弾性編み物網目生地。
【請求項5】
前記75D高弾性糸と前記30D低弾糸の質量分率は、それぞれ93%、7%である、ことを特徴とする請求項1に記載の無スパンデックス高弾性編み物網目生地。
【請求項6】
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地の経密度は30から48針/インチであり、緯密度は45から76針/インチである、ことを特徴とする請求項1に記載の無スパンデックス高弾性編み物網目生地。
【請求項7】
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地の坪量は75から125g/m2である、ことを特徴とする請求項4に記載の無スパンデックス高弾性編み物網目生地。
【請求項8】
前記75D高弾性糸の沸点水収縮率は200%であり、前記30D低弾糸の沸点水収縮率は80%である、ことを特徴とする請求項1に記載の無スパンデックス高弾性編み物網目生地。
【請求項9】
請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の無スパンデックス高弾性編み物網目生地を備える、ことを特徴とする服装。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、織物服装の技術分野に属し、特に無スパンデックス高弾性編み物網目生地及び服装に属する。
【背景技術】
【0002】
服飾は、人体を装飾する物品の総称であり、ジャケット、ズボン、下着、ブラジャー、スカート、靴下、手袋、及びマフラーを含み、恥を遮り、寒いを阻止する物品である。現在では人類は新たな事物に対する認識が進んでおり、服飾の材質、スタイル、生地の機能性要求、服用シーンの要求はますます多様化している。
【0003】
人々の生活レベルの向上に伴い、服飾への快適性の要求もますます高くなり、特に皮膚に貼り付ける服飾に対し、例えばスポーツベスト、スポーツパンツ、レジャーTシャツ、レジャーズボン等であり、一般的な服飾は生地の材質、服飾のスタイルに基づいて対応する使用シーンを有し、例えばスポーツベストは一般的に高強度運動で着用し、良好な反発性、通気性を有する。例えばレジャーTシャツは、一般に仕事生活で着用されるものであり、保型性、快適性、しなやかさを備える必要がある。同一の生地且つ同一の服装スタイルは以上の二種類の使用シーンを兼ね備え、それが使用シーンを自由に切り替えることができる。例えば、一日の忙しい仕事をして退勤した後、会社の階下のコートを通り、体にあるリュックサックを下ろし、直ちにコートに入って自分をリラックスし、着用した服飾機能は以上の異なるシーンの需要に対応し、このようなマルチシーンの需要はますます広くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、新規な生地及び服装スタイルを開発して研究する必要があり、各使用シーンを両立することに対応する。
【0005】
これに鑑みて、本発明の目的は、高密のループ構造、通気の網目構造、高い反発弾性の生地特徴により、製造された服装の体感を快適で爽やかにさせ、着用しやすく、通気で汗を排出しやすく、外形がよく、一定の弾力反発弾性を有する無スパンデックス高弾性ニットメッシュ生地及び服装を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の一局面は、無スパンデックス高弾性編み物網目生地であって、前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は網目構造であり、
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は緯編地であり、75D高弾性糸と30D低弾糸で編成され、
前記網目構造は長方形構造であり、前記網目は径方向2mm及び緯方向3mmで循環する無スパンデックス高弾性編み物網目生地を提供する。
【0007】
好ましくは、前記75D高弾性糸はPETとPBTを複合して形成される。
【0008】
好ましくは、前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は緯編丸編機で製織され、前記75D高弾性糸は7路給糸であり、前記30D低弾糸は1路給糸である。
【0009】
好ましくは、前記緯編丸編機は34寸32針の単面機であり、前記34寸32針の単面機で製織された列針三角図における第1経路順序は、線浮き、次にループ集積、次にループ形成であり、前記列針三角図における残りの経路はいずれもループ形成である。
【0010】
好ましくは、前記75D高弾性糸と前記30D低弾糸の質量分率は、それぞれ93%と7%である。
【0011】
好ましくは、前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地の経密度は30から48針/インチであり、緯密度は45から76針/インチである。
【0012】
好ましくは、前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地の坪量は75から125g/m2である。
【0013】
好ましくは、前記75D高弾性糸の沸点水収縮率は200%であり、前記30D低弾糸の沸点水収縮率は80%である。
【0014】
本発明の他の局面は上記の無スパンデックス高弾性編み物網目生地を備える服装を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以下の有益な効果を有し、主に以下のとおりである。
(1)采用無スパンデックス高弾性編み物網目生地で製織される衣服は、大量に発汗した後に湿気を迅速に排出することができ、且つ定型吸湿速乾の仕上げ剤は生地を迅速に乾燥させ体表が爽やかで快適にさせる。
(2)無スパンデックス高弾性編み物網目生地は、スパンデックスの老化による生地の硬化老化を減少し、服装の耐用年数を延長する。
(3)無スパンデックス高弾性編み物網目生地は、高い反発弾性と保型性を有し、服装を複数回水洗して変形しない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例又は現行技術における技術案をより明確に説明するために、以下に実施例又は現行技術の説明に用いる必要がある図面を簡単に紹介し、明らかなように、以下の説明における図面は単に本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0017】
【
図1】本発明に係る実施例で開示する
無スパンデックス高弾性編み物網目生地の構造概略図である。
【
図2】本発明に係る実施例で開示する
無スパンデックス高弾性編み物網目生地の75D高弾性糸の概略図である。
【
図3】本発明に係る実施例で開示する
無スパンデックス高弾性編み物網目生地の製織三角の概略図である。
【
図4】本発明に係る実施例で開示する
無スパンデックス高弾性編み物網目生地の製織糸のプロセス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の核心は、高密のループ構造、通気の網目構造、高い反発弾性の生地特徴により、製造された服装の体感を快適で爽やかにさせ、着用しやすく、通気で汗を排出しやすく、外形がよく、一定の弾力反発弾性を有する無スパンデックス高弾性ニットメッシュ生地及び服装を提供することである。
【0019】
以下は本発明の実施例における図面を参照し、本発明の実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。明らかに、説明された実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労働をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0020】
図1に示されたように、本実施例で開示する
無スパンデックス高弾性編み物網目生地は
網目構造であり、
網目構造形状は、長方形であり
、網目を境界とし、径方向2mm及び緯方向3mmで循環する。
無スパンデックス高弾性編み物網目生地は緯編地であり、
無スパンデックス高弾性編み物網目生地は75D高弾性糸と30D低弾糸で編成される。
【0021】
図2(そのうち、左側は横断面拡大図であり、右側は縦断面拡大図である)に示されたように、本実施例の
無スパンデックス高弾性編み物網目生地の75D高弾性糸はPETとPBTを複合して形成される。
【0022】
本実施例の
無スパンデックス高弾性編み物網目生地は、緯編丸編機で製織され、又は、34寸32針単面機で製織される。
無スパンデックス高弾性編み物網目生地が緯編丸編機で製織される時、75D高弾性糸は7路給糸であり、30D低弾糸は1路給糸である。また、
無スパンデックス高弾性編み物網目生地が34寸32針単面機で製織される時、単面機製織の第1経路製織順序は、線浮き、次にループ集積、次にループ形成であり、単面機製織の残りの経路はいずれもループ形成であり、
図3及び
図4に示すとおりである。
【0023】
本実施例で開示する無スパンデックス高弾性編み物網目生地の網目構造は、密集メッシュ形状特徴又は疎メッシュ形状特徴であってもよい。無スパンデックス高弾性編み物網目生地が密集メッシュ形状特徴である時、無スパンデックス高弾性編み物網目生地の経密度は48針/インチであり、緯密度は76針/インチであり、坪量は115g~125g/m2である。また、無スパンデックス高弾性編み物網目生地が疎メッシュ形状特徴である時、無スパンデックス高弾性編み物網目生地の経密度は30針/インチであり、緯密度は45針/インチであり、坪量は75~80g/m2である。
【0024】
好ましい実施例において、無スパンデックス高弾性編み物網目生地は質量分率が93%の75D高弾性糸と質量分率が7%の30D低弾糸で編成される。
【0025】
好ましい実施例において、75D高弾性糸の沸点水収縮率は200%であり、30D低弾糸の沸点水収縮率は80%である。
【0026】
本実施例で開示する無スパンデックス高弾性編み物網目生地は、高温高圧の染色プロセスにより、生地を着色させ、収縮成形させ、完成品を定型した後、吸湿発汗仕上げ剤を添加して製織された服装は、高い反発弾性、通気性、可塑性、吸湿発汗性等の特徴を有し、無スパンデックス高弾性編み物網目生地は、スパンデックスの老化による生地の硬化老化を減少し、服装の耐用年数を大幅に延長する。
【0027】
本明細書における各実施例は順を追って説明し、各実施例の重点説明はいずれも他の実施例との相違点であり、各実施例の間の同一又は類似部分は互いに参照すればよい。
【0028】
開示された実施例の上記説明により、当業者は本発明を実現又は使用することができる。これらの実施例に対する様々な補正は当業者にとって明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は本発明の趣旨を逸脱しない場合、他の実施例において実現することができる。そのため、本発明は本明細書に示されたこれらの実施例に限定されるものではなく、本明細書に開示された原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲に合致する。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の一局面は、無スパンデックス高弾性編み物網目生地であって、前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は網目構造であり、
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は緯編地であり、75D高弾性糸と30D低弾糸で編成され、
前記網目構造は経方向及び緯方向に隣接する網目が長方形の頂点となる長方形構造であり、前記網目は経方向2mm及び緯方向3mmのピッチで繰り返し形成されている無スパンデックス高弾性編み物網目生地を提供する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
好ましくは、前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地の坪量は75から125g/m
2
である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
図1に示されたように、本実施例で開示する無スパンデックス高弾性編み物網目生地は網目構造であり、網目構造形状は、
経方向及び緯方向に隣接する網目が長方形の頂点となる長方形
構造であり、網目を境界とし、
経方向2mm及び緯方向3mm
のピッチで繰り返し形成されている。無スパンデックス高弾性編み物網目生地は緯編地であり、無スパンデックス高弾性編み物網目生地は75D高弾性糸と30D低弾糸で編成される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
本実施例で開示する無スパンデックス高弾性編み物網目生地の網目構造は、密集メッシュ形状特徴又は疎メッシュ形状特徴であってもよい。無スパンデックス高弾性編み物網目生地が密集メッシュ形状特徴である時、無スパンデックス高弾性編み物網目生地の経密度は48針/インチであり、緯密度は76針/インチであり、坪量は115g~125g/m
2
である。また、無スパンデックス高弾性編み物網目生地が疎メッシュ形状特徴である時、無スパンデックス高弾性編み物網目生地の経密度は30針/インチであり、緯密度は45針/インチであり、坪量は75~80g/m
2
である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
無スパンデックス高弾性編み物網目生地であって、
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は網目構造であり、
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地は緯編地であり、75D高弾性糸と30D低弾糸で編成され、
前記網目構造は経方向及び緯方向に隣接する網目が長方形の頂点となる長方形構造であり、前記網目は経方向2mm及び緯方向3mmのピッチで繰り返し形成されている、ことを特徴とする無スパンデックス高弾性編み物網目生地。
【手続補正6】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項7】
前記無スパンデックス高弾性編み物網目生地の坪量は75から125g/m
2
である、ことを特徴とする請求項4に記載の無スパンデックス高弾性編み物網目生地。