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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109533
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】発光表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/302 20060101AFI20240806BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240806BHJP
   H10K 59/121 20230101ALI20240806BHJP
   H10K 59/35 20230101ALI20240806BHJP
   H10K 71/16 20230101ALI20240806BHJP
【FI】
G09F9/302 C
G09F9/30 365
H10K59/121 213
H10K59/35
H10K71/16 166
【審査請求】未請求
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024009764
(22)【出願日】2024-01-25
(31)【優先権主張番号】10-2023-0013741
(32)【優先日】2023-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】イ,サンシン
(72)【発明者】
【氏名】カン,ヨンジュ
(72)【発明者】
【氏名】キム,サンフン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ユリ
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB08
3K107CC33
3K107CC45
3K107EE06
3K107EE07
3K107FF13
3K107FF15
3K107GG04
3K107GG33
5C094AA37
5C094AA43
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA20
5C094FA01
5C094HA05
5C094HA08
5C094JA09
(57)【要約】
【課題】寿命、開口率を減少させることなく、製造過程で多様な方向にパネルを回転させて画素を形成してもそれに影響されずに均一な形状を有する画素を含む発光表示装置を提供する。
【解決手段】
本発明の一実施形態による発光表示装置は、複数の画素領域、前記複数の画素領域それぞれに位置する複数の単位画素を含み、前記複数の単位画素それぞれは、互いに異なる色を表示する第1画素、第2画素および第3画素を含み、前記第3画素は、前記画素領域内で第1対角線方向に離隔して位置し、互いに同じ色を表示する第1分割画素および第2分割画素を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素領域、
前記複数の画素領域のそれぞれに位置する複数の単位画素を含み、
前記複数の単位画素のそれぞれは、互いに異なる色を表示する第1画素、第2画素および第3画素を含み、
前記第3画素は、前記画素領域内で第1対角線方向に離隔して位置し、互いに同じ色を表示する第1分割画素および第2分割画素を含む、発光表示装置。
【請求項2】
前記第1画素と前記第2画素は、前記画素領域内で前記第1対角線方向と交差する第2対角線方向に離隔して位置する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項3】
前記第1分割画素と前記第2分割画素の形状は同じである、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項4】
前記第1画素と前記第2画素の形状は同じである、請求項3に記載の発光表示装置。
【請求項5】
前記第1画素および前記第2画素と前記第1分割画素の形状は異なる、請求項4に記載の発光表示装置。
【請求項6】
前記第1画素および前記第2画素と前記第1分割画素の形状は同じである、請求項4に記載の発光表示装置。
【請求項7】
前記第1画素と前記第2画素の形状は異なる、請求項3に記載の発光表示装置。
【請求項8】
前記第1分割画素と前記第2分割画素の形状は異なる、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項9】
前記第2分割画素は、前記第1分割画素が90度回転した形状を有する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項10】
前記第1分割画素と前記第2分割画素の大きさは同じである、請求項9に記載の発光表示装置。
【請求項11】
前記第1画素と前記第2画素の大きさは互いに異なる、請求項10に記載の発光表示装置。
【請求項12】
前記画素領域は四角形であり、
前記複数の画素領域は格子状に繰り返し配置される、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項13】
前記第1分割画素は、隣接して配置された前記画素領域に含まれた前記第1および第2画素のうち少なくとも一つと隣り合う、請求項12に記載の発光表示装置。
【請求項14】
前記第1分割画素は、隣接して配置された前記画素領域に含まれた他の前記第1分割画素および前記第2分割画素とは隣り合わない、請求項13に記載の発光表示装置。
【請求項15】
前記四角形の横辺または縦辺に並んで整列した前記第1画素、前記第2画素、前記第1分割画素、および前記第2分割画素のうち少なくとも一つは、残りの画素と中心が整列せず、横方向または縦方向にオフセットされる、請求項12に記載の発光表示装置。
【請求項16】
前記第3画素は緑色を発光し、
前記第1画素および前記第2画素のうちいずれか一つは赤色を発光し、他の一つは青色を発光する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項17】
前記第3画素は赤色を発光し、
前記第1画素および前記第2画素のうちいずれか一つは緑色を発光し、他の一つは青色を発光する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項18】
前記第3画素は青色を発光し、
前記第1画素および前記第2画素のうちいずれか一つは赤色を発光し、他の一つは緑色を発光する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項19】
前記第1画素、前記第2画素、および前記第3画素のうちいずれか一つは多角形形状を有する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項20】
前記第1画素、前記第2画素、および前記第3画素のうちいずれか一つは円形または楕円形の形状を有する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項21】
前記第1画素、前記第2画素、および前記第3画素のうちいずれか一つは辺が内側に湾曲した図形の形状を有する、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項22】
前記第1分割画素と前記第2分割画素は同じ信号により駆動される、請求項1に記載の発光表示装置。
【請求項23】
複数の画素領域、
前記複数の画素領域それぞれに位置する複数の単位画素を含み、
前記複数の単位画素それぞれは、互いに異なる色を表示する一つの第1画素、一つの第2画素、および第3画素で構成され、
前記第3画素は、互いに同じ色を表示する第1分割画素および第2分割画素を含み、
前記第1分割画素は互いに異なる方向で前記第1画素および前記第2画素と隣り合い、前記第2分割画素は互いに異なる方向で前記第1画素および前記第2画素と隣り合って位置する、発光表示装置。
【請求項24】
前記第1分割画素と前記第2分割画素は横方向または縦方向で互いに隣り合わない、請求項23に記載の発光表示装置。
【請求項25】
前記複数の画素領域それぞれは互いに個別に駆動される、請求項23に記載の発光表示装置。
【請求項26】
前記複数の画素領域は、第1方向および前記第1方向と垂直な第2方向に沿って格子状に配置され、
前記複数の画素領域に配置された前記第1画素、前記第2画素、前記第1分割画素、および前記第2分割画素は前記第1方向に並ぶ第1行、および前記第1行に隣接する第2行に沿って配置され、
前記第1行には複数の第2画素および複数の第1分割画素が交互に配置され、
前記第2行には複数の第1画素および複数の第2分割画素が交互に配置され、
前記第1行に配置された前記第1分割画素は、前記第2行に配置された前記第2分割画素と前記第2方向で重ならない、請求項25に記載の発光表示装置。
【請求項27】
前記画素領域は四角形であり、
前記四角形の第1対角線方向には前記第1分割画素および前記第2分割画素のみが配置され、
前記四角形の第2対角線方向には、前記第1画素および前記第2画素のみが配置される、請求項23に記載の発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、より具体的には発光ダイオードを含む発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光表示装置は、画素に対応する発光ダイオード(light emitting diodes)を含み、それぞれの発光ダイオードの輝度を制御して映像を表示することができる。発光表示装置は、液晶表示装置のような受光型表示装置とは異なり、バックライトのような光源を必要としないので、厚さと重量を減らすことができる。また、発光表示装置は、高い輝度、高いコントラスト比、高い色再現、高い反応速度などの特性があり、高品質の映像を表示することができる。
【0003】
このような長所から、発光表示装置は、スマートフォン、タブレットのようなモバイル装置、モニタ、テレビなどの多様な電子装置に適用されており、自動車用表示装置として脚光を浴びている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような問題に鑑み、本発明の一実施形態は寿命、開口率を減少させることなく、製造過程で多様な方向にパネルを回転させて画素を形成してもそれに影響されずに均一な形状を有する画素を含む発光表示装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態による発光表示装置は、複数の画素領域、前記複数の画素領域それぞれに位置する複数の単位画素を含み、前記複数の単位画素それぞれは、互いに異なる色を表示する第1画素、第2画素および第3画素を含み、前記第3画素は、前記画素領域内で第1対角線方向に離隔して位置し、互いに同じ色を表示する第1分割画素および第2分割画素を含む。
【0006】
前記第1画素と前記第2画素は、前記画素領域内で前記第1対角線方向と交差する第2対角線方向に離隔して位置してよい。
【0007】
前記第1分割画素と前記第2分割画素の形状は同一であってよい。
【0008】
前記第1画素と前記第2画素の形状は同一であってよい。
【0009】
前記第1画素および前記第2画素と前記第1分割画素の形状は異なってよい。
【0010】
前記第1画素および前記第2画素と前記第1分割画素の形状は同じであってよい。
【0011】
前記第1画素と前記第2画素の形状は異なってよい。
【0012】
前記第1分割画素と前記第2分割画素の形状は異なってよい。
【0013】
前記第2分割画素は、前記第1分割画素が90度回転した形状を有してよい。
【0014】
前記第1分割画素と前記第2分割画素の大きさは同じであってよい。
【0015】
前記第1画素と前記第2画素の大きさは互いに異なってよい。
【0016】
前記画素領域は四角形であり、前記複数の画素領域は格子状に繰り返し配置されてよい。
【0017】
前記第1分割画素は、隣接して配置された前記画素領域に含まれた前記第1および第2画素のうち少なくとも一つと隣り合ってもよい。
【0018】
前記第1分割画素は、隣接して配置された前記画素領域に含まれた他の前記第1分割画素および前記第2分割画素とは隣り合わなくてもよい。
【0019】
前記四角形の横辺または縦辺に並んで整列した前記第1画素、前記第2画素、前記第1分割画素、および前記第2分割画素のうち少なくとも一つは、残りの画素と中心が整列せず、横方向または縦方向にオフセットされてよい。
【0020】
前記第3画素は緑色を発光し、前記第1画素および前記第2画素のうちいずれか一つは赤色を発光し、他の一つは青色を発光し得る。
【0021】
前記第3画素は赤色を発光し、前記第1画素および前記第2画素のうちいずれか一つは緑色を発光し、他の一つは青色を発光してよい。
【0022】
前記第3画素は青色を発光し、前記第1画素および前記第2画素のうちいずれか一つは赤色を発光し、他の一つは緑色を発光してよい。
【0023】
前記第1画素、前記第2画素、および前記第3画素のうちいずれか一つは多角形形状を有し得る。
【0024】
前記第1画素、前記第2画素、および前記第3画素のうちいずれか一つは円形または楕円形の形状を有してよい。
【0025】
前記第1画素、前記第2画素、および前記第3画素のうちいずれか一つは辺が内側に湾曲した図形の形状を有してよい。
【0026】
前記第1分割画素と前記第2分割画素は同じ信号により駆動されてよい。
【0027】
一実施形態による発光表示装置は、複数の画素領域、前記複数の画素領域それぞれに位置する複数の単位画素を含み、前記複数の単位画素それぞれは、互いに異なる色を表示する一つの第1画素、一つの第2画素、および第3画素で構成され、前記第3画素は、互いに同じ色を表示する第1分割画素および第2分割画素を含み、前記第1分割画素は互いに異なる方向で前記第1画素および前記第2画素と隣り合い、前記第2分割画素は互いに異なる方向で前記第1画素および前記第2画素と隣り合って位置する。
【0028】
前記第1分割画素と前記第2分割画素は横方向または縦方向で互いに隣り合わなくてもよい。
【0029】
前記複数の画素領域それぞれは互いに個別に駆動されてよい。
【0030】
前記複数の画素領域は、第1方向および前記第1方向と垂直な第2方向に沿って格子状に配置され、前記複数の画素領域に配置された前記第1画素、前記第2画素、前記第1分割画素、および前記第2分割画素は前記第1方向に並ぶ第1行、および前記第1行に隣接する第2行に沿って配置され、前記第1行には複数の第2画素および複数の第1分割画素が交互に配置され、前記第2行には複数の第1画素および複数の第2分割画素が交互に配置され、前記第1行に配置された前記第1分割画素は、前記第2行に配置された前記第2分割画素と前記第2方向で重ならなくてもよい。
【0031】
前記画素領域は四角形であり、前記四角形の第1対角線方向には前記第1分割画素および前記第2分割画素のみが配置され、前記四角形の第2対角線方向には、前記第1画素および前記第2画素のみが配置されてよい。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施形態によれば、発光表示装置の製造の際に用いられるマスクが回転するか否かに関わらず蒸着品質が均一に維持されることができ、画素の開口率を増加させながらも、ファインメタルマスク蒸着工程時の混色不良の確率を減少させて生産性を向上させ得る画素配列を有する発光表示装置を提供することができる。また、本発明の一実施形態によれば、明細書全般にわたって認識され得る有利な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の一実施形態による発光表示装置を概略的に示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による発光表示装置の一画素の断面図である。
図3】本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
図4】本発明の一実施形態による発光表示装置の製造の際に用いられるマスクの一例を示す平面図である。
図5】本発明の一実施形態による発光表示装置の製造の際に用いられるマスクの一例を示す平面図である。
図6】本発明の一実施形態による発光表示装置の製造の際に用いられるマスクの一例を示す平面図である。
図7】比較例による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
図8】比較例による発光表示装置の製造の際に用いられるマスクの一例を示す平面図である。
図9】本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
図10】本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
図11】本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
図12】本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
図13】本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
図14】本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
図15】本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
添付する図面を参照して各実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0035】
層、膜、領域、板などの部分が他の部分「上に」または「の上に」あるという時、これは他の構成の「すぐ上に」ある場合だけでなく、その間にある場合も含み、また、その間に他の構成がある場合も含む。ある構成が他の構成の「すぐ上に」あるという時には、その間に他の構成がないことを意味する。
【0036】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とは反対の意味を示す記載がない限り、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0037】
明細書全体で、「連結」されるとは、二つ以上の構成要素が直接連結される場合のみを意味するものではなく、二つ以上の構成要素が他の構成要素を介して間接的に連結される場合、物理的に連結される場合、電気的に連結される場合、位置や機能によって異なる名称で称されるが実質的に一体である各部分が互いに連結される場合を意味することを含む。
【0038】
図面において、方向を示す符号として、例えば、「x」、「y」および「z」が使用される。「x」は第1方向であり、「y」は第1方向と垂直な第2方向であり、「z」は第1方向および第2方向と垂直な第3方向である。
【0039】
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態による表示装置について説明する。
【0040】
図1は本発明の一実施形態による発光表示装置を概略的に示す斜視図であり、図2は本発明の一実施形態による発光表示装置の一画素の断面図である。
【0041】
図1を参照すると、発光表示装置(以下、単に「表示装置」ともいう)は、表示パネル10、表示パネル10に接合されているフレキシブルプリント回路フィルム20、および集積回路チップ30などを有する駆動装置を含むことができる。例えば、第1方向x、第2方向yおよび第3方向zはそれぞれ表示装置の横方向、縦方向および厚さ方向に対応する。
【0042】
表示パネル10は映像が表示される画面に該当する表示領域(display area,DA)、および、表示領域DAに印加される各種信号を生成および/または伝達するための回路および/または信号線が配置されている非表示領域(non-display area,NA)を含むことができる。非表示領域NAは表示領域DAを囲む。
【0043】
表示パネル10の表示領域DAには画素PXが横方向および縦方向にマトリクス状に配置される。また、表示領域DAにはゲート線(gate line)(スキャン線(scan line)ともいう)、データ線(data line)、駆動電圧線(driving voltage line)のような信号線が配置される。それぞれの画素PXはゲート線、データ線、駆動電圧線などと連結され、これらの信号線からゲート信号(スキャン信号ともいう)、データ電圧、駆動電圧(第1電源電圧または高電位電源電圧ともいう)などを印加される。画素PXは、例えば、明暗を表示できる最小単位である。一つの画素PXは一つの発光領域に対応し、画素PXの平面形状は対応する発光領域によって定義される。それぞれの画素PXは、例えば、赤色、緑色、青色などの基本色のうちいずれか一つの色を表示する。画素PXは発光ダイオードのような発光素子および発光素子と連結された画素回路により具現されることができる。
【0044】
表示領域DAにはユーザの接触および/または非接触タッチを感知するためのタッチセンサが配置される。概ね四角形の表示領域DAが示されているが、表示領域DAは四角形以外の多角形、円形、楕円形など多様な形状を有することができる。
【0045】
表示パネル10の非表示領域NAには表示パネル10の外部から信号の伝達を受けるためのパッドが配列されているパッド部PP(pad portion)が位置する。パッド部PPは表示パネル10の一縁に沿って第1方向xに長く位置する。パッド部PPにはフレキシブルプリント回路フィルム20が接合(bonding)されてよく、フレキシブルプリント回路フィルム20のパッドはパッド部PPのパッドに電気的に接続されてよい。
【0046】
表示パネル10の非表示領域NAには表示パネル10を駆動するための各種信号を生成および/または処理する駆動装置(driving unit)が位置する。駆動装置はデータ線にデータ電圧を印加するデータ駆動部(data driver)、ゲート線にゲート信号を印加するゲート駆動部(gate driver)、および、データ駆動部およびゲート駆動部を制御する信号制御部(signal controller)を含むことができる。画素PXはゲート駆動部で生成されるゲート信号に応じて所定のタイミングでデータ電圧を印加される。ゲート駆動部は表示パネル10に集積されてよく、表示領域DAの少なくとも一側に位置してよい。データ駆動部および信号制御部は集積回路チップ(駆動ICチップともいう)30として提供されてよく、集積回路チップ30は、例えば、表示パネル10の非表示領域NAに実装される。集積回路チップ30はフレキシブルプリント回路フィルム20などに実装して表示パネル10に電気的に接続されることもできる。
【0047】
図2を参照して、z方向に積層された表示装置の断面構造の例を説明する。
【0048】
本発明の一実施形態による表示装置は基板110を含むことができる。
【0049】
基板110はポリイミド(polyimide)などのプラスチック物質またはガラスを含むことができる。基板110は曲げること、折りたたむことが可能な可撓性材料を含むことができ、単層または多層であってよい。
【0050】
図示は省略されるが、基板110の上には無機絶縁物質または有機絶縁物質を含むバッファ層がさらに位置することができる。
【0051】
基板110の上には半導体ACが位置する。半導体ACは導電領域とチャネル領域を含む。半導体ACは非晶質ケイ素、多結晶ケイ素、酸化物半導体などのような半導体物質を含むことができる。
【0052】
半導体ACの上にはゲート絶縁膜111が位置する。ゲート絶縁膜111は単層または多層構造を有してよく、無機絶縁物質を含むことができる。
【0053】
ゲート絶縁膜111の上にはゲート電極GEが位置する。ゲート電極GEは半導体ACのチャネル領域と重なる。ゲート電極GEは単層または多層構造を有してよく、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)および/またはチタン(Ti)などの金属物質を含むことができる。
【0054】
ゲート電極GEの上には層間絶縁膜112が位置する。層間絶縁膜112は単層または多層構造を有してよく、無機絶縁物質または有機絶縁物質を含むことができる。
【0055】
層間絶縁膜112の上にはソース電極SEおよびドレイン電極DEが位置する。ソース電極SEおよびドレイン電極DEは単層または多層構造を有してよく、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、カルシウム(Ca)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)、および/または銅(Cu)などを含むことができる。
【0056】
ソース電極SEおよびドレイン電極DEは層間絶縁膜112およびゲート絶縁膜111の各孔を通じて半導体ACの各導電領域と電気的に接続されてよい。
【0057】
半導体AC、ゲート電極GE、ソース電極SEおよびドレイン電極DEは一つのトランジスタTを構成する。
【0058】
ソース電極SEおよびドレイン電極DEの上には保護膜113が位置する。保護膜113は多様な高分子樹脂などの有機絶縁物質を含むことができる。
【0059】
保護膜113の上には第1電極PEが位置する。第1電極PEは単層または多層構造を有してよく、IZO、IGZO、ITZOなどの透明導電性酸化膜、金属のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0060】
第1電極PEは各画素PXに位置して隣り合う画素PXの第1電極PEと分離され、絶縁されている。
【0061】
第1電極PEは保護膜113の孔を通じてトランジスタTのドレイン電極DEと電気的に接続されてよい。第1電極PEはドレイン電極DEから発光部TLEUに伝達する出力電流を印加される。
【0062】
保護膜113の上には絶縁層114が位置する。絶縁層114は、例えば、バンク層または画素定義層(pixel defining layer;PDL)と呼ばれ、第1電極PEと重なる画素開口部114aを含む。後述する画素PXの平面図において、画素PXの形状は画素開口部114aの形状によって定義される。絶縁層114はポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン、フェノール樹脂などの有機絶縁物質を含むことができる。本発明の一実施形態においては、絶縁層114は黒い色顔料をさらに含むこともできる。
【0063】
第1電極PEの上には発光部TLEUが位置する。発光部TLEUは複数の層を含む。図2に示すように、発光部TLEUは絶縁層114の各画素開口部114a内に位置する層を含む。発光部TLEUは画素開口部114a内だけでなく、画素開口部114aの外で絶縁層114の上面にも位置する層を含むことができる。
【0064】
発光部TLEUの上には第2電極CEが位置する。第2電極CEはITO、IZO、IGZO、ITZOなどの透明導電物質を含むことができる。
【0065】
複数の画素PXの第2電極CEは互いに連結されて通電可能な構成を含み、一つの電極として形成されることができる。
【0066】
第2電極CEは、半透明特性を有してよく、第2電極CEおよび第1電極PEによって、光が往復して共振可能なマイクロキャビティを構成することができる。
【0067】
第1電極PE、発光部TLEUおよび第2電極CEは発光ダイオード120を構成する。第1電極PEおよび第2電極CEのうちの一つがカソード電極として機能し、残りはアノード電極として機能することができる。
【0068】
発光ダイオード120の上には発光ダイオード120を密封して保護する封止層115が位置する。本発明の一実施形態により、封止層115の代わりに封止基板が位置することもできる。
【0069】
図3は本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
【0070】
図3を参照すると、隣接する4個の画素領域PAおよび各画素領域PAに配置される画素PXa,PXb,PXcが示されている。画素領域PAは第1方向xおよび第2方向yに繰り返し配置されてよい。
【0071】
画素PXa,PXb,PXcは第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcを含むことができる。第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcは互いに異なる色を表示する。例えば、第1画素PXaおよび第2画素PXbのいずれか一つは赤色を表示可能であり、他の一つは緑色を表示可能であり、第3画素PXcは青色を表示可能である。または、第1画素PXaおよび第2画素PXbのいずれか一つは青色を表示可能であり、他の一つは赤色を表示可能であり、第3画素PXcは緑色を表示可能である。または、第1画素PXaおよび第2画素PXbのいずれか一つは青色を表示可能であり、他の一つは緑色を表示可能であり、第3画素PXcは赤色を表示可能である。一つの画素領域PAに位置する第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcは単位画素PUを構成することができる。
【0072】
第1方向xに延びる第1ラインL1と第2方向yに延びる第2ラインL2により限定されるそれぞれの四角形領域は一つの画素領域PAに対応する。画素領域PAは第1方向xに第1幅と第2方向yに第2幅を有する長方形であってよい。画素密度が高いほどそれぞれの画素領域PAは減少する。
【0073】
それぞれの画素領域PAには単位画素PUが配置される。したがって、一つの画素領域PAは一つの単位画素PUが配置される領域に対応する。画素密度は1インチ当たりの単位画素PUの個数を意味する。単位画素PUは第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcで構成できる。また、それぞれの画素領域PAには第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcをそれぞれ駆動するための少なくとも3個の画素回路(図示せず)が、配置されてもよい。
【0074】
第3画素PXcは、画素領域PA内で第1対角線方向dr1に離隔して位置する第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2を含む。第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2は第3画素PXcの発光色と同じ色を表示する。このように同じ色を表示するために第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2は同じ信号により駆動されてよい。この時供給される同じ信号は、同じ画素回路に連結されて供給されてよく、別の回路に連結されて同じ信号が供給されるものであってもよい。第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2は一つの単位画素PU内で同じ一つの色を表示する画素であり、該当第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2が含まれた単位画素PUが表示しようとする画像の信号に合わせて駆動されてよい。このような第3画素PXcは、どのような色を発光する画素であってもよい。すなわち、前述したように赤色、青色および緑色を表示する画素のうち、何れの画素も第3画素PXc、すなわち、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2に分割された画素になることができ、何れの画素であるかは、特に限定されない。
【0075】
第1対角線方向dr1と交差する第2対角線方向dr2には、第1画素PXaと第2画素PXbが互いに離隔して位置する。そのため、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2は横方向xまたは縦方向yで互いに隣り合うことなく配置される。また、第1分割画素PXc1は横方向で第2画素PXbと隣り合い、縦方向で第1画素PXaと隣り合う。第2分割画素PXc2は横方向で第1画素PXaと隣り合い、縦方向で第2画素PXbと隣り合う。
【0076】
図3に示すように、本発明の一実施形態における第1画素PXaと第2画素PXbは四角形状を有し、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2は八角形状を有してよい。また、第2画素PXbが第1画素PXaより大きく形成されることができる。画素PXの大きさおよび形状はここで示された例に限定されず、各画素PXに位置する画素の色と共に開口率、寿命などを考慮して適宜選択できる。また、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2が、図3に示すように、一方向に長い形状を有するように形成される場合には、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2それぞれの長手方向が互いに垂直になる形状を有することが好ましい。
【0077】
複数の画素領域PAは、第1方向xおよび第2方向yに繰り返し配置されてよい。これによって、各画素領域PAに含まれた画素PXは第1方向xおよび第2方向yに連続して配置されることができる。例えば、図2に示すように、第1方向xに延びる画素行のうち第一行には、第1分割画素PXc1と第2画素PXbが交互に配置され、第一行と隣接する第二行には、第1画素PXaと第2分割画素PXc2が交互に配置される。この時、第一行に配置された第1分割画素PXc1は、第二行に配置された第2分割画素PXc2と第2方向で重ならないように配置される。したがって、第2方向yに延びる画素列のうち第一列には、第1分割画素PXc1と第1画素PXaが交互に配置され、第一列と隣接する第二列には、第2画素PXbと第2分割画素PXc2が交互に配置される。以上説明したように画素PXが連続して配置されるが、各画素PXの駆動は、前述したように単位画素PU別に区別されて独立して行われる。
【0078】
このように単位画素PUに含まれた3色の画素のうちいずれか一つを分割して配置することによって、すべての画素PXが、横および縦の比率差が小さい形状を有してよい。画素PXの形状が横および縦の比率差が小さい形状の場合には、画素PXを形成する際に用いられる、画素PXの形状と同じ形状の開口を有するファインメタルマスク(FMM)を適用すると、不良を減少させて開口率を向上させることができる。特に、中型以上の表示パネルを形成する際にファインメタルマスクを元の配置方向(ノーマル配置)から90度回転して配置(回転配置)しなければならない場合が生じるが、この場合にもマスクが変形することなく、ノーマル配置を適用した場合と同様の品質で蒸着が可能である。
【0079】
以下では図4乃至8を参照して上述した効果についてより詳細に説明する。
【0080】
図4乃至図6はそれぞれ本発明の一実施形態による発光表示装置の製造の際に用いられるマスクの一例を示す平面図であり、図7は比較例による発光表示装置における画素配列を示す平面図であり、図8は比較例による発光表示装置の製造の際に用いられるマスクの一例を示す平面図である。
【0081】
図4は、図3で第1画素PXaの蒸着の際に用いられるマスクMaを示す。第1マスクMaには、第1画素PXaの形状に対応する複数の第1開口Haが形成される。蒸着の際の第1マスクMaは図面の上下方向、すなわち、矢印方向にそれぞれ引っ張られて引張力を受ける。必要に応じて、第1マスクMaを90度回転させる場合には、第1マスクMaのみ回転し、同じ引張力が加えられ、第1マスクMaには最初の第1マスクMaを基準として逆方向の引張力が加えられることになる。引張力によっては、開口または開口の間のリブの変形が一部発生するが、回転によって引張力の方向が変わることによって、このような変形が他の方向に発生すると、開口の形状が変わるので好ましくない。しかし、図4に示すように、第1画素PXaの場合、回転前後の第1開口Haの形状および配列が、全体において実質的に同一であるため、このような引張力方向の変更によるリスクは発生しない。
【0082】
一方、図5は、図3で第2画素PXbの蒸着の際に用いられる第2マスクMbを示す。第2マスクMbには、第2画素PXbの形状に対応する複数の第2開口Hbが形成される。第2マスクMbの場合にも、90度回転させる場合には、図5に示すように、第2開口Hbの形状および配列が回転前と比較して全体において実質的に同一であるため、第2画素PXbについても引張力方向の変更によるリスクは発生しない。
【0083】
図6は、図3で第3画素PXcの蒸着の際に用いられる第3マスクMcを示す。第3マスクMcには、第3画素PXcの形状に対応する複数の第3開口Hcが形成される。2個の分割画素で構成される第3画素PXcの場合にも、図6に示すように90度回転させる場合には、第3開口Hcの形状および配列が回転前と比較して全体において実質的に同一であるため、第3画素PXcについても引張力方向の変更によるリスクは発生しない。
【0084】
すなわち、本発明の一実施形態では、第3画素PXcを2個の分割画素で構成して対角線方向に配置し、すべての画素の形状において横と縦の比率が小さくなるように形成できる。その結果、マスクの90度回転前後、引張力方向に並んだ方向でのマスク開口の幅の差が小さくなる。よって、引張力リスクの影響を最小化することができる。
【0085】
一方、図7および8に示す比較例の場合には、R、G、Bの3個の画素のうち少なくともいずれか一つはある一方向に長い形状を有する。そのため、上述した引張力リスクによって回転時の蒸着品質が大きく低下する場合がある。
【0086】
図7は比較例の画素配列を示す平面図である。図7に示すように、単位画素内には、赤色画素Pxr、青色画素Pxbおよび緑色画素Pxgが含まれ、この時、赤色画素Pxrと緑色画素Pxgが左側列を構成する。青色画素Pxbは列方向に沿って長く形成されて右側列を構成する。この構成は、従来のRGB駆動において寿命特性を向上させて開口率を確保するための一般的な配列である。
【0087】
このような画素配列で、長く形成された青色画素Pxbを形成するための青色マスクMを図8に示した。図8に示すように青色マスクMには、青色画素Pxbの形状に対応する青色開口Hが形成される。青色開口Hは、回転前に左側に示すように長手方向に並んで加えられる引張力を受ける。この場合には、青色開口Hは引張力の方向と並んだ方向に広い。そのため、構造的に、変形に対して安定的である。一方、回転後には、右側に示すように幅方向に並んで加えられる引張力を受ける。このように引張力方向と垂直な方向に長く形成された青色開口Hの場合には、幅方向で引張力に沿って変形されやすくなる。すなわち、横と縦の比率差が大きいため、回転による引張力変化に対して構造的安定性を確保し難い。これを補完するために、図8の構造で青色開口Hの長手方向の幅を減少させることが可能であるが、この場合には、安定性は向上するが、開口率の確保が難しいため、限界がある。
【0088】
一方、前述したように本発明の一実施形態では、画素PXのいずれか一つの色の画素を分割して対角線方向に配置することによって、すべての画素に対して横と縦の比率差を最小化できるため、マスク回転による引張力の変化に対する安定性を確保できる。
【0089】
また、本発明の一実施形態の配置では、分割画素を含むことによって、画素形状および大きさの変形に対する自由度が比較例の配置より高くなる。その結果、分割される画素の色または大きさを適宜選択して開口率をさらに向上させることができる。例えば、画素密度が265ppiである表示装置、および、画素密度が254ppiである表示装置において、図7のような配列に設計した比較例と、図3のような配列に設計した第1実施形態、後述の図9のように設計した第2実施形態での、各画素PXa,PXb,PXcの開口率は表1に示すとおりである。この時、第1実施形態では、第1画素PXaが赤色画素、第2画素PXbが青色画素、第3画素が緑色画素(PXc)であるものとして設計(すなわち、緑色画素が分割画素)し、第2実施形態では第1画素PXaが緑色画素、第2画素PXbが青色画素、第3画素が赤色画素(PXc)であるものとして設計(すなわち、赤色画素が分割画素)している。
【0090】
【表1】
【0091】
表1に示す通り、同じ画素密度において、本発明の一実施形態による表示装置は、比較例による表示装置より分割画素(第1実施形態の緑色画素および第2実施形態の赤色画素)の開口率はもちろん、第1画素PXaの開口率および第2画素PXbの開口率がいずれも増加する。したがって、画素PXa,PXb,PXcの輝度を向上させることができる。また、開口率が増加すると、画素PXa,PXb,PXcの単位面積当たりの発光量を減少させた場合であっても画素PXa,PXb,PXcが同一水準の輝度を提供できる。よって、画素PXa,PXb,PXcの寿命を向上させることができる。また、隣接する画素PXa,PXb,PXc間の間隔はファインメタルマスクを用いて各画素PXa,PXb,PXcの発光層を蒸着する工程条件(例えば、FMMの整列マージン)を考慮して設定したものである。したがって、本発明の一実施形態によれば、前述したマスク回転による引張力の変化に対する安定性を確保できるだけでなく、画素PXa,PXb,PXcの開口率を増加させること、および、ファインメタルマスク蒸着工程時の混色不良の確率を減少させて生産性を向上することに寄与することができる。
【0092】
以下では図9乃至図15を参照して変形可能な本発明の一実施形態を説明する。
【0093】
図9乃至図15はそれぞれ本発明の一実施形態による発光表示装置における画素配列を示す平面図である。
【0094】
図9を参照すると、前述した実施形態と比較して、第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcの形状および大きさにおいて差がある。例えば、第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcはいずれも同一に八角形に形成されることができる。さらに、第1画素PXaと第2画素PXbの大きさが同一であり、第3画素PXcがこれらより小さく形成されることができる。この時、第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcはどのような色を発光するように設計されてもよい。特に、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2を含む第3画素PXcは赤色、緑色、および青色のうちいずれの色を表示しても良い。第2実施形態で調べた通り、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2を画素領域PAの第1対角線方向に離隔して配置し、第1および第2画素PXa,PXbを第2対角線方向に離隔して配置することによって、マスクの回転による引張力の変化に対する安定性を確保すると共に、開口率および蒸着安定性を向上させることができる。
【0095】
図10を参照すると、前述した実施形態と比較して、第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcの形状において、図形に曲線を含む点で差がある。例えば、第1画素PXaおよび第2画素PXbは四角形で内側、すなわち、画素中心側に湾曲した曲線を含む形状を有してよく、第3画素PXcは楕円形状の形状を有してよい。この時、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2それぞれと対向する第1画素PXaまたは第2画素PXbの辺は、第1分割画素PXc1または第2分割画素PXc2の楕円形状と相補的に形成されるように湾曲してよく、これとは別に湾曲した形状であってもよい。相補的な形状に湾曲する場合、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2と第1画素PXaまたは第2画素PXbの間の距離は一定に維持できる。前述したように、ここで示された例に限定されず、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2と第1画素PXaまたは第2画素PXbの間の距離は配置によって変わる。一方、本発明の一実施形態においても第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcはどのような色を発光するように設計されてよい。
【0096】
図11を参照すると、前述した実施形態と比較して、第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcの形状において、図形の形状が異なる点で差がある。例えば、第1画素PXaおよび第2画素PXbは八角形で内側、すなわち、画素中心側に湾曲した曲線を含む形状を有してよく、第3画素PXcは円形状を有してよい。この時、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2それぞれと対向する第1画素PXaまたは第2画素PXbの辺は、第1分割画素PXc1または第2分割画素PXc2の円の形状と相補的に形成されるように湾曲してよく、これとは別に湾曲した形状であってもよい。相補的な形状に湾曲する場合には、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2と第1画素PXaまたは第2画素PXbの間の距離は一定に維持できる。前述したように、ここで示された例に限定されず、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2と第1画素PXaまたは第2画素PXbの間の距離は配置によって変わる。一方、本発明の一実施形態においても第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcはどのような色を発光するように設計されてもよい。
【0097】
図12(a)~(d)を参照すると、前述した実施形態と比較して、第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcが画素領域PAの第1ラインL1および第2ラインL2と並んで配置されず、少なくとも一部が残りの画素と中心が整列せず、横方向および/または縦方向にオフセットされる点で差がある。例えば、図12(a)のように、複数の画素領域PAの全体にわたって、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2が横方向xおよび縦方向yにオフセットされて配置(横方向xでは左側に偏って配列され、縦方向yでは上側に偏って配列)される。または、図12(b)のように、複数の画素領域PAの全体にわたって第1画素PXaが横方向xおよび縦方向yにオフセットされて配置(横方向xでは右側に偏って配列され、縦方向yでは上側に偏って配列)される。または、図12(c)のように、複数の画素領域PAの一部の画素領域PA(図面では下方に位置する画素領域)でのみ、第1画素PXaおよび第2分割画素PXc2が横方向にオフセット(図面では右側にオフセット)されて配置される。または、図12(d)のように、複数の画素領域PAの一部の画素領域PA(図面では下方に位置する画素領域)でのみ、第2画素PXbおよび第1分割画素PXc1が横方向にオフセット(図面では左側にオフセット)されて配置される。本発明の一実施形態で列挙した構成は一例に過ぎず、ここで示された例に限定されず、多様な組み合わせにより画素間の中心がオフセットされて配置されてもよい。
【0098】
図13を参照すると、前述した実施形態と比較して、第1画素PXaと第2画素PXbの形状が同じであり、第3画素PXcに含まれた第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2の形状が異なる点で差がある。例えば、第1画素PXaと第2画素PXbは、同様に四角形(または角が面取りされた四角形)形状を有してよく、第1分割画素PXc1は楕円形、第2分割画素PXc2は円形であってよい。また、第1画素PXaと第2画素PXbの大きさは互いに異なってもよい。しかし、ここで示された例に限定されず、各画素の形状および大きさは多様に変更できる。また、ここで示された実施形態においても第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcはどのような色を発光するように設計されてもよい。
【0099】
図14を参照すると、前述した実施形態と比較して第1画素PXaと第2画素PXbの形状が異なり、第3画素PXcに含まれた第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2の形状が同じである点で差がある。例えば、第1画素PXaは四角形(または角が面取りされた四角形)形状を有してよく、第2画素PXbは円形形状を有してよく、第1分割画素PXc1と第2分割画素PXc2は長軸を有する八角形であってよい。しかし、ここで示された例に限定されず、各画素の形状および大きさは多様に変更できる。また、ここで示された実施形態においても第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcはどのような色を発光するように設計されてもよい。
【0100】
図15を参照すると、前述した実施形態と比較して第1画素PXa、第2画素PXb、および第3画素PXcの形状がすべて同じであり、第1分割画素PXc1および第2分割画素PXc2の大きさのみ互いに異なる点で差がある。例えば、第1画素PXa、第2画素PXb、および第3画素PXcはいずれも八角形の形状を有し、第1画素PXaと第2画素PXbの大きさは同一に形成されることができる。この時、第1分割画素PXc1の大きさは、第2分割画素PXc2の大きさより大きく形成されることができる。しかし、ここで示された例に限定されず、各画素の形状および大きさは多様に変更できる。また、ここで示された例に実施形態においても第1画素PXa、第2画素PXbおよび第3画素PXcはどのような色を発光するように設計されてもよい。また、前述の画素の形状と大きさは一つの画素配列内に限定されるものではなく、これらを混合して適用することもでき、また例示していない他の形状および大きさの画素を適用することもできる。
【0101】
以上、本発明の各実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれらに限定されるものではなく、以下に示される特許請求の範囲で定義される本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0102】
10 表示パネル
DA 表示領域
PA 画素領域
PU 単位画素
PX 画素
PXa 第1画素
PXb 第2画素
PXc 第3画素
PXc1 第1分割画素
PXc2 第2分割画素
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15