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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109540
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】液化ガス貯蔵設備
(51)【国際特許分類】
   F17C 3/04 20060101AFI20240806BHJP
   B65D 90/06 20060101ALI20240806BHJP
   B63B 25/08 20060101ALI20240806BHJP
   B63B 25/16 20060101ALI20240806BHJP
   B63B 27/24 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
F17C3/04 A
B65D90/06 A
B65D90/06 B
B63B25/08 N
B63B25/16 F
B63B25/16 103
B63B27/24 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024012390
(22)【出願日】2024-01-31
(31)【優先権主張番号】2300914
(32)【優先日】2023-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】515220317
【氏名又は名称】ギャズトランスポルト エ テクニギャズ
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】モハメド サッシ
(72)【発明者】
【氏名】ギヨーム ル ルー
(72)【発明者】
【氏名】ブルーノ デルトル
【テーマコード(参考)】
3E170
3E172
【Fターム(参考)】
3E170AA09
3E170AB01
3E170NA01
3E172AA03
3E172AA06
3E172AB03
3E172AB05
3E172BA06
3E172BB13
3E172BB17
3E172BD02
3E172CA32
3E172DA17
3E172EB10
3E172HA02
3E172JA08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】熱収縮に対する耐性を維持しながら、貯蔵設備のボイルオフ率を改善する。
【解決手段】密閉かつ断熱性を有するタンクと、前記タンクのタンク壁を貫通する密閉ダクト8と、を含み、断熱バリア15は、密閉ダクトを貫通する少なくとも1つの中空断熱パネル16を含み、密閉メンブレン17は、密閉ダクトが貫通する孔付きストレーキ21を含み、タンクは、密閉ダクトに固定され、かつ、孔付きストレーキに固定されるカラー27を含み、中空断熱パネルは、中空部25内に配置され、カラーを支持するように構成される断熱支持装置26を含み、断熱支持装置は、密閉ダクトの厚さ方向における熱収縮係数よりも大きいまたは等しく、かつ、中空断熱パネルの断熱フォームブロックの厚さ方向における熱収縮係数よりも小さい厚さ方向における熱収縮係数を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベアリング構造によって支持され、液体および蒸気の二相の平衡状態で液化ガスを貯蔵するための密閉断熱タンク(71)であって、前記液化ガスに接触するために設けられる少なくとも1つの密閉メンブレン(17)、および前記密閉メンブレンと前記ベアリング構造との間に配置される少なくとも1つの断熱バリア(15)を含むタンク壁(4)を備える密閉断熱タンク(71)と、
前記タンク壁(4)を貫通する密閉ダクト(8)と、
を備え、
前記断熱バリア(15)は、相互が並列に配置された複数の断熱パネルを含み、前記複数の断熱パネルは、前記密閉ダクト(8)が貫通する中空部(25)を含む少なくとも1つの中空断熱パネル(16)を有し、前記少なくとも1つの中空断熱パネル(16)は、底板(22)、カバープレート(23)、および厚さ方向にて前記底板(22)および前記カバープレート(23)の間に配置される断熱フォームブロック(24)を含み、
前記密閉メンブレン(17)は、突出したエッジを有し、互いにエッジ対エッジで溶接された複数のストレーキを含み、各ストレーキは、突出した2つの前記エッジの間に配置されるフラット部を含み、複数の前記ストレーキは、前記密閉ダクト(8)が貫通する孔を含む孔付きストレーキ(21)を含み、
前記密閉断熱タンクは、前記密閉ダクト(8)の全周にわたって前記密閉ダクト(8)に固定される内周(28)と、前記孔付きストレーキ(21)の全周にわたって前記孔付きストレーキ(21)に固定される外周とを含むカラー(27)を含み、
前記断熱バリア(15)は、前記中空部(25)内に配置される断熱支持装置(26)を含み、前記断熱支持装置(26)は、前記カラー(27)を少なくとも部分的に支持するように構成され、前記断熱支持装置(26)の前記厚さ方向における熱収縮係数は、前記密閉ダクト(8)の前記厚さ方向における熱収縮係数よりも大きいまたは等しいであり、かつ、前記中空断熱パネル(16)の前記断熱フォームブロック(24)の前記厚さ方向における熱収縮係数よりも小さい、液化ガス貯蔵設備。
【請求項2】
前記断熱支持装置(26)は、前記中空断熱パネル(16)の前記底板(22)に固定される、請求項1に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項3】
前記断熱支持装置(26)は、互いに連結される複数のプレートを用いて製造されるボックス(30)を含み、前記ボックス(30)は、断熱パッキンによって充填される、請求項1または請求項2に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項4】
前記断熱支持装置(26)は、強化断熱フォームブロック(36)を含み、前記強化断熱フォームブロック(36)は、前記厚さ方向に伸びる繊維を有する、請求項1または請求項2に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項5】
前記断熱支持装置(26)は、前記カラー(27)の少なくとも前記外周(29)を支持するように構成される、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項6】
前記断熱支持装置(26)は、5×10-6-1と25×10-6-1の間の範囲内にある前記厚さ方向の熱収縮係数を有する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項7】
前記中空断熱パネル(16)の前記断熱フォームブロック(24)の前記厚さ方向の熱収縮係数は、40×10-6-1と70×10-6-1の間の範囲内にある、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項8】
前記密閉ダクト(8)の前記厚さ方向の熱収縮係数は、1×10-6-1と14×10-6-1の間の範囲内にある、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項9】
前記中空部(25)は、前記中空断熱パネル(16)の中心部に作製される、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項10】
前記複数の断熱パネルは、前記密閉ダクト(8)の両側に配置される2つの前記中空断熱パネル(16)を含み、前記各中空断熱パネル(16)は、前記中空断熱パネル(16)のエッジに位置する中空部(25)を含み、一方の前記中空断熱パネル(16)の前記中空部(25)が他方の前記中空断熱パネル(16)の前記中空部(25)に隣接し、かつ、2つの前記中空断熱パネル(16)は、前記密閉ダクト(8)を枠に囲むように構成される、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項11】
前記断熱支持装置(26)は、一方の前記中空断熱パネル(16)の前記中空部(25)と他方の前記中空断熱パネル(16)の前記中空部(25)との両方に配置される、請求項10に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項12】
前記断熱支持装置(26)は、別個の2つの断熱要素を備え、一方の前記断熱要素は、一方の前記中空断熱パネル(16)の前記中空部(25)に挿入され、かつ、他方の前記断熱要素は、他方の前記中空断熱パネル(16)の前記中空部(25)に挿入される、請求項10に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項13】
前記タンク壁は、前記タンクの天井壁(4)であり、前記密閉ダクト(8)は、前記液化ガスの気相を前記タンクの内部から外部へ排出するための通路を画定するように構成される排気用密閉ダクトである、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵設備。
【請求項14】
二重船殻(72)と、前記二重船殻内に配置された、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の前記液化ガス貯蔵設備とを含み、
液化ガスを輸送するための船舶(70)。
【請求項15】
請求項14に記載の前記船舶(70)と、
前記船舶の前記船殻に設置された前記タンク(71)を浮体式または陸上の貯蔵設備(77)に接続するように配置された断熱パイプライン(73,79,76,81)と、
前記浮体式または陸上の貯蔵施設から前記船舶の前記タンクへ、あるいは、前記船舶の前記タンクから前記浮体式または陸上の貯蔵施設へ、前記断熱パイプラインを介して前記液化ガスのフローを駆動するポンプと、
を備える、液化ガスのための移送システム。
【請求項16】
液化ガスが前記断熱パイプライン(73,79,76,81)を介して、浮体式または陸上の貯蔵施設から請求項14に記載の前記船舶(70)の前記タンク(71)へ、あるいは、請求項14に記載の前記船舶(70)の前記タンク(71)から前記浮体式または陸上の貯蔵施設へ搬送される、船舶(70)に荷積みまたは船舶(70)より荷下ろしのための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密閉された断熱メンブレンタンクの分野に関する。特に、本発明は、例えばマイナス50度と0度の間の範囲にある温度を有する液化石油ガス(LPGとも呼ばれる)を輸送するためのタンク、あるいは大気圧で約マイナス162度の液化天然ガス(LNG)を輸送するためのタンクなど、低温で液化ガスを貯蔵および/または輸送するための密閉断熱タンクの分野に関する。これらのタンクは、陸上または浮体式構造物に設置できる。浮体式構造物の場合、タンクは、浮体式構造物の推進用燃料として機能する液化ガスを輸送または受け取りを目的とすることができる。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2019162594号から、その天井壁が密閉ダクトによって貫通されている密閉断熱メンブレンタンクを備える液化ガス貯蔵設備が知られている。天井壁は、外側から内側に向かって、支持構造体に当接している二次断熱バリアと、二次断熱バリアに当接している二次密閉メンブレンと、二次密閉メンブレンに当接している一次断熱バリアと、タンク内に収容される液化ガスに接触することを目的とした一次密閉メンブレンとを含む多層構造を有する。
【0003】
この文献では、密閉ダクトは二次断熱パネルおよび一次断熱パネルを貫通し、カラーを使用して密閉メンブレンに結合される。こうして貫通された二次断熱パネルおよび一次断熱パネルは、仕切りのある合板ボックスの形式に製造され、かつ、断熱パッキンに充填される。
【0004】
このような構造には、合板ボックスの断熱性能レベルの制限により、ボイルオフ率(boil-off rate)が最適ではないという欠点がある。ボイルオフ率は、所定の期間にわたる液化ガスの蒸発により蒸気に変換される液化ガスの量で定義される。
【発明の概要】
【0005】
本発明の基礎となる1つのアイデアは、熱収縮に対する良好な耐性を維持しながら、貯蔵設備のボイルオフ率を改善することである。
【0006】
1つの実施形態によれば、本発明は、液化ガスの貯蔵設備を提供し、前記貯蔵設備は、ベアリング構造によって支持され、液体および蒸気の二相の平衡状態で液化ガスを貯蔵するための密閉断熱タンクであって、前記液化ガスに接触するために設けられる少なくとも1つの密閉メンブレン、および前記密閉メンブレンと前記ベアリング構造との間に配置される少なくとも1つの断熱バリアを含むタンク壁を備える密閉断熱タンクと、前記タンク壁を貫通する密閉ダクトと、を備え、前記断熱バリアは、相互が並列に配置された複数の断熱パネルを含み、前記複数の断熱パネルは、前記密閉ダクトが貫通する中空部を含む少なくとも1つの中空断熱パネルを有し、前記少なくとも1つの中空断熱パネルは、底板、カバープレート、および厚さ方向にて前記底板および前記カバープレートの間に配置される断熱フォームブロックを含み、前記密閉メンブレンは、突出したエッジを有し、互いにエッジ対エッジで溶接された複数のストレーキを含み、各ストレーキは、突出した2つの前記エッジの間に配置されるフラット部を含み、複数の前記ストレーキは、前記密閉ダクトが貫通する孔を含む孔付きストレーキを含み、前記密閉断熱タンクは、前記密閉ダクトの全周にわたって前記密閉ダクトに固定される内周と、前記孔付きストレーキの全周にわたって前記孔付きストレーキに固定される外周とを含むカラーを含み、前記断熱バリアは、前記中空部内に配置される断熱支持装置を含み、前記断熱支持装置は、前記カラーを少なくとも部分的に支持するように構成され、前記断熱支持装置の前記厚さ方向における熱収縮係数は、前記密閉ダクトの前記厚さ方向における熱収縮係数よりも大きいまたは等しいであり、かつ、前記中空断熱パネルの前記断熱フォームブロックの前記厚さ方向における熱収縮係数よりも小さい。
【0007】
これらの特徴により、従来技術の合板ボックスを密閉ダクトの周りの断熱フォームで作成されたパネルに置き換えることによって、少なくともこのゾーンにおけるボイルオフ率が改善される。さらに、この中空断熱パネルにおいて、カラーを少なくとも部分的に支持する断熱支持装置を設けることにより、密閉ダクトの熱収縮係数と断熱パネルフォームの熱収縮係数との顕著な差異に関連する「ステップ」現象またはレベル差現象(level-difference phenomenon)を制限することができる。実際、中空断熱パネルのフォームは、密閉ダクトよりもはるかに収縮する。その結果、カラーは、一方では密閉ダクトに固定され、他方では中空断熱パネルによって支持される密閉メンブレンに固定されるため、屈曲する。密封ダクトの熱収縮係数と中空断熱パネルのフォームの熱収縮係数との間の中間熱収縮係数を提供することにより、このゾーンにおける「ステップ」現象を大幅に軽減し、カラーの熱収縮に対する機械的耐性を向上させることができる。
【0008】
複数の異なる材料からなる要素の厚さ方向の熱収縮係数を定義する場合、厚さ方向に伸びて、かつ、収縮が最も少ない材料の熱収縮係数がその要素の熱収縮係数を最も影響する。例えば、該要素が厚さ方向に延びる合板のシートを有する合板ボックスおよびそのボックスの内側にある非構造的断熱パッキンを含む場合、該要素の熱収縮係数を最も与えるのは、その合板のシートである。言い換えれば、そのような要素については、厚さ方向に伸びて、かつ、収縮が最も少ない材料の熱収縮係数のみが考慮される。別の例では、厚さ方向において、合板カバープレート、構造上の機能を有するポリウレタンフォームからなる断熱フォームブロック、および底部合板シートによる積層体を含む断熱パネルの場合、断熱フォームブロックの材質の熱収縮係数のみが考慮される。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、このような貯蔵設備は、下記の1つ以上の特徴を有する。
【0010】
1つの実施形態によれば、断熱支持装置は開口(orifice)を有し、前記ダクトは、前記断熱支持装置の前記開口を貫通する。
【0011】
1つの実施形態によれば、前記断熱支持装置は、前記中空断熱パネルの底板に固定される。
【0012】
前記断熱支持装置は、例えば、接着、ねじ止め、またはステープル(stapling)によって固定される。
【0013】
1つの実施形態によれば、前記中空部はカバープレートおよび中空断熱パネルの断熱フォームブロックに形成され、前記底板は密閉ダクトが貫通する開口を含む。
【0014】
1つの実施形態によれば、前記断熱支持装置は、互いに接合されたプレートを使用して製造されたボックスで構成され、前記ボックスには断熱パッキンが充填されている。
【0015】
1つの実施形態によれば、前記ボックスは第1のボックスであり、前記断熱支持装置は第2のボックスを備え、前記第1のボックスと第2のボックスとは前記密閉ダクトを取り囲むように配置される。
【0016】
1つの実施形態によれば、前記ボックスのシートは合板、無垢材、または複合材料で製造され、好ましくは合板で製造される。
【0017】
他の実施形態によれば、前記断熱支持装置は、強化断熱フォームブロックを備え、前記強化断熱フォームブロックは、厚さ方向に延びる繊維を含む。
【0018】
1つの実施形態によれば、前記強化断熱フォームブロックは強化断熱フォームの第1ブロックであり、前記断熱支持装置は、強化断熱フォームの第2ブロックを含み、前記強化断熱フォームの前記第1ブロックと前記強化断熱フォームの前記第2ブロックは、前記密閉ダクトの周囲を取り囲むように配置されている。
【0019】
1つの実施形態によれば、強化断熱フォームのこれらのブロックは、ガラス繊維で強化されたポリウレタンフォームを使用して製造され、前記ガラス繊維は、その長さが厚さ方向と平行に配向されている。
【0020】
1つの実施形態によれば、前記断熱支持装置は、少なくともカラーの外周を支持するように構成されている。
【0021】
1つの実施形態によれば、密閉メンブレンのフラットな部分は平面内に形成され、断熱支持装置は、カラーの外周の両側のいずれか一方で前記平面に平行するように延びる。
【0022】
1つの実施形態によれば、密閉メンブレンのフラットな部分は平面内に形成され、前記カラーの前記平面における寸法は、前記断熱支持装置の寸法よりも小さくなるように制限される。
【0023】
このため、前記カラーは、前記断熱支持装置に完全に支持される。
【0024】
1つの実施形態によれば、前記断熱支持装置の厚さ方向の熱収縮係数は、6×10-6-1と25×10-6-1の間の範囲内にある。
【0025】
1つの実施形態によれば、前記断熱支持装置の前記強化断熱フォームブロックの厚さ方向の熱収縮係数は、15×10-6-1と25×10-6-1の間の範囲内にある。
【0026】
1つの実施形態によれば、前記ボックスの厚さ方向の熱収縮係数は、6×10-6-1と10×10-6-1の間の範囲内にある。
【0027】
1つの実施形態によれば、前記中空断熱パネルの断熱フォームブロックの厚さ方向の熱収縮係数は、40×10-6-1と70×10-6-1の間の範囲内にある。
【0028】
1つの実施形態によれば、密閉ダクトの厚さ方向の熱収縮係数は、1×10-6-1と14×10-6-1の間の範囲内にある。
【0029】
1つの実施形態によれば、前記密閉ダクトは、熱収縮係数が1×10-6-1と2×10-6-1の間の範囲内にある鉄およびニッケルの合金によって製造される。
【0030】
1つの実施形態によれば、前記密閉ダクトは、熱収縮係数が6×10-6-1と10×10-6-1の間の範囲内にある鉄およびマンガンの合金によって製造される。
【0031】
1つの実施形態によれば、前記密閉ダクトは、熱収縮係数が10×10-6-1と14×10-6-1の間の範囲内にあるステンレス鋼の合金によって製造される。
【0032】
1つの実施形態によれば、複数のストレーキ(strakes)は、熱収縮係数が1×10-6-1と2×10-6-1の間の範囲内にある鉄およびニッケルの合金によって製造される。
【0033】
1つの実施形態によれば、中空断熱パネルの断熱フォームブロックは、ガラス繊維で強化されたポリウレタンフォームを使用して製造され、前記ガラス繊維は、厚さ方向に対して直角をなすように配向され、前記中空断熱パネルの断熱フォームブロックの厚さ方向の熱収縮係数は、40×10-6-1と70×10-6-1の間の範囲内にあり、例えば、60×10-6-1に等しい。
【0034】
1つの実施形態によれば、前記中空部は、前記中空断熱パネルの中心部に製造される。
【0035】
1つの実施形態によれば、前記複数の断熱パネルは、前記密閉ダクトの両側に配置される2つの中空断熱パネルを含み、各中空断熱パネルは、一方の中空断熱パネルの中空部が他方の中空断熱パネルの中空部に隣接するように、前記中空断熱パネルの端部に位置する中空部を含み、かつ、2つの前記中空断熱パネルは、前記密閉ダクトを枠に囲むように構成される。
【0036】
1つの実施形態によれば、断熱支持装置は、一方の中空断熱パネルの中空部と他方の中空断熱パネルの中空部との両方に配置される。
【0037】
1つの実施形態によれば、前記断熱支持装置は、別個の2つの断熱要素を備え、一方の断熱要素は一方の中空断熱パネルの中空部に挿入され、かつ、他方の断熱要素は他方の中空断熱パネルの中空部に挿入される。
【0038】
1つの実施形態によれば、前記タンク壁は、前記タンクの天井壁であり、前記密閉ダクトは、液化ガスの気相をタンクの内部から外部へ排出するための通路を画定するように構成される排気用密閉ダクトである。
【0039】
このような設備は、例えば、LNGを貯蔵するための陸上貯蔵設備であってもよく、または、浮体式、沿岸または深海貯蔵設備、特にメタンタンカー、浮体式貯蔵再ガス化ユニット(floating storage and re-gasification unit,FSRU)、および浮体式生産貯蔵オフショア(floating production and storage offshore,FPSO)ユニットなどであってもよい。前記タンクは、あらゆる種類の船舶の燃料タンクとしても機能することができる。
【0040】
1つの実施形態によれば、液化ガスを輸送するための船舶は、二重船殻と、前記二重船殻内に配置された上述の貯蔵設備とを備える。
【0041】
1つの実施形態によれば、本発明は、さらに液化ガスを移送するためのシステムを提供し、前記システムは、上述の船舶と、前記船舶の船体に設置されたタンクを浮体式または陸上の貯蔵設備に接続するように配置された断熱パイプラインと、前記浮体式または陸上の貯蔵施設から前記船舶のタンクへあるいは前記船舶のタンクから前記浮体式または陸上の貯蔵施設へ、前記断熱パイプラインを介して前記液化ガスのフローを駆動するポンプとを備える。
【0042】
1つの実施形態によれば、本発明は、船舶に荷積みまたは船舶より荷下ろしのための方法をさらに提供し、前記方法では、液化ガスが断熱パイプラインを介して、浮体式または陸上の貯蔵施設から前記の船舶のタンクへ、または前記の船舶のタンクから前記浮体式または陸上の貯蔵施設へ輸送される。
【0043】
本発明、そして本発明のその他の目的、詳細、特徴、および利点は、下記の限定されない図面および添付図面に記載の符号により、本発明の特定の実施形態に関する以下の説明において、より明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】一実施形態に係る貯蔵設備を備える船舶の概略断面図である。
図2】液化天然ガスを輸送する船舶において、タンクの天井壁と船の上甲板とを貫通する蒸気排出ダクトを備える貯蔵設備の部分断面図である。
図3】第1実施形態において、図2における細部3の分解部分図である。
図4】第1実施形態において、中空部に沿った中空断熱パネルおよび断熱支持装置の断面図である。
図5】第2実施形態において、図2における細部3の分解部分図である。
図6】第3実施形態において、図2における細部3の断面図である。
図7】貯蔵設備を有する船舶およびこのタンクの荷積み/荷下ろし用のターミナルの断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1は、示されている例では、複数の密閉かつ断熱性のタンク71を含む液化ガス貯蔵設備を備える船舶70を示している。各タンク71は、1つの脱気マスト1に関連付けられている。ガス抜けマスト1は、船舶70のアッパーデッキ2上に提供され、関連するタンク71内が過圧になった場合に、気相のガスを逃がすことができる。
【0046】
船舶70の後方は、一般的に、軽油の燃焼、またはタンク71から発生するボイルオフガス(boil-off gas)の燃焼のいずれかによって作動できる混合供給蒸気を備えるエンジンまたはタービンを含む機械室3が提供される。
【0047】
これらのタンク71は、船舶70の長手方向に沿って伸びる長手寸法を有する。各タンク71は、その長手方向の端部で、「コッファダム(cofferdam)」6として知られる密閉の分離空間を画定する一対の横隔壁5によって境界が決められている。
【0048】
これらのタンク71は、横方向のコッファダム6によって互いに分離されている。このため、これらのタンク71のそれぞれは、一方では船舶70の二重船殻7によって構成され、他方ではタンク71に隣接する各コファダム6の横隔壁5の1つによって構成される、ベアリング構造(bearing structure)内に形成されることを確認できる。
【0049】
タンク71内に貯蔵される予定の液化ガスは、特に液化天然ガス(liquefied natural gas、LNG)、すなわち主にメタンおよび1つ以上の他の炭化水素を含むガス状混合物であり得る。液化ガスは、エタン、液化石油ガス(liquefied petroleum gas、LPG)、すなわち、本質的にプロパンおよびブタンを含む石油の精製から得られる炭化水素の混合物、または液体水素であってもよい。
【0050】
図2を参照すると、船舶70は、1つの傾斜角で部分的に傾くように表現されている。図示の密閉断熱タンク71は、図2にのみ示されている、天井壁4、底壁、横壁および側壁によって画定される一般的な多面体の形状を有し、従来技術により、横壁および側壁は、底壁と天井壁とを連結している
【0051】
密閉ダクト8は、傾斜の場合に気相(vapour phase)の排出のために設けられ、タンク71の内部空間をガスドーム9に連結する。これ自体は、過圧弁11を介して、主蒸気マニホールド回路10と、脱気マスト1とに接続されている。そのために、密閉ダクト8は、タンクの壁、ここでは天井壁4を貫通している。このような気相排出ダクトについては、国際公開第2016120540号にさらに詳細に記載されている。
【0052】
以下、気相の排出のために密閉ダクト8が貫通する天井壁4の部分について、図3から図6を参照し、より詳細に説明する。しかしながら、記載されていない他の実施形態では、密閉ダクトは、タンクの天井壁または別の壁を貫通する別のダクトであってもよく、その貫通された壁は、以下に説明するものと同じ構造を有することができる。
【0053】
特に図3に示すように、天井壁4は、外側から内側への順で、ベアリング構造、ここでは二重船殻7に当接する二次断熱パネルを含む二次断熱バリア12と、二次断熱バリア12に当接する二次密閉メンブレン14と、二次密閉メンブレン14に当接する一次断熱パネルを含む一次断熱バリア15と、タンク71内に収容される液化ガスに接触するような一次密閉メンブレン17とを含む。一例として、このようなメンブレンタンクは、特に仏国特許出願公開第2877638号明細書に記載されている。
【0054】
一次密閉メンブレン17および二次密閉メンブレン14は、突出するエッジを有する金属ストレーキ18を含む連続シートを含み、図6に示すように、ストレーキ18は、自身の突出するエッジによって、溶接サポート19上に溶接される。溶接サポート19は、平行して二次断熱パネルおよび一次断熱パネル内に形成される溝20にそれぞれ保持される。金属ストレーキ18は、例えば、インバー(登録商標)、すなわち、典型的な膨張係数が1×10-6-1と2×10-6-1の間の範囲内にある鉄およびニッケルの合金で作製される。
【0055】
一次密閉メンブレン17および二次密閉メンブレン14は、それぞれが孔付きストレーキ21をさらに含み、図3および図5に示すように、密閉ダクト8によって貫通され、かつ、他のストレーキ18に溶接される。
【0056】
同様、図3に示すように、一次断熱バリア15および二次断熱バリア12は、それぞれが中空断熱パネル16および中空断熱パネル13を含む。中空断熱パネル16および中空断熱パネル13は、密閉ダクト8によって貫通される。中空断熱パネル16および中空断熱パネル13は、それぞれが底板22と、カバープレート23と、底板22およびカバープレート23を厚さ方向に分離する断熱フォームブロック24とを含む。
【0057】
上述のように、密閉ダクトに貫通される2つの断熱バリアを含む実施形態が説明された。しかしながら、本発明は、単一の断熱バリアを含むタンクに適用することも可能である。以下、一次断熱バリア15および一次密閉メンブレン17によって構成される一次部分が密閉ダクト8に貫通されることは、より詳細に説明される。密閉ダクト8が貫通する二次部分は、一次部分と同じ方法で作製されてもよいし、異なる方法で作製されてもよい。
【0058】
実際、液化ガスの近傍にあるため、一次部分は、最も激しい温度変化にさらされている。このため、密閉ダクト8のようなほとんど収縮しない要素、および中空断熱パネル16のような大きく収縮する要素は、タンクが冷却される際、特に密閉ダクト8および中空断熱パネル16の両方に連結され、あるいは支持される要素、例えば後述するカラー27において、大きな応力を引き起こす可能性がある。
【0059】
図3は、特に第1実施形態に係る、密閉ダクト8に貫通される一次部分の分解図を示している。
【0060】
中空一次断熱パネル16は、特に図3に示すように、密閉ダクト8が貫通する中空部25を含む。中空部25は、中空一次断熱パネル16のカバープレート23および断熱フォームブロック24に作成される。中空一次断熱パネル16の底板22は、その一部として、密閉ダクト8が貫通する開口を有する。第1実施形態において、中空部25は、中空一次断熱パネル16の中心部に作成される。
【0061】
断熱バリア15は、中空部25に設けられ、かつ、底板22に固定される断熱支持装置26を含む。
【0062】
図3に示すように、一次密閉メンブレン17は、カラー27を有し、カラー27は、密閉ダクト8の全周にわたって密閉ダクト8に溶接される内周28と、孔付きストレーキ21の孔の全周にわたって孔付きストレーキ21に溶接される外周29とを含む。
【0063】
断熱支持装置26は、少なくともカラー27を部分的に支持し、特にカラー27の外周29を支持するように構成される。図3に示すように、第1実施形態において、一次密閉メンブレン17の平面における寸法の関係で、断熱支持装置26は、カラー27を完全に支持することが可能になる。実際、この例では、中空部25および断熱支持装置26は立方体形状であるのに対し、カラー27は環状の形状である。断熱支持装置26によって形成される立方体の側面は、カラー27の外径よりも大きい。
【0064】
密閉ダクト8および断熱フォームブロック24の間における収縮の差異を補償するために、断熱支持装置26は、密閉ダクト8の厚さ方向における熱収縮係数よりも大きいまたは等しいであり、かつ、中空断熱パネルの断熱フォームブロックの厚さ方向における熱収縮係数よりも小さい、厚さ方向における熱収縮係数を有するように設計される。
【0065】
第1実施形態において、同様に図3および図4に示すように、断熱支持装置26は、互いに接合された合板シートを使用して製造されたボックス30を含む。ボックス30も断熱パッキン(非図示)、例えばガラス壁またはパーライトなどを用いて充填される。ボックス30の側方合板シート31は、断熱支持装置26の厚さ方向の全寸法にわたって延びる。このため、合板シートは、断熱支持装置26の厚さ方向の熱収縮係数を付与する。合板シート31は、6×10-6-1と10×10-6-1の間の範囲内にある厚さ方向の熱収縮係数を有する。鉄とニッケルの合金で製造された密閉ダクト8は、1×10-6-1と2×10-6-1の間の範囲内にある厚さ方向の熱収縮係数を有する。密閉ダクト8は、また熱収縮係数が6×10-6-1と10×10-6-1の間の範囲内にある鉄およびマンガンの合金によって製造されることが可能である。最後に、一次中空断熱パネル16の断熱フォームブロック24は、ガラス繊維で強化されたポリウレタンフォームを使用して製造され、40×10-6-1と70×10-6-1の間の範囲内にある熱収縮係数を有する。
【0066】
ボックス30は、密閉ダクト8が貫通する貫通開口32をさらに含む。断熱性を補うために、有利的に、下記のような規定が設けられる。すなわち、特に図4に示すように、グラスウール(glass wool)のような断熱材が貫通開口32の壁および密閉ダクト8の壁の間に設置される。一次断熱バリア15内に存在するガスの自由循環のために、孔は、側壁31に形成されることが可能である。
【0067】
ボックス30は、中空部25を補うフォームを有し、ボックス30の底壁34は、例えば、ステープルおよび/または接着により中空一次断熱パネル16の底板22に固定される。
【0068】
図5は、特に、第2実施形態に係る、密閉ダクト8に貫通される一次部分の分解図を示す。
【0069】
第2実施形態は、特に中空一次断熱パネル16に対する中空部25の位置という点で第1実施形態と異なる。実際、この実施形態において、一次断熱バリア15は、密閉ダクト8の両側のいずれにも配置される2つの中空一次断熱パネル16を含む。このため、各中空一次断熱パネル16は、中空一次断熱パネル16の縦エッジ35に位置する中空部25を含むことにより、第1中空一次断熱パネル16の中空部25が第2中空一次断熱パネル16の中空部25に隣接している。このため、2つの中空一次断熱パネル16は、密閉ダクト8を枠に囲むように構成される。
【0070】
さらに、第2実施形態において、断熱支持装置26は、第1実施形態同様の方法で作製された2つのボックス30を含む。1つのボックス30は、第1中空一次断熱パネル16の中空部25に固定され、もう1つのボックス30は、第2中空一次断熱パネル16の中空部25に固定される。このため、2つのボックス30は、密閉ダクト8を枠に囲むように構成される。
【0071】
図6は、断熱支持装置26の構成材料という点で第1実施形態および第2実施形態と異なる第3実施形態を示す。
【0072】
実際、この第3実施形態において、断熱パッキンによって充填されたボックス30は、強化断熱フォームブロック36によって置き換えられた。断熱支持装置26の強化断熱フォームブロック36は、中空断熱パネルの断熱フォームブロック24のように、厚さ方向と直角をなす方向に配向される繊維と異なり、厚さ方向に配向される繊維を含む。厚さ方向における繊維のこの配向によれば、断熱支持装置26の熱収縮係数は、中空一次断熱パネル16の厚さ方向における熱収縮係数よりも大きい。この例では、ポリウレタンフォームおよびガラス繊維によれば、断熱支持装置26の強化断熱フォームブロック36は、15×10-6-1と25×10-6-1の間の範囲内にある厚さ方向の熱収縮係数を有する。密閉ダクト8は、熱収縮係数が1×10-6-1と2×10-6-1の間の範囲内にある鉄およびニッケルの合金、あるいは熱収縮係数が6×10-6-1と10×10-6-1の間の範囲内にある鉄およびマンガンの合金、あるいは熱収縮係数が10×10-6-1と14×10-6-1の間の範囲内にあるステンレス鋼の合金によって製造される。
【0073】
第3実施形態に係る断熱支持装置26は、第1実施形態のように、中央部に位置する中空部25内に配置され、あるいは、第2実施形態のように、縦エッジ35上における2つの中空部25内に配置されることができる。このため、断熱支持装置26は、密閉ダクト8を囲む目的によって、1つ以上の強化断熱フォームブロック36を含むことができる。
【0074】
図7を参照すると、メンブレンタンク70の断面図は、船舶70の二重船殻72内に取り付けられる一般的に角柱状の密封断熱タンク71を示している。タンク71の壁は、タンク内に収容されたLNGに接触することを目的とする一次密閉メンブレンと、船舶70の二重船殻72および一次密閉メンブレンの間に配置される二次密閉メンブレンと、一次密閉メンブレンおよび二次密閉メンブレンの間、そして二次密閉メンブレンおよび二重船殻72の間にそれぞれ配置される2つの断熱バリアとを含む。
【0075】
それ自体は知られているように、LNGの貨物を、海上または港湾ターミナルからタンク71へ、あるいはタンク71から海上または港湾ターミナルへ輸送するために、船舶のアッパーデッキ上に配置される荷積み/荷下ろしパイプライン73は、適切なコネクターの方式によって、海上または港湾ターミナルに結合されることができる。
【0076】
図7は、荷積みおよび荷下ろしステーション75、海底ダクト76、および陸上貯蔵設備77を含む会場ターミナルを示す。荷積みおよび荷下ろしステーション75は、可動アーム74と、可動アーム74を支持するタワー78とを含む固定式海上設備である。可動アーム74は、荷積み/荷下ろしパイプライン73に接続できる、断熱フレキシブルパイプ79の束を持つ。配向できる可動アーム74は、全てのメンブレンタンカーの様式に適応する。タワー78の内部には、非図示のリンクダクトが伸びる。荷積みおよび荷下ろしステーション75は、陸上貯蔵設備77からメンブレンタンカー70への荷積み、およびメンブレンタンカー70から陸上貯蔵設備77への荷下ろしを可能にする。陸上貯蔵設備77は、液化ガス貯蔵タンク80と、海底ダクト76によって荷積みおよび荷下ろしステーション75に連結されるリンクダクト81とを含む。海底ダクト76は、例えば5キロメートルのような長距離をわたって、荷積みおよび荷下ろしステーション75および陸上貯蔵設備77の間の液化ガスの移送を可能にする。これにより、荷積みおよび荷下ろしの作業の間において、メンブレンタンカー70を海岸から遠く離れた場所に保つことが可能である。
【0077】
液化ガスの移送に必要な圧力を発生させるために、船舶70に埋め込まれたポンプ、および/または陸上貯蔵設備77、および/または荷積みおよび荷下ろしステーション75に装備されるポンプは、実装されている。
【0078】
本発明は、いくつかの特定の実施形態に関連して説明してきたが、本発明がそれらに決して限定されるものではなく、条件を満たす限り、説明された手段のすべての技術的等価物およびそれらの組み合わせは、本発明の範囲内に包含されることは明らかである。
【0079】
「含む(comprise)」又は「備える(include)」の用語及びこれらの活用形の使用は、請求項に記載されたものに加えて、他の要素又は他の工程の存在を除外するものではない。
【0080】
各請求項において、括弧内の参照符号は、請求項の限定を構成するものとして理解されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】