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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109556
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】データ処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04845 20220101AFI20240806BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20240806BHJP
   G09G 5/373 20060101ALI20240806BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20240806BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
G06F3/04845
G06T1/00 200E
G06T1/00 200D
G09G5/373 100
G09G5/373 200
G09G5/37 600
G09G5/02 B
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024061681
(22)【出願日】2024-04-05
(62)【分割の表示】P 2022553453の分割
【原出願日】2021-04-27
(31)【優先権主張番号】P 2020163270
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110003993
【氏名又は名称】弁理士法人野口新生特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】澤田 隆二
(72)【発明者】
【氏名】山本 周平
(72)【発明者】
【氏名】大野 剛士
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数の画像データの取り扱いを容易にして、作業者の作業負担を軽減する、データ処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理装置2及び情報表示装置4を備えたデータ処理システムであって、前記情報処理装置2は、前記データ処理システム1に登録された画像データを保持する登録データ保持部10と、前記画像データを表示するための同じ大きさの複数の画像表示領域を含む表示画面を前記情報表示装置に表示するように構成された画面表示部12と、前記登録データ保持部10に保持されている前記画像データのうち任意に選択された複数の画像データを前記表示画面の前記画像表示領域にそれぞれ表示するように構成された画像表示部14と、を備え、前記画像表示部14は、ユーザによる操作に基づき、前記表示画面の前記画像表示領域に表示している前記複数の画像データの拡大・縮小率を連動して変更するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置及び情報表示装置を備えたデータ処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記データ処理システムに登録された画像データを保持する登録データ保持部と、
前記画像データを表示するための同じ大きさの複数の画像表示領域を含む表示画面を前記情報表示装置に表示するように構成された画面表示部と、
前記登録データ保持部に保持されている前記画像データのうち任意に選択された複数の画像データを前記表示画面の前記画像表示領域にそれぞれ表示するように構成された画像表示部と、を備え、
前記画像表示部は、ユーザによる操作に基づき、前記表示画面の前記画像表示領域に表示している前記複数の画像データの拡大・縮小率を連動して変更するように構成されている、データ処理システム。
【請求項2】
前記画像表示部は、ユーザによる操作に基づき、前記表示画面の前記画像表示領域に表示している前記複数の画像データの色調を一括して変更するように構成されている、請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項3】
前記画像表示部は、前記表示画面の前記画像表示領域に表示している前記複数の画像データのうち任意に選択された前記画像データの表示部分を、ユーザによる操作に基づいて個別に変更するように構成されている、請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、
複数の前記画像表示領域にそれぞれ表示されている各画像データ上に複製領域を示す同じ大きさの複製枠を表示し、ユーザによる操作に基づき、各画像データの前記複製枠内の領域の画像をそれぞれ複製するように構成された画像複製部と、
前記画像複製部による各領域の複製画像を保持するように構成された複製画像保持部と、
前記複製画像保持部により保持されている前記複製画像を前記表示画面内の所定の領域に表示するように構成された複製画像表示部と、をさらに備えている、請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項5】
前記画像複製部は、ユーザによる操作に基づき、前記各画像データ上に表示されている前記複製枠の大きさを連動して変更するように構成されている、請求項4に記載のデータ処理システム。
【請求項6】
前記画像複製部は、前記各画像データ上に表示された前記複製枠のうちユーザにより指定された前記複製枠の前記画像データ上における位置を、ユーザによる操作に基づいて個別に変更するように構成されている、請求項4に記載のデータ処理システム。
【請求項7】
前記登録データ保持部は、前記画像データを当該画像データのスケール情報とともに保持するように構成されており、
前記情報処理装置は、
前記画像表示領域に表示されている画像データの拡大・縮小率及び当該画像データのスケール情報を用いて当該画像データのスケールバーを作成し表示するように構成されたスケールバー表示部をさらに備えている、請求項1に記載のデータ処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像データを用いた研究や実験を試料にまとめる際、複数の画像データを同じ拡大・縮小率、かつ同じサイズに加工し、それらにスケールバーを付した状態で並べて配置するという作業が多く発生する。その際、画像データのサイズ変更、トリミング、スケールバーの作成及び画像への添付といった作業は個々の画像に対して行なう必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のように、複数の画像データの加工を個別に行なう作業は煩雑であり、一部の画像データの拡大・縮小率を間違うなどのミスも発生し得る。
【0004】
本発明は、複数の画像データの取り扱いを容易にして、作業者の作業負担を軽減することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るデータ処理システムは、情報処理装置及び情報表示装置を備えたデータ処理システムであって、前記情報処理装置は、前記データ処理システムに登録された画像データを保持する登録データ保持部と、前記画像データを表示するための同じ大きさの複数の画像表示領域を含む表示画面を前記情報表示装置に表示するように構成された画面表示部と、前記登録データ保持部に保持されている前記画像データのうち任意に選択された複数の画像データを前記表示画面の前記画像表示領域にそれぞれ表示するように構成された画像表示部と、を備え、前記画像表示部は、ユーザによる操作に基づき、前記表示画面の前記画像表示領域に表示している前記複数の画像データの拡大・縮小率を連動して変更するように構成されている。
【0006】
すなわち、本発明のデータ処理システムでは、予め登録された画像データのうちユーザにより任意に選択された複数の画像データが所定の表示画面上に同時に表示され、表示画面上に表示されている画像データの拡大・縮小率をユーザが一括して変更することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るデータ処理システムによれば、予め登録された画像データのうちユーザにより任意に選択された複数の画像データが所定の表示画面上に同時に表示され、表示画面上に表示されている画像データの拡大・縮小率をユーザが一括して変更することができるので、複数の画像データの拡大・縮小率を個別に変更する必要がなく、複数の画像データの取り扱いが容易であり、作業者の作業負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】データ処理システムの一実施例を示すブロック図である。
図2】同実施例における画像表示動作の一例を示すフローチャートである。
図3】同実施例における表示画像の大きさの変更動作の一例を示すフローチャートである。
図4】同実施例における表示画像の色調の変更動作の一例を示すフローチャートである。
図5】同実施例における画像の表示部分の変更動作の一例を示すフローチャートである。
図6】同実施例における画像の複製に関する一連の動作の一例を示すフローチャートである。
図7】同実施例における複製枠の大きさの変更動作の一例を示すフローチャートである。
図8】同実施例における複製枠の位置の変更動作の一例を示すフローチャートである。
図9】同実施例におけるスケールバーの表示に関する一連の動作の一例を示すフローチャートである。
図10】同実施例における表示画面の一例である。
図11】複製画像上にスケールバーが表示された一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明に係るデータ処理システムの一実施例について説明する。
【0010】
図1に、データ処理システムの概略的構成を示す。
【0011】
データ処理システム1は情報処理装置2及び情報表示装置4を備えている。情報処理装置2は、顕微鏡6により取得された複数の画像データを取り込んで所定の処理を行なう機能を有するものである。情報処理装置2は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどの情報記憶媒体、及びCPU(中央演算装置)を有する電子回路を備えたコンピュータ装置(例えば、パーソナルコンピュータ)であって、後述する各機能を実現するためのコンピュータプログラムが導入されたものである。情報表示装置4は情報処理装置2と通信可能に接続されたディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)である。
【0012】
情報処理装置2は、データ登録部8、登録データ保持部10、画面表示部12、画像表示部14、画像複製部16、複製画像保持部18、複製画像表示部20及びスケールバー表示部22を備えている。データ登録部8、画面表示部12、画像表示部14、画像複製部16、複製画像表示部20及びスケールバー表示部22は、情報処理装置2に導入されている所定のコンピュータプログラムがCPUによって実行されることで実現される機能である。登録データ保持部10及び複製画像保持部18は、情報処理装置2内の情報記憶媒体の一部の記憶領域によって実現される機能である。
【0013】
データ登録部8は、顕微鏡6によって取得された画像のデータ及び/又はそのような顕微鏡画像を解析して得られた画像のデータを、その画像のスケール情報(例えば、1ピクセル当たり~μm)とともに登録する。登録データ保持部10は、データ登録部8により登録された画像データを保持する。
【0014】
このデータ処理システム1は、画面表示部12、画像表示部14、画像複製部22、複製画像保持部16、複製画像表示部20及びスケールバー表示部22の各機能により、登録データ保持部10に保持されている画像のうち任意に選択された複数の画像データの加工を一括して実行することができるようになっている。以下において、図2図9のフローチャートと図10の表示画面の図を参照しながら、このデータ処理システム1が備える機能について説明する。
【0015】
(画像表示)
例えば、登録されている画像データの加工を開始する指示が入力されたときに、画面表示部12が、図10に示されているような表示画面を情報表示装置4に表示する(図2:ステップ101)。表示画面には、画像を表示するための複数の画像表示領域が複数設けられており、各画像表示領域に表示させるべき画像データをユーザが選択すると(図2:ステップ102)、画像表示部14がユーザにより選択された画像データを表示画面の画像表示領域に表示する(図2:ステップ103)。これにより、ユーザによって選択された複数の画像が同一画面上に表示される。
【0016】
(画像の拡大・縮小)
表示画面の複数の画像表示領域に画像が表示されている状態で、ユーザが画像を拡大・縮小する操作を行なうと(図3:ステップ201)、画像表示部14が、各画像表示領域に表示されているすべての画像の拡大・縮小率を連動して変更する(図3:ステップ202)。
【0017】
図10の例では、画像の拡大率を変更するスライダーが表示画面の最上部左端に設けられており、ユーザがマウス等を用いてこのスライダーを操作すると、各画像表示領域に表示されているすべての画像の拡大・縮小率が一括して変更される。なお、画像の拡大・縮小率の変更は、スライダーの操作に限定されず、数値の入力、マウスのスクロールなどによって実行できるように構成されていてもよい。
【0018】
(画像の色調変更)
表示画面の複数の画像表示領域に画像が表示されている状態で、ユーザが画像の色調を変更する操作を行なうと(図4:ステップ301)、画像表示部14が、各画像表示領域に表示されているすべての画像の色調を一括して変更する(図4:ステップ302)。
【0019】
図10の例では、色調を変更するチェックボックスが表示画面の最上部中央に設けられており、ユーザがそのチェックボックスにチェックを入れることによって各画像表示領域に表示されているすべての画像の色調が一括して変更される。この例では、色調をグレースケールに変更するための操作部(チェックボックス)が設けられているが、グレースケールに限らず、白黒二階調などの他の色調に変更するための操作部が設けられていてもよい。
【0020】
(画像の表示部分の変更)
表示画面の複数の画像表示領域に画像が表示されている状態で、ユーザが、画像表示領域に表示されている画像の中から任意の画像を選択し(図5:ステップ401)、表示部分を変更する操作を行なうと(図5:ステップ402)、画像表示部14が、選択されている画像において画像表示領域に表示される部分を変更する(図5:ステップ403)。画像表示領域に表示される画像の部分を変更する操作としては、選択した画像上でのマウスのドラッグ、キー入力などによる表示画像のスライドなどが挙げられる。
【0021】
(画像の複製)
画像複製部16は、表示画面の画像表示領域に表示されているすべての画像上に同じ大きさの複製枠を表示する(図6:ステップ501)。各画像上に表示されている複製枠の大きさ及び位置は、ユーザが任意に変更し調整することができる(図6:ステップ502)。複製枠の大きさ及び位置の変更については後述する。複製枠の大きさ及び位置が調整された後、ユーザが複製すべき画像を選択すると(図6:ステップ503)、画像複製部16は、ユーザにより選択された画像上の複製枠内の画像を複製し(図6:ステップ504)、複製した画像を複製画像保持部18に保持させる(図6:ステップ505)。複製画像表示部20は、複製画像保持部18に保持された画像を表示画面の所定の表示領域に表示する(図6:ステップ506)。
【0022】
図10の例では、各画像表示領域の左下に画像複製ボタンが設けられ、さらにその下方に複製画像表示領域が設けられている。ユーザが任意の画像表示領域の左下の画像複製ボタンを押すと、その画像表示領域の画像上の複製枠内の画像が複製され、当該画像表示領域の下方の複製画像表示領域に複製された画像が表示される。
【0023】
さらに、図10の例では、画像複製ボタンの横に画像を出力するボタンが設けられており、このボタンを押すことにより、複製画像をこのデータ処理システム1を構築しているソフトウェアとは別のソフトウェア(例えば、Windows(登録商標)の機能の1つであるクリップボード)に出力することができる。出力対象の複製画像は、複製画像表示領域に表示されている複製画像に限らず、画像表示領域に表示されている画像の直接的な複製画像であってもよい。
【0024】
(複製枠の大きさの変更)
画像表示領域の各画像上に複製枠が表示されている状態で、ユーザが複製枠の大きさを変更する操作を行なうと(図7:ステップ601)、画像複製部16は、表示されているすべての複製枠の大きさを連動して変更する(図7:ステップ602)。すなわち、表示画面に同時に表示された複数の画像上の複製枠の大きさは互いに同一である。
【0025】
図10の例では、表示画面の上部に、複製枠の大きさを指定するための入力部が設けられており、ユーザはこの入力部に入力する数値等の情報によって、すべての複製枠の大きさを一括で操作することができる。
【0026】
(複製枠の位置の変更)
画像表示領域の各画像上に複製枠が表示されている状態で、ユーザが位置を調整したい複製枠を選択してその位置を変更させる操作を行なうと(図8:ステップ701、702)、画像複製部16が、選択されている複製枠の位置を変更する(図8:ステップ703)。複製枠の位置を変更する操作としては、マウスによるドラッグ、キー入力による複製枠のスライド操作が挙げられる。
【0027】
(スケールバーの表示)
表示画面の画像表示領域に画像が表示されている状態で、ユーザがスケールバーを表示する操作を行なうと(図9:ステップ801)、スケールバー表示部22は、登録データ保持部10に保持されている各画像のスケール情報(1ピクセル当たり~μm)及び各画像の現在の拡大・縮小率を用いて、表示中の画像のスケールを計算し(図9:ステップ802)、所定の大きさのスケールバーを作成する(図9:ステップ803)。そして、各画像上の所定の位置に作成したスケールバーを表示する(図9:ステップ804)。
【0028】
スケールバーの表示は、画像表示領域に表示されている画像だけでなく、複製画像表示領域に表示されている複製画像に対しても適用することができる。スケールバーの大きさは、対象画像の大きさに応じて決定される。例えば、スケールバーの最も大きい位の数が1又は5(例えば、10μm、50μm、100μmなど)のいずれかになるように設定されており、対象となる画像の幅の半分以下となる長さのうちで最大となる大きさのスケールバーが各画像に表示されるように、各画像に適したスケールバーの大きさが計算によって求められる。
【0029】
図10の例では、表示画面の上部中央付近にスケールバーの表示/非表示を切り替えるチェックボックスが設けられており、ユーザがこのチェックボックスにチェックを入れることで、表示中の各画像の所定の位置に、図11に例示されるようなスケールバーが表示される。なお、スケールバーは、ユーザがスケールバーを表示させるようにチェックボックスにチェックを入れたときに作成されてもよいし、画像表示領域に画像が表示された段階で作成されていてもよい。
【0030】
なお、以上において説明した実施例は、本発明に係るデータ処理システムの実施形態の一例に過ぎず、本発明に係るデータ処理システムの実施形態は以下に示す通りである。
【0031】
本発明に係るデータ処理システムの一実施形態は、情報処理装置及び情報表示装置を備えたデータ処理システムであって、前記情報処理装置は、前記データ処理システムに登録された画像データを保持する登録データ保持部と、前記画像データを表示するための同じ大きさの複数の画像表示領域を含む表示画面を前記情報表示装置に表示するように構成された画面表示部と、前記登録データ保持部に保持されている前記画像データのうち任意に選択された複数の画像データを前記表示画面の前記画像表示領域にそれぞれ表示するように構成された画像表示部と、を備え、前記画像表示部は、ユーザによる操作に基づき、前記表示画面の前記画像表示領域に表示している前記複数の画像データの拡大・縮小率を連動して変更するように構成されている。
【0032】
上記一実施形態の第1態様では、前記画像表示部は、ユーザによる操作に基づき、前記表示画面の前記画像表示領域に表示している前記複数の画像データの色調を一括して変更するように構成されている。このような態様により、ユーザは複数の画像の色調を個別に変更する必要がなく、色調の変更に関する作業負担が軽減される。
【0033】
上記一実施形態の第2態様では、前記画像表示部は、前記表示画面の前記画像表示領域に表示している前記複数の画像データのうち任意に選択された前記画像データの表示部分を、ユーザによる操作に基づいて個別に変更するように構成されている。このような態様により、画像データに写っている範囲のうちユーザが使用したい部分を画像データごとに選ぶことができる。この第2態様は上記第1態様と組み合わせることができる。
【0034】
上記一実施形態の第3態様では、前記情報処理装置は、複数の前記画像表示領域にそれぞれ表示されている各画像データ上に複製領域を示す同じ大きさの複製枠を表示し、ユーザによる操作に基づき、各画像データの前記複製枠内の領域の画像をそれぞれ複製するように構成された画像複製部と、前記画像複製部による各領域の複製画像を保持するように構成された複製画像保持部と、前記複製画像保持部により保持されている前記複製画像を前記表示画面内の所定の領域に表示するように構成された複製画像表示部と、をさらに備えている。このような態様により、画像表示領域に表示されている各画像データのうち複製したい部分を任意に複製することができるとともに、複製された画像をユーザが確認することができる。この第3態様は上記第1態様及び/又は第2態様と組み合わせることができる。
【0035】
上記第3態様において、前記画像複製部は、ユーザによる操作に基づき、前記各画像データ上に表示されている前記複製枠の大きさを連動して変更するように構成されている。このような態様により、ユーザは、複数の画像データのそれぞれの部分的な画像を同じ大きさで複製することができる。これにより、複製された画像を比較するような資料を作成するような場合に、複数の複製画像のサイズを個別に調整する必要がなく、ユーザの作業負担が軽減される。
【0036】
また、上記第3態様において、前記画像複製部は、前記各画像データ上に表示された前記複製枠のうちユーザにより指定された前記複製枠の前記画像データ上における位置を、ユーザによる操作に基づいて個別に変更するように構成されている。これにより、ユーザは各画像データにおいて複製する部分の位置を画像データごとに調整することができる。
【0037】
上記一実施形態の第4態様では、前記登録データ保持部は、前記画像データを当該画像データのスケール情報とともに保持するように構成されており、前記情報処理装置は、前記画像表示領域に表示されている画像データの拡大・縮小率及び当該画像データのスケール情報を用いて当該画像データのスケールバーを作成し表示するように構成されたスケールバー表示部をさらに備えている。これにより、各画像表示領域に表示されている画像に適したスケールバーが自動的に作成されて表示されるので、ユーザが画像ごとにスケールバーを作成して添付する必要がなく、ユーザの作業負担が軽減される。この第4態様は上記第1態様、第2態様及び/又は第3態様と組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 データ処理システム
2 情報処理装置
4 情報表示装置
6 顕微鏡
8 データ登録部
10 登録データ保持部
12 画面表示部
14 画像表示部
16 画像複製部
18 複製画像保持部
20 複製画像表示部
22 スケールバー表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11