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特開2024-109791在庫およびプロファイル情報を安全管理するための方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109791
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】在庫およびプロファイル情報を安全管理するための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240806BHJP
   G06Q 10/087 20230101ALI20240806BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q10/087
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024083710
(22)【出願日】2024-05-23
(62)【分割の表示】P 2022565807の分割
【原出願日】2021-04-27
(31)【優先権主張番号】63/016,413
(32)【優先日】2020-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】522419458
【氏名又は名称】リングイット、インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【弁理士】
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】サスマン、アンドリュー、ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ムーア、グレゴリー、エム.
(72)【発明者】
【氏名】ディロン、パメラ
(72)【発明者】
【氏名】ディロン、スティーブン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】消耗品の生産業者、小売業者、販売業者により利用される在庫及び顧客関係管理システムのための方法及びシステムを提供する。
【解決手段】在庫データを安全管理するシステムは、1以上のチャネルに関連付けられた製品情報を保持する製品情報データ記憶装置と、各チャネルにおける消費者及び製品間の相互作用イベント情報を保持する消費者プロファイルデータ記憶装置と、チャネル管理者ユーザーインターフェースと、を含み、ユーザーインターフェースを介して第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから消費者の識別子を受信し、第1のチャネルの在庫にある製品を特定し、消費者プロファイルデータを使用して、在庫にある製品に関する製品推奨情報を生成する。少なくとも、消費者の一部及び製品の一部は複数のチャネルに亘って集合的な供給業者情報のみが共有され、消費者の個人情報へのアクセスを許可されていない場合は、個人情報を共有しない。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品在庫を管理する方法であって、
プロセッサによりプログラミング命令を実行する工程であって、前記プロセッサは管理システムに含まれるものであり、当該プログラミング命令は、前記プロセッサに、
チャネル管理者ユーザーインターフェースを生成し、表示装置に前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを出力させる工程であって、前記管理システムは、前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを介して、複数のチャネルのうちの第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから、第1の製品の新規製品リストに関するデータを受信するものである、前記生成および出力する工程と、
複数の製品の在庫情報を有する製品情報データ記憶装置にアクセスする工程であって、各製品は前記複数のチャネルのうちの1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられているものである、前記アクセスする工程と、
前記新規製品リストに関するデータと意味的に一致する関連データを有する候補製品について、前記製品情報データ記憶装置を検索する工程と、
前記新規製品リストに関するデータと意味的に一致する関連データを有する候補製品を特定した際に、前記新規製品リストの1若しくはそれ以上のフィールドに前記候補製品に関するデータを自動入力する工程と、
前記候補製品に関するデータを有する前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する工程であって、前記新規製品リストは、前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報に関連付けられているものである、前記保存する工程と、
前記新規製品リストをユーザーに表示する際に、
前記ユーザーが前記第1のチャネルに加入している場合、前記ユーザーに前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報をともに表示する工程と、
前記ユーザーが前記第1のチャネルに加入していない場合、前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報を提供する代わりに、前記ユーザーが加入している異なるチャネルに関するチャネル固有情報を提供する工程と
を実行させるものである、前記プログラミング命令を実行する工程を有する、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報に関連付けられた前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する工程は、
前記第1の製品を第1の供給業者に一意に関連付ける、前記第1の製品の供給業者IDを特定する工程と、
前記新規製品リストに関するデータ内の供給業者固有フィールドとプラットフォームデータフィールドとを相関させるマッピングIDを割り当てる工程であって、
前記供給業者固有フィールドは、前記第1の供給業者に固有のデータを含むものであり、
前記プラットフォームデータフィールドは、前記第1の供給業者に固有ではない前記第1の製品に関する情報を含むものである、
前記割り当てる工程と、
前記新規製品リストを保存する際に、前記マッピングIDおよび前記供給業者IDを前記新規製品リストに含める工程と
を有する、方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法において、さらに、
前記マッピングIDを使用して、前記製品情報データ記憶装置において前記第1の供給業者に固有の製品の供給業者固有データセットを特定する工程と、
前記第1の供給業者に対して、前記マッピングIDに関連付けられていないデータへのアクセスを付与することなく、前記供給業者固有データセット内のデータへのアクセスを付与する工程と
を有する、方法。
【請求項4】
請求項2記載の方法において、さらに、
前記第1のチャネルのチャネルIDを特定する工程と、
前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する際に、前記チャネルIDを前記新規製品リストに含める工程と、
前記第1のチャネルに加入しているユーザーに応答して、当該ユーザーに前記第1のチャネル内の別の製品に関する製品リスト情報を表示する工程と
を有する、方法。
【請求項5】
請求項2記載の方法において、前記マッピングIDを割り当てる工程は、前記第1の供給業者のための前記第1のチャネルに既に割り当てられたマッピングIDを使用する工程を有する、方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法において、さらに、
前記新規製品リストを前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報に関連付ける工程の前に、当該チャネル固有情報を前記製品情報データ記憶装置からではなく、外部情報源から取得する工程を有する、方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、前記新規製品リストに関するデータを受信する工程は、
前記第1の製品の画像を受信する工程と、
前記画像内の前記第1の製品のラベルを取り囲む境界ボックスを画定する工程と、
認識モデルを適用して、前記境界ボックス内にある前記画像の一部分から製品表示を抽出する工程と
を有する、方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、さらに、
前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する工程の前に、
前記チャネル管理者ユーザーインターフェースのユーザーから、前記新規製品リストの前記1若しくはそれ以上のフィールドについての承諾または訂正を受信する工程を有する、方法。
【請求項9】
製品在庫を管理する方法であって、
プロセッサによりプログラミング命令を実行する工程であって、前記プロセッサは管理システムに含まれるものであり、当該プログラミング命令は、前記プロセッサに、
チャネル管理者ユーザーインターフェースを生成し、表示装置に前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを出力させる工程であって、
前記管理システムは、前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを介して、複数のチャネルのうちの第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから、第1の製品の新規製品リストに関するデータを受信するものであり、
前記データは、前記第1の製品の製品表示を含むものである、
前記生成および出力する工程と、
複数の製品の在庫情報を有する製品情報データ記憶装置にアクセスする工程であって、各製品は前記複数のチャネルのうちの1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられているものである、前記アクセスする工程と、
前記第1の製品の製品表示および分類器を使用して、前記製品情報データ記憶装置を検索し、前記第1の製品の製品表示と一致する可能性が高い識別情報を有する在庫製品を特定する工程と、
前記第1の製品の製品表示と一致する可能性が高い識別情報を有する在庫製品を特定した際に、前記新規製品リストの1若しくはそれ以上のフィールドに前記在庫製品に関するデータを自動入力する工程と、
前記在庫製品に関するデータを有する前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する工程であって、前記新規製品リストは、前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報に関連付けられているものである、前記保存する工程と、
前記新規製品リストをユーザーに表示する際に、
前記ユーザーが前記第1のチャネルに加入している場合、前記ユーザーに前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報をともに表示する工程と、
前記ユーザーが前記第1のチャネルに加入していない場合、前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報を提供する代わりに、前記ユーザーが加入している異なるチャネルに関するチャネル固有情報を提供する工程と
を実行させるものである、前記プログラミング命令を実行する工程を有する、方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記新規製品リストに関するデータを受信する工程は、
前記第1の製品の画像を受信する工程と、
前記画像内の前記第1の製品のラベルを取り囲む境界ボックスを画定する工程と、
認識モデルを適用して、前記境界ボックス内にある前記画像の一部分から前記製品表示を抽出する工程と
を有する、方法。
【請求項11】
請求項9記載の方法において、
前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報に関連付けられた前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する工程は、
前記第1の製品を第1の供給業者に一意に関連付ける、前記第1の製品の供給業者IDを特定する工程と、
前記新規製品リストに関するデータ内の供給業者固有フィールドとプラットフォームデータフィールドとを相関させるマッピングIDを割り当てる工程であって、
前記供給業者固有フィールドは、前記第1の供給業者に固有のデータを含むものであり、
前記プラットフォームデータフィールドは、前記第1の供給業者に固有ではない前記第1の製品に関する情報を含むものである、
前記割り当てる工程と、
前記新規製品リストを保存する際に、前記マッピングIDおよび前記供給業者IDを前記新規製品リストに含める工程と
を有する、方法。
【請求項12】
請求項11記載の方法において、さらに、
前記マッピングIDを使用して、前記製品情報データ記憶装置において前記第1の供給業者に固有の製品の供給業者固有データセットを特定する工程と、
前記第1の供給業者に対して、前記マッピングIDに関連付けられていないデータへのアクセスを付与することなく、前記供給業者固有データセット内のデータへのアクセスを付与する工程と
を有する、方法。
【請求項13】
請求項11記載の方法において、さらに、
前記第1のチャネルのチャネルIDを特定する工程と、
前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する際に、前記チャネルIDを前記新規製品リストに含める工程と、
前記第1のチャネルに加入しているユーザーに応答して、当該ユーザーに前記第1のチャネル内の別の製品に関する製品リスト情報を表示する工程と
を有する、方法。
【請求項14】
請求項11記載の方法において、前記マッピングIDを割り当てる工程は、前記第1の供給業者のための前記第1のチャネルに既に割り当てられたマッピングIDを使用する工程を有する、方法。
【請求項15】
請求項11記載の方法において、さらに、
前記新規製品リストを前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報に関連付ける工程の前に、当該チャネル固有情報を前記製品情報データ記憶装置からではなく、外部情報源から取得する工程を有する、方法。
【請求項16】
請求項11記載の方法において、さらに、
前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する工程の前に、
前記チャネル管理者ユーザーインターフェースのユーザーから、前記新規製品リストの前記1若しくはそれ以上のフィールドについての承諾または訂正を受信する工程を有する、方法。
【請求項17】
記憶装置であって、
プロセッサにより実行されるプログラミング命令を含み、
前記プロセッサは管理システムに含まれるものであり、当該プログラミング命令は、前記プロセッサに、
チャネル管理者ユーザーインターフェースを生成し、表示装置に前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを出力させる工程であって、前記管理システムは、前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを介して、複数のチャネルのうちの第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから、第1の製品の新規製品リストに関するデータを受信するものである、前記生成および出力する工程と、
複数の製品の在庫情報を有する製品情報データ記憶装置にアクセスする工程であって、各製品は前記複数のチャネルのうちの1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられているものである、前記アクセスする工程と、
候補製品について前記製品情報データ記憶装置を検索する工程であって、この工程は、
前記新規製品リストに関するデータと意味的に一致する関連データを有する在庫製品を検索する工程、または、
前記第1の製品の製品表示および分類器を使用して、前記製品情報データ記憶装置内において前記第1の製品の製品表示と一致する可能性が高い識別情報を有する在庫製品を特定する工程、
により実行されるものである、前記検索する工程と、
前記候補製品を特定した際に、前記新規製品リストの1若しくはそれ以上のフィールドに前記候補製品に関するデータを自動入力する工程と、
前記候補製品に関するデータを有する前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する工程であって、前記新規製品リストは、前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報に関連付けられているものである、前記保存する工程と、
前記新規製品リストをユーザーに表示する際に、
前記ユーザーが前記第1のチャネルに加入している場合、前記ユーザーに前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報をともに表示する工程と、
前記ユーザーが前記第1のチャネルに加入していない場合、前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報を提供する代わりに、前記ユーザーが加入している異なるチャネルに関するチャネル固有情報を提供する工程と
を実行させるものである、記憶装置。
【請求項18】
請求項17記載の記憶装置において、
前記第1のチャネルに関するチャネル固有情報に関連付けられた前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存するための命令は、
前記第1の製品を第1の供給業者に一意に関連付ける、前記第1の製品の供給業者IDを特定するための命令と、
前記新規製品リストに関するデータにおける供給業者固有フィールドとプラットフォームデータフィールドとを相関させるマッピングIDを割り当てるための命令であって、
前記供給業者固有フィールドは、前記第1の供給業者に固有のデータを含むものであり、
前記プラットフォームデータフィールドは、前記第1の供給業者に固有ではない前記第1の製品に関する情報を含むものである、
前記割り当てるための命令と、
前記新規製品リストを保存する際に、前記マッピングIDおよび前記供給業者IDを前記新規製品リストに含めるための命令と
を有する、記憶装置。
【請求項19】
請求項18記載の記憶装置において、さらに、
前記マッピングIDを使用して、前記製品情報データ記憶装置において前記第1の供給業者に固有の製品の供給業者固有データセットを特定するための追加命令と、
前記第1の供給業者に対して、前記マッピングIDに関連付けられていないデータへのアクセスを付与することなく、前記供給業者固有データセット内のデータへのアクセスを付与するための追加命令と
を有する、記憶装置。
【請求項20】
請求項18記載の記憶装置において、さらに、
前記第1のチャネルのチャネルIDを特定するための追加命令と、
前記新規製品リストを前記製品情報データ記憶装置に保存する際に、前記チャネルIDを前記新規製品リストに含めるための追加命令と、
前記第1のチャネルに加入しているユーザーに応答して、当該ユーザーに前記第1のチャネル内の別の製品に関する製品リスト情報を表示するための追加命令と
を有する、記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2020年4月28日付で出願された米国特許仮出願第63/016,413号に対して優先権を主張するものであり、当該優先権出願の開示は、この参照によりその全体において本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書は、データ管理および配信システムにおいてデータ保護を維持するための方法およびシステムについて説明するものであり、具体的には、消耗品の生産業者、小売業者、販売業者により利用される在庫および顧客関係管理システムのための方法およびシステムについて説明する。
【0003】
製品の生産業者、販売業者、および小売業者が、様々な場所で在庫製品を特定および管理するのに役立つ多くの在庫管理システムが利用可能である。このようなシステムは、製品の入荷および保管管理に役立つが、実際の顧客や潜在的な顧客に対する製品の配信管理には一般的に有用ではない。顧客体験の管理については、顧客関係管理(CRM:customer relationship management)システムが別途利用される。しかしながら、CRMシステムは通常、顧客の連絡先情報および購入履歴を管理するのみであり、適切な顧客と在庫製品のマッチングには使用できない。
【0004】
さらに、CRMシステムは通常、小売店チェーン、ホテルまたはその他のホスピタリティチェーン若しくはグループ、またはレストランチェーン若しくはグループなどの単一の企業体または関連企業体のグループに限定されている。プライバシーおよびデータ保護上の懸念から、小売業者などの企業体がCRMや製品データを他の小売業者と共有することはない。また、販売業者および生産業者は、サプライチェーンに関連するデータを企業顧客に提供する場合、各顧客が他の顧客に関連するデータではなく、自社のデータのみに安全にアクセスすることができるように、通常、顧客ごとに個別のデータセットを作成する必要がある。したがって、CRMシステムは、特定の企業体のデータをファイアウォール内に維持するという点で安全であると考えられるが、データの特定の側面を十分に共有することができず、また、データに関連付けられた顧客または企業のプライバシーを合理的に維持しながら、供給業者と顧客との間に魅力的な結付きを形成することもできない。
【0005】
例えば、2019年7月9日付で出願され、2021年1月14日付で公開された米国特許出願公開第2021/0012281号明細書では、業者が複数のチャネルを利用してオンラインストアを維持する電子商取引の注文管理方法が開示されている。このシステムは、複数のチャネルおよび拠点の在庫情報有する在庫データベースを使用する。しかしながら、このようなシステムでは、各チャネル管理プログラムによって在庫の製品を明確に定義する必要がある。これにより各チャネル管理プログラムの在庫データの安全性は維持されるが、データ取り込みの処理速度が遅くなり、複数のチャネルによって取り扱われる製品についてチャネル固有のプロファイル記録を作成するために、大量の記憶容量を必要とし、また、システムおよびユーザーが複数のチャネル間で共有可能な非機密情報を利用することができない。
【0006】
さらに、政府の規制、(パンデミックなどの)健康上の理由、および安全上の問題により、消費者が製品在庫を物理的に見て回ることが制限される可能性がある現代においては、供給業者が消費者に推奨する製品を特定するのに役立つ技術的解決手段が必要とされており、このような解決手段は、在庫が大量であり、消費者の受注処理を行う各個人の記憶に依存することが実質的に可能でない場合、特に必要である。
【0007】
本明細書は、少なくとも上述した技術課題を解決することを目的とする、改良された在庫管理および顧客関係管理(CRM)方法およびシステムについて説明する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
様々な実施形態において、在庫管理システムが開示する。前記システムは、プロセッサと、製品情報データ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置とを含む在庫管理システムを含む。製品情報データ記憶装置は、様々な製品の在庫情報を含み、各製品は1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられている。前記システムはまた、消費者プロファイルデータ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置を含む。消費者プロファイルデータ記憶装置は、消費者および製品間の相互作用記録を保持し、各記録は、1若しくはそれ以上の製品に関する消費者購入情報またはその他の相互作用イベント情報、および製品評価情報を有し、チャネルのうちの1つに関連付けられている。前記システムはまた、プロセッサに、チャネル管理者ユーザーインターフェースを表示装置上に生成および出力させるように構成されたプログラミング命令を含むコンピュータ可読記憶装置を含み、前記システムは、前記プログラミング命令により、(i)第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから、消費者の識別子を受信する工程と、(ii)前記消費者プロファイルデータ記憶装置にアクセスして、前記消費者に関する保護されたプロファイルデータを読み出す工程であって、前記保護されたプロファイルデータは、前記第1のチャネルに対応するトークンに関連付けられた購入記録を有するが、別のチャネルに対応するトークンに関連付けられた製品相互作用記録のいずれも含まないものである、前記読み出す工程と、(iii)前記製品情報データ記憶装置にアクセスして、前記第1のチャネルの在庫にある製品を特定する工程と、(iv)前記保護されたプロファイルデータ、および1若しくはそれ以上の別のチャネルに対応するトークンに関連付けられたプロファイルデータの双方を含む消費者プロファイルデータを使用して、前記消費者に対する1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成する工程であって、前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報は、前記在庫にある1若しくはそれ以上の製品についての推奨情報である、前記生成する工程と、(v)前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報を前記表示装置上に出力する工程と、を実行する。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記保護されたプロファイルデータを前記表示装置に出力するプログラミング命令は、前記消費者に関する製品相互作用記録にある複数の製品の情報を表示する命令を含む。前記消費者プロファイルデータ記憶装置が前記消費者から受信した評価を保持している各製品について、前記システムは、その製品の情報とともに評価を表示することができる。前記消費者プロファイルデータ記憶装置が前記消費者から受信した評価を保持しない製品については、前記システムは、未評価製品について代理評価を生成し、当該代理評価を前記未評価製品の情報とともに表示する。
【0010】
前記システムは、前記消費者が前記未評価製品を購入した回数の関数を使用して前記代理評価を生成することができる。追加的または代替的に、前記システムは、前記消費者が前記未評価製品を購入した日付を使用して前記代理評価を生成することができる。追加的または代替的に、前記代理評価を生成するために、前記システムは、前記製品情報データ記憶装置にアクセスして前記未評価製品に関する複数の特徴値を読み出し、次に前記読み出された未評価製品に関する複数の特徴値が、前記消費者の嗜好モデルにおける1若しくはそれ以上の嗜好指標に対応するかどうかを決定することができ、前記嗜好モデルは、前記消費者の製品評価と複数の製品特徴との間の関連性を表す。追加的または代替的に、前記代理評価を生成するために、前記システムは、前記消費者による前記未評価製品との非購入の相互作用の指標(すなわち、デジタル信号)を供給業者から受信することができる。前記消費者が前記未評価製品と相互作用したことを指標が示すと決定された場合、当該製品に好ましい代理評価を割り当てる。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記システムはまた、前記プロセッサに、チャネル作成ユーザーインターフェースを表示装置上に生成および出力させるように構成された追加のプログラミング命令を含むことができる。前記チャネル作成ユーザーインターフェースを介して、前記システムは、ユーザーから、複数の在庫製品の製品情報を受信する。前記システムは、製品情報を受信した各在庫製品について、各在庫製品が前記製品情報データ記憶装置に格納済みであるかどうかを決定する。前記システムは、前記在庫製品が前記製品情報データ記憶装置に未格納である場合、前記在庫製品に関する製品情報を前記製品情報データ記憶装置に追加する。一方、前記在庫製品が前記製品情報データ記憶装置に格納済みである場合、前記製品情報データ記憶装置から追加の製品情報を前記ユーザーに提示して承諾または修正させ、前記ユーザーから確認を受信したとき、前記在庫製品に関する製品情報を含むように前記製品情報データ記憶装置を更新し、前記在庫製品を前記第1のチャネルと関連付ける。前記製品情報データ記憶装置を更新するために、前記システムは、前記在庫製品に関する記録を前記製品情報データ記憶装置に追加する。前記記録は、(i)前記第1のチャネルのチャネルIDと、(ii)前記第1のチャネルに関連付けられた供給業者のマッピングIDとを含み、このマッピングIDによって、前記記録内のデータ要素が前記製品情報データ記憶装置内のデータ要素フィールドに関連付けられる。前記システムはまた、前記在庫製品を、前記第1のチャネルのウェブサイト上の前記在庫製品のランディングページアドレスに関連付けることができる。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記システムは、前記在庫製品に関する製品情報を受信し、前記在庫製品が前記製品情報データ記憶装置にあるかどうかを決定する際に、前記在庫製品のうち少なくとも第1の製品について、(i)高解像度カメラに前記第1の製品を含む画像をキャプチャさせ、(ii)製品表示を含む前記第1の製品の部分の周囲に境界ボックスを定義し、(iii)認識モデルを前記画像に適用して、前記境界ボックス内にある画像の部分から製品表示を抽出し、(iv)分類器を使用して、前記製品情報データ記憶装置が、前記製品表示と一致する可能性が高い識別情報を有する在庫製品を含むかどうかを決定する。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記システムは、前記プロセッサに、顧客選択マネージャーを生成および出力させるように構成された追加のプログラミング命令を含む。前記システムは、前記顧客選択マネージャーにより、前記ユーザーインターフェースを介して消費者の選択を受信する。前記システムはまた、前記ユーザーインターフェースを介して1若しくはそれ以上の製品選択基準を受信する。次に、前記システムは、前記保護されたプロファイルデータ、および前記1若しくはそれ以上の別のチャネルに対応するトークンに関連付けられたプロファイルデータの双方を含む前記消費者プロファイルデータを使用して、前記消費者に対する1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成する。前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報は、前記選択基準を満たす在庫製品に関する。次に、前記システムは、前記消費者に対する前記製品推奨情報を含むメッセージを自動的に生成し、前記メッセージを前記消費者に送信する。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記システムは、前記プロセッサに、顧客選択マネージャーを生成および出力させるように構成された追加のプログラミング命令を含む。前記システムは、前記顧客選択マネージャーにより、前記ユーザーインターフェースを介して製品の選択を受信し、前記消費者プロファイルデータにアクセスして前記第1のチャネルに関連付けられた1若しくはそれ以上の消費者を特定する。前記システムは、前記特定された消費者の各々について、製品に対する予測評価を生成する。前記システムは、前記特定された消費者の中から、予測評価が閾値を超える消費者のグループを選択する。次に、前記システムは、前記消費者のグループについて特定された製品に関する情報を含むメッセージを自動生成し、前記メッセージを前記消費者のグループに送信する。
【0015】
いくつかの実施形態において、前記システムは、前記消費者に対して1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成する際に、前記消費者が第1の製品カテゴリの製品を要求したことを決定する。次に、前記システムは、第2の製品カテゴリを特定し、前記要求された製品の1若しくはそれ以上の属性および前記保護されたプロファイルデータを使用して、前記在庫から、前記第2の製品カテゴリの1若しくはそれ以上の製品を選択する。次に、システムは、前記選択した1若しくはそれ以上の製品を前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報に含める。
【0016】
いくつかの実施形態において、前記システムは、前記製品情報データ記憶装置にアクセスして、前記第1のチャネルの在庫にある製品を特定する際に、前記第1のチャネルのチャネルIDを特定する。次に、前記システムは、前記製品情報データ記憶装置から、前記第1のチャネルのチャネルIDに関連付けられた製品データ記録を抽出する一方で、別のチャネルIDに関連付けられた製品データ記録のいずれについても抽出しない。
【0017】
任意選択的に、前記システムは、前記第1のチャネルの在庫にある製品を特定するために、前記第1のチャネルのチャネルIDを特定し、前記製品情報データ記憶装置から、前記第1のチャネルのチャネルIDに関連付けられた製品データ記録を抽出する一方で、別のチャネルIDに関連付けられた製品データ記録のいずれについても抽出しない。
【0018】
任意選択的に、前記チャネル管理者ユーザーインターフェースは、1若しくはそれ以上のアクチュエータを有するチャネルコレクションユーザーインターフェースを含むことができ、これにより前記システムは、ユーザーから前記第1のチャネルの定義を受信することができ、この定義は、1若しくはそれ以上の小売業者の立地を有する。前記システムはまた、前記第1のチャネルから入手可能な製品のコレクションの定義を受信することができる。前記製品のコレクションの定義は、製品説明フィールドから受信した製品説明情報と、前記製品のコレクションに対する1若しくはそれ以上のアクセス制限とを有する。
【0019】
任意選択的に、前記システムはまた、複数の供給業者の各々からのデータフィードを介して取り扱い製品の在庫情報を受信することができる。前記システムは、前記製品情報データ記憶装置内の前記供給業者に関連付けられた各製品に関する前記抽出された在庫情報を含むように前記製品情報データ記憶装置を更新することができる。前記システムは、意味的同義語を使用して、前記データフィード内の複数のデータフィールドの各々を前記製品情報データ記憶装置内のシステムフィールドに一致する事前定義されたフィールドマッピングにマッピングすることにより、各データフィードから前記在庫情報を抽出することができる。次に、前記システムは、前記マッピングされたデータフィールドの各々からデータを抽出し、前記抽出されたデータを一致するシステムフィールドに保存することができる。
【0020】
別の実施形態において、在庫管理システムは、プロセッサと、複数の製品の在庫情報を含む製品情報データ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置とを含み、各製品は、1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられている。前記システムはまた、前記プロセッサに、チャネル管理者ユーザーインターフェースを表示装置上に生成および出力させるように構成されたプログラミング命令を含むコンピュータ可読記憶装置を含み、前記システムは、前記プログラミング命令により、前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを介して、第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから、第1の消耗品の新規製品リストに関するデータを受信する。前記システムは、前記データを受信した際に、前記新規製品リストに関するデータと意味的に一致する関連データを有する候補製品について、前記製品情報データ記憶装置を検索する。前記システムは、前記新規製品リストに関するデータと意味的に一致する関連データを有する候補製品を特定した際に、前記新規製品リストに前記候補製品に関するデータを自動入力する。次に、前記システムは、チャネル管理者であるユーザーから前記新規製品リストについての承諾または訂正を受信した場合、前記新規製品リストを前記候補製品に関するデータとともに前記製品情報データ記憶装置に保存する。前記保存されたデータは、前記候補製品の関連データのプラットフォームIDと、前記第1のチャネルのチャネルIDとを含む。
【0021】
任意選択的に、前記システムはまた、前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを介して、前記第1のチャネルの前記チャネル管理者であるユーザーからクエリを受信した際に、(i)前記第1のチャネルのチャネルIDを特定し、(ii)前記製品情報データ記憶装置から、前記クエリに応答し、かつ前記第1のチャネルのチャネルIDに関連付けられた製品データ記録を抽出するが、別のチャネルIDに関連付けられた製品データ記録については抽出しない。
【0022】
任意選択的に、前記システムは、供給業者のからのデータフィードを介して様々な製品に関する更新された在庫情報を受信することができる。この場合、前記システムは、意味解析を使用して、各データフィードから前記更新された在庫情報を抽出することができる。前記システムは、前記供給業者のマッピングIDを使用して、前記更新された在庫情報を有する製品の製品データ記録を特定することができる。次に前記システムは、前記更新された在庫情報を含めるように前記製品情報データ記憶装置内の特定された製品データ記録を更新する。前記意味解析を使用して各データフィードから前記更新された在庫情報を抽出するために、前記システムは、意味的同義語を使用して、前記データフィード内の複数のデータフィールドの各々を前記製品情報データ記憶装置内のシステムフィールドに一致する事前定義されたフィールドマッピングにマッピングすることができる。
【0023】
別の実施形態において、消耗品のための在庫管理システムは、プロセッサと、製品情報データ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置とを含む。前記製品情報データ記憶装置は、様々な製品の在庫情報を含み、各製品は、1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられている。前記システムはまた、消費者プロファイルデータ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置を含み、前記消費者プロファイルデータ記憶装置は、1若しくはそれ以上の製品に関する消費者購入記録またはその他の製品相互作用記録を有する消費者および製品間の相互作用イベントを保持し、各イベントはチャネルのうちの1つに関連付けられている。本実施形態におけるシステムはまた、前記プロセッサに、チャネル管理者ユーザーインターフェースを表示装置上に生成および出力させるように構成されたプログラミング命令を含むコンピュータ可読記憶装置を含む。前記チャネル管理者ユーザーインターフェースは、前記システムが、第1のチャネルについて、第1の消耗品の新規製品リストリストに関するデータを受信するインタフェースとなる。前記システムは、前記新規製品リストに関するデータと意味的に一致する関連データを有する候補製品について、前記製品情報データ記憶装置を検索する。前記システムは、前記新規製品リストに関するデータと意味的に一致する関連データを有する候補製品を特定した際に、前記新規製品リストに前記候補製品に関するデータを自動入力する。前記システムは、前記新規製品リストについての承諾または訂正を受信した場合、当該データを前記製品情報データ記憶装置に保存する。前記保存されたデータは、前記候補製品の関連データのプラットフォームIDと、前記第1のチャネルのチャネルIDとを含む。次に、前記システムは、前記第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから消費者の識別子を受信した場合、前記システムは、前記消費者プロファイルデータ記憶装置にアクセスして、前記消費者に関する保護されたプロファイルデータを読み出す。前記読み出す工程では、前記第1のチャネルに対応するトークンに関連付けられた購入記録のみにアクセスされ、別のチャネルに対応するトークンに関連付けられた購入記録のいずれも除外される。次に前記システムは、前記製品情報データ記憶装置にアクセスして、前記第1のチャネルの在庫にある製品を特定する。前記システムは、前記保護されたプロファイルデータ、および1若しくはそれ以上の別のチャネルに対応するトークンに関連付けられたプロファイルデータの双方を含む消費者プロファイルデータを使用して、前記消費者に対する1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成する。前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報は、前記在庫にある1若しくはそれ以上の製品についての推奨情報である。前記システムは、前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報を前記表示装置上に出力する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、在庫およびプロファイル情報への安全なアクセスを提供するとともに当該在庫およびプロファイル情報を配信するためのシステムの例示的な構成要素を示す。
図2図2は、チャネル作成ユーザーインターフェースを示す。
図3A図3Aおよび図3Bは、チャネルにおける製品データのプラットフォームによって定義されたデータフィールドへの関連付けを示す。
図3B図3Aおよび図3Bは、チャネルにおける製品データのプラットフォームによって定義されたデータフィールドへの関連付けを示す。
図4図4は、製品データベース内の製品に関する例示的な符号化スキーマを示す。
図5図5は、チャネルコレクションユーザーインターフェースを示す。
図6図6は、チャネル管理者ユーザーインターフェースを示す。
図7図7は、システムが、特定のチャネルにおける保護されたプロファイルデータを別のチャネルにおけるプロファイルデータから安全に分離するためのデータ構造を示す。
図8図8は、例示的なキャンペーン管理者ユーザーインターフェースの第1の要素を示す。
図9図9は、例示的なキャンペーン管理者ユーザーインターフェースの第2の要素を示す。
図10図10は、例示的な広報管理者ユーザーインターフェースを示す。
図11図11は、供給業者の在庫データフィードから抽出され構造化データセットに格納される製品情報を示す。
図12図12は、在庫の更新および/または在庫製品の特定のために画像認識を使用するチャネル作成プロセスにおける任意選択的な機能を示す。
図13図13は、システムの様々な要素にい組み込むことが可能な例示的なハードウェアを示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本明細書で使用される場合、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈において明示されない限り、複数形を含む。本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、特別定義されない限り、当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書で使用される場合、用語「comprising(有する)」(または「comprises」)は、「including(またはincludes)(含む)が、これに限定されない」ことを意味する。本明細書で使用される場合、用語「例示的」は、「例として」という意味であることを意図し、特定の例示的項目が好ましいまたは必要であることを示すことを意図するものではない。
【0026】
本明細書では、名詞を修飾するために「第1の」および「第2の」などの用語を使用する場合、単にある項目を別の項目から区別することを意図しているものであり、特に明記しない限り、順序を必要とすることを意図するものではない。所定の数値に関連して「約」という用語が使用される場合、当該数値の近似値であるが当該数値と同一ではない値を含むことを意図している。例えば、いくつかの実施形態では、用語「約」は、数値の±10%以内の値を含むことができる。
【0027】
本開示に関連する追加の用語については、本詳細な説明の末尾において定義される。
【0028】
図1は、製品管理および配信システムにおいて、在庫およびプロファイル情報への安全なアクセスを提供するとともに当該在庫およびプロファイル情報を配信するためのシステムの例示的な構成要素を示す。
【0029】
1若しくはそれ以上の中央演算装置または分散型演算装置を含むサーバ101は、消費者プロファイルデータ記憶装置102および製品情報データ記憶装置103を含むか若しくはそれらにアクセス可能である。任意数の製品供給業者用電子装置111a...111nは、1若しくはそれ以上の通信ネットワーク141、142を介してサーバ101に製品情報を供給することができる。製品供給業者用電子装置は、サプライチェーンにおける製品供給業者、例えば、製品の小売業者、レストランまたはバー、ホテル、別のタイプのホスピタリティサービスプロバイダ、輸入業者、販売業者または生産業者によって操作される電子装置である。例えば、製品がワイン、蒸留酒またはその他の飲料である場合、製品供給業者は、製品名、カテゴリ、種別、成熟度(すなわち、醸造年度)、最小在庫管理単位(SKU)番号または業者固有のコード(Amazon.comによって使用されるASINコードなど)などの識別コード、希望小売価格および/またはその他の情報などの製品固有の情報を中央サーバに提供することができる。供給業者用電子装置の一部、および特に携帯電話、タブレット型演算装置、または電子走査装置などの携帯装置は、以下でより詳細に説明するように、製品画像をキャプチャするための高解像度カメラを備えていてもよい。
【0030】
1若しくはそれ以上の消費者用電子装置121a...121nもまた、1若しくは以上の通信ネットワーク141、142を介してサーバ101にアクセスすることができる。消費者用電子装置は、一部の状況では、実際の製品消費者によって使用される装置であってもよい。また、別の状況では、「消費者」は、最終消費者とサプライチェーンにおける上流供給業者の間にある事業体であってもよい。したがって、いくつかの電子装置(小売業者によって利用される装置など)は、消費者用電子機器と供給業者用電子機器の両方であると考えられ、所定の時点における呼称は、当該装置が情報を提供するために使用されているか、若しくは情報を要求するために使用されているかの状況に応じて変化する。この点については、以下でより詳細に説明する。
【0031】
サーバ101は、消費者、供給業者および製品情報を1若しくはそれ以上のチャネル161a・・・161nに関連付けることができる。1つのチャネルは、特定の供給業者、1若しくは以上の特定の小売店の所在地または流通場所、特定の在庫または倉庫の場所、またはこれらの任意のグループなどの特定のサブグループに対して、指定された一連の情報が入手可能な専用の通信ポータルサイトである。例えば、1つのチャネルは、特定の小売店、系列小売店グループ、または特定の供給業者によって供給される製品のデータ要素へのアクセスを提供することができる。各チャネルは公開鍵および秘密鍵によって安全に保護され、(消費者または供給業者のいずれであっても)ユーザーはチャネルにアクセスするためにはチャネルが認識する秘密鍵を提示する必要がある。各ユーザーはアカウントを確立するプロファイルを有し、各アカウントは1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられる。次にユーザーは、システムに安全にアクセスした際に、アクセスを許可されたチャネルのみに対するアクセスを受信し、システムは、それらのチャネルに関連付けられたデータのみへのアクセスをユーザーに提供し、他のチャネルのデータへのアクセスについては提供しない。
【0032】
アカウントをチャネルに関連付けることに加えて、異なるユーザーに異なる権限セットを付与してもよい。例えば、一部のユーザに、在庫データや製品説明などのデータを編集し、システムに追加する権利を与えることができる。他のユーザーにはそのような権利が付与されない場合もある。さらに、ユーザーが他のユーザーの個人データにアクセスできないように、各ユーザーの特定クラスのデーへのアクセス権利が制限される場合がある。例えば、1の供給業者に、他の供給業者の在庫、消費者および製品間の相互作用データ若しくはその他の消費者情報、または販売データへのアクセスが付与されることはなく、またいずれの消費者に対しても他の消費者のプロファイルデータへのアクセスが付与されることはない。これを達成するために、データ要素は1若しくはそれ以上のクラスに関連付けられ、各クラスは任意の適切なアクセス制御プロトコルによって規制される。例えば、ユーザーの電子装置がシステムに最初にアクセスする際、および/または要求を行う際に、システムに認証トークンを提示してもよい。このようなトークンの例としては、ユーザーのアカウントおよびアクセスの期間に固有の暗号化されたハッシュがある。システムは、トークンに基づいた、任意の適切な認証処理を使用してトークンを処理し、トークンを解読および検証することができる。システムがトークンを検証できた場合にのみ、ユーザーは、1若しくはそれ以上の特定のデータ要素、データクラス、機能、またはサービスへのアクセスを許可される。これは、各データ要素の起源となる事業体のプライバシーを維持するのに役立つ。
【0033】
システムは、データをチャネルに関連付けるために、消費者プロファイルデータ記憶装置102または製品情報データ記憶装置103にデータを格納する際に、各製品の各データ要素に、そのデータが属する1つのチャネルまたは複数のチャネルを示す識別子(ID)をタグ付けするか、若しくは関連付けることができる。消費者プロファイルデータ記憶装置102内のデータは、様々な製品に対する消費者評価とともに、(製品ID、購入数量、購入日等の)購入記録など、プロファイリングされた各消費者の消費者および製品間の相互作用記録を含んでもよい。製品情報データ記憶装置103内のデータは、例えば、製品に対する消費者評価とともに、データベース内の製品に関する特徴および特性を含んでもよい。このような情報を収集して製品および消費者と関連付ける方法は、Dillonらに対する、「Personal Taste Assessment System」という名称の米国特許第8,838,517号および第9,026,484号に記載されている。米国特許8,838,517号および第9,026,484号の開示内容は、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0034】
システムは、データをチャネルに関連付けるために、供給業者を代行するユーザーが1若しくは以上のチャネルに関連付ける製品を選択することを可能とするチャネル作成ユーザーインターフェースを提供することができる。
【0035】
図2は、製品供給業者が製品をチャネルに関連付けることができるチャネル作成ユーザーインターフェースを示す。このユーザーインターフェースは、供給業者の在庫にある、若しくは在庫に加えることを予定している製品について、製品名、供給業者、醸造年度、種別などの製品情報をユーザーが入力するためのデータ入力フィールド201を含むことができる。代替的に、若しくは手動のデータ入力に加えて、システムは、データフィードを介して製品情報を自動的に取り込むことができる。これについては、図3および図11の記載に基づいてより詳細に説明する。例えば、システムは、毎日または定期的に供給業者から製品情報の電子フィードを受信してもよい。また、システムは、供給業者によって利用される在庫管理とは関係なく、上記データをデータベースに取り込むことができる。例えば、システムは、JavaScriptオブジェクト表記法(JSON)、拡張マークアップ言語(XML)、またはその他の形式のデータフィードを供給業者から取得または受信し、意味解析を使用して、システムの製品情報フィールドに関連する情報をデータフィードから抽出することができる。
【0036】
任意のフィールドの入力が完了すると、システムは、フィールドに入力された製品と意味的に一致する関連データを有する候補製品について、当該システムの製品データベースを検索する。
【0037】
任意選択的に、データ入力フィールドは、特に供給業者製品コードフィールドと製品説明フィールドを含むことができる。供給業者は、任意のフィールドに値を入力することでに入力を開始する。供給業者が製品コードフィールドに値を入力すると、システムは製品データベースにアクセスし、供給業者により製品が当該コードに既に関連付けられているかどうかを決定する。関連付けがされている場合、システムは自動的に他のフィールドに、その製品についてデータベースから読み出した、製品の説明などのデータを入力する。同様に、供給業者が製品説明フィールドに値(UPCコードや製品名など)を入力した場合、システムは製品データベースにアクセスし、その説明と一致する製品があるかどうかを決定する。一致する製品がある場合、データベースから読み出した、製品説明などの最も一致するデータを他のフィールドに入力する。次に供給業者は、不足している情報を追加または修正し、完了後に「検証」機能を選択することができる。検証されると、システムは製品に関連付けられるべきデータ要素を追加または削除して製品データベースを更新する。
【0038】
図2に戻ると、システムは、最も一致度の高い製品に加えて、代替的に一致する可能性のある製品を読み出し、ユーザーに対して候補製品を候補製品詳細フィールド202に提示することもできる。ユーザーは、セレクタを起動することによって候補製品の1つを選択することができ、その場合、製品は次に供給業者のチャネルに追加され、その時点で供給業者は、価格および/または他の情報を追加することができる。
【0039】
図3は、システムがチャネルの製品をチャネル固有の外部情報に関連付ける態様を示す。例えば、製品のデータエントリーのための供給業者ID301は、チャネルが作成された供給業者のウェブサイト上の製品のユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)などのランディングページアドレス302に関連付けられてもよい。このような態様においては、特定のチャネルへのアクセスを許可されたユーザーに製品が提示されるとき、システムは、チャネルの供給業者が公開している特定の情報(価格情報、在庫情報、説明など)を、実際に取得、格納、および製品またはチャネルに関連付ける必要なく提示することができる。
【0040】
図4は、チャネルに関連する製品データへの高速アクセスを可能にするために、製品データベース内の製品データ要素が符号化される態様を示す。(供給業者の代表者、または消費者などの)ユーザーが特定のチャネルに接続されている場合、そのチャネルにより、すべてのチャネルに共通のデータ要素とともに、当該特定のチャネルに関連するデータ要素へのアクセスが提供される。例えば、特定の小売業者のチャネル401に加入しているユーザーは、その供給業者が取り扱う製品の価格情報411および在庫情報421(例えば、入手可能な単位数)のみを閲覧することができる。別のチャネル402に加入しているユーザーは、別の価格情報412および在庫情報422のセットを閲覧することになる。さらに別のチャネル403に加入しているユーザーは、さらに別の価格情報413および在庫情報423セットを閲覧することになる。様々なチャネルが異なる供給業者に関連付けられてもよいし、および/または単一の供給業者が複数のチャネル(例えば、固有の店舗立地などの供給業者のサブカテゴリに関連付けられた各チャネル)を有することもできる。各チャネルはまた、チャネルが適用される供給業者またはサブカテゴリから製品を取得した消費者の購入記録を含む消費者購入履歴情報431、432、433のみへのアクセスを提供することができる。消費者購入履歴情報は、消費者および製品間の相互作用記録441、442、443のデータセットの一部またはそれらに追加して含まれてもよく、この情報は、製品名を含む検索、製品リストのアクセス数、ウェブサイトまたは店舗アプリ上の製品ハイパーリンクのクリック数、店舗評価または製品が提示されたイベントの評価、または消費者の製品との相互作用を記述する他の詳細など、消費者が様々な製品に対して行った他の相互作用の記録などの情報を含む。
【0041】
供給業者が複数のチャネルを有する場合、任意選択的に、システムは同じチャネルに加入しているユーザーからの記録も含むことができる。さらに、単一のチャネルは、異なるアクセス権が割り当てられた様々な加入者を有することができ、これにより加入者は、チャネル内において閲覧が許可されているデータにのみアクセス可能なようになっている。例えば、消費者情報のプライバシーを維持するために、一部のユーザーは在庫情報へのアクセスを有し、より限定されたユーザーのセットは顧客の購入情報へのアクセスを有することができる。アクセス制御は、アクセス制御リストまたは他の適切なセキュリティ構造によって実装されてもよい。
【0042】
任意選択的に、システムの中央データベースは、各チャネルのデータベースに含まれるデータを収集し、および/または当該データにリンクしてもよい。例えば、固有の製品識別子に関連付けられる製品は、チャネル識別子に関連付けられて格納されてもよく、また任意選択的に、チャネルのウェブサイト上で製品に関する詳細が掲載されているランディングページのURLに関連付けられて格納されてもよい。各製品は、システム全体によって維持される固有の識別子を有し、各チャネルは、製品にID(SKUなど)を割り当てることができ、中央サーバは、両方のIDを格納する。データ入力の柔軟性を提供するとともに、ユーザーがすべてのデータ要素について正確に一致する情報を入力する必要性を回避するために、システムは、ユーザーがUPCコードまたはその他の識別子、製品名、または他の情報などの様々な記述フィールドを使用してシステムに在庫項目を入力することを可能にする。システムは、システムのデータベース内の項目に一致する1若しくはそれ以上のデータ点を受信すると、残りのデータ点を、ユーザーによって承諾または拒否可能な候補情報としてユーザーに提示してもよい。システムは最終的に、すべてのデータが正しい場合にユーザーに確認を要求し、この確認はデータとともにデータベースに保存される。
【0043】
システムは、消費者から製品評価を受信すると(上述した先行技術のシステムにおいて例として説明したように)、評価情報を製品に関連付けるが、この情報は、特定のチャネルを介して適切な供給業者にのみにより入手可能となる。任意選択的に、システムは、単一のチャネル内の、またはプラットフォーム上の複数のチャネルに亘る複数の消費者からの評価情報を集約してもよい。任意選択的に、システムは、専門家の評価または専門家の試飲メモなど、第三者の評価情報を含んでもよい。マスター認証情報を有する1若しくはそれ以上の管理者または他の人は、上記の先行技術文献に記載されているような処理を使用して、すべてのチャネルの製品評価データにアクセスすることができる。
【0044】
チャネル固有の情報に加えて、共通情報451の一部をすべてのチャネルで利用できるようにしてもよい。このような共通情報は、製品識別コード452、(供給業者名、ブランド名、製品カテゴリ、生産年等の)製品説明などの製品識別情報453、および/または製品識別情報を含む製品ラベル画像などの画像454など、メモリに格納される一般的な製品情報であってもよい。このような共通情報はまた、集合的な製品評価455、複数の供給業者から入手可能な全体的に最も売れている製品のランキング456など、システムのユーザーによって提供される個人的に識別可能ではないデータおよび/または集合データであってもよい。
【0045】
図5は、小売業者または他の供給業者などのユーザーがチャネル固有の製品コレクションを作成することができるチャネルコレクションユーザーインターフェース501を示す。このインターフェースに到達する前に、またはこのインターフェースの一部として、ユーザーまたは管理者は、単一の小売店の立地(店舗またはレストランなど)、立地の集合を含むようにチャネルを定義することができる。一人のユーザーが複数のチャネルにアクセスし、管理するようにしてもよい。例えば、複数のレストランの管理者が、グループ全体に対して1つのチャネルを定義し、グループ内の各レストランに対して追加の個別のチャネルを定義してもよい。他のユーザーは、安全な認証トークンをユーザーに渡すことによってチャネルにアクセスする機会を与えられ、次に、ユーザーがチャネルへのアクセスを要求したときに安全な認証トークンを受信することができる。
【0046】
チャネルコレクションユーザーインターフェース501は、消費者がチャネルを介しておよび/またはチャネルに関連する供給業者から購入する可能性のある製品コレクションをユーザーが定義することを可能にするアクチュエータを含むことができる。また、システムは、供給業者が在庫製品の製品情報を提供し、チャネルにアクセスする消費者に表示する、(製品データベースから読み出された)各製品の特徴を定義することを可能にする1若しくはそれ以上の製品説明フィールド502を含むことができる。製品情報はまた、チャネルが現在在庫に有する製品の実際の在庫数など、消費者に表示されてもされなくてもよい詳細を含んでもよい。任意選択的に、このフィールドに到達する前に、システムは、自動化されたラベルまたはパッケージ定義処理を通じて、在庫にある製品を特定する能力をユーザーに提供してもよい。これについては、以下の図12について説明する際により詳細に説明する。任意選択的にシステムは、供給業者がコレクションに対するアクセス制限を定義するためのプライバシー定義フィールド503を含んでもよく、このような定義は、供給業者の在庫情報に対するアクセスをコードを提示する消費者に制限することによって、または、特定の時間帯のみ、および/または消費者の装置がグローバルポジショニングシステムまたは他の位置センサデータによって示される特定の場所(プライベートまたは時間制限のあるイベントなど)にあるときのみにコレクションを閲覧することができるようにすることによって、またはアクセス制限を除去してコレクションを公開することによって行うことができる。その後、消費者は、チャネルにログインした際に、チャネルの供給業者から購入した製品、および/またはチャネルの供給業者から入手可能な製品の情報のみに対してアクセスが与えられる。これにより、他のチャネルの情報を消費者から安全に遮蔽することができるとともに、消費者がチャネルにログインしたときに、当該チャネルから入手可能でない製品を閲覧することで消費者の体験が損なわれることがない。
【0047】
チャネル作成者は、システムを使用して、関連する消費者に対して推奨情報を作成し、プロファイルを管理することができる。図6は、チャネル管理者が、チャネルに加入している消費者の消費者プロファイル602にアクセスし、そのプロファイルを使用して消費者のための製品推奨情報を生成するためのチャネル管理者ユーザーインターフェース601を示す。消費者プロファイルは、消費者が以前に購入した製品の識別子603を含み、任意選択的に、消費者がそれらの製品を評価した場合には評価604を含む。システムは、消費者のプロファイルに、すべてのチャネルからの全購入情報を保存する。オプションとして、特定のチャネル管理者に保護されたプロファイル情報、すなわち、消費者の当該チャネルの供給業者からの購入に関する情報のみを提示し、他のチャネルの供給業者からの購入に関する情報を提示しないようにしてもよい。消費者のプロファイル内の各購入記録は、購入が行われたチャネルおよび/または供給業者に対応するトークンを含み、このトークンを使用して、特定のチャネルについて消費者に推奨する製品を選択することができる。これは、チャネル管理者のアクセスを、第三者のチャネルの供給業者との相互作用ではなく、消費者とその特定のチャネルの供給業者との相互作用の詳細に制限することで、データの安全性を確保するとともに、個々の消費者および他の供給業者のプライバシーを保護するのに役立つ。システムは、消費者プロファイルの各購入にチャネル識別子を関連付けることでこの処理を実行し、消費者プロファイルからデータを抽出して特定のチャネル管理者に提示する際に、共通(または公開)情報として指定されたデータとともに、関連チャネル識別子に関連付けられたデータ点に対してのみこの処理を実行する。
【0048】
しかしながら、(以下で定義される)製品推奨情報を生成する際に、システムが、データが関連付けられているチャネルとは関連なく、保護されたプロファイル情報および他のチャネルの情報を含む、消費者プロファイル内のすべてのデータを考慮するようにしてもよい。システムは推薦を行う際に、消費者のプライバシーを維持するために、考慮した消費者プロファイル情報および/または消費者固有のデジタル信号をチャネル管理者に提供しない場合がある。その代わりに、システムは、チャネル管理者に推薦処理の結果のみを提供する。
【0049】
消費者が特定の購入製品の評価をシステムに提供しなかった場合、システムは任意選択的にその製品の代理評価605を生成することができる。システムは、異なる色、異なるアイコン、または他の異なる識別子などによって、実際の消費者評価604と視覚的に区別可能な方法で代理評価605を提示することができる。
システムは、代理評価を生成するために、任意の適切な規則セットを適用してもよい。例えば、システムは、消費者が購入したことのある製品、または消費者が最低2回など、最低回数購入したことのある製品に自動的に「好き」という代理評価を付与してもよい(本説明では、「大好き」「好き」「まあまあ」「嫌い」という4段階の評価スキーマを使用するが、任意数のレベルの数値評価および/または文字評価などのその他の評価スキーマを使用してもよい)。別の例として、システムは、消費者が(任意選択的に所定の期間内に)少なくとも閾値の回数(例えば3回)購入した任意の製品に「大好き」という代理評価を自動的に割り当てることができる。したがって、システムは、代理評価を生成する際に、例えば、消費者が最近の時間枠内に製品を購入した場合には「好き」を割り当て、最低時間以前に製品を購入し、製品を再購入しなかった場合には「嫌い」または凡庸な評価を割り当てることによって、購入日を考慮することもできる。代替的にシステムは、(その開示内容全体がこの参照により、本明細書に組み込まれる)米国特許第9,046,484に記載されているような処理により、他の製品について消費者から受信した他の評価、およびそれらの製品と購入製品の特徴を使用して予測評価を生成することもできる。別の実施形態では、システムは、供給業者から受信した顧客による非購入に関連する相互作用に対応する他のデータを使用して代理評価を生成することができる。非購入相互作用情報の例には、供給業者のウェブプラットフォームまたは専用アプリケーション上で供給業者が受信した顧客の検索または入札履歴データが含まれる。供給業者のデータが、顧客が製品を検索または入札したことを示していた場合、顧客が実際にその製品を購入または評価していなくとも、システムは顧客のプロファイルでその製品に好ましい代理評価(例えば「好き」)を割り当てることができる。さらに、システムは、顧客との相互作用の性質に応じて、製品の魅力の度合い(例えば、「大好き」対「好き」、または魅力の数値測定値)を割り当てることができる。例えば、消費者が製品に入札したが、落札しなかった場合、相対的に高い魅力の度合い(例:「好き」ではなく「大好き」)を表示してもよい。このように、実際には、代理評価に関連する場合は、任意のデジタル信号が考慮され得る。各場合において、システムは任意選択的に、デジタル信号(すなわち、未評価の製品の相互作用)が閾値期間内に発生したことを必要とし、これにより信号が、消費者が以前に製品を試したが、再購入するほど製品を好まなかったことを示す可能性のある過去のものではなく、真の代理評価となる。いくつかの実施形態において、システムは、チャネル管理者による代理評価規則の定義または修正を可能にする。
【0050】
チャネル管理者ユーザーインターフェース601の消費者プロファイル602ページは製品推奨ウィンドウを含み、これによりユーザーは、図6に示すように、任意選択的に製品カテゴリごとに分類されたチャネル610から消費者が購入した製品の特定の評価などの製品固有の情報にアクセスすることができる。製品推奨ウィンドウは、チャネルの在庫にあり、消費者が好む可能性が高い製品の推奨情報611を受信するためのタブを含んでもよい。例えば、システムがチャネルから製品の要求を受信し、チャネルの在庫データがその製品の供給が限られていること、若しくは入手可能でないことを示す場合、システムは、(a)要求された製品と同様の属性を有し、(b)在庫にある代替製品を推奨することができる。また、システムは、要求された製品(これは「基準」製品と考えられる)から開始し、基準製品がチャネルの在庫にある場合でも、類似のまたは補完的な属性を有する代替製品、または基準製品に類似するいくつかの属性と消費者のプロファイルが示す消費者が好む他の属性を有する代替製品を推奨することができる。この機能により、物理的に在庫を閲覧することができない消費者に対して、物理的な店舗に入って閲覧している間にたまたま発見しなければ選択しなかったであろう製品を試すことを提案をすることができる。製品は、類似のカテゴリ(異なる種類のワインなど)であってもよいし、異なるカテゴリ(ワインと料理のペアリングなど)であってもよい。例えば、消費者が特定の食品を選択した場合、システムはその食品に合うワインを推奨することができる。消費者が推薦されたワインを承諾した場合、システムは、消費者が次の食事でそのワインと一緒に楽しむことができる別の食品を推薦してもよい。このプロセスは、供給業者が消費者に新製品を紹介するのに役立つ。また、このプロセスは、距離的な問題またはその他の物理的な制約のために供給業者の実店舗にアクセスできない場合でも、消費者が質問することさえ思いつかなかった新製品を発見することを支援する。
【0051】
システムは、(その開示内容全体がこの参照により本明細書に組み込まれる)米国特許第8,838,517号および第10,127,598号に記載されているような処理により製品を選択および推奨することができる。
【0052】
さらに、製品推奨ウィンドウは、消費者が特定の製品を好む可能性が高いかどうかを特定するために、チャネルの在庫にある製品についての予測評価612の要求を受信するためのタブを含んでもよい。システムは、(その開示内容全体がこの参照により本明細書に組み込まれる)米国特許第9,046,484号に記載されているような処理により、指定された製品に対する消費者の好みを予測することができる。
【0053】
図7は、システムが特定のチャネルの保護されたプロファイルデータを他のチャネルのプロファイルデータから安全に分離するためのデータ構造を示す。図7は、消費者プロファイル記録を示し、各記録は、各ユーザーのチャネルプロファイルID701と、(電子メールまたは携帯電話番号など)連絡先アドレス702とを含む。一部の消費者は複数のプロファイルを有し、また各プロファイルが異なるチャネルに関連付けられている場合がある。しかしながら、システムは、消費者を複数のチャネルに所属していると特定した場合は、その消費者について統合プロファイルID703を生成する。統合プロファイルID703は、システムおよび/またはシステム管理者には既知であるが、個々のチャネルにおいては既知ではない。次にシステムは、消費者の統合プロファイルID703を使用して消費者のすべてのプロファイル(各IDについての個々のプロファイル、または統合プロファイル)にアクセスし、消費者のための製品推奨情報を生成する。但し、システムがチャネルを介して受信した情報以外の消費者のプロファイル情報はチャネルには提供されない。消費者がシステム上でプロファイルを作成することを選択し、加入しているチャネルを自己識別する場合、単一の消費者が複数のチャネルと関連していることがシステムに既知となる。追加的または代替的に、システムは、(電子メールアドレス、電話番号、氏名、居住地などの)プロファイルデータに基づいて消費者を特定し、2つの消費者プロファイルエントリに消費者の共通の識別データが含まれる場合、統合プロファイルを自動的に生成することができる。
【0054】
図8は、チャネル管理者が、製品情報キャンペーンなどの通信を受信すべき顧客を選択し、キャンペーンを通じて顧客に販売する製品を特定するための顧客選択ユーザーインターフェース801の例示的な要素を示す。このインタフェースは、チャネル管理者がチャネルに関連付けられたプロファイルを有する顧客の中から顧客を選択することができる顧客選択フィールド802を含む。顧客選択フィールドは、データの自由形式の入力を許容してもよく、検索フィールドであってもよく、またはユーザー入力を許容するドロップダウンまたは他のフィールドであってもよい。次にシステムは、消費者プロファイル情報を使用して、チャネルの在庫にあり、消費者が好む可能性が高い製品を製品データベースから検索する。選択としては、(a)消費者が好むことを示す評価を提供した製品、または(b)上述したような嗜好予測方法を用いてシステムが消費者が好みそうだと予測した製品のいずれであってもよい。次にシステムは、候補製品を製品選択フィールド804に提示する。任意選択的にシステムは、チャネル管理者が、システムにより推奨される製品を制限するための1若しくはそれ以上の基準を提供するフィルタフィールド803を含んでもよく、システムは、このような基準を受信した場合、基準を満たす製品に推奨を制限する。例えば、このような基準は、製品グループ、価格帯、在庫レベル、またはその他の基準であってもよい。
【0055】
図9は、チャネル管理者が製品情報キャンペーンなどの通信を受信すべき顧客を選択するための顧客選択ユーザーインターフェース901の別の要素を示す。この例では、チャネル管理者は、顧客を選択する代わりに、キャンペーンの対象となる製品を選択する。このインタフェースは、チャネル管理者がキャンペーンのトピックとなる製品を選択することができる製品選択フィールド902を含む。次にシステムは、製品の製品情報、およびチャネルに関連付けられた消費者のプロファイル情報を用いて、(a)その製品を好むことを示す評価を提供した消費者、または(b)上述したような嗜好予測方法を用いて、システムが、その製品に対して閾値以上の評価する可能性が高い(すなわち、その製品を好むことが予想される)と予測する消費者、を特定する。システムは、特定された消費者をチャネル管理者に提示するための候補消費者提示フィールド903を含む。任意選択的に、システムは、例えば、製品を好むことが知られている消費者を最初に提示し、次いで、製品を楽しむ可能性が高い消費者を予想嗜好評価の降順で提示することによって、特定された消費者を順位付けして提示することができる。
【0056】
図10は、広報キャンペーン管理者ユーザーインターフェース1001を示す。チャネル管理者は、このインターフェースを介して、図8および図9の記載に関連して上述した処理を介して特定された消費者への通信を展開することができる。このインターフェース上で、チャネル管理者は、個人別の販売キャンペーンを受信する消費者を選択することができる。チャネル管理者は、通信のためのテンプレート情報を提供してもよく、システムは、次に、(図8の個人別の製品推奨処理などの)上述の処理の結果をこのテンプレートに入力する。次いで、システムは、消費者に情報を渡すためにアプリケーションプログラミングインターフェース(API)または他の適切な接続を介して電子メッセージキャンペーンマネージャとインターフェースする。
【0057】
図2の説明において上述したように、システムは、データフィードを介して製品情報を自動的に取り込むことができる。例えば、システムは、様々な小売業者またはその他の供給業者から、毎日または定期的に製品情報の電子フィードを受信することができる。例えば、システムは、各供給業者からJSON、XML、または他の形式のデータフィードを読み出す若しくは受信し、意味解析を使用してシステムの製品情報フィールドに関連する情報をこのフィードから抽出することができる。データフィードは、供給業者が実際に在庫として保有する製品の在庫数などの情報を含んでいてもよい。代替的に、またはそれに加えて、特定の供給業者のデータフィードは、供給業者によって注文された製品、または生産中であり、したがって間もなく在庫になると予想される製品についての情報を含んでいてもよい。
【0058】
供給業者の在庫、顧客データ、および取引データを効果的に処理し、取り扱い、本プラットフォームに統合するために、システムは、異種のデータフォーマットおよび組織構造を合理化することができる。供給業者に商取引の慣行の変更を要求するのは現実的ではな、また、供給業者の異なるデータ形式のすべてをシステムの構造に適合させるために、人的介入による操作を必要とするのも効率的ではない。このため、システムは、意味解析を使用して、システムの製品データベースのデータフィールドと意味的に一致するデータフィールドを特定し、それらのフィールドの値を製品情報データベースに保存することによって、供給業者が利用する在庫管理システムとは関係なく、データをデータベースに取り込むことができる。Wordnet、S-matchフレームワークを使用するシステム、および様々な文字列ベースのマッチャー(matcher)のいずれかなど、任意の適切な意味的照合アルゴリズムを使用することができる。これにより、システムは、データを受信する形式やシステムに関係なく、一貫したデータ構造にデータを取り込むことができる。またシステムは、言葉の代わりに(マッピングIDやプロダクトID等の)数値表現などの記号を考慮可能である。本明細書では、意味的類似性の文脈において「意味的(semantic)」という用語を使用する場合、上記の記号的類似性も含むことを意図している。マッチングされるべき単語または記号は、ユーザーからのテキスト入力、データフィードを介して受信可能であり、若しくは図12の説明において後述するようなラベル認識処理を介した画像から抽出することができる。
【0059】
この目的を達成するために、システムは、異なるデータ形式を操作して、標準化された方式に合理化することを可能にする一連の処理工程を実行する。最終的に、すべてのデータは、データ値が行と列のペアに帰属するリレーショナルデータベースで表現され、その後、データ値はスプレッドシートグリッドに類似した行列に再構成することが可能である。行列の各列(または行)は、(場合によっては)関連する取引、顧客または製品の異なるフィールドを表す。
【0060】
上記処理工程を容易にするために、システムは、各製品がデータベースに追加される際に、1若しくは以上の「マッピングID」を各製品に割り当てる。マッピングIDは、特定の業者、小売業者または他の供給業者の製品のデータフィードのフィールドを、システムのデータ構造の一部としてシステムに既知のフィールドに相関させる文字列(数字または英数字の文字列など)である。これは、図3に例として示されており、異なる供給業者ID301を有する5つの製品が、当該データセットの5つの行に一覧されている。各製品はまた、製品を特定の供給業者に一意に関連付ける供給業者ID301のフィールド値を有していてもよい。本例の場合、一覧された製品のうちの2つは、(製品名属性312のフィールドによって示されるように)同じ製品の2つの変種であるため、共通のプラットフォームID308を共有している。さらに、各データエントリは、供給業者固有のデータフィールドをプラットフォームデータフィールドにマッピングする識別子であるマッピングID307を含む。各チャネルID309の属性は、製品のうちの2つは1つのチャネルと関連しているが、3つ目の製品は異なるチャネルと接続されていることを示す。
【0061】
マッピングID307の使用により、システムは、特定の供給業者のマッピングIDのグループを特定した時点で、その供給業者に固有の製品データセットを迅速に生成し、そのデータをシステムデータベースに入力することができる。このような態様により、供給業者は、(同じ製品に関する別の供給業者からの価格データまたは在庫データなどの)マッピングIDに関連付けられていないデータへのアクセスを受けることなく、そのマッピングID固有の製品のデータセットへのアクセスを付与される。例えば、図3に示すデータフィールドは、製品名属性312である。システムは、製品名属性のための標準的なデータフィールドを有し、この例では、当該データフィールドは、製品に対する供給業者の固有の識別子がマッピングID値「20」にマッピングされ、(例えば、製品名、ウェブサイトURLなど)対応する製品の属性が各フィールドにマッピングされている、チャネル「714」の供給業者に関する第1番目のリストである。複数の供給業者のデータストリームは、製品が同じ製品属性を共有する場合であっても、マッピングID値「20」を使用して、複数の供給業者の独立した固有の識別子を表すことができる。状況によっては、特定の複数の供給業者が、特定のマッピングIDにマッピング可能な共有の固有識別子を有する場合がある。図3に示す例では、チャネル「2」の供給業者は、固有の製品名属性フィールドを有し、システムは、これをマッピングID値「400」に関連付け、このマッピングID値は共有の固有IDとして他の供給業者と共有される。これにより、システムが、マッピングID値「400」にマッピングされた共有の固有IDを利用する別の供給業者のデータを受信した場合、チャネル「2」の供給業者の製品照合によって、その固有のIDを利用する供給業者の製品を自動的に照合することが可能となる。図3では、チャネル「714」、マッピングID値「20」は、当該チャネルの供給業者のためにシステムが使用する固有のIDは、その供給業者によってのみ使用されるべきであることを示す。各チャネルのデータストリームの他のデータ要素フィールドは、システムがデータストリームの各データ要素を適切なシステムデータフィールドまたは複数のフィールドに関連付けることができるように、異なるマッピングIDに関連付けることができる。
【0062】
同様に、チャネルID309の使用により、特定のユーザーが加入しているチャネルIDを特定した時点で、システムが、製品情報データストアにアクセスしてそのチャネル内にある製品リストのデータセットを生成し、その情報をユーザーに提供する一方、ユーザーが加入していない他のチャネルに対する情報については一切提供しないようにすることが可能となる。プラットフォームID308の使用により、システムの操作者が、製品IDを用いて特定の製品に関連付けられた全データを検索し、読み出すことが可能となる。このデータは、複数の供給業者の製品および/または複数のチャネルに対する複数のエントリを含んでいてもよい。
【0063】
意味上の同義語を使用して、供給業者は、指定フィールド(列)を、適用可能なデータカテゴリに関連するシステムの事前定義されたフィールドマッピングの1つにマッピングすることができる。例えば、供給業者は、データフィード設定において、「customer email」という供給業者のフィールドが、システムのデータマッピングID「203」(「merchant_user_email」)と等しいことを確立することができる。データフィードフィールドからシステムフィールドへのマッピングを作成することにより、システムは、「customer email」というパラメータ見出しを有するデータ要素を読み込んだ場合、それがシステム内の「merchant_user_email」にマッピングされるべきであることを認識する。
【0064】
供給業者によってCSV(カンマ区切り)または「スプレッドシートファイル」形式でデータが供給される場合、データは行/列の2次元構造で存在するため、行/列キーペアの組み合わせで該当する値に容易に分解することができる。
【0065】
しかしながら、インターネットベースのデータフィードでより一般的なように、データはJSONまたはXMLとしてフォーマットされることが多い。JSONとXML(拡張マークアップ言語)は、任意のデータオブジェクト内にオブジェクトの配列を埋め込んだり、オブジェクトの配列中にオブジェクトの配列を埋め込むなど、より複雑なデータ構造を可能にするものである。このため、行列のような2次元のデータ構造に変換する前に、分解や平坦化が必要な「多次元」構造が存在している。
【0066】
例えば、以下に示すように、1の供給業者では、取引履歴が日付ごとに整理されており、各日付で販売された各製品が個々の行で表されている。
【0067】
【表1】
【0068】
このデータは、行と列の単純な行列で容易に表現することができる。しかしながら、別の供給業者では、例えば、以下に示すように、取引が顧客ごとにグループ化されており、特定の日に購入された製品が配列で表されている。
【0069】
【表2】
【0070】
この例では、親オブジェクトである「顧客」の下に、個々の取引および顧客が購入した製品を表すオブジェクトの配列がある。また、1の取引がその下に複数の製品を有するなど、任意の子オブジェクトが配列を有することもあり得る。この構造を2次元の行列に変換するために、分解と平坦化が行われる。まず、システムは親オブジェクトを「n」回複製して、行を作成するごとに1回ずつ「分解」する。次にシステムは、新たに分解された親に子要素をコピーして、「平坦化」する。上記の単純な例では、別のABCの顧客の行が、(対応する製品23456とともに)取引2で作成されて親ABCの別の行に平坦化され、最終的に3行にとなる。行は、特定の製品に関連するデータ点を含む行列のセルを結びつけることができる。複数の部分配列を有する複雑な配列では、これは非常に反復的な処理である。在庫、顧客リスト、または取引履歴に取り込むことを目的として、供給業者がデータフィード構造内の各データ要素の関連性(または非関連性)を事前に確立する機構を提供することにより、システムがデータ取り込み処理を自動化し、データ構造を通じて自動的に反復することが可能となる。
【0071】
また、データ要素フィールド内に特定の「固有」識別子タイプ(すなわち、固有の製品ID、固有の顧客IDなど)を含めることにより、将来の取り込みにおいて、1の取り込みによって以前にマッチした製品および顧客を自動的に割り当てることができる。
【0072】
上記のようなフィードから抽出され、構造データセットに格納される製品情報の例を、図11に示す。状況によっては、システムは、データを抽出する際に、格納するデータが階層構造(すなわち、3次元以上の配列)であるか、平坦(2次元構造)であるかを決定することができる。システムは、データベースに存在しない新製品のデータを受信すると、その製品の供給業者のチャネルに割り当てられたマッピングIDを使用してその製品の新しいエントリを作成し、それらのマッピングIDに対応するシステムフィールドにその製品のデータ要素を格納する。
【0073】
図12は、システムが製品の製品情報を受信するための潜在的な機能を示している。例えば、図12に示す機能は、図5の処理において製品情報を最初に受信するために使用されてもよく、次にこの機能は、チャネルの在庫の定義、チャネルの作成、または個々の製品のためのキャンペーンの作成に使用される。図12に示すように、ユーザー装置の高解像度カメラは、1若しくはそれ以上の製品1205を含む画像1201をキャプチャする。システムは、製品1205のうちの1つのラベルまたはその他の製品表示を含む部分の周囲に境界ボックス1202を定義する。この境界ボックスは、ユーザーによって手動で定義されてもよく、エッジ検出器および/または分類器を用いて画像処理システムによって自動的に決定されてもよく、またはシステムが境界ボックスを提案し、ユーザーがその提案を修正または承諾する2つの処理の組み合わせであってもよい。次にシステムは、認識モデルを画像に適用して、境界ボックス内にあり、ラベルまたは他の製品表示を含む画像の部分から製品表示(すなわち、製品名、ロゴ、バーコード、または他の識別情報などの製品識別情報)を抽出する。次にシステムは、製品情報データ記憶装置にアクセスし、分類器を用いて当該記憶装置を検索して、製品情報データ記憶装置が、第1の製品の製品表示と一致する可能性が高い識別情報を有する在庫製品を含むかどうかを決定する。認識モデルおよび分類器は、図1に示す任意n電子装置のメモリに格納されてもよい。VGG-16モデルおよびResNet50モデルとして知られる大規模画像認識用の非常に深い畳み込みネットワークなどの任意の適切な画像認識モデルを使用することができる。また、ImageNetを含む(これに限定されるものではないが)、畳み込みニューラルネットワークを使用する様々な既知の分類器を使用することができる。
【0074】
図13は、ユーザーのスマートフォンまたはシステム内のローカルまたはリモート演算装置などの、システムの電子構成要素のいずれかに含まれる内部ハードウェアの一例を示す。電気バス1300は、ハードウェアの他の図示された構成要素を相互接続する情報ハイウェイとして機能する。プロセッサ1305は、システムの中央処理装置であり、プログラミング命令を実行するために必要な計算および論理演算を行うように構成されている。本明細書および特許請求の範囲で使用されるように、「プロセッサ」および「処理装置」という用語は、中央処理装置(CPU)、画像処理装置(GPU)、リモートサーバ、またはこれらの組み合わせなどの一連の演算を集合的に実行する単一のプロセッサまたは一連のプロセッサのうち任意数のプロセッサを指す。リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ、および電子データを格納することができる他の装置は、記憶装置1325の例を構成する。記憶装置は、データおよび/または命令が格納される、単一の装置または装置の集合を含むことができる。
【0075】
任意選択的な表示インターフェース1330は、バス1300からの情報を、視覚形式、画像形式または英数字形式で表示装置1335に表示することを可能にする。また、音声インターフェースおよび(スピーカなどの)音声出力が提供されてもよい。外部装置との通信は、無線アンテナ、無線周波数識別(RFID)タグ、および/または短距離もしくは近距離通信用トランシーバなどの様々な通信装置1340を用いて行われてもよく、各通信装置は、任意選択的に1若しくはそれ以上の通信システムを介して装置の他の構成要素と通信可能に接続することができる。通信装置1340は、インターネット、ローカルエリアネットワーク、または携帯電話データネットワークなどの通信ネットワークに通信可能に接続されるように構成されてもよい。
【0076】
ハードウェアは、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、タッチパッド、リモートコントロール、ポインティングデバイスおよび/またはマイクロフォンなどの入力装置1350からのデータの受信を可能にするユーザーインターフェースセンサ1345も含むことができる。また、図1のユーザー電子装置のいずれかに組み込まれた高解像度カメラなどの、ビデオおよび/または静止画像をキャプチャすることができるカメラ1320からデジタル画像フレームを受信することができる。また、システムは、装置の位置および動きを検出するための位置センサ1380および/または動きセンサ1370を含んでもよい。動きセンサ1370の例は、ジャイロスコープまたは加速度計を含む。位置センサ1380の例は、外部GPSネットワークから位置データを受信するグローバルポジショニングシステム(GPS)センサ装置を含む。
【0077】
本開示に関連する用語は以下を含む。
【0078】
本明細書において、「接続された」という用語は、2つの物理的構造について言及する場合、2つの物理的構造が互いに接触することを意味する。接続されている装置は、互いに固定されていてもよいし、互いに接触しているのみで固定されていなくてもよい。
【0079】
本明細書において、「電気的に接続された」という用語は、2つの電気部品について言及する場合、2つの部品の間に導電経路が存在することを意味する。この経路は、直接経路であってもよいし、1若しくはそれ以上の中間構成要素を介した間接経路であってもよい。
【0080】
「電子装置」または「演算装置」は、プロセッサとメモリを含む装置またはシステムを指す。各装置は、それ自体のプロセッサおよび/またはメモリを有してもよいし、プロセッサおよび/またはメモリは、仮想マシンまたはコンテナの構成のように、他の装置と共有されてもよい。メモリは、プロセッサによって実行されると、電子装置にプログラミング命令に従って1若しくはそれ以上の動作を実行させるプログラミング命令を格納、若しくは受信する。電子装置の例としては、パーソナルコンピュータ、サーバ、メインフレーム、仮想マシン、コンテナ、ゲームシステム、テレビ、デジタルホームアシスタント、およびスマートフォンなどのモバイル電子装置、フィットネス追跡装置、着用型仮想現実装置、スマートウォッチやスマートアイウェアなどのインターネット接続された着用型装置、パーソナルデジタルアシスタント、カメラ、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、メディアプレーヤーなどがある。また電子装置は、スマートサーモスタット、冷蔵庫、接続された電球など、インターネット・オブ・シングスの構成で通信可能な家電製品および他の装置を含んでもよい。また電子装置は、ダッシュボードエンタテインメントシステムやナビゲーションシステム、車載診断・操作システムなど、自動車の構成要素も含むことができる。クライアント・サーバの構成では、クライアント装置とサーバは電子装置であり、この構成では、サーバが、クライアント装置が1若しくはそれ以上の通信ネットワーク内の1若しくはそれ以上の通信リンクを介してアクセスする命令および/またはデータを含む。仮想マシンの構成では、サーバは電子装置であってもよく、各仮想マシンまたはコンテナもまた、電子装置であると考えられる。上記の説明において、クライアント装置、サーバ装置、仮想マシンまたはコンテナは、簡潔化のため、単に「装置」と呼ばれることがある。電子装置に含まれる追加の要素については、図13の説明において記載した。
【0081】
「プロセッサ」および「処理装置」という用語は、プログラミング命令を実行するように構成された電子装置のハードウェア構成要素を指す。特段の記載がない限り、単数形の用語「プロセッサ」および「処理装置」は、単一処理装置の実施形態および複数の処理装置が一緒にまたは集合的に処理を実行する実施形態の双方を含むことを意図している。
【0082】
「メモリ」、「記憶装置」、「データ記憶装置」、「データ記憶設備」などの用語はそれぞれ、コンピュータ可読データ、プログラミング命令またはその双方が格納される非一時的装置を意味する。特段の記載がない限り、「メモリ」、「記憶装置」、「データ記憶装置」、「データ記憶設備」などの用語は、単一装置の実施形態、複数のメモリ装置が一緒にまたは集合的にデータまたは命令のセットを格納する実施形態、およびその装置内の個々のセクターを含むことを意図している。
【0083】
本明細書において、「通信リンク」および「通信経路」という用語は、第1の装置が1若しくはそれ以上の他の装置に通信信号を送信し、および/または他の装置から通信信号を受信する有線または無線の経路を意味する。装置は、装置が通信リンクを介してデータを送信および/または受信できる場合、「通信可能に接続」されている。「電子通信」とは、有線または無線のネットワークを介して、また直接または間接的に1若しくはそれ以上の中継装置を介して、2若しくはそれ以上の電子装置間で1若しくはそれ以上の信号によってデータを伝送することを指す。
【0084】
「分類器(classifier)」という用語は、人工知能システムが1若しくはそれ以上のデータ点にラベルまたはカテゴリを割り当てることを可能とする自動処理を意味する。分類器は、機械学習などの自動処理によって訓練されるアルゴリズムを含む。分類器は通常、ラベル付けされたまたはラベル付けされていない訓練データのセットから開始され、1若しくはそれ以上のアルゴリズムを適用して、様々なラベルまたはクラスに対応するデータ内の1若しくはそれ以上の特徴および/またはパターンを検出する。アルゴリズムは(これらに限定されるものではないが)、決定木のような単純なもの、ナイーブベイズ分類のような複雑なもの、および/またはk-nearest neighborのような中間のアルゴリズムを含むことができる。分類器は、人工ニューラルネットワーク(ANN)、サポートベクターマシン分類器、および/または、多数の異なるタイプの分類器のうちのいずれかを含んでもよい。分類器は、一旦訓練されると、訓練中に学習した知識ベースを使用して、新しいデータ点を分類することができる。一旦訓練されると、分類器は、訓練中に学習した知識ベースを使用して、新しいデータ点を分類することができる。分類器は、定期的に更新されたデータで学習され、分類を誤った可能性のあるデータに関する情報を提供されることで学習するため、分類器の学習プロセスは、時間とともに進化する。分類器は、プログラミング命令を実行するプロセッサによって実装され、画像、文書、および/またはその他のデータなどの大規模なデータセットに対して動作する。
【0085】
「モデル」という用語は、コンピュータ可読媒体上に格納された、アルゴリズムルーチンおよびパラメータのセットを指し、明示的にプログラムされることなく、一連の入力特徴に基づいて実世界のプロセスの出力(複数可)を予測できる(例えば、ラベルによる製品の認識、またはユーザーの検索クエリに基づく適切な推奨品の予測など)。ソフトウェアルーチンの構造(例えば、サブルーチンの数およびそれらの間の関係)および/またはパラメータ値は、モデル化される実世界のプロセスの実際の結果を利用する訓練プロセスにおいて決定することができる。このようなシステムまたはモデルは、必然的にコンピュータ技術を基礎としていると考えられ、実際、コンピュータ技術がない場合には、実装することも、存在することさえできない。機械学習モデルは様々な種類の統計解析を利用するが、明示的なプログラミングを必要とせずに学習ができること、およびコンピュータ技術を基礎としているという理由から、統計解析とは区別される。
【0086】
「境界ボックス」という用語は、対象の位置を表す矩形のボックスを指す。境界ボックスは、データにおいて、ボックスの第1の角(右上の角など)に対応するx軸およびy軸座標[xmax、ymax]と、第1の角の反対側にある矩形の角(左下の角など)に対応するx軸およびy軸座標[xmin、ymin]によって表される場合がある。境界ボックスは、対象のすべての点を含む最小の矩形として計算されてもよく、任意選択的に、誤差を許容するための追加のスペースが追加されてもよい。この対象の点は、カメラで撮影された画像の画素など、1若しくはそれ以上のセンサによって検出されたものであってもよいし、点を特定するユーザー入力から検出されたものであってもよい。
【0087】
このように、様々な実施形態は、プロセッサと、製品情報データ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置とを含む在庫管理システムを含む。製品情報データ記憶装置は、様々な製品の在庫情報を含み、各製品は1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられている。前記システムはまた、消費者プロファイルデータ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置を含む。消費者プロファイルデータ記憶装置は、消費者および製品間の相互作用記録を保持し、各記録は、1若しくはそれ以上の製品に関する消費者購入情報またはその他の相互作用イベント情報、および製品評価情報を有し、チャネルのうちの1つに関連付けられている。前記システムはまた、プロセッサに、チャネル管理者ユーザーインターフェースを表示装置上に生成および出力させるように構成されたプログラミング命令を含むコンピュータ可読記憶装置を含み、前記システムは、前記プログラミング命令により、(i)第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから、消費者の識別子を受信する工程と、(ii)前記消費者プロファイルデータ記憶装置にアクセスして、前記消費者に関する保護されたプロファイルデータを読み出す工程であって、前記保護されたプロファイルデータは、前記第1のチャネルに対応するトークンに関連付けられた購入記録を有するが、別のチャネルに対応するトークンに関連付けられた製品相互作用記録のいずれも含まないものである、前記読み出す工程と、(iii)前記製品情報データ記憶装置にアクセスして、前記第1のチャネルの在庫にある製品を特定する工程と、(iv)前記保護されたプロファイルデータ、および1若しくはそれ以上の別のチャネルに対応するトークンに関連付けられたプロファイルデータの双方を含む消費者プロファイルデータを使用して、前記消費者に対する1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成する工程であって、前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報は、前記在庫にある1若しくはそれ以上の製品についての推奨情報である、前記生成する工程と、(v)前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報を前記表示装置上に出力する工程と、を実行する。
【0088】
別の実施形態は、在庫データを安全に管理するためのシステムを含み、このシステムは、プロセッサと、製品情報データ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置とを含む。前記製品情報データ記憶装置は、複数の製品の在庫情報を有する。前記製品情報データ記憶装置内の各製品は、1若しくはそれ以上の保護されたチャネルに関連付けられており、各製品の在庫情報は、当該製品が関連付けられている各チャネルのマッピングIDを含む。前記マッピングIDは、前記記録内のデータ要素を前記製品情報データ記憶装置内のデータ要素フィールドに関連付け、新しい製品データの安全な取得、および特定のチャネルに関連付けられたデータの安全な読み出しを可能にする。前記システムはまた、消費者プロファイルデータ記憶装置を含む。前記消費者プロファイルデータ記憶装置は、消費者および製品間の相互作用記録を保持し、各相互作用記録は、1若しくはそれ以上の製品に関する消費者および製品間の相互作用イベント情報と、評価情報とを有するとともに、前記チャネルのうちの1つに関連付けられている。前記システムはまた、プロセッサに、チャネル管理者ユーザーインターフェースを表示装置上に生成および出力させるように構成されたプログラミング命令を含むコンピュータ可読記憶装置を含み、前記システムは、前記プログラミング命令により、(i)第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから、消費者の識別子を受信する工程と、(ii)前記消費者プロファイルデータ記憶装置にアクセスして、前記消費者に関する保護されたプロファイルデータを読み出す工程であって、当該読み出す工程において前記システムは、前記第1のチャネルに対応するトークンに関連付けられた消費者および製品間の相互作用記録のみにアクセスし、別のチャネルに対応するトークンに関連付けられた消費者および製品間の相互作用記録のいずれも除外するものである、前記読み出す工程と、(iii)前記製品情報データ記憶装置にアクセスして、前記第1のチャネルの在庫にある製品を特定する工程と、(iv)前記保護されたプロファイルデータ、および1若しくはそれ以上の別のチャネルに対応するトークンに関連付けられたプロファイルデータの双方を含む消費者プロファイルデータを使用して、前記消費者に対する1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成する工程であって、前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報は、前記在庫にある1若しくはそれ以上の製品についての推奨情報である、前記生成する工程と、(v)前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報を前記表示装置上に出力する工程と、を実行する。
【0089】
任意選択的に、複数の在庫製品に関する製品情報を受信し、前記在庫製品が前記製品情報データ記憶装置にあるかどうかを決定するためのプログラミング命令は、前記複数の在庫製品のうち少なくとも第1の製品について、高解像度カメラに前記第1の製品を含む画像をキャプチャさせる命令を有することができる。前記キャプチャは、製品表示を含む前記第1の製品の部分の周囲に境界ボックスを定義することを含むことができる。前記システムは、認識モデルを前記画像に適用して、前記境界ボックス内にある画像の部分から製品表示を抽出することができる。前記システムは、分類器を使用して、前記製品情報データ記憶装置が、前記製品表示と一致する可能性が高い識別情報を有する在庫製品を含むかどうかを決定する。
【0090】
任意選択的に、前記製品情報データ記憶装置にアクセスして、前記第1のチャネルの在庫にある製品を特定するための命令は、(i)前記第1のチャネルのチャネルIDを特定し、(ii)前記製品情報データ記憶装置から、前記第1のチャネルのチャネルIDに関連付けられた製品データ記録を抽出する一方で、別のチャネルIDに関連付けられた製品データ記録のいずれについても抽出しないことにより、データの安全性を維持する命令を有することができる。
【0091】
任意選択的に、前記チャネル管理者ユーザーインターフェースは、1若しくはそれ以上のアクチュエータを有するチャネルコレクションユーザーインターフェースを含むことができ、これにより前記システムは、前記チャネル管理者であるユーザーから、前記第1のチャネルについて、(i)前記第1のチャネルに関連するサブグループを含む、前記第1のチャネルの定義、および(ii)前記第1のチャネルから入手可能な製品のコレクションの定義を受信する。前記製品のコレクションの定義は、製品説明フィールドから受信した製品説明情報と、前記製品のコレクションに対する1若しくはそれ以上のアクセス制限とを含む。
【0092】
任意選択的に、前記保護されたプロファイルデータを前記表示装置上に出力するための命令は、前記消費者に関する前記消費者および製品間の相互作用記録にある複数の製品の情報を表示し、(ii)前記消費者プロファイルデータ記憶装置が前記消費者から受信した評価を保持している各製品について、その製品の情報とともに評価を表示し、(iii)前記消費者プロファイルデータ記憶装置が前記消費者から受信した評価を保持しない未評価製品について代理評価を生成し、当該代理評価を前記未評価製品の情報とともに表示するための命令を有することができる。前記代理評価を生成するための命令は、(a)前記消費者が前記未評価製品を購入した回数の関数、または(b)前記消費者が前記未評価製品を購入した日付、のうちの1若しくはそれ以上を使用して前記代理評価を生成するための命令を有することができる。前記代理評価を生成するための命令はまた、前記製品情報データ記憶装置にアクセスして前記未評価製品に関する複数の特徴値を読み出し、次に前記読み出された未評価製品に関する複数の特徴値が、前記消費者の嗜好モデルにおける1若しくはそれ以上の嗜好指標に対応するかどうかを決定するための命令を有することができ、前記嗜好モデルは、前記消費者の製品評価と複数の製品特徴との間の関連性を表す。さらに、別の選択肢として、前記代理評価を生成するための命令は、(x)前記消費者による前記未評価製品との非購入の相互作用の指標を供給業者から受信し、(y)前記消費者が前記未評価製品と相互作用したことを指標が示すと決定された場合、当該製品に好ましい代理評価を割り当てるための命令を有することができる。
【0093】
任意選択的に、前記システムはまた、前記プロセッサに、チャネル作成ユーザーインターフェースを表示装置上に生成および出力させるように構成された追加のプログラミング命令を含み、前記システムは、前記プログラミング命令により、(i)ユーザーから、複数の在庫製品の製品情報を受信する工程と、(ii)製品情報を受信した各在庫製品について、各在庫製品が前記製品情報データ記憶装置に格納済みであるかどうかを決定する工程と、(iii)前記在庫製品が前記製品情報データ記憶装置にに未格納である場合、前記在庫製品に関する製品情報を前記製品情報データ記憶装置に追加する工程と、(iv)前記在庫製品が前記製品情報データ記憶装置に格納済みである場合、前記製品情報データ記憶装置から追加の製品情報を前記ユーザーに提示して承諾または修正させる工程と、(v)前記ユーザーから確認を受信したとき、前記在庫製品に関する製品情報を含むように前記製品情報データ記憶装置を更新し、前記在庫製品を前記第1のチャネルと関連付ける工程とを実行する。前記在庫製品に関する製品情報を含めて前記製品情報データ記憶装置を更新し、前記在庫製品を前記第1のチャネルに関連付けるためのプログラミング命令は、前記第1のチャネルのチャネルIDを特定し、前記在庫製品の記録のマッピングIDを使用して、当該記録内のデータ要素を前記製品情報データ記憶装置内の前記第1のチャネルのデータ要素フィールドに関連付けることにより、前記在庫製品の前記記録を前記製品情報データ記憶装置に追加するための命令を有することができる。前記システムはまた、前記プロセッサに、前記在庫製品を、前記第1のチャネルのウェブサイト上の前記在庫製品のランディングページアドレスに関連付ける工程を実行させるように構成されたプログラミング命令を含むことができる。
【0094】
任意選択的に、前記システムは、前記プロセッサに、顧客選択マネージャーを生成および出力させるように構成された追加のプログラミング命令を含み、前記システムは、前記顧客選択マネージャーにより、(i)前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを介して消費者の選択を受信する工程と、(ii)前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを介して1若しくはそれ以上の製品選択基準を受信する工程と、(iii)前記保護されたプロファイルデータ、および前記1若しくはそれ以上の別のチャネルに対応するトークンに関連付けられたプロファイルデータの双方を含む前記消費者プロファイルデータを使用して、前記消費者に対する1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成する工程であって、前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報は、前記選択基準を満たす在庫製品に関するものである、前記生成する工程と、(iv)前記製品推奨情報を含むメッセージを自動的に生成する工程と、(v)前記メッセージを前記消費者に送信する工程とを実行する。
【0095】
任意選択的に、前記システムは、前記プロセッサに、顧客選択マネージャーを生成および出力させるように構成された追加のプログラミング命令を含み、前記システムは、前記顧客選択マネージャーにより、(i)前記チャネル管理者ユーザーインターフェースを介して製品の選択を受信する工程と、(ii)前記消費者プロファイルデータにアクセスして前記第1のチャネルに関連付けられた1若しくはそれ以上の消費者を特定する工程と、(iii)前記特定された消費者の各々について、製品に対する予測評価を生成する工程と、(iv)前記特定された消費者の中から、予測評価が閾値を超える消費者のグループを選択する工程と、(v)前記特定された製品に関する情報を含むメッセージを自動生成する工程と、(vi)前記メッセージを前記消費者のグループに送信する工程とを実行する。
【0096】
任意選択的に、前記消費者に対する1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成するためのプログラミング命令は、(i)前記消費者が第1の製品カテゴリの製品を要求したことを決定し、(ii)第2の製品カテゴリを特定し、(iii)前記要求された製品の1若しくはそれ以上の属性および前記保護されたプロファイルデータを使用して、前記在庫から、前記第2の製品カテゴリの1若しくはそれ以上の製品を選択し、(iv)前記選択した1若しくはそれ以上の製品を前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報に含めるための命令を有する。
【0097】
任意選択的に、前記システムは、前記プロセッサに、(i)複数の供給業者の各々からのデータフィードを介して複数の製品の在庫情報を受信する工程と、(ii)意味的同義語を使用して、前記データフィード内の複数のデータフィールドの各々を前記製品情報データ記憶装置内のシステムフィールドに一致する事前定義されたフィールドマッピングにマッピングし、前記マッピングされたデータフィールドの各々からデータを抽出し、前記抽出されたデータを一致するシステムフィールドに保存することによって、各データフィードから前記複数の供給業者の各々の在庫情報を抽出する工程と、(iii)前記製品情報データ記憶装置内の前記供給業者に関連付けられた各製品に関する前記抽出された在庫情報を含むように前記製品情報データ記憶装置を更新する工程とを実行させるための追加のプログラミング命令を含むことができる。
【0098】
上述した特徴および機能、ならびに代替実施形態は、様々な他の異なるシステムまたはアプリケーションに組み込むことができる。当業者であれた様々な代替実施形態、変更、変形または改良がなすことが可能であるが、その各々は、開示された実施形態によって包含されることも意図される。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
様々な実施形態において、在庫管理システムが開示する。前記システムは、プロセッサと、製品情報データ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置とを含む在庫管理システムを含む。製品情報データ記憶装置は、様々な製品の在庫情報を含み、各製品は1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられている。前記システムはまた、消費者プロファイルデータ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置を含む。消費者プロファイルデータ記憶装置は、消費者および製品間の相互作用記録を保持し、各記録は、1若しくはそれ以上の製品に関する消費者購入情報またはその他の相互作用イベント情報、および製品評価情報を有し、複数のチャネルのうちの1つに関連付けられている。前記システムはまた、プロセッサに、チャネル管理者ユーザーインターフェースを表示装置上に生成および出力させるように構成されたプログラミング命令を含むコンピュータ可読記憶装置を含み、前記システムは、前記プログラミング命令により、(i)第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから、消費者の識別子を受信する工程と、(ii)前記消費者プロファイルデータ記憶装置にアクセスして、前記消費者に関する保護されたプロファイルデータを読み出す工程であって、前記保護されたプロファイルデータは、前記第1のチャネルに対応するトークンに関連付けられた購入記録を有するが、別のチャネルに対応するトークンに関連付けられた製品相互作用記録のいずれも含まないものである、前記読み出す工程と、(iii)前記製品情報データ記憶装置にアクセスして、前記第1のチャネルの在庫にある製品を特定する工程と、(iv)前記保護されたプロファイルデータ、および1若しくはそれ以上の別のチャネルに対応するトークンに関連付けられたプロファイルデータの双方を含む消費者プロファイルデータを使用して、前記消費者に対する1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成する工程であって、前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報は、前記在庫にある1若しくはそれ以上の製品についての推奨情報である、前記生成する工程と、(v)前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報を前記表示装置上に出力する工程と、を実行する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
いくつかの実施形態において、前記保護されたプロファイルデータを前記表示装置に出力するプログラミング命令は、前記消費者に関する製品相互作用記録にある複数の製品の情報を表示する命令を含む。前記消費者プロファイルデータ記憶装置が前記消費者から受信した評価を保持している各製品について、前記システムは、その製品の情報とともに評価を表示することができる。前記消費者プロファイルデータ記憶装置が前記消費者から受信した評価を保持しない製品については、前記システムは、未評価製品について代理評価を生成し、当該代理評価を前記未評価製品の情報とともに表示することができる
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0087】
このように、様々な実施形態は、プロセッサと、製品情報データ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置とを含む在庫管理システムを含む。製品情報データ記憶装置は、様々な製品の在庫情報を含み、各製品は1若しくはそれ以上のチャネルに関連付けられている。前記システムはまた、消費者プロファイルデータ記憶装置を有するコンピュータ可読記憶装置を含む。消費者プロファイルデータ記憶装置は、消費者および製品間の相互作用記録を保持し、各記録は、1若しくはそれ以上の製品に関する消費者購入情報またはその他の相互作用イベント情報、および製品評価情報を有し、複数のチャネルのうちの1つに関連付けられている。前記システムはまた、プロセッサに、チャネル管理者ユーザーインターフェースを表示装置上に生成および出力させるように構成されたプログラミング命令を含むコンピュータ可読記憶装置を含み、前記システムは、前記プログラミング命令により、(i)第1のチャネルのチャネル管理者であるユーザーから、消費者の識別子を受信する工程と、(ii)前記消費者プロファイルデータ記憶装置にアクセスして、前記消費者に関する保護されたプロファイルデータを読み出す工程であって、前記保護されたプロファイルデータは、前記第1のチャネルに対応するトークンに関連付けられた購入記録を有するが、別のチャネルに対応するトークンに関連付けられた製品相互作用記録のいずれも含まないものである、前記読み出す工程と、(iii)前記製品情報データ記憶装置にアクセスして、前記第1のチャネルの在庫にある製品を特定する工程と、(iv)前記保護されたプロファイルデータ、および1若しくはそれ以上の別のチャネルに対応するトークンに関連付けられたプロファイルデータの双方を含む消費者プロファイルデータを使用して、前記消費者に対する1若しくはそれ以上の製品推奨情報を生成する工程であって、前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報は、前記在庫にある1若しくはそれ以上の製品についての推奨情報である、前記生成する工程と、(v)前記1若しくはそれ以上の製品推奨情報を前記表示装置上に出力する工程と、を実行する。
【外国語明細書】