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特開2024-109891情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109891
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/53 20140101AFI20240806BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240806BHJP
【FI】
A63F13/53
A63F13/69
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024086486
(22)【出願日】2024-05-28
(62)【分割の表示】P 2023030113の分割
【原出願日】2020-03-25
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】小牧 信貴
(72)【発明者】
【氏名】栗山 幸介
(72)【発明者】
【氏名】松本 雅矩
(57)【要約】
【課題】ユーザのゲームに対する負担を軽減し、ユーザのゲーム満足度を向上させることが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ゲーム内において、オブジェクトを使用してプレイするクエストの中からユーザが指定した指定クエストを受け付ける指定受付部と、指定クエストに関連付けられた関連オブジェクトをユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、ユーザに対して通知する通知部と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム内において、オブジェクトを使用してプレイするクエストの中からユーザが指定した指定クエストを受け付ける指定受付部と、
前記指定クエストに関連付けられた関連オブジェクトを前記ユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、前記ユーザに対して通知する通知部と、を備える、
ことを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、オンラインゲーム等のゲームにおいて、ユーザによって抽選又はクエスト等のイベントが実施された場合に、そのユーザに対してオブジェクト(例えば、ゲーム内で利用可能なキャラクタ又はアイテム等)を付与するゲームが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ユーザからの要求に応じて抽選を実施し、抽選対象であるキャラクタ群からランダムに選択された一又は複数のキャラクタをユーザに対して付与すること、及び、クエストと呼ばれる敵キャラクタとの対戦ゲームのクリア報酬として、アイテム又はキャラクタ等をユーザに対して付与すること、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6617813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のように、抽選及びクエスト等のイベントには、ユーザが実施可能な期間(以下、開催期間という。)が設定されているものも多く、取得できるオブジェクトもそれぞれのイベントにおいて異なることが多い。そのため、ユーザにとっては、複数のイベントの中からどのイベントを実施すれば、自身にとって都合の良いオブジェクト(例えば、ユーザのプレイスタイルに応じてゲームをプレイし易くなるようなオブジェクト)を取得できるのか判断することが困難な場合がある。また、仮に、自身にとって都合の良いオブジェクトを取得できるイベントを判断できたとしても、そのイベントがいつも開催されているとは限らない。そのため、そのイベントが開催されたとしてもユーザが気付かないまま開催期間が終了してしまい、ユーザは、自身にとって都合の良いオブジェクトを取得する機会を逸失してしまう場合もある。このように、最適なイベントを自身で判断し、且つ、そのイベントの開催期間を把握しておくことは、ユーザにとって負担となることもあり、ユーザのゲームに対する満足感が低下するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザのゲームに対する上記のような負担を軽減し、ユーザのゲーム満足度を向上させることが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、ゲーム内において、オブジェクトを使用してプレイするクエストの中からユーザが指定した指定クエストを受け付ける指定受付部と、指定クエストに関連付けられた関連オブジェクトをユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、ユーザに対して通知する通知部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
ユーザは、指定したクエストに関連付けられた関連オブジェクトを取得可能なイベントが発生した場合に、通知を受けて知ることができるので、ゲームに対する負担が軽減され、ユーザのゲーム満足度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を含むゲームシステムの概念図である。
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置、及び端末の各々のハードウェア構成を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る端末の機能の説明図である。
図4】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を構成するサーバの機能の説明図である。
図5】イベント通知処理の流れを示すフローチャートである。
図6】関連キャラクタ決定処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、添付の図面に示す好適な実施形態を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
また、以下の説明の中では、端末に表示される画面例については図示しないが、画面の構成例、表示される情報及びGUI(Graphical User Interface)の具体的な内容等については、設計仕様及びユーザの好みに応じて自由に設計及び変更し得るものである。
【0011】
<ゲームについて>
図1に示される通信システム(以下、ゲームシステムSという。)は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(以下、サーバ30という。)を含む通信システムであり、ユーザUに対して、ゲームを提供する。
【0012】
「ゲーム」とは、ゲームシステムSを利用して提供されるオンラインゲームであって、ユーザUが、ゲーム内のオブジェクトを使用して、抽選又はクエスト等のイベントをプレイする電子ゲームをいう。本実施形態では、ゲームの一例として、ユーザUが、複数のキャラクタから成るチームを編成し(例えば四体で一組)、それらのキャラクタを所定のアクションにより操作して敵キャラクタと戦い、ゲーム内に用意されている複数のクエストに順次挑戦してクリアしていくことにより進行するゲームを挙げる。
【0013】
「オブジェクト」とは、例えば、ゲーム内でユーザUの操作に応じて動くキャラクタ、及び、ゲームを有利に進めるためのアイテム等を含む。オブジェクトは、ゲームへのログイン、抽選結果、クエストのクリア報酬、又は購入等に応じて所持数が増える。また、オブジェクトは、ゲーム内で消費、合成、売却又は廃棄等することにより所持数が減る。
【0014】
オブジェクトの一種であるキャラクタは、それぞれ個性を有しており、ランク、名前、外見、属性及び各種パラメータ(レベル、体力、攻撃力、スピード、運、又は特殊能力等に関する設定データ)等がキャラクタごとに異なる。また、ユーザUは、経験値を溜めたり、アイテム等を使用したり、他のキャラクタと合成したりすることによって、それらのキャラクタを育成して成長させることもできる。
【0015】
「ランク」とは、キャラクタ等のオブジェクトの価値を示す指標であって、上記各種パラメータの値等に基づいて決定される。一般的に、ランクが高いオブジェクトは、抽選における当選確率が低いために取得困難であって、希少価値が高く、ゲーム内での流通量又はユーザUによる過去の使用量等が少ない。
【0016】
「育成」とは、キャラクタのためにアイテム又はその他の素材を消費する等して、そのキャラクタを強化又は進化等させることをいう。育成には、例えば、複数のキャラクタ(例えば、キャラクタAとキャラクタB)を素材とし、それらの素材を合成して1体の特別なキャラクタ(キャラクタC)に変更する場合も含む。
【0017】
「成長」とは、育成の結果として、キャラクタの能力等が変化することをいう。一例として、以下に挙げる変化を含む。なお、基本的には、ユーザUに有利になるような変化であるが、ユーザUに不利になるような変化、及び有利不利に影響を与えないような変化を除外するものではない。
(a)キャラクタが備える各種パラメータが向上する。
(b)キャラクタが備える各種パラメータについて、予め規定された上限値(最大値)が向上する。
(c)キャラクタに特殊な能力(技等)が追加される。
(d)キャラクタが有する特殊な能力が変化する。
(e)キャラクタの名前、外見又は属性等が変化する。
(f)キャラクタがそのキャラクタよりも上位の特別なキャラクタに変化する。
【0018】
「抽選」とは、ゲームを構成するイベントの一種であり、上記キャラクタ等のオブジェクトをユーザUが取得することができるイベントである。抽選は、ゲームのプレイ中、ユーザUからのオブジェクトの提供要求(以下、抽選申込という。)に応じて実施される。抽選では、当選確率の異なる複数のオブジェクトが候補として用意されており、その候補となる複数のオブジェクトの中から一又は所定数のオブジェクトが選択され、ユーザUは、その選択されたオブジェクトを抽選結果オブジェクトとして取得することができる。
【0019】
また、抽選には、開催期間がそれぞれ設定されており、ゲームを進めていくにしたがって種々開催される。すなわち、抽選は時間の経過と共に順次発生し、ユーザUは、開催期間中のそれらの抽選に対して抽選申込を行うことにより、抽選を実施することができる。抽選では、その開催期間ごとに候補となる各オブジェクトの当選確率、並びに、候補として含まれるオブジェクトの種類及び数等が、異なる場合がある。そのため、抽選の開催期間によっては、特定のオブジェクトの当選確率が高く抽選結果オブジェクトとして選択され易かったり、特定のオブジェクトが候補として全く含まれていなかったりする場合がある。
【0020】
なお、抽選には、種々の形態があり、例えば、1回のみ実施される「シングル型(単発型)」の抽選、及び、N回分(Nは2以上の自然数)の抽選が連続して実施される「N連型」の抽選が含まれる。また、抽選の実施条件も種々存在し、無料で取得した抽選用アイテムを消費することにより実施できる抽選、有料で取得(購入)した抽選用アイテムを消費することにより実施できる抽選、後述するクエストのクリア報酬として取得した抽選用アイテムを消費することにより実施できる抽選、及び、クリア報酬として実施できる抽選(クリア報酬として抽選を実施する権利が付与される場合)等が含まれる。
【0021】
「クエスト」とは、ゲームを構成するイベントの一種であり、ゲーム内でユーザUに与えられる任務、すなわち、上記キャラクタ等のオブジェクトを使用してプレイする、ゲームの根幹を為すイベントである。具体的には、ユーザUが所持するキャラクタを使用して敵キャラクタと戦うイベントの他、敵味方問わず各種キャラクタ等と遭遇するイベント、ある地点に到達することを目的とするイベント、又は、アイテム等のオブジェクトが獲得できるイベント等を含む。これらのクエストには、開催期間と達成条件とがそれぞれ設定されており、ゲームを進めていくにしたがって種々発生し、ユーザUは、それらの複数のクエストの中からプレイする任意のクエストを選択する。例えば、開催期間中にユーザUがクエストをプレイし、敵キャラクタを倒す等の予め設定された達成条件を満たしてクエストを終了することをクリアといい、クリアした場合は、ユーザUは、クエストごとに異なる上記キャラクタ等のオブジェクトをクリア報酬として取得することができる。
【0022】
また、クエストには、そのクエストに関連付けられたオブジェクト(以下、関連キャラクタという。)が設定されている。さらに、関連キャラクタには、凖関連キャラクタが関連付けられている。
【0023】
「関連キャラクタ」とは、そのクエストに関連付けられたキャラクタであって、そのクエストをプレイする際に使用が推奨されるキャラクタ(例えば、チームの構成メンバーに含めることが推奨されるキャラクタ)をいう。本実施形態では、関連キャラクタは、過去にそのクエストをプレイしてクリアした他のユーザUが、そのクエストで使用したキャラクタに基づいて決定される。具体的には、他のユーザUによるキャラクタの使用回数に基づいて順位付けされた結果、上位数体(例えば10体)のキャラクタが、関連キャラクタとして選抜される。このとき、キャラクタの使用回数に加え、そのキャラクタを使用したときのクリア成功率についても考慮してキャラクタを順位付けしてもよい。なお、関連キャラクタは、他のユーザUによる使用回数を集計する度に変動することとしてもよい。また、キャラクタの使用回数は、所定期間ごとに区切って集計してもよいし、キャラクタの属性、又は、取得経路(抽選結果オブジェクトとして取得したか又はクリア報酬として取得したか等)ごとにそれぞれ区別して集計してもよい。
【0024】
「凖関連キャラクタ」とは、関連キャラクタと完全に同一のキャラクタではないが、関連キャラクタと何らかの関係性を有するキャラクタをいう。具体的には、関連キャラクタの成長前若しくは成長後のキャラクタ、関連キャラクタの素材となるキャラクタ、関連キャラクタとはバリエーション(表情、髪型、姿勢、服装又は装備等)が異なるキャラクタ、又は、関連キャラクタに期間限定若しくは地域限定等の特別仕様(例えば、クリスマスバージョン又は沖縄バージョン等)を施したキャラクタ等が含まれる。
【0025】
なお、関連キャラクタは、他のユーザUによるキャラクタの使用回数に関係なく、例えば、そのキャラクタをチームに組み込んでプレイすると、クエストをクリアし易くなったり、クリア報酬の獲得量が向上したりする等、ユーザUにとって有利な効果を生じるようにゲーム内で設定されているキャラクタであってもよい。
【0026】
本実施形態では、ゲームのプレイ中に、ユーザUが所定のクエストを指定した場合、数多くある抽選又はクエスト等のイベントの中から、その指定されたクエスト(以下、指定クエストをいう。)の関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)を取得することができるイベントが発生した場合に、その指定クエストを指定したユーザUに対して、通知する。
【0027】
「通知」とは、イベントの発生をユーザUに知らせることをいう。具体的には、ユーザUがゲームをプレイしている最中に、ユーザ端末10の画面上(例えば、ゲームのホーム画面の一部)に不図示のアイコン又はメッセージ等を表示することの他、ユーザUがゲームをプレイしていないときであっても、ユーザ端末10の画面上にダイアログボックスを表示する等、その都度通知することとしてもよい(プッシュ通知)。
【0028】
このとき、指定できるクエストは、ユーザUがクリア報酬を未回収、すなわち、ユーザUが未だクリアしていないクエスト(以下、未クリアクエストという。)に限定してもよい。また、未クリアクエストの中でも、特に、ユーザUが過去に挑戦してクリアに失敗したクエストに限定してもよい。さらに、所定の難易度以上のクエストに限定してもよい。
【0029】
指定クエストは、複数指定することができてもよいし、一度指定した指定クエストを、変更又は取消等をすることができてもよい。また、指定クエストの変更又は取消等をせずに、指定クエストを指定したときから長期間経過している場合等、クエスト指定時には未クリアクエストであったが、その間にユーザUが指定クエストを既にクリアしてしまったような場合は、自動的に指定を解除し、イベントが発生しても通知しないようにしてもよい。
【0030】
また、関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)を取得することができるイベントが抽選の場合は、上記のとおり、抽選によっては各オブジェクトの当選確率が異なることもある。そのため、関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)の当選確率が、他の抽選(第1抽選)よりも高く設定されている抽選(第2抽選)が開催された場合に限定又は優先して、通知することとしてもよい。なお、ここでいう、第2抽選には、関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)の当選確率が、その関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)と同ランクのキャラクタの当選確率よりも高く設定される抽選、すなわち、関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)が目玉(注目)商品として当選し易くピックアップされている抽選も含む。
【0031】
また、関連キャラクタが、その指定クエストをクリアした他のユーザUによるキャラクタの使用回数に基づいて決定される場合、ユーザUが指定したタイミングで使用回数の集計をする等、ユーザUが指定クエストを指定した時点に対応した期間における使用回数に基づいて、関連キャラクタを決定してもよい。なお、指定クエストを指定した時点に対応した期間は、例えば、クエストが開催されてからそのクエストを指定クエストとして指定した時点までの期間、指定クエストを指定した時点から遡ること数時間、数日、数週間、数か月若しくは数年等の予め規定されている期間、又は、指定クエストとして指定した時点よりも前の期間であってユーザUが選択した任意の期間等のいずれの場合であってもよい。
【0032】
また、通知するのは、ユーザUが未所持の関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)を取得できるイベントが発生した場合に限定してもよい。また、漫画若しくは映画等の他の著作物、他のアーチスト、又は、他の企業等とコラボレーションした期間限定の特別なキャラクタ等は、通知対象となる関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)から除外してもよい。
【0033】
このように、本実施形態では、ユーザUは、指定クエストの関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)を取得可能なイベントが発生した場合に、通知を受けて知ることができる。そのため、ユーザUは、関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)、すなわち、自身にとって都合の良いキャラクタを取得するためにはどのイベントを実施すれば良いか判断に迷うこともなく、且つ、その該当するイベントが開催されていることに気付かずに自身にとって都合の良いキャラクタを取得できる機会を逸失してしまうこともない。
【0034】
なお、本実施形態では、ユーザUが単独でプレイすることは勿論、複数のユーザUが各々のユーザ端末10を操作して共通のクエストを同時にプレイする所謂マルチプレイ(以下、共同プレイという。)も可能である。この共同プレイでは、特定のクエストに対して共同プレイを主催して仲間を募集するユーザU(以下、ホストという。)と、その募集に応募して共同プレイに参加するユーザU(以下、ゲストという。)とにより、共同関係が形成され、プレイの進行が共同プレイを行うユーザ間で同期される。
【0035】
共同プレイは、各ユーザUのユーザ端末10の通信機能を通じて行われる。具体的には、あるユーザUが、ホストの募集する共同プレイに対して参加の申込を行い、ホストがその申込を許可すると、そのあるユーザUはゲストとして、ホストとの間に共同プレイ用の通信経路が確立される。なお、共同プレイの申込資格は、特に限定されず、任意に設定することができる。例えば、あるユーザUと交友関係がある他のユーザUであって、ユーザU同士で互いに承認したフレンドユーザが申込を行うことができることとしてもよい。
【0036】
その後、共同プレイに要する各種データの送受信が、公知の通信方式にしたがって実施される。このときのデータは、サーバ30を介したクライアント・サーバ方式であってもよく、サーバ30を介さないP2P(ピア・ツー・ピア)方式であってもよい。また、共同プレイの様式は、完全同期型及び非同期型に分類されるが、いずれの様式を採用してもよい。なお、完全同期型は、キー入力同期方式及びコマンド入力方式を含み、非同期型にはサーバ集中処理型及びクライアント分散処理が含まれる。
【0037】
なお、共同プレイ対応型のゲームには、複数のユーザUが協力する協力プレイゲーム、及び、ユーザU同士が対戦する対戦ゲームが含まれるが、いずれのタイプであってもよい。また、一回の共同プレイにおけるユーザU数の上限(最大プレイ人数)については、特に限定されず任意の数に設定してもよいが、例えば最大で4人程度に設定するのがよい。
【0038】
<ゲームシステムSの構成について>
次に、上記のゲームをユーザUに提供するためのゲームシステムSの構成について説明する。
図1に示されるように、ゲームシステムSは、ユーザUがゲームをプレイするために構築されたものであり、ユーザUによって操作される情報端末(以下、ユーザ端末10という。)と、サーバ30とから構成されている。ユーザ端末10とサーバ30とは、インターネット等のネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
【0039】
ユーザ端末10は、端末内に格納されたプログラムと、そのプログラムを実行するプロセッサとを搭載しており、その所有者であるユーザUによって携帯され、ユーザUは、プレイの際にそのユーザ端末10を操作する。ユーザ端末10としては、ゲーム用の端末として用いられる公知の機器、例えば、スマートフォン、携帯電話、ノート型PC、タブレット端末、ウェアラブル端末、又は通信機能を備えるゲーム専用機器等が利用可能である。なお、ゲームシステムSを構成するユーザ端末10の台数は、特に限定されず任意の台数であってよいが、図1では、図示の便宜上、ユーザ端末10の台数を3台としている。
【0040】
サーバ30は、本発明の情報処理装置を構成するコンピュータである。例えば、ゲーム提供会社が管理するサーバコンピュータによって構成されており、ゲームの進行処理を担う。具体的には、ユーザUのゲームアカウント及びステータス等をユーザUごとに管理し、各ユーザUに対してゲームの進行処理に関するデータ(以下、ゲーム進行用データという。)を配信する。また、サーバ30は、単独で特定の機能を発揮する一台のコンピュータから成るサーバ装置に限定されず、分散して存在しているものの特定の機能を発揮するために協働する複数台のコンピュータから成るサーバ装置群により構成されている場合であってもよい。
【0041】
ネットワークNは、ユーザ端末10とサーバ30とをデータ通信が可能な状態で接続するものであればよい。有線であるか無線であるかは問わず、インターネット、モバイル通信ネットワーク、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット及びイーサネット(登録商標)等を含む。また、ユーザ端末10同士は、ネットワークNを介して通信してもよいし、Bluetooth(登録商標)又はWifi-Direct等を通じてネットワークNを介さずに直接通信してもよい。
【0042】
本実施形態のゲームシステムSでは、上記構成により、ユーザ端末10とサーバ30とが協働することにより、ゲームが進行する。具体的には、ゲーム進行処理の一部をサーバ30側で行い、グラフィック処理等の一部をユーザ端末10側で実行する。例えば、サーバ30側で、一定のルール、ロジック及びアルゴリズムを含むプログラムを実行する。一方、ユーザ端末10側では、サーバ30と同期しつつ、サーバ30で実行されているプログラムと同様のルール、ロジック及びアルゴリズムにより、種々のクエストを発生させてゲームを進行させる。
【0043】
<ユーザ端末10の構成>
次に、本実施形態に係るユーザ端末10の構成について説明する。
図2に示されるように、ユーザ端末10は、ハードウェア構成として、プロセッサ11、記憶装置12、通信用インターフェース(図2中、通信用I/Fと表記。)13、入力装置14及び出力装置15を備え、これらの機器は不図示のバスを介して電気的に接続されている。
【0044】
プロセッサ11は、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit)、グラフィクスプロセッサ(Graphics Processing Unit)、又は、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)等を含み、記憶装置12に記憶されるプログラム又はデータに基づいて各種の演算処理を実行すると共に、ユーザ端末10の各部を制御する。プロセッサ11によって実行されるプログラムには、ユーザ端末10全体を制御するためのシステムソフトウェアであるOS(Operating System)、及びゲーム用のアプリケーションプログラム等が含まれ、それらの各種プログラムがプロセッサ11に読み取られて実行されることにより、ゲームシステムSを構成するユーザ端末10としての機能が発揮される。
【0045】
記憶装置12は、例えばメモリ又はストレージ等を含み、各種のプログラム又はデータを記憶する。
メモリは、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成され、プログラム及びデータを一時的に記憶することでプロセッサ11に作業領域を提供し、プロセッサ11が実行する処理によって生成される各種データを一時的に記憶する。
ストレージは、ゲームに関する各種データを記憶し、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、及びUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されている。
【0046】
通信用インターフェース13は、例えば、ネットワークインターフェースカード(NIC)等により構成され、ユーザ端末10の通信処理を制御する。通信用インターフェース13による通信規格については、特に限定されるものではなく、公衆向けの通信規格であれば制限なく適用可能である。また、通信用インターフェース13による通信方式は、無線方式であっても有線方式であってもよい。
【0047】
入力装置14は、ユーザUの操作を受け付けて、受け付けた操作の内容を示すデータを生成するデバイスである。一例としては、ユーザ端末10に設けられた操作キー、操作ボタン、集音用マイク、及び撮影用カメラ等が利用可能である。
【0048】
出力装置15は、画面を描画して画像及び文字列情報等を表示したり、音声を再生したりするデバイスである。一例としては、ユーザ端末10に設けられた液晶ディスプレイ又は有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ及びスピーカー等が利用可能である。なお、本実施形態においては、出力装置15として、少なくともディスプレイを有する。ディスプレイは、タッチパネルディスプレイのように入力装置14及び出力装置15の両方の機能を兼ね備えるものであってもよい。
【0049】
次に、図3を参照しながら、ユーザ端末10の構成について機能面から改めて説明する。
図3に示されるように、ユーザ端末10は、複数の機能部、具体的には、操作特定部16、端末側記憶部17、端末側生成部18、端末側送受信部19、及び表示処理部20を備える。これらの機能部は、ユーザ端末10のハードウェア機器と、ユーザ端末10に格納されたソフトウェアとしてのプログラムとが協働することで実現される。
【0050】
[操作特定部16]
操作特定部16は、主にプロセッサ11及び入力装置14により実現され、ユーザUがユーザ端末10の入力装置14を通じて行った各種の操作の内容を特定する。操作特定部16によって特定する操作には、ゲーム進行用の操作及び共同プレイに関する操作等が含まれる。ゲーム進行用の操作には、所定のアクションによりキャラクタを動かす操作の他、指定クエストを指定する操作、及び、抽選を実施する操作等も含まれる。また、共同プレイに関する操作には、共同プレイの募集、共同プレイへの申込及びその申込に対する許否に関する操作等が含まれる。
【0051】
[端末側記憶部17]
端末側記憶部17は、主にプロセッサ11及び記憶装置12により実現され、ゲーム進行に関する各種データ(例えば、映像データ、画像データ、及び、音声データ等)を記憶する。
【0052】
[端末側生成部18]
端末側生成部18は、主にプロセッサ11及び記憶装置12により実現され、操作特定部16によって特定されたユーザUの操作内容に応じたゲーム操作データ等を生成する。ここで生成されるゲーム操作データには、所定のアクションによりキャラクタを動かす操作に基づくキャラクタ操作データ、指定クエストを指定する操作に基づく指定クエストデータ、抽選を実施する操作に基づく抽選実施データ、及び、共同プレイに関する操作に基づく共同プレイ用データ等が含まれる。これらの生成されたデータは、端末側送受信部19によってサーバ30に向けて送信される。
【0053】
[端末側送受信部19]
端末側送受信部19は、主にプロセッサ11、記憶装置12及び通信用インターフェース13により実現され、サーバ30及び他のユーザUのユーザ端末10との間でデータ及び情報の送受信を行う。例えば、ゲームのプレイ中、端末側送受信部19は、サーバ30から送られてくるゲーム進行用データを受信し、ゲーム操作データをサーバ30に向けて送信する。また、ゲームの共同プレイが行われている場合、端末側送受信部19は、他のユーザUのユーザ端末10との間で共同プレイ用データ(具体的には、各ユーザUのゲーム操作データ)を送受信する場合がある。
【0054】
[表示処理部20]
表示処理部20は、主にプロセッサ11、記憶装置12及び出力装置15により実現され、端末側送受信部19が受信したデータ及び情報を、ブラウジング機能によってディスプレイに表示する表示処理を実行する。具体的に説明すると、表示処理部20は、ゲーム開始時にゲーム画面を描画し、ゲームプレイ中、端末側送受信部19がサーバ30から受信したゲーム進行用データを展開し、ゲーム画面中に映像及びその他の情報を表示する。また、ゲームプレイ中、表示処理部20は、端末側生成部18が生成したゲーム操作データに応じて変化する映像(具体的には、ユーザUの操作に応じて動く映像)をゲーム画面中に表示する。
【0055】
<サーバ30の構成>
次に、本実施形態に係るサーバ30の構成について説明する。
図2に示されるように、サーバ30は、一般的なサーバコンピュータのハードウェア構成と同様であり、プロセッサ31、記憶装置32、及び通信用インターフェース(図2中、通信用I/Fと表記。)33を備え、これらの機器は不図示のバスを介して電気的に接続されている。
【0056】
プロセッサ31は、CPU、MPU、GPU、及びDSP等によって構成され、サーバ30にインストールされたプログラムを実行することで各種の処理を実行する。プロセッサ31によって実行されるプログラムは、サーバ30全体を制御するためのシステムソフトウェアであるOS、及び、サーバ30を本発明の情報処理装置として機能させるためのアプリケーションプログラム等である。
【0057】
記憶装置32は、例えばメモリ又はストレージ等を含み、各種のプログラム又はデータを記憶する。
メモリは、ROM及びRAMなどの半導体メモリによって構成され、プログラム及びデータを一時的に記憶することでプロセッサ31に作業領域を提供し、プロセッサ31が実行する各種処理によって生成されるデータを一時的に記憶する。
ストレージは、ユーザU及びゲーム等に関する各種データを記憶し、例えば、フラッシュメモリ、HDD、SSD、FD、MOディスク、CD、DVD、SDカード、及びUSBメモリ等によって構成されている。なお、サーバ30とネットワークNを介して接続されたデータベース用のサーバコンピュータをストレージとして利用してもよい。
【0058】
通信用インターフェース33は、例えば、ネットワークインターフェースカード等により構成され、サーバ30の通信処理を制御する。通信用インターフェース33による通信規格については、特に限定されるものではなく、公衆向けの通信規格であれば制限なく適用可能である。また、通信用インターフェース33による通信方式は、無線方式であっても有線方式であってもよい。
【0059】
次に、図4を参照しながら、サーバ30の構成について機能面から改めて説明する
図4に示されるように、サーバ30は、複数の機能部、具体的には、サーバ側記憶部34、サーバ側送受信部35、サーバ側生成部36、指定受付部37、通知部38及び決定部39を備える。これらの機能部は、サーバ30のハードウェア機器と、サーバ30に格納されたソフトウェアとしてのプログラムとが協働することで実現される。なお、サーバ30が複数台のコンピュータによって構成される場合には、上記の機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。
【0060】
[サーバ側記憶部34]
サーバ側記憶部34は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、ユーザUに関するデータ及びゲーム進行用データ等を含む各種データを記憶する。
ユーザUに関するデータとしては、ユーザU又はユーザUが使用しているユーザ端末10を特定する識別子(ユーザID又は端末ID)とその識別子に関連付けられた各種情報(ユーザUの個人情報、ユーザ端末10の機種、ログイン履歴、決済履歴、及び、ステータス等のゲームの進捗状況等)を含む。
ゲーム進行用データとしては、各クエストに関連付けられた関連キャラクタに関する情報、関連キャラクタに関連付けられた凖関連キャラクタに関する情報、ユーザUが所持するキャラクタ及びアイテム等のオブジェクトに関する情報、及び、ユーザUごとに設定されたクエストに関する各種情報(クエストのクリア履歴及びクリア失敗履歴等も含む。)等を含む。
【0061】
[サーバ側送受信部35]
サーバ側送受信部35は、主にプロセッサ31、記憶装置32及び通信用インターフェース33により実現され、ユーザ端末10との間でデータ及び情報の送受信を行う。例えば、ゲームのプレイ中、サーバ側送受信部35は、ユーザUのユーザ端末10に向けてゲーム進行用データを送信し、そのユーザ端末10からゲーム操作データを受信する。また、ゲームの共同プレイが行われる間、サーバ側送受信部35は、共同プレイを行う複数のユーザUの各々のユーザ端末10から、共同プレイ用データを受信し、ユーザU間で同期を取るためのデータ(広義のゲーム進行用データ)を各ユーザ端末10に向けて送信する。
【0062】
[サーバ側生成部36]
サーバ側生成部36は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、サーバ側送受信部35によって送信されるデータを生成する。ここで生成されるデータには、具体的には、ユーザ端末10から受信したゲーム操作データに対応したゲーム進行用データ等が含まれる。
なお、ゲーム進行用データには、指定クエストの関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)を取得することができるイベントが発生したことを通知するデータ、指定クエストを指定させるための画面をユーザ端末10に表示させるデータ、クエストをプレイさせるための画面をユーザ端末10に表示させるデータ、抽選を実施させるための画面をユーザ端末10に表示させるデータ、及び、共同プレイが行われる間、共同プレイを行う複数のユーザU間で同期を取るためのデータ等も含まれる。
【0063】
[指定受付部37]
指定受付部37は、主にプロセッサ31、記憶装置32及び通信用インターフェース33により実現され、サーバ側送受信部35が受信したユーザ端末10からの指定クエストデータに基づき、指定クエストを特定し、そのユーザUからのクエストの指定を受け付ける。また、指定受付部37は、指定クエストの変更又は取消も受け付ける。なお、指定受付部37が受け付ける指定クエストは未クリアクエストとしてもよいし、特に、未クリアクエストの中でもユーザUが過去に挑戦してクリアに失敗したクエスト等に限定してもよい。
【0064】
[通知部38]
通知部38は、主にプロセッサ31、記憶装置32及び通信用インターフェース33により実現され、指定クエストに関連付けられた関連キャラクタをユーザUが取得できる抽選又はクエスト等のイベントが発生した場合に、サーバ側送受信部35と連携して、その発生したイベントに関連する情報をユーザ端末10に送信して、通知する。このとき、ユーザUが未所持の関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)の当選確率が高く設定されている第2抽選が開催された場合に限定又は優先して通知するよう制御してもよい。また、ユーザUがクエストを指定後、その指定クエストを既にクリアしてしまったような場合は、自動的に指定を解除し、該当するイベントが発生しても通知しないように制御してもよい。
【0065】
[決定部39]
決定部39は、主にプロセッサ31及び記憶装置32により実現され、クエストをプレイする際に使用が推奨される関連キャラクタをクエストごとに決定する。具体的には、クエストごとに、過去にそのクエストをプレイしてクリアした他のユーザUによって使用されたキャラクタを、使用回数に基づいて順位付けし、その順位の上位数体のキャラクタを関連キャラクタとして決定する。使用回数の集計は、ユーザUによる指定クエストの指定時ごとに実施してもよいし、定期(例えば1日1回等)又は不定期に実施してもよい。その場合は、集計する度ごとにキャラクタの順位が変動すれば、関連キャラクタもその都度変更される。
【0066】
なお、一般的にユーザ端末10及びサーバ30は、上記以外にも種々の機能を有しているが、ここでは、本発明におけるゲームシステムSにおいて作用効果を奏する特徴的な機能のみを説明することとし、その他の既知の機能等については図示及び説明を省略する。
【0067】
<ゲームシステムSの処理の流れについて>
次に、図5及び図6を参照しながら、上記構成からなるゲームシステムSにおいて実行される処理の流れについて説明する。
本実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータシステムとして機能するゲームシステムSを用いることで実現され、換言すると、ゲームシステムSが実行する情報処理では、本実施形態に係る情報処理方法が適用されている。
【0068】
本実施形態におけるゲームシステムSにおいて実行される情報処理は、大別すると、[イベント通知処理]と[関連キャラクタ決定処理]と、の2つの処理から主に構成されている。以下、それぞれの処理について個別に説明する。
【0069】
[イベント通知処理]
先ず、図5に基づいて、推奨クエスト通知処理について説明する。
「イベント通知処理」とは、サーバ30において実行される処理であり、指定クエストに関連付けられた関連キャラクタをユーザUが取得できるイベントが発生した場合に、その発生したイベントに関する情報をユーザUに通知する処理である。
なお、ここでは、ユーザUが、関連キャラクタを未所持の場合であって、指定クエストが未クリアクエストである場合に通知することを前提として処理する場合について、説明する。
【0070】
図5に示されるように、サーバ30は、ユーザ端末10から指定クエストデータを受信し、ユーザUからの指定クエストの指定を受け付けると(S101)、その指定クエストに関連付けられた関連キャラクタを特定する(S102)。
【0071】
そして、サーバ30は、特定した関連キャラクタを取得可能なイベントが発生した場合(S103:YES)、その関連キャラクタとユーザUが既に所持しているキャラクタとを比較し、ユーザUがその関連キャラクタを所持しておらず(S104:YES)、且つ、指定クエストが未クリアクエストである場合(S105:YES)、その発生したイベントに関連する情報をユーザ端末10に送信することにより、イベントの発生をユーザUに通知して(S106)、処理を終了する。
【0072】
一方、指定クエストがユーザUによって既にクリアされ、上記イベントの発生時点において未クリアクエストではなくなっている場合(S105:NO)、サーバ30は、指定クエストの指定を解除し(S107)、処理を終了する。また、特定した関連キャラクタを取得可能なイベントが発生していない場合(S103:NO)、及び、ユーザUがその関連キャラクタを所持している場合(S104:NO)、サーバ30は、そのまま処理を終了する。
【0073】
なお、通知対象となるイベントは抽選に限定してもよいし、イベントが抽選の場合は、関連キャラクタ(又は、凖関連キャラクタ)の当選確率が高く設定されている第2抽選に限定又は優先してもよい。また、ユーザUが関連キャラクタを所持しているか否かに関係なく通知する場合、又は、指定クエストが未クリアか否かに関係なく通知する場合は、それぞれ上記ステップ(S104又はS105)を省略しても構わない。
【0074】
上記図5に示される一連の工程が終了した時点で、イベント通知処理が終了する。以降、ユーザUがゲームをプレイしている最中、又は、ユーザUがゲームをプレイしていなくても時間経過に応じて定期又は不定期に、上記一連の工程が繰り返し実施される。
以上が、イベント通知処理の一例である。
【0075】
[関連キャラクタ決定処理]
次に、図6に基づいて、関連キャラクタ決定処理について説明する。
「関連キャラクタ決定処理」とは、サーバ30において実行される処理であり、指定クエストごとに、他のユーザUによってその指定クエストで使用されたキャラクタの使用回数に基づいて関連キャラクタを決定する処理である。
【0076】
図6に示されるように、サーバ30は、クエストごとに記憶されているプレイ履歴から、過去にそのクエストをプレイしてクリアした他のユーザUによって使用されたキャラクタを特定し(S201)、クエストごとに各キャラクタの使用回数を集計する(S202)。
なお、キャラクタの使用回数は、全期間まとめて集計してもよいし、所定期間ごとに区切って集計してもよい。また、キャラクタの使用回数は、キャラクタの属性又は取得経路等に応じてそれぞれ区別して集計してもよい。
【0077】
次に、サーバ30は、クエストごとに使用回数の多い順にキャラクタの順位付けを行い(S203)、上位N番目迄のキャラクタを関連キャラクタとして決定する(S204)。そして、決定したそれらの関連キャラクタをそのクエストに関連付けて記憶して(S205)、処理を終了する。
【0078】
図6に示される一連の工程が終了した時点で、関連キャラクタ決定処理が終了する。以降、ユーザUによる指定クエストの指定時ごと、又は、定期若しくは不定期に上記一連の工程が繰り返し実施されることにより、その都度キャラクタの順位が変動すれば、その順位に応じて関連キャラクタが変更される。
以上が、関連キャラクタ決定処理の一例である。
【0079】
<その他の実施形態>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態では、イベントで取得可能なオブジェクトの一例としてキャラクタを挙げて説明した。ただし、イベントで取得可能なオブジェクト、すなわち、指定クエストに関連付けられる関連オブジェクトは、キャラクタに限定されるものではなく、アイテム等であってもよい。
【0080】
また、上記の実施形態では、サーバ30に本発明のプログラムを実行させ、本発明の情報処理装置として機能させているが、サーバ30が有する情報処理装置としての機能のうちの一部又は全部をユーザ端末10に備えることとしてもよい。例えば、通知部38及び決定部39等に相当する機能が、ユーザ端末10に備わっていてもよい。
【0081】
また、上記の実施形態では、ゲームの一例として、ユーザUが操作するユーザ端末10とサーバ30との間で行われるデータ通信を利用するオンラインゲームについて説明した。ただし、ゲームの種類については特に限定されるものではなく、データ通信不要なオフラインゲームであってもよい。また、例えば、WebブラウザとSNS(Social Networking Service)のアカウントのみで利用可能なソーシャルゲーム等であってもよい。
【0082】
<まとめ>
以上説明した本実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムの主な特徴は以下の通りである。
【0083】
[1]本実施形態に係る情報処理装置は、ゲーム内において、オブジェクトを使用してプレイするクエストの中からユーザが指定した指定クエストを受け付ける指定受付部と、指定クエストに関連付けられた関連オブジェクトをユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、ユーザに対して通知する通知部と、を備える。
上記の情報処理装置によれば、ユーザは、指定したクエストに関連付けられた関連オブジェクトを取得可能な抽選又はクエスト等のイベントが発生した場合に、通知を受けて知ることができる。これにより、ユーザは、自身にとって都合の良いオブジェクトを取得するためにはどのイベントを実施すれば良いか判断に迷うこともなく、且つ、その該当するイベントが開催されていることに気付かずに自身にとって都合の良いオブジェクトを取得できる機会を逸失してしまうこともない。そのため、ユーザのゲームに対する負担が軽減され、ユーザのゲーム満足度を向上させることができる。
【0084】
[2]上記の情報処理装置において、通知部は、関連オブジェクトの当選確率が第1抽選よりも高い第2抽選が開催された場合に通知する。
上記のように、ユーザは、イベントの中でも特に、関連オブジェクトの当選確率が第1抽選よりも高い第2抽選が開催された場合に、通知を受けて知ることができるので、自身にとって都合の良いオブジェクトをより高い確率で取得できる機会を逸失してしまうこともない。そのため、ユーザのゲームに対する負担がさらに軽減され、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0085】
[3]上記の情報処理装置において、決定部をさらに備え、決定部は、関連オブジェクトを、他ユーザによって指定クエストで使用されたオブジェクトの使用回数に基づいて決定する。
上記のように、ユーザは、他のユーザによって指定クエストで使用されたオブジェクトの使用回数に基づいて決定された関連オブジェクトを取得可能なイベントが発生した場合に、通知を受けて知ることができるので、より効率的に自身にとって都合の良いオブジェクトを取得するためのイベントの情報を得ることができる。そのため、ユーザのゲームに対する負担がさらに軽減され、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0086】
[4]上記の情報処理装置において、決定部は、関連オブジェクトを、ユーザが指定クエストを指定した時点に対応した期間における使用回数に基づいて決定する。
上記のように、ユーザは、ユーザが指定クエストを指定した時点に対応した期間における他のユーザの使用回数に基づいて決定された関連オブジェクトを取得可能なイベントが発生した場合に、通知を受けて知ることができるので、より効率的に自身にとって都合の良いオブジェクトを取得するためのイベントの情報を得ることができる。そのため、ユーザのゲームに対する負担がさらに軽減され、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0087】
[5]上記の情報処理装置において、指定受付部は、ユーザがプレイした結果、クリアに失敗したクエストに対して、指定クエストとしての指定を受け付ける。
上記のように、ユーザは、クリアに失敗したクエストに関連付けられた関連オブジェクトを取得可能なイベントが発生した場合に、通知を受けて知ることができるので、より効率的に自身にとって都合の良いオブジェクトを取得するためのイベントの情報を得ることができる。そのため、ユーザのゲームに対する負担がさらに軽減され、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0088】
[6]上記の情報処理装置において、通知部は、ユーザが指定クエストをクリアした場合に指定クエストの指定を解除し、イベントが発生しても通知をしない。
上記のように、ユーザは、指定クエストをクリアした場合に既に不要となった通知を受けることがなくなるので、より効率的に自身にとって都合の良いオブジェクトを取得するためのイベントの情報を得ることができる。そのため、ユーザのゲームに対する負担がさらに軽減され、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0089】
[7]上記の情報処理装置において、通知部は、関連オブジェクトのうちユーザが未所持のオブジェクトをユーザが取得可能なイベントが発生した場合に通知する。
上記のように、ユーザは、未所持のオブジェクトを取得可能なイベントが発生した場合に、通知を受けて知ることができるので、より効率的に自身にとって都合の良いオブジェクトを取得するためのイベントの情報を得ることができる。そのため、ユーザのゲームに対する負担がさらに軽減され、ユーザのゲーム満足度をより一層向上させることができる。
【0090】
[8]また、本実施形態に係る情報処理方法によれば、コンピュータが、ゲーム内において、オブジェクトを使用してプレイするクエストの中からユーザが指定した指定クエストを受け付け、指定クエストに関連付けられた関連オブジェクトをユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、ユーザに対して通知する。
上記の情報処理方法によれば、ユーザは、指定したクエストに関連付けられた関連オブジェクトを取得可能な抽選又はクエスト等のイベントが発生した場合に、通知を受けて知ることができる。これにより、ユーザは、自身にとって都合の良いオブジェクトを取得するためにはどのイベントを実施すれば良いか判断に迷うこともなく、且つ、その該当するイベントが開催されていることに気付かずに自身にとって都合の良いオブジェクトを取得できる機会を逸失してしまうこともない。そのため、ユーザのゲームに対する負担が軽減され、ユーザのゲーム満足度を向上させることができる。
【0091】
[9]また、本実施形態に係るプログラムによれば、コンピュータにより実行されるプログラムであって、コンピュータに、ゲーム内において、オブジェクトを使用してプレイするクエストの中からユーザが指定した指定クエストを受け付けさせ、指定クエストに関連付けられた関連オブジェクトをユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、ユーザに対して通知させる。
上記のプログラムによれば、ユーザは、指定したクエストに関連付けられた関連オブジェクトを取得可能な抽選又はクエスト等のイベントが発生した場合に、通知を受けて知ることができる。これにより、ユーザは、自身にとって都合の良いオブジェクトを取得するためにはどのイベントを実施すれば良いか判断に迷うこともなく、且つ、その該当するイベントが開催されていることに気付かずに自身にとって都合の良いオブジェクトを取得できる機会を逸失してしまうこともない。そのため、ユーザのゲームに対する負担が軽減され、ユーザのゲーム満足度を向上させることができる。
【符号の説明】
【0092】
10 ユーザ端末
11 プロセッサ
12 記憶装置
13 通信用インターフェース
14 入力装置
15 出力装置
16 操作特定部
17 端末側記憶部
18 端末側生成部
19 端末側送受信部
20 表示処理部
30 サーバ
31 プロセッサ
32 記憶装置
33 通信用インターフェース
34 サーバ側記憶部
35 サーバ側送受信部
36 サーバ側生成部
37 指定受付部
38 通知部
39 決定部
N ネットワーク
S ゲームシステム
U ユーザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-06-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
他のユーザがクエストのプレイに使用したオブジェクトをクエストに関連付け、
ユーザがクリアしていないクエストに関連付けられた関連オブジェクトを前記ユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、前記イベントの発生を前記ユーザに通知する、
情報処理装置。
【請求項2】
プロセッサが、他のユーザがクエストのプレイに使用したオブジェクトをクエストに関連付け、
プロセッサが、ユーザがクリアしていないクエストに関連付けられた関連オブジェクトを前記ユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、前記イベントの発生を前記ユーザに通知する、
情報処理方法。
【請求項3】
プロセッサに、他のユーザがクエストのプレイに使用したオブジェクトをクエストに関連付けさせ、
プロセッサに、ユーザがクリアしていないクエストに関連付けられた関連オブジェクトを前記ユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、前記イベントの発生を前記ユーザに通知させる、
処理を実行させるプログラム。
【請求項4】
サーバと情報端末とを備え、前記サーバは、
他のユーザがクエストのプレイに使用したオブジェクトをクエストに関連付け、
ユーザがクリアしていないクエストに関連付けられた関連オブジェクトを前記ユーザが取得可能なイベントが発生した場合に、前記イベントの発生を前記ユーザの情報端末に通知する、
システム。