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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109971
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】製造装置および製造装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/76 20060101AFI20240806BHJP
【FI】
B29C45/76
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024089886
(22)【出願日】2024-06-03
(62)【分割の表示】P 2021513671の分割
【原出願日】2020-04-08
(31)【優先権主張番号】P 2019074092
(32)【優先日】2019-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019099407
(32)【優先日】2019-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000227032
【氏名又は名称】日精エー・エス・ビー機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】日▲高▼ 康裕
(72)【発明者】
【氏名】荻原 大輝
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、短い射出成形時間であっても良好な品質の樹脂製成形品を安定的に製造することのできる樹脂製成形品の製造装置および製造装置の制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】樹脂製成形品の製造装置において、樹脂を射出型に射出させて前記樹脂製成形品を射出成形する射出成形部10と、前記射出成形部10による前記射出を制御する制御部13と、前記射出により生じた圧力を減圧するための減圧曲線を算出する算出部14と、前記減圧曲線の条件を使用者が入力するための入力部15と、を備え、前記制御部13は、前記減圧曲線に基づいて前記射出を制御するようにした。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製成形品の製造装置において、
樹脂を射出型に射出させて前記樹脂製成形品を射出成形する射出成形部と、
前記射出成形部による前記射出を制御する制御部と、
前記射出により生じた圧力を減圧するための減圧曲線を算出する算出部と、
前記減圧曲線の条件を使用者が入力するための入力部と、
を備え、
前記制御部は、前記減圧曲線に基づいて前記射出を制御することを特徴とする、樹脂製成形品の製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の樹脂製成形品の製造装置において、前記入力部は、前記減圧曲線の次数を入力可能に設けられたことを特徴とする、樹脂製成形品の製造装置。
【請求項3】
請求項1に記載の樹脂製成形品の製造装置において、前記入力部は、前記減圧曲線の時間的長さを入力可能に設けられたことを特徴とする、樹脂製成形品の製造装置。
【請求項4】
樹脂製成形品の製造装置であって、
樹脂を射出型に射出させて前記樹脂製成形品を射出成形する射出成形部と、
前記射出成形部による前記射出を制御する制御部と、
前記射出により生じた圧力を減圧するための減圧曲線を算出する算出部と、
前記減圧曲線の条件を使用者が入力するための入力部と、
を備えた、製造装置の制御方法において、
前記入力部に入力された条件に基づいて前記減圧曲線を算出するステップと、
算出した前記減圧曲線に基づいて前記射出を制御するステップと、を備えたことを特徴とする、製造装置の制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載の製造装置の制御方法において、前記入力部は、前記減圧曲線の次数を入力可能に設けられたことを特徴とする、樹製造装置の制御方法。
【請求項6】
請求項4に記載の製造装置の制御方法において、前記入力部は、前記減圧曲線の時間的長さを入力可能に設けられたことを特徴とする、製造装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製成形品の製造装置および製造装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂製成形品の製造装置および製造装置の制御方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の樹脂製成形品の製造装置においては、近年、射出成形時間、特に冷却時間、を著しく短縮化しても、透明で品質良好なプリフォームや容器を製造することのできる新しい成形法が提案されている。これにより、プリフォームの温度調整機構または後冷却機構を備え、射出成形工程、温度調整工程、及びブロー成形工程からなる各工程を等間隔で実施する射出延伸ブロー成形装置では、成形サイクル時間の飛躍的な短縮化が可能になった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5-3973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術による樹脂製成形品の製造装置では、成形サイクル時間の短縮化により各工程の処理時間も短くなるため、射出成形したプリフォームの品質が低いとブロー成形工程等の下流の工程が適切に実施できない恐れがあった。よって、最上流工程である射出成形工程で高品質のプリフォームを成形することが一層重要になっていた。
【0005】
また、射出成形工程は、充填工程(射出工程)、保圧工程、及び冷却工程からなり、充填工程では射出成形機と複数のキャビティ型の各々との距離ごとにスクリューまたはプランジャの移動速度が制御されており、保圧工程では所定時間毎に射出圧力が階段状に多段的に制御されている。ここで、充填工程と保圧工程との切換時に急激な圧力低下を伴う圧力変動が生じてしまう。この圧力変動はプリフォームの品質低下や成形不良の原因ともなり、特に成形サイクルの短い製造装置ではこの圧力変動による影響は無視できないほど大きい。同様に、保圧工程の射出圧力も略階段状に制御されるため、望ましくない圧力変動が生じていた。従って、短い成形サイクルによるプリフォームの射出成形を安定的に行うには、保圧工程の制御方法を改良する必要性があった。
【0006】
本発明は、短い射出成形時間であっても良好な品質の樹脂製成形品を安定的に製造することのできる樹脂製成形品の製造装置および製造装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、樹脂製成形品の製造装置において、樹脂を射出型に射出させて前記樹脂製成形品を射出成形する射出成形部と、前記射出成形部による前記射出を制御する制御部と、前記射出により生じた圧力を減圧するための減圧曲線を算出する算出部と、前記減圧曲線の条件を使用者が入力するための入力部と、を備え、前記制御部は、前記減圧曲線に基づいて前記射出を制御することを特徴とする。
【0008】
この場合において、前記入力部は、前記減圧曲線の次数を入力可能に設けられていてもよい。前記入力部は、前記減圧曲線の時間的長さを入力可能に設けられていてもよい。
【0009】
また、本発明は、樹脂製成形品の製造装置であって、樹脂を射出型に射出させて前記樹脂製成形品を射出成形する射出成形部と、前記射出成形部による前記射出を制御する制御部と、前記射出により生じた圧力を減圧するための減圧曲線を算出する算出部と、前記減圧曲線の条件を使用者が入力するための入力部と、を備えた、製造装置の制御方法において、前記入力部に入力された条件に基づいて前記減圧曲線を算出するステップと、算出した前記減圧曲線に基づいて前記射出を制御するステップと、を備えたことを特徴とする。
【0010】
この場合において、前記入力部は、前記減圧曲線の次数を入力可能に設けられていてもよい。前記入力部は、前記減圧曲線の時間的長さを入力可能に設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、成形サイクル時間が短縮化されたホットパリソン式ブロー成形法であっても良好な品質の容器を製造することのできる樹脂製容器の製造装置および製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係るブロー成形装置の模式図を示す。
図2】全行程の工程図を示す。
図3】ブロー成形装置のブロック図を示す。
図4】射出成形工程における射出圧の変動のグラフを示す。
図5】入力部に表示された入力画面を示す。
図6】第2実施形態に係る入力部に表示された入力画面を示す。
図7】第2実施形態に係る入力部に表示された油圧表示画面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るブロー成形装置の模式図を示し、図2は、全行程の工程図を示している。
図1において、工程1はプリフォーム成形工程を示し、工程2はプリフォーム後冷却工程を示し、工程3及び4はプリフォーム温度平衡工程を示し、工程5は再加熱工程を示し、工程6は均温化工程を示し、工程7は延伸ブロー成形工程を示し、工程8は容器取出し工程を示している。
【0014】
本実施形態に係るブロー成形装置(樹脂製容器の製造装置)200は、図1に示すように、レール(搬送路)6上をプリフォーム1が順次搬送されて射出成形ステーション110、後冷却ステーション115、温度調整ステーション(加熱部)120、延伸ブローステーション(ブロー成型部)130、及び取出しステーションによる各工程を経るようになっている。これにより、ブロー成形装置200は、搬送されるプリフォーム1に対して順次、冷却や温度調整が行われるようになっている。なお、後冷却ステーション115は、広義的には温度調整ステーション120の一部に含まれ、特にプリフォーム1の強制冷却を担うステーションである。
【0015】
射出成形ステーション110は、射出装置11を備えている。この射出装置11は、加熱筒11aと、加熱筒11aの内部でストローク移動可能かつ回転可能に配置されたスクリュー11bと、スクリューを回転させる第1のスクリュー駆動部11c1と、スクリュー11bをストローク移動させる第2のスクリュー駆動部11c2と、保圧装置11d(プランジャ11d1をストローク移動可能に内蔵した保圧シリンダ)と、保圧装置駆動部11e、とを有している。
【0016】
ブロー成形装置200は、射出成形ステーション110で射出成形されたプリフォーム1を一度にまとめて温度調整やブロー成形を行わずに、複数回に分けてブロー成形を行っている。すなわち、射出成形ステーション110では一度に例えば36個のプリフォーム1を射出成形しているが、レール6により例えば12個ずつ温度調整ステーション120に搬送されて温度調整された後に、例えば12個ずつ延伸ブローステーション130でブロー成形されるように設けられている。射出成形ステーション110で射出成形されたプリフォーム1は工程2乃至4で冷却されるため、後冷却工程の後の温度調整ステーション120にて赤外線ランプを用いて加熱する構造になっている。なお、ブロー成形装置200の1成形サイクル時間は、プリフォーム1の射出成形時間とほぼ同じとみなすことができる。また、1成形サイクル時間あたりのブロー成形回数は3回が望ましいが、これに限定されない。つまり、射出成形された1バッチ分のプリフォームを複数回に分けてブロー成形する様態であれば何回でも良い。
【0017】
ブロー成形装置200で射出成形されるプリフォーム1は、合成樹脂材料(例えばPET樹脂)のガラス転移点より高い温度の熱を有した柔らかい状態のまま(外形が維持できる程度の高温状態で)射出成形ステーション110から離型される。すなわち、ブロー成形装置200は、射出成形ステーション110で成形したプリフォーム1の外側表面温度が内側表面温度より高くなる前にプリフォーム1を射出成形ステーション110の射出成形キャビティ型から取り出し、工程2のプリフォーム後冷却工程、工程3及び4のプリフォーム温度平衡工程にてプリフォーム1を10℃以上50℃以下だけ冷却させている。これにより、射出成形時に熱を蓄えたプリフォーム1は、保有熱を活かしながら延伸ブローステーション130で最終的な容器1aに成形される。
【0018】
ブロー成形装置200は、図2に示すように、射出成形工程を短くするのとともに温度調整工程の温調ポット型を用いた後冷却機能により、プリフォーム成形サイクル(射出成形サイクル)を短くしている。このとき、プリフォーム1を成形する射出成形ステーション110にて、冷却時間は射出時間(充填時間)の2/3以下、1/2以下、1/3以下、好ましくは略0(ゼロ)秒になるように設けられている。
【0019】
以下、各工程について説明する。
先ず、射出成形工程にて、ブロー成形装置200は、図2に示すように、所定の射出時間をかけて5℃以上20℃以下に設定された射出成形型の成形空間に材料を射出(充填)し、限りなく0(ゼロ)秒に近い短い所定の冷却時間を挟んだ後に、プリフォーム1の射出成形を完了させる。次いで、ブロー成形装置200は、所定の機械動作時間をかけて、プリフォーム1を射出成形ステーション110からや受け取りポット型(不図示)に取り出す(離型する、図1の工程1、図2の射出成形工程)。例えば、射出時間(充填時間)は3.0秒から3.5秒、冷却時間は0.5秒から1.0秒に、各々設定される。
【0020】
射出成形ステーション110(図1)における機械動作時間は射出成形型の型開閉時間でありプリフォーム1を射出成形型から受け取りポット型に転送する時間である。機械動作時間は、例えば、3.5秒以上4.0秒以下に設定される。射出型開閉機構(不図示)や受け取りポット型の機械的動作によりプリフォーム1が取り出されて搬送される際に周囲空気や受取ポット型との接触により冷却されるため、温調工程におけるプリフォーム1の受け取り及び強制冷却を実質的に兼ねている(図2の第1の温調工程(受取冷却工程))。このとき、本実施形態の射出成形時間(射出時間、冷却時間、及び機械動作時間の合計)は、従来技術(例えば、WO2012-057016A)の射出成形時間(在来射出成形サイクル)よりも短い時間に設定されている。
【0021】
受取冷却工程を行うと、ブロー成形装置200(図1)は、プリフォーム1を受取ポット型に入れられたまま射出成形ステーション110から退避移動して、搬送部材(不図示)によりプリフォーム1を温度調整ステーション120へと転送する。この機械動作時間を利用して、プリフォーム1の均温化処理を行う。このとき、プリフォーム1の外層(スキン層)は、内層(コア層)からの熱移動により、射出成形ステーション110の離型直後の温度と比較して、80℃以上上昇する。
【0022】
第1の温調工程が完了すると、ブロー成形装置200は、温度調整ステーション120、より正確には後冷却ステーション115の温調キャビティ型22(冷却ポット型)に搬入されたプリフォーム1に対して、強制冷却工程(後冷却工程)を行う(図1の工程2、図2の第2の温調工程(強制冷却工程))。プリフォーム1は、材料のガラス転移点温度以下(例えば60℃以下)に設定された温調キャビティ型22と外表面側で接触し、強制冷却される。
【0023】
第2の温調工程が完了すると、ブロー成形装置200(図1)は、温調キャビティ型22の反転・下降といった機械動作により、プリフォーム1をレール6に待機された搬送部材(不図示)に転送する(図1の工程3)。次いで、電動モータやスプロケット等による機械動作で、プリフォーム1を搬送部材とともにレール6に沿って温度調整ステーション120に移送する(図1の工程4)。この機械動作時間中(例えば、3.5秒以上4.0秒以下)に、ブロー成形装置200は、温度調整ステーション120において、後冷却工程の終了直後から再加熱工程の開始直前まで、プリフォーム1を自然冷却及び均温化させる(図2の第3の温調工程(自然冷却工程))。
【0024】
プリフォーム1が第3の温調工程で冷却及び均温化されると、ブロー成形装置200は、温度調整ステーション120の再加熱工程(再加熱ステーション120a)にて、プリフォーム1に対して再加熱、均温化、及び再加熱の順に加熱と均温化を行う(図1の工程5、図2の第4の温調工程(再加熱工程))。
【0025】
プリフォーム1が再加熱、均温化、及び再加熱の順による加熱及び均温化されると、ブロー成形装置200は、レール6に沿って大気中で搬送されることによりプリフォーム1を均温化させた後、プリフォーム1をブロー成形ステーション130内に搬入する(図1の工程6、図2の第5の温調工程(均温化工程))。ブロー成形直前に、プリフォーム1の内外層間(スキン層-コア層間)または胴部2bの肉厚方向で熱移動を生ぜしめて内外層間の温度差を低減させ、プリフォーム1の温度分布の平衡安定化が行えるため、ブロー成形直前のプリフォーム1の温度条件の最適化が図れる。なお、この工程の時間は、例えば、約1.0秒以上2.0秒以下に設定される。
【0026】
ブロー成形ステーション130内にプリフォーム1が搬入されると、ブロー成形装置200は、ブロー工程にて、プリフォーム1をブロー成形して容器1aを成形する(図1の工程7、図2のブロー成形工程)。
【0027】
プロフォーム1をブロー成形して容器1aを成形すると、ブロー成形装置200は、機械動作により搬出し、容器1aを取り出す(図1の工程8、図2の取り出し工程)。なお、本実施形態では、射出工程にて1度に射出したM個(例えば36個)のプリフォーム1に対して、M個より小さいN個(12個)ずつ温調工程、自然冷却工程、再加熱工程、及びブロー工程を行っている。このとき、温調工程、自然冷却工程、及び再加熱工程は、プリフォーム1がレール6に沿って搬送されて連続的に実施されるが、ブロー工程では3回に分けて12個ずつブロー成形を行うようになっている。
【0028】
以上の工程により、ブロー成形装置200によるサイクルを短縮させた全行程に要する時間は、在来の装置による全行程に要する時間よりも短くなっている。
【0029】
図3は、ブロー成形装置のブロック図を示し、図4は、射出成形工程における射出圧の変動のグラフを示す。図4において、横軸は時間を示し、縦軸は圧力を示している。
ブロー成形装置100は、図3に示すように、射出成形部10(射出成形ステーション110)と、制御部13と、算出部14と、入力部15とを備えている。射出成形部10は、さらに、油圧式の射出装置11と、射出型開閉装置16と、射出型12とを有する。射出型開閉装置16は、プリフォーム1の成形空間(キャビティ)を形成するための射出型12(射出コア型と射出キャビティ型)の型開閉動作および型締動作を担う。なお、射出型開閉装置16の型開閉方向は、機台に対して鉛直方向(上下方向、図1では紙面に対して垂直方向)に設定されるのが好ましい。射出装置11は、さらに、加熱筒11aと、加熱筒11aの内部でストローク移動可能かつ回転可能に配置されたスクリュー11bと、スクリューを回転させる第1のスクリュー駆動部11c1と、スクリュー11bをストローク移動させる第2のスクリュー駆動部11c2と、保圧装置11d(プランジャ11d1をストローク移動可能に内蔵した保圧シリンダ)と、保圧装置駆動部11e、とを有する。なお、保圧工程S2(後述)は保圧装置に代わりにスクリュー11aのストローク移動により実施しても良く、その場合、第2のスクリュー駆動部11c2が保圧装置駆動部11eを兼ねる。
【0030】
射出成形部10は、上述のように、射出装置11により溶融樹脂を射出型開閉装置により型閉された状態の射出型12に射出させて樹脂製成形品であるプリフォーム1を射出成形するように設けられている。射出装置11は、供給された固形樹脂を、スクリュー11bの回転により加熱筒11aの内面に押し付け流動させて、溶融樹脂にする。次いで、射出装置11は、スクリュー11bを所定距離後退させて溶融樹脂の射出容量を計量し、スクリュー11bを所定距離前進させて射出型12に溶融樹脂を射出する。
【0031】
制御部13は、後述する射出工程(充填工程)S1および保圧工程S2において、射出成形部10(図1参照、より具体的には射出装置11)による樹脂の射出を制御するCPUである。この制御部13は、保圧工程S2において、算出部14が算出した保圧曲線(減圧曲線)に基づく保圧曲線データを算出部14から取得し、取得した保圧曲線データに基づいて射出成形部10における樹脂の射出を制御するようになっている。
【0032】
算出部14は、保圧工程S2において、射出成形部10による射出により生じたスクリュー11bにかかる圧力(射出型12内の溶融樹脂の圧力)を制御(減圧等)するための保圧曲線を算出する演算部である。算出部14は、算出した保圧曲線を保圧曲線データとして制御部13に出力するようになっている。
【0033】
入力部15は、保圧曲線の条件を使用者が入力するためのインターフェースであり、使用者が入力した情報は算出部14に出力されるようになっている。本実施形態ではタッチパネルを用いている。入力部15は、保圧曲線の次数を入力可能に設けられており、例えば、使用者が保圧曲線の次数として2次であることを入力すると、算出部14は二次曲線による保圧曲線を算出するようになっている。また、入力部15は、保圧曲線の時間的長さを入力可能に設けられており、算出部14は使用者によって入力された時間的長さに基づき、算出した保圧曲線に基づく制御を制御部13に実行させる長さを決定する。なお、保圧曲線の次数は整数でなくても良く、例えば、1.5等の少数であっても構わない。制御部13、算出部14、入力部15はコントローラー装置100Aに搭載され、ブロー成形装置100に連設されている。
【0034】
射出成形部10による射出成形工程は、図4に示すように、充填工程(射出工程)S1、保圧工程S2、及び冷却工程S3からなる。時間t0からt3に対応する充填工程S1において、制御部13は、射出装置11(より具体的にはスクリューまたはプランジャ)と複数のキャビティ型の各々との距離に応じてスクリューまたはプランジャの移動速度を制御して溶融樹脂を射出キャビティ型12に充填(射出)する。一方、時間t3からt5に対応する保圧工程S2において、制御部13は、使用者が入力部15に入力した条件に基づいて算出された2つの保圧曲線C1,C2に従って、射出成形部10による射出圧力を制御する。また、時間t5からt6に対応する冷却工程S3において、制御部13は、射出圧力が0(ゼロ)になるように射出成形部10を制御している。すなわち、射出成形部10は、充填工程S1と保圧工程S2とを合わせた射出工程S4の間だけ樹脂に圧力を加えている。
【0035】
図4からわかるように、制御部13は、充填工程S1において、所定時間長さ(例えば同じ時間)毎に階段状に射出圧力を上昇させている。また、制御部13は、保圧工程S2において、算出部14が算出した保圧曲線C1,C2に基づいて、曲線的に減圧させている。ここで、時間t3からt4に対応する保圧曲線C1は、時間t4からt5に対応する保圧曲線C1よりも減圧量が大きくなるように設定されている。
【0036】
次に、入力部15である液晶画面に表示された入力画像について説明する。
図5は、入力部に表示された入力画面を示す。
入力部15の液晶画面20は、大きく分けて、射出成形部10の射出に関する条件を使用者が入力する射出条件領域21と、保圧曲線の条件を使用者が入力するための保圧曲線作成領域22とから構成されている。
【0037】
射出条件領域21は、射出成形機に充填工程S1を実行させる条件の入力値(設定値)を設定して表示する充填条件設定表示領域(射出条件設定表示領域)23と、射出成形機に保圧工程S2を実行させる条件の入力値(設定値)を設定して表示する保圧条件設定表示領域24とを有している。
【0038】
充填条件設定表示領域23と保圧条件設定表示領域24とは、それぞれ上段に、第2のスクリュー駆動部11c2および保圧装置駆動部11eの油圧ポンプの作動油の圧力に対応するスクリュー11bおよびプランジャ11d1の設定された圧力25が表示されており、下段に、第2のスクリュー駆動部11c2および保圧装置駆動部11eの油圧ポンプの作動油の流量に対応するスクリュー11bおよびプランジャ11d1の設定された速度26が表示されている。なお、図5では、第1段から第3段までは充填工程S1に対応して設定された各圧力25及び速度26を表示し、第4弾及び第5弾は保圧工程S2に対応して設定された各圧力25及び速度26を表示している。すなわち、右から順に、第1段は圧力12.0Mpaで定格(油圧ポンプによる作動油の吐出量が最大の時)の40.0%の速度(定格時の作動油の流速に対する割合)で射出成形機を運転させるように設定された充填工程S1を表示し、第2段は圧力12.0Mpaで定格の99.0%の速度で射出成形機を運転させるように設定された充填工程S1を表示し、第3段は圧力12.0Mpaで定格の99.0%の速度で射出成形機を運転させるように設定された充填工程S1を表示し、第4段は圧力2.5Mpaで定格の25.0%の速度で射出成形機を運転させるように設定された保圧工程S2を表示し、第5段は圧力2.0Mpaで定格の25.0%の速度で射出成形機を運転させるように設定された保圧工程S2を表示している。なお、上記の第2のスクリュー駆動部11c2の油圧ポンプは中空の射出筒(加熱筒)の内部でスクリューを移動させるための用途として設けられ、スクリューを回転させて射出筒との間で樹脂を溶融して計量する用途の第1のスクリュー駆動部11c1の油圧ポンプは別に設けられている。
【0039】
一方、保圧曲線作成領域22は、例えば、保圧曲線C1,C2(図4参照)を設定するための表示画面であり、保圧工程S2で用いる保圧曲線を3段階の保圧条件27,28,29として有している。なお、実際の数値等は使用者がキーボード等を用い入力する。
【0040】
各保圧条件27,28,29は、それぞれ上段に、各保圧曲線の次数設定表示領域30が表示されており、下段に、各段階の保圧曲線が適用される保圧時間設定表示領域31が表示されている。図5では、第1保圧条件27は、次数30aとして「3」と入力されており、保圧時間31aとして「0.50S(秒)」が入力されており、第2保圧条件28は、次数30aとして「3」と入力されており、保圧時間31aとして「1.50S(秒)」が入力されており、第3保圧条件29は、次数30aとして「0(ゼロ)」と入力されており、保圧時間31aとして「0(ゼロ)S(秒)」が入力されている。すなわち、保圧曲線C1(図4参照)に対応する第1保圧条件27、及び、保圧曲線C2(図4参照)に対応する第2保圧条件28のみに条件が入力されており、第3保圧条件29に対応する保圧曲線は算出されていない。
【0041】
以上により、使用者が保圧曲線作成領域22を介して入力した保圧曲線に関する条件は、入力データとして算出部14に出力される。入力データを受け取ると、算出部14は、保圧曲線を算出し、保圧曲線データとして制御部13に出力する。
【0042】
本実施形態に係るブロー成形装置100は、樹脂を射出キャビティ型12に射出させてプリフォーム1を射出成形する射出成形部10と、射出成形部10による射出を制御する制御部13と、保圧工程S2における射出により生じた圧力を減圧制御するための保圧曲線C1,C2を算出する算出部14と、保圧曲線C1,C2の条件を使用者が入力するための入力部15と、を備え、制御部13は、保圧曲線に基づいて射出を制御している。これにより、保圧曲線に基づいて曲線的に射出圧力が下がり、急激な圧力変動が生じない。このため、短い射出成形時間であっても良好な品質の樹脂製成形品を安定的に製造することができる。
【0043】
また、ブロー成形装置100は、使用者が入力部15を用いて保圧曲線を算出するための条件を入力できるため、プリフォーム1の材料や形状や大きさに応じた最適な保圧曲線に基づいて射出圧力を下げることができる。
【0044】
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係る入力部に表示された入力画面を示し、図7は、第2実施形態に係る入力部に表示された油圧表示画面を示す。なお、第2実施形態では第1実施形態と異なる部分について説明し、図中の第1実施形態と略同一の構成に対しては同一の符号を用いている。
【0045】
本実施形態に係る入力画面も、図6に示すように、充填工程S1を実行させる条件の入力値(設定値)を表示する充填条件設定表示領域(射出条件設定表示領域)23と、射出成形機に保圧工程S2を実行させる条件の入力値(設定値)を表示する保圧条件設定表示領域24と、各条件を切り替えるときのスクリューの位置を設定する条件切換位置設定表示領域32,33,34とを有している。なお、この図において逆三角形のポインタ35はスクリューの位置を示している。
【0046】
第1の条件切換位置設定表示領域32は、入力部15(図3参照)を用いて入力された充填工程S1の第1段の射出条件と第2段の射出条件との切換位置が表示されている。すなわちスクリューが第1の条件切換位置設定表示領域32に入力された位置まで到達したときに、充填条件設定表示領域23における第1段に入力された条件から第2段に入力された条件に切り換わるようになっている。本実施形態では、射出成形部10のスクリューが図示せぬ射出シリンダ(射出筒、加熱筒)の先端から200.00mm離れた位置から充填工程S1が開始されるため、先端から200.00mmの位置からスクリューは充填条件設定表示領域23に表示された第1段の条件である圧力13.8MPaかつ定格の80.0%の速度で動作する。ここで、第1の条件切換位置表示領域32に180.00mmと表示されていることから、先端から180.00mmの位置にスクリューが到達すると、スクリューは充填条件設定表示領域23に表示された第2段の条件である圧力12.5MPaかつ定格の60.0%の速度で動作するように動作条件が切り換わる。
【0047】
第2の条件切換位置設定表示領域33は、入力部15を用いて入力された第2段の射出条件と第3段の射出条件との切換位置が表示されている。すなわちスクリューが第2の条件切換位置設定表示領域33に表示された位置まで到達したときに、充填条件設定表示領域23における第2段に表示された条件から第3段に表示された条件に切り換わるようになっている。本実施形態では、射出成型部10のスクリューが先端から170.00mmに到達すると、スクリューは充填条件表示領域23に表示された第3弾の条件である圧力10.0MPaかつ定格の65.0%の速度で動作するように動作条件が切り換わる。
【0048】
第3の条件切換位置設定表示領域34は、入力部15を用いて入力された第3段の射出条件と保圧工程S2である第4段の射出条件との切換位置が表示されている。すなわちスクリューが第3の条件切換位置設定表示領域34に表示された位置まで到達したときに、充填条件設定表示領域23における第3段に表示された条件から保圧条件設定表示領域24である第4段に表示された条件に切り換わるようになっている。本実施形態では、射出成型部10のスクリューが先端から160.00mmに到達すると、保圧装置またはスクリューは保圧条件設定表示領域24に表示された第4弾の条件である圧力3.0MPaかつ定格の10.0%の速度で動作するように動作条件が切り換わる。
【0049】
本実施形態では、液晶画面20上の下部に油圧表示画面切換ボタン36が画定されており、使用者が入力部15の操作により油圧表示画面切換ボタン36を押すと、液晶画面20の表示は油圧表示画面40に切り換わる。
【0050】
油圧表示画面40は、図7に示すように、油圧波形グラフ領域41とスクリュー位置グラフ領域42とを含んでいる。
【0051】
油圧波形グラフ領域41は、横軸に時間をミリ秒の単位で示し、縦軸に圧力をMPaの単位で示している。この油圧波形グラフ領域41に表示されるグラフは、スクリューに加わる圧力の実測値に基づく油圧波形を示しており、プリフォーム1(図1参照)を射出成形する際の溶融樹脂圧力の履歴がスクリューの移動に応じて徐々に描写されていくようになっている。
【0052】
油圧波形グラフ領域41の下部には、移動ポインタ43が設けられており、油圧波形グラフ領域41内には移動ポインタ43に対応して移動する座標バー(座標カーソル)43aが表示されている。なお、この図では、移動ポインタ43は最も左側に位置しているため、座標バー43aはグラフの縦軸に重なって表示されている。使用者が入力部15の操作によりこの移動ポインタ43を左右に移動させると、移動ポインタ43とともに座標バー43aも左右に移動するようになっている。
【0053】
移動ポインタ43の下方には、Oldボタン45、Lastボタン46、Actボタン47、及びBestボタン48が画定されている。
【0054】
Oldボタン45は、入力部15の操作により押されたときに直近50回分の油圧波形を油圧波形グラフ領域41に表示させるためのボタンである。
【0055】
Lastボタン46は、入力部15の操作により押されたときに前回行った射出成形の油圧波形を油圧波形グラフ領域41に表示させるためのボタンである。
【0056】
Actボタン47は、入力部15の操作により押されたときに現在行っている射出成形の油圧波形を油圧波形グラフ領域41に表示させるためのボタンである。
【0057】
Bestボタン48は、入力部15の操作により押されたときに過去に制御部13が最適であると判断した油圧波形を油圧波形グラフ領域41に表示させるためのボタンである。なお、ここで最適とは、急激な圧力変化がないこと、圧力変動が少ないこと、圧力が頭打ちになるような挙動がないことを意図している。
【0058】
スクリュー位置グラフ領域42は、横軸に時間をミリ秒の単位で示し、縦軸に射出シリンダの先端からのスクリューの位置をmmの単位で示している。このスクリュー位置グラフ領域42に表示されるグラフは、スクリューの位置の実測値に基づくグラフを示しており、プリフォーム1を射出成形する際のスクリューの移動に応じて徐々に描写されていくようになっている。
【0059】
スクリュー位置グラフ領域42の下部には、移動ポインタ44が設けられており、スクリュー位置グラフ領域42内には移動ポインタ44に対応して移動する座標バー(座標カーソル)44aが設けられている。なお、この図では、移動ポインタ44は最も左側に位置しているため、座標バー44aはグラフの縦軸に重なって表示されている。使用者が入力部15の操作によりこの移動ポインタ44を左右に移動させると、移動ポインタ44とともに座標バー44aも左右に移動するようになっている。なお、油圧波形グラフ領域41の移動ポインタ43とスクリュー位置グラフ領域42の移動ポインタ44とは、互いに連動しており、いずれか一方の移動ポインタ43,44が左右に操作されたときに他方の移動ポインタ43,44も同じように左右に移動するようになっている。
【0060】
スクリュー位置グラフ領域42は、油圧波形グラフ領域41と横軸が同じため、例えば、射出成形を開始してから20ミリ秒経過したときに、スクリュー位置グラフ領域42からスクリューは略180mmの位置に位置していることがわかり、このとき、油圧波形グラフ領域41から実際の圧力は約7.0MPaであることがわかる。
【0061】
また、例えば、射出成形を開始してから30ミリ秒経過したときに、スクリューは約170mmの位置に位置しており、このとき、油圧波形グラフ領域41から実際の圧力は約9.5MPaであることがわかる。
【0062】
さらに、射出成形を開始してから40ミリ秒経過したときにスクリューは約160mmの位置に位置しており、このとき、油圧波形グラフ領域41から実際の圧力は約10.0MPaであることがわかる。
【0063】
本実施形態では、時間軸を対応させた油圧波形グラフ領域41とスクリュー位置グラフ領域42とを有しているため、例えば、油圧波形グラフ領域41に表示された油圧波形に示すように、射出成形を開始してから20ミリ秒経過したときに圧力が異常に下降している部分が発生していることを使用者が発見すると、使用者はスクリュー位置グラフ領域42を参照し、スクリューが約180mmの位置で異常が発生していることを容易に把握することができる。ここで、第1の条件切換位置表示領域32には、図6に示すように、180mmと表示されていることから、使用者は第1の条件切換位置、すなわち充填工程S1の第1段と第2段との切換位置が適切でなかったことを容易に判断することができる。これにより、使用者は操作部15を操作することにより第1の条件切換位置表示領域32に例えば178mmと入力して充填工程S1の第1段の条件で移動する距離が大きくなるように設定して、異常な圧力効果を解消することができる。
【0064】
本実施形態では、充填条件を切り替える位置を入力することのできる条件切換位置表示領域32,33,34と、設定できるとともに、時間軸を対応させた油圧波形グラフ領域41及びスクリュー位置グラフ領域42とを液晶画面20上に表示することができる。このため、射出工程の充填工程S1における圧力低下等の不要な圧力変動を容易に抑止することができ、プリフォーム1の成形品質及び成形安定性を向上させることができる。
【0065】
また、射出設定、保圧設定、保圧カーブ設定を行うことにより、無駄に射出時間を長くする必要がなくなり、成形サイクルの短縮に貢献することができる。
【0066】
以上、実施形態に基づいて本発明を説明してきたが、本発明はこれに限定されない。例えば、上記実施形態では、条件切換位置表示領域32,33,34を3段に分割し、保圧条件表示領域24を2段に分割しているが、これに限定されない。
【符号の説明】
【0067】
1…プリフォーム(樹脂製成形品)
1a…容器
6…レール
10…射出成形部
12…射出キャビティ型(射出型)
13…制御部
14…算出部
15…入力部
20…液晶画面
21…射出条件領域
22…保圧曲線作成領域
23…充填条件設定表示領域
24…保圧条件設定表示領域
25…圧力設定表示領域
26…速度設定表示領域
27…第1保圧条件
28…第2保圧条件
29…第3保圧条件
30…次数設定表示領域
31…保圧時間設定表示領域
32…第1の条件切換位置設定表示領域
33…第2の条件切換位置表設定示領域
34…第3の条件切換位置設定表示領域
35…ポインタ
36…油圧表示画面切換ボタン
40…油圧表示画面
41…油圧波形グラフ領域
42…スクリュー位置グラフ領域
43…移動ポインタ
44…移動ポインタ
45…Oldボタン
46…Lastボタン
47…Actボタン
48…Bestボタン
100…ブロー成形装置(樹脂製成形品の製造装置)
C1…保圧曲線(減圧曲線)
C2…保圧曲線(減圧曲線)
S1…充填工程
S2…保圧工程
S3…冷却工程
S4…射出工程
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリューが移動可能かつ回転可能に内部に配置された射出装置を有し、前記射出装置を用いて樹脂を射出型に射出させて樹脂製成形品を射出成形する射出成形部と、
前記射出成形部の成形条件を入力するための入力画面を表示する入力部と、を備えており、
前記入力画面は、
前記射出成形部の射出に関する条件を入力するための射出条件領域と、射出により生じた圧力を減圧するときの条件を入力するための保圧曲線作成領域と、を有し、
前記保圧曲線作成領域に入力される条件は、異なる時間に適用される複数の保圧曲線に対応していることを特徴とする、製造装置。
【請求項2】
前記保圧曲線作成領域は、前記保圧曲線の各々が適用される時間的長さを入力可能に設けられた保圧時間設定表示領域を有することを特徴とする、請求項1に記載の製造装置。
【請求項3】
前記保圧曲線作成領域は、前記保圧曲線の各々の次数を入力可能に設けられた次数設定表示領域を有することを特徴とする、請求項1に記載の製造装置。
【請求項4】
前記保圧曲線は、時間的長さと次数とにより算出されることを特徴とする、請求項1に記載の製造装置。
【請求項5】
前記射出成形部は、樹脂を前記射出型に射出させるためのプランジャを移動可能に内蔵した保圧装置をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の製造装置。
【請求項6】
スクリューが移動可能かつ回転可能に内部に配置された射出装置を有し、前記射出装置を用いて樹脂を射出型に射出させて樹脂製成形品を射出成形する射出成形部と、
前記射出成形部の成形条件を入力するための入力画面を表示する入力部と、を備えており、
前記入力画面は、
前記射出成形部の射出に関する条件を入力するための射出条件領域と、射出により生じた圧力を減圧するときの条件を入力するための保圧曲線作成領域と、を有し、
前記保圧曲線作成領域に入力される条件は、異なる時間に適用される複数の保圧曲線に対応している、製造装置の制御方法において、
前記保圧曲線作成領域に入力された条件に基づいて前記保圧曲線を算出するステップと、
算出した前記保圧曲線に基づいて前記射出成形部の射出圧力を制御するステップと、を有することを特徴とする、製造装置の制御方法。
【請求項7】
前記保圧曲線作成領域は、前記保圧曲線の各々が適用される時間的長さを入力可能に設けられた保圧時間設定表示領域を有することを特徴とする、請求項6に記載の製造装置の制御方法。
【請求項8】
前記保圧曲線作成領域は、前記保圧曲線の各々の次数を入力可能に設けられた次数設定表示領域を有することを特徴とする、請求項6に記載の製造装置の制御方法。
【請求項9】
前記保圧曲線は、時間的長さと次数とにより算出されることを特徴とする、請求項6に記載の製造装置の制御方法。
【請求項10】
前記射出成形部は、樹脂を前記射出型に射出させるためのプランジャを移動可能に内蔵した保圧装置をさらに有することを特徴とする、請求項6に記載の製造装置の制御方法。