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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109994
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】センサ装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20240806BHJP
【FI】
G01S7/481 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024091643
(22)【出願日】2024-06-05
(62)【分割の表示】P 2020011490の分割
【原出願日】2020-01-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 稜也
(72)【発明者】
【氏名】植原 裕治
(72)【発明者】
【氏名】細山田 浩
(57)【要約】
【課題】透過部及びサーミスタ部を設けるために必要なスペースを小さくする。
【解決手段】カバー部300は、透過部310、ヒータ部320及びサーミスタ部330を備えている。ヒータ部320は、透過部310の周囲の少なくとも一部分に配置されている。サーミスタ部330は、透過部310の周囲の一部分に配置されている。透過部310は、実質的な四角形の一部分を欠いた形状を有している。サーミスタ部330は、上記実質的な四角形の上記一部分が欠かれた領域内に配置されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波を出射する光学装置と、
前記光学装置を収容する筐体と、
前記筐体に設けられ、前記光学装置の前記電磁波を透過させる透過部と、
前記透過部の周囲の少なくとも一部分に配置されたヒータ部と、
前記透過部の周囲の一部分に配置されたサーミスタ部と、
を備え、
前記透過部は、実質的な四角形の一部分を欠いた形状を有しており、
前記サーミスタ部は、前記実質的な四角形の前記一部分が欠かれた領域内に配置されている、センサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー等の可動反射部を有する光学装置(例えば、LiDAR(Light Detection And Ranging)又はRADAR(RAdio Detection And Ranging))が開発されている。光学装置の可動反射部は、赤外線等の電磁波によって、光学装置の外部に位置する物体を走査する。
【0003】
例えば特許文献1に記載されているように、光学装置は、筐体に収容されることがある。特許文献1の光学装置は、投光部、スキャン部及び受光部を有している。これらの投光部、スキャン部及び受光部は、筐体に収容されている。
【0004】
特許文献2には、レーザレーダのレンズにヒータ部及びサーミスタ部が設けられることが記載されている。ヒータ部は、ヒータ端子に接続されている。ヒータ部によってレンズを加熱することで、レンズに付着した水滴の凍結が防止される。また、サーミスタ部によってレンズの温度を測定することで、ヒータ部によって加熱されるレンズの温度が制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-128236号公報
【特許文献2】特開平5-157830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば特許文献2に記載されているように、光学装置から出射される電磁波が透過する透過部(例えば、レンズ)に付着した水滴等の異物を加熱によって除去するため、ヒータ部が配置されることがある。また、透過部の温度を測定するため、サーミスタ部が配置されることがある。この場合、透過部及びサーミスタ部を設けるために必要なスペースが小さいことが望ましい。
【0007】
本発明が解決しようとする課題としては、透過部及びサーミスタ部を設けるために必要なスペースを小さくすることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、
電磁波を出射する光学装置と、
前記光学装置を収容する筐体と、
前記筐体に設けられ、前記光学装置の前記電磁波を透過させる透過部と、
前記透過部の周囲の少なくとも一部分に配置されたヒータ部と、
前記透過部の周囲の一部分に配置されたサーミスタ部と、
を備え、
前記透過部は、実質的な四角形の一部分を欠いた形状を有しており、
前記サーミスタ部は、前記実質的な四角形の前記一部分が欠かれた領域内に配置されている、センサ装置である。
本発明の一態様は、
電磁波を出射する光学装置を収容する筐体であって、
前記光学装置の前記電磁波を透過させる透過部と、
前記透過部の周囲の少なくとも一部分に配置されたヒータ部と、
前記透過部の周囲の一部分に配置されたサーミスタ部と、
を備え、
前記透過部は、実質的な四角形の一部分を欠いた形状を有しており、
前記サーミスタ部は、前記実質的な四角形の前記一部分が欠かれた領域内に配置されている、筐体である。
本発明の一態様は、
電磁波を出射する光学装置を収容する筐体に取り付けられるカバー部であって、
前記光学装置の前記電磁波を透過させる透過部と、
前記透過部の周囲の少なくとも一部分に配置されたヒータ部と、
前記透過部の周囲の一部分に配置されたサーミスタ部と、
を備え、
前記透過部は、実質的な四角形の一部分を欠いた形状を有しており、
前記サーミスタ部は、前記実質的な四角形の前記一部分が欠かれた領域内に配置されている、カバー部である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係るセンサ装置を斜め前から見た図である。
図2図1に示したセンサ装置の分解図である。
図3図1及び図2に示したカバー部の第2面の平面図である。
図4図3に示したヒータ部及びヒータ端子の詳細の一例の平面図である。
図5図4の変形例を示す図である。
図6図3の第1の変形例を示す図である。
図7図3の第2の変形例を示す図である。
図8図1及び図2に示した筐体に収容される光学装置の動作の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0011】
図1は、実施形態に係るセンサ装置10を斜め前から見た図である。図2は、図1に示したセンサ装置10の分解図である。なお、図2では、図1に示した筐体200内に収容される光学装置100を図示していない。
【0012】
センサ装置10は、光学装置100、筐体200及びカバー部300を備えている。光学装置100は、電磁波を出射する。筐体200は、光学装置100を収容している。カバー部300は、筐体200に取り付けられている。カバー部300は、第1面302及び第2面304を有している。カバー部300の第1面302及び第2面304は、互いに反対側にある。
【0013】
図1及び図2において、第1方向Xは、センサ装置10(筐体200)の前後方向である。第1方向Xの正方向(第1方向Xを示す矢印によって示される方向)は、センサ装置10(筐体200)の前方向である。第1方向Xの負方向(第1方向Xを示す矢印によって示される方向の反対方向)は、センサ装置10(筐体200)の後方向である。第2方向Yは、第1方向Xに交差しており、具体的には直交している。第2方向Yは、センサ装置10(筐体200)の左右方向である。第2方向Yの正方向(第2方向Yを示す矢印によって示される方向)は、センサ装置10(筐体200)の前方(第1方向Xの正方向)から見て右方向である。第2方向Yの負方向(第2方向Yを示す矢印によって示される方向の反対方向)は、センサ装置10(筐体200)の前方(第1方向Xの正方向)から見て左方向である。第3方向Zは、第1方向X及び第2方向Yの双方に交差しており、具体的には直交している。第3方向Zは、センサ装置10(筐体200)の上下方向である。第3方向Zの正方向(第3方向Zを示す矢印によって示される方向)は、センサ装置10(筐体200)の上方向である。第1方向Xの負方向(第3方向Zを示す矢印によって示される方向の反対方向)は、センサ装置10(筐体200)の前方向である。
【0014】
光学装置100は、所定位置から一方向(第1方向Xの正方向)に向かうにつれて拡大する視野Fを有している。上記所定位置は、視野Fが拡大し始める起点である。また、上記所定位置は、筐体200の内部に位置している。視野Fは、光学装置100が物体等の対象を検出可能な領域である。例えば、センサ装置10(光学装置100)は、上記所定位置から視野F内のいずれかの方向に向けて赤外線等の電磁波を出射可能になっている。
【0015】
光学装置100は、筐体200に取り外し可能に取り付けられていてもよいし、又は筐体200から取り外し不可能に固定されていてもよい。光学装置100が筐体200に取り外し可能に取り付けられている場合、光学装置100は、例えば、ネジ等の固定具によって筐体200に固定されていてもよい。またこの場合、筐体200は、光学装置100が筐体200に取り付けられていない状態で製造され、販売される等、使用されてもよい。光学装置100が筐体200から取り外し不可能に固定されている場合、光学装置100は、例えば溶接等の接合処理によって、筐体200と一体となって形成されていてもよい。
【0016】
カバー部300は、カバー部300の第1面302及びカバー部300の第2面304の双方とも平坦かつ平行なカバーとなっている。カバー部300の第2面304は、例えば両面テープ等の粘着剤によって、筐体200の取付枠210に取り付けられている。これによって、カバー部300は、カバー部300の第1面302がカバー部300の第2面304に対して筐体200(センサ装置10)の前側(第1方向Xの正方向側)に配置されるように、筐体200の前面側(第1方向Xの正方向側)に配置されている。すなわち、カバー部300が筐体200に取り付けられたとき、カバー部300の第1面302及び第2面304は、それぞれ、カバー部300の前面(第1方向Xの正方向側の面)及び後面(第1方向Xの負方向側の面)となっている。なお、カバー部300を筐体200に取り付ける方法は、本実施形態に係る方法に限定されない。また、カバー部300は、筐体200と一体となっていてもよい。さらに、カバー部300は、カバー部300の第1面302及びカバー部300の第2面304のうちの少なくとも一方が湾曲したレンズであってもよい。
【0017】
カバー部300は、光学装置100の視野Fと交差している。本実施形態において、カバー部300は、カバー部300の上側部分(第3方向Zの正方向側の部分)がカバー部300の下側部分(第3方向Zの負方向側の部分)よりもセンサ装置10(筐体200)の前方(第1方向Xの正方向)に向けて突出するように、筐体200の高さ方向(第3方向Z)に対して斜めに傾いている。言い換えると、カバー部300の下側部分(第3方向Zの負方向側の部分)は、カバー部300の上側部分(第3方向Zの正方向側の部分)よりも、視野Fの上記一方向(第1方向Xの正方向)において、視野Fの上記所定位置の近くに位置している。しかしながら、筐体200に対するカバー部300の配置は、本実施形態に係る配置に限定されない。例えば、カバー部300は、筐体200の高さ方向(第3方向Z)に平行に配置されていてもよい。
【0018】
図3は、図1及び図2に示したカバー部300の第2面304の平面図である。
【0019】
カバー部300は、基材300A、ヒータ部320、ヒータ端子322及びサーミスタ部330を有している。またカバー部300(基材300A)は、透過部310(すなわち、透過部310として画定されている領域)を有している。図3においては、光学装置100の視野F(図1)と、カバー部300と、の交差部分の外縁を交差部分CPとして示している。
【0020】
図3において、第4方向Nは、カバー部300に垂直な方向である。第4方向Nは、例えば、カバー部300の厚さ方向であってもよい。第4方向Nの正方向(図3の紙面の手前から奥に向かう方向)は、カバー部300の第2面304から第1面302(図1及び図2)に向かう方向である。第4方向Nの正方向は、例えば、カバー部300の第1面302(図1及び図2)の法線方向であってもよい。第4方向Nの負方向(図3の紙面の奥から手前に向かう方向)は、カバー部300の第1面302(図1及び図2)から第2面304に向かう方向である。第4方向Nの負方向は、例えば、カバー部300の第2面304の法線方向であってもよい。第5方向Lは、第4方向Nに交差しており、具体的には直交している。第5方向Lは、図1及び図2に示した第2方向Yと同一方向である。第5方向Lは、カバー部300の横方向(左右方向)である。第5方向Lの正方向(第5方向Lを示す矢印によって示される方向)は、カバー部300の第2面304(第4方向Nの負方向)から見てカバー部300の左方向である。第5方向Lの負方向(第5方向Lを示す矢印によって示される方向の反対方向)は、カバー部300の第2面304(第4方向Nの負方向)から見てカバー部300の右方向である。第6方向Vは、第4方向N及び第5方向Lの双方に交差しており、具体的には直交している。第6方向Vは、カバー部300の縦方向(上下方向)である。第6方向Vの正方向(第6方向Vを示す矢印によって示される方向)は、カバー部300の上方向である。第6方向Vの負方向(第6方向Vを示す矢印によって示される方向の反対方向)は、カバー部300の下方向である。
【0021】
基材300Aは、光透過性を有している。基材300Aは、光学装置100から出射される電磁波(例えば、赤外線等の光)について例えば50%超、好ましくは75%以上、より好ましくは95%以上の透過率を有している。基材300Aは、例えば、光透過性を有する無機材料(例えば、ガラス)又は光透過性を有する有機材料(例えば、ポリカーボネート等の光透過性を有する樹脂、又はアクリル樹脂)である。
【0022】
基材300A(カバー部300)に垂直な方向(第4方向N)から見て、基材300A(カバー部300)は、実質的な四角形の一部分を欠いた形状を有している。基材300A(カバー部300)についての「実質的な四角形」とは、厳密な四角形だけでなく、例えば、面取りされた四角形、切欠きが形成された辺を有する四角形等、厳密な四角形に類似した図形も意味する。本実施形態において、基材300A(カバー部300)の四角形は、長方形(正方形を含む。)となっている。しかしながら、基材300A(カバー部300)の四角形は、長方形と異なる四角形(例えば、台形、菱形又は平行四辺形)であってもよい。本実施形態では、基材300A(カバー部300)の実質的な四角形(上記一部分が欠かれていない形状)は、第5方向Lに平行な一対の辺と、第6方向Vに平行な一対の辺と、を含んでいる。また、基材300A(カバー部300)の実質的な四角形では、第5方向Lの正方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角が欠かれている。本実施形態によれば、上記一部分(上記角)が欠かれていない場合と比較して、基材300A(カバー部300)の大きさ、すなわち、筐体200の大きさを小さくすることができる。
【0023】
基材300A(カバー部300)の縦方向(第6方向V)の長さLV1は、基材300A(カバー部300)の横方向(第5方向L)の長さLL1より短くなっている。基材300A(カバー部300)の縦方向(第6方向V)の長さLV1は、本実施形態のように基材300A(カバー部300)の縦方向(第6方向V)の長さが基材300A(カバー部300)の横方向(第5方向L)の位置に応じて異なる場合は、基材300A(カバー部300)の縦方向(第6方向V)の最大長さである。基材300A(カバー部300)の横方向(第5方向L)の長さLL1は、本実施形態のように基材300A(カバー部300)の横方向(第5方向L)の長さが基材300A(カバー部300)の縦方向(第6方向V)の位置に応じて異なる場合は、基材300A(カバー部300)の横方向(第5方向L)の最大長さである。また、基材300A(カバー部300)は、基材300A(カバー部300)の第5方向Lにおける中心を第6方向Vに沿って通過する直線に関して非対称な形状を有している。基材300A(カバー部300)は、実質的な五角形(面取りされた五角形)の形状を有しているともいえる。
【0024】
基材300A(カバー部300)の形状は、本実施形態に係る形状に限定されない。例えば、基材300A(カバー部300)の縦方向(第6方向V)の長さLV1は、基材300A(カバー部300)の横方向(第5方向L)の長さLL1以上であってもよい。また、基材300A(カバー部300)は、実質的な四角形と異なる形状(例えば、四角形以外の多角形)の一部分を欠いた形状を有していてもよい。或いは、基材300A(カバー部300)は、実質的な四角形の形状そのもの(上記一部分が欠かれていない形状)を有していてもよい。また、基材300A(カバー部300)の上記実質的な四角形では、本実施形態で欠かれた角(第5方向Lの正方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)だけでなく、他の少なくとも1つの角(例えば、第5方向Lの負方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)も欠かれていてもよい。この場合、基材300A(カバー部300)は、基材300A(カバー部300)の第5方向Lにおける中心を第6方向Vに沿って通過する直線に関して対称な形状を有していてもよい。
【0025】
筐体200の第1方向X又は第2方向Yの大きさを抑えるため基材300A(カバー部300)の大きさを小さくする観点から、基材300A(カバー部300)の上記実質的な四角形から欠かれた上記一部分の面積(第4方向Nに垂直な方向から見たときの面積)は、基材300A(カバー部300)の上記実質的な四角形そのもの(上記一部分が欠かれていない上記実質的な四角形)の面積(第4方向Nに垂直な方向から見たときの面積)の例えば5%以上、7.5%以上又は10%以上にすることができる。基材300A(カバー部300)の透過部310の大きさを確保する観点から、基材300A(カバー部300)の上記実質的な四角形から欠かれた上記一部分の面積(第4方向Nに垂直な方向から見たときの面積)は、基材300A(カバー部300)の上記実質的な四角形そのもの(上記一部分が欠かれていない上記実質的な四角形)の面積(第4方向Nに垂直な方向から見たときの面積)の例えば30%以下、25%以下又は20%以下にすることができる。
【0026】
透過部310は、基材300A(カバー部300)に垂直な方向(第4方向N)から見て基材300Aのうちヒータ部320及びサーミスタ部330が配置される領域によって囲まれた領域である。すなわち、透過部310は、基材300A(カバー部300)に垂直な方向(第4方向N)から見てヒータ部320及びサーミスタ部330が配置される領域によって画定されている。さらに言い換えると、ヒータ部320が配置される領域と、サーミスタ部330が配置される領域とは、透過部310を避けて画定されている。カバー部300の第2面304のうち透過部310を囲む領域には、カバー部300の第2面304を筐体200の取付枠210(図2)に取り付けるための両面テープ等の粘着剤を設けることができる。この場合、粘着剤は、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)においてヒータ部320と重なる。このため、当該粘着剤は、耐熱性を有することが望ましい。
【0027】
基材300A(カバー部300)に垂直な方向(第4方向N)から見て、透過部310は、実質的な四角形の一部分を欠いた形状を有している。透過部310についての「実質的な四角形」とは、厳密な四角形だけでなく、例えば、面取りされた四角形、切欠きが形成された辺を有する四角形等、厳密な四角形に類似した図形も意味する。本実施形態において、透過部310の四角形は、長方形(正方形を含む。)となっている。しかしながら、透過部310の四角形は、長方形と異なる四角形(例えば、台形、菱形又は平行四辺形)であってもよい。本実施形態では、透過部310の実質的な四角形(上記一部分が欠かれていない形状)は、第5方向Lに平行な一対の辺と、第6方向Vに平行な一対の辺と、を含んでいる。また、透過部310の実質的な四角形では、第5方向Lの正方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角と、第5方向Lの負方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角と、が欠かれている。本実施形態によれば、上記一部分(上記角)が欠かれた領域を、サーミスタ部330を設けるためのスペースとして確保することができる(詳細は後述する。)。したがって、本実施形態によれば、上記一部分(上記角)が欠かれていない場合と比較して、透過部310及びサーミスタ部330を設けるために必要なスペースの大きさ、すなわち、筐体200の大きさを小さくすることができる。
【0028】
透過部310の縦方向(第6方向V)の長さLV2は、透過部310の横方向(第5方向L)の長さLL2より短くなっている。透過部310の縦方向(第6方向V)の長さLV2は、本実施形態のように透過部310の縦方向(第6方向V)の長さが透過部310の横方向(第5方向L)の位置に応じて異なる場合は、透過部310の縦方向(第6方向V)の最大長さである。透過部310の横方向(第5方向L)の長さLL2は、本実施形態のように透過部310の横方向(第5方向L)の長さが透過部310の縦方向(第6方向V)の位置に応じて異なる場合は、透過部310の横方向(第5方向L)の最大長さである。また、透過部310は、透過部310の第5方向Lにおける中心を第6方向Vに沿って通過する直線に関して対称な形状を有している。透過部310は、実質的な六角形の形状を有しているともいえる。
【0029】
透過部310の形状は、本実施形態に係る形状に限定されない。例えば、透過部310の縦方向(第6方向V)の長さLV2は、透過部310の横方向(第5方向L)の長さLL2以上であってもよい。また、透過部310は、実質的な四角形と異なる形状(例えば、四角形以外の多角形)の一部分を欠いた形状を有していてもよい。或いは、透過部310は、実質的な四角形の形状そのもの(上記一部分が欠かれていない形状)を有していてもよい。また、透過部310の上記実質的な四角形では、本実施形態で欠かれた2つの角(第5方向Lの正方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角と、第5方向Lの負方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)のうち一方が欠かれていなくてもよい。この場合、透過部310は、透過部310の第5方向Lにおける中心を第6方向Vに沿って通過する直線に関して非対称な形状を有していてもよい。
【0030】
サーミスタ部330を設けるスペースを確保する観点(詳細は後述する。)から、透過部310の上記実質的な四角形から欠かれた上記一部分の面積(第4方向Nに垂直な方向から見たときの面積)は、透過部310の上記実質的な四角形そのもの(上記一部分が欠かれていない上記実質的な四角形)の面積(第4方向Nに垂直な方向から見たときの面積)の例えば10%以上にすることができる。透過部310の大きさを確保する観点から、透過部310の上記実質的な四角形から欠かれた上記一部分の面積(第4方向Nに垂直な方向から見たときの面積)は、透過部310の上記実質的な四角形そのもの(上記一部分が欠かれていない上記実質的な四角形)の面積(第4方向Nに垂直な方向から見たときの面積)の例えば20%以下にすることができる。
【0031】
本実施形態では、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)の幅(第5方向Lの幅)は、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)の幅(第5方向Lの幅)より狭くなっている。透過部310がこのような形状を有していても、図1を用いて説明したように透過部310(カバー部300)がセンサ装置10(筐体200)の高さ方向(第3方向Z)に対して傾いている。この場合、視野Fの交差部分CPの下側(第6方向Vの負方向側)の幅(第5方向Lの幅)は、視野Fの交差部分CPの上側(第6方向Vの正方向側)の幅(第5方向Lの幅)より狭くなっている。したがって、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)の幅(第5方向Lの幅)を透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)の幅(第5方向Lの幅)より狭くすることが許容されている。
【0032】
基材300A(カバー部300)に垂直な方向(第4方向N)から見て、ヒータ部320は、透過部310を囲んでおり、透過部310の周囲の一部分において途切れている。具体的には、ヒータ部320は、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)と、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)と、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)と、に配置されている。一方、透過部310の両横側の他方(第5方向Lの負方向側)にはヒータ部320は配置されていない。しかしながら、ヒータ部320のレイアウトは、本実施形態に係るレイアウトに限定されない。例えば、ヒータ部320は、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側及び負方向側)又は透過部310の上側(第6方向Vの負方向側)に配置されていなくてもよい。この場合、例えば、ヒータ部320は、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)及び透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)のみ、又は透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)のみに配置されていてもよい。
【0033】
ヒータ部320は、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)及び下側(第6方向Vの負方向側)の一方から他方にかけて、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)を経由して延伸している。ヒータ部320は、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)及び下側(第6方向Vの負方向側)の一方から他方にかけて、透過部310の両横側(第5方向Lの正方向側及び負方向側)を経由して延伸していてもよい。すなわち、ヒータ部320は、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)及び下側(第6方向Vの負方向側)の一方から他方にかけて、透過部310の両横側の少なくとも一方を経由して延伸していてもよい。
【0034】
透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)におけるヒータ部320と、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)におけるヒータ部320と、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)におけるヒータ部320とは、電気的に互いに接続されている。したがって、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)におけるヒータ部320と、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)におけるヒータ部320と、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)におけるヒータ部320と、には、共通の電流(同一の電流)が流れる。
【0035】
透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と、の各々は、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量より高くなっている。ヒータ部320は、例えば、フィルムヒータである。例えば、ヒータ部320は、透過部310の外周に沿う方向に沿って交互に折り返しながら延伸する配線(例えば、ミアンダ配線)を含んでいる。或いは、ヒータ部320は、透過部310の外周に沿う方向に沿って並び、かつ互いに電気的に接続された複数の電極(例えば、櫛歯電極)を含んでいてもよい。これらの例においては、ヒータ部320の幅(透過部310の外周に沿う方向に直交する方向における幅)が広くなるほど、透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量が高くなる。基材300A(カバー部300)に垂直な方向(第4方向N)から見て、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)におけるヒータ部320の幅WL(透過部310の外周に沿う方向に直交する方向の幅)と、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)におけるヒータ部320の幅WU(透過部310の外周に沿う方向に直交する方向の幅)と、の各々は、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)におけるヒータ部320の幅WS1(透過部310の外周に沿う方向に直交する方向の幅)より広くなっている。したがって、透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量を上述したように調整することができる。しかしながら、透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量を調整する方法は、この例に限定されない。
【0036】
また、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の長さと、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の長さと、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の長さとは、この順で短くなっている。本実施形態では、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)でのヒータ部320の発熱量と、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)での透過部310の発熱量と、の各々は、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の発熱量より高くなっている。
【0037】
透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)におけるヒータ部320によって加熱された空気は、対流によって上方(第6方向Vの正方向)に向けて移動する。空気の対流を考慮すると、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量が、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量より高い場合、例えば、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量が、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と等しい場合と比較して、透過部310を効率的に加熱することができる。また、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)でのヒータ部320の発熱量が透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の発熱量より高い場合、例えば、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)でのヒータ部320の発熱量が透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の発熱量と等しい場合と比較して、透過部310をさらに効率的に加熱することができる。
【0038】
透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)でのヒータ部320の発熱量を透過部310の横側(第5方向Lの正方向側)でのヒータ部320の発熱量よりもある程度大きくする観点から、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)におけるヒータ部320の幅WS1に対する、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)におけるヒータ部320の幅WLの比WL/WS1は、例えば、110%以上、150%以上又は175%以上にすることができる。透過部310の横側(第5方向Lの正方向側)でのヒータ部320の発熱量をある程度確保する観点から、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)におけるヒータ部320の幅WS1に対する、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)におけるヒータ部320の幅WLの比WL/WS1は、例えば、300%以下、250%以下又は225%以下にすることができる。
【0039】
透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)でのヒータ部320による空気の加熱と、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)でのヒータ部320による空気の加熱と、によって空気の対流を促進することができる。空気の対流を考慮すると、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量が、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量より高い場合、例えば、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量が、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と等しい場合と比較して、透過部310を効率的に加熱することができる。また、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)でのヒータ部320の発熱量が透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の発熱量より高い場合、例えば、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)でのヒータ部320の発熱量が透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の発熱量と等しい場合と比較して、透過部310をさらに効率的に加熱することができる。
【0040】
上述したように、本実施形態では、透過部310の縦方向(第6方向V)の長さLV2は、透過部310の横方向(第5方向L)の長さLL2より短くなっている。したがって、ヒータ部320による透過部310の熱伝導は、透過部310の横方向(第5方向L)よりも、透過部310の縦方向(第6方向V)において、透過部310の全体に速く広がる。したがって、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と、の少なくとも一方が、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量より高い場合、例えば、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と、の各々が、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と等しい場合と比較して、透過部310を効率的に加熱することができる。
【0041】
ヒータ部320は、サーミスタ部330(詳細は後述する。)の周囲の少なくとも一部分において途切れている。この場合、ヒータ部320がサーミスタ部330の周囲のいずれの部分においても途切れていない場合と比較して、ヒータ部320から発生する熱がサーミスタ部330に直接伝わることによるサーミスタ部330への影響を低減することができる。本実施形態では、ヒータ部320は、透過部310の両横側(第5方向Lの正方向側及び負方向側)のうち、サーミスタ部330が配置されている側(第5方向Lの負方向側)において途切れている。具体的には、透過部310に対してサーミスタ部330側(第5方向Lの負方向側)から見て、ヒータ部320は、サーミスタ部330と重なる領域(サーミスタ部330の第5方向Lの負方向側の領域)の全体において途切れている。この場合、透過部310に対してサーミスタ部330側(第5方向Lの負方向側)から見て、ヒータ部320の一部分がサーミスタ部330と重なる場合と比較して、ヒータ部320から発生する熱がサーミスタ部330に直接伝わることによるサーミスタ部330への影響を低減することができる。しかしながら、ヒータ部320は、サーミスタ部330の周囲のいずれの部分においても途切れていなくてもよい。
【0042】
基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)において、ヒータ部320は、基材300Aの第2面304側に配置されている。しかしながら、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)における基材300Aに対するヒータ部320の位置は、本実施形態に係る位置に限定されない。例えば、ヒータ部320は、基材300Aの第1面302側に配置されていてもよいし、又は基材300Aの第1面302側及び第2面304側の双方に配置されていてもよい。或いは、例えば、基材300Aが基材300Aの厚さ方向(第4方向N)に積層された複数のフィルムを有するとき、ヒータ部320は、隣り合うフィルムの間に配置されていてもよい。このようにして、ヒータ部320は、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)において、基材300Aの第1面302側と、第2面304側と、第1面302と第2面304の間と、のうちの少なくとも一に配置されていればよい。
【0043】
ヒータ端子322は、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)に配置されている。また、ヒータ部320の一部分は、ヒータ端子322の周囲の少なくとも一部分を囲んでいる。本実施形態において、透過部310の上側(第6方向Vの正方向)側のヒータ部320は、ヒータ端子322の両横側(第5方向Lの正方向側及び負方向側)及び上側(第6方向Vの正方向側)を囲んでいる。一般に、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)においてヒータ端子322をヒータ部320と重ねることは難しい。また、空気の対流を考慮すると、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)に配置されたヒータ部320よりも、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)に配置されたヒータ部320の方が、透過部310の効率的な加熱に寄与する。本実施形態においては、ヒータ端子322を配置するために設けられたスペース(ヒータ部320の一部分が欠かれている領域)が透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)に配置されている。したがって、本実施形態によれば、ヒータ端子322が透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)に配置される場合と比較して、ヒータ端子322を配置することによるヒータ部320の発熱量の低減を抑えることができる。すなわち、透過部310が効率的に加熱されるようにヒータ部320及びヒータ端子322が配置されている。しかしながら、ヒータ端子322の位置は、本実施形態に係る位置に限定されない。例えば、ヒータ端子322は、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)又は横側(第5方向Lの正方向側又は負方向側)に配置されていてもよい。また、ヒータ部320は、ヒータ端子322の全体(ヒータ端子322の上側(第6方向Vの正方向側)、下側(第6方向Vの負方向側)及び両横側(第5方向Lの正方向側及び第5方向Lの負方向側))を囲んでいてもよい。
【0044】
ヒータ端子322は、透過部310の横方向(第5方向L)における中心に対して、サーミスタ部330が位置する側(第5方向Lの負方向側)と同じ側に位置している。したがって、ヒータ端子322に接続するヒータ配線(不図示)と、サーミスタ部330に接続するサーミスタ配線(不図示)と、ヒータ配線及びサーミスタ配線に接続する制御回路(不図示、例えば、集積回路(IC))と、を透過部310の横方向(第5方向L)における中心に対して同じ側(第5方向Lの負方向側)にまとめて配置することができる。したがって、ヒータ端子322及びサーミスタ部330が透過部310の横方向(第5方向L)における中心に対して互いに反対側に位置している場合と比較して、ヒータ端子322及びサーミスタ部330に接続される要素(例えば、ヒータ配線、サーミスタ配線及び制御回路)を効率的に配置することができる。しかしながら、ヒータ端子322及びサーミスタ部330のレイアウトは、本実施形態に係るレイアウトに限定されない。例えば、ヒータ端子322及びサーミスタ部330は、透過部310の横方向(第5方向L)における中心に対して互いに反対側に位置していてもよい。
【0045】
基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)において、ヒータ端子322は、基材300Aの第2面304側に配置されている。しかしながら、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)における基材300Aに対するヒータ端子322の位置は、本実施形態に係る位置に限定されない。例えば、ヒータ端子322は、基材300Aの第1面302側に配置されていてもよいし、又は基材300Aの第1面302側及び第2面304側の双方に配置されていてもよい。或いは、例えば、基材300Aが基材300Aの厚さ方向(第4方向N)に積層された複数のフィルムを有するとき、ヒータ端子322は、隣り合うフィルムの間に配置されていてもよい。このようにして、ヒータ端子322は、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)において、基材300Aの第1面302側と、第2面304側と、第1面302と第2面304の間と、のうちの少なくとも一に配置されていればよい。
【0046】
図3では、サーミスタ部330が配置される可能性のある領域がハッチング付きの三角形によって示されている。サーミスタ部330は、ハッチング付きの三角形によって示される領域の少なくとも一部分に配置されている。この場合、サーミスタ部330は、ハッチング付きの三角形によって示される領域の一部分のみに配置されていてもよいし、又はハッチング付きの三角形によって示される領域の全体に亘って配置されていてもよい。
【0047】
サーミスタ部330は、透過部310の上記実質的な四角形の上記一部分が欠かれた領域内に配置されている。具体的には、サーミスタ部330は、透過部310の上記実質的な四角形の1つの角(第5方向Lの負方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)が欠かれた領域内に配置されている。一方、透過部310の上記実質的な四角形の1辺(第6方向Vの負方向側の1辺)を上記実質的な四角形の上記1つの角(第5方向Lの負方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)と共有する上記実質的な四角形の他の1つの角(第5方向Lの正方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)が欠かれた領域内にはサーミスタ部が配置されていない。代わりに、透過部310の上記実質的な四角形の上記他の1つの角(第5方向Lの正方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)が欠かれた領域内には、ヒータ部320の一部分が配置されている。
【0048】
本実施形態によれば、透過部310の上記実質的な四角形の一部分(第5方向Lの負方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)を欠かせることで、サーミスタ部330を配置するためのスペースを、透過部310の一部分を欠いた分だけ、形成することができる。したがって、透過部310及びサーミスタ部330を設けるために必要なスペースを小さくすることができる。また、本実施形態によれば、例えば、透過部310の上記実質的な四角形の1辺の一部が欠かれた領域(透過部310の上記実質的な四角形の1辺の切欠き)内にサーミスタ部330を配置する場合と比較して、サーミスタ部330が配置される領域を視野Fの交差部分CPの外縁に沿って設けやすくなっている。しかしながら、サーミスタ部330は、透過部310の上記実質的な四角形の1辺の一部が欠かれた領域(透過部310の上記実質的な四角形の1辺の切欠き)内に配置されていてもよい。
【0049】
また、本実施形態によれば、透過部310の上記実質的な四角形の一部分(第5方向Lの正方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)を欠かせることで、ヒータ部320の一部分を配置するためのスペースを、透過部310の一部分を欠いた分だけ、形成することができる。したがって、透過部310及びヒータ部320を設けるために必要なスペースを小さくすることができる。
【0050】
サーミスタ部330が配置される領域は、本実施形態に係る領域に限定されない。例えば、サーミスタ部330は、透過部310の上記実質的な四角形の上記1つの角(第5方向Lの負方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)が欠かれた領域と、透過部310の上記実質的な四角形の上記他の1つの角(第5方向Lの正方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)が欠かれた領域と、の双方内に配置されていてもよい。また、サーミスタ部330が本実施形態のように透過部310の横方向(第5方向L)において一方(第5方向Lの負方向側)のみに配置されている場合、サーミスタ部330が配置されている領域の反対側(第5方向Lの正方向側)では、透過部310の上記実質的な四角形の上記他の1つの角(第5方向Lの正方向側の1辺と、第6方向Vの負方向側の1辺と、の間の角)は欠かれていなくてもよい。
【0051】
基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)において、サーミスタ部330は、基材300Aの第2面304側に配置されている。しかしながら、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)における基材300Aに対するサーミスタ部330の位置は、本実施形態に係る位置に限定されない。例えば、サーミスタ部330は、基材300Aの第1面302側に配置されていてもよいし、又は基材300Aの第1面302側及び第2面304側の双方に配置されていてもよい。或いは、例えば、基材300Aが基材300Aの厚さ方向(第4方向N)に積層された複数のフィルムを有するとき、サーミスタ部330は、隣り合うフィルムの間に配置されていてもよい。このようにして、サーミスタ部330は、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)において、基材300Aの第1面302側と、第2面304側と、第1面302と第2面304の間と、のうちの少なくとも一に配置されていればよい。
【0052】
本実施形態において、ヒータ部320、ヒータ端子322及びサーミスタ部330は、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)において揃って配置されている。しかしながら、ヒータ部320、ヒータ端子322及びサーミスタ部330は、例えば、ヒータ部320及びヒータ端子322が基材300Aの第2面304側に配置され、かつサーミスタ部330が基材300Aの第1面302側に配置される等、基材300A(カバー部300)の厚さ方向(第4方向N)においてずれて配置されていてもよい。
【0053】
図4は、図3に示したヒータ部320及びヒータ端子322の詳細の一例の平面図である。
【0054】
ヒータ部320は、第1ヒータ部320a及び第2ヒータ部320bを含んでいる。ヒータ端子322は、第1端子322a、第2端子322b及び第3端子322cを含んでいる。第1端子322a、第2端子322b及び第3端子322cは、第5方向Lの正方向から第5方向Lの負方向に向けてこの順に並んでいる。第1ヒータ部320aの一端は、第1端子322aに接続されており、第1ヒータ部320aの他端は、第2端子322bに接続されている。第2ヒータ部320bの一端は、第3端子322cに接続されており、第2ヒータ部320bの他端は、第2端子322bに接続されている。
【0055】
カバー部300の第2面304に垂直な方向(第4方向Nの負方向)から見て、第1ヒータ部320aは、第1端子322aから延伸して反時計回りに透過部310を囲み、透過部310の右下側(第5方向Lの負方向側かつ第6方向Vの負方向側)で折り返して時計回りに透過部310を囲み、第2端子322bに達している。カバー部300の第2面304に垂直な方向(第4方向Nの負方向)から見て、第2ヒータ部320bは、第3端子322cから右側(第5方向Lの負方向側)に向けて延伸し、第3端子322cの右側(第5方向Lの負方向側)で折り返して第2端子322bに達している。
【0056】
第1ヒータ部320a及び第2ヒータ部320bの各々は、例えば、透過部310の外周に沿う方向に沿って交互に折り返しながら延伸する配線(例えば、ミアンダ配線)を含んでいる。或いは、第1ヒータ部320a及び第2ヒータ部320bの各々は、透過部310の外周に沿う方向に沿って並び、かつ互いに電気的に接続された複数の電極(例えば、櫛歯電極)を含んでいてもよい。これらの例においては、第1ヒータ部320a及び第2ヒータ部320bの各々の幅(透過部310の外周に沿う方向に直交する方向における幅)が広くなるほど、透過部310の外周に沿う方向おける第1ヒータ部320a及び第2ヒータ部320bの各々の単位長さ当たりの発熱量が高くなる。
【0057】
図5は、図4の変形例を示す図である。図5に示す例は、以下の点を除いて、図4に示した例と同様である。
【0058】
図5に示すように、透過部310に対してサーミスタ部330側(第5方向Lの負方向側)から見て、ヒータ部320(第2ヒータ部320b)の一部分は、サーミスタ部330と重なっていてもよい。第2ヒータ部320bは、第3端子322cから延伸して、透過部310の右側(第5方向Lの負方向側)で透過部310の縦方向(第6方向V)に延伸し、透過部310の右下側(第5方向Lの負方向側かつ第6方向Vの負方向側)で折り返して第2端子322bに達している。
【0059】
図5に示す例においても、ヒータ部320は、サーミスタ部330の周囲の一部分において途切れている。具体的には、基材300A(カバー部300)の第2面304に垂直な方向(第4方向N)から見た場合、ヒータ部320は、サーミスタ部330の右下側(第5方向Lの負方向側かつ第6方向Vの負方向側)で途切れている。この場合、ヒータ部320がサーミスタ部330の周囲のいずれの部分においても途切れていない場合と比較して、ヒータ部320から発生する熱がサーミスタ部330に直接伝わることによるサーミスタ部330への影響を低減することができる。
【0060】
図6は、図3の第1の変形例を示す図である。図6に示す例は、以下の点を除いて、図3に示した例と同様である。
【0061】
カバー部300は、3つのヒータ部320及び6つのヒータ端子322(3つの第1端子322a及び3つの第2端子322b)を有している。
【0062】
透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)には1つ目のヒータ部320が配置されている。このヒータ部320は、透過部310の外周に沿う方向(第5方向L)に延伸している。このヒータ部320の両端には、第1端子322a及び第2端子322bが接続されている。したがって、このヒータ部320には第1端子322a及び第2端子322bの間において電流を流すことができる。
【0063】
透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)には2つ目のヒータ部320が配置されている。このヒータ部320は、透過部310の外周に沿う方向(第5方向L)に延伸している。このヒータ部320の両端には、第1端子322a及び第2端子322bが接続されている。したがって、このヒータ部320には第1端子322a及び第2端子322bの間において電流を流すことができる。
【0064】
透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)には3つ目のヒータ部320が配置されている。このヒータ部320は、透過部310の外周に沿う方向(第6方向Vから第5方向Lに向けて傾いた方向)に延伸している。このヒータ部320の両端には、第1端子322a及び第2端子322bが接続されている。したがって、このヒータ部320には第1端子322a及び第2端子322bの間において電流を流すことができる。
【0065】
本変形例においては、各ヒータ部320に流れる電流を調整することで、透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量を調整することができる。本変形例においては、例えば、仮に、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)におけるヒータ部320の幅WL、透過部310の上側(第6方向Vの正方向側)におけるヒータ部320の幅WU及び透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)におけるヒータ部320の幅WS1が等しくても、例えば、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と、透過部310の下側(第6方向Vの負方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量と、の少なくとも一方が、透過部310の両横側の一方(第5方向Lの正方向側)での透過部310の外周に沿う方向おけるヒータ部320の単位長さ当たりの発熱量より高くなるようにすることができる。
【0066】
図7は、図3の第2の変形例を示す図である。
【0067】
カバー部300(基材300A)及び透過部310は、実質的な四角形の形状を有している。
【0068】
図7に示す例においても、ヒータ部320は、サーミスタ部330の周囲の一部分において途切れている。具体的には、基材300A(カバー部300)の第2面304に垂直な方向(第4方向N)から見た場合、ヒータ部320は、サーミスタ部330の右下側(第5方向Lの負方向側かつ第6方向Vの負方向側)で途切れている。この場合、ヒータ部320がサーミスタ部330の周囲のいずれの部分においても途切れていない場合と比較して、ヒータ部320から発生する熱がサーミスタ部330に直接伝わることによるサーミスタ部330への影響を低減することができる。
【0069】
図8は、図1及び図2に示した筐体200に収容される光学装置100の動作の一例を説明するための図である。
【0070】
光学装置100は、送信部110、可動反射部120、受信部130及びビームスプリッタ140を備えている。図8では、送信部110、可動反射部120、受信部130及びビームスプリッタ140は、模式的に、第1方向X及び第2方向Yの双方に平行な一平面内に位置している。しかしながら、実際のレイアウトにおいては、送信部110、可動反射部120、受信部130及びビームスプリッタ140は、第1方向X及び第2方向Yの双方に平行な一平面内に位置していなくてもよいし、又は第1方向X及び第2方向Yの双方に平行な一平面内に位置していてもよい。
【0071】
図8では、送信部110、可動反射部120、受信部130及びビームスプリッタ140を伝搬する電磁波は、破線によって示されている。
【0072】
送信部110は、電磁波を送信する。一例において、送信部110によって送信される電磁波は、光、具体的には、赤外線である。しかしながら、送信部110によって送信される電磁波は、赤外線の波長と異なる波長の光(例えば、可視光線又は紫外線)であってもよいし、又は光の波長と異なる波長の電磁波(例えば、電波)であってもよい。一例において、送信部110は、パルス波を送信する。しかしながら、送信部110は、連続波(CW)を送信してもよい。一例において、送信部110は、電気的エネルギー(例えば、電流)を電磁波に変換可能な素子(例えば、レーザダイオード(LD))である。
【0073】
送信部110から送信された電磁波は、ビームスプリッタ140を透過して可動反射部120に入射し、可動反射部120によって反射される。可動反射部120は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーである。可動反射部120は、上記所定位置に位置している。
【0074】
可動反射部120によって反射された電磁波は、カバー部300を透過してセンサ装置10の外部に向けて出射される。センサ装置10の外部に向けて出射された電磁波は、センサ装置10の外部に存在する物体等の対象(図8では不図示)に入射し、対象によって反射され、又は散乱される。対象によって反射され、又は散乱された電磁波は、カバー部300を透過して可動反射部120に入射する。可動反射部120に入射した電磁波は、可動反射部120による反射及びビームスプリッタ140による反射を順に経て、受信部130に入射する。受信部130は、受信部130に入射した電磁波を受信する。一例において、受信部130は、電磁波を電気的エネルギー(例えば、電流)に変換可能な素子(例えば、アバランシェフォトダイオード(APD))である。
【0075】
センサ装置10は、例えば、LiDAR(Light Detection And Ranging)である。一例において、センサ装置10は、ToF(Time of Flight)に基づいて、センサ装置10と、センサ装置10の外部に存在する物体等の対象と、の間の距離を測定する。この例において、センサ装置10は、センサ装置10から電磁波が送信された時間(例えば、送信部110から電磁波が送信された時間)と、センサ装置10から送信され、かつセンサ装置10の外部に存在する対象によって反射され、又は散乱された電磁波がセンサ装置10によって受信された時間(例えば、受信部130によって電磁波が受信された時間)と、の差に基づいて、上記距離を算出する。
【0076】
第3方向Zの正方向から見て、視野Fは、センサ装置10の前方(第1方向Xの正方向)に向かうにつれて広がっている。具体的には、可動反射部120は、軸122の周りに揺動可能になっている。軸122は、第3方向Zに沿って延伸している。光学装置100の視野Fは、可動反射部120の最大揺動角に応じて決定されている。第3方向Zの正方向から見て、可動反射部120が反時計回りに光学装置100の最大揺動角だけ揺動したとき、送信部110から送信され、かつ可動反射部120によって反射された電磁波は、視野Fの一端部(図8における視野Fの左側端部)を通過する。第3方向Zの正方向から見て、可動反射部120が時計回りに光学装置100の最大揺動角だけ揺動したとき、送信部110から送信され、かつ可動反射部120によって反射された電磁波は、視野Fの上記一端部の反対側の他端部(図8における視野Fの右側端部)を通過する。第3方向Zの正方向から見て、可動反射部120の揺動角が0度であるとき、送信部110から送信され、かつ可動反射部120によって反射された電磁波は、視野Fの中心を通過する。
【0077】
可動反射部120は、上記一方向(第1方向Xの正方向)及び軸122の延伸方向(第3方向Z)の双方に交差する、具体的には直交する方向(第2方向Y)に沿って延伸する軸(不図示)の周りにも揺動可能になっている。したがって、第2方向Yの正方向又は負方向から見て、視野Fは、センサ装置10の前方(第1方向Xの正方向)に向かうにつれて広がっている。
【0078】
本実施形態において、光学装置100は、コアキシャル型LiDARとなっている。すなわち、光学装置100から出射される電磁波(可動反射部120によって光学装置100の外部に向けて出射された電磁波)が通過する軸と、光学装置100に戻る電磁波(光学装置100から出射されて、光学装置100の外部に存在する対象によって反射され、又は散乱されて、可動反射部120に入射する電磁波)が通過する軸と、が一致している。しかしながら、光学装置100は、バイアキシャル型LiDARであってもよい。すなわち、光学装置100は、可動反射部120を有していなくてもよい。この場合、光学装置100から出射される電磁波が通過する軸と、光学装置100に戻る電磁波(光学装置100から出射されて、光学装置100の外部に存在する対象によって反射され、又は散乱されて、光学装置100に入射する電磁波)が通過する軸と、が互いにずれるようになる。
【0079】
以上、図面を参照して実施形態及び変形例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0080】
例えば、本実施形態では、光学装置100の視野Fは、LiDAR等の光走査装置の視野である。しかしながら、光学装置100の視野Fは、カメラ等の撮像装置の視野であってもよい。
【符号の説明】
【0081】
10 センサ装置
100 光学装置
110 送信部
120 可動反射部
122 軸
130 受信部
140 ビームスプリッタ
200 筐体
210 取付枠
300 カバー部
300A 基材
302 第1面
304 第2面
310 透過部
320 ヒータ部
320a 第1ヒータ部
320b 第2ヒータ部
322 ヒータ端子
322a 第1端子
322b 第2端子
322c 第3端子
330 サーミスタ部
CP 交差部分
F 視野
L 第5方向
N 第4方向
V 第6方向
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8