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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024109995
(43)【公開日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ローラ軸
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/06 20060101AFI20240806BHJP
   B65H 3/06 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
B65H5/06 A
B65H3/06 330A
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024091932
(22)【出願日】2024-06-06
(62)【分割の表示】P 2021096087の分割
【原出願日】2021-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000175722
【氏名又は名称】サンコール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001597
【氏名又は名称】弁理士法人アローレインターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】成松 孝志
(57)【要約】
【課題】長尺の軸体に樹脂体が固着されてなるローラ軸であって、前記樹脂体の前記軸体に対する固着強度を確保しつつ可及的な低コスト化を図り得るローラ軸及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の一形態に係るローラ軸は、長尺の軸体と前記軸体のうちの同一直径部分である軸線方向所定位置に固着された樹脂体とを備え、前記樹脂体は、所定厚さの本体部と、前記軸体の軸線方向に関し前記本体部に隣接され、前記本体部よりも薄い厚さとされることで前記本体部よりも小径とされた延在部とを一体的に有している。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺の軸体と前記軸体のうちの同一直径部分である軸線方向所定位置に固着された樹脂体とを備え、
前記樹脂体は、所定厚さの本体部と、前記軸体の軸線方向に関し前記本体部に隣接され、前記本体部よりも薄い厚さとされることで前記本体部よりも小径とされた延在部とを一体的に有していることを特徴とするローラ軸。
【請求項2】
前記延在部は、前記軸体の軸線方向に関し前記本体部の一方側及び他方側にそれぞれ設けられた第1及び第2延在部を含むことを特徴とする請求項1に記載のローラ軸。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタやファクシミリ等におけるシート体搬送機構に好適に利用されるローラ軸に関する。
【背景技術】
【0002】
搬送されるべき紙等のシート体を挟むようにスターホイール(拍車)及びローラ軸を対向配置させ、前記スターホイール及び前記ローラ軸によってシート体を狭持搬送する構造が、例えば、プリンタやファクシミリ等のOA機器における搬送機構に利用されている。
【0003】
前記ローラ軸及び前記スターホイールは、インクジェットヘッド等の記録手段よりシート体の搬送方向下流側に配設されるものであり、前記記録手段によってシート体に印刷されたインクの転写を可及的に防止しつつ、シート体を搬送する必要がある。
【0004】
この点に関し、軸体と前記軸体に圧入された複数のゴムリングとを備えた段付きローラ軸が提案されている(下記特許文献1参照)。
詳しくは、複数のスターホイールがシート体の厚み方向一方側においてシート体の幅方向に沿って離間配置される。一方、前記段付きローラ軸はシート体の厚み方向他方側に配置され、前記複数のゴムリングは、前記複数のスターホイールのそれぞれと対向するように前記軸体に圧入される。斯かる構成によって、対応する前記ゴムリング及び前記スターホイールがシート体を狭持搬送するようになっている。
【0005】
この段付きローラ軸は、シート体に接触する領域を実質的に前記ゴムリングだけに限定することができ、これにより、シート体に印刷されたインクが前記ローラ軸に転写することを可及的に防止できる点において有用であるが、前記ゴムリングを前記スターホイールと対向するように前記軸体の所定位置に圧入させなければならず、前記ローラ軸を効率よく製造することが困難で、製造コストが高くなるという問題があった。
また、前記ゴムリングが圧入によって前記軸体に固着されている為、前記ゴムリングの前記軸体に対する固着強度を維持し難いという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002-316741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、長尺の軸体の外表面に樹脂体が固着されてなるローラ軸であって、前記樹脂体の前記軸体に対する固着強度を確保しつつ可及的な低コスト化を図り得るローラ軸の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成するために、長尺の軸体と前記軸体のうちの同一直径部分である軸線方向所定位置に固着された樹脂体とを備え、前記樹脂体は、所定厚さの本体部と、前記軸体の軸線方向に関し前記本体部に隣接され、前記本体部よりも薄い厚さとされることで前記本体部よりも小径とされた延在部とを一体的に有しているローラ軸を提供する。
【0009】
好ましくは、前記延在部は、前記軸体の軸線方向に関し前記本体部の一方側及び他方側にそれぞれ設けられた第1及び第2延在部を含み得る。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るローラ軸によれば、樹脂体の軸体に対する固着強度を確保しつつ可及的な低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係るローラ軸が適用された搬送機構の模式図である。
図2図2(a)は、本発明の実施の形態1に係るローラ軸の平面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるIIb-IIb線に沿った断面図である。
図3図3(a)は、図2(b)におけるIII部拡大図であり、図3(b)及び(c)は、それぞれ、図3(a)におけるIIIb-IIIb線及びIIIc-IIIc線に沿った断面図である。
図4図4は、前記実施の形態1に係るローラ軸の一の製造方法(第1製造方法)によって用いられる製造装置の初期状態の模式平面図である。
図5図5は、第1製造方法における塗布工程後の前記製造装置の模式平面図である。
図6図6は、第1製造方法における成型工程実行状態の前記製造装置の模式平面図である。
図7図7は、図6におけるVII部拡大図である。
図8図8(a)~(c)は、それぞれ、図7におけるVIIIa-VIIIa線、VIIIb-VIIIb線及びVIIIc-VIIIc線に沿った断面図である。
図9図9は、前記実施の形態1に係るローラ軸の他の製造方法(第2製造方法)によって用いられる製造装置の模式平面図であり、第2製造方法における塗布工程後の状態を示している。
図10図10は、第2製造方法における成型工程実行状態の前記製造装置の模式平面図である。
図11図11は、図10におけるXI部拡大図である。
図12図12(a)~(c)は、それぞれ、図11におけるXIIa-XIIa線、XIIb-XIIb線及びXIIc-XIIc線に沿った断面図である。
図13図13(a)は、本発明の実施の形態2に係るローラ軸の平面図であり、図13(b)は、図13(a)におけるXIIIb-XIIIb線に沿った断面図である。
図14図14(a)は、図13(b)におけるXVI部拡大図であり、図14(b)は、図14(a)におけるXIVb-XIVb線に沿った断面図である。
図15図15は、前記実施の形態2に係るローラ軸の一の製造方法(第3製造方法)によって用いられる製造装置の模式平面図であり、第3製造方法における塗布工程後の状態を示している。
図16図16は、第3製造方法における中間成型工程実行状態の前記製造装置の模式平面図である。
図17図17は、図16におけるXVII部拡大図である。
図18図18は、第3製造方法における最終成型工程実行状態の前記製造装置の模式平面図である。
図19図19は、図18におけるXIX部拡大図である。
図20図20(a)及び(b)は、それぞれ、図19におけるXXa-XXa線及びXXb-XXb線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施の形態1
以下、本発明に係るローラ軸の好ましい一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1に本実施の形態に係るローラ軸10が適用される紙等のシート体を搬送する搬送機構1の一例の模式図を示す。
【0013】
前記搬送機構1は、シート体の厚み方向一方側に配置された一又は複数のスターホイール3と、シート体を挟んで前記スターホイール3と対応するようにシート体の厚み方向他方側に配置された前記ローラ軸10とを有しており、前記ローラ軸10は前記スターホイール3と共働してシート体を狭持搬送するように構成されている。
【0014】
図1に示す搬送機構においては、前記ローラ軸10は、インクジェットヘッド2よりもシート体の搬送方向下流側に配置されており、印刷された後のシート体を前記スターホイール3と共働して排出する為に利用される。
なお、図1中の符合4及び5はそれぞれ給紙ローラ及び分離ローラである。又、符合6及び7はそれぞれピンチローラ及び送紙ローラである。
【0015】
図2(a)に、前記ローラ軸10の平面図を示す。
また、図2(b)に、図2(a)におけるIIb-IIb線に沿った断面図を示す。
また、図3(a)に、図2(b)におけるIII部拡大図を示す。
さらに、図3(b)及び(c)に、それぞれ、図3(a)におけるIIIb-IIIb線及びIIIc-IIIc線に沿った断面図を示す。
【0016】
図2及び図3に示すように、前記ローラ軸10は、剛性の軸体20と、前記軸体20の軸線方向所定位置に固着された樹脂体30とを有している。
【0017】
前記軸体20は、所定の剛性を有する限り、種々の材料によって形成され得るが、好ましくは、スチール等の金属材料によって形成され得る。
又、前記軸体20は、中実又は中空の何れの形態をとることも可能である。
【0018】
前記樹脂体30は、前記軸体20の軸線方向所定位置に設けられる。
例えば、前記ローラ軸10が前記スターホイール3と共働するように前記搬送装置1に使用される場合には、前記樹脂体30は、前記軸体20の軸線方向位置に関し前記スターホイール3と同一位置に設けられる。
【0019】
前記ローラ軸10は、必要又は仕様に応じて一又は複数の所望個数の前記樹脂体30を有するものとされる。
図2においては、前記ローラ軸10は5個の前記樹脂体30を有している。
【0020】
図3に示すように、前記樹脂体30は、軸線方向長さLで且つ厚さTの本体部31と、前記軸体20の軸線方向に関し前記本体部31に隣接され、前記本体部31よりも薄い厚さTsの延在部33とを一体的に有している。
【0021】
前記ローラ軸10が前記スターホイール3と共に搬送装置1に使用される場合には、前記樹脂体30のうちの前記本体部31が対応するスターホイール3と共働してシート体を搬送する。
【0022】
即ち、前記スターホイール3は、軸線方向がシート体の幅方向に沿った状態で、外周面がシート体の厚み方向一方側の第1面(例えば上面)に当接するように配置される。
【0023】
一方、前記ローラ軸10は、軸体20の軸線方向がシート体の幅方向に沿った状態で、前記本体部31の外周面がシート体の厚み方向他方側の第2面(例えば下面)に当接するように配置される。
【0024】
これにより、シート体は、前記スターホイール3及び前記本体部31によって挟まされた状態で前記スターホイール3の軸線回りの回転駆動に応じて搬送される。
【0025】
この際、前記ローラ軸10は、搬送されるシート体とシート体に接する前記本体部31の外周面との間の摩擦力によって軸線回りに従動回転される。
【0026】
従って、シート体を円滑に搬送する為には、
・前記樹脂体30の本体部31が軸線方向所定位置で前記軸体20に強固に固着されること、
・シート体と前記本体部31との間に所望摩擦力が得られるように、前記本体部31が所定の軸線方向長さL及び厚さTを有すること
が重要となる。
【0027】
この点に関し、本実施の形態においては、図3(a)~(c)等に示すように、前記樹脂体30は、シート体と当接する、軸線方向長さL及び厚さTの前記本体部31に加えて、前記軸体20の軸線方向に関し前記本体部31に隣接され、前記本体部31よりも薄い厚さTsの前記延在部33を有している。
【0028】
かかる構成の前記樹脂体30によれば、シート体と接触する部分(即ち、前記本体部31)の寸法を所望寸法(即ち、軸線方向長さL及び厚さT)としつつ、前記軸体20との接触面積を拡大させることができ、前記樹脂体30の前記軸体20に対する固着強度を高めることができる。
【0029】
特に、本実施の形態においては、図3(a)に示すように、前記延在部33は、前記軸体20の軸線方向に関し前記本体部31の一方側及び他方側にそれぞれ設けられた第1及び第2延在部33a、33bを有しており、前記樹脂体30の前記軸体20に対する固着強度をさらに高めることが可能となっている。
【0030】
前記樹脂体30は、接着剤や溶着等の種々の手段によって前記軸体に固着可能であるが、本実施の形態においては、前記樹脂体30を熱可塑性樹脂(ホットメルト樹脂)で形成し、溶着によって前記軸体20に固着されている。
【0031】
以下、本実施の形態に係る前記ローラ軸10の製造方法の一例(以下、第1製造方法という)について説明する。
図4に、第1製造方法によって用いられる製造装置の初期状態の模式平面図を示す。
【0032】
第1製造方法は、前記軸体20を軸線回りに回転させつつ、前記軸体20の外表面のうち前記樹脂体30が設けられる樹脂体形成領域25(図4及び下記図5参照)に、加熱によって溶融状態とされているホットメルト樹脂40をLよりも短い軸線方向長さLaで且つTよりも肉厚の厚さTaとなるように塗布する塗布工程を有している。
【0033】
図5に、前記塗布工程後の前記製造装置の模式平面図を示す。
図5に示す例においては、5カ所の樹脂体形成領域25にホットメルト樹脂40が塗布された状態を示している。
【0034】
なお、前記軸体20の軸線回りの回転は、図示にしない回転駆動機構によって行われ、ホットメルト樹脂40の塗布は、図示しない樹脂吐出機構によって行われる。
【0035】
ホットメルト樹脂40は、加熱溶融状態で前記軸体20の外表面に塗布された際に、軸線回りに回転される前記軸体20から脱離しないような粘性を有するものとされ、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が好適に利用される。
【0036】
第1製造方法は、成型ロール50を用いて、前記樹脂体形成領域25に塗布されたホットメルト樹脂40を成型する成型工程を備えている。
【0037】
図6に、前記成型ロール50が成型位置に位置された状態の前記製造装置の模式平面図を示す。
図7に、図6におけるVII部拡大図を示す。
また、図8(a)~(c)に、それぞれ、図7におけるVIIIa-VIIIa線、VIIIb-VIIIb線及びVIIIc-VIIIc線に沿った断面図を示す。
【0038】
第1製造方法は、前記樹脂体形成領域25毎に1つの前記成型ロール50を用いている。
前述の通り、図5及び図6に示す例においては、前記樹脂体形成領域25が5カ所設けられており、従って、それぞれに対応した5つの前記成型ロール50が用いられている。
【0039】
図7及び図8(a)~(c)に示すように、前記成型ロール50は、軸線方向長さがLで且つ横断面形状が所定直径の円形とされた小径部51と、横断面形状が前記小径部51よりも大径の円形とされ、前記小径部51と同心上で且つ軸線方向に関し前記小径部51に隣接された大径部53とを有している。
【0040】
前記小径部51は前記本体部31を成型し、前記大径部53は前記延在部33を成型する。
前述の通り、本実施の形態においては、前記延在部33は前記本体部31から軸線方向一方側及び他方側へそれぞれ延びる第1及び第2延在部33a、33bを有している。
従って、前記成型ロール50は、前記大径部53として、前記小径部51から軸線方向一方側及び他方側へそれぞれ延びる第1及び第2大径部53a、53bを有している。
【0041】
前記成型工程は、前記成型ロール50を前記軸体20と平行姿勢で、軸線回りに回転されている前記軸体20に近接する方向へ前記成型位置まで平行移動させることで、前記軸体20の前記樹脂体形成領域25に塗布されたホットメルト樹脂40を前記樹脂体30の最終形体に成型するように構成されている。
【0042】
前記成型位置は、前記小径部51の外表面及び前記軸体20の外表面の離間距離が前記本体部31の厚さTとなる位置とされており、図7に示すように、前記成型ロール50を前記成型位置に位置させることによって前記小径部51の外表面及び前記軸体20の外表面の間に厚さがTで且つ軸線方向長さがLの成型空間41が形成され、さらに、前記大径部53の外表面と前記軸体20の外表面との間に厚さがTよりも薄いTsで且つ前記成型空間41に連通された受入空間43が形成されるようになっている。
【0043】
前記塗布工程において塗布されるホットメルト樹脂40の軸線方向長さLa及び厚さTa(図5参照)は、前記成型ロール50を成型位置に位置させた際に前記成型空間41がホットメルト樹脂40によって充填された上で、前記成型空間41からはみ出た余剰分が前記受入空間43に流れ込むような数値に設定されている。
【0044】
かかる構成を備えた第1製造方法によれば、前記軸体20の所定領域(前記樹脂体形成領域25)に前記本体部31及び前記延在部33を含む前記樹脂体30が固着されてなる前記ローラ軸10を効率良く製造することができる。
【0045】
図5等に示すように、第1製造方法においては、前記成型工程は、前記小径部51及び前記大径部53が軸線回り回転自在となるように前記成型ロール50を軸線回り回転自在に支持するハウジング60と前記ハウジング60を前記軸体20に接離させる成型用往復動機構70とを用いて行うように構成されている。
【0046】
図7及び図8(a)~(c)に示すように、前記成型ロール50は、前記小径部51及び前記大径部53を中心軸線上において支持する支持軸55を有している。
【0047】
前記ハウジング60は、前記軸体20と平行な姿勢とされた状態の前記支持軸55の一端部及び他端部をそれぞれ支持する一対の側壁61を有し、前記軸体20の側から小径部51及び大径部53へのアクセスを許容するように構成されている。
【0048】
第1製造方法においては、前記ハウジング60は、前記一対の側壁61に加えて、前記一対の側壁61の基端部を連結する基端壁63を有し、前記軸体20と対向する自由端側、上方側及び下方側が解放された、平面視略コの字状とされている。
【0049】
本実施の形態においては、前記支持軸55は前記小径部51及び前記大径部53と共に軸線回り一体回転するものとされており、前記支持軸55が前記一対の側壁61に軸線回り回転自在に支持されることで、前記小径部51及び前記大径部53が前記ハウジング60に対して軸線回り回転自在とされている。
【0050】
これに代えて、前記支持軸55が前記小径部51及び前記大径部53を相対回転自在に支持し、前記一対の側壁61が前記支持軸55を軸線回り回転不能に支持するように、変形することも可能である。
【0051】
前記成型用往復動機構70は、前記成型ロール50が成型位置(図6参照)及び成型位置より前記軸体20から離間された退避位置(図5参照)を取り得るように、前記ハウジング60を前記軸体20に接離させるピストン機構を有している。
【0052】
図8(c)に示すように、本実施の形態においては、前記一対の側壁61は、上下方向長さHが前記軸体20の直径Dよりも大とされており、さらに、前記一対の側壁61の先端面には前記軸体の側に開く円弧状切り欠き62が設けられている。
【0053】
図8(c)に示すように、前記成型ロール50が成型位置に位置された際に、前記円弧状切り欠き62の外表面と前記軸体20の外表面との間にTsより小さい隙間が存する状態で前記軸体20の一部が前記円弧状切り欠き62内に位置するようになっている。
【0054】
かかる構成によれば、前記成型工程において、前記成型空間41から前記受入空間43に流れ込んだホットメルト樹脂が、前記受入空間43から軸線方向外方へ漏れ出ることを有効に防止乃至は低減することができる。
【0055】
好ましくは、前記成型工程は、前記成型用往復動機構70によって前記成型ロール50を成型位置に位置させる際に、前記軸体20のうち軸線方向に関し樹脂体形成領域25以外の非樹脂体領域27(図4参照)を前記成型用往復動機構70による押圧方向とは反対方向に押圧するように構成される。
【0056】
かかる構成によれば、前記成型用往復動機構70が前記成型ロール50を前記軸体20に向けて押圧することによって生じ得る前記軸体20の「撓み」を有効に防止乃至は低減できる。
【0057】
本実施の形態においては、図6等に示すように、前記成型用往復動機構70による押圧方向とは反対方向への前記非樹脂体領域27の押圧は、軸線方向が前記成型用往復動機構70の押圧方向と平行とされた押圧ロッド77を軸線方向に沿って往復動させるように構成された耐圧用往復動機構75によって行われるようになっている。
【0058】
前記第1製造方法は、好ましくは、前記塗布工程の後で且つ前記成型工程の前に、前記軸体20上のホットメルト樹脂40を冷却する冷却工程を備えることができる。
前記冷却工程は、前記軸体20上のホットメルト樹脂40を完全硬化に至るまでの範囲内(即ち、後続する前記成型工程における成型処理を可能とする半硬化状態を維持した範囲内)において冷却するように構成される。
【0059】
前記冷却工程は、例えば、前記軸体20上のホットメルト樹脂40に水を掛けるように構成される。
斯かる構成によれば、前記成型工程の際に、前記成型ロール50へのホットメルト樹脂の付着を有効に防止乃至は低減でき、成型加工性(外径寸法及び真円度)を向上させることができる。
【0060】
より好ましくは、前記冷却工程は、ホットメルト樹脂40に噴霧器によって水を噴霧するように構成される。
斯かる構成によれば、ホットメルト樹脂40の外表面への水の付着性を向上させることができる。
【0061】
また、好ましくは、前記成型ロール50の小径部51及び大径部53の外表面に離型材を設けることができる。
前記離型材は、例えば、オイル、シリコン樹脂又はフッ素樹脂とされる。
オイル又はシリコンは、例えば、前記成型工程の前に前記成型ロール50の小径部51及び大径部53の外表面に塗布することによって、前記外表面に設けられる。
フッ素樹脂は、例えば、前記成型ロール50を製造する際に、前記小径部51及び大径部53の外表面にフッ素樹脂を塗布し、好ましくは焼成することによって、前記外表面に設けられる。
【0062】
以下、本実施の形態に係る前記ローラ軸10の製造方法の他の例(以下、第2製造方法という)について説明する。
図9に、第2製造方法によって用いられる製造装置の模式平面図を示す。
【0063】
前記第1製造方法は、前記樹脂体形成領域25毎に1つの前記成型ロール50を用いてホットメルト樹脂の成型を行うように構成されている。
これに対して、第2製造方法は、前記樹脂体形成領域25毎に一対の第1及び第2成型ロール50-(1)、50-(2)を含む成型ロール対を用いてホットメルト樹脂40の成型を行うように構成されている。
【0064】
詳しくは、第2製造方法は、前記第1製造方法におけると同様の前記塗布工程を有している。
図9は、前記塗布工程後の状態を示している。
【0065】
第2製造方法は、前記塗布工程後に、前記樹脂体形成領域25毎に設けられた前記成型ロール対を用いて、ホットメルト樹脂40の成型を行う成型工程を有している。
【0066】
図9に示す例においては、前記樹脂体形成領域が5カ所設けられており、従って、それぞれに対応した5つの前記成型ロール対が用いられている。
【0067】
前記成型ロール対の第1及び第2成型ロール50-(1)、50-(2)は、前記第1製造方法において用いた前記成型ロール50と同一構成を有している。
即ち、前記第1及び第2成型ロール50-(1)、50-(2)の各々は、前記小径部51及び前記大径部53(図示の例においては前記第1及び第2大径部53a、53b)を有している。
【0068】
第2製造方法における成型工程においては、前記第1成型ロール50-(1)が前記軸体20の軸線を通る仮想垂直面VPの一方側において前記軸体20に平行に配置された状態で軸線回りに回転されている前記軸体20に近接する方向へ第1成型位置まで平行移動され、且つ、前記仮想垂直面VPを基準にして前記第1成型ロール50-(1)と面対称とされた前記第2成型ロール50-(2)が、前記仮想垂直面VPの他方側において前記軸体20に平行に配置された状態で軸線回りに回転されている前記軸体20に近接する方向へ第2成型位置まで平行移動されることで、前記樹脂体形成領域25に塗布されたホットメルト樹脂40を成型する。
【0069】
図10に、前記第1成型ロール50-(1)が第1成型位置に位置され且つ前記第2成型ロール50-(2)が第2成型位置に位置された状態の前記製造装置の模式平面図を示す。
図11に、図10におけるXI部拡大図を示す。
また、図12(a)~(c)に、それぞれ、図11におけるXIIa-XIIa線、XIIb-XIIb線及びXIIc-XIIc線に沿った断面図を示す。
【0070】
図11及び図12(a)~(c)に示すように、前記第1成型位置は、前記第1成型ロール50-(1)の小径部51の外表面及び前記軸体20の外表面の離間距離がTとなる位置とされている。
【0071】
前記第1成型ロール50-(1)を第1成型位置に位置させることにより、前記第1成型ロール50-(1)の小径部51及び前記軸体20の外表面の間に厚さがTで且つ軸線方向長さがLの第1成型空間41-(1)が形成され、さらに、前記第1成型ロール50-(1)の大径部53の外表面と前記軸体20の外表面との間に厚さがTよりも薄いTsで且つ前記第1成型空間41-(1)に連通された第1受入空間43-(1)が形成される。
【0072】
前記第2成型位置は、前記第2成型ロール50-(2)の小径部51の外表面及び前記軸体20の外表面の離間距離がTとなる位置とされている。
【0073】
前記第2成型ロール50-(2)を前記第2成型位置に位置させることにより、前記第2成型ロール50-(2)の小径部51及び前記軸体20の外表面の間に厚さがTで且つ軸線方向長さがLの第2成型空間41-(2)が形成され、さらに、前記第2成型ロール50-(2)の大径部53の外表面と前記軸体20の外表面との間に厚さがTよりも薄いTsで且つ前記第2成型空間41-(2)に連通された第2受入空間41-(3)が形成される。
【0074】
図9等に示すように、第2製造方法においては、前記第1成型ロール50-(1)の小径部51及び大径部53が軸線回り回転自在となるように前記第1成型ロール50-(1)を支持する第1ハウジング60-(1)と、前記第1ハウジング60-(1)を前記軸体20に接離させる第1成型用往復動機構70-(1)と、前記第2成型ロール50-(2)の小径部51及び大径部53が軸線回り回転自在となるように前記第2成型ロール50-(2)を支持する第2ハウジング60-(2)と、前記第2ハウジング60-(2)を前記軸体20に接離させる第2成型用往復動機構70-(2)とを用いて行うように構成されている。
【0075】
図11及び図12(a)~(c)に示すように、前記第1及び第2成型ロール50-(1)、50-(2)の各々は、前記小径部51及び前記大径部53を中心軸線上において支持する支持軸55を有している。
【0076】
前記第1及び第2ハウジング60-(1)、60-(2)は前記ハウジング60と同一構成を有している。
【0077】
また、前記第1及び第2成型用往復動機構70-(1)、70-(2)は前記成型用往復動機構70と同一構成を有している。
【0078】
第2製造方法においては、前記成型工程の際に、前記軸体20が前記第1及び第2成型ロール50-(1)、50-(2)によって狭圧されることになる。
従って、前記耐圧用往復動機構75を備えることなく、成型工程の際に生じる前記軸体20の「撓み」を有効に防止乃至は低減できる。
【0079】
前記第2製造方法においても、前記第1製造方法におけると同様に、前記塗布工程の後で且つ前記成型工程の前に前記冷却工程を備えることができ、前記第1及び第2成型ロール50-(1)、50-(2)の小径部51及び大径部53の外表面に前記離型材を設けることができる。
【0080】
実施の形態2
以下、本発明に係るローラ軸の好ましい他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0081】
図13(a)に、本実施の形態に係るローラ軸110の平面図を示す。
また、図13(b)に、図13(a)におけるXIIIb-XIIIb線に沿った断面図を示す。
また、図14(a)に、図13(b)におけるXVI部拡大図を示す。
さらに、図14(b)に、図14(a)におけるXIVb-XIVb線に沿った断面図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付している。
【0082】
前記ローラ軸110は、前記軸体20と、前記軸体20の軸線方向所定位置に固着された樹脂体130とを有している。
【0083】
図13及び図14に示すように、前記樹脂体130の外表面には、前記軸体20の軸線方向に関し中途位置に全周に亘って凹部133が設けられている。
【0084】
以下、本実施の形態に係る前記ローラ軸110の製造方法の一例(以下、第3製造方法という)について説明する。
【0085】
第3製造方法は、前記軸体20を軸線回りに回転させつつ、前記軸体20の外表面のうち前記樹脂体130が設けられる樹脂体形成領域25に、加熱によって溶融状態とされているホットメルト樹脂40を軸線方向長さLcがLよりも短く且つ厚さTcがTよりも厚くなるように塗布する塗布工程を有している。
【0086】
図15に、第3製造方法によって用いられる製造装置の模式平面図であって、前記塗布工程後の状態の模式平面図を示す。
【0087】
第3製造方法は、前記塗布工程の後に、前記樹脂体形成領域25に塗布されたホットメルト樹脂40に対して中間成型を行う中間成型工程を有している。
前記中間成型工程は、中間成型ロール150を用いて行われる。
【0088】
図16に、前記中間成型ロール150が中間成型位置に位置された状態の前記製造装置の模式平面図を示す。
また、図17に、図16におけるXVII部拡大図を示す。
なお、図17においては、前記塗布工程後で且つ前記中間成型工程前の状態のホットメルト樹脂40を二点鎖線で示している。
【0089】
図15及び図16に示すように、前記中間成型ロール150は前記樹脂体形成領域25毎に備えられる。
図15及び図16に示す例においては、前記樹脂体形成領域25が5カ所設けられており、従って、それぞれに対応した5つの前記中間成型ロール150が用いられている。
【0090】
図17等に示すように、前記中間成型ロール150は、横断面形状が所定直径の円形とされた中間円柱部151及び前記中間円柱部151を中心軸線上で支持する中間支持軸155を有しており、前記中間円柱部151は、外周面のうち軸線方向中途位置に径方向外方へ突出した凸部153を有している。
【0091】
前記中間成型工程は、前記中間成型ロール150を前記軸体20と平行姿勢で軸線回りに回転されている前記軸体20に近接する方向へ、前記中間円柱部151の外表面と前記軸体20の外表面との間の離間距離TdがTcより小で且つTよりも大となる中間成型位置まで移動させることで、前記樹脂体形成領域25に塗布されたホットメルト樹脂40の外表面に前記凸部153によって凹み43を形成するように構成されている。
【0092】
第3製造方法においては、前記中間成型工程は、前記中間成型ロール150を支持する中間ハウジング160と前記中間ハウジング160を前記軸体20に接離させる前記成型用往復動機構70とを用いて行うように構成されている。
【0093】
前記中間ハウジング160は、前記軸体20と平行な姿勢とされた状態の前記中間支持軸155の一端部及び他端部をそれぞれ支持する一対の中間側壁161を有し、前記軸体20の側から中間円柱部151へのアクセスを許容するように構成されている。
【0094】
第3製造方法においては、前記中間ハウジング160は、前記一対の中間側壁161に加えて、前記一対の中間側壁161の基端部を連結する中間基端壁163を有し、前記軸体20と対向する自由端側、上方側及び下方側が解放された、平面視略コの字状とされている。
【0095】
前記中間成型用往復動機構160は、前記中間成型ロール150が中間成型位置(図16)及び中間成型位置より前記軸体20から離間された退避位置(図15)を取り得るように、前記中間ハウジング160を前記軸体20に接離させるピストン機構を有している。
【0096】
第3製造方法は、前記中間成型工程の後に、前記樹脂体形成領域25上のホットメルト樹脂40に対して最終成型を行う最終成型工程を有している。
前記最終成型工程は、最終成型ロール170を用いて行われる。
【0097】
図18に、前記最終成型ロール170が最終成型位置に位置された状態の前記製造装置の模式平面図を示す。
また、図19に、図18におけるXIX部拡大図を示す。
なお、図19においては、前記中間成型工程後で且つ前記最終成型前の状態のホットメルト樹脂40を二点鎖線で示している。
さらに、図20(a)及び(b)に、それぞれ、図19におけるXXa-XXa線及びXXb-XXb線に沿った断面図を示す。
【0098】
図18に示すように、前記最終成型ロール170は前記樹脂体形成領域25毎に備えられる。
図18に示す例においては、前記樹脂体形成領域25が5カ所設けられており、従って、それぞれに対応した5つの前記最終成型ロール170が用いられている。
【0099】
図19等に示すように、前記最終成型ロール170は、横断面形状が所定直径の円形とされた最終円柱部171及び前記最終円柱部171を中心軸線上で支持する最終支持軸175を有している。
前記最終円柱部171は、前記樹脂体130の軸線方向長さLと同一長さとされている。
【0100】
前記最終成型工程は、前記最終成型ロール170を前記軸体20と平行姿勢で軸線回りに回転されている前記軸体20に近接する方向へ、前記最終円柱部171の外表面と前記軸体20の外表面との間の離間距離がTとなる最終成型位置まで移動させることで、中間成型工程後のホットメルト樹脂40を軸線方向長さがLで且つ厚さTの前記樹脂体130に成型するように構成されている。
【0101】
第3製造方法においては、前記塗布工程において塗布されるホットメルト樹脂40の軸線方向長さLc及び厚さTcは、前記最終成型ロール170を最終成型位置に位置させた際に前記最終円柱部171の外表面及び前記軸体20の外表面の間によって画される軸線方向長さがLで且つ厚さTの成型空間がホットメルト樹脂40によって充填されるような数値に設定されている。
【0102】
ここで、前記塗布工程におけるホットメルト樹脂の塗布量誤差は前記凹み43によって有効に吸収される。
即ち、前記塗布工程において塗布されたホットメルト樹脂の塗布量が前記成型空間を充填する量(成型空間充填量)を超えると、その余剰分の量だけ前記凹み43が埋められることになる。
従って、成型空間充填量に対する、前記塗布工程におけるホットメルト樹脂の余剰量が増えるに従って、前記凹部133が前記凹み43に対して小さくなる。
【0103】
図19等に示すように、第3製造方法においては、前記最終成型工程は、前記最終円柱部171が軸線回り回転自在となるように前記最終成型ロール170を支持する最終ハウジング180を用いて行うものとされている。
【0104】
前記最終ハウジング180は、前記最終円柱部171の軸線方向一端側及び他端側にそれぞれ隣接された状態で前記最終支持軸175の一方側及び他方側をそれぞれ支持する一対の最終側壁181を有し、前記軸体20の側から前記最終円柱部171へのアクセスを許容するように構成されている。
【0105】
第3製造方法においては、前記最終ハウジング180は、前記一対の最終側壁181に加えて、前記一対の最終側壁181の基端部を連結する最終基端壁183を有し、前記軸体20と対向する自由端側、上方側及び下方側が解放された、平面視略コの字状とされている。
【0106】
なお、第3製造方法においては、図16及び図18等に示すように、前記中間成型工程及び前記最終成型工程は、前記成型用往復動機構70を用いて行うように構成されている。
【0107】
さらに、第3製造方法において、前記中間成型工程及び前記最終成型工程は、前記成型用往復動機構70によって前記中間成型成型ロール150及び前記最終成型ロール170をそれぞれ中間成型位置及び最終成型位置に位置させる際に、前記軸体20のうち軸線方向に関し樹脂体形成領域25以外の非樹脂体領域27を前記成型用往復動機構70による押圧方向とは反対方向に押圧するように構成されている。
【0108】
図16及び図18等に示すように、前記成型用往復動機構70による押圧方向とは反対方向への前記非樹脂体領域27の押圧は前記耐圧用往復動機構75によって行われる。
【0109】
なお、前記中間成型工程及び前記最終成型工程の際に、前記軸体20の非樹脂体領域27を前記成型用往復動機構70による押圧方向とは反対方向に押圧する代わりに、前記樹脂体形成領域25毎に前記軸体20を挟んで互いに対して対向する一対の前記中間成型ロール150及び一対の最終成型ロール170を備えることも可能である。
【0110】
即ち、前記樹脂体形成領域25に塗布されたホットメルト樹脂40を一対の前記中間成型ロール150によって狭圧して中間成型を行い、且つ、中間成型後のホットメルト樹脂40を一対の前記最終成型ロール170によって狭圧して最終成型を行うことができ、これにより、中間成型工程及び最終成型工程の際の前記軸体20の「撓み」を有効に防止乃至は低減することができる。
【0111】
前記第3製造方法は、好ましくは、前記塗布工程の後で且つ前記中間成型工程の前、及び/又は、前記中間成型工程の後で且つ前記最終工程の前に、前記第1及び第2製造方法における前記冷却工程と同じ冷却工程を備えることができる。
また、前記中間円柱部151及び/又は前記最終円柱部171の外表面に前記離型材を設けることができる。
【符号の説明】
【0112】
10 ローラ軸
20 軸体
30 樹脂体
31 本体部
33a、33b 第1及び第2延在部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20