(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110051
(43)【公開日】2024-08-15
(54)【発明の名称】ルームランナーの補助具
(51)【国際特許分類】
A63B 22/02 20060101AFI20240807BHJP
【FI】
A63B22/02
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014380
(22)【出願日】2023-02-02
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】523037266
【氏名又は名称】坂野 友紀
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】坂野 友紀
(57)【要約】
【課題】握り状態を使用者の利用状況や利用態様に適するように変化させることができ、以て、自然な姿勢や自由な姿勢で歩行や走行を行うことができるようにしたルームランナーの補助具を提供する。
【解決手段】ルームランナー2の近傍に設けられたフレーム20と、このフレーム20に連結され、位置と向きの少なくとも一方の調整が可能な握り部18とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルームランナーの近傍に設けられたフレームと、
該フレームに連結され、位置と向きの少なくとも一方の調整が可能な握り部と、
を具備したことを特徴とするルームランナーの補助具。
【請求項2】
前記握り部は、無端状に形成したことを特徴とする請求項1に記載のルームランナーの補助具。
【請求項3】
前記握り部は、前記フレームにスライド自在に設けたことを特徴とする請求項1に記載のルームランナーの補助具。
【請求項4】
前記握り部は、前記フレームに回動可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載のルームランナーの補助具。
【請求項5】
前記握り部は、前記フレームに索状体を介して連結したことを特徴とする請求項1に記載のルームランナーの補助具。
【請求項6】
前記索状体は、弾性部材で構成したことを特徴とする請求項5に記載のルームランナーの補助具。
【請求項7】
前記フレームは、前記ルームランナーに着脱可能に設けたことを特徴とする請求項1に記載のルームランナーの補助具。
【請求項8】
前記フレームは、前記ルームランナーに一体的に設けたことを特徴とする請求項1に記載のルームランナーの補助具。
【請求項9】
前記フレームは、少なくとも一部をバネ部材で構成したことを特徴とする請求項1に記載のルームランナーの補助具。
【請求項10】
前記フレームは、ルームランナーを載置するための載置フレームを備えたことを特徴とする請求項1に記載のルームランナーの補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の走行や歩行を補助するためのルームランナーの補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のルームランナーの補助具としては、従来、次のようなものが知られている。
【0003】
たとえば特許文献1には、腰当部や背当部を設け、利用者の身体の横ブレや前後ブレを防止するようにした補助装置が開示されている。
【0004】
また、たとえば特許文献2にも、背当部や腰当部を設けた補助装置が開示されている。
【0005】
さらに、たとえば特許文献3には、被痴呆介護者の腰部を固定するハンドラーを備えた歩行運動装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3102526号公報
【特許文献2】実用新案登録第3114230号公報
【特許文献3】特開2013-66675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、いずれも、使用者の身体の腰や背に当接して身体のブレを防止するものであり、腰当部や背当部が走行や歩行の邪魔になる。
【0008】
一方、ルームランナーには、手で握るための握りバーを備えたものもあるが、この握りバーは、前部に設けられ、しかも位置および向きが固定されているため、握り状態を使用者の利用状況や利用態様に適するように変化させることができず、自然な姿勢や自由な姿勢で歩行や走行を行うことができない。
【0009】
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、握り状態を使用者の利用状況や利用態様に適するように変化させることができ、以て、自然な姿勢や自由な姿勢で歩行や走行を行うことができるようにしたルームランナーの補助具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係るルームランナーの補助具は、ルームランナーの近傍に設けられたフレームと、このフレームに連結され、位置と向きの少なくとも一方の調整が可能な握り部とを具備したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るルームランナーの補助具によれば、握り状態を使用者の利用状況や利用態様に適するように変化させることができ、以て、自然な姿勢や自由な姿勢で歩行や走行を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【
図1】本発明の第1実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図2】同補助具をルームランナーから分離した状態を示す斜視図。
【
図5】同補助具のさらに他の利用状態を示す斜視図。
【
図6】本発明の第2実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図7】本発明の第3実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図8】同補助具をルームランナーから分離した状態を示す斜視図。
【
図11】同補助具のさらに他の利用状態を示す斜視図。
【
図12】本発明の第4実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図13】本発明の第5実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図14】同補助具をルームランナーから分離した状態を示す斜視図。
【
図16】本発明の第6実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図17】本発明の第7実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図20】同補助具のさらに他の利用状態を示す斜視図。
【
図21】同補助具のさらに他の利用状態を示す斜視図。
【
図22】本発明の第8実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図23】同補助具をルームランナーから分離した状態を示す斜視図。
【
図25】本発明の第9実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図26】本発明の第10実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【
図27】本発明の第11実施形態に係るルームランナーの補助具を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1および
図2中、符号1は、本発明の第1実施形態に係る、ルームランナー2の補助具を示している。
【0015】
ルームランナー2は、前部フレーム3と一対のサイドフレーム4を備えたコ字状のフレーム本体5を有していて、サイドフレーム4の間には、無端走行ベルト6が設けられている。
【0016】
前部フレーム3の両サイドには、一対の支柱7が若干後方へ傾斜状態で立設されている。
【0017】
これら支柱7の上部には、ハンドル8が取り付けられている。
【0018】
このハンドル8は、水平バー9と、この水平バー9の両端から後方へ略水平に延びる一対の握りバー10を備え、これら水平バー9および握りバー10は連続した長尺部材をコ字状に屈曲して形成されている。
【0019】
この水平バー9には、操作パネル11が取り付けられている。
【0020】
握りバー10は、無端走行ベルト6の前部上方に設けられ、通常の歩行や走行では一般的には使用されず、停止時や操作パネル11の操作時などに使用する配置となっている。
【0021】
補助具1は、ルームランナー2の近傍に設けられたフレーム20と、このフレーム20に連結された円環状(無端状)の握り部18を備えている。
【0022】
フレーム20は、ルームランナー2の前部フレーム3およびサイドフレーム4の前後方向の略中央部分までを囲む門型の基台フレーム12を有している。
【0023】
この基台フレーム12の後方側には、サイドフレーム4の下面側に延出する下延出板13と、上面側に延出する上延出板14を有している。
【0024】
これにより、基台フレーム12がルームランナー2のフレーム本体5に水平方向前方から着脱可能に嵌合するようになっている。
【0025】
また、基台フレーム12には、固定ネジ15がサイドフレーム4を押圧するように螺着されていて、これにより補助具1がルームランナー2に固定されるようになっている。
【0026】
基台フレーム12の後部左側には支柱フレーム16が立設されている。
【0027】
この支柱フレーム16の上部には筒状の連結フレーム17がスライド自在かつ回動自在に外嵌され、この連結フレーム17の上部に、握り部18が連結されている。
【0028】
したがって、握り部18は、上下方向に高さを調整することができ、かつ回動して向きを調整することができるようになっている。
【0029】
また、連結フレーム17には、握り部18を所望の高さおよび向きに保持するための固定ネジ19が支柱フレーム16に圧接するように螺着されている。
【0030】
このような構成によれば、握り部18の向きを前後方向に沿うように調整すると、使用者Pは、
図3に示すように、掌Hを内側にむけて握り部18を外周側21から握ったり、
図4に示すように、掌Hを内側にむけて穴22を通して握り部18を内周側23から握ったりして、歩行や走行を行うことができる。
【0031】
また、握り部18の向きを左右方向に沿うように調整すると、
図5に示すように、掌Hを前方にむけて握り部18を内周側23から握り部18を持ち上げるように握って、歩行や走行を行うことができる。
【0032】
以上の構成によれば、握り状態を使用者Pの利用状況や利用態様に適するように変化させることができるので、自然な姿勢や自由な姿勢で歩行や走行を行うことができる。
【0033】
また、補助具1は、ルームランナー2に着脱可能になっているので、既存のルームランナー2にも後付けすることができる。
【0034】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0035】
上述の第1実施形態に対し本第2実施形態では、
図6に示すように、補助具1のフレーム20の一部を構成する支柱フレーム16がルームランナー2のフレーム本体5に連結され、ルームランナー2と補助具1が一体化されている。
【0036】
このように構成しても、握り状態を使用者Pの利用状況や利用態様に適するように変化させることができるので、自然な姿勢や自由な姿勢で歩行や走行を行うことができる。
【0037】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0038】
本第3実施形態では、補助具1のフレーム20は、
図7および
図8に示すように、基台フレーム12の後部左右に立設された筒状の一対の支柱フレーム31を有している。
【0039】
これら支柱フレーム31の上部にはそれぞれ連結フレーム32がスライド自在かつ回動自在に内嵌されている。
【0040】
各支柱フレーム31には、連結フレーム32を所望の高さおよび回動向きに保持するための固定ネジ33が連結フレーム32に圧接するように螺着されている。
【0041】
また、各連結フレーム32の上部には、水平フレーム34が片持ち支持されるように連結されている。
【0042】
さらに、各水平フレーム34には、筒状のスライダ35が前後スライド自在かつ回動変位可能に外嵌されている。
【0043】
さらに、各スライダ35には、スライダ35を所望のスライド位置および回動位置に保持するための固定ネジ36が水平フレーム34に圧接するように螺着されている。
【0044】
この各スライダ35には、アーチ状フレーム37がスライダ35に沿うように連結されている。
【0045】
このアーチ状フレーム37の頂部には、長方形環状(無端状)の握り部38の角部がアーチ状フレーム37に対し交差するように連結されている。
【0046】
したがって、握り部38は、連結フレーム32によって高さと向きを調整することができ、しかも、スライダ35によって前後スライド方向の位置と回動位置を調整することができるようになっている。
【0047】
このような構成によれば、握り部38の向きを水平フレーム34から外側に張出す状態に調整すると、使用者Pは、
図9に示すように、掌Hを下側にむけて握り部38を外周側39から握ったり、
図10に示すように、掌Hを上側にむけて穴40を通して握り部38を内周側41から握ったりして、歩行や走行を行うことができる。
【0048】
また、握り部38の回動位置を水平フレーム34から上方に起立するように調整すると、
図11に示すように、掌Hを内側にむけて握り部38を内周側41から握って、歩行や走行を行うことができる。
【0049】
このような構成においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0050】
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0051】
上述の第3実施形態に対し本実施形態では、補助具1の支柱フレーム31は、
図12に示すように、ルームランナー2のフレーム本体5に連結され、ルームランナー2と補助具1が一体化されている。
【0052】
このように構成しても、第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0053】
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0054】
本第5実施形態では、補助具1のフレーム20は、
図13および
図14に示すように、基台フレーム12の前部左側に立設された支柱フレーム51を有している。
【0055】
この支柱フレーム51の上部には筒状のスライダ52がスライド自在かつ回動自在に外嵌されている。
【0056】
このスライダ52には、スライダ52を所望の高さおよび回動位置に保持するための固定ネジ53が支柱フレーム51に圧接するように螺着されている。
【0057】
このスライダ52には、たとえばゴム材などの弾性部材で形成された索状体54の一端が連結されている。
【0058】
この索状体54の他端には、円環状(無端状)の握り部55が連結されている。
【0059】
したがって、握り部55は、スライダ52によって上下方向に高さを調整することができ、かつ支柱フレーム51に対する向きを調整することができるだけでなく、索状体54によって高さおよび向きを調整することができるようになっている。
【0060】
このような構成によれば、使用者Pは、
図15に示すように、掌Hで握り部55を握り、索状体54を引張りながら、歩行や走行を行うことができる。
【0061】
この場合、使用者Pは、腕Aを曲げたり上下左右に伸ばしたりすることもできばかりか、握り状態も変えることができる。
【0062】
このように構成しても、握り状態を使用者Pの利用状況や利用態様に適するように変化させることができるので、自然な姿勢や自由な姿勢で歩行や走行を行うことができる。
【0063】
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0064】
上述の第5実施形態に対し本第6実施形態では、補助具1の支柱フレーム51は、
図16に示すように、ルームランナー2のフレーム本体5に連結され、ルームランナー2と補助具1が一体化されている。
【0065】
このように構成しても、第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0066】
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0067】
本第7実施形態では、補助具1のフレーム20は、前述の基台フレーム12に比べ、
図17に示すように、前後方向に延長した門型の基台フレーム61を有していて、この基台フレーム61の前部左右には、それぞれ支柱フレーム62が立設されている。
【0068】
すなわち、これら支柱フレーム62は、ルームランナー2の前方に少し離れて配置されている。
【0069】
そして、これら支柱フレーム62の上部にそれぞれ、筒状のスライダ52およびたとえばゴム材などの弾性部材で形成された索状体63を介して環状(無端状)の握り部64が連結されている。
【0070】
このような構成によれば、使用者Pは、
図18に示すように、掌Hで握り部64を握り、索状体63を引張りながら、歩行や走行を行うことができるばかりか、握り状態も変えることができる。
【0071】
この場合、索状体63は長尺に形成されているので、使用者Pは、腕Aを曲げたり上下左右に伸ばしたりすることもできる。
【0072】
すなわち、
図19に示すように、腕Aを広げたり、
図20に示すように、腕Aを交差させたり、
図21に示すように、腕Aを斜めに進展させたり、あるいは腕Aを前後方向に伸ばしたりすることができる。
【0073】
したがって、停止状態だけなく歩行や走行をしながら左右の肩甲骨を色々な向きに変化させることができるので、肩甲骨の可動域を可及的に正常状態に保つことができるばかりか、上半身の筋肉トレーニングやストレッチなども行うことができる。
【0074】
このように構成しても、握り状態を使用者Pの利用状況や利用態様に適するように変化させることができるので、自然な姿勢や自由な姿勢で歩行や走行を行うことができる。
【0075】
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0076】
本第8実施形態では、補助具1のフレーム20は、
図22および
図23に示すように、基台フレーム12の後部左右に立設された一対の湾曲フレーム71を有している。
【0077】
これら支柱フレーム71は、バネ部材で形成されていて、上部にはそれぞれ円環状(無端状)の握り部72が連結されている。
【0078】
このような構成においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる他に、
図24に示すように、握り部72を握り、後方へ引いたり、あるいは、前方へ押したり、外方へ広げたり、内方へ狭めたり、左右交互に前後動させたりしながら、歩行や走行を行うことができる。
【0079】
したがって、停止状態だけなく歩行や走行をしながら左右の肩甲骨を色々な向きに変化させることができるので、肩甲骨の可動域を可及的に正常状態に保つことができる。
【0080】
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0081】
上述の第8実施形態に対し本第9実施形態では、補助具1の湾曲フレーム71は、
図25に示すように、ルームランナー2のフレーム本体5に連結され、ルームランナー2と補助具1が一体化されている。
【0082】
このように構成しても、第8実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0083】
なお、上述の第1~第9実施形態において、同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0084】
<第10実施形態>
以下、本発明の第10実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0085】
図26中、符号81は、本発明の第10実施形態に係る、ルームランナー82の補助具を示している。
【0086】
ルームランナー82は、前部フレーム83と一対のサイドフレーム84を備えたコ字状のフレーム本体85を有していて、サイドフレーム84の間には、無端走行ベルト86が設けられている。
【0087】
補助具81は、ルームランナー82の近傍に設けられたフレーム87と、このフレーム87に連結された円環状(無端状)の握り部88を備えている。
【0088】
フレーム87は、ルームランナー82を載置する載置フレーム89を有している。
【0089】
この載置フレーム89の前後方向中央付近かつ左右両側には支柱フレーム90が立設されている。
【0090】
この支柱フレーム90の上部には筒状の連結フレーム91がスライド自在かつ回動自在に外嵌され、この連結フレーム91の上部に、握り部88が連結されている。
【0091】
したがって、握り部88は、上下方向に高さを調整することができ、かつ回動して向きを調整することができるようになっている。
【0092】
また、連結フレーム91には、握り部88を所望の高さおよび向きに保持するための固定ネジ92が支柱フレーム90に圧接するように螺着されている。
【0093】
このような構成によれば、ハンドルが備えられていないタイプのルームランナー82であっても、補助具81にルームランナー82を載置するだけで、両手Hで握り部88を握って身体を支えることができる。
【0094】
しかも、握り部88は向きや高さを調整することにより、握り状態を使用者Pの利用状況や利用態様に適するように変化させることができるので、自然な姿勢や自由な姿勢で歩行や走行を行うことができる。
【0095】
<第11実施形態>
次に、本発明の第11実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0096】
図27中、符号101は、本発明の第11実施形態に係る、ルームランナー82の補助具を示している。
【0097】
この補助具101は、ルームランナー82の近傍に設けられたフレーム102と、このフレーム102に連結された円環状(無端状)の握り部103を備えている。
【0098】
フレーム102は、ルームランナー82を載置する載置フレーム104を有している。
【0099】
この載置フレーム104の前部左右には、それぞれ支柱フレーム105が立設されている。
【0100】
すなわち、これら支柱フレーム105は、ルームランナー82の前方に配置されている。
【0101】
これら支柱フレーム105の上部には筒状のスライダ106がスライド自在かつ回動自在に外嵌されている。
【0102】
このスライダ106には、スライダ106を所望の高さおよび回動位置に保持するための固定ネジ107が支柱フレーム105に圧接するように螺着されている。
【0103】
このスライダ106には、たとえばゴム材などの弾性部材で形成された索状体108の一端が連結されている。
【0104】
この索状体108の他端には、円環状(無端状)の握り部103が連結されている。
【0105】
このような構成によれば、第7実施形態および第10実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0106】
なお、握り部は、上述の第1~第11実施形態では、位置および向きを調整することができように構成したが、本発明は、位置と向きの少なくとも一方の調整が可能な構成であればよい。
【0107】
さらに、握り部の形状は、円や長方形の環状(無端状)に形成したが、三角形の環状(無端状)などでも良く、さらにT字状などでもよい。
【0108】
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
【0109】
すなわち、本発明に係るルームランナーの補助具は、ルームランナーの近傍に設けられたフレームと、このフレームに連結され、位置と向きの少なくとも一方の調整が可能な握り部とを具備したことを特徴とするものである。
【0110】
上記本発明は、少なくとも下記実施形態を含むことができる。該実施形態は、分離して又は互いに組み合わせて採択することができる。
【0111】
(1)握り部は、無端状に形成する。
【0112】
(2)握り部は、フレームにスライド自在に設ける。
【0113】
(3)握り部は、フレームに回動可能に設ける。
【0114】
(4)握り部は、フレームに索状体を介して連結する。
【0115】
(5)索状体は、弾性部材で構成する。
【0116】
(6)フレームは、ルームランナーに着脱可能に設ける。
【0117】
(7)フレームは、ルームランナーに一体的に設ける。
【0118】
(8)フレームは、少なくとも一部をバネ部材で構成する。
【0119】
(9)フレームは、ルームランナーを載置するための載置フレームを備える。
【符号の説明】
【0120】
1 補助具
2 ルームランナー
18 握り部
20 フレーム
54 索状体
64 握り部
72 握り部
81 補助具
82 ルームランナー
88 握り部
87 フレーム
89 載置フレーム
101 補助具
102 フレーム
103 握り部
104 載置フレーム
108 索状体
【手続補正書】
【提出日】2023-04-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルームランナーの近傍に設けられた支柱フレームと、
該支柱フレームの上部にスライド自在かつ回動自在に連結された連結フレームと、
該連結フレームの上部に連結された無端状の握り部と、
該握り部を所望の高さおよび向きに保持するための固定ネジと、
を具備したことを特徴とするルームランナーの補助具。
【請求項2】
前記支柱フレームは、バネ部材で形成された湾曲フレームで構成したことを特徴とする請求項1に記載のルームランナーの補助具。
【請求項3】
ルームランナーの近傍に設けられた支柱フレームと、
該支柱フレームの上部にスライド自在かつ回動自在に連結された連結フレームと、
該連結フレームを所望の高さおよび回動向きに保持するための固定ネジと、
前記連結フレームに連結された水平フレームと、
該水平フレームに前後スライド自在かつ回動変位可能に設けられたスライダと、
該スライダを所望のスライド位置および回動位置に保持するための固定ネジと、
前記スライダに連結されたアーチ状フレームと、
該アーチ状フレームの頂部に連結された無端状の握り部と、
を具備したことを特徴とするルームランナーの補助具。
【請求項4】
ルームランナーの前方に設けられた支柱フレームと、
該支柱フレームの上部にスライド自在かつ回動自在に設けられたスライダと、
該スライダを所望の高さおよび回動位置に保持するための固定ネジと、
前記スライダに一端が連結された索状体と、
該索状体の他端に連結された握り部と、
を具備したことを特徴とするルームランナーの補助具。
【請求項5】
前記索状体は、弾性部材で構成したことを特徴とする請求項4に記載のルームランナーの補助具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係るルームランナーの補助具は、ルームランナーの近傍に設けられた支柱フレームと、この支柱フレームの上部にスライド自在かつ回動自在に連結された連結フレームと、この連結フレームの上部に連結された無端状の握り部と、この握り部を所望の高さおよび向きに保持するための固定ネジと、を具備たことを特徴とするものである。
また、本発明に係るルームランナーの補助具は、ルームランナーの近傍に設けられた支柱フレームと、この支柱フレームの上部にスライド自在かつ回動自在に連結された連結フレームと、この連結フレームを所望の高さおよび回動向きに保持するための固定ネジと、連結フレームに連結された水平フレームと、この水平フレームに前後スライド自在かつ回動変位可能に設けられたスライダと、このスライダを所望のスライド位置および回動位置に保持するための固定ネジと、スライダに連結されたアーチ状フレームと、このアーチ状フレームの頂部に連結された無端状の握り部とを具備たことを特徴とするものである。
さらに、本発明に係るルームランナーの補助具は、ルームランナーの前方に設けられた支柱フレームと、この支柱フレームの上部にスライド自在かつ回動自在に設けられたスライダと、このスライダを所望の高さおよび回動位置に保持するための固定ネジと、スライダに一端が連結された索状体と、この索状体の他端に連結された握り部とを具備たことを特徴とするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
これら湾曲フレーム71は、バネ部材で形成されていて、上部にはそれぞれ円環状(無端状)の握り部72が連結されている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0109】
すなわち、本発明に係るルームランナーの補助具は、ルームランナーの近傍に設けられた支柱フレームと、この支柱フレームの上部にスライド自在かつ回動自在に連結された連結フレームと、この連結フレームの上部に連結された無端状の握り部と、この握り部を所望の高さおよび向きに保持するための固定ネジと、を具備たことを特徴とするものである。
また、本発明に係るルームランナーの補助具は、ルームランナーの近傍に設けられた支柱フレームと、この支柱フレームの上部にスライド自在かつ回動自在に連結された連結フレームと、この連結フレームを所望の高さおよび回動向きに保持するための固定ネジと、連結フレームに連結された水平フレームと、この水平フレームに前後スライド自在かつ回動変位可能に設けられたスライダと、このスライダを所望のスライド位置および回動位置に保持するための固定ネジと、スライダに連結されたアーチ状フレームと、このアーチ状フレームの頂部に連結された無端状の握り部とを具備たことを特徴とするものである。
さらに、本発明に係るルームランナーの補助具は、ルームランナーの前方に設けられた支柱フレームと、この支柱フレームの上部にスライド自在かつ回動自在に設けられたスライダと、このスライダを所望の高さおよび回動位置に保持するための固定ネジと、スライダに一端が連結された索状体と、この索状体の他端に連結された握り部とを具備たことを特徴とするものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0111
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0111】
(1)支柱フレームは、バネ部材で形成された湾曲フレームで構成する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0112
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0113
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0114
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0115】
(4)索状体は、弾性部材で構成する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0116
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0117
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0118
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0119
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0120
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0120】
1 補助具
2 ルームランナー
16 支柱フレーム
17 連結フレーム
18 握り部
19 固定ネジ
31 支柱フレーム
32 連結フレーム
33 固定ネジ
34 水平フレーム
35 スライダ
36 固定ネジ
37 アーチ状フレーム
38 握り部
51 支柱フレーム
52 スライダ
53 固定ネジ
54 索状体
55 握り部
62 支柱フレーム
63 索状体
64 握り部
71 湾曲フレーム
72 握り部
81 補助具
82 ルームランナー
88 握り部
90 支柱フレーム
91 連結フレーム
92 固定ネジ
101 補助具
103 握り部
105 支柱フレーム
106 スライダ
107 固定ネジ
108 索状体