(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110128
(43)【公開日】2024-08-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240807BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20240807BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240807BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/792
A63F13/79
A63F13/69 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014515
(22)【出願日】2023-02-02
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100149401
【弁理士】
【氏名又は名称】上西 浩史
(72)【発明者】
【氏名】岡本 三敬
(57)【要約】
【課題】ゲーム媒体の提供状況をより簡単に管理する。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、所定のオブジェクトを関連付ける第1関連付け部と、対象ユーザが所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、他のユーザと取引可能であって所定のオブジェクトと対応するゲーム媒体を、対象ユーザに関連付ける第2関連付け部と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、所定のオブジェクトを関連付ける第1関連付け部と、
前記対象ユーザが前記所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、他のユーザと取引可能であって前記所定のオブジェクトと対応するゲーム媒体を、前記対象ユーザに関連付ける第2関連付け部と、を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1条件を満たした前記対象ユーザに対して、前記ゲームのプレイ空間内で、前記所定のオブジェクトを出現させる出現部を備え、
前記ゲームでは、難易度が異なるクエストがプレイ可能であり、
前記第2関連付け部は、前記対象ユーザが前記所定のオブジェクトを前記第1価値と共に消費した場合に、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された前記ゲーム媒体である第1ゲーム媒体を、前記対象ユーザに関連付け、
前記出現部は、前記クエストにおいて前記難易度がより高い状況で前記第1条件を満たした前記対象ユーザに対して、前記難易度がより低い状況で前記第1条件を満たした場合に比べて、前記上限値がより小さい前記第1ゲーム媒体と対応する前記所定のオブジェクトを出現させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2関連付け部は、前記対象ユーザが前記所定のオブジェクトを前記第1価値と共に消費した場合に、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された前記ゲーム媒体である第1ゲーム媒体を、前記対象ユーザに関連付け、
前記第1条件が設定された前記ゲームが、第2価値を消費してプレイ可能である場合、
前記第1関連付け部は、より多くの前記第2価値を消費してプレイした前記ゲームにおいて前記第1条件を満たした前記対象ユーザに対して、より少ない前記第2価値を消費して前記第1条件を満たした場合に比べて、前記上限値がより小さい前記第1ゲーム媒体と対応する前記所定のオブジェクトを関連付ける、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記対象ユーザがゲームで第2条件を満たした場合に、前記対象ユーザに対して、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された前記ゲーム媒体である第1ゲーム媒体を関連付ける第3関連付け部を備え、
前記第1ゲーム媒体には、無料で前記第1ゲーム媒体となる無料ゲーム媒体と、有料で前記第1ゲーム媒体となる有料ゲーム媒体とが含まれ、
前記第3関連付け部は、前記ゲームで前記第2条件を満たした前記対象ユーザに対して、前記無料ゲーム媒体を、前記ゲームに拘わらず一定の確率にて関連付ける請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記対象ユーザがゲームで第2条件を満たした場合に、前記対象ユーザに対して、ユーザへの提供可能数の上限値が設定されていない前記ゲーム媒体である第2ゲーム媒体を関連付ける第4関連付け部を備え、
前記第4関連付け部は、前記ゲームで前記第2条件を満たした前記対象ユーザに対して、前記第2ゲーム媒体を、前記ゲームに応じた確率にて関連付ける、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
他ユーザとゲーム媒体を取引可能な取引市場において、ユーザは、前記ゲームにて関連付けられたゲーム媒体の出品を予約することが可能であり、
出品が予約されていた出品予約ゲーム媒体が前記対象ユーザに関連付けられた場合に、前記対象ユーザに関連付けられた前記出品予約ゲーム媒体を前記取引市場に出品する処理を実行する出品部を有する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記所定のオブジェクトには使用可能期間が設定されており、
前記対象ユーザに関連付けられた前記所定のオブジェクトの前記使用可能期間内の所定時点において前記所定のオブジェクトが未使用である場合に、前記対象ユーザに、前記使用可能期間の終了に関する情報を通知する第1通知部を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記対象ユーザが前記所定のオブジェクトを消費することで前記対象ユーザに関連付けられる前記ゲーム媒体が、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された第1ゲーム媒体である場合に、該第1ゲーム媒体の総提供数が前記上限値に応じた値に到達した際に、前記対象ユーザに、前記総提供数に関する情報を通知する第2通知部を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記所定のオブジェクトには使用可能期間が設定されており、
前記対象ユーザに関連付けされた前記所定のオブジェクトが前記使用可能期間内で使用されなかった場合に、前記対象ユーザと前記所定のオブジェクトとの関連付けを解除する解除部を備え、
前記第1関連付け部は、前記関連付けの解除後、前記ゲーム内で前記第1条件を満たしたユーザに関連付けが可能な前記所定のオブジェクトの提供可能数を増やす、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記対象ユーザが前記所定のオブジェクトを使用した場合に、前記対象ユーザと前記所定のオブジェクトとの関連付けを解除する解除部を備え、
前記第1関連付け部は、前記関連付けの解除後、前記ゲーム内で前記第1条件を満たしたユーザに関連付けが可能な前記所定のオブジェクトの提供可能数を増やす、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1関連付け部は、前記ゲームにおいて前記第1条件を満たした前記対象ユーザに対して、複数種類のオブジェクトのうち、前記対象ユーザが前記オブジェクトと対応するゲーム媒体に対して設定した順位に応じて選定される前記オブジェクトを、前記所定のオブジェクトとして関連付ける、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記所定のオブジェクトを前記第1価値と共に消費して関連付けられるゲーム媒体は、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された第1ゲーム媒体であり、
前記第1関連付け部は、前記ゲームにおいて前記第1条件を満たした前記対象ユーザに対して、前記対象ユーザが前記提供可能数の残数値に応じて設定した前記順位に従って選定された前記オブジェクトを関連付ける、請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記所定のオブジェクトを前記第1価値と共に消費して関連付けられるゲーム媒体は、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された第1ゲーム媒体であり、
前記対象ユーザに関連付けられた前記所定のオブジェクトと対応する前記第1ゲーム媒体の前記提供可能数の残数値が所定数以下になった場合、前記対象ユーザに関連付けられた前記所定のオブジェクトを、前記残数値が所定数以下となった前記第1ゲーム媒体とは異なる種類のゲーム媒体と対応する前記オブジェクトに置き換える置換部を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記所定のオブジェクトを前記第1価値と共に消費して関連付けられるゲーム媒体は、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された第1ゲーム媒体であり、
前記対象ユーザに関連付けられた前記所定のオブジェクトと対応する前記第1ゲーム媒体の前記提供可能数の残数値が所定数以下になった後に、前記上限値が増加した場合に、該上限値の増加に関する情報を前記対象ユーザに報知する報知部を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記提供可能数の残数値が所定数以下になった前記第1ゲーム媒体に対する関連付けの予約を前記対象ユーザから受け付ける受付部を備え、
前記関連付けの予約がなされた関連付け予約ゲーム媒体が、前記上限値の増加によって再び提供可能となった場合に、前記第2関連付け部は、前記関連付け予約ゲーム媒体を前記対象ユーザに関連付ける、請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
プロセッサが、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、所定のオブジェクトを関連付け、
前記対象ユーザが前記所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、他のユーザと取引可能であって前記所定のオブジェクトと対応するゲーム媒体を、前記対象ユーザに関連付ける、情報処理方法。
【請求項17】
プロセッサに、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、所定のオブジェクトを関連付けさせ、
前記対象ユーザが前記所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、他のユーザと取引可能であって前記所定のオブジェクトと対応するゲーム媒体を、前記対象ユーザに関連付けさせる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームで利用可能なゲーム媒体は、NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)として取引することが可能である。この場合、NFTとしてのゲーム媒体の取引記録は、例えば、改竄耐性が高いデータ構造を有するブロックチェーン上で、ネットワーク内の複数のユーザに分散させて当該複数のユーザが共有する形で管理される(例えば、特許文献1参照)。これにより、ゲーム媒体については、唯一性のあるデジタルコンテンツとして取引可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、NFTとして取引可能なゲーム媒体の価値は、その提供可能数に応じて変化する。そのため、NFTとしてのゲーム媒体の提供状況、具体的には、これまでの総提供数、及び、どのユーザに提供したか等の履歴情報を管理する。
一方、NFTとしてのゲーム媒体については、上述の通り、取引記録がブロックチェーン上で管理されるため、改竄耐性を確保する等の理由から、管理すべき情報量が多くなり、複雑なデータ構造となる可能性がある。このような事情から、NFTのように他のユーザと取引可能なゲーム媒体については、その提供状況をより容易に管理することが求められている。
【0005】
そこで、本発明の目的の一つは、他のユーザと取引可能なゲーム媒体の提供状況の管理をより容易に行うための情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、所定のオブジェクトを関連付ける第1関連付け部と、対象ユーザが所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、他のユーザと取引可能であって所定のオブジェクトと対応するゲーム媒体を、対象ユーザに関連付ける第2関連付け部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、他のユーザと取引可能なゲーム媒体に対応するオブジェクトの付与状況を管理することにより、当該ゲーム媒体の提供状況をより容易に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】本発明の一つの実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの概念図である。
【
図8】本発明の一つの実施形態に係る情報処理装置の機能についての説明図である。
【
図9】ゲームにおいて所定のオブジェクトが出現したプレイ空間の画面例を示す図である。
【
図10】所定のオブジェクトの使用可能期間の終了に関する情報を通知する画面の一例を示す図である。
【
図11】所定のオブジェクトと対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値に関する情報を通知する画面の一例を示す図である。
【
図12】所定のオブジェクトと対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の上限値の増加に関する情報を報知する画面の一例を示す図である。
【
図13A】本発明の一つの実施形態に係る情報処理フローを示す図である(その1)。
【
図13B】本発明の一つの実施形態に係る情報処理フローを示す図である(その2)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムについて、具体的な実施形態を挙げて、添付の図面を参照しながら説明する。
なお、以下では、説明上の便宜から、GUI(Graphic User Interface)の観点で説明する場合がある。ただし、その内容を実現するための基礎的なデータ処理技術(通信/伝送技術、データ取得技術、データ記録技術、データ加工/解析技術、画像処理技術、及び可視化技術等)は、公知の技術であるため、それに関する説明については省略することとする。
【0010】
<本発明の概要>
本発明は、ゲームに係る情報処理技術、特に、取引市場にてユーザ同士が取引可能なゲーム媒体を取得可能なゲームに係る情報処理技術に関する。
【0011】
ユーザは、ゲームにおいてゲーム媒体を取得し、取得したゲーム媒体を用いてゲームをプレイすることができる。ここで、ゲームは、ビデオゲームであり、例えば、オンラインゲームである。オンラインゲームには、ウェブブラウザを利用したブラウザゲーム、SNS(Social Networking Service)上で提供されるソーシャルゲーム等、モバイルゲーム等のように専用のアプリケーションプログラムをダウンロードしてプレイ可能なゲーム、及びプレイバイウェブ(PBW)等の定期更新型オンラインゲーム等が含まれる。
【0012】
ゲーム媒体は、ゲーム内で利用可能なデータ(デジタルデータ)であり、ゲームにおいて取得、入手、購入、所持、使用、消費、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等の対象となる。なお、ゲームにおけるゲーム媒体の利用態様は、上記の内容に限られない。また、ゲーム媒体には、例えば、キャラクタ、アバター、アイテム、ゲーム内通貨等の価値、カード、チケット、及びその他の任意の媒体等が含まれ得る。
【0013】
ここで、ユーザがゲームにおいてゲーム媒体を取得、入手、購入、所持、使用、消費、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び贈与するとは、あくまでも、ゲーム内での行為のことであり、現実空間での行為ではない。つまり、ゲームにおいてユーザがゲーム媒体に対して行う上述の行為(ゲーム内での行為)は、実際には、当該行為に対応するユーザの操作を受け付けて、その操作内容に応じた情報を生成し、生成された情報を処理し、あるいは対応する情報と紐付けて記憶することである。
【0014】
本発明が適用可能なゲームの種類(ジャンル)については、特に限定されないが、以下では、1以上のクエストをプレイ可能なゲーム(以下、本ゲームともいう)を例に挙げて説明することとする。クエストとは、本ゲームを構成する単位コンテンツであり、クリアすることを目的としてプレイされるイベントやステージである。クエストをプレイするユーザは、
図1に示すように、本ゲームのプレイ空間内で操作キャラクタを動かし、プレイ空間内で出現する敵を武器によって倒したり、プレイ空間におけるフィールド上に出現(ドロップ)している武器やアイテム等を入手したりして、クエストのクリアを目指す。ここで、入手とは、取得の一態様であり、具体的には、インゲーム中にプレイ空間のフィールド上に出現(ドロップ)した武器やアイテム等を、ユーザの操作キャラクタによって拾わせることである。
【0015】
本ゲームでは、クエストの難易度が複数設定されており、難易度が異なるクエストがプレイ可能であり、ユーザは、難易度を選択してクエストをプレイすることができる。具体的には、ユーザは、不図示のクエスト選択画面にて、難易度が異なる2以上のクエストの中から一つのクエストを選択し、選択したクエストをプレイすることができる。また、同じのクエストに対して複数の難易度が設定されていてもよく、この場合、ユーザは、複数の難易度のうち、選択された難易度で上記のクエストをプレイすることができる。なお、クエストの難易度は、ゲーム会社等のようなシステム運営者によって適宜決められてもよく、あるいは、ユーザの抽選を通じて決められてもよい。
【0016】
本ゲームにおいて、ユーザは、ゲーム媒体の取得条件を満たすことにより、ゲーム媒体を取得することができ、例えば、クエストをクリアした場合、あるいはクエストプレイ中に所定の敵を倒した場合には、その報酬として武器やアイテム等を取得することができる。取得可能なゲーム媒体の種類、及び、その取得確率は、取得条件に応じて異なり、例えば、クリアしたクエストの種類、クエストの難易度、クエストプレイ中に倒した敵の種類等に応じて決められる。
【0017】
また、本ゲームにおいて、ユーザは、武器やアイテム等をゲーム内のショップにて購入することができ、ゲーム内通貨を消費することで購入代金を支払うことができる。ゲーム内通貨は、本発明における第1価値に相当する。ゲーム内通貨には、課金によって取得可能な有料のゲーム内通貨と、課金せずに取得可能な無料のゲーム内通貨とが含まれてもよい。また、ゲーム内においてゲーム媒体を購入する第1価値については、ゲーム内通貨に限定されず、現実空間で利用可能な金銭、又は暗号資産等でもよい。また、第1価値は、本ゲーム内で武器やアイテム等を購入するための専用価値(メダル又はコイン)でもよい。
【0018】
なお、ゲーム内のショップを利用する場合、ゲームのプレイ画面がショップの画面に切り替わり、ユーザは、ショップの画面を通じて、所望の武器やアイテム等を購入することになる。
【0019】
また、本ゲームをプレイする場合、具体的には、クエストをプレイする場合には、ユーザがゲーム内で所持するアイテム、エネルギー又はスタミナ、ゲーム内通貨を、プレイするクエストに応じた量だけ消費する。ここで、クエストプレイ用のアイテム、クエストをプレイする際に消費されるエネルギーやスタミナ及びゲーム内通貨は、本発明における第2価値に相当する。なお、第2価値は、本ゲーム(詳しくは、クエスト)のプレイに伴って消費されるものであればよく、ゲーム内通貨やアイテムであってもよい。また、前述の第1価値が第2価値として兼用されてもよい。また、第2価値の消費量、及び消費される第2価値の種類は、クエストの種類に応じて変わってもよく、また、同じ種類のクエストであっても難易度に応じて変わってもよい。また、第2価値の消費量及び種類は、ゲーム会社等のようなシステム運営者によって適宜決められてもよく、あるいは、ユーザの抽選を通じて決められてもよい。
【0020】
また、本ゲームにおいて、ユーザは、ユーザが所持する武器やアイテム等を、強化アイテム等の使用によって強化することができ、例えば、武器に所定の装飾品(例えば、宝石)を装着することで、その武器の性能を向上(強化)させることができる。
【0021】
また、本ゲームにて取得可能なゲーム媒体の中には、
図2に示すように、ゲーム外の取引市場(マーケット)にて他のユーザと取引可能なゲーム媒体が含まれ、以下、そのようなゲーム媒体を第1ゲーム媒体と呼ぶこととする。また、本ゲームにて取得可能なゲーム媒体のうち、第1ゲーム媒体以外のゲーム媒体を、第2ゲーム媒体と呼ぶこととする。
以下、第1ゲーム媒体及び第2ゲーム媒体のそれぞれについて説明する。なお、以下の説明では、特に断る場合を除き、ゲーム外の取引市場を「取引市場」と呼ぶこととする。
【0022】
(第1ゲーム媒体)
第1ゲーム媒体は、NFTとして取引可能であり、その取引記録は、ブロックチェーン上で管理される。第1ゲーム媒体については、ゲームにおけるユーザへの提供可能数の上限値が予め設定されており、提供可能数の上限値が少ない第1ゲーム媒体であるほど、希少性の高いゲーム媒体であることになる。提供可能数は、本ゲームをプレイする全てのユーザを提供対象とした場合の提供可能数であり、その上限値は、ゲーム会社等によって決められている。例えば、第1ゲーム媒体に該当する武器を一人のユーザが取得した場合、提供可能数の残数値が一つ減り、残数値が0になった後には、いずれのユーザも上記の武器を取得することができなくなる。また、提供可能数の上限値は、例えばゲーム会社等の意向の変化により増加する場合があり得る。
【0023】
ゲーム内で第1ゲーム媒体を所持するユーザは、その第1ゲーム媒体を取引市場にて他のユーザと取引することができ、具体的には、他のユーザに譲渡又は販売することができる。そして、取引が成立すると、取引された第1ゲーム媒体の利用権限が、販売者であるユーザから購入者であるユーザに移譲される。これにより、購入者であるユーザは、購入した第1ゲーム媒体を本ゲーム内で使用することできるようになる。他方、販売者であるユーザは、取引の成立後には、取引済みの第1ゲーム媒体を本ゲーム内で使用することができなくなる。また、当然ながら、その後の取引では、取引済みの第1ゲーム媒体を取引対象とすることができなくなる。
【0024】
なお、取引済みの第1ゲーム媒体が、他のゲーム媒体の使用(例えば、装飾品が装着されること)によって強化されていた場合、取引の成立後に、強化に使用されたゲーム媒体(例えば、装飾品)が、別の第1ゲーム媒体の強化に自動的に使用されてもよい。具体的には、取引済みの第1ゲーム媒体と同種の第1ゲーム媒体(以下、代替ゲーム媒体)を、取引済みの第1ゲーム媒体を販売したユーザが所持している場合、取引済みの第1ゲーム媒体に装着されていた装飾品が、代替ゲーム媒体に自動的に装着されてもよい。
【0025】
本ゲームにおいて第1ゲーム媒体を取得するもう一つの方法としては、購入権の利用が挙げられる。購入権とは、本発明における所定のオブジェクトに相当し、本ゲームのプレイ中に所定の条件(以下、第1条件という)を満たすことにより取得することができる。第1条件は、購入権の取得条件として設定されたものであり、例えば、本ゲームにおいて特定のクエストをクリアすること、特定の敵を倒すこと、特定のアイテムを取得(入手)すること、ゲームのプレイにて所定の結果(リザルト)を得ること、あるいは、特定のミッションを遂行すること等である。
【0026】
購入権は、第1条件を満たした場合にゲームのプレイ空間内にて出現し、例えば、第1条件を満たした時点でプレイ中のクエストにおけるフィールド上にドロップしている。第1条件を満たしたユーザは、フィールド上にドロップしている購入権を入手することができる。
【0027】
本ゲームでは、複数種類の購入権が用意されており、第1条件を満たすことで入手可能となる購入権の種類は、その第1条件の内容に応じて決められてもよい。また、どの種類の購入権が入手可能となるかは、抽選によって決められてもよく、その場合、それぞれの種類の購入権の入手確率は、予め設定されてもよい。また、ユーザの指示又は設定に基づいて、入手可能となる購入権の種類が決められてもよい。
【0028】
そして、購入権を入手したユーザは、ゲーム内通貨(第1価値)とともに購入権を消費することで第1ゲーム媒体を取得(詳しくは、購入)することができる。購入権によって購入可能な第1ゲーム媒体の種類は、その購入権の種類に応じて決められ、例えば、購入権Aの消費によって購入可能な第1ゲーム媒体は、武器Waである。ちなみに、第1ゲーム媒体の購入に必要なゲーム内通貨の量、すなわち購入代金は、購入対象である第1ゲーム媒体の種類に応じて決められる。
【0029】
なお、本ゲームでは、通常、武器やアイテム等を購入する際には、ゲーム内のショップを利用することになり、その場合には、前述したように、ゲームのプレイ画面がショップの画面に切り替わる。一方、購入権を消費して第1ゲーム媒体を購入する場合には、ゲーム内のショップを利用せずに購入できてもよい。例えば、購入権を消費した場合に、購入権と対応する第1ゲーム媒体を購入するか否かをユーザに問合せるメッセージが表示され、ユーザは、「購入する」と回答した場合に上記の第1ゲーム媒体を購入することができてもよい。このようにすれば、ゲームのプレイ画面をショップの画面に切り替えることなく、例えば、クエストのプレイ中であっても、画面の切り替えを伴わずに購入権により第1ゲーム媒体を購入することができる。
【0030】
また、本ゲームにおいて、購入権には使用可能期間が設定されており、購入権は、その使用可能期間内で使用可能であり、使用可能期間が経過した後には、原則として使用不能となる。使用可能期間は、ゲーム会社等のシステム運営者側で適宜設定されてもよいし、ユーザによる抽選の結果に基づいて設定されてもよい。
なお、購入権を入手したユーザが自発的に購入権を廃棄したり、システム運営者等に購入権を返却したり、あるいは売却したりしてもよい。
また、購入権には、第1ゲーム媒体と同様に、その提供可能数に上限値が設定されていてもよい。この場合、購入権の提供可能数に残数値が1以上である間、本ゲームにおいて第1条件を満たしたユーザは、購入権を入手することができる。また、購入権を取引市場における取引対象として、他のユーザと取引できるようにしてもよい。
【0031】
本ゲームにおいて第1ゲーム媒体を取得するもう一つの方法としては、例えば、ユーザがゲーム内で取得したゲーム媒体のうち、所定のゲーム媒体を第1ゲーム媒体にすること、すなわち、NFT化することが挙げられる。具体的に説明すると、ユーザは、本ゲームのプレイ中に所定の操作(以下、NFT化操作)を行うことにより、ユーザが指定したゲーム媒体をNFT化して第1ゲーム媒体にすることができる。
【0032】
図2に示すように、NFT化して第1ゲーム媒体にすることができるゲーム媒体には、無料で第1ゲーム媒体となる無料ゲーム媒体と、有料で第1ゲーム媒体となる有料ゲーム媒体とが含まれる。有料ゲーム媒体は、無料ゲーム媒体よりも希少性が高く、それ故に、提供可能数の上限値は、無料ゲーム媒体よりも有料ゲーム媒体の方が少なくなっている。なお、有料ゲーム媒体を第1ゲーム媒体に遷移させる場合の代金は、課金によって支払ってもよく、また、有料のゲーム内通貨を消費させて支払ってもよい。
【0033】
無料ゲーム媒体及び有料ゲーム媒体は、本ゲームにて所定の条件(以下、第2条件という)を満たした場合に、所定の確率で取得することができる。第2条件は、ゲーム媒体の取得条件として設定されたものであり、例えば、本ゲームにおいて特定のクエストをクリアすること、特定の敵を倒すこと、特定のアイテムを取得(入手)すること、あるいは、特定のミッションを遂行すること等である。
無料ゲーム媒体の取得確率は、無料ゲーム媒体の種類に応じて決められるが、無料ゲーム媒体を取得するためにプレイしたクエストの種類や難易度には拘わらず、一定であってもよい。有料ゲーム媒体の取得確率は、有料ゲーム媒体の種類に応じて決められ、また、有料ゲーム媒体を取得するためにプレイしたクエストの種類や難易度に応じて変動してもよい。
【0034】
(第2ゲーム媒体)
第2ゲーム媒体は、本ゲーム内で比較的取得しやすく、換言すると、取得確率が一定値以上である武器やアイテム等であり、第1ゲーム媒体よりも希少性が低いノーマルな武器やアイテム等である。本ゲームにおいて、第2ゲーム媒体には、ユーザへの提供可能数の上限値が設定されていない。また、第2ゲーム媒体は、第1ゲーム媒体のようにNFTとして取引市場で取引することができない。
【0035】
本ゲームにおいて、ユーザは、第2条件を満たした場合に、一定の確率で第2ゲーム媒体を取得することができる。ここで、前述した無料ゲーム媒体及び有料ゲーム媒体の取得条件としての第2条件に比べて、第2ゲーム媒体の取得条件としての第2条件は、達成することがより容易な条件としてもよい。
【0036】
また、第2ゲーム媒体の取得確率は、第2ゲーム媒体の種類に応じて決められ、また、本ゲームに応じた確率、詳しくは、第2ゲーム媒体を取得するためにプレイしたクエストの種類や難易度に応じて変動してもよい。
【0037】
<本実施形態に係る情報処理装置及びユーザ端末の構成>
次に、本発明の一つの実施形態(以下、本実施形態)に係る情報処理装置及びユーザ端末の構成について、
図3を参照しながら説明する。
本実施形態に係る情報処理装置は、ゲームに関する情報処理用のコンピュータ、厳密にはサーバコンピュータ(以下、サーバ10)によって構成されている。サーバ10は、コンピュータの一例であり、
図3に示されるように、複数のユーザ端末12と通信ネットワーク14を介して通信可能に接続されている。サーバ10は、ユーザ端末12と共に情報処理システムSを構築している。
【0038】
ユーザ端末12は、ユーザが本ゲームをプレイしたり、また、ユーザがゲーム媒体を取引市場で取引したりするために操作するクライアント端末である。ユーザ端末12は、例えば、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、情報入力が可能なテレビ受像機、及びウェアラブル端末等によって構成される。
なお、
図3では、図示の便宜上、ユーザ端末12の台数が2台のみとなっているが、実際には、本発明の情報処理装置の機能を利用するユーザの人数に応じた台数のユーザ端末12が存在する。
【0039】
通信ネットワーク14は、例えばインターネット又はモバイル通信等からなる通信回線網であり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、及び、イントラネット等を含むものであってもよい。
【0040】
サーバ10は、本発明の情報処理装置として、各ユーザによる本ゲームのプレイ状況、ゲーム媒体の提供状況、各ユーザのゲーム媒体の所有状況、及び、前述した購入権の付与状況等を管理するために、各種の情報処理を実行する。また、サーバ10は、上記の情報処理に必要な情報を各ユーザのユーザ端末12から受信し、情報処理の結果として得られた情報を各ユーザのユーザ端末12に送信する。
なお、サーバ10は、1台のコンピュータで構成されてもよく、並列分散された複数台のコンピュータによって構成されてもよい。また、サーバ10は、SNS(Social Network Service)、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバ10コンピュータであってもよい。
【0041】
サーバ10は、その構成機器として、
図3に示されるように、プロセッサ21、メモリ22、通信用インターフェース23、及びストレージ24を有する。これらのハードウェア機器は、バス25を介して電気的に接続されている。
【0042】
また、サーバ10には、ソフトウェアとして、オペレーティングシステム(OS)と、ゲームのプレイ状況やゲーム媒体の提供状況等を管理するためのアプリケーションプログラムとがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当する。これのプログラムに従ってサーバ10のプロセッサ21が動作することにより、サーバ10は、本発明の情報処理装置として機能する。
なお、本発明のプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得されてもよく、又は、インターネット又はイントラネット等を介して取得(ダウンロード)されてもよい。
【0043】
プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
【0044】
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
【0045】
通信用インターフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インターフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インターフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0046】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。本実施形態では、ブロックチェーンの技術を利用するが、ストレージ24は、サーバ10内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバ10本体に取り付けてもよい。さらに、ストレージ24は、サーバ10本体と通信可能に接続された外部コンピュータ(例えば、サーバ10)等によって構成されてもよい。さらにまた、ストレージ24は、ゲーム提供者ではない他社の提供するストレージサービスを利用してもよい。
【0047】
ストレージ24には、各ユーザによる本ゲームのプレイ状況、及びゲーム媒体の提供状況を管理する上で必要な各種の情報が記憶されている。具体的には、本ゲームをプレイするユーザに関するユーザ情報、本ゲームにてプレイ可能なクエストに関するクエスト情報、本ゲームで取得可能なゲーム媒体に関するゲーム媒体情報、及び、購入権に関する購入権情報等がストレージ24に蓄積されている。
【0048】
ユーザ情報は、本ゲームをプレイするユーザ毎に記憶されており、
図4に示すように、ユーザのアカウントID、本ゲームの進行度合い、プレイ状況、プレイ履歴、ゲーム内で所持するゲーム内通貨の種類及び所持数、ゲーム内で取得したゲーム媒体の種類及び所持数、ゲーム内で取得した購入権の種類及び所持数等を含む。
また、ゲーム媒体に関するユーザ情報には、ユーザが所持する各ゲーム媒体が第1ゲーム媒体であるか第2ゲーム媒体であるか、強化されているか否か、強化されている場合には強化に用いたアイテムの種類及び個数、及び、出品予約の有無が含まれてもよい。出品予約とは、予約対象のゲーム媒体(詳しくは、第1ゲーム媒体)をゲーム内で取得した場合に当該ゲーム媒体を取引市場へ出品することを予め決めておくことである。出品予約の情報には、予約対象のゲーム媒体を示す情報が含まれ得る。
【0049】
また、ユーザ情報には、購入予約の有無の情報が含まれてもよい。購入予約とは、ユーザが所定の第1ゲーム媒体を購入することを予め決めておくことであり、例えば、売切れとなった第1ゲーム媒体がその提供可能数の上限値の増加により再び購入可能となった場合に、その第1ゲーム媒体の購入を予約することである。
なお、ユーザ情報には、各ユーザの本ゲームのプレイ状況を管理するために必要な情報として、上記以外の情報がさらに含まれてもよい。
【0050】
クエスト情報は、クエスト毎に記憶されており、
図5に示すように、クエストの種類、出現する敵、難易度、及び、プレイするために必要な第2価値の消費量等を含む。また、クエスト情報には、クリア報酬として付与されるゲーム媒体の種類、個数、及び報酬として付与される確率(すなわち、ゲーム媒体の取得確率)が含まれる。
【0051】
ゲーム媒体情報は、ゲーム媒体の種類毎に記憶されており、
図6に示すように、ゲーム媒体の種類、特徴又は性能、取得条件(第2条件)、取得確率、ゲーム内で購入可能な場合には購入価格、及び、第1ゲーム媒体であるか第2ゲーム媒体であるかを含む。ゲーム媒体の取得条件(第2条件)には、そのゲーム媒体を報酬として得るためにクリアすることが必要なクエストの種類及び難易度等が含まれる。また、第1ゲーム媒体のゲーム媒体情報には、提供可能数の上限値、これまでの総提供数、及び現時点の残数値、並びに、当該第1ゲーム媒体を取得したユーザ及び取得履歴等が含まれる。第1ゲーム媒体の総提供数とは、その第1ゲーム媒体がこれまでに本ゲームのユーザに提供された総数を意味する。第1ゲーム媒体の残数値とは、その第1ゲーム媒体の現時点で提供できる残数であり、上限値から総提供数を差し引いた値である。
なお、ゲーム媒体情報には、各ゲーム媒体の提供状況を管理するために必要な情報として、上記以外の情報がさらに含まれてもよい。
【0052】
購入権情報は、購入権の種類毎に記憶されており、
図7に示すように、購入権の種類、購入権を消費することで取得(購入)可能な第1ゲーム媒体の種類、取得条件(第1条件)、提供可能数、購入権が付与されたユーザのアカウントID(ユーザID)を含む。また、購入権の情報には、その購入権の使用可能期間が含まれてもよい。購入権の使用可能期間は、その購入権が付与されたユーザ毎に設定されるため、
図7に示すように、当該ユーザのアカウントIDと紐付けられて記憶されることになる。
なお、購入権情報には、購入権の付与状況を管理するために必要な情報として、上記以外の情報がさらに含まれてもよい。
【0053】
<本実施形態の情報処理装置の機能>
本実施形態に係る情報処理装置であるサーバ10について、
図8を参照しながら、その構成を機能面から改めて説明することとする。
サーバ10は、
図8に示されるように、第1関連付け部31、第2関連付け部32、出現部33、第3関連付け部34、第4関連付け部35、出品部36、第1通知部37、第2通知部38、解除部39、置換部40、報知部41、及び受付部42を有する。これらの機能部は、サーバ10を構成するハードウェア機器と、サーバ10にインストールされたプログラム(ソフトウェア)とが協働することで実現される。なお、サーバ10が複数台のコンピュータによって構成される場合、上述の機能を分散させて、複数台のコンピュータの各々が互いに異なる機能を発揮してもよい。
【0054】
以下、各機能部について、それぞれ説明する。なお、以下では、本ゲームをプレイするユーザのうち、注目する対象のユーザを「対象ユーザ」と呼ぶこととする。対象ユーザは、一人のユーザであってもよく、あるいは、複数人のユーザのグループ(例えば、本ゲームを共同でプレイする場合のユーザ群)であってもよい。
【0055】
(第1関連付け部)
第1関連付け部31は、本ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、購入権を関連付ける。具体的に説明すると、クエストをプレイ中の対象ユーザがそのクエストにおいて第1条件を満たした場合、第1関連付け部31は、対象ユーザに対して購入権を関連付ける。ここで、対象ユーザに対して購入権を関連付けるとは、対象ユーザのユーザ情報に、関連付けされる購入権の情報を記録し、また、対象ユーザに関連付けされる購入権の購入権情報に、対象ユーザの情報を記録することである。また、ゲーム内の事象で言えば、対象ユーザが購入権を入手することが、「対象ユーザに対して購入権を関連付ける」ことに相当する。
【0056】
第1関連付け部31は、第1条件を満たした対象ユーザに対して関連付ける購入権の種類、及びその取得確率を、対象ユーザが満たした第1条件に応じて決定する。具体的に説明すると、第1条件がクエストに対して設定され、当該クエストにおいて達成可能な内容である場合、第1関連付け部31は、クエストの種類及び難易度に応じて、購入権の種類を決めてもよい。例えば、クエストの難易度が高い状況で第1条件を満たした対象ユーザに対して、第1関連付け部31は、クエストの難易度がより低い状況で第1条件を満たした場合に比べて、よりレアな第1ゲーム媒体、つまり、提供可能数の上限値がより小さい第1ゲーム媒体と対応する購入権を関連付けてもよい。
【0057】
また、第1関連付け部31は、クエストのプレイに必要な第2価値の消費量に応じて購入権の種類を決めてもよい。例えば、より多くの第2価値を消費してプレイしたクエストにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、第1関連付け部31は、より少ない第2価値を消費してプレイしたクエストにおいて第1条件を満たした場合に比べて、よりレアな第1ゲーム媒体、つまり、提供可能数の上限値がより小さい第1ゲーム媒体と対応する購入権を関連付けてもよい。
【0058】
(第2関連付け部)
第2関連付け部32は、対象ユーザが購入権を第1価値(ゲーム内通貨)と共に消費した場合に、その購入権と対応する第1ゲーム媒体を上記の対象ユーザに関連付ける。ここで、対象ユーザに対して第1ゲーム媒体を関連付けるとは、対象ユーザのユーザ情報に、関連付けされる第1ゲーム媒体の情報を記録し、また、対象ユーザに関連付けされる第1ゲーム媒体のゲーム媒体情報に、対象ユーザの情報を記録することである。また、ゲーム内の事象で言えば、対象ユーザが購入権を使って第1ゲーム媒体を購入することが、「対象ユーザに対して第1ゲーム媒体を関連付ける」ことに相当する。
【0059】
なお、本実施形態では、対象ユーザがゲーム内で所持する購入権を自発的に使用し、その購入権と対応する第1ゲーム媒体を購入するのに必要な第1価値を所持する場合に、対象ユーザがゲーム内で当該第1ゲーム媒体を購入することを契機に、第2関連付け部32が、対象ユーザに対して上記の第1ゲーム媒体を関連付ける。ただし、これに限定されず、対象ユーザがゲーム内で購入権を所持し、且つ、その購入権と対応する第1ゲーム媒体を購入するのに必要な第1価値を所持する場合には、自動的に購入権と第1価値が消費され、これを契機に対象ユーザに対して上記の第1ゲーム媒体を関連付けられてもよい。
【0060】
(出現部)
出現部33は、本ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、ゲームのプレイ空間内(詳しくは、フィールド)上で購入権を出現させる。例えば、出現部33は、クエストをプレイ中の対象ユーザがそのクエストにおいて第1条件を満たすと(例えば、所定の敵を倒すと)、
図9に示すように所定の形状をなすオブジェクト(
図9中、符号Kが付されたオブジェクト)を購入権としてフィールド上の所定位置に出現させる。そして、対象ユーザの操作キャラクタがフィールド上に出現した購入権を拾った場合、前述の第1関連付け部31が、対象ユーザに対して購入権を関連付けし、分かり易くは、対象ユーザが購入権を入手する。
【0061】
本実施形態において、出現部33は、第1条件を満たした対象ユーザに対してフィールド上で出現させる購入権の種類、及びその出現確率を、対象ユーザが満たした第1条件に応じて決定する。具体的に説明すると、第1条件がクエストに対して設定され、当該クエストにおいて達成可能な内容である場合、出現部33は、クエストの種類及び難易度に応じて、購入権の種類を決めてもよい。例えば、クエストの難易度が高い状況で第1条件を満たした対象ユーザに対して、出現部33は、クエストの難易度がより低い状況で第1条件を満たした場合に比べて、よりレアな第1ゲーム媒体、つまり、提供可能数の上限値がより小さい第1ゲーム媒体と対応する購入権を出現させてもよい。
【0062】
また、出現部33は、クエストのプレイに必要な第2価値の消費量に応じて購入権の種類を決めてもよい。例えば、より多くの第2価値を消費してプレイしたクエストにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、出現部33は、より少ない第2価値を消費してプレイしたクエストにおいて第1条件を満たした場合に比べて、よりレアな第1ゲーム媒体、つまり、提供可能数の上限値がより小さい第1ゲーム媒体と対応する購入権を出現させてもよい。
なお、より多くの第2価値を消費してプレイしたクエストにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対しては、より高いランクの第1ゲーム媒体(例えば、能力や性能が高い第1ゲーム媒体)と対応する購入権を出現させてもよい。また、より多くの第2価値を消費してプレイしたクエストにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対しては、より高いランクで且つよりレアな第1ゲーム媒体と対応する購入権を出現させてもよい。
【0063】
(第3関連付け部)
第3関連付け部34は、対象ユーザが本ゲームにおいて第2条件を満たした場合に、その対象ユーザに対して第1ゲーム媒体を関連付ける。具体的に説明すると、クエストをプレイ中の対象ユーザがそのクエストにおいて第2条件を満たした場合、第3関連付け部34は、対象ユーザに対して第1ゲーム媒体を関連付ける。このとき、第3関連付け部34は、第1ゲーム媒体として、無料ゲーム媒体又は有料ゲーム媒体を関連付ける。どちらのゲーム媒体を関連付けるか、及びいずれの種類のゲーム媒体を関連付けるかは、例えば、対象ユーザが第2条件を満たした際にプレイしていたクエストの種類、及び難易度に応じて決められる。
【0064】
また、第3関連付け部34が対象ユーザに対して無料ゲーム媒体を関連付ける場合、対象ユーザがプレイするクエストに拘わらず、一定の確率にて、その無料ゲーム媒体を関連付ける。つまり、クエストにおいて第2条件を満たした対象ユーザは、クエストに拘わらず、一定の確率にて無料ゲーム媒体を取得することができる。
他方、第3関連付け部34が対象ユーザに対して有料ゲーム媒体を関連付ける場合、対象ユーザがプレイするクエストの種類又は難易度に応じた確率にて、その有料ゲーム媒体を関連付ける。つまり、クエストにおいて第2条件を満たした対象ユーザが有料ゲーム媒体を取得できる確率は、第2条件を満たした時点でプレイするクエストの種類又は難易度に応じて変動する。
【0065】
(第4関連付け部)
第4関連付け部35は、対象ユーザが本ゲームにおいて第2条件を満たした場合に、その対象ユーザに対して第2ゲーム媒体を関連付ける。具体的に説明すると、クエストをプレイ中の対象ユーザがそのクエストにおいて第2条件を満たした場合、第4関連付け部35は、対象ユーザに対して第2ゲーム媒体を関連付ける。いずれの種類の第2ゲーム媒体を関連付けるかは、例えば、対象ユーザが第2条件を満たした際にプレイしていたクエストの種類、及び難易度に応じて決められる。
【0066】
また、第4関連付け部35は、本ゲーム(詳しくは、クエスト)において第2条件を満たした対象ユーザに対して、第2ゲーム媒体を、対象ユーザがプレイするクエストの種類又は難易度に応じた確率にて関連付ける。つまり、クエストにおいて第2条件を満たした対象ユーザが第2ゲーム媒体を取得できる確率は、第2条件を満たした時点でプレイするクエストの種類又は難易度に応じて変動する。
【0067】
(出品部)
出品部36は、対象ユーザが所持するゲーム媒体(換言すると、対象ユーザに関連付けられたゲーム媒体)のうち、対象ユーザにより指定された第1ゲーム媒体を取引市場へ出品するための処理を実行する。取引市場へ出品するための処理とは、NFTであるゲーム媒体を取引市場に出品する場合に実行される通常の情報処理であり、その内容は、公知であるため、説明を省略することとする。なお、取引市場へ出品するための処理を、以下では、「出品処理」と呼ぶこととする。
【0068】
また、本実施形態に係る取引市場において、本ゲームのユーザは、出品予約、すなわち、予約対象のゲーム媒体(詳しくは、第1ゲーム媒体)をゲーム内で取得した際に当該ゲーム媒体を取引市場へ出品することを、予め決めておくことができる。具体的には、ユーザは、ユーザがその時点で未だ取得していない第1ゲーム媒体を選択し、その第1ゲーム媒体を対象として出品予約を行うことができる。このとき、予約の有効期限、取引価格、取引個数、及び取引相手等を指定できてもよい。
【0069】
そして、取引市場への出品が予約された第1ゲーム媒体(以下、出品予約ゲーム媒体)が対象ユーザに関連付けられた場合、つまり、対象ユーザがゲーム内で出品予約ゲーム媒体を取得した場合、出品部36は、その出品予約ゲーム媒体に対する出品処理を実行する。これにより、対象ユーザに関連付けられた出品予約ゲーム媒体は、自動的に取引市場に出品されるようになる。
【0070】
(第1通知部)
第1通知部37は、対象ユーザに関連付けられた購入権の使用可能期間内の所定時点(例えば、使用可能期間の終了時点の数時間前又は数日前)において当該購入権が未使用である場合に、対象ユーザに対して、上記使用可能期間の終了に関する情報を通知する。使用可能期間の終了に関する情報としては、特に限定されないが、例えば、使用可能期間の終了までの残り時間、終了時点に相当する日時、及び、購入権の使用を促すメッセージ等であってもよい。また、通知手段についても特に限定されないが、例えば、
図10に示すように、対象ユーザがゲーム内で所持する購入権のうち、使用可能期間の終了時点間際の購入権(
図10のケースでは、購入権C及びE)について、終了時点までの残り時間を示すリストを対象ユーザのユーザ端末12に表示するものでもよい。
【0071】
(第2通知部)
第2通知部38は、対象ユーザが購入権を消費することで対象ユーザに関連付けられる第1ゲーム媒体、すなわち対象ユーザが取得した第1ゲーム媒体について、その総提供数が上限値に応じた値に到達した際に、対象ユーザに、総提供数に関する情報を通知する。具体的に説明すると、対象ユーザが所持している購入権と対応する第1ゲーム媒体の総提供数が上限値に応じた値に到達した時点で、対象ユーザが未だ購入権を使用しなかった場合に、第2通知部38は、対象ユーザに、総提供数に関する情報を通知する。
【0072】
ここで、上限値に応じた値は、上限値と同じ値でもよく、あるいは上限値より若干少ない値でもよい。また、総提供数に関する情報としては、特に限定されないが、例えば、提供可能数の残数値(すなわち、提供可能数の上限値と総提供数との差)等でもよい。また、通知手段についても特に限定されないが、例えば、
図11に示すように、対象ユーザがゲーム内で所持する購入権のうち、対応する第1ゲーム媒体の総提供数が提供可能数の上限値付近にある購入権(
図11に示すケースでは購入権E)について、提供可能数の残数値を示すリストを対象ユーザのユーザ端末12に表示するものでもよい。
【0073】
(解除部)
解除部39は、対象ユーザに関連付けられた購入権について、所定の条件(以下、解除条件)を満たした場合に、対象ユーザとの関連付けを解除する。ここで、解除とは、対象ユーザのユーザ情報から、対象ユーザとの関連付けが解除される購入権の情報を削除し、また、購入権情報から、購入権との関連付けが対象ユーザの情報を削除することである。
【0074】
解除条件としては、例えば、購入権が関連付けられた対象ユーザが当該購入権を消費(使用)することでもよいし、あるいは、当該購入権がその使用可能期間内で使用されないことでもよい。また、対象ユーザが購入権を廃棄したり、及び他のユーザに譲渡したりした場合に、解除部39が、対象ユーザと購入権との関連付けを解除してもよい。購入権との関連付けが解除された対象ユーザは、その購入権を失うことになり、その購入権を使用することができなくなる。対象ユーザに所持していた購入権を失わせる。また、ユーザが対象ユーザに所持していた購入権を失わせてもよい。
【0075】
そして、対象ユーザとの関連付けが解除された購入権は、再び付与することができるようになり、具体的には、関連付けの解除後に本ゲームにおいて第1条件を満たしたユーザ(以下、条件達成ユーザ)により入手可能となる。より詳しく説明すると、前述した第1関連付け部31が、対象ユーザと購入権との関連付けの解除後、条件達成ユーザに関連付け可能な購入権の提供可能数を、関連付けが解除された購入権の数だけ増やす。また、出現部33が、条件達成ユーザがプレイしているクエストのプレイ空間(フィールド)上に、関連付けが解除された購入権を出現させる。
【0076】
(置換部)
置換部40は、対象ユーザに購入権が関連付けられた後に所定の条件(以下、置換条件という)が成立した場合に、対象ユーザに関連付けられた購入権を別のオブジェクトに置き換える。ここで、置換前の購入権と、置換後の購入権とは、互いに異なる第1ゲーム媒体と対応する購入権である。また、置換とは、対象ユーザのユーザ情報のうち、置換前の購入権の情報を置換後の購入権の情報に更新し、購入権情報のうち、置換前の購入権の情報に紐付けられた対象ユーザの情報を削除する一方で、当該対象ユーザの情報を置換後の購入権の情報に紐付けて記録することである。
【0077】
置換条件としては、例えば、対象ユーザに関連付けられた購入権(すなわち、置換前の購入権)と対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値が所定数以下になることでもよい。ここで、所定値は、ゲーム会社等のシステム運営者によって適宜設定されてもよく、あるいは、ユーザによって設定されてもよく、具体的な数値としては、例えば0、1又は2でもよい。
【0078】
なお、購入権の置き換えは、置換条件が成立した場合に自動的に行われてもよい。あるいは、置換条件が成立した場合に、対象ユーザに購入権の置換の許否を問い合わせ、対象ユーザが置換を許可する旨を回答した場合に、購入権の置き換えを行ってもよい。
【0079】
また、置換後の購入権の種類は、置換前の購入権の種類に応じて決められるのが好ましく、例えば、置換前の購入権と置換後の購入権との間で、対応する第1ゲーム媒体のレア度又は性能が同等となるように購入後の購入権の種類が決められてもよい。あるいは、購入後の購入権の種類について、1以上の候補を対象ユーザに提示し、対象ユーザにより選択された候補に相当する種類を、置換後の購入権の種類に設定してもよい。
【0080】
(報知部)
報知部41は、対象ユーザに関連付けられた購入権と対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値が所定数以下になった後で、当該提供可能数の上限値が増加した場合に、その上限値の増加に関する情報を対象ユーザに報知する。具体的に説明すると、対象ユーザと関連付けられた購入権が使用されないまま、当該購入権と対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値が所定数以下(例えば、0)になったとする。この場合、対象ユーザは、ゲーム内で購入権を所持していても、当該購入権と対応する第1ゲーム媒体を購入することができなくなる。
なお、所定値は、ゲーム会社等のシステム運営者によって適宜設定されてもよく、あるいは、ユーザによって設定されてもよく、具体的な数値としては、例えば0、1又は2でもよい。
【0081】
その後、上記の提供可能数の上限値が増加して残数値が所定数より増えた場合、すなわち、提供可能数の上限値が増えた第1ゲーム媒体は、ゲーム内で再び購入可能となる。これに伴って、報知部41は、上限値の増加に関する情報を対象ユーザに報知する。上限値の増加に関する情報としては、特に限定されないが、例えば、増加後の上限値、上限値の増加量、及び、提供可能数の上限値が増加した第1ゲーム媒体等であってもよい。また、報知手段についても特に限定されないが、例えば、
図12に示すように、対象ユーザがゲーム内で所持する購入権のうち、提供可能数の上限値が増加した第1ゲーム媒体と対応する購入権について、その第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値をユーザ端末12に表示するものでもよい。
【0082】
(受付部)
受付部42は、対象ユーザが所定の第1ゲーム媒体に対する購入予約を行った場合に、その購入予約を対象ユーザから受け付ける。ここで、購入予約は、所定のゲーム媒体に対する関連付けの予約に相当し、所定の第1ゲーム媒体とは、その提供可能数の残数値が所定数以下になった第1ゲーム媒体が該当する。なお、所定値は、ゲーム会社等のシステム運営者によって適宜設定されてもよく、あるいは、ユーザによって設定されてもよく、具体的な数値としては、例えば0、1又は2でもよい。
【0083】
受付部42が対象ユーザから購入予約を受け付けた場合、その後に、購入予約がなされた第1ゲーム媒体(以下、関連付け予約ゲーム媒体という)が、その提供可能数の上限値が増加することによって再び購入可能(提供可能)になったとする。この場合、前述の第2関連付け部32は、関連付け予約ゲーム媒体を、購入予約を行った対象ユーザに自動的に関連付ける。
【0084】
<本実施形態に係る情報処理方法について>
次に、本実施形態に係る情報処理装置を用いた情報処理フローについて説明する。
以降に説明する情報処理フローは、ユーザが本ゲームをプレイする場合のフローであり、以下では、情報処理フローのうち、NFTとして取引可能な第1ゲーム媒体の関連付けに関する情報処理フロー(以下、単に情報処理フローという)について説明することとする。
【0085】
情報処理フローは、本発明の情報処理方法を採用しており、
図13A及び13Bに示す流れに従って進行する。そして、情報処理フロー中の各ステップは、本発明の情報処理方法の構成要素に該当する。なお、以下に説明する情報処理フローは、あくまでも一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、ステップの実施順序を入れ替えたりしてもよい。
【0086】
情報処理フローにおいて、情報処理装置を構成するサーバ10は、ゲームをプレイするユーザのユーザ端末12と通信し、ユーザ端末12との間でデータの送受信を行う。また、サーバ10のプロセッサ21は、ユーザ端末12から受信したデータに基づいて情報処理フローを実施し、各ステップを進める。また、情報処理フローの実施中、ユーザ端末12の表示画面は、ゲームの進行状況(情報処理フローの進行状況)に応じて遷移する。
以下では、主として、サーバ10側の処理について説明することとする。
【0087】
あるユーザ(対象ユーザ)が本ゲームのプレイを開始すると、これを契機として、情報処理フローが開始される。本ゲームにおいて、対象ユーザは、クエストを選択し、選択したクエストをプレイする。また、クエストのプレイ開始に伴って、対象ユーザが所持する第2価値(例えば、アイテム、エネルギー、スタミナ又はゲーム内通貨)が、当該クエストに応じて消費される。
【0088】
クエスト(すなわち、本ゲーム)において対象ユーザが第2条件を満たすと(S001)、サーバ10のプロセッサ21は、第2ゲーム媒体、無料ゲーム媒体及び有料ゲーム媒体のうち、少なくとも一つのゲーム媒体を対象ユーザに対して関連付ける(S002)。
【0089】
ステップS002においてどの種類のゲーム媒体を関連付けるかは、各種類のゲーム媒体に対して設定された確率に応じて決められる。ここで、第2ゲーム媒体が関連付けられる確率は、本ゲーム(詳しくは、クエスト)の種類及び難易度に応じて決められる。また、無料ゲーム媒体が関連付けられる確率は、本ゲーム(詳しくは、クエスト)に拘わらず一定である。また、有料ゲーム媒体が関連付けられる確率は、本ゲーム(詳しくは、クエスト)の種類及び難易度に応じて決められる。
【0090】
また、クエスト(すなわち、本ゲーム)において対象ユーザが第1条件を満たすと(S003)、サーバ10のプロセッサ21は、所定のオブジェクトとしての購入権をクエストのプレイ空間に出現させる(S004)。このとき、どの種類の購入権が出現するかは、第1条件を満たした時点でプレイしているクエストの種類及び難易度に応じて決められる。例えば、難易度がより高いクエストで第1条件を満たした場合、難易度がより低いクエストで第1条件を満たした場合に比べて、よりレアな第1ゲーム媒体と対応する購入権が出現する。また、より多くの第2価値を消費してプレイしたクエストにて第1条件を満たした場合、より少ない第2価値を消費してプレイしたクエストにて第1条件を満たした場合に比べて、よりレアな第1ゲーム媒体と対応する購入権が出現する。
【0091】
そして、対象ユーザがゲーム内の操作キャラクタを操作して、当該操作キャラクタにプレイ空間内の購入権を拾わせると、プロセッサ21が、その購入権と対象ユーザとを関連付ける(S005)。その後、対象ユーザは、関連付けられた購入権の使用可能期間内に当該購入権を第1価値と共に消費することで(S006)、当該購入権と対応する第1ゲーム媒体を購入することができる。すなわち、プロセッサ21が、購入権と対応する第1ゲーム媒体と対象ユーザとを関連付ける(S007)。
【0092】
そして、プロセッサ21は、購入権の消費に伴って、対象ユーザと購入権との関連付けを解除し、また、その購入権の提供可能数を1つ増やす(S008)。
【0093】
一方、対象ユーザが関連付けられた購入権を使用しないまま、その購入権の使用可能期間内の所定時点(例えば、使用可能期間の終了時点の直前)になると(S009)、プロセッサ21が、対象ユーザに、使用可能期間の終了に関する情報を通知する(S010)。さらに、対象ユーザに関連付けされた購入権がその使用可能期間内で使用しなかった場合(S011)、プロセッサ21は、対象ユーザと購入権との関連付けを解除し、また、その購入権の提供可能数を1つ増やす(S012)。
【0094】
なお、特に図示していないが、対象ユーザと関連付けられた購入権と対応する第1ゲーム媒体の総提供数が当該第1ゲーム媒体の提供可能数の上限値に応じた値に到達した場合、プロセッサ21は、総提供数に関する情報を対象ユーザに通知してもよい。
また、対象ユーザと関連付けられた購入権と対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値が所定数以下になった場合、プロセッサ21は、その購入権(置換前の購入権)を、残数値が所定数以下となった第1ゲーム媒体とは異なる種類のゲーム媒体と対応する購入権(置換後の購入権)に置き換えてもよい。
また、対象ユーザと関連付けられた購入権と対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値が所定数以下になった後で、その提供可能数の上限値が増加した場合、プロセッサ21は、当該上限値の増加に関する情報を対象ユーザに報知してもよい。
【0095】
上述までに説明した一連のステップは、対象ユーザが本ゲームをプレイする間、より詳しくは、クエストを選択してプレイする度に、繰り返し実施される。そして、対象ユーザが本ゲームのプレイを終えると(S013)、これに伴って、情報処理フローが終了する。
【0096】
<その他の実施形態>
以上までに本発明の具体的な実施形態を説明したが、上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述の実施形態から変更又は改良され得る。また、本発明には、その等価物が含まれる。
また、上述の実施形態の説明の中で参照された図面が示す画面例も一例に過ぎず、画面の構成例、表示される情報の内容、及びGUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及びユーザの好み等に応じて自由に設計することができ、また適宜変更し得るものである。
【0097】
(情報処理装置の機能に関する変形例)
上述の実施形態では、サーバ10が本発明の情報処理装置として機能しているが、これに限定されるものではなく、サーバ10が有する機能のうちの一部がユーザ端末12又に備わっていてもよい。例えば、第1関連付け部31、第2関連付け部32、出現部33、第3関連付け部34、第4関連付け部35、出品部36、第1通知部37、第2通知部38、解除部39、置換部40、報知部41、及び受付部42の一部又は全部の機能が、ユーザ端末12に備わっていてもよい。
【0098】
(情報の記憶場所に関する変形例)
上述の実施形態では、ユーザ情報、クエスト情報、ゲーム媒体情報、及び購入権情報等をサーバ10に記憶することとしたが、別途に設けたデータベースサーバに一括して記憶してもよいし、ユーザ端末12側に記憶してもよい。
【0099】
(情報処理装置の機能の利用形態に関する変形例)
上述の実施形態では、ユーザは、原則として無料で全ての機能を享受することができるが、一部の機能を限定し、あるいは課金することによって、その限定された機能が利用できるようにしてもよい。例えば、ゲーム会社は、課金したユーザに対して、希少性の高いゲーム媒体の情報を優先的に通知したり、ゲーム媒体を購入する際に割引を行ったり、おまけを付けたりする等、ゲームをプレイする上で有利になるように各種の条件を設定してもよい。なお、課金料金については、従量課金制としてもよいし、サブスクリプションのように、一度支払えば一定期間(例えば、1か月間又は1年間等)制限なくゲームをプレイできるようにしてもよい。
【0100】
(情報の通知・連絡・提示の手段について)
上述の実施形態における各種情報の通知・連絡・提示の手段は、特に限定されず、例えば、メールによる通知・連絡・提示であってもよく、ユーザ端末12にメッセージを表示したり、音/音声を再生したりしてもよい。また、SNS(Social Networking Service)用のアカウントを有するユーザに対して情報を通知・連絡・提示する場合には、SNSでの投稿やメッセージ交換等を活用してもよい。また、メッセージ等を表示させる画面は、ユーザ端末12の初期画面(具体的には、待ち受け画面)でもよい。
【0101】
(情報の表示手段について)
上述の実施形態において、ユーザ端末12に表示させる態様には、端末自体に備わった表示器(ディスプレイ)に表示させる態様、及び、端末に有線又は無線形式で接続された表示器に表示する態様が含まれる。なお、ユーザ端末12に接続された表示器には、一般的な据え置き型のディスプレイの他に、VRゴーグル等のHMD(Head Mounted Display)が含まれ得る。
【0102】
(ゲーム媒体の種類の変形例)
上述の実施形態では、提供可能数が制限された第1ゲーム媒体が、NFTとして取引市場にて取引可能であるのに対し、提供可能数に制限がない第2ゲーム媒体が、取引市場で取引できないこととした。ただし、これに限定されず、第1ゲーム媒体及び第2ゲーム媒体のいずれも、取引市場で取引可能であってもよい。
【0103】
(購入権の仕様に関する変形例)
上述の実施形態では、購入権に対して使用可能期間及び提供可能数が設定されていることとした。ただし、これに限定されず、ゲーム内で購入権を取得した対象ユーザは、その購入権を無期限で使用することができてもよい。また、購入権の提供可能数には、上限値が設定されず、ゲーム内で第1条件を満たしたユーザに対しては、提供数の制限なく提供可能であってもよい。
【0104】
(購入権の選定)
上述の実施形態では、ゲーム内で第1条件を満たした対象ユーザに関連付けられる購入権の種類が、達成された第1条件の内容、具体的には、第1条件を満たした時点でプレイしていたクエストの種類及び難易度に応じて決定されることとした。ただし、これに限定されず、例えば、第1条件を満たした場合に対象ユーザに関連付けられる購入権の種類が、対象ユーザが事前に(例えば、クエストのプレイ前に)設定した順位に応じて決められてもよい。順位とは、複数種類の購入権のそれぞれに対して、又は、複数種類の購入権の中から対象ユーザの指定又は抽選によって選ばれた1以上の購入権に対して設定される。
厳密に説明すると、順位は、未所有の第1ゲーム媒体と対応する各購入権と、当該各購入権と対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値とに応じて対象ユーザが設定した優先順位である。例えば、残数値が少ない第1ゲーム媒体と対応する購入権であるほど、より高い順位が設定されてもよい。反対に、残数値が多い第1ゲーム媒体と対応する購入権であるほど、より高い順位が設定されてもよい。また、対応する第1ゲーム媒体の残数値が、対象ユーザが指定した値に近い購入権であるほど、より高い順位が設定されてもよい。
【0105】
上記の構成では、第1関連付け部31が、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、複数種類の購入権のうち、対象ユーザが設定した順位に応じて選定される購入権を関連付ける。より詳しく説明すると、第1関連付け部31は、対象ユーザが各購入権と対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値に応じて設定した順位に従って選定された購入権を、対象ユーザに関連付ける。
なお、第1関連付け部31は、複数種類の購入権のうち、最も順位が高い購入権を対象ユーザに関連付けてもよい。あるいは、順位が高い購入権であるほど、その取得確率を高くし、第1関連付け部31は、それぞれの購入権の取得確率に従って選定された購入権を対象ユーザに関連付けてもよい。
【0106】
なお、上述した複数の実施形態については、それぞれの実施形態の要素及び特徴を適宜組み合わせてもよい。すなわち、上述した複数の実施形態のうち、いずれかの実施形態における構成が、それ以外の実施形態でも適用可能であり、その構成がもたらす効果が同様に奏されてもよい。また、本発明、すなわち上述した実施形態の構成は、ゲーム分野以外の実施形態に適用してもよい。具体的に説明すると、上述した実施形態における取引対象としてのゲーム媒体は、他のユーザと取引可能な電子データ全般に置き換えることができ、例えば、動画、静止画、電子出版物としての漫画、及び、カード等の電子的なコンテンツに置き換えてもよい。
【0107】
[まとめ]
本発明の目的の一つは、他のユーザと取引可能な媒体(電子的なコンテンツ)の提供状況を管理することである。より具体的には、以下に示す[付記1]~[付記17]の課題を解決することを目的とする。
【0108】
[付記1]
本発明の目的の一つは、他のユーザと取引可能なゲーム媒体の提供状況をより容易に管理するための情報処理装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、所定のオブジェクトを関連付ける第1関連付け部と、対象ユーザが所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、他のユーザと取引可能であって所定のオブジェクトと対応するゲーム媒体を、対象ユーザに関連付ける第2関連付け部と、を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザは、所定のオブジェクトと関連付けられ、分かり易く説明すると、ゲームにおいて所定のオブジェクトを取得する。また、対象ユーザは、所定のオブジェクト及び第1価値を消費することで、所定のオブジェクトと対応するゲーム媒体と関連付けられ、分かり易くは、ゲームにおいて当該ゲーム媒体を取得する。これにより、上記のゲーム媒体の提供状況(具体的には、対象ユーザに関連付けられたこと)が、所定のオブジェクトの付与状況(厳密には、所定のオブジェクトの消費の有無)を通じて管理され、当該管理がより容易になる。
より詳しく説明すると、他のユーザと取引可能なゲーム媒体の提供状況を直接管理しようとすると、当該ゲーム媒体に関する様々な情報(例えば、ゲーム媒体の取引状況に関する情報等)を含めて管理するため、管理すべき情報量が多くなってしまう。
これに対して、本発明では、所定のオブジェクトの付与状況を管理することで、ゲーム媒体の提供状況を間接的に管理する。所定のオブジェクトについては、上記のゲーム媒体に比べて、管理すべき情報量が少ない。したがって、所定のオブジェクトの付与状況を管理することで、ゲーム媒体の提供状況を間接的に且つ容易に管理することができる。
【0109】
[付記2]
本発明の目的の一つは、ゲームの難易度に応じて、適切なゲーム媒体をユーザに付与することである。
上記の課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、第1条件を満たした対象ユーザに対して、ゲームのプレイ空間内で、所定のオブジェクトを出現させる出現部を備え、ゲームでは、難易度が異なるクエストがプレイ可能であり、第2関連付け部は、対象ユーザが所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、ユーザへの提供可能数の上限値が設定されたゲーム媒体である第1ゲーム媒体を、対象ユーザに関連付け、出現部は、クエストにおいて難易度がより高い状況で第1条件を満たした対象ユーザに対して、難易度がより低い状況で第1条件を満たした場合に比べて、上限値がより小さい第1ゲーム媒体と対応する所定のオブジェクトを出現させるとよい。
上記の構成によれば、クエストの難易度が高くなるほど、提供可能数の上限値がより少ない第1ゲーム媒体と対応する所定のオブジェクトを、第1条件を満たした対象ユーザに対してゲームのプレイ空間内で出現させる。これにより、ゲームの難易度に応じて、対象ユーザが取得可能な第1ゲーム媒体の希少性が高くなり、より高い難易度でゲームをプレイするように対象ユーザを動機づけることができる。
【0110】
[付記3]
本発明の目的の一つは、ゲームをプレイするために消費した価値の量に応じて、適切なゲーム媒体をユーザに付与することである。
上記の課題を解決するため、本発明の情報処理装置では、第2関連付け部は、対象ユーザが所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、ユーザへの提供可能数の上限値が設定されたゲーム媒体である第1ゲーム媒体を、対象ユーザに関連付け、第1条件が設定されたゲームが、第2価値を消費してプレイ可能である場合、第1関連付け部は、より多くの第2価値を消費してプレイしたゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、より少ない第2価値を消費して第1条件を満たした場合に比べて、上限値がより小さい第1ゲーム媒体と対応する所定のオブジェクトを関連付けるとよい。
上記の構成によれば、ゲームのプレイに必要な第2価値が多くなるほど、提供可能数の上限値がより少ない第1ゲーム媒体と対応する所定のオブジェクトを、第1条件を満たした対象ユーザに対して関連付ける。これにより、第2価値の消費量に応じて、対象ユーザが取得可能な第1ゲーム媒体の希少性が高くなり、より多くの第2価値を消費してゲームをプレイするように対象ユーザを動機づけることができる。
【0111】
[付記4]
本発明の目的の一つは、無料で第1ゲーム媒体となる無料ゲーム媒体が適切な確率にて得られるようにゲームをプレイできるようにすることである。
上記の課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、対象ユーザがゲームで第2条件を満たした場合に、対象ユーザに対して、ユーザへの提供可能数の上限値が設定されたゲーム媒体である第1ゲーム媒体を関連付ける第3関連付け部を備え、第1ゲーム媒体には、無料で第1ゲーム媒体となる無料ゲーム媒体と、有料で第1ゲーム媒体となる有料ゲーム媒体とが含まれ、第3関連付け部は、ゲームで第2条件を満たした対象ユーザに対して、無料ゲーム媒体を、ゲームに拘わらず一定の確率にて関連付けるとよい。
上記の構成によれば、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された第1ゲーム媒体のうち、無料で第1ゲーム媒体となる無料ゲーム媒体を、クエストに拘らず一定の確率にて取得することができる。これにより、例えば、対象ユーザは、無料ゲーム媒体を一定の確率で得られるという期待感を持ちながら、ゲームをプレイすることができる。
【0112】
[付記5]
本発明の目的の一つは、ゲームにおいて、提供数に制限がない第2ゲーム媒体をより取得し易くすることである。
上記の課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、対象ユーザがゲームで第2条件を満たした場合に、対象ユーザに対して、ユーザへの提供可能数の上限値が設定されていないゲーム媒体である第2ゲーム媒体を関連付ける第4関連付け部を備え、第4関連付け部は、ゲームで第2条件を満たした対象ユーザに対して、第2ゲーム媒体を、ゲームに応じた確率にて関連付けるとよい。
上記の構成によれば、ユーザへの提供可能数の上限値が設定されていない第2ゲーム媒体を、ゲーム(例えば、クエスト)に応じた確率にて取得することができる。これにより、例えば、第2ゲーム媒体の取得を望むユーザは、取得確率がより高いクエストをプレイすることで、第2ゲーム媒体をより取得し易くなる。
【0113】
[付記6]
本発明の目的の一つは、ユーザによる取引市場へのゲーム媒体の出品を、より容易にすることである。
上記の課題を解決するために、本発明の情報処理装置では、他ユーザとゲーム媒体を取引可能な取引市場において、ユーザは、ゲームにて関連付けられたゲーム媒体の出品を予約することが可能であり、出品が予約されていた出品予約ゲーム媒体が対象ユーザに関連付けられた場合に、対象ユーザに関連付けられた出品予約ゲーム媒体を取引市場に出品する処理を実行する出品部を有するとよい。
上記の構成によれば、対象ユーザが出品予約ゲーム媒体を取得した場合に、対象ユーザが特段の操作を行うことなく、自動的に、出品予約ゲーム媒体が取引市場に出品される。これにより、ユーザは、取引市場へのゲーム媒体の出品をより容易に行うことができる。
【0114】
[付記7]
本発明の目的の一つは、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトが有効に使用されることである。
上記の課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、所定のオブジェクトには使用可能期間が設定されており、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトの使用可能期間内の所定時点において所定のオブジェクトが未使用である場合に、対象ユーザに、使用可能期間の終了に関する情報を通知する第1通知部を備えるとよい。
上記の構成によれば、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトの使用可能期間の終了が近づいた際に、その事を対象ユーザに知らせて、対象ユーザに所定のオブジェクトの使用を促すことができる。これにより、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトが有効に使用されるようになる。
【0115】
[付記8]
本発明の目的の一つは、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトが、有効に使用されることである。
上記の課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、対象ユーザが所定のオブジェクトを消費することで対象ユーザに関連付けられるゲーム媒体が、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された第1ゲーム媒体である場合に、該第1ゲーム媒体の提供可能数が上限値に応じた値に到達した際に、対象ユーザに、総提供数に関する情報を通知する第2通知部を備えるとよい。
上記の構成によれば、所定のオブジェクトの消費によって取得可能な第1ゲーム媒体の総提供数がその提供可能数の上限値に近づいた場合に、所定のオブジェクトを所持している対象ユーザに知らせて、対象ユーザに所定のオブジェクトの使用を促すことができる。これにより、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトが有効に使用されるようになる。
【0116】
[付記9]
本発明の目的の一つは、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトが使用されない状況を是正することである。
上記の課題を解決するため、本発明の情報処理装置では、所定のオブジェクトには使用可能期間が設定されており、対象ユーザに関連付けされた所定のオブジェクトが使用可能期間内で使用されなかった場合に、対象ユーザと所定のオブジェクトとの関連付けを解除する解除部を備え、第1関連付け部は、関連付けの解除後、ゲーム内で第1条件を満たしたユーザに関連付けが可能な所定のオブジェクトの提供可能数を増やすとよい。
上記の構成によれば、対象ユーザに関連付けられたものの、使用可能期間内に使用されなかった所定のオブジェクトについては、対象ユーザとの関連付けが解除された上で、ゲーム内で第1条件を満たしたユーザに関連付けられる(付与される)。これにより、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトが使用されない状況を是正し、当該所定のオブジェクトが有効に使用されるようになる。
【0117】
[付記10]
本発明の目的の一つは、所定のオブジェクトを取得できる機会を増やし、ゲームの興趣性を向上させることである。
上記の課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、対象ユーザが所定のオブジェクトを使用した場合に、対象ユーザと所定のオブジェクトとの関連付けを解除する解除部を備え、第1関連付け部は、関連付けの解除後、ゲーム内で第1条件を満たしたユーザに関連付けが可能な所定のオブジェクトの提供可能数を増やすとよい。
上記の構成によれば、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトが対象ユーザによって消費された後、ゲーム内で第1条件を満たしたユーザには、その所定のオブジェクトが関連付けられる。つまり、一度消費された所定のオブジェクトは、第1条件を満たすことで再び取得可能となり、所定のオブジェクトを取得できる機会が増える。このように所定のオブジェクトを入手できる機会が増えることで、ゲームの興趣性が向上する。
【0118】
[付記11]
本発明の目的の一つは、対象ユーザに関連付けられるオブジェクトを、対象ユーザの意向を考慮して適切に決めることである。
上記の課題を解決するために、第1関連付け部は、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、複数種類のオブジェクトのうち、対象ユーザがオブジェクトと対応するゲーム媒体に対して設定した順位に応じて選定されるオブジェクトを、所定のオブジェクトとして関連付けるとよい。
上記の構成によれば、対象ユーザによって設定されたゲーム媒体の順位に応じて、対象ユーザに関連付けられるオブジェクトが決められる。これにより、第1条件を満たした対象ユーザの意向、特に、所定のオブジェクトを消費することで取得可能なゲーム媒体に対する要望を考慮して、対象ユーザに関連付けられるオブジェクトを適切に決めることができる。
【0119】
[付記12]
本発明の目的の一つは、対象ユーザが希望するゲーム媒体の提供状況を考慮して、対象ユーザに関連付けられるオブジェクトを適切に決めることである。
上記の課題を解決するために、本発明の情報処理装置において、所定のオブジェクトを第1価値と共に消費して関連付けられるゲーム媒体は、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された第1ゲーム媒体であり、第1関連付け部は、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、対象ユーザが提供可能数の残数値に応じて設定した順位に従って選定されたオブジェクトを関連付けるとよい。
上記の構成によれば、対象ユーザは、それぞれのオブジェクトと対応する第1ゲーム媒体に対する順位を、その提供可能数の残数値に応じて設定する。そして、対象ユーザにより設定された順位に基づいて、対象ユーザに関連付けられるオブジェクトが決められる。これにより、対象ユーザが希望するゲーム媒体の提供状況(具体的には、提供可能数の残数値)を考慮して、対象ユーザに関連付けられるオブジェクトを適切に決めることができる。例えば、残数値の少ないレアな第1ゲーム媒体を取得するためのオブジェクトを希望する場合、そのオブジェクトを優先的に手に入れることができる。
【0120】
[付記13]
本発明の目的の一つは、使用されない所定のオブジェクトに関連付けられている対象ユーザを適切にフォローすることである。
上記の課題を解決するために、本発明の情報処理装置において、所定のオブジェクトを第1価値と共に消費して関連付けられるゲーム媒体は、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された第1ゲーム媒体であり、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトと対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値が所定数以下になった場合、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトを、残数値が所定数以下となった第1ゲーム媒体とは異なる種類のゲーム媒体と対応するオブジェクトに置き換える置換部を備えるとよい。
上記の構成によれば、対象ユーザに所定のオブジェクトが関連付けられている状況において、そのオブジェクトにより取得可能なゲーム媒体の提供可能数の残数値が所定数以下になった場合には、上記のオブジェクトが他のオブジェクトに置き換えられる。これにより、対象ユーザは、使用されない所定のオブジェクトに代えて、他のオブジェクトを使用することができ、当該他のオブジェクトと対応するゲーム媒体をゲーム内で取得することができる。この結果、使用されない所定のオブジェクトに対応付けられた対象ユーザを、適切にフォローすることができる。
【0121】
[付記14]
本発明の目的の一つは、使用できなくなった所定のオブジェクトに関連付けられた対象ユーザに、そのオブジェクトの使用の機会を知らせることである。
上記の課題を解決するために、本発明の情報処理装置では、所定のオブジェクトを第1価値と共に消費して関連付けられるゲーム媒体は、ユーザへの提供可能数の上限値が設定された第1ゲーム媒体であり、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトと対応する第1ゲーム媒体の提供可能数の残数値が所定数以下になった後に、上限値が増加した場合に、該上限値の増加に関する情報を対象ユーザに報知する報知部を備えるとよい。
上記の構成によれば、対象ユーザに関連付けられた所定のオブジェクトの消費により入手可能なゲーム媒体について、その提供可能数の残数値が所定数以下になった後に、当該提供可能数の上限値が増えた場合に、その事を対象ユーザに通知する。これにより、対象ユーザは、関連付けられた所定のオブジェクトが使用できるようになったことを知り、そのオブジェクトを有効に使用することができるようになる。
【0122】
[付記15]
本発明の目的の一つは、予約した第1ゲーム媒体の取得をより容易にすることである。
上記の課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、提供可能数の残数値が所定数以下になった第1ゲーム媒体に対する関連付けの予約を対象ユーザから受け付ける受付部を備え、関連付けの予約がなされた関連付け予約ゲーム媒体が、上限値の増加によって再び提供可能となった場合に、第2関連付け部は、関連付け予約ゲーム媒体を対象ユーザに関連付けるとよい。
上記の構成によれば、関連付けの予約がなされた第1ゲーム媒体(関連付け予約ゲーム媒体)は、その提供可能数の残数値が所定数以下になった場合であっても、その後に提供可能数の上限値が増えることにより、再び取得可能となり得る。この場合、予約を行った対象ユーザは、特定の操作を行うことなく、自動的に、関連付け予約ゲーム媒体を取得することができる。これにより、対象ユーザは、一度取得できなくなった関連付け予約ゲーム媒体が再び取得可能となった場合に、当該ゲーム媒体をより簡単に取得することができる。
【0123】
[付記16]
本発明の目的の一つは、他のユーザと取引可能なゲーム媒体の提供状況をより簡単に管理するための情報処理方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の情報処理方法は、プロセッサが、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、所定のオブジェクトを関連付け、対象ユーザが所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、他のユーザと取引可能であって所定のオブジェクトと対応するゲーム媒体を、対象ユーザに関連付けることを特徴とする。
上記の情報処理方法によれば、他のユーザと取引可能なゲーム媒体の提供状況について、所定のオブジェクトの付与状況(厳密には、所定のオブジェクトの使用状況)を把握することにより、間接的に管理することができる。これにより、上記ゲーム媒体の付与状況をより簡単に管理することができる。
【0124】
[付記17]
本発明の目的の一つは、他のユーザと取引可能なゲーム媒体の提供状況をより簡単に管理するためのプログラムを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明のプログラムは、プロセッサに、ゲームにおいて第1条件を満たした対象ユーザに対して、所定のオブジェクトを関連付けさせ、対象ユーザが所定のオブジェクトを第1価値と共に消費した場合に、他のユーザと取引可能であって所定のオブジェクトと対応するゲーム媒体を、対象ユーザに関連付けさせることを特徴とする。
上記のプログラムがプロセッサにより実行されることにより、他のユーザと取引可能なゲーム媒体の提供状況の付与状況をより簡単に管理することができる。
【符号の説明】
【0125】
10 サーバ
12 ユーザ端末
14 BCネットワーク
16 通信ネットワーク
21 プロセッサ
22 メモリ
23 通信用インターフェース
24 ストレージ
25 バス
30 記憶部
31 第1関連付け部
32 第2関連付け部
33 出現部
34 第3関連付け部
35 第4関連付け部
36 出品部
37 第1通知部
38 第2通知部
39 解除部
40 置換部
41 報知部
42 受付部
S 情報処理システム