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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110142
(43)【公開日】2024-08-15
(54)【発明の名称】フィーダ、及びフィーダ装着装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20240807BHJP
【FI】
H05K13/02 Z
H05K13/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014540
(22)【出願日】2023-02-02
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100162237
【弁理士】
【氏名又は名称】深津 泰隆
(74)【代理人】
【識別番号】100191433
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 友希
(72)【発明者】
【氏名】藤田 佳宏
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353EE35
5E353GG02
5E353HH01
5E353HH12
5E353HH13
5E353HH26
5E353HH30
5E353HH32
5E353HH40
5E353JJ21
5E353LL04
5E353LL06
5E353QQ10
(57)【要約】
【課題】電力の供給を停止してから短い時間で供給を再開した場合にも、突入電流を制限できるフィーダ、及びフィーダ装着装置を提供すること。
【解決手段】本開示のフィーダ装着装置は、装着部にフィーダが装着されていない状態では第1レベルのセット信号を出力し、装着された状態では第2レベルのセット信号を出力する出力回路を備える。フィーダは、装着部に対する着脱を操作する操作部と、フィーダを装着部に装着した状態では出力回路に接続されセット信号を第1レベルから第2レベルにし、操作部の操作に応じてセット信号を第2レベルから第1レベルに切り替える切替回路と、電源線に接続され、電源線を流れる突入電流を制限する突入電流制限回路と、セット信号を入力し、セット信号が第2レベルから第1レベルに変更されたことに基づいて突入電流制限回路のコンデンサに蓄電された電荷を放電する放電回路と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィーダ装着装置に着脱可能に装着されるフィーダであって、
前記フィーダ装着装置は、
前記フィーダを着脱可能な装着部と、
前記装着部に前記フィーダが装着されていない状態では第1レベルのセット信号を出力し、前記装着部に前記フィーダが装着された状態では前記第1レベルとは異なる第2レベルの前記セット信号を出力する出力回路と、
を備え、
前記フィーダは、
前記装着部に対する着脱を操作する操作部と、
前記フィーダを前記装着部に装着した状態では前記出力回路に接続され前記セット信号を前記第1レベルから前記第2レベルにし、前記操作部の操作に応じて前記セット信号を前記第2レベルから前記第1レベルに切り替える切替回路と、
前記フィーダを前記装着部に装着した状態で前記フィーダ装着装置から電力を供給される電源線と、
前記電源線に接続され、前記電源線を流れる突入電流を制限する突入電流制限回路と、
前記セット信号を入力し、前記セット信号が前記第2レベルから前記第1レベルに変更されたことに基づいて前記突入電流制限回路のコンデンサに蓄電された電荷を放電する放電回路と、
を備える、フィーダ。
【請求項2】
前記装着部は、
前記フィーダを着脱可能なスロットを複数備え、
前記フィーダ装着装置は、
前記フィーダが装着されておらず前記セット信号が前記第1レベルである前記スロットについては電力の供給を停止し、前記フィーダが装着され前記セット信号が前記第2レベルである前記スロットについては前記スロットを介して前記フィーダに電力を供給する、請求項1に記載のフィーダ。
【請求項3】
前記フィーダは、
前記装着部に装着された際に前記フィーダをロックするロック機構を備え、
前記操作部は、
操作に応じて前記ロック機構のロックを解除する、請求項1又は請求項2に記載のフィーダ。
【請求項4】
前記突入電流制限回路は、
前記電源線に接続された抵抗素子と、
前記抵抗素子と並列に接続された第1半導体スイッチ素子と、
前記第1半導体スイッチ素子の駆動端子に接続されたRC回路と、
を有し、
前記コンデンサは、
前記RC回路のコンデンサである、請求項1又は請求項2に記載のフィーダ。
【請求項5】
前記放電回路は、
前記RC回路の前記コンデンサと並列に接続された第2半導体スイッチ素子を有し、前記第1レベルの前記セット信号を入力することに基づいて前記第2半導体スイッチ素子を導通させる、請求項4に記載のフィーダ。
【請求項6】
前記第1レベルは、
ハイレベルであり、
前記第2レベルは、
グランドレベルであり、
前記切替回路は、
前記セット信号が流れる信号線と、グランドとの間に接続されるスイッチを有し、前記操作部が操作されていない状態では前記信号線を前記グランドに接続し前記セット信号を前記第2レベルとし、前記操作部が操作されると前記信号線を前記グランドから切り離し前記セット信号を前記第1レベルにする、請求項1又は請求項2に記載のフィーダ。
【請求項7】
フィーダ装着装置に着脱可能に装着されるフィーダであって、
前記フィーダ装着装置は、
前記フィーダを着脱可能な装着部を備え、
前記フィーダは、
前記フィーダを前記装着部に装着した状態で前記フィーダ装着装置から電力を供給される電源線と、
前記電源線に接続され、前記電源線を流れる突入電流を制限する突入電流制限回路と、
前記電源線の電力値が所定閾値以下となったことに基づいてリセット信号を出力するリセット信号出力回路と、
前記リセット信号出力回路から前記リセット信号が入力されたことに基づいて前記突入電流制限回路のコンデンサに蓄電された電荷を放電する放電回路と、
を備える、フィーダ。
【請求項8】
フィーダを着脱可能に装着される装着部と、
前記装着部に前記フィーダが装着されていない状態では第1レベルのセット信号を出力し、前記装着部に前記フィーダが装着された状態では前記第1レベルとは異なる第2レベルの前記セット信号を出力する出力回路と、
前記フィーダを前記装着部に装着した状態で前記フィーダへ電力を供給する電源線と、
前記電源線に接続され、前記電源線を流れる突入電流を制限する突入電流制限回路と、
前記セット信号を入力し、前記セット信号が前記第2レベルから前記第1レベルに変更されたことに基づいて前記突入電流制限回路のコンデンサに蓄電された電荷を放電する放電回路と、
を備える、フィーダ装着装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品を供給するフィーダ、及びフィーダを装着可能なフィーダ装着装置の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、フィーダから供給された部品を基板に装着する部品装着装置について種々提案されている。下記特許文献1には、フィーダを取り付ける場合に、部品装着装置からフィーダに流れる突入電流を制限する突入電流制限回路について記載されている。フィーダを取り付けるフィーダベースに電力が供給された状態で、フィーダベースに新たなフィーダを取り付けると、突入電流が流れることにより、フィーダを接続するコネクタや、フィーダの駆動回路等に搭載された素子が損傷する虞がある。特許文献1の突入電流制限回路は、この突入電流を小さくして流れるように制限する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-9473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1の突入電流制限回路は、部品装着装置からフィーダに電力を供給する電源線に接続された抵抗と、その抵抗と並列に接続されるスイッチと、スイッチを励磁するリレーとを備えている。フィーダベースにフィーダを取り付けた際に発生した突入電流は、突入電流制限回路の抵抗により制限される。そして、突入電流が流れた後に遅れてリレーが励磁されスイッチを閉じることで、突入電流が発生した後の通常の値の電流がスイッチを介してフィーダ側へ流れる。
【0005】
ところで、フィーダにエラーが発生した場合など、フィーダに供給する電力を一時的に停止することで、フィーダに蓄えられた電荷等を放電してリセットすることができる。このようなリセット動作など、電力の供給の停止と供給の再開が短時間で切り替えられた場合、上記した突入電流制限回路では、リレーの復帰時間などによっては、再度発生した突入電流を適切に制限できない虞があった。
【0006】
本開示は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、電力の供給を停止してから短い時間で供給を再開した場合にも、突入電流を制限できるフィーダ、及びフィーダ装着装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書は、フィーダ装着装置に着脱可能に装着されるフィーダであって、前記フィーダ装着装置は、前記フィーダを着脱可能な装着部と、前記装着部に前記フィーダが装着されていない状態では第1レベルのセット信号を出力し、前記装着部に前記フィーダが装着された状態では前記第1レベルとは異なる第2レベルの前記セット信号を出力する出力回路と、を備え、前記フィーダは、前記装着部に対する着脱を操作する操作部と、前記フィーダを前記装着部に装着した状態では前記出力回路に接続され前記セット信号を前記第1レベルから前記第2レベルにし、前記操作部の操作に応じて前記セット信号を前記第2レベルから前記第1レベルに切り替える切替回路と、前記フィーダを前記装着部に装着した状態で前記フィーダ装着装置から電力を供給される電源線と、前記電源線に接続され、前記電源線を流れる突入電流を制限する突入電流制限回路と、前記セット信号を入力し、前
記セット信号が前記第2レベルから前記第1レベルに変更されたことに基づいて前記突入電流制限回路のコンデンサに蓄電された電荷を放電する放電回路と、を備える、フィーダを開示する。
【0008】
また、本明細書は、フィーダ装着装置に着脱可能に装着されるフィーダであって、前記フィーダ装着装置は、前記フィーダを着脱可能な装着部を備え、前記フィーダは、前記フィーダを前記装着部に装着した状態で前記フィーダ装着装置から電力を供給される電源線と、前記電源線に接続され、前記電源線を流れる突入電流を制限する突入電流制限回路と、前記電源線の電力値が所定閾値以下となったことに基づいてリセット信号を出力するリセット信号出力回路と、前記リセット信号出力回路から前記リセット信号が入力されたことに基づいて前記突入電流制限回路のコンデンサに蓄電された電荷を放電する放電回路と、を備える、フィーダを開示する。
【0009】
また、本明細書は、フィーダを着脱可能に装着される装着部と、前記装着部に前記フィーダが装着されていない状態では第1レベルのセット信号を出力し、前記装着部に前記フィーダが装着された状態では前記第1レベルとは異なる第2レベルの前記セット信号を出力する出力回路と、前記フィーダを前記装着部に装着した状態で前記フィーダへ電力を供給する電源線と、前記電源線に接続され、前記電源線を流れる突入電流を制限する突入電流制限回路と、前記セット信号を入力し、前記セット信号が前記第2レベルから前記第1レベルに変更されたことに基づいて前記突入電流制限回路のコンデンサに蓄電された電荷を放電する放電回路と、を備える、フィーダ装着装置を開示する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、フィーダの着脱が行われると、フィーダ装着装置とフィーダの接続、及び切断が短い時間で発生した場合、フィーダ装着装置からフィーダへの電力の供給の停止と再開が短い時間で発生する。これに対し、放電回路は、セット信号やリセット信号に基づいて突入電流制限回路のコンデンサを放電する。これにより、前回の接続時にコンデンサに蓄電された電荷等を放電することができる。その結果、短い時間で再度接続され突入電流が発生する前に、コンデンサが放電された初期状態に突入電流制限回路を戻すことができ、突入電流を適切に制限することができる。従って、電力の供給を停止してから短い時間で供給を再開した場合にも、突入電流を制限することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施例のテープフィーダを取り付けられた電子部品装着装置を示す斜視図。
図2】テープフィーダの平面図であって、Y軸方向におけるテープフィーダの先端部を示す図。
図3】電子部品供給装置の装着部を示す斜視図。
図4】装着部の断面を示す断面図。
図5】装着装置とテープフィーダの接続構成を示すブロック図。
図6】出力回路と切替回路の接続を示す回路図。
図7】放電回路と突入電流制限回路の接続を示す回路図。
図8】3つの状態のセット信号の波形を示す図。
図9】第2実施例の放電回路と突入電流制限回路の接続を示す回路図。
図10】第3実施例の放電回路と突入電流制限回路の接続を示す回路図。
図11】第4実施例の装着装置とテープフィーダの接続構成を示すブロック図。
図12】第5実施例の装着装置とテープフィーダの接続構成を示すブロック図。
図13】第6実施例の装着装置とテープフィーダの接続構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施例)
以下、本開示のフィーダを具体化した一実施例である第1実施例のテープフィーダを、図を参照しつつ詳しく説明する。まず、テープフィーダを取り付けられた電子部品装着装置について説明する。図1に、電子部品装着装置(以下、「装着装置」と略す場合がある)10を示す。図1は、装着装置10の外装部品の一部を取り除いた斜視図である。装着装置10は、1つのシステムベース12と、そのシステムベース12の上に互いに隣接されて並んで配列された2つの電子部品装着機(以下、「装着機」と略す場合がある)13とを備え、回路基板に電子部品を装着する作業を行う。尚、以下の説明において、装着機13の並ぶ方向をX軸方向と称し、X軸方向に直交し搬送される回路基板の平面に平行な方向をY軸方向と称し、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向と称して説明する。
【0013】
装着装置10の装着機13の各々は、主に、フレーム部15とそのフレーム部15に上架されたビーム部17とを有する装着機本体19と、回路基板をX軸方向に搬送するとともに設定された位置に固定する搬送装置21と、その搬送装置21によって固定された回路基板に電子部品を装着する装着ヘッド23とを備えている。また、装着機13の各々は、ビーム部17に配設され装着ヘッド23をX軸方向及びY軸方向に移動させる移動装置25と、フレーム部15の前方に配設され装着ヘッド23に電子部品を供給する電子部品供給装置(以下、「供給装置」と略す場合がある)27とを備えている。
【0014】
搬送装置21は、2つのコンベア装置21A,21Bを備えている。2つのコンベア装置21A,21Bは、互いに平行で、且つ、X軸方向に延びるように配置され、Y軸方向におけるフレーム部15の略中央部に配置されている。2つのコンベア装置21A,21Bの各々は、各コンベア装置21A,21Bに支持される回路基板をX軸方向に搬送する。コンベア装置21A,21Bの各々は、基板保持装置を有しており、基板保持装置により所定の位置において回路基板を固定的に保持する。また、装着ヘッド23は、搬送装置21によって保持された回路基板に対して電子部品を装着するものであり、電子部品を吸着する吸着ノズル31が着脱可能となっている。
【0015】
移動装置25は、装着ヘッド23をフレーム部15上の任意の位置に移動させるものであり、装着ヘッド23をX軸方向に移動させるためのX軸方向スライド機構(図示省略)と、装着ヘッド23をY軸方向に移動させるためのY軸方向スライド機構(図示省略)とを備えている。また、供給装置27は、ベースとしてのフレーム部15の前方側の端部に配設されており、フィーダ型の供給装置である。供給装置27は、複数のテープフィーダ33を有する。テープフィーダ33は、電子部品39(図2参照)をテーピング化したテープ化部品41(図2参照)をリール37に巻回させた状態で収容する。複数のテープフィーダ33の各々は、装着装置10に着脱可能となっており、装着装置10から供給された電力に基づいてテープ化部品41を送り出す。
【0016】
図2は、テープフィーダ33の平面図であって、Y軸方向におけるテープフィーダ33の先端部を示している。図2に示すように、テープ化部品41は、多数の収容凹部43及び送り穴44が等ピッチで形成されたキャリアテープ46と、収容凹部43に収容される電子部品39と、電子部品39が収容された収容凹部43を覆うトップカバーテープ45とを備えている。一方、テープフィーダ33は、図3及び図4に示すように、そのテープ化部品41が巻回されるリール37を保持するリール保持部47と、そのリール37から引き出されたテープ化部品41が上端面に延在させられるフィーダ本体48とを備えている。
【0017】
フィーダ本体48の内部には、図4に示すように、スプロケット49が内蔵されている。スプロケット49は、外周部分に形成された突起を、テープ化部品41のキャリアテー
プ46に形成された送り穴44に係合させる。スプロケット49は、テープフィーダ33が備えるモータ(図示省略)の駆動に基づいて回転し、キャリアテープ46にトップカバーテープ45が貼着された状態のテープ化部品41を送り出す。スプロケット49は、フィーダ本体48の上端面において、リール37から離間する方向にテープ化部品41を送り出す。図2に示すように、フィーダ本体48の上面の先端部分には、開口51Aが形成されたフレーム51が設けられている。テープ化部品41のトップカバーテープ45は、剥離装置(図示省略)によって先端側をテープフィーダ33側に引っ張られることで、送り出し方向(本実施例ではY軸方向)における上流側に開口51Aの一部が係合し、キャリアテープ46から剥ぎ取られる。電子部品39を収容する収容凹部43は、フレーム51の開口51Aにおいて、テープ化部品41の送り出しに応じて順次開放される。装着ヘッド23は、開口51Aにおける所定の供給位置P1で開放された収容凹部43から電子部品39を吸着する。
【0018】
また、図1に示すように、フレーム部15の前方側の端部には、装着部35が設けられている。図3及び図4に示すように、テープフィーダ33は、この装着部35に着脱可能とされている。装着部35は、スライド部61と、立設面部63とを備えている。スライド部61は、フレーム部15の上部に設けられている。立設面部63は、Y軸方向におけるスライド部61の搬送装置21側の端部に立設して設けられている。スライド部61には、Y軸方向に延びるように複数のスライド溝65が形成されている。テープフィーダ33のフィーダ本体48の下縁部には、レール67が取り付けられている。テープフィーダ33は、レール67をスライド溝65に嵌合させた状態で、スライド部61に対してスライドさせることが可能となっている。そして、レール67をスライド溝65に嵌合させた状態で立設面部63に接近させる方向にテープフィーダ33をスライドさせることで、Y軸方向におけるフィーダ本体48の先端部48Aは、立設面部63に取り付けられる。
【0019】
立設面部63には、複数のスロット69が設けられている。一方、フィーダ本体48の先端部48Aには、スロット69に接続するコネクタ71が設けられている。コネクタ71は、スロット69の位置に合わせて取り付けられ、テープフィーダ33を装着部35に装着した際にスロット69に接続される。また、先端部48Aには、例えば、コネクタ71を上下方向で挟む位置に1対の立設ピン73が設けられている。一方、立設面部63には、スロット69を上下方向で挟む位置に1対の嵌合穴75が形成されている。一対の立設ピン73の各々は、テープフィーダ33を装着部35に装着した際に、嵌合穴75に嵌合する。これにより、テープフィーダ33は、電子部品を供給可能な状態で装着部35によって保持される。スライド部61に形成された複数のスライド溝65の各々には、テープフィーダ33をそれぞれ嵌合させることが可能となっており、装着部35には、図1に示すように、複数のテープフィーダ33がX軸方向に並んだ状態で保持されるようになっている。
【0020】
また、図4に示すように、フィーダ本体48には、装着部35に対するテープフィーダ33をロック(位置決め)するためのロック機構81が設けられている。ロック機構81は、例えば、Z軸方向へ可動可能に設けられた突部82と、突部82を下方へ付勢するバネ83を有する。また、レール67には、突部82の位置に合わせて、Z軸方向に貫通する貫通穴85が形成されている。突部82は、バネ83によって下方へ付勢され、貫通穴85を通じてテープフィーダ33の下方へ突出可能となっている。また、装着部35のスライド部61には、テープフィーダ33を装着部35に装着した状態において、突部82を挿入可能な位置に挿入穴87が形成されている。挿入穴87は、例えば、スライド部61を下方へ凹設した穴である。挿入穴87は、テープフィーダ33を装着部35に装着した状態では、レール67の貫通穴85とZ軸方向で対向する位置に形成されている。ロック機構81は、突部82を下方へ突出させ挿入穴87に挿入することで、突部82と挿入穴87を係合させ、装着部35に対してテープフィーダ33を位置決めするロック状態と
なる。また、ロック機構81は、突部82を上方へ移動させ挿入穴87から抜くことで、装着部35に対してテープフィーダ33をスライド移動可能なロック解除状態となる。
【0021】
また、テープフィーダ33には、ロック機構81のロック状態及びロック解除状態を切り替えるハンドル89が設けられている。ハンドル89は、例えば、フィーダ本体48の上端部におけるリール37側の端部に設けられ、フィーダ本体48からリール37の上方へ突出している。ハンドル89は、フィーダ本体48に対して回転可能に保持されている。テープフィーダ33には、ハンドル89の回転に応じてロック機構81のロック状態を切り替える連動機構(リールやワイヤなど)が設けられている。また、テープフィーダ33には、ハンドル89の回転、即ち、ハンドル89に対する操作に応じて動作する切替回路98(図5参照)が設けられている。切替回路98の詳細については後述する。
【0022】
また、図1に示すように、装着機13は、パーツカメラ28を備えている。パーツカメラ28は、上を向いた状態でフレーム部15の搬送装置21と供給装置27との間に設けられており、装着ヘッド23の吸着ノズル31によって吸着保持された電子部品を撮像する。また、装着機13は、回路基板のマーク等を撮像するマークカメラ(図示略)を移動装置25に備えている。
【0023】
また、図5に示す装着機13の制御装置91は、例えば、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータを主体とする装置であり装着装置10を統括的に制御する。制御装置91は、上記した各装置(搬送装置21、移動装置25、供給装置27など)と接続され、各装置を制御可能となっている。制御装置91は、各装置を制御して、装着ヘッド23によってテープフィーダ33から供給された電子部品39を回路基板に装着する。この際に、制御装置91は、パーツカメラ28で撮像した画像データに基づいて吸着ノズル31で吸着保持した電子部品の保持位置を補正する。尚、図1に示すように、装着機13の上面であって、Y軸方向の前端部には、表示装置55が設けられている。表示装置55は、例えば、タッチパネルや操作スイッチを備え、ユーザから受け付けた操作入力に応じた信号を制御装置91に出力する。また、表示装置55は、制御装置91の制御に基づいて表示内容の変更を行う。
【0024】
次に、テープフィーダ33が備える突入電流制限回路96の接続構成について説明する。図5に示すように、装着装置10は、制御装置91の他に、電源装置92、出力回路93を備えている。また、装着部35に装着される各テープフィーダ33は、放電回路95、突入電流制限回路96、駆動回路97、切替回路98を備えている。電源装置92は、例えば、商用電源等の外部電源に接続され、装着装置10が備える各装置へ電力を供給する電源として機能する装置である。電源装置92は、制御装置91の制御に基づいて装着装置10の各装置へ電力を供給する。また、電源装置92は、制御装置91の制御に基づいてテープフィーダ33に対する電力の供給の開始と、供給の停止を制御される。尚、装着装置10は、装着装置10が備える各装置へ電力を供給する電源装置92とは別に、テープフィーダ33に電力を供給する電源装置を備えても良い。
【0025】
装着装置10とテープフィーダ33とは、スロット69及びコネクタ71を接続することで複数の線で接続される。この複数の線には、電源線101、制御線102、信号線103が含まれている。尚、図5は、3つの線のみを図示しており、グランドライン等の他の線の図示を省略している。電源装置92は、電源線101を介してテープフィーダ33の放電回路95及び突入電流制限回路96に接続される。制御装置91は、複数のスロット69の各々に接続されるテープフィーダ33への電力供給を、電源装置92を介して個別に制御する。
【0026】
突入電流制限回路96の出力側には、駆動回路97が接続されている。例えば、テープ
フィーダ33には、スプロケットを回転させるモータ、各種のセンサなど、駆動に電力を必要とする電気機器が設けられている。駆動回路97は、これらの電気機器へ電力を供給する装置である。駆動回路97は、例えば、モータを制御するアンプ回路を備え、制御線102を介して制御装置91と接続され、モータの回転位置を制御する制御信号を、制御線102を介して送受信する。あるいは、駆動回路97は、例えば、センサの信号を増幅する増幅回路を備え、制御線102を介してセンサの信号を送受信する。ここで、駆動回路97には、モータなどの電気機器へ安定的に電力を供給するためや、センサなどの電気機器の信号を増幅するために、例えば、数百μFなどの容量の大きいコンデンサが設けられている。このため、テープフィーダ33を装着部35に接続して電力の供給を開始したときに電源線101に突入電流が発生する虞がある。これに対し、電源線101に突入電流制限回路96を接続することで突入電流の制限を図っている。
【0027】
また、出力回路93は、信号線103を介して切替回路98と接続される。図6は、出力回路93と切替回路98の接続を示す回路図である。出力回路93は、電源抵抗R1を有し、電源抵抗R1を介して電源Vccと信号線103とが接続されている。電源Vccは、例えば、電源装置92から24Vの電力を供給される。出力回路93は、電源抵抗R1と信号線103の接続点(電源抵抗R1の低電位側の端子)からセット信号SETを出力する。出力回路93は、セット信号SETを制御装置91に出力する。
【0028】
切替回路98は、スイッチ105を有する。スイッチ105は、例えば、リレー等を用いたメカニカルスイッチであり、信号線103とグランドとの間に接続されている。スイッチ105は、テープフィーダ33のハンドル89と連結されており、ハンドル89の操作に応じてオン・オフされる。スイッチ105は、ハンドル89を操作されていないロック状態では、オン状態となる。スイッチ105がオン状態では、信号線103は、スイッチ105を介してグランドに接続される。セット信号SETはローレベルとなる。また、スイッチ105は、ロック機構81を解除する方向にハンドル89を回転させロック解除状態になると、オフ状態となる。スイッチ105がオフ状態では、信号線103は、グランドと切断される。セット信号SETは、ハイレベル(例えば、24V)となる。
【0029】
出力回路93は、複数のスロット69の各々に対応して、即ち、装着部35に装着される複数のテープフィーダ33の各々に対応して設けられている。出力回路93は、対応するスロット69にテープフィーダ33が接続されていない、即ち、切替回路98が接続されていない状態では、ハイレベルのセット信号SETを制御装置91へ出力する。ハンドル89は、テープフィーダ33が装着部35に装着されスロット69にテープフィーダ33が接続され且つ、操作されていない状態では、ロック状態となる。スイッチ105は、オン状態となり、セット信号SETをローレベルとする。従って、出力回路93は、対応するスロット69にテープフィーダ33が装着されていない状態ではハイレベル(本開示の第1レベルの一例)のセット信号SETを制御装置91に出力し、テープフィーダ33が装着された状態ではローレベル(本開示の第2レベルの一例)のセット信号SETを制御装置91に出力する。
【0030】
尚、本開示の第1レベルは、ハイレベルに限らず、第2レベルをハイレベルとし、第1レベルをローレベルとしても良い。例えば、出力回路93にメカニカルスイッチを設け、テープフィーダ33が接続されるまではオフさせ、テープフィーダ33が接続されるとオンするようにしても良い。そして、スイッチ105を、ハンドル89が操作されない状態ではオフ状態、ハンドル89が操作されるとオン状態としても良い。
【0031】
切替回路98は、セット信号SETを放電回路95に出力する。図7は、放電回路95と、突入電流制限回路96の回路図を示している。図7に示すように、放電回路95は、2つの抵抗R2,R3と、2つのトランジスタM1,M2を備えている。抵抗R2,R3
は、電源Vccに接続される電源線101と、グランドとの間に直列に接続されている。トランジスタM1は、例えば、NMOSトランジスタである。トランジスタM1のドレイン端子は抵抗R3のグランド側に接続され、ソース端子はグランドに接続されている。トランジスタM1のゲート端子には、切替回路98からセット信号SETが入力される。また、トランジスタM2は、例えば、PMOSトランジスタである。トランジスタM2のゲート端子は、抵抗R2,R3の接続点に接続され、抵抗R2,R3で分圧された電圧が入力される。
【0032】
また、突入電流制限回路96は、突入抵抗R4と、トランジスタM3と、2つの抵抗R5,R6と、コンデンサC1とを備えている。突入抵抗R4は、電源線101に直列に接続され、突入電流を制限する抵抗素子である。突入抵抗R4の出力側(図7の右側)には、駆動回路97が接続される。トランジスタM3は、例えば、PMOSトランジスタであり、突入抵抗R4と並列に接続されている。トランジスタM3のソース端子は、突入抵抗R4の入力側に接続され、トランジスタM3のドレイン端子は突入抵抗R4の出力側に接続されている。
【0033】
抵抗R5,R6は、電源線101とグランドとの間に直列に接続されている。トランジスタM3のゲート端子は、抵抗R5,R6の接続点に接続され、抵抗R2,R3で分圧された電圧が入力される。コンデンサC1の一端は電源線101に接続され、他端は抵抗R5,R6の接続点に接続されている。抵抗R5,R6とコンデンサC1とはRC回路を構成することで、トランジスタM3のソースから見たゲート電圧の低下を時定数に応じて遅らせる。
【0034】
また、トランジスタM2のソース端子は、電源線101に接続され、ドレイン端子は、抵抗R5,R6の接続点に接続されている。このため、コンデンサC1は、トランジスタM2がオンすることで両端を端絡され、蓄電した電荷を放電させる。
【0035】
次に、テープフィーダ33の装着時、及びハンドル89の操作時におけるセット信号SETの信号レベルと、各回路の動作について説明する。図8は、各状態におけるセット信号SETの波形を示している。図8の左の図は、テープフィーダ33の装着時における制御装置91が入力するセット信号SETを示している。真ん中の図は、テープフィーダ33の装着時に放電回路95が入力するセット信号SETを示している。右の図は、装着後にハンドル89を操作した場合に、制御装置91及び放電回路95が入力するセット信号SETを示している。
【0036】
まず、テープフィーダ33を装着部35に装着していない状態では、電源線101がコネクタ71において解放されており、図8の左図に示すように、制御装置91は、出力回路93からハイレベルのセット信号SETを入力する。制御装置91は、電源装置92を制御し、テープフィーダ33が装着されておらずセット信号SETがハイレベルであるスロット69については電力の供給を停止する。これにより、不要な電力の消費を抑制できる。尚、制御装置91は、テープフィーダ33が装着されていない状態でも各スロット69の電源線101に電圧を印加するように電源装置92を制御しても良い。
【0037】
次に、テープフィーダ33が装着部35に装着される際、テープフィーダ33は、スライド溝65に沿ってスロット69側へスライドされる。ハンドル89は、例えば、ロック機構81の突部82がスライド溝65の上面に押されることで上方へ変位し、解除側に回動したロック解除状態となる。切替回路98のスイッチ105は、オフ状態となる。突部82が挿入穴87の位置、即ち、テープフィーダ33が正しい装着位置までスライドすると、突部82が挿入穴87に挿入されることで、ハンドル89は、ロック側へ回動する。スイッチ105は、オン状態となる。このため、スロット69の信号線103と、テープ
フィーダ33の信号線103とが接続される装着途中(瞬間)は、スイッチ105はオフ状態となる。
【0038】
図8の左図に示すように、制御装置91が入力するセット信号SETは、テープフィーダ33が装着される途中(瞬間)は、ロック機構81がロック解除状態(スイッチ105がオフ状態)となることで、ハイレベルとなる。そして、ロック状態となりスイッチ105を介して信号線103がグランドに接続されると、セット信号SETは、ローレベルとなる。制御装置91は、テープフィーダ33が装着されセット信号SETがローレベルとなったスロット69については、スロット69を介してテープフィーダ33に電力の供給を開始する。
【0039】
一方、図8の真ん中の図に示すように、放電回路95が入力するセット信号SETは、装着前は信号線103が接続されておらず、ローレベルとなる。また、装着途中にハンドル89がロック解除状態でスイッチ105がオフ状態のまま信号線103を接続された瞬間だけ、放電回路95のセット信号SETは、ハイレベルとなる。その後、ハンドル89がロック側に回動し、スイッチ105がオン状態となることで、セット信号SETは、再度、ローレベルなる。放電回路95は、トランジスタM1のゲート端子にローレベルのセット信号SETを入力してオフする。その結果、トランジスタM2もオフする。
【0040】
電源装置92からテープフィーダ33へ電力の供給が開始されると、テープフィーダ33側のコンデンサの容量等に応じて突入電流が電源線101に発生する。突入電流が発生することで、コネクタ71、駆動回路97の素子等の故障等を招く虞がある。そこで、突入電流制限回路96は、この突入電流を小さくして駆動回路97へ流れるように制限する。電力を供給される前は、コンデンサC1は、放電されている。このため、電力の供給を開始した直後は、コンデンサC1の両端が0VであるためトランジスタM3のゲート電圧は、電源Vccと同一となる。トランジスタM3がオフすることで、突入電流は、突入抵抗R4に印加され、小さく制限される。この状態では、駆動回路97等のコンデンサは、突入抵抗R4を介して電流を制限された状態で充電される。その後、トランジスタM3のソースから見たゲート電圧は、抵抗R5,R6、コンデンサC1のRC回路の時定数に応じてゆっくりと低下する。トランジスタM3のソース・ドレイン間のオン抵抗が徐々に低下する。最終的にトランジスタM3のゲート端子には、抵抗R5,R6で分圧された電圧が印加され、トランジスタM3がオンする。トランジスタM3がオンすることで、トランジスタM3を介して駆動回路97に電力が供給される。これにより、突入電流を制限して電力の供給を開始でき、素子の損傷等を抑制できる。
【0041】
ここで、テープフィーダ33に何らかのエラーが発生した場合など、テープフィーダ33に供給する電力を一時的に停止することで、テープフィーダ33の駆動回路97のコンデンサ等に蓄えられた電荷を放電してリセットすることができる。あるいは、テープフィーダ33のモータの回転位置を初期化し、スプロケット49の回転位置を初期位置にするなどの初期化動作を実行できる。制御装置91は、上記したように、複数のスロット69の各々について、セット信号SETがハイレベルであれば電力の供給を停止し、ローレベルであれば電力を供給する。そして、このセット信号SETは、テープフィーダ33のハンドル89を操作することでごく短い時間(例えば、100msec)で電力の供給の停止と供給の再開を切り替えることができる。
【0042】
しかしながら、このような短時間の電力の切断を実行すると、突入電流制限回路96が適切に機能しない虞がある。これは、電力が停止された場合、トランジスタM3のゲート電圧は、抵抗R5,R6とコンデンサC1のRC回路の時定数に応じて上昇し、それに応じてコンデンサC1の電荷が放電されるため、短時間で電力供給を再開すると、コンデンサC1に電荷が残ってしまう虞があるためである。その結果、トランジスタM3が完全に
オフしない、あるいは直ぐにオンしてしまうことで、突入電流を制限できない。尚、テープフィーダ33の駆動回路97のコンデンサは、モータ等の負荷が接続されていることで、この短時間の切断においても電荷を放電される。従って、再度の電力供給時に、突入電流が発生することとなる。
【0043】
そこで、本実施例のテープフィーダ33では、セット信号SETに連動して駆動する放電回路95を備えることでコンデンサC1の電荷を放電する。詳述すると、図8の右図に示すように、テープフィーダ33を装着した状態でハンドル89を操作しロック解除状態にすると、スイッチ105がオフしている時間だけ、制御装置91及び放電回路95の両方が入力するセット信号SETは、ハイレベルとなる。放電回路95のトランジスタM1は、ハイレベルのセット信号SETをゲート端子に入力することでオンする。トランジスタM2は、抵抗R2,R3で分圧された電圧をゲート端子に入力することでオンする。これにより、コンデンサC1は、トランジスタM2によって両端を端絡された状態となり、蓄電した電荷を放電する。その結果、ハンドル89の操作にともなう短い時間で突入電流制限回路96をリセットすることができる。突入電流制限回路96は、コンデンサC1の両端を0Vにされることで、ハンドル89を戻した後、電源線101を介して電力を供給された場合に、上記した装着時と同様に、トランジスタM3をオフして突入電流を適切に制限できる。
【0044】
ここで、上記したように、制御装置91は、テープフィーダ33が装着されておらずセット信号SETがハイレベルであるスロット69については電力の供給を停止し、テープフィーダ33が装着されセット信号SETがローレベルであるスロット69についてはテープフィーダ33に電力を供給する。これにより、セット信号SETに応じて、各スロット69の電力の供給の開始と、供給の停止をテープフィーダ33の装着に応じて切り替えることができる。そして、このセット信号SETを流用して放電回路95を適切なタイミングで駆動させ、突入電流制限回路96のコンデンサC1を放電させることができる。
【0045】
また、テープフィーダ33は、装着部35に装着された際にテープフィーダ33をロックするロック機構81を備えている。ハンドル89は、操作に応じてロック機構81のロックを解除する。これにより、ロック機構81の解除に用いるハンドル89を、スイッチ105のオン・オフ、即ち、セット信号SETのオン・オフを指示する操作部として用いることができる。
【0046】
また、突入電流制限回路96は、電源線101に接続された突入抵抗R4と、突入抵抗R4と並列に接続されたトランジスタM3と、トランジスタM3のゲート端子(本開示の駆動端子の一例)に接続されたRC回路を有する。放電回路95は、このRC回路のコンデンサC1の電荷を放電する。このような構成では、トランジスタM3のゲート端子にコンデンサC1を接続することで、トランジスタM3をゆっくりとオンさせ、突入電流を制限できる。そして、放電回路95によってコンデンサC1を放電することで、RC回路をリセットすることができる。
【0047】
また、放電回路95は、RC回路のコンデンサC1と並列に接続されたトランジスタM2を有し、ハイレベルのセット信号SETをトランジスタM1に入力することに基づいてトランジスタM2を導通させる。これにより、トランジスタM2を導通させコンデンサC1の両端を短絡させることで、蓄電した電荷を適切に放電できる。
【0048】
また、切替回路98は、セット信号SETが流れる信号線103と、グランドとの間に接続されるスイッチ105を有し、ハンドル89が操作されていない状態では信号線103をグランドに接続しセット信号SETをローレベルとする。また、切替回路98は、ハンドルが操作されると信号線103をグランドから切り離しセット信号SETをハイレベ
ルにする。これにより、テープフィーダ33の着脱に応じてセット信号SETのレベルを変更し、放電回路95によって突入電流制限回路96のコンデンサC1の電荷を放電できる。
【0049】
因みに、上記第1実施例において、装着装置10は、フィーダ装着装置の一例である。テープフィーダ33は、フィーダの一例である。ハンドル89は、操作部の一例である。突入抵抗R4は、抵抗素子の一例である。トランジスタM3は、第1半導体スイッチ素子の一例である。トランジスタM2は、第2半導体スイッチ素子の一例である。
【0050】
以上、上記第1実施例によれば以下の効果を奏する。
第1実施例の一態様のテープフィーダ33には、電源線101を流れる突入電流を制限する突入電流制限回路96を備えている。テープフィーダ33の放電回路95は、ハンドル89を操作されセット信号SETがローレベルからハイレベルに変更されたことに基づいて突入電流制限回路96のコンデンサC1に蓄電された電荷を放電する。これにより、ハンドル89が操作され短い時間で再度接続され突入電流が発生する前に、突入電流制限回路96を、コンデンサC1が放電された初期状態に戻すことができ、突入電流を適切に制限できる。従って、電力の供給を停止してから短い時間で供給を再開した場合にも、突入電流を制限することが可能となる。また、このような突入電流制限回路96と放電回路95をテープフィーダ33に設けることで、既に設置済み(販売済み)の装着装置10に、テープフィーダ33を接続した場合にも、テープフィーダ33側で突入電流を適切に制限できる。即ち、設置済みの装着装置10においても突入電流の制限を適切に図ることができる。
【0051】
(第2実施例)
次に、本開示の第2実施例について説明する。上記第1実施例の各部材の構造や回路構成は、一例であり、適宜変更可能である。例えば、図9は、第2実施例の放電回路95Aと突入電流制限回路96Aの接続を示す回路図を示している。尚、以下の各実施例の説明では、上記した第1実施例と同様の構成については同一符号を付し、その説明を適宜省略する。上記した第1実施例では、突入電流制限回路96の突入抵抗R4を電源Vccの電源線101に接続した。これに対し、第2実施例の突入電流制限回路96Aは、突入抵抗R4をグランドライン107に接続する点で、第1実施例と異なっている。
【0052】
図9に示すように、突入電流制限回路96AのトランジスタM4は、例えば、NMOSトランジスタであり、ドレイン端子が突入抵抗R4の入力側に、ソース端子が突入抵抗R4の出力側に接続されている。また、放電回路95Aは、トランジスタM5は、NMOSトランジスタであり、ドレイン端子がトランジスタM4のゲート端子に、ソース端子がグランドライン107に接続され、コンデンサC1と並列に接続されている。そして、トランジスタM5のゲート端子には、切替回路98(図6参照)のセット信号SETが入力される。
【0053】
このような構成の第2実施例の放電回路95A及び突入電流制限回路96Aであっても第1実施例の放電回路95及び突入電流制限回路96と同様に動作する。具体的には、トランジスタM4のゲート端子に、抵抗R5,R6とコンデンサC1のRC回路を接続することで、突入抵抗R4で突入電流を抑制しつつ、トランジスタM4をゆっくりとオンさせることができる。また、コンデンサC1に蓄電された電荷を、セット信号SETがハイレベルになることに応じてトランジスタM5をオンさせ、放電することができる。
【0054】
(第3実施例)
次に、本開示の第3実施例について説明する。上記第1実施例では、放電回路95及び突入電流制限回路96の半導体スイッチ素子(本開示の第1半導体スイッチ素子及び第2
半導体スイッチ素子を含む)としてMOSトランジスタを用いたが、これに限らない。例えば、図10に示す第3実施例の放電回路95Bのように、第1実施例のトランジスタM1,M2に替えて、バイポーラトランジスタであるトランジスタM6,M7を用いても良い。
【0055】
トランジスタM6は、例えば、NPN型のバイポーラトランジスタであり、コレクタ端子が抵抗R2を介して電源線101に接続され、エミッタ端子がグランドに接続されている。また、トランジスタM6のベース端子は、抵抗R7,R8を介してグランドに接続されている。また、抵抗R7,R8の接続点には、切替回路98のセット信号SETが入力される。また、トランジスタM7は、例えば、PNP型のバイポーラトランジスタであり、エミッタ端子が電源線101に接続され、コレクタ端子がトランジスタM3のゲート端子に接続されている。トランジスタM7のベース端子は、トランジスタM6のコレクタ端子と抵抗R2の接続点に、抵抗R9を介して接続されている。
【0056】
このような構成の第3実施例の放電回路95Bであっても第1実施例の放電回路95と同様に動作する。具体的には、突入電流の制限によってコンデンサC1に電荷が蓄積された後、セット信号SETがハイレベルになると、トランジスタM6のベース・エミッタ間に、抵抗R7,R8で分圧された電圧が、ベースを正電圧、エミッタを負電圧とする順方向の電圧として印加され、トランジスタM6がオンする。トランジスタM6は、ベース電流の大きさに応じてコレクタ電流が流れる。
【0057】
トランジスタM6がオンすることで、トランジスタM7のベース端子には、抵抗R2,R9に応じた電圧が、エミッタ電圧を正電圧、ベース電圧を負電圧とする順方向の電圧として印加され、トランジスタM7がオンする。これにより、コンデンサC1の両端がトランジスタM7によって端絡され、コンデンサC1を放電することができる。尚、第3実施例のバイポーラトランジスタを用いた放電回路95Bを、図9に示すような突入抵抗R4をグランド側に接続する構成に適用しても良い。また、突入電流制限回路96のトランジスタM3を、バイポーラトランジスタ(PNP型のバイポーラトランジスタなど)に変更しても良い。
【0058】
(第4実施例)
次に、本開示の第4実施例について説明する。上記第1実施例では、放電回路95を駆動する信号として、ハンドル89の操作に応じて変動するセット信号SETを用いたが、他の信号を用いても良い。図11に示すように、電源線101に接続されたボルテージディテクタ110を用いて放電回路95を駆動しても良い。ボルテージディテクタ110は、リセットIC、電源監視ICとも言われるものであり、例えば、監視対象の電圧(本実施例では電源線101の電圧)が、所定の閾値以下となった場合に、閾値以下となったことを示すリセット信号RESETを放電回路95に出力する。ボルテージディテクタ110は、例えば、装着装置10の電源装置92と接続される電源線101の電圧が所定の閾値より大きい場合、ローレベルのリセット信号RESETを放電回路95に出力し、電源線101の電圧が所定の閾値以下となるとハイレベルのリセット信号RESETを放電回路95に出力する。放電回路95は、このリセット信号RESETを、例えば、第1実施例と同様に、放電回路95のトランジスタM1のゲート端子(図7参照)に入力する。これにより、ハンドル89の操作に応じて短い時間で電力の供給の停止と再開が実行された場合など、ボルテージディテクタ110は、電源線101の電圧の低下を検出し、ハイレベルのリセット信号RESETを放電回路95に出力する。リセット信号RESETで放電回路95を駆動して突入電流制限回路96のコンデンサC1を放電できる。
【0059】
尚、本開示のリセット信号出力回路が監視する電源線の電力は、電圧値に限らず、電流値でも良い。従って、電源線101の電流値の低下に応じてリセット信号RESETを出
力するリセット信号出力回路(電流計や比較回路など)を、ボルテージディテクタ110に替えて用いても良い。また、第4実施例においても、リセット信号RESETのハイレベルとローレベルの関係を逆にしても良く、放電回路95に替えて第2実施例の放電回路95A(図9参照)や第3実施例の放電回路95B(図10参照)を用いても良い。
【0060】
因みに、上記第4実施例において、ボルテージディテクタ110は、リセット信号出力回路の一例である。
【0061】
以上、上記第4実施例によれば以下の効果を奏する。
第4実施例の一態様のテープフィーダ33のボルテージディテクタ110は、電源線101の電圧値が所定の閾値以下となったことに基づいてリセット信号RESETを出力するボルテージディテクタ110を備える。放電回路95は、ボルテージディテクタ110からハイレベルのリセット信号RESETが入力されたことに基づいて突入電流制限回路96のコンデンサC1に蓄電された電荷を放電する。これにより、電源線101の電圧の低下に応じて、突入電流制限回路96のコンデンサC1を放電できる。
【0062】
(第5実施例)
次に、本開示の第5実施例について説明する。上記した第4実施例では、ボルテージディテクタ110の出力信号をリセット信号RESETとして放電回路95に出力したが、これに限らない。図12は、第5実施例の装着装置10とテープフィーダ33の接続構成を示している。図12に示すように、ボルテージディテクタ110の出力信号SIを、テープフィーダ33のCPU111に出力し、CPU111が出力信号SIを判断しても良い。CPU111としては、テープフィーダ33を制御する制御部のCPUを用いることができる。あるいは、出力信号SIを判断するCPUを、制御部のCPUとは別に設けても良い。
【0063】
出力信号SIの信号レベルは、上記したように、例えば、電源線101の電圧値が所定の閾値より大きい状態と、所定の閾値以下となる状態では異なる。このため、CPU111は、出力信号SIの信号レベルを監視し、リセット信号RESETを放電回路95に出力しても良い。例えば、ボルテージディテクタ110は、電源線101の電圧値が所定の閾値より大きい場合は、ローレベルの出力信号SIを出力し、所定の閾値以下になるとハイレベルの出力信号SIを出力する。CPU111は、ローレベルの出力信号SIが入力されている状態ではローレベルのリセット信号RESETを放電回路95に出力し、ハイレベルの出力信号SIが入力されるとハイレベルのリセット信号RESETを放電回路95に出力する。このような構成であっても、上記第4実施例と同様に、短い時間の電力の切断に応じて突入電流制限回路96のコンデンサC1を放電できる。
【0064】
因みに、上記第5実施例において、ボルテージディテクタ110、CPU111は、リセット信号出力回路の一例である。
【0065】
また、上記した第4実施例及び第5実施例では、ハンドル89の操作に起因した電源断に応じてボルテージディテクタ110やCPU111が放電回路95を駆動したが、これに限らない。例えば、テープフィーダ33は、電力の供給を停止された後、再開されることで、モータの回転位置を初期化し、スプロケット49の回転位置を初期位置にするなどの初期化動作を実行する。テープフィーダ33から供給する電子部品の吸着を装着ヘッド23が失敗するエラーが発生した際、上記した初期化動作を実行することでエラーが改善される場合がある。このため、例えば、制御装置91は、電子部品の吸着エラーが発生した場合に、吸着ミスが発生したテープフィーダ33に供給する電力を短い時間だけ停止するリセット処理を実行しても良い。そして、このようなリセット処理において、第4実施例の構成(図11)や第5実施例の構成(図12)を用いてボルテージディテクタ110
やCPU111でコンデンサC1を放電しても良い。即ち、本開示の技術によれば、操作部に起因した電源断以外の電源断についても、コンデンサC1の放電を電力の低下に基づいて実行することができる。
【0066】
(第6実施例)
次に、本開示の第6実施例について説明する。上記した第1実施例では、突入電流制限回路96や放電回路95をテープフィーダ33に設けたが、装着装置10側に設けても良い。図13は、第6実施例の装着装置10とテープフィーダ33の接続構成を示している。図13に示すように、装着装置10は、テープフィーダ33に接続される放電回路95及び突入電流制限回路96を備える。放電回路95には、例えば、出力回路93からセット信号SETが入力される。尚、テープフィーダ33の切替回路98からセット信号SETを装着装置10側に戻して突入電流制限回路96に入力しても良い。同様に、上記第1から第3実施例において、装着装置10側の出力回路93のセット信号SETを、テープフィーダ33の放電回路95に入力しても良い。
【0067】
装着装置10は、例えば、放電回路95、突入電流制限回路96、及び出力回路93の組み合わせを、スロット69ごと(接続するテープフィーダ33ごと)に備えている。このような第6実施例の構成であっても、セット信号SETの変化に応じて突入電流制限回路96のコンデンサC1を放電できる。また、突入電流制限回路96を備えていないテープフィーダ33に対しても突入電流の制限を適切に実行できる。また、第6実施例において、放電回路95の駆動に、ハンドル89の操作に応じたセット信号SETを用いなくともよい。例えば、制御装置91は、上記した初期化動作を実行し、電源を一時的に切断するのに合わせて、セット信号SETを一時的にハイレベルにしても良い。これにより、テープフィーダ33の初期化動作に応じて電力の切断を実行する際に、コンデンサC1を放電できる。
【0068】
尚、本開示は、上記各実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。
例えば、上記各実施例では、本開示のフィーダとして、テープ化部品41を用いるテープフィーダ33を採用したが、これに限らない。本開示のフィーダは、テープフィーダ以外に、バルクフィーダ、スティックフィーダ、ボールフィーダ等でも良い。
また、本開示のフィーダとして、人が手作業で着脱するフィーダを採用したが、これに限らない。本開示のフィーダとしては、搬送装置やロボットが自動で交換するフィーダでも良い。このような自動交換用のフィーダにおいても、着脱を行う操作部を設けた場合に、操作部の操作に応じて突入電流制限回路96のコンデンサC1を放電する放電回路95や切替回路98、あるいは第4実施例のボルテージディテクタ110、第5実施例のCPU111等を設けても良い。
また、上記各実施例では、本開示のフィーダ装着装置として、装着装置10を採用したが、これに限らない。本開示のフィーダ装着装置としては、例えば、複数のテープフィーダ33をまとめて装着して搬送、交換を行なう一括交換台車を採用しても良い。あるいは、本開示のフィーダ装着装置としては、テープフィーダ33を装着してテープフィーダ33の動作試験を行なう治具(測定装置)でも良い。従って、本開示のフィーダ装着装置としては、フィーダを装着して電力の供給を行なう際に突入電流の発生する虞がある様々な装置を採用できる。
【0069】
また、上記各実施例では、本開示の操作部として、ユーザが手で握るハンドル89を採用したが、これに限らない。本開示の操作部は、押しボタン、ダイヤルなどでも良い。また、操作部は、ハードウェアによる構成に限らず、ソフトウェア処理によって着脱を操作する装置でも良い。
また、切替回路98は、ハンドル89の操作に応じてメカニカルスイッチをオン・オフ
する構成に限らず、例えば、トランジスタなどの半導体スイッチを、信号線103とグランドの間に接続し、ハンドル89の操作に応じてオン・オフする構成でも良い。
また、テープフィーダ33は、ロック機構81を備えなくとも良い。
また、ハンドル89を、ロック機構81と連動させずロック機構81を動作させる操作部として機能させずに、スイッチ105をオン・オフする操作部としてだけ機能させても良い。
【0070】
また、本開示の短い時間の電力の切断に応じて突入電流制限回路96をリセットする放電回路95や出力回路93等を、フィーダ以外に適用しても良い。例えば、放電回路95や突入電流制限回路96を、装着部35に装着するテープフィーダ33以外の装置(はんだを貯留し電子部品に塗布するディップユニットなど)に設けても良い。また、装着部35に限らず、例えば、装着ヘッド23を移動装置25に対して着脱可能に設ける場合に、着脱に応じて短い時間の電力の切断が発生すると、フィーダと同様に、突入電流制限回路が正常に動作しない可能性がある。このように、電力の供給を行うコネクタ等を着脱する各部位において、本開示の突入電流制限回路96、放電回路95、出力回路93等を適用しても良い。
【0071】
尚、本開示の内容は、請求項に記載の従属関係に限定されない。例えば、請求項4において「請求項1又は請求項2に記載のフィーダ」を「請求項1から請求項3、又は請求項7の何れか1項に記載のフィーダ」に変更した技術思想についても、本明細書は開示している。例えば、請求項6において「請求項1又は請求項2に記載のフィーダ」を「請求項1から請求項5、又は請求項7の何れか1項に記載のフィーダ」に変更した技術思想についても、本明細書は開示している。
【符号の説明】
【0072】
10 装着装置(フィーダ装着装置)、33 テープフィーダ(フィーダ)、35 装着部、69 スロット、93 出力回路、81 ロック機構、89 ハンドル(操作部)、95 放電回路、96 突入電流制限回路、98 切替回路、101 電源線、103
信号線、105 スイッチ、110 ボルテージディテクタ(リセット信号出力回路)、111 CPU(リセット信号出力回路)、R4 突入抵抗(抵抗素子)、M2 トランジスタ(第2半導体スイッチ素子)、M3 トランジスタ(第1半導体スイッチ素子)。
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