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  • 特開-寝具及び寝具の洗浄方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110181
(43)【公開日】2024-08-15
(54)【発明の名称】寝具及び寝具の洗浄方法
(51)【国際特許分類】
   A47G 9/02 20060101AFI20240807BHJP
   D06F 35/00 20060101ALI20240807BHJP
【FI】
A47G9/02 F
D06F35/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014601
(22)【出願日】2023-02-02
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140486
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100137947
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 貴文
(72)【発明者】
【氏名】臼田太郎
【テーマコード(参考)】
3B102
3B168
【Fターム(参考)】
3B102AA01
3B102BA12
3B168AD02
3B168AE01
3B168AE02
3B168BA52
3B168WA03
3B168WA12
(57)【要約】
【課題】中袋を取り出すなどの手間をかけることなく、布団を丸洗いすることで中綿までまとめて洗浄可能な寝具を提供する。
【解決手段】本発明の寝具は、表地と、表地とは逆側に設けられた裏地と、表地と裏地とを厚さ方向に接続するよう設けられたマチと、を備える。この寝具は、表地、裏地、及びマチで中綿を収容し、マチは、表地を形成する材料及び裏地を形成する材料よりも透水性の高い材料で形成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表地と、
前記表地とは逆側に設けられた裏地と、
前記表地と前記裏地とを厚さ方向に接続するよう設けられたマチと、を備え、
前記表地、前記裏地、及び前記マチで中綿を収容し、
前記マチは、前記表地を形成する材料及び前記裏地を形成する材料よりも透水性の高い材料で形成される、
寝具。
【請求項2】
前記表地及び前記裏地は、平面視で長辺と短辺とを有する矩形を形成し、
前記マチは、前記矩形の前記長辺に対応する位置に設けられる、
請求項1に記載の寝具。
【請求項3】
前記表地及び前記裏地は、平面視で長辺と短辺とを有する矩形を形成し、
前記マチは、前記矩形の前記短辺に対応する位置に設けられる、
請求項1に記載の寝具。
【請求項4】
前記マチは、前記表地を形成する材料及び前記裏地を形成する材料と比較して、単位面積あたりの重さが軽い材料で形成される、
請求項1に記載の寝具。
【請求項5】
前記マチは、前記表地を形成する材料及び前記裏地を形成する材料と比較して、単位面積あたりの空隙が大きくなるよう形成される、
請求項1に記載の寝具。
【請求項6】
前記表地と前記裏地とを縫い付けたキルティングをさらに有しており、
前記キルティングは、平面視で互いに離間した複数の形状で形成される、
請求項1に記載の寝具。
【請求項7】
請求項2に記載した寝具の洗浄方法であって、
前記寝具を、前記短辺に平行な幅方向において、隣接する屈曲部が異なる方向に屈曲するよう屈曲して折り畳み、
前記長辺に平行な長手方向において、隣接する屈曲部が異なる方向に屈曲するよう屈曲して折り畳み、
前記マチが上側になるよう洗濯機に投入して洗浄する、
寝具の洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、寝具及び当該寝具の洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家庭で比較的簡単に洗浄することができる掛布団などの寝具があった。例えば、特許文献1には、詰め綿、側地及び縫い糸がいずれもポリエステル系繊維を含む布団であって、側地に対するポリエステル系繊維の割合が25重量%以上で、詰め綿に消臭繊維を含み、かつ側地と詰め綿が綴じられていることを特徴とする水洗い可能な布団が開示されている。特許文献2には、掛け布団の詰め綿を入れる部分に複数個の間仕切りを設け、間仕切り内部に詰め綿の入った中袋が入っている、洗浄可能な掛け布団が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-313323号公報
【特許文献2】特開2002-95565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献に記載の布団を含む従来の寝具はいずれも、家庭で丸洗いする際に寝具の内部に通水しづらいため、中綿を含めて全体をきれいに丸洗いすることが困難であった。本発明は、中袋を取り出すなどの手間をかけることなく、洗濯機などで丸洗いすることで中綿までまとめて洗浄可能な寝具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために次のような手段を提供する。
【0006】
本発明の一態様の寝具は、表地と、表地とは逆側に設けられた裏地と、表地と裏地とを厚さ方向に接続するよう設けられたマチと、を備える。この寝具は、表地、裏地、及びマチで中綿を収容し、マチは、表地を形成する材料及び裏地を形成する材料よりも透水性の高い材料で形成される。
【0007】
このような寝具によれば、洗浄時にマチを介して寝具内部に水が流入しやすくなり、かつマチから水が排出しやすくなるため、洗浄性に優れた寝具を提供できる。また、表地及び裏地は透水性の低い通常の生地を用いることができるため、優れた洗浄性を持ちながらも、寝心地を損なわない寝具を提供できる。
【0008】
上記寝具において好ましくは、表地及び裏地が、平面視で長辺と短辺とを有する矩形を形成し、マチが矩形の長辺に対応する位置に設けられた構成とする。
【0009】
このような寝具によれば、短辺より長い長辺に透水性を有するマチを配置した構成としたため、洗浄時に通水しやすい寝具を提供できる。
【0010】
上記寝具において好ましくは、表地及び裏地が、平面視で長辺と短辺とを有する矩形を形成し、マチが矩形の短辺に対応する位置に設けられた構成とする。
【0011】
このような寝具によれば、寝具の長手方向の中央近傍を物干し竿などで支持しつつ干して乾かす際に下端になる短辺に透水性の高いマチを配置した構成としたため、水切れが良く乾燥時間を短くできる寝具を提供できる。
【0012】
上記寝具において好ましくは、マチは、表地を形成する材料及び裏地を形成する材料と比較して、単位面積あたりの重さが軽い材料で形成された構成とする。
【0013】
このような寝具によれば、表地及び裏地と比較してマチの透水性を高めることができる。
【0014】
上記寝具において好ましくは、マチは、表地を形成する材料及び裏地を形成する材料と比較して、単位面積あたりの空隙が大きくなるよう形成された構成とする。
【0015】
このような寝具によれば、表地及び裏地と比較してマチの透水性を高めることができる。
【0016】
上記寝具において好ましくは、表地と裏地とを縫い付けたキルティングをさらに有しており、キルティングは、平面視で互いに離間した複数の形状で形成される。
【0017】
従来の寝具であれば、キルティングは平面視で全面にわたって離間しないよう連続して設けられるのが一般的であるが、上記の寝具では、互いに離間するようキルティングを設けることで、洗浄時の水の移動がスムーズになり、洗浄性がより優れた寝具を提供できる。
【0018】
本発明の一態様の、上記寝具の洗浄方法は、上記寝具を、短辺に平行な幅方向において、隣接する屈曲部が異なる方向に屈曲するよう屈曲して折り畳み、長辺に平行な長手方向において、隣接する屈曲部が異なる方向に屈曲するよう屈曲して折り畳み、マチが上側になるよう洗濯機に投入して洗浄する。
【0019】
このような寝具の洗浄方法によれば、高い透水性を有するマチが上側に位置するよう折り畳むため、洗浄時には、上側から水が通水しやすい構成となる。そのため、洗濯機などで上側から供給された水が寝具の内部に通水しやすくなり、寝具の洗浄性を高められる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、実施形態の掛布団の平面図である。
図2図2は、実施形態の掛布団の断面図である。
図3図3は、洗浄のために掛布団を折り畳む過程を示す図である。
図4図4は、洗浄のために掛布団を折り畳む過程を示す図である。
図5図5は、洗浄のために折り畳まれた掛布団を示す図である。
図6図6は、洗浄のために折り畳まれた掛布団を入れるランドリーバッグを示す図である。
図7図7は、変形例の掛布団の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の寝具の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定的に解釈させるものではない。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
【0022】
[実施形態]
[掛布団1の構成]
本実施形態では、本発明の寝具の一例として掛布団1を例に挙げて説明する。本発明は掛布団1のほかに、敷布団または枕などの寝具でも同様の構成を適用可能である。
【0023】
図1は、本実施形態の掛布団1を表地2側から見た平面図である。図2は掛布団1の断面の概略図である。掛布団1を裏地4側から見た平面図は、ループ21及び22が設けられていない点を除いて、表地2側から見た平面図である図1と同様に表れるため図示を省略する。
【0024】
図1に示されるように、掛布団1は、表地2、裏地4、並びにマチ3a及び3bを含んで構成される。掛布団1は、平面視で長辺と短辺とを有する矩形状であり、掛布団1の一方側の面と他方側の面とをそれぞれ形成する表地2及び裏地4も同様の矩形状である。これらの表地2と裏地4とを厚さ方向に接続するように、マチ3a及び3bが設けられる。マチ3aは掛布団1の短辺に位置し、マチ3bは掛布団1の長辺に位置する。
【0025】
図2の断面図に示されるように、掛布団1では、表地2、裏地4、並びにマチ3a及び3bによって囲まれた内部空間に中綿5が収容される。
【0026】
表地2にはループ21及び22が設けられる。ループ21は、表地2の四隅に、表地2の長辺と短辺とを斜めに接続する紐状の部材として設けられる。ループ22は、表地2の長辺の中点近傍に、輪状の紐部材として設けられる。これらのループ21及び22は、掛布団カバーの中に封入された掛布団1が、掛布団カバー内で動き回らず安定するよう、掛布団カバーの紐と結びつけるために用いられる。ループ21及び22は、ある程度の幅を有する帯状であってもよい。
【0027】
表地2及び裏地4は、ポリエステル100%を材料とする綾織りの生地で形成される。この表地2及び裏地4を形成する生地は、目付100g/m2、経糸75d/144F、緯糸75d/144F、経緯密度163×137本/インチのものが用いられる。使用時に使用者の肌に触れる表地2及び裏地4は、マチ3a及び3bと比較して、肌触りの良い生地で形成される。
【0028】
マチ3a及び3bは、ポリエステル100%を材料とする平織りの生地で形成される。このマチ3a及び3bを形成する生地は、目付90g/m2、経糸75d/72F、緯糸150d/288F、経緯密度108×78本/インチのものが用いられる。
【0029】
上記のとおり、マチ3a及び3bに用いられる生地は、表地2及び裏地4に用いられる生地と比較して目付及び経緯密度が小さいため、単位面積あたりの重さが軽く、かつ単位面積あたりの密度が小さく(粗く)なっている。そのため、マチ3a及び3bは、表地2及び裏地4と比較して水が通りやすく、透水性が高くなっている。なお、表地2、裏地4、並びにマチ3a及び3bについて、単位面積あたりの重さとしている箇所は、発明の趣旨に反しない限り単位体積あたりの重さとも換言できる。また、マチ3a及び3bは、表地2及び裏地4を形成する材料と比較して、単位面積当たりの空隙が大きくなっているとも換言できる。
【0030】
中綿5は、ポリエステルを材料とする粒状の綿で形成され、その重さは1.2kgである。
【0031】
図1に示されるように、掛布団1の表地2には、糸による縫い目(ステッチ)によりキルティング6が形成される。キルティング6は、表地2と裏地4とを互いに縫い付けることで形成されており、平面視で互いに離間した複数の十字状のパターンにより形成される。すなわち、裏地4にも、表地2のキルティング6と同様のキルティングが見られる。キルティング6のパターンは、従来から種々のものが存在するが、例えば、同じパターン(形状)の繰り返しであってもよい。本実施形態のキルティング6は、キルティング6によって四方が囲まれることで洗浄時に水が流入しづらい部分ができることを避けるよう、連続しない形状とし、隣接する区画と連通する部分を有するように形成される。キルティング6は十字状のパターンに限定されるものではなく、複数の任意の形状で形成してよい。
【0032】
[掛布団1の洗浄方法]
本実施形態の掛布団1は、家庭の洗濯機で丸洗いすることに特に適しており、丸洗いにより洗浄することができる。
【0033】
掛布団1を洗浄するとき、まず使用者は、掛布団1を、短辺に平行な幅方向において、隣接する屈曲部7a~7cが異なる方向に屈曲するよう屈曲させて折り畳む。これにより、折り畳まれた掛布団1は、図1の矢印Aの方向(側面)から見たとき、図3のような状態となる。すなわち、掛布団1は、矢印Aの方向から見てジグザグ状に、例えば図3に示されるようなM字を描くように折り曲げられ、これにより長辺に沿って延びる縦長の形状となる。屈曲部7a及び7cは、屈曲部7bとは逆側に屈曲している。このとき、図3に示されるように、表地2と、マチ3bとが、上側の端面に現れ、裏地4が下側の端面に現れる。
【0034】
次に使用者は、図3の掛布団1を矢印Bの方向から見た図4に示されるように、掛布団1を、長辺に平行な長手方向において、隣接する屈曲部8a~8dが異なる方向に屈曲するよう、折り目C1~C4においてそれぞれ矢印D1~D4の方向に屈曲させて折り畳む。これにより、折り畳まれた掛布団1を図3の矢印Bの方向から見た図5のような状態となる。すなわち、掛布団1は、丸めるようにではなく、ジグザグ状に折り曲げられ、これにより図5に示されるような折り畳まれた状態となる。
【0035】
次に使用者は、この折り畳まれた掛布団1を図6に示すランドリーバッグ9に入れる。ランドリーバッグ9は、円状の底部92と、底部92の縁部から上側に延びる円筒状でメッシュ状の生地で形成された円筒袋部91と、円筒袋部91の上端に沿って形成された紐通しに挿入された紐94とを備える。円筒袋部91は、上側に開口93を有する。使用者は、マチ3bが上側になるように、折り畳まれた掛布団1を開口93からランドリーバッグ9に入れ、紐94を絞ってランドリーバッグ9内の掛布団1を安定させる。
【0036】
次に使用者は、掛布団1が入れられたランドリーバッグ9を、掛布団1のマチ3bが上側になるように、洗濯機に投入して洗浄(洗濯)する。
【0037】
このように、掛布団1は、ランドリーバッグ9に入れられたうえで、上面視で図5の状態となるように洗濯機に投入される。これにより、高い透水性を有するマチ3bが上側に位置し、洗濯機での洗浄時には、上側のマチ3bから掛布団1の内部に通水しやすくなる。そのため、洗濯機で上側から掛けられた水が掛布団1の内部に通水しやすくなり、表面だけでなく内部の中綿5まで洗浄できるため、洗浄性が高められる。
【0038】
また、洗浄後に掛布団1を干して乾燥させるときは、掛布団1の長手方向の中央近傍を物干し竿などで支持するよう干すことが多くなる。この場合、干した状態で下端になる掛布団1の短辺に、透水性の高いマチ3aが設けられているため、水切れが良く乾燥時間を短くできる寝具を提供できる。なお、他の干し方であったとしても、掛布団1を干す際には多くの場合でマチ3aまたは3bが下側になるため、良好な水切れが得られる。
【0039】
このように、本実施形態の掛布団1は、表地2、裏地4、並びにマチ3a及び3bで中綿5を収容し、マチ3a及び3bが、表地2を形成する材料及び裏地4を形成する材料よりも透水性の高い材料で形成される。そのため、洗浄時にはマチ3a及び3b(特にマチ3a)を介して掛布団1の内部に水が流入しやすくなり、かつマチ3a及び3b(特にマチ3b)から水が排出しやすくなるため、洗浄性に優れた掛布団1を提供できる。また、表地2及び裏地4は透水性の低い、肌触りの良い通常の生地を用いることができるため、優れた洗浄性を持ちながらも、寝心地を損なわない掛布団を提供できる。
【0040】
[変形例]
本発明の寝具は、上記実施形態の掛布団1に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0041】
図7は、上記実施形態の変形例の掛布団1aの断面図であって、実施形態の図2に対応する図である。図7に示す掛布団1aは、実施形態の中綿5に代えて、中綿51及び52の2種類の中綿が積層された構成としている。中綿51は、空隙を多く有する中空状のポリエステル繊維で形成され、中綿52は中綿5と同様の、ポリエステルを材料とする粒状の綿で形成される。
【0042】
このように中綿の構成を実施形態とは異なるものとした場合であっても、優れた洗浄性を持ちながらも、寝心地を損なわない寝具を提供できる。
【0043】
既に説明したように、本発明は敷布団または枕などの寝具にも同様に適用可能である。なお、本発明は、こたつ布団、座布団、及び運動用のマットなどにも適用可能であり、これらも本発明の「寝具」に含まれる。ただし、枕または座布団のような比較的小型の寝具では、実施形態で説明したような折り畳み方は不要である場合が多く、折り畳むことなく、単にマチが上側になるよう洗濯機に投入することで、効果的に洗浄できる。
【0044】
本発明の寝具では、必ずしもキルティング6を設けない構成としてもよい。
【0045】
実施形態では、矩形状の掛布団1の四辺に対応する位置のマチ3a及び3bにおいて透水性の高い生地を用いていたが、例えば、マチ3bのみ、またはマチ3aのみなど、これらの一部についてのみ透水性の高い生地を用いる構成であっても一定の効果が得られる。
【0046】
また、掛布団1の表地2及び裏地4を接続するマチが、掛布団1の四辺に設けられるのではなく、いずれかの一辺から三辺に設けられるような構成としてもよい。
【0047】
表地2及び裏地4は、それぞれ実施形態とは異なる材料で形成されてよいし、互いに異なる生地が用いられてもよい。また、表地2及び裏地4は、それぞれの全体が必ずしも同じ生地で形成されていなくてもよく、部分によって異なる生地が用いられていてもよい。
【0048】
中綿5、51及び52は、必ずしもポリエステルを材料とした綿状の物質で形成される必要はなく、任意の材料により形成されてもよい。ただし、中綿5、51及び52がポリエステルで形成されると、水切れが良く乾燥させやすくなるため好ましい。
【0049】
実施形態の洗浄方法における掛布団1の折り畳み方は、実施形態の態様に限定されるものではなく、いずれかのマチが上側に位置するように掛布団1が折り畳まれるようにしてもよい。この場合であっても、掛布団1の内部への通水について一定の効果が得られる。
【0050】
本発明の趣旨から、マチ3a及び3bが表地2及び裏地4よりも高い透水性を有する構成とすれば、実施形態の態様にかかわらず、優れた洗浄性を有する寝具を提供できる。
【符号の説明】
【0051】
1、1a…掛布団
2…表地
3a…マチ
3b…マチ
4…裏地
5、51、52…中綿
6…キルティング
7a~7c、8a~8d…屈曲部
9…ランドリーバッグ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7