(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110390
(43)【公開日】2024-08-15
(54)【発明の名称】デジタル化に基づく住環境設計システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06F 30/13 20200101AFI20240807BHJP
G06F 30/12 20200101ALI20240807BHJP
G06T 17/00 20060101ALI20240807BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20240807BHJP
G06F 111/18 20200101ALN20240807BHJP
G06F 111/02 20200101ALN20240807BHJP
G06F 111/20 20200101ALN20240807BHJP
G06F 111/04 20200101ALN20240807BHJP
【FI】
G06F30/13
G06F30/12
G06T17/00
G06T19/00 300B
G06F111:18
G06F111:02
G06F111:20
G06F111:04
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023204123
(22)【出願日】2023-12-01
(31)【優先権主張番号】202310100055.9
(32)【優先日】2023-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522481248
【氏名又は名称】浙江工商大学
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG GONGSHANG UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.18, Xuezheng Str. Xiasha University Town Hangzhou, Zhejiang 310018, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】温 从儒
【テーマコード(参考)】
5B050
5B080
5B146
【Fターム(参考)】
5B050AA03
5B050BA09
5B050CA01
5B050EA26
5B050FA02
5B080AA00
5B080BA00
5B080CA00
5B080FA00
5B080GA00
5B146AA04
5B146BA01
5B146DC05
5B146DE06
5B146DG02
5B146DL01
5B146DL08
5B146EA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】デジタル化に基づく住環境設計システム及び方法を提供する。
【解決手段】住環境設計システムは、予め設計された環境のデータを測定及び収録するために用いられるデータ入力サブシステムと、データ入力サブシステムが伝送したデータを受信した後、当該データを利用して3次元モデルを確立し、当該3次元モデルを基礎とすることで計画設計を行う設計サブシステムと、設計サブシステムと対話し、ユーザがリアルタイムに設計効果を体験するために用いられ、VR体験サブシステムにおけるシーンが、設計サブシステムが計画設計した3次元モデルと同じであるVR体験サブシステムと、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設計された環境のデータを測定及び収録するために用いられるデータ入力サブシステムと、
前記データ入力サブシステムと対話する設計サブシステムであって、データ入力サブシステムが伝送したデータを受信した後、当該データを利用して3次元モデルを確立し、当該3次元モデルを基礎とすることで計画設計を行う設計サブシステムと、
前記設計サブシステムと対話するVR体験サブシステムであって、ユーザがリアルタイムに設計効果を体験するために用いられ、前記VR体験サブシステムにおけるシーンは、前記設計サブシステムが計画設計した3次元モデルと同じであるVR体験サブシステムと、を含み、前記VR体験サブシステムは、
3次元授業シーン、操作教程、環境施設データ、環境施設ピクチャ、文字、操作案内音声、第1の視角映像、設計者情報資料、ユーザ満足度データを記憶するために用いられるデータベースサーバと、
VR端末機器に接続するために用いられるアプリケーションサーバと、
PC側、VR端末機器にアプリケーション操作サービスを提供するために用いられるWEBサーバと、
表示側とクラウド側と操作側との間のデータ伝送のためのゲートウェイモジュールと、を含み、
前記データベースサーバは、ユーザ姿勢、ユーザと環境施設との間の距離を記録し、ユーザ体験フローを記録するために用いられる、
ことを特徴とするデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項2】
前記データ入力サブシステムは、
入力テンプレートを記憶するために用いられる記憶モジュールであって、各タイプの入力シートは、入力テンプレートとマッチングし、各前記入力シートは、いくつかのタイプの入力フィールドを含み、各入力フィールドは、相応のデータを記入するために用いられ、前記入力テンプレートは、マッチングする入力シートにおける全ての入力フィールド及び入力規則を含み、前記入力規則は、前記入力シートにおける各タイプの入力フィールドの入力方式を含み、前記入力方式は、人工入力方式、画像認識方式、又は人工入力と画像認識を結合する入力方式である記憶モジュールと、
入力シートの画像及び入力シートのタイプを含む入力タスクを受信するために用いられる受信モジュールと、
前記入力シートのタイプに応じて予め設定された数量に基づいて前記入力タスクをパッケージングしてタスクパケットを形成するために用いられ、各前記タスクパケットにおける入力タスクの入力シートのタイプは、同じであるタスクパケット生成モジュールと、
各前記タスクパケットにおける前記入力シートのタイプに基づいて前記記憶モジュールにおけるそれとマッチングする前記入力テンプレートを照会するために用いられる照会モジュールと、
前記入力シートにおける入力フィールドのタイプ及び入力方式に応じて各前記タスクパケットにおける入力シートをいくつかのタイプの入力項目に分割し、前記入力項目のタイプに応じて各前記タスクパケットにおける全ての入力シートの入力項目を区画していくつかの分配タスクを形成し、各前記分配タスクは、1つのタイプの入力項目に対応し、各タイプの前記入力項目は、少なくとも1つのタイプの入力フィールドに対応し且つ入力方式が同じであり、前記分配タスクは、前記対応する入力フィールドにおけるデータを入力しようとすることを表示するために用いられる分割モジュールと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項3】
前記データ入力サブシステムは、
環境データを測定するために用いられるデータ測定ユニットをさらに含み、前記データ測定ユニットは、
3次元レーザ走査により得られた膨大な点群データを前処理して、目標領域における点群データを決定するために用いられる前処理モジュールと、
目標領域における点群データをフロアに応じて区画して管理し、各フロアを1つの管理ユニットとし、さらに前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理するために用いられる区画モジュールと、
それぞれ各部屋に対応するブロック化点群データに対して各フロアにおける各部屋の特徴情報を抽出するために用いられる抽出モジュールと、
各フロアにおける各部屋の特徴情報を出力するために用いられる出力モジュールと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項4】
前記設計サブシステムは、
間取り加入モジュール、自動設計モジュール、手動設計モジュール、仮想現実シーン生成モジュール、バックグラウンド管理モジュール及び内装設計違反データベースを含み、
前記間取り加入モジュールは、ユーザが導入した間取り図を認識するために用いられ、間取り加入モジュールにより、ユーザ自分の間取りにおける各部屋の情報を取得し、
前記自動設計モジュールは、ユーザが設定した間取り図に基づいて、条件に合致するモデル間取り及びモデルルームを選び、選択されたモデルルームに基づいてユーザ自分の部屋を自動的に設計し、
前記手動設計モジュールに複数の設計用施設が設置され、ユーザは、好みに応じて治具及び建材テンプレートを選んで部屋を装飾し、
前記内装設計違反データベースは、内装設計エラー項目及び内装設計リスク項目を含み、前記自動設計モジュール及び手動設計モジュールは、内装設計違反データベース及び間取り図に基づいて完成し、
前記間取り図は、壁体構造図及び水道と電気施工図を含み、
前記壁体構造図は、窓位置情報、耐力壁情報及び非耐力壁情報を含み、壁体は、外壁及び内壁をさらに含み、
水道と電気施工図は、水道レイアウト情報及び強電弱電回路レイアウト情報を含み、
前記両側がいずれも室内のものが内壁と定義され、内壁の非耐力壁特徴抽出特徴属性は、全部取り外し可能な壁体であり、後続の設計モジュールとのマッチングを容易にし、
片側が室外で片側が室内のものは外壁であり、内壁の非耐力壁特徴抽出属性は、内側が薄くなり、壁龕などが開けられる内側不完全取り外し可能な壁体であり、
前記自動設計又は手動設計された設計図面は、各次元平面において前記間取り図の対応する各次元平面と1次元データ又は2次元データを比較し、比較データを取得し、
特徴属性及び比較データに対応的処理を行い、3種類の状況を取得し、
第1の種類において、特徴属性及び比較データが完全に内装設計エラー項目にあり、不許可項目とフィードバックし、
第2の種類において、比較データ及び特徴属性が内装設計リスク項目にある場合、システムにフィードバックして人工判断決定を行い、
第3の種類において、設計図の1次元又は2次元数値が間取り図の各次元に対応する寸法よりも小さい場合、自動的に描き出し空き面積と提示し、前記空き面積は、純粋に空きの第1の空白面積、内側不完全取り外し可能な壁体が充填した第2の空白面積及び全部取り外し可能な壁体の第3の空白面積を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項5】
前記設計システムは、
家具及び建材、モデルルーム及びモデル間取りを含む設計データベースをさらに含み、
前記自動設計モジュールは、ユーザの部屋を自動的に設計する時、モデルルームにおける建材をモデルルームと同じ方式でユーザの部屋に敷き貼り、人間工学に基づく設計規則に従い、モデルルームの家具をユーザの部屋に導入する、
ことを特徴とする請求項1及び4のいずれか1項に記載のデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項6】
前記VR体験サブシステムは、
ユーザが装着するために用いられる、頭部装着機器、手部機器、足部機器を含むハードウェア機器をさらに含み、
前記頭部装着機器は、頭部装着制御ユニット、頭部装着慣性測定ユニット、表示ユニットを含み、前記頭部装着慣性測定ユニットは、頭部運動データを収集するために用いられ、
前記手部機器は、手部運動データを収集するために用いられる手部慣性測定ユニットを含み、
前記足部機器は、足部運動データを収集するために用いられる足部慣性測定ユニットを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の設計システムを用いる方法であって、
データ入力サブシステムにより住環境データを測定し、測定データを入力するとともに、デジタル化の形式で設計サブシステムに送信するステップ1と、
設計サブシステムは、データ入力サブシステムが入力した環境データに基づいて3次元モデルを確立するステップ2と、
設計サブシステムは、確立された3次元モデルに対して初歩的な照度レンダリングを行い、それに基礎的な照度を備えさせるステップ3と、
必要な設計タイプを選択して設計を完成するステップ4であって、
間取り加入モジュールにより実際の住環境データに類似する間取りを導入し、設計データベースから条件に合致するモデル間取り及びモデルルームを選び、選択されたモデルルームに基づいてユーザ自分の部屋を自動的に設計する自動設計タイプと、
設計データベースから治具及び建材テンプレートを選んで部屋に対して手動装飾を行う手動設計タイプと、を含むステップ4と、
ユーザがVR体験サブシステムのハードウェア機器を装着するとともに、設計が完成した3次元モデルをVR体験サブシステムと対話させ、ユーザに設計された住環境を体験させるステップ5と、
ユーザのフィードバックに基づいて、手動設計タイプを用いて3次元モデルを修正し、2回体験を行い、ユーザが満足するまで行うステップ6と、を含む、
ことを特徴とするデジタル化に基づく住環境設計方法。
【請求項8】
ステップ1に記載のデータ入力サブシステムによる住環境データの測定は、3次元レーザを用いて測定し、具体的な方法は、
1)3次元レーザ走査により得られた膨大な点群データを前処理して、目標領域における点群データを決定し、
2)目標領域における点群データをフロアに応じて区画して管理し、前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理し、
3)それぞれ各部屋に対応するブロック化点群データに対して各フロアにおける各部屋の特徴情報を抽出することである、
ことを特徴とする請求項7に記載のデジタル化に基づく住環境設計方法。
【請求項9】
前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理することは、具体的には、
1)目標領域の平面設計図に基づいて、目標領域における各部屋の名称を設定することと、
2)各部屋に対して最小の平面要素を分離抽出することと、
3)ツリー・ノードにより目標領域、各部屋及び部屋内の最小平面要素の構造を描画することと、を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のデジタル化に基づく住環境設計方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住環境設計の分野に属し、より具体的には、特にデジタル化に基づく住環境設計システムに関する。また、本発明は、さらにデジタル化に基づく住環境設計方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
住環境設計は、居住環境に対する設計であり、ここで、最も一般的なのは、室内設計であり、室内設計は、建物の用途、所在環境及び相応の基準に応じて、物質的技術手段及び建築設計原理を運用し、機能が合理的で、快適で美しく、人々の物質と精神生活の需要を満たす室内環境を創造し、
現在、室内設計の過程が煩雑であり、また、ピクチャと文字によりユーザに設計の説明を行うことは、非常に不便であり、多くの場合にユーザの理解誤差により実際に施工した後にユーザのニーズを完全に達成することができず、これは後続のリワークによるリソース及び時間の浪費を引き起こし、したがって、デジタル化に基づく住環境設計システム及び方法が提供される。
【0003】
デジタル化又はVR技術に基づく設計について、中国特許プールにおける公開番号CN110837673Aの発明の明細書は、VR技術に基づく庭園造景設計システムを開示する。しかし、当該システムは、主に庭園設計を対応的に説明し、室内設計及び建築設計を設計しない。
【0004】
それは、機能領域区画モジュール、植生計画モジュール及び建築計画モジュールを含む造景設計サブシステムによるものである。本発明は、VR技術を庭園造景設計の3次元モデルの構築に導入し、現場に行く必要がなく、VR眼鏡だけで実際のシーンを直接見ることができ、それにより3次元モデルの効率を向上させ、領域分けに造景設計を行うことにより、設計が規則的で効率的である。この特許は、主に植生の計画時に、多要素を考慮し、それにより既存のリソースを効果的に利用する条件で、成長環境及び美化における植生の合理的な植え付けを保証する。領域間の植生レイアウト及び建築レイアウトを考慮し、植生及び建築の合理的なレイアウトを全体的に行う。また、庭園と住環境が関連するが、主に観賞とレジャーを主とし、建物と室内の主な住環境の設計に対して、当該特許には言及されておらず、また、シーンも異なっており、手本とすることは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来技術に存在する欠点を解消するために、VR体験サブシステムによりユーザに設計された環境を直感的に感じさせることができ、ユーザの理解誤差による後続のリワークを回避する一方、予め設計された環境の実際データを用いて3次元モデリング設計を行うため、設計された3次元モデルに基づいて実際の住環境における施設を正確に位置決めすることができるデジタル化に基づく住環境設計システム及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の技術的解決手段を提供する。
【0007】
デジタル化に基づく住環境設計システムは、
予め設計された環境のデータを測定及び収録するために用いられるデータ入力サブシステムと、
前記データ入力サブシステムと対話する設計サブシステムであって、データ入力サブシステムが伝送したデータを受信した後、当該データを利用して3次元モデルを確立し、当該3次元モデルを基礎とすることで計画設計を行う設計サブシステムと、
前記設計サブシステムと対話するVR体験サブシステムであって、ユーザがリアルタイムに設計効果を体験するために用いられ、前記VR体験サブシステムにおけるシーンは、前記設計サブシステムが計画設計した3次元モデルと同じであるVR体験サブシステムと、を含み、前記VR体験サブシステムは、
3次元授業シーン、操作教程、環境施設データ、環境施設ピクチャ、文字、操作案内音声、第1の視角映像、設計者情報資料、ユーザ満足度データを記憶するために用いられるデータベースサーバと、
VR端末機器に接続するために用いられるアプリケーションサーバと、
PC側、VR端末機器にアプリケーション操作サービスを提供するために用いられるWEBサーバと、
表示側とクラウド側と操作側との間のデータ伝送のためのゲートウェイモジュールと、を含み、
前記データベースサーバは、ユーザ姿勢、ユーザと環境施設との間の距離を記録し、ユーザ体験フローを記録するために用いられる。
【0008】
好ましくは、前記データ入力サブシステムは、
入力テンプレートを記憶するために用いられる記憶モジュールであって、各タイプの入力シートは、入力テンプレートとマッチングし、各前記入力シートは、いくつかのタイプの入力フィールドを含み、各入力フィールドは、相応のデータを記入するために用いられ、前記入力テンプレートは、マッチングする入力シートにおける全ての入力フィールド及び入力規則を含み、前記入力規則は、前記入力シートにおける各タイプの入力フィールドの入力方式を含み、前記入力方式は、人工入力方式、画像認識方式、又は人工入力と画像認識を結合する入力方式である記憶モジュールと、
入力シートの画像及び入力シートのタイプを含む入力タスクを受信するために用いられる受信モジュールと、
前記入力シートのタイプに応じて予め設定された数量に基づいて前記入力タスクをパッケージングしてタスクパケットを形成するために用いられ、各前記タスクパケットにおける入力タスクの入力シートのタイプは、同じであるタスクパケット生成モジュールと、
各前記タスクパケットにおける前記入力シートのタイプに基づいて前記記憶モジュールにおけるそれとマッチングする前記入力テンプレートを照会するために用いられる照会モジュールと、
前記入力シートにおける入力フィールドのタイプ及び入力方式に応じて各前記タスクパケットにおける入力シートをいくつかのタイプの入力項目に分割し、前記入力項目のタイプに応じて各前記タスクパケットにおける全ての入力シートの入力項目を区画していくつかの分配タスクを形成し、各前記分配タスクは、1つのタイプの入力項目に対応し、各タイプの前記入力項目は、少なくとも1つのタイプの入力フィールドに対応し且つ入力方式が同じであり、前記分配タスクは、前記対応する入力フィールドにおけるデータを入力しようとすることを表示するために用いられる分割モジュールと、を含む。
【0009】
好ましくは、前記データ入力サブシステムは、
環境データを測定するために用いられるデータ測定ユニットをさらに含み、前記データ測定ユニットは、
3次元レーザ走査により得られた膨大な点群データを前処理して、目標領域における点群データを決定するために用いられる前処理モジュールと、
目標領域における点群データをフロアに応じて区画して管理し、各フロアを1つの管理ユニットとし、さらに前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理するために用いられる区画モジュールと、
それぞれ各部屋に対応するブロック化点群データに対して各フロアにおける各部屋の特徴情報を抽出するために用いられる抽出モジュールと、
各フロアにおける各部屋の特徴情報を出力するために用いられる出力モジュールと、を含む。
【0010】
好ましくは、前記設計サブシステムは、
間取り加入モジュール、自動設計モジュール、手動設計モジュール、仮想現実シーン生成モジュール、バックグラウンド管理モジュールを含み、
前記間取り加入モジュールは、ユーザが導入した間取り図を認識するために用いられ、間取り加入モジュールにより、ユーザ自分の間取りにおける各部屋の情報を取得し、
前記自動設計モジュールは、ユーザが設定した間取り図に基づいて、条件に合致するモデル間取り及びモデルルームを選び、選択されたモデルルームに基づいてユーザ自分の部屋を自動的に設計し、
前記手動設計モジュールに複数の設計用施設が設置され、ユーザは、好みに応じて治具及び建材テンプレートを選んで部屋を装飾し、
前記内装設計違反データベースは、内装設計エラー項目及び内装設計リスク項目を含み、前記自動設計モジュール及び手動設計モジュールは、内装設計違反データベース及び間取り図に基づいて完成し、
前記間取り図は、壁体構造図及び水道と電気施工図を含み、
前記壁体構造図は、窓位置情報、耐力壁情報及び非耐力壁情報を含み、壁体は、外壁及び内壁をさらに含み、
水道と電気施工図は、水道レイアウト情報及び強電弱電回路レイアウト情報を含み、
前記両側がいずれも室内のものが内壁と定義され、内壁の非耐力壁特徴抽出特徴属性は、全部取り外し可能な壁体であり、後続の設計モジュールとのマッチングを容易にし、
片側が室外で片側が室内のものは外壁であり、内壁の非耐力壁特徴抽出属性は、内側が薄くなり、壁龕などが開けられる内側不完全取り外し可能な壁体であり、
前記自動設計又は手動設計された設計図面は、各次元平面において前記間取り図の対応する各次元平面と1次元データ又は2次元データを比較し、比較データを取得し、
特徴属性及び比較データに対応的処理を行い、3種類の状況を取得し、
第1の種類において、特徴属性及び比較データが完全に内装設計エラー項目にあり、不許可項目とフィードバックし、
第2の種類において、比較データ及び特徴属性が内装設計リスク項目にある場合、システムにフィードバックして人工判断決定を行い、
第3の種類において、設計図の1次元又は2次元数値が間取り図の各次元に対応する寸法よりも小さい場合、自動的に描き出し空き面積と提示し、前記空き面積は、純粋に空きの第1の空白面積、内側不完全取り外し可能な壁体が充填した第2の空白面積及び全部取り外し可能な壁体の第3の空白面積を含む。
【0011】
好ましくは、前記設計システムは、
家具及び建材、モデルルーム及びモデル間取りを含む設計データベースをさらに含み、
前記自動設計モジュールは、ユーザの部屋を自動的に設計する時、モデルルームにおける建材をモデルルームと同じ方式でユーザの部屋に敷き貼り、人間工学に基づく設計規則に従い、モデルルームの家具をユーザの部屋に導入する。
【0012】
好ましくは、前記VR体験サブシステムは、
ユーザが装着するために用いられる、頭部装着機器、手部機器、足部機器を含むハードウェア機器をさらに含み、
前記頭部装着機器は、頭部装着制御ユニット、頭部装着慣性測定ユニット、表示ユニットを含み、前記頭部装着慣性測定ユニットは、頭部運動データを収集するために用いられ、
前記手部機器は、手部運動データを収集するために用いられる手部慣性測定ユニットを含み、
前記足部機器は、足部運動データを収集するために用いられる足部慣性測定ユニットを含む。
【0013】
デジタル化に基づく住環境設計方法であって、前記方法は、デジタル化に基づく住環境設計システムを用い、前記方法は、
データ入力サブシステムにより住環境データを測定し、測定データを入力するとともに、デジタル化の形式で設計サブシステムに送信するステップ1と、
設計サブシステムは、データ入力サブシステムが入力した環境データに基づいて3次元モデルを確立するステップ2と、
設計サブシステムは、確立された3次元モデルに対して初歩的な照度レンダリングを行い、それに基礎的な照度を備えさせるステップ3と、
必要な設計タイプを選択して設計を完成するステップ4であって、
間取り加入モジュールにより実際の住環境データに類似する間取りを導入し、設計データベースから条件に合致するモデル間取り及びモデルルームを選び、選択されたモデルルームに基づいてユーザ自分の部屋を自動的に設計する自動設計タイプと、
設計データベースから治具及び建材テンプレートを選んで部屋に対して手動装飾を行う手動設計タイプと、を含むステップ4と、
ユーザがVR体験サブシステムのハードウェア機器を装着するとともに、設計が完成した3次元モデルをVR体験サブシステムと対話させ、ユーザに設計された住環境を体験させるステップ5と、
ユーザのフィードバックに基づいて、手動設計タイプを用いて3次元モデルを修正し、2回体験を行い、ユーザが満足するまで行うステップ6と、を含む。
【0014】
好ましくは、ステップ1に記載のデータ入力サブシステムによる住環境データの測定は、3次元レーザを用いて測定し、具体的な方法は、
1)3次元レーザ走査により得られた膨大な点群データを前処理して、目標領域における点群データを決定し、
2)目標領域における点群データをフロアに応じて区画して管理し、前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理し、
3)それぞれ各部屋に対応するブロック化点群データに対して各フロアにおける各部屋の特徴情報を抽出することである。
【0015】
好ましくは、前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理することは、具体的には、
1)目標領域の平面設計図に基づいて、目標領域における各部屋の名称を設定することと、
2)各部屋に対して最小の平面要素を分離抽出することと、
3)ツリー・ノードにより目標領域、各部屋及び部屋内の最小平面要素の構造を描画することと、を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明の技術的効果及び利点は、以下のとおりであり、本発明にて提供されるデジタル化に基づく住環境設計システムは、従来技術に比べて、本システムは、VR体験サブシステムによりユーザに設計された環境を直感的に感じさせ、ユーザの理解誤差による後続のリワークを回避する一方、予め設計された環境の実際データを用いて3次元モデリング設計を行うため、設計された3次元モデルに基づいて実際の住環境における施設を正確に位置決めすることができ、
次に、本発明における設計サブシステムは、実際のニーズに応じて自動設計又は手動設計を任意に選択することができ、煩雑な設計を簡略化する一方、自動設計と手動設計を共用する時に互いに協力し、全体設計を迅速に行うことができるだけでなく、また一部の詳細に手動設計修正を行うことができ、使用上の柔軟性が高く、
また、本発明にて提供されるデジタル化に基づく住環境設計方法は、3次元レーザ走査により、高精度の被測定物体の3次元幾何情報を取得することができ、点群を容易に測定し、点群データを管理し、データにおける特徴情報を抽出し、
さらに、設計-体験-修正の循環式設計方式により、設計後の顧客の満足度をさらに確保する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明のデジタル化に基づく住環境設計システムのシステムブロック図である。
【
図2】本発明のデジタル化に基づく住環境設計方法のフローチャートである。
【
図3】本発明のデジタル化に基づく住環境設計システムにおける室内内装設計論理ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をさらに明確にするために、以下、具体的な実施例と結び付けて、本発明をさらに詳細に説明する。理解すべきものとして、本明細書に説明された具体的な実施例は、本発明を解釈するためだけに用いられ、本発明を限定するものではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を行わない前提で得た全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0019】
本発明は、
図1のようなデジタル化に基づく住環境設計システムを提供し、
予め設計された環境のデータを測定及び収録するために用いられるデータ入力サブシステムを含み、
具体的には、データ入力サブシステムは、
入力テンプレートを記憶するために用いられる記憶モジュールであって、各タイプの入力シートは、入力テンプレートとマッチングし、各入力シートは、いくつかのタイプの入力フィールドを含み、各入力フィールドは、相応のデータを記入するために用いられ、入力テンプレートは、マッチングする入力シートにおける全ての入力フィールド及び入力規則を含み、入力規則は、入力シートにおける各タイプの入力フィールドの入力方式を含み、入力方式は、人工入力方式、画像認識方式、又は人工入力と画像認識を結合する入力方式である記憶モジュールと、
入力シートの画像及び入力シートのタイプを含む入力タスクを受信するために用いられる受信モジュールと、
入力シートのタイプに応じて予め設定された数量に基づいて入力タスクをパッケージングしてタスクパケットを形成するために用いられ、各タスクパケットにおける入力タスクの入力シートのタイプは、同じであるタスクパケット生成モジュールと、
各タスクパケットにおける入力シートのタイプに基づいて記憶モジュールにおけるそれとマッチングする入力テンプレートを照会するために用いられる照会モジュールと、
入力シートにおける入力フィールドのタイプ及び入力方式に応じて各タスクパケットにおける入力シートをいくつかのタイプの入力項目に分割し、入力項目のタイプに応じて各タスクパケットにおける全ての入力シートの入力項目を区画していくつかの分配タスクを形成し、各分配タスクは、1つのタイプの入力項目に対応し、各タイプの入力項目は、少なくとも1つのタイプの入力フィールドに対応し且つ入力方式が同じであり、分配タスクは、対応する入力フィールドにおけるデータを入力しようとすることを表示するために用いられる分割モジュールと、を含む。
【0020】
選択可能に、入力フィールドの入力方式は、人工入力方式、画像認識の入力方式、又は人工入力と画像認識を結合するという3種類の入力方式を含み、それは、各タイプの入力シートの各タイプの入力フィールドの画像認識入力及び人工入力テストデータに基づいて設定される。ある単一のある入力フィールドの画像入力認識率が予め設定された閾値を超えれば、当該入力シートの入力テンプレートに当該入力フィールドの入力方式を画像認識と設定し、
入力フィールドのデータが手書きされた非デジタルデータであれば、入力テンプレートに当該入力フィールドの入力方式を人工入力と設定し、
上記場合でなければ、入力テンプレートに当該入力フィールドの入力方式を人工入力と画像認識を結合する入力方式と設定する。他の実施形態では、さらに入力フィールドのデータ位置が固定である場合、入力テンプレートに当該入力フィールドの入力方式を画像認識と設定することができる。
【0021】
入力タスクにおける入力シートをいくつかのタイプの入力フィールドの入力項目に分割し、当該入力フィールドの入力テンプレートに予め設定された入力規則に応じて適切な人工入力方式又は画像入力方式又は人工入力と画像入力を結合する入力方式を選択して入力を実行し、それにより入力効率及び入力結果の正確性を効果的に向上させる。
【0022】
データ入力サブシステムと対話する設計サブシステムについて、設計サブシステムは、データ入力サブシステムが伝送したデータを受信した後、当該データを利用して3次元モデルを確立し、当該3次元モデルを基礎とすることで計画設計を行い、
なお、設計サブシステムは、
間取り加入モジュール、自動設計モジュール、手動設計モジュール、仮想現実シーン生成モジュール、バックグラウンド管理モジュールを含み、
間取り加入モジュールは、ユーザが導入した間取り図を認識するために用いられ、間取り加入モジュールにより、ユーザ自分の間取りにおける各部屋の情報を取得し、
自動設計モジュールは、ユーザが設定した間取り図に基づいて、条件に合致するモデル間取り及びモデルルームを選び、選択されたモデルルームに基づいてユーザ自分の部屋を自動的に設計し、
手動設計モジュールに複数の設計用施設が設置され、ユーザは、好みに応じて治具及び建材テンプレートを選んで部屋を装飾する。
【0023】
前記内装設計違反データベースは、内装設計エラー項目及び内装設計リスク項目を含み、前記自動設計モジュール及び手動設計モジュールは、内装設計違反データベース及び間取り図に基づいて完成し、
前記間取り図は、壁体構造図及び水道と電気施工図を含み、
前記壁体構造図は、窓位置情報、耐力壁情報及び非耐力壁情報を含み、壁体は、外壁及び内壁をさらに含み、
水道と電気施工図は、水道レイアウト情報及び強電弱電回路レイアウト情報を含み、
前記両側がいずれも室内のものが内壁と定義され、内壁の非耐力壁特徴抽出特徴属性は、全部取り外し可能な壁体であり、後続の設計モジュールとのマッチングを容易にし、
片側が室外で片側が室内のものは外壁であり、内壁の非耐力壁特徴抽出属性は、内側が薄くなり、壁龕などが開けられる内側不完全取り外し可能な壁体であり、
前記自動設計又は手動設計された設計図面は、各次元平面において前記間取り図の対応する各次元平面と1次元データ又は2次元データを比較し、比較データを取得し、
特徴属性及び比較データに対応的処理を行い、3種類の状況を取得し、
第1の種類において、特徴属性及び比較データが完全に内装設計エラー項目にあり、不許可項目とフィードバックし、
第2の種類において、比較データ及び特徴属性が内装設計リスク項目にある場合、システムにフィードバックして人工判断決定を行い、
第3の種類において、設計図の1次元又は2次元数値が間取り図の各次元に対応する寸法よりも小さい場合、自動的に描き出し空き面積と提示し、前記空き面積は、純粋に空きの第1の空白面積、内側不完全取り外し可能な壁体が充填した第2の空白面積及び全部取り外し可能な壁体の第3の空白面積を含む。
【0024】
上記設計システムは、
家具及び建材、モデルルーム及びモデル間取りを含む設計データベースをさらに含み、
自動設計モジュールは、ユーザの部屋を自動的に設計する時、モデルルームにおける建材をモデルルームと同じ方式でユーザの部屋に敷き貼り、人間工学に基づく設計規則に従い、モデルルームの家具をユーザの部屋に導入する。
【0025】
設計サブシステムと対話するVR体験サブシステムについて、VR体験サブシステムは、ユーザがリアルタイムに設計効果を体験するために用いられ、VR体験サブシステムにおけるシーンは、設計サブシステムが計画設計した3次元モデルと同じであり、VR体験サブシステムは、
3次元授業シーン、操作教程、環境施設データ、環境施設ピクチャ、文字、操作案内音声、第1の視角映像、設計者情報資料、ユーザ満足度データを記憶するために用いられるデータベースサーバと、
VR端末機器に接続するために用いられるアプリケーションサーバと、
PC側、VR端末機器にアプリケーション操作サービスを提供するために用いられるWEBサーバと、
表示側とクラウド側と操作側との間のデータ伝送のためのゲートウェイモジュールと、を含み、
データベースサーバは、ユーザ姿勢、ユーザと環境施設との間の距離を記録し、ユーザ体験フローを記録するために用いられる。
【0026】
上記内装設計違反データベースは、具体的な内装設計リスク項目を含み、例えば木製キャビネットには強電が埋め込まれ、又は水道が距離密着して設計され、距離が0.5cmよりも小さく、火災及び水が木製キャビネットに溢れてカビが発生するリスクが存在し、
内装設計リスク項目は、例えば設計図に片側が室外で片側の室内の非耐力壁が掘り抜かれ又は薄くにされ、その厚さが8cm(一般的な壁体は13cmを保持する)よりも小さくなることをさらに含み、
内装設計リスク項目は、例えばキャビネットが窓を遮ることをさらに含み、
内装設計エラー項目は、乾湿分離型トイレの湿った箇所(シャワーブース)に強電ソケットが存在し、外壁に透かしが入れ、強電と水道が同じ溝にあり、耐力壁が取り外されることを含む。
【0027】
上記第3の種類の状況において、設計図の1次元又は2次元数値が間取り図の各次元に対応する寸法よりも小さい場合、自動的に描き出し空き面積と提示し、前記空き面積は、純粋に空きの第1の空白面積、内側不完全取り外し可能な壁体が充填した第2の空白面積及び全部取り外し可能な壁体の第3の空白面積を含む。
【0028】
第1の空白面積に対し、本発明は、自動的にワンキーでスマートに拡張し、システムが1次元又は2次元データにより等属性延伸を行うことができ、
システムが提示した第2の空白面積に対し、壁削りコストを支払い、拡張設計を完成し、コンピュータが内装コストを直接計算し、内装予算を容易にし、
システムが提示した第3の空白面積に対し、上記状況を考慮して壁削りコストを支払ってもよいし、内壁の全部取り外し可能な壁体を手動で除去し、内装空間構造を変更してもよい。
【0029】
ユーザが装着するために用いられる、頭部装着機器、手部機器、足部機器を含むハードウェア機器をさらに含み、
頭部装着機器は、頭部装着制御ユニット、頭部装着慣性測定ユニット、表示ユニットを含み、頭部装着慣性測定ユニットは、頭部運動データを収集するために用いられ、
手部機器は、手部運動データを収集するために用いられる手部慣性測定ユニットを含み、手部機器は、顧客がVR体験を使用する時、手部による測り又は手部の伸びにより領域の空間を判断するために用いられ、
足部機器は、足部運動データを収集するために用いられる足部慣性測定ユニットを含み、足部機器は、ユーザの移動方向及び移動範囲を検出するために用いられ、それによりVR機器がユーザの移動に応じてシーンを移動させることを実現する。
【0030】
上記システムは、VR体験サブシステムによりユーザに設計された環境を直感的に感じさせ、ユーザの理解誤差による後続のリワークを回避する一方、予め設計された環境の実際データを用いて3次元モデリング設計を行うため、設計された3次元モデルに基づいて実際の住環境における施設を正確に位置決めすることができる。
【0031】
本実施例は、デジタル化に基づく住環境設計方法をさらに提供し、当該方法は、上記システムを用いて実施し、
データ入力サブシステムにより住環境データを測定し、測定データを入力するとともに、デジタル化の形式で設計サブシステムに送信するステップ1であって、
ステップ1に記載のデータ入力サブシステムによる住環境データの測定は、3次元レーザを用いて測定し、具体的な方法は、
1)3次元レーザ走査により得られた膨大な点群データを前処理して、目標領域における点群データを決定し、
2)目標領域における点群データをフロアに応じて区画して管理し、前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理し、
3)それぞれ各部屋に対応するブロック化点群データに対して各部屋の特徴情報を抽出することであるステップ1と、
設計サブシステムは、データ入力サブシステムが入力した環境データに基づいて3次元モデルを確立するステップ2と、
設計サブシステムは、確立された3次元モデルに対して初歩的な照度レンダリングを行い、それに基礎的な照度を備えさせるステップ3と、
必要な設計タイプを選択して設計を完成するステップ4であって、
間取り加入モジュールにより実際の住環境データに類似する間取りを導入し、設計データベースから条件に合致するモデル間取り及びモデルルームを選び、選択されたモデルルームに基づいてユーザ自分の部屋を自動的に設計する自動設計タイプと、
設計データベースから治具及び建材テンプレートを選んで部屋に対して手動装飾を行う手動設計タイプと、を含むステップ4と、
ユーザがVR体験サブシステムのハードウェア機器を装着するとともに、設計が完成した3次元モデルをVR体験サブシステムと対話させ、ユーザに設計された住環境を体験させるステップ5と、
ユーザのフィードバックに基づいて、手動設計タイプを用いて3次元モデルを修正し、2回体験を行い、ユーザが満足するまで行うステップ6と、を含む。
【0032】
なお、前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理することは、具体的には、
1)目標領域の平面設計図に基づいて、目標領域における各部屋の名称を設定することと、
2)各部屋に対して最小の平面要素を分離抽出することと、
3)ツリー・ノードにより目標領域、各部屋及び部屋内の最小平面要素の構造を描画することと、を含む。
【0033】
以上をまとめると、3次元レーザ走査により、高精度の被測定物体の3次元幾何情報を取得することができ、点群を容易に測定し、点群データを管理し、データにおける特徴情報を抽出し、また、設計-体験-修正の循環式設計方式により、設計後の顧客の満足度をさらに確保する。
【0034】
最後に、以上に記載したのは、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、前記実施例を参照して本発明について詳細に説明したが、当業者であれば、依然として前記各実施例に記載の技術的解決手段を修正することができ、又はその中の一部の技術的特徴を均等置換することができ、本発明の精神と原則内で、行われた任意の修正、均等置換、改善などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PC端末にインストールされて実行されるデジタル化に基づく住環境設計システムであって、
予め設計された環境のデータを測定及び収録するために用いられるデータ入力サブシステムと、
前記データ入力サブシステムと対話する設計サブシステムであって、データ入力サブシステムが伝送したデータを受信した後、当該データを利用して3次元モデルを確立し、当該3次元モデルを基礎とすることで計画設計を行う設計サブシステムと、
前記設計サブシステムと対話するVR体験サブシステムであって、ユーザがリアルタイムに設計効果を体験するために用いられ、前記VR体験サブシステムにおけるシーンは、前記設計サブシステムが計画設計した3次元モデルと同じであるVR体験サブシステムと、を含み、
前記データ入力サブシステム、前記設計サブシステム及び前記VR体験サブシステムの運行画面は、前記PC端末のディスプレイにより表示され、
前記デジタル化に基づく住環境設計システムに対応するアプリケーションソフトウェアは、グランド側に格納されており、
前記VR体験サブシステムは、
3次元デザインシーン、操作教程、環境施設データ、環境施設ピクチャ、文字、操作案内音声、設計者情報資料、設計満足度評価オプションを記憶するために用いられるデータベースサーバと、
VR端末機器に接続するために用いられるアプリケーションサーバと、
前記PC端末、VR端末機器にアプリケーション操作サービスを提供するために用いられるWEBサーバと、
前記ディスプレイとクラウド側と操作側との間のデータ伝送のためのゲートウェイモジュールと、を含み、
前記操作側には、キーボード、マウス及びイヤホンが含まれ、
前記データベースサーバは、ユーザ姿勢、ユーザと環境施設との間の距離を記録し、ユーザ体験フローを記録するために用いられ、
前記ゲートウェイモジュールは、前記ディスプレイと組み合わせて使用されるホスト内に設けられ、
前記データベースサーバ、前記アプリケーションサーバ及び前記WEBサーバは、それぞれの仮想ホストを介して前記PC端末を制御し、又は前記ゲートウェイモジュールを介して前記PC端末のホストと信号の伝送を行い、
前記データ入力サブシステムは、
入力テンプレートを記憶するために用いられる記憶モジュールであって、各タイプの入力シートは、入力テンプレートとマッチングし、各前記入力シートは、いくつかのタイプの入力フィールドを含み、各入力フィールドは、相応のデータを記入するために用いられ、前記入力テンプレートは、マッチングする入力シートにおける全ての入力フィールド及び入力規則を含み、前記入力規則は、前記入力シートにおける各タイプの入力フィールドの入力方式を含み、前記入力方式は、人工入力方式、画像認識方式、又は人工入力と画像認識を結合する入力方式である記憶モジュールと、
入力シートの画像及び入力シートのタイプを含む入力タスクを受信するために用いられる受信モジュールと、
前記入力シートのタイプに応じて予め設定された数量に基づいて前記入力タスクをパッケージングしてタスクパケットを形成するために用いられ、各前記タスクパケットにおける入力タスクの入力シートのタイプは、同じであるタスクパケット生成モジュールと、
各前記タスクパケットにおける前記入力シートのタイプに基づいて前記記憶モジュールにおけるそれとマッチングする前記入力テンプレートを照会するために用いられる照会モジュールと、
前記入力シートにおける入力フィールドのタイプ及び入力方式に応じて各前記タスクパケットにおける入力シートをいくつかのタイプの入力項目に分割し、前記入力項目のタイプに応じて各前記タスクパケットにおける全ての入力シートの入力項目を区画していくつかの分配タスクを形成し、各前記分配タスクは、1つのタイプの入力項目に対応し、各タイプの前記入力項目は、少なくとも1つのタイプの入力フィールドに対応し且つ入力方式が同じであり、前記分配タスクは、前記対応する入力フィールドにおけるデータを入力しようとすることを表示するために用いられる分割モジュールと、を含むことを特徴とするデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項2】
前記データ入力サブシステムは、
環境データを測定するために用いられるデータ測定ユニットをさらに含み、前記データ測定ユニットは、
3次元レーザ走査により得られた膨大な点群データを前処理して、目標領域における点群データを決定するために用いられる前処理モジュールと、
目標領域における点群データをフロアに応じて区画して管理し、各フロアを1つの管理ユニットとし、さらに前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理するために用いられる区画モジュールと、
それぞれ各部屋に対応するブロック化点群データに対して各フロアにおける各部屋の特徴情報を抽出するために用いられる抽出モジュールと、
各フロアにおける各部屋の特徴情報を出力するために用いられる出力モジュールと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項3】
前記設計サブシステムは、
間取り加入モジュール、自動設計モジュール、手動設計モジュール、仮想現実シーン生成モジュール、バックグラウンド管理モジュール及び内装設計違反データベースを含み、
前記間取り加入モジュールは、ユーザが導入した間取り図を認識するために用いられ、間取り加入モジュールにより、ユーザ自分の間取りにおける各部屋の情報を取得し、
前記自動設計モジュールは、ユーザが設定した間取り図に基づいて、条件に合致するモデル間取り及びモデルルームを選び、選択されたモデルルームに基づいてユーザ自分の部屋を自動的に設計し、
前記手動設計モジュールに複数の設計用施設が設置され、ユーザは、好みに応じて治具及び建材テンプレートを選んで部屋を装飾し、
前記内装設計違反データベースは、内装設計エラー項目及び内装設計リスク項目を含み、前記自動設計モジュール及び手動設計モジュールは、内装設計違反データベース及び間取り図に基づいて完成し、
前記間取り図は、壁体構造図及び水道と電気施工図を含み、
前記壁体構造図は、窓位置情報、耐力壁情報及び非耐力壁情報を含み、壁体は、外壁及び内壁をさらに含み、
水道と電気施工図は、水道レイアウト情報及び強電弱電回路レイアウト情報を含み、
両側がいずれも室内のものが内壁と定義され、内壁の非耐力壁特徴抽出特徴属性は、全部取り外し可能な壁体であり、後続の設計モジュールとのマッチングを容易にし、
片側が室外で片側が室内のものは外壁であり、内壁の非耐力壁特徴抽出属性は、内側が薄くなり、壁龕などが開けられる内側不完全取り外し可能な壁体であり、
前記自動設計又は手動設計された設計図面は、各次元平面において前記間取り図の対応する各次元平面と1次元データ又は2次元データを比較し、比較データを取得し、
特徴属性及び比較データに対応的処理を行い、3種類の状況を取得し、
第1の種類において、特徴属性及び比較データが完全に内装設計エラー項目にあり、不許可項目とフィードバックし、
第2の種類において、比較データ及び特徴属性が内装設計リスク項目にある場合、システムにフィードバックして人工判断決定を行い、
第3の種類において、設計図の1次元又は2次元数値が間取り図の各次元に対応する寸法よりも小さい場合、自動的に描き出し空き面積と提示し、前記空き面積は、純粋に空きの第1の空白面積、内側不完全取り外し可能な壁体が充填した第2の空白面積及び全部取り外し可能な壁体の第3の空白面積を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項4】
前記デジタル化に基づく住環境設計システムは、
家具及び建材、モデルルーム及びモデル間取りを含む設計データベースをさらに含み、
前記自動設計モジュールは、ユーザの部屋を自動的に設計する時、モデルルームにおける建材をモデルルームと同じ方式でユーザの部屋に敷き貼り、人間工学に基づく設計規則に従い、モデルルームの家具をユーザの部屋に導入する、
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項5】
前記VR体験サブシステムは、
ユーザが装着するために用いられる、頭部装着機器、手部機器、足部機器を含むハードウェア機器をさらに含み、
前記頭部装着機器は、頭部装着制御ユニット、頭部装着慣性測定ユニット、表示ユニットを含み、前記頭部装着慣性測定ユニットは、頭部運動データを収集するために用いられ、
前記手部機器は、手部運動データを収集するために用いられる手部慣性測定ユニットを含み、
前記足部機器は、足部運動データを収集するために用いられる足部慣性測定ユニットを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル化に基づく住環境設計システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の設計システムを用いる方法であって、
データ入力サブシステムにより住環境データを測定し、測定データを入力するとともに、デジタル化の形式で設計サブシステムに送信するステップ1と、
設計サブシステムは、データ入力サブシステムが入力した環境データに基づいて3次元モデルを確立するステップ2と、
設計サブシステムは、確立された3次元モデルに対して初歩的な照度レンダリングを行い、それに基礎的な照度を備えさせるステップ3と、
必要な設計タイプを選択して設計を完成するステップ4であって、
間取り加入モジュールにより実際の住環境データに類似する間取りを導入し、設計データベースから条件に合致するモデル間取り及びモデルルームを選び、選択されたモデルルームに基づいてユーザ自分の部屋を自動的に設計する自動設計タイプと、
設計データベースから治具及び建材テンプレートを選んで部屋に対して手動装飾を行う手動設計タイプと、を含むステップ4と、
ユーザがVR体験サブシステムのハードウェア機器を装着するとともに、設計が完成した3次元モデルをVR体験サブシステムと対話させ、ユーザに設計された住環境を体験させるステップ5と、
ユーザのフィードバックに基づいて、手動設計タイプを用いて3次元モデルを修正し、2回体験を行い、ユーザが満足するまで行うステップ6と、を含む、
ことを特徴とするデジタル化に基づく住環境設計方法。
【請求項7】
ステップ1に記載のデータ入力サブシステムによる住環境データの測定は、3次元レーザを用いて測定し、具体的な方法は、
1)3次元レーザ走査により得られた膨大な点群データを前処理して、目標領域における点群データを決定し、
2)目標領域における点群データをフロアに応じて区画して管理し、前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理し、
3)それぞれ各部屋に対応するブロック化点群データに対して各フロアにおける各部屋の特徴情報を抽出することである、
ことを特徴とする請求項6に記載のデジタル化に基づく住環境設計方法。
【請求項8】
前記フロアに部屋を区画し、部屋データを実際のシーンに従って符号化して管理することは、具体的には、
1)目標領域の平面設計図に基づいて、目標領域における各部屋の名称を設定することと、
2)各部屋に対して最小の平面要素を分離抽出することと、
3)ツリー・ノードにより目標領域、各部屋及び部屋内の最小平面要素の構造を描画することと、を含む、
ことを特徴とする請求項7に記載のデジタル化に基づく住環境設計方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
PC端末にインストールされて実行されるデジタル化に基づく住環境設計システムは、
予め設計された環境のデータを測定及び収録するために用いられるデータ入力サブシステムと、
前記データ入力サブシステムと対話する設計サブシステムであって、データ入力サブシステムが伝送したデータを受信した後、当該データを利用して3次元モデルを確立し、当該3次元モデルを基礎とすることで計画設計を行う設計サブシステムと、
前記設計サブシステムと対話するVR体験サブシステムであって、ユーザがリアルタイムに設計効果を体験するために用いられ、前記VR体験サブシステムにおけるシーンは、前記設計サブシステムが計画設計した3次元モデルと同じであるVR体験サブシステムと、を含み、
前記データ入力サブシステム、前記設計サブシステム及び前記VR体験サブシステムの運行画面は、前記PC端末のディスプレイにより表示され、
前記デジタル化に基づく住環境設計システムに対応するアプリケーションソフトウェアは、グランド側に格納されており、
前記VR体験サブシステムは、
3次元デザインシーン、操作教程、環境施設データ、環境施設ピクチャ、文字、操作案内音声、設計者情報資料、設計満足度評価オプションを記憶するために用いられるデータベースサーバと、
VR端末機器に接続するために用いられるアプリケーションサーバと、
PC側端末、VR端末機器にアプリケーション操作サービスを提供するために用いられるWEBサーバと、
ディスプレイとクラウド側と操作側との間のデータ伝送のためのゲートウェイモジュールと、を含み、
前記操作側には、キーボード、マウス及びイヤホンが含まれ、
前記データベースサーバは、ユーザ姿勢、ユーザと環境施設との間の距離を記録し、ユーザ体験フローを記録するために用いられ、
前記ゲートウェイモジュールは、前記ディスプレイと組み合わせて使用されるホスト内に設けられ、
前記データベースサーバ、前記アプリケーションサーバ及び前記WEBサーバは、それぞれの仮想ホストを介して前記PC端末を制御し、又は前記ゲートウェイモジュールを介して前記PC端末のホストと信号の伝送を行う。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
設計サブシステムと対話するVR体験サブシステムについて、VR体験サブシステムは、ユーザがリアルタイムに設計効果を体験するために用いられ、VR体験サブシステムにおけるシーンは、設計サブシステムが計画設計した3次元モデルと同じであり、VR体験サブシステムは、
3次元デザインシーン、操作教程、環境施設データ、環境施設ピクチャ、文字、操作案内音声、設計者情報資料、設計満足度評価オプションを記憶するために用いられるデータベースサーバと、
VR端末機器に接続するために用いられるアプリケーションサーバと、
PC端末、VR端末機器にアプリケーション操作サービスを提供するために用いられるWEBサーバと、
ディスプレイとクラウド側と操作側との間のデータ伝送のためのゲートウェイモジュールと、を含み、
操作側には、キーボード、マウス及びイヤホンが含まれ、
データベースサーバは、ユーザ姿勢、ユーザと環境施設との間の距離を記録し、ユーザ体験フローを記録するために用いられ、。
ゲートウェイモジュールは、ディスプレイと組み合わせて使用されるホスト内に設けられ、
データベースサーバ、アプリケーションサーバ及びWEBサーバは、それぞれの仮想ホストを介してPC端末を制御し、又はゲートウェイモジュールを介してPC端末のホストと信号の伝送を行う。