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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110393
(43)【公開日】2024-08-15
(54)【発明の名称】複合電子部品
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20240807BHJP
   H01G 4/228 20060101ALI20240807BHJP
   H01G 2/06 20060101ALI20240807BHJP
【FI】
H01G4/30 201F
H01G4/228 A
H01G2/06 Z
H01G4/30 513
H01G4/30 201H
H01G4/228 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023206092
(22)【出願日】2023-12-06
(31)【優先権主張番号】10-2023-0014098
(32)【優先日】2023-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ジェオン ピル
(72)【発明者】
【氏名】ソン、スー ホワン
(72)【発明者】
【氏名】アン、ヨウン ギュ
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AC09
5E001AE01
5E001AE02
5E001AE03
5E001AF01
5E082AA02
5E082AB03
5E082EE04
5E082EE23
5E082EE35
5E082FF05
5E082FG04
5E082FG26
5E082FG46
5E082GG01
5E082GG10
5E082GG11
5E082GG28
5E082GG30
5E082JJ03
5E082JJ12
5E082JJ23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】実装安定性に優れた複合電子部品を提供する。
【解決手段】複合電子部品は、内部電極121、122と内部電極各々に接続される外部電極130、140を含む略立方体のセラミックキャパシタの本体110と、本体の実装面側に配置され、外部電極とそれぞれ連結されるインターポーザ200、300を含む。インターポーザは、本体に隣接した接続部C1、C2及び接続部の下部に配置される実装部M1、M2、接続部を貫通する接続ビア及231、331び実装部を貫通する実装ビア232、332を含み、接続ビアと実装ビアは、本体の厚さ方向を基準として互いに重ならないように配置されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体層及び前記誘電体層を挟んで交互に配置される第1内部電極及び第2内部電極を含み、第1方向に対向する第1面及び第2面、前記第1面及び前記第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、前記第1面から前記第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含む本体と、前記第3面及び前記第4面にそれぞれ配置されて前記第1内部電極及び前記第2内部電極とそれぞれ連結される第1外部電極及び第2外部電極を含む積層セラミックキャパシタと、
前記本体の第1面側に配置され、前記第1外部電極と連結される第1インターポーザと、
前記本体の第1面側に配置され、前記第2外部電極と連結される第2インターポーザと、を含み、
前記第1インターポーザは、前記積層セラミックキャパシタに隣接した第1接続部及び前記第1接続部の下部に配置される第1実装部、前記第1接続部を貫通する第1接続ビア及び前記第1実装部を貫通する第1実装ビアを含み、
前記第2インターポーザは、前記積層セラミックキャパシタに隣接した第2接続部及び前記第2接続部の下部に配置される第2実装部、前記第2接続部を貫通する第2接続ビア及び前記第2実装部を貫通する第2実装ビアを含み、
前記第1接続ビアと第1実装ビアは、前記第1方向を基準として互いに重ならないように配置され、
前記第2接続ビアと第2実装ビアは、前記第1方向を基準として互いに重ならないように配置される、複合電子部品。
【請求項2】
前記第1接続部は、第1接続基板及び前記第1接続基板の上部に配置されて前記第1外部電極と連結される第1接続電極を含み、前記第1実装部は、第1実装基板及び前記第1実装基板の下部に配置される第1実装電極を含み、
前記第2接続部は、第2接続基板及び前記第2接続基板の上部に配置されて前記第2外部電極と連結される第2接続電極を含み、前記第2実装部は、第2実装基板及び前記第2実装基板の下部に配置される第2実装電極を含む、請求項1に記載の複合電子部品。
【請求項3】
前記第1接続ビアは、前記第1接続部を前記第1方向に貫通し、
前記第2接続ビアは、前記第2接続部を前記第1方向に貫通する、請求項1または2に記載の複合電子部品。
【請求項4】
前記第1接続ビアは前記第1実装部を貫通せず、前記第1実装ビアは前記第1接続部を貫通せず、
前記第2接続ビアは前記第2実装部を貫通せず、前記第2実装ビアは前記第2接続部を貫通しない、請求項1または2に記載の複合電子部品。
【請求項5】
前記第1接続ビアと前記第1実装ビアは、前記第2方向に互いに異なる位置に配置され、
前記第2接続ビアと前記第2実装ビアは、前記第2方向に互いに異なる位置に配置される、請求項1または2に記載の複合電子部品。
【請求項6】
前記第1接続ビアと前記第1実装ビアは、前記第3方向に互いに異なる位置に配置され、
前記第2接続ビアと前記第2実装ビアは、前記第3方向に互いに異なる位置に配置される、請求項1または2に記載の複合電子部品。
【請求項7】
前記第1外部電極と前記第1接続電極とを連結する第1導電性接合剤、及び前記第2外部電極と前記第2接続電極とを連結する第2導電性接合剤を含む、請求項2に記載の複合電子部品。
【請求項8】
前記第1接続ビアの内部のうち少なくとも一部は、前記第1導電性接合剤で充填され、
前記第2接続ビアの内部のうち少なくとも一部は、前記第2導電性接合剤で充填される、請求項7に記載の複合電子部品。
【請求項9】
前記第1インターポーザは、前記第1インターポーザの一側面に配置され、前記第1接続電極と前記第1実装電極とを連結する第1連結電極を含み、
前記第2インターポーザは、前記第2インターポーザの一側面に配置され、前記第2接続電極と前記第2実装電極とを連結する第2連結電極を含む、請求項2、7または8のいずれか一項に記載の複合電子部品。
【請求項10】
前記第1インターポーザは、前記第1接続部と前記第1実装部との間に配置される第1中間電極を含み、
前記第2インターポーザは、前記第2接続部と前記第2実装部との間に配置される第2中間電極を含む、請求項1または2に記載の複合電子部品。
【請求項11】
前記第1接続ビア、前記第1実装ビア、前記第2接続ビア及び前記第2実装ビアのうち一つ以上の内壁にはビア電極が配置される、請求項1または2に記載の複合電子部品。
【請求項12】
前記第1インターポーザは、前記第2方向に対向する内側面及び外側面を含み、
前記第1インターポーザの前記第1方向及び前記第2方向の断面において、前記第1接続ビアは、前記第1接続部の前記第2方向の中央を基準として前記外側面に向かって偏って配置され、前記第1実装ビアは、前記第1実装部の前記第2方向の中央を基準として前記内側面に向かって偏って配置される、請求項1または2に記載の複合電子部品。
【請求項13】
前記外側面から前記第1接続ビアの内壁までの前記第2方向への距離は0.15mm以内であり、
前記内側面から前記第1実装ビアの内壁までの前記第2方向への距離は0.15mm以内である、請求項12に記載の複合電子部品。
【請求項14】
誘電体層及び前記誘電体層を挟んで交互に配置される第1内部電極及び第2内部電極を含み、第1方向に対向する第1面及び第2面、前記第1面及び前記第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、前記第1面から前記第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含む本体と、前記第3面及び前記第4面にそれぞれ配置される第1外部電極及び第2外部電極を含む積層セラミックキャパシタと、
前記本体の第1面側に配置され、第1導電性接合剤を介して前記第1外部電極と連結される第1インターポーザと、
前記本体の第1面側に配置され、第2導電性接合剤を介して前記第2外部電極と連結される第2インターポーザと、を含み、
前記第1インターポーザは、前記積層セラミックキャパシタに隣接した上部に配置された第1接続ビア及び前記第1インターポーザの下部に配置された第1実装ビアを含み、
前記第2インターポーザは、前記積層セラミックキャパシタに隣接した上部に配置された第2接続ビア及び前記第2インターポーザの下部に配置された第2実装ビアを含み、
前記第1接続ビアの少なくとも一部は前記第1導電性接合剤で充填され、且つ前記第1実装ビアは前記第1導電性接合剤で充填されず、
前記第2接続ビアの少なくとも一部は前記第2導電性接合剤で充填され、且つ前記第2実装ビアは前記第2導電性接合剤で充填されない、複合電子部品。
【請求項15】
前記第1インターポーザは、第1基板、前記第1基板の上部に配置されて前記第1外部電極と連結される第1接続電極及び前記第1基板の下部に配置される第1実装電極を含み、前記第1基板の内部に配置されて前記第1接続ビア及び第1実装ビアと連結される第1中間電極を含み、
前記第2インターポーザは、第2基板、前記第2基板の上部に配置されて前記第2外部電極と連結される第2接続電極及び前記第2基板の下部に配置される第2実装電極を含み、前記第2基板の内部に配置されて前記第2接続ビア及び第2実装ビアと連結される第2中間電極を含む、請求項14に記載の複合電子部品。
【請求項16】
前記第1導電性接合剤は、前記第1接続ビアの内壁及び前記第1中間電極によって規定される空間に充填され、
前記第2導電性接合剤は、前記第2接続ビアの内壁及び前記第2中間電極によって規定される空間に充填される、請求項15に記載の複合電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複合電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
積層型電子部品の一つである積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multilayered Ceramic Capacitor)は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP:Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピュータ、スマートフォン、及び携帯電話などの様々な電子製品のプリント回路基板に装着され、電気を充電又は放電させる役割を果たすチップ型のコンデンサである。
【0003】
このような積層セラミックキャパシタは、小型でありながらも高容量が保障され、実装が容易であるという利点により、様々な電子装置の部品として使用されることができる。コンピュータ、モバイル機器など各種電子機器が小型化、高出力化するにつれて、積層セラミックキャパシタに対する小型化及び高容量化への要求が増大している。
【0004】
積層セラミックキャパシタは、複数の誘電体層と、上記誘電体層の間に互いに異なる極性の内部電極が交互に積層された構造を有することができる。上記誘電体層は圧電性及び電歪性を有するため、積層セラミックキャパシタに直流又は交流電圧が印加されるとき、上記内部電極の間に圧電現象が発生して振動が現れることがある。
【0005】
このような振動は、積層セラミックキャパシタの外部電極を介して上記積層セラミックキャパシタが実装されたプリント回路基板に伝達され、振動音を発生させる。上記振動音は、人に不快感を与える20~20,000Hz領域の可聴周波数に該当することができ、このように人に不快感を与える振動音をアコースティックノイズ(acoustic noise)と呼ぶ。
【0006】
上記アコースティックノイズは、最近、電子機器が、高い電圧及びその電圧の変化が大きい環境で使用されることにより、ユーザが十分に認識し得るレベルで現れ、これに伴ってアコースティックノイズが低減された新規の製品に対する需要が引き続き発生している実情である。
【0007】
アコースティックノイズを低減するために、積層セラミックキャパシタがプリント回路基板に実装される側にインターポーザを配置する方案を考えることができ、上記積層セラミックキャパシタとインターポーザを物理的及び/又は電気的に連結するための方法の一つとして、インターポーザを貫通するビアを設置する場合がある。但し、インターポーザを貫通するビアが積層セラミックキャパシタとインターポーザとを連結させる導電性接合剤でぎっしり充填される場合、インターポーザとプリント回路基板とを連結させる導電性実装剤が上記ビアに充填されることができず、実装安定性が低下するという問題が発生することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明のいくつかの目的の一つは、実装安定性に優れた複合電子部品を提供することである。
【0009】
但し、本発明の目的は上述の内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態は、誘電体層及び上記誘電体層を挟んで交互に配置される第1及び第2内部電極を含み、第1方向に対向する第1面及び第2面、上記第1面及び第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、上記第1面~第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含む本体と、上記第3面及び第4面にそれぞれ配置されて上記第1及び第2内部電極とそれぞれ連結される第1及び第2外部電極を含む積層セラミックキャパシタ、上記本体の第1面側に配置され、上記第1外部電極と連結される第1インターポーザ及び上記本体の第1面側に配置され、上記第2外部電極と連結される第2インターポーザを含み、上記第1インターポーザは、上記積層セラミックキャパシタに隣接した第1接続部及び上記第1接続部の下部に配置される第1実装部、上記第1接続部を貫通する第1接続ビア及び上記第1実装部を貫通する第1実装ビアを含み、上記第2インターポーザは、上記積層セラミックキャパシタに隣接した第2接続部及び上記第2接続部の下部に配置される第2実装部、上記第2接続部を貫通する第2接続ビア及び上記第2実装部を貫通する第2実装ビアを含み、上記第1接続ビアと第1実装ビアは、上記第1方向を基準として互いに重ならないように配置され、上記第2接続ビアと第2実装ビアは、上記第1方向を基準として互いに重ならないように配置される複合電子部品を提供する。
【0011】
本発明の一実施形態は、誘電体層及び上記誘電体層を挟んで交互に配置される第1及び第2内部電極を含み、第1方向に対向する第1面及び第2面、上記第1面及び第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、上記第1面~第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含む本体と、上記第3面及び第4面にそれぞれ配置される第1及び第2外部電極を含む積層セラミックキャパシタ、上記本体の第1面側に配置され、第1導電性接合剤を介して上記第1外部電極と連結される第1インターポーザ及び上記本体の第1面側に配置され、第2導電性接合剤を介して上記第2外部電極と連結される第2インターポーザを含み、上記第1インターポーザは、上記積層セラミックキャパシタに隣接した上部に配置された第1接続ビア及び上記第1インターポーザの下部に配置された第1実装ビアを含み、上記第2インターポーザは、上記積層セラミックキャパシタに隣接した上部に配置された第2接続ビア及び上記第2インターポーザの下部に配置された第2実装ビアを含み、上記第1接続ビアの少なくとも一部は上記第1導電性接合剤で充填され、且つ上記第1実装ビアは上記第1導電性接合剤で充填されず、上記第2接続ビアの少なくとも一部は上記第2導電性接合剤で充填され、且つ上記第2実装ビアは上記第2導電性接合剤で充填されない複合電子部品を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の様々な効果の一つとして、実装安定性に優れた複合電子部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態による複合電子部品を概略的に示す斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態による複合電子部品の積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図である。
図3図1のI-I'線に沿った切断断面を概略的に示す断面図である。
図4】本発明の第1実施形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す断面図である。
図5図4のK1領域の拡大図である。
図6a】本発明の第1実施形態による複合電子部品の接続ビアと実装ビアが配置された形態を概略的に示す斜視図である。
図6b】本発明の第1実施形態による複合電子部品の接続ビアと実装ビアが配置された形態を概略的に示す斜視図である。
図7】第1実施形態の変形形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す部分拡大図であって、(a)は第1インターポーザ側を示したものであり、(b)は第2インターポーザ側を示したものである。
図8】本発明の第2実施形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す部分拡大図であって、(a)は第1インターポーザ側を示したものであり、(b)は第2インターポーザ側を示したものである。
図9】本発明の第3実施形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す部分拡大図であって、(a)は第1インターポーザ側を示したものであり、(b)は第2インターポーザ側を示したものである。
図10】本発明の第4実施形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す部分拡大図であって、(a)は第1インターポーザ側を示したものであり、(b)は第2インターポーザ側を示したものである。
図11】第4実施形態による複合電子部品の第1基板を概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、具体的な実施形態及び添付の図面を参照して本発明の実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、通常の技術者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさ等は、より明確な説明のために誇張されることがあり、図面上の同じ符号で示される要素は同じ要素である。
【0015】
そして、図面において本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜上、任意に示しているため、本発明は必ずしも図示したものに限定されない。なお、同一思想の範囲内の機能が同一である構成要素に対しては、同一の参照符号を用いて説明する。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」と言うとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0016】
図面において、第1方向は厚さT方向、第2方向は長さL方向、第3方向は幅W方向と定義することができる。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による複合電子部品を概略的に示す斜視図であり、図2は、本発明の第1実施形態による複合電子部品の積層セラミックキャパシタを概略的に示す斜視図であり、図3は、図1のI-I'線に沿った切断断面を概略的に示す断面図であり、図4は、本発明の第1実施形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す断面図であり、図5は、図4のK1領域の拡大図であり、図6a及び図6bは、本発明の第1実施形態による複合電子部品の接続ビアと実装ビアが配置された形態を概略的に示す斜視図である。
【0018】
以下、図1図6bを参照して本発明の第1実施形態による複合電子部品について説明する。
【0019】
本発明の第1実施形態による複合電子部品1000は、積層セラミックキャパシタ100と、上記積層セラミックキャパシタと連結される第1インターポーザ200及び第2インターポーザ300とを含むことができる。
【0020】
積層セラミックキャパシタ100は、誘電体層111及び上記誘電体層と交互に配置される内部電極121、122を含む本体110と、上記本体の外部に配置されて上記内部電極と連結される外部電極130とを含むことができる。
【0021】
本体110の具体的な形状に特に制限はないが、図示のように、本体110は六面体形状又はこれと類似の形状からなることができる。焼成過程で本体110に含まれたセラミック粉末の収縮や焼成後の角部の研磨により、本体110は完全な直線を有する六面体形状ではないが、実質的に六面体形状を有することができる。
【0022】
本体110は、第1方向に対向する第1面及び第2面1、2、上記第1面及び第2面1、2と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面3、4、第1面~第4面1、2、3、4と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面5、6を有することができる。
【0023】
本体110は、誘電体層111及び内部電極121、122が交互に積層されていてもよい。本体110を形成する複数の誘電体層111は焼成された状態であって、隣接する誘電体層111間の境界は走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認しにくいほど一体化することができる。
【0024】
誘電体層111は、セラミック粉末、有機溶剤及びバインダーを含むセラミックスラリーを製造し、上記スラリーをキャリアフィルム(carrier film)上に塗布及び乾燥してセラミックグリーンシートを設けた後、上記セラミックグリーンシートを焼成することにより形成することができる。セラミック粉末は十分な静電容量が得られる限り特に制限されないが、例えば、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料又はチタン酸ストロンチウム系材料等を使用することができ、上記セラミック粉末の例示として、BaTiO、BaTiOにCa(カルシウム)、Zr(ジルコニウム)等が一部固溶した(Ba1-xCa)TiO(0<x<1)、Ba(Ti1-yCa)O(0<y<1)、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)O(0<x<1、0<y<1)又はBa(Ti1-yZr)O(0<y<1)等が挙げられる。
【0025】
誘電体層111の平均厚さtdは特に限定する必要はないが、例えば、0.5μm以下であってもよい。ここで、誘電体層111の平均厚さtdは、内部電極121、122の間に配置される誘電体層111の第1方向のサイズを意味する。誘電体層111の平均厚さは、本体110の第1方向及び第2方向の断面を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM)でスキャンして測定することができる。より具体的に、一つの誘電体層111の多数の地点、例えば、第2方向に等間隔である30個の地点でその厚さを測定して平均値を測定することができる。上記等間隔である30個の地点は容量形成部Acで指定することができる。また、このような平均値の測定を10個の誘電体層111に拡張して平均値を測定すると、誘電体層111の平均厚さをさらに一般化することができる。
【0026】
内部電極121、122は誘電体層111と交互に配置されてもよく、例えば、互いに異なる極性を有する一対の電極である第1内部電極121と第2内部電極122とが誘電体層111を挟んで互いに対向するように配置されてもよい。第1内部電極121及び第2内部電極122は、それらの間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に分離されてもよい。第1内部電極121は、第4面4と離隔し、第3面3と連結されるように配置されることができる。また、第2内部電極122は、第3面3と離隔し、第4面4と連結されるように配置されることができる。
【0027】
図2に示すように、第1内部電極121と第2内部電極122は誘電体層111を挟んで上記第1方向に交互に配置されてもよいが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1内部電極121及び第2内部電極122は、誘電体層111を挟んで上記第3方向に交互に配置されてもよい。
【0028】
内部電極121、122に含まれる導電性金属は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、錫(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)及びこれらの合金のうち一つ以上であってもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0029】
内部電極121、122は、セラミックグリーンシート上に所定の厚さで導電性金属を含む内部電極用導電性ペーストを塗布して焼成することにより形成することができる。内部電極用導電性ペーストの印刷方法としては、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法などを使用することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0030】
内部電極121、122の平均厚さteは特に限定する必要はないが、例えば、0.5μm以上2.0μm以下であってもよい。内部電極121、122の平均厚さteは、内部電極121、122の第1方向のサイズを意味する。ここで、内部電極121、122の平均厚さは、本体110の第1方向及び第2方向の断面を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM)でスキャンして測定することができる。より具体的に、一つの内部電極121、122の多数の地点、例えば、第2方向に等間隔である30個の地点でその厚さを測定して平均値を測定することができる。上記等間隔である30個の地点は、後述する容量形成部Acで指定することができる。また、このような平均値の測定を10個の内部電極121、122に拡張して平均値を測定すると、内部電極121、122の平均厚さをさらに一般化することができる。
【0031】
本体110は、本体110の内部に配置され、誘電体層111を挟んで互いに交互に配置される第1及び第2内部電極121、122を含んで容量が形成される容量形成部Acと、容量形成部Acの第1方向に対向する両面上にそれぞれ配置される第1カバー部112及び第2カバー部113を含むことができる。カバー部112、113は、基本的に物理的又は化学的ストレスによる内部電極の損傷を防止する役割を果たすことができる。カバー部112、113は、内部電極を含まないことを除いては、誘電体層111と同じ構成を有することができる。
【0032】
カバー部112、113の平均厚さtcは特に限定する必要はないが、例えば、20μm以下、より好ましくは10μm以下であってもよい。ここで、カバー部112、113の平均厚さは、第1カバー部112及び第2カバー部113のそれぞれの平均厚さを意味する。カバー部112、113の平均厚さtcは、カバー部112、113の第1方向への平均サイズを意味することができ、本体110の第1方向及び第2方向の断面において等間隔である5個の地点で測定した第1方向のサイズを平均した値であることができる。
【0033】
外部電極130、140は、本体110の第3面及び第4面3、4に配置されることができ、上記第1面、第2面、第5面及び第6面の一部上に延長されることができる。また、外部電極130、140は、第3面3に配置されて第1内部電極121と連結される第1外部電極130、及び第4面4に配置されて第2内部電極120と連結される第2外部電極140を含むことができる。
【0034】
また、図3に示すように、外部電極130、140は、内部電極121、122と連結される下地電極層131、141、上記下地電極層上に配置される中間電極層132、142、及び上記中間電極層上に配置される端子電極層133、143を含むことができる。
【0035】
下地電極層131、141は導電性金属及びガラスを含むことができる。下地電極層131、141に含まれたガラスは、外部電極130、140と本体110との間の結合力を向上させる役割を果たすことができる。下地電極層131、141は、例えば、本体110の第3面及び第4面3、4を導電性金属及びガラスを含む導電性ペーストにディッピング(dipping)した後、焼成することにより形成することができる。
【0036】
下地電極層131、141に含まれる導電性金属は、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、鉛(Pb)及び/又はこれらを含む合金などを含むことができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0037】
中間電極層132、142は、例えば、導電性金属及び樹脂を含むことができる。中間電極層132、142に含まれる導電性金属としては、電気伝導性に優れた材料を使用することができるが、特に限定されない。例えば、中間電極層132、142に含まれた導電性金属は、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、鉛(Pb)及び/又はこれらを含む合金などを含むことができる。
【0038】
中間電極層132、142に含まれた樹脂は熱硬化性樹脂であってよく、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂及びポリイミド樹脂のうち一つ以上を含むことができるが、本発明はこれに限定されるものではない。中間電極層132、142は、導電性金属及び樹脂を含む導電性樹脂組成物を塗布及び硬化する方法で形成することができる。
【0039】
中間電極層132、142は樹脂を含むため、下地電極層131、141よりも相対的に高い柔軟性を有することができる。これにより、外部からの物理的衝撃や曲げ衝撃から積層セラミックキャパシタ100の本体110を保護することができ、積層セラミックキャパシタ100にクラックが発生することを防止し、誘電体層111による圧電振動を吸収してアコースティックノイズを抑えることができる。
【0040】
端子電極層133、143は実装特性を向上させることができる。端子電極層133、143の種類は特に限定されず、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)及び/又はこれらを含む合金などを含むめっき層であってもよく、複数の層で形成されてもよい。端子電極層133、143は、例えば、ニッケル(Ni)めっき層又は錫(Sn)めっき層であってもよく、ニッケル(Ni)めっき層及び錫(Sn)めっき層が順次形成された形態であってもよい。また、端子電極層133、143は、複数のニッケル(Ni)めっき層及び/又は複数の錫(Sn)めっき層を含むこともできる。
【0041】
図3図5を参照すると、第1実施形態による複合電子部品1000は、本体110の第1面1側に配置されるインターポーザ200、300を含み、上記インターポーザは、第1外部電極130と連結される第1インターポーザ200及び第2外部電極140と連結される第2インターポーザ300を含むことができる。第1インターポーザ200は、第1導電性接合剤410を介して第1外部電極130と連結されることができ、第2インターポーザ300は第2導電性接合剤420を介して第2外部電極140と連結されることができる。
【0042】
図4を参照すると、第1実施形態による複合電子部品1000が実装されるプリント回路基板600は、一面に第1電極パッド610及び第2電極パッド620を含み、第1及び第2インターポーザ200、300はそれぞれ、第1導電性実装剤510及び第2導電性実装剤520を介して第1及び第2電極パッド610、620と電気的に連結されることができる。導電性接合剤410、420及び導電性実装剤510、520は、例えば、接合用半田であってもよく、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)及び銅(Cu)のうち少なくとも一つ以上を含むことができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0043】
複合電子部品1000がプリント回路基板600に実装された状態で第1及び第2外部電極130、140に極性の異なる電圧が印加されると、誘電体層111の逆圧電性効果により、本体110は膨張及び収縮を繰り返して振動を発生させることができ、このような振動がプリント回路基板600に伝達されることによってアコースティックノイズが発生できる。
【0044】
一方、第1実施形態による複合電子部品1000の場合、インターポーザ200、300が積層セラミックキャパシタ100の実装方向に向かう第1面1側に配置されることにより、積層セラミックキャパシタ100をプリント回路基板600から離隔させることができる。これにより、積層セラミックキャパシタ100からプリント回路基板600に伝達される振動を吸収してアコースティックノイズを低減することができる。
【0045】
第1インターポーザ200は、例えば、第1基板210、上記第1基板の外部に配置される第1電極220、及び第1インターポーザ200の一部を貫通する第1ビア230を含むことができる。また、第2インターポーザ300は、例えば、第2基板310、上記第2基板の外部に配置される第2電極320及び第2インターポーザ300の一部を貫通する第2ビア330を含むことができる。
【0046】
第1基板210は、積層セラミックキャパシタ100に隣接した第1接続基板211と、上記第1接続基板の下部に配置される第1実装基板212とを含むことができる。第2基板310は、積層セラミックキャパシタ100に隣接した第2接続基板311と、上記第2接続基板の下部に配置される第2実装基板312とを含むことができる。第1及び第2基板210、310は、例えば、セラミック及び/又は絶縁性樹脂からなることができる。上記セラミックは例えば、Alであってもよく、絶縁性樹脂は例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及び/又はポリイミド樹脂であってもよいが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0047】
第1電極220は、第1基板210の上部に配置され、第1外部電極130と連結される第1接続電極221及び第1基板210の下部に配置される第1実装電極222を含むことができる。第2電極320は、第2基板310の上部に配置され、第2外部電極140と連結される第2接続電極321及び第2基板310の下部に配置される第2実装電極322を含むことができる。第1及び第2電極220、320は、積層セラミックキャパシタ100とプリント回路基板600とを電気的に連結する役割を果たすことができる。第1及び第2電極220、320は、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、鉛(Pb)及び/又はこれらを含む合金などを含むことができる。
【0048】
第1ビア230は、積層セラミックキャパシタ100に隣接した第1インターポーザ200の上部に配置された第1接続ビア231及び第1インターポーザ200の下部に配置された第1実装ビア232を含むことができる。第2ビア330は、積層セラミックキャパシタ100に隣接した第2インターポーザ300の上部に配置された第2接続ビア331及び第2インターポーザ300の下部に配置された第2実装ビア332を含むことができる。第1及び第2ビア230、330は、後述するように、複合電子部品1000の実装安定性を向上させる役割を果たすか、又は積層セラミックキャパシタ100とプリント回路基板600とを電気的に連結させる役割を果たすことができる。
【0049】
このとき、第1インターポーザ200を、配置された位置に応じて領域を区分すると、第1インターポーザ200は積層セラミックキャパシタ100に隣接した第1接続部C1及び上記第1接続部の下部に配置される第1実装部M1を含むことができる。第1接続部C1は、第1接続基板211及び上記第1接続基板の上部に配置されて第1外部電極130と連結される第1接続電極221を含み、第1実装部M1は、第1実装基板212及び上記第1実装基板の下部に配置される第1実装電極222を含むことができる。
【0050】
また、第2インターポーザ300を、配置された位置に応じて領域を区分すると、第2インターポーザ300は、積層セラミックキャパシタ100に隣接した第2接続部C2及び上記第2接続部の下部に配置される第2実装部M2を含むことができる。第2接続部C2は、第2接続基板311及び上記第2接続基板の上部に配置されて第2外部電極140と連結される第2接続電極321を含み、第2実装部M2は、第2実装基板312及び上記第2実装基板の下部に配置される第2実装電極322を含むことができる。
【0051】
本発明の第1実施形態によれば、第1接続ビア231は第1接続部C1を上記第1方向に貫通することができ、第1実装ビア232は第1実装部M1を上記第1方向に貫通することができる。また、第2接続ビア331は第2接続部C2を上記第1方向に貫通することができ、第2実装ビア332は第2実装部M2を上記第1方向に貫通することができる。これにより、第1接続ビア231の内部のうち少なくとも一部は第1導電性接合剤410で充填され、第2接続ビア331の内部のうち少なくとも一部は第2導電性接合剤420で充填されることができる。これにより、積層セラミックキャパシタ100とインターポーザ200、300との間の接合力が向上できる。
【0052】
一方、第1接続ビア231と第1実装ビア232は、上記第1方向に互いに重ならないように配置されることができ、第2接続ビア331と第2実装ビア332は、上記第1方向に互いに重ならないように配置されることができる。これにより、第1実装ビア232は第1導電性接合剤410で充填されず、第2実装ビア332は第2導電性接合剤420で充填されないことができる。すなわち、導電性接合剤410、420が実装ビア232、332の内部に流れ込むことを防止し、実装ビア232、332の内部に導電性実装剤510、520が充填可能な空間を確保することができ、これにより、インターポーザ200、300とプリント回路基板600の電極パッド610、620との間の接合力を向上させ、複合電子部品1000の実装安定性を確保することができる。
【0053】
このとき、第1接続ビア231は第1実装部M1を、第1実装ビア232は第1接続部C1を貫通しなくてもよい。また、第2接続ビア331は第2実装部M2を、第2実装ビア332は第2接続部C2を貫通しなくてもよい。これにより、接続ビア231、331及び実装ビア232、332が導電性接合剤410、420でぎっしり充填されることを防止することができ、実装ビア232、332の内部には導電性実装剤510、520のみを充填できるようにすることで、複合電子部品1000の実装安定性を向上させることができる。
【0054】
図5及び図6aを参照すると、一実施形態において、第1接続ビア231と第1実装ビア232は、上記第2方向に互いに異なる位置に配置され、第2接続ビア331と第2実装ビア332は、上記第2方向に互いに異なる位置に配置されることができる。これにより、第1接続ビア231と第1実装ビア232は上記第1方向を基準として互いに重ならないように配置され、第2接続ビア331と第2実装ビア332は上記第1方向を基準として互いに重ならないように配置されることができ、結果的に、実装ビア232、332の内部に導電性接合剤410、420が流れ込むことを防止することができる。
【0055】
但し、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図6bのように、一実施形態において、第1接続ビア231と第1実装ビア232は、上記第3方向に互いに異なる位置に配置されてもよい。一方、図示されてはいないが、第1インターポーザ200と第2インターポーザ300は第2方向に互いに対称の関係にあることができるため、第2接続ビア331と第2実装ビア332も同様に、上記第3方向に互いに異なる位置に配置されることができる。
【0056】
一実施形態において、第1接続ビア231、第1実装ビア232、第2接続ビア331、及び第2実装ビア332のうち一つ以上の内壁にはビア電極が配置されることができる。例えば、図5に示すように、第1接続ビア231の内壁には第1接続ビア電極241が配置されてもよく、第1実装ビア232の内壁には第1実装ビア電極242が配置されてもよい。これにより、第1導電性接合剤410が第1接続ビア電極241を伝って第1接続ビア231の内部に十分に流入することができ、第1導電性実装剤510が第1実装ビア電極242を伝って第1実装ビア232の内部に十分に流入することができ、これにより、積層セラミックキャパシタ100とインターポーザ200、300との間の接合力、及びインターポーザ200、300と電極パッド610、620との間の接合力を向上させることができる。
【0057】
図3図5を参照すると、一実施形態において、第1インターポーザ200は上記第1インターポーザの一側面に配置され、第1接続電極221と第1実装電極222とを連結する第1連結電極223を含み、第2インターポーザ300は上記第2インターポーザの一側面に配置され、第2接続電極321と第2実装電極322とを連結する第2連結電極323を含むことができる。これにより、第1電極220は第1接続電極221、第1実装電極222、及び第1連結電極223を含むことができ、第2電極320は第2接続電極321、第2実装電極322、及び第2連結電極323を含むことができる。連結電極223、323は、積層セラミックキャパシタ100と連結される接続電極221、321と、プリント回路基板600と連結される実装電極222、322とを連結することにより、積層セラミックキャパシタ100とプリント回路基板600との間に電気が流れる経路を形成することができる。
【0058】
図7は、第1実施形態の変形形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す部分拡大図であって、(a)は第1インターポーザ側を示したものであり、(b)は第2インターポーザ側を示したものである。図7を参照すると、一実施形態において、第1インターポーザ200は、第1接続部C1と第1実装部M1との間に配置される第1中間電極224を含み、第2インターポーザ300は、第2接続部C2と第2実装部M2との間に配置される第2中間電極324を含むことができる。すなわち、第1中間電極224は、第1基板210の内部に配置されて第1接続ビア231及び第1実装ビア232と連結されることができ、第2中間電極324は、第2基板310の内部に配置されて第2接続ビア331及び第2実装ビア332と連結されることができる。
【0059】
この場合、第1導電性接合剤410は、第1接続ビア231の内壁及び第1中間電極224によって規定される空間に充填され、第2導電性接合剤420は、第2接続ビア232の内壁及び第2中間電極324によって規定される空間に充填されることができる。これにより、積層セラミックキャパシタ100とインターポーザ200、300との間の接合力を確保しながらも、外部電極130、140からプリント回路基板600の電極パッド610、620までの電気が流れる距離を減少させてESLをより低減することができる。
【0060】
また、インターポーザ200、300が中間電極224、324を含む場合、第1接続ビア231と第1実装ビア232が上記第1方向に互いに重なるか、又は第2接続ビア331と第2実装ビア332が上記第1方向に互いに重なっても、中間電極224、324は接続ビア231、331と実装ビア232、332を物理的に離隔させることができるため、導電性接合剤410、420が実装ビア232、332の内部に流れ込むことを防止することができる。これにより、実装ビア232、332の内部に導電性実装剤510、520が充填可能な空間を確保し、複合電子部品1000の実装安定性を確保することができる。
【0061】
図7には、第1実施形態の変形形態による複合電子部品のインターポーザ200、300が連結電極223、323を含まないものとして示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、インターポーザ200、300は、連結電極223、323及び中間電極224、324の両方を含んでもよい。
【0062】
図5を参照すると、一実施形態において、第1インターポーザ200は、上記第2方向に対向する内側面(Sin)及び外側面(Sout)を含むことができ、第1インターポーザ200の第1及び第2方向の断面において、第1接続ビア231は、第1接続部C1の第2方向の中央を基準として外側面(Sout)に向かって偏って配置され、第1実装ビア232は、第1実装部M1の第2方向の中央を基準として内側面(Sin)に向かって偏って配置されることができる。これにより、第1導電性接合剤410が充填された第1接続ビア231及び第1導電性実装剤510が充填された第1実装ビア232は、内部応力を分散させてプリント回路基板600上に実装された複合電子部品1000をより効果的に固定することができる。
【0063】
また、図7を参照すると、複合電子部品1000が中間電極224、324を含む場合、第1接続ビア231が第1接続部C1の第2方向の中央を基準として外側面(Sout)に向かって偏って配置されることにより、外部電極130、140からプリント回路基板600の電極パッド610、620までの電気が流れる距離を減少させ、ESLをより低減することができる。
【0064】
このとき、上記外側面から第1接続ビア231の内壁までの上記第2方向への距離L1は、特に限定する必要はないが、約0.15mm以内であることが好ましく、上記内側面から第1実装ビア232の内壁までの上記第2方向への距離L2も特に限定する必要はないが、約0.15mm以内であることが好ましい。この場合、複合電子部品1000の実装安定性の向上効果及びESLの低減効果がより顕著になり得る。
【0065】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による複合電子部品1000について説明する。以下、第2実施形態による複合電子部品の構成のうち、第1実施形態と類似の構成に対しては同一の符号を使用し、上述した本発明の第1実施形態と重複する説明は省略する。
【0066】
図8は、本発明の第2実施形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す部分拡大図であって、(a)は第1インターポーザ側を示したものであり、(b)は第2インターポーザ側を示したものである。
【0067】
図8を参照すると、第1インターポーザ200Aは、例えば、第1基板210A、第1接続電極221A、第1実装電極222A及び第1連結電極223Aを含む第1電極220A、並びに第1ビア230Aを含むことができる。また、第2インターポーザ300Aは、例えば、第2基板310A、第2接続電極321A、第2実装電極322A及び第2連結電極323Aを含む第2電極 320A、並びに第2ビア330Aを含むことができる。
【0068】
また、第1ビア230Aの内壁には第1ビア電極240Aが配置されることができ、第2ビア340Aの内壁には第2ビア電極340Aが配置されることができる。導電性接合剤410、420及び導電性実装剤510、520は、ビア電極240A、340Aを介してビア320A、330Aの内部に流入することができる。これにより、積層セラミックキャパシタとインターポーザ200A、300Aとの間の接合力を確保することができる。
【0069】
一方、第1インターポーザ200Aは複数の第1ビア230Aを含むことができ、第2インターポーザ300Aは複数の第2ビア330Aを含むことができる。本発明の第2実施形態によれば、インターポーザ200A、300Aは、複数のビア230A、330Aを含むことにより、導電性接合剤410、420及び導電性実装剤510、520が流入できる十分な空間を提供することができる。これにより、上記積層セラミックキャパシタとインターポーザとを連結するための導電性接合剤410、420がビア230A、330Aの内部をぎっしり充填することを防止し、ビア230A、330Aの内部に導電性実装剤510、520が充填可能な空間を確保することにより、複合電子部品1000の実装安定性を向上させることができる。
【0070】
複数の第1ビア230Aは、例えば、上記第2方向に互いに離隔して配置されてもよく、複数の第2ビア330Aは、例えば、上記第2方向に互いに離隔して配置されてもよい。上記複数のビアのうち、インターポーザ200A、300Aの外側面に隣接して配置されたビア230A、330Aは、上記外部電極から電極パッド610、620までの電気が流れる距離を減少させ、ESLを低減する役割を果たすことができる。また、上記複数のビアのうち、インターポーザ200A、300Aの内側面に隣接して配置されたビア230A、330Aは、圧電振動が多く発生する領域に配置されることにより、複合電子部品の実装安定性を向上させる役割を果たすことができる。
【0071】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態による複合電子部品1000について説明する。以下、第3実施形態による複合電子部品の構成のうち、第1実施形態と類似の構成に対しては同一の符号を使用し、上述した本発明の第1実施形態と重複する説明は省略する。
【0072】
図9は、本発明の第3実施形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す部分拡大図であって、(a)は第1インターポーザ側を示したものであり、(b)は第2インターポーザ側を示したものである。
【0073】
図9を参照すると、第1インターポーザ200Bは、例えば、第1基板210B、第1接続電極221B、第1実装電極222B及び第1連結電極223Bを含む第1電極220B、並びに第1ビア230Bを含むことができる。また、第2インターポーザ300Bは、例えば、第2基板310B、第2接続電極321B、第2実装電極322B及び第2連結電極323Bを含む第2電極 320B、並びに第2ビア330Bを含むことができる。
【0074】
また、第1ビア230Bの内壁には第1ビア電極240Bが配置されることができ、第2ビア340Bの内壁には第2ビア電極340Bが配置されることができる。導電性接合剤410、420及び導電性実装剤510、520は、ビア電極240B、340Bを伝ってビア230B、330Bの内部に流入することができる。これにより、積層セラミックキャパシタとインターポーザ200B、300Bとの間の接合力を確保することができる。
【0075】
本発明の第3実施形態によれば、第1インターポーザ200Bを上記第1方向に貫通する第1ビア230B及び第2インターポーザ300Bを上記第1方向に貫通する第2ビア330Bはそれぞれ、上記第1方向を基準として傾いていてもよい。ビア230B、330Bが上記第1方向を基準として傾いて傾斜した柱状を有する場合、一般的な柱状のビアに比べて、体積に対する表面積の割合が増加する可能性がある。これにより、導電性接合剤410、420がビア230B、330Bを充填するために移動しなければならない距離を延ばすことにより、ビア230B、330Bが導電性接合剤410、420でぎっしり充填されることを防止することができる。これにより、ビア230B、330Bの内部に導電性実装剤510、520が充填可能な空間を確保することにより、複合電子部品1000の実装安定性を向上させることができる。
【0076】
ビア230B、330Bが配置された形態は特に限定する必要はない。第1ビア230Bと第2ビア330Bが傾く方向は、上記第2方向に互いに対称であってもよいが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1ビア230Bと第2ビア330Bが傾く方向は互いに同一であってもよい。
【0077】
一実施形態において、第1ビア230Bが第1接続電極221Bを貫通する領域は、第1インターポーザ200Bの外側面(Sout)に隣接し、第1ビア230Bが第1実装電極222Bを貫通する領域は、第1インターポーザ200Bの内側面(Sin)に隣接することができる。また、第2ビア330Bが第2接続電極321Bを貫通する領域は、第2インターポーザ300Bの外側面に隣接し、第2ビア330Bが第2実装電極322Bを貫通する領域は、第2インターポーザ300Bの内側面に隣接することができる。
【0078】
ビア230B、330Bが接続電極221B、321Bを貫通する領域は、インターポーザ200B、300Bの外側面に隣接することにより、上記外部電極から電極パッド610、620までの電気が流れる距離を減少させてESLを低減させることができる。また、ビア230B、330Bが実装電極222B、322Bを貫通する領域は、圧電振動を効果的に分散させ、インターポーザ200B、300Bの内側面に隣接することにより、複合電子部品の実装安定性を向上させる役割を果たすことができる。
【0079】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態による複合電子部品1000について説明する。以下、第4実施形態による複合電子部品の構成のうち、第1実施形態と類似の構成に対しては同一の符号を使用し、上述した本発明の第1実施形態と重複する説明は省略する。
【0080】
図10は、本発明の第4実施形態による複合電子部品がプリント回路基板に実装されたことを概略的に示す部分拡大図であって、(a)は第1インターポーザ側を示したものであり、(b)は第2インターポーザ側を示したものである。図11は、第4実施形態による複合電子部品の第1基板を概略的に示す斜視図である。
【0081】
図10を参照すると、第1インターポーザ200Cは、例えば、第1基板210C、並びに第1接続電極221C、第1実装電極222C及び第1連結電極223Cを含む第1電極220Cを含むことができる。また、第2インターポーザ300Cは、例えば、第2基板310C、並びに第2接続電極321C、第2実装電極322C及び第2連結電極323Cを含む第2電極320Cを含むことができる。
【0082】
本発明の第4実施形態によれば、第1インターポーザ200Cは、上記第1インターポーザの上面に配置された第1接続溝部251及び/又は上記第1インターポーザの下面に配置された第1実装溝部252を含むことができる。また、第2インターポーザ300Cは、上記第2インターポーザの上面に配置された第2接続溝部351及び/又は上記第2インターポーザの下面に配置された第2実装溝部352を含むことができる。
【0083】
接続溝部251、351の内部には導電性接合剤410、420が充填されることができ、これにより、上記積層セラミックキャパシタとインターポーザ200C、300Cとの間の接合力を向上させることができる。実装溝部252、352の内部には導電性実装剤510、520が充填されることができ、これにより、インターポーザ200C、300Cとプリント回路基板600の電極パッド610、620との間の接合力を向上させることができる。
【0084】
また、複合電子部品の実装安定性を向上させるために、図10に示すように、インターポーザ200C、300Cは、複数の接続溝部251、351及び複数の実装溝部252、352を含むことができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0085】
一実施形態において、第1インターポーザ200Cは、上記第1インターポーザを上記第1方向に貫通する第1ビア230Cを含むことができ、第2インターポーザ300Cは、上記第2インターポーザを上記第1方向に貫通する第2ビア330Cを含むことができる。また、第1ビア230Cの内壁には第1ビア電極240Cが配置されることができ、第2ビア330Cの内壁には第2ビア電極340Cが配置されることができる。導電性接合剤410、420及び導電性実装剤510、520は、ビア電極240C、340Cを伝ってビア230C、330Cの内部に流入することができ、これにより、上記積層セラミックキャパシタとインターポーザ200C、300Cとの間の接合力、及びインターポーザ200C、300Cとプリント回路基板600の電極パッド610、620との間の接合力をより向上させることができる。
【0086】
ビア230C、330Cが配置された形態は特に限定する必要はないが、例えば、第1ビア230Cは、第1インターポーザ200Cの第2方向の中央を基準として外側面(Sout)に向かって偏って配置されてもよく、第2ビア330Cは、第2インターポーザ300Cの第2方向の中央を基準として外側面に向かって偏って配置されてもよい。ビア230C、330Cがインターポーザ200C、300Cの外側面に隣接することにより、上記外部電極から電極パッド610、620までの電気が流れる距離を減少させ、ESLを低減させることができる。
【0087】
本発明は、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定されるものとする。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、当技術分野における通常の知識を有する者により様々な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属すると言える。
【0088】
また、「一実施形態」という表現は、互いに同一の実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一実施形態は、他の一実施形態の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一実施形態で説明された事項が他の一実施形態に説明されていなくても、他の一実施形態においてその事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一実施形態に関連する説明として理解することができる。
【0089】
本発明において「連結される」とは、直接連結されることだけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結されることを含む概念である。また、「電気的に連結される」とは、物理的に連結される場合及び連結されない場合の両方を含む概念である。さらに、第1、第2などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために使用されるものであり、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【符号の説明】
【0090】
1000:複合電子部品
100:積層セラミックキャパシタ
200、300:インターポーザ
110:本体
211、311:接続基板
111:誘電体層
212、312:実装基板
121、122:内部電極
221、321:接続電極
130、140:外部電極
222、322:実装電極
131、141:下地電極層
223、323:連結電極
132、142:中間電極層
231、331:接続ビア
133、143:端子電極層
232、332:実装ビア
130、140:外部電極
410、420:導電性接合剤
130、140:外部電極
510、520:導電性実装剤
600:プリント回路基板
610、620:電極パッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10
図11