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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110433
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】飾り台及び授与品
(51)【国際特許分類】
   A47G 35/00 20060101AFI20240808BHJP
【FI】
A47G35/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023014950
(22)【出願日】2023-02-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年12月10日に株式会社丹澤紙業が一宮浅間神社(山梨県笛吹市一宮町一ノ宮1684)に丹沢英仁が発明した飾り台を納品した。 令和4年12月30日に株式会社丹澤紙業が一休庵(山梨県甲州市塩山小屋敷2289-2)に丹沢英仁が発明した飾り台を納品した。
(71)【出願人】
【識別番号】519377060
【氏名又は名称】株式会社丹澤紙業
(74)【代理人】
【識別番号】100112140
【弁理士】
【氏名又は名称】塩島 利之
(74)【代理人】
【識別番号】100119297
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 正男
(72)【発明者】
【氏名】丹沢 英仁
(57)【要約】
【課題】棒状授与品を安定的に支持することができ、及び/又は板状授与品を高い位置に飾ることができる飾り台を提供する。
【解決手段】飾り台2は、上面に少なくとも一つの溝11,12が設けられる枠部3を備える。枠部3の上面の少なくとも一つの溝11,12に棒状授与品4が連結された連結部材5及び/又は板状授与品7の少なくとも一つが入る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に少なくとも一つの溝が形成される枠部を備え、
前記少なくとも一つの溝に棒状授与品が連結された連結部材及び/又は板状授与品の少なくとも一つが入る飾り台。
【請求項2】
上面に少なくとも一つの溝が形成される上蓋と、前記上蓋が固定される枠部と、を備え、
前記少なくとも一つの溝に棒状授与品が連結された連結部材及び/又は板状授与品の少なくとも一つが入る飾り台。
【請求項3】
前記少なくとも一つの溝は、前記板状授与品及び/又は前記連結部材の少なくとも一つが後方に傾斜した状態で自立するように、垂直方向に対して後方に傾斜することを特徴とする請求項1又は2に記載の飾り台。
【請求項4】
前記少なくとも一つの溝に前記連結部材が入ることを特徴とする請求項1又は2に記載の飾り台。
【請求項5】
前記枠部の前面には、文字及び/又は図形の少なくとも一つが付されることを特徴とする請求項1又は2に記載の飾り台。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の飾り台と、
板状授与品及び/又は棒状授与品の少なくとも一つと、を備える授与品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、神社や寺で頂く授与品を飾るための飾り台及びこの飾り台を備える授与品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、マンションやアパートなどが多くなっており、一戸建てでも洋風建築が多くなっており、昔ながらの神棚や仏壇を設置している住居が少なくなっている。授与品を飾るためのスペースも少なくなっており、授与品を壁に無造作に立て掛ける場合が多い。このため、どこにでも置ける省スペースな飾り台が望まれている。
【0003】
このような要望に応えるために、特許文献1には、お札等の板状授与品と破魔矢等の棒状授与品を飾ることができるコンパクトな飾り台が提案されている。図12に示すように、この飾り台41は、板状に形成される。飾り台41の上面には、棒状授与品45,46が差し込まれる穴41c,41dが形成される。また、飾り台41の上面には、板状授与品43が入る溝41bが形成される。さらに、飾り台41の上面には、板状授与品44が立て掛けられる社板部42が入る溝41aが形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6259154号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の飾り台においては、棒状授与品の下端部のみを支持するので、棒状授与品を安定的に支持できないという課題がある。また、板状授与品を板状の飾り台の上に設置するので、板状授与品を高い位置に飾ることができず、板状授与品を重々しく高級感があるように飾ることができないという課題がある。
【0006】
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたもので、棒状授与品を安定的に支持することができ、及び/又は板状授与品を高い位置に飾ることができる飾り台及び授与品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、上面に少なくとも一つの溝が形成される枠部を備え、前記少なくとも一つの溝に棒状授与品が連結された連結部材及び/又は板状授与品の少なくとも一つが入る飾り台である。
【0008】
本発明の他の態様は、上面に少なくとも一つの溝が形成される上蓋と、前記上蓋が固定される枠部と、を備え、前記少なくとも一つの溝に棒状授与品が連結された連結部材及び/又は板状授与品の少なくとも一つが入る飾り台である。
【0009】
なお、本発明において、棒状授与品のみを飾り台に飾ってもよいし、板状授与品のみを飾り台に飾ってもよいし、棒状授与品と板状授与品の双方を飾り台に飾ってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、棒状授与品を飾る場合、棒状授与品を安定的に支持することができる。また、板状授与品を飾る場合、板状授与品を高い位置に飾ることができ、板状授与品を重々しく高級感があるように飾ることができる。さらに、板状授与品と棒状授与品の双方を飾る場合、両者をバランスよく飾ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態の飾り台を備える授与品の透視投影図(写真から図面化したもの)である。
図2】本実施形態の飾り台の透視投影図(写真から図面化したもの)である。
図3図3(a)は本実施形態の飾り台の平面図、図3(b)は本実施形態の飾り台の底面図である。
図4図4(a)は本実施形態の飾り台の右側面図、図4(b)は本実施形態の飾り台の左側面図である。
図5図5(a)は本実施形態の飾り台の正面図、図5(b)は本実施形態の飾り台の背面図である。
図6】本実施形態の連結部材の透視投影図(写真から図面化したもの)である。
図7】本発明の第2実施形態の飾り台の透視投影図(写真から図面化したもの)である。
図8】本発明の第3実施形態の飾り台を備える授与品の正面側の透視投影図(写真から図面化したもの)である。
図9】本発明の第3実施形態の飾り台を備える授与品の側面側の透視投影図(写真から図面化したもの)である。
図10】本発明の第3実施形態の飾り台の透視投影図(写真から図面化したもの)である。
図11図11(a)は本発明の第3実施形態の飾り台の枠部の透視投影図(写真から図面化したもの)、図11(b)は本発明の第3実施形態の連結部材の透視投影図(写真から図面化したもの)である。
図12】従来の飾り台の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態の飾り台及び授与品を説明する。ただし、本発明の飾り台及び授与品は、種々の形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものではない。本実施形態は、明細書の開示を十分にすることによって、当業者が発明を十分に理解できるようにする意図をもって提供されるものである。
(第1実施形態)
【0013】
図1は、本発明の第1実施形態の飾り台2を備える授与品1の斜視図である。授与品1は、飾り台2と、板状授与品7と、棒状授与品4と、を備える。板状授与品7は、絵馬、お札等であり、本実施形態では絵馬である。棒状授与品4は、破魔矢、熊手等であり、本実施形態では破魔矢である。飾り台2、板状授与品7、棒状授与品4は、寺や神社において分解された状態で参拝者に授与される。参拝者は、自宅においてこれらを組み立てる。なお、以下では、授与品1を正面から見たときの各方向、すなわち図1の前後、左右、上下の方向を用いて授与品1の構成を説明する。
【0014】
図2は飾り台2の斜視図を示し、図3ないし図5は飾り台2の六面図を示す。図2に示すように、本実施形態の飾り台2は、枠部3を備える。枠部3の上面には、少なくとも一つの溝11,12(本実施形態では、前側の溝11と後ろ側の溝12)が形成される。溝11に板状授与品7が入り、溝12に棒状授与品4が連結される連結部材5が入る。本実施形態の飾り台2は、枠部3のみから構成されていて、上蓋と下蓋を有さない。
【0015】
枠部3は、平面視が略四角状に形成される。枠部3は、前後壁3a,3bと、左右壁3c,3dと、を備える。溝11,12は、左右壁3c,3dの上面に形成される。前後壁3a,3bは、互いに平行である。左右壁3c,3dは、互いに平行である。各壁3a~3dは、接着等により接合される。図1に示すように、枠部3の左右方向の幅は、板状授与品7の左右方向の幅よりも小さく、連結部材5の左右方向の幅と略同一である。枠部3の前面には、〇〇寺、〇〇神社等の文字、及び/又は寺、神社を模した図形が印刷、シール等により付される。
【0016】
前壁3aの左右両端部の後面に左右壁3c,3dが突き当てられる。同様に、後壁3bの左右両端部の前面に左右壁3c,3dが突き当てられる。こうすることで、前方から見たとき、前壁3aと左右壁3c,3dとの接合部が見えないようになり、見栄えがよくなる。
【0017】
飾り台2の各壁3a~3dの厚さは、特に限定されるものではない。溝11と溝12に入る板状授与品7と連結部材5を安定させるために、左右壁3c,3dの厚さが前後壁3a,3bの厚さよりも厚いのが望ましい。飾り台2の材質は特に限定されるものではないが、木製が望ましい。飾り台2には、コストを低減するために、お札等を作製したときの端材を使用するのが望ましい。
【0018】
図4(a)の右側面図に示すように、溝11は、側壁11a,11bと底部11cを有する。板状授与品7が後方に傾斜した状態で自立するように、溝11は垂直方向Vに対して後方に傾斜する。溝11の幅は板状授与品7の厚さと略等しい。同様に、溝12も側壁12a,12bと底部12cを有する。また、連結部材5と棒状授与品4が後方に傾斜した状態で自立するように、溝12は垂直方向Vに対して後方に傾斜する。溝12の幅は連結部材5の厚さと略等しい。
【0019】
図6は、棒状授与品4を連結部材5に連結した状態を示す。連結部材5は、本体部5aと、本体部5aに接合される接合部5bと、を備える。本体部5aは、板状である。本体部5aの左右両端部が、飾り台2の溝12に入る。接合部5bには、凹部5b1が形成される。棒状授与品4は、接合部5bの凹部5b1と本体部5aの間に形成される空間に挿入される。接合部5bに棒状授与品4が挿入される穴を形成してもよい。正面視において棒状授与品4が左又は右に傾き、棒状授与品4の下端部が枠部3から出るように、接合部5bは本体部5aの前面に斜めに接合される。なお、接合部5bの替わりに紐を用いて、棒状授与品4を本体部5aに連結してもよい。
【0020】
図1に示すように、飾り台2の溝11に板状授与品7を入れると、板状授与品7が後方に傾斜した状態で自立する。同様に、飾り台2の溝12に連結部材5を入れると、連結部材5と棒状授与品4が後方に傾斜した状態で自立する。また、正面視において棒状授与品4の上端部は左又は右に(この実施形態では右に)傾く。棒状授与品4の下端部は、枠部3の外側に出ていて、枠部3が設置される設置面に接する。
本実施形態の飾り台2によれば、以下の効果を奏する。
【0021】
枠部3の上面の溝12に棒状授与品4が連結された連結部材5が入るので、棒状授与品4を安定的に支持することができる。また、枠部3の上面の溝11に板状授与品7が入るので、板状授与品7を高い位置に飾ることができる。さらに、板状授与品7と棒状授与品4の双方をバランスよく飾ることができる。
【0022】
枠部3の上面の溝11と溝12が、垂直方向Vに対して後方に傾斜するので、板状授与品7と棒状授与品4を後方に傾斜した状態で自立させることができ、板状授与品7と棒状授与品4を見栄えよく飾ることができる。
【0023】
枠部3の前面に神社名等の文字と図形が付されるので、参拝者により御利益のある感じを与えることができる。
【0024】
飾り台2が、板状授与品7が入る前側の溝11と連結部材5が入る後ろ側の溝12を備えるので、正面視において後ろ側の連結部材5を前側の板状授与品7で隠すことができ、見栄えをよくすることができる。
【0025】
飾り台2が枠部3のみから構成されていて、上蓋と下蓋を有さないので、棒状授与品4を枠部3に通した状態で梱包することができ、持ち運び時に嵩張らないようにすることができる。
【0026】
なお、第1実施形態の飾り台2では、枠部3の上面に溝11と溝12を設けているが、溝11と溝12のいずれか一方のみを設けてもよい。また、第1実施形態の飾り台2では、枠部3の上蓋と下蓋が設けられていないが、枠部3の下部に下蓋を設け、飾り台2を桝状に形成してもよい。さらに、板状授与品7が剣先を有する5角形であるが、四角形でも三角形でも円形でもよい。
(第2実施形態)
【0027】
図7は、本発明の第2実施形態の飾り台31を示す。第2実施形態の飾り台31は、第1実施形態の飾り台2と同様に、板状授与品7と棒状授与品4を飾るのに用いられる。
【0028】
飾り台31は、上蓋32と、上蓋32が固定される枠部33と、を備える。上蓋32の上面には、前後に溝34と溝35が形成される。第1実施形態の飾り台2と同様に、溝34に板状授与品7が入り、溝35に棒状授与品4が接合された連結部材5が入る。
【0029】
枠部33は、平面視で略四角状に形成される。枠部33は、前後壁33a,33bと、左右壁33c,33dと、を備える。前後壁33a,33bの構成は、第1実施形態の飾り台2と略同一である。左右壁33c,33dの構成は、上面に溝が設けられていない点を除いて、第1実施形態の飾り台2と略同一である。
【0030】
第2実施形態の飾り台31によれば、上蓋32の上面の溝35に棒状授与品4が接合された連結部材5が入るので、棒状授与品4を安定的に支持することができる。また、上蓋32の上面の溝34に板状授与品7が入るので、板状授与品7を高い位置に飾ることができる。さらに、板状授与品7と棒状授与品4の双方をバランスよく飾ることができる。
(第3実施形態)
【0031】
図8及び図9は、本発明の第3実施形態の飾り台21を示す。第3実施形態の飾り台21は、棒状授与品4として熊手を飾るのに用いられる。飾り台21は、枠部23を備える。枠部23の上面には、棒状授与品4が連結される連結部材26が入る溝22が形成される。また、枠部23の上面には、溝22の後ろ側に扇形の飾り24が入る細溝25が形成される。
【0032】
図10に示すように、枠部23は、平面視が略四角状に形成される。枠部23は、前後壁23a,23bと、左右壁23c,23dと、を備える。前後壁23a,23bは、互いに平行である。左右壁23c,23dは、互いに平行である。溝22は、左右壁23c,23dの上面に形成される。図9に示すように、溝22は、側壁22a,22bと底部22cを有する。連結部材26と棒状授与品4が後方に傾斜した状態で自立するように、溝22は垂直方向に対して後方に傾斜する。溝22の幅は連結部材26の厚さと略等しい。
【0033】
図11(b)に示すように、連結部材26は、略T字状の本体部26aと、本体部26aの前面に接合される接合部26bと、を備える。本体部26aの張出し部26a1が溝22に入る。図10に示すように、接合部26bには凹部26b1が形成される。棒状授与品4は、接合部26bの凹部26b1と本体部26aとの間に形成される空間に挿入される。接合部26bに棒状授与品4が挿入される穴を形成してもよい。正面視において棒状授与品4が略垂直方向を向くように、接合部26bは本体部26aに垂直方向に固定される。また、正面視において接合部26bが隠れるように、接合部26bは枠部23内に入る。なお、接合部26bの替わりに紐を用いて、棒状授与品4を本体部26aに連結してもよい。
第3実施形態の飾り台21によれば、以下の効果を奏する。
【0034】
枠部23の上面の溝22に棒状授与品4が連結された連結部材26が入るので、棒状授与品4を安定的に支持することができる。
【0035】
枠部23の上面の溝22が、垂直方向に対して後方に傾斜するので、棒状授与品4を後方に傾斜した状態で自立させることができ、棒状授与品4を見栄えよく飾ることができる。
【0036】
連結部材26の接合部26bが枠部23内に入るので、正面視において接合部26bを隠すことができ、見栄えをよくすることができる。
【0037】
飾り台21が枠部23のみから構成されていて、上蓋と下蓋を有さないので、棒状授与品4を枠部23に通した状態で梱包することができ、持ち運び時に嵩張らないようにすることができる。
【符号の説明】
【0038】
1…授与品
2…飾り台
3…枠部
4…棒状授与品
5…連結部材
7…板状授与品
11,12…溝
21…飾り台
22…溝
23…枠部
26…連結部材
31…飾り台
32…上蓋
33…枠部
34,35…溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12