(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110556
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】金型装置
(51)【国際特許分類】
B29C 45/42 20060101AFI20240808BHJP
B29C 45/26 20060101ALI20240808BHJP
B29C 45/14 20060101ALI20240808BHJP
B29C 45/17 20060101ALI20240808BHJP
B29C 45/76 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
B29C45/42
B29C45/26
B29C45/14
B29C45/17
B29C45/76
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015192
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】303017727
【氏名又は名称】キヤノンモールド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】弁理士法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】赤塚 広樹
(72)【発明者】
【氏名】阿部 健四郎
【テーマコード(参考)】
4F202
4F206
【Fターム(参考)】
4F202AD05
4F202CA11
4F202CB01
4F202CB12
4F202CM12
4F202CM16
4F202CM17
4F202CQ01
4F202CQ05
4F206AD05
4F206JA07
4F206JB12
4F206JL02
4F206JN12
4F206JQ81
4F206JT06
(57)【要約】
【課題】金型を用いて1次成形品を成形し、2次成形用のキャビティに1次成形品を移動させて2次成形品を製造する装置において、信頼性、歩留まり、製造速度などを高める技術が求められていた。
【解決手段】可動側金型と固定側金型と搬送機構とを備え、可動側金型と固定側金型を型閉めすると、1次成形品を成形するための第1キャビティと、1次成形品がインサートされ、1次成形品と2次成形部とが接合された樹脂成形品を成形するための第2キャビティと、が画成され、搬送機構は、1次成形品を保持/解放が可能なチャックと、チャックを支持する移動台と、第1キャビティと第2キャビティとが並ぶ方向に沿って延在し、移動台を移動可能に支持するリニアガイドと、リニアガイドに支持された移動台を、前記方向に沿って移動させる駆動部と、を備え、リニアガイドは可動側金型に固定されている金型装置である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動側金型と固定側金型と搬送機構とを備える金型装置であって、
前記可動側金型と前記固定側金型を型閉めすると、
1次成形品を成形するための第1キャビティと、
前記1次成形品がインサートされ、前記1次成形品と2次成形部とが接合された樹脂成形品を成形するための第2キャビティと、が画成され、
前記搬送機構は、
前記1次成形品を保持/解放が可能なチャックと、
前記チャックを支持する移動台と、
前記第1キャビティと前記第2キャビティとが並ぶ方向に沿って延在し、前記移動台を移動可能に支持するリニアガイドと、
前記リニアガイドに支持された前記移動台を、前記方向に沿って移動させる駆動部と、を備え、
前記リニアガイドは前記可動側金型に固定されており、
前記可動側金型と前記固定側金型を型が型開きした際に、前記搬送機構は、前記チャックを前記第1キャビティに移動させて前記1次成形品をピックアップし、前記1次成形品を保持したまま前記チャックを前記第2キャビティに移動させ、前記第2キャビティの所定位置において前記1次成形品を前記チャックから解放する、
ことを特徴とする金型装置。
【請求項2】
前記可動側金型が開閉する方向に沿って見たとき、前記リニアガイドは、前記可動側金型の開閉動作をガイドするガイド手段と、前記第1キャビティおよび前記第2キャビティと、の間に配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の金型装置。
【請求項3】
前記可動側金型と前記固定側金型を型閉めした時に、前記可動側金型に固定された前記リニアガイドが前記固定側金型と干渉しないように、前記可動側金型と前記固定側金型の間に空間が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の金型装置。
【請求項4】
前記可動側金型と前記固定側金型を型閉めする前に、
前記搬送機構は、前記可動側金型および前記固定側金型と干渉しないスタンバイ位置に前記チャックを移動させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の金型装置。
【請求項5】
前記可動側金型と前記チャックは、互いに嵌合可能な位置決め部を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金型装置。
【請求項6】
前記可動側金型は、前記第1キャビティの成形面の一部を構成する第1コア駒と、前記第2キャビティの成形面の一部を構成する第2コア駒と、前記第1コア駒から前記1次成形品を離型させるためのエジェクタピンと、前記第2コア駒から前記樹脂成形品を離型させるためのエジェクタピンと、を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金型装置。
【請求項7】
前記可動側金型は、前記第1キャビティの成形面の一部を構成する第1コア駒と、前記第2キャビティの成形面の一部を構成する第2コア駒と、を備え、
前記搬送機構は、前記可動側金型の開閉方向に沿って前記チャックを移動させるためのエアシリンダを備え、
前記第1キャビティにおいて前記1次成形品をピックアップする際には、前記エアシリンダを駆動して前記チャックを前記第1コア駒に接近させて前記1次成形品を保持し、
前記1次成形品を保持したまま前記チャックを前記第2キャビティに移動させる際には、前記エアシリンダを駆動して前記チャックを前記第1コア駒および前記第2コア駒から離間させ、
前記第2キャビティの所定位置において前記1次成形品を前記チャックから解放する際には、前記エアシリンダを駆動して前記チャックを前記第2コア駒に接近させる、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金型装置。
【請求項8】
前記駆動部は、サーボモータ、ステッピングモータ、リニアモータのいずれかを有する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金型装置。
【請求項9】
前記搬送機構は、前記移動台または前記チャックの位置情報を取得する手段を備え、前記駆動部は前記位置情報に基づきフィードバック制御される、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金型装置。
【請求項10】
前記搬送機構は、前記樹脂成形品を保持/解放が可能な第2のチャックを備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金型装置。
【請求項11】
前前記搬送機構は、前記可動側金型と前記固定側金型を型が型開きした際に、
前記チャックを前記第1キャビティに移動させて前記1次成形品をピックアップし、
前記チャックに前記1次成形品を保持させたまま、前記第2のチャックを前記第2キャビティに移動させて前記樹脂成形品をピックアップし、
前記第2のチャックに前記樹脂成形品を保持させたまま前記チャックを前記第2キャビティに移動させて所定位置において前記1次成形品を前記チャックから解放して前記第2キャビティにセットし、
前記第2のチャックを移動させて前記樹脂成形品を型外に取り出す、
ことを特徴とする請求項10に記載の金型装置。
【請求項12】
前記固定側金型は、前記第1キャビティと前記第2キャビティに異なる種類の溶融樹脂を射出するための樹脂流路を備えている、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金型装置。
【請求項13】
前記固定側金型は、前記第1キャビティと前記第2キャビティに同じ種類の溶融樹脂を射出するための樹脂流路を備えている、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金型装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1次成形金型を用いて1次成形品を成形した後、1次成形品を2次成形金型に移動させ、2次成形金型を用いた射出成形により完成品を作成する金型装置に関する。
【背景技術】
【0002】
射出成形の分野において、1次成形金型を用いて1次成形品を成形した後、1次成形品を2次成形金型に移動させ、2次成形金型を用いた射出成形により完成品を作成するインサート成形が知られている。
【0003】
特許文献1には、1次側成形部と2次側成形部の各々が金型と射出装置とを備え、1次側成形部の金型と射出装置を用いて樹脂芯材を射出成形し、取出し装置を用いて樹脂芯材を2次側成形部の金型に移動させ、2次側成形部の金型と射出装置を用いて樹脂芯材に重ねて別種類の樹脂を射出成形して製品を製造する2色成形装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、取出し装置を成形装置に実装する方法が具体的に検討されていない。このため、取出し装置の動作が、金型で生じた振動の影響を受けやすい場合があり、1次側成形部で樹脂芯材をピックアップする際や、2次側成形部の所定位置に樹脂芯材をセットする際の動作精度に問題があった。このため、高い歩留まりが得られない、あるいは動作スピードを上げて高いスループットを達成することができない、等の問題が発生する場合があり得た。
【0006】
そこで、金型を用いて1次成形品を成形し、2次成形用のキャビティに1次成形品を移動させて2次成形品を製造する装置において、信頼性、歩留まり、製造速度などを高める技術が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの態様は、可動側金型と固定側金型と搬送機構とを備える金型装置であって、前記可動側金型と前記固定側金型を型閉めすると、1次成形品を成形するための第1キャビティと、前記1次成形品がインサートされ、前記1次成形品と2次成形部とが接合された樹脂成形品を成形するための第2キャビティと、が画成され、前記搬送機構は、前記1次成形品を保持/解放が可能なチャックと、前記チャックを支持する移動台と、前記第1キャビティと前記第2キャビティとが並ぶ方向に沿って延在し、前記移動台を移動可能に支持するリニアガイドと、前記リニアガイドに支持された前記移動台を、前記方向に沿って移動させる駆動部と、を備え、前記リニアガイドは前記可動側金型に固定されており、前記可動側金型と前記固定側金型を型が型開きした際に、前記搬送機構は、前記チャックを前記第1キャビティに移動させて前記1次成形品をピックアップし、前記1次成形品を保持したまま前記チャックを前記第2キャビティに移動させ、前記第2キャビティの所定位置において前記1次成形品を前記チャックから解放する、ことを特徴とする金型装置ことを特徴とする金型装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、1次成形品を成形し、2次成形用のキャビティに1次成形品を移動させて2次成形品を製造する装置において、信頼性、歩留まり、製造速度などを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態1に係る金型装置1が型閉めした状態を示す模式図。
【
図2】(a)未成形の状態における可動側金型部3を固定側金型部2の側から見た模式図。(b)チャック54をキャビティC1の直上位置C1Pに移動させた状態を示す模式図。
【
図3】(a)チャック54をキャビティC2の直上位置C2Pに移動させた状態を示す図。(b)キャビティC1に1次成形品21が、キャビティC2に樹脂成形品23が配置された状態を示す模式図。
【
図4】(a)1次成形品21がチャック54に保持され、離型した樹脂成形品23が型外に取り出される状態を示す模式図。(b)樹脂成形品23の形状を例示する模式的な平面図。
【
図5】(a)位置決めピン57と位置合わせ孔58aを嵌合させる状態を示す模式図。(b)チャック54が1次成形品21を保持した状態を示す模式図。
【
図6】(a)位置決めピン57と位置合わせ孔58bを嵌合させる状態を示す模式図。(b)1次成形品21がキャビティC2のコア駒9の所定位置にセットされた状態を示す模式図。
【
図7】樹脂成形品を連続的に製造する手順を示すフローチャート。
【
図8】実施形態1に係る金型装置1が型開きした状態を示す模式図。
【
図9】(a)実施形態2に係るチャックユニットを示す模式図。(b)1次成形品21をチャック54Aで保持したままチャック54Bで樹脂成形品23をピックアップする状態を示す模式図。
【
図10】実施形態3に係る金型装置1Aが型開きした状態を示す模式図。
【
図11】実施形態4に係る金型装置1Bが型開きした状態を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照して、本発明の実施形態である金型や射出成形装置について説明する。以下に示す実施形態は例示であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更して実施をすることができる。
【0011】
尚、以下の実施形態の説明において参照する図面では、特に但し書きがない限り、同一の符号を付して示す要素は、同様の機能を有するものとする。図中において、同一の要素が複数個配置されている場合には、符号の付与及びその説明が省略される場合がある。また、図示および説明の便宜のために図面を模式的に表現する場合があるため、図面に記載された要素の形状、大きさ、配置などは、現実の物と厳密に一致しているとは限らない場合があるものとする。
【0012】
また、以下の説明において、例えばXプラス方向と記す場合には、図示の座標系におけるX軸矢印が指すのと同じ方向を指し、Xマイナス方向と記す場合には、図示の座標系におけるX軸矢印が指す方向に対して180度反対の方向を指すものとする。また、単にX方向と記す場合には、図示のX軸矢印が指す向きとの異同は関係なく、X軸と平行な方向であることを指すものとする。X以外の方向についても、同様とする。
【0013】
以下の説明では、樹脂を注入する空間(キャビティ)を画成するための駒のうち、凸部を有する雄型を「コア駒」と呼び、凹部を有する雌型を「キャビティ駒」と呼ぶ場合がある。
【0014】
[実施形態1]
(装置構成)
図1は、実施形態1に係る金型装置1が型閉めした状態を示す模式図である。金型装置1は、固定側金型部2と可動側金型部3を備え、可動側金型部3が固定側金型部2に対してXプラス方向に相対移動することにより型閉めされ、Xマイナス方向に相対移動することにより型開きされる。尚、型の開閉、溶融樹脂の射出、成形品の離型、成形品の搬送、等の工程を金型装置1が実施する際には、不図示の制御部(コンピュータ)により装置各部の動作が制御される。
【0015】
金型装置1は、
図4(b)に平面形状を示す樹脂成形品23を連続的に製造することができる。樹脂成形品23は、1次成形品21と接合するように2次成形部22が成形された一体成形品である。ただし、
図4(b)は例示であり、実施形態の金型装置によれば、任意の成形面形状の金型や駒を用いて任意の形状の樹脂成形品を製造可能なことは言うまでもない。本実施形態は、1次成形品21を成形するための樹脂材料を射出する射出機101と、2次成形部22を成形するための樹脂材料を射出する射出機102とが別々に設けられており、異なる樹脂材料を用いた2色成形を行うことが可能である。
【0016】
金型装置1は、型閉めした時に、1次成形品21を成形するための空間であるキャビティC1(第1キャビティ)と、1次成形品21をセットして2次成形部22を成形するための空間であるキャビティC2(第2キャビティ)を画成することが可能である。固定側金型部2と可動側金型部3が型閉めされると、固定側金型部2が備えるガイドピン10と可動側金型部3が備えるガイドブッシュ11が勘合して位置合わせされ、パーティングライン面12で型合わせされる。
【0017】
1次成形品21を形成するためのキャビティC1は、固定側金型部2が備えるキャビティ駒6と、可動側金型部3が備えるコア駒8により画成される。1次成形品21をセットして2次成形部22を形成するための空間であるキャビティC2は、固定側金型部2が備えるキャビティ駒7と、可動側金型部3が備えるコア駒9により画成される。言い換えれば、コア駒8はキャビティC1の成形面の一部を構成し、コア駒9はキャビティC2の成形面の一部を構成し、キャビティ駒6はキャビティC1の成形面の他の一部を構成し、キャビティ駒7はキャビティC2の成形面の他の一部を構成する。
【0018】
固定側金型部2は、固定側取付板13、ホットランナー型板14、固定側型板4、キャビティC1に溶融樹脂を供給するホットランナーシステム31、キャビティC2に溶融樹脂を供給するホットランナーシステム32を含んで構成されている。固定側取付板13は、固定プラテン104に取り付けられ、固定側型板4には、キャビティC1を画成するためのキャビティ駒6とキャビティC2を画成するためのキャビティ駒7が嵌め込まれている。ホットランナーシステム31は、ホットランナーゲートを開閉するためのバルブピン33と、バルブピン33を進退させるエアシリンダ35とを備え、射出機101から樹脂流路であるランナー流路37を介して溶融樹脂が供給される。ホットランナーシステム32は、ホットランナーゲートを開閉するためのバルブピン34と、バルブピン34を進退させるエアシリンダ36とを備え、射出機102から樹脂流路であるランナー流路38を介して溶融樹脂が供給される。
【0019】
可動側金型部3は、可動側取付板15、可動型板5、エジェクタユニットを含んで構成される。可動側取付板15は、可動プラテン105に取付けられ、可動型板5には、キャビティC1を画成するためのコア駒8とキャビティC2を画成するためのコア駒9がはめ込まれている。エジェクタユニットは、キャビティC1で成形された1次成形品21をコア駒8から離型させるためのエジェクタピン42と、キャビティC2で成形された樹脂成形品23をコア駒9から離型させるためのエジェクタピン42と、各々のエジェクタピン42を進退させるためのエジェクタプレート43と、各々のエジェクタプレート43を付勢するためのエジェクタロッド103を備えている。
【0020】
金型装置1は搬送機構を備えており、型開きした時に、搬送機構は、キャビティC1で成形された1次成形品21を保持してキャビティC2側に搬送し、コア駒9の所定の位置にセットすることができる。搬送機構は、1次成形品21を保持/解放することが可能なチャック54と、エアシリンダ55と、移動台53と、リニアガイド51と、モータ52と、を含んで構成される。
【0021】
チャック54は、制御部の制御により1次成形品21を保持/解放することが可能な機構であれば種類に限定はなく、例えば吸着機構、把持機構などを用いることができる。チャック54は、エアシリンダ55によりX方向に移動可能に支持されている。
【0022】
エアシリンダ55は、制御部の制御により、チャック54をX方向(型の開閉方向)に移動させることができる。エアシリンダ55を動作させることにより、1次成形品21を保持するためにチャック54をコア駒8接近させたり、1次成形品21を搬送する際に干渉しないようにチャック54をコア駒8およびコア駒9から離間させたり、1次成形品21をコア駒9にセットするためにチャック54をコア駒9に接近させたりすることができる。エアシリンダ55は移動台53に固定されており、移動台53はY方向に移動可能にリニアガイド51により支持されている。チャック54、エアシリンダ55、移動台53をまとめてチャックユニットと呼んでもよい。
【0023】
リニアガイド51は、Y方向(キャビティC1とキャビティC2が並ぶ方向)と平行に延在するガイド部材であり、チャック54がY方向に自在に移動できるように移動台53を支持しており、例えばレールで構成され得る。リニアガイド51は、チャック54を移動させる際にコア駒8およびコア駒9に対して高い相対位置精度に保つことができるように、可動側金型部3に固定されている。具体的には、リニアガイド51は可動型板5に固定されており、金型を開閉するために可動側金型部3を移動させる際にも、リニアガイド51とコア駒8およびコア駒9の位置関係が狂うことはない。このため、たとえ型開き時の可動側金型部3の動作にガタつきや振動が生じたとしても、チャック54をキャビティC1あるいはキャビティC2の位置に移動させる際に、リニアガイド51は移動台53を正確にガイドすることができる。
【0024】
モータ52は、制御部の制御により、リニアガイド51に支持された移動台53をY方向に移動させるための駆動部である。モータ52には、サーボモータを用いるのが望ましいが、チャック54のY方向の位置を高精度に制御することができるものであれば、どのような動力源であってもよく、例えば、ステッピングモータやリニアモータを用いてもよい。制御部は、例えばリニアエンコーダや撮像カメラを用いて移動台53(あるいはチャック54)の位置情報を取得し、駆動部をフィードバック制御してもよい。
【0025】
図面を参照して、搬送機構について更に詳しく説明する。
図2(a)は、固定側金型部2と可動側金型部3が型開きした状態で、可動側金型部3を固定側金型部2の側から見た模式図である。コア駒8とコア駒9がY方向に並んで可動型板5に嵌め込まれており、キャビティC1とキャビティC2はY方向に並んで構成される。リニアガイド51の長手方向(移動台53の可動方向)はY方向に沿っており、金型の開閉をガイドするためのガイドピン10(もしくはガイドブッシュ11)で囲まれた領域の内側から外側までY方向に沿ってリニアガイド51は延在している。より詳しくは、リニアガイド51は、ガイドピン10(もしくはガイドブッシュ11)で囲まれた領域内で、コア駒8およびコア駒9とは重ならない位置に配置されている。言い換えれば、リニアガイド51は、金型の開閉方向に沿って見たとき、金型の開閉をガイドするためのガイドピン10(もしくはガイドブッシュ11)と、キャビティC1およびキャビティC2と、の間に配置されている。
【0026】
前述したように、リニアガイド51は可動型板5に固定されているが、型閉めの際にリニアガイド51と固定側型板4が干渉しないようにするため、可動型板5と固定側型板4の間にはリニアガイド51を収容可能な空間が設けられている。
【0027】
(成形方法)
本実施形態に係る金型装置1を用いて、樹脂成形品23を連続的に製造する方法について説明する。
図7は、樹脂成形品を連続的に製造する手順を示すフローチャートである。
【0028】
ステップS110にて成形が開始された段階では、
図2(a)に示すように、キャビティC1とキャビティC2のいずれにも成形品は存在していない。チャック54、エアシリンダ55、および移動台53で構成されるチャックユニットは、制御部に制御されたモータ52の動作により、型閉めしても金型と干渉しないスタンバイ位置STPに退避している。
【0029】
ステップS111にて、制御部が可動側金型部3をXプラス方向に移動させて型閉めが行われると、金型装置1は、
図1に示された状態になる。
【0030】
次に、ステップS112にて、キャビティC1に溶融樹脂が射出される。すなわち、制御部の制御によりホットランナーシステム31のエアシリンダ35が駆動され、バルブピン33が後退してキャビティC1のホットランナーゲートが開かれ、溶融樹脂が射出される。
【0031】
そして、ステップS113にて、ホットランナーゲートが閉じられ、キャビティC1が冷却されて樹脂が固化し、1次成形品21の成形が完了する。
【0032】
次に、ステップS114にて、制御部は可動側金型部3をXマイナス方向に移動させて型開きを実行させる。
【0033】
次に、ステップS115にて、
図2(b)に示すように、制御部は搬送機構のモータ52に駆動指示を送り、チャック54をキャビティC1の直上位置C1Pに移動させる。
【0034】
ステップS116にて、制御部はエジェクタロッド103を駆動してキャビティC1のエジェクタピン42を突出させる。コア駒8に付着していた1次成形品21は、コア駒8から解放される。
【0035】
ステップS117にて、制御部は搬送機構のエアシリンダ55を駆動して、チャック54を1次成形品21に向けてアプローチさせる。すなわち、チャック54をXマイナス方向に移動させる。チャック54が1次成形品21を確実に保持できるように位置合わせするため、本実施形態では、
図5(a)に示すように、チャックユニットには位置決めピン57が設けられ、コア駒8には位置合わせ孔58aが設けられている。エアシリンダ55を駆動してチャック54を1次成形品21に向けてアプローチさせる際に、位置決めピン57と位置合わせ孔58aを嵌合させ、チャック54の位置合わせを精密に行うことができる。このようにして、
図5(b)に示すように、制御部は、精密に位置合わせされたチャック54に1次成形品21を保持させる。
【0036】
次に、ステップS118にて、制御部はエジェクタロッド103を駆動してキャビティC1のエジェクタピン42を後退させ、ステップS119にて、制御部はエアシリンダ55を駆動してチャック54をXプラス方向に移動させ、保持した1次成形品21がコア駒8と干渉しない位置まで離間(後退)させる。
【0037】
次に、ステップS120にて、
図3(a)に示すように、制御部は搬送機構のモータ52に駆動指示を送り、チャック54をキャビティC2の直上位置C2Pに移動させる。
【0038】
ステップS121にて、制御部は搬送機構のエアシリンダ55を駆動して、1次成形品21を保持したチャック54を、キャビティC2のコア駒9に向けてアプローチさせる。すなわち、チャック54をXマイナス方向に移動させる。1次成形品21をコア駒9の所定位置に確実に位置合わせするため、本実施形態では、
図6(a)に示すように、チャックユニットには位置決めピン57が設けられ、コア駒9には位置合わせ孔58bが設けられている。エアシリンダ55を駆動してチャック54をコア駒9に向けてアプローチさせる際に、位置決めピン57と位置合わせ孔58bを嵌合させ、チャック54の位置合わせを精密に行うことができる。これにより、1次成形品21に形成された凸部26(インサート形状と呼んでもよい)は、コア駒9に設けられた凹部27(インサート挿入部と呼んでもよい)に正確に挿入され、
図6(b)に示すように、1次成形品21はキャビティC2のコア駒9の所定位置にセットされる。
【0039】
ステップS122にて、制御部はチャック54に1次成形品21を解放させる。そして、制御部はエアシリンダ55を駆動してチャック54をXプラス方向に移動させる。すなわち、Yプラス方向に移動させる際にコア駒8と干渉しない位置までチャック54をXプラス方向に離間(後退)させる。
【0040】
ステップS123にて、制御部はモータ52を動作させて、型閉めしても金型と干渉しないスタンバイ位置STPにまでチャックユニットを移動させる。そして、ステップS124にて、制御部は可動側金型部3をXプラス方向に移動させて型閉めを行う。
【0041】
続くステップS125にて、制御部はキャビティC1およびキャビティC2に溶融樹脂を射出される。すなわち、制御部の制御によりホットランナーシステム31のエアシリンダ35とホットランナーシステム32のエアシリンダ36が駆動され、バルブピン33とバルブピン34が後退して各々のキャビティのホットランナーゲートが開かれる。そして、射出機101および射出機102から、キャビティC1とキャビティC2にそれぞれ溶融樹脂が射出される。
【0042】
そして、ステップS126にて、両方のキャビティのホットランナーゲートが閉じられ、キャビティC1とキャビティC2が冷却されて樹脂が固化し、1次成形品21および樹脂成形品23の成形が完了する。
【0043】
すると、ステップS114に戻り、制御部は可動側金型部3をXマイナス方向に移動させて型開きを実行させる。この段階では、
図8および
図3(b)に示すように、キャビティC1には1次成形品21が、キャビティC2には樹脂成形品23が配置されている。
【0044】
そして、ステップS115以降が繰り返され、チャック54を用いて1次成形品21をキャビティC1からキャビティC2に移動させるが、ステップS116にてエジェクタピン42を突出させた際には、
図4(a)に示すように、キャビティC1では1次成形品21がチャック54に保持されるが、キャビティC2ではエジェクタピン42の突出により離型した樹脂成形品23が、自然落下により型外に取り出される。
以後、この工程を繰り返すことで、連続して樹脂成形品23を成形して取り出すことができる。
【0045】
以上説明したように、本実施形態によれば、1次成形品を成形し、2次成形用のキャビティに1次成形品を移動させて2次成形品を製造する装置において、チャックを正確に位置決めして1次成形品をハンドリングすることができるため、信頼性、歩留まり、製造速度などを高めることができる。
【0046】
[実施形態2]
実施形態2に係る金型および射出成形装置について説明する。実施形態1と共通する事項については、説明を簡略化ないし省略するものとする。実施形態1のチャックユニットは、チャック54により1次成形品21を保持可能な構成とし、樹脂成形品23のハンドリングついてはチャックユニットを用いるのではなく、
図4(a)に示したようにエジェクタピンの突き出しにより自然落下させ、金型から取り出していた。これに対して、本実施形態では、チャックユニットが1次成形品21と樹脂成形品23の両方を保持可能な構成としている点が実施形態1と異なる。
【0047】
図9(a)に示すように、本実施形態のチャックユニットは、1次成形品21を保持するためのチャック54Aと、樹脂成形品23を保持するためのチャック54Bを備えている。キャビティC1にて成形された1次成形品21をピックアップする際には、キャビティC1の直上位置C1Pにチャック54Aを位置合わせして、1次成形品21をピックアップする。また、キャビティC2で成形された樹脂成形品23を型外に取り出し、キャビティC1でピックアップした1次成形品21をキャビティC2にセットする際には、まず
図9(b)に示すように、キャビティC1でピックアップした1次成形品21をチャック54Aで保持したまま、キャビティC2の直上位置C2Pにチャック54Bを位置合わせして、チャック54Bで樹脂成形品23を保持してピックアップする。次に、キャビティC2の直上位置C2Pにチャック54Aを位置合わせして、1次成形品21をキャビティC2にセットする。そして、型閉めする前に、チャック54Bで樹脂成形品23を保持したまま、チャック54Aをスタンバイ位置STPまで戻すことにより、樹脂成形品23を型外に取り出すことができる。
【0048】
本実施形態は実施形態1と同様に、1次成形品を成形し、2次成形用のキャビティに1次成形品を移動させて2次成形品を製造する装置において、チャックを正確に位置決めして1次成形品をハンドリングすることができるため、信頼性、歩留まり、製造速度などを高めることができる。さらに、樹脂成形品23の形状が、自由落下で型外に取り出すのが不向きな場合にも、支障なく量産することが可能である。
【0049】
[実施形態3]
実施形態3に係る金型や射出成形装置について説明する。実施形態1と共通する事項については、説明を簡略化ないし省略するものとする。実施形態1は、異なる樹脂材料を用いた2色成形が可能な金型装置であり、1次成形品21を成形するための樹脂材料を射出する射出機101と、2次成形部22を成形するための樹脂材料を射出する射出機102が組み込まれていた。
【0050】
これに対して、本実施形態は、1次成形品21と2次成形部22を同一種類の樹脂を用いて成形する金型装置である。
図10に、本実施形態の金型装置1Aが型開きした状態を示すが、キャビティC1とキャビティC2とが1台の射出機101を共用する。射出機101からの溶融樹脂の流路は、キャビティC1へのランナー流路37AとキャビティC2へのランナー流路37Bにマニホールドを介して分岐される。バルブピン33とエアシリンダ35の組、およびバルブピン34とエアシリンダ36の組により、各キャビティのホットランナーゲートの開閉が制御されるのは、実施形態1と同様である。
【0051】
本実施形態においても、1次成形品を成形し、2次成形用のキャビティに1次成形品を移動させて2次成形品を製造する装置において、チャックを正確に位置決めして1次成形品をハンドリングすることができるため、信頼性、歩留まり、製造速度などを高めることができる。本実施形態は、例えば単一種の材料で構成され得るが肉厚で成形時間を長く要する樹脂成形品や、一度の成形ではヒケが発生しやすい樹脂成形品、等の量産に適している。
【0052】
[実施形態4]
実施形態4に係る金型や射出成形装置について説明する。実施形態1と共通する事項については、説明を簡略化ないし省略するものとする。本実施形態も、実施形態1と同等に、1次成形品21と2次成形部22を異なる種類の樹脂材料を用いて成形することができる。実施形態1の金型装置1は、固定側金型に、射出機101と射出機102とが組み込まれた2色成形の専用機であった。
【0053】
これに対して、本実施形態の金型装置1Bは、
図11に示すように、固定側金型に射出機101が設けられた汎用の金型装置を用い、射出機106を外付けして、2色成形を可能とした金型装置である。
【0054】
本実施形態は実施形態1と同様に、1次成形品を成形し、2次成形用のキャビティに1次成形品を移動させて2次成形品を製造する装置において、チャックを正確に位置決めして1次成形品をハンドリングすることができるため、信頼性、歩留まり、製造速度などを高めることができる。本実施形態は、汎用の金型装置をベースにインサート成形装置が構成されており、金型装置の稼働率を向上させたり2色成形装置の設置コストを低減することが可能である。
【0055】
[他の実施形態]
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能であり、上述した異なる実施形態を組み合わせて実施しても差し支えない。例えば、実施形態2のチャックシステムを、実施形態3の金型装置や、実施形態4の金型装置に適用することが可能である。
【0056】
上記実施形態では、金型の開閉動作をガイドするガイドピン10が固定側金型部2に設けられ、ガイドブッシュ11が可動側金型部3に設けられていたが、逆の配置でもよい。すなわち、ガイドピン10が可動側金型部3に設けられ、ガイドブッシュ11が固定側金型部2に設けられていてもよい。その場合であっても、金型の開閉方向に沿って見たとき、金型の開閉をガイドするためのガイドピン10(もしくはガイドブッシュ11)と、キャビティC1およびキャビティC2と、の間にリニアガイド51を配置する。その位置において可動側金型部3に固定されたリニアガイド51は、チャック54を高い位置精度でキャビティC1あるいはキャビティC2に移動させることができる。
【0057】
上記実施形態では、チャックユニットに位置決めピンが、コア駒に位置合わせ孔が設けられていたが、位置決めのための嵌合が可能であれば、凹凸は逆でもよい。すなわち、可動型部とチャックは、互いに嵌合可能な位置決め部を備えていればよく、チャックユニットに位置合わせのための凹部を、コア駒に位置決めのための凸部を設けてもよい。
【0058】
本明細書は、少なくとも以下の事項を開示している。
[事項1]
可動側金型と固定側金型と搬送機構とを備える金型装置であって、
前記可動側金型と前記固定側金型を型閉めすると、
1次成形品を成形するための第1キャビティと、
前記1次成形品がインサートされ、前記1次成形品と2次成形部とが接合された樹脂成形品を成形するための第2キャビティと、が画成され、
前記搬送機構は、
前記1次成形品を保持/解放が可能なチャックと、
前記チャックを支持する移動台と、
前記第1キャビティと前記第2キャビティとが並ぶ方向に沿って延在し、前記移動台を移動可能に支持するリニアガイドと、
前記リニアガイドに支持された前記移動台を、前記方向に沿って移動させる駆動部と、を備え、
前記リニアガイドは前記可動側金型に固定されており、
前記可動側金型と前記固定側金型を型が型開きした際に、前記搬送機構は、前記チャックを前記第1キャビティに移動させて前記1次成形品をピックアップし、前記1次成形品を保持したまま前記チャックを前記第2キャビティに移動させ、前記第2キャビティの所定位置において前記1次成形品を前記チャックから解放する、
ことを特徴とする金型装置。
[事項2]
前記可動側金型が開閉する方向に沿って見たとき、前記リニアガイドは、前記可動側金型の開閉動作をガイドするガイド手段と、前記第1キャビティおよび前記第2キャビティと、の間に配置されている、
ことを特徴とする事項1に記載の金型装置。
[事項3]
前記可動側金型と前記固定側金型を型閉めした時に、前記可動側金型に固定された前記リニアガイドが前記固定側金型と干渉しないように、前記可動側金型と前記固定側金型の間に空間が設けられている、
ことを特徴とする事項1または2に記載の金型装置。
[事項4]
前記可動側金型と前記固定側金型を型閉めする前に、
前記搬送機構は、前記可動側金型および前記固定側金型と干渉しないスタンバイ位置に前記チャックを移動させる、
ことを特徴とする事項1乃至3のいずれか1項に記載の金型装置。
[事項5]
前記可動側金型と前記チャックは、互いに嵌合可能な位置決め部を備える、
ことを特徴とする事項1乃至4のいずれか1項に記載の金型装置。
[事項6]
前記可動側金型は、前記第1キャビティの成形面の一部を構成する第1コア駒と、前記第2キャビティの成形面の一部を構成する第2コア駒と、前記第1コア駒から前記1次成形品を離型させるためのエジェクタピンと、前記第2コア駒から前記樹脂成形品を離型させるためのエジェクタピンと、を備える、
ことを特徴とする事項1乃至5のいずれか1項に記載の金型装置。
[事項7]
前記可動側金型は、前記第1キャビティの成形面の一部を構成する第1コア駒と、前記第2キャビティの成形面の一部を構成する第2コア駒と、を備え、
前記搬送機構は、前記可動側金型の開閉方向に沿って前記チャックを移動させるためのエアシリンダを備え、
前記第1キャビティにおいて前記1次成形品をピックアップする際には、前記エアシリンダを駆動して前記チャックを前記第1コア駒に接近させて前記1次成形品を保持し、
前記1次成形品を保持したまま前記チャックを前記第2キャビティに移動させる際には、前記エアシリンダを駆動して前記チャックを前記第1コア駒および前記第2コア駒から離間させ、
前記第2キャビティの所定位置において前記1次成形品を前記チャックから解放する際には、前記エアシリンダを駆動して前記チャックを前記第2コア駒に接近させる、
ことを特徴とする事項1乃至5のいずれか1項に記載の金型装置。
[事項8]
前記駆動部は、サーボモータ、ステッピングモータ、リニアモータのいずれかを有する、
ことを特徴とする事項1乃至7のいずれか1項に記載の金型装置。
[事項9]
前記搬送機構は、前記移動台または前記チャックの位置情報を取得する手段を備え、前記駆動部は前記位置情報に基づきフィードバック制御される、
ことを特徴とする事項1乃至8のいずれか1項に記載の金型装置。
[事項10]
前記搬送機構は、前記樹脂成形品を保持/解放が可能な第2のチャックを備える、
ことを特徴とする事項1乃至9のいずれか1項に記載の金型装置。
[事項11]
前前記搬送機構は、前記可動側金型と前記固定側金型を型が型開きした際に、
前記チャックを前記第1キャビティに移動させて前記1次成形品をピックアップし、
前記チャックに前記1次成形品を保持させたまま、前記第2のチャックを前記第2キャビティに移動させて前記樹脂成形品をピックアップし、
前記第2のチャックに前記樹脂成形品を保持させたまま前記チャックを前記第2キャビティに移動させて所定位置において前記1次成形品を前記チャックから解放して前記第2キャビティにセットし、
前記第2のチャックを移動させて前記樹脂成形品を型外に取り出す、
ことを特徴とする事項10に記載の金型装置。
[事項12]
前記固定側金型は、前記第1キャビティと前記第2キャビティに異なる種類の溶融樹脂を射出するための樹脂流路を備えている、
ことを特徴とする事項1乃至11のいずれか1項に記載の金型装置。
[事項13]
前記固定側金型は、前記第1キャビティと前記第2キャビティに同じ種類の溶融樹脂を射出するための樹脂流路を備えている、
ことを特徴とする事項1乃至11のいずれか1項に記載の金型装置。
【符号の説明】
【0059】
1、1A、1B・・・金型装置/2・・・固定側金型部/3・・・可動側金型部/4・・・固定側型板/5・・・可動型板/6・・・キャビティ駒/7・・・キャビティ駒/8・・・コア駒/9・・・コア駒/10・・・ガイドピン/11・・・ガイドブッシュ/12・・・パーティングライン面/13・・・固定側取付板/14・・・ホットランナー型板/15・・・可動側取付板/21・・・1次成形品/22・・・2次成形部/23・・・樹脂成形品/31・・・ホットランナーシステム/32・・・ホットランナーシステム/33・・・バルブピン/34・・・バルブピン/35・・・エアシリンダ/36・・・エアシリンダ/37、37A、37B・・・ランナー流路/38・・・ランナー流路/42・・・エジェクタピン/43・・・エジェクタプレート/51・・・リニアガイド/52・・・モータ/53・・・移動台/54、54A、54B・・・チャック/55・・・エアシリンダ/57・・・位置決めピン/58a、58b・・・位置合わせ孔/101・・・射出機/102・・・射出機/103・・・エジェクタロッド/106・・・射出機/C1・・・キャビティ/C1P・・・キャビティC1の直上位置/C2・・・キャビティ/C2P・・・キャビティC2の直上位置/STP・・・スタンバイ位置