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特開2024-110585ラベル付きプラスチック容器、飲料製品及び飲料製品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110585
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】ラベル付きプラスチック容器、飲料製品及び飲料製品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/02 20060101AFI20240808BHJP
   B65D 23/00 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
B65D1/02 221
B65D23/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015243
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000253503
【氏名又は名称】キリンホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132207
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 昌孝
(72)【発明者】
【氏名】新井 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】永谷 明子
(72)【発明者】
【氏名】木下 悟
【テーマコード(参考)】
3E033
3E062
【Fターム(参考)】
3E033AA02
3E033BA15
3E033BA16
3E033BA18
3E033BA26
3E033CA05
3E033DA03
3E033DB01
3E033DD05
3E033EA05
3E033GA02
3E062AA09
3E062AB02
3E062AC02
3E062DA01
3E062DA02
3E062DA07
3E062JA04
3E062JB05
(57)【要約】
【課題】内圧の変化によりラベルにシワが生じることを抑制することの可能なラベル付きプラスチック容器及び飲料製品、並びに飲料製品の製造方法を提供する。
【解決手段】ラベル付きプラスチック容器は、口部、口部に連続する肩部、肩部に連続する胴部及び胴部に連続する底部を備えるプラスチック容器本体と、胴部に貼り付けられたラベルとを備え、胴部には、複数のリブが設けられており、ラベルは、胴部に接着される接着面を有し、接着面は、胴部に接着可能な接着部と、胴部に接着不可能な非接着部とを有し、ラベルは、非接着部をリブに重ねるようにして胴部に貼り付けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口部、前記口部に連続する肩部、前記肩部に連続する胴部及び前記胴部に連続する底部を備えるプラスチック容器本体と、
前記胴部に貼り付けられたラベルと
を備え、
前記胴部には、複数のリブが設けられており、
前記ラベルは、前記胴部に接着される接着面を有し、
前記接着面は、前記胴部に接着可能な接着部と、前記胴部に接着不可能な非接着部とを有し、
前記ラベルは、前記非接着部を前記リブに重ねるようにして前記胴部に貼り付けられていることを特徴とするラベル付きプラスチック容器。
【請求項2】
前記ラベルは、前記接着部が有する接着剤層を介して前記胴部に貼り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のラベル付きプラスチック容器。
【請求項3】
前記ラベルは、前記胴部の周方向における前記胴部の一部を覆うように前記胴部に貼り付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のラベル付きプラスチック容器。
【請求項4】
前記ラベルの前記接着面の両側端部において、前記接着部と前記非接着部とが前記プラスチック容器本体の鉛直方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のラベル付きプラスチック容器。
【請求項5】
前記ラベルの前記接着面の上端部及び下端部の前記胴部の周方向に沿った全体は、前記接着部により占められており、
前記ラベルの中央部は、前記非接着部により占められていることを特徴とする請求項4に記載のラベル付きプラスチック容器。
【請求項6】
前記リブは、前記プラスチック容器本体の鉛直方向に対して直交することを特徴とする請求項1又は2に記載のラベル付きプラスチック容器。
【請求項7】
前記複数のリブは、前記プラスチック容器本体の鉛直方向に沿って前記底部側から順に設けられた第1リブ、第2リブ及び第3リブからなり、
前記第1リブ及び前記第2リブの間隔と、前記第2リブ及び前記第3リブの間隔とが異なることを特徴とする請求項1又は2に記載のラベル付きプラスチック容器。
【請求項8】
前記第1リブ及び前記第2リブの間隔が、前記第2リブ及び前記第3リブの間隔よりも大きいことを特徴とする請求項7に記載のラベル付きプラスチック容器。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のラベル付きプラスチック容器に飲料が充填されていることを特徴とする飲料製品。
【請求項10】
前記飲料が、アルコール飲料であることを特徴とする請求項9に記載の飲料製品。
【請求項11】
口部、前記口部に連続する肩部、前記肩部に連続する胴部及び前記胴部に連続する底部を備え、前記胴部には、複数のリブが設けられているプラスチック容器本体を準備する工程と、
加温された飲料を前記プラスチック容器本体に充填する工程と、
前記飲料が充填された前記プラスチック容器本体の前記胴部にラベルを貼り付ける工程と、
前記プラスチック容器本体内の前記飲料を冷却する工程と
を備え、
前記ラベルは、前記胴部に接着される接着面を有し、
前記接着面は、前記胴部に接着可能な接着部と、前記胴部に接着不可能な非接着部とを有し、
前記ラベルを貼り付ける工程において、前記非接着部を前記リブに重ねるようにして前記胴部に前記ラベルを貼り付けることを特徴とする飲料製品の製造方法。
【請求項12】
前記飲料が、アルコール飲料であることを特徴とする請求項11に記載の飲料製品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル付きプラスチック容器、飲料製品及び飲料製品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料等を収容する容器としてプラスチック容器が用いられている。このようなプラスチック容器の生産量は近年増加傾向にある。一方で、省資源化等の観点からプラスチックの使用量を削減すること等を目的としてプラスチック容器の軽量化が求められている。プラスチック容器の軽量化を進めるにあたって、プラスチック容器の肉厚を薄くすることになるが、プラスチック容器の肉厚を薄くすることで特にプラスチック容器の剛性が低下し、プラスチック容器の変形による外観不良を生じさせるおそれがある。
【0003】
近年、アルコール飲料をプラスチック容器に充填して提供されることがある。アルコール飲料は、殺菌のために高温に加熱されて充填されることがある。プラスチック容器に充填された高温のアルコール飲料が冷却されると、プラスチック容器の内部が減圧され、プラスチック容器の胴部が変形するおそれがある。プラスチック容器の胴部が変形すると、プラスチック容器の外観美粧性(美観)が悪化してしまう。アルコール飲料は、その種類に応じて独自形状の容器(ボトル)に充填されて販売されることがある。アルコール飲料においては、容器形状を含めた外観によるブランドイメージ、高品質感等が需要者等に浸透している。例えば、ワインは、その産地ごとに異なる形状の容器(ボトル)に充填され、販売されることがある。そのため、ワインを充填するプラスチック容器においては、ワインらしい外観形状であることが需要者等から求められる。したがって、プラスチック容器の変形による外観美粧性(美観)の悪化は、プラスチック容器に充填されたアルコール飲料製品の商品価値を低下させてしまう。
【0004】
上記のような減圧によるプラスチック容器の変形を抑制するため、プラスチック容器に高温のアルコール飲料を充填する際に液体窒素を注入し、プラスチック容器の内部を陽圧状態にしておく方法が取られることがある。しかしながら、液体窒素を注入し、プラスチック容器の内部を陽圧状態とすると、プラスチック容器の底部が変形(バックリング)するおそれがある。そのため、プラスチック容器内部が陽圧状態となっても、底部の変形(バックリング)を抑制することができる優れた耐圧性を有するプラスチック容器が望まれている。
【0005】
このような問題を解決すべく、従来、底部の中央部から周縁部に延びるとともに下方へ突出し、かつ各々接地面を含む複数の脚部を有し、各脚部間に中央部から周縁部に向かって下方へ延びる平坦面が形成され、各脚部の接地面は、中央部から周縁部に向かう断面において曲面状に形成され、少なくとも1つの脚部に、中央部側から接地面を通り周縁部側に向かう溝を形成した耐圧用ボトル(特許文献1)や底部の形状をペタロイド状とし、底部底面の中心軸位置を中心とした、径30mmの範囲の部分の結晶化度を20%以下、肉厚を1.5mm以上としたプラスチック容器(特許文献2)等が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011-020687号公報
【特許文献2】特開2007-084654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記プラスチック容器において、プラスチック容器の把持性(プラスチック容器の把持しやすさ)の向上が求められる。特に、相対的に容量の大きなプラスチック容器においては、把持性のさらなる向上が求められる。一般に、プラスチック容器の胴部に複数のリブ(凹溝)を形成することで、プラスチック容器の把持性を向上させることができる。
【0008】
一方で、ワイン等のアルコール飲料を充填したプラスチック容器の胴部には、ラベルが貼り付けられる。このラベルも、プラスチック容器の外観形状とともに外観美粧性(美観)に影響を与えるものであり、ラベルにシワが生じていないことが重要である。しかしながら、プラスチック容器内の圧力変化によるプラスチック容器の変形により、胴部に貼り付けられたラベルにシワが生じてしまうという問題がある。
【0009】
上記課題に鑑みて、本発明は、内圧の変化によりラベルにシワが生じることを抑制することの可能なラベル付きプラスチック容器及び飲料製品、並びに飲料製品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、口部、前記口部に連続する肩部、前記肩部に連続する胴部及び前記胴部に連続する底部を備えるプラスチック容器本体と、前記胴部に貼り付けられたラベルとを備え、前記胴部には、複数のリブが設けられており、前記ラベルは、前記胴部に接着される接着面を有し、前記接着面は、前記胴部に接着可能な接着部と、前記胴部に接着不可能な非接着部とを有し、前記ラベルは、前記非接着部を前記リブに重ねるようにして前記胴部に貼り付けられていることを特徴とするラベル付きプラスチック容器を提供する。
【0011】
本発明は、上記ラベル付きプラスチック容器に飲料が充填されていることを特徴とする飲料製品を提供する。
【0012】
本発明は、口部、前記口部に連続する肩部、前記肩部に連続する胴部及び前記胴部に連続する底部を備え、前記胴部には、複数のリブが設けられているプラスチック容器本体を準備する工程と、加温された飲料を前記プラスチック容器本体に充填する工程と、前記飲料が充填された前記プラスチック容器本体の前記胴部にラベルを貼り付ける工程と、前記プラスチック容器本体内の前記飲料を冷却する工程とを備え、前記ラベルは、前記胴部に接着される接着面を有し、前記接着面は、前記胴部に接着可能な接着部と、前記胴部に接着不可能な非接着部とを有し、前記ラベルを貼り付ける工程において、前記非接着部を前記リブに重ねるようにして前記胴部に前記ラベルを貼り付けることを特徴とする飲料製品の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、内圧の変化によりラベルにシワが生じることを抑制することの可能なラベル付きプラスチック容器及び飲料製品、並びに飲料製品の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の実施の形態に係るラベル付きプラスチック容器の概略構成を示す正面図である。
図2図2は、本発明の実施の形態に係るラベル付きプラスチック容器の概略構成を示す右側面図である。
図3図3は、本発明の実施の形態に係るラベル付きプラスチック容器の概略構成を示す左側面図である。
図4図4は、本発明の実施の形態に係るラベル付きプラスチック容器の概略構成を示す背面図である。
図5図5は、本発明の実施の形態に係るラベル付きプラスチック容器の概略構成を示す上面図である。
図6図6は、本発明の実施の形態に係るラベル付きプラスチック容器の概略構成を示す底面図である。
図7図7は、本発明の実施の形態におけるプラスチック容器本体の胴部の概略構成を示す部分正面図である。
図8図8は、本発明の実施の形態におけるラベルの裏面の概略構成を示す平面図である。
図9図9は、本発明の実施の形態におけるラベルの概略構成を示す、図8におけるA-A線切断端面図である。
図10図10は、本発明の実施の形態におけるラベルの裏面の他の態様の概略構成を示す平面図である。
図11図11は、本発明の実施の形態におけるラベルの裏面の他の態様の概略構成を示す平面図である。
図12図12は、本発明の実施の形態におけるラベルの裏面の他の態様の概略構成を示す平面図である。
図13図13は、本発明の実施の形態におけるプラスチック容器本体の他の態様の概略構成を示す左側面図である。
図14図14は、本発明の実施の形態におけるプラスチック容器本体の他の態様の概略構成を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の態様1に係るラベル付きプラスチック容器は、口部、前記口部に連続する肩部、前記肩部に連続する胴部及び前記胴部に連続する底部を備えるプラスチック容器本体と、前記胴部に貼り付けられたラベルとを備え、前記胴部には、複数のリブが設けられており、前記ラベルは、前記胴部に接着される接着面を有し、前記接着面は、前記胴部に接着可能な接着部と、前記胴部に接着不可能な非接着部とを有し、前記ラベルは、前記非接着部を前記リブに重ねるようにして前記胴部に貼り付けられていることを特徴とする。
【0016】
本発明の態様2に係るラベル付きプラスチック容器は、上記態様1において、前記ラベルは、前記接着部が有する接着剤層を介して前記胴部に貼り付けられていることを特徴とする。
【0017】
本発明の態様3に係るラベル付きプラスチック容器は、上記態様1又は2において、前記ラベルは、前記胴部の周方向における前記胴部の一部を覆うように前記胴部に貼り付けられていることを特徴とする。
【0018】
本発明の態様4に係るラベル付きプラスチック容器は、上記態様1~3のいずれかにおいて、前記ラベルの前記接着面の両側端部において、前記接着部と前記非接着部とが前記プラスチック容器本体の鉛直方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする。
【0019】
本発明の態様5に係るラベル付きプラスチック容器は、上記態様4において、前記ラベルの前記接着面の上端部及び下端部の前記胴部の周方向に沿った全体は、前記接着部により占められており、前記ラベルの中央部は、前記非接着部により占められていることを特徴とする。
【0020】
本発明の態様6に係るラベル付きプラスチック容器は、上記態様1~5のいずれかにおいて、前記リブは、前記プラスチック容器本体の鉛直方向に対して直交することを特徴とする。
【0021】
本発明の態様7に係るラベル付きプラスチック容器は、上記態様1~6のいずれかにおいて、前記複数のリブは、前記プラスチック容器本体の鉛直方向に沿って前記底部側から順に設けられた第1リブ、第2リブ及び第3リブからなり、前記第1リブ及び前記第2リブの間隔と、前記第2リブ及び前記第3リブの間隔とが異なることを特徴とする。
【0022】
本発明の態様8に係るラベル付きプラスチック容器は、上記態様7において、前記第1リブ及び前記第2リブの間隔が、前記第2リブ及び前記第3リブの間隔よりも大きいことを特徴とする。
【0023】
本発明の態様9に係る飲料製品は、上記態様1~8のいずれかに係るラベル付きプラスチック容器に飲料が充填されていることを特徴とする。
【0024】
本発明の態様10に係る飲料製品は、上記態様9において、前記飲料が、アルコール飲料であることを特徴とする。
【0025】
本発明の態様11に係る飲料製品の製造方法は、口部、前記口部に連続する肩部、前記肩部に連続する胴部及び前記胴部に連続する底部を備え、前記胴部には、複数のリブが設けられているプラスチック容器本体を準備する工程と、加温された飲料を前記プラスチック容器本体に充填する工程と、前記飲料が充填された前記プラスチック容器本体の前記胴部にラベルを貼り付ける工程と、前記プラスチック容器本体内の前記飲料を冷却する工程とを備え、前記ラベルは、前記胴部に接着される接着面を有し、前記接着面は、前記胴部に接着可能な接着部と、前記胴部に接着不可能な非接着部とを有し、前記ラベルを貼り付ける工程において、前記非接着部を前記リブに重ねるようにして前記胴部に前記ラベルを貼り付けることを特徴とする。
【0026】
本発明の態様12に係る飲料製品の製造方法は、上記態様11において、前記飲料が、アルコール飲料であることを特徴とする。
【0027】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1図6は、本実施形態に係るラベル付きプラスチック容器の概略構成を示す正面図、右側面図、左側面図、背面図、上面図及び底面図である。
【0028】
本実施形態に係るラベル付きプラスチック容器10は、口部21、口部21に連続する肩部22、肩部22に連続する胴部23及び胴部23に連続する底部24を備えるプラスチック容器本体20と、胴部23に貼り付けられたラベル30とを備える。ラベル付きプラスチック容器10は、飲料を充填するために用いられるものである。
【0029】
本実施形態に係るラベル付きプラスチック容器10に充填され得る飲料としては、例えば、醸造酒(例えば、日本酒、ワイン等の果実酒、梅酒等のリキュール等)、蒸留酒(例えば、ウイスキー、焼酎、ブランデー等)、穀類分解物含有発泡性飲料等のアルコール飲料;ミネラルウォーター、茶飲料(例えば、緑茶、紅茶、ウーロン茶、ブレンド茶等)、野菜飲料(例えば、トマトジュース、にんじんジュース、トマトミックスジュース、にんじんミックスジュース等)、果実飲料(例えば、リンゴジュース、オレンジジュース、果汁入り飲料等)、果実・野菜ミックスジュース、コーヒー飲料、穀物乳(例えば、豆乳、ライスミルク、ココナッツミルク、アーモンドミルク等)、酢飲料(例えば、果実酢飲料等)等の清涼飲料等が挙げられる。本実施形態に係るラベル付きプラスチック容器10は、優れた外観美粧性を有するため、ラベル付きプラスチック容器10に充填される飲料として、ワイン等の果実酒が好ましい。
【0030】
本実施形態における「穀類分解物含有発泡性飲料」としては、穀類の分解物を含む発泡性飲料であれば特に限定されるものではないが、好ましくは、麦芽、大麦の分解物を含む飲料を例示することができる。本実施形態において、「穀類」とは、穀物であれば特に限定されるものではなく、例えば、大麦、小麦、大豆、エンドウ豆等が挙げられ、好ましくは大麦が挙げられる。穀類の分解物の具体的な態様としては、麦芽、大麦、小麦、大豆、エンドウ豆、トウモロコシの分解物であり、例えば、大豆タンパク、大豆ペプチド、エンドウ豆タンパク、コーンタンパク分解物が挙げられる。
【0031】
本実施形態における「穀類分解物含有発泡性飲料」の具体例としては、好ましくは麦芽分解物含有発泡性飲料であり、より好ましくはビール系飲料である。ビール系飲料とは、通常、ビールを製造した場合(酵母等による発酵に基づいてビールを製造した場合)に得られるビール特有の味わい、香りを有する飲料を意味し、例えば、ビール、発泡酒、リキュール等の発酵麦芽飲料や、その他の醸造酒、若しくは完全無アルコール麦芽飲料(非アルコール麦芽飲料)等の非発酵麦芽飲料が挙げられる。また、ビール系飲料としては、麦芽飲料のみならず、麦や麦芽を使用しない非麦飲料であってもよい。かかる非麦飲料としては、エンドウ豆、大豆、トウモロコシ等を用いた、ビール風の発泡性アルコール含有飲料、完全無アルコール飲料等が挙げられる。
【0032】
本実施形態におけるプラスチック容器本体20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂等の樹脂材料により構成される。かかるプラスチック容器本体20の容量は、例えば180~3000mLである。プラスチック容器本体20の重量は、例えば40~120gであり、好適には40~70gである。プラスチック容器本体20の重量が上記範囲内であれば、本実施形態に係るラベル付きプラスチック容器10の把持性、プラスチック容器本体20の耐圧性等の機能性を確保しつつ、ラベル30にシワが生じるのを抑制することができる。
【0033】
口部21は、略円筒状であり、口部21の開口端側の側面には、キャップ(図示せず)を取り付けるためのねじ山211が形成されている。これにより、ラベル付きプラスチック容器10に飲料を充填した後に、口部21にキャップを取り付けることで、ラベル付きプラスチック容器10を密閉することができる。
【0034】
プラスチック容器本体20の鉛直方向(口部21を上方に位置させてプラスチック容器本体20を水平面に載置したときに当該水平面に直交する方向)の大半を占める胴部23は、当該胴部23の周方向に沿った断面形状が略円形状である。略円形状とは、真円形状の他、楕円形状、長円形状等も含まれる趣旨である。本実施形態において、胴部23の直径は、肩部22及び底部24の最大直径よりもわずかに(例えば0.3~1.0mm程度)小さくてもよいし(図13参照)、肩部22及び底部24の最大直径と同一であってもよい。なお、図1~4に示すように、胴部23の側面視における形状は、略長方形状であるが、このような態様に限定されるものではなく、肩部22と底部24との間(例えば、胴部23の鉛直方向の略中央の位置)においてプラスチック容器本体20の内方にわずかに湾曲する形状(くびれを有する形状)や、胴部23の一部に窪み部231(図14参照)を有していてもよい。
【0035】
プラスチック容器本体20の底部24周縁には、複数(本実施形態においては5個)の脚部241が形成されている。これとともに、底部24の周方向に隣接する2つの脚部241,241の間には、底部24の一部をプラスチック容器本体20の内方に陥入させるようにして凹部242が形成されており、同数の脚部241及び凹部242が周方向に沿って交互に配置されている。このような底部24の構造により、プラスチック容器本体20内の加圧状態に耐え得る耐圧性が発揮され得る。
【0036】
複数の脚部241は、底部24の略中央に位置する、プラスチック容器本体20の内方に凹む底面243の周囲に、周方向に沿って略等間隔に配置されており、底面243よりも下方に突出する接地部を有する。この接地部の存在により、ラベル付きプラスチック容器10が自立可能となっている。
【0037】
胴部23には、ラベル30が貼付されるラベル領域が設けられており、当該ラベル領域に当該胴部23を周回する複数のリブ231が設けられている(図2~4、図7等を参照)。複数のリブ231が胴部23のラベル領域に設けられており、当該ラベル領域にラベル30が貼付されることで、複数のリブ231がラベル30により隠れるが、本実施形態においては、後述するように、ラベル領域に貼付されるラベル30の接着面における接着部34及び非接着部35の特徴的な配置により、ラベル領域に設けられているリブ231の影響を受けることなく、ラベル30にシワが生じるのを抑制することができる。なお、本実施形態においては、3つのリブ231(第1リブ231A、第2リブ231B及び第3リブ231C)が設けられているが、リブ231の数はこの態様に限定されるものではない。
【0038】
複数のリブ231は、いずれも、プラスチック容器本体20の鉛直方向に対して直交する方向に延在する。すなわち、プラスチック容器本体20を水平面に立設させたときに、複数のリブ231の延在方向は、水平面と平行である。なお、直交及び平行の語は、プラスチック容器本体20の製造誤差等を包含する趣旨である。ここで、「プラスチック容器本体20の鉛直方向」は、プラスチック容器本体20の底部24を水平面に接地させたときにおける当該水平面に対する垂直方向(プラスチック容器本体20の軸線方向)である。「プラスチック容器本体20の鉛直方向に対して直交」とは、プラスチック容器本体20の鉛直方向に対するリブ231の長手方向のなす角度が90°からわずかに外れる範囲内であればよいことを意味する。
【0039】
複数のリブ231は、プラスチック容器本体20の鉛直方向に沿って底部24側から順に設けられた第1リブ231A、第2リブ231B及び第3リブ231Cを含む。第1リブ231A及び第2リブ231Bの間隔D1と、第2リブ231B及び第3リブ231Cの間隔D2とが異なっていればよく、好ましくは、第1リブ231A及び第2リブ231Bの間隔D1が、第2リブ231B及び第3リブ231Cの間隔D2よりも大きい。なお、第1リブ231A及び第2リブ231Bの間隔D1は、第1リブ231Aの幅方向(プラスチック容器本体20の鉛直方向)における中心C231Aと第2リブ231Bの幅方向(プラスチック容器本体20の鉛直方向)における中心C231Bとの間の、プラスチック容器本体20の鉛直方向に沿った長さであり、第2リブ231B及び第3リブ231Cの間隔D2は、第2リブ231Bの幅方向(プラスチック容器本体20の鉛直方向)における中心C231Bと第3リブ231Cの幅方向(プラスチック容器本体20の鉛直方向)における中心C231Cとの間の、プラスチック容器本体20の鉛直方向に沿った長さである(図7参照)。
【0040】
第1リブ231A及び第2リブ231Bの間隔D1を「1」としたとき、第2リブ231B及び第3リブ231Cの間隔D2は0.15~0.88の範囲内であればよく、0.29~0.59の範囲内であるのが好ましい。プラスチック容器本体20を相対的に軽量化すると、ラベル付きプラスチック容器10から飲料を注ぐ際にプラスチック容器本体20が変形しやすくなるが、リブ231の間隔D1,D2が上記関係であることで、プラスチック容器本体20を軽量化したとしても、飲料を注ぐ際のプラスチック容器本体20の変形を抑制し、安定して飲料を注ぐことができる。
【0041】
第1リブ231A、第2リブ231B及び第3リブ231Cのそれぞれの幅W231A、W231B、W231Cは、特に限定されるものではないが、例えば、1.5~9mm程度であればよく、2~5mm程度であるのが好ましい。各リブ231A~231Cの幅W231A~W231Cが相対的に大きくなると、プラスチック容器本体20の内部が加圧状態になった際にプラスチック容器20の鉛直方向の伸びが相対的に大きくなってしまうが、当該幅W231A~W231Cが上記範囲内であれば、プラスチック容器本体20の内部が加圧状態になった際にプラスチック容器20の鉛直方向の伸びを相対的に小さくすることができる。
【0042】
図8及び図9に示すように、ラベル30は、胴部23のラベル領域に接着された際にラベル付きプラスチック容器10の表面側に位置する表面31A及びその反対側に位置する裏面31Bを有するラベル基材31と、表面31Aに形成された印刷層32と、裏面31Bの一部に形成された接着剤層33とを少なくとも有し、平面視において略方形状を有する。印刷層32が形成された表面31Aは、ラベル付きプラスチック容器10に充填される内容物としての飲料に関する情報等が印刷される印刷面であり、一部に接着剤層33が形成された裏面31Bがプラスチック容器本体20の胴部23に貼り付けるための接着面である。
【0043】
ラベル30は、第1方向の第1長さL1と、第2方向の第2長さL2とを有する。第1方向は、ラベル30がプラスチック容器本体20の胴部23のラベル領域に貼り付けられたときにおけるプラスチック容器本体20の鉛直方向であり、第2方向は第1方向に直交する方向であって、ラベル30がプラスチック容器本体20の胴部23のラベル領域に貼り付けられたときにおける胴部23の周方向である。ラベル30の第1長さL1は、プラスチック容器本体20に貼り付けられたラベル30が胴部23からはみ出さない程度(肩部22や底部24に至らない程度)の長さであればよく、プラスチック容器本体20のサイズ(高さ)に応じて適宜設定され得る。ラベル30の第2長さL2は、胴部23のラベル領域にラベル30を貼り付けたときに胴部23を周回しない程度の長さであればよく、プラスチック容器本体20のサイズ(胴部23の周方向の長さ)に応じて適宜設定され得る。この態様により、ラベル付きプラスチック容器10において、ラベル30は、プラスチック容器本体20の胴部23の周方向における胴部23の一部を覆うように胴部23に貼り付けられることになる。すなわち、ラベル付きプラスチック容器10において、胴部23の一部がラベル30に隠れることなく露出する。
【0044】
ラベル基材31は、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート、2軸延伸ポリプロピレン等の2軸延伸フィルム等により構成され、少なくとも一方面にコロナ処理が施されたものであってもよい。ラベル基材31の厚みは、例えば50~100μm程度である。
【0045】
印刷層32を形成する印刷インキについては、ラベル基材31に対して密着性を有し、印刷可能であれば特に限定はなく、従来公知の印刷インキを用いることができる。印刷方法についても、特に限定はないが、生産性の点ではグラビア印刷が好ましい。印刷層32の厚みは、そのデザインによって異なるが、概ね0.5~5.0μm程度であればよい。
【0046】
接着面は、胴部23に接着可能な接着部34と、胴部23に接着不可能な非接着部35とを有する。図8及び図10~12において、ハッチングで示されている部分が非接着部35である。接着部34には接着剤層33が形成され、非接着部35には接着剤層33が形成されておらず、当該接着剤層33を介してラベル30が胴部23のラベル領域に貼付される。
【0047】
非接着部35は、ラベル30が胴部23のラベル領域に貼り付けられたときに、第1リブ231A、第2リブ231B及び第3リブ231Cのそれぞれの少なくとも一部に重なるように、好ましくは第1リブ231A、第2リブ231B及び第3リブ231Cに全部が重なるように位置する。これにより、ラベル30は、非接着部35が第1リブ231A、第2リブ231B及び第3リブ231Cのそれぞれの少なくとも一部に重なるように、好ましくは第1リブ231A、第2リブ231B及び第3リブ231Cに重なるように胴部23のラベル領域に貼付される。非接着部35がリブ231に重なること、換言すると接着部34がリブ231に重なっていないことで、ラベル30にシワが生じるのを抑制することができる。
【0048】
ラベル30の接着面の第1方向(プラスチック容器本体20の鉛直方向)の両端部(上端部及び下端部)は、第2方向に沿って全体として接着部34により占められている(図8~12参照)。
【0049】
ラベル30の接着面の第2方向の両側端部(右端部及び左端部)を見たときに、第1方向(プラスチック容器本体20の鉛直方向)の両端部(上端部及び下端部)に位置する接着部34間に、第1方向に沿って接着部34と非接着部35とが交互に配置されているのが好ましい(図8及び図10参照)。図8及び図10に示す態様においては、非接着部35、接着部34、非接着部35、接着部34及び非接着部35の順に両者が交互に配置されている。ラベル30の接着面の第2方向の両側端部(右端部及び左端部)において、ラベル30の接着面の第2方向の両側端部(右端部及び左端部)が接着部34により占められていたり(図11参照)、第1方向(プラスチック容器本体20の鉛直方向)の両端部(上端部及び下端部)に位置する接着部34間に非接着部35のみが配置されていたり(図12参照)すると、ラベル30にわずかにシワが生じるおそれがある。しかし、ラベル30の接着面の第2方向の両側端部(右端部及び左端部)において、第1方向(プラスチック容器本体20の鉛直方向)の両端部(上端部及び下端部)に位置する接着部34間に、第1方向に沿って接着部34と非接着部35とが交互に配置されていることで、ラベル30にシワが生じるのを効果的に抑制することができる。
【0050】
ラベル30の接着面の第2方向における中央部を見たときに、第1方向の両端部に位置する接着部34間が、非接着部35により占められているのが好ましい(図8参照)。当該接着部34間に非接着部35とともに接着部34が配置されていると(図10参照)、ラベル30にシワが生じてしまうおそれがある。
【0051】
図8に示す態様において、ラベル30をプラスチック容器本体20の胴部23のラベル領域に貼り付けた際に第1リブ231A、第2リブ231B及び第3リブ231Cに重なる非接着部35の幅W35(第1方向に沿った長さ)は、各リブ231A~231Cの幅W231A~W231Cの3倍以上程度であればよい。当該非接着部35の幅W35が各リブ231A~231Cの幅W231A~W231Cの3倍以上であることで、胴部23のラベル領域におけるラベル30を貼り付ける位置がずれたとしても、第1~第3リブ231A~231Cに確実に非接着部35を重ねることができる。
【0052】
本実施形態に係るラベル付きプラスチック容器10に飲料を充填することで、飲料製品を製造することができる。本実施形態に係るラベル付きプラスチック容器10は、ラベル30にシワが生じるのを抑制することができ、外観美粧性に優れるため、ワイン等のアルコール飲料を充填して飲料製品とすることに好適である。
【0053】
本実施形態に係るラベル付きプラスチック容器10にワイン等のアルコール飲料を充填して飲料製品を製造する際、当該アルコール飲料を加熱して液温を高温にし、高温のアルコール飲料をプラスチック容器本体20に充填する。次に、プラスチック容器本体20内に液体窒素を滴下し、口部21にキャップを取り付ける。そして、プラスチック容器本体20の胴部23のラベル領域にラベル30を貼り付ける。このとき、第1~第3リブ231A~231Cに非接着部35を重ねるようにラベル30を貼り付ける。一般に、プラスチック容器用ラベル貼付装置等を用い、プラスチック容器本体20の胴部23にラベル30を貼り付けるが、ラベル30の接着面における非接着部35の幅W35が各リブ231A~231Cの幅W231A~W231Cの3倍以上であることで、第1~第3リブ231A~231Cに確実に非接着部35を重ねてラベル30を貼り付けることができる。最後に、ラベル付きプラスチック容器10内のアルコール飲料の液温が室温まで冷却することで、飲料製品を製造することができる。
【0054】
プラスチック容器本体20に高温のアルコール飲料を充填し、さらに液体窒素を滴下することで、プラスチック容器本体20内が陽圧状態となり、主にプラスチック容器本体20の胴部23が伸びるように変形する。ラベル付きプラスチック容器10内のアルコール飲料の液温が室温まで冷却すると、プラスチック容器本体20内が減圧され、主にプラスチック容器本体20の胴部23が縮むように変形する。プラスチック容器本体20内の圧力が陽圧状態から減圧状態に変化する過程(プラスチック容器本体20の胴部23が変形する過程)において、プラスチック容器本体20の胴部23のラベル領域に貼り付けられたラベル30にシワが生じ得るが、本実施形態においては、ラベル30の接着面における非接着部35が胴部23の第1~第3リブ231A~231Cに重なっていることで、プラスチック容器本体20内の圧力が陽圧状態から減圧状態に変化する過程(プラスチック容器本体20の胴部23が変形する過程)においてラベル30にシワが生じるのを抑制することができる。
【0055】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【実施例0056】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、下記の実施例等に何ら限定されるものではない。
【0057】
[試験例1]
図1~6に示す構成を有するポリエチレンテレフタレート(PET)製のプラスチック容器本体20を準備し、当該プラスチック容器本体20に加温したワインを充填し、液体窒素を滴下した後、図8に示す構成を有するラベル30を、プラスチック容器本体20の胴部23に貼り付けた。充填されたワインが冷却された後のプラスチック容器本体20を目視観察したところ、ラベル30にシワが生じていなかった。
【0058】
[試験例2]
図10に示す構成を有するラベル30に変更した以外は、上記試験例1と同様にしてプラスチック容器本体20を目視観察したところ、ラベル30の第2方向における中央部において、リブ231に沿うようにしてわずかなシワが生じていた。
【0059】
[試験例3]
図11に示す構成を有するラベル30に変更した以外は、上記試験例1と同様にしてプラスチック容器本体20を目視観察したところ、ラベル30の第2方向における両端部(右端部及び左端部)において、リブ231に沿うようにしてわずかなシワが生じていた。
【0060】
[試験例4]
図12に構成を有するラベル30に変更した以外は、上記試験例1と同様にしてプラスチック容器本体20を目視観察したところ、ラベル30の第2方向における両端部(右端部及び左端部)が胴部23からわずかに剥離していた。
【0061】
[試験例5]
裏面31Bの全面を接着部34としたラベルに変更した以外は、上記試験例1と同様にしてプラスチック容器本体20を目視観察したところ、リブ231に沿うようにしてラベルにシワが生じていた。
【0062】
[試験例6]
試験例1のプラスチック容器本体20(サンプル1)と、第1リブ231Aを有さず第2リブ231B及び第3リブ231Cの間隔D2を狭めたプラスチック容器本体(サンプル2)とを準備し、各プラスチック容器本体に液体を充填した。当該プラスチック容器本体を片手で把持して液体をグラスに注いだところ、サンプル2のプラスチック容器本体よりも、サンプル1のプラスチック容器本体20は、把持しやすかった。
【0063】
試験例1~5の結果から、ラベル30の非接着部35をリブ231に重ねるようにしてラベル30が胴部23に貼り付けられていることで、ラベル30にシワが発生するのを抑制可能であることが確認された。また、試験例6の結果から、図1~6に示すリブ231(第1~第3リブ231A~231C)を有するプラスチック容器本体20においては、把持性に優れることが確認された。
【符号の説明】
【0064】
10…ラベル付きプラスチック容器
20…プラスチック容器本体
21…口部
22…肩部
23…胴部
231A…第1リブ
231B…第2リブ
231C…第3リブ
24…底部
30…ラベル
34…接着部
35…非接着部
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
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図10
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