(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110639
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】シールバーおよびジッパーテープ付き容器の製造方法
(51)【国際特許分類】
B31B 70/81 20170101AFI20240808BHJP
A44B 19/42 20060101ALI20240808BHJP
B31B 150/10 20170101ALN20240808BHJP
B31B 160/10 20170101ALN20240808BHJP
【FI】
B31B70/81
A44B19/42
B31B150:10
B31B160:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015338
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】500163366
【氏名又は名称】出光ユニテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】片田 亮
(72)【発明者】
【氏名】戸▲高▼ 匠
(72)【発明者】
【氏名】太田 耀寛
【テーマコード(参考)】
3B098
3E075
【Fターム(参考)】
3B098AA08
3B098AA10
3B098AB08
3B098DB05
3B098DB06
3B098FA02
3B098FA15
3E075AA04
3E075AA07
3E075BA42
3E075BB15
3E075CA02
3E075DB03
3E075DB13
3E075DB14
3E075DD12
3E075DD44
3E075DD46
3E075DE17
3E075GA05
(57)【要約】
【課題】ジッパーテープの基部の一部について容器本体との接合状態が異なるジッパーテープ付き容器を製造することを容易にする。
【解決手段】第1の押圧面を有する第1の部材と、第1の部材よりも熱伝導率が低い材料で形成され第2の押圧面を有する第2の部材と、を備えるシールバーが提供される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の押圧面を有する第1の部材と、
前記第1の部材よりも熱伝導率が低い材料で形成され第2の押圧面を有する第2の部材と、
を備えるシールバー。
【請求項2】
前記第1の部材は、熱源から熱が伝えられる伝熱面をさらに有し、
前記第2の部材は、前記第1の部材に接触する接触面をさらに有する、請求項1に記載のシールバー。
【請求項3】
前記第2の部材は、前記熱源に直接的には接触しない、請求項2に記載のシールバー。
【請求項4】
前記第2の部材と前記熱源との間には空隙が形成される、請求項3に記載のシールバー。
【請求項5】
前記シールバーの長手方向に直交する断面で見た場合に、前記接触面の幅は前記第2の押圧面の幅の半分以上である、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のシールバー。
【請求項6】
前記第2の部材は、熱伝導率が15W/(m・k)以下の材料で形成される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のシールバー。
【請求項7】
前記第2の部材は、エポキシガラス、熱硬化性樹脂または無機材料配合樹脂のいずれか一以上を含有する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のシールバー。
【請求項8】
前記第1の部材は、金属材料で形成される、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のシールバー。
【請求項9】
前記金属材料は、アルミニウム合金、真鍮または鋳鉄である、請求項8に記載のシールバー。
【請求項10】
前記第2の部材は、締結手段を用いて前記第1の部材に取り付けられる、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のシールバー。
【請求項11】
前記第2の部材は、前記シールバーの長手方向に対して直交する方向から前記第1の部材に取り付けられる、請求項10に記載のシールバー。
【請求項12】
前記第1の部材または前記第2の部材には、前記締結手段が挿通される貫通孔、または前記締結手段が係合する溝部が形成され、
前記貫通孔または前記溝部は、前記シールバーの長手方向に引き伸ばされた形状を有する、請求項10に記載のシールバー。
【請求項13】
前記締結手段は、前記第1の部材または前記第2の部材の一方に形成された前記貫通孔に挿通され、前記第1の部材または前記第2の部材の他方に形成されたねじ孔に螺合させられるボルトを含む、請求項12に記載のシールバー。
【請求項14】
前記締結手段は、前記第1の部材または前記第2の部材の一方から突出し拡径された頭部を有する突出部と、前記第1の部材または前記第2の部材の他方に形成された前記溝部および前記溝部に連通する円孔からなるダルマ孔(フックスロット)とを含む、請求項12に記載のシールバー。
【請求項15】
前記締結手段は、前記第1の部材に取り付けられて前記第2の部材に当接させられ、前記第1の部材との間で前記第2の部材を挟持する挟持部材を含み、
前記挟持部材は、前記第2の部材に形成された前記溝部に嵌合する立ち上げ部を有する、請求項12に記載のシールバー。
【請求項16】
請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のシールバーを用いて容器本体にジッパーテープを取り付ける、ジッパーテープ付き容器の製造方法。
【請求項17】
前記ジッパーテープは少なくとも一対の係合部および基部を有し、
前記シールバーは前記基部を前記容器本体に接合するのに用いられ、
少なくとも一つの前記基部について、前記係合部に対して前記ジッパーテープの幅方向の第1の側のフランジは前記第1の押圧面によって押圧されることによって前記容器本体に接合されるのに対して、前記係合部に対して前記ジッパーテープの幅方向の第2の側のフランジは前記第2の押圧面によって押圧されることによって前記容器本体に接合されない、請求項16に記載のジッパーテープ付き容器の製造方法。
【請求項18】
前記容器本体は、袋状である、請求項16または請求項17に記載のジッパーテープ付き容器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールバーおよびジッパーテープ付き容器の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ジッパーテープの幅方向の片側または両側で基部のフランジを袋本体に接合しない、片側外し、または両側外しと呼ばれる技術が知られている。例えば、特許文献1には、袋の開口部とは反対側でジッパーテープの一方の基部を袋本体に接合しないことによって、袋の耐内圧性と易開封性とを両立させる技術が記載されている。また、特許文献2には、袋の開口部側でジッパーテープの一方の基部を袋本体に接合しないことによって、一旦ジッパーテープを封止した後の開封を困難にし、改竄防止性を向上させる技術が記載されている。さらに、特許文献3には、袋の開口部側、および開口部とは反対側の両方で、それぞれジッパーテープの一方の基部を袋本体に接合しないことによって、不正開封防止機能を強化する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2015/005214号
【特許文献2】国際公開第2015/178318号
【特許文献3】特許第5996172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術のように、ジッパーテープの基部の一部について容器本体との接合状態を異ならせる場合、具体的には例えばジッパーテープの基部の一部を容器本体に接合しないようにする場合、例えばシールバーで容器本体を形成する一対のフィルムとその間に介挿されたジッパーテープとを挟み込んで接合するときに、シールバーとフィルムとの間に断熱性のセパレーターを挿入したりするが、具体的な手法は確立されていない。
【0005】
そこで、本発明は、ジッパーテープの基部の一部について容器本体との接合状態が異なるジッパーテープ付き容器を製造することが容易に可能なシールバーおよびジッパーテープ付き容器の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]第1の押圧面を有する第1の部材と、第1の部材よりも熱伝導率が低い材料で形成され第2の押圧面を有する第2の部材と、を備えるシールバー。
[2]第1の部材は、熱源から熱が伝えられる伝熱面をさらに有し、第2の部材は、第1の部材に接触する接触面をさらに有する、[1]に記載のシールバー。
[3]第2の部材は、熱源に直接的には接触しない、[2]に記載のシールバー。
[4]第2の部材と熱源との間には空隙が形成される、[3]に記載のシールバー。
[5]シールバーの長手方向に直交する断面で見た場合に、接触面の幅は第2の押圧面の幅の半分以上である、[2]から[4]のいずれか1項に記載のシールバー。
[6]第2の部材は、熱伝導率が15W/(m・k)以下の材料で形成される、[1]から[5]のいずれか1項に記載のシールバー。
[7]第2の部材は、エポキシガラス、熱硬化性樹脂または無機材料配合樹脂のいずれか一以上を含有する、[1]から[6]のいずれか1項に記載のシールバー。
[8]第1の部材は、金属材料で形成される、[1]から[7]のいずれか1項に記載のシールバー。
[9]金属材料は、アルミニウム合金、真鍮または鋳鉄である、[8]に記載のシールバー。
[10]第2の部材は、締結手段を用いて第1の部材に取り付けられる、[1]から[9]のいずれか1項に記載のシールバー。
[11]第2の部材は、シールバーの長手方向に対して直交する方向から第1の部材に取り付けられる、[10]に記載のシールバー。
[12]第1の部材または第2の部材には、締結手段が挿通される貫通孔、または締結手段が係合する溝部が形成され、貫通孔または溝部は、シールバーの長手方向に引き伸ばされた形状を有する、[10]に記載のシールバー。
[13]締結手段は、第1の部材または第2の部材の一方に形成された貫通孔に挿通され、第1の部材または第2の部材の他方に形成されたねじ孔に螺合させられるボルトを含む、[12]に記載のシールバー。
[14]締結手段は、第1の部材または第2の部材の一方から突出し拡径された頭部を有する突出部と、第1の部材または第2の部材の他方に形成された溝部および溝部に連通する円孔からなるダルマ孔(フックスロット)とを含む、[12]に記載のシールバー。
[15]締結手段は、第1の部材に取り付けられて第2の部材に当接させられ、第1の部材との間で第2の部材を挟持する挟持部材を含み、
挟持部材は、第2の部材に形成された溝部に嵌合する立ち上げ部を有する、[12]に記載のシールバー。
[16][1]から[15]のいずれか1項に記載のシールバーを用いて容器本体にジッパーテープを取り付ける、ジッパーテープ付き容器の製造方法。
[17]ジッパーテープは少なくとも一対の係合部および基部を有し、シールバーは基部を容器本体に接合するのに用いられ、少なくとも一つの基部について、係合部に対してジッパーテープの幅方向の第1の側のフランジは第1の押圧面によって押圧されることによって容器本体に接合されるのに対して、係合部に対してジッパーテープの幅方向の第2の側のフランジは第2の押圧面によって押圧されることによって容器本体に接合されない、[16]に記載のジッパーテープ付き容器の製造方法。
[18]容器本体は、袋状である、[16]または[17]に記載のジッパーテープ付き容器の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、第1の押圧面を有する第1の部材とは別の、より熱伝導率が低い第2の部材に第2の押圧面を形成することによって、第2の押圧面をより低い温度に維持することができる。これによって、ジッパーテープなどの基部の一部について容器本体との接合状態を異ならせることが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る製造方法によって製造されるジッパーテープ付き容器の例を示す平面図である。
【
図2】
図1に示すジッパーテープ付き容器のII-II線断面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る製造方法によって製造されるジッパーテープ付き容器の別の例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る製造方法が実行される三方製袋機を示す斜視図である。
【
図5】
図4に示す三方製袋機においてフィルムにジッパーテープを接合するシールバーの構成を示す断面図である。
【
図6】本発明の実施形態に係るシールバーの別の例を示す断面図である。
【
図7】本発明の実施形態に係るシールバーの取付方法の例を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係るシールバーの取付方法の別の例を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るシールバーの取付方法のさらに別の例を示す図である。
【
図10】
図9のX-X線に沿った矢視図の例である。
【
図11】
図9のX-X線に沿った矢視図の例である。
【
図12】
図9のX-X線に沿った矢視図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0010】
(ジッパーテープ付き容器の構成)
図1および
図2を参照して、本発明の実施形態に係る製造方法によって製造されるジッパーテープ付き容器の構成について説明する。
図1は、ジッパーテープ付き容器の平面図である。
図2は、
図1に示すジッパーテープ付き容器のII-II線断面図である。
【0011】
図1および
図2に示されるように、ジッパーテープ付き容器100は、1対の対向する領域111A,111Bを有する袋状の容器本体を形成するフィルム110と、ジッパーテープ120とを含む。
図2に示されるように、ジッパーテープ120は、互いに係合する1対の係合部121,122と、それぞれの係合部と一体的に形成されてフィルム110の領域111A,111Bにそれぞれに接合される基部123,124とを断面形状に含む長尺状の部材である。基部123の断面形状は、係合部121からジッパーテープ120の幅方向両側にそれぞれ延びるフランジ123A,123Bを含む。同様に、基部124は、係合部122からジッパーテープ120の幅方向両側にそれぞれ延びるフランジ124A,124Bを含む。ここで、ジッパーテープ120の幅方向両側は、それぞれ容器の開口側および内部側にあたる。
【0012】
なお、図示された例では係合部121が雄型、係合部122が雌型であるが、図示された例に限られず、爪状、鉤状、または瘤状などを組み合わせた公知の各種のジッパーテープの係合部の形状を採用することが可能である。また、図示された例では1対の係合部が示されているが、係合部は2対以上であってもよく、形状の異なる係合部(例えば雄型および雌型ならびに鉤型)が併用されてもよい。
【0013】
フィルム110は、例えば単層または多層の熱可塑性樹脂で形成される。より具体的には、フィルム110は、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、またはポリプロピレン(PP)で形成されてもよい。PPは、ホモポリプロピレン(HPP)、ランダムポリプロピレン(RPP)、またはブロックポリプロピレン(BPP)であってもよい。フィルム110が多層である場合、表基材に二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(OPET)、または二軸延伸ナイロン(ONy)を用いてもよい。これらは、化石燃料由来の樹脂には限られず、環境に配慮したバイオプラスチック(バイオマス由来のバイオポリエチレンやバイオポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂)であってもよいし、化石燃料由来の樹脂とバイオプラスチックの混合物であってもよい。また、フィルム110は、アルミニウム蒸着やアルミニウム箔の積層などによって形成された無機材料の層を含んでもよい。
【0014】
なお、本実施形態では、2枚のフィルム110がボトムシール部112およびサイドシール部113において互いに接合されることによって1対の対向する領域111A,111Bを有する容器本体を形成しているが、別の実施形態では、1枚のフィルム110がサイドシール部113に対応する部分で折り返されることによって領域111A,111Bが形成されてもよい。また、
図1の例におけるボトムシール部112またはサイドシール部113に対応する部分でフィルムが内側に折り込まれた部分、いわゆるガセットが形成されてもよい。この場合、ガセットは、フィルム110によって形成されてもよいし、フィルム110に接合された別のフィルムによって形成されてもよい。また、ジッパーテープ付き容器100は、底部にガセットが形成されることによって立てて置くことが可能なスタンディングパウチであってもよい。
【0015】
また、本実施形態では、ボトムシール部112およびサイドシール部113が形成される一方で、トップシール部が形成されないことによってジッパーテープ付き容器100の開口114が形成されているが、別の実施形態では、ボトムシール部112およびサイドシール部113に加えてトップシール部が形成され、トップシール部とジッパーテープ120との間を切断することによって事後的にジッパーテープ付き容器100に開口114を形成することが可能であってもよい。従って、本明細書における「容器開口側」は、必ずしも容器に既に形成されている開口の側だけを意味するのではなく、事後的に容器に開口が形成される側をも意味する。さらに別の実施形態では、ボトムシール部112が形成されない状態でジッパーテープ付き容器が提供されてもよい。この場合、ボトムシール部112は容器に内容物を充填した後で形成される。これ以外にも、公知の各種の構成のジッパーテープ付き容器に本発明を適用することが可能である。
【0016】
ジッパーテープ120は、例えばポリオレフィン系樹脂で形成される。より具体的には、ジッパーテープ120は、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、またはポリプロピレン(PP)で形成されてもよい。PPは、ホモポリプロピレン(HPP)、ランダムポリプロピレン(RPP)、またはブロックポリプロピレン(BPP)であってもよい。ポリオレフィン系樹脂は、化石燃料由来の樹脂には限られず、環境に配慮したバイオプラスチック(バイオマス由来のバイオポリエチレンやバイオポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂)であってもよいし、化石燃料由来の樹脂とバイオプラスチックの混合物であってもよい。ジッパーテープ120の材料には、必要に応じて、公知の添加剤、例えば安定剤、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、または着色剤などが添加されてもよい。
【0017】
図2に示された例のジッパーテープ付き容器100では、ジッパーテープ120で雌型の係合部122の容器内部側のフランジ124Bがフィルム110に接合されていない。これによって、例えば国際公開第2015/005214号に記載されているように、ジッパーテープ付き容器100の耐内圧性と易開封性とを両立させることができる。
【0018】
図3は、本発明の実施形態に係る製造方法によって製造されるジッパーテープ付き容器の別の例を示す図である。図示されたジッパーテープ付き容器200は
図1および
図2に示した例と同様にフィルム110およびジッパーテープ120とを含むが、ジッパーテープ120でフィルム110に接合されないのが雄型の係合部121の容器開口側のフランジ123Aである点で上記の例とは異なる。これによって、例えば国際公開第2015/178318号に記載されているように、ジッパーテープ付き容器200の改竄防止性を向上させることができる。
【0019】
なお、上記では容器本体が袋状の袋本体である例について説明したが、袋状以外の容器本体にテープまたはジッパーテープが接合されてジッパーテープ付き容器が提供されてもよい。
【0020】
(ジッパーテープ付き容器の製造方法)
次に、
図4および
図5を参照して、本発明の実施形態に係るジッパーテープ付き容器の製造方法について説明する。
図4は、本実施形態に係る製造方法が実行される三方製袋機を示す斜視図である。
図5は、
図4に示す三方製袋機においてフィルムにジッパーテープを接合するシールバーの構成を示す断面図である。
【0021】
図4に示されるように、三方製袋機300は、フィルム110を供給するフィルム供給部310と、ジッパーテープ120を供給するテープ供給部320と、フィルム110にジッパーテープ120を接合するシールバー330と、フィルム110の領域111A,111Bの間にボトムシール部112およびサイドシール部113を形成するシールバー341,342と、フィルム110を長手方向および幅方向にそれぞれ切断してジッパーテープ付き容器100を切り出す切断刃351,352とを含む。
【0022】
ここで、フィルム供給部310は、フィルムロール311に巻回されたフィルム110を繰り出し、切断刃(図示せず)を用いて幅方向に切断することによって領域111A,111Bを形成する2枚のフィルム110A,110Bにする。一方、テープ供給部320は、テープロール321に巻回されたジッパーテープ120を繰り出し、搬送ロール322などを用いて2枚のフィルム110A,110Bの間に供給する。このとき、ジッパーテープ120の基部123,124は、それぞれフィルム110A,110Bに対向させられる。シールバー330は、基部123,124をフィルム110A,110Bの外側から挟み込み、熱を加えることによって基部123,124をフィルム110A,110Bに接合する。
【0023】
図5には、
図4に示されたシールバー330(シールバー330A,330B)の断面が示されている。
図5に示されるように、シールバー330Aは、伝熱部材510(第1の部材)と、断熱部材520(第2の部材)とを含み、ジッパーテープ120の基部123,124を挟み込んだ一対のフィルム110A,110Bのうちフィルム110A(袋の完成後、
図2に示す領域111Aを構成する)に対向配置されている。以下、伝熱部材510および断熱部材520のそれぞれについてさらに説明する。
【0024】
伝熱部材510は、金属材料などの従来のシールバーに用いられる熱伝導率が高い材料、具体的には例えばアルミニウム合金、真鍮または鋳鉄で形成される部材である。伝熱部材510は、可動式の熱源501から熱が伝えられる伝熱面511と、シールバーに作用する押圧力の方向(図中のz方向)について伝熱面511とは反対側に位置する加熱押圧面512(第1の押圧面)とを有する。熱源501から伝熱面511を介してシールバー330Aに押圧力が加えられると、加熱押圧面512は基部124の容器開口側のフランジ124Aに対応する位置で外側からフィルム110Aに押し当てられる。フィルム110Bの外側からも別のシールバー330Bが押し当てられることによって、フィルム110Aおよびフランジ124Aはシールバー330A,330Bの間に挟み込まれる。加熱押圧面512は熱源501から伝熱面511に伝えられ、さらに伝熱部材510の内部を伝わってきた熱によって昇温させられているため、樹脂が溶融することによってフランジ124Aはフィルム110Aに接合される。なお、熱源501は必ずしも可動式でなくてもよく、固定されていてもよい。例えば、伝熱面511に熱源501から熱が伝えられた状態でシールバー330Aだけが駆動装置によって押圧されてもよいし、熱源501およびシールバー330Aは固定されていて、反対側のシールバー330Bだけが押圧されてもよい。また、伝熱面511は必ずしも直接的に熱源501に接触していなくてもよく、熱源501から間接的に熱が伝えられてもよい。
【0025】
断熱部材520は、伝熱部材510よりも熱伝導率が低い材料、具体的には例えばエポキシガラス、熱硬化性樹脂または無機材料配合樹脂のいずれか一以上を含有する部材である。断熱部材520の材料の熱伝導率は、例えば15W/(m・k)以下であり、好ましくは10W/(m・k)以下であり、より好ましくは7W/(m・k)以下であり、さらに好ましくは5W/(m・k)以下であり、よりさらに好ましくは2W/(m・k)以下であり、特に好ましくは1W/(m・k)以下である。断熱部材520と伝熱部材510との間の熱伝導率の差は、15W/(m・k)以上が好ましく、100W/(m・k)以上がより好ましく、200W/(m・k)以上がさらに好ましい。なお、伝熱部材510に用いられうる材料のうち、アルミニウム合金の熱伝導率は約237W/(m・k)、真鍮の熱伝導率は約119W/(m・k)、鋳鉄の熱伝導率は約30W/(m・k)から60W/(m・k)である。
【0026】
上記のような材料で形成される断熱部材520は、伝熱部材510に接触する接触面521と、シールバーに作用する押圧力の方向(図中のz方向)について接触面521とは反対側に位置する断熱押圧面522(第2の押圧面)とを有する。シールバーに作用する押圧力の方向(図中のz方向)について、断熱押圧面522の位置は加熱押圧面512と揃えられているため、熱源501から伝熱面511を介してシールバー330Aに押圧力が加えられると、断熱押圧面522は加熱押圧面512とともにフィルム110Aに押し当てられる。断熱押圧面522は、基部124の容器内部側のフランジ124Bに対応する位置でフィルム110Aに押し当てられる。ただし、断熱部材520は熱伝導性が低い材料で形成されているため、断熱押圧面522の温度は加熱押圧面512よりも大幅に低くなる。従って、フィルム110Bの外側から別のシールバー330Bが押し当てられても、フィルム110Aおよびフランジ124Bの樹脂はほとんど溶融せず、フランジ124Bはフィルム110Aに接合されない。
【0027】
なお、図示された例において、上記のシールバー330Aとは反対側のフィルム110Bの外側から押し当てられるシールバー330Bは、係合部の両側に加熱押圧面531が形成された従来のシールバーである。従って、基部123の容器開口側のフランジ123Aおよび容器内部側のフランジ123Bについては、いずれもシールバー330Bの加熱押圧面531とシールバー330Aの加熱押圧面512または断熱押圧面522との間に挟み込まれたときに樹脂が溶融し、フランジ123A,123Bはフィルム110Bに接合される。
【0028】
上記のような
図5の例において、シールバー330Aの断熱部材520では、伝熱部材510に接する接触面521の反対側に断熱押圧面522が形成される。これによって、熱源501側から伝熱部材510に加えられる押圧力が確実に断熱部材520に伝達され、フランジ124Bについては断熱によってフィルム110Aに接合しない一方で、反対側のフランジ123Bについては、シールバー330Bの加熱押圧面531と断熱押圧面522との間に挟み込むことによってフィルム110Bに接合することができる。十分な押圧力を伝達するために、シールバーの長手方向(図中のx方向)に直交する断面(図中のy-z断面)で見た場合に、接触面521の幅w
1は断熱押圧面522の幅の半分以上であることが好ましい。
【0029】
また、
図5の例において、断熱部材520は、熱源501側から見た場合に接触面521の外側にある部分と熱源501との間に距離d
1の空隙が形成されることによって、熱源501に直接的には接触しない。距離d
1は0よりも大きければ特に限定されないが、1mm以上であることがより好ましい。断熱部材520が熱源501に直接的には接触しないことによって、断熱部材520に伝達される熱が低減されるため材料の劣化が防止され、また断熱部材520に必要とされる熱伝導率の条件が緩和される。また、断熱部材520の接触面521以外の部分と熱源501との間に空隙を形成することによって、熱源501からの熱の伝達を防ぎつつ断熱部材520の幅を接触面521の幅よりも広くし、断熱部材520の体積および熱容量を増大させることによって断熱効果を高めることができる。
【0030】
上記の例において、断熱部材520は、シールバー330Aの長手方向(図中のx方向)および押圧力の方向(図中のz方向)に対して直交する方向(図中のy方向)から、締結手段であるボルト523を用いて伝熱部材510に取り付けられている。ボルト523は断熱部材520に形成された貫通孔に挿通され、伝熱部材510に形成されたねじ孔に螺合させられる。このような断熱部材520の伝熱部材510の取り付け方法のより具体的な例については後述する。
【0031】
図5に示されたようなシールバー330Aを含む三方製袋機300では、
図2に示された例のように雌型の係合部122の容器内部側のフランジ124Bがフィルム110に接合されていないことによって耐内圧性と易開封性とを両立させたジッパーテープ付き容器100を製造することができる。他の例では、上記のシールバー330Aをフィルム110A側に配置し、断熱押圧面522を容器開口側に位置させることによって、
図3に示された例のように雄側の係合部121の容器開口側のフランジ123Aがフィルム110に接合されていないことによって改ざん防止性を向上させたジッパーテープ付き容器200を製造することもできる。
【0032】
上記の例には限られず、例えばフィルム110A側およびフィルム110B側にそれぞれシールバー330Aと同様に一方の押圧面が断熱押圧面であるシールバーを配置して、容器開口側および容器内部側のそれぞれでジッパーテープ120の基部123,124のいずれかがフィルム110に接合されていないジッパーテープ付き容器を製造することも可能である。
【0033】
あるいは、シールバー330Aにおいて断熱部材520の材料の熱伝導率を調節することによって断熱押圧面522がある程度昇温するようにし、加熱押圧面512よりも低い温度ではあるもののジッパーテープ120の基部のフランジとフィルム110との間で樹脂を溶融させることが可能な弱熱押圧面にしてもよい。この場合、容器開口側または容器内部側の一方または両方で基部123,124のいずれかをフィルム110に他の部分よりも弱い接合強度で接合することができる。
【0034】
(シールバーの形状の別の例)
図6は、本発明の実施形態に係るシールバーの別の例を示す断面図である。図示された例において、シールバー330Cは、それぞれ上記の
図5の例と同様の材料で形成される伝熱部材610および断熱部材620を含む。伝熱部材610は、可動式の熱源501から熱が伝えられる伝熱面611と、シールバーに作用する押圧力の方向(図中のz方向)について伝熱面611とは反対側に位置する加熱押圧面612とを有する。断熱部材620は、伝熱部材610に接触する接触面621と、シールバーに作用する押圧力の方向(図中のz方向)について接触面621とは反対側に位置する断熱押圧面622とを有し、シールバー330Cの長手方向(図中のx方向)および押圧力の方向(図中のz方向)に対して直交する方向(図中のy方向)からボルト623を用いて伝熱部材610に取り付けられる。
図5の例との違いとして、熱源501と断熱部材620との間に空隙は形成されておらず、断熱部材620と熱源501との間は全体的に伝熱部材610で隔てられている。
【0035】
上記のような
図6の例でも、断熱部材620では、伝熱部材610に接する接触面621の反対側に断熱押圧面622が形成される。これによって、熱源501側から伝熱部材610に加えられる押圧力が確実に断熱部材620に伝達される。なお、
図6の例では断熱部材620における接触面621の幅w
2が断熱押圧面622の幅と同じになっているが、例えば断熱押圧面622に近い側で断熱部材620の幅を広げることによって接触面621の幅w
2を断熱押圧面622の幅よりも小さくしてもよい。その場合は、接触面621の幅w
2が断熱押圧面622の幅の半分以上であることが好ましい。逆に、
図5の例と同様に断熱押圧面622に近い側で断熱部材620の幅を狭めることによって接触面621の幅w
2を断熱押圧面622の幅よりも大きくしてもよい。
【0036】
また、
図6の例でも、断熱部材620は熱源501に直接的には接触しないため、断熱部材620に伝達される熱が低減される。ただし、
図6の例では断熱部材620と熱源501との間に空隙はなく、熱源501側から見た場合に断熱部材620の全体が伝熱部材610と接する接触面621になっている。この場合、必要な接触面621の幅w
2に対して断熱部材620の幅を最小化することでシールバー330Cをコンパクト化できる一方で、接触面621の面積に対して断熱部材620の体積が小さくなるため、断熱部材620の材料の熱伝導率を調整して熱容量を確保する必要がある。
【0037】
(シールバーの取付方法)
図7は、本発明の実施形態に係るシールバーの取付方法の例を示す図である。
図7には、
図5に示されたシールバー330Aに含まれる断熱部材520と、断熱部材520を伝熱部材510(図示せず)に固定するためのボルト523とが側面視で示されている。既に述べたように、断熱部材520はシールバー330Aの長手方向(図中のx方向)および押圧力の方向(図中のz方向)に対して直交する方向(図中のy方向)から、締結手段であるボルト523を用いて伝熱部材510に取り付けられている。断熱部材520には、ボルト523を挿通するための貫通孔524が形成される。
図7に示された例において、貫通孔524はシールバーの長手方向に引き伸ばされた長孔である。一般的に断熱部材520の材料は伝熱部材510の材料よりも線膨張係数が大きいため、断熱部材520とボルト523との位置関係が固定されていると、熱源501からの熱によって伝熱部材510および断熱部材520がそれぞれ昇温したときに、特に寸法が大きいシールバーの長手方向で膨張率が異なるために断熱部材520に反りが発生する場合がある。
図7の例では、ボルト523が挿通される貫通孔524がシールバーの長手方向に引き伸ばされた長孔であることによって、断熱部材520がボルト523によって伝熱部材510に取り付けられたままシールバーの長手方向に伸びることが許容され、それによって昇温時の反りが防止される。このようなボルト523および貫通孔524の数は、シールバーの長さにもよるが例えば1以上10以下であり、3以上7以下であることが好ましい。
【0038】
なお、
図7の例のようなシールバーの取り付け方法は、例えば
図6に示されたシールバー330Cにも適用可能である。また、上記の例では断熱部材520に形成された貫通孔に挿通されたボルトが伝熱部材510に形成されたねじ孔に螺合させられているが、この関係は逆でもよい。つまり、伝熱部材に形成された貫通孔に挿通されたボルトが断熱部材に形成されたねじ孔に螺合させられてもよい。
【0039】
図8は、本発明の実施形態に係るシールバーの取付方法の別の例を示す図である。図示された例では、断熱部材520Aを伝熱部材510Aに取り付けるための締結手段が、断熱部材520Aの伝熱部材510側の面から突出し軸部525Aおよび拡径された頭部525Bを有する突出部525と、伝熱部材510Aに形成された円孔513Aおよび溝部513Bからなるダルマ孔(フックスロット)513とを含む。なお、
図8では、伝熱部材510Aは側面視で、断熱部材520Aは上面視(熱源501側から見た図)で図示されている。ダルマ孔513の円孔513Aには突出部525の頭部525Bを挿入することができる。また、溝部513Bの開口部は軸部525Aに対応した幅であるが、底部は頭部525Bの直径に対応する幅に拡張されている。従って、突出部525の頭部525Bを円孔513Aに挿入した上で、頭部525Bが溝部513Bの内部に嵌合するように断熱部材520Aをスライドさせることによって、突出部525とダルマ孔513とを係合させ、断熱部材520Aを伝熱部材510Aに取り付けることができる。
【0040】
上記のような
図8の例でも、ダルマ孔513の溝部513Bがシールバーの長手方向に引き伸ばされた形状であるため、断熱部材520Aが突出部525とダルマ孔513との係合によって伝熱部材510Aに取り付けられたままシールバーの長手方向に伸びることが許容され、それによって昇温時の反りが防止される。このような突出部525およびダルマ孔513の数は、シールバーの長さにもよるが例えば1以上10以下であり、3以上7以下であることが好ましい。
【0041】
なお、
図8の例のようなシールバーの取り付け方法は、例えば
図5および
図6に示されたシールバー330A,330Cのそれぞれに適用可能である。また、上記の例では断熱部材520Aに形成された突出部が伝熱部材510Aに形成されたダルマ孔に係合させられているが、この関係は逆でもよい。つまり、伝熱部材に形成された突出部が断熱部材に形成されたダルマ孔に係合させられてもよい。
【0042】
図9は本発明の実施形態に係るシールバーの取付方法のさらに別の例を示す図であり、
図10、
図11および
図12は
図9のX-X線に沿った矢視図の例である。図示された例では、断熱部材520Bを伝熱部材510Bに取り付けるための締結手段が、伝熱部材510Bに取り付けられて断熱部材520Bの面に当接させられ、伝熱部材510Bとの間で断熱部材520Bを挟持する挟持手段である押さえ板526を含む。押さえ板526は、板状部分526Aと立ち上げ部526Bとを有する。板状部分526Aがボルト527を用いて伝熱部材510Bの側面(シールバーの長手方向(図中のx方向)および押圧力の方向(図中のz方向)を含む面。以下、断熱部材520Bの側面についても同様)に取り付けられ、断熱部材520Bの側面に当接させられることによって、幅方向(図中のy方向)について断熱部材520Bの位置が固定される。また、板状部分526Aの先端に形成される立ち上げ部526Bが、断熱部材520Bの側面に形成されシールバーの長手方向に形成された溝部528に嵌合することによって、押圧力の方向(図中のz方向)についても断熱部材520Bが固定される。
【0043】
上記のような
図9の例でも、断熱部材520Bに形成される溝部528がシールバーの長手方向に引き伸ばされた形状であるため、断熱部材520Bが押さえ板526による挟持で伝熱部材510Bに取り付けられたままシールバーの長手方向に伸びることが許容され、それによって昇温時の反りが防止される。このような押さえ板526と溝部528の配置としては、例えば
図10に示される例のように溝部528を断熱部材520Bの全長にわたって形成し、所定の間隔で複数の押さえ板526を配置してもよい。また、
図11に示される例のように所定の間隔で複数の押さえ板526を配置し、それぞれの押さえ板526に対応する長さに膨張を考慮して余裕をもたせた長さで溝部528を形成してもよい。あるいは、
図12に示される例のように、断熱部材520Bの全体をカバーする単一の押さえ板526を配置し、押さえ板526の長さに膨張を考慮して余裕をもたせた長さで溝部528を形成してもよい。押さえ板526の数はシールバーの長さにもよるが例えば1以上10以下であり、1以上5以下であることが好ましい。
【0044】
なお、
図9から
図12の例では、断熱部材520Bの側面が伝熱部材510Bの側面に揃えられているため押さえ板526が挟持部材として用いられているが、例えば挟持部材を途中で折り曲げられた形状にすることによって、
図5の例のように断熱部材の側面が伝熱部材の側面に対して張り出している場合や、
図6の例のように伝熱部材の側面が断熱部材の側面に対して張り出している場合にも
図9から
図12の例のような挟持部材を用いたシールバーの取付方法を適用することができる。
【符号の説明】
【0045】
100,200…ジッパーテープ付き容器、110,110A,110B…フィルム、111A,111B…領域、112…ボトムシール部、113…サイドシール部、114…開口、120…ジッパーテープ、121,122…係合部、123,124…基部、123A,123B,124A,124B…フランジ、300…三方製袋機、310…フィルム供給部、311…フィルムロール、320…テープ供給部、321…テープロール、322…搬送ロール、330,330A,330B,330C…シールバー、341,342…シールバー、351,352…切断刃、501…熱源、510,510A,510B,610…伝熱部材、511,611…伝熱面、512,612…加熱押圧面、513…ダルマ孔、513A…円孔、513B…溝部、520,520A,520B,620…断熱部材、521,621…接触面、522,622…断熱押圧面、523,623…ボルト、524…貫通孔、525…突出部、525A…軸部、525B…頭部、526…押さえ板、526A…板状部分、526B…立ち上げ部、527…ボルト、528…溝部、531…加熱押圧面。