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特開2024-110647施工管理装置、動作方法、プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110647
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】施工管理装置、動作方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20240808BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015350
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】302060926
【氏名又は名称】株式会社フジタ
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100182936
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 直樹
(72)【発明者】
【氏名】皆内 佳奈子
(72)【発明者】
【氏名】山本 新吾
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】進捗確認と進捗情報の入力を高度に両立する。
【解決手段】建物の施工状態を工事項目毎に管理する施工管理装置10は、施工状態の変更指示を受け付ける操作画面に対する操作に応じて、施工状態を変更する制御部12を備える。制御部12は、建物の作業区画と工事項目とを段階的に絞り込むことによって操作画面へ遷移する画面遷移過程において、絞り込まれた範囲内における建物の施工の進捗度合を示す情報を出力する。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の施工状態を工事項目毎に管理する施工管理装置であって、
前記施工状態の変更指示を受け付ける操作画面に対する操作に応じて、前記施工状態を変更する制御部を備え、
前記制御部は、前記建物の作業区画と前記工事項目とを段階的に絞り込むことによって前記操作画面へ遷移する画面遷移過程において、絞り込まれた範囲内における前記建物の施工の進捗度合を示す情報を出力する
ことを特徴とする施工管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の施工管理装置において、
前記制御部は、前記操作画面が有する変更後の前記施工状態を指定する複数の入力領域の色、濃度、模様の少なくとも一つを互いに異ならせ、
前記複数の入力領域は、互いに異なる前記施工状態に対応する
ことを特徴とする施工管理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の施工管理装置において、
前記制御部は、前記建物内の複数の単位作業区画に対応する複数の単位作業区画領域が二次元に配列された鳥かご図を表示する情報を出力し、
前記複数の単位作業区画領域の各々は、対応する単位作業区画に設定された1つ以上の工事項目に対応する1つ以上の小領域を有し、
前記1つ以上の小領域の各々の色、濃度、模様の少なくとも一つは、前記小領域に対応する工事項目に関する対応する単位作業区画の施工状態に応じて、変化する
ことを特徴とする施工管理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の施工管理装置において、
前記施工状態は、少なくとも、作業前の状態、作業中の状態、作業済で検証前の状態、作業済で検証済の状態、問題ありの状態の中から選択される
ことを特徴とする施工管理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の施工管理装置において、
前記制御部は、前記建物内の単位作業区画に割り当てられた分類情報に応じて、前記単位作業区画に1つ以上の工事項目または1つ以上の工事項目の並びを設定する
ことを特徴とする施工管理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の施工管理装置において、
前記制御部は、前記操作画面上で入力されたテキスト情報と画像情報の少なくとも一方を前記操作画面に対応する前記作業区画と前記工事項目とに関連付けて記憶部に記憶させる
ことを特徴とする施工管理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の施工管理装置において、
前記制御部は、前記画面遷移過程で表示される画面上の、前記テキスト情報と前記画像情報の少なくとも一方と関連付けられた前記作業区画と前記工事項目の組み合わせに対応する領域に、所定のマークを表示させる
ことを特徴とする施工管理装置。
【請求項8】
建物の施工状態を管理する施工管理装置であって、
前記施工状態の変更指示を受け付ける操作画面に対する操作に応じて、前記施工状態を変更する制御部を備え、
前記制御部は、少なくとも前記建物の作業区画を段階的に絞り込むことによって前記操作画面へ遷移する画面遷移過程において、絞り込まれた範囲内における前記建物の施工の進捗度合を示す情報を出力する
ことを特徴とする施工管理装置。
【請求項9】
建物の施工状態を工事項目毎に管理する施工管理装置の動作方法であって、
前記建物の作業区画と前記工事項目とを段階的に絞り込むことによって前記施工状態の変更指示を受け付ける操作画面へ遷移する画面遷移過程において、絞り込まれた範囲内における前記建物の施工の進捗度合を示す情報を出力し、
前記操作画面に対する操作に応じて、前記施工状態を変更する
ことを特徴とする動作方法。
【請求項10】
建物の施工状態を工事項目毎に管理する施工管理装置のコンピュータに、
前記建物の作業区画と前記工事項目とを段階的に絞り込むことで 前記施工状態の変更指示を受け付ける操作画面へ遷移する画面遷移過程において、絞り込まれた範囲内における前記建物の施工の進捗度合を示す情報を出力し、
前記操作画面に対する操作に応じて、前記施工状態を変更する
処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、施工管理装置、動作方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
作業区画毎に多種の工事が行われる建物の内装設備工事では、作業区画の工事項目を表にした進捗管理表に施工日等を記入することで、工事全体の施工管理が行われている。例えば、特許文献1では、進捗管理表の更新や参照をネットワーク経由で行うことができるシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-184427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなシステムを用いることで、利用者は工事の現場や事業所などの場所を問わず進捗の確認と進捗情報の入力を行うことができるが、これらの作業をさらに効率良く行う仕組みが望まれている。
【0005】
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、進捗確認と進捗情報の入力を高度に両立する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る施工管理装置は、建物の施工状態を工事項目毎に管理する施工管理装置であって、前記施工状態の変更指示を受け付ける操作画面に対する操作に応じて、前記施工状態を変更する制御部を備え、前記制御部は、前記建物の作業区画と前記工事項目とを段階的に絞り込むことによって前記操作画面へ遷移する画面遷移過程において、絞り込まれた範囲内における前記建物の施工の進捗度合を示す情報を出力する。
【発明の効果】
【0007】
上記の態様によれば、進捗確認と進捗情報の入力を高度に両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係るシステムの構成を例示した図である。
図2】一実施形態に係る施工管理装置の機能的構成を例示した図である。
図3】一実施形態に係るクライアント端末の機能的構成を例示した図である。
図4】一実施形態に係る施工管理装置が行う処理のフローチャートである。
図5】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションのログイン画面の一例である。
図6】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの作業所選択画面の一例である。
図7】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの工事選択画面の一例である。
図8】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションのスタートメニュー画面の一例である。
図9】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの建物選択画面の一例である。
図10】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの階選択画面の一例である。
図11】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの部屋選択画面の一例である。
図12】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの工事項目選択画面の一例である。
図13】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの施工状態選択画面の一例である。
図14】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの写真撮影画面の一例である。
図15】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの写真編集画面の一例である。
図16】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの工事項目毎ステータス表示画面の一例である。
図17】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの鳥かご図表示画面の一例である。
図18】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの部屋工事項目縦一覧画面の一例である。
図19】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの部屋工事項目横一覧画面の一例である。
図20】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの部屋選択画面の一例である。
図21】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの工事項目選択画面の一例である。
図22】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの階選択画面の一例である。
図23】施工管理装置で動作するフロントアプリケーションの工事項目ステータス表示画面の一例である。
図24】施工管理装置で動作する管理アプリケーションのログイン画面の一例である。
図25】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの作業所一覧画面の一例である。
図26】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの工事一覧画面の一例である。
図27】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの工事項目一覧画面の一例である。
図28】施工管理装置で動作する管理アプリケーションのステータス一括登録画面の一例である。
図29】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの工事項目テンプレート一覧画面の一例である。
図30】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの工事項目テンプレート編集画面の一例である。
図31】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの工事項目テンプレート適用画面の一例である。
図32】施工管理装置で動作する管理アプリケーションのカテゴリ一覧画面の一例である。
図33】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの工事新規登録画面の一例である。
図34】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの建物一覧画面の一例である。
図35】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの進捗確認画面の一例である。
図36】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの鳥かご図表示画面の一例である。
図37】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの施工状態選択画面の一例である。
図38】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの写真確認画面の一例である。
図39】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの階一覧画面の一例である。
図40】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの写真備考あり項目一覧画面の一例である。
図41】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの写真一覧画面の一例である。
図42】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの部屋一覧画面の一例である。
図43】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの部屋新規登録画面の一例である。
図44】施工管理装置で動作する管理アプリケーションの工事項目一覧画面の一例である。
図45】上述した実施形態に係る施工管理装置するためのコンピュータのハードウェア構成を例示した図である。
図46】別の一実施形態に係る施工管理装置の機能的構成を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、一実施形態に係るシステムの構成を例示した図である。図1に示すシステム1は、建物の工事の進捗を管理する施工管理システムの一例である。まず、図1を参照しながら、システム1の構成について説明する。
【0010】
以下では、施工管理の対象となる建物として多数の作業区画を有する集合住宅を例に説明するが、対象となる建物は、集合住宅に限らず戸建ての住宅であってもよく、また、住宅に限らずビルや学校の校舎などであってもよい。対象となる建物は、複数の作業区画を有していればよい。
【0011】
システム1は、図1に示すように、施工管理装置10と、1つ以上のクライアント端末20(クライアント端末20a、クライアント端末20b)と、を含んでいる。システム1を構成する各装置は、インターネットなどのネットワーク30を介して通信可能に接続されている。各装置間の通信は、図示しない他の装置を介在して行われてもよい。ここで、通信は、無線通信であってもよく、有線通信であってもよい。また、無線通信と有線通信の組み合わせであってもよい。
【0012】
施工管理装置10は、施工管理用のアプリケーションプログラムが動作する装置であり、施工管理用のアプリケーションプログラムを実行することで建物の施工状態を工事項目毎に管理している。クライアント端末20は、施工管理装置10で動作する施工管理用のアプリケーションプログラムを利用するために、利用者が操作する端末である。
【0013】
クライアント端末20には、特に限定しないが、例えば、事務所などに置かれたクライアント端末20aと、工事の現場などで利用するクライアント端末20bが含まれる。クライアント端末20aは、例えば、建設会社の職員など管理業務を担当する利用者によって使用される。クライアント端末20bは、例えば、職人や職長など現場で作業に従事する利用者によって使用される。
【0014】
システム1では、クライアント端末20からの入力に従って、施工管理装置10が管理する建物の施工状態のデータ(以降、施工管理データと記す。)を更新する。また、クライアント端末20からの入力に従って、クライアント端末20で参照できるように、施工管理装置10が施工管理データを出力する。これにより、施工管理装置10で管理する施工管理データに建物の現在の施工状態を工事の現場から遅滞なく反映することが可能となり、かつ、工事の現場を含む様々な場所から建物の施工状態を確認することが可能となる。従って、建物の施工状態を施工管理装置10で一元的に管理しながら関係者の間で大きなタイムラグを生じさせることなく共有することができる。
【0015】
図2は、一実施形態に係る施工管理装置の機能的構成を例示した図である。図3は、一実施形態に係るクライアント端末の機能的構成を例示した図である。図2及び図3を参照しながら、システム1の構成についてさらに詳細に説明する。
【0016】
施工管理装置10は、図2に示すように、通信部11と、制御部12と、記憶部13を備えている。通信部11は、ネットワーク30経由でクライアント端末20とデータをやり取りする。制御部12は、記憶部13に記憶されているプログラムを実行することで、記憶部13に記憶されている各種データを、通信部11経由で受信したクライアント端末20からの入力に応じて処理する。記憶部13は、施工管理用のアプリケーションプログラム(フロントアプリケーション14、管理アプリケーション15)と、各種データ(マスタデータ16、施工管理データ17、帳票データ18)を記憶する。
【0017】
なお、以降では、フロントアプリケーション14と管理アプリケーション15がWebアプリケーションプログラムである場合を例に説明する。
【0018】
フロントアプリケーション14と管理アプリケーション15は、記憶部13に記憶されている各種のデータ(マスタデータ16、施工管理データ17、帳票データ18)を利用者に提供する。具体的には、制御部12がフロントアプリケーション14または管理アプリケーション15を実行することで、施工管理装置10は各種データに基づいて作成した情報をクライアント端末20へ出力し、その結果として、建物の施工状態の情報を利用者に提供する。
【0019】
また、フロントアプリケーション14と管理アプリケーション15は、これらのデータの作成、更新、削除等を行うことで、建物の施工状態を管理する。フロントアプリケーション14は、主に、施工管理データの更新と帳票データの作成に利用される。管理アプリケーション15は、施工管理データの更新と帳票データの作成及び出力に加えて、マスタデータ16の作成にも利用される。
【0020】
クライアント端末20は、図3に示すように、通信部21と、制御部22と、表示部23と、入力部24を備えている。通信部21は、ネットワーク30経由で施工管理装置10とデータをやり取りする。制御部22は、Webブラウザのプログラムを実行する。表示部23は、Webブラウザ上に情報(Webページ)を表示して利用者に提供する。入力部24は、利用者の操作を受け付けて制御部22へ操作信号を出力する。その結果、クライアント端末20が利用者の操作に応じたリクエストを施工管理装置10へ出力する。
【0021】
以上のように、施工管理用のアプリケーション(フロントアプリケーション14及び管理アプリケーション15)をWebアプリケーションとして構成することで、システム1では、利用者は、クライアント端末20にあらかじめインストールされているWebブラウザを用いて、施工管理を行うことができる。このため、施工管理用のアプリケーションの利用に際して、クライアント端末20へ専用のアプリケーションを配布して導入する手間を省くことが可能である。また、Webブラウザはほとんどの端末にあらかじめインストールされているため、端末によらず施工管理用のアプリケーションの利用が可能となる。
【0022】
なお、施工管理装置10の記憶部13に記憶されている施工管理用のアプリケーションは、Webアプリケーションに限らない。施工管理用のアプリケーションは、クライアント端末20にインストールされた専用のクライアントアプリケーション経由でアクセス可能な、Webアプリケーション以外のアプリケーションであってもよい。
【0023】
図4は、一実施形態に係る施工管理装置が行う処理のフローチャートである。上述したシステム1では、施工管理装置10が施工管理用のアプリケーションを実行することで、工事の現場において、利用者が建物の施工の進捗度合を確認しながら工事の進捗情報として現在の施工状態を入力することができる。以下、図4を参照しながら、施工管理装置10で行われる進捗確認と進捗入力を両立させる処理について説明することで、施工管理装置10の動作方法の一例を示す。
【0024】
建物の建設工事全体の中で行われる各種工事のうち建物の内装設備工事を例に説明する。内装設備工事では、建物の作業区画毎に様々な種類の工事(工事項目という。)が行われる。また、内装設備工事の場合には、工事(建物の施工)の進捗管理は、しばしば部屋などの最小の作業区画(以降、単位作業区画)毎に行われる。このため、建物の施工状態を適切に管理して進捗を把握するために、フロントアプリケーション14及び管理アプリケーション15は、各単位作業区画の施工状態を工事項目ごとに管理する。
【0025】
各単位作業区画の施工状態が工事項目ごとに管理されている場合、工事の進捗を入力するに際して、進捗の入力対象となる単位作業区画と工事項目が利用者によって決定される。通常、単位作業区画と工事項目の決定までには、クライアント端末20を用いた利用者による複数回の入力が発生する。施工管理装置10の制御部12は、利用者による入力に応答して、建物の作業区画と工事項目とを段階的に絞り込む(ステップS1)。
【0026】
段階的な絞りは、例えば、集合住宅全体から集合住宅の特定の階への絞り込みや、特定の階からその特定の階の特定の部屋への絞り込みなどである。また、工事項目を先行して決定して、その後、作業区画を絞り込んでもよい。
【0027】
施工管理装置10の制御部12は、ステップS1の絞り込みによって生じる画面遷移時に、絞り込まれた範囲内における建物の施工の進捗度合を示す情報を出力する(ステップS2)。これにより、利用者は、クライアント端末20に新たに表示される画面上で、絞り込まれた範囲内における建物の施工の進捗度合を確認することができる。
【0028】
進捗度合は、典型的には進捗率で表現されるが、その進捗率は、画面上に数値として表示されてもよく、グラフなどの図形を用いてグラフィカルに表示されてもよい。また、進捗度合は、進捗率に限らず、高、中、低などの分類で表現されてもよい。
【0029】
施工管理装置10の制御部12は、進捗の入力対象となる単位作業区画と工事項目が決定されるまで、利用者による入力毎に、ステップS1とステップS2の処理を繰り返す(ステップS3)。これにより、利用者は、建物全体から部分へと段階的に施工の進捗度合を確認することができる。そして、進捗の入力対象となる単位作業区画と工事項目が決定されると(ステップS3YES)、制御部12は、施工状態の変更指示を受け付ける操作画面の情報を出力する(ステップS4)。
【0030】
なお、単位作業区画と工事項目とに対応する施工状態が限られた選択肢の中から選択されるように、操作画面は、施工状態を指定する複数の入力領域を有することが望ましい。施工状態が予め設計された選択肢の中から選択されることで、進捗度合を一定のルールで算出することが可能となり、進捗を正しく把握することができる。
【0031】
操作画面に対する利用者の操作が行われると、制御部12は、その操作に応じて、ステップS3で決定された対象の施工状態を変更する(ステップS5)。ここでは、制御部12は、決定された対象(単位作業区画と工事項目の組み合わせ)の施工状態を操作画面上で選択された入力領域に対応する施工状態へ変更する。
【0032】
図4に示すように、施工管理装置10は、建物の作業区画と工事項目とを段階的に絞り込むことによって操作画面へ遷移する画面遷移過程において、絞り込まれた範囲内における建物の施工の進捗度合を示す情報を出力する。これにより、利用者は、進捗入力のための画面遷移中に建物の各範囲における施工の進捗度合を確認することができる。このため、進捗確認と進捗入力を効率よく行うことが可能となり、これらの実施を高度に両立させることができる。
【0033】
以下、施工管理装置10で実行される施工管理用のアプリケーションの動作について具体的に説明する。まず、図5から図23を参照しながら、フロントアプリケーション14について説明する。
【0034】
クライアント端末20が所定のURLにリクエストを送信し、フロントアプリケーション14へアクセスすると、図5に示すログイン画面(画面F1)が表示される。利用者は、予めフロントアプリケーション14に登録したユーザ名とパスワードを入力することで、施工管理装置10でログイン処理が行われて、その結果、フロントアプリケーション14へログインすることができる。
【0035】
ログイン後、クライアント端末20には、図6に示す作業所選択画面(画面F2)が表示される。利用者は、画面F2にリストされている作業所の一覧から作業所を選択してもよく、検索窓に任意の作業所名を入力することで作業所を選択してもよい。施工管理装置10では、利用者の選択に応じた絞り込みが行われる。ユーザ名に紐づけられた作業所が表示されることが好ましく、ここでは、“AAA作業所”が選択された場合を例に説明する。ユーザ名は、ユニークなIDであることが好ましい。
【0036】
作業所が選択されると、クライアント端末20には、図7に示す工事選択画面(画面F3)が表示される。利用者は、画面F3にリストされている工事一覧から工事を選択する。画面F3にリストされている工事は、建設工事全体の中で行われる細分化された工事のことである。特に限定しないが、工事Xは、例えば、内装設備工事などの既存工事であり、工事Yは、例えば、外装工事であり、工事Zは、例えば、杭工事である。施工管理装置10では、利用者の選択に応じた絞り込みが行われる。ここでは、“工事X”が選択された場合を例に説明する。
【0037】
作業所と工事が決定されると、クライアント端末20には、さらに対象を絞り込むための図8に示すスタートメニュー画面(画面F4)が表示される。また、作業所と工事が決まることで進捗率が算出可能となるため、画面F4には作業所と工事で定まる範囲の施工全体の進捗率が表示されている。全体の進捗率は、例えば、施工済み工事項目数/全体の工事項目数×100で算出される。ここでは、AAA作業所の工事Xについて現在までに全体の3%ほどが完了していることが示されている。
【0038】
利用者は、作業所内の建物を選択することで対象を絞り込む場合には、画面F4上で“建物選択”を選択すればよい。利用者は、工事項目を選択することで対象を絞り込む場合には、画面F4上で“工事項目から選択”を選択すればよい。また、利用者は、対象を特定の部屋に絞り込む場合には、画面F4上の工事窓に部屋番号を入力して検索すればよい。部屋番号を入力した検索により、施工管理装置10では、部屋番号に基づく絞り込みが行われる。
【0039】
画面F4で“建物選択”が選択されると、クライアント端末20には、図9に示す建物選択画面(画面F5)が表示される。利用者は、画面F5にリストされている建物一覧から建物(ここでは、A棟とB棟)を選択することができる。なお、画面F5では、図8に示す画面F4が表示されている状態から対象が特に変更されていない。このため、画面F5では、進捗率の表示は省略されている。その後、施工管理装置10では、利用者の選択に応じた絞り込みが行われる。ここでは、“A棟”が選択された場合を例に説明する。
【0040】
建物が選択されると、クライアント端末20には、図10に示す階選択画面(画面F6)が表示される。利用者は、画面F6にリストされている階一覧から階を選択することができる。なお、画面F6上部には、A棟の工事Xの進捗率が表示されている。棟の進捗率は、例えば、対象棟の施工済み工事項目数/対象棟全体の工事項目数×100で算出される。また、各階を選択するための領域には、該当する階の工事Xの進捗率が表示されている。階の進捗率は、例えば、対象階の施工済み工事項目数/対象階全体の工事項目数×100で算出される。この例では、工事XについてA棟全体では進捗率が6%であるのに対して、4F、3F、2Fの各階の進捗率は、21%、4%、2%であることが示されている。
【0041】
なお、画面F6では、階を選択する選択肢に加えて、A棟の施工状態を工事項目毎に表示する選択肢と、鳥かご図を表示する選択肢も提供されている。利用者は、A棟の施工状態を工事項目毎に確認したい場合には、画面F6上で“工事項目毎ステータス表示”を選択すればよく、A棟の施工状態を工事項目と部屋(単位作業区画)毎に確認したい場合には、画面F6上で“鳥かご表示”を選択すればよい。施工管理装置10では、利用者の選択に応じた絞り込みが行われる。ここでは、画面F6をスクロールして“1F”が選択された場合を例に説明する。
【0042】
階が選択されると、クライアント端末20には、図11に示す部屋選択画面(画面F7)が表示される。利用者は、画面F7にリストされている部屋一覧から部屋を選択することができる。なお、画面F7上部には、A棟1Fの工事Xの進捗率が表示されている。また、各部屋を選択するための領域には、該当する部屋の工事Xの進捗率が表示されている。部屋の進捗率は、例えば、対象部屋の施工済み工事項目数/対象部屋全体の工事項目数×100で算出される。この例では、工事XについてA棟1F全体では進捗率が1%であり、プレイルーム、管理人室、101号室の各部屋の進捗率は、4%、0%、7%であることが示されている。
【0043】
なお、画面F7では、部屋を選択する選択肢に加えて、各部屋の各工事項目の施工状態を一覧表示する選択肢も提供されている。利用者は、部屋を優先して工事項目ごとの施工状態を確認したい場合には、画面F7上で“部屋工事項目一覧(縦表示)”を選択すればよく、工事項目を優先して各部屋の施工状態を確認したい場合には、画面F7上で“部屋工事項目一覧(横表示)”を選択すればよい。施工管理装置10では、利用者の選択に応じた絞り込みが行われる。ここでは、101号室を示す“101”が選択された場合を例に説明する。
【0044】
部屋が選択されると、クライアント端末20には、図12に示す工事項目選択画面(画面F8)が表示される。利用者は、画面F8にリストされている工事項目一覧から工事項目を選択することができる。画面F8にリストされている工事項目は、建設工事全体の中で行われる複数の工事から選択された工事X(この例では内装設備工事)をさらに細分化したもののことであり、この例では、工事X(内装設備工事)の対象物をさらに限定したものである。なお、画面F8には、A棟1F101号室の工事Xの進捗率が表示されている。
【0045】
また、各工事項目を選択するための領域では、該当する工事項目の施工状態(ステータス)が模様によって表現されている。具体的には、工事項目の“玄関石”と“玄関扉”がそれぞれ他の工事項目とは異なる模様で表現されている。なお、“玄関石”の施工状態は完了申請であり、“玄関扉”の施工状態は施工済みであり、その他の工事項目の施工状態は未施工である。
【0046】
また、工事項目を選択する領域に付されているエクスクラメーションマークは、該当する工事項目に関連付けてコメントが登録されていることを示している。また、工事項目を選択する領域に付されているカメラマークは、該当する工事項目に関連付けて写真が登録されていることを示している。この例では、工事項目“家具”にコメントと写真が登録されていることが表現されている。さらに、工事項目を選択する領域には、施工状態が変更された最新の日時情報が表示されてもよい。
【0047】
施工管理装置10では、利用者の選択に応じた絞り込みが行われる。ここでは、工事項目として“フローリング”が選択された場合を例に説明する。工事項目が選択されると、クライアント端末20には、図13に示す施工状態選択画面(画面F9)が表示される。なお、この例では、画面F9は、画面F8のモーダルウィンドウとして表示されているが、表示形式はモーダルウィンドウに限らない。
【0048】
画面F9は、施工状態の変更指示を受け付ける操作画面の一例であり、変更後の施工状態を指定する複数の入力領域を有している。複数の入力領域は、互いに異なる施工状態に対応している。この例では、“未施工”、“施工中”、“問題あり”、“完了申請”、“施工済み”の5つの異なる施工状態に対応する入力領域が設けられている。“未施工”は、工事開始前(施工前)の状態を、“施工中”は作業中の状態を、“問題あり”は作業中に問題が発見され作業が完了していない状態を、“完了申請”は作業済みで管理者の検証前の状態を、“施工済み”は管理者の検証済の状態を、それぞれ示している。ただし、施工状態は、少なくとも上述した5つの状態から選択されればよく、さらに多くの選択肢の中から選択されてもよい。また、利用者によって選択できる状態を制限してもよい。例えば、“施工済み”については権限を有する管理者のみが選択できるように制御されてもよい。また、操作画面で選択可能な状態は、予め用意された複数の状態(例えば、上記5つの状態)から設定により選択可能であってもよい。さらに、操作画面で選択可能な状態は、新たに追加可能であってもよく、また、既存の状態についての表示名を変更可能であってもよい。
【0049】
これら複数の入力領域は一目で区別できるように異なる模様を有している。ただし、複数の入力領域は、一目で区別できればよく、模様の代わりに色や濃度(濃淡)によって区別されてもよい。即ち、施工管理装置10の制御部12は、複数の入力領域の色、濃度、模様の少なくとも一つを互いに異ならせればよい。
【0050】
利用者は、画面F9上で現実の施工状態に応じた入力領域を選択するだけで、工事項目と単位作業区画によって特定された対象の施工状態の変更を指示することが可能であり、施工管理装置10では、利用者の選択に応じて施工状態が更新される。なお、工事項目と単位作業区画によって特定される対象の施工状態のデータは、記憶部13に記憶されている施工管理データ17の一例である。
【0051】
画面F9では、施工状態を選択する選択肢に加えて、対象に関連付けてコメント(テキスト情報)を登録する選択肢と、対象に関連付けて写真(画像情報)を登録する選択肢も提供されている。利用者は、対象に関連付けてコメントを登録したい場合には、画面F9の入力欄に直接コメントを入力すればよい。
【0052】
これにより、制御部12は、操作画面(画面F9)上で入力されたテキスト情報(コメント)を操作画面(画面F9)に対応する作業区画(101号室)と工事項目(フローリング)とに関連付けて記憶部に記憶させる。なお、対象と関連付けて登録されるコメントのデータは、記憶部13に記憶されている帳票データ18の一例である。
【0053】
また、利用者は、対象に関連付けて写真を登録したい場合には、“写真一覧”と記載された領域を選択すればよい。“写真一覧”が選択されると、クライアント端末20には、図14に示す写真撮影画面(画面F10)が表示される。画面F10上で写真を撮影し保存することで、対象に関連付けて写真が登録される。また、写真を撮りなおしたい場合には、同画面上から“再撮影”を選択することも可能である。
【0054】
これにより、制御部12は、操作画面(画面F9)上で入力された画像情報(写真)を操作画面(画面F9)に対応する作業区画(101号室)と工事項目(フローリング)とに関連付けて記憶部に記憶させる。なお、対象と関連付けて登録される写真のデータは、記憶部13に記憶されている帳票データ18の一例である。
【0055】
さらに、撮影した写真を加工した場合には、“編集”を選択すればよい。“編集”が選択されると、クライアント端末20には、図15に示す写真編集画面(画面F11)が表示される。画面F11上では写真に色や太さを選択してペンで図形や文字を自由に書き加えることができる。
【0056】
利用者が、画面F6上で“工事項目毎ステータス表示”を選択すると、クライアント端末20には、図16に示す工事項目毎ステータス表示画面(画面F12)が表示される。画面F12の上部には、選択されている建物(この例では、A棟)と工事項目(この例では、ALC)と進捗率(65%)が表示されている。表示されている進捗率は、選択された建物(A棟)全体の選択された工事項目(ALC)についての進捗率である。工事項目毎の進捗率は、例えば、対象工事項目の施工済み部屋数/対象工事項目が設定されている部屋数×100で算出される。工事項目はリストボックスに表示されていて、リストボックスを操作することで異なる工事項目に切り替え可能である。工事項目が切り替えることで、切り替え後の工事項目の進捗率が表示される。
【0057】
工事項目を選択するリストボックスの下方には、選択された建物の選択された工事項目の施工状態が、単位作業区画である部屋ごとに並べて表示されている。施工状態の表示方法は、図12の工事項目選択画面と同様である。
【0058】
利用者は、画面F12を確認することで、選択された建物の特定の工事項目の施工状態をまとめて確認することができる。職人には特定の工事項目を専任で担当している人も多く、工事項目ごとに分業して工事が行われることは少なくない。このような工事項目ごとに分業して工事が行われる場合、各工事項目の専任者や管理者にとって、工事項目ごとの施工状態をまとめて確認できる機能は極めて有効である。
【0059】
なお、画面F12の各部屋に対応する領域を選択することで、クライアント端末20には、図13に示す施工状態選択画面(画面F9)が表示される。
【0060】
利用者が、画面F6上で“鳥かご図表示”を選択すると、クライアント端末20には、図17に示す鳥かご図表示画面(画面F13)が表示される。即ち、施工管理装置10の制御部12は、鳥かご図を表示する情報を出力する。
【0061】
鳥かご図は、実際の建物をある程度模したものであり、選択された建物内の複数の単位作業区画に対応する複数の単位作業区画領域が二次元に配列された図である。より詳細には、フロアごとにそのフロア内の部屋(単作業区画)を示す領域(単位作業区画領域)を横方向に並べたものを、フロアに応じた順番に縦方向へ積み重ねることで、二次元に配列したものである。また、鳥かご図内の複数の単位作業区画領域の各々は、対応する単位作業区画に設定された1つ以上の工事項目に対応する1つ以上の小領域を有している。この例では、401号室に対応する単位作業区画領域には、横方向に3列、縦方向に9行からなる計27個の小領域が設けられている。さらに、各小領域は、異なる工事項目と対応付けられていて、各小領域の模様は、その小領域に対応する工事項目に関する、対応する単位作業区画の施工状態に応じて、変化する。小領域の模様は、施工状態選択画面(画面F9)において入力領域に使用された模様と同様であり、施工状態毎にあらかじめ決められた異なる模様が表示される。
【0062】
また、鳥かご図においても、小領域に対応する単位作業区画と工事項目に関連づけてコメントや写真が登録されている場合には、その小領域にエクスクラメーションマークやカメラマークが表示される。この点は、工事項目選択画面(画面F8)と同様である。さらに、小領域を選択することで、クライアント端末20には、図13に示す施工状態選択画面(画面F9)が表示される。
【0063】
図17に示すような鳥かご図を表示することで、利用者は、建物内のすべての施工状態を一つの画面上から把握することができる。また、単位作業区画が建物内の実際の配置を模した並びで配列されているため、施工の進捗状況を建物内の位置と関係付けて把握することが可能となる。
【0064】
利用者が、画面F7上で“部屋工事項目一覧(縦表示)”を選択すると、クライアント端末20には、図18に示す部屋工事項目縦一覧画面(画面F14)が表示される。また、利用者が、画面F7上で“部屋工事項目一覧(横表示)”を選択すると、クライアント端末20には、図19に示す部屋工事項目横一覧画面(画面F15)が表示される。
【0065】
部屋工事項目縦一覧画面は、部屋を優先して、換言すると部屋単位で、各工事項目の施工状態を一覧表示する画面である。施工状態の表示方法は、図17の鳥かご図などと同様である。図18では、施工状態が変更された最新の日時情報も表示されているが、鳥かご図などにおいても同様に日時情報が表示されてもよい。
【0066】
図18では、101号室の情報のみが表示されているが、縦方向に選択された階(この例では1F)の複数の部屋の情報が配列されている。なお、画面F14では、工事項目の絞り込みが可能であり、リストボックスで工事項目を選択することで特定の工事項目の施工状態のみを部屋ごとに縦方向に並べて表示することができる。また、部屋工事項目縦一覧画面には、選択された工事項目についての進捗率も表示される。ここでは、A棟1Fの全工事項目についての進捗率が表示されている。
【0067】
部屋工事項目横一覧画面は、工事項目を優先して、換言すると工事項目単位で、各部屋の施工状態を一覧表示する画面である。横方向に工事項目を並べて縦方向に部屋を並べることで形成される格子の各領域に施工状態が表示される。施工状態の表示方法は、図17の鳥かご図などと同様である。なお、画面F15でも、画面F14と同様に、工事項目の絞り込みが可能であり、リストボックスで工事項目を選択することで特定の工事項目の施工状態のみを部屋ごとに縦方向に並べて表示することができる。また、部屋工事項目横一覧画面にも、選択された工事項目についての進捗率が表示される。ここでは、A棟1Fの全工事項目についての進捗率が表示されている。
【0068】
以上では、図8に示すスタートメニュー画面(画面F4)でまず建物を選択して絞り込む例を示したが、絞り込みの順序は利用者が自由に選択可能である。例えば、画面F4において、利用者が検索窓に部屋番号を入力して検索すると、クライアント端末20には、図20に示す部屋選択画面(画面F16)が表示される。画面F16には、建物を横断した検索の結果として各建物の検索条件に合致する部屋番号の部屋が一覧で表示される。その後、利用者が画面F16に表示された部屋のリストから特定の部屋を選択することで、図12に示す工事項目選択画面が表示される。
【0069】
また、例えば、画面F4において、利用者が“工事項目から選択”を選択すると、クライアント端末20には、図21に示す工事項目選択画面(画面F17)が表示される。利用者は、画面F17にリストされている工事項目一覧から工事項目を選択することができる。なお、画面F17には、複数の建物が含む作業所全体における各工事項目の進捗率が表示されている。クライアント端末20には、工事項目が選択されると、図9に示す建物選択画面(画面F5)が表示され、さらに、建物が選択されると、図22に示す階選択画面(画面F18)が表示される。
【0070】
その後、利用者が画面F18に表示された階のリストから特定の階を選択することで、図23に示す工事項目ステータス表示画面(画面F19)が表示される。画面F19では、画面F17で選択された工事項目について画面F18で選択した階の各部屋の施工状態が一覧表示されている。施工状態の表示方法は、図17の鳥かご図などと同様である。利用者が各部屋に対応する領域を選択することで、図13に示す施工状態選択画面(画面F9)が表示される。
【0071】
以上のように、フロントアプリケーション14が動作する施工管理装置10によれば、利用者が施工状態を変更するために段階的に対象を絞り込むことで生じる画面遷移過程において、絞り込まれた範囲の進捗状態が適宜表示される。これにより、利用者は、進捗確認と進捗入力を同時に効率よく行うことができる。
【0072】
また、施工管理装置10によれば、鳥かご図をクライアント端末20に表示させることができる。これにより、利用者は、建物内のすべての施工状態を一つの画面上で把握することができる。
【0073】
さらに、施工管理装置10によれば、施工済みか否かだけではなく、“未施工”、“施工中”、“問題あり”、“完了申請”、“施工済み”の計5つの状態で対象の施工状態を管理することができる。これにより、利用者は、各対象の施工状態をより正確に把握することができる。また、例えば、管理者による検証が完了したものを基準にして進捗率を算出することで、進捗率が時間方向に増加するだけではなく減少してしまうことを避けることが可能であり、より信頼性の高い進捗管理が可能となる。
【0074】
さらに、施工管理装置10によれば、施工状態を変更する操作画面上で入力されたコメントと写真の少なくとも一方を対応する作業区画と工事項目とに関連付けて記憶部13に記憶させることができる。これにより、各利用者は他の利用者が登録したコメントや写真を参照することができるため、施工状態をより正確に把握することが可能となるとともに、各利用者間でより多くの情報を共有することができる。
【0075】
次に、図24から図46を参照しながら、管理アプリケーション15について説明する。クライアント端末20が所定のURLにリクエストを送信し、管理アプリケーション15へアクセスすると、図24に示すログイン画面(画面M1)が表示される。利用者は、予め管理アプリケーション15に登録したユーザ名とパスワードを入力することで、施工管理装置10でログイン処理が行われて、その結果、管理アプリケーション15へログインすることができる。
【0076】
ログイン後、クライアント端末20には、図25に示す作業所一覧画面(画面M2)が表示される。画面M2には、作業所の各種情報が表示される。この例では、AAA作業所のみが表示されているが、作業所が複数登録されている場合には、複数の作業所の情報が一覧で表示される。利用者は、画面M2に表示されている作業所の一覧から1つの作業所を選択することで、クライアント端末20には、図26に示す工事一覧画面(画面M3)が表示される。画面M3には、選択された作業所に登録されている工事が一覧表示される。
【0077】
工事項目についてのマスタデータを編集する場合には、画面M2と画面M3の工事項目マスタ管理の“マスタ”を選択すればよい。利用者がこの“マスタ”を選択すると、クライアント端末20には、図27に示す工事項目一覧画面(画面M4)が表示される。画面M4では、AAA作業所で行われる工事項目が一覧表示される。また、カテゴリを選択して一覧表示されている工事項目の並びを変更することで、カテゴリ毎に工事順を設定することができる。なお、工事項目を管理するデータや、カテゴリ毎の工事項目の並び順に関するデータは、マスタデータの一例である。
【0078】
カテゴリは、単位作業区画にまとめて設定する工事項目の工事順である。例えば、集合住宅において住戸などの専有部と管理人室などの共有部で異なる順序で工事が行われる場合には、2つのカテゴリを作成し、一方を専有部に他方を共有部に設定してもよい。これにより、専有部や共有部に属する複数の単位作業区画に一括して同じ工事順を設定することができる。
【0079】
工事項目を追加登録する場合、画面M4の“工事項目一括登録”または“工事項目個別登録”を選択すればよい。利用者が“工事項目一括登録”を選択すると、クライアント端末20には、複数の工事項目を一括して登録する画面が表示される。この画面では、所定の形式のファイルをアップロードすることで複数の工事項目を一括して登録することができる。また、利用者が“工事項目個別登録”を選択すると、クライアント端末20には、工事項目を1つずつ登録する画面が表示される。この画面では、工事項目名を指定して新たな工事項目を登録することができる。
【0080】
上述したように、画面M4からマスタデータである工事項目やカテゴリに関するデータを編集する画面へ遷移することができるが、さらに、施工管理データを編集する画面への遷移可能である。利用者が画面M4において工事項目毎に表示されている“ステータス更新”を選択すると、クライアント端末20には、図28に示すステータス一括登録画面(画面M5)が表示される。ここでは、工事項目“玄関扉”についての“ステータス更新”が選択された場合を例に説明する。
【0081】
画面M5には、工事項目“玄関扉”が設定されている部屋(単位作業区画)と各部屋の施工状態が一覧表示されている。部屋ごとに設けられたチェックボックスにチェックを入れて、さらに、画面M5の下方に設けられた施工状態を指定する領域を選択することで、チェックボックスが入っている1つ以上の部屋の施工状態を一括して変更することができる。なお、画面M5では、リストボックスで建物や階を指定して一覧表示される部屋を絞り込むことができる。
【0082】
各単位作業区画の工事項目について設定する場合には、画面M2と画面M3の“テンプレート”を選択すればよい。利用者が“テンプレート”を選択すると、クライアント端末20には、図29に示す工事項目テンプレート一覧画面(画面M6)が表示される。画面M6には、すでに登録されている工事項目テンプレートの一覧が表示されている。工事項目テンプレートは、単位作業区画にまとめて設定する1つ以上の工事項目の集合である。
【0083】
工事項目テンプレートを編集する場合、画面M6の“編集”を選択すればよい。利用者が“編集”を選択すると、クライアント端末20には、図30に示す工事項目テンプレート編集画面(画面M7)が表示される。ここでは、工事項目テンプレート“内装”についての“編集”が選択された場合を例に説明する。
【0084】
画面M7には、AAA作業所に登録されている工事項目が一覧されている。利用者は、工事項目の横のチェックボックスへチェックを入れることで、工事項目テンプレート“内装”に設定される工事項目を編集することができる。
【0085】
工事項目テンプレートを新規に作成する場合、画面M6の“新規登録”を選択すればよい。利用者が“新規登録”を選択すると、クライアント端末20には、新たな工事項目テンプレートの名称を登録する画面が表示される。この画面では、所定の形式のファイルをアップロードすることで新たな工事項目テンプレートに設定する工事項目を登録することもできる。
【0086】
工事項目テンプレートを単位作業区画に適用する場合、画面M6の“使用する”を選択すればよい。利用者が“使用する”を選択すると、クライアント端末20には、図31に示す工事項目テンプレート適用画面(画面M8)が表示される。ここでは、テンプレート“内装”についての“使用する”が選択された場合を例に説明する。
【0087】
画面M8には、建物と階と部屋を選択するリストボックスが設けられている。なお、画面M8において表示されるリストボックスは、それぞれ後述する画面M10で設定する建物の各階層に対応する。利用者は、これらのリストボックスを用いて、テンプレート“内装”を適用する単位作業区画を設定することができる。
【0088】
カテゴリについてのマスタデータを編集する場合には、画面M2のカテゴリ管理の“マスタ”を選択すればよい。利用者がこの“マスタ”を選択すると、クライアント端末20には、図32に示すカテゴリ一覧画面(画面M9)が表示される。画面M9では、AAA作業所で登録されているカテゴリが一覧表示される。カテゴリを新たなに登録する場合には、“新規登録”を選択すればよい。利用者が“新規登録”を選択すると、クライアント端末20には、新たなカテゴリの名称を登録する画面が表示される。また、カテゴリを適用する単位作業区画を設定する場合には、カテゴリ毎に設けられた“適用する”を選択すればよい。利用者が“適用する”を選択すると、クライアント端末20には、カテゴリを適用する単位作業区画を設定する画面が表示される。なお、ある工事が行われる単位作業区画にカテゴリを設定する場合には、画面M3のカテゴリ管理の“設定”を選択すればよい。利用者がカテゴリ管理の“設定”を選択すると、クライアント端末20には、選択された工事内で単位作業区画を選択してカテゴリを適用するための画面が表示される。
【0089】
工事を追加登録する場合、画面M3の“新規登録”を選択すればよい。利用者が“新規登録”を選択すると、クライアント端末20には、図33に示す工事新規登録画面(画面M10)が表示される。この画面では、登録する新たな工事名と工事対象を絞り込むための階層情報と工事対象を表す図面の登録の有無を設定することができる。
【0090】
利用者が画面M3に表示されている工事の一覧から1つの工事を選択することで、クライアント端末20には、図34に示す建物一覧画面(画面M11)が表示される。画面M11には、AAA作業所の建物が一覧表示される。
【0091】
なお、画面M11では、建物を選択する選択肢に加えて、進捗を表示する選択肢と、鳥かご図を表示する選択肢と、建物を編集する選択肢も提供されている。利用者は、AAA作業所の進捗を確認したい場合には、画面M11上で“進捗の確認”を選択すればよく、AAA作業所の建物の施工状態を工事項目と部屋(単位作業区画)毎に確認したい場合には、画面M11上で“鳥かご図の確認”を選択すればよい。
【0092】
利用者が画面M11の“進捗の確認”を選択することで、クライアント端末20には、図35に示す進捗確認画面(画面M12)が表示される。画面M12には、作業項目毎の進捗率が表形式で表示されている。また、進捗率の算出対象となる建物を選択することもできる。ここでは、A棟とB棟を合わせた進捗率が作業項目ごとに表示されている。
【0093】
利用者が画面M11の“鳥かご図の確認”を選択することで、クライアント端末20には、図36に示す鳥かご図表示画面(画面M13)が表示される。即ち、施工管理装置10の制御部12は、鳥かご図を表示する情報を出力する。なお、施工状態の表示方法は、図17の鳥かご図などと同様である。ここでは、A棟の施工状態が表示されているが、リストボックスで建物を選択することでAAA作業所の他の建物の施工状態を表示することができる。
【0094】
画面M11では、集合住宅のセットバック構造に合わせて左詰めまたは右詰めのチェックボックスにチェックをいれることで、下層階よりも部屋数の少なくない上層階の部屋を左詰めまたは右詰めで表示することができる。また、画面M11の“出力”を選択することで、鳥かご図を所定のファイル形式で出力することができる。
【0095】
画面M11の“ステータス一括登録”を選択することで、クライアント端末20には、工事項目が一覧表示され、一覧表示された工事項目から1つの工事項目を選択することで図28に示すステータス一括登録画面(画面M5)が表示される。利用者は、ステータス一括登録画面から複数の部屋の施工状態を一括して変更することができる。
【0096】
画面M11の鳥かご図内の小領域を選択することで、クライアント端末20には、図37に示す施工状態選択画面(画面M14)が表示される。ここでは、402号室の工事項目“トロ詰め”が選択された場合が例示されている。画面M14は、施工状態の変更指示を受け付ける操作画面の一例であり、変更後の施工状態を指定する複数の入力領域を有している。なお、これら複数の入力領域は一目で区別できるように異なる模様を有している。ただし、複数の入力領域は、一目で区別できればよく、模様の代わりに色や濃度(濃淡)によって区別されてもよい。即ち、施工管理装置10の制御部12は、複数の入力領域の色、濃度、模様の少なくとも一つを互いに異ならせればよい。
【0097】
利用者は、画面M14上で現実の施工状態に応じた入力領域を選択するだけで、工事項目と単位作業区画によって特定された対象の施工状態の変更を指示することが可能であり、施工管理装置10では、利用者の選択に応じて施工状態が更新される。また、備考欄にコメント(テキスト情報)を入力することで、選択された工事項目と単位作業区画に関連付けてコメントを記憶部13に記憶させることができる。
【0098】
利用者は、さらに、画面M14において、“写真の確認”を選択することで写真を確認することができる。“写真の確認”を選択することで、クライアント端末20には、図38に示す写真確認画面(画面M15)が表示される。画面M15では、写真とともにその写真に関連する各種情報を確認することができる。
【0099】
利用者が画面M11に表示されている建物一覧から1つの建物を選択することで、クライアント端末20には、図39に示す階一覧画面(画面M16)が表示される。画面M16には、AAA作業所のA棟の階が一覧表示される。
【0100】
なお、画面M16では、階を選択する選択肢に加えて、写真を一覧表示する選択肢と、コメントを一覧表示する選択肢も提供されている。利用者は、登録されているコメントを一覧で表示したい場合には、画面M16上で“備考事項一覧”を選択すればよい。利用者が画面M16で“備考事項一覧”を選択することで、クライアント端末20には、図40に示す写真備考あり項目一覧画面(画面M17)が表示される。画面M17では、写真が登録されている単位作業区画、工事項目、施工状態などがコメント(備考)とともに表形式で表示される。また、リストボックスで条件を指定して表示される情報を絞り込むことができる。さらに、“出力”を選択することで、これらの情報を所定のファイル形式で出力することができる。
【0101】
利用者は、登録されている写真を一覧で表示したい場合には、画面M16上で“写真一覧”を選択すればよい。利用者が画面M16で“備考事項一覧”を選択することで、クライアント端末20には、図41に示す写真一覧画面(画面M18)が表示される。画面M18では、登録されている写真が一覧で表示される。また、リストボックスで条件を指定して表示される写真を絞り込むことができる。さらに、“出力”を選択することで、写真の情報を所定のファイル形式でまとめて出力することができる。
【0102】
利用者が画面M16に表示されている階一覧から1つの階を選択することで、クライアント端末20には、図42に示す部屋一覧画面(画面M19)が表示される。画面M19には、AAA作業所のA棟の4Fの部屋が一覧表示される。
【0103】
なお、画面M19では、部屋を選択する選択肢に加えて、部屋を編集する選択肢も提供されている。利用者は、部屋を編集したい場合には、画面M19上で“編集する”を選択すればよい。利用者が画面M19で“編集する”を選択することで、クライアント端末20には、図43に示す部屋新規登録画面(画面M20)が表示される。画面M20では、部屋名やカテゴリを指定して新たな部屋を選択された階に登録することができる。
【0104】
利用者が画面M19の部屋毎に表示されている“工事項目の編集”を選択することで、クライアント端末20には、図44に示す工事項目一覧画面(画面M21)が表示される。画面M21には、401号室の“工事項目の編集”が選択された場合が例示されている。
【0105】
画面M21では、部屋に割り当てられている工事項目の施工状態が一覧で表示されている。部屋に割り当てられているカテゴリをリストボックスで変更することができる。また、利用者は、画面M21の “ステータス一括登録”を選択することで、図28に示すステータス一括登録画面が表示され、その部屋に設定されている工事項目の施工状態を一括して変更することができる。さらに、画面M21の“工事項目一括登録”、“工事項目の追加”を選択することで、それぞれ工事項目を一括して登録する画面、個別に登録する画面が表示される。
【0106】
以上のように、管理アプリケーション15が動作する施工管理装置10によれば、フロントアプリケーション14と同様に、利用者は、進捗確認と進捗入力を行うことが可能であり、さらに、マスタデータの編集も行うことができる。
【0107】
また、管理アプリケーション15によれば、制御部12が単位作業区画に割り当てられたテンプレートやカテゴリといった分類情報に応じて、単位作業区画に1つ以上の工事項目または1つ以上の工事項目の並びを設定する。これにより、単位作業区画毎に工事項目を一括して設定することができる。このため、必要な工事項目が異なる複数種類の単位作業区画が存在する建物の施工管理を適切かつ効率的に行うことが可能となる。さらに、工事項目の表示順も調整することができるため、工事の順序に合わせて表示順を設定することで、現場での作業を支援することができる。また、表示順を工事の順序に合わせることで管理者も進捗の確認においてもボトルネックとなっている作業の発見に役立てることができる。
【0108】
図45は、上述した実施形態に係る施工管理装置を実現するためのコンピュータのハードウェア構成を例示した図である。図45に示すハードウェア構成を有するコンピュータ100は、例えば、プロセッサ101、メモリ102、記憶装置103、読取装置104、通信インタフェース106、及び入出力インタフェース107を備える。なお、プロセッサ101、メモリ102、記憶装置103、読取装置104、通信インタフェース106、及び入出力インタフェース107は、例えば、バス108を介して互いに接続されている。
【0109】
プロセッサ101は、例えば、シングルプロセッサであっても、マルチプロセッサやマルチコアであってもよい。プロセッサ101は、メモリ102を利用して例えば上述のフロントアプリケーション14または管理アプリケーション15を実行することにより、上述した制御部12として動作する。
【0110】
メモリ102は、例えば、半導体メモリであり、RAM領域およびROM領域を含んでいてよい。記憶装置103は、例えばハードディスク、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、または外部記憶装置である。
【0111】
読取装置104は、例えば、プロセッサ101の指示に従って着脱可能記憶媒体105にアクセスする。着脱可能記憶媒体105は、例えば、半導体デバイス、磁気的作用により情報が入出力される媒体、光学的作用により情報が入出力される媒体などにより実現される。なお、半導体デバイスは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリである。また、磁気的作用により情報が入出力される媒体は、例えば、磁気ディスクである。光学的作用により情報が入出力される媒体は、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc等(Blu-rayは登録商標)である。
【0112】
上述の記憶部13は、建物を構成する各単位作業区画の施工状態を工事項目毎に記憶していて、例えば、メモリ102、記憶装置103、および着脱可能記憶媒体105によって実現されてもよい。通信インタフェース106は、例えば、プロセッサ101の指示に従って、クライアント端末20と通信する。例えば、コンピュータ100は、通信インタフェース106を介してクライアント端末20からリクエストを受信し、クライアント端末20へレスポンスを送信してもよい。通信インタフェース106は、上述の通信部11の一例である。
【0113】
入出力インタフェース107は、例えば、入力装置および出力装置との間のインタフェースである。入力装置は、例えば、利用者からの指示を受け付けるキーボード、マウス、タッチパネルなどのデバイスである。出力装置は、例えばディスプレイなどの表示装置、およびスピーカなどの音声装置である。
【0114】
実施形態に係る各プログラムは、例えば、下記の形態でコンピュータ100に提供される。
(1)記憶装置103に予めインストールされている。
(2)着脱可能記憶媒体105により提供される。
(3)プログラムサーバなどのサーバから提供される。
【0115】
なお、図45を参照して述べた施工管理装置を実現するためのコンピュータ100のハードウェア構成は例示であり、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述の構成の一部が、削除されてもよく、また、新たな構成が追加されてもよい。また、別の実施形態では、例えば、上述の制御部12の一部または全部の機能がFPGA(Field Programmable Gate Array)、SoC(System-on-a-Chip)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、およびPLD(Programmable Logic Device)などによるハードウェアとして実装されてもよい。
【0116】
実施形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、上述の実施形態の各種変形形態および代替形態を包含するものとして理解されるべきである。例えば、各種実施形態は、その趣旨および範囲を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できることが理解されよう。また、前述した実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、種々の実施形態が実施され得ることが理解されよう。更には、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除して、または実施形態に示される構成要素にいくつかの構成要素を追加して種々の実施形態が実施され得ることが当業者には理解されよう。
【0117】
例えば、上述した実施形態では、施工管理装置10は、施工管理用のアプリケーションのプログラムとデータを記憶する例を示したが、施工管理装置は、図46に示すように、施工管理用のアプリケーションのプログラムを記憶する施工管理装置10aと、施工管理用のデータを記憶する施工管理装置10bで構成されてもよく、これらのそれぞれが、通信部(通信部11a、通信部11b)、制御部(制御部12a、制御部12b)、記憶部(記憶部13a、記憶部13b)を有してもよい。
【0118】
また、上述した実施形態では、工事項目ごとに施工状態が管理される例を示したが、施工管理装置は、施工状態を部屋毎に管理してもよい。その場合、施工管理装置の制御部は、少なくとも建物の作業区画を段階的に絞り込むことによって操作画面へ遷移する画面遷移過程において、絞り込まれた範囲内における建物の施工の進捗度合を示す情報を出力すればよい。
【符号の説明】
【0119】
1 :システム
10、10a、10b :施工管理装置
11、11a、11b、21:通信部
12、12a、12b、22:制御部
13、13a、13b :記憶部
14 :フロントアプリケーション
15 :管理アプリケーション
16 :マスタデータ
17 :施工管理データ
18 :帳票データ
20、20a、20b :クライアント端末
23 :表示部
24 :入力部
30 :ネットワーク
100 :コンピュータ
101 :プロセッサ
102 :メモリ
103 :記憶装置
104 :読取装置
105 :着脱可能記憶媒体
106 :通信インタフェース
107 :入出力インタフェース
108 :バス
F1~F19、M1~M21:画面
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