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特開2024-110709エネルギー蓄積装置、発電システム、及び発電方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110709
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】エネルギー蓄積装置、発電システム、及び発電方法
(51)【国際特許分類】
   F03G 7/00 20060101AFI20240808BHJP
   F03B 17/06 20060101ALI20240808BHJP
   B01D 53/22 20060101ALI20240808BHJP
   B01D 63/08 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
F03G7/00 B
F03B17/06
B01D53/22
B01D63/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015450
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000004123
【氏名又は名称】JFEエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 祐也
【テーマコード(参考)】
3H074
4D006
【Fターム(参考)】
3H074AA12
3H074BB09
3H074CC12
4D006GA13
4D006HA41
4D006JA14A
4D006JA18A
4D006JA32A
4D006JA66A
4D006JA66C
4D006JA67A
4D006JA67C
4D006KA14
4D006KA33
4D006KA62
4D006KA71
4D006KB30
4D006KD23
4D006KD24
4D006KD30
4D006KE30Q
4D006MA03
4D006MC18
4D006MC40
4D006MC54
4D006MC60
4D006MC62
4D006PA01
4D006PB02
4D006PB04
4D006PB05
4D006PB06
4D006PB08
4D006PC80
(57)【要約】
【課題】発電のためのエネルギーを簡易な構成で生成する。
【解決手段】エネルギー蓄積装置は、中空のタンクと、曇点を有する温度感応性吸水剤を含み、前記タンクに格納されたドロー溶液と、前記ドロー溶液と、前記ドロー溶液に吸水される水との間に配置され、前記水を前記ドロー溶液に移動させる半透膜と、前記ドロー溶液を加熱及び冷却する熱交換部と、前記熱交換部により前記ドロー溶液から分離された水を前記タンク内から排出する排出部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空のタンクと、
曇点を有する温度感応性吸水剤を含み、前記タンクに格納されたドロー溶液と、
前記ドロー溶液と、前記ドロー溶液に吸水される水との間に配置され、前記水を前記ドロー溶液に移動させる半透膜と、
前記ドロー溶液を加熱及び冷却する熱交換部と、
前記熱交換部により前記ドロー溶液から分離された水を前記タンク内から排出する排出部と、
を備えるエネルギー蓄積装置。
【請求項2】
前記タンク内において前記半透膜から見て前記ドロー溶液側に配置され、前記ドロー溶液を撹拌する撹拌部
を備える請求項1に記載のエネルギー蓄積装置。
【請求項3】
前記ドロー溶液への水の移動を制御する制御部
を備える請求項1に記載のエネルギー蓄積装置。
【請求項4】
前記熱交換部は、前記タンクの中空部の上部から下部にわたって設けられ、前記ドロー溶液を加熱するときには、前記ドロー溶液を曇点以上の温度にする流体が内部へ供給されて下部から排出され、前記ドロー溶液を冷却するときには、前記ドロー溶液を曇点未満の温度にする流体が内部へ供給されて下部から排出される
請求項1に記載のエネルギー蓄積装置。
【請求項5】
前記熱交換部は、供給される流体により前記ドロー溶液を加熱及び冷却し、
前記ドロー溶液を加熱するときの流体は、設備から排出された排ガス又は温排水である
請求項1に記載のエネルギー蓄積装置。
【請求項6】
中空のタンクと、
曇点を有する温度感応性吸水剤を含み、前記タンクに格納されたドロー溶液と、
前記ドロー溶液と、前記ドロー溶液に吸水される水との間に配置され、前記水を前記ドロー溶液に移動させる半透膜と、
前記ドロー溶液を加熱及び冷却する熱交換部と、
前記熱交換部により前記ドロー溶液から分離された水を前記タンク内から排出する排出部と、
を備えるエネルギー蓄積装置と、
前記排出部から排出された水を受けて回転するタービンと、
前記タービンの回転の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、
を備える発電システム。
【請求項7】
中空のタンクと、
曇点を有する温度感応性吸水剤を含み、前記タンクに格納されたドロー溶液と、
前記ドロー溶液と、前記ドロー溶液に吸水される水との間に配置され、前記水を前記ドロー溶液に移動させる半透膜と、
前記ドロー溶液を加熱及び冷却する熱交換部と、
前記熱交換部により前記ドロー溶液から分離された水を前記タンク内から排出する排出部と、
を備えるエネルギー蓄積装置と、
前記排出部から排出された水を受けて回転するタービンと、
前記タービンの回転の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、
を備える発電システムにより発電を行う発電方法であって、
前記ドロー溶液に水を吸水させる吸水ステップと、
前記水を吸水した前記ドロー溶液から前記水を分離する分離ステップと、
前記分離ステップで分離された水を前記タンク内から排出する排出ステップと、
前記タンク内から排出された水を受けて回転する前記タービンの回転の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電ステップと、
前記分離ステップで水と分離された前記ドロー溶液を冷却する冷却ステップと、
を備える発電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー蓄積装置、発電システム、及び発電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
浸透圧発電に係る発明として、例えば特許文献1、2に開示された発明がある。特許文献1に開示された浸透圧発電システムは、半透過膜の低濃度側に送り込まれた薄い海水又は淡水などの希釈水が半透過膜の高濃度側に送り込まれた濃縮海水側へ半透過膜を透過して流入する。この浸透圧発電システムでは、低濃度側の水分が流入することにより高濃度側の流量が増加し、この増加した流量によって水流発電機のタービンを回転させて発電を行う。なお、この浸透圧発電システムでタービンを回転させた水は、海などに放出される。特許文献2に開示された正浸透発電システムは、水を含むフィード溶液と、ドロー溶質を含みフィード溶液より高い浸透圧を有するドロー溶液とを半透膜を介して接触させ、フィード溶液中に含まれる水をドロー溶液中に移動させる。この正浸透発電システムでは、水の移動によって流量が増加したドロー溶液によりタービンを回転させて発電を行う。なお、この正浸透発電システムでは、タービンを回転させたドロー溶液から水を分離し、水が分離されたドロー溶液が循環経路とポンプを介して半透膜へ戻される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-176775号公報
【特許文献2】特開2017-25834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された浸透圧発電システムでは、ドロー溶液として濃縮海水が用いられているが、濃縮海水の浸透圧が高くなく、タービンを回転させる高濃度側の流量を増やすことが困難であるため、得られる電力を大きくできないという課題がある。特許文献2に開示された正浸透発電システムでは、浸透圧が1.5MPa以上で10MPa以下のドロー溶液を使用しており、特許文献1の浸透圧発電システムよりタービンを回転させるドロー溶液の流量を多くし、得られる電力を大きくすることができる。しかしながら、ドロー溶液の浸透圧を高くすると、ドロー溶液が通る配管を高圧に耐えうるものにする必要がある。また、特許文献2に開示された正浸透発電システムでは、発電を続けるためには造水装置で連続してドロー溶液を再生する必要がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、発電のためのエネルギーを簡易な構成で生成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るエネルギー蓄積装置は、中空のタンクと、曇点を有する温度感応性吸水剤を含み、前記タンクに格納されたドロー溶液と、前記ドロー溶液と、前記ドロー溶液に吸水される水との間に配置され、前記水を前記ドロー溶液に移動させる半透膜と、前記ドロー溶液を加熱及び冷却する熱交換部と、前記熱交換部により前記ドロー溶液から分離された水を前記タンク内から排出する排出部と、を備える。
【0007】
また、本発明に係るエネルギー蓄積装置においては、前記タンク内において前記半透膜から見て前記ドロー溶液側に配置され、前記ドロー溶液を撹拌する撹拌部を備えるようにしてもよい。
【0008】
また、本発明に係るエネルギー蓄積装置においては、前記ドロー溶液への水の移動を制御する制御部を備えるようにしてもよい。
【0009】
また、本発明に係るエネルギー蓄積装置においては、前記熱交換部は、前記タンクの中空部の上部から下部にわたって設けられ、前記ドロー溶液を加熱するときには、前記ドロー溶液を曇点以上の温度にする流体が内部へ供給されて下部から排出され、前記ドロー溶液を冷却するときには、前記ドロー溶液を曇点未満の温度にする流体が内部へ供給されて下部から排出されるようにしてもよい。
【0010】
また、本発明に係るエネルギー蓄積装置においては、前記熱交換部は、供給される流体により前記ドロー溶液を加熱及び冷却し、前記ドロー溶液を加熱するときの流体は、設備から排出された排ガス又は温排水としてもよい。
【0011】
また、本発明に係る発電システムは、中空のタンクと、曇点を有する温度感応性吸水剤を含み、前記タンクに格納されたドロー溶液と、前記ドロー溶液と、前記ドロー溶液に吸水される水との間に配置され、前記水を前記ドロー溶液に移動させる半透膜と、前記ドロー溶液を加熱及び冷却する熱交換部と、前記熱交換部により前記ドロー溶液から分離された水を前記タンク内から排出する排出部と、を備えるエネルギー蓄積装置と、前記排出部から排出された水を受けて回転するタービンと、前記タービンの回転の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、を備える。
【0012】
また、本発明に係るエネルギー蓄積方法は、中空のタンクと、曇点を有する温度感応性吸水剤を含み、前記タンクに格納されたドロー溶液と、前記ドロー溶液と、前記ドロー溶液に吸水される水との間に配置され、前記水を前記ドロー溶液に移動させる半透膜と、前記ドロー溶液を加熱及び冷却する熱交換部と、前記熱交換部により前記ドロー溶液から分離された水を前記タンク内から排出する排出部と、を備えるエネルギー蓄積装置と、前記排出部から排出された水を受けて回転するタービンと、前記タービンの回転の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、を備える発電システムにより発電を行う発電方法であって、前記ドロー溶液に水を吸水させる吸水ステップと、前記水を吸水した前記ドロー溶液から前記水を分離する分離ステップと、前記分離ステップで分離された水を前記タンク内から排出する排出ステップと、前記タンク内から排出された水を受けて回転する前記タービンの回転の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する発電ステップと、前記分離ステップで水と分離された前記ドロー溶液を冷却する冷却ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、発電のためのエネルギーを簡易な構成で生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、発電システムの概略構成を示す図である。
図2図2は、エネルギー蓄積装置の動作のフローチャートである。
図3図3は、エネルギー蓄積装置の状態の一例を示す図である。
図4図4は、エネルギー蓄積装置の状態の一例を示す図である。
図5図5は、エネルギー蓄積装置の状態の一例を示す図である。
図6図6は、エネルギー蓄積装置の状態の一例を示す図である。
図7図7は、タンクの下部の位置の変形例の概略構成を示す図である。
図8図8は、エネルギー蓄積装置の変形例を示す図である。
図9図9は、タンクの配置の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一又は対応する要素には適宜同一の符号を付している。さらに、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係などは、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る発電システム1000の概略構成を示す図である。発電システム1000は、エネルギー蓄積装置1、第1流体供給部101、第2流体供給部102、タービン201、発電機202、流体処理部203、及びバルブB1~B3を備える。エネルギー蓄積装置1は、タンク11、ドロー溶液21、正浸透膜31、熱交換部41、撹拌部51、第1流体流入部61、第2流体流入部62、流体排出部63、排出部71、及び流通制御部81を有する。
【0017】
タンク11は、金属製又は樹脂製で中空円柱の形状のタンクである。タンク11は、上端が開放されており、後述する温度感応性吸水剤を加熱した後の温度に耐えうる耐熱性を有している。タンク11の下部には、タンク11の下端の開口部を塞ぐように正浸透膜31が設けられている。タンク11の内部には、ドロー溶液21が入れられている。タンク11は、下端から所定の高さまでが例えば河川の水Wの水面より下に位置しており、正浸透膜31が水Wの水面より下に位置する。タンク11の高さは、例えば100mであり、外径は5mである。タンク11の高さは100mに限定されるものではく、100mを超える高さ、又は100m未満の高さであってもよい。また、タンク11の外径は、5mに限定されるものではなく、5mを超える外径、又は5m未満の外径であってもよい。例えば、タンク11の高さを低くする場合には、タンク11の外径を大きくする。また、タンク11の形状についても、中心から外面の方向に沿った断面形状が円形に限定されるものではなく、楕円形又は多角形の形状であってもよい。
【0018】
タンク11の下端から所定の高さの位置には、排出部71が設けられている。排出部71は、中空円柱形状のパイプである。排出部71は、タンク11内の水Wを排出する。排出部71は、一端側の開口部がタンク11の内部に通じており、他端側がバルブB3に接続されている。バルブB3は、図示省略した配管でタービン201に接続されている。タービン201は、排出部71からバルブB3を介して送られる流体により回転する。タービン201に供給された流体は、例えば、タンク11が浸かっている水Wへ排出される。発電機202は、タービン201に連結されており、タービン201の回転の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して発電する。
【0019】
ドロー溶液21は、例えば、温度応答性を持つLCST(Lower Critical Solution Temperature)型の温度感応性吸水剤を含む水溶液である。温度感応性吸水剤とは、低温においては親水性で水によく溶けて吸水量が多くなる一方、温度の上昇に従って吸水量が低下して所定温度以上になると疎水性化し、溶解度が低下する物質である。温度感応性吸水剤において、水溶性と水不溶性とが変化する温度は曇点と呼ばれる。すなわち、温度感応性吸水剤は、曇点を有し、加温すると凝集し、吸水した水と分離する性質を有する吸水剤である。本実施形態において温度感応性吸水剤は、曇点以上に加温した場合に分離する物質であって、少なくとも疎水部および親水部を含む。温度感応性吸水剤としては、例えば直鎖のエチレンオキサイド(EO)と、プロピレンオキサイド(PO)又はブチレンオキサイド(BO)から選ばれた少なくとも1種類との重合体(ブロック共重合体、ランダム共重合体、またはブロック共重合体およびランダム共重合体をともに含む)からなるポリマーを挙げることができる。なお、ドロー溶液21は、加熱されたときに水よりも比重が大きく、沈降するものであればよい。また、本実施形態では、ドロー溶液21の温度を上昇させて水と分離させるときに排熱を利用するため、曇点が40℃~80℃の範囲内であるのが好ましい。またドロー溶液21は、吸水力は高い方が良く、初期状態で保有する浸透圧が10MPa以上であり、好ましくは15MPa以上であると良い。ドロー溶液21は、タンク11内で水Wを吸水するための体積を残し、例えばタンク11の1/4~1/3の高さまで入れられる。一例として、タンク11の高さが100mであると、ドロー溶液21は、タンク11内に例えば25~30mの高さまで入れられる。
【0020】
正浸透膜31は、半透膜の一種であり、水Wを通し、ドロー溶液21を通さない膜である。正浸透膜31は、円形の平膜の形状であり、タンク11の下側の開口部を塞ぐようにタンク11に設置されている。正浸透膜31の材質は、特に限定されるものではなく、例えば、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリスルホン系、またはポリベンゾイミダゾール系などの材質を挙げることができる。
【0021】
流通制御部81は、正浸透膜31の上に設置されている。流通制御部81は、多孔板と、多孔板の孔を開閉する図示省略した開閉機構を有する。流通制御部81が有する開閉機構は、図示省略した駆動部により駆動され、多孔板の孔を開状態又は閉状態にする。なお、流通制御部81は、正浸透膜31の下側に配置されていてもよい。流通制御部81は、ドロー溶液への水Wの移動を制御する制御部の一例である。
【0022】
撹拌部51は、熱交換部41の下端より下で流通制御部81の近傍に配置されている。撹拌部51は、撹拌翼51aと回転軸51bとを有する。撹拌部51は、回転軸51bを中心に回転して撹拌翼51aでドロー溶液21を撹拌する。撹拌部51は、正浸透膜31及び流通制御部81を透過した水Wの流れにより回転する構成が好ましい。
【0023】
熱交換部41は、例えば金属製のパイプをらせん状に成形したものである。熱交換部41は、タンク11の内部に設置されており、下端から所定の高さまでがドロー溶液21に浸かっている。なお、熱交換部41の形状は、らせん状に限定されるものではなく、例えば、パイプをつづら折りした形状であってもよい。熱交換部41の形状は、タンク11内で表面積を大きくとれる形状であるのが好ましい。熱交換部41の上端には、第1流体流入部61が接続されており、熱交換部41の下端には、流体排出部63が接続されている。また、熱交換部41は、下端から所定の高さの位置に第2流体流入部62が接続されている。
【0024】
第1流体流入部61は、中空円柱形状のパイプであり、タンク11の側面を貫通している。タンク11において第1流体流入部61が貫通する部分は、タンク11内の液体が外部へ漏れないように封止されている。第1流体流入部61は、一端が熱交換部41の上端に接続され、他端がバルブB1に接続されている。第2流体流入部62は、中空円柱形状のパイプであり、タンク11の側面を貫通している。タンク11において第2流体流入部62が貫通する部分は、タンク11内の液体が外部へ漏れないように封止されている。第2流体流入部62は、一端が熱交換部41に接続され、他端がバルブB2に接続されている。熱交換部41において第2流体流入部62が接続される位置は、後述する初期状態、分離状態、排出状態、冷却状態のときのドロー溶液21の液面より下の位置である。流体排出部63は、中空円柱形状のパイプであり、タンク11の側面を貫通している。タンク11において流体排出部63が貫通する部分は、タンク11内の液体が漏れないように封止されている。流体排出部63は、一端が熱交換部41の下端に接続され、他端が流体処理部203に接続されている。
【0025】
バルブB1には、第1流体供給部101から図示省略した配管を通って温水が供給される。この温水は、ドロー溶液21を加熱するための熱源となる流体である。バルブB1は、開状態では第1流体流入部61へ温水を流し、閉状態では温水の流れを遮断する。第1流体供給部101は、例えば温排水そのもの、又は排熱で水の温度を上昇させて所定温度以上となった温水をバルブB1へ供給する。第1流体供給部101において温排水又は水の温度を上昇させる排熱は、例えば、工場やゴミ焼却施設等の設備で生じる温排水又は排熱である。本実施形態では、ドロー溶液21を加熱するための熱源となる流体を液体状態の温水としているが、この熱源となる流体は、例えば排ガスでも良い。また、本実施形態においては、水を加熱して所定温度以上の温水とするための熱源を排ガスにしてもよい。なお、第1流体供給部101において温排水又は水の温度を上昇させる熱は、地熱であってもよい。
【0026】
未利用熱エネルギー革新的活用技術組合の技術開発センターが2019年3月に発行した「産業分野の排熱実態調査 報告書」によれば、産業分野で設備から排出されて未利用の排ガスは、100~149℃の温度帯で全体の41%を占めている。また、この報告書によれば、産業分野で設備から出される温水排熱は排ガス排熱の3.6倍となっている。本実施形態では、これまで未利用であったこれらの排ガスや温水排熱を、ドロー溶液21を加熱するための熱源となる流体又はドロー溶液21を加熱するための温水を得るための熱源として使用できるため、エネルギーを有効に利用することができる。なお、温排水は、100℃未満であるのが好ましく、排ガスは、150℃未満であるのが好ましい。
【0027】
バルブB2には、第2流体供給部102から図示省略した配管を通って冷水が供給される。バルブB2は、開状態では第2流体流入部62へ冷水を流し、閉状態では冷水の流れを遮断する。第2流体供給部102は、例えば、水Wを冷水としてバルブB2へ供給する。第2流体供給部102は、バルブB2より高い位置から冷水を取水し、第2流体供給部102より低い位置にあるバルブB2へ冷水を供給するのが好ましい。第2流体供給部102が供給する冷水の温度は、ドロー溶液21が吸水した水Wと分離する温度未満、すなわち曇点未満の温度である。
【0028】
流体処理部203は、熱交換部41を流通して流体排出部63から排出された温水又は冷水が流入する。流体処理部203は、流入した温水又は冷水を河川や海へ放流できるように処理する。なお、流体排出部63から排出される温水又は冷水は、下水道へ送られるようにしてもよく、流体排出部63から排出される温水又は冷水の水質が公共水域へ排出可能な水質であれば、そのまま河川や海へ放流しても良い。
【0029】
次にエネルギー蓄積装置1を用いて発電システム1000で発電を行う方法について説明する。図2は、エネルギー蓄積装置1の動作のフローチャートである。本実施形態では、エネルギー蓄積装置1を用いて発電機202で発電を行うにあたり、図2に示すようにエネルギー蓄積装置1の状態を変化させる。
【0030】
(初期状態)
まず、初期状態(ステップS1)では、流通制御部81の多孔板の孔が開閉機構により塞がれている状態である。この状態では、流通制御部81の多孔板の孔が閉じているため、正浸透膜31を透過する水Wがドロー溶液21に接触していない。即ち、正浸透膜31を透過する水がタンク11内へ移動できない状態であり、ドロー溶液21に水Wが吸水されていない状態である。初期状態では、ドロー溶液21の液面の高さは、図1に示すように排出部71の下端以下である。また、初期状態では、バルブB1及びバルブB2が閉状態であり、熱交換部41の内部には流体が流通していない状態である。また、初期状態では、バルブB3が閉状態である。
【0031】
(吸水状態)
エネルギー蓄積装置1は、発電機202で発電を行うために、まず吸水状態(ステップS2)へ移行する。吸水状態では、流通制御部81の開閉機構を駆動部で駆動して多孔板の孔が開いた状態とする。また、吸水状態では、バルブB1、バルブB2、及びバルブB3を閉状態とする。この状態では、流通制御部81の多孔板の孔が開いているため、正浸透膜31を透過した水Wが流通制御部81の多孔板の孔を通ってタンク11内へ移動し、ドロー溶液21に吸水される。タンク11の内部においては、タンク11内への水Wの流れを受けて撹拌部51が回転し、撹拌翼51aでドロー溶液21が撹拌される。例えば、エネルギー蓄積装置1が撹拌部51を有していない場合、正浸透膜31の近傍でドロー溶液21が撹拌されないため、水Wがタンク11の下部に溜り、タンク11の下部ではドロー溶液21の濃度が薄くなる。タンク11の下部でドロー溶液21の濃度が薄くなると、ドロー溶液21が水Wを吸水する速度が遅くなる。一方、本実施形態では、撹拌部51によってドロー溶液21が撹拌されるため、タンク11の内部でドロー溶液21の濃度が不均一となるのを抑え、ドロー溶液21に水Wが吸水される速度の低下を抑えることができる。水Wがドロー溶液21に吸水されることにより、ドロー溶液21の液面が図3に示すように上昇する。
【0032】
(分離状態)
ドロー溶液21が水Wの給水を続けると、吸水の速度が遅くなっていく。エネルギー蓄積装置1は、例えば、吸水状態で初期状態のドロー溶液21の量の2倍の量の水Wがドロー溶液21に吸水されると、分離状態へ移行する(ステップS3)。分離状態では、バルブB1を開状態とし、図4に示すように第1流体供給部101から供給される温水を第1流体流入部61へ送る。第1流体流入部61へ送られた温水は、熱交換部41を上から下へ流通して流体排出部63を通り、流体処理部203へ到達する。熱交換部41内を流れる温水の温度は、ドロー溶液21の曇点の温度より20℃以上、好ましくは30℃以上であるのが好ましい。例えば、ドロー溶液21の曇点の温度が60℃である場合、温水の温度は80℃~90℃であるのが好ましい。
【0033】
温水が熱交換部41を流通すると、この流通する温水の熱により、熱交換部41に接しているドロー溶液21の温度が上昇する。ドロー溶液21は、温度応答性を持つため、温水の熱により温度が上昇し、曇点以上の温度となると吸水した水Wと分離する。なお、分離状態においては、ドロー溶液21が水Wと十分分離するように、温水を所定時間以上、熱交換部41へ供給する。ドロー溶液21と水Wとが十分に分離した後は、バルブB1を閉状態にして熱交換部41への温水の供給を停止してもよいが、分離状態を保つためにバルブB1を開状態にして温水の供給を続けるのが好ましい。ドロー溶液21の比重は、水Wより大きいため、図4に示すように分離した水Wがタンク11内でドロー溶液21の上に位置する。ドロー溶液21と水Wとが分離した状態では、ドロー溶液21と水Wとで水頭差が生じてドロー溶液21に水Wから力が加わるが、ドロー溶液21は正浸透膜31を透過しないため、ドロー溶液21がタンク11の外部へ漏出することがない。なお、分離の過程でドロー溶液21に水Wが吸水されてドロー溶液21の液面の高さが変化するのを防ぐため、分離状態においては、流通制御部81の開閉機構を駆動部で駆動して多孔板の孔を塞いだ状態としてもよい。多孔板の孔を塞ぐことにより、水Wとドロー溶液21の接触がなくなり、水Wの移動が止まる。水Wの移動が止まることにより、水Wがさらにドロー溶液21側へ移動しなくなり、吸水状態でドロー溶液21に吸水されてから分離状態で分離した水Wがドロー溶液21に水道(みずみち)を形成して水W側へ戻ることを防ぐことができる。
【0034】
(排出状態)
エネルギー蓄積装置1は、ドロー溶液21が水Wと分離した後、発電機202で発電を行う場合、排出状態(ステップS4)へ移行する。排出状態では、バルブB3を開状態とし、バルブB2を閉状態とする。バルブB3が開状態となると、タンク11内の水Wは、図5に示すようにタンク11内から排出部71とバルブB3を通ってタービン201へ送られる。ここで、タービン201へ送られる水Wの流速は、タンク11内の水Wの位置エネルギーに応じた流速となる。タービン201は、バルブB3から配管を通って送られた水Wを受けて回転し、発電機202は、タービン201の回転エネルギーを電気エネルギーに変換して発電する。タービン201を回転させた水Wは、タービン201からタンク11が浸かっている水Wへ排出される。
【0035】
(冷却状態)
エネルギー蓄積装置1は、タンク11内の水Wがタンク11外へ排出され、水Wがタービン201へ送られなくなると、冷却状態(ステップS5)へ移行する。冷却状態では、バルブB1とバルブB3を閉状態とし、バルブB2を開状態とする。この状態では、図6に示すように、第2流体供給部102から供給される冷水がバルブB2と第2流体流入部62を通り、熱交換部41の下部へ送られる。第2流体流入部62へ送られた冷水は、熱交換部41を流通して流体排出部63を通り、流体処理部203へ到達する。熱交換部41を流通する冷水の温度は、ドロー溶液21の曇点の温度未満であるため、冷水が熱交換部41を流通すると、熱交換部41に接しているドロー溶液21の温度が下降する。ドロー溶液21の温度が下降して曇点の温度未満となると、ドロー溶液21が水Wを吸水できる状態となる。ドロー溶液21が水Wを吸水できる状態となると、バルブB2を閉状態とし、熱交換部41への冷水の供給を停止する。なお、タンク11の内部に温度計を設置してドロー溶液21の温度を測定し、ドロー溶液21の温度が曇点の温度未満である所定温度に到達したときにバルブB2を閉状態としてもよい。
【0036】
以上説明したように本実施形態によれば、前述の特許文献に開示されたシステムと比較すると、吸水したドロー溶液21をタンク11外へ移動させない簡易な構成で、タンク11内において水Wとドロー溶液21とに分離し、分離した水Wの位置エネルギーで発電を行うことができる。また、本実施形態では、ドロー溶液21を移動させる配管がないため、高い浸透圧のドロー溶液21であっても配管を高圧に耐えうるものにする必要がなく、製造のコストを抑えることができる。また、本実施形態では、吸水したドロー溶液21から水Wを分離するときに、排熱を利用した温水を用いているため、他のシステムで発生したエネルギーを有効に利用することができる。
【0037】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態および以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。上述した各実施形態および各変形例の構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態や変形例に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0038】
本発明においては、水Wは、河川の水に限定されるものではなく、例えば工業用水、水道水、井戸水、工場排水のいずれかであってもよい。また、タンク11内に吸水される水Wは、膜によりろ過されて汚染物質が除去された水としてもよい。また、正浸透膜31の材質が酢酸セルロース系の場合、微生物の繁殖防止のために水Wに塩素系殺菌剤を添加してもよい。
【0039】
上述した実施形態では、熱交換部41の内部に液体を供給しているが、温水に替えて温水と同じ温度の流体としての気体を供給し、冷水に替えて冷水と同じ温度の流体としての気体を供給してもよい。
【0040】
上述した実施形態においては、タンク11の下部は河川内に位置しているが、タンク11の下部は、河川内に位置する構成に限定されるものでなく、他の構成であってもよい。図7は、タンク11の下部の位置の変形例の概略構成を示す図である。貯水部301は、例えば中空円柱で上端と下端が密閉された形状であり、タンク11の下部が上から挿入されている。貯水部301には、中空円柱形状の配管302の一端と、中空円柱形状の配管303の一端が接続されている。配管302の他端には、バルブB4が接続され、配管303の他端にはバルブB5が接続されている。バルブB4において配管302が接続されている側と反対側及びバルブB5において配管303が接続されている側と反対側は、例えば河川水や貯留水槽など水Wを多量に保有する部分へ接続されている。
【0041】
バルブB4には水Wが供給される。吸水状態においては、バルブB4が開状態にされ、バルブB5が閉状態にされる。バルブB4が開状態である場合、バルブB4から配管302を通って水Wが貯水部301へ供給される。貯水部301へ供給された水Wは、タンク11内へ移動してドロー溶液21に吸水される。また、初期状態、及び冷却状態においては、バルブB4及びバルブB5が閉状態にされる。この状態では、貯水部301が密閉されるため、ドロー溶液21に水が吸水されるのを防ぐことができる。なお、初期状態及び冷却状態においては、バルブB4及びバルブB5を閉状態にする代わりに流通制御部81の多孔板の孔を閉じるようにしても良い。また、分離状態、及び排出状態においては、バルブB4及びバルブB5が閉状態にされる。この状態では、貯水部301が密閉されるため、タンク11内の水Wが貯水部301へ戻るのを防ぐことができる。なお、分離状態及び排出状態においては、バルブB4及びバルブB5を閉状態にする代わりに流通制御部81の多孔板の孔を閉じるようにしても良い。貯水部301、配管302、303、及びバルブB4、B5は、ドロー溶液21への水Wの移動を制御する制御部の一例である。
【0042】
上述した実施形態では、エネルギー蓄積装置1は、熱交換部41へ温水と冷水を供給するために、温水が供給される第1流体流入部61と、冷水が供給される第2流体流入部62とを備えているが、熱交換部41へ温水と冷水を供給する構成は実施形態の構成に限定されるものではない。図8は、エネルギー蓄積装置1の変形例を示す図である。図8に示すエネルギー蓄積装置1Aは、温水流入部61Aと冷水流入部61Bを有し、第2流体流入部62を備えていない構成である。温水流入部61Aと冷水流入部61Bは、第1流体流入部61に接続されている。温水流入部61AにはバルブB1aが接続され、冷水流入部61BにはバルブB1bが接続されている。バルブB1aには、第1流体供給部101から図示省略した配管を通って温水が供給される。バルブB1bには、第2流体供給部102から図示省略した配管を通って冷水が供給される。
【0043】
エネルギー蓄積装置1Aにおいては、初期状態、吸水状態、及び排出状態でバルブB1aとバルブB1bを閉状態とする。また、エネルギー蓄積装置1Aにおいては、分離状態では、バルブB1aを開状態とし、バルブB1bを閉状態とする。この状態では、温水が温水流入部61Aと第1流体流入部61を通って熱交換部41へ供給され、冷水がバルブB1bで遮断される。また、エネルギー蓄積装置1Aにおいては、冷却状態では、バルブB1aを閉状態とし、バルブB1bを開状態とする。この状態では、冷水が冷水流入部61Bと第1流体流入部61を通って熱交換部41へ供給され、温水がバルブB1aで遮断される。このエネルギー蓄積装置1Aでは、タンク11を貫通して熱交換部41へ接続される配管がエネルギー蓄積装置1より少なくなり、構成が簡素なものとなっている。
【0044】
上述した実施形態においては、タンク11の上端は開放されているが、上端を閉じた構成としてもよい。タンク11の上端を閉じた構成とした場合、吸水状態においては、ドロー溶液21の液面が上昇し、液面の上昇に伴ってタンク11内部の内圧が上昇する。ドロー溶液21の液面の上昇が止まると、分離状態へ移行してドロー溶液21と水Wとを分離する。分離状態においてタンク11の内部で蓄積されているエネルギーは、水Wの位置エネルギーとタンク11の内圧による圧力エネルギーとなるため、上述の実施形態で蓄積されるエネルギーと同等のエネルギーを密閉したタンク11で蓄積する場合、タンク11の上端を開放する実施形態よりタンク11の高さを低くすることができる。
【0045】
本発明においては、熱交換部41がドロー溶液21の加熱と冷却を行っているが、ドロー溶液21の加熱と冷却を行う方法は、熱交換部41を用いる構成に限定されるものではない。例えば、タンク11の内部に熱交換部41を配置せず、水Wを吸水したドロー溶液21をタンク11の外部に設けられた熱交換器へ送るようにしてもよい。この場合、熱交換器では吸水したドロー溶液21を加熱して水Wを分離し、分離した水Wとドロー溶液21をタンク11の内部へ送る。また、ドロー溶液21を冷却する際には、熱交換器で加熱されてタンク11へ戻されたドロー溶液21を再び熱交換器へ送るようにしてもよい。この場合、熱交換器でドロー溶液21を冷却し、冷却されたドロー溶液をタンク11の内部へ送る。
【0046】
タンク11は、直立させる構成に限定されるものではなく、斜面に沿って配置するようにしてもよい。図9は、タンク11の配置の一例を示す図である。タンク11は、図9に示すように例えば山の斜面SLに配置するようにしてもよい。また、発電機202に長時間継続して発電を行わせるために、図9に示すように複数のタンク11を配置し、タンク11の内部で分離された水Wを複数のタンク11から順次タービン201へ送るようにしてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 エネルギー蓄積装置
11 タンク
21 ドロー溶液
31 正浸透膜
41 熱交換部
51 撹拌部
61 第1流体流入部
62 第2流体流入部
63 流体排出部
71 排出部
81 流通制御部
101 第1流体供給部
102 第2流体供給部
201 タービン
202 発電機
203 流体処理部
301 貯水部
302、303 配管
1000 発電システム
B1~B5、B1a、B1b バルブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9