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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110771
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】画像表示システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240808BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015559
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000002901
【氏名又は名称】株式会社ダイセル
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上田 正之
(72)【発明者】
【氏名】小沼 規真
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】室内空間の状況に応じた画像を選択できる技術を提供する。
【解決手段】所定の室内空間に設置される表示装置と、サーバ装置とを備える画像表示システムであって、前記サーバ装置は、様々な室内空間を画像化した室内画像と前記室内画像に対応する雰囲気との組を教師データとして機械学習を行うことにより学習され、画像から前記室内画像に対応する雰囲気を推定する推定器と、前記所定の室内空間を撮影した撮影画像、及び、前記表示装置で表示する表示用画像と前記表示用画像に対応する雰囲気とを対応付けて格納する記憶部と、前記推定器を用いて、前記撮影画像から前記撮影画像に対応する前記雰囲気を推定し、前記推定器によって推定された前記雰囲気に対応づけられる前記表示用画像を前記記憶部から抽出し、抽出した前記表示用画像を前記表示装置に表示させる、制御部とを含む画像表示システムとする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の室内空間に設置される表示装置と、サーバ装置とを備える画像表示システムであって、
前記サーバ装置は、
様々な室内空間を画像化した室内画像と前記室内画像に対応する雰囲気との組を教師データとして機械学習を行うことにより学習され、画像から前記室内画像に対応する雰囲気を推定する推定器と、
前記所定の室内空間を撮影した撮影画像、及び、前記表示装置で表示する表示用画像と前記表示用画像に対応する雰囲気とを対応付けて格納する記憶部と、
前記推定器を用いて、前記撮影画像から前記撮影画像に対応する前記雰囲気を推定し、前記推定器によって推定された前記雰囲気に対応づけられる前記表示用画像を前記記憶部から抽出し、抽出した前記表示用画像を前記表示装置に表示させる、制御部とを含む、画像表示システム。
【請求項2】
前記所定の室内空間の明るさ、および音量の少なくともいずれか一方を検出する検出装置を備え、
前記記憶部は、前記表示用画像と前記表示用画像に対応する雰囲気、明るさ、および音量の少なくともいずれか一方とを対応付けて格納し、
前記制御部は、前記推定器によって推定された前記雰囲気、前記検出装置で検出された前記明るさ、および前記音量の少なくともいずれか一方に対応付けられる前記表示用画像を前記記憶部から抽出する、
請求項1に記載の画像表示システム。
【請求項3】
利用者による入力を受け付ける入力部を備え、
前記記憶部は、前記表示用画像と、前記表示用画像に関する情報とを対応付けて格納し、
前記入力部は、前記表示用画像に関する情報についての、前記表示用画像を抽出するための抽出条件の入力を受け付け、
前記制御部は、前記抽出条件に基づいて、前記表示用画像に関する情報から前記表示用画像を抽出する、
請求項1または2に記載の画像表示システム。
【請求項4】
前記検出装置は、前記室内空間に設置されるカメラを含む、
請求項2に記載の画像表示システム。
【請求項5】
前記検出装置は、前記室内空間に設置されるマイクを含む、
請求項2に記載の画像表示システム。
【請求項6】
所定の室内空間に設置されるスピーカを備え、
前記記憶部は、前記スピーカで出力する出力用音響と前記出力用音響に対応する雰囲気とを対応付けて格納し、
前記制御部は、前記推定器によって推定された前記雰囲気に対応づけられる前記出力用音響を前記記憶部から抽出し、抽出した前記出力用音響を前記スピーカから出力させる、請求項1に記載の画像表示システム。
【請求項7】
決済情報の入力を受け付ける入力部を備え、
前記制御部は、前記決済情報を他の情報処理装置に送信し、前記他の情報処理装置から前記決済情報に対する決済完了の情報を受信した場合、抽出した前記表示用画像を前記表示装置に表示させる、
請求項1に記載の画像表示システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記撮影画像から抽出される前記所定の室内空間に存在する人の人数、または動きの少なくともいずれかに基づいて、前記表示用画像を前記表示装置に表示させる時間を変更する、
請求項1に記載の画像表示システム。
【請求項9】
前記撮影画像は、前記室内空間に設置されるカメラによって撮像された画像である、請求項1に記載の画像表示システム。
【請求項10】
第1室内空間に設置される第1表示装置と、前記第1室内空間と異なる第2室内空間に設置される第2表示装置と、サーバ装置とを備える画像表示システムであって、
前記サーバ装置は、
様々な室内空間を画像化した室内画像と前記室内画像に対応する雰囲気との組を教師データとして機械学習を行うことにより学習され、画像から前記室内画像に対応する雰囲気を推定する推定器と、
前記第1室内空間を撮影した第1撮影画像、前記第2室内空間を撮影した第2撮影画像、及び、前記第1表示装置または前記第2表示装置で表示する表示用画像と前記表示用画像に対応する雰囲気とを対応付けて格納する記憶部と、
前記推定器を用いて、前記第1撮影画像から前記第1撮影画像に対応する前記雰囲気を推定し、前記推定器によって推定された前記雰囲気に対応づけられる前記表示用画像を前記記憶部から抽出し、抽出した前記表示用画像を前記第1表示装置に表示させ、
前記推定器を用いて、前記第2撮影画像から前記第2撮影画像に対応する前記雰囲気を推定し、前記推定器によって推定された前記雰囲気に対応づけられる前記表示用画像を前記記憶部から抽出し、抽出した前記表示用画像を前記第2表示装置に表示させる、制御部とを含む、
画像表示システム。
【請求項11】
前記第1撮影画像、および前記第2撮影画像は、前記第1室内空間、および前記第2室内空間にそれぞれ設置されたカメラによって撮像された画像である、請求項10に記載の画像表示システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット経由でサーバに蓄積された絵画等の画像を閲覧できるシステムが開示されている。当該システムでは、ユーザが絵画等の画像を選択して注文すると、デジタル化された絵画等の画像が表示装置に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-297094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建物内の部屋などの室内空間で表示する絵画等の画像を選択する場合、室内空間の状況に応じた画像が選択されることが望ましい。従来のシステムでは、ユーザが絵画等の画像を選択することが求められており、室内空間の状況(雰囲気など)に合わせて、膨大な量の絵画等の画像から、適切な絵画等の画像を選択することは難しい。
【0005】
本開示の構成は、室内空間の状況に応じた画像を選択できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
【0007】
即ち、第1の態様は、所定の室内空間に設置される表示装置と、サーバ装置とを備える画像表示システムであって、前記サーバ装置は、様々な室内空間を画像化した室内画像と前記室内画像に対応する雰囲気との組を教師データとして機械学習を行うことにより学習され、画像から前記室内画像に対応する雰囲気を推定する推定器と、前記所定の室内空間を撮影した撮影画像、及び、前記表示装置で表示する表示用画像と前記表示用画像に対応する雰囲気とを対応付けて格納する記憶部と、前記推定器を用いて、前記撮影画像から前記撮影画像に対応する前記雰囲気を推定し、前記推定器によって推定された前記雰囲気に対応づけられる前記表示用画像を前記記憶部から抽出し、抽出した前記表示用画像を前記表示装置に表示させる、制御部とを含む、画像表示システムである。
【0008】
画像表示システムは、さらに、前記所定の室内空間の明るさ、および音量の少なくともいずれか一方を検出する検出装置を備え、前記記憶部は、前記表示用画像と前記表示用画像に対応する雰囲気、明るさ、および音量の少なくともいずれか一方とを対応付けて格納し、前記制御部は、前記推定器によって推定された前記雰囲気、前記検出装置で検出された前記明るさ、および前記音量の少なくともいずれか一方に対応付けられる前記表示用画像を前記記憶部から抽出する、画像表示システムであってもよい。
【0009】
画像表示システムは、さらに、利用者による入力を受け付ける入力部を備え、前記記憶部は、前記表示用画像と、前記表示用画像に関する情報とを対応付けて格納し、前記入力部は、前記表示用画像に関する情報についての、前記表示用画像を抽出するための抽出条件の入力を受け付け、前記制御部は、前記抽出条件に基づいて、前記表示用画像に関する情報から前記表示用画像を抽出する、画像表示システムであってもよい。
【0010】
前記検出装置は、前記室内空間に設置されるカメラを含む、画像表示システムであってもよい。前記検出装置は、前記室内空間に設置されるマイクを含む、画像表示システムであってもよい。
【0011】
画像表示システムは、さらに、所定の室内空間に設置されるスピーカを備え、前記記憶部は、前記スピーカで出力する出力用音響と前記出力用音響に対応する雰囲気とを対応付けて格納し、前記制御部は、前記推定器によって推定された前記雰囲気に対応づけられる前記出力用音響を前記記憶部から抽出し、抽出した前記出力用音響を前記スピーカから出力させる、画像表示システムであってもよい。
【0012】
画像表示システムは、さらに、決済情報の入力を受け付ける入力部を備え、前記制御部は、前記決済情報を他の情報処理装置に送信し、前記他の情報処理装置から前記決済情報に対する決済完了の情報を受信した場合、抽出した前記表示用画像を前記表示装置に表示させる、画像表示システムであってもよい。
【0013】
前記制御部は、前記撮影画像から抽出される前記所定の室内空間に存在する人の人数、または動きの少なくともいずれかに基づいて、前記表示用画像を前記表示装置に表示させる時間を変更する、画像表示システムであってもよい。
【0014】
前記撮影画像は、前記室内空間に設置されるカメラによって撮像された画像である、画像表示システムであってもよい。
【0015】
第2の態様は、第1室内空間に設置される第1表示装置と、前記第1室内空間と異なる第2室内空間に設置される第2表示装置と、サーバ装置とを備える画像表示システムであって、前記サーバ装置は、様々な室内空間を画像化した室内画像と前記室内画像に対応する雰囲気との組を教師データとして機械学習を行うことにより学習され、画像から前記室内画像に対応する雰囲気を推定する推定器と、前記第1室内空間を撮影した第1撮影画像、前記第2室内空間を撮影した第2撮影画像、及び、前記第1表示装置または前記第2表示装置で表示する表示用画像と前記表示用画像に対応する雰囲気とを対応付けて格納する記憶部と、前記推定器を用いて、前記第1撮影画像から前記第1室内画像に対応する前記雰囲気を推定し、前記推定器によって推定された前記雰囲気に対応づけられる前記表示用画像を前記記憶部から抽出し、抽出した前記表示用画像を前記第1表示装置に表示させ、前記推定器を用いて、前記第2撮影画像から前記第2室内画像に対応する前記雰囲気を推定し、前記推定器によって推定された前記雰囲気に対応づけられる前記表示用画像を前記記憶部から抽出し、抽出した前記表示用画像を前記第2表示装置に表示させる、制御部とを含む、画像表示システムである。
【0016】
前記第1撮影画像、および前記第2撮影画像は、前記第1室内空間、および前記第2室内空間にそれぞれ設置されたカメラによって撮像された画像である、画像表示システムであってもよい。
【0017】
開示の態様は、プログラムが情報処理装置によって実行されることによって実現されてもよい。即ち、開示の構成は、上記した態様における各手段が実行する処理を、情報処理装置に対して実行させるためのプログラム、或いは当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として特定することができる。また、開示の構成は、上記した各手段が実行する処理を情報処理装置が実行する方法をもって特定されてもよい。開示の構成は、上記した各手段が実行する処理を行う情報処理装置を含むシステムとして特定されてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、室内空間の状況に応じた画像を選択できる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、実施形態の画像表示システムの構成例を示す図である。
図2図2は、サーバ装置100の構成例を示す図である。
図3図3は、情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図4図4は、サーバ装置100による画像表示の動作フローの例を示す図である。
図5図5は、表示用画像と、当該表示用画像を表示するのにふさわしい雰囲気、明るさ、音量、当該表示用画像に関する情報との対応付けを示すテーブルの例を示す図である。
図6図6は、画像表示システムの変形例1を示す図である。
図7図7は、画像表示システムの変形例2を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、発明の構成は、開示の実施形態の具体的構成に限定されない。発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0021】
〔実施形態〕
(構成例)
図1は、本実施形態の画像表示システムの構成例を示す図である。画像表示システム10は、サーバ装置100、表示装置200、カメラ300、マイク400を含む。表示装置200、カメラ300、マイク400は、1つの室内空間に設置される。室内空間は、例えば、オフィスビルの部屋、公共施設の部屋、住宅の部屋などの建物内の部屋などである。室内空間は、ここに記載したものに限定されるものではない。例えば室内空間は、屋根や壁の一部などが取り外された状態で、屋外に配置されるコンセプトモデルの空間であってもよい。表示装置200、カメラ300、マイク400は、それぞれ、サーバ装置100に通信可能に接続される。サーバ装置100は、カメラ300で撮影されたカメラ300等が設置される室内空間を撮影した画像(撮影画像)に基づいて、当該室内空間の雰囲気を推定する。また、サーバ装置100は、カメラ300によって撮影された撮影画像などから、室内空間の明るさを検出し、また、マイク400によって室内空間の音量を検出する。サーバ装置100は、室内空間の雰囲気、明るさ、音量に基づいて、室内空間に設置される表示装置200で表示する表示用画像を抽出する。サーバ装置100は、抽出した表示用画像を、表示装置200に表示させる。表示用画像は、静止画像であっても、動画像であってもよい。表示用画像は、例えば、絵画、写真などである。
【0022】
図2は、サーバ装置100の構成例を示す図である。サーバ装置100は、制御部102、記憶部104、入力部106、出力部108、通信IF(インタフェース)110を含む。制御部102、記憶部104、入力部106、出力部108、通信IF110は、互いに通信バスによって接続される。
【0023】
制御部102は、サーバ装置100全体の制御を行う。制御部102は、他の装置との通信を制御する。
【0024】
記憶部104は、制御部102が使用するプログラムやデータを記憶し、作業領域を展開し、動作の設定情報などを記憶する。記憶部104は、生成された推定器、表示用画像などを格納する。記憶部104に記憶されるデータ等は、記憶部104ではなく、通信ネ
ットワーク等を使用してサーバ装置100と接続され得るが、他の記憶装置や他の情報処理装置などに格納されてもよい。この場合、サーバ装置100は、通信IF110を介して、当該他の記憶装置や他の情報処理装置から、使用するデータ等を取得する。
【0025】
入力部106は、利用者による情報の入力を受け付ける入力手段である。入力部106は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、ワイヤレスリモコン、タッチパネル、カメラ、マイク等を含む。
【0026】
出力部108は、利用者等に対して情報等を出力する出力手段である。出力部108は、文字情報、画像等を表示するディスプレイ、音響を出力するスピーカを含む。
【0027】
通信IF110は、通信ネットワーク等を介して他の情報処理装置などとデータ等のやり取りを行う通信をする通信インタフェースである。通信IF110は、他の情報処理装置や通信ネットワークなどと、USB(Universal Serial Bus)等の有線通信規格、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)などの周知の無線通信規格により無線通信可能に接続され得る。
【0028】
表示装置200は、文字情報や画像を表示するディスプレイ、プロジェクタ(プロジェクタ型ディスプレイ)などである。表示装置200は、サーバ装置100からの指示に従って、絵画などの表示用画像などを表示する。表示装置200は、建物内の部屋などの室内空間の壁などに設置される。プロジェクタのスクリーン(表示面)として、建物内の部屋などの室内空間の壁が使用されてもよい。このとき、当該壁は、表示装置200の一部として使用される。
【0029】
カメラ300は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセ
ンサやCCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサなどの撮像素子及びレンズなど
の光学系を備える。カメラ300は、撮影領域内の撮影を行って、撮影により得られた画像を示す画像データを生成する。画像は、静止画像であっても、周期的に連続的に撮影された動画像であってもよい。カメラ300は、建物内の部屋などの室内空間に設置され、サーバ装置100からの指示に従って、室内空間を撮影領域として撮影する。カメラ300は、撮影された画像の画像データをサーバ装置100に送信する。カメラ300は、検出装置の例である。
【0030】
マイク400は、音(音量)を検出するセンサである。マイク400は、建物内の部屋などの室内空間に設置され、サーバ装置100からの指示に従って、室内空間の音を検出する。マイク400は、例えば、室内空間の音量を検出する。マイク400は、測定した音(例えば、音量)の情報をサーバ装置100に送信する。マイク400は、検出装置の例である。
【0031】
図3は、情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。図3に示す情報処理装置90は、一般的なコンピュータの構成を有している。サーバ装置100は、図3に示すような情報処理装置90を用いることによって、実現される。図3の情報処理装置90は、プロセッサ91、メモリ92、記憶部93、入力部94、出力部95、通信制御部96を有する。これらは、互いにバスによって接続される。メモリ92及び記憶部93は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。情報処理装置のハードウェア構成は、図3に示される例に限らず、適宜構成要素の省略、置換、追加が行われてもよい。
【0032】
情報処理装置90は、プロセッサ91が記録媒体に記憶されたプログラムをメモリ92の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、所定の目的に合致した機能を実現することができる。
【0033】
プロセッサ91は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)である。
【0034】
メモリ92は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含む。メモリ92は、主記憶装置とも呼ばれる。
【0035】
記憶部93は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハードディスク
ドライブ(HDD、Hard Disk Drive)である。また、記憶部93は、リムーバブルメデ
ィア、即ち可搬記録媒体を含むことができる。リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、あるいは、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のようなディスク記録媒体である。記憶部93は、二次記憶装置とも呼ばれる。
【0036】
記憶部93は、情報処理装置90で使用される、各種のプログラム、各種のデータ及び各種のテーブルを読み書き自在に記録媒体に格納する。記憶部93には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。記憶部93に格納される情報は、メモリ92に格納されてもよい。また、メモリ92に格納される情報は、記憶部93に格納されてもよい。
【0037】
オペレーティングシステムは、ソフトウェアとハードウェアとの仲介、メモリ空間の管理、ファイル管理、プロセスやタスクの管理等を行うソフトウェアである。オペレーティングシステムは、通信インタフェースを含む。通信インタフェースは、通信制御部96を介して接続される他の外部装置等とデータのやり取りを行うプログラムである。外部装置等には、例えば、他の情報処理装置、外部記憶装置等が含まれる。
【0038】
入力部94は、キーボード、ポインティングデバイス、ワイヤレスリモコン、タッチパネル等を含む。また、入力部94は、カメラのような映像や画像の入力装置や、マイクロフォンのような音声の入力装置を含むことができる。
【0039】
出力部95は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electroluminescence)パ
ネル、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、PDP(Plasma Display Panel)等の表示装置、プリンタ等の出力装置を含む。また、出力部95は、スピーカのような音声の出力装置を含むことができる。
【0040】
通信制御部96は、他の装置と接続し、情報処理装置90と他の装置との間の通信を制御する。通信制御部96は、例えば、LAN(Local Area Network)インタフェースボード、無線通信のための無線通信回路、有線通信のための通信回路である。LANインタフェースボードや無線通信回路は、インターネット等のネットワークに接続される。
【0041】
情報処理装置90は、プロセッサが補助記憶部に記憶されたプログラムを主記憶部の作業領域に実行可能に展開し、プログラムの実行を通じて周辺機器等の制御を行う。これにより、情報処理装置は、所定の目的に合致した機能を実現することができる。主記憶部及び補助記憶部は、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体である。
【0042】
(動作例)
〈推定器学習〉
画像表示システム10で使用される推定器は、あらかじめ、学習されて、サーバ装置100の記憶部104に格納されている。当該推定器は、様々な室内空間で撮影された画像と、それぞれの室内空間の雰囲気との組を教師データとして機械学習した、室内画像から
室内空間の雰囲気を推定する推定器である。推定器の生成には、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)によるディープラーニング、Regression SVM、Regression Random Forest、多重回帰分析、Look Up Table等の学習空間を利
用する手法等が使用され得る。推定器の生成には、他の機械学習、深層学習が利用されてもよい。推定器は、サーバ装置100において生成されてもよいし、他の情報処理装置によって生成されてもよい。他の情報処理装置で生成された場合、サーバ装置100は、通信ネットワーク等を介して、生成された推定器を取得する。室内空間で撮影された画像は、室内空間を描画したイラストなどの画像であってもよい。即ち、室内空間で撮影された画像や、室内空間を描画したイラストなどの画像は、室内空間を画像化した画像(室内画像)の例である。
【0043】
ここでは、室内空間の雰囲気を、例えばナチュラル、シック、クラシック、モダン、和風の5種類とする。様々な室内画像のそれぞれに対して、あらかじめ、いずれかに対応付けて、室内画像と室内空間の雰囲気との組を教師データとする。雰囲気の種類は、ここに記載した5種類に限定されるものではなく、他のものが含まれてもよく、ここに挙げたものの一部または全部を含まなくてもよい。1つの室内画像に対応付ける雰囲気の種類は、1種類でなくてもよい。また、室内空間の雰囲気以外の指標が使用されてもよい。
【0044】
サーバ装置100等が、推定器を生成する際、周知の画像認識技術等を使用して、室内画像から、当該画像に含まれる、家具、照明、壁、床等に対して、各々の種類、形状、色などを抽出してもよい。さらに、サーバ装置100等は、抽出した家具、照明、壁、床等に対する各々の種類、形状、色などとこれらに対応する雰囲気との組を教師データとして、推定器を学習してもよい。例えば、抽出された「障子」「畳」「ふすま」に対して雰囲気「和風」を対応付けた組や、抽出された「ソファー」に対して雰囲気「モダン」を対応付けた組を教師データとしてもよい。また、例えば、家具の形状には、直線基調のもの、猫脚つきで曲線を強調したもの、装飾や彫刻を施したもの等があげられる。また、例えば、照明の種類には、雪洞タイプ、シャンデリアなどが挙げられる。当該推定器が使用される際、サーバ装置100は、室内画像から、周知の画像認識技術等を使用して、家具、照明、壁、床等に対しての種類、形状、色などを抽出して、これらに基づいて、室内空間の雰囲気を推定する。
【0045】
〈画像表示〉
図4は、サーバ装置100による画像表示の動作フローの例を示す図である。サーバ装置100の記憶部104には、上記の室内画像から室内空間の雰囲気を推定する推定器(学習済推定器)があらかじめ格納されているとする。
【0046】
S101では、サーバ装置100の制御部102は、通信IF110を介して、カメラ300に、表示装置200等が設置される室内空間を撮影する指示をする。カメラ300は、サーバ装置100からの指示に従って、室内空間を撮影する。カメラ300は、撮影した画像(画像データ)を、サーバ装置100に送信する。サーバ装置100の制御部102は、通信IF110を介して、カメラ300から、室内空間を撮影した画像(撮影画像)を受信すると、記憶部104に格納する。これにより、サーバ装置100は、表示装置200等が設置される室内空間を撮影した画像(撮影画像)を取得する。
【0047】
S102では、制御部102は、室内空間の明るさや音量を取得する。制御部102は、S101で取得した撮影画像から画像の明るさ(室内空間の明るさ)を算出する。制御部102は、例えば、周知の変換式により、画像の各画素のRGB(Red Green Blue)値から、各画素の明度を算出し、画像全体の当該明度の平均値を算出する。制御部102は、当該平均値を当該画像の明るさ(室内空間の明るさ)とすることができる。また、制御部102は、通信IF110を介して、マイク400に、表示装置200等が設置される
室内空間の音量を取得する指示をする。マイク400は、サーバ装置100からの指示に従って、音量を検出する。マイク400は、検出した音量を、サーバ装置100に送信する。サーバ装置100は、通信IF110を介して、マイク400から、音量を受信すると、記憶部104に格納する。これにより、サーバ装置100は、室内空間の明るさ、音量を取得する。
【0048】
S103では、制御部102は、記憶部104に格納される推定器を使用して、S101で取得した撮影画像から、当該室内空間の雰囲気を推定する。制御部102は、記憶部104から、S101で取得した撮影画像を抽出する。制御部102は、撮影画像を入力データとして、記憶部104に格納される推定器により、室内空間の雰囲気を推定する。制御部102は、推定結果である室内空間の雰囲気を、記憶部104に格納する。
【0049】
サーバ装置100の記憶部104には、室内空間の表示装置200で表示するための表示用画像と、当該表示用画像を表示するのにふさわしい室内空間の雰囲気、明るさ、音量とが、対応付けられて格納されている。また、サーバ装置100の記憶部104には、当該表示用画像と、当該表示用画像に関する情報(例えば、当該表示用画像の作者、製作年、タイトル、使用回数(表示された回数))とが対応付けられて格納されている。これらは、あらかじめ、表示用画像を提供する利用者等によって対応付けられている。表示用画像を表示するのにふさわしい明るさ、音量の値は、幅をもって指定されてもよい。また、表示用画像を表示するのにふさわしい明るさ、音量の値は、上限値のみまたは下限値のみを指定されてもよい。
【0050】
図5は、表示用画像と、当該表示用画像を表示するのにふさわしい雰囲気、明るさ、音量、当該表示用画像に関する情報との対応付けを示すテーブルの例を示す図である。図5のテーブル1000では、表示用画像の画像名と、表示用画像を表示するのにふさわしい室内空間の雰囲気、明るさ、音量、表示用画像に関する情報である、作者、製作年、タイトル、使用回数(表示された回数)とが、対応付けられている。ここでは、表示用画像を表示するのにふさわしい明るさ、音量の値は、幅をもって指定されている(例えば明るさであれば単位はルクス、音量であれば単位はデシベルであってもよい)。テーブル1000は、記憶部104に格納される。
【0051】
S104では、制御部102は、入力部106により、利用者による、抽出条件の入力を受け付ける。抽出条件は、S105で、表示用画像を抽出する際に使用される条件である。抽出条件は、例えば、表示用画像の作者、製作年、タイトル、使用回数などによって、指定される。利用者が抽出条件として自身が好む条件を入力することで、利用者が好む表示用画像が抽出されやすくなり、利用者が好まない表示用画像が抽出されなくなる。制御部102は、出力部108のディスプレイに、抽出条件の入力画面を表示する。入力画面には、例えば、抽出条件の選択肢が表示されてもよい。利用者は、当該入力画面に従って、入力部106により、抽出条件を入力する。制御部102は、入力された抽出条件を、記憶部104に格納する。抽出条件の入力は、他の情報処理装置(利用者が携帯する携帯端末など)を介して行われてもよい。この場合、入力された抽出条件は、当該他の情報処理装置から、通信ネットワーク等を介して、サーバ装置100に送信され、記憶部104に格納される。
【0052】
S105では、制御部102は、記憶部104に格納されるテーブル1000を利用して、S103で推定された室内空間の雰囲気やS104で入力された抽出条件に基づいて、記憶部104に格納される表示用画像を抽出する。例えば、S103で推定された雰囲気が「モダン」であり、S102で取得された明るさが「150」であり、S102で取得された音量が「15」である場合、テーブル1000に基づいて、表示用画像として、画像Aが抽出される。ここで、制御部102は、雰囲気や抽出条件を満たす複数の表示用
画像が抽出されてもよい。
【0053】
S106では、制御部102は、通信IF110を介して、S105で抽出された表示用画像を、室内空間に設置される表示装置200に表示させる指示をする。表示装置200は、サーバ装置100からの指示に従って、表示用画像を表示する。S105で複数の表示用画像が抽出された場合、制御部102は、表示装置200に表示する表示用画像を、所定時間毎に、切り替えて、すべての表示用画像が表示されるようにする。また、制御部102は、抽出された表示用画像のうち、使用回数が最も少ない(もしくは、最も多い)表示用画像を優先して表示するようにしてもよい。制御部102は、表示した表示用画像について、テーブル1000の使用回数を書き換える(使用回数を1回増やす)。これにより、サーバ装置100は、室内空間にふさわしい表示用画像を、室内空間に設置される表示装置200に表示することができる。あるいは、S104またはS105のステップにおいて、利用者が表示条件を入力してもよい。例えばS105で複数の表示用画像が抽出された場合に、それらの画像各々を表示装置200に表示させる時間や順番等を指定してもよい。またS104のステップを含めず、抽出条件を除外した上で本画像表示システムに表示させてもよい。
【0054】
〈決済処理〉
画像表示システム10を利用する場合、サーバ装置100の制御部102は、以下のような決済処理を行ってもよい。画像表示システム10を利用するために、サブスクリプション制度(所定のサービスに対して、定期的に定められた費用を支払う制度)が用いられてもよい。決済処理においては、利用者は画像表示システム10の初回の利用前に、画像表示システム10の利用に対して発生する費用を確認する。制御部102は、出力部108のディスプレイに、利用者のクレジットカード番号や有効期限等(決済情報)の入力を促す決済画面を表示する。また、制御部102は、入力部106により、利用者によるクレジットカード番号や有効期限等の入力を受け付ける。利用者は、表示される決済画面に基づいて、入力部106により、クレジットカード番号や有効期限等を入力する。
【0055】
画像表示システム10は、サーバ装置100の通信IF110によってインターネット等の通信ネットワークに接続されている。サーバ装置100は、通信ネットワークを介して、利用者が入力した決済情報(クレジットカード番号等)を、決済処理を行うクレジットカード会社等の情報処理装置に送信する。クレジットカード会社等の情報処理装置は、送信される決済情報を確認し、問題なければ、決済完了の情報をサーバ装置100に送信する。そして、サーバ装置100は、決済情報に対する決済完了の情報を受信すると、利用者に画像表示システム10を利用可能にする。その後、サーバ装置100が図4に示すS101からS106までのステップを実施することで、利用者は、画像表示システム10による画像を閲覧することができるようになる。なお画像表示システム10の内容を変更しない限り、以降の決済手続きは行わなくてよく、サブスクリプションの場合は届け出を行わない限り、定期的に所定の額で決済が自動実施される。
【0056】
一方で、利用者は、トライアルとして画像表示システム10を試用することも可能である。この場合、利用者が決済を行う前に、サーバ装置100は、図4に示すS101からS106までのステップを実施する。しかし、S106で表示される画像は解像度が低く設定されるように、若しくは、画像の一部が欠損した状態で表示されるようにする。そして利用者が画像表示システム10を利用する意思を表明し、所定の試用期間内に上記の支払い手続きを行えば、サーバ装置100は、本来の解像度や状態で画像を閲覧可能となるようにする。
【0057】
〈頻度調整〉
S105のステップで選択された表示用画像が複数の場合、例えばカメラ300で取り
込まれる画像データの中に、その室内空間に存在する人の往来の程度や人数に合わせて複数の表示用画像の各々の表示時間を変更することができる。サーバ装置100は、撮影画像から、周知の画像認識技術等を使用して、当該室内空間に存在する人の人数や往来の程度(単位時間当たりの存在する人の人数の変化量)を抽出する。仮に室内空間内の人数や人の往来が少ない場合、サーバ装置100は1つの表示画像の表示時間を長めに設定する。室内空間内の人数や人の往来が少ない場合、当該室内空間は落ち着きのある部屋と判断される。反対に室内空間内の人数や人の往来が多い場合、サーバ装置100は1つの表示画像の表示時間を短めに設定する。当該室内空間は、活気のある空間と判断される。これにより、利用者は、落ち着きのある空間では、1つの表示画像をじっくり鑑賞でき、活気ある空間では、多くの表示画像を鑑賞できる。サーバ装置100は、この判断において、マイク400を使用してもよいし、カメラ300とマイク400を併用してもよい。
【0058】
(その他)
S102で取得される、室内空間の明るさ、音量は、使用されなくてもよい(即ち、S102で、室内空間の明るさ、音量は、取得されなくてもよい)。この場合、S105で、サーバ装置100の制御部102は、S103で推定された室内空間の雰囲気に基づいて、表示用画像を抽出する。
【0059】
サーバ装置100は、S102で、カメラ300で撮影された画像に基づいて、室内空間の明るさを検出していた。画像から室内空間の明るさを取得する代わりに、室内空間に明るさを測定する装置(照度計等)が設置されて、サーバ装置100は、当該装置から室内空間の明るさの情報を取得してもよい。
【0060】
(変形例1)
図6は、画像表示システムの変形例1を示す図である。図6の画像表示システム20は、サーバ装置100、表示装置200A、カメラ300A、マイク400A、表示装置200B、カメラ300B、マイク400Bを含む。表示装置200A、カメラ300A、マイク400Aは、第1室内空間に設置される。表示装置200B、カメラ300B、マイク400Bは、第2室内空間に設置される。表示装置200A、表示装置200Bは、表示装置200と同様である。カメラ300A、カメラ300Bは、カメラ300と同様である。マイク400A、マイク400Bは、マイク400と同様である。第1室内空間と第2室内空間とは、別々の空間(例えば、互いに雰囲気が異なる空間)である。サーバ装置100は、図4の動作フローと同様にして、それぞれの室内空間について、雰囲気を推定し、表示用画像を抽出し、表示する。サーバ装置100は、各室内空間について、ふさわしい表示用画像を表示することができる。室内空間が3以上である場合も同様にできる。
【0061】
(変形例2)
図7は、画像表示システムの変形例2を示す図である。図7の画像表示システム30は、サーバ装置100、表示装置200、カメラ300、マイク400、スピーカ500を含む。スピーカ500は、音響を出力する装置である。スピーカ500は、建物内の部屋などの室内空間に設置され、サーバ装置100からの指示に従って、室内空間に音響を出力する。
【0062】
ここでは、サーバ装置100の記憶部104は、出力用音響を格納する。また、記憶部104には、テーブル1000と同様に、出力用音響と、当該出力用音響を出力するのにふさわしい雰囲気、明るさ、音量とが対応付けられて格納されている。記憶部104には、当該出力用音響と、当該出力用音響に関する情報(例えば、当該出力用音響の作者、製作年、タイトル、使用回数(出力された回数))とが対応付けられて格納されている。これらは、あらかじめ、出力用音響を提供する利用者等によって対応付けられている。出力
用音響を出力するのにふさわしい明るさ、音量の値は、幅をもって指定されてもよい。また、出力用音響を出力するのにふさわしい明るさ、音量の値は、上限値のみまたは下限値のみを指定されてもよい。出力用音響は、例えば、音楽、自然の音(例えば、水が流れる音、鳥の鳴き声)などである。
【0063】
制御部102は、S105で表示用画像を抽出するのと同様に、出力用音響を抽出する。また、制御部102は、S106で表示用画像を表示するのと同様に、抽出された出力用音響を、室内空間に設置されるスピーカ500から出力させる指示をする。スピーカ500は、サーバ装置100からの指示に従って、出力用音響を出力する。これにより、サーバ装置100は、室内空間にふさわしい出力用音響を、室内空間に設置されるスピーカ500から出力することができる。
【0064】
(実施形態の作用、効果)
画像表示システム10のサーバ装置100は、カメラ300で撮影された表示装置200等が設置される室内を撮影した画像(撮影画像)に基づいて、当該室内空間の雰囲気を推定する。また、サーバ装置100は、カメラ300によって撮影された撮影画像などから、室内空間の明るさを検出し、また、マイク400によって室内空間の音量を検出する。サーバ装置100は、室内空間の雰囲気、明るさ、音量に基づいて、室内空間に設置される表示装置200で表示する表示用画像を抽出する。サーバ装置100は、抽出した表示用画像を、表示装置200に表示させる。これにより、サーバ装置100は、室内空間にふさわしい表示用画像を、室内空間に設置される表示装置200に表示することができる。
【0065】
〈コンピュータ読み取り可能な記録媒体〉
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
【0066】
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体内には、CPU、メモリ等のコンピュータを構成する要素を設け、そのCPUにプログラムを実行させてもよい。
【0067】
また、このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリカード等がある。
【0068】
また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
【0069】
(その他)
以上、本発明の実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲で適宜構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本開示は、実施形態によって限定されることはなく、請求の範囲によってのみ限定される。また本明細書に開示された各々の態様は、本明細書に開示された他のいかなる特徴とも組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0070】
10 :画像表示システム
20 :画像表示システム
30 :画像表示システム
90 :情報処理装置
91 :プロセッサ
92 :メモリ
93 :記憶部
94 :入力部
95 :出力部
96 :通信制御部
100 :サーバ装置
102 :制御部
104 :記憶部
106 :入力部
108 :出力部
110 :通信IF
200 :表示装置
200A :表示装置
200B :表示装置
300 :カメラ
300A :カメラ
300B :カメラ
400 :マイク
400A :マイク
400B :マイク
500 :スピーカ
1000 :テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7