(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110792
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】ウエハマウント装置、半導体チップ、および、半導体チップの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240808BHJP
【FI】
H01L21/68 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015597
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 芳邦
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA53
5F131CA32
5F131DA32
5F131DA42
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB76
5F131DB82
5F131EC32
5F131EC63
5F131EC66
(57)【要約】
【課題】ウエハマウント装置における粘着テープに関する作業の作業効率を向上させることが可能なウエハマウント装置、半導体チップおよび半導体チップの製造方法を提供する。
【解決手段】このテープ貼付装置(ウエハマウント装置)2は、複数の半導体チップが設けられたウエハWe、フレームRf、および、フレームRf付きウエハWef1、のうちの少なくともいずれかのワークを収納するワーク収納部21と、ワークを各々が保持する上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fとを備える。上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fの各々は、ワーク収納部21からワークが供給される供給位置Psと、ワークに対して粘着テープTbに関する処理を行う処理位置Prとに互いに独立して移動するように構成されている。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体チップが設けられたウエハ、フレーム、および、前記ウエハおよび前記フレームに粘着テープを貼り付けたフレーム付きウエハ、のうちの少なくともいずれかのワークを収納するワーク収納部と、
前記ワークを各々が保持する第1保持ステージおよび第2保持ステージとを備え、
前記第1保持ステージおよび前記第2保持ステージの各々は、前記ワーク収納部から前記ワークが供給される供給位置と、前記ワークに対して前記粘着テープに関する処理を行う処理位置とに互いに独立して移動するように構成されている、ウエハマウント装置。
【請求項2】
前記第1保持ステージおよび前記第2保持ステージは、側方視において上下方向に並んで配置されている、請求項1に記載のウエハマウント装置。
【請求項3】
前記供給位置および前記処理位置は、水平方向のうちの第1方向に並んで設けられており、
前記供給位置と前記処理位置との間において、前記第1保持ステージを前記第1方向に往復移動させる第1水平移動機構と、
前記供給位置と前記処理位置との間において、前記第2保持ステージを前記第1方向に往復移動させる第2水平移動機構とをさらに備える、請求項2に記載のウエハマウント装置。
【請求項4】
前記供給位置および前記処理位置の各々において、前記第1保持ステージを昇降させる第1昇降機構と、
前記供給位置および前記処理位置の各々において、前記第2保持ステージを昇降させる第2昇降機構とをさらに備える、請求項3に記載のウエハマウント装置。
【請求項5】
前記ウエハおよび前記フレームに対して共通に設けられ、前記ワーク収納部と前記第1保持ステージおよび前記第2保持ステージの各々との間で、前記ワークを搬送する搬送部をさらに備える、請求項1に記載のウエハマウント装置。
【請求項6】
前記供給位置は、上下方向において前記処理位置と同じ高さ位置であるとともに、前記ワークのうちの前記ウエハおよび前記フレームが供給される部品供給位置であり、
前記処理位置は、前記部品供給位置において供給された前記ウエハおよび前記フレームに前記粘着テープとして前記ウエハの回路面を保護する保護テープを貼り付けるという前記粘着テープに関する処理を行う貼付処理位置であり、
前記第1保持ステージは、前記第1昇降機構により、前記部品供給位置、および、前記貼付処理位置に上昇するように構成されており、
前記第2保持ステージは、前記第2昇降機構により、前記部品供給位置、および、前記貼付処理位置に上昇するように構成されている、請求項4に記載のウエハマウント装置。
【請求項7】
前記第1保持ステージは、前記第1水平移動機構により前記第1方向に往復移動するとともに、前記第1昇降機構により、前記部品供給位置、および、前記貼付処理位置と同じ高さ位置の上昇位置および前記上昇位置よりも下方の第1下降位置の間で昇降するように構成された上側保持ステージを含み、
前記第2保持ステージは、前記第2水平移動機構により前記第1方向に往復移動するとともに、前記第2昇降機構により、前記上昇位置および前記第1下降位置よりも下方の第2下降位置の間で昇降するように構成されており、前記上側保持ステージよりも下方に配置された下側保持ステージを含む、請求項6に記載のウエハマウント装置。
【請求項8】
前記上側保持ステージおよび前記下側保持ステージの各々を交互に前記部品供給位置と前記貼付処理位置とに移動させる制御を行う制御部をさらに備える、請求項7に記載のウエハマウント装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記第1水平移動機構により前記上側保持ステージを前記部品供給位置から前記貼付処理位置に移動させる際、前記第2水平移動機構により前記下側保持ステージを前記貼付処理位置から前記部品供給位置に移動させ、かつ、前記第1水平移動機構により前記上側保持ステージを前記貼付処理位置から前記部品供給位置に移動させる際、前記第2水平移動機構により前記下側保持ステージを前記部品供給位置から前記貼付処理位置に移動させる制御を行うように構成されている、請求項8に記載のウエハマウント装置。
【請求項10】
前記供給位置は、前記粘着テープとして前記ウエハの回路面を保護する保護テープが貼り付けられた前記ワークとしての前記フレーム付きウエハが供給される第1供給位置を含み、
前記処理位置は、前記粘着テープに関する処理として、前記第1供給位置において供給された前記保護テープが貼り付けられた前記フレーム付きウエハに前記粘着テープとしてエキスパンド用テープを貼り付ける第1処理位置を含み、
前記第1保持ステージは、前記第2保持ステージの上方に配置され、前記第1水平移動機構により前記第1供給位置および前記第1処理位置を往復移動するように構成されている、請求項3に記載のウエハマウント装置。
【請求項11】
前記供給位置は、前記保護テープおよび前記エキスパンド用テープの両方が貼り付けられた前記ワークとしての前記フレーム付きウエハが供給される第2供給位置を含み、
前記処理位置は、前記粘着テープに関する処理として、前記第2供給位置において供給された前記フレーム付きウエハから前記保護テープを剥離する第2処理位置を含み、
前記第2保持ステージは、前記第1保持ステージの下方に配置され、前記第2水平移動機構により前記第2供給位置および前記第2処理位置を往復移動するように構成されている、請求項10に記載のウエハマウント装置。
【請求項12】
複数の半導体チップが設けられたウエハ、フレーム、および、前記ウエハおよび前記フレームに粘着テープを貼り付けたフレーム付きウエハ、のうちの少なくともいずれかのワークを収納するワーク収納部と、前記ワークを各々が保持する第1保持ステージおよび第2保持ステージとを備え、前記第1保持ステージおよび前記第2保持ステージの各々は、前記ワーク収納部から前記ワークが供給される供給位置と、前記ワークに対して前記粘着テープに関する処理を行う処理位置とに互いに独立して移動するように構成されたウエハマウント装置により製造される、半導体チップ。
【請求項13】
複数の半導体チップが設けられたウエハ、フレーム、および、前記ウエハおよび前記フレームに粘着テープを貼り付けたフレーム付きウエハ、のうちの少なくともいずれかのワークを保持する第1保持ステージおよび第2保持ステージにより、前記ワークに対して前記粘着テープに関する処理を行う処理位置に前記ワークが互いに独立して移動するステップと、
前記ウエハの複数のストリートの各々に沿ってレーザを照射するステップと、
エキスパンド部によりシート部材をエキスパンドすることによって前記複数のストリートの各々に沿って前記ウエハを前記複数の半導体チップに分割するステップとを備える、半導体チップの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ウエハマウント装置、半導体チップ、および、半導体チップの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ウエハマウント装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、粘着テープ貼付装置(ウエハマウント装置)が開示されている。粘着テープ貼付装置は、フレーム収納部と、ウエハ収納部と、フレーム搬送装置と、ウエハ搬送装置と、保持テーブルと、貼付ユニットとを備えている。
【0004】
上記特許文献1のフレーム収納部は、フレームを収納するように構成されている。ウエハ収納部は、ウエハを収納するように構成されている。フレーム搬送装置は、フレーム収納部から保持テーブルにフレームを搬送するように構成されている。ウエハ搬送装置は、ウエハ収納部から保持テーブルにウエハを搬送するように構成されている。保持テーブルは、ウエハおよびフレームを受け取る受取位置と、貼付ユニットにおいて粘着テープをウエハおよびフレームに貼り付ける貼付位置とを往復移動するように構成されている。貼付ユニットは、貼付位置に移動した保持テーブルに保持されたウエハおよびフレームに粘着テープを貼り付けるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の粘着テープ貼付装置では、貼付ユニットにおいて、貼付位置に移動した保持テーブルに保持されたウエハおよびフレームに粘着テープを貼り付けている際、フレーム搬送装置およびウエハ搬送装置の各々は作業を行なえないため、粘着テープ貼付装置における粘着テープに関する作業の作業効率が良くない。そこで、粘着テープ貼付装置(ウエハマウント装置)における粘着テープに関する作業の作業効率を向上させることが望まれている。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ウエハマウント装置における粘着テープに関する作業の作業効率を向上させることが可能なウエハマウント装置、半導体チップ、および、半導体チップの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の第1の局面によるウエハマウント装置は、複数の半導体チップが設けられたウエハ、フレーム、および、ウエハおよびフレームに粘着テープを貼り付けたフレーム付きウエハ、のうちの少なくともいずれかのワークを収納するワーク収納部と、ワークを各々が保持する第1保持ステージおよび第2保持ステージとを備え、第1保持ステージおよび第2保持ステージの各々は、ワーク収納部からワークが供給される供給位置と、ワークに対して粘着テープに関する処理を行う処理位置とに互いに独立して移動するように構成されている。
【0009】
この発明の第1の局面によるウエハマウント装置では、上記のように、第1保持ステージおよび第2保持ステージの各々は、ワーク収納部からワークが供給される供給位置と、ワークに対して粘着テープに関する処理を行う処理位置とに互いに独立して移動するように構成されている。これにより、第1保持ステージによりワークを処理位置に移動させつつ、第2保持ステージを供給位置に移動させてワークを第2保持ステージに供給することができる。その結果、第1保持ステージおよび第2保持ステージにより、供給位置におけるワークを供給する処理と処理位置における粘着テープに関する処理とを並行して行うことができるので、ウエハマウント装置における粘着テープに関する作業の作業効率を向上させることができる。
【0010】
上記第1の局面によるウエハマウント装置において、好ましくは、第1保持ステージおよび第2保持ステージは、側方視において上下方向に並んで配置されている。このように構成すれば、第1保持ステージおよび第2保持ステージの各々が供給位置と処理位置とに移動するために水平方向に移動させる必要がある場合において、第1保持ステージの水平方向への移動と第2保持ステージの水平方向への移動とを並行して行っても、第1保持ステージと第2保持ステージとが確実に干渉しないようにすることができる。
【0011】
この場合、好ましくは、供給位置および処理位置は、水平方向のうちの第1方向に並んで設けられており、供給位置と処理位置との間において、第1保持ステージを第1方向に往復移動させる第1水平移動機構と、供給位置と処理位置との間において、第2保持ステージを第1方向に往復移動させる第2水平移動機構とをさらに備える。このように構成すれば、第1水平移動機構により第1方向に移動する第1保持ステージと、第1保持ステージに対して上下方向に並んで配置された第2水平移動機構により第1方向に移動する第2保持ステージとが干渉しないような構造を備えるウエハマウント装置を実現することができる。
【0012】
上記第1水平移動機構および第2水平移動機構を備えるウエハマウント装置において、好ましくは、供給位置および処理位置の各々において、第1保持ステージを昇降させる第1昇降機構と、供給位置および処理位置の各々において、第2保持ステージを昇降させる第2昇降機構とをさらに備える。このように構成すれば、第1保持ステージおよび第2保持ステージが側方視において上下方向に並んで配置されている場合において、第1保持ステージおよび第2保持ステージをそれぞれ第1昇降機構および第2昇降機構により同じ高さ位置の供給位置に移動させることができるので、ワークをワーク収納部から供給位置に移動させる距離を一定にすることができる。その結果、ワークをワーク収納部から供給位置に移動させる搬送機構の構造の複雑化を抑制することができる。また、第1保持ステージおよび第2保持ステージが側方視において上下方向に並んで配置されている場合において、第1保持ステージおよび第2保持ステージをそれぞれ第1昇降機構および第2昇降機構により同じ高さ位置の処理位置に移動させることができるので、粘着テープに関する処理を行う装置を複数設置する必要がなくなる。その結果、ウエハマウント装置の大型化を抑制することができる。
【0013】
上記第1の局面によるウエハマウント装置において、好ましくは、ウエハおよびフレームに対して共通に設けられ、ワーク収納部と第1保持ステージおよび第2保持ステージの各々との間で、ワークを搬送する搬送部をさらに備える。このように構成すれば、ウエハおよびフレームの各々に対して別個に専用の搬送部を設ける場合と比較して、搬送部の数を減少させることができるので、ウエハマウント装置の大型化を抑制することができる。
【0014】
上記第1昇降機構および第2昇降機構を備えるウエハマウント装置において、好ましくは、供給位置は、上下方向において処理位置と同じ高さ位置であるとともに、ワークのうちのウエハおよびフレームが供給される部品供給位置であり、処理位置は、部品供給位置において供給されたウエハおよびフレームに粘着テープとしてウエハの回路面を保護する保護テープを貼り付けるという粘着テープに関する処理を行う貼付処理位置であり、第1保持ステージは、第1昇降機構により、部品供給位置、および、貼付処理位置に上昇するように構成されており、第2保持ステージは、第2昇降機構により、部品供給位置、および、貼付処理位置に上昇するように構成されている。このように構成すれば、第1保持ステージおよび第2保持ステージの各々の部品供給位置および貼付処理位置の両方の高さ位置が同じ高さ位置であることにより、部品供給位置および貼付処理位置の両方において第1昇降機構および第2昇降機構の上下方向の必要な移動距離が一定であるので、第1昇降機構および第2昇降機構の各々の構造の複雑化を抑制することができる。
【0015】
上記供給位置が上下方向において処理位置と同じ高さ位置であるウエハマウント装置において、好ましくは、第1保持ステージは、第1水平移動機構により第1方向に往復移動するとともに、第1昇降機構により、部品供給位置、および、貼付処理位置と同じ高さ位置の上昇位置および上昇位置よりも下方の第1下降位置の間で昇降するように構成された上側保持ステージを含み、第2保持ステージは、第2水平移動機構により第1方向に往復移動するとともに、第2昇降機構により、上昇位置および第1下降位置よりも下方の第2下降位置の間で昇降するように構成されており、上側保持ステージよりも下方に配置された下側保持ステージを含む。このように構成すれば、第1昇降機構および第2昇降機構の各々の構造の複雑化を抑制しつつ、上側保持ステージと下側保持ステージとの干渉を抑制することが可能なウエハマウント装置を実現することができる。
【0016】
上記上側保持ステージおよび下側保持ステージを備えるウエハマウント装置において、好ましくは、上側保持ステージおよび下側保持ステージの各々を交互に部品供給位置と貼付処理位置とに移動させる制御を行う制御部をさらに備える。このように構成すれば、上側保持ステージおよび下側保持ステージの各々を部品供給位置と貼付処理位置とに順次移動させることができるので、ウエハマウント装置における作業を円滑に行うことができる。
【0017】
上記制御部を備えるウエハマウント装置において、好ましくは、制御部は、第1水平移動機構により上側保持ステージを部品供給位置から貼付処理位置に移動させる際、第2水平移動機構により下側保持ステージを貼付処理位置から部品供給位置に移動させ、かつ、第1水平移動機構により上側保持ステージを貼付処理位置から部品供給位置に移動させる際、第2水平移動機構により下側保持ステージを部品供給位置から貼付処理位置に移動させる制御を行うように構成されている。このように構成すれば、貼付処理位置に移動させた上側保持ステージに対する粘着テープの貼り付け処理と、供給位置に移動させた下側保持ステージへのワークの供給処理とを並行して行うことができるとともに、貼付処理位置に移動させた下側保持ステージに対する粘着テープの貼り付け処理と、供給位置に移動させた上側保持ステージへのワークの供給処理とを並行して行うことができる。その結果、上側保持ステージおよび下側保持ステージの各々の粘着テープに関する作業の作業効率を向上させることができる。
【0018】
上記第1水平移動機構および第2水平移動機構を備えるウエハマウント装置において、好ましくは、供給位置は、粘着テープとしてウエハの回路面を保護する保護テープが貼り付けられたワークとしてのフレーム付きウエハが供給される第1供給位置を含み、処理位置は、粘着テープに関する処理として、第1供給位置において供給された保護テープが貼り付けられたフレーム付きウエハに粘着テープとしてエキスパンド用テープを貼り付ける第1処理位置を含み、第1保持ステージは、第2保持ステージの上方に配置され、第1水平移動機構により第1供給位置および第1処理位置を往復移動するように構成されている。このように構成すれば、第1水平移動機構により第1方向に移動する第1保持ステージは、第2保持ステージの上方に配置されていることにより、第1保持ステージが第1方向に移動する際に、第1保持ステージと第2保持ステージとが干渉しないようにすることができる。
【0019】
上記第1保持ステージが、第2保持ステージの上方に配置され、第1水平移動機構により第1供給位置および第1処理位置を往復移動するように構成されたウエハマウント装置において、好ましくは、供給位置は、保護テープおよびエキスパンド用テープの両方が貼り付けられたワークとしてのフレーム付きウエハが供給される第2供給位置を含み、処理位置は、粘着テープに関する処理として、第2供給位置において供給されたフレーム付きウエハから保護テープを剥離する第2処理位置を含み、第2保持ステージは、第1保持ステージの下方に配置され、第2水平移動機構により第2供給位置および第2処理位置を往復移動するように構成されている。このように構成すれば、第2水平移動機構により第1方向に移動する第2保持ステージは、第1保持ステージの下方に配置されていることにより、第2保持ステージが第1方向に移動する際に、第1保持ステージと第2保持ステージとが干渉しないようにすることができる。その結果、第1水平移動機構により第1方向に移動する第1保持ステージと第2水平移動機構により第1方向に移動する第2保持ステージとが干渉しないような構造を備えるウエハマウント装置を実現することができる。
【0020】
この発明の第2の局面による半導体チップは、複数の半導体チップが設けられたウエハ、フレーム、および、ウエハおよびフレームに粘着テープを貼り付けたフレーム付きウエハ、のうちの少なくともいずれかのワークを収納するワーク収納部と、ワークを各々が保持する第1保持ステージおよび第2保持ステージとを備え、第1保持ステージおよび第2保持ステージの各々は、ワーク収納部からワークが供給される供給位置と、ワークに対して粘着テープに関する処理を行う処理位置とに互いに独立して移動するように構成されたウエハマウント装置により製造される。
【0021】
この発明の第2の局面による半導体チップでは、上記のように、第1保持ステージおよび第2保持ステージの各々は、ワーク収納部からワークが供給される供給位置と、ワークに対して粘着テープに関する処理を行う処理位置とに互いに独立して移動するように構成されている。これにより、第1保持ステージによりワークを処理位置に移動させつつ、第2保持ステージを供給位置に移動させてワークを第2保持ステージに供給することができる。その結果、第1保持ステージおよび第2保持ステージにより、供給位置におけるワークを供給する処理と処理位置における粘着テープに関する処理とを並行して行うことができるので、ウエハマウント装置における粘着テープに関する作業の作業効率を向上させることが可能な半導体チップを提供することができる。
【0022】
この発明の第3の局面による半導体チップの製造方法は、複数の半導体チップが設けられたウエハ、フレーム、および、ウエハおよびフレームに粘着テープを貼り付けたフレーム付きウエハ、のうちの少なくともいずれかのワークを保持する第1保持ステージおよび第2保持ステージにより、ワークに対して粘着テープに関する処理を行う処理位置にワークが互いに独立して移動するステップと、ウエハの複数のストリートの各々に沿ってレーザを照射するステップと、エキスパンド部によりシート部材をエキスパンドすることによって複数のストリートの各々に沿ってウエハを複数の半導体チップに分割するステップとを備える。
【0023】
この発明の第3の局面による半導体チップの製造方法では、上記のように、第1保持ステージおよび第2保持ステージの各々は、ワーク収納部からワークが供給される供給位置と、ワークに対して粘着テープに関する処理を行う処理位置とに互いに独立して移動する。これにより、第1保持ステージによりワークを処理位置に移動させつつ、第2保持ステージを供給位置に移動させてワークを第2保持ステージに供給することができる。その結果、第1保持ステージおよび第2保持ステージにより、供給位置におけるワークを供給する処理と処理位置における粘着テープに関する処理とを並行して行うことができるので、ウエハマウント装置における粘着テープに関する作業の作業効率を向上させることが可能な半導体チップの製造方法を提供することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、上記のように、ウエハマウント装置における粘着テープに関する作業の作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本実施形態によるダイシング装置およびエキスパンド装置が設けられた半導体ウエハの加工システムの概要を示した模式図である。
【
図2】本実施形態による半導体ウエハの加工システムのグルービング装置を示した平面図である。
【
図3】本実施形態による半導体ウエハの加工システムのテープ貼付装置を示した平面図である。
【
図4】本実施形態による半導体ウエハの加工システムのダイシング装置を示した平面図である。
【
図5】本実施形態による半導体ウエハの加工システムのグラインディング装置を示した平面図である。
【
図6】本実施形態による半導体ウエハの加工システムのテープ貼替装置を示した平面図である。
【
図7】本実施形態による半導体ウエハの加工システムのテープ貼替装置を示した側面図である。
【
図8】本実施形態による半導体ウエハの加工システムのエキスパンド装置を示した平面図である。
【
図9】本実施形態による半導体ウエハの加工システムのエキスパンド装置を示した側面図である。
【
図10】本実施形態による半導体ウエハの加工システムの半導体チップ製造処理を示したフローチャートである。
【
図11】本実施形態によるテープ貼付装置を示した平面図である。
【
図12】本実施形態によるテープ貼付装置のY1方向側の側面図である。
【
図13】本実施形態によるテープ貼付装置のY2方向側の側面図である。
【
図14】本実施形態によるテープ貼付装置において上側保持テーブルが供給位置に移動し、下側保持テーブルが処理位置に移動した状態を示した模式図である。
【
図15】本実施形態によるテープ貼付装置において上側保持テーブルが処理位置の第1下降位置に移動し、下側保持テーブルが供給位置の第2下降位置に移動した状態を示した模式図である。
【
図16】本実施形態によるテープ貼付装置において上側保持テーブルが処理位置に移動し、下側保持テーブルが供給位置に移動した状態を示した模式図である。
【
図17】本実施形態によるテープ貼付装置において上側保持テーブルが供給位置の第1下降位置に移動し、下側保持テーブルが処理位置の第2下降位置に移動した状態を示した模式図である。
【
図18】本実施形態によるテープ貼替装置を示した平面図である。
【
図19】本実施形態によるテープ貼替装置のY1方向側の側面図である。
【
図20】本実施形態によるテープ貼替装置のY2方向側の側面図である。
【
図21】本実施形態によるテープ貼付装置の制御部におけるウエハ搬送処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1~
図21を参照して、本発明の実施形態による半導体ウエハの加工システム100の構成について説明する。
【0028】
(半導体ウエハの加工システム)
図1に示すように、半導体ウエハの加工システム100は、ウエハWeの加工を行う装置である。半導体ウエハの加工システム100は、ウエハWeに改質部を形成するとともに、ウエハWeを改質部に沿って分割して複数の半導体チップChを形成するように構成されている。ここで、ウエハWeは、半導体集積回路の材料となる半導体物質の結晶により形成された円形の薄い板である。ウエハWeの内部には、半導体ウエハの加工システム100における加工により、分割ラインに沿って内部を改質させた改質部が形成される。すなわち、ウエハWeは、分割ラインに沿って分割可能に加工される。ここで、改質部とは、レーザLdによりウエハWeの内部に形成された亀裂およびボイドなどを示す。なお、ウエハWeは、特許請求の範囲の「ワーク」の一例である。
【0029】
具体的には、半導体ウエハの加工システム100は、グルービング装置1と、テープ貼付装置2と、ダイシング装置3と、グラインディング装置4と、テープ貼替装置5と、エキスパンド装置6とを備えている。
【0030】
図1に示すように、半導体ウエハの加工システム100では、グルービング装置1、テープ貼付装置2、ダイシング装置3、グラインディング装置4、テープ貼替装置5、および、エキスパンド装置6の順にウエハWeの加工が行われる。
【0031】
〈グルービング装置〉
グルービング装置1は、ダイシング装置3によりウエハWeに改質部を形成する前に、フレームRfおよび保護テープTbが取り付けられていないウエハWeの回路面の半導体チップCh間のストリートWsに沿ってレーザLgを照射して絶縁膜および検査用パターンを分断するように構成されている。ここで、レーザLgは、赤外領域の波長よりも短い波長の光である。また、絶縁膜とは、ウエハWeの層間絶縁被膜である。絶縁膜は、層間絶縁被膜材料として比較的誘電率が低いLow-k材料により形成されている。また、検査用パターンとは、ウエハWeの半導体チップChの導通テストを行うためのテスト用の導通パターンである。検査用パターンは、いわゆるTeg(Test Element Group)である。なお、フレームRfは、特許請求の範囲の「ワーク」の一例である。
【0032】
具体的には、
図2に示すように、グルービング装置1は、カセット部11と、レーザ照射部12と、回路面被膜洗浄部13とを含んでいる。カセット部11は、フレームRfおよび保護テープTbが取り付けられていないウエハWeを収容するように構成されている。レーザ照射部12は、ウエハWeの絶縁膜および検査用パターンを分断するレーザLgを照射するように構成されている。回路面被膜洗浄部13は、絶縁膜および検査用パターンを分断する前にウエハWeの回路面を被膜するとともに、絶縁膜および検査用パターンを分断した後、ウエハWeの回路面を洗浄するように構成されている。なお、カセット部11は、特許請求の範囲の「ワーク収納部」の一例である。
【0033】
〈テープ貼付装置〉
テープ貼付装置2は、保護テープTbをウエハWeの回路面に貼り付けるように構成されている(
図1を参照)。なお、保護テープTbは、特許請求の範囲の「粘着テープ」の一例である。
【0034】
具体的には、
図3に示すように、テープ貼付装置2は、カセット収納部21と、ロボットハンド22と、搬送機構23と、保護テープ貼付部24とを含んでいる。カセット収納部21は、フレームRf、ウエハWe、および、フレームRf付きウエハWeを収納可能に構成されている。ロボットハンド22は、フレームRfおよびウエハWeの各々をカセット収納部21から搬送機構23に運ぶように構成されている。ロボットハンド22は、フレームRf付きウエハWeを搬送機構23からカセット収納部21に運ぶように構成されている。搬送機構23は、保護テープ貼付部24の保護テープTbを貼付可能な位置までウエハWeを搬送するように構成されている。保護テープ貼付部24は、搬送機構23により搬送されたウエハWeに保護テープTbを貼り付けるとともに、フレームRfを保護テープTbに貼り付けるように構成されている。なお、フレームRf付きウエハWeは、特許請求の範囲の「ワーク」の一例である。また、ロボットハンド22は、特許請求の範囲の「搬送部」の一例である。
【0035】
〈ダイシング装置〉
ダイシング装置3は、ウエハWeの内部にウエハWeを分割するための改質部を形成するように構成されている(
図1を参照)。
【0036】
具体的には、
図4に示すように、ダイシング装置3は、ダイシング部30と、カセット部31と、ウエハ搬送部32とを備えている。ダイシング部30は、ウエハWeに対して透過性を有する波長のレーザLd(
図1を参照)をストリートWs(分割ライン)に沿って照射することにより、改質部を形成するように構成されている。ここで、レーザLdは、近赤外領域の波長の光である。カセット部31は、保護テープTbにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeを複数収容可能に構成されている。ウエハ搬送部32は、カセット部31とダイシング部30との間で、保護テープTbにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeを搬送するように構成されている。
【0037】
〈グラインディング装置〉
グラインディング装置4は、ウエハWeを回路面側とは逆側の面から研削することにより、ダイシング装置3において形成されたウエハWeの改質部を除去するように構成されている(
図1を参照)。
【0038】
具体的には、
図5に示すように、グラインディング装置4は、第1カセット部41と、ロボットハンド42と、複数の吸着保持部43と、複数の研削部44と、仕上研磨部45と、結晶欠陥形成部46と、第2カセット部47と、単一の回転テーブル部48とを含んでいる。
【0039】
第1カセット部41は、ダイシング装置3において改質部が形成されたウエハWeを収容するように構成されている。ロボットハンド42は、第1カセット部41から複数の吸着保持部43のうちの第1カセット部41に最も近い位置の吸着保持部43に、保護テープTbにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeを運ぶように構成されている。また、ロボットハンド42は、複数の吸着保持部43のうちの第2カセット部47に最も近い位置の吸着保持部43から第2カセット部47に、改質部除去後の保護テープTbにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeを運ぶように構成されている。複数の吸着保持部43は、保護テープTbにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeを吸着して保持するように構成されている。
【0040】
複数の研削部44は、ウエハWeの回路面とは逆側の裏面を段階的に研削するように構成されている。複数の研削部44は、粗研削部44aと、仕上げ研削部44bと、ファイン研削部44cとを有している。粗研削部44aは、第1粒子径の第1研削材によりウエハWeの裏面を研削するように構成されている。仕上げ研削部44bは、第1粒子径よりも小さい第2粒子径の第2研削材によりウエハWeの裏面を研削するように構成されている。ファイン研削部44cは、第2粒子径よりも小さい第3粒子径の第3研削材によりウエハWeの裏面を研削するように構成されている。
【0041】
仕上研磨部45は、複数の研削部44により研削されたウエハWeの裏面を研磨するように構成されている。結晶欠陥形成部46は、仕上研磨部45により研磨されたウエハWeの裏面に微小な結晶欠陥を形成するように構成されている。結晶欠陥形成部46は、いわゆるゲッタリングという作業を行うように構成されている。第2カセット部47は、結晶欠陥形成部46において結晶欠陥が形成されたウエハWeを収容するように構成されている。単一の回転テーブル部48は、複数の研削部44、仕上研磨部45および結晶欠陥形成部46の各々に対応する位置に、複数の吸着保持部43の各々を回転移動させるように構成されている。
【0042】
〈テープ貼替装置〉
テープ貼替装置5は、グラインディング装置4においてウエハWeから改質部を除去した後、エキスパンド用テープTeをウエハWeの回路面とは逆側の面に貼り付けて、ウエハWeの回路面に貼り付けられた保護テープTbを剥がすように構成されている(
図1を参照)。なお、エキスパンド用テープTeは、特許請求の範囲の「粘着テープ」および「シート部材」の一例である。
【0043】
具体的には、
図6に示すように、テープ貼替装置5は、カセット収納部51と、ロボットハンド52と、搬送機構53と、エキスパンド用テープ貼付部54と、紫外線照射部55(
図7を参照)と、保護テープ剥離部56(
図16を参照)とを含んでいる。なお、カセット収納部51は、特許請求の範囲の「ワーク収納部」の一例である。
【0044】
カセット収納部51は、保護テープTbにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWe、および、エキスパンド用テープTeにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeを収納可能に構成されている。
【0045】
ロボットハンド52は、保護テープTbにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeをカセット収納部51から搬送機構53に運ぶように構成されている。搬送機構53は、保護テープTbにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeをエキスパンド用テープ貼付部54まで搬送するように構成されている。エキスパンド用テープ貼付部54は、フレームRfにおける保護テープTbが貼り付けられた側の面とは逆側の面にエキスパンド用テープTeを貼り付けることにより、保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの各々にフレームRfおよびウエハWeを貼り付けるように構成されている。
【0046】
ロボットハンド52は、搬送機構53から紫外線照射部55に保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの各々にフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeを運ぶように構成されている。紫外線照射部55は、出入口に扉を有する密閉構造の内部にあり、窒素パージにより雰囲気内の酸素を除去して窒素を内部に充填(窒素を内部に供給して酸素を排出しつつ窒素を充填)した上で、フレームRfの保護テープTbが貼り付けられた面に向かって紫外線を照射するように構成されている。これにより、保護テープTbの接着層が硬化する。ロボットハンド52は、紫外線照射部55から搬送機構53に保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの各々にフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeを戻すように構成されている。
【0047】
搬送機構53は、保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの各々にフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeを保護テープ剥離部56まで搬送するように構成されている。保護テープ剥離部56は、保護テープTbを剥がすように構成されている(
図1を参照)。ロボットハンド52は、搬送機構53からエキスパンド用テープTeにフレームRfとともに貼り付けられたウエハWeをカセット収納部51に収納するように構成されている。
【0048】
〈エキスパンド装置〉
エキスパンド装置6は、エキスパンド用テープTeをウエハWeの回路面とは逆側の面に貼り付けた後、エキスパンド用テープTeをエキスパンドすることによりウエハWeを複数の半導体チップChに分割するように構成されている(
図1を参照)。
【0049】
具体的には、
図8および
図9に示すように、エキスパンド装置6は、カセット部601と、リフトアップハンド部602と、吸着ハンド部603と、冷気供給部604(
図8を参照)と、冷却ユニット605と、エキスパンド部606と、拡張維持部材607と、ヒートシュリンク部608(
図9を参照)と、紫外線照射部609(
図9を参照)と、スキージ部610と、クランプ部611とを含んでいる。
【0050】
カセット部601は、エキスパンド用テープTeにフレームRfおよびウエハWeを貼り付けたウエハリング構造体Wを収容可能に構成されている。リフトアップハンド部602は、カセット部601からウエハリング構造体Wを取出可能に構成されている。リフトアップハンド部602は、カセット部601にウエハリング構造体Wを収容可能に構成されている。吸着ハンド部603は、ウエハリング構造体WのフレームRfを上方から吸着するように構成されている。冷気供給部604は、エキスパンド部606によりエキスパンド用テープTeをエキスパンドさせる際、エキスパンド用テープTeに上方から冷気を供給するように構成されている。
【0051】
冷却ユニット605は、エキスパンド用テープTeを下方から冷却するように構成されている。エキスパンド部606は、ウエハリング構造体Wのエキスパンド用テープTeをエキスパンドすることにより、ストリートWs(
図1を参照)に沿ってウエハWeを分割するように構成されている。拡張維持部材607は、ヒートシュリンク部608による加熱によってウエハWe付近のエキスパンド用テープTeが収縮しないように、エキスパンド用テープTeを上方から押さえるように構成されている。ヒートシュリンク部608は、エキスパンド部606によりエキスパンドされたエキスパンド用テープTeを、複数の半導体チップCh同士の間の隙間を保持した状態で、加熱により収縮させるように構成されている。紫外線照射部609は、エキスパンド用テープTeの粘着層の粘着力を低下させるために、エキスパンド用テープTeに紫外線を照射するように構成されている。
【0052】
スキージ部610は、エキスパンド用テープTeをエキスパンドさせた後、ウエハWeを下方向側から局所的に押圧することにより、ウエハWeを改質部に沿ってさらに分割させるように構成されている。クランプ部611は、ウエハリング構造体WのフレームRfを把持した状態で、上下方向にウエハリング構造体Wを移動可能に構成されている。クランプ部611は、ウエハリング構造体WのフレームRfを把持した状態で、冷却ユニット605からエキスパンド部606に向かう方向、および、エキスパンド部606から冷却ユニット605に向かう方向の各々にウエハリング構造体Wを移動可能に構成されている。
【0053】
(半導体チップ製造処理)
図10を参照して、半導体ウエハの加工システム100の全体的な動作について以下に説明する。
【0054】
ステップS1では、グルービング装置1において絶縁膜および検査用パターンが分断される。すなわち、レーザ照射部12が、保護テープTbにフレームRfとともに貼り付けられていないウエハWeの回路面の半導体チップCh間のストリートWsに沿って、レーザLgを照射して絶縁膜および検査用パターンを分断する。ステップS2では、テープ貼付装置2において保護テープTbにウエハWeおよびフレームRfが貼り付けられる。すなわち、保護テープ貼付部24が、搬送機構23により搬送されたウエハWeに保護テープTbを貼り付けるとともに、フレームRfを保護テープTbに貼り付ける。
【0055】
ステップS3では、ダイシング装置3においてウエハWeに改質部が形成される。すなわち、ダイシング部30が、ウエハWeに対してレーザLd(
図1を参照)をストリートWsに沿って照射することにより、改質部を形成する。ステップS4では、グラインディング装置4においてウエハWeから改質部が除去される。すなわち、複数の研削部44が、ウエハWeの回路面とは逆側の裏面を段階的に研削することにより、ウエハWeの改質部を除去する。ステップS5では、テープ貼替装置5において、ウエハWeおよびフレームRfにエキスパンド用テープTeが貼り付けられた後、保護テープTbが剥がされる。すなわち、エキスパンド用テープ貼付部54が、エキスパンド用テープTeをフレームRfに貼り付ける。保護テープ剥離部56は、紫外線照射部55により保護テープTbの接着層を硬化させた後のフレームRf付きウエハWeから保護テープTbを剥がす。
【0056】
ステップS6では、エキスパンド装置6においてエキスパンド用テープTeをエキスパンドさせて、ウエハWeを複数の半導体チップChに分割する。すなわち、クランプ部611がフレームRfを保持した状態で下降することにより、エキスパンド部606に当接したエキスパンド用テープTeが下方に引っ張られるので、エキスパンド用テープTeがエキスパンドされる。これにより、エキスパンドされることによりエキスパンド用テープTeに生じる引張力によって、ウエハWeのストリートWsに形成された亀裂に沿って分割されるので、ウエハWeが複数の半導体チップChに分割される。
【0057】
ステップS6の後、半導体チップ製造処理が終了する。
【0058】
(テープ貼付装置の構成の詳細)
図11に示すように、テープ貼付装置2は、カセット収納部21と、ロボットハンド22と、搬送機構23と、保護テープ貼付部24と、撮像部25と、制御部26とを含んでいる。
【0059】
ここで、上下方向をZ方向とし、上方向をZ1方向とするとともに、下方向をZ2方向とする。Z方向に直交する水平方向をX方向とし、X方向の一方をX1方向とし、X方向の他方をX2方向とする。また、X方向に直交する水平方向をY方向とし、Y方向の一方をY1方向とし、Y方向の他方をY2方向とする。
【0060】
(カセット収納部)
図12に示すように、カセット収納部21は、複数の半導体チップChが設けられたウエハWe、フレームRf、および、ウエハWeおよびフレームRfに保護テープTb(粘着テープ)を貼り付けたフレームRf付きウエハWef1の各々をワークとして収納するように構成されている。ここで、フレームRf付きウエハWef1では、ウエハWeが保護テープTbの粘着層に貼り付けられているとともに、リング状の金属製のフレームRfがウエハWeを囲んだ状態で保護テープTbの粘着層に貼り付けられている。また、ウエハWeの回路面が保護テープTbの粘着層に貼り付けられている。
【0061】
具体的には、カセット収納部21は、第1カセット21aと、第2カセット21bと、第3カセット21cとを有している。第1カセット21a、第2カセット21bおよび第3カセット21cは、上方(Z1方向側)から下方(Z2方向側)に向かって、この順に配置されている。第1カセット21aは、フレームRfを収納している。第2カセット21bは、ウエハWeを収納している。第3カセット21cは、フレームRf付きウエハWef1を収納している。
【0062】
(ロボットハンド)
図11および
図12に示すように、ロボットハンド22は、ウエハWe、フレームRf、および、フレームRf付きウエハWef1に対して共通に設けられ、カセット収納部21と搬送機構23の後述する上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fの各々との間で、ウエハWe、フレームRf、および、フレームRf付きウエハWef1を搬送するように構成されている。
【0063】
ロボットハンド22は、Z方向移動機構22aと、アーム部22bと、ハンド部22cとを有している。
【0064】
Z方向移動機構22aは、アーム部22bおよびハンド部22cを上下方向に移動させるように構成されている。Z方向移動機構22aは、リニアモータを利用した駆動機構、または、ボールねじを利用した駆動機構などの直動機構を含み、駆動源としてモータを有している。
【0065】
アーム部22bは、Z方向移動機構22aに接続されている。アーム部22bは、水平多関節型である。アーム部22bは、複数の関節を有している。複数の関節の各々には、モータが設けられている。アーム部22bは、複数の関節の駆動により、ハンド部22cを水平方向に移動させるように構成されている。また、アーム部22bは、反転機構22dを有している。反転機構22dは、水平方向に延びる回転軸線周りにハンド部22cを回転させることにより、ハンド部22cを反転(180度回転)させるように構成されている。反転機構22dは、アーム部22bの先端に設けられている。
【0066】
ハンド部22cは、アーム部22bに接続されている。ハンド部22cは、ウエハWe、フレームRf、および、フレームRf付きウエハWef1をいずれも保持可能に構成されている。ハンド部22cの一方の面には、負圧によりウエハWeを吸着するための吸着孔が形成されている。ハンド部22cの他方の面には、負圧によりフレームRfを吸着するための吸着孔が形成されている。ハンド部22cは、図示しない負圧供給部に接続されている。
【0067】
(搬送機構)
図11に示すように、搬送機構23は、ロボットハンド22からウエハWeおよびフレームRfが供給される供給位置Psと、保護テープ貼付部24により保護テープTbが貼り付けられる処理位置Prとの間で、ウエハWeおよびフレームRfを搬送するように構成されている。
【0068】
ここで、供給位置Psおよび処理位置Prは、水平方向のうちのY方向(第1方向)に並んで設けられている。供給位置Psは、ワークのうちのウエハWeおよびフレームRfが供給される部品供給位置である。処理位置Prは、供給位置Psにおいて供給されたウエハWeおよびフレームRfに粘着テープとしてウエハWeの回路面を保護する保護テープTbを貼り付けるという粘着テープに関する処理を行う貼付処理位置である。また、
図12および
図13に示すように、供給位置Psは、Z方向において処理位置Prと同じ高さ位置である。
【0069】
具体的には、
図11および
図12に示すように、搬送機構23は、第1水平移動機構23aと、第1昇降機構23bと、上側保持ステージ23cと、第2水平移動機構23dと、第2昇降機構23eと、下側保持ステージ23fとを有している。上側保持ステージ23cは、特許請求の範囲の「第1保持ステージ」の一例である。下側保持ステージ23fは、特許請求の範囲の「第2保持ステージ」の一例である。
【0070】
〈第1水平移動機構および第1昇降機構〉
第1水平移動機構23aは、供給位置Psと処理位置Pr(
図13を参照)との間において、上側保持ステージ23cをY方向に往復移動(Y1方向およびY2方向の各々に移動)させるように構成されている。第1水平移動機構23aは、リニアモータを利用した駆動機構、または、ボールねじを利用した駆動機構などの直動機構を含み、駆動源としてモータを有している。第1昇降機構23bは、供給位置Psおよび処理位置Pr(
図13を参照)の各々において、上側保持ステージ23cを昇降(Z1方向およびZ2方向の各々に移動)させるように構成されている。第1昇降機構23bは、エアシリンダなどの駆動機構を含んでいる。
【0071】
〈上側保持ステージ〉
上側保持ステージ23cは、ワーク(ウエハWe、フレームRf、および、フレームRf付きウエハWef1の各々)を保持するように構成されている。具体的には、上側保持ステージ23cは、ウエハ吸着保持部231cと、フレーム吸着保持部232cとを有している。ウエハ吸着保持部231cは、負圧によりウエハWeを下方から吸着して保持するように構成されている。ウエハ吸着保持部231cは、円状のウエハWeに対応するように円状に形成されている。フレーム吸着保持部232cは、負圧によりフレームRfを下方から吸着して保持するように構成されている。フレーム吸着保持部232cは、リング状のフレームRfに対応するようにリング状に形成されている。
【0072】
上側保持ステージ23cは、カセット収納部21からワークが供給される供給位置Psと、ワークに対して保護テープTbに関する処理を行う処理位置Prとに下側保持ステージ23fとは独立して移動するように構成されている。すなわち、上側保持ステージ23cは、第1水平移動機構23aによりY方向に往復移動するように構成されている。上側保持ステージ23cは、第1昇降機構23bにより、供給位置Ps、および、処理位置Prに向けて上昇するように構成されている。ここで、上側保持ステージ23cは、第1昇降機構23bにより、供給位置Ps、および、処理位置Prと同じ高さ位置の上昇位置および上昇位置よりも下方の第1下降位置Lo1の間で昇降するように構成されている。
【0073】
このように、上側保持ステージ23cは、第1昇降機構23bのZ1方向側の端部(上端部)にZ方向に移動可能に取り付けられている。第1昇降機構23bは、第1水平移動機構23aのZ1方向側の端部(上端部)にY方向に移動可能に取り付けられている。第1水平移動機構23aは、フレームに取り付けられている。
【0074】
〈第2水平移動機構および第2昇降機構〉
第2水平移動機構23dは、供給位置Psと処理位置Pr(
図13を参照)との間において、下側保持ステージ23fをY方向に往復移動(Y1方向およびY2方向の各々に移動)させるように構成されている。第2水平移動機構23dは、リニアモータを利用した駆動機構、または、ボールねじを利用した駆動機構などの直動機構を含み、駆動源としてモータを有している。第2昇降機構23eは、供給位置Psおよび処理位置Pr(
図13を参照)の各々において、下側保持ステージ23fを昇降(Z1方向およびZ2方向の各々に移動)させるように構成されている。第2昇降機構23eは、エアシリンダなどの駆動機構を含んでいる。
【0075】
〈下側保持ステージ〉
下側保持ステージ23fは、ワーク(ウエハWe、フレームRf、および、フレームRf付きウエハWef1の各々)を保持するように構成されている。具体的には、下側保持ステージ23fは、ウエハ吸着保持部231fと、フレーム吸着保持部232fとを有している。ウエハ吸着保持部231fは、負圧によりウエハWeを下方から吸着して保持するように構成されている。ウエハ吸着保持部231fは、円状のウエハWeに対応するように円状に形成されている。フレーム吸着保持部232fは、負圧によりフレームRfを下方から吸着して保持するように構成されている。フレーム吸着保持部232fは、リング状のフレームRfに対応するようにリング状に形成されている。
【0076】
下側保持ステージ23fは、カセット収納部21からワークが供給される供給位置Psと、ワークに対して保護テープTbに関する処理を行う処理位置Prとに上側保持ステージ23cとは独立して移動するように構成されている。すなわち、下側保持ステージ23fは、第2水平移動機構23dによりY方向に往復移動するように構成されている。下側保持ステージ23fは、第2昇降機構23eにより、供給位置Ps、および、処理位置Prに向けて上昇するように構成されている。ここで、下側保持ステージ23fは、第2昇降機構23eにより、供給位置Ps、および、処理位置Prと同じ高さ位置の上昇位置および第1下降位置Lo1よりも下方の第2下降位置Lo2の間で昇降するように構成されている。
【0077】
このように、下側保持ステージ23fは、第2昇降機構23eのZ1方向側の端部(上端部)にZ方向に移動可能に取り付けられている。第2昇降機構23eは、第2水平移動機構23dのZ1方向側の端部(上端部)にY方向に移動可能に取り付けられている。第2水平移動機構23dは、フレームに取り付けられている。
【0078】
これらにより、第1水平移動機構23a、第1昇降機構23bおよび上側保持ステージ23cは、ウエハWe、フレームRf、および、フレームRf付きウエハWef1を搬送する第1搬送機構である。また、第2水平移動機構23d、第2昇降機構23eおよび下側保持ステージ23fは、ウエハWe、フレームRf、および、フレームRf付きウエハWef1を搬送する第2搬送機構である。第1搬送機構と第2搬送機構とは、互いに独立してウエハWe、フレームRf、および、フレームRf付きウエハWef1を搬送する。第1搬送機構と第2搬送機構とは、互いのY方向の移動に干渉しないようにするため、互いにZ方向に離間して配置されている。第1搬送機構は、第2搬送機構に対してZ1方向側(上方側)に配置されている。
【0079】
上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fは、側方視においてZ方向に並んで配置されている。すなわち、第1水平移動機構23aと第2水平移動機構23dとは、Z方向においてオーバーラップしている。第1昇降機構23bおよび上側保持ステージ23cと、第2昇降機構23eおよび下側保持ステージ23fとは、所定のタイミングで、Z方向においてオーバーラップする。
【0080】
(保護テープ貼付部)
図13に示すように、保護テープ貼付部24は、上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fの各々により搬送されたウエハWeおよびフレームRfに保護テープTbを貼り付けるように構成されている。保護テープ貼付部24は、供給ロール部24aと、巻き取りロール部24bと、巻き取りロール部24cと、貼付ローラ部24dと、剥離ローラ部24eと、X方向移動機構24fと、テープ切断部24gと、回転機構24hと、Z方向移動機構24iとを有している。
【0081】
供給ロール部24aは、粘着層に剥離テープTcが貼り付けられた保護テープTbを供給するように構成されている。巻き取りロール部24bは、ウエハWeおよびフレームRfに保護テープTbを貼り付ける前に、保護テープTbの粘着層に貼り付けられていた剥離テープTcを巻き取るように構成されている。巻き取りロール部24cは、ウエハWeおよびフレームRfに保護テープTbを貼り付けた後に、余剰分の保護テープTbを巻き取るように構成されている。
【0082】
貼付ローラ部24dは、X1方向側からX2方向側に向かって移動することにより、保護テープTbをウエハWeおよびフレームRfに貼り付けるように構成されている。剥離ローラ部24eは、X1方向側からX2方向側に向かって移動することにより、余剰分の保護テープTbを剥離するように構成されている。X方向移動機構24fは、貼付ローラ部24dおよび剥離ローラ部24eに接続されており、貼付ローラ部24dおよび剥離ローラ部24eを互いに独立してX方向に移動させるように構成されている。X方向移動機構24fは、リニアモータを利用した駆動機構などの直動機構を含み、駆動源としてモータを有している。
【0083】
テープ切断部24gは、ウエハWeおよびフレームRfに保護テープTbを貼り付けた後に、保護テープTbを切断するように構成されている。テープ切断部24gは、カッターを有している。回転機構24hは、テープ切断部24gに接続されており、テープ切断部24gをZ方向(上下方向)に延びる回転軸線周りに回転させるように構成されている。回転機構24hは、駆動源としてモータを有している。Z方向移動機構24iは、回転機構24hに接続されており、テープ切断部24gおよび回転機構24hを上下方向(Z方向)に移動させるように構成されている。Z方向移動機構24iは、エアシリンダなどの駆動機構を含んでいる。
【0084】
撮像部25は、ウエハWeおよびフレームRfを撮像するカメラである。撮像部25は、撮像した画像を出力するように構成されている。
【0085】
制御部26は、テープ貼付装置2の動作を制御するように構成されている。制御部26は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびSSD(Solid State Drive)などを有する記憶部とを含んでいる。記憶部には、テープ貼付装置2を制御する制御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、搬送機構23によるウエハ搬送動作を制御するためのウエハ搬送処理を有している。
【0086】
〈ウエハ搬送処理〉
図14~
図17に示すように、制御部26は、制御プログラムに基づいて、上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fの各々を交互に部品供給位置Psと貼付処理位置Prとに移動させる制御を行うように構成されている。
【0087】
具体的には、
図14に示すように、制御部26は、第1水平移動機構23aにより上側保持ステージ23cを供給位置Psから処理位置Prに移動させる際、第2水平移動機構23dにより下側保持ステージ23fを処理位置Prから供給位置Psに移動させる制御を行うように構成されている。すなわち、
図15および
図16に示すように、制御部26は、第1水平移動機構23aにより上側保持ステージ23cを処理位置Prの下方位置に移動させたことに基づいて、第1昇降機構23bにより処理位置Prまで上昇させる制御を行うように構成されている。また、制御部26は、上記制御と並行して、第2水平移動機構23dにより下側保持ステージ23fを供給位置Psの下方位置に移動させたことに基づいて、第2昇降機構23eにより供給位置Psまで上昇させる制御を行うように構成されている。
【0088】
また、
図16に示すように、制御部26は、第1水平移動機構23aにより上側保持ステージ23cを貼付処理位置Prから部品供給位置Psに移動させる際、第2水平移動機構23dにより下側保持ステージ23fを供給位置Ps(部品供給位置)から処理位置Pr(貼付処理位置)に移動させる制御を行うように構成されている。すなわち、
図14および
図17に示すように、制御部26は、第1水平移動機構23aにより上側保持ステージ23cを供給位置Psの下方位置に移動させたことに基づいて、第1昇降機構23bにより供給位置Psまで上昇させる制御を行うように構成されている。また、制御部26は、上記制御と並行して、第2水平移動機構23dにより下側保持ステージ23fを処理位置Prの下方位置に移動させたことに基づいて、第2昇降機構23eにより処理位置Prまで上昇させる制御を行うように構成されている。
【0089】
(テープ貼替装置の構成の詳細)
図18に示すように、テープ貼替装置5は、カセット収納部51と、ロボットハンド52と、搬送機構53と、エキスパンド用テープ貼付部54と、紫外線照射部55(
図19を参照)と、保護テープ剥離部56(
図20を参照)と、撮像部57と、制御部58とを含んでいる。
【0090】
ここで、上下方向をZ方向とし、上方向をZ1方向とするとともに、下方向をZ2方向とする。Z方向に直交する水平方向をX方向とし、X方向の一方をX1方向とし、X方向の他方をX2方向とする。また、X方向に直交する水平方向をY方向とし、Y方向の一方をY1方向とし、Y方向の他方をY2方向とする。
【0091】
(カセット収納部)
図19に示すように、カセット収納部51は、ウエハWeおよびフレームRfに保護テープTb(粘着テープ)を貼り付けたフレームRf付きウエハWef1、および、ウエハWeおよびフレームRfにエキスパンド用テープTe(粘着テープ)を貼り付けたフレームRf付きウエハWef2の各々をワークとして収納するように構成されている。
【0092】
ここで、フレームRf付きウエハWef1では、ウエハWeが保護テープTbの粘着層に貼り付けられているとともに、リング状の金属製のフレームRfがウエハWeを囲んだ状態で保護テープTbの粘着層に貼り付けられている。また、ウエハWeの回路面が保護テープTbの粘着層に貼り付けられている。また、フレームRf付きウエハWef2では、ウエハWeがエキスパンド用テープTeの粘着層に貼り付けられているとともに、リング状の金属製のフレームRfがウエハWeを囲んだ状態でエキスパンド用テープTeの粘着層に貼り付けられている。また、ウエハWeの回路面とは逆側の面が、エキスパンド用テープTeの粘着層に貼り付けられている。
【0093】
具体的には、カセット収納部51は、第1カセット51aと、第2カセット51bとを有している。第1カセット51aおよび第2カセット51bは、上方(Z1方向側)から下方(Z2方向側)に向かって、この順に配置されている。第1カセット51aは、フレームRf付きウエハWef1を収納している。第2カセット51bは、フレームRf付きウエハWef2を収納している。
【0094】
(ロボットハンド)
図18および
図19に示すように、ロボットハンド52は、フレームRf付きウエハWef1、および、フレームRf付きウエハWef2に対して共通に設けられ、カセット収納部51と搬送機構53の後述する第1保持ステージ53cおよび第2保持ステージ53fの各々との間で、フレームRf付きウエハWef1およびフレームRf付きウエハWef2の各々を搬送するように構成されている。
【0095】
ロボットハンド52は、上下移動機構52aと、アーム部52bと、ハンド部52cとを有している。
【0096】
上下移動機構52aは、アーム部52bおよびハンド部52cを上下方向に移動させるように構成されている。上下移動機構52aは、リニアモータを利用した駆動機構、または、ボールねじを利用した駆動機構などの直動機構を含み、駆動源としてモータを有している。
【0097】
アーム部52bは、上下移動機構52aに接続されている。アーム部52bは、水平多関節型である。アーム部52bは、複数の関節を有している。複数の関節の各々には、モータが設けられている。アーム部52bは、複数の関節の駆動により、ハンド部52cを水平方向に移動させるように構成されている。
【0098】
ハンド部52cは、アーム部52bに接続されている。ハンド部52cは、フレームRf付きウエハWef1、および、フレームRf付きウエハWef2のいずれも保持可能に構成されている。ハンド部52cの一方の面には、負圧により、フレームRf付きウエハWef1、および、フレームRf付きウエハWef2のいずれも吸着するための吸着孔が形成されている。ハンド部52cは、図示しない負圧供給部に接続されている。ロボットハンド52は、反転機構52dを有している。反転機構52dは、水平方向に延びる回転軸線周りにハンド部52cを回転させることにより、ハンド部52cを反転(180度回転)させるように構成されている。反転機構52dは、アーム部52bの先端に設けられている。
【0099】
(搬送機構)
図18に示すように、搬送機構53は、ロボットハンド52からフレームRf付きウエハWef1およびエキスパンド用テープTeおよび保護テープTbの両方が貼り付けられたフレームRf付きウエハWeの各々が供給される供給位置Pbsと、粘着テープに関する処理が行われる処理位置Pbrとの間で、フレームRf付きウエハWef1およびエキスパンド用テープTeおよび保護テープTbの両方が貼り付けられたフレームRf付きウエハWeの各々を搬送するように構成されている。
【0100】
ここで、供給位置Pbsおよび処理位置Pbrは、平面視において、水平方向のうちのY方向(第1方向)に並んで設けられている。
【0101】
図19に示すように、供給位置Pbsは、粘着テープとしてウエハWeの回路面を保護する保護テープTbが貼り付けられたワークとしてのフレームRf付きウエハWef1が供給される第1供給位置Pbs1を含んでいる。供給位置Pbsは、保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの両方が貼り付けられたワークとしてのフレームRf付きウエハWeが供給される第2供給位置Pbs2を含んでいる。
【0102】
図20に示すように、処理位置Pbrは、粘着テープに関する処理として、第1供給位置Pbs1において供給された保護テープTbが貼り付けられたフレームRf付きウエハWef1に粘着テープとしてエキスパンド用テープTeを貼り付ける第1処理位置Pbr1を含んでいる。処理位置Pbrは、粘着テープに関する処理として、第2供給位置Pbs2において供給された、保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの両方が貼り付けられたフレームRf付きウエハWeから保護テープTbを剥離する第2処理位置Pbr2を含んでいる。
【0103】
具体的には、
図19および
図20に示すように、搬送機構53は、第1水平移動機構53aと、第1昇降機構53bと、第1保持ステージ53cと、第2水平移動機構53dと、第2昇降機構53eと、第2保持ステージ53fとを有している。
【0104】
〈第1水平移動機構および第1昇降機構〉
第1水平移動機構53aは、第1供給位置Pbs1と第1処理位置Pbr1との間において、第1保持ステージ53cをY方向に往復移動(Y1方向およびY2方向の各々に移動)させるように構成されている。第1水平移動機構53aは、リニアモータを利用した駆動機構、または、ボールねじを利用した駆動機構などの直動機構を含み、駆動源としてモータを有している。第1昇降機構53bは、第1供給位置Pbs1および第1処理位置Pbr1の各々において、第1保持ステージ53cを昇降(Z1方向およびZ2方向の各々に移動)させるように構成されている。第1昇降機構53bは、エアシリンダなどの駆動機構を含んでいる。
【0105】
〈第1保持ステージ〉
第1保持ステージ53cは、ワーク(フレームRf付きウエハWef1と、保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの両方が貼り付けられたワークとしてのフレームRf付きウエハWeとの各々)を保持するように構成されている。具体的には、第1保持ステージ53cは、ウエハ吸着保持部531cと、フレーム吸着保持部532cとを有している。ウエハ吸着保持部531cは、負圧によりウエハWeを下方から吸着して保持するように構成されている。ウエハ吸着保持部531cは、円状のウエハWeに対応するように円状に形成されている。フレーム吸着保持部532cは、負圧によりフレームRfを下方から吸着して保持するように構成されている。フレーム吸着保持部532cは、リング状のフレームRfに対応するようにリング状に形成されている。
【0106】
第1保持ステージ53cは、カセット収納部51からワークが供給される第1供給位置Pbs1と、ワークに対してエキスパンド用テープTe(粘着テープ)に関する処理を行う第1処理位置Pbr1とに第2保持ステージ53fとは独立して移動するように構成されている。すなわち、第1保持ステージ53cは、第1水平移動機構53aによりY方向に往復移動するように構成されている。第1保持ステージ53cは、第1昇降機構53bにより、第1供給位置Pbs1、および、第1処理位置Pbr1に上昇するように構成されている。ここで、第1保持ステージ53cは、第1昇降機構53bにより、第1供給位置Pbs1および第1処理位置Pbr1と同じ高さ位置の上昇位置、並びに、上昇位置よりも下方の第1下降位置Lob1の間で昇降するように構成されている。
【0107】
このように、第1保持ステージ53cは、第1昇降機構53bのZ1方向側の端部(上端部)にZ方向に移動可能に取り付けられている。第1昇降機構53bは、第1水平移動機構53aのZ1方向側の端部(上端部)にY方向に移動可能に取り付けられている。第1水平移動機構53aは、フレームに取り付けられている。
【0108】
〈第2水平移動機構および第2昇降機構〉
図19および
図20に示すように、第2水平移動機構53dは、第2供給位置Pbs2と第2処理位置Pbr2との間において、第2保持ステージ53fをY方向に往復移動(Y1方向およびY2方向の各々に移動)させるように構成されている。第2水平移動機構53dは、リニアモータを利用した駆動機構、または、ボールねじを利用した駆動機構などの直動機構を含み、駆動源としてモータを有している。第2昇降機構53eは、第2供給位置Pbs2および第2処理位置Pbr2の各々において、第2保持ステージ53fを昇降(Z1方向およびZ2方向の各々に移動)させるように構成されている。第2昇降機構53eは、エアシリンダなどの駆動機構を含んでいる。
【0109】
〈第2保持ステージ〉
第2保持ステージ53fは、ワーク(保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの両方が貼り付けられたワークとしてのフレームRf付きウエハWeと、フレームRf付きウエハWef2との各々)を保持するように構成されている。具体的には、第2保持ステージ53fは、ウエハ吸着保持部531fと、フレーム吸着保持部532fとを有している。ウエハ吸着保持部531fは、負圧によりウエハWeを下方から吸着して保持するように構成されている。ウエハ吸着保持部531fは、円状のウエハWeに対応するように円状に形成されている。フレーム吸着保持部532fは、負圧によりフレームRfを下方から吸着して保持するように構成されている。フレーム吸着保持部532fは、リング状のフレームRfに対応するようにリング状に形成されている。
【0110】
第2保持ステージ53fは、ロボットハンド52により紫外線照射部55からワークが供給される第2供給位置Pbs2と、ワークに対して保護テープTb(粘着テープ)に関する処理を行う第2処理位置Pbr2とに第1保持ステージ53cとは独立して移動するように構成されている。すなわち、第2保持ステージ53fは、第2水平移動機構53dによりY方向に往復移動するように構成されている。第2保持ステージ53fは、第2昇降機構53eにより、第2供給位置Pbs2、および、第2処理位置Pbr2に上昇するように構成されている。ここで、第2保持ステージ53fは、第2昇降機構53eにより、第2供給位置Pbs2および第2処理位置Pbr2と同じ高さ位置の上昇位置、並びに、上昇位置よりも下方の第2下降位置Lob2の間で昇降するように構成されている。
【0111】
このように、第2保持ステージ53fは、第2昇降機構53eのZ1方向側の端部(上端部)にZ方向に移動するように取り付けられている。第2昇降機構53eは、第2水平移動機構53dのZ1方向側の端部(上端部)にY方向に移動するように取り付けられている。第2水平移動機構53dは、フレームに取り付けられている。
【0112】
これらにより、第1水平移動機構53a、第1昇降機構53bおよび第1保持ステージ53cは、フレームRf付きウエハWef1と、保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの両方が貼り付けられたワークとしてのフレームRf付きウエハWeとの各々を搬送する第1搬送機構である。また、第2水平移動機構53d、第2昇降機構53eおよび第2保持ステージ53fは、保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの両方が貼り付けられたワークとしてのフレームRf付きウエハWeと、フレームRf付きウエハWef2との各々を搬送する第2搬送機構である。第1搬送機構と第2搬送機構とは、互いに独立して、フレームRf付きウエハWef1と、保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの両方が貼り付けられたワークとしてのフレームRf付きウエハWeと、フレームRf付きウエハWef2との各々を搬送する。第1搬送機構と第2搬送機構とは、互いのY方向の移動に干渉しないようにするため、互いにZ方向に離間して配置されている。第1搬送機構は、第2搬送機構に対してZ1方向側(上方側)に配置されている。すなわち、第1保持ステージ53cおよび第2保持ステージ53fは、側方視においてZ方向に並んで配置されている。これにより、第1保持ステージ53cは、第2保持ステージ53fの上方に配置されている。
【0113】
ここで、第1水平移動機構53aと第2水平移動機構53dとは、Z方向においてオーバーラップしている。第1昇降機構53bおよび第1保持ステージ53cと、第2昇降機構53eおよび第2保持ステージ53fとは、所定のタイミングで、Z方向においてオーバーラップする。
【0114】
(エキスパンド用テープ貼付部)
図20に示すように、エキスパンド用テープ貼付部54は、第1保持ステージ53cにより搬送されたフレームRf付きウエハWef1にエキスパンド用テープTeを貼り付けるように構成されている。エキスパンド用テープ貼付部54は、供給ロール部54aと、巻き取りロール部54bおよび54cと、貼付ローラ部54dと、剥離ローラ部54eと、X方向移動機構54fと、テープ切断部54gと、回転機構54hと、Z方向移動機構54iとを有している。
【0115】
供給ロール部54aは、粘着層に剥離テープTcb1が貼り付けられたエキスパンド用テープTeを供給するように構成されている。巻き取りロール部54bは、フレームRf付きウエハWef1にエキスパンド用テープTeを貼り付ける前に、エキスパンド用テープTeの粘着層に貼り付けられていた剥離テープTcb1を巻き取るように構成されている。巻き取りロール部54cは、フレームRf付きウエハWef1にエキスパンド用テープTeを貼り付けた後に、余剰分のエキスパンド用テープTeを巻き取るように構成されている。
【0116】
貼付ローラ部54dは、X1方向側からX2方向側に向かって移動することにより、エキスパンド用テープTeをフレームRf付きウエハWef1に貼り付けるように構成されている。剥離ローラ部54eは、X1方向側からX2方向側に向かって移動することにより、余剰分のエキスパンド用テープTeを剥離するように構成されている。X方向移動機構54fは、貼付ローラ部54dおよび剥離ローラ部54eに接続されており、貼付ローラ部54dおよび剥離ローラ部54eを互いに独立してX方向に移動させるように構成されている。X方向移動機構54fは、リニアモータを利用した駆動機構などの直動機構を含み、駆動源としてモータを有している。
【0117】
テープ切断部54gは、フレームRf付きウエハWef1にエキスパンド用テープTeを貼り付けた後に、エキスパンド用テープTeを切断するように構成されている。テープ切断部54gは、カッターを有している。回転機構54hは、テープ切断部54gに接続されており、テープ切断部54gをZ方向(上下方向)に延びる回転軸線周りに回転させるように構成されている。回転機構54hは、駆動源としてモータを有している。Z方向移動機構54iは、回転機構54hに接続されており、テープ切断部54gおよび回転機構54hを上下方向(Z方向)に移動させるように構成されている。Z方向移動機構54iは、エアシリンダなどの駆動機構を含んでいる。
【0118】
(紫外線照射部)
図19に示すように、紫外線照射部55は、窒素を内部に供給して酸素を排出しつつ窒素を充填(窒素パージ)した上で、フレームRfの保護テープTbが貼り付けられた面に向かって紫外線を照射するように構成されている。すなわち、紫外線照射部55は、ロボットハンド52によりエキスパンド用テープTeを貼り付けたフレームRf付きウエハWef1が搬送されたことに基づいて、窒素パージにより雰囲気内の酸素を除去して窒素を内部に充填した後、フレームRfの保護テープTbが貼り付けられた面に向かって紫外線を照射するように構成されている。ここで、紫外線照射部55は、出入口に扉を有する密閉構造の筐体の内部に配置されている。
【0119】
(保護テープ剥離部)
図20に示すように、保護テープ剥離部56は、第2保持ステージ53fにより搬送された、エキスパンド用テープTeを貼り付けたフレームRf付きウエハWef1から保護テープTbを剥離するように構成されている。保護テープ剥離部56は、剥離ローラ部56aと、テンション駆動部56bと、テンション駆動部56cと、テンション駆動部56dとを有している。
【0120】
剥離ローラ部56aは、保護テープTbを剥離するために保護テープTbに貼り付ける粘着テープTcb2を、X2方向に移動することにより保護テープTbにZ1方向側から貼り付けるように構成されている。テンション駆動部56b、テンション駆動部56cおよびテンション駆動部56dの各々は、粘着テープTcb2のテンションを調整するように構成されている。また、テンション駆動部56b、テンション駆動部56cおよびテンション駆動部56dの各々は、剥離ローラ部56aにより貼り付けられた粘着テープTcb2を巻き取ることにより、保護テープTbをフレームRfから剥離するように構成されている。
【0121】
図18に示すように、撮像部57は、フレームRf付きウエハWef1、エキスパンド用テープTeを貼り付けたフレームRf付きウエハWef1、および、フレームRf付きウエハWef2を撮像するカメラである。撮像部25は、撮像した画像を出力するように構成されている。
【0122】
制御部58は、テープ貼替装置5の動作を制御するように構成されている。制御部58は、CPUと、ROM、RAMおよびSSDなどを有する記憶部とを含んでいる。記憶部には、テープ貼替装置5を制御する制御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、搬送機構53によるウエハ搬送動作を制御するためのウエハ搬送処理を有している。
【0123】
〈ウエハ搬送処理〉
図19および
図20に示すように、制御部58は、制御プログラムに基づいて、第1保持ステージ53cを第1供給位置Pbs1と第1処理位置Pbr1とに交互に移動させる制御を行うように構成されている。また、制御部58は、制御プログラムに基づいて、第2保持ステージ53fを第2供給位置Pbs2と第2処理位置Pbr2とに交互に移動させる制御を行うように構成されている。
【0124】
具体的には、制御部58は、第1保持ステージ53cが第1処理位置Pbr1に移動したことに基づいて、エキスパンド用テープ貼付部54によりエキスパンド用テープTeをフレームRf付きウエハWef1に貼り付ける制御を行うように構成されている。制御部58は、第1保持ステージ53cが第1処理位置Pbr1から第1供給位置Pbs1に移動したことに基づいて、ロボットハンド52によりエキスパンド用テープTeを貼り付けたフレームRf付きウエハWef1を紫外線照射部55に搬送する制御を行うように構成されている。
【0125】
制御部58は、ロボットハンド52により紫外線照射部55から取り出されたエキスパンド用テープTeを貼り付けたフレームRf付きウエハWef1を保持したことに基づいて、第2保持ステージ53fを第2供給位置Pbs2から第2処理位置Pbr2に移動させる制御を行うように構成されている。制御部58は、第2保持ステージ53fが第2処理位置Pbr2に移動したことに基づいて、保護テープ剥離部56によりエキスパンド用テープTeを貼り付けたフレームRf付きウエハWef1から保護テープTbを剥離する制御を行うように構成されている。制御部58は、保護テープTbを剥離したことに基づいて、第2保持ステージ53fを第2処理位置Pbr2から第2供給位置Pbs2に移動させる制御を行うように構成されている。
【0126】
制御部58は、第2保持ステージ53fが第2供給位置Pbs2に移動したことに基づいて、ロボットハンド22によりフレームRf付きウエハWef2をカセット収納部51に収納する制御を行うように構成されている。
【0127】
(ウエハ搬送処理)
ここで、
図21を参照して、テープ貼付装置2の制御部26において処理されるウエハ搬送処理について説明する。
【0128】
図21に示すように、ステップS101において、上側保持ステージ23cにおいてウエハWeおよびフレームRfが保持される。ステップS102において、上側保持ステージ23cが処理位置Prに向けて移動するとともに、下側保持ステージ23fが供給位置Psに向けて移動する。ステップS103において、下側保持ステージ23fにおいてウエハWeおよびフレームRfが保持されるとともに、上側保持ステージ23cに保持されたウエハWeおよびフレームRfに保護テープTbが貼り付けられる。
【0129】
ステップS104において、下側保持ステージ23fが処理位置Prに向けて移動するとともに、上側保持ステージ23cが供給位置Psに向けて移動する。ステップS105において、上側保持ステージ23cに保持されたフレームRf付きウエハWef1が、ロボットハンド22によりカセット収納部21に収納される。ステップS106において、上側保持ステージ23cにおいてウエハWeおよびフレームRfが保持されるとともに、下側保持ステージ23fに保持されたウエハWeおよびフレームRfに保護テープTbが貼り付けられる。ステップS107において、上側保持ステージ23cが処理位置Prに向けて移動するとともに、下側保持ステージ23fが供給位置Psに向けて移動する。ステップS107において、下側保持ステージ23fに保持されたフレームRf付きウエハWef1が、ロボットハンド22によりカセット収納部21に収納される。そして、ステップS103に戻り、処理が全てのフレームRfおよびウエハWeに保護テープTbを貼り付けるまで繰り返される。
【0130】
このように、半導体チップ製造処理により製造された半導体チップChは、カセット収納部21と、上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fとを備え、上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fの各々は、カセット収納部21からワークが供給される供給位置Psと、ワークに対して粘着テープに関する処理を行う処理位置Prとに移動するように構成されたテープ貼付装置2により製造される。
【0131】
半導体チップ製造処理(半導体チップChの製造方法)は、ワークを保持する上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fにより、ワークに対して粘着テープに関する処理を行う処理位置Prにワークが移動するステップS102(S104)と、ウエハWeの複数のストリートWsの各々に沿ってレーザLdを照射するステップS3と、エキスパンド部606によりエキスパンド用テープTeをエキスパンドすることによって複数のストリートWsの各々に沿ってウエハWeを複数の半導体チップChに分割するステップS6とを備えている。
【0132】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0133】
本実施形態では、上記のように、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)の各々は、カセット収納部21(カセット収納部51)からワークが供給される供給位置Psと、ワークに対して保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する処理を行う処理位置Prとに互いに独立して移動するように構成されている。これにより、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)によりワークを処理位置Prに移動させつつ、下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)を供給位置Psに移動させてワークを下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)に供給することができる。この結果、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)により、供給位置Psにおけるワークを供給する処理と処理位置Prにおける保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する処理とを並行して行うことができるので、テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)における保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する作業の作業効率を向上させることができる。
【0134】
また、本実施形態では、上記のように、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)は、側方視において上下方向に並んで配置されている。これにより、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)の各々が供給位置Psと処理位置Prとに移動するために水平方向に移動させる必要がある場合において、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)の水平方向への移動と下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)の水平方向への移動とを並行して行っても、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)と下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)とが確実に干渉しないようにすることができる。
【0135】
また、本実施形態では、上記のように、供給位置Psおよび処理位置Prは、水平方向のうちの第1方向に並んで設けられている。テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)は、供給位置Psと処理位置Prとの間において、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)を第1方向に往復移動させる第1水平移動機構23a(第1水平移動機構53a)を備えている。テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)は、供給位置Psと処理位置Prとの間において、下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)をY方向(第1方向)に往復移動させる第2水平移動機構23d(第2水平移動機構53d)を備えている。これにより、第1水平移動機構23a(第1水平移動機構53a)によりY方向(第1方向)に移動する上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)と、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)に対して上下方向に並んで配置された第2水平移動機構23d(第2水平移動機構53d)によりY方向(第1方向)に移動する下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)とが干渉しないような構造を備えるテープ貼付装置2(テープ貼替装置5)を実現することができる。
【0136】
また、本実施形態では、上記のように、テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)は、供給位置Psおよび処理位置Prの各々において、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)を昇降させる第1昇降機構23b(第1昇降機構53b)を備えている。テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)は、供給位置Psおよび処理位置Prの各々において、下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)を昇降させる第2昇降機構23e(第2昇降機構53e)を備えている。これにより、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)が側方視において上下方向に並んで配置されている場合において、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)をそれぞれ第1昇降機構23b(第1昇降機構53b)および第2昇降機構23e(第2昇降機構53e)により同じ高さ位置の供給位置Psに移動させることができるので、ワークをカセット収納部21(カセット収納部51)から供給位置Psに移動させる距離を一定にすることができる。この結果、ワークをカセット収納部21(カセット収納部51)から供給位置Psに移動させる搬送機構23(53)の構造の複雑化を抑制することができる。また、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)が側方視において上下方向に並んで配置されている場合において、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)をそれぞれ第1昇降機構23b(第1昇降機構53b)および第2昇降機構23e(第2昇降機構53e)により同じ高さ位置の処理位置Prに移動させることができるので、保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する処理を行う装置を複数設置する必要がなくなる。この結果、テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)の大型化を抑制することができる。
【0137】
また、本実施形態では、上記のように、テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)は、ウエハWeおよびフレームRfに対して共通に設けられ、カセット収納部21(カセット収納部51)と上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)の各々との間で、ワークを搬送するロボットハンド22(ロボットハンド52)を備えている。これにより、ウエハWeおよびフレームRfの各々に対して別個に専用のロボットハンド22(ロボットハンド52)を設ける場合と比較して、ロボットハンド22(ロボットハンド52)の数を減少させることができるので、テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)の大型化を抑制することができる。
【0138】
また、本実施形態では、上記のように、供給位置Psは、上下方向において処理位置Prと同じ高さ位置であるとともに、ワークのうちのウエハWeおよびフレームRfが供給される部品供給位置Psである。処理位置Prは、部品供給位置Psにおいて供給されたウエハWeおよびフレームRfに粘着テープとしてウエハWeの回路面を保護する保護テープTbを貼り付けるという保護テープTbに関する処理を行う貼付処理位置Prである。上側保持ステージ23cは、第1昇降機構23bにより、部品供給位置Ps、および、貼付処理位置Prに上昇するように構成されている。下側保持ステージ23fは、第2昇降機構23eにより、部品供給位置Ps、および、貼付処理位置Prに上昇するように構成されている。これにより、上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fの各々の部品供給位置Psおよび貼付処理位置Prの両方の高さ位置が同じ高さ位置であることにより、部品供給位置Psおよび貼付処理位置Prの両方において第1昇降機構23bおよび第2昇降機構23eの上下方向の必要な移動距離が一定であるので、第1昇降機構23bおよび第2昇降機構23eの各々の構造の複雑化を抑制することができる。
【0139】
また、本実施形態では、上記のように、上側保持ステージ23cは、第1水平移動機構23aによりY方向(第1方向)に往復移動するとともに、第1昇降機構23bにより、部品供給位置Ps、および、貼付処理位置Prと同じ高さ位置の上昇位置および上昇位置よりも下方の第1下降位置Lo1の間で昇降するように構成されている。下側保持ステージ23fは、第2水平移動機構23dによりY方向(第1方向)に往復移動するとともに、第2昇降機構23eにより、上昇位置および第1下降位置Lo1よりも下方の第2下降位置Lo2の間で昇降するように構成されている。下側保持ステージ23fは、上側保持ステージ23cよりも下方に配置されている。これにより、第1昇降機構23bおよび第2昇降機構23eの各々の構造の複雑化を抑制しつつ、上側保持ステージ23cと下側保持ステージ23fとの干渉を抑制することが可能なテープ貼付装置2を実現することができる。
【0140】
また、本実施形態では、上記のように、テープ貼付装置2は、上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fの各々を交互に部品供給位置Psと貼付処理位置Prとに移動させる制御を行う制御部26を備えている。これにより、上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fの各々を部品供給位置Psと貼付処理位置Prとに順次移動させることができるので、テープ貼付装置2における作業を円滑に行うことができる。
【0141】
また、本実施形態では、上記のように、制御部26は、第1水平移動機構23aにより上側保持ステージ23cを部品供給位置Psから貼付処理位置Prに移動させる際、第2水平移動機構23dにより下側保持ステージ23fを貼付処理位置Prから部品供給位置Psに移動させる制御を行うように構成されている。制御部26は、第1水平移動機構23aにより上側保持ステージ23cを貼付処理位置Prから部品供給位置Psに移動させる際、第2水平移動機構23dにより下側保持ステージ23fを部品供給位置Psから貼付処理位置Prに移動させる制御を行うように構成されている。これにより、貼付処理位置Prに移動させた上側保持ステージ23cに対する保護テープTbの貼り付け処理と、供給位置Psに移動させた下側保持ステージ23fへのワークの供給処理とを並行して行うことができるとともに、貼付処理位置Prに移動させた下側保持ステージ23fに対する保護テープTbの貼り付け処理と、供給位置Psに移動させた上側保持ステージ23cへのワークの供給処理とを並行して行うことができる。この結果、上側保持ステージ23cおよび下側保持ステージ23fの各々の保護テープTbに関する作業の作業効率を向上させることができる。
【0142】
また、本実施形態では、上記のように、供給位置Psは、粘着テープとしてウエハWeの回路面を保護する保護テープTbが貼り付けられたワークとしてのフレームRf付きウエハWef1が供給される第1供給位置Ps1を含んでいる。処理位置Prは、エキスパンド用テープTeに関する処理として、第1供給位置Ps1において供給された保護テープTbが貼り付けられたフレームRf付きウエハWef1にエキスパンド用テープTeを貼り付ける第1処理位置Pr1を含んでいる。第1保持ステージ53cは、第2保持ステージ53fの上方に配置され、第1水平移動機構53aにより第1供給位置Ps1および第1処理位置Pr1を往復移動するように構成されている。これにより、第1水平移動機構53aによりY方向(第1方向)に移動する第1保持ステージ53cは、第2保持ステージ53fの上方に配置されていることにより、第1保持ステージ53cがY方向(第1方向)に移動する際に、第1保持ステージ53cと第2保持ステージ53fとが干渉しないようにすることができる。
【0143】
また、本実施形態では、上記のように、供給位置Psは、保護テープTbおよびエキスパンド用テープTeの両方が貼り付けられたワークとしてのフレーム付きウエハWeが供給される第2供給位置Ps2を含んでいる。処理位置Prは、保護テープTbに関する処理として、第2供給位置Ps2において供給されたフレームRf付きウエハWeから保護テープTbを剥離する第2処理位置Pr2を含んでいる。第2保持ステージ53fは、第1保持ステージ53cの下方に配置され、第2水平移動機構53dにより第2供給位置Ps2および第2処理位置Pr2を往復移動するように構成されている。これにより、第2水平移動機構53dによりY方向(第1方向)に移動する第2保持ステージ53fは、第1保持ステージ53cの下方に配置されていることにより、第2保持ステージ53fがY方向(第1方向)に移動する際に、第1保持ステージ53cと第2保持ステージ53fとが干渉しないようにすることができる。この結果、第1水平移動機構53aによりY方向(第1方向)に移動する第1保持ステージ53cと第2水平移動機構53dによりY方向(第1方向)に移動する第2保持ステージ53fとが干渉しないような構造を備えるテープ貼替装置5を実現することができる。
【0144】
また、本実施形態では、上記のように、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)の各々は、カセット収納部21(カセット収納部51)からワークが供給される供給位置Psと、ワークに対して保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する処理を行う処理位置Prとに互いに独立して移動するように構成されている。これにより、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)によりワークを処理位置Prに移動させつつ、下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)を供給位置Psに移動させてワークを下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)に供給することができる。この結果、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)により、供給位置Psにおけるワークを供給する処理と処理位置Prにおける保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する処理とを並行して行うことができるので、テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)における保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する作業の作業効率を向上させることが可能な半導体チップChを提供することができる。
【0145】
また、本実施形態では、上記のように、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)の各々は、カセット収納部21(カセット収納部51)からワークが供給される供給位置Psと、ワークに対して保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する処理を行う処理位置Prとに互いに独立して移動する。これにより、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)によりワークを処理位置Prに移動させつつ、下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)を供給位置Psに移動させてワークを下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)に供給することができる。この結果、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ53c)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ53f)により、供給位置Psにおけるワークを供給する処理と処理位置Prにおける保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する処理とを並行して行うことができるので、テープ貼付装置2(テープ貼替装置5)における保護テープTb(エキスパンド用テープTe)に関する作業の作業効率を向上させることが可能な半導体チップChの製造方法を提供することができる。
【0146】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0147】
たとえば、上記本実施形態では、上側保持ステージ23c(第1保持ステージ)および下側保持ステージ23f(第2保持ステージ)は、側方視においてZ方向(上下方向)に並んで配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1保持ステージおよび第2保持ステージは、平面視において水平方向に並んで配置されていてもよい。
【0148】
また、上記本実施形態では、供給位置Psおよび処理位置Prは、上下方向において同じ高さ位置である例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、供給位置および処理位置は、上下方向において異なる高さ位置であってもよい。
【0149】
また、上記本実施形態では、テープ貼付装置2およびテープ貼替装置5(ウエハマウント装置)は、昇降機構を有している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ウエハマウント装置は、昇降機構を有していなくてもよい。
【0150】
また、上記本実施形態では、テープ貼付装置2およびテープ貼替装置5(ウエハマウント装置)の各々は、1つのロボットハンド22(搬送部)およびロボットハンド52(搬送部)を備えている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ウエハマウント装置は、複数の搬送部を備えていてもよい。
【0151】
また、上記本実施形態では、説明の便宜上、制御部26の制御処理を、処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の制御処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【符号の説明】
【0152】
2 テープ貼付装置(ウエハマウント装置)
5 テープ貼替装置(ウエハマウント装置)
21 カセット収納部(ワーク収納部)
22 ロボットハンド(搬送部)
23a、53a 第1水平移動機構
23b、53b 第1昇降機構
23c 上側保持ステージ(第1保持ステージ)
23d、53d 第2水平移動機構
23e、53e 第2昇降機構
23f 下側保持ステージ(第2保持ステージ)
26 制御部
51 カセット収納部(ワーク収納部)
52 ロボットハンド(搬送部)
53c 第1保持ステージ
53f 第2保持ステージ
606 エキスパンド部
Ch 半導体チップ
Ld レーザ
Lo1、Lob1 第1下降位置
Lo2、Lob2 第2下降位置
Pr、Pbr 処理位置、貼付処理位置
Pr1、Pbr1 第1処理位置
Pr2、Pbr2 第2処理位置
Ps、Pbs 供給位置、部品供給位置
Ps1、Pbs1 第1供給位置
Ps2、Pbs2 第2供給位置
Rf フレーム
Tb 保護テープ(粘着テープ)
Te エキスパンド用テープ(粘着テープ)
We ウエハ
Wef1、Wef2 フレーム付きウエハ
Ws ストリート