(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024001108
(43)【公開日】2024-01-09
(54)【発明の名称】成長促進性ペプチドおよびその使用
(51)【国際特許分類】
C07K 7/08 20060101AFI20231226BHJP
C07K 14/415 20060101ALI20231226BHJP
A23L 33/185 20160101ALI20231226BHJP
A23L 33/18 20160101ALI20231226BHJP
A61Q 19/08 20060101ALI20231226BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20231226BHJP
A61K 8/64 20060101ALI20231226BHJP
A61P 17/02 20060101ALI20231226BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20231226BHJP
A61K 47/60 20170101ALI20231226BHJP
A61K 47/68 20170101ALI20231226BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20231226BHJP
A61K 38/10 20060101ALI20231226BHJP
C12N 15/29 20060101ALN20231226BHJP
【FI】
C07K7/08
C07K14/415
A23L33/185
A23L33/18
A61Q19/08
A61Q19/00
A61K8/64
A61P17/02
A61P17/00
A61K47/60
A61K47/68
A61K39/395 A
A61K38/10
A61K39/395 M
C12N15/29
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023171296
(22)【出願日】2023-10-02
(62)【分割の表示】P 2021008092の分割
【原出願日】2016-07-18
(31)【優先権主張番号】15177017.9
(32)【優先日】2015-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】518017819
【氏名又は名称】ニューリタス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ノラ カルディ
(72)【発明者】
【氏名】シリル ロペス
(72)【発明者】
【氏名】アレッサンドロ アドレフィオ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明の目的は、皮膚加齢の代替の最小に侵襲性の処置を提供することである。
【解決手段】特定の配列群から選択されるタンパク質の細胞成長促進性断片を含む天然ペプチドおよび複数の成長促進性ペプチドを含む組成物を提供する。また、ヒト皮膚の加齢の予防、結腸癌および末梢炎症性障害などの損傷を受けた上皮細胞または組織を特徴とする疾患または状態の治療および創傷治療における、ペプチドおよび組成物の使用も提供する。特定のエンドウマメおよびイネタンパク質に由来するペプチドを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号283のアミノ酸配列のペプチド。
【請求項2】
配列番号283のアミノ酸配列からなるペプチドと比較して1~4個のアミノ酸の変更を有する、請求項1に記載のペプチドの皮膚成長促進性変異体。
【請求項3】
配列番号283のアミノ酸配列からなるペプチドと比較して13個のアミノ酸の変更を有する、請求項2に記載の皮膚成長促進性変異体。
【請求項4】
配列番号283のアミノ酸配列からなるペプチドと比較して1~2個のアミノ酸の変更を有する、請求項2に記載の皮膚成長促進性変異体。
【請求項5】
配列番号283のアミノ酸配列からなるペプチドと比較して1個のアミノ酸の変更を有する、請求項2に記載の皮膚成長促進性変異体。
【請求項6】
前記変更が欠失である、請求項2~5のいずれか一項に記載の皮膚成長促進性変異体。
【請求項7】
前記変更が末端の位置である、請求項2~5のいずれか一項に記載の皮膚成長促進性変異体。
【請求項8】
前記ペプチドが皮膚成長促進性である、化学的に修飾された、請求項1に記載のペプチドまたは請求項2~7のいずれか一項に記載の変異体。
【請求項9】
前記ペプチドまたは変異体が、側鎖への修飾、保護基の組込み、ペプチド合成の間の非天然アミノ酸および/またはそれらの誘導体の組込み、並びに、架橋剤及び、ペプチドにコンホーメーションの制約を課す他の方法の使用によって化学的に修飾される、請求項8に記載のペプチドまたは変異体。
【請求項10】
ポリエチレングリコールポリマー、分子量を増大する化合物、親油性基、または抗体分子から任意選択的に選択される結合パートナーと、コンジュゲートされた、連結された、または融合された、請求項1に記載のペプチド、請求項2~7のいずれか一項に記載の変異体、または請求項8または9に記載のペプチドまたは変異体を含むコンジュゲート。
【請求項11】
請求項1に記載のペプチド、組成物。
【請求項12】
請求項1に記載のペプチドを含む組成物。
【請求項13】
前記組成物が粉末である、請求項11または12に記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物がヒトの皮膚への局所投与用に製剤化される、請求項11または12に記載の組成物。
【請求項15】
クリーム、多重エマルジョン、無水組成物、水性分散物、オイル、ミルク、バルサム、泡状物、ローション、ゲル、クリームゲル、水アルコール溶液、ハイドログリコール溶液、美容用製品、パーソナルケア製品、ハイドロゲル、リニメント、血清(sera)、石鹸、散布剤、ペースト、半固体製剤、血清(serums)、シャンプー、コンディショナー、軟膏、任意のリンスオフ製剤、タルク、ムース、パウダー、スプレー、エアロゾル、溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エリキシル、多糖フィルム、パッチ、ゲルパッチ、絆創膏、接着剤系、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョンおよびシリコーンエマルジョンの形態である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
請求項1に記載のペプチド、請求項2~7のいずれか一項に記載の変異体、請求項8または9に記載のペプチドまたは変異体、または請求項10に記載のコンジュゲートを含む、食物または飲料、栄養補助食品、パーソナルケア組成物、または医薬組成物。
【請求項17】
請求項1に記載のペプチド、請求項2~7のいずれか一項に記載の変異体、請求項8または9に記載のペプチドまたは変異体、請求項10に記載のコンジュゲート、または請求項14に記載の組成物を局所的に投与するステップを含む、ヒト皮膚の老化を予防または阻害する非治療的方法。
【請求項18】
前記組成物が哺乳類の創傷に局所的に適用される、哺乳類の創傷の治療に使用するための請求項1に記載のペプチド、請求項2~7のいずれか一項に記載の変異体、請求項8または9に記載のペプチドまたは変異体、請求項10に記載のコンジュゲート、または請求項14に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
若々しい外観を維持するという増大する意思は、特に、人がより長くより健康に生き続ける場合に、皮膚加齢の治療のための新規皮膚科学手順のますます多くの研究につながっている。年齢とともに、ヒト皮膚では構造および機能の変化が観察されるが(Calleja-Agius J.ら2013)、太陽光からのUV照射などの環境因子または閉経によるホルモンの変化などの内部因子のような多数の因子がそれらの原因となる(Affinito P.ら 1999)。
【0002】
真皮および表皮における結合組織の変化、特に、細胞外マトリックスの低減は、その機械的特性の重大な変化を誘導するので、高度に皮膚のしわおよびたるみの原因となる。さらに、細胞外マトリックスの代謝および合成は、酵素活性を通して加齢プロセスによって影響を受ける。
【0003】
現在のところ、加齢プロセスと闘う主に4つの解決策がある。
【0004】
食事およびホルモン管理:栄養補助剤を使用することによって我々の食事を管理することによって加齢プロセスと闘うこと。この方法は、現在のところまだ論争されている。いくつかの研究が、ビタミンCまたはリポ酸のような抗酸化栄養補助剤は、例えば、抗加齢特性を有し得ることを示唆している。
【0005】
ホルモン治療:抗加齢目的の危険のある、論争されている解決策。ホルモンに関連するどんなものにも、それが広範囲の有害な効果を有し得るので本当に注意しなくてはならない。この解決策は、広く使用されず、研究のほとんどは依然として動物段階である。
【0006】
外科的抗加齢解決策:それらは、短期では極めて有効であるが、高価であり、長期の治癒期間を必要とし得る。どの外科手術においても同様に、危険があり、副作用もある。例えば、生え際に切開が行われるアイリフトおよびフェイスリフトのような外科的抗加齢解決策の際には、皮下出血、腫脹、眼瞼下垂の幾分かの危険があり、二次感染も起こり得る。
【0007】
近年、しわ、容量減少およびその他の皮膚損傷のような問題に取り組むように設計された、最小に侵襲性の処置ならびに技術に対する増大する熱意があった。最も一般的な局所抗加齢解決策は、クリームおよびセラムである。それらの活性成分は、いくつかのファミリーに分けられ得る。
【0008】
保湿剤成分は、水分補給された皮膚を維持する。それは、グリコサミノグリカン(例えば、ヒアルロン酸)のような水と結合を作る最も大きな極性分子である。
【0009】
コラーゲンおよび成分と関連しているその他の細胞外マトリックスは、それらが正しい受容体を誘発し得る場合、生合成を刺激することによって良好に組織化された皮膚構造を維持するように寄与する。細胞増殖成分は、細胞外マトリックスおよび増殖因子のような皮膚が必要とする成分を合成する皮膚細胞を再生するのに役立つので同様に重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願公開第2014120131号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2004132667号明細書
【特許文献3】米国特許第4,186,183号明細書
【特許文献4】米国特許第4,217,344号明細書
【特許文献5】米国特許第4,235,871号明細書
【特許文献6】米国特許第4,261,975号明細書
【特許文献7】米国特許第4,485,054号明細書
【特許文献8】米国特許第4,501,728号明細書
【特許文献9】米国特許第4,774,085号明細書
【特許文献10】米国特許第4,837,028号明細書
【特許文献11】米国特許第4,946,787号明細書
【特許文献12】PCT公開番号国際公開第91/17424号パンフレット
【特許文献13】欧州特許第2050437号明細書
【特許文献14】国際公開第2005023290号パンフレット
【特許文献15】米国特許出願公開第2010098660号明細書
【特許文献16】米国特許出願公開第20070053845号明細書
【特許文献17】欧州特許第1072600.2号明細書
【特許文献18】欧州特許第13171757.1号明細書
【特許文献19】米国特許出願公開第2014120141号明細書
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Szoka et al、Ann. Rev. Biophys. Bioeng. 9:467(1980)
【非特許文献2】Deamer & Bangham, Biochim. Biophys. Acta 443:629-634 (1976)
【非特許文献3】Fraley, et al., PNAS 76:3348-3352 (1979)
【非特許文献4】Hope et al., Biochim. Biophys. Acta 812:55-65 (1985)
【非特許文献5】Mayer et al., Biochim. Biophys. Acta 858: 161-168 (1986)
【非特許文献6】Williams et al., PNAS 85:242-246 (1988)
【非特許文献7】Liposomes (Ostro (ed.), 1983, Chapter 1)
【非特許文献8】Hope et al., Chem. Phys. Lip. 40:89 (1986)
【非特許文献9】Gregoriadis, Liposome Technology (1984)
【非特許文献10】Lasic, Liposomes: from Physics to Applications (1993))
【非特許文献11】”Handbook of Pharmaceutical Excipients, 2nd Edition, (1994), Edited by A Wade and PJ Weller
【非特許文献12】Topical drug delivery formulations edited by David Osborne and Antonio Aman, Taylor & Francis
【非特許文献13】Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co. (A. R. Gennaro edit. 1985)
【非特許文献14】O’Riordan et al (Respir Care, 2002, Nov. 47)
【非特許文献15】J. M. Stewart and J. D. Young, Solid Phase Peptide Synthesis, 2nd edition, Pierce Chemical Company, Rockford, Illinois (1984), in M. Bodanzsky and A. Bodanzsky
【非特許文献16】Cameselle, J.C., Ribeiro, J.M., and Sillero, A. (1986). Derivation and use of a formula to calculate the net charge of acid-base compounds. Its application to amino acids, proteins and nucleotides. Biochem. Educ. 14, 131-136
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、皮膚加齢の代替の最小に侵襲性の処置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
発明の説明
エンドウマメゲノムは、70,000を超える異なるタンパク質をコードする。本出願人は、これらのタンパク質のうち6種を同定し、それらのうち各々は、細胞の成長および/または増殖(本明細書において以下「成長促進性ペプチド」または「成長促進性断片」)を促進可能な1種または複数のペプチドを含有する。同様に、イネゲノムによってコードされる60,000種を超えるタンパク質のうち、本出願人は、7種のタンパク質を同定し、それらの各々は、生物活性である、通常、細胞の成長および/または増殖を促進可能である1つまたは複数のペプチドを含有する。14種の同定されたタンパク質の細胞成長促進性断片は、エラスチンおよびコラーゲン生成ならびに細胞増殖に対して効果を有するとわかった(
図1から109)。天然ペプチドが由来する特定の植物タンパク質は、配列番号1~14および705から716に提供されている。ペプチドが由来する特定のエンドウマメタンパク質には、配列番号1~2および7~10が含まれ、ペプチドが由来する特定のイネタンパク質には、配列番号3~6および11~13が含まれる。これらのタンパク質の相同体は、配列番号525から564に記載されている。エンドウマメタンパク質において最初に同定された特定のペプチドは、配列番号15~215および283~340に示されている。イネタンパク質において最初に同定された特定のペプチドは、配列番号216~282および341~412に示されている。本明細書において開示されるエンドウマメおよびイネタンパク質において同定された追加のペプチドおよびその変異体は、配列番号418から515および546から704および717~775に提供されている。
【0014】
第1の態様において、本発明は、通常、5から50個のアミノ酸長の、(a)エンドウマメもしくはイネタンパク質、例えば、配列番号1から14および705から716および717~732から選択されるものなどの本明細書において開示されるエンドウマメおよびイネタンパク質もしくはその相同体の断片または(b)断片の変異体または(c)ペプチド(本明細書において以下、「本発明のペプチド」)の断片を含むペプチドを提供する。一実施形態では、ペプチドは、生物活性である。一実施形態では、ペプチドは、細胞成長または増殖促進活性を有する。
【0015】
一実施形態では、本発明のペプチドは、配列番号15~505および546~704および717~775から選択される配列を含む。
【0016】
一実施形態では、本発明のペプチドは、本質的に、配列番号15~505および546~704および717~775から選択される配列からなる。
【0017】
一実施形態では、本発明のペプチドは、約3~50個のアミノ酸からなる。一実施形態では、本発明のペプチドは、約4~50個のアミノ酸からなる。一実施形態では、本発明のペプチドは、約5~50個のアミノ酸からなる。一実施形態では、本発明のペプチドは、約6~50個のアミノ酸からなる。一実施形態では、本発明のペプチドは、約7~50個のアミノ酸からなる。
【0018】
一実施形態では、断片は、8から37個のアミノ酸を有する。一実施形態では、断片は、-10から+4の間の電荷を有する。
【0019】
好ましくは、C末端アミノ酸は、システイン(C)またはメチオニン(M)ではない。
【0020】
好ましくは、N末端アミノ酸は、システイン(C)、ヒスチジン(H)またはプロリン(P)ではない。
【0021】
好ましくは、断片のC末端ドメインは、システイン(C)を含有しない。
【0022】
好ましくは、断片のN末端ドメインは、システイン(C)を含有しない。
【0023】
好ましくは、断片は、システイン(C)を含有しない。
【0024】
好ましくは、ペプチドは、システイン(C)を含有しない。
【0025】
本発明の一実施形態では、ペプチドは、配列番号15から505から選択される配列を含む。
【0026】
本発明の一実施形態では、ペプチドは、本質的に、配列番号15から505から選択される配列からなる。
【0027】
好ましくは、断片は、配列番号15~215および283~340または断片の生物活性変異体から選択される。
【0028】
好ましくは、断片は、配列番号216~282および341~412または断片の生物活性変異体から選択される。
【0029】
好ましくは、ペプチドは、配列番号15から417から選択される断片または断片の生物活性変異体からなる。
【0030】
好ましくは、ペプチドは、配列番号15から417から選択される配列からなる。
【0031】
好ましくは、断片は、配列番号413~417または断片の生物活性変異体から選択される。
【0032】
一実施形態では、ペプチドは、配列番号246、283、284、245および42から選択される断片または断片の生物活性変異体を含む、またはそれからなる。
【0033】
一実施形態では、ペプチドは、配列番号247から268から選択される断片を含む。
【0034】
一実施形態では、本発明のペプチドは修飾されている。一実施形態では、ペプチドは、保護基で修飾されている。一実施形態では、ペプチドは、その親油性を増大するよう修飾されている。一実施形態では、ペプチドは、その半減期を増大するように修飾されている。一実施形態では、ペプチドのNまたはC末端アミノ酸は修飾されている。一実施形態では、ペプチドのNまたはC末端アミノ酸は、保護基で修飾されている。
【0035】
[配列番号1(エンドウマメタンパク質1-P13918)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号1のタンパク質もしくはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0036】
好ましくは、ペプチドは、配列番号15から90から選択される生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0037】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、通常、配列番号1またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号15から90から選択される第1の生物活性断片(または断片の生物活性変異体)を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号15~90から選択される第2の生物活性断片(または断片の生物活性変異体)を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0038】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0039】
エンドウマメタンパク質1(配列番号(SEQ ID)1)の相同体には、ソラマメ(Vicia fabia)、ヒヨコマメ(Cicer arietinum)およびレンズマメ(Lens culinaris)相同体(配列番号525から527)が含まれる。
【0040】
[配列番号2(エンドウマメタンパク質2-Q9M3X6)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号2のタンパク質またはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0041】
好ましくは、ペプチドは、配列番号91から215から選択される生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0042】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種、または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号2またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号91~215から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号91~215から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0043】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0044】
エンドウマメタンパク質2(配列番号2)の相同体には、ピスム・アビシニカム(Pisum abyssinicum)、ラシラス・アヌウス(Lathyrus annuus)およびナヨクサフジ(Vicia villosa)(配列番号528から530)が含まれる。
【0045】
[配列番号3(イネタンパク質1-Q0DEV5)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号3のタンパク質またはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0046】
好ましくは、ペプチドは、配列番号216~244から選択される生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0047】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号3またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号216~244から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号216~244から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0048】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0049】
イネタンパク質1(配列番号15)の相同体には、オリザ・ルフィポゴン(Oryza rufipogon)、オリザ・オフィシナリス(Oryza officinalis)、オオムギ(Hordeum vulgare)亜種ブルガレ(vulgare)(配列番号531から533)が含まれる。
【0050】
[配列番号4(イネタンパク質2-P14323)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号4のタンパク質またはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0051】
好ましくは、ペプチドは、配列番号245~246から選択される生物活性断片または断片の生物活性変異体を含む。
【0052】
本発明はまた、配列番号4またはその相同体の異なる生物活性断片を含む本発明の少なくとも1つまたは複数のペプチドを含む組成物も提供する。好ましくは、組成物は、生物活性断片配列番号245を含む第1のペプチドおよび生物活性断片配列番号246を含む第2のペプチドを含む。
【0053】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0054】
イネタンパク質2(配列番号4)の相同体には、オリザ・ブラキアンサ(Oryza brachyantha)およびマコモ(Zizania latifolia)(配列番号534から536)が含まれる。
【0055】
[配列番号5(イネタンパク質3-P29835)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号5のタンパク質もしくはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0056】
好ましくは、ペプチドは、配列番号247~268から選択される生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0057】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種、または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号5またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号247~268から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号247~268から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0058】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0059】
イネタンパク質3(配列番号5)の相同体には、トウモロコシ(Zea Mays)、モロコシ(Sorghum bicolor)およびアワ(Setaria italica)(配列番号537から539)が含まれる。
【0060】
[配列番号6(イネタンパク質4-P14614)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号6のタンパク質もしくはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0061】
好ましくは、ペプチドは、配列番号269~282から選択される生物活性断片またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0062】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号6またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号269~282から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号269~282から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0063】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0064】
イネタンパク質4(配列番号6)の相同体には、イネジャポニカ種(Oryza sativa Japonica Group)、ミナトカモジグサ(Brachipodium distachyon) (配列番号540から542)が含まれる。
【0065】
[配列番号7(エンドウマメタンパク質3-P09918)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号7のタンパク質もしくはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0066】
好ましくは、ペプチドは、配列番号283の生物活性断片またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0067】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種、または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号7またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、生物活性断片配列番号283またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0068】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0069】
エンドウマメタンパク質3(配列番号7)の相同体には、タルウマゴヤシ(Medicago truncatula)、ツルマメ(Glycine soja)およびインゲンマメ(Phaseolus vulgaris)(配列番号543から545)が含まれる。
【0070】
[配列番号8(エンドウマメタンパク質4-P02857)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号8のタンパク質もしくはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0071】
好ましくは、ペプチドは、配列番号284~307から選択される生物活性断片またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0072】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号8またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号284~307から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号284~307から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0073】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0074】
エンドウマメタンパク質4(配列番号8)の相同体には、オオカラスノエンドウ(Vicia sativa)、ビキア・ナルボネシス(Vicia narbonesis)およびヒヨコマメ(Cicer arietinum)(配列番号546から548)が含まれる。
【0075】
[配列番号9(エンドウマメタンパク質5-P02855)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号9のタンパク質もしくはその相同体の生物活性断片またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0076】
好ましくは、ペプチドは、配列番号308~339から選択される生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0077】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号9またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号 308~339から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号308~339から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0078】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0079】
エンドウマメタンパク質5(配列番号9)の相同体には、ラシラス・ヒルストゥス(Lathyrus hirsutus)、ラシラス・シセロ(Lathyrus cicero)、グラスピー(Lathyrus sativus)(配列番号549から551)が含まれる。
【0080】
[配列番号10(エンドウマメタンパク質6-D3VNE1)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号10のタンパク質もしくはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0081】
好ましくは、ペプチドは、生物活性断片配列番号340またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0082】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号10またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、生物活性断片配列番号340を含む第1の生物活性ペプチドを含む。
【0083】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0084】
エンドウマメタンパク質6(配列番号10)の相同体には、タルウマゴヤシ(Medicago truncatula)、ビキア・ペレグリン(Vicia peregrine)およびビキア・ルテア(Vicia lutea)(配列番号552から554)が含まれる。
【0085】
[配列番号11(イネタンパク質5-P07728)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号11のタンパク質もしくはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0086】
好ましくは、ペプチドは、配列番号341~358から選択される生物活性断片またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0087】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号11またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号341~358から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号341~358から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0088】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0089】
イネタンパク質5(配列番号11)の相同体には、イネインディカ種(Oryza sativa Indica Group)、マコモ、エンバク(Avena sativa)(配列番号555から557)が含まれる。
【0090】
[配列番号12(イネタンパク質6-P07730)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号12のタンパク質もしくはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0091】
好ましくは、ペプチドは、配列番号359~401から選択される生物活性断片またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0092】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号12またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号359~401から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号359~401から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0093】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0094】
イネタンパク質6(配列番号12)の相同体には、オリザ・ブラキアンサ、ミナトカモジグサ(配列番号558から560)が含まれる。
【0095】
[配列番号13(イネタンパク質7-Q0D7S0)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号13のタンパク質若しくはその相同体の生物活性断片、またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0096】
好ましくは、ペプチドは、配列番号402~412から選択される生物活性断片または断片の生物活性変異体を含む。
【0097】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号13またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号402~412から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号402~412から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0098】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0099】
イネタンパク質7(配列番号13)の相同体には、イネインディカ種、マコモ、エンバク(配列番号561から564)が含まれる。
【0100】
[配列番号14(黄色ブドウ球菌(Staphylococcus Aureus)タンパク質1-P0C1U8)]
好ましくは、ペプチドは、配列番号14のタンパク質またはその相同体の断片を含む。
【0101】
好ましくは、ペプチドは、配列番号413~417から選択される生物活性断片または断片の生物活性変異体を含む。
【0102】
本発明はまた、本発明の少なくとも1種、好ましくは、少なくとも2種、好ましくは、少なくとも3種、好ましくは、少なくとも4種、好ましくは、少なくとも5種、好ましくは、少なくとも6種、好ましくは、少なくとも7種、好ましくは、少なくとも8種、好ましくは、少なくとも9種または好ましくは、少なくとも10種の生物活性ペプチドを含む組成物を提供し、その各々は、配列番号14またはその相同体の異なる生物活性断片を含む。好ましくは、組成物は、配列番号413~417から選択される生物活性断片を含む第1の生物活性ペプチドおよび配列番号413~417から選択される生物活性断片を含む第2の生物活性ペプチドを含む。
【0103】
一実施形態では、生物活性ペプチド、変異体または断片は、それぞれ、細胞成長または増殖促進性ペプチド、変異体または断片である。
【0104】
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus Aureus)タンパク質1(配列番号14)の相同体には:
>gi|580560623|gb|EVF84961.1|グルタミルエンドペプチダーゼ[黄色ブドウ球菌(staphylococcus aureus)COAS6020]
>gi|580687002|gb|EVH10169.1|グルタミルエンドペプチダーゼ[黄色ブドウ球菌UCIM6080]
>gi|751815683|gb|KIN24957.1|グルタミルエンドペプチダーゼ[黄色ブドウ球菌MRSA_CVM43477]
>gi|781884797|dbj|BAR08486.1|グルタミルエンドペプチダーゼ前駆体[黄色ブドウ球菌亜種オーレウス(aureus)]
>gi|781887762|dbj|BAR11210.1|グルタミルエンドペプチダーゼ前駆体[黄色ブドウ球菌亜種オーレウス]
が含まれる。
【0105】
本発明はまた、少なくとも1種の、好ましくは、複数の本発明のペプチドを含む組成物を提供し、本発明のペプチドの各々は、例えば、配列番号1から14またはその相同体から選択される本明細書において開示されるタンパク質の生物活性断片またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0106】
通常、本発明のペプチドまたは各ペプチドは、配列番号15~505および546から704および717~775から選択される生物活性断片またはその断片の生物活性変異体を含む。
【0107】
通常、本発明のペプチドまたは各ペプチドは、配列番号15~505および546から704および717~775から選択される生物活性断片またはその断片の生物活性変異体から選択される。
【0108】
本発明はまた、少なくとも1種の、好ましくは、複数の、本発明のペプチドを含む組成物を提供し、本発明のペプチドまたは各ペプチドは、本明細書において開示される、通常、配列番号1~2および7~10から選択されるエンドウマメまたはイネタンパク質の生物活性断片を含む。通常、本発明のペプチドまたは各ペプチドは、配列番号15~215および283から340から選択される生物活性断片またはその断片の生物活性変異体から選択される、またはそれを含む。
【0109】
本発明はまた、少なくとも1種、好ましくは、複数の本発明のペプチドを含む組成物を提供し、本発明のペプチドまたは各ペプチドは、本明細書において開示される、通常、配列番号3~6および11~13から選択されるタンパク質の生物活性断片を含む。通常、本発明のペプチドまたは各ペプチドは、配列番号216~282および341~412から選択される生物活性断片またはその断片の生物活性変異体から選択される、またはそれを含む。
【0110】
好ましくは、組成物は、少なくとも2種の本発明の別個の成長促進性ペプチドを含む。
【0111】
好ましくは、組成物は、少なくとも3種の本発明の別個の成長促進性ペプチドを含む。
【0112】
好ましくは、組成物は、少なくとも4種の本発明の別個の成長促進性ペプチドを含む。
【0113】
好ましくは、組成物は、少なくとも5種の本発明の別個の成長促進性ペプチドを含む。
【0114】
好ましくは、組成物は、少なくとも6種の本発明の別個の成長促進性ペプチドを含む。
【0115】
好ましくは、組成物は、少なくとも7種の本発明の別個の成長促進性ペプチドを含む。
【0116】
好ましくは、組成物は、少なくとも8種の本発明の別個の成長促進性ペプチドを含む。
【0117】
好ましくは、組成物は、少なくとも9種の本発明の別個の成長促進性ペプチドを含む。
【0118】
好ましくは、組成物は、少なくとも10種の本発明の別個の成長促進性ペプチドを含む。
【0119】
一実施形態では、組成物は、配列番号247から268のうち1種または複数を含む。
【0120】
一実施形態では、組成物は、配列番号248、249、252、253および257の1種または複数を含む。
【0121】
一実施形態では、本発明は、断片配列番号15~215および283~340の実質的にすべてまたはその断片の成長促進性変異体、または成長促進性断片および変異体の混合物を含む組成物を含む。
【0122】
一実施形態では、本発明は、断片配列番号216~282および341~412の実質的にすべてまたはその断片の成長促進性変異体、または成長促進性断片および変異体の混合物を含む組成物を含む。
【0123】
一実施形態では、組成物は、10KD未満の分子量を有するペプチドが豊富である。
【0124】
一実施形態では、組成物は、粉末である。
【0125】
本発明はまた、創傷への適用に適した、本発明のペプチドまたは組成物を含むプラスター、絆創膏または包帯材に関する。
【0126】
本発明はまた、本発明のペプチドを含む人工の細胞培養培地に関する。本発明はまた、本発明の組成物を含む人工の細胞培養培地に関する。一実施形態では、細胞培養培地は、真核細胞の培養のために製剤化されている。一実施形態では、細胞培養培地は、原核細胞の培養のために製剤化されている。
【0127】
本発明はまた、創傷への適用に適した、本発明のペプチドまたは組成物を含むプラスター、絆創膏または包帯材に関する。
【0128】
本発明はまた、本発明の成長促進性ペプチドを含む食べられる製品に関する。好ましくは、食べられる製品は、人工のものである。
【0129】
本発明はまた、本発明のペプチドの組成物を含む食べられる製品に関する。好ましくは、食べられる製品は、人工のものである。
【0130】
好ましくは、食べられる製品は、ヒトまたは動物(哺乳動物)または細胞消費用の食品である。
【0131】
一実施形態では、人工の食べられる製品は、飲料である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、ベーカリー製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、乳製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、スナック製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、焼いた押し出し食品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、粉乳である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、乳児用調製粉乳製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、菓子製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、ヨーグルトである。一実施形態では、人工の食べられる製品は、ヨーグルトドリンクである。一実施形態では、人工の食べられる製品は、アイスクリーム製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、冷凍食品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、朝食用シリアルである。一実施形態では、人工の食べられる製品は、パンである。一実施形態では、人工の食べられる製品は、フレーバーミルクドリンクである。一実施形態では、人工の食べられる製品は、菓子バーである。一実施形態では、人工の食べられる製品は、茶または茶製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、焼いた押し出しスナック製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、油で揚げたスナック製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、栄養補助食品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、スポーツ栄養製品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、ベビー用食品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、免疫低下した個人のための特殊食品である。一実施形態では、人工の食べられる製品は、老齢期患者用の食物である。
【0132】
本発明はまた、細胞の成長の促進において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0133】
本発明はまた、細胞培養物の成長の促進において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0134】
本発明はまた、組織の成長の促進において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0135】
本発明はまた、真皮または上皮組織の成長の促進において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0136】
本発明はまた、皮膚の成長の促進において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0137】
本発明はまた、臓器の成長の促進において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0138】
本発明はまた、生物の成長の促進において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0139】
本発明はまた、細胞の成長の促進において使用するための本発明の組成物に関する。
【0140】
本発明はまた、細胞培養物の成長の促進において使用するための本発明の組成物に関する。
【0141】
本発明はまた、組織の成長の促進において使用するための本発明の組成物に関する。
【0142】
本発明はまた、上皮組織の成長の促進において使用するための本発明の組成物に関する。
【0143】
本発明はまた、皮膚の成長の促進において使用するための本発明の組成物に関する。
【0144】
本発明はまた、臓器の成長の促進において使用するための本発明の組成物に関する。
【0145】
本発明はまた、生物の成長の促進において使用するための本発明の組成物に関する。
【0146】
一実施形態では、細胞、組織または生物は、正常な病理学(例えば、加齢皮膚)を有する。本発明の一実施形態では、細胞、組織または皮膚は、異常な病理学(例えば、外傷、薬物使用のために損傷を受けた組織または炎症性障害のために損傷を受けたGI管中の上皮組織)を有する。
【0147】
成長促進性使用は、in-vivoまたはin-vitro使用であり得る。成長促進性使用は、哺乳動物への外的(すなわち、皮膚への)または内的(すなわち、GI管への)投与を含み得る。
【0148】
本発明はまた、ヒト皮膚の加齢の減速または阻害において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0149】
本発明はまた、ヒト皮膚の加齢を減速または阻害する方法であって、ヒト皮膚に本発明のペプチドを投与するステップを含む方法に関する。通常、本発明のペプチドは、皮膚に局所投与される。投与は、プラスターまたはパッチまたは局所適用に適した製剤によってであり得る。
【0150】
本発明はまた、ヒト皮膚の加齢の減速または阻害において使用するための本発明の組成物に関する。本発明はまた、ヒト皮膚の加齢の予防または減速において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0151】
本発明はまた、ヒト皮膚の加齢を減速または阻害する方法であって、ヒト皮膚に本発明の組成物を投与するステップを含む方法に関する。通常、本発明の組成物は、皮膚に局所投与される。
【0152】
本発明はまた、哺乳動物において創傷の治療において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0153】
本発明はまた、哺乳動物において創傷の治療において使用するための本発明のペプチドの組成物に関する。
【0154】
本発明はまた、哺乳動物において創傷の治療において使用するための本発明の創傷治療組成物または製品に関する。
【0155】
本発明はまた、損傷を受けた上皮細胞または組織を特徴とする疾患または状態の治療または予防において使用するための本発明のペプチドに関する。
【0156】
本発明はまた、損傷を受けた真皮もしくは上皮細胞または組織を特徴とする疾患または状態の治療または予防において使用するための本発明のペプチドの組成物に関する。
【0157】
一実施形態では、損傷を受けた真皮もしくは上皮細胞または組織を特徴とする疾患または状態は、癌、外傷から選択される。
【0158】
本発明はまた、哺乳動物における腸の健康の維持または回復における使用のための本発明のペプチドに関する。
【0159】
本発明はまた、哺乳動物における腸の健康の維持または回復における使用のための本発明のペプチドの組成物に関する。
【0160】
本発明はまた、哺乳動物における筋肉の健康(例えば、除脂肪組織量)の維持または回復における使用のための本発明のペプチドに関する。
【0161】
本発明はまた、哺乳動物における筋肉の健康(例えば、除脂肪組織量)の維持または回復における使用のための本発明のペプチドの組成物に関する。
【0162】
本発明はまた、薬学的に許容される担体と組み合わせて本発明のペプチドを含む医薬組成物に関する。
【0163】
本発明はまた、薬学的に許容される担体と組み合わせて本発明のペプチドの組成物を含む医薬組成物に関する。
【0164】
本発明はまた、哺乳動物における炎症性障害の治療または予防における使用のための本発明のペプチドに関する。
【0165】
本発明はまた、哺乳動物における炎症性障害の治療または予防における使用のための本発明の組成物に関する。
【0166】
本発明はまた、食べられる製品、例えば、本発明のペプチドまたは組成物を含む食品、例えば、乳製品または非乳製品、固体食物または飲料、食品添加物または栄養補助剤に関する。乳製品は、ミルク、チーズまたはヨーグルトであり得る。一実施形態では、食品は、スナックバーである。食品は、例えば、0.1%から30%(w/w)の任意の量の本発明の組成物を含み得る。
【0167】
本発明のペプチドは、本発明の局所美容用組成物または医薬組成物において所望の効果を達成するために美容的にまたは薬学的に有効な濃度で、0.00000001%(重量で)から20%(重量で)の間、好ましくは、0.000001%(重量で)から15%(重量で)の間、より好ましくは、0.0001%(重量で)から10%(重量で)の間、さらにより好ましくは、0.0001%(重量で)から5%(重量で)の間の、組成物の総重量に関して好ましい形態で使用される。理想的には、本発明のペプチドは、組成物の約0.00001%w/wから約0.5%w/w[0.1から5000ppm]、より好ましくは、0.00005w/wから約0.05w/w[0.5から500ppm]、最も好ましくは、約0.0001w/wから約0.01w/w[1から100ppm]使用されることが好ましい。理想的には、本発明のペプチドは、組成物の約0.0001%w/wから約0.004%w/w使用されることが好ましい。
【0168】
本発明のペプチドの組成物について、通常の1日投与量は、0.2gから100gであり得る。しかし、特定の医療目的のための食物または医療食として投与される場合には、1日投与量は、1日あたり50~500gであり得る。
【0169】
食品および食物栄養補助剤(すなわち、食べられる組成物)における使用のための本発明の組成物の投与量は、広く、0.2~100g/日の範囲となる。一実施形態では、1日投与量は、1~10g/日、理想的には、約3~8g/日である。一実施形態では、1日投与量は、10~20g/日である。一実施形態では、1日投与量は、20~30g/日である。一実施形態では、1日投与量は、30~40g/日である。一実施形態では、1日投与量は、10~100g/日である。一実施形態では、1日投与量は、約5g/日、理想的には、約3~8g/日である。一実施形態では、投与量は、2~1000mg/日/体重1kgである。一実施形態では、投与量は、10~500mg/日/体重1kgである。一実施形態では、投与量は、10~100mg/日/体重1kgである。一実施形態では、投与量は、30~70mg/日/体重1kgである。食物栄養補助剤のための本発明のペプチドの投与量は、1日あたりまたは用量あたり0.00001mg~0.01mgであり得る。
【0170】
食品は、医学的管理の下で治療されている個体の疾患、傷害または医学的状態の食事管理のために、特別に処方され、処理され、意図される食物として定義される特別医療用食品(Food for Specific Medicinal Purposes(FSMP))であり得る。これらの食物は、その栄養所要量が、普通食によって満たされ得ない人の排他的なまたは部分的な摂食のために意図される。
【0171】
本発明はまた、本発明のペプチドを含む人工のパーソナルケア組成物に関する。
【0172】
本発明はまた、本発明のペプチドの組成物を含む人工のパーソナルケア組成物に関する。
【0173】
一実施形態では、パーソナルケア組成物は、スキンケア製品である。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、ヒトの皮膚への局所適用のために製剤化されている製品である。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、抗加齢製品である。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、歯磨剤製品である。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、香料製品である。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、脱臭剤製品である。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、制汗剤製品である。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、石鹸である。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、液体石鹸である。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、クリームである。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、ローションである。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、ゲルである。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、粉末である。
【0174】
本発明はまた、本発明のペプチドを含む人工の創傷治療組成物に関する。本発明はまた、本発明の組成物を含む人工の創傷治療組成物に関する。通常、創傷治療組成物は、創傷への局所適用のために製剤化されている。一実施形態では、組成物は、クリーム、ゲル、ローション、粉末を含む。
【0175】
本発明はまた、本発明のペプチドを含む局所組成物を提供する。局所組成物は、複数のペプチド、断片および/または変異体を含み得るということは理解されよう。一実施形態では、局所組成物は、実質的にすべてのペプチドを含む。一実施形態では、局所組成物は、実質的にすべての変異体を含む。本発明の局所組成物は、クリーム、多重エマルジョン、無水組成物、水性分散物、オイル、ミルク、バルサム、泡状物、ローション、ゲル、クリームゲル、水アルコール溶液、ハイドログリコール溶液、美容用製品、パーソナルケア製品、ハイドロゲル、リニメント、血清(sera)、石鹸、散布剤、ペースト、半固体製剤、リニメント、血清(serums)、シャンプー、コンディショナー、軟膏、任意のリンスオフ製剤、タルク、ムース、パウダー、スプレー、エアロゾル、溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エリキシル、多糖フィルム、パッチ、ゲルパッチ、絆創膏、接着剤系、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョンおよびシリコーンエマルジョンを含む群から選択される製剤中に存在し得る。
【0176】
本発明の一実施形態では、エマルジョンは、脂質またはオイルを含有する。エマルジョンは、それだけには限らないが、水中油型、油中水型、水中油中水型およびシリコーン中水中油型エマルジョンであり得る。エマルジョンは、保湿剤を含有し得る。エマルジョンは、シリコーンなどの消泡剤を含有し得る。エマルジョンは、任意の適した粘度を有し得る。エマルジョンは、乳化剤および/または消泡剤をさらに含有し得る。エマルジョンを調製する方法は、当業者に公知である。
【0177】
本発明の局所組成物は、投与のための医療デバイス中に組み込まれ得る。このようなデバイスには、それだけには限らないが、織物、パッチ、絆創膏、ゲージ、ソックス、タイト(tight)、下着、包帯材、手袋、マスク、接着パッチ、非接着パッチ、閉塞性パッチおよび微小電気パッチまたは適した接着剤系が含まれる。このような一実施形態では、デバイスは、皮膚などのケラチン層と直接接触しており、したがって、本発明のペプチドを放出する。局所組成物は、本明細書において詳述されるような任意の適した形態に組み込まれ得ることは理解されるであろう。例えば、本発明の局所組成物またはペプチドは、デバイス中に組み込まれ得る、もしくはデバイスの表面上に存在し得る、またはクリーム、ゲルもしくはワックス製剤もしくは本明細書において定義される任意の適した製剤中にあり、デバイス中にもしくはデバイスの表面上に組み込まれ得る。デバイスは、皮膚との接着または付着のために適応され得る。
【0178】
一実施形態では、デバイスは、本発明の組成物またはペプチドの一定量を放出するように適応される。持続放出系中に含有される組成物の量は、例えば、組成物が投与されるべき場所、本発明の組成物の放出の動態学および期間ならびに治療および/または治癒されるべき状態、障害および/または疾患の性質に依存するということは理解されよう。デバイスは、組成物がデバイスの生分解によって、またはデバイスおよび身体間の摩擦によって、身体の水分、皮膚のpHまたは体温により放出されるようなものであり得る。
【0179】
本発明の一実施形態では、局所組成物は、少なくとも1種の美容上または薬学的に許容される賦形剤をさらに含み得る。賦形剤は、機能的成分または添加物と同義的に使用され得る。本発明の局所組成物は単独で投与され得るが、一般に、美容用または薬学的賦形剤との混合物中で投与されるということは理解されよう。美容上または薬学的に許容される賦形剤は、当技術分野で周知であり、過度の毒性、不適合性および/またはアレルギー反応を伴わずに、局所投与に適しており、皮膚科学的に許容できるという条件で、任意の公知の賦形剤が使用され得る。
【0180】
好ましくは、含まれる任意の賦形剤は、微量で存在する。含まれる賦形剤の量は、使用される賦形剤の種類、賦形剤の性質、局所組成物の成分(単数または複数)、局所組成物中の活性物質もしくはペプチドの量および/または局所組成物の意図される使用を含む、多数の因子に依存する。任意の賦形剤の性質および量は、本発明のペプチドの利益を容認できないほど変更してはならない。
【0181】
本発明の一実施形態では、賦形剤は、適した希釈剤、担体、結合剤、滑沢剤、沈殿防止剤、コーティング剤、防腐剤、安定剤、色素、ビヒクル、可溶化剤、基剤、皮膚軟化薬、乳化剤、香料、保湿剤および/または界面活性剤であり得る。
【0182】
適した希釈剤の例には、それだけには限らないが、特許文献1または特許文献2において開示される任意の希釈剤が含まれる。例には、エタノール、グリセロールおよび水が含まれる。
【0183】
適した担体の例には、それだけには限らないが、ラクトース、デンプン、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトールおよび特許文献1または特許文献2に開示される任意の適した担体が含まれる。
【0184】
適した結合剤の例には、それだけには限らないが、デンプン、ゼラチン、グルコースなどの天然糖、無水ラクトース、フリーフローラクトース、β-ラクトース、コーン甘味料、アラビアガム、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ゴム、カルボキシメチルセルロースおよびポリエチレングリコールおよび特許文献1または特許文献2に開示される任意の適した結合剤が含まれる。
【0185】
適した滑沢剤の例には、それだけには限らないが、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムおよび特許文献1または特許文献2に開示される任意の適した滑沢剤が含まれる。
【0186】
担体は、当技術分野で公知の、または特許文献1または特許文献2に開示される任意の適した担体であり得る。いくつかの実施形態では、担体には、それだけには限らないが、石油、動物、植物または合成起源のものを含む、水、オイルまたは界面活性剤などの液体、ポリマー、ピーナッツ油、鉱油、ヒマシ油、ダイズ油などのオイル、アルコール、ポリソルベート、ソルビタンエステル、エーテルスルフェート、スルフェート、ベタイン、グリコシド、マルトシド、脂肪アルコール、ノノキシノール、ポリクサマー、ポリオキシエチレン、ポリエチレングリコール、デキストロース、グリセロールまたはジギトニンが含まれ得る。担体は、皮膚科学的に許容されるということは理解されよう。好ましい担体は、水中油型、油中水型、水中油中水型およびシリコーン中水中油型エマルジョンなどのエマルジョンを含有する。エマルジョンは、乳化剤および/または消泡剤をさらに含有し得る。
【0187】
本発明の一実施形態では、局所組成物は、1種または複数の追加の成分をさらに含み得る。本発明の局所組成物は、1種または複数のその他の追加の薬剤とともに、継続的に、同時にまたは逐次投与され得る。このような追加の成分は、局所組成物中に含むことが有益であるもの、または局所組成物の意図される使用に応じて有益であるものであり得る。追加の成分は、活性または機能的または両方であり得る。
【0188】
このような追加の成分の例には、それだけには限らないが、1種または複数の洗浄剤、調整剤、日焼け止め、顔料、保湿剤、濃化剤、ゲル化剤、エッセンシャルオイル、収斂薬、色素、アンチケーキング剤、消泡剤、結合剤、添加剤、バッファー、キレート化剤、外用鎮痛薬、塗膜形成要素または材料、増量剤、ポリマー、不透明化剤、pH調整剤、噴霧剤、還元剤、捕捉剤、皮膚漂白および美白剤、皮膚調整剤、アロエベラ、治癒剤、無痛化剤、平滑剤、パントテン酸、治療剤、シックナー、ビタミン、着色剤、調合薬、防腐剤、消泡剤、緩衝剤、収斂薬、ポリマー、pH調整剤、脱臭剤または任意のその他の皮膚科学的に許容される担体または界面活性剤が含まれる。
【0189】
列挙された追加の成分は、2種以上の利益を提供し得るということは理解されるべきである。本明細書における所与の分類は、単に明確性および便宜上のものであって、列挙されたその特定の適用またはカテゴリーに追加の成分を制限することを意図しない。
【0190】
任意の追加の成分は、過度の毒性、不適合性および/またはアレルギー反応を伴うことなく、皮膚への適用に適していなくてはならない。
【0191】
いくつかの実施形態では、追加の成分は、グルコース輸送活性を有する、またはグルコース輸送活性を補助する。いくつかの実施形態では、追加の成分は、抗炎症活性を有するか、または抗炎症活性を補助する。いくつかの実施形態では、追加の成分は、抗加齢活性を有する、または抗加齢活性を補助する。いくつかの実施形態では、追加の成分は、ケラチン層の健康および/もしくは発達、皮膚の健康および/もしくは発達ならびに/または筋肉の健康、回復および/もしくは発達のためのものである。活性薬剤は、薬理学的エンハンサーであり得る。このような活性薬剤は、公知であり、市場で入手可能である。このような場合には、本発明の局所組成物は、1種または複数のその他の活性薬剤とともに継続的に、同時にまたは逐次投与され得る。
【0192】
いくつかの実施形態では、追加の成分は、ファルネソール([2E,6E]、-3,7,11,-トリメチル-2,6,10,ドデカトリエン-1-オール)、フィタントリオール(3,7,11,15,テトラメチルヘキサデカン-1,2,3,-トリオール)、落屑活性物質、酵素、酵素阻害剤、酵素活性化剤、植物抽出物および海洋抽出物、抗ざ瘡活性物質、抗しわまたは抗萎縮活性物質、抗酸化剤/ラジカルスカベンジャー、キレート剤、フラボノイド、抗炎症剤、抗脂肪沈着剤、局所麻酔薬、タンニング活性物質、皮膚美白剤、皮膚治癒剤、ビサボロール、抗菌または抗真菌活性物質、日焼け止め活性物質、粒状物質、調整剤、構造化剤、濃化剤であり得る。
【0193】
落屑活性物質は、皮膚の外観または皮膚の質感を増強する任意の適した薬剤であり得、特許文献1または特許文献2に開示されるとおりである。
【0194】
抗ざ瘡活性物質の例には、特許文献1または特許文献2に開示されるとおりであり、レゾルシノール、サリチル酸、エリスロマイシン、ジン(zine)、硫黄、ベンゾイルペルオキシドが含まれる。
【0195】
増粘剤の例には、特許文献1または特許文献2に開示されるとおりであり、カルボン酸ポリマー、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、ポリサッカライドが含まれる。
【0196】
調整剤の例には、特許文献1または特許文献2に開示されるとおりであり、湿潤剤、保湿剤またはスキンコンディショナーが含まれる。
【0197】
構造化剤の例には、特許文献1または特許文献2に開示されるとおりであり、組成物にレオロジー的特徴を提供し、組成物の安定性に寄与する任意の薬剤が含まれる。
【0198】
任意の適した抗菌または抗真菌活性物質が使用され得、例は、特許文献1または特許文献2に開示されるとおりである。このような活性物質は、微生物を破壊可能であり、微生物の成長または作用を予防可能である。例には、それだけには限らないが、β-ラクタム薬、キノロン薬、テトラサイクリン、エリスロマイシン、ストレプトマイシンスルフェート、サリチル酸、ベンゾイルペルオキシドが含まれる。
【0199】
粒状物質の例には、金属酸化物が含まれる。抗脂肪沈着剤の例には、キサンチン剤が含まれる。タンニング活性物質の例には、1,3-ジヒドロキシ-2-プロパノンおよび特許文献1または特許文献2に開示されるものが含まれる。局所麻酔薬の例には、ベンゾカイン、リドカインおよびブピバカインならびに特許文献1または特許文献2に開示されるものが含まれる。
【0200】
皮膚美剤の例には、コウジ酸、アスコルビン酸などの当技術分野で公知の任意の薬剤および特許文献1または特許文献2に開示されるものが含まれる。
【0201】
日焼け止め活性物質の例には、任意の適した有機または無機日焼け止め活性物質が含まれる。例には、金属酸化物、2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメートおよび特許文献1または特許文献2に開示されるものが含まれる。
【0202】
皮膚治癒剤の例には、特許文献1または特許文献2に開示されるようなパンテノイックアシッド(panthenoic acid)が含まれる。
【0203】
抗炎症薬の例には、皮膚の外観、明暗または色を増強する任意の薬剤が挙げられ、それだけには限らないが、副腎皮質ステロイド、ヒドロコルチゾン、イブプロフェンおよびアスピリンなどの非ステロイド系薬剤および特許文献1または特許文献2に開示されるものが含まれる。
【0204】
フラボノイドの例には、フラバノン、メトキシフラボノン、非置換カルコンおよびそれらの混合物ならびに特許文献1または特許文献2に開示されるものが含まれる。
【0205】
酵素の例には、リパーゼ、プロテアーゼ、カタラーゼ、スーパーオキシドジムスターゼ、アミラーゼ、ペルオキシダーゼ、グルクロニダーゼ、セラミダーゼ、ヒアルロニダーゼが含まれる。酵素阻害剤の例には、トリプシン阻害剤、ボーマンバーク阻害剤、キモトリプシン阻害剤、植物抽出物、フラボノイド、ケルセチンカルコンおよび特許文献1または特許文献2に開示されるものおよびそれらの混合物が含まれる。酵素活性化剤の例には、補酵素A、Q10(ユビキノン)、グリチルリチン、ベルベリン、クリシンおよび特許文献1または特許文献2に開示されるものおよびそれらの混合物が含まれる。
【0206】
抗しわまたは抗萎縮活性物質の例には、硫黄含有DおよびLアミノ酸、特に、N-アセチル-L-システインなどのN-アシル誘導体、ヒドロキシル酸、フィチン酸、リポ酸、リゾホスファチジン酸、皮膚剥離剤、ビタミンB3、レチノイドおよび特許文献1または特許文献2に開示されるものおよびそれらの混合物が含まれる。
【0207】
抗酸化剤/ラジカルスカベンジャー剤は、特許文献1または特許文献2に開示されるものなどの、UV照射または皮膚損傷を引き起こし得るその他の環境物質からの保護を提供するのに有用である任意の薬剤であり得る。抗酸化剤/ラジカルスカベンジャーの例には、アスコルビン酸、その塩および誘導体(ビタミンC)、トコフェロール、その塩および誘導体(ビタミンE)、ブチル化ヒドロキシル安息香酸およびその塩、過酸化物、没食子酸およびアルキルエステル、ソルビン酸、リポ酸、アミン、リシンピドレート(lycine pidolate)、アルギニンピロレート(arginine pilolate)、ノルジヒドログアイアレチン酸、バイオフラボノイド、クルクミン、リシン、メチオニン、プロリン、スーパーオキシドジムスターゼ、シリマリン、茶抽出物およびそれらの混合物が含まれる。
【0208】
キレート剤の例には、EDTA、NTA、ヒドロキサム酸、フィチン酸、ラクトフェリンおよび特許文献1または特許文献2に開示されるものおよびそれらの混合物が含まれる。キレート剤とは、複合体を形成し、その結果、金属イオンが化学反応に参加できない、または化学反応を触媒できないことによって金属イオンを除去可能な薬剤を意味する。キレート剤は、UV照射または皮膚損傷を引き起こし得るその他の環境物質からの保護にとって有用である。
【0209】
複数の追加の成分が添加され得るということが理解されよう。追加の成分の量は、組成物の約0.001%から約50重量%、好ましくは、約0.01%から約20%、好ましくは、約0.1%から約10%、約0.5%から約10%、約1%から約5%、好ましくは、組成物の2重量%であり得る。含まれる追加の成分の量は、使用される追加の成分の種類、追加の成分の性質、局所組成物の成分(単数または複数)、局所組成物中の活性物質またはペプチドの量および/または局所組成物の意図される使用を含む多数の因子に依存する。任意の追加の成分の性質および量は、本発明のペプチドの利益を容認できないほど変更してはならない。
【0210】
局所組成物は、アルコール不含であり得る。
【0211】
本発明のいくつかの実施形態では、組成物は、(組成物の活性物質としても知られる)本発明のペプチドに加えて1種または複数の追加の活性薬剤をさらに含む。さらに、またはあるいは、組成物は、1種または複数のその他の追加の活性薬剤とともに投与され得る。通常の前記の追加の活性薬剤は、微量でのみ存在する。いくつかの実施形態では、組成物中に追加の活性薬剤が存在しない場合もある。含まれる追加の活性薬剤の量は、使用される追加の活性薬剤の種類、追加の活性薬剤の性質、局所組成物の成分(単数または複数)、局所組成物中の活性物質またはペプチドの量および/または局所組成物の意図される使用を含む、多数の因子に依存する。任意の追加の活性薬剤の性質および量は、本発明のペプチドの利益を容認できないほど変更してはならない。
【0212】
ある製品において「活性」成分であると考えられる成分は、別のものにおいて「機能的」または「賦形剤」成分であり得る、逆もまた同様ということは理解されなくてはならない。いくつかの成分は、有効成分として、および機能的または賦形剤成分の両方として二重の役割を果たすということは理解されよう。
【0213】
追加の活性薬剤の例には、グルコース輸送促進薬、皮膚栄養補助剤、皮膚の治療および/またはケアのための薬剤、抗炎症薬、抗加齢剤、細胞成長促進剤および薬理学的エンハンサーが含まれる。このような薬剤は、当技術分野で周知であり、任意の適した追加の活性薬剤が使用され得るということは理解されるであろう。皮膚の治療および/または治癒のための追加の活性薬剤には、コラーゲン合成剤、レチノイド、剥脱剤、抗脂肪沈着剤、エラスターゼ阻害剤、メラニン合成刺激または阻害剤、セルフタンニング剤、抗加齢剤、抗菌剤、抗真菌剤、静真菌剤、殺菌剤および治癒剤が含まれる。活性薬剤にはまた、抗炎症薬も含まれる。
【0214】
任意の追加の活性薬剤は、過度の毒性、不適合性および/またはアレルギー反応を伴わずに、皮膚への適用に適していなくてはならない。
【0215】
本明細書における所与の分類は、単に明確性および便宜上のものであって、列挙されたその特定の適用またはカテゴリーに追加の成分、賦形剤または活性物質を制限することを意図しないということは理解されよう。
【0216】
特に好ましい実施形態では、本発明の方法および使用は、1種または複数のその他の活性薬剤、例えば、市場で入手可能な既存の成長促進薬または薬理学的エンハンサーと組み合わせた、本発明のペプチドまたは組成物の投与を含む。このような場合には、本発明の化合物は、1種または複数のその他の活性薬剤とともに、継続的に、同時にまたは逐次投与され得る。
【0217】
本発明の効果は、治療またはケアを必要とするヒト、動物または患者への本明細書において記載される本発明の局所組成物の局所適用または投与によって達成される。局所送達は、好ましくは、皮膚、毛髪および/または爪などのケラチン層への送達を意味するが、上皮細胞で内側が覆われた身体の管腔、例えば、肺または気道、胃腸管、頬側腔への送達も意味し得る。効果は、皮膚の表面に限られ得るか、または皮膚内であり得るか、または両方の組合せであり得る。
【0218】
本発明の局所組成物は、美容的にまたは薬学的に有効な量で投与される。言い換えれば、量で非毒性であるが、所望の効果を提供するのに十分な量である量で。当業者ならば、過度の実験を伴わずに、投与するのに本発明の局所組成物の適当な用量を決定可能であろうということが理解されるであろう。あるいは、医師が、個々の状態、治療またはケアされるべき疾患または障害、およびヒトの年齢、体重および/または健康に応じて、患者にとって最も適している実際の用量を決定する。それは、使用される特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用の長さ、年齢、体重、全身の健康、性別、食事、投与様式および投与時間、排出速度、薬物の組合せ、個々の状態の重症度および個体が受けている療法を含む種々の因子に依存する。もちろん、高い投与量範囲が当然である場合も、低い投与量範囲が当然である場合も、個々の場合があり得、このようなものは、本発明の範囲内である。例えば、組成物は、0.1から30mg/kg、より好ましくは、0.1から20mg/体重1kg、より好ましくは、0.1から10mg/体重1kg、好ましくは、0.1から5mg/体重1kgなどの0.01から50mg/体重1kgの用量で投与され得る。例示的一実施形態では、10から300mg/日またはより好ましくは、10から150mg/日の1回または複数回の用量が患者に投与される。量および頻度は、目的にとって最適なようなものである。適用または投与の頻度は、各対象の必要に応じて大幅に変わり得、月に1回から日に10回、好ましくは、週に1回から日に4回、より好ましくは、週に3回から日に3回、さらにより好ましくは、日に1回または2回の適用または投与範囲の推奨がある。
【0219】
好ましい実施形態では、局所組成物の反復使用が提供される。
【0220】
局所組成物は、それだけには限らないが、ケラチン組織、皮膚または治療もしくはケアされるべき身体の領域中に擦ることまたはマッサージすることによって適用され得る。いくつかの実施形態では、組成物は、身体の領域上に残る、またはそこから除去されない。その他の実施形態では、組成物は、それだけには限らないが、約2分から60分、約5分から約30分、好ましくは、約10分から約20分などの一定期間後に除去される。組成物は、適用後、直ちに除去され得る。本発明のいくつかの実施形態では、本発明の組成物は、それだけには限らないが、イオン泳動、超音波導入法、エレクトロポレーション、微小電気パッチ、機械的圧力、浸透圧勾配、閉塞性治療法、マイクロインジェクション、または酸素圧力による注射などの圧力によるニードルフリー注射、またはそれらの任意の組合せなどの、本発明の組成物および/またはペプチドのより大きな浸透を達成するための手段によって治療されるべき領域に適用され得る。
【0221】
本発明のペプチドは、所望の効果を達成するために美容的にまたは薬学的に有効な濃度で、0.00000001%(重量で)から20%(重量で)の間、好ましくは、0.000001%(重量で)から15%(重量で)の間、より好ましくは、0.0001%(重量で)から10%(重量で)の間、さらにより好ましくは、0.0001%(重量で)から5%(重量で)間の組成物の総重量に対して好ましい形態で、本発明の局所美容用または医薬組成物において使用される。
【0222】
本発明のいくつかの実施形態では、組成物は、リポソーム、混合リポソーム、オレオソーム(oleosome)、ニオソーム(niosome)、エトソーム(ethosome)、ミリカプセル剤(millicapsule)、カプセル剤、マクロカプセル剤、ナノカプセル、ナノ構造脂質担体、スポンジ、シクロデキストリン、小胞、ミセル、界面活性剤の混合ミセル、界面活性剤-リン脂質混合ミセル、ミリスフェア(millisphere)、スフェア、リポスフェア(liposphere)、粒子、ナノスフェア、ナノ粒子、ミリ粒子、固体ナノ粒子ならびに逆ミセルの内部構造を有する油中水型マイクロエマルジョンを含むマイクロエマルジョン、およびナノエマルジョン、マイクロスフェア、マイクロ粒子のうち任意の1種に送達され得る。
【0223】
リポソームを調製するために種々の方法が利用可能である。例えば、非特許文献1、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9および非特許文献10を参照のこと。適した方法には、例えば、超音波処理、押出、高圧/均質化、顕微溶液化、洗浄剤透析、小さいリポソーム媒体のカルシウム誘導融合およびエーテル融合法が含まれ、それらのすべては、当技術分野で周知である。
【0224】
これらの送達系は、本発明の化合物および/またはペプチドのより大きな浸透を達成するように適応され得る。これは、薬物動態および薬動力学特性を改善し得る。送達系は、本発明の化合物またはペプチドが、一定期間の間、好ましくは、一定期間にわたって一定の放出速度で徐々に放出される持続放出系であり得る。送達系は、当技術分野で公知の方法によって調製される。持続放出系中に含有されるペプチドの量は、組成物が送達されるべき場所および放出期間ならびに治療またはケアされるべき状態、疾患および/または障害の種類に応じて変わる。
【0225】
本発明の局所組成物は、ヒト医学および獣医学においてヒトおよび動物使用のためのものであり得る。
【0226】
本発明の局所組成物は、医薬品、パーソナルケアおよび/または美容的使用のために使用され得る。
【0227】
組成物は、それだけには限らないが、癬、皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、湿疹、海綿状変化、浮腫、皮膚癌、潰瘍、ざ瘡、瘢痕、蜂巣炎、弾力線維症、角化症、酒さ、静脈瘤、炎症性障害を含む、皮膚の任意の疾患、障害または状態を治療またはケアするために使用され得る。
【0228】
局所組成物は、それだけには限らないが、しわ、皮膚線条およびくま、乾燥、小じわ、染み、赤色斑、たるんだ皮膚ならびに日焼けを含む日光曝露、ストレス、汚染および/食事制限によって引き起こされる状態を含む、加齢の目に見える徴候を治療またはケアするために使用され得る。局所組成物はまた、加齢の皮膚または発生を遅延、減速または阻害するために使用され得る。組成物は、本明細書において記載されるようなプラスターまたはパッチなどの医療デバイスによって投与され得る。
【0229】
局所組成物は、哺乳動物において創傷を治療またはケアするために使用され得る。別の実施形態では、局所組成物は、損傷を受けた上皮細胞もしくは組織および/または損傷を受けた真皮もしくは上皮細胞もしくは組織を特徴とする疾患または状態の治療または予防における使用のためのものである。疾患は、それだけには限らないが、癌および外傷であり得る。
【0230】
局所組成物は、嗜眠または低エネルギーレベルを特徴とする疾患または状態の治療または予防において、任意の筋肉状態を治療またはケアするために、哺乳動物において筋肉の状態を改善するために、通常、運動後の筋肉の回復を促進するために、哺乳動物において筋肉の健康(例えば、除脂肪組織量)を維持または修復するために、身体能力を増強するために使用され得る。
【0231】
局所組成物は、組織の成長を促進するために、上皮組織の成長を促進するために、皮膚の成長を促進するために、臓器の成長を促進するために、生物の成長を促進するために使用され得る。皮膚は、正常な病理学および/または異常な病理学を有し得る。
【0232】
局所組成物はまた、任意の炎症性障害を治療またはケアするために使用され得る。
【0233】
本発明のさらなる態様は、1種または複数の薬学的に許容される希釈剤、賦形剤または担体と混合された、本発明のペプチドまたは本発明のペプチドの組成物を含む医薬組成物に関する。本発明のペプチドおよび組成物は単独で投与され得るが、それらは、一般に、特にヒト療法用の、医薬担体、賦形剤または希釈剤との混合物で投与される。医薬組成物は、ヒト医学および獣医学においてヒトおよび動物使用のためのものであり得る。本明細書において記載される種々の異なる形態の医薬組成物のためのこのような適した賦形剤の例は、非特許文献11に見出すことができる。特に、局所送達用製剤は、非特許文献12に記載されており、その完全な内容は、参照により本明細書に組み込まれる。治療的使用のための許容される担体または希釈剤は、薬学の技術分野では周知であり、例えば、非特許文献13に記載されている。適した担体の例には、ラクトース、デンプン、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、ソルビトールなどが含まれる。適した希釈剤の例には、エタノール、グリセロールおよび水が含まれる。薬学的担体、賦形剤または希釈剤の選択は、意図される投与経路および標準的薬学のプラクティスに関して選択され得る。医薬組成物は、担体、賦形剤または希釈剤として、またはそれらに加えて、任意の適した結合剤(単数または複数)、滑沢剤(単数または複数)、沈殿防止剤(単数または複数)、コーティング剤(単数または複数)、可溶化剤(単数または複数)を含み得る。適した結合剤の例には、デンプン、ゼラチン、グルコースなどの天然糖、無水ラクトース、フリーフローラクトース、β-ラクトース、コーン甘味料、アラビアガム、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムなどの天然および合成ゴム、カルボキシメチルセルロースおよびポリエチレングリコールが含まれる。適した滑沢剤の例には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが含まれる。保存料、安定化剤、色素およびさらに矯味剤が医薬組成物中に提供され得る。保存料の例には、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸およびp-ヒドロキシ安息香酸のエステルが含まれる。抗酸化剤および沈殿防止剤も使用され得る。
【0234】
本発明のペプチドまたは組成物は、局所、経口、直腸、非経口、筋肉内、腹腔内、動脈内、気管支内、皮下、皮内、静脈内、鼻腔内、経膣、頬側または舌下投与経路用に適応され得る。経口投与のために、圧縮錠、丸剤、錠剤、ゲル剤(gellules)、ドロップ剤およびカプセル剤が特に使用される。好ましくは、これらの組成物は、用量あたり1から250mg、より好ましくは、10~100mgの有効成分を含有する。その他の形態の投与には、静脈内、動脈内、皮下、真皮内、腹膜内または筋肉内に注射され得、滅菌または滅菌可能な溶液から調製される溶液またはエマルジョンが含まれる。本発明の医薬組成物は、坐剤、膣リング、ペッサリー、懸濁液、エマルジョン、ローション、軟膏、クリーム、ゲル、スプレー、溶液または散布剤の形態であり得る。本発明の組成物は、局所送達用に製剤化され得る。局所送達は、一般に、皮膚への送達を意味するが、上皮細胞で内側が覆われた身体の管腔、例えば、肺または気道、胃腸管、頬側腔への送達も意味し得る。特に、局所送達用製剤は、非特許文献12に記載されており、その完全な内容は、参照により本明細書に組み込まれる。気道への送達のための組成物または製剤は非特許文献14、特許文献13、特許文献14、特許文献15および特許文献16に記載されている。活性薬剤を回腸(iluem)、特に近位側回腸(proximal iluem)に送達するための組成物および製剤には、マイクロ粒子および、耐酸性であるが、回腸の、よりアルカリ性の環境では溶解する傾向があるポリマーまたは乳タンパク質から形成される保護マトリックス内に活性薬剤がカプセル化されるマイクロカプセル化物が含まれる。このような送達系の例は、特許文献17および特許文献18に記載されている。経皮投与の代替手段は、皮膚パッチの使用によってである。例えば、有効成分は、ポリエチレングリコールまたは液体パラフィンの水性エマルジョンからなるクリーム中に組み込まれ得る。有効成分はまた、白色ワックスまたは白色ソフトパラフィンベースからなる軟膏中に、必要に応じて、このような安定剤および保存料と一緒に1から10重量%の間の濃度で組み込まれ得る。
【0235】
注射可能な形態は、用量あたり、10~1000mgの間、好ましくは、10~250mgの間の有効成分を含有し得る。
【0236】
組成物は、単位投与形で、すなわち、単位用量を含有する個別の部分の形態で、または複数もしくは単位未満の単位用量で製剤化され得る。
【0237】
当業者ならば、過度の実験を伴わずに対象に投与する本組成物の1種の適当な用量を容易に決定できる。通常、医師は、個々の患者にとって最も適する実際の投与量を決定し、それは、特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用の長さ、年齢、体重、全身の健康、性別、食事、投与様式および投与時間、排出速度、薬物の組合せ、個々の状態の重症度および個体が受けている療法を含む種々の因子に依存する。本明細書において開示される投与量は、平均の場合の例示的なものである。もちろん、高い投与量範囲が当然である場合も、低い投与量範囲が当然である場合も、個々の場合があり得、このようなものは、本発明の範囲内である。必要に応じて、薬剤は、0.1から10mg/kg、より好ましくは、0.1から1mg/体重1kgなどの0.01から30mg/体重1kgの用量で投与され得る。例示的一実施形態では、10から300mg/日またはより好ましくは、10から150mg/日の1回または複数回の用量が、炎症性障害の治療のために患者に投与される。
【0238】
特に好ましい一実施形態では、本発明の方法および使用は、本発明のペプチドまたは組成物の、1種または複数のその他の活性薬剤、例えば、市場で入手可能な既存の抗炎症性薬物または薬理学的エンハンサーと組み合わせた投与を含む。このような場合には、本発明の化合物は、1種または複数のその他の活性薬剤とともに、継続的に、同時にまたは逐次投与され得る。
【0239】
本発明の一実施形態では、本発明のペプチドは、ペプチドを含むコンジュゲートの形態で投与され得、任意選択で、リンカーおよびパートナー分子、例えば、in-vivoでのコンジュゲートの半減期を増大するように意図される抗体分子などのタンパク質を含み得る。一実施形態では、ペプチドは、1個または複数のアミノ酸を、パートナー分子と付着するように使用されるアミノ酸と置換するように修飾され得る。例えば、アミノ酸は、PEG分子などのパートナー分子をコンジュゲートする目的でリシン残基と置換され得る。
【0240】
定義
本明細書において記載されるすべての刊行物、特許、特許出願およびその他の参考文献は、各個々の刊行物、特許または特許出願が、参照により組み込まれるように具体的に、個々に示され、その内容物が完全に列挙されるかのようにその全文が参照により本明細書に組み込まれる。
【0241】
本明細書において使用される場合には、特に断りのない限り、以下の用語は、この用語が当技術分野において使用される任意のより広い(またはより狭い)意味に加えて、以下の意味を有するものとする:
文脈によって必要とされない限り、単数形の本明細書における使用は、複数形を含むと読まれるべきである、逆もまた同様。実体に関連して使用される用語「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つまたは複数のその実態を指すように読まれるべきである。そのようなものとして、用語「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つまたは複数の」および「少なくとも1つの」は、本明細書において同義的使用される。
【0242】
本明細書において、用語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」または「含んでいる(comprising)」などのその変化は、任意の列挙された整数(integer)(例えば、特色、要素、特徴、特性、方法/プロセスステップまたは制限)または整数(例えば、特色、要素、特徴、特性、方法/プロセスステップまたは制限)の群を含むことを示すが、任意のその他の整数または整数の群を排除することを示さないと読まれるべきである。したがって、本明細書において、用語「含んでいる(comprising)」は、包括的または制約のないものであり、追加の列挙されていない整数または方法/プロセスステップを排除しない。
【0243】
本明細書において、用語「疾患」は、生理学的機能を損ない、特定の症状と関連している任意の異常な状態を定義するように使用される。この用語は、病因論の本質(nature)(または実際に、疾患の原因論的根拠が確立されているか否か)に関わらず、生理学的機能が損なわれる任意の障害、疾病、異常、病理学、病気、状態または症候群を包含するように広く使用される。したがって、感染、外傷、傷害、手術、放射線アブレーション、中毒または栄養不足に起因する状態を包含する。
【0244】
本明細書において、用語「治療」または「治療すること」は、疾患の症状を治癒する、寛解させる、もしくは和らげる、またはその原因(単数または複数)を除去する(またはその衝撃を和らげる)(例えば、病理学的レベルのリソソーム酵素の蓄積の低減)介入(例えば、対象への薬剤の投与)を指す。この場合には、この用語は、用語「療法」と同義的に使用される。
【0245】
さらに、用語「治療」または「治療すること」は、疾患の発生もしくは進行を防ぐもしくは遅延する、または治療された集団内でのその発生率を低減する(または根絶する)介入(例えば、対象への薬剤の投与)を指す。この場合には、用語「治療」は、用語「予防」と同義的に使用される。
【0246】
本明細書において、薬剤の有効量または治療上有効な量は、過剰な毒性、刺激作用、アレルギー反応またはその他の問題または合併症を伴わない、利益/リスク比と釣り合った対象に投与され得る量であるが、所望の効果、例えば、対象の状態の永久的または一時的改善によって示される治療または予防を提供するのに十分であるものを定義する。量は、個体の年齢および全身の状態、投与様式およびその他の因子に応じて、対象毎に変わる。したがって、正確な有効量を特定することが可能ではないが、当業者ならば、日常的な実験およびバックグラウンドの一般的な知識を使用して任意の個々の場合において適切な「有効な」量を決定できるであろう。これに関連して治療結果は、症状を根絶することまたは和らげること、疼痛または不快感の低減、生存の延長、移動性の改善および臨床改善のその他のマーカーを含む。治療結果は、完全な治癒である必要はない。
【0247】
用語「ヒトまたは動物」は、ヒトまたは哺乳動物または魚などの非哺乳動物を意味すると理解されなければならない。
【0248】
用語「組成物」は、人の手によって作製された、天然に存在しない物質の組成物を意味すると理解されなくてはならない。例示的組成物には、食物組成物、飲料組成物、医薬組成物、栄養補助食品組成物、パーソナルケア組成物およびヘルスケア組成物が含まれる。
【0249】
本明細書において使用される用語「ペプチド」は、通常、ペプチド結合連結を介して5個から50個のアミノ酸モノマーから構成されるポリマーを指す。本発明の、および本発明における使用のためのペプチド(その断片および変異体を含む)は、化学合成によってまたは核酸からの発現によって完全にもしくは部分的に作製され得る。例えば、本発明の、および本発明における使用のためのペプチドは、当技術分野で公知の、十分に確立された標準的な液相または、好ましくは、固相ペプチド合成法に従って容易に調製され得る(例えば、非特許文献15を参照のこと。)必要な場合には、本発明において使用されるペプチドのいずれも、その安定性を増大するように化学修飾され得る。化学修飾されたペプチドまたはペプチド類似体は、本発明の実施に関してin vivoまたはin vitroでのその増大した安定性および/または有効性を特徴とするペプチドの任意の機能的化学等価物を含む。用語ペプチド類似体はまた、本明細書において記載されるようなペプチドの任意のアミノ酸誘導体も指す。ペプチド類似体は、それだけには限らないが、側鎖への修飾、ペプチド合成の間の非天然アミノ酸および/またはその誘導体の組込みならびに架橋剤およびペプチドまたはその類似体にコンホーメーションの制約を課すその他の方法の使用を含む手順によって製造され得る。側鎖修飾の例には、アルデヒドとの反応とそれに続くNaBH4を用いる還元による還元的アルキル化、メチルアセトイミデートを用いるアミド化、無水酢酸を用いるアセチル化、シアン酸を用いるアミノ基のカルバミル化、2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)を用いるアミノ基のトリニトロベンジル化、無水コハク酸および無水テトラヒドロフタル酸を用いるアミノ基のアルキル化ならびにピリドキサ-5’-ホスフェートを用いるリジンのピリドキシル化とそれに続くNABH4を用いる還元などによるアミノ基の修飾が含まれる。アルギニン残基のグアニジノ基は、2,3-ブタンジオン、フェニルグリオキサルおよびグリオキサルなどの試薬を用いる複素環式縮合生成物の形成によって修飾され得る。カルボキシル基は、o-アシルイソ尿素形成によるカルボジイミド活性化とそれに続くその後の、例えば、対応するアミドへの誘導体化によって修飾され得る。スルフヒドリル基は、ヨード酢酸またはヨードアセトアミドを用いるカルボキシメチル化、システイン酸への過ギ酸酸化、その他のチオール化合物を用いる混合ジスルフィドの形成、マレイミド、無水マレイン酸またはその他の置換マレイミドとの反応、4-クロロマーキュリー安息香酸、4-クロロマーキュリーフェニルスルホン酸、フェニルマーキュリークロリド、2-クロロマーキュリック-4-ニトロフェノールおよびその他の水銀を使用する水銀誘導体の形成、アルカリpHでシアン酸を用いるカルバミル化などの方法によって修飾され得る。トリプトファン残基は、例えば、N-ブロモスクシンイミドを用いる酸化または2-ヒドロキシ-5-ニトロベンジルブロミドもしくはスルホニルハロゲン化物を用いるインドール環のアルキル化によって修飾され得る。チロシン(Tryosine)残基は、テトラニトロメタンを用いるニトロ化によって変更されて、3-ニトロチロシン誘導体を形成し得る。ヒスチジン残基のイミダゾール環の修飾は、ヨード酢酸誘導体を用いるアルキル化またはジエチルピロカーボネートを用いるN-カルベトキシル化(carbethoxylation)によって達成され得る。ペプチド合成の際に非天然アミノ酸および誘導体を組み込むことの例には、それだけには限らないが、ノルロイシン、4-アミノ酪酸、4-アミノ-3-ヒドロキシ-5-フェニルペンタン酸、6-アミノヘキサン酸、t-ブチルグリシン、ノルバリン、フェニルグリシン、オルニチン、サルコシン、4-アミノ-3-ヒドロキシ-6-メチルヘプタン酸、2-チエニルアラニンおよび/またはアミノ酸のD-異性体の使用が含まれる。ペプチド構造修飾には、D-アミノ酸によってコードされる逆配列を含むレトロインベルソペプチドの生成が含まれる。
【0250】
用語「修飾されたペプチド」は、用語「ペプチドの誘導体」と同義的に使用される。修飾されたペプチドは、本明細書において定義されるような1つまたは複数の基で置換されているペプチドを含む。修飾は、細胞に浸透する能力が増大した、本発明のペプチドおよびまたは組成物を提供する任意の修飾されたものであり得る。修飾は、本発明の組成物またはペプチドの半減期を増大する任意の修飾であり得る。一実施形態では、基は、保護基である。保護基は、N末端保護、C末端保護基または側鎖保護基であり得る。ペプチドは、これらの保護基のうち1つまたは複数を有し得る。当業者は、アミノ酸をこれらの保護基と反応させるのに適した技術を承知している。これらの基は、当技術分野で公知の調製法、例えば、特許文献19の段落[0104]から[0107]に概説される方法によって付加され得る。基は、ペプチド上に残る場合も、除去される場合もある。保護基は、合成の間に付加され得る。本発明の一実施形態では、ペプチドは、1つまたは複数の、1から29個の炭素原子を有する、ヒドロキシル、アミノ、アミノアシル、スルフェートもしくはスルフィド基で置換された、または非置換の、飽和または不飽和の、直鎖または分枝鎖、長鎖または短鎖から選択される基で置換され得る。N-アシル誘導体は、酢酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オクタン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リノール酸、リノレン酸、リポ酸、オレイン酸、イソステアリン酸、エライジン酸、2-エチルヘキサン酸、ココナッツオイル脂肪酸、獣脂脂肪酸、硬化獣脂脂肪酸、パーム核脂肪酸、ラノリン脂肪酸または同様の酸から誘導されたアシル基を含む。これらは、置換されている場合も、非置換である場合もある。置換されている場合には、それらは、好ましくは、ヒドロキシルまたはそれだけには限らないが、SO3H、SHもしくはS-Sなどの硫黄含有基で置換される。本発明の一実施形態では、ペプチドは、R1-X-R2である。R1および/またはR2基は、それぞれ、ペプチド配列のアミノ末端(N末端)およびカルボキシル末端(C末端)と結合される。一実施形態では、ペプチドは、R1-Xである。あるいは、ペプチドは、X-R2である。好ましくは、R1はH、C1~4アルキル、アセチル、ベンゾイルまたはトリフルオロアセチルであり、Xは、本発明のペプチドであり、R2は、OHまたはNH2である。一実施形態では、R1は、H、非環状置換または非置換脂肪族基、置換または非置換アリシクリル(alicyclyl)、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、置換または非置換アリール、置換または非置換アラルキル、t-ブチルオキシカルボニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)およびR5-CO-によって形成される群から選択され、ここで、R5は、H、非環状置換または非置換脂肪族基、置換または非置換アリシクリル(alicyclyl)、置換または非置換アリール、置換または非置換アラルキル、置換または非置換ヘテロシクリルおよび置換または非置換ヘテロアリールアルキルによって形成される群から選択され、R2は、-NR3R4、-OR3および-SR3によって形成される群から選択され、ここで、R3およびR4は、独立にH、非環状置換または非置換脂肪族基、置換または非置換アリシクリル(alicyclyl)、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、置換または非置換アリールおよび置換または非置換アラルキルによって形成される群から選択され、R1およびR2は、α-アミノ酸ではないという条件を有する。別の好ましい実施形態に従って、R2は、-NR3R4、-OR3または-SR3であり、ここで、R3およびR4は独立に、H、置換または非置換C1~C24アルキル、置換または非置換C2~C24アルケニル、t-ブチルオキシカルボニル、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、置換または非置換C2~C24アルキニル、置換または非置換C3~C24シクロアルキル、置換または非置換C5~C24シクロアルケニル、置換または非置換C8~C24シクロアルキニル、置換または非置換C6~C30アリール、置換または非置換C7~C24アラルキル、3~10員の置換または非置換ヘテロシクリル環ならびに、アルキル鎖が1から6個の炭素原子のものである、2から24個の炭素原子および1から3個の炭素以外の原子の置換または非置換ヘテロアリールアルキルによって形成される群から選択される。任意選択で、R3およびR4は、飽和または不飽和炭素-炭素結合によって結合され、窒素原子とともに環を形成し得る。より好ましくは、R2は、-NR3R4または-OR3であり、ここで、R3およびR4は独立に、H、置換または非置換C1~C24アルキル、置換または非置換C2~C24アルケニル、置換または非置換C2~C24アルキニル、置換または非置換C3~C10シクロアルキル、置換または非置換C6~C15アリールおよび3~10員の置換または非置換ヘテロシクリル、3から10員の環を有する置換または非置換ヘテロアリールアルキルおよび1から6個の炭素原子のアルキルによって形成される群から選択される。より好ましくは、R3およびR4は、H、メチル、エチル、ヘキシル、ドデシルまたはヘキサデシルによって形成される群から選択される。さらにより好ましくは、R3は、Hであり、R4は、H、メチル、エチル、ヘキシル、ドデシルまたはヘキサデシルによって形成される群から選択される。さらにより好ましい実施形態に従って、R2は、-OHおよび-NH2から選択される。
【0251】
本発明の別の実施形態に従って、R1は、H、アセチル、ラウロイル、ミリストイルまたはパルミトイルによって形成される群から選択され、R2は、-NR3R4または-OR3であり、ここで、R3およびR4は独立に、H、メチル、エチル、ヘキシル、ドデシルおよびヘキサデシルから選択され、好ましくは、R2は、-OHまたは-NH2である。より好ましくは、R1は、アセチルまたはパルミトイルであり、R2は、-NH2である。好ましい実施形態では、アシル基は、ペプチドの少なくとも1個のアミノ酸のN末端と結合される。本発明の一実施形態では、ペプチドは、側鎖保護基を含むように修飾されている。側鎖保護基は、ベンジルを含む基またはベンジルベースの基、t-ブチルベースの基、ベンジルオキシ-カルボニル(Z)基およびアリルオキシカルボニル(alloc)保護基のうち1種または複数であり得る。側鎖保護基は、アキラルグリシンなどのアキラルアミノ酸に由来し得る。アキラルアミノ酸の使用は、得られたペプチドを安定化するのに役立ち、本発明の手軽な合成経路も促進する。好ましくは、ペプチドは、修飾されたC末端、好ましくは、アミド化C末端をさらに含む。アキラル残基は、α-アミノイソ酪酸(メチルアラニン)であり得る。使用される特定の側鎖保護基は、ペプチドの配列および使用されるN末端保護基の種類に依存するということが理解されよう。
【0252】
「コンジュゲート」:本発明の一実施形態では、ペプチドは、結合パートナー、例えば、1つまたは複数のポリエチレングリコールポリマーまたは分子量を増大する化合物もしくは親油性基などのその他の化合物にコンジュゲートされる、連結されるまたは融合される。分子量を増大する化合物は、分子量を、通常、得られるコンジュゲートの10%から90%または20%から50%増大する任意の化合物であり、200から20,000の間、好ましくは、500から10,000の間の分子量を有し得る。分子量を増大する化合物は、PEG、任意の水溶性(両親媒性または親水性)ポリマー部分、PEGのホモまたはコポリマー、PEGのモノメチル置換ポリマー(mPEG)およびポリオキシエチレングリセロール(POG)、ポリリジン、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸などのポリアミノ酸、特にLコンホーメーションのもの、アルブミンなどの薬理学的に不活性のタンパク質、ゼラチン、脂肪酸、ポリサッカライド、脂質アミノ酸およびデキストランであり得る。ポリマー部分は、直鎖である場合も、分岐である場合もあり、500から40000Da、5000から10000Da、10000から5000,Daの分子量を有し得る。化合物(結合パートナー)は、tatペプチド、ペネトラチン、pep-1などの任意の適した細胞透過性化合物であり得る。化合物(結合パートナー)は、抗体分子であり得る。化合物(結合パートナー)は、親油性部分または重合体部分であり得る。親油性置換基および重合体置換基は、当技術分野で公知である。親油性置換基には、アシル基、スルホニル基、エステル、スルホニルエステル、チオエステル、アミドまたはスルホンアミドの一部を形成するN原子、O原子またはS原子が含まれる。親油性部分は、4から30個のC原子、好ましくは、8から12個の間のC原子を有する炭化水素鎖を含み得る。それは、直鎖または分岐、飽和または不飽和であり得る。炭化水素鎖は、さらに置換され得る。それは、シクロアルカンまたはヘテロシクロアルカンであり得る。ペプチドは、N末端、C末端または両方で修飾され得る。ポリマーまたは化合物(結合パートナー)は、好ましくは、アミノ、カルボキシルまたはチオ基に連結され、任意のアミノ酸残基の側鎖のN末端またはC末端によって連結され得る。ポリマーまたは化合物(結合パートナー)は、任意の適した残基の側鎖にコンジュゲートされ得る。ポリマーまたは化合物(結合パートナー)は、スペーサーを介してコンジュゲートされ得る。スペーサーは、天然または非天然アミノ酸、コハク酸、リシル、グルタミル、アスパラギル、グリシル、β-アラニル、γ-アミノブタノイルであり得る。ポリマーまたは化合物(結合パートナー)は、エステル、スルホニルエステル、チオエステル、アミド、カルバメート、尿素、スルホンアミドを介してコンジュゲートされ得る。当業者ならば、記載されたコンジュゲートを調製するための適した手段を承知している。
【0253】
「断片」とは、配列番号1から14から選択されるタンパク質のセグメントを意味し、この断片は、通常、7から37個の連続するアミノ酸長であり、一般に、-9から+3の間の電荷、通常、システイン(C)またはメチオニン(M)ではないC末端アミノ酸および通常、システイン(C)、ヒスチジン(H)、プロリン(P)またはトレオニン(T)ではないN末端アミノ酸を有する。ペプチド、断片または領域の電荷は、非特許文献16の方法を使用して決定される。
【0254】
ペプチドに適用されるような用語「天然」は、(a)植物タンパク質、通常、イネもしくはエンドウマメタンパク質またはレンズマメ、スイートピーもしくはヒヨコマメを含むエンドウマメタンパク質の変異体またはカラスムギ、芝生、トウモロコシ、野生イネおよびバナナを含むイネタンパク質の変異体の断片、または(b)植物タンパク質の断片、例えば、植物タンパク質の相同体の断片の変異体を含むペプチドを意味する。本発明のペプチドまたは断片は、植物タンパク質から単離され得るか、または当業者に公知の、および本明細書において記載される方法を使用して合成によって作製され得る。
【0255】
断片に適用されるような「C末端ドメイン」とは、断片のc末端の最初の3個のアミノ酸を意味する。
【0256】
断片に適用されるような「N末端ドメイン」とは、断片のn末端の最後の3個のアミノ酸を意味する。
【0257】
ペプチドまたは断片に適用されるような「生物活性」は、哺乳動物に投与されると健康促進効果、例えば、グルコース輸送促進、抗菌性、抗炎症性または細胞成長もしくは増殖促進のうち1つまたは複数を有することを意味する。一実施形態では、用語「生物活性」とは、細胞成長促進性を意味する。
【0258】
ペプチドまたは断片に適用されるような「成長促進性」または「成長促進性活性」とは、以下のアッセイにおいて記載されるような、ペプチドまたは断片の20μΜ溶液で処理されたヒト皮膚のエラスチン生成または細胞増殖を増大可能であるペプチドまたは断片を意味する。
【0259】
ペプチドまたは変異体または断片に適用されるような「グルコース輸送促進」または「グルコース輸送促進活性」とは、以下のin-vitroアッセイにおいて2μΜの濃度で使用される場合に、未処理対照と比較して、骨格筋へのGLUT4転位置(translocation)を増大可能であるペプチド、変異体または断片を意味する。L6-GLUT4myc細胞を、10%FBSおよび2μg/mlのブラストサイジン中で成長させた。細胞を48~72時間成長させ、その後、2%FBS中、ウェルあたり15,000個細胞で24ウェルプレート中に播種し、実験に先立って6から8日間分化させた。L6-GLUT4myc細胞を、3時間血清不足にし、その後、100nMのインスリンとともに、30分間または200、20、2.0および0.2μΜのSPならびに2、1、0.5および.25mg/mlのペプチド/ペプチド組成物とともにそれぞれ3時間インキュベートした。3時間のインキュベーション期間は、ジペプチドを含有する分岐鎖アミノ酸とともの3時間のインキュベーションが、L6筋管1におけるグルコース取り込みを増大することを同定するこれまでの知見に基づいて選択した。処理は、同一時点でのGLUT4myc転位置を決定するためにずらして配置した。細胞表面でのmycタグをつけたGLUT4の量を、抗体がカップリングされた比色アッセイによって測定した。手短には、インスリンとともの30分間の、または合成ペプチドもしくはペプチド組成物ととものそれぞれ3時間のいずれかインキュベーション後に、L6-GLUT4myc細胞を、3%パラホルムアルデヒド(PFA)ととものインキュベーションによって固定した。次いで、0.1Mグリシン溶液を添加してPFAをクエンチし、5%ヤギ血清を用いて細胞をブロッキングした。筋管単層を抗myc抗体に曝露し、次いで、ペルオキシダーゼがコンジュゲートしているロバ抗マウスIgGとともにインキュベートした。各ウェルに1mLのo-フェニレンジアミンジヒドロクロリド(OPD)試薬を添加し、250μl/ウェルの3M HCLを添加することによってこの反応を停止した。細胞表面へのGLUT4転位置を決定するために、各条件の測定されるアリコートを、492nmの吸光度を使用してプレートリーダーで分光光度的に調べた。好ましくは、ペプチドまたは断片は、未処理対照と比較してGLUT4転位置を少なくとも50%(すなわち、1%から1.5%のGLUT4転位置の相対単位増大)増大可能である。
【0260】
ペプチドまたは断片に適用されるような「抗菌」または「抗菌活性」とは、以下の寒天プレートベースの成長阻害アッセイにおいて細菌の成長を可視的に阻害可能であるペプチドまたは断片を意味する:ペプチドストック=DMSOに溶解した5mg/mL。細菌接種材料をMcFarland0.5標準に調整し、MHAプレートに塗布した。ブランクディスクをプレートに入れ、10μlの各化合物(64μg/mLの-試験された最大濃度)を添加した。プレートを37℃で16~18時間インキュベートした。適切な対照(DMSO;Mueller-Hinton培地単独;および2つの抗生物質ディスク-シプロフロキサシンおよびテトラサイクリン)も実施した。
【0261】
ペプチドまたは断片に適用されるような「抗炎症性」とは、マクロファージが100μΜのペプチドまたは断片で処理される場合に、(未処理のLPSによって刺激されたJ774.2マクロファージと比較して)LPSによって刺激されたJ774.2マクロファージによってTNFαの分泌を大幅に低減可能であるペプチドまたは断片を意味する。J774.2マクロファージを、100μΜの合成ペプチドを用いて24時間処理し、次いで、(A)LPS(10ng/ml)を用いて5時間または(B)LPS(10ng/ml)を用いて5時間とそれに続いてATP(5mM)を用いて1時間刺激した。上清を集め、TNFαのレベルをELISAによって決定した。
【0262】
本発明の組成物に適用されるような「10KD未満の分子量を有するペプチドが豊富な」とは、10KD未満の分子量を有する組成物中のペプチドの乾重%が、10KD以上の分子量を有する組成物中のポリペプチド/タンパク質の乾重%より大きいことを意味する。
【0263】
参照タンパク質の「相同体」は、参照タンパク質と少なくとも60%、70%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の配列相同性を有する植物の異なる種に由来するタンパク質を意味すると理解されなくてはならない。したがって、例えば、エンドウマメタンパク質P13918の相同体には:
>gi|137584|sp|P08438.1|VCL_VICFA RecName:Full=ビシリン;Flags:前駆体[ソラマメ(Vicia faba)]
>gi|22057|emb|CAA68559.1|ビシリン[ソラマメ変種マイナー(minor)]>gi|383931031|gb|AFH56916.1|ビシリン[ソラマメ]
>gi|502105533|ref|XP_004492829.1|PREDICTED:ビシリン様イソ型X1[ヒヨコマメ]ヒヨコマメ
>gi|29539109|emb|CAD87730.1|アレルゲン Len c1.0101[レンズマメ]レンズマメ
が含まれる。
【0264】
成長促進性断片の「変異体」は、参照成長促進性断片に対して実質的に同一であるアミノ酸配列を有し、上記の成長促進性活性を有する断片を意味するととられなければならない。したがって、例えば、用語は、1種または複数のアミノ酸残基について変更されている断片を含むととられなければならない。好ましくは、このような変更は、5個以下のアミノ酸の、より好ましくは、4個以下の、さらにより好ましくは、3個以下の、最も好ましくは、1個または2個のみのアミノ酸の挿入、付加、欠失および/または置換を含む。天然および修飾アミノ酸を用いる挿入、付加および置換が考えられる。変異体は、保存的アミノ酸変更を有し得、これでは、導入されているアミノ酸は、置換されているものと構造的、化学的または機能的に同様である。一般に、変異体は、参照成長促進性断片と少なくとも70%のアミノ酸配列相同性、好ましくは、少なくとも80%の配列相同性、より好ましくは、少なくとも90%の配列相同性、理想的には、少なくとも95%、96%、97%、98%または99%の配列相同性を有する。
【0265】
本明細書では、用語「配列同一性」は、配列同一性および類似性の両方を含むと理解されなくてはならない、すなわち、参照配列と70%の配列同一性を共有する変異体(または相同体)は、変異体(または相同体)のアラインされた残基のうち任意の70%が、配列の全長にわたる参照配列中の対応する残基と同一である、またはその保存的置換であるものである。配列同一性は、2つの異なる配列間の正確に対応する文字の量である。この結果、ギャップはカウントされず、測定は、2つの配列のうち短い方に関連性がある。「配列相同性」に関して、この用語は、変異体(または相同体)のアラインされた残基のパーセンテージが、参照配列中の対応する残基と同一であるか、またはその保存的置換のいずれかであり、変異体(または相同体)が参照配列と同一機能を共有する場合に、参照配列との定義される類似性または同一性パーセントを共有する変異体(または相同体)を意味すると理解されなければならない。このアラインメントおよび相同性または配列同一性パーセントは、当技術分野で公知のソフトウェアプログラムを使用して決定され得、例えば、1つのアラインメントプログラムとして、デフォルトパラメータを使用するBLASTがある。これらのプログラムの詳細は、以下のインターネットアドレス:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/blast/Blast.cgiで見い出すことができる。
配列番号448の変異体(QSFLLSGNQ)
1つまたは2つの保存的アミノ酸置換、1、2から3つの非保存的アミノ酸置換、1~2個のアミノ酸付加、1、2または3個のアミノ酸欠失を有する変異体を含む配列番号448(QSFLLSGNQ)の変異体を以下に提供する:
1つの保存的アミノ酸置換:
QSFILSGNE、ESFLLSGNQ、QSYLLSGNQ、QSFLLSGDQ(配列番号418~421)
2つの保存的アミノ酸置換:
QSYLLSGNE、ESFLLSGNE、ESYLLSGNQ、QSFLLSGDE、QSYLLSGDQ(配列番号422から426)
1つの非保存的アミノ酸置換
QSFRLSGNQ、QSFLLSYNQ、QFFLLSGNQ、QSFLLSGAQ、QSFLLSGNP(配列番号427から431)
2つの非保存的アミノ酸置換
QSFRRSGNQ、QSFLLSYIQ、QFFLLSGNL、QSFLLSGAQ、QSFLLSGNP(配列番号432から436)
1つまたは2つのアミノ酸付加
QSFLLSGNQQ、QSFLLLSGNQ、AQSFGLLSGNQ、RQSFLLISGNQ、QSFLLSGNQK(配列番号437から441)
1つ、2つまたは3つのアミノ酸欠失
QFLLSGNQ、SFLLSGNQ、QSFLLSGN、QSFLLGNQ、QSFLSGNQ、QSLLSGNQ、SFLLSGNQ、QSFLLSGN、SFLLSGN、QSFSGNQ(配列番号442から451)
用語「変異体」はまた、本発明のペプチドの断片を含む。「本発明のペプチドの断片」または「ペプチド断片」は、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または22個のアミノ酸を有し、通常、生物活性、例えば、抗炎症活性、抗加齢活性、グルコース輸送促進性活性または抗菌活性を有する本発明のペプチドのうち1種の断片を意味する。一実施形態では、断片は、参照配列のうち少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%からなる。したがって、本発明はまた、本発明のペプチドの生物活性断片およびこれらの断片のうち1種または複数を含むペプチドを提供する。一実施形態では、断片は、生物活性である。一実施形態では、断片は、細胞成長または増殖促進性断片である。本発明のペプチドの断片の例は、配列番号494から524に提供されている。
【0266】
「抗加齢」とは、ヒト皮膚の加齢の出現を阻害または減速することおよび/または加齢の出現を逆転させることを意味する。「皮膚の加齢を減速または阻害すること」は、皮膚における加齢プロセスを減速または阻害することおよび/または加齢の出現を逆転させることを意味する。
【0267】
「損傷を受けた真皮もしくは上皮細胞または組織を特徴とする疾患または状態」とは、損傷を受けた真皮もしくは上皮組織または細胞または臓器をもたらす任意の状態または疾患を意味する。一例として、損傷を受けた皮膚をもたらすことが多い外傷がある。別の例として、損傷を受けた皮膚をもたらすことが多い乾癬または湿疹(excezma)などの炎症皮膚状態がある。別の例として、損傷を受けた、下部の腸の内側を覆う上皮細胞/組織をもたらし得る下部の腸の炎症性障害がある。別の例として、毒性または損傷を与える物質、例えば、毒性化学物質または薬物の経口摂取によって引き起こされる、損傷を受けた、下部の腸の内側を覆う上皮細胞/組織がある。別の例として、癌、例えば、腸において損傷を受けた上皮組織をもたらし得る腸癌がある。別の状態として、ヒトにおいて皮膚に対する損傷をもたらし得るアトピー性皮膚炎などの末梢の炎症性障害がある。
【0268】
「炎症性障害」とは、ヒトに影響を及ぼし、一般に、1種または複数のサイトカインの調節不全の発現を特徴とする免疫媒介性炎症状態を意味する。炎症性障害の例には、皮膚炎症性障害、関節の炎症性障害、心血管系の炎症性障害、特定の自己免疫疾患、肺および気道の炎症性障害、腸管炎症性障害が含まれる。皮膚の炎症性障害の例には、皮膚炎、例えば、アトピー性皮膚炎および接触皮膚炎、尋常性ざ瘡および乾癬が含まれる。関節の炎症性障害の例には、関節リウマチが含まれる。心血管系の炎症性障害の例は、心血管疾患およびアテローム性動脈硬化症である。自己免疫疾患の例には、1型糖尿病、グレーブス病、ギランバレー病、ループス、乾癬の関節炎および潰瘍性大腸炎が含まれる。肺および気道の炎症性障害の例には、喘息、嚢胞性線維症、COPD、肺気腫および急性呼吸窮迫症候群が含まれる。腸管炎症性障害の例には、大腸炎および炎症性腸疾患が含まれる。その他の炎症性障害には、癌、枯草熱、歯周炎、アレルギー、過敏症、虚血、鬱病、全身性疾患、感染後炎症および気管支炎が含まれる。本発明はまた、哺乳動物における炎症性障害の治療において使用するための本発明のペプチドまたは組成物に関する。
【0269】
「代謝障害」は、前糖尿病、糖尿病、1型糖尿病、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、肥満症、糖尿病性脂質異常症、高脂血症、高血圧症、高トリグリセリド血症、高脂肪酸血症(hyperfattyacidemia)、高コレステロール血症(hypercholerterolemia)、高インスリン血症およびMODYを含むと理解されなければならない。本発明はまた、哺乳動物における代謝障害の治療において使用するための本発明のペプチドまたは組成物に関する。
【0270】
「損傷を受けた真皮もしくは上皮細胞または組織を特徴とする疾患または状態」とは、損傷を受けた真皮もしくは上皮組織または細胞または臓器をもたらす任意の状態または疾患を意味する。一例として、損傷を受けた皮膚をもたらすことが多い外傷がある。別の例として、損傷を受けた皮膚をもたらすことが多い乾癬または湿疹(excezma)などの炎症性皮膚状態がある。別の例として、損傷を受けた、下部の腸の内側を覆う上皮細胞/組織をもたらし得る下部の腸の炎症性障害がある。別の例として、毒性または損傷を与える物質、例えば、毒性化学物質または薬物の経口摂取によって引き起こされる、損傷を受けた、下部の腸の内側を覆う上皮細胞/組織がある。別の例は、癌、例えば、腸において損傷を受けた上皮組織をもたらし得る腸癌がである。別の状態は、ヒトにおいて皮膚に対する損傷をもたらし得るアトピー性皮膚炎などの末梢の炎症性障害である。
【0271】
「細菌感染を特徴とする疾患または状態」とは、例えば、MRSA、サルモネラ、リステリア、細菌性肺炎、ブドウ球菌性食物中毒、細菌性髄膜炎を含む、細菌の成長によって、または細菌感染によって引き起こされる病理学を有することを特徴とする任意の状態または疾患を意味する。特定の例は、https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_infectious_diseasesに提供されている。
【0272】
食べられる製品に適用されるような「人工のもの」は、ヒトによって作製され、天然に存在していないことを意味すると理解されなくてはならない。
【0273】
「腸の健康の維持または回復」とは、腸、より詳しくは、上皮細胞における炎症促進性反応を低減および/または調節することを意味する。健常なマイクロバイオームは、病原性ウイルスおよび細菌からの幾分かの保護を提供し、その存在は、我々の免疫系の発達を導くために必要である。これらの細菌は、炎症によって顕在化され得、結果として、その病原性遺伝子のスイッチを入れ、疾患を引き起こすか、またはその一因となる、ストレス、病気または年齢のヒトシグナルと反応することができることが示されている。炎症反応を健常レベルに低減および維持する能力を有することは、健常な細菌を維持するのに役立ち得る。北米における1番の健康問題を含む消化の問題は、近年より多い頻度で起こっていると思われる。消化的健康を維持するための1つの方法は、適切な炎症および腸内フローラを維持することである。
【0274】
「筋肉状態を改善すること」とは、筋肉の健康を改善すること、例えば、骨格筋タンパク質合成、骨格のグルコース吸収の促進、治療的状況または非治療的状況での除脂肪組織量の改善、一般に活発な運動後の筋肉の回復の促進、または筋肉性能の改善を意味する。方法または使用は、治療的または非治療的であり得る。用語「除脂肪組織量状態を改善すること」は、除脂肪組織量の増大または除脂肪組織量分解の速度を阻害もしくは防止することを意味すると理解されなくてはならない。
【0275】
「筋肉回復を促進すること」は、未処理骨格筋と比較した、骨格筋におけるグルコースの吸収の増大を引き起こすことを意味する。
【0276】
「嗜眠または低エネルギーレベルを特徴とする疾患または状態」とは、感情または疲労または低エネルギーを特徴とする任意の状態または疾患を意味する。例には、アレルギー、喘息、貧血、癌およびその治療、慢性疼痛、心疾患、感染、鬱病、摂食障害、悲嘆、睡眠障害、甲状腺の問題、投薬副作用、アルコールの使用または薬物の使用が含まれる。
【0277】
「筋肉の健康を維持または回復させること」は、運動の際に受けた損傷に起因する哺乳動物の筋肉の健康を保持または回復させるのに役立つことを意味する。ペプチドは、骨格筋におけるグルコース輸送を促進することによって、運動からの回復を促進し、運動と関連する筋肉の痛み/疼痛および傷害を軽減する。それらはまた、筋肉痙攣を低減し、予防するために、筋肉痙攣からのより迅速な回復を可能にするために使用され得る。痙攣は、身体的ストレス、精神的ストレスおよびまたは反復性緊張外傷ストレスに起因し得る。グルコース輸送を促進することによって、ペプチドは、筋肉の筋疾患を低減するのに役立ち、哺乳動物において筋肉減少症を防ぐのに役立ち、運動の際の傷害からの回復を促進し、運動と関連する筋肉の痛み/疼痛および傷害を軽減する。本発明はまた、哺乳動物における筋肉の健康の維持または回復において使用するための本発明のペプチドまたは組成物に関する。
【0278】
本明細書において、ペプチドのリストに適用されるような用語「実質的にすべて」は、ペプチドの少なくとも60%、70%、80%、90%または95%を意味すると理解されなくてはならない。
【0279】
食べられる製品に適用されるような「人工のもの」は、ヒトによって作製され、天然に存在していないことを意味すると理解されなくてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0280】
【
図1】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図2】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図3】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図4】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図5】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図6】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図7】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図8】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図9】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図10】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図11】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図12】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図13】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図14】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図15】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図16】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図17】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図18】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図19】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図20】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図21】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図22】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図23】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図24】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図25】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図26】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図27】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図28】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図29】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図30】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図31】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図32】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図33】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図34】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図35】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図36】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図37】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図38】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図39】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図40】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図41】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図42】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図43】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図44】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図45】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図46】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図47】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図48】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図49】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図50】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図51】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図52】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図53】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図54】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図55】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図56】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図57】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図58】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図59】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図60】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図61】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図62】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図63】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図64】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図65】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図66】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図67】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図68】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図69】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図70】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図71】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図72】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図73】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図74】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図75】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図76】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図77】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図78】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図79】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図80】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図81】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図82】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図83】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
【
図84】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図85】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図86】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図87】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図88】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図89】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図90】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図91】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図92】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図93】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図94】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図95】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図96】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図97】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図98】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図99】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図100】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)の増殖に対する本発明の合成ペプチドの効果を示す図である。
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図101】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)のエラスチン合成に対する本発明の合成ペプチド(配列番号42)の効果を示す図である。
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図102】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)のコラーゲン合成に対する本発明の合成ペプチド(配列番号42)の効果を示す図である。
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図103】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)のエラスチン合成に対する本発明の合成ペプチド(配列番号701)の効果を示す図である。
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図104】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)のコラーゲン合成に対する本発明の合成ペプチド(配列番号701)の効果を示す図である。
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図105】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)のエラスチン合成に対する本発明の合成ペプチド(配列番号246)の効果を示す図である。
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図106】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)のコラーゲン合成に対する本発明の合成ペプチド(配列番号246)の効果を示す図である。
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図107】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)のエラスチン合成に対する本発明の合成ペプチド(配列番号284)の効果を示す図である。
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図108】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)のエラスチン合成に対する本発明の合成ペプチド(配列番号245)の効果を示す図である。
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図109】ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)のコラーゲン合成に対する本発明の合成ペプチド(配列番号245)の効果を示す図である。
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図110】アッセイ系の完全性対照および生存力対照を示す図である。
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図111】ペプチドP1、P2およびP3について、対照(水またはDMSO)と比較した表在真皮におけるエラスチン発現%を示す図である。表在真皮および中間真皮におけるエラスチン発現の有意な増大を示す。
【
図112】ペプチドP1、P2およびP3について、対照(水またはDMSO)と比較した中間真皮におけるエラスチン発現%を示す図である。 *表在真皮および中間真皮におけるエラスチン発現の有意な増大を示す。
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図113】ペプチドP6およびP8ならびにペプチド組成物P9およびP10について、対照(水またはDMSO)と比較した表皮の基底層における細胞増殖の%を示す図である。 *有意な増大を示す。
【
図114-1】弾性繊維の組織学的解析(+カテキン、x200)を示す図である。
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図114-2】弾性繊維の組織学的解析(+カテキン、x200)を示す図である。
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図115-1】分裂指数の免疫組織化学的評価を示す図である(Ki67、x400)。
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図115-2】分裂指数の免疫組織化学的評価を示す図である(Ki67、x400)。
【発明を実施するための形態】
【0281】
本発明の詳細な説明
【実施例0282】
細胞増殖アッセイ
BrDuは、活発に増殖する細胞の新規に合成されたDNA鎖中に組み込まれる。二本鎖DNAの部分変性後、Brduが免疫化学的に検出され、DNAを合成している細胞の集団の評価を可能にする。
【0283】
ヒト皮膚線維芽細胞(HDF-Sigma 10605a)を、10%ウシ胎児血清(FCS)、1% Pen/strep、1% L-グルタミンを含有するDMEM中に、ウェルあたり10,000個細胞で96ウェルプレート中に播種し、24時間接着させた。
【0284】
最初の24時間のインキュベーション後、細胞を、それぞれ5μg/ml、0.5μg/mlまたは0.05μg/mlの合成ペプチドとともに24時間インキュベートした。
【0285】
合成ペプチドとともに18時間インキュベーションした後、各ウェルに20μlのBrDu試薬を添加した。24時間インキュベーションした後、細胞を固定し、BrdU細胞増殖アッセイを使用して2-DG6Pの量を測定し、すべてのステップは製造業者の使用説明書に従って実施した。
【0286】
結果は、未処理の対照のパーセンテージとして算出した。光学濃度読み取りの増大は、BrDuのより大きい組込みおよび増大細胞増殖を示す。
【0287】
結果は、以下の
図1~100および表1に示されている。
【0288】
【0289】
ヒト皮膚線維芽細胞(HDF Sigma 10605a)を、10%ウシ胎児血清(FCS)、1% Pen/strep、1% L-グルタミンを含有するDMEM中に、ウェルあたり50,000個細胞で24ウェルプレート中に播種し、24時間接着させた。
処置後、液体窒素中での4回の凍結解凍サイクルを使用して細胞を溶解した。溶解した細胞を遠心分離し、FIRELISAヒトエラスチンELISAキットを使用して50μl/mlの各上清をアッセイした。すべてのステップは製造業者の使用説明書に従って実施した。