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特開2024-110804プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110804
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240808BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240808BHJP
【FI】
G06F3/12 373
G06F3/12 378
G06F3/12 303
G06Q30/0207 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015625
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】野瀬 哲也
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】ラベルデータの共有を図るシステムにおいて、ラベルデータの投稿者に適切なポイントを付与できる技術を提供すること。
【解決手段】ラベル管理サーバ22は、ユーザごとの保有ポイントを記憶するユーザデータベース24と、投稿されたラベルデータを管理する投稿ラベルデータベース25にアクセスできる。端末(印刷者)12Bからの指示によってラベルデータの印刷がプリンタ11Bで行われると、端末(印刷者)12Bから印刷ログが出力される。印刷ログには、印刷されたラベルデータを特定するラベルIDが含まれる。印刷ログは、印刷ログデータベース27に収集される。ラベル管理サーバ22は、印刷ログを取得し、ラベルIDによって特定されるラベルデータの印刷によって付与されるポイントである獲得ポイントを決定する。そして、決定された獲得ポイントを、印刷されたラベルデータの投稿者の保有ポイントに加算する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバによって実行可能なプログラムであって、前記サーバは、ポイントデータベースにアクセス可能であり、前記ポイントデータベースには、ユーザIDごとに、ユーザが保有するポイントである保有ポイントが記憶されており、
前記サーバのコンピュータに、
第1の情報処理装置からユーザIDとラベルデータのアップロード指示とを受け付けるアップロード受付処理を実行させることが可能であり、前記ラベルデータは、ラベルプリンタで印刷可能なデータであり、
さらに前記サーバの前記コンピュータに、
前記アップロード受付処理にて前記ラベルデータの前記アップロード指示を受け付けた場合に、
前記第1の情報処理装置からアップロードされた前記ラベルデータである投稿ラベルデータを受信する受信処理と、
前記受信処理にて受信した前記投稿ラベルデータを、前記アップロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDと関連付けて記憶する記憶処理と、
を実行させ、
さらに前記サーバの前記コンピュータに、
第2の情報処理装置から前記投稿ラベルデータのダウンロード指示を受け付けるダウンロード受付処理を実行させることが可能であり、
前記ダウンロード受付処理にて前記ダウンロード指示を受け付けた場合に、前記投稿ラベルデータを前記第2の情報処理装置に送信する送信処理を実行させ、前記第2の情報処理装置からの指示によって前記投稿ラベルデータの印刷がラベルプリンタで行われると、前記第2の情報処理装置から印刷ログが出力され、前記印刷ログには、印刷された前記投稿ラベルデータを特定する特定情報が含まれ、
さらに前記サーバの前記コンピュータに、
前記印刷ログを取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得された前記印刷ログに基づいて、前記特定情報によって特定される前記投稿ラベルデータである特定投稿ラベルデータの印刷によって付与されるポイントである獲得ポイントを決定する決定処理と、
前記ポイントデータベースにアクセスし、前記決定処理にて決定された前記獲得ポイントを、前記特定投稿ラベルデータに関連付けられたユーザIDに対応する前記保有ポイントに加算する加算処理と、
を実行させることが可能である、
ように構成されるプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載するプログラムにおいて、
前記サーバは、印刷回数データベースにアクセス可能であり、前記印刷回数データベースは、前記投稿ラベルデータごとに、印刷回数が記憶されており、
前記決定処理では、
前記印刷回数データベースにアクセスし、前記特定投稿ラベルデータに対応する前記印刷回数を加算し、加算された前記印刷回数が第1閾値を超えた場合に、前記獲得ポイントを所定値とする、
ように構成されるプログラム。
【請求項3】
請求項1に記載するプログラムにおいて、
前記サーバの前記コンピュータに、
前記加算処理にて前記保有ポイントが加算された場合に、前記特定投稿ラベルデータをアップロードした前記第1の情報処理装置に対して、前記保有ポイントの更新を通知する通知処理を実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項4】
請求項1に記載するプログラムにおいて、
前記サーバは、印刷ログデータベースにアクセス可能であり、前記印刷ログデータベースには、前記第2の情報処理装置によって出力された前記印刷ログが登録され、
前記取得処理では、
前記印刷ログデータベースにアクセスし、登録された前記印刷ログを読み出すことで、前記印刷ログを取得する、
ように構成されるプログラム。
【請求項5】
請求項4に記載するプログラムにおいて、
前記サーバの前記コンピュータに、
設定された任意のタイミングで、前記取得処理、前記決定処理、および前記加算処理、を実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項6】
請求項1に記載するプログラムにおいて、
前記サーバの前記コンピュータに、
前記第2の情報処理装置から前記印刷ログが出力される度に、前記取得処理、前記決定処理、および前記加算処理、を実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項7】
請求項1に記載するプログラムにおいて、
前記サーバは、ダウンロード回数データベースにアクセス可能であり、前記ダウンロード回数データベースは、前記投稿ラベルデータごとに、ダウンロード回数が記憶されており、
前記サーバの前記コンピュータに、
前記送信処理にて前記投稿ラベルデータを送信した場合に、
前記ダウンロード回数データベースにアクセスし、送信された前記投稿ラベルデータに対応する前記ダウンロード回数を加算し、加算された前記ダウンロード回数が第2閾値を超えた場合に、前記ポイントデータベースにアクセスし、送信された前記投稿ラベルデータに関連付けられたユーザIDに対応する前記保有ポイントを加算するダウンロード加算処理を実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項8】
第1の情報処理装置および第2の情報処理装置とネットワークを介して接続可能なサーバであって、
前記サーバは、
ポイントデータベースにアクセス可能であり、前記ポイントデータベースには、ユーザIDごとに、ユーザが保有するポイントである保有ポイントが記憶され、
さらに前記サーバは、
前記第1の情報処理装置からユーザIDとラベルデータのアップロード指示とを受け付けるアップロード受付処理を実行することが可能であり、前記ラベルデータは、ラベルプリンタで印刷可能なデータであり、
さらに前記サーバは、
前記アップロード受付処理にて前記ラベルデータの前記アップロード指示を受け付けた場合に、
前記第1の情報処理装置からアップロードされた前記ラベルデータである投稿ラベルデータを受信する受信処理と、
前記受信処理にて受信した前記投稿ラベルデータを、前記アップロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDと関連付けて記憶する記憶処理と、
を実行し、
さらに前記サーバは、
第2の情報処理装置から前記投稿ラベルデータのダウンロード指示を受け付けるダウンロード受付処理を実行することが可能であり、
前記ダウンロード受付処理にて前記ダウンロード指示を受け付けた場合に、前記投稿ラベルデータを前記第2の情報処理装置に送信する送信処理を実行し、前記第2の情報処理装置からの指示によって前記投稿ラベルデータの印刷がラベルプリンタで行われると、記第2の情報処理装置から印刷ログが出力され、前記印刷ログには、印刷された前記投稿ラベルデータを特定する特定情報が含まれ、
さらに前記サーバは、
前記印刷ログを取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得された前記印刷ログに基づいて、前記特定情報によって特定される前記投稿ラベルデータである特定投稿ラベルデータの印刷によって付与されるポイントである獲得ポイントを決定する決定処理と、
前記ポイントデータベースにアクセスし、前記決定処理にて決定された前記獲得ポイントを、前記特定投稿ラベルデータに関連付けられたユーザIDに対応する前記保有ポイントに加算する加算処理と、
を実行することが可能な、
ように構成される管理サーバ。
【請求項9】
第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置と、サーバと、を備え、前記第1の情報処理装置および前記第2の情報処理装置がネットワークを介して前記サーバに接続可能なラベルデータ共有システムにおいて、
前記サーバは、
ラベルデータをユーザIDと関連付けて記憶可能であり、前記ラベルデータは、ラベルプリンタで印刷可能なデータであり、
前記第1の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置が有するラベルデータである投稿ラベルデータを、前記第1の情報処理装置に入力された前記ユーザIDと関連付けて、前記サーバにアップロードすることが可能であり、
前記サーバは、
前記第1の情報処理装置からアップロードされた前記投稿ラベルデータを、アップロードされた前記投稿ラベルデータに関連付けられた前記ユーザIDと関連付けて記憶し、
前記第2の情報処理装置は、
前記サーバに記憶されている前記投稿ラベルデータを、前記サーバからダウンロードすることが可能であり、
さらに前記第2の情報処理装置は、
ラベルプリンタに前記投稿ラベルデータの印刷を行わせた場合に、前記印刷に対応する印刷ログを出力し、出力される前記印刷ログには、印刷された前記投稿ラベルデータを特定する特定情報が含まれ、
さらに前記サーバは、
ポイントデータベースにアクセス可能であり、前記ポイントデータベースには、ユーザIDごとに、ユーザが保有するポイントである保有ポイントが記憶され、
さらに前記サーバは、
前記印刷ログを取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得された前記印刷ログに基づいて、前記特定情報によって特定される前記投稿ラベルデータである特定投稿ラベルデータの印刷によって付与されるポイントである獲得ポイントを決定する決定処理と、
前記ポイントデータベースにアクセスし、前記決定処理にて決定された前記獲得ポイントを、前記特定投稿ラベルデータに関連付けられたユーザIDに対応する前記保有ポイントに加算する加算処理と、
を実行可能である、
ように構成されるラベルデータ共有システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術分野は、ラベルデータの共有を図るシステムに用いられるプログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテンツデータの共有を図るシステムとして、コンテンツデータを保存するサーバをインターネット上に用意し、ユーザのデバイスからコンテンツデータが投稿、すなわちそのサーバにアップロードされ、そのコンテンツデータが別のユーザのデバイスにダウンロードされるシステムが知られている。このようなシステムでは、コンテンツデータの投稿を促進するため、コンテンツデータを投稿したユーザに、そのシステムで利用可能なポイントを付与する場合がある。
【0003】
上述したようなシステムを開示した文献としては、例えば特許文献1がある。特許文献1に開示されるポイント管理システムでは、ユーザAのPCから写真データがWWWサーバにアップロードされ、ユーザBのPCによってその写真データが購入されてWWWサーバからダウンロードされると、購入者であるユーザBに購入額に応じたポイントが加算され、さらに投稿者であるユーザAにも、写真データのアップロード時あるいは写真データのダウンロード時に、写真データのデータサイズに応じたポイントが加算される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-99746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、ラベルプリンタでのラベルの印刷に用いられるラベルデータの共有を図るシステムが検討されている。このようなシステムにおいて、投稿者に付与されるポイントは、ラベルプリンタが利用されることへの対価でもある。しかしながら、ラベルデータがアップロードやダウンロードされたとしてもそのラベルデータが印刷されなければ、ラベルプリンタが利用されたことにはならない。
【0006】
特許文献1に開示されているようにデータのアップロードやダウンロードのタイミングでポイントを付与することで、投稿者にラベルデータを作成する意欲を生じさせることが期待できるが、投稿者に付与されるポイントが、ラベルプリンタの利用促進の対価に必ずしもなっていない。そのため、投稿者に付与するポイントを決定するための別の仕組みが望まれる。
【0007】
本明細書に開示される技術は、ラベルデータの共有を図るシステムにおいて、ラベルデータの投稿者に適切なポイントを付与できる技術を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題の解決を目的としてなされたものであり、サーバによって実行可能なプログラムであって、前記サーバは、ポイントデータベースにアクセス可能であり、前記ポイントデータベースには、ユーザIDごとに、ユーザが保有するポイントである保有ポイントが記憶されており、
前記サーバのコンピュータに、
第1の情報処理装置からユーザIDとラベルデータのアップロード指示とを受け付けるアップロード受付処理を実行させることが可能であり、前記ラベルデータは、ラベルプリンタで印刷可能なデータであり、
さらに前記サーバの前記コンピュータに、
前記アップロード受付処理にて前記ラベルデータの前記アップロード指示を受け付けた場合に、
前記第1の情報処理装置からアップロードされた前記ラベルデータである投稿ラベルデータを受信する受信処理と、
前記受信処理にて受信した前記投稿ラベルデータを、前記アップロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDと関連付けて記憶する記憶処理と、
を実行させ、
さらに前記サーバの前記コンピュータに、
第2の情報処理装置から前記投稿ラベルデータのダウンロード指示を受け付けるダウンロード受付処理を実行させることが可能であり、
前記ダウンロード受付処理にて前記ダウンロード指示を受け付けた場合に、前記投稿ラベルデータを前記第2の情報処理装置に送信する送信処理を実行させ、前記第2の情報処理装置からの指示によって前記投稿ラベルデータの印刷がラベルプリンタで行われると、前記第2の情報処理装置から印刷ログが出力され、前記印刷ログには、印刷された前記投稿ラベルデータを特定する特定情報が含まれ、
さらに前記サーバの前記コンピュータに、
前記印刷ログを取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得された前記印刷ログに基づいて、前記特定情報によって特定される前記投稿ラベルデータである特定投稿ラベルデータの印刷によって付与されるポイントである獲得ポイントを決定する決定処理と、
前記ポイントデータベースにアクセスし、前記決定処理にて決定された前記獲得ポイントを、前記特定投稿ラベルデータに関連付けられたユーザIDに対応する前記保有ポイントに加算する加算処理と、
を実行させることが可能である、
ように構成されている。
【0009】
本明細書に開示される技術によれば、投稿ラベルデータの印刷ログに基づいて投稿者にポイントを付与することで、ラベルプリンタが利用されたことに対してポイントが付与されることになり、投稿者に対してラベルプリンタが利用されたことに対する適切な対価を付与できる。
【0010】
上記装置の機能を実現するためのサーバおよびラベルデータ共有システムも、新規で有用である。
【発明の効果】
【0011】
本明細書に開示される技術によれば、ラベルデータの共有を図るシステムにおいて、ラベルデータの投稿者に適切なポイントを付与できる技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本形態のラベルデータ共有システムを概略的に示す説明図である。
図2】(A)ラベル管理サーバの電気的構成を示す概略説明図である。(B)印刷ログサーバの電気的構成を示す概略説明図である。
図3】(A)ユーザデータベースに記憶されたユーザ関連情報の一例を示す説明図である。(B)投稿ラベルデータベースに記憶された投稿ラベル関連情報の一例を示す説明図である。(C)印刷ログデータベースに記憶された印刷ログ関連情報の一例を示す説明図である。
図4】端末のクライアントアプリの動作を含むところの、ラベル管理サーバのラベル管理サーバ用プログラムによって使用者に提供されるラベルの投稿処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
図5】ラベルを新規に投稿する際の端末を概略的に示す説明図である。
図6】プリンタのプリンタアプリ、端末のクライアントアプリおよび印刷ログサーバの印刷ログサーバ用プログラムの動作を含むところの、ラベル管理サーバのラベル管理サーバ用プログラムによって使用者に提供されるラベルダウンロード処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
図7】第2の実施形態にかかる、プリンタのプリンタアプリ、端末のクライアントアプリおよび印刷ログサーバの印刷ログサーバ用プログラムの動作を含むところの、ラベル管理サーバのラベル管理サーバ用プログラムによって使用者に提供されるラベルダウンロード処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
以下に本実施の形態にかかるラベルデータ共有システム100の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、ラベルデータ共有システム100を概略的に示す説明図である。
【0014】
すなわち、図1に示すように、本形態のラベルデータ共有システム100は、プリンタ11A、プリンタ11Bのベンダ(製造者)によってユーザに提供されるシステムである。そして、本形態のラベルデータ共有システム100では、プリンタ11A、プリンタ11Bの所有者や利用者(以下、使用者と称す)は、所持する端末12A、端末12Bから、プリンタ11A、プリンタ11Bにおいて印刷されるラベルデータを投稿、すなわち、ラベル管理サーバ22にアップロードすることができる。また、本形態のラベルデータ共有システム100では、プリンタ11A、プリンタ11Bの使用者は、所持する端末12A、端末12Bにラベルデータをラベル管理サーバ22からダウンロードした後に、その端末12A、端末12Bに接続されたプリンタ11A、プリンタ11Bを利用してそのラベルデータに基づき印刷をすることによりラベルを作成することができる。なお、端末12A、端末12Bが情報処理装置の一例である。また、プリンタ11A、プリンタ11Bがラベルプリンタの一例である。
【0015】
なお、端末12A、端末12Bは、使用者が所有するスマートフォンによって構成されるが、その他に、タブレットやパーソナルコンピュータによって構成されてもよい。また、端末12A、端末12Bには、プリンタ11A、プリンタ11Bのベンダによって使用者に提供されるクライアントアプリ13A、13Bが記憶されている。クライアントアプリ13A、13Bは、端末12A、端末12B上において、ラベルの作成や編集するための機能を備える。また、クライアントアプリ13A、13Bは、作成したラベルデータをラベル管理サーバ22に対してアップロードするための機能を備える。また、クライアントアプリ13A、13Bは、ラベル管理サーバ22からラベルデータをダウンロードするための機能を備える。また、クライアントアプリ13A、13Bは、端末12A、端末12B上において作成したラベルデータやダウンロードしたラベルデータを、プリンタ11A、プリンタ11Bを用いて印刷するための機能を備える。なお、プリンタ11A、プリンタ11Bは、特に区別する必要がない場合には、「プリンタ11」と総称することがある。また、端末12A、端末12Bは、特に区別する必要がない場合には、「端末12」と総称することがある。また、クライアントアプリ13A、13Bは、特に区別する必要がない場合には、「クライアントアプリ13」と総称することがある。
【0016】
また、プリンタ11A、11Bには、プリンタ11A、11Bの印刷制御を行うためのプリンタアプリ14A、14Bが記憶されている。また、プリンタ11は、ラベルを印刷可能なラベルプリンタで構成されているが、インクジェットプリンタやレーザプリンタであっても差し支えない。また、プリンタ11は、Wi-Fi(登録商標)などの無線LANの通信や、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって、端末12に接続される。また、USBの通信規格を用いて有線でプリンタ11と端末12とを接続するものであっても良い。
【0017】
次に、本形態のラベルデータ共有システム100を構成するところのラベル管理サーバ22および印刷ログサーバ23について説明すると、ラベル管理サーバ22および印刷ログサーバ23は、インターネット回線21を介して多数の端末12にそれぞれ接続されている。また、ラベル管理サーバ22と印刷ログサーバ23とは、インターネット回線21を介して接続されても良いし、有線LAN回線26を介して接続されても良い。また、ラベル管理サーバ22には、ユーザデータベース24と投稿ラベルデータベース25とがアクセス可能に接続されている。また、印刷ログサーバ23には、印刷ログデータベース27がアクセス可能に接続されている。
【0018】
ラベル管理サーバ22は、図2(A)に示すように、CPU221と、ROM222と、RAM223と、記憶装置224と、ネットワークインタフェース225と、操作表示部226と、インタフェース227とを有している。ROM222には、ラベル管理サーバ22を起動するための起動プログラム等が記憶されている。RAM223は、各種処理が実行される際に作業領域として、あるいは、データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
【0019】
記憶装置224は、例えば、HDD、フラッシュメモリなどによって構成され、ラベル管理サーバ用プログラム228や各種処理プログラムを記憶する。
【0020】
CPU221は、ROM222や記憶装置224から読み出したプログラムに従って、各種の処理を実行する。
【0021】
ネットワークインタフェース225は、本形態では、有線LANの通信規格のインタフェースによって構成されている。この他、ネットワークインタフェース225は、例えば、Wi-Fi(登録商標)などの無線LANの通信規格のインタフェースや、USBの通信規格のインタフェースや、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格のインタフェースであっても良い。ネットワークインタフェース225は、インターネット回線21に接続されている。
【0022】
操作表示部226は、例えば、表示装置やその表示装置上に配置されたタッチパネルなどから構成されている。表示装置は、必要な情報を表示し、また、タッチパネルは、ユーザによる入力を受け付ける。
【0023】
インタフェース227は、本形態では、有線LANの通信規格のインタフェースによって構成され、ユーザデータベース24および投稿ラベルデータベース25が接続されている。なお、ユーザデータベース24および投稿ラベルデータベース25は、ラベル管理サーバ22が有していてもよい。
【0024】
印刷ログサーバ23は、図2(B)に示すように、CPU231と、ROM232と、RAM233と、記憶装置234と、ネットワークインタフェース235と、操作表示部236と、インタフェース237を有している。ROM232には、印刷ログサーバ23を起動するための起動プログラム等が記憶されている。RAM233は、各種処理が実行される際に作業領域として、あるいは、データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
【0025】
記憶装置234は、例えば、HDD、フラッシュメモリなどによって構成され、印刷ログサーバ用プログラム238や各種処理プログラムを記憶する。
【0026】
CPU231は、ROM232や記憶装置234から読み出したプログラムに従って、各種の処理を実行する。
【0027】
ネットワークインタフェース235は、本形態では、有線LANの通信規格のインタフェースによって構成されている。この他、ネットワークインタフェース235は、例えば、Wi-Fiなどの無線LANの通信規格のインタフェースや、USBの通信規格のインタフェースや、Bluetoothなどの近距離無線通信規格のインタフェースであっても良い。ネットワークインタフェース235は、有線LAN回線26を介してラベル管理サーバ22のネットワークインタフェース225に接続されている。
【0028】
操作表示部236は、例えば、表示装置やその表示装置上に配置されたタッチパネルなどから構成されている。表示装置は、必要な情報を表示し、また、タッチパネルは、ユーザによる入力を受け付ける。
【0029】
インタフェース237は、本形態では、有線LANの通信規格のインタフェースによって構成され、印刷ログデータベース27が接続されている。なお、印刷ログデータベース27は、印刷ログサーバ23が有していてもよい。
【0030】
ユーザデータベース24は、図3(A)に示すユーザ関連情報30をテーブルとして記憶している。ユーザ関連情報30は、使用者毎に、ユーザID301、ユーザ名302、ポイント情報303、パスワード304等から構成される。
【0031】
ユーザID301は、本形態のラベルデータ共有システム100が提供される使用者を識別するための識別情報であり、端末12を使用する使用者を特定する。また、ユーザ名302は、本形態のラベル共有サービスが提供される使用者の個人または団体(法人)の名称やニックネーム、住所、連絡先、メールアドレス等である。なお、ユーザID301は、本形態のラベルデータ共有システム100を使用してラベルを初めて投稿する際に、投稿する使用者を特定するためのユーザIDが新規に設定されてユーザID301に追加記憶される。また、投稿する際に、端末12上において使用者が入力したユーザ名などが、新規に設定されたユーザIDと対応するユーザ名302に追加記憶される。
【0032】
ポイント情報303は、本形態のラベルデータ共有システム100におけるポイントであって、現在ユーザが保有しているポイントである保有ポイントを示す情報である。なお、保有ポイントは、本形態のラベルデータ共有システム100を使用して印刷用紙等を購入する場合に、現金の代わりとして使用することができる。パスワード304は、ユーザ名302に記憶された各使用者がそれぞれ設定したパスワードである。
【0033】
投稿ラベルデータベース25は、図3(B)に示す投稿ラベル関連情報40をテーブルとして記憶している。投稿ラベル関連情報40は、本形態のラベルデータ共有システム100において投稿されたラベルデータ毎に、ラベルID401、ユーザID402、ダウンロード回数403、印刷回数404、投稿ラベルデータ405、投稿年月日406等から構成される。
【0034】
ラベルID401は、本形態のラベルデータ共有システム100において投稿ラベルデータベース25に登録されるラベルデータ毎に順次付されたシリアル番号である。ユーザID(制作者)402は、本形態のラベルデータ共有システム100を使用してラベルデータを投稿した使用者のユーザID301である。ダウンロード回数403は、使用者が投稿したラベルデータのダウンロード回数である。印刷回数404は、使用者が投稿したラベルデータの印刷回数である。投稿ラベルデータ405は、投稿されたラベルデータであって、ラベルの構成を示すデータである。投稿年月日406は、使用者によってラベルデータが投稿された年月日である。なお、ラベルID401に記憶されたラベルIDが特定情報の一例である。
【0035】
印刷ログデータベース27は、図3(C)に示す印刷ログ関連情報50をテーブルとして記憶している。印刷ログ関連情報50は、印刷日時501、ユーザID(印刷者)502、ラベルID503、用紙印刷サイズ情報504、印刷枚数505等から構成される。
【0036】
印刷日時501は、本形態のラベルデータ共有システム100においてプリンタ11によってラベルが印刷された日時である。ユーザID(印刷者)502は、プリンタ11によってラベルを印刷した使用者のユーザID301である。ラベルID503は、プリンタ11によって印刷されたラベルのラベルID401である。用紙印刷サイズ情報504は、本形態のラベルデータ共有システムにおいて使用者がプリンタ11を用いて印刷した際の、印刷用紙(ラベル)の印刷サイズ情報、すなわち、本形態では、印刷用紙の幅および長さの情報ある。印刷枚数505は、プリンタ11によって印刷されたラベルの印刷枚数である。
【0037】
(ラベルの投稿処理)
続いて、本形態の、端末12のクライアントアプリ13の動作を含むところの、ラベル管理サーバ22のラベル管理サーバ用プログラム228によるラベルデータの投稿処理の手順の一例について、図4のシーケンス図を参照して説明する。
【0038】
なお、本形態における各処理ステップは、基本的に、主にラベル管理サーバ用プログラム228などのプログラムに記述された命令に従ったCPU221の処理を示す。CPU221による処理は、OSのAPIを用いたハードウェア制御も含む。本明細書では、OSの詳細な記載を省略して各プログラムの動作を説明する。
【0039】
本形態のラベルの投稿処理では、まず、ラベルデータの投稿を実行しようとする使用者(以下、投稿者と称す)が、端末(投稿者)12Aのクライアントアプリ13Aを起動した後に、端末(投稿者)12A上において、例えば、図5に示すようなラベル31のラベルデータを作成する(手順11(以下、T11とする))。
【0040】
その後、投稿者が、端末(投稿者)12A上に表示された「新規投稿」ボタン121をタッチすると、端末(投稿者)12Aのクライアントアプリ13Aは、投稿者のユーザID、投稿者が作成したラベルデータであるところの投稿ラベルデータおよび投稿ラベルデータを印刷するために適した用紙サイズ情報などをラベル管理サーバ22に送信する(T12)。例えばラベル管理サーバ用プログラム228が投稿用のウェブページを提供し、そのウェブページをクライアントアプリ13Aのブラウザ機能によって表示し、そのウェブページを介してラベル管理サーバ22にログインする際にユーザIDを入力し、その後、投稿ラベルデータの送信指示をそのウェブページを介して入力することで、投稿ラベルデータおよび用紙サイズ情報がラベル管理サーバ22にアップロードされる。なお、投稿ラベルデータがラベルデータの一例である。
【0041】
すると、端末(投稿者)12Aから送信された投稿ラベルデータなどを受信したラベル管理サーバ22は、受信した投稿ラベルデータなどを投稿ラベルデータベース25に記憶する(T13)。なお、この処理が受信処理の一例である。
【0042】
具体的には、ラベル管理サーバ22は、新たなラベルIDを作成して投稿ラベル関連情報40の新たなラベルID401として投稿ラベルデータベース25に記憶する。その後、新たなラベルID401に対応する投稿ラベル関連情報40のテーブルに、受信した投稿者のユーザID301をユーザID(製作者)402として、また、受信した投稿ラベルデータを投稿ラベルデータ405として、また、投稿日の年月日を投稿年月日406としてそれぞれ記憶する。なお、この処理が記憶処理の一例である。
【0043】
次に、ラベル管理サーバ22は、「登録完了」を端末(投稿者)12Aに送信する(T14)。そして、「登録完了」を受信した端末(投稿者)12Aは、その表示部上に、投稿ラベルの登録が完了した旨を表示し、投稿者に通知する(T15)。これにより投稿者は、投稿したラベルデータがラベルデータ共有システムに登録されたことを知ることができる。
【0044】
(ラベルデータのダウンロード処理)
続いて、本形態の、プリンタ11A、11Bのプリンタアプリ14A、14B、端末12のクライアントアプリ13および印刷ログサーバ23の印刷ログサーバ用プログラム238の動作を含むところの、ラベル管理サーバ22のラベル管理サーバ用プログラム228によって使用者に提供されるラベルデータのダウンロード処理の手順の一例について、図6のシーケンス図を参照して説明する。
【0045】
本形態の投稿ラベルデータのダウンロード処理では、まず、投稿ラベルデータのダウンロードを実行しようとする使用者(以下、印刷者と称す)が、端末(印刷者)12Bのクライアントアプリ13Bを起動した後に、端末(印刷者)12B上において表示された「ラベルダウンロード」ボタン(図示せず)をタッチすると(T21)、端末(印刷者)12Bは、投稿ラベルデータをラベル管理サーバ22に要求する(T22)。例えばラベル管理サーバ用プログラム228がログイン用のウェブページを提供し、そのウェブページをクライアントアプリ13Bのブラウザ機能によって表示し、そのウェブページを介してユーザIDを入力することで、ユーザIDが送信される。ログインが承認されると、ラベル管理サーバ22は、投稿ラベルデータの要求を受け付ける。
【0046】
次に、投稿ラベルデータの要求を受け付けたラベル管理サーバ22は、投稿ラベルデータベース25から、投稿ラベルデータ405として記憶された投稿ラベルデータを、ラベルID401として記憶されたラベルIDと共に抽出する(T23)。この際に、ラベル管理サーバ22は、投稿ラベルデータ405として投稿ラベルデータが複数個記憶されていた場合には、複数個の投稿ラベルデータおよびラベルIDを抽出する。また、この際に抽出される投稿ラベルデータは、ラベルのサムネイル画像データであっても差し支えない。その後、ラベル管理サーバ22は、抽出した投稿ラベルデータを、ラベルIDなどと共に端末(印刷者)12Bに送信する(T24)。
【0047】
次に、投稿ラベルデータおよびラベルIDを受信した端末(印刷者)12Bは、端末(印刷者)12Bの表示部上に、受信した投稿ラベルデータを表示する。例えばラベル管理サーバ用プログラム228が投稿ラベルデータの選択用のウェブページを提供し、そのウェブページをクライアントアプリ13Bのブラウザ機能によって表示し、そのウェブページを介して、投稿ラベルデータが一覧表示される。従って、印刷者は、端末(印刷者)12B上に表示された複数の投稿ラベルデータの内、1つを選択した後に「実行」ボタン(図示せず)をタッチすると(T25)、端末(印刷者)12Bから、ダウンロード実行者のユーザIDと、選択されたラベル31のラベルIDとがラベル管理サーバ22に入力され、選択された投稿ラベルデータのダウンロードが要求される(T26)。
【0048】
すると、投稿ラベルデータのダウンロード要求を受信したラベル管理サーバ22は、要求された投稿ラベルデータについて、投稿ラベルデータベース25から、ラベルIDに基づいて、投稿ラベルデータ405に記憶された投稿ラベルデータを抽出する(T27)。そして、ラベル管理サーバ22は、抽出した投稿ラベルデータを端末(印刷者)12Bに送信する(T28)。また、ラベル管理サーバ22は、受信したラベルIDに基づいて、投稿ラベルデータベース25に記憶された投稿ラベル関連情報40のダウンロード回数403の値について1回分をカウントアップする(T29)。
【0049】
一方、投稿ラベルデータなどを受信した端末(印刷者)12Bは、端末(印刷者)12Bの表示部上に、受信した投稿ラベルデータを表示する(T30)。この状態において、印刷者が「印刷」ボタン(図示せず)をタッチすると、端末(印刷者)12Bは、投稿ラベルデータなどをプリンタ11Bに送信して印刷を指示する(T31)。
【0050】
印刷の指示を受信したプリンタ11Bは、受信した投稿ラベルデータなどに基づいてラベル31の印刷を実行する(T32)。次に、ラベルの印刷を終了したプリンタ11Bは、印刷結果を端末(印刷者)12Bに送信する(T33)。
【0051】
次に、印刷結果を受信した端末(印刷者)12Bは、プリンタ11Bから受信した印刷結果に基づいて印刷が正常に終了したか否かを判断する(T34)。そして、印刷が正常に終了した場合には(T34:YES)、端末(印刷者)12Bは、印刷ログを印刷ログサーバ23に送信し(T35)、また、端末(印刷者)12Bは、印刷日時と印刷を実行したユーザIDなどを含む印刷終了通知をラベル管理サーバ22に送信する(T36)。
【0052】
次に、印刷ログを受信した印刷ログサーバ23は、受信した印刷ログを新しいレコードとして記憶する(T37)。具体的には、印刷ログに含まれる印刷日時を印刷日時501として、また、印刷ログに含まれるところの、印刷を実行した印刷者のユーザID301をユーザID(印刷者)502として、また、印刷ログに含まれるところの、印刷されたラベルのラベルID401をラベルID503として、また、印刷ログに含まれるところの、印刷されたラベルの用紙サイズを用紙印刷サイズ情報504として、また、印刷ログに含まれるところの、印刷枚数を印刷枚数505としてそれぞれ記憶する。
【0053】
一方、印刷終了の通知を受信したラベル管理サーバ22は、印刷ログを印刷ログサーバ23に要求する(T38)。
【0054】
次に、印刷ログの要求を受信した印刷ログサーバ23は、印刷ログ要求に含まれる印刷日時と印刷を実行したユーザID301に基づいて印刷ログデータベース27を検索し、ヒットした印刷ログ関連情報50から、ラベルID、用紙印刷サイズ情報および印刷枚数を抽出する(T39)。そして、印刷ログサーバ23は、抽出したそれらをラベル管理サーバ22に送信するので、ラベル管理サーバ22は、印刷ログサーバ23が抽出したそれらを受信する(T40)。なお、T39の処理が取得処理の一例である。なお、印刷ログサーバ23が印刷ログ要求に含まれる印刷日時と印刷を実行したユーザID301に基づいて印刷ログデータベース27を検索した後、ラベルID、用紙印刷サイズ情報および印刷枚数を抽出せずに、検索された印刷ログ関連情報50をラベル管理サーバ22に送信し、印刷ログ関連情報50を受信したラベル管理サーバ22がラベルID、用紙印刷サイズ情報および印刷枚数を抽出するように構成しても差し支えない。
【0055】
次に、ラベルID、用紙印刷サイズ情報および印刷枚数などを受信したラベル管理サーバ22は、受信したラベルIDに基づいて、投稿ラベルデータベース25に記憶された投稿ラベル関連情報40の印刷回数404の値について1回分をカウントアップする(T41)。
【0056】
この際に、ラベル管理サーバ22は、受信した印刷ログに含まれる用紙印刷サイズ情報および印刷枚数に基づいて印刷回数404の値について、カウントアップする数値を増やしても差し支えない。例えば、印刷枚数で5枚であれば、印刷回数404の値について、数値「5」をカウントアップするようにしても差し支えない。また、用紙サイズの面積が標準サイズ、例えば12mm×100mmの倍であれば、印刷回数404の値について、カウントアップの数値を倍に増やしても差し支えない。また、この際、ラベル管理サーバ22は、印刷回数404の値をカウントアップする数値について、ダウンロード回数403の値を考慮するようにしても差し支えない。
【0057】
なお、本形態において、ダウンロード回数403の値をも考慮してカウントアップ値を決定するように構成した場合には、印刷されない限りポイントが全く加算されないと、投稿者のモチベーションが下がる可能性があるが、ラベルデータのダウンロードの際にも、投稿者にポイントが加算されるように構成すれば、投稿者のモチベーションの低下を抑えることが期待できる。また、この際に、ダウンロードの際に加算されるポイントは、印刷によって加算されるポイントと比較して、少なくして差し支えない。
【0058】
次に、ラベル管理サーバ22は、受信したラベルIDに基づいて、投稿ラベルデータベース25に記憶された投稿ラベル関連情報40の印刷回数404の値が100の倍数を超えるか否かを判断し、超えるごとに、つまり、投稿ラベルデータが印刷者によって100回印刷される毎に、ユーザデータベース24に記憶されたポイント情報303の値を10ポイント増加させる(T42)。また、投稿ラベルデータベース25に記憶された投稿ラベル関連情報40の印刷回数404の値が100の倍数を超えなければ、ユーザデータベース24に記憶されたポイント情報303の値が加算されることはない。なお、このT42処理が、決定処理および加算処理の一例である。また、数値「100」が第1閾値の一例である。また、10ポイントが所定値の一例である。
【0059】
このように本形態では、投稿ラベルデータが印刷される度にポイント情報303の値が加算されると、過度にポイントが加算される可能性がある。そのため、投稿ラベルデータごとの印刷回数を記憶し、その印刷回数が数値「100」を超えることで10ポイントを付与することで、適切なポイントを付与できる。なお、数値「100」は、単なる一例であって、事情に応じて様々な値を採用することができる。
【0060】
また、ラベル管理サーバ22は、受信したラベルIDに基づいて、投稿ラベルデータベース25に記憶された投稿ラベル関連情報40の印刷回数404の値が100の倍数を超えるごとに、端末(投稿者)12Aにポイント情報303の値が加算されたことを通知する(T43)。
【0061】
このように本形態では、保有ポイントが更新されたことを通知することで、投稿者は保有ポイントが加算されたことを直ぐに理解でき、その投稿者に対して次のラベルデータを投稿するモチベーションを高めることが期待できる。また、本形態では、投稿ラベルデータが印刷される度に直ぐに、その投稿ラベルデータの投稿者にポイントを付与することで、任意のタイミングで獲得ポイントを決定する場合と比較して、その投稿者に対して次のラベルデータを投稿するモチベーションを直ぐに高めることが期待できる。
【0062】
なお、本形態では、保有ポイントが更新されたことの通知は、端末(投稿者)12Aに通知されるように構成したが、例えば、あらかじめユーザIDに対応する通知先を登録しておき、その通知先にプッシュ通知するように構成しても差し支えない。
【0063】
(第2実施形態)
続いて、本形態の、プリンタ11のプリンタアプリ14A、14Bおよび端末12のクライアントアプリ13の動作を含むところの、ラベル管理サーバ22のラベル管理サーバ用プログラム228によって使用者に提供されるラベルダウンロード処理の手順の一例について、図7のシーケンス図を参照して説明する。なお、その説明中、第1実施形態と同じものには、同じ符号を付して説明する。
【0064】
すなわち、第1実施形態においては、ラベル管理サーバ22に、ユーザデータベース24および投稿ラベルデータベース25が接続され、また、印刷ログサーバ23に印刷ログデータベース27がそれぞれ接続されていたが、本形態では、ラベル管理サーバ22に、ユーザデータベース24、投稿ラベルデータベース25および印刷ログデータベース27がそれぞれ接続されている点が異なる。したがって、本形態においては、第1実施形態における印刷ログサーバ23が存在しない。
【0065】
図7において、印刷結果を受信した端末(印刷者)12Bは、プリンタ11Bから受信した印刷結果に基づいて印刷が正常に終了したか否かを判断する(T34)。そして、端末(印刷者)12Bが、印刷が正常に終了したと判断した場合には(T34:YES)、端末(印刷者)12Bは、印刷ログをラベル管理サーバ22に送信する(T51)。
【0066】
次に、印刷ログを受信したラベル管理サーバ22は、受信した印刷ログを新しいレコードとして印刷ログデータベース27に記憶する(T52)。具体的には、印刷ログに含まれる印刷日時を印刷日時501として、また、印刷ログに含まれるところの、印刷を実行した印刷者のユーザID301をユーザID(印刷者)502として、また、印刷ログに含まれるところの、印刷されたラベルのラベルID401をラベルID503として、また、印刷ログに含まれるところの、印刷されたラベルの用紙サイズを用紙印刷サイズ情報504として、また、印刷ログに含まれるところの、印刷枚数を印刷枚数505としてそれぞれ記憶する。
【0067】
また、ラベル管理サーバ22は、受信したラベルIDに基づいて、投稿ラベルデータベース25に記憶された投稿ラベル関連情報40の印刷回数404の値について1回分、すなわち、数値「1」をカウントアップする(T53)。
【0068】
この際に、ラベル管理サーバ22は、受信した印刷ログに含まれる用紙印刷サイズ情報および印刷枚数に基づいて印刷回数404の値について、カウントアップする数値を増やしても差し支えない。例えば、印刷枚数で5枚であれば、印刷回数404の値について、数値「5」をカウントアップするように構成しても差し支えない。また、用紙サイズの面積が標準サイズ、例えば12mm×100mmの倍であれば、印刷回数404の値について、カウントアップの数値を倍に増やしても差し支えない。また、この際、ラベル管理サーバ22は、印刷回数404の値をカウントアップする数値について、ダウンロード回数403の値を考慮するようにしても差し支えない。
【0069】
次に、ラベル管理サーバ22は、受信したラベルIDに基づいて、投稿ラベルデータベース25に記憶された投稿ラベル関連情報40の印刷回数404の値が100の倍数を超えるか否かを判断し、超えるごとに、ユーザデータベース24に記憶されたポイント情報303の値を10ポイント増加させる(T42)点は、第1実施形態と同様である。
【0070】
このように本形態では、第1実施形態における印刷ログサーバ23が存在しない、つまり、ラベル管理サーバ22に印刷ログデータベース27が接続されているため、ラベル管理サーバ22は、第1実施形態のように、印刷ログサーバ23を介して印刷ログデータを取得する必要がない。つまり、端末(印刷者)12Bから直接印刷ログを取得するので、ラベル管理サーバ22における処理が迅速となり、また、第1実施形態に比べてラベルデータ共有システム全体の構成もシンプルとなる。一方、既に印刷ログを収集するシステムが構築されている場合、第1実施形態のように投稿ラベルデータを収集する構成やポイントを管理する構成を、印刷ログを収集する構成と別に設けることで、既存のシステムに組み込むことが容易になる。
【0071】
以上、詳細に説明したように、投稿ラベルデータの印刷ログに基づいて投稿者にポイントを付与することで、ラベルプリンタが利用されたことに対してポイントが付与されることになり、投稿者に対してラベルプリンタが利用されたことに対する適切な対価を付与できる。
【0072】
なお、本明細書に開示される実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本明細書に開示される技術は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。また、端末に接続されるプリンタの数は、図示の例に限らず、2台以上でも良い。
【0073】
また、本形態では、投稿ラベルデータが印刷される度にラベル管理サーバ22が印刷ログを取得し、ポイント情報303の値が更新される可能性があるように構成したが、任意のタイミング、例えば月初めや月終わりなどで、その期間中に印刷された印刷ログに対して纏めて印刷ログを読み出して獲得ポイントを決定するように構成しても差し支えない。この場合には、印刷の度に印刷ログを取得する構成と比較して、サーバの処理負荷が少ない。なお、任意のタイミングの設定は、サーバの管理者が行ってもよいし、投稿者が設定してもよい。
【0074】
また、本形態では、T42の処理において、ラベル管理サーバ22は、投稿ラベルデータベース25に記憶された投稿ラベル関連情報40の印刷回数404の値が100の倍数を超えるごとに、ユーザデータベース24に記憶されたポイント情報303の値を10ポイント増加させるように構成したが、10ポイントは、単なる一例であって、事情に応じて様々な値を採用することができる。
【0075】
例えば、ラベル管理サーバ22は、受信した印刷ログに含まれる用紙印刷サイズ情報および印刷枚数やダウンロード回数403の値を考慮して、増加するポイント数を増やすように構成しても差し支えない。
【0076】
また、本形態では、ラベル管理サーバ22に、ユーザデータベース24と投稿ラベルデータベース25とがアクセス可能に接続され、また、印刷ログサーバ23に、印刷ログデータベース27がアクセス可能に接続されていたが、印刷ログサーバ23に、印刷ログデータベース27と、ユーザデータベース24または投稿ラベルデータベース25とがアクセス可能に接続されていても差し支えない。
【0077】
また、実施の形態に開示されている任意のシーケンス図において、任意の複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる、または並列に実行できる。
【0078】
また、実施の形態に開示されている処理は、単一のCPU、複数のCPU、ASICなどのハードウェア、またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また、実施の形態に開示されている処理は、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体、または方法等の種々の態様で実現することができる。
【符号の説明】
【0079】
100 ラベルデータ共有システム
11A プリンタ
11B プリンタ
12A 端末
12B 端末
22 ラベル管理サーバ
23 印刷ログサーバ
24 ユーザデータベース
25 投稿ラベルデータベース
27 印刷ログデータベース
31 ラベル
303 ポイント情報
401 ラベルID
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7