IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

特開2024-110805プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム
<>
  • 特開-プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム 図1
  • 特開-プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム 図2
  • 特開-プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム 図3
  • 特開-プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム 図4
  • 特開-プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム 図5
  • 特開-プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム 図6
  • 特開-プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム 図7
  • 特開-プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110805
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】プログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240808BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240808BHJP
【FI】
G06F3/12 373
G06F3/12 303
G06F3/12 378
G06Q30/0207 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015627
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 冬湖
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】投稿ラベルデータの利用を図るシステムにおいて、有償コンテンツの設定が含まれる投稿ラベルデータを利用し易い技術を提供すること。
【解決手段】ラベルデータ共有サーバ20は、購入者の端末12からの、ユーザIDとダウンロード対象の投稿ラベルデータの選択とダウンロード指示とを受け付けた場合に、投稿ラベルデータベース25にアクセスし、ユーザIDに対応する購入済みの有償コンテンツ情報を取得し、取得された有償コンテンツ情報に基づいて、選択された投稿ラベルデータに未購入の有償コンテンツが含まれるか否かを判断し、未購入の有償コンテンツが含まれる場合には、購入者の端末12に対して、投稿ラベルデータに含まれる未購入の有償コンテンツについて購入を提案する処理を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバによって実行可能なプログラムであって、前記サーバは、ラベルデータを記憶可能であり、前記ラベルデータは、ラベルプリンタで印刷可能なデータであり、前記ラベルデータには、有償のコンテンツあるいは有償の機能の設定を含めることが可能であり、さらに前記サーバは、購入情報データベースにアクセス可能であり、前記購入情報データベースには、ユーザIDごとに、有償のコンテンツおよび機能について購入の有無を示す購入情報が記憶されており、
前記サーバのコンピュータに、
情報処理装置からユーザIDとダウンロード対象の前記ラベルデータの選択とダウンロード指示とを受け付けるダウンロード受付処理を実行させることが可能であり、
前記ダウンロード受付処理にて前記情報処理装置からの前記ダウンロード指示を受け付けた場合に、
前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータを前記情報処理装置に送信する送信処理と、
前記購入情報データベースにアクセスし、前記ダウンロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDに対応する前記購入情報を取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得された前記購入情報に基づいて、前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータに未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれるか否かを判定する判定処理と、
を実行させ、
さらに前記サーバのコンピュータに、
前記判定処理にて未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれると判定された場合に、
前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータに含まれる未購入のコンテンツあるいは機能についての購入を提案する提案処理を実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載されるプログラムであって、
前記提案処理では、
前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータに含まれる未購入のコンテンツあるいは機能の購入指示を受け付け可能であり、前記購入指示を受け付けた場合に、未購入のコンテンツあるいは機能を購入するための購入処理を前記コンピュータに実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項3】
請求項1に記載されるプログラムであって、
前記ラベルデータには、テープの種類の設定を含めることが可能であり、
前記サーバの前記コンピュータに、
前記ダウンロードロード受付処理にて前記情報処理装置から前記ダウンロード指示を受け付けた場合に、
テープの種類ごとの使用の有無を示す使用情報であって、前記ダウンロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDに対応する前記使用情報を取得する使用情報取得処理と、
前記使用情報取得処理にて取得された前記使用情報に基づいて、前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータに含まれるテープの種類に設定された特定テープを使用したことがあるか否かを判定するテープ判定処理と、
前記テープ判定処理にて前記特定テープを使用したことがないと判定された場合に、前記特定テープについての購入を提案するテープ提案処理と、
を実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項4】
請求項3に記載されるプログラムであって、
前記サーバは、使用情報データベースにアクセス可能であり、前記使用情報データベースには、ユーザIDごとに、前記使用情報が記憶されており、前記使用情報データベースでは、前記情報処理装置からの指示に基づいてラベルプリンタでの印刷が行われた場合に、前記印刷で用いられたテープについて前記使用情報が更新され、
前記使用情報取得処理では、
前記使用情報データベースにアクセスし、前記ダウンロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDに対応する前記使用情報を読み出して取得する、
ように構成されるプログラム。
【請求項5】
請求項3に記載されるプログラムであって、
前記情報処理装置は、前記使用情報を有し、ラベルプリンタに印刷を行わせた場合に、前記印刷で用いられたテープについて前記使用情報を更新し、
前記使用情報取得処理では、
前記情報処理装置から前記使用情報を受信することで、前記ダウンロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDに対応する前記使用情報を取得する、
ように構成されるプログラム。
【請求項6】
請求項1に記載されるプログラムであって、
前記サーバの前記コンピュータに、
前記判定処理にて未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれないと判定された場合に、前記送信処理を実行させ、
前記判定処理にて未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれると判定された場合に、前記送信処理を実行させず、前記提案処理を実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項7】
請求項1に記載されるプログラムであって、
前記サーバの前記コンピュータに、
第1の情報処理装置から前記ラベルデータのアップロード指示を受け付けるアップロード受付処理を実行させることが可能であり、
さらに前記サーバの前記コンピュータに、
前記アップロード受付処理にて前記ラベルデータの前記アップロード指示を受け付けた場合に、
前記第1の情報処理装置からアップロードされた前記ラベルデータである投稿ラベルデータを受信する受信処理と、
前記受信処理にて受信した前記投稿ラベルデータを記憶する記憶処理と、
を実行させ、
さらに前記サーバの前記コンピュータに、
前記ダウンロードロード受付処理にて、第2の情報処理装置から、前記ユーザIDと、前記投稿ラベルデータをダウンロード対象とする選択と、前記ダウンロード指示を受け付けた場合に、
前記送信処理では、前記ダウンロード受付処理にて選択された前記投稿ラベルデータを前記第2の情報処理装置に送信し、
前記判定処理では、前記取得処理にて取得された前記購入情報に基づいて、前記ダウンロード受付処理にて選択された前記投稿ラベルデータに未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれるか否かを判定し、
前記判定処理にて前記投稿ラベルデータに未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれると判定された場合に、前記提案処理にて、前記ダウンロード受付処理にて選択された前記投稿ラベルデータに含まれる未購入のコンテンツあるいは機能についての購入を提案する、
ように構成されるプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載されるプログラムであって、
前記サーバは、ポイントデータベースにアクセス可能であり、前記ポイントデータベースには、ユーザIDごとに、ユーザが保有するポイントである保有ポイントが記憶され、
前記アップロード受付処理では、
前記第1の情報処理装置からユーザIDと前記アップロード指示とを受け付け、
前記記憶処理では、
前記受信処理にて受信した前記投稿ラベルデータを、前記アップロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDと関連付けて記憶し、
前記提案処理では、
前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータに含まれる未購入のコンテンツあるいは機能の購入指示を受け付け可能であり、前記購入指示を受け付けた場合に、未購入のコンテンツあるいは機能を購入するための購入処理を前記コンピュータに実行させ、
さらに前記サーバの前記コンピュータに、
前記ダウンロード受付処理にて前記投稿ラベルデータが選択され、前記購入処理によって未購入のコンテンツあるいは機能が購入された場合に、前記ポイントデータベースにアクセスし、前記ダウンロード受付処理にて選択された前記投稿ラベルデータに関連付けられた前記ユーザIDに対応する前記保有ポイントを加算する加算処理を実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載されるプログラムであって、
前記サーバの前記コンピュータに、
前記加算処理にて前記保有ポイントが加算された場合に、前記ダウンロード受付処理にて選択された前記投稿ラベルデータをアップロードした前記第1の情報処理装置に対して、前記保有ポイントの更新を通知する通知処理を実行させる、
ように構成されるプログラム。
【請求項10】
情報処理装置とネットワークを介して接続可能なサーバであって、
前記サーバは、
ラベルデータを記憶可能であり、前記ラベルデータには、有償のコンテンツあるいは有償の機能の設定を含めることが可能であり、
さらに前記サーバは、
購入情報データベースにアクセス可能であり、前記購入情報データベースには、ユーザIDごとに、有償のコンテンツおよび機能について購入の有無を示す購入情報が記憶されており、
さらに前記サーバは、
前記情報処理装置からユーザIDとダウンロード対象の前記ラベルデータの選択とダウンロード指示とを受け付けるダウンロード受付処理を実行させることが可能であり、
前記ダウンロード受付処理にて前記情報処理装置からの前記ダウンロード指示を受け付けた場合に、
前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータを前記情報処理装置に送信する送信処理と、
前記購入情報データベースにアクセスし、前記ダウンロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDに対応する前記購入情報を取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得された前記購入情報に基づいて、前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータに未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれるか否かを判定する判定処理と、
を実行し、
さらに前記サーバは、
前記判定処理にて未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれると判定された場合に、
前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータに含まれる未購入のコンテンツあるいは機能についての購入を提案する提案処理を実行する、
ように構成されるサーバ。
【請求項11】
第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置と、サーバと、を備え、前記第1の情報処理装置および前記第2の情報処理装置がネットワークを介して前記サーバに接続可能なラベルデータ共有システムにおいて、
前記サーバは、
ラベルデータをユーザIDと関連付けて記憶可能であり、前記ラベルデータは、ラベルプリンタで印刷可能なデータであり、前記ラベルデータには、有償のコンテンツあるいは有償の機能の設定を含めることが可能であり、
前記第1の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置が有するラベルデータである投稿ラベルデータを、前記第1の情報処理装置に入力された前記ユーザIDと関連付けて、前記サーバにアップロードすることが可能であり、
前記サーバは、
前記第1の情報処理装置からアップロードされた前記投稿ラベルデータを、アップロードされた前記投稿ラベルデータに関連付けられた前記ユーザIDと関連付けて記憶し、
前記第2の情報処理装置は、
前記サーバに記憶されている前記投稿ラベルデータを、前記サーバからダウンロードすることが可能であり、
さらに前記サーバは、
購入情報データベースにアクセス可能であり、前記購入情報データベースには、ユーザIDごとに、有償のコンテンツおよび機能について購入の有無を示す購入情報が記憶されており、
前記第2の情報処理装置からユーザIDとダウンロード指示とを受け付け、
前記第2の情報処理装置からの前記投稿ラベルデータの前記ダウンロード指示があった場合に、
前記投稿ラベルデータを前記第2の情報処理装置に送信する送信処理と、
前記購入情報データベースにアクセスし、前記第2の情報処理装置から受け付けたユーザIDに対応する前記購入情報を取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得された前記購入情報に基づいて、ダウンロードさせる前記投稿ラベルデータに未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれるか否かを判定する判定処理と、
を実行し、
さらに前記サーバは、
前記判定処理にて未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれると判定された場合に、
ダウンロードさせる前記投稿ラベルデータに含まれる未購入のコンテンツあるいは機能についての購入を提案する提案処理を実行する、
ように構成されるラベルデータ共有システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術分野は、ラベルデータの利用を図るシステムに用いられるプログラム、サーバ、およびラベルデータ共有システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテンツデータの利用を図るシステムとして、コンテンツデータを保存するサーバをインターネット上に用意し、ユーザのデバイスからコンテンツデータが投稿、すなわちそのサーバにアップロードされ、そのコンテンツデータが別のユーザのデバイスにダウンロードされるシステムが知られている。このようなシステムでは、コンテンツデータの投稿を促進するため、コンテンツデータを投稿したユーザに、そのシステムで利用可能なポイントを付与する場合がある。
【0003】
上述したようなシステムを開示した文献としては、例えば特許文献1がある。特許文献1に開示されるポイント管理システムでは、ユーザAのPCから写真データがWWWサーバにアップロードされ、ユーザBのPCによってその写真データが購入されてWWWサーバからダウンロードされると、購入者であるユーザBに購入額に応じたポイントが加算され、さらに投稿者であるユーザAにも、写真データのアップロード時あるいは写真データのダウンロード時に、写真データのデータサイズに応じたポイントが加算される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-99746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、ラベルプリンタでのラベルの印刷に用いられるラベルデータの利用を図るシステムが検討されている。ラベルデータは様々なコンテンツを組み合わせて構成することが可能であり、そのコンテンツの種類には有償のコンテンツもある。また、ラベルデータには、有償の機能に関する設定を含めることが可能である。
【0006】
有償のコンテンツや有償の機能の設定が含まれるラベルデータを、ダウンロードした側のデバイスで使用するにはその有償のコンテンツや有償の機能を購入する必要がある。しかしながら、ダウンロードした側のユーザ、すなわちラベルデータを利用するユーザにとって、どのコンテンツあるいは機能を購入する必要があるかを判断することは難しい。また、ラベルデータに含まれる有償のコンテンツや有償の機能を探して購入するのも手間である。特許文献1には有償のコンテンツや機能に関する記載がないことから、改善の余地がある。
【0007】
本明細書に開示される技術は、ラベルデータの利用を図るシステムにおいて、有償のコンテンツや有償の機能の設定が含まれるラベルデータを利用し易い技術を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題の解決を目的としてなされたものであり、サーバによって実行可能なプログラムであって、前記サーバは、ラベルデータを記憶可能であり、前記ラベルデータは、ラベルプリンタで印刷可能なデータであり、前記ラベルデータには、有償のコンテンツあるいは有償の機能の設定を含めることが可能であり、さらに前記サーバは、購入情報データベースにアクセス可能であり、前記購入情報データベースには、ユーザIDごとに、有償のコンテンツおよび機能について購入の有無を示す購入情報が記憶されており、
前記サーバのコンピュータに、
情報処理装置からユーザIDとダウンロード対象の前記ラベルデータの選択とダウンロード指示とを受け付けるダウンロード受付処理を実行させることが可能であり、
前記ダウンロード受付処理にて前記情報処理装置からの前記ダウンロード指示を受け付けた場合に、
前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータを前記情報処理装置に送信する送信処理と、
前記購入情報データベースにアクセスし、前記ダウンロード受付処理にて受け付けられた前記ユーザIDに対応する前記購入情報を取得する取得処理と、
前記取得処理にて取得された前記購入情報に基づいて、前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータに未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれるか否かを判定する判定処理と、
を実行させ、
さらに前記サーバのコンピュータに、
前記判定処理にて未購入のコンテンツあるいは機能の設定が含まれると判定された場合に、
前記ダウンロード受付処理にて選択された前記ラベルデータに含まれる未購入のコンテンツあるいは機能についての購入を提案する提案処理を実行させる。
【0009】
本明細書に開示の技術によれば、ダウンロード対象として選択されたラベルデータに含まれる有償のコンテンツあるいは機能が未購入であった場合に、サーバがその未購入のコンテンツあるいは機能についての購入を提案することで、提案を受けた利用者はその未購入のコンテンツあるいは機能があることに気付き易く、またその未購入のコンテンツあるいは機能を購入し易い。そして、未購入のコンテンツあるいは機能が購入されることによって、そのラベルデータを利用することができるようになり、有償のコンテンツあるいは機能の利用が促進される。
【0010】
上記装置の機能を実現するためのサーバ、ラベルデータ共有システムも、新規で有用である。
【発明の効果】
【0011】
本明細書に開示される技術によれば、ラベルデータの利用を図るシステムにおいて、有償のコンテンツや有償の機能の設定が含まれるラベルデータを利用し易い技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本形態のラベルデータ共有システムを概略的に示す説明図である。
図2】(A)フロントサーバの電気的構成を示す概略説明図である。(B)管理サーバの電気的構成を示す概略説明図である。
図3】(A)ユーザデータベースに記憶されたユーザ関連情報の一例を示す説明図である。(B)投稿ラベルデータベースに記憶された投稿ラベル関連情報の一例を示す説明図である。
図4】端末のクライアントアプリ、管理サーバの管理サーバ用プログラムの動作を含むところの、フロントサーバのフロントサーバ用プログラムによって使用者に提供されるラベルデータ共有サービス処理の内、ラベル投稿処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
図5】ラベルを新規に投稿する際の端末を概略的に示す説明図である。
図6】端末のクライアントアプリ、管理サーバの管理サーバ用プログラムの動作を含むところの、フロントサーバのフロントサーバ用プログラムによって使用者に提供されるラベルデータ共有サービス処理の内、投稿ラベルデータのダウンロード処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
図7】(A)ラベルを選択する際の端末を概略的に示す説明図である。(B)未購入コンテンツを通知する際の端末を概略的に示す説明図である。(C)未使用のテープを通知する際の端末を概略的に示す説明図である。
図8】第2の実施形態にかかる、端末、管理サーバの動作を含むところの、フロントサーバのフロントサーバ用プログラムによって使用者に提供されるラベルデータ共有サービス処理の内、ラベルダウンロード処理の手順の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
以下に本実施の形態にかかるラベルデータ共有システムの一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、ラベルデータ共有システムを概略的に示す説明図である。
【0014】
すなわち、図1に示すように、本形態のラベルデータ共有システム100は、プリンタ11のベンダ(製造者)によってユーザに提供されるシステムである。そして、本形態のラベルデータ共有システム100では、プリンタ11A、プリンタ11Bの所有者や利用者(以下、使用者と称す)は、所持する端末12A、端末12Bから、プリンタ11A、プリンタ11Bにおいて印刷されるラベルデータをラベルデータ共有サーバ20に投稿、すなわち、アップロードすることができる。また、本形態のラベルデータ共有システム100では、プリンタ11A、プリンタ11Bの使用者は、所持する端末12A、端末12Bにラベルデータ共有サーバ20からラベルデータをダウンロードした後に、その端末12A、端末12Bに接続されたプリンタ11A、プリンタ11Bを利用してそのラベルデータに基づき印刷をすることによりラベルを作成することができる。
【0015】
また、本形態のラベルデータ共有システム100では、ラベルデータをダウンロードする際に、そのラベルデータに、購入が必要な有償コンテンツあるいは機能が含まれていた場合には、有償コンテンツあるいは機能の購入を使用者に案内する。そして、使用者が有償コンテンツあるいは機能を購入した場合には、そのラベルデータを投稿した使用者に対してポイントが付与される。
【0016】
なお、端末12A、端末12Bは、使用者が所有するスマートフォンによって構成されるが、その他に、タブレットやパーソナルコンピュータによって構成されてもよい。また、端末12A、端末12Bには、プリンタ11A、プリンタ11Bのベンダ(製造者)によって使用者に提供されるクライアントアプリ13A、13Bが記憶されている。なお、プリンタ11A、プリンタ11Bは、特に区別する必要がない場合には、「プリンタ11」と総称することがある。また、端末12A、端末12Bは、特に区別する必要がない場合には、「端末12」と総称することがある。また、クライアントアプリ13A、13Bは、特に区別する必要がない場合には、「クライアントアプリ13」と総称することがある。
【0017】
クライアントアプリ13は、端末12上において、ラベルデータの作成や編集するための機能を備える。また、クライアントアプリ13は、作成したラベルデータをラベルデータ共有サーバ20に対してアップロードするための機能を備える。また、クライアントアプリ13は、ラベルデータ共有サーバ20からラベルデータをダウンロードするための機能を備える。また、クライアントアプリ13は、端末12上において作成したラベルデータやダウンロードしたラベルデータを、プリンタ11を用いて印刷するための機能を備える。
【0018】
また、プリンタ11は、Wi-Fi(登録商標)などの無線LANの通信や、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって、端末12に接続される。また、USBの通信規格を用いて有線でプリンタ11と端末12とを接続するものであっても良い。
【0019】
次に、本形態のラベルデータ共有システム100を構成するところのラベルデータ共有サーバ20について簡単に説明すると、ラベルデータ共有サーバ20は、インターネット回線21を介して多数の端末12から接続可能なフロントサーバ22と、管理サーバ23とから構成される。フロントサーバ22と管理サーバ23とは、インターネット回線を介して接続されても良いし、LAN回線を介して接続されても良い。また、本形態では、フロントサーバ22と管理サーバ23とを別々のサーバにより構成したが、フロントサーバ22と管理サーバ23とを同じ1つのサーバで構成しても差し支えない。なお、ラベルデータ共有サーバ20がサーバの一例である。
【0020】
また、管理サーバ23には、ユーザデータベース24と投稿ラベルデータベース25とが接続されている。なお、ユーザデータベースが購入情報データベースの一例である。なお、ユーザデータベース24と投稿ラベルデータベース25とは、統合された1個のデータベースで構成しても差し支えない。
【0021】
フロントサーバ22は、図2(A)に示すように、CPU221と、ROM222と、RAM223と、記憶部224と、ネットワークインタフェース225と、操作表示部226とを有している。ROM222には、フロントサーバ22を起動するための起動プログラム等が記憶されている。RAM223は、各種処理が実行される際に作業領域として、あるいは、データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
【0022】
記憶部224は、例えば、HDD、フラッシュメモリなどによって構成され、フロントサーバ用プログラム227や各種処理プログラムを記憶する。
【0023】
CPU221は、ROM222や記憶部224から読み出したプログラムに従って、各種の処理を実行する。
【0024】
ネットワークインタフェース225は、本形態では、有線LANの通信規格のインタフェースによって構成されている。この他、ネットワークインタフェース225は、例えば、Wi-Fi(登録商標)などの無線LANの通信規格のインタフェースや、USBの通信規格のインタフェースや、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格のインタフェースであっても良い。ネットワークインタフェース225は、インターネット回線21に接続されている。
【0025】
操作表示部226は、例えば、表示装置やその表示装置上に配置されたタッチパネルなどから構成されている。表示装置は、必要な情報を表示し、また、タッチパネルは、ユーザによる入力を受け付ける。
【0026】
管理サーバ23は、図2(B)に示すように、CPU231と、ROM232と、RAM233と、記憶部234と、ネットワークインタフェース235と、操作表示部236と、インタフェース237を有している。ROM232には、管理サーバ23を起動するための起動プログラム等が記憶されている。RAM233は、各種処理が実行される際に作業領域として、あるいは、データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
【0027】
記憶部234は、例えば、HDD、フラッシュメモリなどによって構成され、管理サーバ用プログラム238や各種処理プログラムを記憶する。
【0028】
CPU231は、ROM232や記憶部234から読み出したプログラムに従って、各種の処理を実行する。
【0029】
ネットワークインタフェース235は、本形態では、有線LANの通信規格のインタフェースによって構成されている。この他、ネットワークインタフェース235は、例えば、Wi-Fiなどの無線LANの通信規格のインタフェースや、USBの通信規格のインタフェースや、Bluetoothなどの近距離無線通信規格のインタフェースであっても良い。ネットワークインタフェース235は、有線LAN回線26を介してフロントサーバ22のネットワークインタフェース225に接続されている。
【0030】
操作表示部236は、例えば、表示装置やその表示装置上に配置されたタッチパネルなどから構成されている。表示装置は、必要な情報を表示し、また、タッチパネルは、ユーザによる入力を受け付ける。
【0031】
インタフェース237は、ユーザデータベース24および投稿ラベルデータベース25と接続されている。なお、ユーザデータベースが購入情報データベースの一例である。
【0032】
ユーザデータベース24は、図3(A)に示すユーザ関連情報30をテーブルとして記憶している。ユーザ関連情報30は、端末12の使用者毎に、ユーザID301、ユーザ名302、ポイント情報303、パスワード304、購入済みコンテンツ情報305、印刷済み用紙サイズ情報306等から構成される。
【0033】
ユーザID301は、本形態のラベルデータ共有システムを利用する使用者を識別するための識別情報であり、端末12を使用する使用者を特定する。また、ユーザ名302は、本形態のラベルデータ共有サービスが提供される使用者の個人または団体(法人)の名称やニックネーム、住所、連絡先、メールアドレス等である。なお、ユーザID301は、本形態のラベルデータ共有システムを利用してラベルを初めて投稿する際に、投稿する使用者を特定するためのユーザIDが新規に設定され、ユーザデータベース24のユーザID301に追加記憶される。また、投稿する際に、端末12上において使用者が入力したユーザ名などが、ユーザデータベース24の、新規のユーザIDと対応するように、ユーザ名302に追加記憶される。
【0034】
ポイント情報303は、本形態のラベルデータ共有システムにおける保有ポイント数である。なお、保有ポイントは、本形態のラベルデータ共有システムを使用して有償コンテンツあるいは機能や印刷用紙(ラベルテープ)を購入する場合に、現金の代わりとして使用することができる。パスワード304は、ユーザ名302に記憶された各使用者がそれぞれ設定したパスワードである。購入済みコンテンツ情報305は、本形態のラベルデータ共有システムを使用して使用者が購入した有償コンテンツあるいは機能の情報である。印刷済み用紙サイズ情報306は、本形態のラベルデータ共有システムにおいて使用者がプリンタ11を用いて印刷した際の、印刷用紙(ラベル)のサイズ情報、すなわち、本形態では、ラベルテープの印刷用紙幅である。なお、購入済みコンテンツ情報が購入情報の一例である。
【0035】
投稿ラベルデータベース25は、図3(B)に示す投稿ラベル関連情報40をテーブルとして記憶している。投稿ラベル関連情報40としては、本形態のラベルデータ共有システムにおいて投稿されたラベル毎に、ラベルID401、ユーザID402、有償コンテンツ情報403、投稿ラベルデータ404、ラベルサイズ情報405、投稿年月日406等から構成される。
【0036】
ラベルID401は、本形態のラベルデータ共有システムにおいて使用者が投稿したラベル毎に順次付されたシリアル番号である。ユーザID402は、本形態のラベルデータ共有システムを使用して投稿した使用者のユーザID301である。有償コンテンツ情報403は、投稿されたラベルに含まれる有償コンテンツあるいは機能の情報である。投稿ラベルデータ404は、投稿されたラベルデータであって、ラベルの構成を示すデータである。ラベルサイズ情報405は、投稿されたラベルデータを印刷するために必要な印刷用紙のサイズ情報である。投稿年月日406は、ラベルデータが投稿された年月日である。
【0037】
(ラベルの投稿処理)
続いて、端末12のクライアントアプリ13、管理サーバ23の管理サーバ用プログラム228の動作を含むところの、フロントサーバ22のフロントサーバ用プログラム227によって提供されるラベルデータ共有サービス処理の内、ラベル投稿処理の手順の一例について、図4のシーケンス図を参照して説明する。なお、フロントサーバ用プログラム227がプログラムの一例である。
【0038】
なお、本形態における各処理ステップは、基本的に、主にフロントサーバ用プログラム227などのプログラムに記述された命令に従ったCPU221の処理を示す。CPU221による処理は、OSのAPIを用いたハードウェア制御も含む。本明細書では、OSの詳細な記載を省略して各プログラムの動作を説明する。
【0039】
本形態のラベル投稿処理では、まず、ラベルデータの投稿を実行しようとする使用者(以下、投稿者と称す)が、端末(投稿者)12Aのクライアントアプリ13Aを起動して、端末(投稿者)12A上において投稿するラベルデータを作成する(手順11(以下、T11とする))。
【0040】
具体的には、図5に示すように、ラベルデータ31には、第1の有償コンテンツ32、第2の有償コンテンツ33および第3の有償コンテンツ34が含まれる。なお、有償コンテンツ32~34は、例えば特殊フォント、絵文字、キャラクタ画像やデコレーション画像である。また、有償コンテンツは、有償の機能であっても差し支えない。有償の機能としては、例えば文字色反転、左右反転機能、繰り返し印刷機能、データベース印刷機能、がある。また、ラベルデータ31には、無償コンテンツが含まれていても差し支えない。
【0041】
その後、投稿者が、端末(投稿者)12A上に表示された「新規投稿」ボタン121をタッチすると、端末(投稿者)12Aのクライアントアプリ13Aは、投稿者のユーザID、投稿者が作成したラベルデータであるところの投稿ラベルデータおよび投稿ラベルデータを印刷するために適した用紙サイズ情報などをフロントサーバ22に送信する(T12)。例えばフロントサーバ用プログラム227が投稿用のウェブページを提供し、そのウェブページをクライアントアプリ13Aのブラウザ機能によって表示し、そのウェブページを介してフロントサーバ22にログインする際にユーザIDを入力し、その後、投稿ラベルデータの送信指示をそのウェブページを介して入力することで、投稿ラベルデータおよび用紙サイズ情報がフロントサーバ22にアップロードされる。なお、投稿ラベルデータがラベルデータの一例である。
【0042】
すると、端末(投稿者)12Aから送信された投稿ラベルデータなどを受信したフロントサーバ22は、受信した投稿ラベルデータを解析し、投稿ラベルデータに含まれる有償コンテンツのリストを作成する(T13)。その後、フロントサーバ22は、投稿者のユーザID、投稿ラベルデータ、投稿ラベルの用紙サイズ情報および作成した有償コンテンツのリストなどを管理サーバ23に送信する(T14)。なお、T13の処理が受信処理の一例である。
【0043】
すると、投稿ラベルデータなどを受信した管理サーバ23は、受信した投稿ラベルデータなどを投稿ラベルデータベース25に記憶する(T15)。なお、T15の処理が記憶処理の一例である。
【0044】
具体的には、管理サーバ23は、新たなラベルIDを作成して投稿ラベル関連情報40の新たなラベルID401として投稿ラベルデータベース25に記憶する。その後、新たなラベルID401に対応する投稿ラベル関連情報40のテーブルに、受信した投稿者のユーザIDをユーザID(製作者)402として、また、受信した有償コンテンツのリストを有償コンテンツ情報403として、また、受信した投稿ラベルデータを投稿ラベルデータ404として、また、受信した投稿ラベルの印刷に適した印刷用紙の印刷サイズ情報をラベルサイズ情報405として、また、投稿日の年月日を投稿年月日406としてそれぞれ記憶する。
【0045】
次に、管理サーバ23は、「登録完了」をフロントサーバ22に送信する(T16)。すると、「登録完了」を受信したフロントサーバ22は、「登録完了」を投稿者の端末(投稿者)12Aに送信する(T17)。そして、「登録完了」を受信した端末(投稿者)12Aは、端末(投稿者)12Aの表示部上に、投稿したラベルの登録が完了した旨を表示し、投稿者に通知する(T18)。これにより投稿者は、投稿したラベルデータがラベルデータ共有システムに登録されたことを知ることができる。
【0046】
(ラベルデータのダウンロード処理)
続いて、端末12のクライアントアプリ13、管理サーバ23の管理サーバ用プログラム228の動作を含むところの、フロントサーバ22のフロントサーバ用プログラム227によって使用者に提供されるラベルデータ共有サービス処理の内、投稿ラベルデータのダウンロード処理の手順の一例について、図6のシーケンス図を参照して説明する。
【0047】
本形態の投稿ラベルデータのダウンロード処理では、まず、投稿ラベルデータのダウンロードを実行しようとする使用者(以下、購入者と称す)が、端末(購入者)12Bのクライアントアプリ13Bを起動した後に、端末(購入者)12B上において表示された「ラベルダウンロード」ボタン(図示せず)をタッチすると(T21)、端末(購入者)12Bは、購入者のユーザIDと共に投稿ラベルデータの要求をフロントサーバ22に送信する(T22)。例えばフロントサーバ用プログラム227がログイン用のウェブページを提供し、そのウェブページをクライアントアプリ13Bのブラウザ機能によって表示し、そのウェブページを介してユーザIDを入力することで、ユーザIDが送信される。ログインが承認されると、投稿ラベルデータの要求を受信したフロントサーバ22は、投稿ラベルデータを管理サーバ23に要求する(T23)。
【0048】
次に、投稿ラベルデータの要求を受信した管理サーバ23は、投稿ラベルデータベース25から、投稿ラベルデータ404として記憶された投稿ラベルデータを、ラベルID401として記憶されたラベルIDと共に抽出する(T24)。この際に、管理サーバ23は、投稿ラベルデータ404として投稿ラベルデータが複数個記憶されていた場合には、複数個の投稿ラベルデータおよびラベルIDを抽出する。また、この際に抽出される投稿ラベルデータは、ラベルのサムネイル画像データであっても差し支えない。その後、管理サーバ23は、抽出した投稿ラベルデータおよびラベルIDをフロントサーバ22に送信する(T25)。
【0049】
次に、投稿ラベルデータおよびラベルIDを受信したフロントサーバ22は、受信した投稿ラベルデータおよびラベルIDを端末(購入者)12Bに送信する(T26)。すると、投稿ラベルデータおよびラベルIDを受信した端末(購入者)12Bは、端末(購入者)12Bの表示部上に、受信した投稿ラベルデータを表示する(T27)。例えばフロントサーバ用プログラム227が投稿ラベルデータの選択用のウェブページを提供し、そのウェブページをクライアントアプリ13Bのブラウザ機能によって表示し、そのウェブページを介して、投稿ラベルデータが一覧表示される。
【0050】
具体的には、本形態では、図7(A)に示すように、端末(購入者)12Bの表示部上には、3個の投稿ラベルデータ31が表示される。なお、投稿ラベルデータ31が多数個存在する場合には、購入者がスクロール操作することにより順次表示されるよう構成してもよいし、表示頁の切り替え操作により順次投稿ラベルデータ31が表示されるよう構成しても差し支えない。
【0051】
次に、購入者が、端末(購入者)12B上に表示された投稿ラベルデータの1つを選択した後に「購入」ボタン122をタッチすると(T31)、端末(購入者)12Bは、購入者のユーザIDおよび選択された投稿ラベルデータのラベルIDと共にダウンロード要求をフロントサーバ22に送信して選択された投稿ラベルデータのダウンロードをフロントサーバ22に要求する(T32)。すると、選択された投稿ラベルデータのダウンロード要求を受信したフロントサーバ22は、選択された投稿ラベルデータのダウンロードを管理サーバ23に要求する(T33)。なお、T33の処理がダウンロード受付処理の一例である。
【0052】
次に、選択された投稿ラベルデータのダウンロード要求を受信した管理サーバ23は、選択された投稿ラベルデータについて、受信したラベルIDに基づいて、投稿ラベルデータベース25から、投稿ラベルデータ404として記憶された投稿ラベルデータを、また、ラベルID401に記憶されたユーザID(製作者)402からユーザID(製作者)を、また、有償コンテンツ情報403から有償コンテンツのリストを、また、ラベルサイズ情報405から印刷用紙の用紙サイズ情報をそれぞれ抽出する(T34)。そして、管理サーバ23は、抽出した投稿ラベルデータ、ユーザID(製作者)、有償コンテンツのリスト、用紙サイズ情報をフロントサーバ22に送信する(T35)。
【0053】
次に、投稿ラベルデータなどを受信したフロントサーバ22は、購入者の購入済みコンテンツ情報などを管理サーバ23に要求する(T36)。すると、購入者の購入済みコンテンツ情報の要求を受信した管理サーバ23は、要求された購入済みコンテンツ情報について、購入者のユーザIDに基づいて、ユーザデータベース24の購入済みコンテンツ情報305から抽出する。また、購入者のユーザIDに基づいて、ユーザデータベース24の印刷済み用紙サイズ情報306から印刷済み印刷用紙の用紙サイズ情報を抽出する(T37)。そして、管理サーバ23は、抽出した購入済みコンテンツ情報および印刷済み印刷用紙の用紙サイズ情報をフロントサーバ22に送信するので、フロントサーバ22は、それらを受信する(T38)。なお、T38の処理が取得処理および使用情報取得処理の一例である。また、印刷済み印刷用紙のサイズ情報が使用情報の一例である。
【0054】
次に、購入済みコンテンツ情報および印刷済み印刷用紙の用紙サイズ情報を受信したフロントサーバ22は、T35の処理で管理サーバ23から受信した有償コンテンツのリストと、T38の処理で管理サーバ23から受信した購入済みコンテンツ情報のリストとに基づいて、投稿ラベルデータの購入者が未購入の有償コンテンツを抽出し(T39)、その後、未購入の有償コンテンツが存在するか否かを判断する(T40)。なお、T40の処理が判定処理の一例である。
【0055】
そして、フロントサーバ22は、T40の処理において、未購入の有償コンテンツが存在しないと判断した場合には(T40:NO)、後述するT48の処理に移行する。また、フロントサーバ22は、T40の処理において、未購入の有償コンテンツが存在すると判断した場合には(T40:YES)、未購入の有償コンテンツが存在することを端末(購入者)12Bに通知する(T41)。なお、T41の処理が提案処理の一例である。
【0056】
未購入の有償コンテンツが存在することの通知を受信した端末(購入者)12Bは、その通知に基づいて、端末(購入者)12Bの表示部上に、未購入の有償コンテンツが存在する旨を表示する(T42)。具体的には、本形態では、図7(B)に示すように、例えば、未購入の有償コンテンツ32、34が表示された投稿ラベルデータ31とメッセージとから成る提案画面を端末(購入者)12Bの表示部上に表示する。例えばフロントサーバ用プログラム227が提案画面用のウェブページを提供し、そのウェブページをクライアントアプリ13Bのブラウザ機能によって表示し、そのウェブページを介して、提案画面が表示される。またこの際に、端末(購入者)12Bの表示部上に、「購入」ボタン122が表示されるようにしても差し支えない。
【0057】
このように本形態では、購入をしようとした投稿ラベルデータに、購入者が未購入の有償コンテンツが含まれる場合には、その未購入の有償コンテンツについての購入を購入者に提案することで、投稿ラベルデータの印刷に必要な有償コンテンツの購入が促され、投稿ラベルデータを利用し易くなる。また、購入の提案を行うことで、未購入のコンテンツについて直ぐに購入することができ、特に、端末(購入者)12Bの表示部上に、「購入」ボタン122が表示される場合には、購入者の利便性が向上する。
【0058】
次に、端末(購入者)12B上の表示を見て、購入者が、端末(購入者)12Bの表示部上に表示された「購入」ボタン122をタッチした場合には、端末(購入者)12Bは、購入された有償コンテンツを含む投稿ラベルデータのラベルIDと共に有償コンテンツの購入をフロントサーバ22に通知する(T43)。なお、購入者が、端末(購入者)12B上に表示された「キャンセル」ボタン123をタッチした場合には、「別のラベルを選択してください。」などのメッセージを端末(購入者)12Bの表示部上に表示すると共にフロントサーバ22に有償コンテンツの未購入を通知した後に、端末(購入者)12Bは、本処理を終了する。また、有償コンテンツの未購入を受信したフロントサーバ22は、後述するT57の処理を実行することなく、すなわち、端末(購入者)12Bに投稿ラベルデータを送信することなく処理を終了する。
【0059】
このように本形態では、投稿ラベルデータに未購入の有償コンテンツが含まれる場合には、プリンタ11を用いて印刷しても完全な形で投稿ラベルデータを印刷することができないので、投稿ラベルデータのダウンロードや印刷などの無駄な処理が省け、ラベルデータ共有システムの使い勝手が向上する。
【0060】
次に、未購入の有償コンテンツについて購入の通知を受信したフロントサーバ22は、未購入の有償コンテンツの購入情報をユーザID(製作者)と共に管理サーバ23に送信する(T44)。
【0061】
次に、購入情報を受信した管理サーバ23は、ユーザID(製作者)に基づいて、ユーザデータベース24のポイント情報303に記憶された保有ポイントを更新し、また、購入者に対して課金処理を実行する(T45)。すなわち、管理サーバ23は、今回購入者が購入した投稿ラベルを投稿した投稿者のポイント情報303に記憶された保有ポイントを、ユーザID(製作者)に基づいて加算する。なお、T45の処理が加算処理の一例である。
【0062】
また、未購入の有償コンテンツの購入を受信したフロントサーバ22は、投稿者の端末(投稿者)12Aに、有償コンテンツが購入されて保有ポイントが加算された旨を通知する(T46)。有償コンテンツが購入された旨の通知を受信した端末(投稿者)12Aは、端末(投稿者)12Aの表示部上にその旨を表示し(T47)、投稿者は、有償コンテンツが購入された旨と保有ポイントが加算されたことを知ることができる。なお、T46の処理が通知処理の一例である。
【0063】
このように本形態では、保有ポイントが更新されたことを通知することで、投稿者は保有ポイントが加算されたことを直ぐに理解でき、その投稿者に対して次のラベルを投稿するモチベーションを高めることが期待できる。なお、保有ポイントの更新の通知は、例えばあらかじめユーザIDに対応する通知先を登録しておき、その通知先にプッシュ通知するように構成しても差し支えない。
【0064】
次に、フロントサーバ22は、T35の処理で受信した印字用紙の用紙サイズ情報と、T38の処理で受信した印刷済みの用紙サイズ情報とに基づいて、投稿ラベルの用紙サイズについて、購入者が印刷した履歴があるか否かを確認する(T48)。その後、フロントサーバ22は、用紙サイズについて、購入者の印刷履歴がある否かを判断する(T49)。そして、フロントサーバ22が、購入者の印刷履歴があると判断した場合には(T49:YES)、後述するT63の処理に移行する。また、フロントサーバ用プログラム227が、購入者の印刷履歴がないと判断した場合には(T49:NO)、未使用の用紙サイズであることの通知を端末(購入者)12Bに通知する(T50)。なお、T49の処理がテープ判定処理の一例である。また、T50の処理がテープ案内処理の一例である。
【0065】
未使用の用紙サイズであることの通知を受信した端末(購入者)12Bは、その通知に基づいて、端末(購入者)12Bの表示部上に、未使用の用紙サイズである旨を提案するテープ提案画面を表示する(T51)。この際に、「購入」ボタン122を表示するようにしても差し支えない。具体的には、本形態では、端末(購入者)12Bは、その表示部上に、例えば、図7(C)に示すようなテープ提案画面と「購入」ボタン122とを表示して、投稿ラベルデータの購入者に、印刷用紙(テープ)の購入を提案する。
【0066】
このように本形態では、ダウンロード対象として選択された投稿ラベルデータに設定された特定用紙サイズの印刷用紙を使用したことがない、すなわち、印刷履歴がない場合、その特定用紙サイズの印刷用紙(テープ)を購入していない可能性がある。そこで、その特定用紙サイズの印刷用紙(テープ)の購入を提案することで、ダウンロードされた投稿ラベルデータの印刷ができない状況を回避することが可能となる。
【0067】
次に、端末(購入者)12B上の表示を見て、購入者が、端末(購入者)12Bの表示部上に表示された「購入」ボタン122をタッチした場合には、端末(購入者)12Bは、特定用紙サイズの印刷用紙(テープ)の購入をフロントサーバ22に通知する(T52)。
【0068】
このように本形態では、端末(購入者)12Bの表示部上に、「購入」ボタン122が表示される場合には、印刷履歴がない特定用紙サイズの印刷用紙(テープ)をすぐに購入することができ、購入者の利便性が向上する。
【0069】
また、購入者が、端末(購入者)12B上に表示された「キャンセル」ボタン123をタッチした場合には、後述するT63の処理に移行することで、投稿ラベルデータのダウンロードが実行される。
【0070】
このように本形態では、特定用紙サイズの印刷用紙(テープ)を使用したことがない場合であっても、投稿ラベルデータのダウンロードは実行されるので、後から購入者が印刷用紙を購入すれば直ちに印刷することが可能となり、利便性が向上する。
【0071】
次に、印刷用紙の購入を受信したフロントサーバ22は、購入情報を管理サーバ23に送信する(T53)。
【0072】
そして、購入情報を受信した管理サーバ23は、ユーザデータベース24のポイント情報303を更新する。すなわち、管理サーバ23は、今回購入者が購入した投稿ラベルを投稿した投稿者のポイント情報303に記憶された保有ポイントを、ユーザID(製作者)に基づいて加算する。また、管理サーバ用プログラム238は、購入者に対して課金処理を実行し、特定用紙サイズの印刷用紙の手配をする(T54)
【0073】
また、印刷用紙の購入を受信したフロントサーバ22は、投稿者の端末(投稿者)12Aに、印刷用紙が購入された旨を通知する(T55)。用紙が購入された旨の通知を受信した投稿者の端末(投稿者)12Aは、その表示部上にその旨を表示し(T56)、投稿者は、印刷用紙が購入された旨と保有ポイントが加算されたことを知ることができる。
【0074】
このように本形態では、保有ポイントが更新されたことを通知することで、投稿者は保有ポイントが加算されたことを直ぐに理解でき、その投稿者に対して次のラベルを投稿するモチベーションを高めることが期待できる。
【0075】
また、印刷用紙の購入を受信したフロントサーバ22は、T35の処理で受信をした投稿ラベルデータを購入者の端末(購入者)12Bに送信する(T57)。そして、投稿ラベルデータなどを受信した購入者の端末(購入者)12Bは、受信した投稿ラベルデータなどに基づいて端末(購入者)12Bの表示部上に表示すると共に、投稿ラベルデータなどを記憶部(図示せず)に記憶する(T58)。そして、後日、購入者は、購入した(届いた)印刷用紙を用いて受信した投稿ラベルデータなどに基づいて印刷を実行する(T59)。なお、T57の処理が送信処理の一例である。
【0076】
次に、購入者の端末(購入者)12Bにおいて印刷が完了すると、印刷の完了をフロントサーバ22に通知する(T60)。そして、印刷の完了を受信したフロントサーバ22は、印刷済み用紙サイズ情報を管理サーバ23に送信する(T61)。すると、印刷済み用紙サイズ情報を受信した管理サーバ23は、ユーザデータベース24の印刷済み用紙サイズ情報306を更新する(T62)。すなわち、ユーザデータベース24において、購入者のユーザIDに基づいて、購入者の印刷済み用紙サイズ情報306を更新する。
【0077】
このように本形態では、印刷用紙の印刷履歴をシステムで管理することで、購入者が複数の端末12を有している場合であっても、購入者ごとの印刷履歴(使用情報)を管理でき、利便性が向上する。
【0078】
次に、先のT49の処理において、フロントサーバ22が、購入者の印刷履歴があると判断した場合(T49:YES)、およびT51の処理において、購入者が、端末(購入者)12B上に表示された「購入しない」ボタン(図示せず)をタッチした場合には、
フロントサーバ22は、T35の処理で受信をした投稿ラベルデータなどを購入者の端末12Bに送信する(T63)。そして、投稿ラベルデータなどを受信した購入者の端末(購入者)12Bは、受信した投稿ラベルデータなどに基づいて、プリンタ11Bを用いて印刷を実行する(T64)。なお、T63の処理が送信手段の一例である。
【0079】
このように本形態では、ダウンロード対象として選択された投稿ラベルデータに含まれる有償コンテンツが未購入であった場合に、その未購入の有償コンテンツについての購入を提案することで、提案を受けた購入者はその未購入の有償コンテンツがあることに気付き易く、またその未購入の有償コンテンツを購入し易くなり、購入者の利便性が向上する。また、未購入の有償コンテンツが購入されることによって、その投稿ラベルデータを利用することができるようになるので、有償コンテンツの販売の促進が図れる。
【0080】
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態にかかる、端末12のクライアントアプリ13、管理サーバ23の管理サーバ用プログラム228の動作を含むところの、フロントサーバ22のフロントサーバ用プログラム227によって使用者に提供されるラベルデータ共有サービス処理の内、ラベルダウンロード処理の手順の一例について、図8のシーケンス図を参照して説明する。なお、その説明中、第1実施形態における処理と同じ処理には、同じ符号を付して説明する。
【0081】
すなわち、第1実施形態においては、T38の処理において、管理サーバ23が印刷済み用紙サイズ情報をフロントサーバ22に送信するので、フロントサーバ用プログラム227は、管理サーバ23から印刷済み用紙サイズ情報を受信するように構成されていたが、本第2実施形態では、端末(購入者)12Bに記憶された印刷履歴を、その端末(購入者)12Bから受信するように構成されている点において相違する。
【0082】
図8において、管理サーバ23は、抽出した購入済みコンテンツ情報をフロントサーバ22に送信するので(T71)、フロントサーバ22は、管理サーバ23が送信した購入済みコンテンツ情報を受信する。そして、フロントサーバ22は、T39以下の処理を順次実行することは、第1実施形態と同様である。
【0083】
次に、フロントサーバ22は、端末(購入者)12Bに、印刷履歴の要求を送信する(T72)。そして、印刷履歴の要求を受信した端末(購入者)12Bは、記憶部に記憶された各種情報の内、印刷履歴を抽出して、フロントサーバ22に送信する(T73)。
【0084】
次に、印刷履歴を受信したフロントサーバ22は、T35の処理で受信したラベルサイズ情報と、T73の処理で受信した印刷履歴とに基づいて、投稿ラベルの用紙サイズについて、購入者が印刷した履歴があるか否かを確認する(T74)。その後、フロントサーバ22は、購入者の印刷履歴がある否かを判断する(T75)。そして、フロントサーバ22が、購入者の印刷履歴があると判断した場合には(T75:YES)、後述するT63の処理に移行する。また、フロントサーバ22が、購入者の印刷履歴がないと判断した場合には(T75:NO)、T50に移行する。そして、フロントサーバ22は、T50以下の処理を順次実行することは、第1実施形態と同様である。
【0085】
このように本形態では、印刷用紙の印刷履歴を、印刷を実行した端末(購入者)で管理することで、異なる購入者が1つの端末を用いて印刷を実行する場合においても適切に印刷履歴を管理することができ、利便性が向上する。
【0086】
以上、詳細に説明したように、ダウンロード対象として選択された投稿ラベルデータに含まれる有償コンテンツが未購入であった場合に、その未購入の有償コンテンツについての購入を提案することで、提案を受けた購入者はその未購入の有償コンテンツがあることに気付き易く、またその未購入の有償コンテンツを購入し易くなり、購入者の利便性が向上する。また、有償コンテンツあるいは印刷用紙が購入されると、投稿者の保有ポイントが加算されるため、投稿者に対して次のラベルを投稿するモチベーションを高めることが期待できる。
【0087】
なお、本明細書に開示される実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本明細書に開示される技術は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。また、端末に接続されるプリンタの数は、図示の例に限らず、2台以上でも良い。
【0088】
また、本実施の形態では、1台の管理サーバ23に、ユーザデータベース24と投稿ラベルデータベース25とが接続されるように構成したが、ユーザデータベース24と投稿ラベルデータベース25とを別々の管理サーバに接続されるように構成しても差し支えない。
【0089】
また、実施の形態に開示されている任意のシーケンス図において、任意の複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる、または並列に実行できる。
【0090】
また、実施の形態に開示されている処理は、単一のCPU、複数のCPU、ASICなどのハードウェア、またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また、実施の形態に開示されている処理は、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体、または方法等の種々の態様で実現することができる。
【符号の説明】
【0091】
100 ラベル管理システム
11A プリンタ
11B プリンタ
12A 端末
12B 端末
20 ラベルデータ共有サーバ
22 フロントサーバ
23 管理サーバ
24 ユーザデータベース
25 投稿ラベルデータベース
31 ラベルデータ
32 第1の有償コンテンツ
33 第2の有償コンテンツ
34 第3の有償コンテンツ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8