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特開2024-110823口腔洗浄用ノズル、口腔洗浄装置、口腔洗浄用ノズルアタッチメント
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110823
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】口腔洗浄用ノズル、口腔洗浄装置、口腔洗浄用ノズルアタッチメント
(51)【国際特許分類】
   A61C 17/02 20060101AFI20240808BHJP
【FI】
A61C17/02 B
A61C17/02 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015654
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】522042038
【氏名又は名称】株式会社坂本未来総研
(71)【出願人】
【識別番号】596007577
【氏名又は名称】株式会社アントレックス
(74)【代理人】
【識別番号】100105614
【弁理士】
【氏名又は名称】児島 敦
(72)【発明者】
【氏名】坂本 雅宣
(57)【要約】
【課題】様々な場所で容易に口腔洗浄を行うことが可能な口腔洗浄用ノズル、口腔洗浄装置、口腔洗浄用ノズルアタッチメントを提供する。
【解決手段】実施形態の口腔洗浄用ノズルは、一端側に口腔洗浄用の液体を吐出するための吐出開口が形成され、他端側に接続部が形成された筒状のノズル本体と、ノズル本体の吐出開口よりも前記他端側に設けられ、一端側に凹形状面が形成されたノズルアタッチメントと、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側に口腔洗浄用の液体を吐出するための吐出開口が形成され、他端側に接続部が形成された筒状のノズル本体と、
前記ノズル本体の前記吐出開口よりも前記他端側に設けられ、前記一端側に凹形状面が形成されたノズルアタッチメントと、
を備えた、口腔洗浄用ノズル。
【請求項2】
前記ノズルアタッチメントは、前記他端側に凸形状面が形成されている、
請求項1記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項3】
前記凹形状面は、曲面あるいは複数の平面で形成されている、
請求項1に記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項4】
前記凸形状面は、曲面あるいは複数の平面で形成されている、
請求項2記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項5】
前記ノズルアタッチメントの外縁部には、断面略円形状とされた保護部が設けられている、
請求項1記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項6】
前記ノズルアタッチメントは、中央部に前記ノズル本体が挿入されて前記ノズル本体に嵌合する嵌合孔を有し、
前記嵌合孔の前記他端側には、テーパー部が設けられている、
請求項1に記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項7】
前記ノズルアタッチメントは、可撓性材料で形成されている、
請求項1記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項8】
前記ノズルアタッチメントは、透明材料で形成されている、
請求項1記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項9】
前記ノズルアタッチメントは、前記ノズル本体に対して前記一端迄の距離が可変となるように、摺動可能に設けられている、
請求項1記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項10】
前記ノズルアタッチメントは、前記ノズル本体に対して着脱可能、かつ、同一種類あるいは他の種類のノズルアタッチメントと交換可能に設けられている、
請求項1記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項11】
前記ノズル本体は、前記一端側の一部が前記他端側の延在方向に対して所定角度屈曲している、
請求項1記載の口腔洗浄用ノズル。
【請求項12】
一端側に口腔洗浄用の液体を吐出するための吐出開口が形成され、他端側に接続部が形成された筒状のノズル本体と、前記ノズル本体の前記吐出開口よりも前記他端側に設けられ、前記一端側に凹形状面が形成されたノズルアタッチメントと、を備えた、口腔洗浄用ノズルと、
前記口腔洗浄用ノズルに口腔洗浄用の液体を供給可能な本体部と、
を備えた口腔洗浄装置。
【請求項13】
前記本体部は、前記口腔洗浄用の液体を収納可能なタンク部と、
口腔用洗浄装置の制御及び操作を行うための制御操作部と、
口腔用洗浄装置の駆動用電力を供給するバッテリと、
前記口腔洗浄用の液体を口腔内に噴射させるポンプ本体と、
前記駆動用電力が供給され、前記ポンプ本体を駆動するモータと、
を備えた、請求項12に記載の口腔洗浄装置。
【請求項14】
一端側に口腔洗浄用の液体を吐出するための吐出開口が形成され、他端側に接続部が形成された筒状のノズル本体に着脱可能に取り付けられる口腔洗浄用ノズルアタッチメントであって、
前記一端側に凹形状面が形成されたノズルアタッチメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔洗浄用ノズル、口腔洗浄装置、口腔洗浄用ノズルアタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な先端形状のノズル部を交換可能として、使用者の歯ならび、口内環境に合わせて、歯のすき間や歯と歯茎のすき間に詰った食べカスを、水流及びブラシの双方を用いて効率的に洗浄出来る口腔洗浄機としてウォーターフロスが知られている。
【0003】
周知の歯ブラシ等では、ブラッシング後に改めて水で口をゆすぎ流す必要があり、2工程が必要だが、ウォーターフロスはスピーディに1工程で口内洗浄を行うことが可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-160549
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、強烈な噴射能力が可能であるが故に、初心者は息継ぎが出来ず、噴射されながら口をやや開き、洗浄と同時に排出する使い方が主流の為、風呂場での使用率が非常に高いのが現状であった。
したがって、様々な場所で容易に口腔洗浄を行うことが可能な口腔洗浄用ノズル、口腔洗浄装置、口腔洗浄用ノズルアタッチメントが望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の口腔洗浄用ノズルは、一端側に口腔洗浄用の液体を吐出するための吐出開口が形成され、他端側に接続部が形成された筒状のノズル本体と、ノズル本体の吐出開口よりも前記他端側に設けられ、一端側に凹形状面が形成されており、可撓性材料で形成されたノズルアタッチメントと、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態の口腔洗浄装置の外観側面図である。
図2図2は、実施形態の口腔洗浄装置の外観正面図である。
図3図3は、口腔洗浄用ノズルの側断面図である。
図4図4は、口腔洗浄装置の内部構成の概要説明図である。
図5図5は、口腔洗浄装置の制御系の概要構成ブロック図である。
図6図6は、ノズルアタッチメントの詳細構成説明図である。
図7図7は、実施形態の使用例の説明図である。
図8図8は、ノズルアタッチメントの第1変形例の詳細構成説明図である。
図9図9は、ノズルアタッチメントの第2変形例の詳細構成説明図である。
図10図10は、ノズルアタッチメントの第3変形例の詳細構成説明図である。
図11図11は、実施形態の変形例の口腔洗浄装置の外観側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態の口腔洗浄装置の外観側面図である。
図2は、実施形態の口腔洗浄装置の外観正面図である。
口腔洗浄装置10は、口腔洗浄用ノズル11と、本体部12と、を備えている。
口腔洗浄用ノズル11は、ノズル本体21と、ノズルアタッチメント22と、を備えている。
【0009】
ノズル本体21は、ノズル部31と、ノズルベース部32と、コネクタ部(接続部)33と、を備えている。
ノズル部31の先端面あるいは先端部の周面には、一又は複数の吐出開口(図2では、先端面に一つの吐出開口31A)が設けられており、ノズルベース部32側からノズル本体21の先端21T(ノズル本体21の一端)側に向かって徐々に細くなって延在すると共に、先端部は側面から見た場合に、基端21B(ノズル本体21の他端)側からの延在方向から所定角度をなすように曲げられている。
ノズルベース部32は、最下端32Bが本体部12の形状に合わせて平面視円形状を有しており、徐々にノズル本体21の先端21Tに向かって細くなっている。
【0010】
ノズルアタッチメント22は、ノズル本体21の先端21T(ノズル本体21の一端)側から基端21B(ノズル本体21の他端)側に向かって凹んだ状態、すなわち一端側が凹んだ状態でノズル部31に嵌合されている。
この場合において、ノズル部31の先端、すなわち、ノズル本体21の先端21T(ノズル本体21の一端)が、ノズルアタッチメント22の端部22Eより突出するように嵌合されている。
さらにノズルアタッチメント22は、ノズル本体21に対してノズルアタッチメント22の端部22Eからノズル本体21の先端21Tまでの距離Lがユーザの好みによって変更可能なように、摺動可能とされている。この場合において、摺動可能範囲については、ノズル本体21に印刷による表示、くぼみなどの形状などにより表示するようにすることも可能である。
【0011】
図1の例においては、口腔洗浄装置10を側面視した場合に、ノズルアタッチメント22の端部22Eの位置に対して、ノズル本体21の先端21Tが突出しているようにしていたが、ノズルアタッチメント22の端部22Eの位置がノズル本体21の先端21Tとほぼ等しいようにしたり、ノズルアタッチメント22の端部22Eの位置に対して、ノズル本体21の先端21Tが奥まっているようにしたりすることが可能である。
このノズルアタッチメント22の詳細構成については、後に詳述する。
【0012】
口腔洗浄装置10の正面側には、図2に示すように、表示/操作パネル部51A、ノズル取り外しボタン60及び充電用コネクタ71が設けられている。
表示/操作パネル部51Aには、電源ボタン61と、モードボタン62と、ノーマルモード表示部63と、ソフトモード表示部64と、パルスモード表示部65と、が設けられている。
【0013】
この場合において、電源ボタン61は、押圧することにより、電源オンと、電源オフとをトグル的に切り替えるためのスイッチ、又は押圧している間は噴射され、指を離すと止まるスイッチである。
【0014】
モードボタン62は、動作モードを順次切り替えるためのスイッチである。この場合において、動作モードとしては、本実施形態では、所定の通常吐出圧力で洗浄用液体を口腔洗浄用ノズル11から連続的に吐出する通常動作モードと、通常吐出圧力よりも弱い吐出圧力で洗浄用液体を口腔洗浄用ノズル11から連続的に吐出するソフト動作モードと、洗浄用液体を口腔洗浄用ノズル11からパルス的(断続的)に吐出するパルス動作モードと、を備えている。
【0015】
そして、モードボタン62を押圧することにより、動作モードを通常動作モード→ソフト動作モード→パルス動作モード→通常動作モード→…のように順次切り替える。
【0016】
ノーマルモード表示部63は、LEDを備えており、現在の動作モードが、通常動作モードである場合に点灯する。
ソフトモード表示部64は、LEDを備えており、現在の動作モードが、ソフト動作モードである場合に点灯する。
【0017】
パルスモード表示部65は、LEDを備えており、現在の動作モードが、パルス動作モードである場合に点灯する。
充電用コネクタ71は、コネクタカバーにより覆われており、外部の充電用アダプタなどが接続されて後述のバッテリに充電がなされる。
【0018】
図3は、口腔洗浄用ノズルの側断面図である。
コネクタ部(接続部)33は、図3に示すように、ノズル本体21において本体部12との接続部として機能しており、円筒形状を有し、ノズルベース部32の下端側から下方に向けて突設するように設けられている。そして、コネクタ部(接続部)33の下端が、ノズル本体21の基端21B(ノズル本体21の他端)となる。
また、洗浄用ノズル11は、基端部側から先端側に向かって段階的に内径が細くなり、洗浄用液体が勢いよく吐出されるようになっている。
【0019】
さらにコネクタ部33の下部側(ノズル本体21の基端21B側)には、円環状の溝33Aが設けられている。この溝33Aには、コネクタ着脱ユニット57内に設けられた金属製の嵌合部材57Bが嵌合される。
さらにコネクタ部33の下端部には、嵌合部材57Bが嵌合された状態で、コネクタ着脱ユニット57を介して洗浄用の液体を吸い上げるためのチューブ55B(例えば、シリコン製チューブ)が結合されている。
【0020】
図4は、口腔洗浄装置の内部構成の概要説明図である。
本体部12は、キャップ部41と、メイン本体部42と、タンク部43と、を備えている。
【0021】
キャップ部41は、側面視した場合に略円錐台形状を有し、下端側にメイン本体部42に嵌め合わせるための嵌合部が形成されている。さらにキャップ部41の正面中央部には、装着されて嵌合状態にある洗浄用ノズル11の嵌合状態を機械的に解除して洗浄用のノズル11を交換可能な状態とすべくコネクタ着脱ユニット57を動作させるための操作を行うためのノズル取り外しボタン60が設けられている。
【0022】
コネクタ着脱ユニット57には、キャップ部41の円形状の上端面の中央部に配置され、ノズル部31のコネクタ部33が差し込まれて嵌合される円筒状のノズル差込口57Aが設けられている。
【0023】
図5は、口腔洗浄装置の制御系の概要構成ブロック図である。
メイン本体部42は、制御操作部51と、バッテリ52と、モータ53と、ポンプ本体54と、を備えている。
制御操作部51は、上述の表示/操作パネル部51Aと、口腔洗浄装置10全体を制御するコントローラ51Bと、を備えている。
【0024】
この場合において、コントローラ51Bは、図示しないMPU、ROM、RAM及びインタフェースを備えた、いわゆるマイクロコンピュータとして構成されており、所定のプログラムにしたがって、口腔洗浄装置10を制御している。
【0025】
また、コントローラ51Bには、USB端子等の充電用コネクタ71が接続されており、充電用コネクタ71に外部の電源アダプタが接続された場合には、バッテリ52の蓄電状態に応じてバッテリ52の充電制御を行っている。
【0026】
さらにコントローラ51Bは、表示/操作パネル部51Aの操作状態を検出し、操作状態に応じた動作モードでモータ53の駆動制御(回転速度、駆動パターン等の制御)を行う。
【0027】
バッテリ52は、例えば、リチウムイオンバッテリとして構成され、電力を蓄えて、制御操作部51の動作電力及びモータ53の駆動電力を供給する。
モータ53は、コントローラ51Bの制御下で、ポンプ本体54を駆動する。
【0028】
ポンプ本体54は、例えば、モータ53のギアに噛合して駆動され、回転運動を直線運動に変換するクランクギア54Aと、図示しない逆止弁を有し、クランクギア54により駆動されて、タンク部43に収容された洗浄用液体を下端部におもり56が設けられたチューブ55Aを介して吸い上げて、チューブ55Bを介して口腔用ノズル11に供給するピストン54Bと、チューブ55Aが接続されたコネクタ54Cと、を備えている。
【0029】
突起が形成された開口部が設けられており、メイン本体部42の図示しないくぼみに押し込んでひねることで、メイン本体部42に固定されるようになっている。
タンク部43は、透明樹脂製の給水タンクとして機能しており、例えば、一般的な人が洗浄に十分な水量約300ccのタンク容量を有している。
【0030】
図6は、ノズルアタッチメントの詳細構成説明図である。
図6(A)は、ノズルアタッチメントの側面図、図6(B)は、ノズルアタッチメントの正面図、図6(C)は、側断面図である。
【0031】
また、図6(D)は、図6(A)~図6(C)のノズルアタッチメントの変形例の側断面図である。
【0032】
ノズルアタッチメント22は、ノズル本体21の先端21T側を一端側とし、ノズルベース部32側を他端側とした場合に、図6(C)に示すように、一端側には凹形状面が形成されており、他端側には凸形状面が形成されている。
【0033】
この場合において、ノズルアタッチメント22の凹形状面及び凸形状面は、曲面で形成されており、断面凹形状をしている。全体として図6(A)、(B)に示すように、パラボラアンテナ様の形状(椀形状)を有している。さらにノズルアタッチメント22は、可撓性を有する、透明、半透明、不透明の樹脂(例えば、シリコン樹脂、塩化ビニル)で形成されている。特に、樹脂が透明である場合は、鏡を用いて使用した時に、ノズル先端と歯(歯茎)との距離間を把握しやすく、より好適である。
この場合において、凹形状面及び凸形状面は、一または複数の平面で形成されていても良い。
【0034】
さらにノズルアタッチメント22の径方向の最外周部である外縁部には、ノズルアタッチメント22の強度を維持しつつ、ユーザの口腔内の粘膜を傷つけないように断面略円形状とされたリング状の保護部22SPが形成されている。なお、保護部22SPの断面の円形は図面に描かれているものより小さくてもよい。
【0035】
ノズルアタッチメント22は、凹形状面を形成するプロテクト面22Aと、凸形状面を形成するガイド面22Bと、嵌合孔22Cを有する嵌合部22Dと、を備えている。
【0036】
プロテクト面22Aは、ノズル本体21の先端から噴射された洗浄用の液体が歯、歯茎等により反射されて、口腔外に至るのを抑制する。
ガイド面22Bは、口腔内において、例えば、口唇(上口唇、下口唇)の裏面側あるいは頬の裏面側に当接させた状態で使用することにより、ユーザがノズル本体21の先端と歯(歯茎)との間に適度な離間距離を維持することが可能となり、より快適に口腔内洗浄を行うことができる。
【0037】
この場合において、ノズルアタッチメント22の材料は、適度な弾性を有すると共に、口腔内で抵抗が少ない状態で容易に移動(特に口唇に沿った左右方向の移動)ができるように、ガイド面22Bの表面におけるが摩擦力が小さくなるようになめらかになっている(滑面になっている)ことが望まれる。
【0038】
さらに、ノズルアタッチメント22のサイズは、口腔内で抵抗が少ない状態で容易に移動(特に口唇に沿った左右方向の移動)ができるように口腔のサイズに応じたものが用いられる。
【0039】
したがって、例えば、子供は、小サイズ(例えば、ノズルアタッチメント22の場合、直径15mm)、成人女性は、中サイズ(例えば、ノズルアタッチメント22の場合、直径18mm)、成人男性は、大サイズ(例えば、ノズルアタッチメント22の場合、22mm)、成人フリーサイズ(例えば、ノズルアタッチメント22の場合、20mm)のように選択可能とするのが望ましい。
【0040】
そして、ノズルアタッチメント22は、ノズル本体21に対して着脱可能とされており、ノズルアタッチメント22が古くなった場合に、同一種類のノズルアタッチメント22と交換したり、使用者が変わったり、使用感が良くない場合には、他のサイズあるいは、他の形状の異なる他の種類のノズルアタッチメント22と交換したりすることが可能である。
【0041】
このため、嵌合孔22Cのガイド面22B側は、ノズル本体21に装着を容易にするため、テーパー部22Ctpが形成されている。
【0042】
実際の交換作業としては、既に装着されているノズルアタッチメント22を、ノズル本体21の先端21T(ノズル本体21の一端)側に摺動させて、ノズル本体21の先端21Tから、抜き取り、その後、新しいノズルアタッチメント22をノズル本体21の先端21Tから嵌め込んでノズル本体21の基端21B側に所望の位置まで摺動させればよい。
【0043】
これらの結果、本実施形態の口腔洗浄装置10によれば、口を閉じたまま、使用出来るため、公共の洗面台でも、洗面シンク以外を汚さずに使用することが可能となる。
【0044】
以上の説明のように、本実施形態のノズルアタッチメントによれば、強力に洗浄用の液体が吐出される電動式の口腔用洗浄装置において、口腔内で歯や歯茎等により、洗浄用の液体が強力に跳ね返った場合であっても、洗浄用の液体を口腔内にとどめることができ、口を閉じたまま、使用出来る。
【0045】
このため、電動式の口腔洗浄装置であっても、公共用の施設等の洗面台において、洗面シンク以外を汚さずに使用することが可能となり、より一層快適に電動式の口腔洗浄装置を用いることができる。
【0046】
また、ノズルアタッチメント22として、図6(D)に示すように、ガイド面22Bを嵌合部22Dの端部(図6(D)における右端部)まで形成することにより、ノズルアタッチメント22の嵌合部22Dの強度をさらに増して、ノズルアタッチメント22の耐久性を向上させるように構成することも可能である。
【0047】
次により具体的な使用例について説明する。
図7は、実施形態の使用例の説明図である。
従来、食中あるいは食後に楊枝を用いたり、フロスを用いたりして歯間の掃除を頻繁に繰り返すと、歯茎の後退を加速させて歯と歯のすき間が大きくなり、余計に食べカスが詰まり易くなることとなっていた。
【0048】
これに対し、実施形態によれば、図に示すように、ノズルアタッチメント22の背面側のガイド面22Bを口腔ORL内で上口唇ULの裏面ULB、下口唇LLの裏面LLB側に当接させ、当接時の圧力を所望の圧力、すなわち、ノズル本体21の先端と、歯THあるいは歯茎GMと、の間の離間距離が所望の値となるように意識することで、ユーザは、ノズル先端と歯(歯茎)との間に適度な距離を維持することが可能となる。
【0049】
この結果、ノズル本体21の先端が当接することにより歯茎を傷つけることがない。
さらにノズルアタッチメント22は、断面凹形状を有しているので、洗浄用の液体FLが歯THや歯茎GMにぶつかって跳ね返された水しぶきを再び歯TH側あるいは歯茎GM側に効率的に戻すことができ、口外に散らすことなく、口腔洗浄を行うことができる。
【0050】
以上の説明は、唇の裏面と前歯等との間の関係であったが、頬の内側(裏面側)と奥歯との関係であっても同様にノズル本体21の先端と、歯あるいは歯茎と、の間の離間距離が所望の値となるように意識することで、ユーザは、ノズル先端と歯(歯茎)との間に適度な距離を維持することが可能となる。
【0051】
したがって、歯茎に与えるダメージをより少なく、使用場所を制限されることなく簡単に、1工程で食べカスを除去することができる。
【0052】
図8は、ノズルアタッチメントの第1変形例の詳細構成説明図である。
図8(A)は、ノズルアタッチメントの側面図、図8(B)は、ノズルアタッチメントの正面図である。
【0053】
ノズルアタッチメント81は、図8(A)、(B)に示すように、正面視、楕円形状を有しており、可撓性を有する透明、半透明、不透明の樹脂(例えば、シリコン樹脂、塩化ビニル)で形成されている。
【0054】
ノズルアタッチメント81は、凹形状面を形成するプロテクト面81Aと、凸形状面を形成するガイド面81Bと、正面視円形状の嵌合孔81Cを有する嵌合部81Dと、端部81Eと、を備えている。
さらにノズルアタッチメント81の径方向の最外周部である外縁部には、ノズルアタッチメント81の強度を維持しつつ、ユーザの口腔内の粘膜を傷つけないように断面略円形状とされたリング状の保護部81SPが形成されている。なお、保護部81SPの断面の円形は図面に描かれているものより小さくてもよい。
また、嵌合孔81Cのガイド面81B側は、ノズル本体21に装着を容易にするため、テーパー部81Ctpが形成されている。
また、ノズルアタッチメント81として、図6(D)に示すと同様に、ガイド面81Bを嵌合部81Dの端部(図8(A)における右端部)まで形成することにより、ノズルアタッチメント81の嵌合部81Dの強度をさらに増して、ノズルアタッチメント81の耐久性を向上させるように構成することも可能である。
この第1変形例においても、凹形状面及び凸形状面は、曲面で形成されている。
【0055】
この場合においても、プロテクト面81A、ガイド面81B、嵌合孔81C及び嵌合部81Dの効果は、ノズルアタッチメント22と同様である。さらに、ノズルアタッチメント22と同様ノズルアタッチメント81の材料は、適度な弾性を有すると共に、口腔内で抵抗が少ない状態で容易に移動(特に口唇に沿った左右方向の移動)ができるように、ガイド面81Bの表面において摩擦力が小さくなるようになめらかになっている(滑面となっている)ことが望まれる。
【0056】
さらに、ノズルアタッチメント81のサイズは、口腔内で抵抗が少ない状態で容易に移動(特に口唇に沿った左右方向の移動)ができるように口腔のサイズに応じたものが用いられることが望ましい。
【0057】
ノズルアタッチメントの第1変形例によれば、ノズルアタッチメント22の効果に加えて、ノズル本体21の先端から噴射された洗浄用の液体が歯、歯茎等により反射されて、口腔外に至るのを抑制しながらも、図5におけるノズルアタッチメント51の高さh(楕円の短軸長さ)を幅(楕円の長軸長さ)に対して抑制することができ、上口唇の下端から上口唇小帯迄の距離あるいは下口唇の上端から下口唇小帯までの距離が短いユーザであっても確実に口を閉じることができ、快適に口腔洗浄装置を使用することができる。
【0058】
図9は、ノズルアタッチメントの第2変形例の詳細構成説明図である。
図9(A)は、ノズルアタッチメントの側面図、図9(B)は、ノズルアタッチメントの正面図である。
【0059】
ノズルアタッチメント82は、図9(A)、(B)に示すように、正面視、略四角形状を有しており、可撓性を有する透明、半透明、不透明の樹脂(例えば、シリコン樹脂、塩化ビニル)で形成されている。
【0060】
ノズルアタッチメント82は、凹形状面を形成するプロテクト面82Aと、凸形状面を形成するガイド面82Bと、正面視円形状の嵌合孔82Cを有する嵌合部82Dと、端部82Eと、を備えている。
さらにノズルアタッチメント82の径方向の最外周部である外縁部には、ノズルアタッチメント82の強度を維持しつつ、ユーザの口腔内の粘膜を傷つけないように断面略円形状とされたリング状の保護部82SPが形成されている。なお、保護部82SPの断面の円形は図面に描かれているものより小さくてもよい。
また、嵌合孔82Cのガイド面82B側は、ノズル本体21に装着を容易にするため、テーパー部82Ctpが形成されている。
また、ノズルアタッチメント82として、図6(D)に示すと同様に、ガイド面82Bを嵌合部82Dの端部(図9(A)における右端部)まで形成することにより、ノズルアタッチメント82の嵌合部82Dの強度をさらに増して、ノズルアタッチメント82の耐久性を向上させるように構成することも可能である。
この第2変形例においても、凹形状面及び凸形状面は、曲面で形成されている。
【0061】
この場合においても、プロテクト面82A、ガイド面82B、嵌合孔82C及び嵌合部51Dの効果、材料、サイズは、ノズルアタッチメント22と同様である。
【0062】
さらにノズルアタッチメントの第2変形例によれば、ノズルアタッチメント22の効果に加えて、ノズルアタッチメント82の上辺及び下辺が直線上に伸びているので、ノズル本体21の向き、すなわち、口腔内洗浄用の液体の噴射の向きを容易に把握でき、より効率的に口腔内洗浄を行える。
【0063】
図10は、ノズルアタッチメントの第3変形例の詳細構成説明図である。
図10(A)は、ノズルアタッチメントの側面図、図10(B)は、ノズルアタッチメントの正面図である。
【0064】
本第3変形例においては、正面視が多角形状の一例として、6角形の場合を示しているが、5角形あるいは7角形以上であっても同様に適用が可能である。
ノズルアタッチメント83は、図10(A)、(B)に示すように、正面視、略6角形状を有しており、可撓性を有する透明、半透明、不透明の樹脂(例えば、シリコン樹脂、塩化ビニル)で形成されている。
【0065】
ノズルアタッチメント83においても、凹形状面を形成するプロテクト面83Aと、凸形状面を形成するガイド面83Bと、正面視円形状の嵌合孔83Cを有する嵌合部83Dと、端部83Eと、を備えている。
さらにノズルアタッチメント83の径方向の最外周部である外縁部には、ノズルアタッチメント83の強度を維持しつつ、ユーザの口腔内の粘膜を傷つけないように断面略円形状とされたリング状の保護部83SPが形成されている。なお、保護部83SPの断面の円形は図面に描かれているものより小さくてもよい。
また、嵌合孔83Cのガイド面83B側は、ノズル本体21に装着を容易にするため、テーパー部83Ctpが形成されている。
また、ノズルアタッチメント83として、図6(D)に示すと同様に、ガイド面83Bを嵌合部83Dの端部(図10(A)における右端部)まで形成することにより、ノズルアタッチメント83の嵌合部83Dの強度をさらに増して、ノズルアタッチメント83の耐久性を向上させるように構成することも可能である。
この第3変形例においても、凹形状面及び凸形状面は、曲面で形成されている。
【0066】
この場合においても、プロテクト面83A、ガイド面83B、嵌合孔83C及び嵌合部83Dの効果、材料、サイズは、ノズルアタッチメント22と同様である。
【0067】
さらにノズルアタッチメントの第3変形例によれば、ノズルアタッチメント22の効果に加えて、ノズルアタッチメント83の上辺及び下辺が直線上に伸びているので、ノズルアタッチメントの第2変形例と同様に、ノズル本体21の向き、すなわち、口腔内洗浄用の液体の噴射の向きを容易に把握でき、より効率的に口腔内洗浄を行える。
【0068】
さらに、ノズル本体21の先端から噴射された洗浄用の液体が歯、歯茎等により反射されて、口腔外に至るのを抑制しながらも、図10におけるノズルアタッチメント83の高さh1を抑制することができ、上口唇小帯あるいは下口唇小帯までの距離が短いユーザであっても快適に口腔洗浄装置を使用することができる。
【0069】
図11は、実施形態の変形例の口腔洗浄装置の外観側面図である。
図11において、図1と同様の部分には、同一の符号を付すものとし、その詳細な説明を援用するものとする。
【0070】
図11の変形例が、図1の実施形態と異なる点は、ノズル部31として、ノズル本体21の先端21T1にシリコン樹脂製の歯周ポケット洗浄用ノズルヘッド部90を設けた点である。
【0071】
この歯周ポケット洗浄用ノズルヘッド部90は、図1で示したノズル部31と比較してより吐出開口が小さくなっており、より吐出圧力が高くなるため、確実に洗浄用の液体を歯周ポケット内に導入することが可能となるが、ノズルアタッチメント22を設けない場合には口腔内で先端位置を把握するのが難しいので、口腔内で歯や歯茎に当接することが多くなり、素材としては柔らかいので、破れやすいという問題が生じていた。
【0072】
しかしながら、本変形例によれば、ガイド面22Bを口腔内の口唇あるいは頬の裏面側に当接させた状態で使用することにより、歯周ポケット洗浄用ノズルヘッド部90の位置と当接し過ぎの虞が多い、歯や歯茎までの距離を容易に把握することができるので、歯周ポケット洗浄用ノズルヘッド部31Aにかかる負荷を低減することができ、ノズル本体21の寿命を延ばすことができる。
【0073】
さらにこの歯周ポケット洗浄用ノズルヘッド部90は、歯周ポケットに当接させて使うため、歯、歯茎等により反射された洗浄用の液体の勢いも強くなるが、ノズルアタッチメント22により確実に口腔内に反射させて、口腔外に至るのを抑制することができるので、より一層の効果を感じることができる。
【0074】
以上の説明のように、本実施形態によれば、洗浄用ノズルから噴射された口腔洗浄用の液体が歯や歯茎にぶつかって跳ね返された水しぶきを再び歯側あるいは歯茎側に効率的に戻すことができ、口外に散らすことなく、様々な場所で容易に口腔洗浄を行うことが可能となる。
【0075】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0076】
10 口腔洗浄装置
11 口腔洗浄用ノズル
12 本体部
21 ノズル本体
22、81、82、83 ノズルアタッチメント
22A、81A、82A、83A プロテクト面
22B、81B、82B、83B ガイド面
22C、81C、82C、83C 嵌合部
22D、81D、82D、83D 嵌合孔
22E、81E、82E、83E 端部
22SP、81SP、82SP、83SP 保護部
22Ctp、81Ctp、82Ctp、83Ctp テーパー部
31 ノズル部
31A 吐出開口
32 ノズルベース部
33 コネクタ部(接続部)
33A 溝
33B Oリング
35 パイプ
41 キャップ部
41A キャップ本体部
41B ノズル差込口
41C 空気弁
42 メイン本体部
43 タンク部
51 制御操作部
51A 表示/操作パネル部
51B コントローラ
52 バッテリ
53 モータ
54 ポンプ本体
55A、55B チューブ
56 おもり
60 ノズル取り外しボタン
61 電源ボタン
62 モードボタン
63 ノーマルモード表示部
64 ソフトモード表示部
65 パルスモード表示部
71 充電用コネクタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11