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  • 特開-制御盤のAI見積 図1
  • 特開-制御盤のAI見積 図2
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  • 特開-制御盤のAI見積 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110885
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】制御盤のAI見積
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20240808BHJP
【FI】
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023025608
(22)【出願日】2023-02-03
(71)【出願人】
【識別番号】305025164
【氏名又は名称】有限会社マイコム
(72)【発明者】
【氏名】森田 清
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC03
5L050CC03
(57)【要約】
【課題】 新規設計を伴う制御盤の見積作成業務を電気制御技術者の力を借りずコンピューターを使って行う。
【解決手段】 1-キーボード&マウス、2-オンライン記憶、3-電気部品DB、4-制御設計DB、5-見積計算プログラム、6-DB展開アルゴリズム、7-サイバー空間、8-デスプレー、9-プリンター、10-見積書記録ファイルを使って、1-キーボードから電気仕様(機械装置に使用されていうデバイスと個数)を入力し、1―マウスで見積ボタンをクリックして5-見積処理プログラムを起動すると、2~4のデータを6-DB展開アルゴリズムで展開処理して、7-サイバー空間に仮想の制御盤を形成し、そのデータから電気部品、電線、圧着端子、コネクター等配線材料、組立工数、熱・ノイズ・法令等の対策費用を集計して結果を8~10へ出力することで見積業務のコンピューター化を実現する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御対象の使用機器の電気仕様(品目、電気容量、制御方式)と個数を入力して見積ボタンを押すと、コンピューターが電気部品データベース(以下、電気部品DBと呼ぶ)と制御盤設計知識ベース(以下、制御設計DBと呼ぶ)とデータベース展開アルゴリズム(以下、DB展開アルゴリズムと呼ぶ)を使って制御盤寸法と制御盤の見積価格(部品・材料費+加工組立費+その他経費)を算出する装置。
【請求項2】
前項の見積もりをより緻密に行うためにサイバー空間を考案した。3次元座標空間に部品を配置し、部品にタグ付けするためにタグシートを使い、部品の詳細データを持つことで、サイバー空間の内部に制御盤を形成することができた。サイバー空間を使う方法は、自動設計、自動組立にも応用が可能である。サイバー空間を使った制御盤コストを算出する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御盤のAI見積に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、新規設計を伴う制御盤の案件を受注した場合、標準構成設計装置や過去に受注製作した類似した物件を参考に差異部分のコストをコンピューターで算出して過去の実績価格に追加して見積書を作成する場合と、最初から装置メーカーの機械設計技術者と制御盤仕様打合せを行い、見積の為の概略設計を行い電気部品リストと電材リスト、加工組立工数の計算書を基に営業グループが見積書を作成する方法があった。いずれにしても電気制御設計技術者の力に頼らなければならず納期的、コスト的、技術的に問題が多かった。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-09711号公報
【特許文献2】特開2007-26379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
新規設計を伴う制御盤の見積作成業務を電気制御技術者の力を借りずコンピューターを使って行う。
【課題を解決するための手段】
【0005】
制御対象のデバイス(使用機器の品目、電気容量、制御方式)と個数をキーボード等を使ってコンピューターに入力する。
【0006】
見積ボタンを押すと、コンピューターが電気部品DBと制御設計DBとDB展開アルゴリズムを使って制御盤寸法と制御盤の見積価格(部品・材料費+加工組立費+その他経費)を算出する。
【0007】
算出結果を、制御盤外形寸法と電気部品費用、電線等配線材料費用、加工組立費用、その他経費を記した見積書をデスプレーに表示し、プリンターに出力する。
【発明の効果】
【0008】
機械装置の設計者が直接コンピューターに使用機器(入出力デバイス)と個数を入力するだけで制御盤のコストを把握することができる。入出力デバイスの変更や個数の変更を行って見積すれば機械装置の仕様変更があった場合のコストを即座に確認することができる。制御盤製作者にとっては、新規受注案件に対して打合せ時間や制御盤設計の時間が不要となり、ソフトウエアの開発や機械装置の突発的な仕様変更に対応する時間が多く取れるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
1-キーボード&マウスを使って制御対象のデバイスの電気仕様(使用機器の品目、電気容量、制御方式)と個数を入力し入力データとする。2-オンライン記憶(メモリー)に入力データを書込む。これを繰り返して入力データを2-オンライン記憶に蓄積する。
【0010】
1-キーボード&マウスを使って見積ボタンをクリックする。5-見積計算プログラムを起動する。7-サイバー空間を初期化(全てのデータをスペースクリヤ)する。2-オンライン記憶からデータを読込み、6-1部品展開アルゴリズムで3-電気部品DBを使って、部品データ(機能、型番、定格、配線端子、寸法、価格)に展開して、3次元座標空間とタグシートで構成される7-サイバー空間に部品データを書込む。この動作を繰返して、2-オンライン記憶の全データを7-サイバー空間に部品配置する。
【0011】
6-2電線サイズ・遮断器保護協調評価アルゴリズムは4-制御設計DB(電線許容電流・保護協調知識ベース)を使って、電線サイズをチェックして電線の太さを修正する。7-サイバー空間のタグシートを基に電源容量を合計して主幹用電源遮断器を決定し追加する。7-サイバー空間のDC操作電源も同様にタグシートを基に直流電源容量を求めて直流電源を追加する。主幹用電源遮断器の下にブレーカーが存在するときは遮断器の短絡電流保護協調の整合性を評価し、上位遮断器の短絡遮断容量>下位遮断器の短絡遮断容量となるように主幹用電源遮断器を自動修正する。6-3機能別部品整列アルゴリズムを使って、7-サイバー空間の3次元座標空間の部品の並びを機能別に並び替える。並び替えの優先順位はタグシートの機能欄に記入している順位に従う。優先順位は、制御盤の上部から遮断、制御(PLC、ロジック基板、マイコン、PC等)、開閉(サーボドライバー、アンプ、リレー、タイマー等)、接続(端子台、コネクター)、変圧の順とする。
【0012】
6-4盤内発熱・ノイズ評価アルゴリズムで4-制御設計DB(盤内冷却対策・ノイズ対策知識ベース)を使って、7-サイバー空間の部品データの発熱とノイズ発生状態を評価し、冷却装置や絶縁シールドが必要と判定した場合、必要部品を7-サイバー空間へ追加する。6-5プレス安全規則・ロボット安全規則評価アルゴリズムで、4―制御設計DB(労働安全規則等の知識ベース)を使って安全対策を評価して、対策部品(プレスの2点押しや安全柵のドアスイッチ等)を7-サイバー空間へ追加する。
【0013】
5-計算プログラムで、7-サイバー空間の電気部品と電線・端子・コネクターの電材費を集計して部品代を算出する。部品配置寸法データを集計して制御盤寸法を算出する。部品個数と配線接続本数を集計して組立費を算出する。部品点数を集計して検査費を算出する。部品と制御盤重量を集計して運搬据付費を算出する。以上の集計結果を8-デスプレーに見積明細表を表示する。1-キーボード&マウスで印刷をクリックすると9-プリンターに見積り明細書が印刷され、10-見積書記録ファイルへデータが保存される。
【0014】
図1にこれらの形態と操作方法及び動作を示す。
【実施例0015】
図2は、本発明のスタンドアロンPCにおける実施例である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】 本発明の制御盤AI見積入出力関連図である。
図2】 部品展開アルゴリズムとサイバー空間の説明図である。
図3】 電線サイズ・遮断器保護協調アルゴリズムの説明図である。
図4】 本発明の実施例の電気仕様入力画面である。
図5】 本発明の実施例の見積明細表画面である。
図6】 本発明の実施例の見積り明細書の帳票である。
【符号の説明】
【0017】
1 キーボード&マウス
2 オンライン記憶
3 電気部品DB
4 制御設計DB
5 見積計算プログラム
6 DB展開アルゴリズム
7 サイバー空間
8 デスプレー
9 プリンター
10 見積書記録ファイル
図1
図2
図3
図4
図5
図6