(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110940
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】蒸気を検出するためのシステム、装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
G01N 27/02 20060101AFI20240808BHJP
G01N 27/12 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
G01N27/02 B
G01N27/12 H
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024010176
(22)【出願日】2024-01-26
(31)【優先権主張番号】18/164,314
(32)【優先日】2023-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100138759
【弁理士】
【氏名又は名称】大房 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ジョン チャップルズ
(72)【発明者】
【氏名】キース フランシス エドウィン プラット
(72)【発明者】
【氏名】トーマス フォーリー
【テーマコード(参考)】
2G046
2G060
【Fターム(参考)】
2G046AA22
2G046BA01
2G046BB02
2G060AA01
2G060AB02
2G060AE19
2G060AG03
2G060BB09
2G060BB10
2G060JA02
2G060KA04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】蒸気を検出するためのシステム、装置、及び方法を提供する。
【解決手段】蒸気を検出するためのシステムは、バッテリと、バッテリに近接して配設されたセンサと、を含み得る。蒸気を検出するためのシステムのセンサは、基板を更に含み得る。蒸気を検出するためのシステムのセンサは、基板上に配設された一対の電極を更に含み得る。蒸気を検出するためのシステムのセンサは、ポリマー支持体を更に含み得、ポリマー支持体は、ポリマー支持体が一対の電極と接触するように基板上に配設されている。これに関して、ポリマー支持体は、イオン性塩を含み得る。ポリマー支持体は、蒸気の少なくとも一部を吸収するように構成され得、ポリマー支持体が蒸気の少なくとも一部を吸収すると、ポリマー支持体の導電率が増加し得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気を検出するためのセンサであって、
基板と、
前記基板上に配設された一対の電極と、
ポリマー支持体と、を備え、前記ポリマー支持体は、前記ポリマー支持体が前記一対の電極と接触するように前記基板上に配設されており、前記ポリマー支持体が、イオン性塩を含み、前記ポリマー支持体が、前記蒸気の少なくとも一部を吸収するように構成されており、前記ポリマー支持体が前記蒸気の少なくとも一部を吸収すると、前記ポリマー支持体の導電率が増加する、センサ。
【請求項2】
前記イオン性塩が、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラメチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸銀、ヘキサフルオロリン酸テトラメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリブチルメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラエチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムトリフレート、トリブチルメチルアンモニウムトリフレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、又はトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドのうちの1種以上を含む、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記ポリマー支持体が、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート-co-メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート-co-エチルアクリレート)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(アクリロニトリル)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルブチラール-co-ビニルアルコール-co-酢酸ビニル)、ポリ(エチレン-co-酢酸ビニル)、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-トリフルオロエチレン)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウム)ビス(フルオロスルホニル)イミド、又はポリ(ジメチルピロリジニウム)ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドのうちの1種以上を含む、請求項1に記載のセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、概して、蒸気を検出するためのシステム、装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
出願人は、蒸気を検出するためのシステム、装置、及び方法に関連付けられた多くの技術的課題及び問題点を特定した。適用された取り組み、独創性、及び革新を通して、出願人は、以下に詳細に説明する本開示において具現化される解決策を開発することによって、蒸気を検出するためのシステム、装置、及び方法に関する問題を解決した。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載された様々な実施形態は、蒸気を検出するためのシステム、装置、及び方法に関する。
【0004】
本開示の一態様によれば、蒸気を検出するためのセンサが提供される。いくつかの実施形態では、センサは、蒸気を検出するための基板を含み得る。いくつかの実施形態では、蒸気を検出するためのセンサは、基板上に配設された一対の電極を含み得る。いくつかの実施形態では、蒸気を検出するためのセンサは、ポリマー支持体を含み得、ポリマー支持体は、ポリマー支持体が一対の電極と接触するように基板上に配設されている。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、イオン性塩を含む。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、蒸気の少なくとも一部を吸収するように構成されている。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体が蒸気の少なくとも一部を吸収すると、ポリマー支持体の導電率が増加する。
【0005】
いくつかの実施形態では、ポリマー支持体が蒸気の少なくとも一部を吸収することは、イオン性塩を溶媒和させる。
【0006】
いくつかの実施形態では、イオン性塩は、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラメチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸銀、ヘキサフルオロリン酸テトラメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリブチルメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラエチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムトリフレート、トリブチルメチルアンモニウムトリフレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、又はトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドのうちの1種以上を含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート-co-メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート-co-エチルアクリレート)、ポリ(エチレンオキシド)(poly(ethylene oxide)、PEO)、ポリ(ビニルピロリドン)(poly(vinyl pyrrolidone)、PVP)、ポリ(アクリロニトリル)(poly(acrylonitrile)、PAN)、ポリ(酢酸ビニル)(poly(vinyl acetate)、PVAc)、ポリ(ビニルブチラール-co-ビニルアルコール-co-酢酸ビニル)、ポリ(エチレン-co-酢酸ビニル)、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリ(メチルメタクリレート)(例えば、poly(methyl methacrylate)、PMMA)、ポリ(フッ化ビニリデン)(例えば、poly(vinylidene fluoride)、PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-トリフルオロエチレン)(例えば、poly(vinylidene fluoride-co-trifluoroethylene)、PVDF-TrFE)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン)(例えば、poly(vinylidene fluoride-co-hexafluoropropylene)、PVDF-HEP)、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウム)ビス(フルオロスルホニル)イミド(例えば、poly(dimethyldiallylammonium)bis(fluorosulfonyl)imide、PDDA FSI)、又はポリ(ジメチルピロリジニウム)ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(例えば、poly(dimethylpyrrolidinium)bis(trifluoromethylsulfonyl)imide、PDP TFSI)のうちの1種以上を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、蒸気は、プロピレンカーボネート(propylene carbonate、PC)、エチレンカーボネート(ethylene carbonate、EC)、ジエチルカーボネート(diethyl carbonate、DEC)、ジメチルカーボネート(dimethyl carbonate、DMC)、エチルメチルカーボネート(ethyl methyl carbonate、EMC)、ジメトキシエタン(dimethoxyethane、DME)、又はガンマ-ブチロラクトン(gamma-butyrolactone、GBL)のうちの1種以上を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、蒸気を検出するためのセンサは、基板上に配設された一対の接触パッドを含み得、一対の接触パッドの各々が、一対の電極のうちの1つと通信する。
【0010】
本開示の別の態様によれば、蒸気を検出するためのシステムが提供される。いくつかの実施形態では、蒸気を検出するためのシステムは、バッテリを含み得る。いくつかの実施形態では、蒸気を検出するためのシステムは、バッテリに近接して配設されたセンサを含み得る。いくつかの実施形態では、センサは、基板を含み得る。いくつかの実施形態では、センサは、基板上に配設された一対の電極を含み得る。いくつかの実施形態では、センサは、ポリマー支持体を含み得、ポリマー支持体は、ポリマー支持体が一対の電極と接触するように基板上に配設されている。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、イオン性塩を含む。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、蒸気の少なくとも一部を吸収するように構成されている。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体が蒸気の少なくとも一部を吸収すると、ポリマー支持体の導電率が増加する。
【0011】
いくつかの実施形態では、ポリマー支持体が蒸気の少なくとも一部を吸収することは、イオン性塩を溶媒和させる。
【0012】
いくつかの実施形態では、イオン性塩は、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラメチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸銀、ヘキサフルオロリン酸テトラメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリブチルメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラエチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムトリフレート、トリブチルメチルアンモニウムトリフレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、又はトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドのうちの1種以上を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート-co-メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート-co-エチルアクリレート)、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(アクリロニトリル)(PAN)、ポリ(酢酸ビニル)(PVAc)、ポリ(ビニルブチラール-co-ビニルアルコール-co-酢酸ビニル)、ポリ(エチレン-co-酢酸ビニル)、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリ(メチルメタクリレート)(例えば、PMMA)、ポリ(フッ化ビニリデン)(例えば、PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-トリフルオロエチレン)(例えば、PVDF-TrFE)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン)(例えば、PVDF-HEP)、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウム)ビス(フルオロスルホニル)イミド(例えば、PDDA FSI)、又はポリ(ジメチルピロリジニウム)ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(例えば、PDP TFSI)のうちの1種以上を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、蒸気は、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメトキシエタン(DME)、又はガンマ-ブチロラクトン(GBL)のうちの1種以上を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、バッテリは、バッテリの温度が温度閾値よりも高いときに蒸気を放出する。
【0016】
いくつかの実施形態では、バッテリは、バッテリに関連付けられた故障に起因して蒸気を放出する。
【0017】
いくつかの実施形態では、システムは、センサと通信して、ポリマー支持体のインピーダンス又はポリマー支持体に関連付けられた位相角を測定するように構成された、コンピューティングデバイスを含み得る。
【0018】
本開示の別の態様によれば、蒸気を検出するための方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、ポリマー支持体のインピーダンスを測定することを含む。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、ポリマー支持体が基板上に配設された一対の電極と接触するように基板に配設されている。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、イオン性塩を含む。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、蒸気の少なくとも一部を吸収するように構成されている。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体が蒸気の少なくとも一部を吸収すると、ポリマー支持体の導電率が増加する。
【0019】
いくつかの実施形態では、イオン性塩は、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラメチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸銀、ヘキサフルオロリン酸テトラメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリブチルメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラエチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムトリフレート、トリブチルメチルアンモニウムトリフレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、又はトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドのうちの1種以上を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート-co-メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート-co-エチルアクリレート)、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(アクリロニトリル)(PAN)、ポリ(酢酸ビニル)(PVAc)、ポリ(ビニルブチラール-co-ビニルアルコール-co-酢酸ビニル)、ポリ(エチレン-co-酢酸ビニル)、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリ(メチルメタクリレート)(例えば、PMMA)、ポリ(フッ化ビニリデン)(例えば、PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-トリフルオロエチレン)(例えば、PVDF-TrFE)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン)(例えば、PVDF-HEP)、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウム)ビス(フルオロスルホニル)イミド(例えば、PDDA FSI)、又はポリ(ジメチルピロリジニウム)ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(例えば、PDP TFSI)のうちの1種以上を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、蒸気は、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメトキシエタン(DME)、又はガンマ-ブチロラクトン(GBL)のうちの1種以上を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、蒸気は、ポリマー支持体のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回るときに検出される。
【0023】
いくつかの実施形態では、方法は、任意選択的に、ポリマー支持体に関連付けられた位相角を測定することを含み得る。
【0024】
上記の概要は、端に、本開示のいくつかの態様に関する基本的な理解を提供するために、いくつかの例示的な実施形態を要約する目的で提供されている。したがって、上述の実施形態は単なる実施例であり、いかなる方法でも本開示の範囲又は趣旨を狭めるように解釈されるべきではないことが理解されよう。本開示の範囲は、本明細書で要約されるものに加えて、そのうちのいくつかを下で更に説明する多くの潜在的実施形態を包含することが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
次に、添付図面を参照する。図に例示されるコンポーネントは、本明細書に説明される特定の実施形態において存在してもよいし、存在しなくてもよい。いくつかの実施形態は、本開示の例示的な実施形態による図に示されるものよりも少ない(又は多い)コンポーネントを含んでもよい。
【
図1】本開示の1つ以上の実施形態による、蒸気を検出するための例示的なシステムの概要を例示する。
【
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なセンサの断面図を例示する。
【
図3】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なポリマー支持体の例示的な正面図を例示する。
【
図4】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なポリマー支持体の例示的な正面図を例示する。
【
図5】本開示の1つ以上の実施形態による、蒸気を検出するための例示的なシステムの例示的なバッテリの概要を例示する。
【
図6】本開示の1つ以上の実施形態による、蒸気を検出するための例示的なシステムの例示的なバッテリパックの概要を例示する。
【
図7】本開示の1つ以上の実施形態による、蒸気を検出するための例示的なシステムの例示的なバッテリパックの概要を例示する。
【
図8】本開示の1つ以上の実施形態による、蒸気を検出するための例示的なシステムの例示的なバッテリパックの概要を例示する。
【
図9】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なインピーダンスのグラフを例示する。
【
図10】本開示の1つ以上の実施形態による、インピーダンスの位相角を描写する例示的なグラフを例示する。
【
図11】本開示の1つ以上の実施形態による、電気車両に実装された蒸気を検出するための例示的なシステムの概要を例示する。
【
図12】本開示の1つ以上の実施形態による、コンピューティングデバイスの例示的なユーザインターフェースを例示する。
【
図13】本開示の1つ以上の実施形態による、蒸気を検出するための例示的な方法のフローチャートを例示する。
【
図14】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的なコンピュータ処理デバイスのブロック図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
例示的な実施形態を、添付図面を参照しながら以下により完全に説明するが、本開示の全てではなく、いくつかの実施形態が示される。実際に、本開示の実施形態は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。同様の数字は、全体を通して同様の要素を指す。
【0027】
概要
本明細書に開示される例示的な実施形態は、蒸気を検出するためのシステム、装置、及び方法に関連付けられた技術的問題に対処する。本開示が関係する当業者によって理解されるように、ユーザが蒸気を検出するためのシステム、装置、及び方法を使用し得る数多くの例示的なシナリオが存在する。
【0028】
多くの用途では、しばしば、蒸気を検出することが必要である。例えば、バッテリに関連付けられた蒸気(例えば、バッテリから放出され得る電解質蒸気)を検出して、バッテリが故障を被っているかどうか、及び/又は(例えば、熱暴走により)過熱しているかどうかを検出することが必要であり得る。これに関して、バッテリは、不十分な設計、過充電、過放電、物理的損傷、及び/又は極端な温度への露出(例えば、高い温度は、バッテリを過熱させる)などの様々な触媒に起因して、故障及び/又は熱暴走を起こし易い。バッテリ故障及び/又は熱暴走時には、バッテリの内部に化学反応を生じさせる程度までバッテリの温度が上昇し得、これがバッテリの温度を更に上昇させて、より多くの化学反応を生じさせる。バッテリ故障及び/又は熱暴走は、バッテリに発火などの破滅的な障害を被らせ得、これは、バッテリを破壊し得、更には、近傍の物体及び/又は個人に損傷を生じさせる。
【0029】
電気車両などの多量の電力を必要とするデバイスは、何百ものバッテリを含み得る(例えば、何百ものバッテリが複数のバッテリパックに編成され、各バッテリパックがいくつかのバッテリを含み得る)ので、そうしたデバイスでは、バッテリ故障及び/又は熱暴走に起因する、結果として生じるバッテリの破滅的な障害が問題となる。結果として、1つのバッテリが破滅的な障害を被った場合、これは、バッテリパック内の他のバッテリ及び/又は他のバッテリパック内のバッテリに破滅的な障害を被らせ得る(例えば、電気車両内の1つのバッテリの破滅的な障害は、電気車両内の全てのバッテリを発火させて、破滅的な障害を被らせ得る)。したがって、電気車両の破壊、近傍の物体(例えば、電気車両が駐車されていガレージ)の破壊、及び/又は近傍の個人に危害を加える。
【0030】
バッテリ故障及び/又は熱暴走のリスクを軽減するために、多くのバッテリは、熱及び蒸気(例えば、バッテリの化学反応によって生成された蒸気)が放出され得るベントを含む。例えば、蒸気は、バッテリベントを通して放出され得る。しかしながら、バッテリベントは、一部の熱及び蒸気をバッテリから逃がすことを可能にし得るが、多くの場合、ベント単独では、バッテリ故障及び/又は熱暴走が生じたバッテリが破滅的な障害を被ることを防止することができない。このように、バッテリ及び/又はバッテリに関連付けられた他のシステム(例えば、バッテリに関連付けられたコンピューティングデバイス)に関連付けられたユーザが、是正アクション(例えば、バッテリの充電の停止)を行わなければならない。したがって、蒸気を検出することは、バッテリ及び/又はバッテリに関連付けられた他のシステムに関連付けられたユーザが、バッテリが破滅的な障害を被る前に是正アクションを行って、故障及び/又は熱暴走が生じたバッテリを修復することを可能にする。
【0031】
蒸気を検出するための例示的な解決策は、蒸気を検出するように特に設計されていない金属酸化物センサなどのセンサを含む。しかしながら、金属酸化物センサは、いくつかの欠点を有する。例えば、金属酸化物センサは、概して非特異的なセンサであり、結果として、金属酸化物センサの表面酸化を変化させ得る(例えば、検出したくない蒸気を含む)あらゆる蒸気に反応し、及び/又は低感度である(例えば、高濃度の蒸気がセンサの近くに存在する場合にだけ、蒸気を検出することができる)。別の例として、金属酸化物センサは、蒸気を検出するために移動平均ベースラインを使用し、結果として、金属酸化物センサは、蒸気の緩慢な蓄積を検出することができない。別の例として、金属酸化物センサは、金属酸化物センサの精度を経時的に低下させる、経時的なベースラインドリフトを起こし易い。別の例として、金属酸化物センサは、サイズが大きくなり得、結果として、バッテリの近くに配置することが困難になり得る(例えば、バッテリが電気車両内などの閉鎖空間内にある場合は、金属酸化物センサをバッテリの近くに配置することが困難であり得る)。別の例として、金属酸化物センサは、製造が高価になり得る。別の例として、金属酸化物センサは、動作時に大量の電力(例えば、金属酸化物センサは、典型的には、動作させるために(例えば、200℃を超える)高い温度まで加熱しなければならないので、10ミリワット(mW)超)を消費し得、結果として、多数のバッテリを有する用途において所望の数の金属酸化物センサを使用することできるような十分な電力を提供することが困難になり得る(例えば、何百ものバッテリを有する用途では、複数の金属酸化物センサを使用することが望ましくなり得るが、金属酸化物センサの電力消費のため、所望の数よりも少ない金属酸化物センサにだけしか十分な電力を提供することができない場合がある)。
【0032】
したがって、蒸気を検出するために金属酸化物センサを使用するシステムは、しばしば、(例えば、金属酸化物センサは、非特異的センサであるため)高い割合で誤アラームを発し、(例えば、金属酸化物センサは、ベースラインドリフトを起こし易いため)経時的に不正確になり、(例えば、金属酸化物センサは、蒸気を検出するために移動平均ベースラインを使用するため)緩慢な蒸気の蓄積を検出することができず、また、(例えば、金属酸化物センサは、サイズが大きく、製造が高価であり、また、動作時に大量の電力を消費するため)多くの用途において実装することが困難及び/又は高価であり得る。金属酸化物センサのこれらの例示的な欠点は、金属酸化物センサの有用性を低下させる。したがって、バッテリから放出された電解質蒸気を正確かつ効率的に検出することが可能であるシステム、装置、及び方法などの、蒸気を正確かつ効率的に検出することが可能であるシステム、装置、及び方法に対する必要性が存在する。
【0033】
したがって、蒸気の検出に関するこれら及び/又は他の課題に対処するために、例示的なシステム、装置、及び方法が本明細書に開示される。例えば、下で更に詳細に説明する本開示の一実施形態は、蒸気を検出することができるセンサを含む。いくつかの例では、センサは、基板と、基板上に配設された一対の電極と、ポリマー支持体と、を含み得、ポリマー支持体は、ポリマー支持体が一対の電極と接触するように基板上に配設されている。いくつかの例では、ポリマー支持体は、イオン性塩を含み得る。いくつかの例では、ポリマー支持体は、蒸気の少なくとも一部を吸収するように構成され得、ポリマー支持体が蒸気の少なくとも一部を吸収すると、ポリマー支持体の導電率が増加し得る。いくつかの例では、ポリマー支持体のインピーダンス及び/又はポリマー支持体に関連付けられた位相角が測定され得、(例えば、導電率の増加により)ポリマー支持体のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回る場合及び/又は(例えば、導電率の増加により)ポリマー支持体に関連付けられた位相角が位相角閾値よりも高い場合に、蒸気が検出される。したがって、いくつかの例では、センサは、様々な用途及び状況においてバッテリ故障及び/又は熱暴走が生じたバッテリから放出される蒸気を(例えば、誤アラームの高いリスクを伴わずに)正確に検出することが可能であり得る。したがって、バッテリ及び/又はバッテリに関連付けられたシステムに関連付けられたユーザは、バッテリが破滅的な障害を被る前に是正アクションを行うことを可能にする。
【0034】
蒸気を検出するための例示的なシステム
図1~
図5を参照すると、本明細書の実施形態は、蒸気100を検出するための例示的なシステムを提供する。いくつかの実施形態では、蒸気100を検出するためのシステムは、センサ102を含み得る。いくつかの実施形態では、センサ102は、イオン性塩を溶媒和させ得る任意の蒸気を検出することが可能であり得る。例えば、センサ102は、バッテリに関連付けられた蒸気(例えば、バッテリから放出され得る電解質蒸気)を検出することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、センサ102は、寸法D
1及びD
2を有し得る。いくつかの実施形態では、D
1は、10mm未満であり得、及び/又はD
2は、10mm未満であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、D
1は、約1mmであり得、及び/又はD
2は、約1mmであり得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、センサ102は、基板104を含み得る。基板104は、ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、ホウケイ酸ガラス、石英、シリカ、サファイア、アルミナ、又はプラスチックのうちの1種以上を含み得る。言い換えれば、基板104は、センサ102が蒸気118を検出し得ることを確実にすることが可能な任意の材料を含み得る。これに関して、例えば、基板104は、プリント回路基板であり得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、センサ102は、基板104上に配設された一対の電極110を含み得る。いくつかの実施形態では、センサ102は、基板104上に配設されたポリマー支持体106を含み得る。ポリマー支持体106は、ポリマー支持体106が一対の電極110の各々と接触するように基板104上に配設され得る。一対の電極110は、銅、ニッケル、コバルト、タングステン、炭化ケイ素、パラジウム、プラチナ、金、又は遷移金属合金のうちの1種以上を含み得る。例えば、
図1及び
図2に描写されているように、一対の電極110の各々は、ポリマー支持体106の一部分と接触し得る。これに関して、例えば、ポリマー支持体106は、一対の電極110の間の接続を提供するように構成され得る(例えば、一対の電極110は、互いに接触していない場合がある)。いくつかの実施形態では、一対の電極110は、ポリマー支持体106のインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角が測定され得るような任意の構成で、基板104上に配設され得る。例えば、一対の電極110の各々は、櫛形電極であり得る。別の例として、一対の電極110の各々は、一対の電極110が螺旋を形成するように基板104上に配設され得る。いくつかの実施形態では、一対の電極110の間の距離は、ポリマー支持体106の厚さにほぼ等しくなり得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、ポリマー支持体106は、基板104上に配設されたときにポリマー支持体106が一対の電極110と接触し得るような任意の形状であり得る。例えば、ポリマー支持体106は、円筒形、立方体、長方形、などであり得る。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体106は、1種以上の熱可塑性物質(例えば、非反応性熱可塑性物質)を含み得る。例えば、ポリマー支持体106は、ポリマー支持体は、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート-co-メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート-co-エチルアクリレート)、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(アクリロニトリル)(PAN)、ポリ(酢酸ビニル)(PVAc)、ポリ(ビニルブチラール-co-ビニルアルコール-co-酢酸ビニル)、ポリ(エチレン-co-酢酸ビニル)、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリ(メチルメタクリレート)(例えば、PMMA)、ポリ(フッ化ビニリデン)(例えば、PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-トリフルオロエチレン)(例えば、PVDF-TrFE)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン)(例えば、PVDF-HEP)、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウム)ビス(フルオロスルホニル)イミド(例えば、PDDA FSI)、又はポリ(ジメチルピロリジニウム)ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(例えば、PDP TFSI)のうちの1種以上を含み得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、ポリマー支持体106は、イオン性塩108を含み得る。いくつかの実施形態では、イオン性塩108は、ポリマー支持体106の全体に分散され得る。例えば、イオン性塩108は、ポリマー支持体106の全体に凝集塊で分散され得る。別の例として、イオン性塩108は、ポリマー支持体106の全体に実質的に均一な分布で分散され得る。いくつかの実施形態では、イオン性塩108は、センサ102が蒸気118を検出する前に、ポリマー支持体106の全体に凝集塊で、及び/又はポリマー支持体106の全体に実質的に均一な分布で分散され得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、イオン性塩108は、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラメチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸銀、ヘキサフルオロリン酸テトラメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリブチルメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラエチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムトリフレート、トリブチルメチルアンモニウムトリフレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、又はトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドのうちの1種以上を含み得る。いくつかの実施形態では、イオン性塩108は、蒸気118へのイオン性塩108の可溶性、イオン性塩108が蒸気118に曝露された後にイオン性塩108がイオン導電率電解質を形成する能力、及び/又はイオン性塩108のポリマー支持体106との互換性、に基づいて選択され得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、ポリマー支持体106は、蒸気118の少なくとも一部を吸収するように構成され得る。例えば、蒸気118がセンサ102内にある場合に、ポリマー支持体106は、蒸気118の一部を吸収し得る。いくつかの実施形態では、蒸気118の少なくとも一部を吸収することは、ポリマー支持体106を溶媒和させ得る。これに関して、例えば、ポリマー支持体106は、より可撓性になり得る。いくつかの実施形態では、蒸気118の少なくとも一部を吸収することは、イオン性塩108を溶媒和させ得る。これに関して、
図4に描写されるように、例えば、イオン性塩108は、ポリマー支持体106中に溶解し得る(例えば、イオン性塩108がイオンに分離し得る)。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体106は、蒸気118がセンサ102内に存在して1分以内に、蒸気118の一部を吸収し得る(そして、ポリマー支持体106及び/又はイオン性塩108を溶媒和させ得る)。いくつかの実施形態では、蒸気118の少なくとも一部を吸収し、結果として、ポリマー支持体106及び/又はイオン性塩108を溶媒和させることは、ポリマー支持体106の導電率を増加させる。これに関して、例えば、ポリマー支持体106の導電率が増加した場合は、ポリマー支持体106のインピーダンスが低下し得る。別の例として、ポリマー支持体106の導電率が増加した場合、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角(例えば、ポリマー支持体106のインピーダンスの位相角)がシフトし得る(例えば、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角が、位相角が位相角閾値を超える程度にシフトし得る)。
【0041】
いくつかの実施形態では、蒸気118は、イオン性塩108を溶媒和させ得る任意の蒸気であり得る。例えば、上で説明したように、蒸気118は、1つ以上のバッテリ114に関連し得る。すなわち、いくつかの実施形態では、蒸気118は、1つ以上のバッテリ114のうちの1つから放出され得る。いくつかの実施形態では、蒸気118は、蒸気は、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメトキシエタン(DME)、又はガンマ-ブチロラクトン(GBL)のうちの1種以上を含み得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、センサ102は、基板104上に配設された一対の接触パッド112を含み得る。いくつかの実施形態では、一対の接触パッド112の各々は、一対の電極110のうちの1つと通信(例えば、電気通信)し得る。いくつかの実施形態では、一対の接触パッド112の各々は、関連する接続経路124を介して、一対の電極110のうちの1つと通信(例えば、電気通信)し得る。いくつかの実施形態では、各接続経路124は、電線、電気リード線、電気トレース、などの、1つ以上の電気接続部材を含み得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、一対の接触パッド112の各々は、コンピューティングデバイス126に接続されるように構成され得る。これに関して、センサ102は、センサ102及びコンピューティングデバイス126が通信(例えば、電気通信)し得るように、一対の接触パッド112の各々を介してコンピューティングデバイス126に接続されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、センサ102及びコンピューティングデバイス126は、電線、電気リード線、電気トレード、などの、1つ以上の電気接続部材によって接続され得る。
図1では、センサ102及びコンピューティングデバイス126が別個のコンポーネントとして描写されているが、本開示が関係する当業者には、いくつかの実施形態では、センサ102及びコンピューティングデバイス126が単一のコンポーネントに組み合わせられ得ることが理解されるであろう。例えば、センサ102がコンピューティングデバイス126に統合され得るか、又はコンピューティングデバイス126がセンサ102に組み込まれ得る。
【0044】
上で説明したように、いくつかの実施形態では、蒸気100を検出するためのシステムは、1つ以上のバッテリ114を含み得る。1つ以上のバッテリ114は、様々な用途で(例えば、電気車両において)使用される任意の種類のバッテリであり得る。例えば、1つ以上のバッテリ114としては、リチウムイオンバッテリ、リチウムポリマーバッテリ、アルカリバッテリ、ニッケル水素バッテリ、炭素亜鉛バッテリ、酸化銀バッテリ、亜鉛空気バッテリ、単回使用バッテリ、充電式バッテリ、などが挙げられ得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のバッテリ114は、1種を超えるタイプのバッテリを含み得る。例えば、1つ以上のバッテリ114のうちの1つがリチウムイオンバッテリであり得、1つ以上のバッテリ114のうちのもう1つがリチウムポリマーバッテリであり得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、1つ以上のバッテリ114の各々は、ベント116を含み得る。いくつかの実施形態では、ベント116は、1つ以上のバッテリ114の各々の任意の場所に(例えば、1つ以上のバッテリ114の各々の頂部に)位置付けられ得る。1つ以上のバッテリ114の各々のベント116は、閉鎖位置122と開放位置120との間を移動するように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のバッテリ114の各々のベント116は、バッテリが通常動作している(例えば、バッテリが損傷していない、及び/又は標準温度で動作している)場合、閉鎖位置122にあり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のバッテリ114の各々のベント116は、バッテリが通常動作していない(例えば、バッテリが損傷している、及び/又は標準温度で動作していない)場合、開放位置120にあり得る。例えば、1つ以上のバッテリ114のうちの1つのベント116は、バッテリの温度が温度閾値を上回る場合、開放位置120にあり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のバッテリ114のうちの1つのベント116は、バッテリの温度が温度閾値を上回る場合、閉鎖位置122から開放位置120へと移動するように構成され得る。いくつかの実施形態では、温度閾値は、1つ以上のバッテリ114のサイズ(例えば、1つ以上のバッテリ114の電池セルのサイズ)、材料(例えば、1つ以上のバッテリ114の電池セルの材料)、及び/又は設計(例えば、1つ以上のバッテリ114の電池セルの設計)に基づき得る。いくつかの実施形態では、温度閾値は、約130℃~200℃であり得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、1つ以上のバッテリ114の1つ以上のベント116は、バッテリから蒸気118を放出するために、及びいくつかの実施形態では、バッテリから熱を放出するために、閉鎖位置122から開放位置120へと移動するように構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のバッテリ114のうちの1つのベント116は、バッテリが過熱している(例えば、熱暴走状態になっている)場合、及び/又はバッテリに関連付けられた故障(例えば、バッテリの過熱に関連しない故障)に起因して、バッテリから蒸気を放出するために、閉鎖位置122から開放位置120へと移動するように構成され得る。例えば、1つ以上のバッテリ114のうちの1つの温度が上昇すると、蒸気118がバッテリの内部に蓄積し得る。いくつかの実施形態では、ある量の蒸気118が1つ以上のバッテリ114のうちの1つに蓄積した時点で(例えば、バッテリの温度が温度閾値を上回る場合)、ベント116が閉鎖位置122から開放位置120へと移動し、蒸気118を放出してバッテリの内部の圧力を低減させ得る。これに関して、蒸気118の放出は、バッテリが正常に動作していない(例えば、バッテリが過熱して熱暴走状態になっている)ことを示し得る。
【0047】
図1では、センサ102及び1つ以上のバッテリ114が別個のコンポーネントとして描写されているが、本開示が関係する当業者には、いくつかの実施形態では、センサ102及び1つ以上のバッテリ114が単一のコンポーネントに組み合わせられ得ることが理解されるであろう。例えば、センサ102は、1つ以上のバッテリのうちの1つに組み込まれ得る(例えば、1つ以上のバッテリ114のうちの1つの表面に取り付けられ得る)。追加的又は代替的に、
図1では、1つのセンサ102だけが描写されているが、本開示が関係する当業者には、いくつかの実施形態では、蒸気100を検出するためのシステムが、1つを超えるセンサ102を含み得ることが理解されるであろう。例えば、
図5に描写されているように、蒸気100を検出するためのシステムは、1つ以上のバッテリ114の各々について1つのセンサ102を含み得る。別の例として、蒸気100を検出するためのシステムは、1つ以上のバッテリ114の一部分のための第1のセンサ102と、1つ以上のバッテリ114の別の部分のための第2のセンサ102とを含み得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、
図6~
図8に描写されているように、1つ以上のバッテリ114が、1つ以上のバッテリパック602に編成され得る。いくつかの実施形態では、例えば、バッテリパック602内の1つ以上のバッテリ114の各々が、1つのセンサ102と関連付けられ得る。例えば、センサ102は、1つ以上のバッテリ114の各々に近接して配設され得る(例えば、センサ102は、1つ以上のバッテリ114の各々の表面に取り付けられる)。いくつかの実施形態では、例えば、バッテリパック602内の1つ以上のバッテリ114の各々は、センサ102と関連付けられ得ない。例えば、3つのバッテリ114を有するバッテリパック602は、2つのセンサ102を有し得、バッテリ114のうちのいくつか又は全てと関連付けられた2つのセンサ102の各々が、バッテリパック602である(例えば、各センサ102は、バッテリパック602内のセンサ102に近接したバッテリ114と関連付けられ得る)。いくつかの実施形態では、バッテリパック602内のセンサ102の数は、バッテリパック602のサイズ(例えば、バッテリパック602内のバッテリ114の数、バッテリパック602の物理的寸法、など)に依存し得る。これに関して、例えば、バッテリパック602のサイズが大きいほど、バッテリパック602内のセンサ102の数が多くなる。
【0049】
いくつかの実施形態では、
図8に描写されているように、1つ以上のバッテリパック602は、コンピューティングデバイス126などのコンピューティングデバイスを含み得る。これに関して、例えば、コンピューティングデバイス126は、バッテリパック602のためのバッテリパック管理迂遠(circuity)としての役割を果たし得る。例えば、コンピューティングデバイス126は、バッテリパック602内の各センサ102と通信し得る。上で説明したように、
図8では、バッテリパック602内のセンサ102及びコンピューティングデバイス126が別個のコンポーネントとして描写されているが、本開示が関係する当業者には、いくつかの実施形態では、センサ102及びコンピューティングデバイス126が単一のコンポーネントに組み合わせられ得ることが理解されるであろう。例えば、センサ102は、コンピューティングデバイス126に統合され得、又はコンピューティングデバイス126は、センサ102に組み込まれ得る(例えば、センサ102は、バッテリパック602のバッテリパック管理迂遠に組み込まれ得、又はバッテリパック602のバッテリパック管理迂遠は、センサ102に組み込まれ得る)。
【0050】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126は、(例えば、一対の電極110を使用して)ポリマー支持体106のインピーダンスを測定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126によって測定されたポリマー支持体106のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回る場合、コンピューティングデバイス126は、蒸気118が検出されたと判定し得る。これに関して、上で説明したように、蒸気118の少なくとも一部を吸収し、結果として、ポリマー支持体106及び/又はイオン性塩108を溶媒和させることは、ポリマー支持体106の導電率を増加させる。これに関して、ポリマー支持体106の導電率が増加した場合、ポリマー支持体106のインピーダンスが低下する。例えば、
図9に描写されているように、蒸気が検出されない場合、ポリマー支持体106のインピーダンスは、インピーダンス閾値を上回る可能性がある(例えば、ポリマー支持体106のインピーダンスは、約4MΩである)。別の例として、
図9に描写されているように、蒸気が検出された場合、ポリマー支持体106のインピーダンスは、インピーダンス閾値を下回る可能性がある(例えば、ポリマー支持体106のインピーダンスは、1MΩ未満である)。これに関して、例えば、蒸気100を検出するためのシステムは、センサ102によって(例えば、ポリマー支持体106のインピーダンスを測定することによって)蒸気118を最小限の電力消費で正確に検出することが可能であり得る。例えば、センサ102の平均電力消費は、(例えば、インピーダンスをおよそ1秒に1回測定した場合に)50マイクロワット(μW)未満であり得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126は、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角を測定するように(例えば、一対の電極110を使用して、ポリマー支持体106のインピーダンスの位相角を決定するように)構成され得る。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126によって測定されたポリマー支持体106に関連付けられた位相角が位相角閾値を超える程度にシフトした場合、コンピューティングデバイス126は、蒸気118が検出されたと判定し得る。これに関して、上で説明したように、蒸気118の少なくとも一部を吸収し、結果として、ポリマー支持体106及び/又はイオン性塩108を溶媒和させることは、ポリマー支持体106の導電率を増加させる。これに関して、ポリマー支持体106の導電率が増加した場合、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角は、位相角閾値を超える程度にシフトし得る。例えば、
図10に描写されているように、蒸気が検出されない場合、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角は、位相角閾値を超えない(例えば、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角は、約-80°である)。別の例として、
図10に描写されているように、蒸気が検出された場合、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角は、位相角が位相角閾値を超える程度にシフトし得る(例えば、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角は、約-20°である)。これに関して、例えば、蒸気100を検出するためのシステムは、センサ102によって(例えば、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角を測定することによって)蒸気118を最小限の電力消費で正確に検出することが可能であり得る。例えば、センサ102の平均電力消費は、(例えば、位相角をおよそ1秒に1回測定した場合に)50マイクロワット(μW)未満であり得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、
図11に描写されているように、蒸気100を検出するためのシステムは、電気車両1100などの電気車両に実装され得る。これに関して、例えば、電気車両1100は、1つ以上のバッテリ114、1つ以上のセンサ102、及び/又はコンピューティングデバイス126を含み得る。いくつかの実施形態では、例えば、電気車両1100の1つ以上のバッテリ114は、1つ以上のバッテリパックに編成され得、1つ以上のバッテリパックの各々が、1つ以上のセンサ102と関連付けられている。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126は、電気車両1100のためのバッテリ管理迂遠としての役割を果たし得る。
図11では電気車両1100の一部として描写されているが、本開示が関係する当業者には、いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126が電気車両1100とは別個であり得る(例えば、電気車両1100がセンサ102及び1つ以上のバッテリ114を含み得る)ことが理解されるであろう。これに関して、例えば、コンピューティングデバイス126は、センサ102と通信する遠隔コンピューティングデバイスであり得る。
【0053】
図12を参照すると、いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126は、ユーザインターフェース1202を含み得る。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1202は、コンピューティングデバイス126と関連付けられたネイティブアプリケーションにレンダリングされるように構成されたユーザインターフェースを具現化する(例えば、ユーザインターフェース1202は、電気車両1100と関連付けられたネイティブアプリケーションにレンダリングされる)。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1202は、ブラウザ又は他のウェブアプリケーションによってアクセス可能なウェブインターフェースを具現化する。これに関して、ユーザインターフェース1202は、コンピューティングデバイス126と関連付けられたブラウザ又は他のウェブアプリケーションによってアクセス可能であり得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1202は、測定コンポーネント1204を含み得る。測定コンポーネント1204は、ポリマー支持体106のインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角を測定するように構成され得る。例えば、蒸気100を検出するためのシステムのユーザは、測定コンポーネント1204を使用して、ポリマー支持体106のインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角を測定して、センサ102が蒸気118を検出したかどうか(例えば、ポリマー支持体106が蒸気118の少なくとも一部を吸収して、ポリマー支持体106の導電率が増加したかどうか)を判定し得る。これに関して、蒸気100を検出するためのシステムのユーザは、測定コンポーネント1204を使用して、ポリマー支持体106のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回って低下したかどうか、及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角が位相角閾値を超える程度にシフトしたかどうかを確認し得る。いくつかの実施形態では、測定コンポーネント1204は、ユーザが測定コンポーネント1204を使用してポリマー支持体106のインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角を測定することを可能にするテキスト、シンボル、グラフ、及び/又は色を含み得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126のユーザインターフェース1202は、測定済みコンポーネント1206を含み得る。測定済みコンポーネント1206は、ポリマー支持体106の測定されたインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた測定された位相角を表示するように構成され得る。いくつかの実施形態では、測定済みコンポーネント1206は、蒸気100を検出するためのシステムのユーザが測定コンポーネント1204を選択して、ポリマー支持体106のインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた測定された位相角を測定した後に、ポリマー支持体106の測定されたインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた測定された位相角を表示し得る。追加的又は代替的に、蒸気100を検出するためのシステムは、(例えば、ユーザが、測定コンポーネント1204を選択して、ポリマー支持体106のインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角を測定させることなく)ポリマー支持体106のインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角を連続的に及び/又は定期的に測定し得る。これに関して、例えば、測定済みコンポーネント1206は、ポリマー支持体106の直近のインピーダンス測定値及び/若しくはポリマー支持体106に関連付けられた直近の位相角測定値、(例えば、傾向を示すために)ある期間にわたって得られた複数のインピーダンス測定値及び/若しくはポリマー支持体106に関連付けられた位相角測定値、並びに/又はインピーダンス閾値を下回るインピーダンス測定値及び/若しくはポリマー支持体に関連付けられた位相角が位相角閾値を超える程度にシフトした位相角測定値を表示し得る。いくつかの実施形態では、測定済みコンポーネント1206は、ポリマー支持体106の測定されたインピーダンス及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた測定された位相角を示すテキスト、シンボル、グラフ、及び/又は色を含み得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126のユーザインターフェース1202は、警告コンポーネント1208を含み得る。いくつかの実施形態では、警告コンポーネント1208は、蒸気100を検出するためのシステムのユーザに、蒸気118が検出されたことを示し得る。これに関して、警告コンポーネント1208は、ユーザに、ポリマー支持体106のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回るとき、及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角が位相角閾値を超える程度にシフトしたときを示し得る(例えば、ポリマー支持体106の導電率が増加したこと、及び1つ以上のバッテリ114のうちの1つが熱暴走状態にあり得ることを示す)。結果として、警告コンポーネント1208上の指標に応答して、蒸気100を検出するためのシステムのユーザは、1つ以上のバッテリ114のうちの1つ以上の破滅的な障害を防止するための是正アクションを迅速に行うことが可能であり得る。いくつかの実施形態では、警告コンポーネント1208は、(例えば、ポリマー支持体106のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回るので、及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角が位相角閾値を超える程度にシフトしたので)蒸気100を検出するためのシステムのユーザに、蒸気118が検出されたことを示すテキスト、シンボル、グラフ、及び/又は色を含み得る。例えば、警告コンポーネント1208は、電気車両1100内の警告灯であり得る。別の例として、警告コンポーネント1208は、コンピューティングデバイス126のネイティブアプリケーションからの通知であり得る。
【0057】
測定コンポーネント1204、測定済みコンポーネント1206、及び/又は警告コンポーネント1208がユーザインターフェース1202の別個のコンポーネントとして描写されているが、本開示が関係する当業者には、いくつかの実施形態では、測定コンポーネント1204、測定済みコンポーネント1206、及び/又は警告コンポーネント1208が、ユーザインターフェース1202上の単一のコンポーネントに組み合わせられ得ることが理解されるであろう。例えば、測定済みコンポーネント1206及び警告コンポーネント1208は、ユーザインターフェース1202上の単一のコンポーネントに組み合わせられ得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126は、コンピューティングデバイス126が、ポリマー支持体106のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回る及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角が位相角閾値を超える程度にシフトしたと判定したときに、是正アクションを自動的に行って、1つ以上のバッテリ114のうちの1つ以上の破滅的な障害を防止するように構成され得る。例えば、1つ以上のバッテリ114が充電されている場合、コンピューティングデバイス126は、コンピューティングデバイス126が、ポリマー支持体106のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回る及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角が位相角閾値を超える程度にシフトしたと判定したときに、バッテリ114の充電を自動的に停止させるように構成され得る。別の例として、1つ以上のバッテリ114が給電している(例えば、電気車両1100がオンである)場合、コンピューティングデバイス126は、コンピューティングデバイス126が、ポリマー支持体106のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回る及び/又はポリマー支持体106に関連付けられた位相角が位相角閾値を超える程度にシフトしたと判定したときに、1つ以上のバッテリ114の給電を停止させる(例えば、電気車両1100をシャットダウンさせる)ように構成され得る。
【0059】
蒸気を検出する例示的な方法
次に、
図13を参照すると、蒸気1300を検出する例示的な方法を提供するフローチャートが例示されている。これに関して、
図13は、蒸気100を検出するためのシステム及び/又は蒸気100を検出するためのシステムのコンポーネントによって実行され得る動作を例示している。例えば、いくつかの実施形態では、
図13に例示される動作は、例えば、コンピューティングデバイス126、センサ102、及び/又は1つ以上のバッテリ114の支援により、及び/又はそれらの制御下で(例えば、処理回路1402、メモリ1404、プロセッサ1406、ユーザインターフェース1408、及び/又は通信インターフェース1410を使用して)実行され得る。
【0060】
ブロック1310に示されるように、蒸気1300を検出するための方法は、ポリマー支持体のインピーダンス又はポリマー支持体に関連付けられた位相角を測定することを含み得る。上で説明したように、いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、ポリマー支持体が基板上に配設された一対の電極と接触するように基板に配設され得る。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体は、蒸気の少なくとも一部を吸収するように構成されたイオン性塩を含み得る。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体が蒸気の少なくとも一部を吸収すると、ポリマー支持体の導電率が増加し得る。いくつかの実施形態では、ポリマー支持体が蒸気の少なくとも一部を吸収することは、ポリマー支持体及び/又はイオン性塩を溶媒和させる。
【0061】
上で説明したように、ポリマー支持体は、1つ以上の熱可塑性物質(例えば、非反応性熱可塑性物質)を含み得る。例えば、ポリマー支持体は、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート-co-メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート-co-エチルアクリレート)、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(アクリロニトリル)(PAN)、ポリ(酢酸ビニル)(PVAc)、ポリ(ビニルブチラール-co-ビニルアルコール-co-酢酸ビニル)、ポリ(エチレン-co-酢酸ビニル)、ポリ(1-ビニルピロリドン-co-酢酸ビニル)、ポリ(メチルメタクリレート)(例えば、PMMA)、ポリ(フッ化ビニリデン)(例えば、PVDF)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-トリフルオロエチレン)(例えば、PVDF-TrFE)、ポリ(フッ化ビニリデン-co-ヘキサフルオロプロピレン)(例えば、PVDF-HEP)、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウム)ビス(フルオロスルホニル)イミド(例えば、PDDA FSI)、又はポリ(ジメチルピロリジニウム)ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(例えば、PDP TFSI)のうちの1種以上を含み得る。上で説明したように、イオン性塩108は、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラメチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸銀、ヘキサフルオロリン酸テトラメチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリブチルメチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラエチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、テトラブチルアンモニウムトリフレート、トリブチルメチルアンモニウムトリフレート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、又はトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドのうちの1種以上を含み得る。上で説明したように、上記は、蒸気は、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメトキシエタン(DME)、又はガンマ-ブチロラクトン(GBL)のうちの1種以上を含み得る。
【0062】
上で説明したように、蒸気は、1つ以上のバッテリから放出され得る。これに関して、例えば、1つ以上のバッテリのうちの1つのベントは、バッテリから蒸気を放出するために、及びいくつかの実施形態では、バッテリから熱を放出するために、閉鎖位置から開放位置へと移動するように構成され得る。これに関して、いくつかの実施形態では、1つ以上のバッテリのうちの1つの温度が上昇すると、蒸気がバッテリの内部に蓄積し得る。いくつかの実施形態では、ある量の蒸気が1つ以上のバッテリのうちの1つに蓄積した時点で(例えば、バッテリの温度が温度閾値を上回る場合)、ベントが閉鎖位置から開放位置へと移動し、蒸気を放出してバッテリの内部の圧力を低減させ得る。これに関して、蒸気の放出は、バッテリが正常に動作していない(例えば、バッテリが過熱して熱暴走状態になっている)ことを示し得る。
【0063】
ブロック1320に示されるように、蒸気1300を検出するための方法は、ポリマー支持体の測定されたインピーダンス又はポリマー支持体に関連付けられた測定された位相角に基づいて、蒸気を検出することを含み得る。上で説明したように、いくつかの実施形態では、ポリマー支持体のインピーダンスがインピーダンス閾値を下回る場合に、蒸気が検出される。これに関して、上で説明したように、蒸気の少なくとも一部を吸収し、結果として、ポリマー支持体及び/又はイオン性塩を溶媒和させることは、ポリマー支持体の導電率を増加させる。これに関して、ポリマー支持体の導電率が増加した場合、ポリマー支持体のインピーダンスが低下する。上で説明したように、いくつかの実施形態では、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角が位相角閾値を超える程度にシフトした場合に、蒸気118が検出される。これに関して、上で説明したように、蒸気118の少なくとも一部を吸収し、結果として、ポリマー支持体106及び/又はイオン性塩108を溶媒和させることは、ポリマー支持体106の導電率を増加させる。これに関して、ポリマー支持体106の導電率が増加した場合、ポリマー支持体106に関連付けられた位相角は、位相角が位相角閾値を超える程度にシフトし得る。
【0064】
例示的なコンピュータ処理デバイス
図14を参照すると、いくつかの例示的な実施形態による、例示的なコンピュータ処理デバイス1400のブロック図が例示されている。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイス126(例えば、バッテリパック管理回路、バッテリ管理回路、など)及び/又は他のデバイスは、
図14のコンピュータ処理デバイス1400などの1つ以上のコンピュータ処理デバイスとして具現化され得る。しかしながら、下の
図14に例示及び説明されているコンポーネント、デバイス、又は要素は、必須ではない場合があり、したがって、特定の実施形態では1つ以上が省略され得ることに留意されるべきである。追加的に、いくつかの実施形態は、
図14に例示及び説明されているコンポーネント、デバイス、又は要素の他に、更なる又は異なるコンポーネント、デバイス、又は要素を含み得る。
【0065】
コンピュータ処理デバイス1400は、本明細書に開示される1つ以上の実施形態によるアクションを実行するように構成可能である処理回路1402を含み得、又は別様にそれと通信し得る。これに関して、処理回路1402は、様々な実施形態によるコンピュータ処理デバイス1400の1つ以上の機能を実行し得、及び/又はその実行を制御するように構成され得、したがって、様々な実施形態によるコンピュータ処理デバイス1400の機能を実行するための手段を提供し得る。処理回路1402は、1つ以上の実施形態によるデータ処理、アプリケーション実行、並びに/又は他の処理及び管理サービスを実行するように構成され得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ処理デバイス1400、又は処理回路1402などのその一部分若しくはコンポーネントは、チップ又はチップセットとして具現化され得、又はそれを備え得る。換言すれば、コンピュータ処理デバイス1400又は処理回路1402は、構造的組立体(例えば、ベースボード)上に材料、コンポーネント、及び/又はワイヤを含む、1つ以上の物理的パッケージ(例えば、チップ)を備え得る。構造的組立体は、物理的強度、サイズの節約、及び/又はその上に含まれるコンポーネント回路の電気的相互作用の制限を提供し得る。したがって、コンピュータ処理デバイス1400又は処理回路1402は、場合によっては、単一チップ上に本開示の一実施形態を実装するように、又は単一の「システムオンチップ」として構成され得る。このように、場合によっては、チップ又はチップセットは、本明細書に記載された機能を提供するための1つ以上の動作を実行するための手段を構成し得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、処理回路1402は、プロセッサ1406を含み得、
図14に例示されるようないくつかの実施形態では、メモリ1404を更に含み得る。処理回路1402は、ユーザインターフェース1408及び/又は通信インターフェース1410と相互通信し得、又は別様にそれらを制御し得る。このように、処理回路1402は、本明細書で説明する動作を実行するように(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせによって)構成された、回路チップ(例えば、集積回路チップ)として具現化され得る。
【0067】
プロセッサ1406は、多数の異なる方法で具現化され得る。例えば、プロセッサ1406は、マイクロプロセッサ若しくは他の処理要素、コプロセッサ、コントローラ、又は例えば集積回路、ASIC(application specific integrated circuit、特定用途向け集積回路)、FPGA(field programmable gate array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)などを含む様々な他のコンピューティング若しくは処理デバイス、などのうちの1つ以上などの、様々な処理手段として具現化され得る。単一のプロセッサとして例示されているが、プロセッサ1406は、複数のプロセッサを備え得ることが理解されるであろう。複数のプロセッサは、互いに動作可能に通信し得、本明細書で説明するように、コンピュータ処理デバイス1400の1つ以上の機能を実行するように集合的に構成され得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ1406は、メモリ1404に記憶された命令、又は別様にプロセッサ1406にアクセス可能な命令を実行するように構成され得る。このように、ハードウェアによって構成されるか、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせによって構成されるかにかかわらず、プロセッサ1406は、本開示の実施形態に応じて構成されながら、本開示の実施形態に応じて実行することができる(例えば、処理回路1402の形態で、回路内に物理的に具現化された)エンティティを表し得る。したがって、例えば、プロセッサ1406がASIC、FPGA、などとして具現化される場合、プロセッサ1406は、本明細書に記載された動作を実行するためのハードウェアに具体的に構成され得る。代替的に、別の例として、プロセッサ1406がソフトウェア命令の実行体として具現化される場合、命令は、本明細書に記載される1つ以上の動作を実行するようにプロセッサ1406を具体的に構成し得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、メモリ1404は、例えば固定又はリムーバブルのいずれかであり得る揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリなどの、1つ以上の非一時的なメモリデバイスを含み得る。これに関して、メモリ1404は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備え得る。メモリ1404は、単一のメモリとして例示されているが、メモリ1404は、複数のメモリを備え得ることが理解されるであろう。メモリ1404は、処理デバイス1400が1つ以上の実施形態による様々な機能を実行することを可能にするための、情報、データ、アプリケーション、コンピュータ命令などを記憶するように構成され得る。例えば、メモリ1404は、プロセッサ1406によって処理するための入力データをバッファするように構成され得る。追加的又は代替的に、メモリ1404は、プロセッサ1406による実行のための命令を記憶するように構成され得る。更に別の代替案として、メモリ1404は、様々なファイル、コンテンツ、又はデータセットを記憶し得る、1つ以上のデータベースを含み得る。メモリ1404のコンテンツの中で、アプリケーションは、それぞれのアプリケーションと関連付けられた機能を実行するために、プロセッサ1406によって実行するために記憶され得る。場合によっては、メモリ1404は、コンピュータ処理デバイス1400のコンポーネントの間で情報を渡すためのバスを介して、プロセッサ1406、ユーザインターフェース1408、及び/又は通信インターフェース1410のうちの1つ以上と通信し得る。
【0069】
ユーザインターフェース1408は、ユーザインターフェース1408でのユーザ入力の指示を受信するために、及び/又は聴覚的、視覚的、機械的、又は他の出力をユーザに提供するように、処理回路1402と通信し得る。このように、ユーザインターフェース1408は、例えば、キーボード、マウス、ジョイスティック、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、マイクロホン、スピーカ、及び/又は他の入力/出力機構を含み得る。このように、ユーザインターフェース1408は、いくつかの実施形態では、ユーザがコンピューティングデバイス126及び/又はセンサ102にアクセスして相互作用するための手段を提供し得る。
【0070】
通信インターフェース1410は、他のデバイス及び/又はネットワークとの通信を可能にするための1つ以上のインターフェース機構を含み得る。場合によっては、通信インターフェース1410は、データを、処理回路1402と通信するネットワーク及び/又は任意の他のデバイス若しくはモジュールから受信し、並びに/又はそれらに送信するように構成されている、ハードウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせのいずれかで具現化されたデバイス又は回路などの任意の手段であり得る。一例として、通信インターフェース1410は、コンピューティングデバイス126が、センサ102及び/又は他のコンピューティングデバイスと通信することを可能にするように構成され得る。したがって、通信インターフェース1410は、例えば、ワイヤレス通信ネットワーク(例えば、無線ローカルエリアネットワーク、セルラーネットワーク、グローバルポジティング(positing)システムネットワーク、など)との通信を可能にするためのアンテナ(又は多重アンテナ)並びにサポートハードウェア及び/又はソフトウェア、並びに/又はケーブル、デジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL)、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)、イーサネット、若しくは他の方法を介した通信をサポートするための通信モデム又は他のハードウェア/ソフトウェアを含み得る。
【0071】
本明細書に記載の本発明の多くの修正例及び他の実施形態は、前述の説明及び関連する図面に提示される教示の利益を有する、これらの本発明に関係がある当業者に着想されるであろう。図面は、本明細書で説明する装置及びシステムの特定のコンポーネントのみを示すが、様々な他のコンポーネントがシステムと併せて使用され得ることが理解される。したがって、本発明、開示される特定の実施形態に限定されるものではないこと、並びに修正例及び他の実施形態は、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。更に、上述した方法における工程は、必ずしも添付の図面に描写される順序で行われる必要はなく、場合によっては、描写される工程のうちの1つ以上が実質的に同時に行われ得るか、又は追加的な工程が含まれ得る。特定の用語が本明細書で用いられているが、これらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。
【0072】
本明細書に開示される原理による様々な実施形態を示し、上述したが、その修正は、本開示の趣旨及び教示から逸脱することなく、当業者によって行われ得る。本明細書に説明される実施形態は、単に代表的なものであり、限定することを意図するものではない。多くの変形、組み合わせ及び修正が可能であり、本開示の範囲内にある。実施形態の特徴を組み合わせる、統合する及び/又は省略することに由来する代替的な実施形態もまた、本開示の範囲内にある。したがって、保護の範囲は、上記に示された説明によって限定されない。
【0073】
加えて、本明細書で使用されるセクションの見出しは、37C.F.R.1.77の提案と一致するために又はさもなければ構成上の暗示を与えるために提供される。これらの見出しは、本開示から発行され得る任意の特許請求の範囲に記載された本発明(複数可)を限定するものではなく、又は特徴付けるものではない。
【0074】
「備える(comprises)」、「含む(includes)」、及び「有する(having)」などのより広い用語の使用は、「からなる(consisting of)」、「から本質的になる(consisting essentially of)」、及び「から実質的に構成される(comprised substantially of)」などのより狭い用語のサポートを提供すると理解されたい。実施形態の任意の要素に関する「任意選択的に」、「してもよい(may)」、「してもよい(might)」、「場合によっては(possibly)」などの用語の使用は、要素が必要とされないこと、又は代替的に要素が必要とされることを意味し、両方の選択肢が、実施形態の範囲内にある。また、実施例への言及は、単に例示目的のために提供されるものであって、排他的であることを意図するものではない。
【外国語明細書】