(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110956
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】光制御フィルム、バックライトユニット、及びディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G02B 5/00 20060101AFI20240808BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240808BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20240808BHJP
G02F 1/1335 20060101ALI20240808BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240808BHJP
G02B 5/30 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
G02B5/00 Z
F21S2/00 481
F21S2/00 431
G02F1/13357
G02F1/1335 500
G02F1/1335 510
G09F9/00 336Z
G02B5/30
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024015164
(22)【出願日】2024-02-02
(31)【優先権主張番号】10-2023-0015094
(32)【優先日】2023-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】509179087
【氏名又は名称】エルエムエス・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LMS Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ハム,ムンホ
(72)【発明者】
【氏名】チョ,チャンヒ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウジョン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジョンムン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウォニ
【テーマコード(参考)】
2H042
2H149
2H291
2H391
3K244
5G435
【Fターム(参考)】
2H042AA02
2H042AA04
2H042AA06
2H042AA10
2H042AA15
2H042AA26
2H149AA02
2H149AB01
2H149BA03
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2H291FA13Z
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2H291FA85Z
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2H291LA26
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2H391AB06
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2H391AC10
2H391AC13
2H391AC25
2H391AC30
2H391AC32
3K244AA01
3K244BA07
3K244BA50
3K244CA02
3K244CA03
3K244DA01
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3K244GA01
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3K244GA04
3K244GA05
3K244GA08
3K244GA10
5G435AA01
5G435BB12
5G435EE27
5G435FF03
5G435FF05
5G435FF13
5G435GG17
5G435KK07
5G435LL17
(57)【要約】
【課題】光制御フィルムを提供する。
【解決手段】光制御フィルム、バックライトユニット、ディスプレイ装置は、並んで配置された複数の吸光パターンと、複数の吸光パターンの少なくとも一部を囲む透光部分とを含むルーバーフィルム、偏光リサイクル用の反射偏光フィルムであって、ルーバーフィルムに伝達される光の角度を調整するように構成された反射偏光フィルム、及びルーバーフィルムと反射偏光フィルムとの間に配置された第1の接着層を含むことができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
並んで配置された複数の吸光パターンと、前記複数の吸光パターンの少なくとも一部を囲む透光部分とを含むルーバーフィルム、
前記ルーバーフィルムに伝達される光の角度を調整するように構成された反射偏光フィルム、及び
前記ルーバーフィルムと前記反射偏光フィルムとの間に配置された第1の接着層を含み、
前記透光部分の第1の屈折率と、前記複数の吸光パターンの第2の屈折率との差は、0.05以上であり、
前記複数の吸光パターンは、互いに対して非対称に形成された第1の側面と第2の側面とを含む、光制御フィルム。
【請求項2】
前記第1の側面は、前記反射偏光フィルムに対して第1の角度だけ傾斜し、
前記第2の側面は、前記反射偏光フィルムに対して実質的に垂直である、請求項1に記載の光制御フィルム。
【請求項3】
前記第1の角度は、3.5度~5度である、請求項2に記載の光制御フィルム。
【請求項4】
前記反射偏光フィルムは、指定された角度範囲の光を透過し、前記指定された角度を超える光は、反射するように構成された、請求項1に記載の光制御フィルム。
【請求項5】
前記複数の吸光パターンは、第1の方向に沿って配列され、
前記反射偏光フィルムは、前記第1の方向に沿って形成された透過軸を含む、請求項1に記載の光制御フィルム。
【請求項6】
前記ルーバーフィルム上に配置された第1のベースフィルム、及び
前記第1のベースフィルム上に配置された複数の突出部を含むマット層をさらに含む、請求項1に記載の光制御フィルム。
【請求項7】
前記複数の突出部は、少なくとも一部が曲面を有する不規則な形状に形成された、請求項6に記載の光制御フィルム。
【請求項8】
前記複数の吸光パターンは、前記第1の接着層に向かう下面と、前記下面とは反対側の上面とを含み、
前記上面は、前記第1のベースフィルムに対して離隔された、請求項6に記載の光制御フィルム。
【請求項9】
反射偏光フィルム下に位置する第2のベースフィルム、及び
前記反射偏光フィルムと前記第2のベースフィルムとの間に位置する第2の接着層をさらに含む、請求項1に記載の光制御フィルム。
【請求項10】
前記第2のベースフィルムの下に位置するコーティング層をさらに含む、請求項9に記載の光制御フィルム。
【請求項11】
前記反射偏光フィルムの第3の屈折率は、前記第1の接着層の第4の屈折率と異なる、請求項1に記載の光制御フィルム。
【請求項12】
前記第1の接着層は、前記複数の吸光パターンの下面及び前記透光部分の背面に接合された、請求項1に記載の光制御フィルム。
【請求項13】
光源、
請求項1に記載の光制御フィルム、及び
前記光源から入射した光を、前記光制御フィルムに伝達するための導光板を含む、バックライトユニット。
【請求項14】
液晶パネル、及び
前記液晶パネルの下部に位置する請求項13に記載のバックライトユニットを含む、ディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の様々な実施形態は、光制御フィルム、光制御フィルムを含むバックライトユニット及び光制御フィルムを含むディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイの発展とともに、ディスプレイ上に表示された情報を、他人に公開しないことを目的とした光制御フィルムの開発が必要とされている。例えば、車両用ディスプレイ市場が大きくなるにつれて、車両用ディスプレイの活用が増えており、運転者と同乗者の安全のために、運転中に運転者が、ディスプレイ上に表示される映像を見ないようにする目的で、視野角を制御できる光制御フィルムが開発されている。
【0003】
一般に、光制御フィルムは、プライバシーの保護及び/又は視野角の制限を目的として、ルーバー(louver)フィルムを含むことができる。また、光制御フィルムは、角度によって光の透過率が変化するように構成されたフィルムを含むことができる。そのため、視野角及び輝度を向上させることができる光制御フィルムが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光制御フィルムの視野角を小さくするために、複数(例えば、2枚)の光学シートが積層されることがある。しかしながら、積層された複数の光学シートを含む光学フィルムを用いる場合、光学フィルムの厚さが増加し、光学フィルムの吸収層による透過率の低下により、輝度が低下することがある。さらに、輝度の低下を補うために、バッテリの電力消費量が増加することがある。さらに、バックライトモジュールの組み立て時間は、光学シートの積層によって長くなることがある。
【0006】
本発明は、反射偏光フィルムの光リサイクル及びルーバーフィルムの全反射が向上した光学フィルムを用いて、高透過性の光制御フィルムを提供する。
【0007】
本発明は、ルーバーフィルムの非対称に形成された遮光パターンを用いて、視野角を調整し、輝度を向上させた光制御フィルムを提供する。
【0008】
本開示で解決しようとする課題は、前記の課題に限定されず、本開示の趣旨及び範囲から逸脱しない範囲で様々に拡張する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の様々な実施形態による光制御フィルムは、並んで配置された複数の吸光パターンと、前記複数の吸光パターンの少なくとも一部を囲む透光部分とを含むルーバーフィルム、偏光リサイクル用の反射偏光フィルムであって、前記ルーバーフィルムに伝達される光の角度を調整するように構成された反射偏光フィルム、及び前記ルーバーフィルムと前記反射偏光フィルムとの間に位置する第1の接着層を含むことができる。前記透光部分の第1の屈折率と前記複数の吸光パターンの第2の屈折率との差は、0.05以上であってもよい。前記複数の吸光パターンは、互いに対して非対称に形成された第1の側面と第2の側面とを含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の様々な実施形態によれば、ルーバーフィルムの全反射を向上させるように構成された反射偏光フィルムを用いて、光透過性が向上した光学フィルムを提供することができる。光学フィルムの透過度が向上することで、エネルギー効率が増加し、ディスプレイ装置の輝度を向上させることができる。
【0011】
本開示の様々な実施形態によれば、光制御フィルムは、ユーザに必要な角度で画面を調整することができる。例えば、本開示の光制御フィルムを含むディスプレイ装置は、車両用ディスプレイに搭載され、運転者及び同乗者の視野に合わせて視野角を調整することができる。別の例として、ユーザのプライバシー機能を強化することができる。
【0012】
本開示で得られる効果は、前記で言及された効果に限定されず、言及されていない他の効果は、以下の記載から本開示が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の一実施形態によるディスレイ装置を示す図である。
【
図2】本開示の一実施形態による光制御フィルムの断面図である。
【
図3】本開示の一実施形態による、光制御フィルムを含むバックライトユニットの断面斜視図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、遮光パターン層と接着層との屈折率に対するカットオフ(Cut-off)視野角を示す図である。
【
図5】本開示の一実施形態による、ルーバーフィルムと反射偏光フィルムとを含む光制御フィルムを含むディスプレイ装置の特性と既存のディスプレイ装置の特性とを比較した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の様々な実施形態及びこれに使用された用語は、本明細書に記載されている技術的特徴を、特定の実施形態に限定しようとするものではなく、当該実施形態の多様な変更、均等物、又は代替物を含むものと理解されるべきである。図面の説明に関連して、類似又は関連の構成要素については、同様の参照符号が使用できる。アイテムに対応する名詞の単数形は、関連の文脈上、特に断りのない限り、一個又は複数個の前記アイテムを含むことができる。
【0015】
様々な実施形態によると、前述の構成要素それぞれの構成要素(例えば、モジュール又はプログラム)は、単数又は複数のオブジェクトを含んでもよく、複数のオブジェクトのうち一部は、他の構成要素に分離配置されてもよい。様々な実施形態によると、前述の当該構成要素のうち一つ以上の構成要素又は動作が省略されても、又は一つ以上の他の構成要素又は動作が追加されてもよい。代替的に又は追加的に、複数の構成要素(例えば、モジュール又はプログラム)は、一つの構成要素に統合されることができる。このような場合には、統合された構成要素は、複数の構成要素それぞれの構成要素の一つ以上の機能を、統合前に、複数の構成要素のうち当該構成要素によって実行されるものと同一又は類似に行うことができる。様々な実施形態によると、モジュール、プログラム又は他の構成要素によって実行される動作は、順次に、並列に、繰り返しに、又は経験的に実行されるか、前記動作のうち一つ以上が異なる順序で実行されるか、省略されるか、又は一つ以上の他の動作が追加されることがある。
【0016】
以下、添付の図面を参照して様々な実施形態について説明する。本実施形態を説明するにおいて、同一の構成については、同一の名称及び同一の符号が使用され、これによる付加的な説明は、省略することにする。また、本発明の実施形態を説明することにおいて、同一の機能を有する構成要素については、同一の名称及び同一の符号を使うだけで、実質的には、従来と全く同じではないことをあらかじめ言う。
【0017】
様々な実施形態によると、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載されている特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせが存在することを示すものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加の可能性を、予め排除しないものと理解されるべきである。
【0018】
図1は、本開示の一実施形態によるディスプレイ装置を示す図である。
【0019】
図1を参照すると、本開示の一実施形態によるディスプレイ装置(又は液晶表示装置)1は、バックライトユニット(backlight unit)10と、液晶パネル20とを含み、バックライトユニット10は、光源11aを含む基板11、カラー変換シート13、光学フィルム100、プリズムシート15、16、及び拡散シート17を含むことができる。一実施形態によれば、光源11aの一面に反射シート12を配置することができる。
【0020】
一実施形態によれば、バックライトユニット10において、
図1の構成要素のうち少なくとも1つ(例えば、拡散シート17)が省略されても、又は1つ以上の別の構成要素(例えば、反射偏光シート(図示せず))が追加されてもよい。
【0021】
一実施形態によれば、光源11aは、液晶パネル20の背面に光を発散するための構成であり、基板11の一面に配置されてもよい。光源11aは、発光ダイオード(light emitting diode:LED、以下、LEDという)であってもよい。光源11aは、例えば、光を発散する複数のLEDチップを含むことができる。LEDは、LEDチップのサイズに応じて、大型(large)LED(チップサイズ:1,000μm以上)、中型(middle)LED(チップサイズ:300~500μm)、小型(small)LED(チップサイズ:200~300μm)、ミニ(mini)LED(チップサイズ100~200μm)、及びマイクロ(micro)LED(チップサイズ:100μm以下)に分類することができる。ここで、LEDは、InGaN、GaNなどの材料を含むことができる。光源11aから出射された光は、液晶パネル20方向(Z軸方向)に向かって発散することができる。光源11aから出射された光は、カラー変換シート13を通過して、拡散シート14に入射することができる。
【0022】
一実施形態によれば、基板11の表面に反射シート12を配置することができる。反射シート12は、BaSo4、TiO2、CaCo3、SiO2、Ca3(So4)2などの物質を含んでもよく、Agなどの物質を含んでもよく、光源11aと光源11aとの間の基板11上に塗布又はコーティングすることができる。反射シート12は、光源11aから出射された光が、カラー変換シート13、拡散シート14、17及びプリズムシート15、16を透過しながら、界面反射等に応じて基板11側に反射した光を、再び光の出射方向に反射する役割を果たすことができる。これにより、光の損失を最小限に抑えることができる。即ち、反射シート12は、光リサイクル(light recycling)を行うことができる。
【0023】
図1では、基板11上に位置する光源11aが示されているが、本開示のバックライトユニット10の構造は、これに限定されない。例えば、本開示の光制御フィルム(例えば、
図2の光制御フィルム400)は、導光板(例えば、
図3の導光板19a)を用いたバックライトユニット(例えば、
図3)にも適用することができる。導光板19aを含むバックライトユニットにおいて、光源11aは、導光板19aの側面に位置し、導光板19aは、光源11aから入射した光を面光源の形態に変換することができる。
【0024】
一実施形態によれば、カラー変換シート13は、光源11aから出射された光の色を変換することができる。一例では、ミニLED又はマイクロLEDの光は、青色光(450nm)であってもよい。この場合、青色光は、白色光に変換する必要がある。カラー変換シート13は、光源11aから出射された青色光を透過させながら、同時に青色光を白色光に変換することができる。
【0025】
一実施形態によれば、拡散シート14、17は、カラー変換シート13から入射した光を均一に分散させることができる。拡散シート14、17は、光拡散剤ビーズ(bead)が添加された硬化性樹脂(例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、エステルアクリレート、及びラジカル発生型モノマーのうち少なくとも1つ以上を選択して、1つ又はそれ以上が混合されたものである)溶液を含めて、光拡散剤ビーズによる光の拡散を引き起こすことができる。また、拡散シート14、17には、均一又は不均一なサイズの形状(例えば、球状)の突起パターン(又は、突出部)が形成されて、光の拡散を促進することもできる。
【0026】
一実施形態によれば、拡散シート14、17は、下拡散シート14及び上拡散シート17を含むことができる。下拡散シート14は、カラー変換シート13とプリズムシート15との間に配置することができる。上拡散シート17は、プリズムシート16と液晶パネル20との間に配置することができる。バックライトユニット10が反射偏光シートをさらに含む場合、上拡散シート17は、プリズムシート16と反射偏光シートとの間に配置されてもよい。
【0027】
一実施形態によれば、プリズムシート15、16は、表面に形成された光学パターンを用いて、入射した光を集光した後、液晶パネル20に出射させることができる。プリズムシート15、16は、透光性ベース部と、ベース部の上面(+Z軸方向を向く面)に形成されたプリズムパターン層とを含むことができる。プリズムパターン層は、平面(例えば、XY平面)に平行な面方向の明るさ(brightness)を高めるために、所定の角度(例えば、45°の傾斜面)を有する三角アレイ(array)列形態の光学パターン層として形成されてもよい。プリズムパターン層のプリズムパターンは、三角柱状であってもよく、三角柱の一面がベース部と対向するように配置されてもよい。
【0028】
一実施形態によれば、プリズムシート15、16は、第1のプリズムシート15と、第2のプリズムシート16とを含むことができる。一実施形態によれば、第1のプリズムシート15及び第2のプリズムシート16は、複合プリズムシート構造で形成することができる。第2のプリズムシート16は、第1のプリズムシート15の上面上に重ね合わせて(overlap)配置することができる。第1のプリズムシート15では、複数の第1のプリズムパターンを互いに並べて配置することができる。各第1のプリズムパターンは、一方向に延びる構造であってもよい。例えば、第1のプリズムパターンの各頂点線15aは、X軸方向を向くように延びて形成されてもよい。同様に、第2のプリズムシート16では、複数の第2のプリズムパターンを互いに並べて配置することができる。各第2のプリズムパターンは、一方向に延びる構造であってもよい。例えば、第2のプリズムパターンの各頂点線16aは、X軸及びZ軸に垂直な方向(以下、「Y軸」という)を向くように延びて形成されてもよい。ここで、第1のプリズムパターンの延在方向と、第2のプリズムパターンの延在方向とは、説明の便宜上、X軸とY軸に向かって示されている。ただし、図示の実施形態に限定されず、X軸又はY軸以外の他の方向を向いていてもよい。
【0029】
一実施形態によれば、反射偏光シート(図示せず)は、プリズムシート15、16及び上拡散シート17の上部に設けられ、プリズムシート15、16から集光され、上拡散シートによって拡散された光に対して、一部の偏光は、透過し、他の偏光は、下部に反射する役割を果たすことができる。
【0030】
一実施形態によれば、液晶パネル20は、光源11aから出射された光を、電気信号に応じて所定のパターンに屈折させることができる。屈折光は、液晶パネル20の前面に配置されたカラーフィルタと偏光フィルタを通過して、画面を構成することができる。
【0031】
図2は、本開示の一実施形態による光制御フィルムの断面図である。
図3は、本開示の一実施形態による、光制御フィルムを含むバックライトユニットの断面斜視図である。
【0032】
図2及び/又は
図3を参照すると、光制御フィルム400は、ルーバーフィルム410、反射偏光フィルム420、接着層430、ベースフィルム440、マット層450及び/又はコーティング層460を含むことができる。
図3の光源11a及び拡散シート19bの構成は、
図1の光源11a及び拡散シート14の構成と全部又は一部と同一または置換することができる。
【0033】
一実施形態によれば、光源11aは、導光板19aの側部(例えば、Y軸方向)で発光し、導光板19aに光を伝達することができる。光源11aから出射された光を液晶パネルの背面に照射することで、識別可能な画面を実現することができる。
【0034】
一実施形態によれば、光源11aは、冷陰極蛍光ランプ(cold cathode fluorescent lamp:CCFL)、外部電極蛍光ランプ(external electrode fluorescent lamp)、及び発光ダイオード(light emitting diode:LED、以下LEDという)のうち1つを含むことができる。
【0035】
一実施形態によれば、反射板18は、導光板19aの後方(例えば、-Z軸方向)に配置され、導光板19aの後方に出射された光を、導光板19aに反射して入射させることで、光の損失を低減することができる。
【0036】
一実施形態によれば、導光板19aは、光源11aから入射した光を、面光源の形態に変換することができる。
【0037】
一実施形態によれば、拡散シート19bは、導光板19aから入射した光を、均一に分散させることができる。一例として、拡散シート19bは、光拡散剤ビーズ(bead)が添加されている硬化性樹脂(例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、エステルアクリレート、及びラジカル発生型モノマーのうち少なくとも1つ以上を選択して、1つ又はそれ以上が混合されたものである)溶液を適用して、光拡散剤ビーズによって光の拡散を引き起こすことができる。別の例では、拡散シート19bは、均一又は不均一なサイズの形状(例えば、球状)の突起パターン(又は突出部)を形成して、光の拡散を促進することができる。
【0038】
一実施形態によれば、光制御フィルム400は、拡散シート19bの上部(例えば、+Z軸方向)に配置され、拡散シート19bから伝達された光を集光して、上部に移動させることができる。
【0039】
一実施形態によれば、光制御フィルム400は、拡散シート(例えば、
図1の下拡散シート14)の上(+Z軸方向)に配置することができる。光制御フィルム400は、拡散シート14から伝達された光を集光して、上部に移動させることができる。一例では、光制御フィルム400は、集光用のルーバーフィルム410を含み、拡散シート14から伝達される光を、内部で全反射して上部に屈折させることができる。一実施形態によれば、光制御フィルム400は、光学フィルムと呼ばれることがある。
【0040】
一実施形態によれば、光制御フィルム400は、光源11aから発生した光の少なくとも一部を集光することができる。例えば、光制御フィルム400は、左右方向(例えば、X方向)に向かう光を、中心方向(例えば、+Z軸方向)に集光することにより、ディスプレイ装置1の視野角を小さくする及び/又は制限することができる。一実施形態によれば、光制御フィルム400は、光学フィルムと呼ばれることがある。
【0041】
一実施形態によれば、ルーバーフィルム410は、複数の吸光パターン411を含むことができる。一実施形態によれば、吸光パターン411は、光の少なくとも一部を吸収することができる材料を有することができる。例えば、吸光パターン411は、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン(graphene)、又はカーボンブラック(carbon black)などの光を吸収することができる材料のうち少なくとも1つを含んでもよい。一実施形態によれば、ルーバーフィルムは、マイクロルーバー(micro-louver)フィルム又は遮光パターン層と呼ばれることがある。一実施形態によれば、ルーバーフィルム410は、複数の吸光パターン411の間に位置する透光部分412を含むことができる。複数の吸光パターン411と透光部分412とは、左右方向(例えば、X軸方向)に沿って実質的に交互に配置することができる。一実施形態によれば、吸光パターン411は、第1のパターン又は反射パターンと呼ばれることがある。透光部分412は、透光領域又は透過層と呼ばれることがあり、光を透過する別の構成要素であるベースフィルム440と区別することができる。
【0042】
一実施形態によれば、ルーバーフィルム410は、第1のベースフィルム441と第1の接着層431との間に配置することができる。例えば、ルーバーフィルム410は、第1のベースフィルム441と対面する第1の面410a(例えば、上面)と、第1の面410aと反対で反射偏光フィルム420と対面する第2の面410b(例えば、背面)とを含むことができる。
【0043】
一実施形態によれば、複数の吸光パターン411は、互いに対応する形状に並べて設計することができる。例えば、1つの吸光パターン411は、第1の方向(例えば、Y軸方向)に沿って延びることができる。複数の吸光パターン411は、左右方向(以下、「第2の方向」という)(例えば、X軸方向)に沿って離間して配置されてもよい。吸光パターン411が第1の方向に沿って延びる構造は、1つの吸光パターン411が、第1の方向に実質的に平行に配置された構造と呼ばれることがある。
【0044】
一実施形態によれば、吸光パターン411は、ルーバーフィルム410の第2の面410b上に配置することができる。例えば、吸光パターン411は、第1の面410aに向かう上面411d、第2の面410b上に配置された下面411c、及び下面411cから上面411dまで延びている側面411a、411bを含むことができる。下面411cは、第2の面410bと同一の第1の平面(XY平面に平行)上に配置されてもよい。一実施形態によれば、側面411a、411bは、第1の側面411aと第2の側面411bとを含むことができる。
【0045】
一実施形態によれば、吸光パターン411は、非対称に形成することができる。例えば、第1の側面411aと第2の側面411bとが傾いた角度は、異なっていてもよい。一実施形態によれば、第1の側面411aは、反射偏光フィルム420及び/又は第2の面410bに対して、第1の角度X1で傾斜することができる。第2の側面411bは、反射偏光フィルム420及び/又は第2の面410bに対して、第1の角度X1とは異なる第2の角度X2で傾斜することができる。例えば、第1の側面411aが、反射偏光フィルム420の法線及び/又は第2の面410bの法線となっている第1の角度X1は、3.5度~5度であってもよい。例えば、第2の面411bが、反射偏光フィルム420の法線及び/又は第2の面410bの法線となっている第2の角度X2は、0度であってもよい。すなわち、一実施形態によれば、第2の側面411bは、実質的に反射偏光フィルム420及び/又は第2の面410bに対して垂直であってもよい。吸光パターン411が非対称に形成されることで、ルーバーフィルム410を通過した光の経路を変更することができる。例えば、光制御フィルム400を含むディスプレイ装置(例えば、
図1のディスプレイ装置1)から出力される画面の角度(例えば、視野角)を変更してもよい。吸光パターン411が非対称に形成されることにより、ルーバーフィルム410で全反射される光の強度が増加し、光制御フィルム400を含むディスプレイ装置(例えば、
図1のディスプレイ装置1)の輝度が増加することができる。
【0046】
一実施形態によれば、吸光パターン411は、実質的に非対称の台形、例えば、ウェッジ(wedge)形を有することができる。一実施形態によれば、吸光パターン411の第2の方向(例えば、X軸方向)の断面積は、第3の方向(+Z軸方向)に向けて小さくなる形状を有することができる。例えば、吸光パターン411の下面411cの面積は、上面411dの面積よりも大きくてもよい。吸光パターン411の下面411cの面積が、上面411dの面積よりも大きいことにより、モアレ(moire pattern)及び光の干渉を低減することができる。
【0047】
一実施形態によれば、吸光パターン411の上面411dは、ルーバーフィルム410の第1の面410aと離隔することができる。吸光パターン411が、ルーバーフィルム410の第1の面410aから離隔することにより、カットオフ(Cut-off)視野角輝度を制御することができる。そして、改善された光制御フィルム400を提供することができる。一実施形態によれば、吸光パターン411の上面411dと、ルーバーフィルム410の第1の面410aとの間の距離は、光制御フィルム400の製造工程で生じる気泡及びUV樹脂の消費量を考慮して設計することができる。
【0048】
一実施形態によれば、複数の吸光パターン411は、複数の吸光パターン411に入射する光の視野角を変化させることができる。例えば、複数の光吸光パターン411に入射する光の方向は変化させることができる。例えば、ルーバーフィルム410は、ルーバーフィルム410の下部(例えば、-Z軸方向)から上部(例えば、+Z軸方向)に入射した光の少なくとも一部を集中させるか、又は光の経路を変更することができる吸光パターン411を使用する。本開示における光の集中(focusing of light)は、集光(condensing)として解釈することができる。
【0049】
一実施形態によれば、ルーバーフィルム410は、全反射を向上させるための屈折率を有することができる。例えば、吸光パターン411の第2の屈折率は、透光部分412の第1の屈折率と異なってもよい。一実施形態によれば、透光部分412の第1の屈折率と、吸光パターン411の第2の屈折率との差は、0.05以上であり得る。ルーバーフィルム410の透過軸は、光制御フィルム400の幅方向又は水平方向(例えば、XY平面)に対して平行に配置されてもよい。
【0050】
一実施形態によれば、反射偏光フィルム420は、偏光リサイクル(recycling)を用いて、バックライトユニット10及び/又はディスプレイ装置1の輝度を上昇させることができる。例えば、反射偏光フィルム420は、光源11aから発生した光の一部を通過させ、他の一部を反射させることができる。一実施形態によれば、反射偏光フィルム420は、屈折率の異なる複数の層が交互に配置された構造であってもよい。例えば、反射偏光フィルム420は、高屈折率層と低屈折率層とが積層されたアセンブリであってもよい。一実施形態によれば、反射偏光フィルム420は、反射偏光シートと呼ばれることがある。
【0051】
一実施形態によれば、反射偏光フィルム420は、ルーバーフィルム410に伝達される光の角度を調整することができる。例えば、光源11aから発生した光の少なくとも一部は、反射偏光フィルム420及び/又は第1の接着層431を通過しながら屈折することができる。反射偏光フィルム420は、ルーバーフィルム410の全反射のための光の経路に入射する光の強度及び/又は光の量を増大させるための角度で光を屈折させることができる。
【0052】
一実施形態によれば、反射偏光フィルム420は、指定された角度範囲の光を透過し、指定された角度を超える光の少なくとも一部を反射することができる。指定された角度範囲の光は、ルーバーフィルム410の全反射を導く角度範囲と呼ばれることがある。反射偏光フィルム420が、指定された角度範囲の光を透過させることによって、ルーバーフィルム410における全反射効率を向上させることができる。指定された角度範囲は、光制御フィルム400の設計(例えば、反射偏光フィルム420の厚さ、反射偏光フィルム420の材料、第1の接着層431の厚さ、第1の接着層431の材料及び/又はルーバーフィルム410の構成(例えば、吸光パターン411のピッチ、透光部分412の材料))に基づいて可変に設計することができる。
【0053】
一実施形態によれば、反射偏光フィルム420は、光制御フィルム400の幅方向又は水平方向(例えば、XY平面)に対して平行に配置された透過軸を含むことができる。反射偏光フィルム420を通過した光は、ルーバーフィルム410に伝達されてもよい。一実施形態によれば、反射偏光フィルム420の透過軸は、ディスプレイ装置1の偏光フィルムと実質的に平行に配置することができる。例えば、反射偏光フィルム420は、第1の方向(例えば、Y軸方向)に沿って形成された透過軸を含むことができる。
【0054】
一実施形態によれば、光制御フィルム400の構成の透過軸は、実質的に平行であってもよい。例えば、吸光パターン411、透光部分412、及び反射偏光フィルム420は、水平方向の透過軸(例えば、Y軸方向)に沿って延びることができる。一実施形態によれば、液晶パネル20の透過軸も、光制御フィルム400の透過軸と実質的に平行に配置することができる。一実施形態によれば、複数の光源11aは、透過軸(例えば、Y軸方向)に沿って配置されてもよい。例えば、複数の光源11aは、透過軸に対して垂直な方向に光を出射することができる。
【0055】
一実施形態によれば、反射偏光フィルム420は、ルーバーフィルム410の下部(-Z軸方向)に配置することができる。例えば、反射偏光フィルム420は、第1の接着層431と第2の接着層432との間に位置することができる。
【0056】
一実施形態によれば、接着層430は、ルーバーフィルム410と反射偏光フィルム420との間に配置された第1の接着層431と、反射偏光フィルム420と第2のベースフィルム442との間に配置された第2の接着層432とを含むことができる。一実施形態によれば、第1の接着層431は、ルーバーフィルム410と反射偏光フィルム420との間のエアギャップ(air gap)を減少させ、界面反射による光損失を低減することができる。第2の接着層432は、反射偏光フィルム420と第2のベースフィルム442との間のエアギャップ(air gap)を減少させ、界面反射による光損失を低減することができる。一実施形態によれば、接着層430は、接着剤と呼ばれることがある。一実施形態によれば、ルーバーフィルム410と反射偏光フィルム420とは、接着層(例えば、第1の接着層431)を用いて結合された構造であってもよい。
【0057】
一実施形態によれば、ベースフィルム440は、光制御フィルム400の構成の少なくとも一部を支持することができる。一実施形態によれば、ベースフィルム440は、マット層450を支持する第1のベースフィルム441と、第2の接着層432を支持する第2のベースフィルム442とを含むことができる。一実施形態によれば、第1のベースフィルム441は、マット層450とルーバーフィルム410との間に配置することができる。一実施形態によれば、第2のベースフィルム442は、第2の接着層432とコーティング層460との間に配置することができる。第2のベースフィルム442は、反射偏光フィルム420とコーティング層460との間に配置することができる。
【0058】
一実施形態によれば、ベースフィルム440(例えば、第1のベースフィルム441及び第2のベースフィルム442)は、可視光の少なくとも一部を透過することができる材料で形成することができる。一実施形態によれば、ベースフィルム440は、ポリカーボネート(polycarbonate、PC)、アクリレート(acrylate)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)などのポリマー樹脂のうち少なくとも1つを含むことができる。一実施形態によれば、第1のベースフィルム441は、第1の透光層と呼ばれることがある。第2のベースフィルム442は、第2の透光層と呼ばれることがある。
【0059】
一実施形態によれば、マット層(matte layer)450は、モアレ視認性を低減するために設けられてもよい。例えば、マット層450は、第3の方向(+Z軸方向)に向かう複数の突出部を含むことができる。一実施形態によれば、マット層450は、第1のベースフィルム441上に配置することができる。一実施形態によれば、マット層450の複数の突出部は、光制御フィルム400の外観遮蔽を強化することができ、モアレ視認性を低減させることができる。
【0060】
一実施形態によれば、マット層450は、非ビーズタイプ(Non-Bead Type)の表面凹凸で散乱効果を実現することができる。例えば、マット層450は、モールドプロセスによってマット層を形成するための表面に、複数の凹凸形状を設けた後、UV樹脂を用いて、前記凹凸形状を複製することによって実現することができる。一実施形態によれば、マット層450は、少なくとも一部が曲面を有する不規則な形状に形成されてもよい。
【0061】
一実施形態によれば、コーティング層460は、第2のベースフィルム442の下に塗布することができる。コーティング層460は、光制御フィルム400の一部(例えば、第2のベースフィルム442)を、外部の衝撃から保護することができる。コーティング層460は、ハードコーティング層と呼ばれることがある。
【0062】
図4は、本開示の一実施形態による、遮光パターン層と接着層との屈折率に対するカットオフ(Cut-off)視野角を示す図である。
【0063】
図4を参照すると、光制御フィルム400は、ルーバーフィルム410、反射偏光フィルム420、及び接着層430を含むことができる。
図4の光制御フィルム400、ルーバーフィルム410、反射偏光フィルム420及び接着層430の構成は、
図2及び/又は
図3の光制御フィルム400、ルーバーフィルム410、反射偏光フィルム420及び第1の接着層431の構成と全部又は一部と同じであってもよい。例えば、ルーバーフィルム410は、反射偏光フィルム420及び/又は接着層430に対して、第1の角度X1で傾斜した第1の側面411a及び反射偏光フィルム420及び/又は接着層430に対して実質的に垂直な第2の側面411b、接着層430上に配置された下面411c、及び下面411cとは反対の上面411dを含むことができる。
【0064】
一実施形態によれば、ルーバーフィルム410は、反射偏光フィルム420及び接着層430を通過した光を透過されることができる。接着層430は、ルーバーフィルム410の下に配置することができる。反射偏光フィルム420は、接着層430の下に配置することができる。
【0065】
一実施形態によれば、吸光パターン411の第2の屈折率、透光部分412の第1の屈折率、反射偏光フィルム420の第3の屈折率、及び接着層430の第4の屈折率はそれぞれ、異なっていてもよい。透光部分412、反射偏光フィルム420及び接着層430の屈折率がそれぞれ異なっていることによって、反射偏光フィルム420の厚さ及び/又は接着層430の厚さに基づいて、光の屈折角が変更されることがある。
【0066】
一実施形態によれば、反射偏光フィルム420の厚さに基づいて、ルーバーフィルム410を通過する光の屈折角を変更することができる。反射偏光フィルム420の厚さが厚くなると、反射偏光フィルム420を通過する光の経路が増加し、ルーバーフィルム410の透光部分412を通過する光の屈折角が変更されることがある。例えば、透光部分412を通過する光は、吸光パターン411の第2の側面411bから第3の角度X3で反射されてもよい。第3の角度X3は、ディスプレイ装置(例えば、
図1のディスプレイ装置1)から出力される画面が、傾斜するか、移動する角度を意味することができる。光の屈折角が増加すると、カットオフ(Cut-off)視野角の増加と共に、カットオフ視野角輝度が増加することがある。
【0067】
一実施形態によれば、接着層430の厚さに基づいて、ルーバーフィルム410を通過する光の屈折角を変更することができる。例えば、接着層430の厚さが厚くなるにつれて、カットオフ視野角を増加させることができる。接着層430の厚さが厚くなると、接着層430を通過する光の経路が増加し、ルーバーフィルム410の透光部分412を通過する光の屈折角が変化することがある。光の屈折角が増加すると、カットオフ視野角の増加と共に、カットオフ視野角輝度が増加することがある。一実施形態によれば、接着層430は、ルーバーフィルム410と反射偏光フィルム420との間に位置し、ルーバーフィルム410の複数の吸光パターン411を支持することができる。
【0068】
図5は、本開示の一実施形態による、ルーバーフィルム及び反射偏光フィルムを含む光制御フィルムと既存の光制御フィルムの特性を比較した図である。
【0069】
従来技術として、第1の比較例Aは、光制御フィルムを含まないディスプレイ装置の光学特性を示す。第2の比較例Bは、ルーバーフィルムを含むが、光制御フィルムを含まないディスプレイ装置の光学特性を示す。第2の比較例Bの輝度は、第1の比較例Aの65.1%であり、使用が困難であることが確認できる。
【0070】
第1の実施例C及び第2の実施例Dは、本開示の光制御フィルム400を含むディスプレイ装置の光学特性を示す。第1の実施例C及び第2の実施例Dは、同じルーバーフィルム410を含み、数値の異なる反射偏光フィルム420を含むことができる。例えば、第1の実施例Cの反射偏光フィルム420と、第2の実施例Dの反射偏光フィルムの厚さ及び/又は屈折率は、異なっていてもよい。第1の実施例C及び第2の実施例Dを参照すると、反射偏光フィルム(例えば、
図2の反射偏光フィルム420)により、光制御フィルム400の視野角が増加し、輝度が上昇することができる。
【0071】
本開示による第1の実施例Cを参照すると、輝度は、第1の比較例Aの輝度に対して90.6%であり得る。半値全幅(FWHM)に対する視野角は、約47度/105度であってもよい。ピーク(Peak)値は、1であってもよい。+45度基準のカットオフ視野角に対する透過率は、約1.4%であってもよい。-45度基準のカットオフ視野角に対する透過率は、約1.3%であってもよい。EUゾーン(Zone)基準で確認された値は、約73%及び40.2%であってもよい。第1の実施例Cの輝度及びEUゾーン基準で確認された値は、反射偏光フィルムのない第2の比較例Bの輝度及びEUゾーン基準で確認された値より高いことが確認できる。
【0072】
本開示による第2の実施例Dを参照すると、輝度は、第1の比較例Aの輝度に対して91.2%であってもよい。ピーク値は、2であってもよい。半値全幅(FWHM)に対する視野角は、約48度/105度であってもよい。+45度基準のカットオフ視野角に対する透過率は、約1.4%であってもよい。-45度基準のカットオフ視野角に対する透過率は、約1.4%であってもよい。EUゾーン基準で確認された値は、約74%及び39.6%であり得る。第2の実施例Dの輝度及びEUゾーン基準で確認された値は、反射偏光フィルムのない第2の比較例Bの輝度及びEUゾーン基準で確認された値より高いことが確認できる。
【0073】
本開示の様々な実施形態によれば、光制御フィルムは、並べて配置された複数の吸光パターンと、前記複数の吸光パターンの少なくとも一部を囲む透光部分とを含むルーバーフィルム、偏光リサイクル用の反射偏光フィルムであって、前記ルーバーフィルムに伝達される光の角度を調整するように構成された反射偏光フィルム、及び前記ルーバーフィルムと前記反射偏光フィルムとの間に配置された第1の接着層を含むことができる。前記透光部分の第1の屈折率と、前記複数の吸光パターンの第2の屈折率との差は、0.05以上であってもよい。前記複数の吸光パターンは、互いに対して非対称に形成された第1の側面と第2の側面とを含むことができる。透過層の屈折率と吸光パターンの屈折率との差により、ルーバーフィルムの全反射効率を高めることができる。第1の側面及び第2の側面が、互いに対して非対称に形成されることにより、ルーバーフィルムの全反射効率を向上させることができる。
【0074】
一実施形態によれば、前記第1の側面は、前記反射偏光フィルムに対して、第1の角度だけ傾斜し、前記第2の側面は、前記反射偏光フィルムに対して、実質的に垂直であってもよい。
【0075】
一実施形態によれば、前記第1の角度は、3.5度~5度であってもよい。
【0076】
一実施形態によれば、前記反射偏光フィルムは、指定された角度範囲の光を透過し、前記指定された角度を超える光は、反射するように構成されてもよい。
【0077】
一実施形態によれば、前記複数の吸光パターンは、第1の方向に沿って配置することができる。前記反射偏光フィルムは、前記第1の方向に沿って形成された透過軸を含むことができる。
【0078】
一実施形態によれば、前記光制御フィルムは、前記ルーバーフィルム上に配置された第1のベースフィルムと、前記第1のベースフィルム上に配置された複数の突出部を含むマット層とをさらに含むことができる。
【0079】
一実施形態によれば、前記複数の突出部は、少なくとも一部が曲面を有する不規則な形状に形成されてもよい。
【0080】
一実施形態によれば、前記複数の吸光パターンは、前記第1の接着層を向かう下面及び前記下面とは反対側の上面を含むことができる。前記上面は、前記第1のベースフィルムに対して離隔されてもよい。
【0081】
一実施形態によれば、前記光制御フィルムは、第2の接着層の下に位置する第2のベースフィルムと、前記反射偏光フィルムと前記第2のベースフィルムとの間に位置する第2の接着層とをさらに含むことができる。
【0082】
一実施形態によれば、前記光制御フィルムは、前記第2のベースフィルムの下に位置するコーティング層をさらに含むことができる。
【0083】
一実施形態によれば、前記反射偏光フィルムの第3の屈折率は、前記第1の接着層の第4の屈折率と異なってもよい。
【0084】
一実施形態によれば、前記第1の接着層は、前記複数の吸光パターンの下面及び前記透過層の背面に接合されてもよい。
【0085】
一実施形態によれば、バックライトユニットは、光源、前記光制御フィルム、及び前記光源から入射した光を、前記光制御フィルムに伝達するための導光板を含むことができる。
【0086】
一実施形態によれば、ディスプレイ装置は、液晶パネルと、前記液晶パネルの下部に位置する前記バックライトユニットとを含むことができる。
【0087】
以上説明した本開示の様々な実施形態の光制御フィルムは、前述の実施形態及び図面によって限定されるものではなく、本開示の技術的範囲内で種々の置換、変形及び変更が可能であることは、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【符号の説明】
【0088】
1:ディスプレイ装置
100:バックライトユニット
400:光制御フィルム
410:ルーバーフィルム
411:吸光パターン
412:透光部分
420:反射偏光フィルム
430:接着層
440:ベースフィルム
450:マット層
460:コーティング層