(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024110970
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】体内での複数のコンポーネントの位置付け用ユーザーインタフェース及びロック機能
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20240808BHJP
【FI】
A61B18/14
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024082494
(22)【出願日】2024-05-21
(62)【分割の表示】P 2020203310の分割
【原出願日】2020-12-08
(31)【優先権主張番号】62/945,825
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/945,836
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/945,843
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブランドン・ジェイ・シューマン
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・エー・ラム
(72)【発明者】
【氏名】テイラー・エヌ・タイソン
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー・エイチ・シウダ
(72)【発明者】
【氏名】カッサンドラ・アール・サレイラ
(72)【発明者】
【氏名】クリスティーン・エヌ・ジャーヴィシャス
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ハッドフォード
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・エー・デスマレー
(72)【発明者】
【氏名】ポール・シー・レオナルド
(57)【要約】
【課題】体内での複数のコンポーネントの位置付け用のユーザーインタフェース及びロック機能を提供する。
【解決手段】実施形態には、電極を位置付けるための器具、システム、及び方法が含まれる。器具は、ルーメンを画定する一次電極と、ルーメン内に摺動可能に収容可能な細長い二次電極と、電極を摺動可能に収容し、電極を標的部位に向かって搬送するように構成されたシースと、を含む。ハウジングは、シースと結合され、移動可能に取り付けられて、標的部位に対してシースを推進させる。一次アクチュエータは、一次電極と結合され、シースに対して一次電極を推進させる。二次アクチュエータは、二次電極と結合され、一次アクチュエータと移動可能に結合されて、協働して電極と共に摺動可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
器具であって、
軸線に沿って移動可能な細長い用具と、
前記用具の近位端と動作可能に結合された、回転可能なアクチュエータであって、該回転可能なアクチュエータの回転に応じて前記軸線に沿って移動させるように、前記用具を推進させる、回転可能なアクチュエータと、
該回転可能なアクチュエータと動作可能に結合されたガイドであって、該ガイドは、前記軸線を中心とする全体的に螺旋状の経路を形成して、回転可能なアクチュエータの動きを導き、前記螺旋状の経路のピッチは、前記回転可能なアクチュエータが前記ガイドに対して遠位に移動した場合に、前記回転可能なアクチュエータの1回転当たりに前記アクチュエータが前記軸線に沿って移動する軸線距離を、前記ガイドの長さに沿って低減させるように変化する、ガイドと、を備え、
前記ピッチは、所定の位置において二次アクチュエータの1回転当たりに前記二次アクチュエータが軸線に沿って移動する距離を低減させるように変化し、前記所定の位置において、二次電極が、前記軸線に沿った移動に対して前記二次アクチュエータに増加した抵抗を加えると予想され、
前記螺旋状の経路のピッチは、第2の位置において前記軸線に沿った前記二次アクチュエータの移動を増加させるように変化し、前記第2の位置において、前記二次電極が、前記軸線に沿った移動に対して前記二次アクチュエータに低減された抵抗を加えると予想される、器具。
【請求項2】
前記増加した抵抗を前記用具が加えると予想される位置は、前記用具の遠位端の移動が妨害物によって阻害されると予想される場所に対応する、請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記増加した抵抗を前記用具が加えると予想される位置は、前記用具の遠位部分の構成が前記用具の移動に抵抗する場所に対応する、請求項1に記載の器具。
【請求項4】
前記用具の移動に抵抗する、前記用具の遠位部分の構成は、ルーメンの端部においてコイル形状に形成可能な前記用具の遠位部分を含み、前記ルーメンを通じて前記用具が延びており、それにより、前記ルーメンから延びた時点で前記コイル形状に巻かれること、及び前記ルーメンの中へと後退した時点で前記コイル形状から巻き戻されること、のうちの少なくとも1つが、前記軸線に沿った前記用具の移動に対する増大した抵抗を生じさせる、請求項3に記載の器具。
【請求項5】
システムであって、
内部にルーメンを画定する細長い一次電極と、
前記ルーメン内に摺動可能に収容可能な細長い二次電極と、
内部に前記一次電極を摺動可能に収容するように構成されたシースであって、該シースは、前記一次電極及び前記二次電極を標的部位に向かって搬送するように更に構成されている、シースと、
該シースと動作可能に結合され、前記シースを前記標的部位に対して摺動可能に推進させるように、移動可能に装着されたハウジングと、
前記一次電極と動作可能に結合されかつ前記ハウジングと摺動可能に結合されて、前記一次電極を推進させて軸線に沿って前記シースに対して摺動させ、全体的に螺旋状の経路を形成したガイドを含む一次アクチュエータと、
前記二次電極と動作可能に結合されかつ前記一次アクチュエータの前記ガイドの内部に回転可能に収容された二次アクチュエータであって、該二次アクチュエータは、前記螺旋状の経路に係合するように構成されたガイド部材を支持し、前記二次アクチュエータは、前記一次アクチュエータに対して回転可能であり、前記二次電極を推進させて前記一次電極に対して移動させ、前記螺旋状の経路のピッチは、前記二次アクチュエータが前記一次アクチュエータに対して遠位に移動した場合に、前記螺旋状の経路の周りの前記二次アクチュエータの1回転当たりの、前記軸線に対する前記ガイド部材の軸線移動を、前記ガイドの長さに沿って低減させるように変化する、二次アクチュエータと、を備え、
前記ピッチは、所定の位置において前記二次アクチュエータの1回転当たりに前記二次アクチュエータが前記軸線に沿って移動する距離を低減させるように変化し、前記所定の位置において、前記二次電極が、前記軸線に沿った移動に対して前記二次アクチュエータに増加した抵抗を加えると予想され、
前記増加した抵抗を前記二次電極が加えると予想される位置は、遠位端の遠位端の移動が妨害物によって阻害されると予期される場所に対応する、システム。
【請求項6】
前記増加した抵抗を前記二次電極が加えると予想される位置は、前記二次電極の遠位部分の構成が前記二次電極の移動に抵抗する場所に対応する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記二次電極の移動に抵抗する、前記二次電極の遠位部分の構成は、前記ルーメンの端部においてコイル形状を形成する前記二次電極の遠位部分を含み、前記ルーメンから延びた時点で前記コイル形状に巻かれること、及び前記ルーメンの中へと後退した時点で前記コイル形状から巻き戻されること、のうちの少なくとも1つが、前記軸線に沿った前記二次電極の移動に対する増大した抵抗を生じさせる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記螺旋状の経路のピッチは、第2の位置において前記軸線に沿った前記二次アクチュエータの移動を増加させるように変化し、前記第2の位置において、前記二次電極は、前記軸線に沿った移動に対して前記二次アクチュエータに低減された抵抗を加えると予想される、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記ガイドは、前記螺旋状の経路を形成した環状チューブを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項10】
細長い用具を、その近位端において軸線に沿って移動可能なアクチュエータに結合させるステップと、
ガイドにより生じた前記軸線を中心とする全体的に螺旋状の経路を通して、ガイドに準じてアクチュエータを回転可能に移動させることにより前記用具を推進させるステップであって、前記螺旋状の経路は、前記アクチュエータが前記ガイドに対して遠位に移動した場合に、前記アクチュエータの1回転当たりに前記アクチュエータが軸線に沿って移動する距離を変えるように、前記ガイドの長さに沿って変化するピッチを有する、ステップと、
を含み、
前記ピッチは、所定の位置において前記アクチュエータの1回転当たりに前記アクチュエータが前記軸線に沿って移動する距離を低減させるように変化し、前記所定の位置において、前記用具が、前記軸線に沿った移動に対して前記アクチュエータに増加した抵抗を加えると予想され、
前記増加した抵抗を前記細長い用具が加えると予想される位置は、前記用具の遠位部分の構成が前記用具の移動に抵抗する場所に対応する、方法。
【請求項11】
前記増加した抵抗を前記細長い用具が加えると予想される位置は、前記用具の遠位端の移動が妨害物によって阻害されると予期される場所に対応する、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2019年12月9日に出願された米国仮特許出願第62/945,825号、発明の名称「USER INTERFACE AND LOCK FEATURES FOR POSITIONING MULTIPLE COMPONENTS WITHIN A BODY」、2019年12月9日に出願された同第62/945,836号、発明の名称「HELICAL GUIDE CHANNEL WITH VARIABLE PITCH」、及び2019年12月9日に出願された同第62/945,843号、発明の名称「SLIDABLE COUPLING TO CONNECT DEVICES」の優先権及び利益を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、体内での複数のコンポーネントの位置付け用のユーザーインタフェース及びロック機能に関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションにおける記述は、単に、本開示に関する背景情報を提供し、先行技術を構成しない場合もある。
【0004】
生体又は他の対象物の内部に薄いエレメントを挿入及び操作することは、それらの体又は対象物について低侵襲技術で日進月歩のタイプの解析、診断、及び処置を可能にする。2つの例として、内視鏡撮像及びカテーテル処置は、侵襲的手術をしないで多数の内部損傷の評価及び処置を可能にした。
【0005】
電気外科的手技はまた、選択された組織に電流を選択的に印加することによる低侵襲療法を提供する。電気外科的手技は、1つ以上の電極を開口部又は小切開部を通して挿入し、次いで、その1つ以上の電極を患者体内の所望の位置まで延在させることを伴う。その後、高周波(「RF」)電流を電極に印加して、その位置で組織を凝固させ、アブレーションし、ないしは別の方法で処置する。単極電気外科用機器は、患者の体に電気的に接続された第2の電極と電気的に相互作用する、1つの電極の挿入を伴う。双極電気外科用機器は、処置が施される患者体内の位置に2つの電極を配置することを伴う。
【0006】
患者体内の所望の位置に1つ又は2つの電極を位置付けることは、電気外科的処置の重要な部分である。電極を適所に移動させ、保持することは、特に2つ以上の電極を別の電極から独立して移動させるか又は保持することが必要である場合、その処置を管理する医療関係者に対して課題を提示する場合がある。更に、1つ以上の電極を適所に位置付けることは、電極を位置付ける工程の特定のシーケンスに従うことを伴い得るので、操作者がシーケンスに適切に従うように支援することもまた重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、体内での複数のコンポーネントの位置付け用のユーザーインタフェース及びロック機能に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示される実施形態は、体内における複数のコンポーネントの移動を制御するための器具、システム、及び方法と、変化するピッチの螺旋経路によってガイドされる回転アクチュエータを使用して細長い用具を推進させるための器具、システム、及び方法と、本体内の複数のコンポーネントの移動を制御するためのユーザーインタフェースなどのデバイスを別のデバイスに結合するための器具、システム、及び方法と、を含む。
【0009】
例示的実施形態では、器具は、内部にルーメンを画定する細長い一次電極と、ルーメン内に摺動可能に収容可能な細長い二次電極と、内部に一次電極を摺動可能に収容するように構成されたシースと、を含み、シースは、一次電極及び二次電極を標的部位に搬送するように更に構成されている。ハウジングは、シースと動作可能に結合され、移動可能に取り付けられて、標的部位に対してシースを摺動可能に推進させる。一次アクチュエータは、一次電極と動作可能に結合され、ハウジングと摺動可能に結合されて、シースに対して一次電極を推進させる。二次アクチュエータは、二次電極と動作可能に結合され、一次アクチュエータと移動可能に結合されて一次アクチュエータと共に摺動可能であって、一次電極と協働して二次電極を推進させる。二次アクチュエータは、一次アクチュエータとは独立して回転可能であり、螺旋経路に沿って移動して二次電極を推進させて、一次電極とは独立に標的部位に対して移動させる。
【0010】
別の例示的実施形態では、標的部位において組織を処置するためのシステムは、2極形電気ケーブルを介して第1の極と第2の極との間で電力を選択的に供給するように構成されている電源を含む。電極制御器具は、内部にルーメンを画定する細長い一次電極と、ルーメン内に摺動可能に収容可能な細長い二次電極と、内部に一次電極を摺動可能に収容するように構成されたシースと、を含み、シースは、一次電極及び二次電極を標的部位に搬送するように更に構成されている。ハウジングは、シースと動作可能に結合され、移動可能に取り付けられて、標的部位に対してシースを摺動可能に推進させる。一次アクチュエータは、一次電極と動作可能に結合され、ハウジングと摺動可能に結合されて、シースに対して一次電極を推進させる。二次アクチュエータは、二次電極と動作可能に結合され、一次アクチュエータと移動可能に結合されて一次アクチュエータと共に摺動可能であり、一次電極と協働して二次電極を推進させる。二次アクチュエータは、一次アクチュエータとは独立して回転可能であり、螺旋経路に沿って移動して二次電極を推進させて、一次電極とは独立に標的部位に対して移動させる。
【0011】
更なる例示的実施形態では、方法は、一次電極及び二次電極を含有するシースの遠位端を、標的部位の隣接部に移動させることを含む。一次電極と動作可能に結合された一次アクチュエータと、二次電極に動作可能に結合され、一次アクチュエータと移動可能に係合された二次アクチュエータとが、第1の位置に摺動されて、一次電極及び二次電極の遠位端を標的部位に対して推進させる。二次アクチュエータは、一次アクチュエータに対して回転されて、二次アクチュエータを、一次アクチュエータとは独立に、螺旋経路に沿って第2の位置へと移動させて、二次電極の遠位端を推進させて、一次電極とは独立に標的部位に対して移動させる。
【0012】
追加的な例示的実施形態では、器具は、軸線に沿って移動可能な細長い用具を含む。回転可能なアクチュエータは、用具の近位端と動作可能に結合されて、用具を推進させて、回転可能なアクチュエータの回転に応じて軸線に沿って移動させる。ガイドは、回転可能なアクチュエータと動作可能に結合され、ガイドは、軸線を中心とする略螺旋状の経路を画定して回転可能なアクチュエータの動きを導き、螺旋経路のピッチは、アクチュエータの1回転当たりにアクチュエータが軸線に沿って移動する距離を低減させるように変化する。
【0013】
別の追加的な例示的実施形態では、システムは、内部にルーメンを画定する細長い一次電極を含む。細長い二次電極が、ルーメン内に摺動可能に収容可能である。シースは、内部に一次電極を摺動可能に収容するように構成され、シースは、一次電極及び二次電極を標的部位に向かって搬送するように更に構成されている。ハウジングは、シースと動作可能に結合され、移動可能に取り付けられて、標的部位に対してシースを摺動可能に推進させる。一次アクチュエータは、一次電極と動作可能に結合され、ハウジングと摺動可能に結合されて、一次電極を推進させて軸線に沿ってシースに対して摺動させる。一次アクチュエータは、略螺旋状の経路を画定するガイドを含み、螺旋経路のピッチは、螺旋経路の周りのガイド部材の1回転当たりの、軸線に対するガイド部材の移動を低減させるように変化している。二次アクチュエータは、二次電極と動作可能に結合され、一次アクチュエータのガイド内に回転可能に収容される。二次アクチュエータは、螺旋経路に係合するように構成されたガイド部材を支持する。二次アクチュエータは、一次アクチュエータに対して回転可能であり、二次電極を推進させて一次電極に対して移動させる。
【0014】
更なる追加的な例示的実施形態では、方法は、細長い用具をその近位端にて、軸線に沿って移動可能なアクチュエータに結合させることを含む。用具は、軸線の周りの略螺旋状の経路を通してアクチュエータを回転可能に移動させることによって推進され、螺旋経路は、アクチュエータの1回転当たりにアクチュエータが軸線に沿って移動する距離を変えるように変化するピッチを有する。
【0015】
別の追加的な実施形態では、ロック本体は、第1の幅を有する第1のセクションと、第1の幅よりも小さい第2の幅を有する第2のセクションと、を有する開口部を画定し、ロック本体は、第1の結合具を支持する第1のデバイスと、第2の結合具を支持する第2のデバイスと、のうちの1つに摺動可能に取り付け可能である。第1の結合具と第2の結合具のうちの一方は、第1の幅よりも小さく第2の幅よりも大きいフランジ幅を有するフランジをその上に支持するように構成されている。摺動可能取付機構が、第1のデバイス及び第2のデバイスの一方にロック本体を摺動可能に固定するように構成されている。摺動可能取付機構は、第1の結合具が第2の結合具の中に挿入されて接続を形成することを可能にするように、第1のセクションを位置付けることが可能な開位置と、フランジを支持する結合具が接続部から引き出されることが防止されるように、第2のセクションの周りのロック本体の縁部がフランジに当接している閉位置との間で、ロック本体が摺動することを可能にするように更に構成されている。
【0016】
別の追加的な例示的実施形態では、システムは、内部にルーメンを画定する細長い一次電極を含む。細長い二次電極は、ルーメン内に摺動可能に収容される。シースは、一次電極を摺動可能に収容し、一次電極及び二次電極を標的部位に向かって搬送するように構成されている。ハウジングは、シースと動作可能に結合され、移動可能に取り付けられて、標的部位に対してシースを摺動可能に推進させる。一次アクチュエータは、一次電極と動作可能に結合され、ハウジングと移動可能に結合されて、シースに対して一次電極を推進させる。二次アクチュエータは、第2の電極と動作可能に結合され、一次アクチュエータに移動可能に結合され、二次アクチュエータは、一次アクチュエータに対して別々に移動可能であって、二次電極を推進させて、一次電極に対して移動させる。第1の結合具は、ハウジングによって支持され、第2の結合具と係合して、フランジ幅を有するフランジを支持するように構成され、第2の結合具は、デバイスから延び、第2の結合具を通して、シース及び電極が標的部位に搬送されることになる。ロック本体は、フランジ幅よりも大きい第1の幅を有する第1のセクションと、フランジ幅よりも小さい第2の幅を有する第2のセクションと、を有する開口部を画定する。摺動可能取付機構は、ロック本体をハウジングに摺動可能に固定するように構成されている。摺動可能取付機構は、第1の結合具が第2の結合部を挿入可能に収容して接続を形成することを可能にするように、第1のセクションを位置付けすることが可能な開位置と、フランジを支持する結合具が接続部から引き出されることが防止されるように、第2のセクションの周りのロック本体の縁部がフランジに当接している閉位置との間で、ロック本体が摺動することを可能にするように更に構成されている。
【0017】
更なる追加的な例示的実施形態では、方法は、ロック本体を開位置に位置付けることを含み、ロック本体は、第1の幅を有する第1のセクションと、第1の幅よりも小さい第2の幅を有する第2のセクションとを有する開口部を画定する。ロック本体は、第1の結合具を支持する第1のデバイスと、第2の結合具を支持する第2のデバイスと、のうちの1つに摺動可能に取り付けられる。第1のセクションは、ロック本体が開位置になるように位置付けられたときに、第1の結合具と第2の結合具との間に配設される。接続は、第1の結合具及び第2の結合具のうちの一方が、第1の幅よりも小さく第2の幅よりも大きいフランジ幅を有するフランジを支持するように、第2の結合具の内部に第1の結合具を挿入することによって形成される。ロック本体は、フランジが接続部から引き出されることを防止するために、第2のセクションの周りのロック本体の縁部がフランジに当接する閉位置に再配置される。
【0018】
更なる特徴、利点、及び適用分野は、本明細書に提供される説明から明らかになるであろう。説明及び具体的な例は、単に例示目的のために意図され、本開示の範囲を限定することは意図されないことを理解されたい。
【0019】
本明細書に説明される図面は、単に例示目的のためであり、決して本開示の範囲を制限することは意図されない。図面における構成要素は、必ずしも一定の縮尺ではなく、開示された実施形態の原理を例示することに重点を置かれる。図面において以下を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】組織を処置するための例示的なシステムの一部の概略的な形態のブロック図である。
【
図2】標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図3】標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図4】標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図5】標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図6A】標的部位に対してシースを位置付けるためのシースアクチュエータの移動の概略図である。
【
図6B】
図6Aのシースアクチュエータの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図7A】標的部位に対してシースを位置付けるためのシースアクチュエータの移動の概略図である。
【
図7B】
図7Aのシースアクチュエータの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図8】例示的なシースアクチュエータ及びシースロックの側面図である。
【
図9】
図8のシースアクチュエータ及びシースロックの断面図である。
【
図10】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるためのユーザーインタフェースの実施形態の側面図である。
【
図12A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図13A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図14A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図15A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図16A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図17A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図18A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図19A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図20A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図21A】標的部位に対して複数のコンポーネントを位置付けるように操作されている、
図10のユーザーインタフェースの一実施形態の側面図である。
【
図12B】
図12Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図13B】
図13Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図14B】
図14Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図15B】
図15Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図16B】
図16Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図17B】
図17Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図18B】
図18Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図19B】
図19Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図20B】
図20Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図21B】
図21Aのユーザーインタフェースのコンポーネントの位置に対応する、標的部位に対するシース、一次電極、及び二次電極の遠位端の位置付けの概略図である。
【
図22】回転可能なアクチュエータをガイドするための変化するピッチの螺旋溝を画定するガイドスリーブの側面図である。
【
図24】その長さに沿って異なる断面を有するワイヤの側面図である。
【
図25】その長さに沿って異なる断面を有するワイヤの側面図である。
【
図27】デバイスを一緒に接合するための結合器の分解図である。
【
図29】ユーザーインタフェースを使用したコンポーネントの位置付けの例示的な方法のフロー図である。
【
図30】変化するピッチの螺旋経路によってガイドされる回転アクチュエータを使用して用具を推進させる例示的な方法のフロー図である。
【
図31】摺動可能に取り付けられたロック本体を用いてデバイスを一緒に結合する例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明は、本質的に単に例示的なものであり、本開示、適用、又は使用を限定することは意図されない。3桁の参照番号のうちの最初の桁及び4桁の参照番号のうちの最初の2桁は、その要素が最初に現れる1桁の図番号のうちの最初の桁及び2桁の図番号のうちの最初の2桁にそれぞれ対応することが留意されるだろう。
【0022】
以下の記述は、実例としてのみ、かつ限定することなく、電気外科用器具用の電極を位置付けるユーザーインタフェースの様々な実施形態、並びにそのようなユーザーインタフェースを含むシステム及びこれを使用する方法を説明する。以下で詳細に説明されるように、電気外科的手技は、アブレーション処置などの電気処置が適用されることとなる標的部位に第1の電極及び第2の電極を位置付ける。具体的な例としては、ユーザーインタフェース及びそれらの使用方法は、組織をアブレーションし、かつ/又は凝固させるため、損傷を除去するため、並びに肺の内部で他の医療処置を実行するために使用され得る。
【0023】
本明細書に記載のユーザーインタフェースの様々な実施形態は、電極の位置決め、及び電極の適所での保持のプロセスを簡略化するのに役立ち得ることが理解されよう。後述するように、ユーザーインタフェースの様々な実施形態は、解除装置の押下、1つのアクチュエータの摺動、及び別のアクチュエータの回転により、電極の適所での選択的な位置付け及びロックを達成する。
【0024】
図1を参照すると、患者の標的部位(
図1に図示せず)において組織を処置するためのシステム100が提供される。システム100は、所望により、患者の組織を処置するための双極又は単極高周波(RF)システムであってもよい。しかしながら、本明細書に記載される様々な実施形態は、2つの電極を標的部位に位置付けて、双極処置システムの実装を支持するように構成されており、それによって、患者の特定の標的部位を電流が選択的に通過することを可能にする。具体的には、システム100は、例えば、癌性及び/又は非癌性器官病変の部分的かつ/又は完全なアブレーションのための気管支鏡的外科的処置などの、経皮的及び/又は内視鏡的外科的処置の間に、軟組織の凝固及び/又はアブレーションに使用され得る。更に記載されるように、組織は、1つ以上の電極を処置されることとなる組織に近接して位置付け、組織に電流を流すことによって処置される。
【0025】
いくつかの実施形態では、システム100は、ユーザーインタフェース102、切換可能な電流源114として動作する電気外科的高周波(RF)発生器、注入ポンプ116、及び電気外科用機器若しくはデバイス118、例えば、制限なしに、気管支鏡、又は特定の用途にとって所望されるような任意の他の電気外科用機器若しくは内視鏡機器、を含む。ユーザーインタフェース102は、結合器150を用いて電気外科用器具118と接合されてもよい。電気外科用器具118を使用して、電極(
図1に図示せず)を、シース103を通して搬送してもよく、ユーザーインタフェース102を使用して、標的部位において電極の位置を操作してもよい。
【0026】
ユーザーインタフェース102は、導体130を通じて切換可能な電流源114と電気的に通信している。いくつかの実施形態では、導体130は、システムが双極モードで操作されているとき、切換可能な電流源114にある双極出口131に接続されている。導体130は、出口131に電気的に係合するように構成されている電気コネクタ134を使用して出口131と結合され得る。
図11を参照して以下で更に説明するように、導体130は、ユーザーインタフェース102に取り外し可能に又は固定可能に結合されてもよく、ユーザーインタフェース102に関連付けられた可撓性の電気結合具(
図1に図示せず)が電流を電極に電気的に結合させる。いくつかの他の実施形態では、導体130がアダプタ(
図1に図示せず)を用いて二次出口133に接続されているとき、システム100を、単極モードで操作することができる。
【0027】
ユーザーインタフェース102は、注入ポンプ116からユーザーインタフェース101への生理食塩水など導電性流体の流れを容易にするチューブ132によって、注入ポンプ116に更に接続されている。
図11を参照して以下で更に説明するように、ユーザーインタフェース102は可撓性流体結合具(
図1に図示せず)を含んでもよく、これが注入ポンプ116から導電性流体の流れを受け取り、導電性流体を一次電極の内部に送達し、そこで導電性流体は、標的部位に送達され得る。
【0028】
切換可能な電流源114は、切換可能な電流源114に電気的に接続された足踏み式ユニット120を使用して操作されてもよい。足踏み式ユニット120は、切換可能な電流源114に指示して、電流を1つ以上の電極に印加させて組織を切断、アブレーション、又は別の方法で処置させるペダル122と、切換可能な電流源114に命令して、より低い電流を1つ以上の電極に印加させて組織を凝固させるペダル124と、を含んでよい。
【0029】
様々な実施形態では、電気外科用器具118は、オリフィス又は切開創を通して身体(図示せず)内へのシース103の挿入を可能にする挿入チューブ119を含む。シース103の遠位端105は、処置が施されることとなる標的部位に送達される。シース103は、電極(図示せず)を包含し所望の処置位置へ搬送する。
図6A~
図21Bを参照して更に後述するように、シース103の遠位端105及び電極の遠位端(
図1に図示せず)の位置付けは、電気外科用器具118に収容されたユーザーインタフェース102によって制御され得る。
【0030】
図2~
図5を参照すると、処置を施すために使用されるコンポーネントの遠位端は、ユーザーインタフェース102の様々な実施形態を使用して標的部位202に対して位置付けられる。標的部位202は、損傷部位、又は身体内で処置されることとなる組織の任意の部分を含んでもよい。以下に説明するユーザーインタフェース102の様々な実施形態は、
図2~
図5を参照して説明されるような、及び
図6A~
図21Bを参照して更に説明するようなコンポーネントを位置付けることができる。
図2~
図5の説明は、これらのコンポーネントを展開させるためにユーザーインタフェース102の様々な実施形態が使用され得る用途を説明するための起点として提供される。
【0031】
様々な実施形態では、二次電極211は、一次電極207内に摺動可能に収容され、一次電極207は、シース203内に摺動可能に収容される。他のコンポーネントの内部に包含されたコンポーネントは、
図2~
図5では破線で表されている。様々な実施形態では、一次電極207は、針の形態であり、遠位端209は、標的部位202を含む組織などの組織を穿孔するように構成されている。標的部位202における組織を一次電極で穿孔することにより、一次電極207の遠位端209を所望の位置に位置付けることが容易になり、また二次電極211を所望の場所に搬送することが容易になる。様々な実施形態では、ユーザーインタフェースを操作して二次電極211を別々に移動させている間、一次電極207及び二次電極211は協働して、同時にかつ同じ距離にわたって、互いにかつシース203と共に移動する。
【0032】
図2を参照すると、シース103、一次電極207、及び二次電極211は、標的部位202の付近で初期位置に位置付けられている。シース103及びその中に収容される電極207及び211は、
図1を参照して前述したように、気管支鏡又は他の電気外科用デバイス118を使用してこの場所に搬送されてもよい。シース103の遠位端105は、標的部位202の付近に位置付けられる。一次電極207は、一次電極207の遠位端209がシース103の遠位端105又はその付近にある状態で、シース103内に摺動可能に収容される。具体的には、
図2は、例えば、シース103の遠位端105の手前に位置付けられた一次電極207の遠位端209を示す。次に、二次電極211は、二次電極211の遠位端213が一次電極207の遠位端209内だけに位置付けられた状態で、一次電極207内に摺動可能に受容される。
【0033】
図3を参照すると、シース103、一次電極207、及び二次電極211は、いったんシース103が標的部位202に近付けば、位置付けられる。シース103は、
図6A~
図7Bを参照して以下に説明するように、シースアクチュエータを使用して標的部位202に向かって移動されてもよい。
図2と対比して、
図3では、シース103の遠位端105は、標的部位202により近付いている。一次電極207及び二次電極211は、ユーザーインタフェース(図示せず)の操作によって別々に移動しなかったので、一次電極207及び二次電極211は、シース103と協働して動き、シース103と同じ距離を同じ方向に移動している。一次電極207の遠位端209は、シース103の遠位端105にちょうど届かないように位置付けられたままであり、二次電極211の遠位端213は、一次電極207の遠位端209のちょうど内部に位置付けられたままである。
【0034】
図4を参照すると、シース103、一次電極207、及び二次電極211は、一次電極207がいったんシース103から標的部位202の中へと延びれば、位置付けられる。様々な実施形態では、二次電極211は、一次電極207がシース103の遠位端105を越えて延びる際に、一次電極207と協働して移動する。したがって、二次電極211は、
図4に示すように、一次電極207と同じ方向に移動し、同じ距離を通って移動する。二次電極211の遠位端213は、一次電極207の遠位端209内だけに位置付けられたままである。
【0035】
図5を参照すると、シース103、一次電極207、及び二次電極211は、いったん二次電極211が一次電極207から延びれば、位置付けられる。二次電極211の遠位端213は、一次電極207から、標的部位202を横切った位置に展開されている。特定の実施形態では、二次電極211は、直線化された形状で一次電極207内に拘束されたコイル状に巻くことが可能なワイヤとして構成されている。二次電極211は、ニチノール、ニッケル-チタン合金、又は他の「形状記憶」合金などの合金で形成されて、閉じ込められた位置から解放された後に特定の形状を回復することができる。ユーザーインタフェース102(
図5に図示せず)が操作されて、二次電極211を一次電極207から独立して延ばせば、二次電極211の一部は、コイル状に巻かれる。結果として、二次電極211の遠位端213は、標的部位202における組織の中へと螺旋状に進行する。二次電極211の遠位端213の螺旋状進行は、処置中に二次電極211の遠位端213の位置を固定する補助となってもよい。
【0036】
依然として
図5を参照すると、二次電極211の絶縁セクション515は、二次電極211の遠位端213までは届いていない。電流が一次電極207及び二次電極211の近位端(図示せず)に印加された場合に、電流が、一次電極207の遠位端209と二次電極211の絶縁されていない遠位端213との間のみを流れ得るように、絶縁体515は、二次電極211を一次電極207から電気絶縁している。
【0037】
以下で更に説明されるように、ユーザーインタフェース102の様々な実施形態は、
図3を参照して説明したように、シースが標的部位202に隣接して位置付けられる際に、一次電極207及び二次電極211を、シース103と協働して移動させることを容易にする。ユーザーインタフェースの様々な実施形態はまた、
図4を参照して説明されるように一次電極207及び二次電極211がシース103の遠位端105を越えて延びる際に、一次電極207及び二次電極211を協働して移動させることを容易にする。この目的のために、ユーザーインタフェース102の様々な実施形態は、一次電極207がシース103の遠位端105を越えて延びるまでは、一次電極207とは独立して二次電極211を移動させることを防止してもよい。いったん一次電極207が延ばされると、ユーザーインタフェースの様々な実施形態は、一次電極207とは独立して二次電極211を移動させることを容易にして、
図5を参照して説明されるように二次電極の別々の位置付けを可能にする。更に、いったん一次電極207が所望の位置に展開されると、ユーザーインタフェースの様々な実施形態は、二次電極211が別々に展開されている間、及び/又はいったん二次電極211が所望の場所に置かれれば、一次電極207が移動することを防止してもよい。シース103並びに電極207及び211の移動を連係させるためのユーザーインタフェース102の実施形態を、
図6A~
図20を参照して以下に説明する。
【0038】
図6A及び
図6Bを参照すると、ユーザーインタフェース102は、
図3を参照して前述したようにシース103の遠位端105を位置付けるために使用されるシースアクチュエータ604を含む。ユーザーインタフェース102は、
図1を参照して前述したように、結合器150を用いて電気外科用器具118と接合される。診断タスク又は治療タスクを実施するために使用される気管支鏡又は別の低侵襲デバイスなどの電気外科用器具118は、シース103を標的部位202の近傍で身体(
図6A及び
図6Bに図示せず)内に搬送する。
【0039】
再び
図6Aを参照すると、ユーザーインタフェース102は、シース103を移動させてシース103の遠位端105を標的部位202に対して所望の場所に位置付けるように構成されたシースアクチュエータ604及びシースロック606を含む。いくつかの実施形態では、シースアクチュエータ604は、摺動可能スリーブ612を組み込んでいる摺動可能な機構であってもよい。摺動可能スリーブ612は一端において、ユーザーインタフェース102のハウジング610の端部においてカラー614の内部に摺動可能に収容される。反対側の端部において、摺動可能スリーブ612は、結合器150と接合される。摺動可能スリーブ612は、シースロック606によってカラー614において所定位置にロックされてもよい。シースロック606は、蝶ねじ、ばね仕掛けのロックピン、又は摺動可能スリーブ612と機械的に係合して、摺動可能スリーブ612を、続いてシース103を、所望の場所で適所に固定するように構成されている別の機構を含んでもよい。いくつかの他の実施形態では、シースアクチュエータ604は、例えば、電気外科用器具118の一部であってもよい。シースアクチュエータ604のそのような実施形態はいずれも、後述されるように、シース103の移動を容易にしてもよい。
【0040】
図6Bを参照すると、シースアクチュエータ604を係合してシース103を延ばす前に、シース103、並びにその中に収容された一次電極207及び二次電極211は、
図2に示すように標的部位202の近傍に位置付けられる。
【0041】
図7A及び
図7Bを参照すると、シースアクチュエータ604の操作は、シース103がどのようにロック解除され、
図3を参照して前述したような位置に移動し得るかの例を示す。
図7A及び
図7Bに示す構成では、シース103が距離719を移動して標的部位202に近付くことを可能にするように、シースアクチュエータ604が操作されている。具体的には、シースアクチュエータ604のシースロック606は解除されて、カラー614の内部において摺動可能スリーブ612の移動が可能になる。次いで、ユーザーインタフェース102のハウジング610は、電気外科用デバイス118に対して距離719だけ移動されて、シース103を標的部位702に向かって同じ距離719だけ移動させる。いったんシース103の遠位端105が標的部位202に対して所望の場所に到達すれば、摺動可能スリーブ612は、シースロック606によってカラー614において所定位置にロックされ得る。ユーザーインタフェース102の様々な実施形態では、電極207及び211は、ハウジング610と共に移動するため、ハウジング610が移動してシース103が再配置されるとき、電極207及び211は、シース103と協働して移動する。したがって、
図7Bに示すように、シース103の遠位端105が標的部位202に向かって前進する間、電極207及び211は、シース203と共に移動する。
図6Bに示すように、一次電極207の遠位端209は、シース103の遠位端105の内側に留まり、二次電極211の遠位端213は、一次電極207の遠位端209の内側に留まっている。
【0042】
図8を参照すると、例示的なシースアクチュエータ604及びシースロック606では、摺動可能スリーブ612は、ハウジング610のカラー614の内部に摺動可能に収容されている。摺動可能スリーブ612は、ユーザーインタフェース102を電気外科用器具(
図8に図示せず)と係合させる結合器150に固定可能に取り付けられている。
図8の実施形態におけるシースロック606は、
図6A~
図7Bを参照して前述したように、シース(
図8に図示せず)を移動させるために、結合器150に固定可能に取り付けられたカラー614の移動を可能にするように緩めてもよい蝶ねじである。ハウジング610を操作して、摺動可能スリーブ612に対してカラー614を摺動させて、
図7Bを参照して説明されるような所望の場所にシース103の遠位端105を移動させた後に、シースロック606は、蝶ねじを回すことなどによって再係合されて、シースの位置が固定される。
【0043】
図9を参照すると、シース103並びに電極207及び211は、摺動可能スリーブ612を通って延びている。その結果、シース103並びに電極207及び211が動作可能に結合されたハウジング610の移動が、シース103並びに電極207及び211の移動をもたらす。カラー614を通って延びるシースロック606の遠位端907は、摺動可能スリーブ612と機械的に係合して、摺動可能スリーブ612の移動を制御する。蝶ねじを緩めることなどによってシースロック606を解除することにより、
図7Aを参照して説明されるようにハウジング610を移動させることにより、摺動可能スリーブ612がカラー614に対して摺動可能に移動することが可能になる。蝶ねじを締めることなどによってシースロック606を固定することにより、摺動可能スリーブ612がカラー614に対して適所に機械的に固定され、摺動可能スリーブ612の更なる移動が防止され、それによりシース103の遠位端105が適所に固定される。
【0044】
図10を参照すると、様々な実施形態では、ユーザーインタフェース102は、シース103並びに電極207及び211(いずれも
図10に図示せず)を位置付けるための制御面を含む。ユーザーインタフェース102は、更に後述されるように、軸線1001に沿って平行に移動する、又は軸線1001を中心とする曲線1003に沿って回転するコンポーネントを支持するハウジング610を含む。ユーザーインタフェース102は、摺動可能スリーブ612(カラー614の内部に完全に収容され、したがって
図10に図示せず)を収容するカラー614を含むシースアクチュエータ604と、シースロック606と、を含む。シースアクチュエータ604は、ハウジング610を結合器150に接合し、結合器150は、次に、ユーザーインタフェース102を電気外科用デバイス(
図10に図示せず)と結合する。以下でより詳細に説明するように、ユーザーインタフェース102は、一次電極207(
図10に図示せず)の移動を制御する一次アクチュエータ1010と、二次電極211(
図10に図示せず)の移動を制御する二次アクチュエータ1020とを含む。
【0045】
一次アクチュエータ1010は、一次アクチュエータ1010内のアクチュエータ開口部1014を通って延びる押下可能なアクチュエータロック1012を含む。一次アクチュエータ1010は、ハウジング610に摺動可能に係合されている。アクチュエータロック1012は、一次アクチュエータ1010にヒンジ式に又は柔軟に取り付けられている。アクチュエータロック1012を押下することにより、アクチュエータロック1012は、アクチュエータ開口部1014及びハウジング610内の対応する開口部又は凹部(
図10に図示せず)を通って部分的に移動し、一次アクチュエータ1010は、ハウジング610から係合解除される。結果として、アクチュエータロック1012を押下することにより、以下に更に説明するように、一次アクチュエータ1010が軸線1001に沿って摺動することが可能になる。二次アクチュエータ1020は、以下でも更に説明するように、二次アクチュエータ1020を軸線1001を中心とする曲線1003に沿って回転させるように係合可能なアクチュエータノブ1022を含む。以下でも更に説明するように、様々な実施形態では、アクチュエータインターロックは、一次アクチュエータ1010が移動して一次電極207(
図10に図示せず)を延ばすまで二次アクチュエータ1020の移動を制限し、そして、いったん二次アクチュエータ1020が移動して二次電極211を延ばせば、一次アクチュエータ1010の移動を制限する。
【0046】
図11を参照すると、ハウジング610の部分と、一次アクチュエータ1010と、二次アクチュエータ1020と、を含むユーザーインタフェース102の様々なコンポーネントが、様々な実施形態におけるコンポーネントの相互関係を示している。ハウジング610(
図10)は、第1のハウジングセクション1131及び第2のハウジングセクション1133を含む。ハウジングセクション1131及び1133は、内部に構成される他のコンポーネントを収容し、その移動を可能にするための中空内部を有する。第1のハウジングセクション1131は、アクチュエータロック1012と係合するロックラック1128を内部で支持する。より具体的には、ロックラック1128は、ハウジング610の中へと内向きに面する開口部を有する凹部を含んで、アクチュエータロック1012との選択的係合を可能にしている。第2のハウジングセクション1133はまた、ハウジング610に対する一次アクチュエータ1010の位置に基づいて、一次電極207の位置を視覚的に計量測定するために使用され得る深さスケール1134を含んでもよい。
図6A~
図9を参照して前述したように、第2のハウジングセクション1133は、シースアクチュエータ604の一部であるシースロック606をねじ止めにより支持している。ハウジングセクション1131及び1133は、接着剤、又はねじなどの締結具(
図11に図示せず)によって接合可能な、嵌合可能なセクションである。
【0047】
様々な実施形態では、一次アクチュエータセクション1111及び1113は、ハウジングセクション1131及び1133の周りに摺動可能に収容されている。一次アクチュエータセクション1111及び1113は、ハウジングセクション1131及び1133を、それらの間に摺動可能に収容するための略中空の内部を有する。第1の一次アクチュエータセクション1111は、アクチュエータロック1012を収容するアクチュエータ開口部1014を画定する。アクチュエータロック1012は、第1の一次アクチュエータセクション1111に固定的に固定可能なベース1124を有し、アクチュエータロック1012が押下されたときに、アクチュエータロック1012が基部の周りに回転して、ハウジング610内の開口部又は凹部(
図11に図示せず)の中に入る。ベース1124の反対側の端部において、アクチュエータロック1012はピン支持体1126も支持しており、ピン支持体は、アクチュエータロック1012が押下されていないときに、第1のハウジングセクション1131のロックラック1128に係合するピン1127を保持する。
【0048】
様々な実施形態では、アクチュエータロック1012は、ロック位置に付勢されており、アクチュエータロック1012が解除されると、ピン支持体1126は、ピン1127をロックラック1128に係合させる。アクチュエータロック1012は、アクチュエータロック1012の剛性によって付勢されて、アクチュエータロック1012が解除されたとき、アクチュエータロック1012を、その変形していない位置に復帰させてもよい。代替として、アクチュエータロック1012は、アクチュエータロック1012とハウジング610との間に位置付けられたばねアクチュエータ(図示せず)によってばね付勢されてもよい。一次アクチュエータセクション1111及び1113は、接着剤、又はねじなどの締結具(
図11に図示せず)によって接合可能である。
【0049】
一次アクチュエータ1010の別の部分は、一次アクチュエータセクション1111及び1113に結合可能なガイドセクション1151及び1153から構成される二次アクチュエータガイドである。
図22及び
図23を参照してより詳細に説明するように、ガイドセクション1151及び1153は、それらの端部において接合可能であり、それらの対応する縁部の間に、二次アクチュエータセクション1121及び1123から外向きに延びるガイド部材1136及び1138を収容する螺旋溝を画定している。
図10を参照すると、ガイド部材1136及び1138と、ガイドセクション1151及び1153の縁部によって画定された螺旋溝との係合により、二次アクチュエータ1020が軸線1001を中心とする曲線1003にわたって回転するときに、二次アクチュエータ1020を軸線1001に沿って前進させる。
【0050】
様々な実施形態では、二次アクチュエータセクション1121及び1123は、ハウジングセクション1131と1133との間に回転可能に取り付けられている。二次アクチュエータセクション1121及び1123は、その間にユーザーインタフェース102の他のコンポーネントを収容するように略中空である。前述したように、二次アクチュエータセクション1121及び1123のそれぞれは、ガイドセクション1151及び1153の縁部によって画定される螺旋溝と係合するガイド部材1136及び1138を外向きに支持する。
図16A及び
図17Aを参照して以下で更に説明するように、それぞれの二次アクチュエータセクション1121及び1123の端部1129及び1139は、二次アクチュエータ1020を回転させるために使用されるアクチュエータノブ1022と係合するように成形されている。二次アクチュエータセクション1121及び1123は、接着剤、又はねじなどの締結具(
図11に図示せず)によって接合可能である。
【0051】
様々な実施形態では、一次アクチュエータ1010及び二次アクチュエータ1020は、アクチュエータ1010及び1020の相対移動を制御するアクチュエータインターロックを含む。様々な実施形態では、第1の二次アクチュエータの片方1121は、一次アクチュエータ1010と二次アクチュエータ1020の相対移動を制御するための凹部1137及びロック部材1139を支持してもよい。凹部1137は、アクチュエータロック1012から延びるピン支持体1126を収容して、アクチュエータロック1012が押下されて一次アクチュエータ1010を前進させることを可能にするように構成されてもよい。しかしながら、一次アクチュエータ1010が移動され、アクチュエータロック1012が解除され、そして二次アクチュエータ1020が回転された後には、二次アクチュエータ1020の回転の結果、凹部1137は、ピン支持体1126の下から変位している。変位の結果として、二次アクチュエータ1020の本体がピン支持体1126をブロックし、それによりアクチュエータロック1012の押下を防止するので、アクチュエータロック1012は、もはや押下可能ではない。しかしながら、二次アクチュエータ1020がその開始位置に戻された後、凹部1137は、ピン支持体1126の下方で再び回転して、アクチュエータロック1012の押下が許容され、一次アクチュエータ1010の移動が可能になる。
【0052】
同様に、一次電極207を展開するために一次アクチュエータ1010を移動する前に、二次アクチュエータ1020が回転することを防止するために、ロック部材1139は、ハウジング610内の切欠き(図示せず)を係合してもよい。アクチュエータロック1012が押下され、一次アクチュエータ1010がハウジング610に対して移動されて一次電極207が展開された後に、ロック部材1139は、ハウジング610を解除する。アクチュエータロック1012が押下される限り、凹部1137は、ピン支持体1126を収容し続けて、二次アクチュエータ1020の回転を防止し続けることに留意すべきである。いったんアクチュエータロック1012が係合解除されると、二次アクチュエータ1020は、二次電極211を展開するように回転可能であり、アクチュエータロック1012が係合されて一次アクチュエータ1010の移動を可能にすることを阻止する。したがって、要するに、アクチュエータインターロックにより、二次アクチュエータ1020を回転させることができる前に、一次アクチュエータ1010を移動させて一次電極207を展開させることが確実にできる。次いで、いったん一次アクチュエータ1010が移動されて一次電極207が展開され、二次アクチュエータ1020がその開始位置から回転すれば、二次アクチュエータ1020が移動して二次電極211を元の位置に後退させるまで、アクチュエータインターロックは、一次アクチュエータ1010及び一次電極207が移動することを防止する。
【0053】
ユーザーインタフェース102はまた、ハウジングセクション1131と1133との間に収容可能であって、ハウジング610をシース103に機械的に係合させるシース取付具1135を含む。その結果、
図6A~
図9を参照して説明されるように、ハウジング610の移動によりシース103は延びるか又は後退する。ユーザーインタフェースはまた、それぞれ対応する電極207及び211と結合された電極スライダを含む。一次電極スライダ1145は、一次アクチュエータセクション1113及び1133によって機械的に係合可能であるため、一次アクチュエータ1010を摺動させることにより一次電極スライダ1145を前進又は後退させて、一次電極207をそれぞれ前進又は後退させる。二次アクチュエータセクション1121及び1123によって機械的に係合可能な二次電極スライダ(
図11に図示せず)は、一次電極スライダ1145の内部に摺動可能に収容される。二次アクチュエータセクション1121及び1123は、後述するように回転可能に移動するので、二次電極スライダもまた、二次アクチュエータセクション1121と1123との間に回転可能に収容される。
【0054】
可撓性のワイヤハーネス1150が、ハウジング610(
図11に図示せず)上のポートにおいて、導体130(
図1)の1つ以上の導体を収容し、導体のそれぞれが電極207及び211のうちの1つと接続する可撓性リード線1152及び1154と電気的に接続するように構成されている。電極207及び211の近位端がユーザーインタフェース102内で移動する際に、可撓性リード線1152及び1154は、電極207及び211に電気的に接続された状態を維持するように構成されている。
【0055】
加えて、可撓性流体結合具1160は、ハウジング610上の流体ポート(
図11に図示せず)から一次電極スライダ1145の内部まで延びて、一次電極207の内部に画定されたルーメンの中へと流体を搬送する。流体ポートは、注入ポンプ116(
図1)からのチューブ132をハウジング610において収容して、導電性流体の流れを受け取る。可撓性流体結合具1160は、ハウジング610内でコイル状に巻かれて、ハウジング610に対する一次電極スライダ1145の移動による流体結合具1160の伸張及び収縮を可能にし得る。
【0056】
図27及び
図28を参照して以下で更に説明するように、結合器150は、摺動可能な取付具1182と保持リング1184との間に摺動可能に収容された摺動可能なロック本体1180を含む。摺動可能な取付具1182は、ハウジング610と結合される。以下に更に説明するように、いったん電気外科用デバイス118(
図11に図示せず)を係合するようにハウジング610が位置付けられると、
図27及び
図28を参照して更に説明するように、ロック本体1180は、適所に摺動して接続を固定する。
【0057】
図12A~
図21Bを参照すると、ユーザーインタフェース102の動作、並びにシース103、一次電極207、及び二次電極211の対応する移動が記載されている。
【0058】
図12A及び
図12Bを参照すると、シース103の遠位端105は、標的部位202に隣接して位置付けられている。
図6A~
図7Bを参照して前述したように、様々な実施形態では、シースアクチュエータ604は、シースロック606を解除してハウジング610を移動させることによって、シース103が位置付けられることを可能にする。例えば、
図6A~
図7Bを再度参照すると、シース103の位置は、カラー614内で摺動可能スリーブ612を摺動させ、次いでシースロック606を再係合させることによりシース103を所望の場所に固定することにより制御される。シース103の遠位端105が標的部位202に隣接して展開された場合、一次電極207の遠位端209は、シース103の遠位端105のちょうど内部に位置する。同時に、二次電極211の遠位端213は、一次電極207の遠位端209のちょうど内部に位置している。シース103の遠位端105が、標的部位202に隣接して位置付けられているので、ユーザーインタフェース102を使用して電極207及び211を所望の位置に移動させてもよい。
【0059】
図13A及び
図13Bを参照すると、様々な実施形態では、電極207及び211の位置付けは、アクチュエータロック1012を押下して一次アクチュエータ1010の移動を可能にすることで始まる。アクチュエータロック1012を押下して、アクチュエータ解除部1012を方向1301に移動させると、一次アクチュエータ1010は、ハウジング610から係合解除される。具体的には、ベース1124において一次アクチュエータ1010とヒンジ式に又は回転可能に結合されたアクチュエータロック1012を押下することにより、ピン支持体1126は、ピン1127を、ハウジング610上のロックラック1128の内側に向いた凹部から移動させる。ピン1127がロックラック1128から取り外されていると、
図14A及び
図14Bを参照して説明されるように、一次アクチュエータ1010は、一次電極207を移動させるようにハウジング610に対して移動可能である。
【0060】
前述したように、二次アクチュエータ1020は、一次アクチュエータ1020と回転可能に係合されている。それに応じて、ハウジング610から一次アクチュエータ1010を解除するためにアクチュエータロック1012が解除されている場合であっても、二次アクチュエータ1020は、一次アクチュエータ1010に係合したままである。したがって、アクチュエータロック1012を押下することにより、一次アクチュエータ1010及び二次アクチュエータ1020が自由に集合的に移動するようになるため、一次電極207及び二次電極211は、集合的に移動することが可能になる。
【0061】
図14A及び
図14Bを参照すると、ユーザーがアクチュエータロック1012を方向1301に押下し続けている間、一次アクチュエータ1010は、方向1401に移動する。二次アクチュエータ1020は、前述のように、一次アクチュエータ1010と係合したまま(回転可能に)係合されたままなので、一次アクチュエータ1010及び二次アクチュエータは、
図14Aに示すように、方向1401において同じ距離だけ集合的に移動する。
【0062】
一次アクチュエータ1010及び二次アクチュエータ1020の集合的な移動の結果、一次電極207及び二次電極211もまた同様に集合的に移動する。したがって、
図14Bに示すように、一次電極207の遠位端209及び二次電極211の遠位端213は、シース103の遠位端105を越えて標的部位202の中へと集合的に移動する。したがって、二次アクチュエータ1020が一次アクチュエータ1010に係合しているゆえに、アクチュエータロック1012を押下し、一次アクチュエータ1010を移動させることにより、電極207及び211の両方が集合的に移動する。
【0063】
図11を参照して前述したように、アクチュエータロック1012が押下されると、様々な実施形態では、アクチュエータ解除部1012上のピン支持体1026は、二次アクチュエータ1020と係合し、それによりアクチュエータ解除部1012が係合解除されるまで、二次アクチュエータ1020が回転されることが防止される。先にも述べたように、二次アクチュエータ1020は、ハウジング610に当接するロック部材1139を含んでもよい。この構成により、アクチュエータロック1012が押下され、一次アクチュエータ1010及び二次アクチュエータ1020が前進する前に、二次アクチュエータ1020が回転することが防止される。
【0064】
図15A及び
図15Bを参照すると、一次電極207及び二次電極211のそれぞれの遠位端209及び213が、いったん標的部位202の中へと前進すれば、アクチュエータロック1012は、解除される。
図11を参照して説明されるように、アクチュエータロック1012は、その剛性によって又はばねによって付勢されているので、アクチュエータロック1012を解除すると、その結果、アクチュエータロック1012は、方向1501に移動する。アクチュエータロック1012の移動により、一次アクチュエータ1010及び回転可能に係合した二次アクチュエータ1020が再びハウジング610と係合し、電極207及び211が適所に保持される。
図11を参照して説明されるように、アクチュエータロック1012が解除されるとき、ピン支持体1026内に取り付けられたピン1127は、ハウジング610上に取り付けられたロックラック1128内の凹部の中に移動する。このように、ピン1127とロックラック1128との係合により、アクチュエータロック1012がユーザーによって更に係合されるまで、一次アクチュエータ1010の更なる移動が防止される。したがって、ユーザーがアクチュエータロック1012を解除すると、一次電極207及び二次電極211の遠位端209及び213は、
図14A及び
図14Bを参照して説明されるように、それらが移動した場所に固定される。
【0065】
図16A及び
図16Bを参照すると、ユーザーがアクチュエータロック1012を解除することによって一次アクチュエータ1010が適所に保持されていると、二次アクチュエータ1020は、回転して、一次電極207とは独立して二次電極211を移動させる。
図16Aに示すように、ユーザーがアクチュエータノブ1022を方向1601に回転させることにより、二次アクチュエータ1020は、移動する。
図11を参照して前述したように、二次アクチュエータ1020は、ガイドセクション1151及び1153の縁部の間に画定された螺旋溝の中に収容されているガイド部材1136及び1138を支持する。二次アクチュエータ1020は、ガイドセクション1151及び1153によって画定された螺旋溝と係合しているので、アクチュエータノブ1022が回転すると、その結果、二次アクチュエータ1020が螺旋状に移動する。したがって、二次アクチュエータ1020の回転により、二次アクチュエータ1020は、一次アクチュエータ1010及びハウジング610に対して方向1602に前進する。
【0066】
図16Bを参照すると、二次アクチュエータ1020が移動すると、その結果、二次電極211の遠位端213が、一次電極209の遠位端207を越えて延びる。
図5を参照して前述したように、二次電極211の遠位端213をコイル形状に予備成形してもよく、それにより、二次電極211が一次電極207のルーメンの内部で拘束されることがもはやなければ、二次電極211は、コイル形状を形成する結果となる。様々な実施形態では、二次電極211の遠位端213におけるコイル形状は、標的部位202の組織の中へと螺旋状に進行し、それにより、二次電極211と、二次電極を通って延びる一次電極207とが標的部位202において所定位置に固定される。二次電極211の絶縁セクション515は、二次電極211を一次電極207から電気的に絶縁するが、それらのそれぞれ対応する遠位端213及び209の間は除く。電極211及び207の遠位端213及び209が展開されると、導電性流体及び/又は電流の供給が、前述したように標的部位202に加えられて処置をもたらしてもよい。
【0067】
アクチュエータ1010及び1020の構成によって提示されるアクチュエータインターロックにより、二次アクチュエータ1020がその初期位置からいったん回転すれば、ユーザーが一次アクチュエータ1010を移動させることが防止される。
図11を参照して前述したように、二次アクチュエータ1020を回転させることにより、アクチュエータロック1012のピン支持体1126は、ブロックされるため、ユーザーがアクチュエータロック1012を押下して、ピン1127及びロックラック1128を介したハウジング610との係合から一次アクチュエータ1010を解除することが防止される。したがって、二次アクチュエータ1020が、二次電極211の遠位端213を標的部位202の中へと延ばすように移動している間、一次電極207の遠位端209は、標的部位202の中に挿入した際の適所に存在したままである。
【0068】
処置の適用を可能にするためにシース103並びに電極207及び211を展開することについては、
図6A~
図7B及び
図12A~
図16Bを参照して説明される。反対に、標的部位202から電極207及び211を引き出して移動させるには、
図17A~
図21Bを参照して説明されるように、ユーザーインタフェース102の操作及び操作シーケンスが逆転される。
【0069】
図17A及び
図17Bを参照すると、ユーザーがアクチュエータノブ1022を方向1701に回転させることにより、二次電極211の遠位端213は、一次電極207の中へと後退する。アクチュエータノブ1022を回転させて二次電極211の遠位端213を標的部位202から後退させる方向1701は、アクチュエータノブ1022を回転させて二次電極211の遠位端213を延ばす方向1601とは反対である。アクチュエータノブ1022を回転させると、二次アクチュエータ1020が螺旋状に逆に移動し、その結果、二次アクチュエータ1020は、一次アクチュエータ1010及びハウジング610に対して方向1702に並進移動する。二次電極211の遠位端213が一次電極207の遠位端209の内部に再び収容されるまで、二次アクチュエータ1020を移動させて、二次電極211を引き出す。
図18Aを参照して説明されるように、二次アクチュエータ1020が一次アクチュエータ1010に対する元の位置に移動すると、この時、アクチュエータロック1012は、解除されてもよい。二次電極211の後退は、一次アクチュエータ1010が静止したままである間に、二次アクチュエータ1020を回転させることによって達成されることが理解されよう。
【0070】
図18A及び
図18Bを参照すると、標的部位202からの一次電極207の後退の準備をするために、アクチュエータロック1012は、ユーザーによって方向1801に押下される。
図13A及び
図13B並びに
図15A及び
図15Bをそれぞれ参照して前述したように、アクチュエータロック1012が押下されて解除されたときに、アクチュエータロック1012の係合が電極207及び211の移動をもたらさなかったのとちょうど同じように、アクチュエータロック1012を押下しても、電極207及び211のそれぞれの遠位端209及び213のいかなる移動も生じない。
【0071】
図19A及び
図19Bを参照すると、アクチュエータロック1012が押下されると、一次アクチュエータ1010は、方向1901に移動して、一次電極207の遠位端209を標的部位202から引き出す。
図14A及び
図14Bを参照して前述したように、二次アクチュエータ1020は、一次アクチュエータ1010と回転式に係合されたままなので、二次アクチュエータ1020もまた、一次アクチュエータ1010と同じ距離を同じ方向1901に移動する。その結果、電極207及び211の遠位端209及び213は、集合的に移動し、標的部位202から引き出される。一次アクチュエータ1010が方向1901に完全に後退した後、一次電極207の遠位端209は、シースの遠位端105の内部に収容されている。更に、二次アクチュエータ1020、したがって二次電極211は、一次アクチュエータ1010と協働して移動するので、二次電極211の遠位端213は、一次電極207の遠位端209がシース103の遠位端105の内側に引き込まれる際に、一次電極207の遠位端209の内部に留まっている。
【0072】
図20A及び
図20Bを参照すると、電極207及び211のそれぞれの遠位端209及び213が、いったんシース103の遠位端105の内側に引き込まれれば、アクチュエータロック1012は、解除される。アクチュエータロック1012が解除された時点で、アクチュエータロック1012は、方向2001に移動する。その結果、ピン支持体1126によって保持されていたピン1127は、ロックラック1128を再係合して、一次アクチュエータ1010を適所に保持する。更に、前述したように、アクチュエータ1010及び1020が、
図12A及び
図12Bを参照して説明されるような開始位置に復帰している間に、ロック部材1139が二次アクチュエータ1020から延びてハウジング610を係合することなどにより、二次アクチュエータ1020の回転を防止するアクチュエータインターロックが、二次アクチュエータ1020の回転を防止する。
【0073】
図21A及び
図21Bを参照すると、電極207及び211のそれぞれの遠位端209及び211がシース103の遠位端105の内側に引き込まれると、シース103自体が引き出され得る。
図7A及び
図7Bに示すものとは反対の操作において、シースロック606は、解除され、ハウジング610は、摺動可能スリーブ612に沿って結合具150から離れる方向2101に移動する。一次アクチュエータ1010は、アクチュエータロック1012によってハウジングにロックされ、二次アクチュエータ1020は、一次アクチュエータ1010に回転可能に固定されているので、一次アクチュエータ1010及び二次アクチュエータ1020は、ハウジング610と協働して方向2101に移動する。次いで、シース103及び電気外科用デバイス118の挿入チューブ119(
図1)を、本体から引き出してもよい。代替として、
図21A及び
図21Bを参照して説明されるようにシースを引き込むことをせずに、
図19A~
図20Bを参照して説明されるように、いったん電極207及び211がシースの中へと引き込まれれば、最初にシースロック606を係合させることによってシース103を引き出すことなく、シース103を身体から引き出してもよい。
【0074】
図11、
図16A及び
図17Aを参照して前述したように、二次アクチュエータ1020は、ガイドセクション1151及び1153の縁部によって画定される螺旋溝と係合するガイド部材1136及び1138を支持する。
図22を参照すると、ガイドセクション1151及び1153は、それらが一次アクチュエータ1010と接合されたときのように、一緒に嵌合されてガイドスリーブ2202の中に入っている。ガイドセクション1151及び1153は、端部2215及び2217において接合されていてもよい。具体的には、
図23に示すように、ソケット2330が、ガイドセクション1151及び1153によって支持されて、ガイドセクションが、ねじ、ダボ、又は他の締結具によって接続されることを可能にしてもよい。
【0075】
ガイドスリーブ2202の端部2215と2217との間で、ガイドセクション1151及び1153の縁部2211及び2213は、螺旋溝2201を画定している。
図16A及び
図17Aを参照して説明されるように、螺旋溝2201は、支持部材1136及び1138の移動をガイドして、二次アクチュエータの回転に応じて二次アクチュエータ1020を並進移動させる。
【0076】
様々な実施形態では、略螺旋状の溝2201は、ガイドスリーブ2202の端部2215と2217との間に変化するピッチを有する。様々な実施形態では、ピッチは、二次アクチュエータ1020が二次電極207を延ばすためにその螺旋移動を始める後方端部2215から、前方端部2217に向かって変化してもよい。より具体的には、様々な実施形態では、螺旋溝のピッチは、二次アクチュエータ1020の1回転当たりに二次アクチュエータ1020がユーザーインタフェース102(
図22に図示せず)の軸線1001に沿って後方端部2215から前方端部2217に向かって移動する距離を低減させるように変化する。
【0077】
様々な実施形態では、二次アクチュエータ1020を推進させるために、アクチュエータノブ1022を回転させる際にユーザーが加える回転力を低減させるために、このようにピッチが変化する。例えば、
図5及び
図16Bを考慮すると、二次電極211の遠位端213が標的部位202の中へと前進するにつれて、二次電極211の遠位端213は、抵抗の増大に遭遇し得る。この抵抗の一部は、二次電極211のより長い部分が一次電極207の遠位端209を越えて更に延びるにつれて、二次電極211の遠位端213が、二次電極211の増加する長さに沿って、標的部位において塊体に摩擦係合することから生じる。この抵抗の一部はまた、二次電極211の遠位端213におけるコイルの湾曲部が、標的部位202における塊体の中に螺旋状に進行する際の抵抗の程度が増加することから生じ得る。それに対応して、二次電極211が一次電極207の遠位端209の中に完全に後退した状態により近い場合よりも、二次電極211を引き出し始める時点において、組織のより大きな塊体と摩擦係合するのに、より大きな力が伴う場合がある。
【0078】
更に、遠位端213の近傍にある二次電極211の部分が形状記憶合金を使用してコイル形状に形成される場合、二次電極207を引き出すことは、二次電極211を引っ張り、一次電極207の内部に閉じ込められているときに二次電極211が呈する、変形した真っ直ぐな形状にしようとするにあたって、追加の力を印加することを伴い得る。その結果、二次電極211を展開させる際に、二次電極211が一次電極207の遠位端209を越えて標的部位202へと更に延びるにつれて、二次電極211を延ばすにあたって、より大きな力が伴い得る。その結果、二次アクチュエータ1020がガイドスリーブ2202の前方端部2217に向かって移動する際に、二次アクチュエータ1020のアクチュエータノブ1022を回転させるにあたって、より大きな回転力が伴い得る。それに対応して、二次電極211が一次電極207の内部に完全に後退しているときよりも、二次電極211を引き込む初期部分において、より大きな力が伴い得る。したがって、二次アクチュエータ1020がガイドスリーブ2202の前方端部2217から離れるように最初に移動する際に、二次アクチュエータ1020のアクチュエータノブ1022を回転させるにあたって、より大きな回転力が伴い得る。
【0079】
様々な実施形態によれば、螺旋溝2201のピッチは、ガイドスリーブ2202の追従端部2215と前方端部2217との間で変化させてもよい。具体的には、軸線1001を中心とする曲線1003にわたる1回転当たりに、第2のアクチュエータ1020が軸線1001に沿って移動する距離を、ユーザーインタフェース2202の前方端部に面する、ガイドスリーブ2202の前方端部2217に向かって低減させるように、螺旋溝2201のピッチを変化させてもよい。第2のアクチュエータ1020の移動距離をガイドスリーブ2202の前方端部に向かって減少させることにより、軸線1001に沿った増加した力は、第2のアクチュエータ1020の回転の、より大きな程度にわたって効果的に分散される。したがって、軸線1001に沿った二次電極211の移動に対する横方向の抵抗は、ガイドスリーブ2202の前方端部2217において増加し得るが、アクチュエータノブ1022を回転させて二次アクチュエータ1020を回転させることに伴う力は増加しない。
【0080】
図23を参照すると、螺旋溝2201のピッチは、ガイドセクション1151及び1153のそれぞれの縁部2211及び2213によって画定されるので、縁部2211及び2213のピッチは、所望の形状の螺旋溝2201を画定するように変化させている。例えば、第1のガイドセクション1153を考慮すると、第1のガイドセクション1153の後方端部2345の方にある第1の点2301において、縁部2213のピッチ角α(軸線1001の方向に、縁部2213に対して接線方向に測定した)は、第1のガイドセクション1153の前方端部2347の方に移動した第2の点2302におけるピッチ角βよりも大きい。同様に、第2の点2302におけるピッチ角βは、ガイドセクション1153の前方端部2347の方に更に移動した第3の点2303におけるピッチ角γよりも大きい。対応する構成が第2のガイドセクション1151について繰り返され、第2のガイドセクション1151の後方端部2341から前方端部2343に向かって移動すると、縁部2211に沿ったピッチ角はより小さくなる。その結果、軸線1001に沿った抵抗の増加にもかかわらず、二次アクチュエータ1020に印加される回転抵抗は、ガイドセクション1151及び1153のそれぞれの縁部2211及び2213の減少するピッチによって画定される、螺旋溝2201(
図22)の減少するピッチによって低減される。
【0081】
螺旋溝2201のピッチを変化させて二次電極207の展開及び回収を容易にすることに加えて、二次電極207として使用するワイヤの断面もまた、二次電極207の展開及び回収を容易にし得る。
図24~
図26を参照すると、二次電極207は、その長さに沿って異なる厚さの部分2410及び2420を有するワイヤを含んでもよい。
【0082】
図24を参照すると、二次電極207の第1の部分2410は、第1の厚さ2412を有する円形断面を有してもよい。二次電極211の遠位端213につながる第2の部分2420は、第1の厚さ2412未満の第2の厚さ2422を有する平坦な又は矩形の断面を有してもよい。例示的実施形態では、第1の部分2410の円形断面の第1の厚さ2412は、0.015インチであってもよく、第2の部分の第2の厚さ2422は、0.009インチであってもよい。このような構成では、第1の部分2410についての理論上の慣性モーメントは、第2の部分2420についての理論上の慣性モーメントの2倍を超える。したがって、第1の部分2410のより大きな理論上の慣性モーメントにより、二次電極207を前進させる際に、第2の部分2420が展開された時点でコイル状構成をとる能力を妨げることなく、第1の部分2410の力伝達を改善するはずである。第1の厚さ24212は、
図25に示すように、第2の部分2402がコイル状に巻かれる平面を画定する軸線2430と整列する。
【0083】
図26を参照すると、二次電極211は、コイル状に巻かれていない構成にある。第2の部分2420は、第2の部分2420の第2の厚さ2422よりも広く、第1の部分2410の第1の厚さ2412よりも広い第2の幅2624を有してもよい。非限定的な例では、第1の厚さ2412は、0.015インチであってもよく、第2の厚さは、0.009インチであってもよく、第2の幅は、0.020インチであってもよい。
【0084】
円形断面を有する第1の部分2410を有する二次電極211は、沿って二次電極211をその長さに沿って推進させるのに良好なカラム強度及び力伝達を提供する。カラム強度及び力伝達は、
図5に示すように、一次電極207の内部のルーメンを通して二次電極211を駆動し、二次電極211を標的部位において組織の中へと延ばすのに役立つ。対照的に、二次電極211の第2の部分2420がコイル状に巻かれることになる平面内において低減された厚さを有する第2の部分2420は、二次部分がそのコイル状の形状をとることをより容易にする。例示的な寸法を使用すると、第2の部分2420の慣性モーメントは、第1の部分2410の慣性モーメントの半分未満であり、第2の部分2410をコイル状に巻き、かつ巻きを元に戻すのに必要な力を低減させる。第2の厚さ2422よりも大きく、第1の厚さ2412よりも大きい第2の幅2624を有することにより、第2の部分2420のカラム強度及び力伝達が改善されて、第2の部分2420が容易にコイル状に巻かれることを容易にする、より薄い第2の厚さ2422を有していながら、第2の部分2420が座屈しないようになる。
【0085】
図27を参照すると、ユーザーインタフェース102を電気外科用デバイス118に固定するために使用される結合器は、摺動可能取付機構2710及びロック本体2720を含む。様々な実施形態では、摺動可能取付機構2710は、ユーザーインタフェースのハウジング(
図27に図示せず)から延びる摺動可能スリーブ612に固定され、摺動可能スリーブ612の周りに嵌合する。摺動可能スリーブ612は、デバイスインタフェース2752の端部においてフランジ2754を収容するように寸法決めされた内部幅2791を有する。フランジ2754は、摺動可能スリーブ612の内部幅2791よりも小さい外側幅2793を有するため、フランジ2754は、摺動可能スリーブ612の端部の内部に収容可能である。デバイスインタフェース2752は、デバイスインタフェース2752が当接するフランジ2754の外側幅2793よりも小さい外側幅2795を有する。
図28を参照して以下で更に説明するように、デバイスインタフェース2795の外側幅2795及びフランジ2754の外側幅2793は、ロック本体2720の構成において考慮される。
【0086】
摺動可能取付機構2710は、摺動可能スリーブ612に固定された、固定可能な、又は接続されたベース部分2712を含む(摺動可能スリーブ612に固定可能に接続される前の摺動可能取付機構2710を
図27に示す)。摺動可能取付機構2710はまた、以下で更に説明するように、保持リング2730から延びる保持クリップ2734を収容してロックプレート2720を摺動可能取付機構2710に固定するように構成された1つ以上の突起部2714を含む。
【0087】
摺動可能取付機構2710はまた、ロックピン2716を支持する。様々な実施形態では、ロックピン2716は、摺動可能取付機構2710から外側に延びるようにばね仕掛けであるか又は別の方法で付勢されて、ロック本体2720内のロックスロットと係合して、ロック本体2720が摺動することを防止する。ロックピン2716は、ロック本体2720をロック解除位置に移動させることを可能にするために、手動でロック本体2720から後退されてもよい。
【0088】
様々な実施形態では、摺動可能取付機構2710は、電気外科用機器又はデバイス118(
図1)とユーザーインタフェース102との間でトルクを伝達するためのトルク伝達機構を含む。様々な実施形態では、トルク伝達機構は、ロック本体2720がロック位置にあるときにチャネル2718の内部に収容されるリンケージ2728を含む。したがって、リンケージ2728及びチャネル2718は、電気外科用機器又はデバイス118と係合しているロック本体2720と、摺動可能スリーブ612との間でトルクを伝達する。したがって、結合機構2718及びチャネル2728は、例えば、トルクが保持リング2730及び/又はロックピン2716に加えられ、代わりに、電気外科用機器又はデバイス118と摺動可能スリーブ612との間のトルクを吸収し、かつ/又は伝達する。様々な実施形態では、トルクはまた、ロックピン2716を強めること、及び/又は保持リング2730のロックプレート2720への取り付けを堅くかつ強めることによって、トルクを吸収し、かつ伝達することができる。
【0089】
ロック本体2720は、摺動可能取付機構2710を横切って摺動し、フランジ2754を摺動可能スリーブ612の内部で適所に保持して、ユーザーインタフェース102を電気外科用デバイス118に固定するように構成されたベースプレート2722を有する。
図28を参照して更に説明されるように、ベースプレート2722は、交互に摺動可能スリーブ612の中へのフランジ2754の挿入を可能にし、摺動可能スリーブ612からフランジ2754が外れることを防止する、異なる寸法に設定されたセクションを有する開口部を画定する。ロック本体2720は、摺動可能スリーブ612を介して、ユーザーインタフェース102と共に外科用デバイスインタフェース2752によって形成された組み合わせの上に延びるフード2724を支持する。前述したように、ロック本体2720はまた、第2のインジケータタブ2728を支持する。第2のインジケータタブ2728は、ロック本体2720がロック位置にあるときに、摺動可能取付機構2710上の第1のインジケータタブ2718と整列して、ロック本体2720がいつロック位置にあるかの目視による確認を提供する。
【0090】
ロック本体2720は、リテーナリング2730によって摺動可能取付機構に摺動可能に固定される。リテーナリング2730は、内径2799を有するリング2732を含み、内径2799は、通過して外科用デバイスインタフェース2752から延びるフランジ2754を収容するように寸法決めされている。リング2732から延びているのは、1つ以上の保持クリップ2734である。保持クリップ2734は、
図28を参照して以下で更に説明するように、ロック本体のベースプレート2722内のスロットを通って嵌合するように寸法決めされている。いったん保持クリップ2734がロック本体2720のベースプレート2722内のスロットを通って延びると、保持クリップは、摺動可能取付機構2710上の突起部2714に、及び/又は突起部2714の周りに固定される。いったん保持クリップ2734がロック本体2720上のスロットを通って延び、摺動可能ロック機構2710上の突起部2714に固定されると、ロック本体2720は、摺動可能取付機構2710を横切って移動して電気外科用デバイス118に対してユーザーインタフェース102をロックし、かつロック解除するように、摺動可能に拘束される。
【0091】
図28を参照すると、ベースプレート2722は、2つの保持スロット2895を画定し、保持クリップ2734(
図27)は、保持スロット2895を通って保持リング2730から延びる。保持スロット2895は、保持クリップ2734を摺動可能に収容するように寸法決めされているため、ロック本体2720は、保持クリップ2734を横断して第1の方向2815又は第2の方向2817に摺動することができる。保持リング2730のリング2732は、ベースプレート2722に対面して位置して、ロック本体2720を摺動可能取付機構2710(
図27)に保持する。ロック本体2720はまた、少なくとも1つのソケット2820を支持して、摺動可能ロック機構2710から延びるロックピン2716(
図27)を収容する。ソケット2820は、ロック本体2720が外科用デバイスインタフェース2752上をロック位置へと摺動されたときに、ロックピン2716を係合するように位置付けられている。
【0092】
フード2724は、ロックプレート2722から延びて、外科用デバイスインタフェース2752とユーザーインタフェース102との間の接続を覆う。フード2724が電気外科用デバイス118の本体(
図1)によって阻止されることなく、ロック本体2720が第2の方向2817に移動することを許容するために、フード2724の下側縁部2825は、凹部2827を画定するように成形されている。ロック本体2720が第2の方向2817に移動してロック本体2720をロック位置に移動させると、凹部2827は、電気外科用デバイス118の本体を収容する。
【0093】
ロック本体2720のベースプレート2722は、開口部2810を画定し、
図27を参照して説明されるように、開口部2810を通して、外科用デバイスインタフェース2772上のフランジ2754を摺動可能スリーブ612の中に挿入することができる。より具体的には、開口部の第1のセクション2801は、第1の幅2811を有し、結合された第2のセクション2803は、第2の幅2813を有する。第1のセクションの第1の幅2811は、そこを通してフランジ2754の外側幅2793を収容するには十分大きいが、一方、第2のセクション2803の第2の幅2813は、外科用デバイスインタフェース2752の幅2795を収容するには十分大きいが、フランジ2754の外側幅2793が、そこを通過することを許容するほどは大きくない。
【0094】
ユーザーインタフェース102を電気外科用デバイス118(
図28に図示せず)にロックするために、ロック本体2720が第1の方向2815に摺動されて、摺動可能スリーブ612(
図28に図示せず)の中に至る摺動可能取付機構2710のベース部分2712内の開口部上に、第1のセクション2801が位置付けられる。次いで、外科用デバイスインタフェース2752から延びるフランジ2754は、第1のセクション2801を通して摺動可能スリーブ612の中に挿入される。外科用デバイスインタフェース2752を適所に固定するために、ロック本体は、第2の方向2817に摺動される。その結果、第2のセクション2803は、摺動可能取付機構2710のベース部分2712内の開口部上を移動し、ロック本体2722の縁部は、フランジ2754上を摺動し、フランジ2754に当接する。このロック位置では、第2のセクション2803の周りのロックプレート2722の縁部は、フランジ2754を覆い、フランジ2754を適所に保持する。また、ロック本体2720がこのロック位置にあるとき、ロックピン2716は、ソケット2820の中へと延びている。ロックピン2716がソケット2820から引き出されるまで、ロックピン2716は、ロックプレートの第1の方向2815への移動を阻止する。
【0095】
ユーザーインタフェース102を電気外科用デバイス118から結合解除するために、ユーザーは、ロックピン2716を掴んでロックピン2716を摺動させてソケット2820から外して、ロック本体2720の摺動移動を可能にする。ロックピン2716が後退していると、ロック本体2720は、第1の方向2815に摺動するため、ベースプレート2722は、外科用デバイスインタフェース2752から離れる方向に移動し、開口部2810の第1のセクション2801は、フランジ2752上に存在する。この時、外科用デバイスインタフェース2752のフランジ2754は、ロック本体2720を通して引き出すことができ、外科用デバイスインタフェース2752とユーザーインタフェース102の摺動可能スリーブ612との間の接続が終了する。
【0096】
図29を参照すると、処置用の電極を位置付ける例示的な方法2900が提供される。方法2900は、ブロック2905で開始する。
図6A~
図7Bを参照して説明されるように、ブロック2910において、一次電極及び二次電極を含むシースの遠位端は、標的部位の隣接部に移動される。ブロック2920において、
図14A及び
図14Bを参照して説明されるように、一次電極に動作可能に結合された一次アクチュエータと、二次電極に動作可能に結合され、一次アクチュエータと移動可能に係合された二次アクチュエータとが、第1の位置に摺動されて、一次電極及び二次電極の遠位端を標的部位に対して推進させる。ブロック2930において、
図16A及び
図16Bを参照して先に説明したように、二次アクチュエータは、一次アクチュエータに対して回転されて、二次アクチュエータを、一次アクチュエータとは独立に、螺旋経路に沿って第2の位置へと移動させて、二次電極の遠位端を推進させて、一次電極とは独立に標的部位に対して移動させる。方法2900は、ブロック2935において、この時に電極が現在位置付けられた状態で終了する。
【0097】
図30を参照すると、変化するピッチを有する螺旋経路を通して用具を推進させる例示的な方法3000が提供される。方法3000は、ブロック3005で開始する。ブロック3010において、
図11を参照して説明されるように、細長い用具が、その近位端において、軸線に沿って移動可能なアクチュエータに結合される。ブロック3020において、
図16A、
図16B、
図22、及び
図23を参照して説明されるように、用具は、軸線を中心とする略螺旋状の経路を通してアクチュエータを回転可能に移動させることによって推進され、螺旋経路は、アクチュエータの1回転当たりにアクチュエータが軸線に沿って移動する距離が変わるように変化するピッチを有する。方法3000は、ブロック3025において、アクチュエータが用具を移動させた状態で終了する。
【0098】
図31を参照すると、デバイスを一緒に固定する例示的方法3100が提供される。方法3100は、ブロック3105で開始する。ブロック3110において、ロック本体が開位置になるように位置付けられ、ロック本体は、第1の幅を有する第1のセクションと、第1の幅よりも小さい第2の幅を有する第2のセクションと、を有する開口部を画定する。ロック本体は、第1の結合具を支持する第1のデバイスと、第2の結合具を支持する第2のデバイスと、のうちの1つに摺動可能に取り付けられる。
図28を参照して説明されるように、第1のセクションは、ロック本体が開位置になるように位置付けられたときに、第1の結合具と第2の結合具との間に配設される。ブロック3120において、
図28を参照して説明されるように、第1の結合具を第2の結合具の内部に挿入することによって接続が形成され、第1の結合具及び第2の結合具のうちの一方は、第1の幅よりも小さく第2の幅よりも大きいフランジ幅を有するフランジを支持している。ブロック3130において、
図28を参照して前述したように、ロック本体は、フランジを支持する結合具が接続部から引き出されることが防止されるように、第2のセクションの周りのロック本体の縁部がフランジに当接する閉位置に再配置される。方法3100は、ブロック3135において、結合具がロック本体によって一緒に固定された状態で終了する。
【0099】
開示される主題は、以下の項に記載される主題を含むが、これらに限定されない。
1.器具であって、
内部にルーメンを画定する細長い一次電極と、
ルーメン内に摺動可能に収容可能な細長い二次電極と、
内部に一次電極を摺動可能に収容するように構成されたシースであって、シースは、一次電極及び二次電極を標的部位に向かって搬送するように更に構成されている、シースと、
シースと動作可能に結合され、シースを標的部位に対して摺動可能に推進させるように移動可能に取り付けられたハウジングと、
一次電極と動作可能に結合され、ハウジングと摺動可能に結合されて、シースに対して一次電極を推進させる一次アクチュエータと、
二次電極と動作可能に結合され、一次アクチュエータと移動可能に結合されて一次アクチュエータと共に摺動可能であり、一次電極と協働して二次電極を推進させる二次アクチュエータであって、二次アクチュエータは、一次アクチュエータとは独立して回転可能であり、螺旋経路に沿って移動して二次電極を推進させて、一次電極とは独立に標的部位に対して移動させる、二次アクチュエータと、を備える、器具。
2.一次アクチュエータをハウジングから選択的に係合解除して、ハウジングに対する一次アクチュエータの摺動可能な移動を可能にするように、ユーザーによって係合可能な一次アクチュエータロックを更に備える、請求項1に記載の器具。
3.一次アクチュエータロックは、制御機構が押下されている間に一次アクチュエータがハウジングから係合解除されることを可能にするように構成され、制御が解除されたときに、一次アクチュエータがハウジングと係合することを可能にするように更に構成されている押下可能な解除機構を含む、請求項2に記載の器具。
4.一次アクチュエータが第1の位置に移動するまで二次アクチュエータの移動を防止するように構成されたアクチュエータインターロックを更に備える、請求項1に記載の器具。
5.アクチュエータインターロックは、二次アクチュエータが第2の位置に移動されたことに応答して、一次アクチュエータの移動を防止するように更に構成されている、請求項4に記載の器具。
6.通路を通してシースを標的部位へと搬送するように構成された電気外科用器具に、ハウジングを取り外し可能に固定するように構成されたデバイス結合具を更に備える、請求項1に記載の器具。
7.デバイス結合具は、ハウジングと電気外科用器具との間の接続を、ハウジングと電気外科用器具との間の接続を可能にする開位置から、ハウジングが電気外科用デバイスから取り外されることを防止する閉位置へと、摺動可能に移動するように構成されている、請求項6に記載の器具。
8.ハウジングをデバイス結合具に移動可能に結合して、デバイス結合具及び電気外科用器具に対するハウジングの選択的移動を可能にし、シースの遠位端を標的部位に対して移動させるように構成されたシースアクチュエータを更に備える、請求項6に記載の器具。
9.ハウジングに固定された可撓性電気結合具を更に備え、可撓性電気結合具は、2極形電源を収容し、第1の電極を電源の第1の極に電気的かつ移動可能に接続し、第2の電極を電源の第2の極に電気的かつ移動可能に接続するように構成されている、請求項1に記載の器具。
10.ハウジングに固定された可撓性流体結合具を更に備え、可撓性流体結合具は、導電性流体を供給する流体源を収容し、一次電極によって画定されたルーメンに導電性流体を流体的かつ移動可能に結合して、導電性流体を標的部位に搬送するように構成されている、請求項1に記載の器具。
11.標的部位において組織を処置するためのシステムであって、システムは、
2極形電気ケーブルを介して第1の極と第2の極との間で電力を選択的に供給するように構成されている電源と、
電極制御器具であって、
内部にルーメンを画定する細長い一次電極と、
ルーメン内に摺動可能に収容可能な細長い二次電極と、
内部に一次電極を摺動可能に収容するように構成されたシースであって、シースは、一次電極及び二次電極を標的部位に向かって搬送するように更に構成されている、シースと、
シースと動作可能に結合され、シースを標的部位に対して摺動可能に推進させるように移動可能に取り付けられたハウジングと、
一次電極と動作可能に結合され、ハウジングと摺動可能に結合されて、シースに対して一次電極を推進させる一次アクチュエータと、
二次電極と動作可能に結合され、一次アクチュエータと移動可能に結合されて一次アクチュエータと共に摺動可能であり、一次電極と協働して二次電極を推進させる二次アクチュエータであって、二次アクチュエータは、一次アクチュエータとは独立して回転可能であり、螺旋経路に沿って移動して二次電極を推進させて、一次電極とは独立に標的部位に対して移動させる、二次アクチュエータと、を含む電極制御器具と、を備える、システム。
12.一次アクチュエータをハウジングから選択的に係合解除して、ハウジングに対する一次アクチュエータの摺動可能な移動を可能にするための、ユーザーによって係合可能な一次アクチュエータロックを更に備える、請求項11に記載のシステム。
13.一次アクチュエータが第1の位置に移動するまで二次アクチュエータの移動を防止するように構成されたアクチュエータインターロックを更に備える、請求項12に記載のシステム。
14.アクチュエータインターロックは、二次アクチュエータが第2の位置に移動されたことに応答して、一次アクチュエータの移動を防止するように更に構成されている、請求項13に記載のシステム。
15.通路を通してシースを標的部位へと搬送するように構成された電気外科用器具に、ハウジングを取り外し可能に固定するように構成されたデバイス結合具を更に備える、請求項11に記載のシステム。
16.デバイス結合具は、ハウジングと電気外科用器具との間の接続を、ハウジングと電気外科用器具との間の接続を可能にする開位置から、ハウジングが電気外科用デバイスから取り外されることを防止する閉位置へと、摺動可能に移動するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
17.ハウジングをデバイス結合具に移動可能に結合して、デバイス結合具及び電気外科用器具に対するハウジングの選択的移動を可能にし、シースの遠位端を標的部位に対して移動させるように移動可能に構成されたシースアクチュエータを更に備える、請求項15に記載のシステム。
18.導電性流体を供給する流体源と、ハウジングに固定された可撓性流体結合具とを更に備え、可撓性流体結合具は、流体源を収容し、一次電極によって画定されたルーメンに導電性流体を移動可能かつ流体的に結合して、導電性流体を標的部位に搬送するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
19.方法であって、
一次電極及び二次電極を含むシースの遠位端を、標的部位の隣接部に移動させることと、
一次電極に動作可能に結合された一次アクチュエータと、二次電極に動作可能に結合され、一次アクチュエータと移動可能に係合された二次アクチュエータとを、第1の位置に摺動させて、一次電極及び二次電極の遠位端を標的部位に対して推進させることと、
二次アクチュエータを一次アクチュエータに対して回転させて、二次アクチュエータを、一次アクチュエータとは独立に螺旋経路に沿って第2の位置へと移動させて、二次電極の遠位端を推進させて、一次電極とは独立に標的部位に対して移動させることと、を含む、方法。
20.方法であって、
一次アクチュエータが第1の位置に移動するまで、二次アクチュエータが一次アクチュエータに対して回転することを防止することと、
二次アクチュエータが回転されて二次アクチュエータを第2の位置に移動させた後に、一次アクチュエータが摺動することを防止することと、を含む、請求項19に記載の方法。
21.器具であって、
軸線に沿って移動可能な細長い用具と、
用具の近位端と動作可能に結合されて、用具を推進させて、回転可能なアクチュエータの回転に応じて軸線に沿って移動させる回転可能なアクチュエータと、
回転可能なアクチュエータと動作可能に結合されたガイドであって、ガイドは、軸線を中心とする略螺旋状の溝を画定して回転可能なアクチュエータの動きを導き、螺旋溝のピッチは、アクチュエータの1回転当たりにアクチュエータが軸線に沿って移動する距離を低減させるように変化する、ガイドと、を備える、器具。
22.軸線に沿った移動に対して増加した抵抗を、用具がアクチュエータに加えると予想される位置において、アクチュエータの1回転当たりにアクチュエータが軸線に沿って移動する距離を低減させるようにピッチが変化する、請求項21に記載の器具。
23.増大した抵抗を用具が加えると予想される位置は、用具の遠位端の移動が妨害物によって阻害されると予想される場所に対応する、請求項22に記載の器具。
24.増大した抵抗を用具が加えると予想される位置は、用具の遠位部分の構成が用具の移動に抵抗する場所に対応する、請求項22に記載の器具。
25.用具の移動に抵抗する、用具の遠位部分の構成は、ルーメンの端部においてコイル形状に形成可能な用具の遠位端を含み、ルーメンの内部を用具が延び、それにより、ルーメンから延びた時点でコイル形状に巻かれること、及びルーメンの中へと後退した時点でコイル形状から巻き戻されること、のうちの少なくとも1つが、軸線に沿った用具の移動に対する増大した抵抗を生じさせる、請求項24に記載の器具。
26.軸線に沿った移動に対して用具が低減された抵抗をアクチュエータに加えると予想される第2の位置において、軸線に沿ったアクチュエータの移動を増加させるように螺旋溝のピッチが変化する、請求項22に記載の器具。
27.ガイドは、螺旋溝を画定する環状チューブを含む、請求項21に記載の器具。
28.回転可能なアクチュエータは、環状チューブの内部に収容可能である、請求項27に記載の器具。
29.環状チューブは、回転可能アクチュエータの周りに配設されるように構成された2つの嵌合可能セクションを含み、2つの嵌合可能セクションの向かい合う遠位縁部は、螺旋溝の縁部を備える、請求項28に記載の器具。
30.システムであって、
内部にルーメンを画定する細長い一次電極と、
ルーメン内に摺動可能に収容可能な細長い二次電極と、
内部に一次電極を摺動可能に収容するように構成されたシースであって、シースは、一次電極及び二次電極を標的部位に向かって搬送するように更に構成されている、シースと、
シースと動作可能に結合され、シースを標的部位に対して摺動可能に推進させるように移動可能に取り付けられたハウジングと、
一次電極と動作可能に結合され、ハウジングと摺動可能に結合されて、一次電極を推進させて軸線に沿ってシースに対して摺動させ、略螺旋状の溝を画定するガイドを含む、一次アクチュエータであって、螺旋トラックのピッチが、螺旋溝の周りのガイド部材の1回転当たりの、軸線に対するガイド部材の移動を低減させるように変化する、一次アクチュエータと、
二次電極と動作可能に結合され、一次アクチュエータのガイドの内部に回転可能に収容された二次アクチュエータであって、二次アクチュエータは、螺旋溝に係合するように構成されたガイド部材を支持し、二次アクチュエータは、一次アクチュエータに対して回転可能であり、二次電極を推進させて一次電極に対して移動させる、二次アクチュエータと、を備える、システム。
31.軸線に沿った移動に対して増加した抵抗を、二次電極が二次アクチュエータに加えると予想される位置において、二次アクチュエータの1回転当たりに二次アクチュエータが軸線に沿って移動する距離を低減させるようにピッチが変化する、請求項30に記載のシステム。
32.増大した抵抗を二次電極が加えると予想される位置は、二次電極の遠位端の遠位端の移動が妨害物によって阻害されると予期される場所に対応する、請求項31に記載のシステム。
33.増大した抵抗を二次電極が加えると予想される位置は、二次電極の遠位部分の構成が二次電極の移動に抵抗する場所に対応する、請求項31に記載のシステム。
34.二次電極の移動に抵抗する、二次電極の遠位部分の構成は、ルーメンの端部においてコイル形状を形成する二次電極の遠位部分を含み、ルーメンから延びた時点でコイル形状に巻かれること、及びルーメンの中へと後退した時点でコイル形状から巻き戻されること、のうちの少なくとも1つが、軸線に沿った二次電極の移動に対する増大した抵抗を生じさせる、請求項33に記載のシステム。
35.軸線に沿った移動に対して二次電極が低減された抵抗を二次アクチュエータに加えると予想される第2の位置において、軸線に沿った二次アクチュエータの移動を増加させるように螺旋溝のピッチが変化する、請求項31に記載のシステム。
36.ガイドは、螺旋溝を画定する環状チューブを含む、請求項30に記載のシステム。
37.方法であって、
細長い用具をその近位端にて、軸線に沿って移動可能なアクチュエータに結合させることと、
軸線を中心とする略螺旋状の経路を通してアクチュエータを回転可能に移動させることにより用具を推進させることであって、螺旋経路は、アクチュエータの1回転当たりにアクチュエータが軸線に沿って移動する距離を変えるように変化するピッチを有する、ことと、を含む、方法。
38.軸線に沿った移動に対して増加した抵抗を、用具がアクチュエータに加えると予想される位置において、アクチュエータの1回転当たりにアクチュエータが軸線に沿って移動する距離を低減させるようにピッチが変化する、請求項37に記載の方法。
39.増大した抵抗を細長い用具が加えると予想される位置は、用具の遠位端の移動が妨害物によって阻害されると予期される場所に対応する、請求項38に記載の方法。
40.増大した抵抗を細長い用具が加えると予想される位置は、用具の遠位部分の構成が用具の移動に抵抗する場所に対応する、請求項38に記載の方法。
41.器具であって、
第1の幅を有する第1のセクションと、第1の幅よりも小さい第2の幅を有する第2のセクションと、を有する開口部を画定するロック本体であって、ロック本体は、第1の結合具を支持する第1のデバイス及び第2の結合具を支持する第2のデバイスのうちの1つに摺動可能に取り付け可能であり、第1の結合具及び第2の結合具のうちの一方は、第1の幅よりも小さく第2の幅よりも大きいフランジ幅を有するフランジをその上に支持するように構成されている、ロック本体と、
第1のデバイス及び第2のデバイスのうちの一方にロック本体を摺動可能に固定するように構成されている摺動可能取付機構であって、摺動可能取付機構は、第1の結合具が第2の結合具の中に挿入されて接続を形成することを可能にするように、第1のセクションを位置付けることが可能な開位置と、フランジを支持する結合具が接続部から引き出されることが防止されるように、第2のセクションの周りのロック本体の縁部がフランジに当接している閉位置との間で、ロック本体が摺動することを可能にするように更に構成されている、摺動可能取付機構と、を備える、器具。
42.閉位置に位置付けられたロック本体と係合するように構成されたラッチ機構であって、ロック機構がロック本体から係合解除されることなく、ロック本体が摺動することを防止するようになっている、ラッチ機構、を更に備える、請求項41に記載の器具。
43.ロック本体が閉位置から摺動することを防止するために、ラッチ機構をロック位置に付勢するように構成された付勢機構を更に備える、請求項42に記載の器具。
44.ラッチ機構は、閉位置に位置付けられたロック本体の中に少なくとも部分的に挿入可能なロックピンを含む、請求項42に記載の器具。
45.ラッチ機構は、摺動可能取付機構に取り付けられている、請求項42に記載の器具。
46.摺動可能取付機構は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間でトルクを伝達するように構成されたリンケージを含むトルク伝達機構を含む、請求項42に記載の器具。
47.摺動可能取付機構は、
第1のデバイス及び第2のデバイスのうちの一方に結合されたベース部分であって、ベース部分は、ロック本体の第1の面に当接する、ベース部分と、
ロック本体の第2の面に係合するように構成された保持リングであって、保持リングは、ベース部分と係合して、ロック本体をベース部分に対して摺動可能に保持するように構成された少なくとも1つの保持部材を含む、保持リングと、を備える、請求項41に記載の器具。
48.第1の結合具と第2の結合具との接続部にわたって延びるフードを更に備える、請求項41に記載の器具。
49.フードは、第1のデバイス及び第2のデバイスに影響を及ぼすことなく、ロック本体が開位置と閉位置との間で摺動することを可能にするように輪郭付けされた、請求項48に記載の器具。
50.システムであって、
内部にルーメンを画定する細長い一次電極と、
ルーメン内に摺動可能に収容された細長い二次電極と、
一次電極を摺動可能に収容し、一次電極及び二次電極を標的部位に向かって搬送するように構成されているシースと、
シースと動作可能に結合され、シースを標的部位に対して摺動可能に推進させるように移動可能に取り付けられたハウジングと、
一次電極と動作可能に結合され、ハウジングと移動可能に結合されて、シースに対して一次電極を推進させる一次アクチュエータと、
第2の電極と動作可能に結合され、一次アクチュエータに移動可能に結合された二次アクチュエータであって、二次アクチュエータは、一次アクチュエータに対して別々に移動可能であって、二次電極を推進させて一次電極に対して移動させる、二次アクチュエータと、
ハウジングによって支持され、第2の結合具と係合して、フランジ幅を有するフランジを支持するように構成された第1の結合具であって、第2の結合具は、デバイスから延び、第2の結合具を通して、シース及び電極が標的部位に搬送される、第1の結合具と、
フランジ幅よりも大きい第1の幅を有する第1のセクションと、フランジ幅よりも小さい第2の幅を有する第2のセクションと、を有する開口部を画定するロック本体と、
ロック本体をハウジングに摺動可能に固定するように構成された摺動可能取付機構であって、摺動可能取付機構は、第1の結合具が第2の結合具を挿入可能に収容して接続を形成することを可能にするように、第1のセクションを位置付けすることが可能な開位置と、フランジを支持する結合具が接続部から引き出されることが防止されるように、第2のセクションの周りのロック本体の縁部がフランジに当接している閉位置との間で、ロック本体が摺動することを可能にするように更に構成されている、摺動可能取付機構と、を備える、システム。
51.閉位置に位置付けられたロック本体と係合するように構成されたラッチ機構であって、ロック機構がロック本体から係合解除されることなく、ロック本体が摺動することを防止するようになっている、ラッチ機構、を更に備える、請求項50に記載のシステム。
52.ロック本体が閉位置から摺動することを防止するために、ラッチ機構をロック位置に付勢するように構成された付勢機構を更に備える、請求項51に記載のシステム。
53.ラッチ機構は、閉位置に位置付けられたロック本体の中に少なくとも部分的に挿入可能なロックピンを含む、請求項52に記載のシステム。
54.ラッチ機構は、摺動可能取付部に取り付けられている、請求項51に記載のシステム。
55.摺動可能取付機構は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間でトルクを伝達するように構成されたリンケージを含むトルク伝達機構を含む、請求項51に記載のシステム。
56.摺動可能取付機構は、
第1のデバイス及び第2のデバイスのうちの一方に結合されたベース部分であって、ベース部分は、ロック本体の第1の面に当接する、ベース部分と、
ロック本体の第2の面に係合するように構成された保持クリップであって、保持クリップは、ベース部分と係合して、ロック本体をベース部分に対して摺動可能に保持するように構成された少なくとも1つの保持部材を含む、保持クリップと、を備える、請求項50に記載のシステム。
57.第1の結合具と第2の結合具との接続部にわたって延びるフードを更に備える、請求項50に記載のシステム。
58.フードは、第1のデバイス及び第2のデバイスに影響を及ぼすことなく、ロック本体が開位置と閉位置との間で摺動することを可能にするように輪郭付けされた、請求項57に記載のシステム。
59.方法であって、
ロック本体を開位置に位置付けることであって、ロック本体は、第1の幅を有する第1のセクションと、第1の幅よりも小さい第2の幅を有する第2のセクションと、を有する開口部を画定し、ロック本体は、第1の結合具を支持する第1のデバイス及び第2の結合具を支持する第2のデバイスのうちの1つに摺動可能に取り付けられ、第1のセクションは、ロック本体が開位置になるように位置付けられたときに、第1の結合具と第2の結合具との間に位置付けられる、ことと、
第1の結合具及び第2の結合具のうちの一方が、第1の幅よりも小さく第2の幅よりも大きいフランジ幅を有するフランジを支持するように、第2の結合具の内部に第1の結合具を挿入することによって接続を形成することと、
防止されているフランジを支持する結合具が接続部から引き出されることを防止するように、第2のセクションの周りのロック本体の縁部がフランジに当接する閉位置に、ロック本体を再配置することと、を含む、方法。
60.ロック本体が閉位置に移動された後に、ロック本体の移動を防止するために、ロック本体を適所にロックすることを更に含む、請求項59に記載の方法。
【0100】
上に示した発明を実施するための形態は、本質的に単に例示的なものであり、請求項に係る主題の主旨及び/又は趣旨から逸脱しない変形が、請求項の範囲内にあることが意図されることが理解されよう。このような変形は、請求項に係る主題の趣旨及び範囲から逸脱するものとしてみなされない。
【符号の説明】
【0101】
100 ・・・システム
102 ・・・ユーザーインタフェース
103 ・・・シース
114 ・・・電流源
116 ・・・注入ポンプ
118 ・・・電気外科用機器
120 ・・・足踏み式ユニット
130 ・・・導体
131 ・・・双極出口
133 ・・・二次出口
150 ・・・結合器
【外国語明細書】