IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マジック リープ, インコーポレイテッドの特許一覧

特開2024-111011光を再指向させるためのメタ表面および製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111011
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】光を再指向させるためのメタ表面および製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/02 20060101AFI20240808BHJP
   G02B 5/18 20060101ALI20240808BHJP
   G02B 3/00 20060101ALN20240808BHJP
   G02C 11/00 20060101ALN20240808BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B5/18
G02B3/00 Z
G02C11/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024093661
(22)【出願日】2024-06-10
(62)【分割の表示】P 2023024164の分割
【原出願日】2016-11-03
(31)【優先権主張番号】62/252,315
(32)【優先日】2015-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/252,929
(32)【優先日】2015-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ディアンミン リン
(72)【発明者】
【氏名】マウロ メッリ
(72)【発明者】
【氏名】ピエール サン ティレール
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ ぺロス
(72)【発明者】
【氏名】エフゲニー ポリアコフ
(57)【要約】
【課題】好適な光を再指向させるためのメタ表面および製造方法を提供すること。
【解決手段】ディスプレイシステムは、メタ表面から形成される光内部結合または光外部結合光学要素を有する、導波管を備える。メタ表面は、突出部間の第1の光学透過性材料および第2の光学透過性材料から形成される離間された突出部によって画定される第1のレベルを有する、マルチレベル(例えば、バイレベル)構造である。メタ表面はまた、第2の光学透過性材料によって形成される第2のレベルを含む。第1のレベル上の突出部は、第1の光学透過性材料をナノインプリントすることによってパターン化されてもよく、第2の光学透過性材料は、パターン化された突出部にわたって、かつその間に堆積されてもよい。突出部の幅および突出部間の間隔は、光を回折するように選択されてもよく、突出部のピッチは、10~600nmであってもよい。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権出願)
本願は、米国仮特許出願第62/252,315号、出願日2015年11月6日、発明の名称 “METASURFACES FOR REDIRECTING LIGHT AND METHODS FOR FABRICATING”および米国仮特許出願第62/252,929号、出願日2015年11月9日、発明の名称 “METASURFACES FOR REDIRECTING LIGHT AND METHODS FOR FABRICATING”の優先権の利益を主張するものである。これらの優先権出願の各々の全体は、参照により本明細書中に援用される。
【0002】
(参照による援用)
本願はまた、米国出願第14/331,218号(Magic Leap管理番号第20020.00号)、米国出願第14/641,376号(Magic Leap管理番号第20014.00号)、米国仮出願第62/012,273号(Magic Leap管理番号第30019.00号)、米国仮出願第62/005,807 号(Magic Leap管理番号30016.00号)の各々の全体を参照により本明細書中に援用する。
【0003】
本開示は、拡張および仮想現実イメージングならびに可視化システムに関する。
【背景技術】
【0004】
現代のコンピューティングおよびディスプレイ技術は、いわゆる「仮想現実」または「拡張現実」体験のためのシステムの開発を促進しており、デジタル的に再現された画像またはその一部が、現実であるように見える、もしくはそのように知覚され得る様式でユーザに提示される。仮想現実または「VR」シナリオは、典型的には、他の実際の実世界の視覚的入力に対する透明性を伴わずに、デジタルまたは仮想画像情報の提示を伴い、拡張現実または「AR」シナリオは、典型的には、ユーザの周囲の実際の世界の可視化に対する拡張としてのデジタルまたは仮想画像情報の提示を伴う。例えば、図1を参照すると、拡張現実場面1が、描写されており、AR技術のユーザには、背景における人々、木々、建物を特徴とする実世界公園状設定1100と、コンクリートプラットフォーム1120とが見える。これらのアイテムに加え、AR技術のユーザはまた、実世界プラットフォーム1120上に立っているロボット像1110と、マルハナバチの擬人化のように見える、飛んでいる漫画のようなアバタキャラクタ1130とを「見ている」と知覚するが、これらの要素1130、1110は、実世界には存在しない。ヒトの視知覚系は、複雑であって、他の仮想または実世界画像要素間における仮想画像要素の快適で、自然のような感覚で、かつ豊かな提示を促進する、VRまたはAR技術の生成は、困難である。
【0005】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、VRまたはAR技術に関連する種々の課題に対処する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態では、光学導波管を形成するための方法は、光学透過性基板を覆って光学透過性レジスト層を提供するステップを含む。レジストは、突出部および介在間隙を備えるパターンでパターン化され、突出部は、10nm~600nmの範囲内のピッチを有する。光学透過性材料は、突出部上および突出部間の間隙の中に堆積される。
【0007】
いくつかの他の実施形態では、ディスプレイデバイスを作製する方法は、メタ表面を備える導波管を提供するステップを含む。メタ表面は、第1の光学透過性材料から形成される、複数の離間された突出部と、離間された突出部にわたり、かつその間にある、第2の光学透過性材料とを備える。導波管は、光パイプに光学的に結合されてもよい。
【0008】
さらに他の実施形態では、ディスプレイシステムは、導波管と、導波管の表面上に配置される、光内部結合光学要素とを備える。光内部結合光学要素は、あるピッチを有し、第1の光学透過性材料から形成される、複数の離間された突出部と、離間された突出部にわたり、かつその間にある、第2の光学透過性材料とを備える、マルチレベルメタ表面を備える。
【0009】
いくつかの他の実施形態では、ディスプレイシステムは、導波管と、導波管の表面上に配置される、光外部結合光学要素とを備える。光外部結合光学要素は、あるピッチを有し、第1の光学透過性材料から形成される、複数の離間された突出部と、離間された突出部にわたり、かつその間にある、第2の光学透過性材料とを備える、マルチレベルメタ表面を備える。
【0010】
さらに他の実施形態では、ディスプレイシステムは、導波管と、導波管の表面上に配置される、光内部結合光学要素とを備える。光内部結合光学要素は、第1の光学透過性材料から形成される、複数の離間された突出部と、離間された突出部間の光学透過性レジストとを備える、メタ表面を備える。
【0011】
いくつかの他の実施形態では、ディスプレイシステムは、導波管と、導波管の表面上に配置される、光外部結合光学要素とを備える。光外部結合光学要素は、第1の光学透過性材料から形成される、複数の離間された突出部と、離間された突出部間の光学透過性レジストとを備える、メタ表面を備える。
【0012】
本発明の付加的および他の目的、特徴、ならびに利点は、詳細な説明、図、および請求項に説明される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
光学導波管を形成するための方法であって、前記方法は、
メタ表面を形成するステップ
を含み、
前記メタ表面を形成するステップは、
光学透過性基板を覆って光学透過性レジスト層を提供するステップと、
突出部および介在間隙を備えるパターンで前記レジストをパターン化するステップであって、前記突出部は、10nm~600nmの範囲内のピッチを有する、ステップと、
光学透過性材料を前記突出部上および前記突出部間の間隙の中に堆積させるステップと
を含む、方法。
(項目2)
前記光学透過性材料は、非晶質である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記光学透過性材料を堆積させるステップは、前記光学透過性材料の離間された平坦域を前記突出部の上方に形成する、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記光学透過性材料は、前記パターン化されたレジストまたは前記基板のいずれよりも高い屈折率を有する、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記光学透過性材料の屈折率は、1.7より高い、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記光学透過性材料は、レジストである、項目4に記載の方法。
(項目7)
前記光学透過性基板は、導波管である、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記レジストをパターン化するステップは、前記パターンを前記レジストの中にインプリントするステップを含む、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記光学透過性材料を堆積させるステップは、前記光学透過性材料を前記パターン化されたレジスト上にスピンコーティングするステップを含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記光学透過性材料を堆積させるステップは、前記光学透過性材料の共形堆積または指向性堆積を行うステップを含む、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記共形堆積は、前記光学透過性材料の化学蒸着または原子層堆積を含む、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記指向性堆積は、前記光学透過性材料の蒸発またはスパッタリングを含む、項目10に記載の方法。
(項目13)
前記全幅は、300~500nmの範囲内である、項目1に記載の方法。
(項目14)
光学透過性材料を堆積させるステップは、前記光学透過性材料を前記突出部の上方に10nm~1μmの厚さまで堆積させる、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記突出部は、2つのレベルにおける段を含む、項目1に記載の方法。
(項目16)
ディスプレイシステムであって、
導波管と、
前記導波管の表面上に配置される、光内部結合光学要素であって、前記光内部結合光学要素は、マルチレベルメタ表面を備え、前記マルチレベルメタ表面は、
あるピッチを有し、第1の光学透過性材料から形成される、複数の離間された突出部と、
前記離間された突出部にわたり、かつその間にある、第2の光学透過性材料と
を備える、光内部結合光学要素と
を備える、ディスプレイシステム。
(項目17)
前記突出部のピッチは、前記導波管の表面を横断して変動する、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目18)
画像情報を備える光を前記導波管の中に投入するように構成される、画像投入デバイスをさらに備える、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目19)
前記導波管は、導波管のスタックのうちの1つであり、前記導波管のスタックはそれぞれ、関連付けられたマルチレベルメタ表面を備える、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目20)
前記導波管のうちの少なくともいくつかの関連付けられたマルチレベルメタ表面は、前記導波管のその他の関連付けられたマルチレベルメタ表面と異なる波長範囲の光を再指向するように構成される、項目19に記載のディスプレイシステム。
(項目21)
前記第1の光学透過性材料は、レジストを備える、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目22)
各突出部および直近突出部間の空間は、10~600nmの全幅を画定する、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目23)
前記第2の光学透過性材料は、前記離間された平坦域を前記突出部にわたって形成する、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目24)
前記第1および第2の光学透過性材料は、非晶質である、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目25)
前記第2の光学透過性材料は、前記第1の光学透過性材料または前記導波管を形成する材料のいずれよりも高い屈折率を有する、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目26)
前記第2の光学透過性材料は、1.7を上回る屈折率を有する、項目25に記載のディスプレイシステム。
(項目27)
前記光学透過性材料は、半導体を備える、項目25に記載のディスプレイシステム。
(項目28)
前記光学透過性材料は、シリコンを備える、項目27に記載のディスプレイシステム。
(項目29)
前記光学透過性材料は、窒化ケイ素または炭化ケイ素を備える、項目28に記載のディスプレイシステム。
(項目30)
前記光学透過性材料は、酸化物を備える、項目25に記載のディスプレイシステム。
(項目31)
前記光学透過性材料は、金属酸化物を備える、項目25に記載のディスプレイシステム。
(項目32)
前記光学透過性材料は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、または酸化亜鉛を備える、項目31に記載のディスプレイシステム。
(項目33)
前記メタ表面は、バイレベルメタ表面である、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目34)
前記メタ表面は、トライレベルまたはより高いレベルのメタ表面である、項目16に記載のディスプレイシステム。
(項目35)
ディスプレイシステムであって、
導波管と、
前記導波管の表面上に配置される、光外部結合光学要素であって、前記光外部結合光学要素は、マルチレベルメタ表面を備え、前記マルチレベルメタ表面は、
あるピッチを有し、第1の光学透過性材料から形成される、複数の離間された突出部と、
前記離間された突出部にわたり、かつその間にある、第2の光学透過性材料と
を備える、光外部結合光学要素と
を備える、ディスプレイシステム。
(項目36)
前記突出部のピッチは、前記導波管の表面を横断して変動する、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目37)
画像情報を備える光を前記導波管の中に投入するように構成される、画像投入デバイスをさらに備える、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目38)
前記導波管は、導波管のスタックのうちの1つであり、前記導波管のスタックはそれぞれ、関連付けられたマルチレベルメタ表面を備える、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目39)
前記導波管のうちの少なくともいくつかの関連付けられたマルチレベルメタ表面は、前記導波管のその他の関連付けられたマルチレベルメタ表面と異なる波長範囲の光を再指向するように構成される、項目38に記載のディスプレイシステム。
(項目40)
前記導波管の表面上に配置される、光内部結合光学要素をさらに備え、前記光内部結合光学要素および光外部結合光学要素は両方とも、マルチレベルメタ表面を備える、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目41)
各突出部および直近突出部間の空間は、200~500nmの全幅を画定する、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目42)
前記第2の光学透過性材料は、前記離間された平坦域を前記突出部にわたって形成する、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目43)
前記第1および第2の光学透過性材料は、非晶質である、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目44)
前記第1の光学透過性材料は、ナノインプリントレジストである、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目45)
前記第2の光学透過性材料は、前記第1の光学透過性材料または前記導波管を形成する材料のいずれよりも高い屈折率を有する、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目46)
前記第2の光学透過性材料は、1.7を上回る屈折率を有する、項目45に記載のディスプレイシステム。
(項目47)
前記光学透過性材料は、半導体を備える、項目46に記載のディスプレイシステム。
(項目48)
前記光学透過性材料は、シリコンを備える、項目47に記載のディスプレイシステム。
(項目49)
前記光学透過性材料は、窒化ケイ素または炭化ケイ素を備える、項目48に記載のディスプレイシステム。
(項目50)
前記光学透過性材料は、酸化物を備える、項目46に記載のディスプレイシステム。
(項目51)
前記光学透過性材料は、金属酸化物を備える、項目50に記載のディスプレイシステム。
(項目52)
前記光学透過性材料は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、または酸化亜鉛を備える、項目51に記載のディスプレイシステム。
(項目53)
前記導波管は、1.6またはより高い屈折率を有する材料から形成される、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目54)
前記突出部は、単一レベル構造である、項目35に記載のディスプレイシステム。
(項目55)
前記突出部は、段付きマルチレベル構造である、項目35に記載のディスプレイシステム。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、ARデバイスを通した拡張現実(AR)のユーザのビューを図示する。
【0014】
図2図2は、ウェアラブルディスプレイシステムの実施例を図示する。
【0015】
図3図3は、ユーザのための3次元画像をシミュレートするための従来のディスプレイシステムを図示する。
【0016】
図4図4は、複数の深度平面を使用して3次元画像をシミュレートするためのアプローチの側面を図示する。
【0017】
図5図5A-5Cは、曲率半径と焦点半径との間の関係を図示する。
【0018】
図6図6は、画像情報をユーザに出力するための導波管スタックの実施例を図示する。
【0019】
図7図7は、導波管によって出力された出射ビームの実施例を示す。
【0020】
図8図8は、スタックされた導波管アセンブリの実施例を図示し、各深度平面は、複数の異なる原色を使用して形成される画像を含む。
【0021】
図9A図9Aは、それぞれ、内部結合光学要素を含む、スタックされた導波管のセットの断面側面図の実施例を図示する。
【0022】
図9B図9Bは、図9Aの複数のスタックされた導波管の斜視図の実施例を図示する。
【0023】
図10A図10Aは、メタ表面の断面側面図の実施例を図示する。
【0024】
図10B図10Bは、図10Aに示される一般的構造を有する、メタ表面に関する透過および反射スペクトルのプロットを示す。
【0025】
図11図11A-11Bは、光を導波管の中に内部結合する、メタ表面の断面側面図の実施例を示す。
【0026】
図12図12A-12Bは、光を導波管から外部結合する、メタ表面の断面側面図の実施例を示す。
【0027】
図13図13A-13Bは、透過モードで動作する、メタ表面の実施例を示す。
【0028】
図14図14A-14Dは、メタ表面を形成するためのプロセスフローの実施例を図示する。
【0029】
図15図15は、メタ表面の第1のレベル上のパターン化された材料の拡大断面図を図示する。
【0030】
図16-1】図16A1および16B-16Cは、メタ表面構造の断面側面図の実施例を図示し、第2の材料は、突出部の下層パターンにわたって異なる厚さまで堆積される。
【0031】
図16-2】図16A2は、図16A1に示される一般的構造を有する、メタ表面に関する透過および反射スペクトルのプロットを示す。
【0032】
図17図17A-17Cは、メタ表面構造の断面側面図の実施例を図示し、第2の材料は、スピンまたはジェットコーティングによって堆積されるレジストである。
【0033】
図18図18A-18Bは、2つを上回るレベルを有する、メタ表面の断面側面図の実施例を図示する。
【0034】
図19図19A-19Dは、2つを上回るレベルを有するメタ表面を形成するためのプロセスフローの実施例を図示する。
【0035】
図面は、本明細書に説明される例示的実施形態を図示するために提供され、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。図面は、概略であって、必ずしも、正確な縮尺で描かれていないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0036】
縮小寸法のメタ材料である、メタ表面は、事実上、幾何学的光学と比較して、はるかに小さいスケールで平坦かつ無収差の光学を実現する機会を提供する。理論によって限定されるわけではないが、いくつかの実施形態では、メタ表面は、共振光学アンテナとして機能する、表面構造の高密度配列を含む。光-表面構造相互作用の共振性質は、光学波面を操作する能力を提供する。
【0037】
しかしながら、メタ表面は、典型的には、非常に高屈折率材料を用いて形成されるが、その典型的用途は、他の場合では、本質的に高吸収率に起因して、赤外線波長に限定される。例えば、ビーム成形のためのメタ表面が、シリコンウエハ等の高屈折率不透明材料を使用して、近赤外線光のために開発されている。しかしながら、高屈折率材料に基づくこれらのメタ表面構造は、構造の厚さを横断して可視波長の光を透過させるとき、望ましくなく、大量の衝突光(例えば、40%またはそれを上回る)を吸収し得る。約2の屈折率を伴う窒化ケイ素等の可視波長透明材料は、光学波面を効果的に操作するために所望される光学共振をサポートするために十分に高屈折率を有すると見なされていない。
【0038】
メタ表面はまた、その製造においても課題に面している。メタ表面を形成する表面構造のサイズおよび入射光の波長を下回るその特性特徴を前提として、リソグラフィおよびエッチングプロセスが、典型的には、表面を加工するために使用される。しかしながら、これらのプロセスのために使用されるそのようなプロセスおよび機器は、特に、メタ表面が、メタ材料構造の特性サイズより数千倍も大きくあり得る、大表面積を横断して延在するとき、法外なコストがかかる。
【0039】
有利には、本明細書に開示されるいくつかの実施形態によると、マルチレベルメタ表面が、光学スペクトルの可視部分における光を含む、光の高度に波長選択的再指向を提供しながら、比較的に低屈折率材料の使用を可能にする。好ましくは、メタ表面は、他の光の波長を透過させながら、いくつかの光の波長を選択的に再指向する。そのような性質は、典型的には、ミクロンスケールの構造を用いて工作される一方(例えば、結晶ファイバまたは分散型ブラッグ反射体における)、本明細書の種々の実施形態は、ナノスケール(例えば、10~100倍より小さいスケール)のマルチレベル幾何学形状を含み、電磁スペクトルの可視部分における光の選択的再指向を提供する。マルチレベル機能性を有する、そのようなメタ表面は、単一機能性の層のスタックされた1つずつのアーキテクチャに優る利点をもたらす。さらに、メタ表面構造は、ナノインプリントを用いてパターン化することによって形成され、それによって、コストがかかるリソグラフィおよびエッチングプロセスを回避し得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、メタ表面は、突出部間の第1の光学透過性材料および第2の光学透過性材料から形成される離間された突出部によって画定される第1のレベルを有する、マルチレベル(例えば、バイレベル)構造である。メタ表面はまた、突出部の上部表面上に配置される、第2の光学透過性材料によって形成される第2のレベルを含む。第1および第2の光学透過性材料は、光学透過性基板、例えば、導波管上に形成されてもよい。第1および第2の光学透過性材料は、基板上に堆積されてもよい。いくつかの実施形態では、第1および第2の光学透過性材料は、非晶質または結晶性であってもよい。いくつかの実施形態では、突出部のピッチならびに第1および第2のレベルの高さは、例えば、回折によって、光を再指向するように構成される。いくつかの実施形態では、メタ表面は、3つのレベルまたはより高い構造であってもよく、突出部は、段の形態をとり、第2の光学透過性材料を両側および突出部の上側表面上に伴う。
【0041】
いくつかの実施形態では、突出部のピッチは、約10nm~1μm、10~600nm、約200~500nm、または約300~500nmであって、各レベルの高さは、約10nm~1μm、約10-500nm、約50-500nm、または約100-500nmである。突出部のピッチおよび各レベルの高さ(または厚さ)は、再指向に所望される光の波長および再指向の角度に応じて選択されてもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、ピッチは、メタ表面が再指向するように構成される、光の波長未満である。いくつかの実施形態では、第2の光学透過性材料は、部分的または完全に、突出部間の空間を占有するが、突出部の上方に延在しない。いくつかの実施形態では、各レベルのピッチおよび高さに加え、突出部の幅は、再指向のために所望される光の波長および再指向の角度に基づいて選択されてもよい。実施例として、突出部は、10~250nmを含む、約10nm~1μmの幅を有してもよい。
【0042】
本明細書に開示されるように、第1のレベル、すなわち、3つまたはより高いレベルの構造の上部レベルの下方のレベル上の突出部は、いくつかの実施形態では、リソグラフィおよびエッチングによってパターン化されてもよい。より好ましくは、突出部は、第1の光学透過性材料をナノインプリントすることによってパターン化されてもよい。第2の光学透過性材料が、次いで、パターン化された突出部間に(いくつかの実施形態では、それにわたって)堆積されてもよい。堆積は、指向性堆積、ブランケット堆積(例えば、共形堆積)、およびスピンまたはジェットコーティングを含む、種々のプロセスによって遂行されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の光学透過性材料は、材料が突出部間およびその上部に静置されるような厚さまで堆積され、第2の光学透過性材料は、突出部のそれぞれにわたって材料の平坦域を形成し、上部レベル上の平坦域と、より低いレベル上の突出部との間に間隙を残す。いくつかの他の実施形態では、堆積は、突出部間の間隙が充填される程度まで進められる。さらに他の実施形態では、第2の光学透過性材料の堆積は、第2の光学透過性材料の連続層が第2のレベル上に形成される程度まで進められる。
【0043】
いくつかの実施形態では、導波管は、直視型ディスプレイデバイスまたは接眼型ディスプレイデバイスを形成してもよく、導波管は、入力画像情報を受信し、入力画像情報に基づいて、出力画像を生成するように構成される。これらのデバイスは、ウェアラブルであって、いくつかの実施形態では、アイウェアを構成してもよい。導波管によって受信された入力画像情報は、1つまたはそれを上回る導波管の中に内部結合される、異なる波長(例えば、赤色、緑色、および青色光)の多重化された光ストリーム内にエンコードされることができる。内部結合された光は、全内部反射に起因して、導波管を通して伝搬してもよい。内部結合された光は、1つまたはそれを上回る外部結合光学要素によって、導波管から外部結合(または出力)されてもよい。
【0044】
有利には、メタ表面は、導波管上に形成されてもよく、内部結合および/または外部結合光学要素であってもよい。メタ表面のコンパクト性および平面性は、コンパクト導波管だけではなく、複数の導波管がスタックを形成する、コンパクト導波管のスタックを可能にする。加えて、メタ表面の高波長選択性は、内部結合および/または外部結合光の高精度を可能にし、これは、光が画像情報を含有する用途において高画質を提供することができる。例えば、高選択性は、フルカラー画像が異なる色または波長の光を同時に出力することによって形成される構成において、チャネルクロストークを低減させ得る。
【0045】
メタ表面は、いくつかの実施形態では、反射または回折によって、光を選択的に再指向してもよいことを理解されたい。例えば、メタ表面は、他の波長の光を透過させながら、1つまたはそれを上回る波長の光を反射させてもよい。有利には、そのような「反射モード」における光の再指向は、反射または回折によって再指向される光の波長の厳密な制御および高特異性を提供する。いくつかの他の実施形態では、メタ表面は、それらの他の波長の光の経路を実質的に変化させずに、光も透過させながら、他の波長の光もまた透過させながら、1つまたはそれを上回る波長の光を選択的に再指向する、「透過モード」で機能してもよい。
【0046】
ここで、同様の参照番号が全体を通して同様の特徴を指す、図を参照する。
【0047】
(例示的ディスプレイシステム)
本明細書に開示される種々の実施形態は、概して、ディスプレイシステムとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムは、アイウェア(例えば、それらは、ウェアラブルである)の形態をとり、これは、有利には、より没入型のVRまたはAR体験を提供し得る。例えば、複数の深度平面を表示するための導波管、例えば、導波管のスタック(深度平面毎に、1つの導波管または導波管のセット)を含有するディスプレイが、ユーザまたは視認者の眼の正面に位置付けられて装着されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の導波管、例えば、視認者の眼毎に1つの導波管の2つのスタックが、異なる画像を各眼に提供するために利用されてもよい。
【0048】
図2は、ウェアラブルディスプレイシステム80の実施例を図示する。ディスプレイシステム80は、ディスプレイ62と、そのディスプレイ62の機能をサポートするための種々の機械的および電子モジュールならびにシステムとを含む。ディスプレイ62は、アイウェアを構成し、フレーム64に結合されてもよく、これは、ディスプレイシステムユーザまたは視認者60によって装着可能であって、ディスプレイ62をユーザ60の眼の正面に位置付けるように構成される。いくつかの実施形態では、スピーカ66が、フレーム64に結合され、ユーザ60の外耳道に隣接して位置付けられる(いくつかの実施形態では、示されない別のスピーカが、ユーザの他方の外耳道に隣接して位置付けられ、ステレオ/成形可能音制御を提供する)。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムはまた、1つまたはそれを上回るマイクロホン67または他のデバイスを含み、音を検出してもよい。いくつかの実施形態では、マイクロホンは、ユーザが、入力またはコマンドをシステム80に提供することを可能にするように構成され(例えば、音声メニューコマンドの選択、自然言語質問等)、および/または他の人物(例えば、類似ディスプレイシステムの他のユーザ)とのオーディオ通信を可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステムは、フレーム64に取り付けられる、または別様にユーザ60に取り付けられ得る、1つまたはそれを上回るカメラ(図示せず)を含んでもよい。カメラは、ユーザ60が位置する周囲環境の画像を捕捉するように位置付けられ、配向されてもよい。
【0049】
図2を継続して参照すると、ディスプレイ62は、有線導線または無線コネクティビティ等によって、ローカルデータ処理モジュール70に動作可能に結合され68、これは、フレーム64に固定して取り付けられる、ユーザによって装着されるヘルメットまたは帽子に固定して取り付けられる、ヘッドホン内に埋設される、または別様にユーザ60に除去可能に取り付けられる(例えば、リュック式構成、ベルト結合式構成において)等、種々の構成で搭載されてもよい。ローカル処理およびデータモジュール70は、ハードウェアプロセッサならびに不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリまたはハードディスクドライブ)等のデジタルメモリを備えてもよく、両方とも、データの処理、キャッシュ、および記憶を補助するために利用されてもよい。データは、a)画像捕捉デバイス(カメラ等)、マイクロホン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、および/またはジャイロスコープ等のセンサ(例えば、フレーム64に動作可能に結合される、または別様にユーザ60に取り付けられ得る)から捕捉された、および/またはb)可能性としてそのような処理または読出後にディスプレイ62への通過のための遠隔処理モジュール72および/または遠隔データリポジトリ74を使用して取得および/または処理された、データを含む。ローカル処理およびデータモジュール70は、これらの遠隔モジュール72、74が相互に動作可能に結合され、ローカル処理およびデータモジュール70に対するリソースとして利用可能であるように、有線または無線通信リンクを介して等、通信リンク76、78によって、遠隔処理モジュール72および遠隔データリポジトリ74に動作可能に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、場所処理およびデータモジュール70は、画像捕捉デバイス、マイクロホン、慣性測定ユニット、加速度計、コンパス、GPSユニット、無線デバイス、および/またはジャイロスコープのうちの1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。いくつかの他の実施形態では、これらのセンサのうちの1つもしくはそれを上回るものは、フレーム64に取り付けられてもよい、または有線もしくは無線通信経路によって場所処理およびデータモジュール70と通信する、独立構造であってもよい。
【0050】
図2を継続して参照すると、いくつかの実施形態では、遠隔処理モジュール72は、データおよび/または画像情報を分析ならびに処理するように構成される、1つまたはそれを上回るプロセッサを備えてもよい。いくつかの実施形態では、遠隔データリポジトリ74は、インターネットまたは「クラウド」リソース構成における他のネットワーキング構成を通して利用可能であり得る、デジタルデータ記憶設備を備えてもよい。いくつかの実施形態では、全てのデータが、記憶され、全ての計算は、ローカル処理およびデータモジュール内で行われ、遠隔モジュールからの完全に自律的な使用を可能にする。
【0051】
「3次元」または「3-D」としての画像の知覚は、視認者の各眼への画像の若干異なる提示を提供することによって達成され得る。図3は、ユーザに関する3次元画像をシミュレートするための従来のディスプレイシステムを図示する。眼4、6毎に1つの2つの明確に異なる画像5、7が、ユーザに出力される。画像5、7は、視認者の視線と平行な光学軸またはz-軸に沿って距離10だけ眼4、6から離間される。画像5、7は、平坦であって、眼4、6は、単一の遠近調節された状態をとることによって、画像上に合焦し得る。そのようなシステムは、ヒト視覚系に依拠し、画像5、7を組み合わせ、組み合わせられた画像の深度の知覚を提供する。
【0052】
しかしながら、ヒト視覚系は、より複雑であって、深度の現実的知覚を提供することは、より困難であることを理解されたい。例えば、従来の「3-D」ディスプレイシステムの多くの視認者は、そのようなシステムが不快であることを見出す、または深度の感覚を全く知覚しない場合がある。理論によって限定されるわけではないが、オブジェクトの視認者は、輻輳・開散運動(vergence)および遠近調節(accommodation)の組み合わせに起因して、オブジェクトを「3次元」として知覚し得ると考えられる。相互に対する2つの眼の輻輳・開散運動の移動(すなわち、眼の視線を収束させ、オブジェクトに固定させるための相互に向かった、またはそこから離れる瞳孔の転動移動)は、眼の水晶体を集束させること(または「遠近調節」)と密接に関連付けられる。通常条件下では、眼の水晶体の焦点を変化させる、または眼を遠近調節し、異なる距離における1つのオブジェクトから別のオブジェクトに焦点を変化させることは、「遠近調節-輻輳・開散運動反射」として知られる関係下、同一距離までの輻輳・開散運動における整合変化を自動的に生じさせるであろう。同様に、輻輳・開散運動における変化は、正常条件下では、遠近調節における整合変化を誘起するであろう。本明細書に記載されるように、多くの立体視または「3-D」ディスプレイシステムは、3次元視点がヒト視覚系によって知覚されるように、各眼への若干異なる提示(したがって、若干異なる画像)を使用して、場面を表示する。しかしながら、そのようなシステムは、とりわけ、単に、場面の異なる提示を提供するが、眼が全画像情報を単一の遠近調節された状態において視認すると、「遠近調節-輻輳・開散運動反射」に対抗して機能するため、多くの視認者にとって不快である。遠近調節と輻輳・開散運動との間のより優れた整合を提供するディスプレイシステムは、3次元画像のより現実的かつ快適なシミュレーションを形成し得る。
【0053】
図4は、複数の深度平面を使用して3次元画像をシミュレートするためのアプローチの側面を図示する。図4を参照すると、z-軸上の眼4および6からの種々の距離におけるオブジェクトは、それらのオブジェクトが合焦するように、眼4、6によって遠近調節される。眼(4、6)は、特定の遠近調節された状態をとり、z-軸に沿って異なる距離においてオブジェクトに合焦させる。その結果、特定の遠近調節された状態は、特定の深度平面におけるオブジェクトまたはオブジェクトの一部が、眼がその深度平面のための遠近調節された状態にあるとき合焦するように、関連付けられた焦点距離を有する、深度平面14のうちの特定の1つと関連付けられると言え得る。いくつかの実施形態では、3次元画像は、眼4、6毎に画像の異なる提示を提供することによって、また、深度平面のそれぞれに対応する画像の異なる提示を提供することによってシミュレートされてもよい。例証を明確にするために、別個であるように示されるが、眼4、6の視野は、例えば、z-軸に沿った距離が増加するにつれて重複し得ることを理解されたい。加えて、例証を容易にするために、平坦として示されるが、深度平面の輪郭は、深度平面内の全ての特徴が特定の遠近調節された状態における眼と合焦するように、物理的空間内で湾曲され得ることを理解されたい。
【0054】
オブジェクトと眼4または6との間の距離はまた、その眼によって視認されるようなそのオブジェクトからの光の発散の量を変化させることができる。図5A-5Cは、距離と光線の発散との間の関係を図示する。オブジェクトと眼4との間の距離は、減少距離R1、R2、およびR3の順序で表される。図5A-5Cに示されるように、光線は、オブジェクトまでの距離が減少するにつれてより発散する。距離が増加するにつれて、光線は、よりコリメートされる。換言すると、点(オブジェクトまたはオブジェクトの一部)によって生成される光場は、点がユーザの眼から離れている距離の関数である、球状波面曲率を有すると言え得る。曲率は、オブジェクトと眼4との間の距離の減少に伴って増加する。その結果、異なる深度平面では、光線の発散度もまた、異なり、発散度は、深度平面と視認者の眼4との間の距離の減少に伴って増加する。単眼4のみが、例証を明確にするために、図5A-5Cおよび本明細書の種々の他の図に図示されるが、眼4に関する議論は、視認者の両眼4および6に適用され得ることを理解されたい。
【0055】
理論によって限定されるわけではないが、ヒトの眼は、典型的には、有限数の深度平面を解釈し、深度知覚を提供することができると考えられる。その結果、知覚された深度の高度に真実味のあるシミュレーションが、眼にこれらの限定数の深度平面のそれぞれに対応する画像の異なる提示を提供することによって達成され得る。異なる提示は、視認者の眼によって別個に集束され、それによって、異なる深度平面上に位置する場面のための異なる画像特徴に合焦させるために要求される眼の遠近調節に基づいて、および/または焦点がずれている異なる深度平面上の異なる画像特徴の観察に基づいて、ユーザに深度合図を提供することに役立ち得る。
【0056】
図6は、画像情報をユーザに出力するための導波管スタックの実施例を図示する。ディスプレイシステム1000は、複数の導波管182、184、186、188、190を使用して3次元知覚を眼/脳に提供するために利用され得る、導波管のスタックまたはスタックされた導波管アセンブリ178を含む。いくつかの実施形態では、ディスプレイシステム1000は、図2のシステム80であって、図6は、そのシステム80のいくつかの部分をより詳細に示す。例えば、導波管アセンブリ178は、図2のディスプレイ62の一部であってもよい。
【0057】
図6を継続して参照すると、導波管アセンブリ178はまた、複数の特徴198、196、194、192を導波管間に含んでもよい。いくつかの実施形態では、特徴198、196、194、192は、レンズであってもよい。導波管182、184、186、188、190および/または複数のレンズ198、196、194、192は、種々のレベルの波面曲率または光線発散を用いて画像情報を眼に送信するように構成されてもよい。各導波管レベルは、特定の深度平面と関連付けられてもよく、その深度平面に対応する画像情報を出力するように構成されてもよい。画像投入デバイス200、202、204、206、208は、導波管のための光源として機能してもよく、画像情報を導波管182、184、186、188、190の中に投入するために利用されてもよく、それぞれ、本明細書に説明されるように、眼4に向かって出力のために各個別の導波管を横断して入射光を分散させるように構成されてもよい。光は、画像投入デバイス200、202、204、206、208の出力表面300、302、304、306、308から出射し、導波管182、184、186、188、190の対応する入力表面382、384、386、388、390の中に投入される。いくつかの実施形態では、入力表面382、384、386、388、390は、対応する導波管の縁であってもよい、または対応する導波管の主要表面の一部(すなわち、世界144または視認者の眼4に直接面する導波管表面のうちの1つ)であってもよい。いくつかの実施形態では、光の単一ビーム(例えば、コリメートされたビーム)が、各導波管の中に投入され、クローン化されたコリメートビームの全体場を出力してもよく、これは、特定の導波管と関連付けられた深度平面に対応する特定の角度(および発散量)において眼4に向かって指向される。いくつかの実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208のうちの単一の1つは、複数(例えば、3つ)の導波管182、184、186、188、190と関連付けられ、その中に光を投入してもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208はそれぞれ、それぞれ対応する導波管182、184、186、188、190の中への投入のために画像情報を生成する、離散ディスプレイである。いくつかの他の実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208は、例えば、画像情報を1つまたはそれを上回る光学導管(光ファイバケーブル等)を介して画像投入デバイス200、202、204、206、208のそれぞれに送り得る、単一の多重化されたディスプレイの出力端である。画像投入デバイス200、202、204、206、208によって提供される画像情報は、異なる波長または色(例えば、本明細書に議論されるように、異なる原色)の光を含んでもよいことを理解されたい。
【0059】
いくつかの実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208は、走査ファイバディスプレイシステムの出力端であってもよく、画像投入デバイス200、202、204、206、208は、導波管182、184、186、188、190の対応する入力表面382、384、386、388、390の表面にわたって移動または走査し、画像情報をそれらの導波管の中に投入する。そのような走査ファイバシステムの実施例は、米国特許出願第14/641,376号に開示され、参照することによって本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、画像投入デバイス200、202、204、206、208のうちの複数のものが、走査ファイバによって置換されてもよい。
【0060】
図6を継続して参照すると、コントローラ210は、スタックされた導波管アセンブリ178および画像投入デバイス200、202、204、206、208の動作を制御する。いくつかの実施形態では、コントローラ210は、ローカルデータ処理モジュール70の一部である。コントローラ210は、例えば、本明細書に開示される種々のスキームのいずれかに従って、導波管182、184、186、188、190への画像情報のタイミングおよびプロビジョニングを調整する、プログラミング(例えば、非一過性媒体内の命令)を含む。いくつかの実施形態では、コントローラは、単一一体型デバイスまたは有線もしくは無線通信チャネルによって接続される分散型システムであってもよい。コントローラ210は、いくつかの実施形態では、処理モジュール70または72(図1)の一部であってもよい。
【0061】
図6を継続して参照すると、導波管182、184、186、188、190は、全内部反射(TIR)によって各個別の導波管内で光を伝搬するように構成されてもよい。導波管182、184、186、188、190はそれぞれ、主要な上部および底部表面ならびにそれらの主要上部表面と底部表面との間に延在する縁を伴う、平面である、または別の形状(例えば、湾曲)を有してもよい。図示される構成では、導波管182、184、186、188、190はそれぞれ、各個別の導波管内で伝搬する光を導波管から再指向し、画像情報を眼4に出力することによって、光を導波管から抽出するように構成される、1つまたはそれを上回る外部結合光学要素282、284、286、288、290を含んでもよい。抽出された光はまた、外部結合光と称され得、1つまたはそれを上回る光を外部結合する光学要素はまた、光抽出光学要素と称され得る。抽出された光のビームは、導波管によって、導波管内を伝搬する光が光抽出光学要素に衝打する場所において出力される。1つまたはそれを上回る外部結合光学要素282、284、286、288、290の一部もしくは全部は、例えば、本明細書にさらに議論されるような回折光学特徴を含む、1つまたはそれを上回る格子であることができる。説明の容易性および図面の明確性のために、導波管182、184、186、188、190の底部主要表面に配置されて図示されるが、いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る外部結合光学要素282、284、286、288、290は、本明細書にさらに議論されるように、上部および/または底部主要表面に配置されてもよい、ならびに/もしくは導波管182、184、186、188、190の体積内に直接配置されてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る外部結合光学要素282、284、286、288、290は、透明基板に取り付けられ、導波管182、184、186、188、190を形成する、材料の層内に形成されてもよい。いくつかの他の実施形態では、導波管182、184、186、188、190は、材料のモノリシック部品であってもよく、1つまたはそれを上回る外部結合光学要素282、284、286、288、290は、材料のその部品の表面上および/またはその内部に形成されてもよい。
【0062】
図6を継続して参照すると、本明細書に議論されるように、各導波管182、184、186、188、190は、光を出力し、特定の深度平面に対応する画像を形成するように構成される。例えば、眼の最近傍の導波管182は、そのような導波管182の中に投入されるにつれて、眼4にコリメートされた光を送達するように構成されてもよい。コリメートされた光は、光学無限遠焦点面を表し得る。次の上方の導波管184は、眼4に到達し得る前に、第1のレンズ192(例えば、負のレンズ)を通して通過する、コリメートされた光を送出するように構成されてもよい。そのような第1のレンズ192は、眼/脳が、その次の上方の導波管184から生じる光を光学無限遠から眼4に向かって内向きにより近い第1の焦点面から生じるように解釈するように、若干の凸面波面曲率を生成するように構成されてもよい。同様に、第3の上方の導波管186は、眼4に到達する前に、その出力光を第1のレンズ192および第2のレンズ194の両方を通して通過させる。第1のレンズ192および第2のレンズ194の組み合わせられた屈折力は、眼/脳が、第3の導波管186から生じる光が次の上方の導波管184からの光であった光学無限遠から人物に向かって内向きにさらに近い第2の焦点面から生じるように解釈するように、別の漸増量の波面曲率を生成するように構成されてもよい。これらの知覚される色を生成する他の方法も、可能性として考えられ得る。
【0063】
他の導波管層188、190およびレンズ196、198も同様に構成され、スタック内の最高導波管190は、人物に最も近い焦点面を表す集約焦点力のために、その出力をそれと眼との間のレンズの全てを通して送出する。スタックされた導波管アセンブリ178の他側の世界144から生じる光を視認/解釈するとき、レンズ198、196、194、192のスタックを補償するために、補償レンズ層180が、スタックの上部に配置され、下方のレンズスタック198、196、194、192の集約力を補償してもよい。そのような構成は、利用可能な導波管/レンズ対と同じ数の知覚される焦点面を提供する。導波管の外部結合光学要素およびレンズの集束側面の両方または一方とも、静的であってもよい(すなわち、動的または電気活性ではない)。いくつかの代替実施形態では、一方または両方とも、電気活性特徴を使用して動的であってもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、導波管182、184、186、188、190のうちの2つまたはそれを上回るものは、同一の関連付けられた深度平面を有してもよい。例えば、複数の導波管182、184、186、188、190が、同一深度平面に設定される画像を出力するように構成されてもよい、または導波管182、184、186、188、190の複数のサブセットが、深度平面毎に1つのセットを伴う、同一の複数の深度平面に設定される画像を出力するように構成されてもよい。これは、それらの深度平面において拡張された視野を提供するようにタイル化された画像を形成する利点を提供することができる。
【0065】
図6を継続して参照すると、1つまたはそれを上回る外部結合光学要素282、284、286、288、290は、導波管と関連付けられた特定の深度平面のために、光をその個別の導波管から再指向することと、本光を適切な量の発散またはコリメーションを伴って出力することとの両方を行うように構成されてもよい。その結果、異なる関連付けられた深度平面を有する導波管は、1つまたはそれを上回る外部結合光学要素282、284、286、288、290の異なる構成を有してもよく、これは、関連付けられた深度平面に応じて、異なる量の発散を伴う光を出力する。いくつかの実施形態では、特徴198、196、194、192は、レンズではなくてもよい。むしろ、それらは、単に、スペーサ(例えば、クラッディング層および/または空隙を形成するための構造)であってもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る外部結合光学要素282、284、286、288、290は、回折パターンまたは「回折光学要素」(また、本明細書では、「DOE」とも称される)を形成する、回折特徴である。好ましくは、DOEは、ビームの光の一部のみがDOEの各交差点を用いて眼4に向かって偏向される一方、残りが全内部反射を介して導波管を通して移動し続けるように、十分に低い回折効率を有する。画像情報を搬送する光は、したがって、様々な場所において導波管から出射するいくつかの関連出射ビームに分割され、その結果、導波管内でバウンスする本特定のコリメートされたビームに関して、眼4に向かって非常に均一なパターンの出射放出となる。
【0067】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るDOEは、能動的に回折する「オン」状態と有意に回折しない「オフ」状態との間で切替可能であってもよい。例えば、切替可能なDOEは、ポリマー分散液晶の層を備えてもよく、その中で微小液滴は、ホスト媒体中に回折パターンを備え、微小液滴の屈折率は、ホスト材料の屈折率に実質的に整合するように切り替えられることができる(その場合、パターンは、入射光を著しく回折させない)、または微小液滴は、ホスト媒体のものに整合しない屈折率に切り替えられることができる(その場合、パターンは、入射光を能動的に回折させる)。
【0068】
図7は、導波管によって出力された出射ビームの実施例を示す。1つの導波管が図示されるが、導波管アセンブリ178(図6)内の他の導波管も同様に機能し得、導波管アセンブリ178は、複数の導波管を含むことを理解されたい。光400が、導波管182の入力表面382において導波管182の中に投入され、TIRによって導波管182内を伝搬する。光400がDOE282上に衝突する点では、光の一部は、導波管から出射ビーム402として出射する。出射ビーム402は、略平行として図示されるが、本明細書に議論されるように、また、導波管182と関連付けられた深度平面に応じて、ある角度(例えば、発散出射ビームを形成する)において眼4に伝搬するように再指向されてもよい。略平行出射ビームは、眼4からの遠距離(例えば、光学無限遠)における深度平面に設定されるように現れる画像を形成するように光を外部結合する、1つまたはそれを上回る外部結合光学要素を伴う導波管を示し得ることを理解されたい。他の導波管または他の外部結合光学要素のセットは、より発散する出射ビームパターンを出力してもよく、これは、眼4がより近い距離に遠近調節し、網膜に合焦させることを要求し、光学無限遠より眼4に近い距離からの光として脳によって解釈されるであろう。
【0069】
図8は、スタックされた導波管アセンブリの実施例を図示し、各深度平面は、複数の異なる原色を使用して形成される画像を含む。いくつかの実施形態では、フルカラー画像が、原色、例えば、3つまたはそれを上回る原色のそれぞれに画像をオーバーレイすることによって、各深度平面において形成されてもよい。図示される実施形態は、深度平面14a-14fを示すが、より多いまたはより少ない深度もまた、検討される。各深度平面は、それと関連付けられた3つの原色画像、すなわち、第1の色Gの第1の画像、第2の色Rの第2の画像、および第3の色Bの第3の画像を有してもよい。異なる深度平面は、文字G、R、およびBに続くジオプタに関する異なる数字によって図に示される。単なる実施例として、これらの文字のそれぞれに続く数字は、ジオプタ(1/m)、すなわち、視認者からの深度平面の逆距離を示し、図中の各ボックスは、個々の原色画像を表す。
【0070】
いくつかの実施形態では、各原色の光は、単一専用導波管によって出力されてもよく、その結果、各深度平面は、それと関連付けられた複数の導波管を有してもよい。そのような実施形態では、文字G、R、またはBを含む、図中の各ボックスは、個々の導波管を表すものと理解され得、3つの導波管は、深度平面毎に提供されてもよく、3つの原色画像が、深度平面毎に提供される。各深度平面と関連付けられた導波管は、本図面では、説明を容易にするために相互に隣接して示されるが、物理的デバイスでは、導波管は全て、レベル毎に1つの導波管を伴うスタックで配列されてもよいことを理解されたい。いくつかの他の実施形態では、複数の原色が、例えば、単一導波管のみが深度平面毎に提供され得るように、同一導波管によって出力されてもよい。
【0071】
図8を継続して参照すると、いくつかの実施形態では、Gは、緑色であって、Rは、赤色であって、Bは、青色である。いくつかの他の実施形態では、マゼンタ色およびシアン色を含む、他の色も、加えて使用されてもよい、または赤色、緑色、もしくは青色のうちの1つまたはそれを上回るものに取って代わってもよい。
【0072】
本開示全体を通した所与の光の色の言及は、その所与の色として視認者によって知覚される、光の波長の範囲内の1つまたはそれを上回る波長の光を包含するものと理解されると理解されたい。例えば、赤色光は、約620~780nmの範囲内である1つまたはそれを上回る波長の光を含んでもよく、緑色光は、約492~577nmの範囲内である1つまたはそれを上回る波長の光を含んでもよく、青色光は、約435~493nmの範囲内である1つまたはそれを上回る波長の光を含んでもよい。
【0073】
ここで図9Aを参照すると、いくつかの実施形態では、導波管に衝突する光は、その光を導波管の中に内部結合するために再指向される必要があり得る。内部結合光学要素が、光をその対応する導波管の中に再指向および内部結合するために使用されてもよい。図9Aは、それぞれ、内部結合光学要素を含む、複数またはセット1200のスタックされた導波管の断面側面図の実施例を図示する。導波管はそれぞれ、1つもしくはそれを上回る異なる波長または1つもしくはそれを上回る異なる波長範囲の光を出力するように構成されてもよい。スタック1200は、スタック178(図6)に対応してもよく、スタック1200の図示される導波管は、複数の導波管182、184、186、188、190の一部に対応してもよいが、画像投入デバイス200、202、204、206、208のうちの1つまたはそれを上回るものからの光が、光が内部結合のために再指向されることを要求する位置から導波管の中に投入されることを理解されたい。
【0074】
スタックされた導波管の図示されるセット1200は、導波管1210、1220、および1230を含む。各導波管は、関連付けられた内部結合光学要素を含み、例えば、内部結合光学要素1212は、導波管1210の主要表面(例えば、底部主要表面)上に配置され、内部結合光学要素1224は、導波管1220の主要表面(例えば、底部主要表面)上に配置され、内部結合光学要素1232は、導波管1230の主要表面(例えば、底部主要表面)上に配置される。いくつかの実施形態では、内部結合光学要素1212、1222、1232のうちの1つまたはそれを上回るものは、個別の導波管1210、1220、1230の上部主要表面上に配置されてもよい(特に、1つまたはそれを上回る内部結合光学要素は、透過性偏向光学要素である)。好ましくは、内部結合光学要素1212、1222、1232は、その個別の導波管1210、1220、1230の底部主要表面(または次の下側導波管の上部)上に配置され、特に、それらの内部結合光学要素は、反射性偏向光学要素である。いくつかの実施形態では、内部結合光学要素1212、1222、1232は、個別の導波管1210、1220、1230の本体内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書に議論されるように、内部結合光学要素1212、1222、1232は、他の光の波長を透過しながら、1つまたはそれを上回る光の波長を選択的に再指向するように波長選択的である。その個別の導波管1210、1220、1230の片側または角に図示されるが、内部結合光学要素1212、1222、1232は、いくつかの実施形態では、その個別の導波管1210、1220、1230の他の面積内に配置されてもよいことを理解されたい。
【0075】
各導波管はまた、関連付けられた光分散要素を含み、例えば、光分散要素1214は、導波管1210の主要表面(例えば、上部主要表面)上に配置され、光分散要素1224は、導波管1220の主要表面(例えば、上部主要表面)上に配置され、光分散要素1234は、導波管1230の主要表面(例えば、上部主要表面)上に配置される。いくつかの他の実施形態では、光分散要素1214、1224、1234は、それぞれ、関連付けられた導波管1210、1220、1230の底部主要表面上に配置されてもよい。いくつかの他の実施形態では、光分散要素1214、1224、1234は、それぞれ、関連付けられた導波管1210、1220、1230の上部および底部両方の主要表面上に配置されてもよい、または光分散要素1214、1224、1234は、それぞれ、異なる関連付けられた導波管1210、1220、1230内の上部および底部主要表面の異なるもの上に配置されてもよい。
【0076】
導波管1210、1220、1230は、ガスおよび/または材料の固体層によって離間ならびに分離されてもよい。例えば、図示されるように、層1218aは、導波管1210および1220を分離してもよく、層1218bは、導波管1220および1230を分離してもよい。いくつかの実施形態では、層1218aおよび1218bは、低屈折率材料(すなわち、導波管1210、1220、1230の直近のものを形成する材料より低い屈折率を有する材料)から形成される。好ましくは、層1218a、1218bを形成する材料の屈折率は、導波管1210、1220、1230を形成する材料の屈折率を0.05もしくはそれを上回って、または0.10もしくはそれを上回って下回る。有利には、より低い屈折率の層1218a、1218bは、導波管1210、1220、1230を通して光の全内部反射(TIR)(例えば、各導波管の上部および底部主要表面間のTIR)を促進する、クラッディング層として機能してもよい。いくつかの実施形態では、層1218a、1218bは、空気から形成される。図示されないが、導波管の図示されるセット1200の上部および底部は、直近クラッディング層を含んでもよいことを理解されたい。
【0077】
好ましくは、製造および他の考慮点を容易にするために、導波管1210、1220、1230を形成する材料は、類似または同一であって、層1218a、1218bを形成する材料は、類似または同一である。いくつかの実施形態では、導波管1210、1220、1230を形成する材料は、1つまたはそれを上回る導波管間で異なってもよい、および/または層1218a、1218bを形成する材料は、依然として、前述の種々の屈折率関係を保持しながら、異なってもよい。
【0078】
図9Aを継続して参照すると、光線1240、1242、1244が、導波管のセット1200に入射する。光線1240、1242、1244は、1つまたはそれを上回る画像投入デバイス200、202、204、206、208(図6)によって導波管1210、1220、1230の中に投入されてもよいことを理解されたい。
【0079】
好ましくは、光線1240、1242、1244は、異なる色に対応し得る、異なる性質、例えば、異なる波長または異なる波長範囲を有する。いくつかの実施形態では、内部結合光学要素1212、122、1232はそれぞれ、他の波長を下層導波管および関連付けられた内部結合光学要素に透過させながら、1つまたはそれを上回る特定の波長の光を選択的に偏向させる。
【0080】
例えば、内部結合光学要素1212は、それぞれ、異なる第2および第3の波長または波長範囲を有する、光線1242および1244を透過させながら、第1の波長または波長範囲を有する、光線1240を選択的に偏向(例えば、反射)させるように構成されてもよい。透過された光線1242は、次いで、第2の波長または波長範囲の光を選択的に偏向させる(例えば、反射)ように構成される、内部結合光学要素1222に衝突し、それによって偏向される。光線1244は、内部結合光学要素1222によって透過され、第3の波長または波長範囲の光を選択的に偏向(例えば、反射)させるように構成される、内部結合光学要素1232に衝突し、それによって偏向され続ける。
【0081】
図9Aを継続して参照すると、偏向された光線1240、1242、1244は、対応する導波管1210、1220、1230を通して伝搬するように偏向される。すなわち、各導波管の内部結合光学要素1212、1222、1232は、光をその対応する導波管1210、1220、1230の中に偏向させ、光を対応する導波管の中に内部結合する。光線1240、1242、1244は、光をTIRによって個別の導波管1210、1220、1230を通して伝搬させる角度で偏向される。
【0082】
図9Aを継続して参照すると、光線1240、1242、1244は、導波管の対応する光分散要素1214、1224、1234に衝突するまで、TIRによって、個別の導波管1210、1220、1230を通して伝搬する。
【0083】
ここで図9Bを参照すると、図9Aの複数のスタックされた導波管の斜視図の実施例が、図示される。前述のように、内部結合された光線1240、1242、1244は、それぞれ、内部結合光学要素1212、1222、1232によって偏向され、次いで、それぞれ、導波管1210、1220、1230内でTIRによって伝搬する。光線1240、1242、1244は、次いで、それぞれ、光分散要素1214、1224、1234に衝突する。光分散要素1214、1224、1234は、それぞれ、外部結合光学要素1250、1252、1254に向かって伝搬するように、光線1240、1242、1244を偏向させる。
【0084】
いくつかの実施形態では、光分散要素1214、1224、1234は、直交瞳拡大素子(OPE)である。いくつかの実施形態では、OPEは、外部結合光学要素1250、1252、1254への光の偏向または分散の両方を行い、また、外部結合光学要素に伝搬するにつれて、本光のビームまたはスポットサイズを増加させる。いくつかの実施形態では、例えば、ビームサイズがすでに所望のサイズである場合、光分散要素1214、1224、1234は、省略されてもよく、内部結合光学要素1212、1222、1232は、光を直接的に外部結合光学要素1250、1252、1254に偏向させるように構成されてもよい。例えば、図9Aを参照すると、光分散要素1214、1224、1234は、いくつかの実施形態では、それぞれ、外部結合光学要素1250、1252、1254と置換されてもよい。いくつかの実施形態では、外部結合光学要素1250、1252、1254は、光を視認者の眼4(図7)に指向させる、射出瞳(EP)または射出瞳拡大素子(EPE)である。
【0085】
故に、図9Aおよび9Bを参照すると、いくつかの実施形態では、導波管のセット1200は、原色毎に、導波管1210、1220、1230と、内部結合光学要素1212、1222、1232と、光分散要素(例えば、OPE)1214、1224、1234と、外部結合光学要素(例えば、EP)1250、1252、1254とを含む。導波管1210、1220、1230は、各1つの間に空隙/クラッディング層を伴ってスタックされてもよい。内部結合光学要素1212、1222、1232は、他の色の光を透過させながら、所望の色をその適切な導波管の中に再指向または偏向させる。光は、次いで、個別の導波管1210、1220、1230内にTIRをもたらすであろう角度で伝搬する。示される実施例では、光線1242(例えば、緑色光)は、前述の様式において、第1の内部結合光学要素(例えば、色フィルタ)1212から反射し、次いで、導波管を辿ってバウンスし続け、光分散要素(例えば、OPE)1214、次いで、外部結合光学要素(例えば、EP)1250と相互作用するであろう。光線1242および1244(例えば、青色および赤色光)は、内部結合光学要素(例えば、色フィルタ)1212を通して、次の導波管1220の中に通過するであろう。光線1242は、次の内部結合光学要素(例えば、色フィルタ)1222から反射し、次いで、TIRを介して、導波管1220を辿ってバウンスし、その光分散要素(例えば、OPE)1224、次いで、外部結合光学要素(例えば、EP)1252に進むであろう。最後に、光線1244(例えば、赤色光)は、内部結合光学要素(例えば、色フィルタ)1232を通して、その導波管1230の中に通過し、そこで、その光分散要素(例えば、OPE)1234、次いで、外部結合光学要素(例えば、EP)1254に伝搬し、最後に、他の導波管1210、1220からの光とともに視認者に外部結合するであろう。
【0086】
(メタ表面)
図10Aは、いくつかの実施形態による、メタ表面の実施例を図示する。基板2000は、メタ表面2010が配置される、表面2000aを有する。メタ表面2010は、複数のレベルの光学透過性材料を含む。図示されるように、いくつかの実施形態では、メタ表面は、それぞれ、第1および第2のレベル2012、2014を有する、バイレベル構造である。第1のレベル2012は、第1の光学透過性材料から形成される複数の突出部2020と、突出部間の第2の光学透過性材料の塊2030aとを含む。第2のレベル2014は、突出部上にあって(第1のレベルによって基板から離間および分離される)、突出部2020上に形成される第2の光学透過性材料の第2のレベルの塊2030bを含む。突出部2020は、ページの内外に側方に伸長し、近隣突出部間にトレンチを画定する、隆起(またはナノワイヤ)であってもよい。図示されるように、第2のレベル2014では、第2の光学透過性材料の塊2030bは、突出部2020の表面上に局所化され、第2の光学透過性材料の他の局所化された堆積物(または平坦域)から離間された材料の平坦域を形成してもよい。
【0087】
好ましくは、塊2030a、2030bを形成する第2の光学透過性材料の屈折率は、突出部2020を形成する第1の光学透過性材料および基板2000を形成する材料の両方の屈折率より高い。いくつかの実施形態では、第1の光学透過性材料の屈折率は、基板2000を形成する材料の屈折率より低い、またはそれに類似する。基板2000は、導波管であってもよく、導波管182、184、186、188、190(図6)および/または導波管1210、1220、および1230(図9A)に対応してもよいことを理解されたい。そのような用途では、基板は、好ましくは、比較的高屈折率を有する、例えば、1.5、1.6、1.7、1.8、または1.9より高く、これは、その基板2000から光を出力するディスプレイの視野を増加させ、画像を形成する利点を提供することができる。いくつかの実施形態では、基板2000は、ガラス(例えば、ドープガラス)、ニオブ酸リチウム、プラスチック、ポリマー、サファイア、または他の光学透過性材料から形成される。好ましくは、ガラス、プラスチック、ポリマー、サファイア、または他の光学透過性材料は、高屈折率、例えば、1.5、1.6、1.7、1.8、または1.9より高い屈折率を有する。
【0088】
図10Aを継続して参照すると、突出部2020の第1の光学透過性材料は、好ましくは、例えば、リソグラフィおよびエッチングプロセスによってパターン化され得る、材料である。より好ましくは、第1の光学透過性材料は、ナノインプリントすることによってパターン化され得る、ナノインプリントレジストである。本明細書に議論されるように、塊2030a、2030bを形成する、第2の光学透過性材料は、突出部2020の第1の光学透過性材料および基板2000を形成する材料の両方より高い屈折率を有する。いくつかの実施形態では、第2の光学透過性材料の屈折率は、1.6、1.7、1.8、または1.9より高い。第2の光学透過性材料のための材料の実施例は、シリコン含有材料を含む、半導体材料、および酸化物を含む。シリコン含有材料の実施例は、窒化ケイ素および炭化ケイ素を含む。酸化物の実施例は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、および酸化亜鉛を含む。いくつかの実施形態では、第2の光学透過性材料は、より低い光学透過性を有してもよい。例えば、第2の光学透過性材料は、シリコンまたはその誘導体であってもよい。いくつかの実施形態では、第1および第2の光学透過性材料2020、2030は、非晶質固体状態材料または結晶性固体状態材料である。理論によって限定されるわけではないが、非晶質材料は、いくつかの用途では、いくつかの結晶性材料より低い温度で、かつより広範囲の表面にわたって形成され得るため、望ましくあり得る。いくつかの実施形態では、特徴2020、2030a、2030bを形成する第1および第2の光学透過性材料はそれぞれ、非晶質または結晶性半導体材料のうちの1つであってもよい。
【0089】
図10Aを継続して参照すると、突出部は、ピッチ2040を有する。本明細書で使用されるように、ピッチは、2つの直近構造上の類似点間の距離を指す。類似点は、実質的に同じである構造の類似部分(例えば、左または右縁)にあるという点において類似すると理解されたい。例えば、突出部2020のピッチは、突出部2020および突出部と直近類似突出部2020との間の直近分離によって画定された全幅と等しい。換言すると、ピッチは、それらの突出部2020によって形成される特徴のアレイの反復ユニットの幅(例えば、突出部2020および塊2030aの幅の和)であると理解され得る。
【0090】
図示されるように、異なる波長(異なる色に対応する)の光が、メタ表面に衝突し得、本明細書に議論されるように、メタ表面は、具体的波長の光を再指向させる際、高度に選択的である。本選択性は、本明細書に議論されるように、第1および第2のレベル2012、2014の特徴のピッチおよび物理的パラメータに基づいて達成されてもよい。突出部2020のピッチは、いくつかの実施形態では、ゼロ次反射の光再指向のために所望される光の波長未満である。いくつかの実施形態では、幾何学的サイズおよび周期性は、波長がより長くなるにつれて増加し、突出部2020および塊2030a、2030bの一方または両方の高さまたは厚さもまた、波長がより長くなるにつれて増加する。図示される光線2050a、2050b、および2050cは、いくつかの実施形態では、異なる波長および色の光に対応する。図示される実施形態では、メタ表面は、光線2050aおよび2050cが基板2000およびメタ表面2010を通して伝搬する間、光線2050bを反射させるピッチを有する。
【0091】
有利には、マルチレベルメタ表面は、特定の光の波長に対して高度に選択的である。図10Bは、図10Aに示される一般的構造を有する、メタ表面に関する透過および反射スペクトルのプロットを示す。本実施例では、突出部2020は、125nmの幅、25nmの厚さを有し、レジストから形成され、材料2030aおよび2030bの塊は、75nmの厚さを有し、窒化ケイ素から形成され、ピッチは、340nmであって、空隙が、塊2030bを分離する。水平軸は、波長を示し、水平軸は、透過率を示す(無反射から全反射までの0~1.00のスケール)。着目すべきこととして、反射における急ピーク(517nm)および透過率における付随する低減が、狭帯域の波長に関して認められる一方、他の波長は、透過される。光は、波長が共振波長(本実施例では、約517nm)と合致されるときに反射される。突出部2020および上層構造2030は、サブ波長間隔を伴って配列され、ゼロ次反射および透過率のみが存在する。図10Bに示されるように、反射スペクトルは、可視波長領域を横断して急ピークを示し、これは、光学共振の特徴である。
【0092】
メタ表面構造のピッチ(例えば、突出部2020および上層構造2030のピッチ)は、メタ表面の光再指向性質を変化させるように改変されてもよいことを理解されたい。例えば、ピッチがより大きいとき、共振波長における光は、メタ表面2010への入射に応じて、回折(または非法線角度、例えば、基板2000の表面に対して90度未満において偏向)されるであろう。いくつかの実施形態では、基板2000が、導波管である場合、メタ表面構造のピッチは、共振波長における光が、全内部反射(TIR)によって導波管を通して伝搬する一方、他の波長および色が、メタ表面2010を通して透過されるであろうような角度で偏向されるように選択されてもよい。そのような配列では、メタ表面2010は、内部結合光学要素であって、偏向された光を内部結合すると言え得る。図11A-11Bは、光を導波管の中に内部結合する、メタ表面の断面側面図の実施例を示す。
【0093】
図11Aは、内部結合されている1つの波長の光を示す一方、図11Bは、内部結合されている異なる波長の光を示す。メタ表面2010の共振波長は、その構成構造の幾何学的サイズを変化させることによって工作されることができる。例えば、赤色光の波長において共振するメタ表面(図11B)は、緑色光の波長において共振するメタ表面(図11A)より大きい幾何学的サイズおよび周期性を有する。いくつかの実施形態では、突出部2020のピッチは、約10nm~1μm、10~600nm、約200~500nm、または約300~500nmであって、各レベルの高さは、約10nm~1μm、約10~500nm、約50~500nm、または約100~500nmである。いくつかの実施形態では、第2のレベル2014の高さは、第1のレベルのものと異なる。例えば、第2のレベル2014の高さは、約10nm~1μmまたは約10~300nmであってもよく、第1のレベルの高さは、約10nm~1μm、10~500nmであってもよい。いくつかの実施形態では、メタ表面2010は、図示されるように、内部結合光学要素1212、1222、1232(図9A)のうちの1つまたはそれを上回るものを形成してもよく、光線1240、1242、1244を受光してもよい。
【0094】
メタ表面2010はまた、それに衝突する光を光導波路2000内から偏向させるであろうことを理解されたい。本機能性を利用して、いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるメタ表面は、外部結合光学要素を形成するために適用されてもよい。図12A-12Bは、光を導波管から外部結合する、メタ表面の断面側面図の実施例を示す。図12Aは、1つの波長の光の外部結合を示す一方、図12Bは、異なる波長の光の外部結合を示す。本明細書に開示されるように、メタ表面2010の共振波長は、その構成構造の幾何学的サイズを変化させ、それによって、波長選択性を提供することによって工作されることができる。実施例として、より大きい幾何学的サイズおよび周期性(図12B)は、赤色光の波長において共振するメタ表面を提供するために使用されてもよい一方、比較的により小さい幾何学的サイズおよび周期性は、緑色光の波長において共振するメタ表面を提供するために使用されてもよい(図12A)。いくつかの実施形態では、メタ表面2010は、内部結合光学要素を形成する代わりに、またはそれに加え、外部結合光学要素282、284、286、288、290(図6)または1250、1252、1254(図9B)のうちの1つまたはそれを上回るものを形成してもよい。異なる導波管が、異なる関連付けられた原色を有する場合、作製される各導波管と関連付けられた外部結合光学要素および/または内部結合光学要素は、導波管が伝搬するように構成される光の波長または色に対して特定の幾何学的サイズおよび/または周期性を有することを理解されたい。したがって、異なる導波管は、異なる幾何学的サイズおよび/または周期性を伴うメタ表面を有してもよい。実施例として、赤色、緑色、または青色光を内部結合もしくは外部結合するためのメタ表面は、それぞれ、638nm、520nm、および455nmの波長において光を再指向または回折するように構成される、幾何学的サイズおよび/または周期性(ピッチ)を有してもよい。
【0095】
いくつかの実施形態では、メタ表面2010は、メタ表面に光学パワーを回折された光上に付与させる、幾何学的サイズおよび/またはピッチを有してもよい。例えば、メタ表面は、光を発散方向または収束方向にメタ表面から出射させるように構成されてもよい。メタ表面の異なる部分は、例えば、光線が発散または収束するように、異なる光線を異なる方向に偏向させる、異なるピッチを有してもよい。
【0096】
いくつかの他の実施形態では、メタ表面は、光が光のコリメートされた光線としてメタ表面から伝搬するように、光を偏向させてもよい。例えば、コリメートされた光が、類似角度でメタ表面に衝突する場合、メタ表面は、メタ表面の全体を横断して一貫した幾何学的サイズおよび一貫したピッチを有し、光を類似角度で偏向させてもよい。
【0097】
図11A-12Bを参照すると、図示されるように、メタ表面2010は、偏向された光が、メタ表面に衝突する前および後に、メタ表面の同一側に留まる一方、反射されない波長の光が、メタ表面の厚さを横断して透過される、「反射モード」で光を偏向させてもよい。いくつかの実施形態では、メタ表面は、偏向および非偏向光の両方が、メタ表面の厚さを横断して透過され、偏向光の経路が、メタ表面から出射後、異なる一方、非偏向光の経路が、実質的に不変である、「透過モード」で光を偏向させてもよい。メタ表面は、透過および反射機能性の両方を有してもよく、例えば、いくつかの実施形態では、メタ表面は、入射光の一部を反射させる一方、その光の別の部分を透過および偏向させてもよいことを理解されたい。
【0098】
図13A-13Bは、透過モードで動作する、メタ表面2010の実施例を示す。図13Aを参照すると、光線1240、1244は、光線1242が偏向される間、実質的に偏向されずに、メタ表面を通して伝搬する。光線1242は、メタ表面2010のための共振波長にあり得る一方、光線1240、1244は、そうではない。いくつかの実施形態では、偏向は、光線1240を内部結合または外部結合するために使用されてもよい。図13Bは、光内部結合のための透過モードで動作するように構成される、メタ表面の実施例を示す。いくつかの実施形態では、図示されるように、光線1240、1242、1244はそれぞれ、異なる波長(例えば、異なる色に対応する)を有し、メタ表面1212、1222、1232はそれぞれ、特定の波長または波長範囲を偏向させるために選択的である。例えば、メタ表面1212は、透過モードで光線1240を選択的に偏向させる一方、偏向を伴わずに、光線1242および1244を透過させてもよい。同様に、図示されるように、メタ表面1222は、透過モードで光線1242を選択的に偏向させる一方、偏向を伴わずに、光線1244を透過させてもよく、メタ表面1232は、透過モードで光線1244を選択的に偏向させてもよい。いくつかの他の実施形態では、透過モードメタ表面はまた、外部結合光学要素282、284、286、288、290(図6)または1250、1252、1254(図9B)のうちの1つまたはそれを上回るもの等、外部結合光学要素として適用されてもよい。
【0099】
透過モードで機能するメタ表面は、他の透過光学要素とともに導波管上で利用される場合等、いくつかの用途では、利点を提供し得る(図9Bの光分散要素1214、1224、1234および/または外部結合光学要素1250、1252、1254のいくつかの実施形態等)。そのような透過モードメタ表面は、基板の他の光学要素と同一側に形成されてもよく、これはメタ表面または光学要素を損傷させる可能性(基板の2つの側上で処理が要求される場合に生じ得る)を低減させながら、メタ表面および光学要素の加工を促進する利点を有し得る。
【0100】
図14A-14Dは、メタ表面2010を形成するためのプロセスフローの実施例を図示する。図14Aを参照すると、第1の材料2020a、例えば、レジスト(ナノインプリントレジスト等)が、基板2000上に堆積される。レジスト2020aは、好ましくは、光学透過性であって、例えば、スピンコーティングによって堆積され、レジストの層を形成してもよい。いくつかの実施形態では、レジスト2020aは、ジェットコーティング(例えば、インクジェット印刷)によって堆積されてもよく、これは、非常に薄い層、また、可変成分および/または厚さを伴う層を形成する利点を提供し得る。図示されるように、レジスト2020aは、レジスト源2022から基板2000に送達されてもよい。
【0101】
図14Bを参照すると、インプリントテンプレートまたはマスタ2024が、レジスト2020aと接触させられ、そのレジストをパターン化する。インプリントテンプレート2024内のパターンは、例えば、電子ビームリソグラフィまたはEUVリソグラフィを含む、リソグラフィによって形成されてもよいことを理解されたい。しかしながら、同一テンプレートは、レジストを複数の基板上にパターン化するために再使用され、それによって、最終的に形成されるメタ表面に関するユニットあたり加工コストを低減させてもよい。
【0102】
インプリントテンプレート2024に接触後、レジスト2020aは、テンプレート2024内の開口部によって画定されたパターンをとる。いくつかの実施形態では、レジスト2020aは、例えば、光(UV光等)および/または熱への暴露によって硬化され、レジストを不動化してもよい。テンプレート2024は、次いで、撤去され、図14Cに示されるように、パターン化されたレジスト2020を残してもよい。
【0103】
図14Dを参照すると、第2の材料2030が、続いて、パターン化されたレジスト2020上に堆積される。第2の材料2030のための材料の実施例は、シリコン、窒化ケイ素、炭化ケイ素等のシリコン含有材料を含む、半導体材料、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、および酸化チタンを含む、酸化物、ならびに光学透過性レジストを含む。本明細書に開示されるように、第2の材料2030は、好ましくは、光学透過性材料である。第2の材料2030は、ブランケット堆積、指向性堆積、およびスピンまたはジェットコーティングを含む、種々のプロセスによって堆積されてもよい。ブランケット堆積の実施例は、レジストが、基板2000を含有する堆積チャンバ内に同時に存在する、相互に反応性の前駆体に暴露される、化学蒸着(CVD)、およびレジストが、代替として、前駆体に暴露される、原子層堆積(ALD)を含む。ALDは、高精度が所望され、また、堆積された材料を低温で形成する場合、堆積された層の厚さを精密に制御する利点を提供し得る。指向性堆積の実施例は、第2の材料をナノインプリントされるレジスト2020および基板2000に送達するための蒸発およびスパッタリングを含む。
【0104】
ここで図15を参照すると、第1のレベルのメタ表面上にパターン化された材料2020の拡大断面図が、示される。図示されるように、材料のパターン化された層は、パターン化されないままの残留層厚(RLT)2021を有してもよい。そのような残留層厚は、ナノインプリントに典型的であって、本明細書の種々の実施形態に存在し得る(図示せず)。突出部2020が、インプリントされたレジストから形成される場合、レジストは、高温に敏感であり得ることを理解されたい。好ましくは、第2のレベル材料2030のための堆積温度は、レジストのガラス遷移温度(Tg)の摂氏30~50度以内である。より好ましくは、堆積温度は、Tgを下回る。いくつかの実施形態では、各突出部の縦横比(AR、h:w)は、約3~4未満(例えば、AR<3~4)である。いくつかの実施形態では、縦横比は、約1である。いくつかの実施形態では、レジストの屈折率は、約1.2~2.0である。
【0105】
ここで図16A1-16Cを参照すると、第2の材料2030を堆積させるための種々の方法が、突出部2030に対する異なるレベルを含む、異なる場所に第2の材料2030を提供することによって、メタ表面2010のための異なるプロファイルを提供するために利用されてもよいことを理解されたい。図16A1および16B-16Cは、メタ表面構造の断面側面図の実施例を図示し、第2の材料は、突出部の下層パターンにわたって異なる厚さに堆積される。図16A1では、メタ表面2010は、突出部2020と突出部上堆積される第2の材料の塊2030aおよび2030bとの間の空隙を伴う、バイレベル構造によって画定される。堆積が、指向性堆積プロセスである場合、第2の材料は、突出部の上部表面上および突出部2020間の空間内に実質的に局所化され、材料を突出部の側面に全く伴わない、または最小限のみ伴うことを理解されたい。堆積が、共形ブランケット堆積である場合、第2の材料2030は、突出部2020の上部、その間、および側面に堆積される。図16A1は、突出部2020の側面上の第2の材料の一部を図示するが、側面上の本材料2030は、必ずしも、正確な縮尺ではない。いくつかの実施形態では、材料2030は、突出部2020の側壁を含む、全ての表面にわたって実質的に一定厚さを有する、ブランケット層を形成する。本明細書に議論されるように、そのようなブランケット層は、例えば、ALDによって堆積されてもよい。
【0106】
図16A2は、図16A1に示される一般的構造を有する、メタ表面に関する透過および反射スペクトルのプロットを示す。水平軸は、光の入射角を示し、水平軸は、透過率を示す(0~1のスケール)。本実施例では、突出部2020は、レジストから形成され、100nmの厚さおよび130nmの幅を有し、上層材料2030は、60nmの実質的に一定厚を有する、窒化ケイ素の共形ブランケット層であって、ピッチは、382nmであって、空隙が、塊2030bを分離する。図16A2に見られるように、メタ表面は、有利には、それが光を反射させる、広範囲の入射角を有する。例えば、メタ表面は、メタ表面の法線に対して(例えば、メタ表面の厚さ軸に対して)約±0.25ラジアンの角度を有する、高光反射性である。
【0107】
図16Bは、突出部2020間に空隙を伴わない、バイレベル構造によって画定されたメタ表面を図示する。第2の材料は、突出部202間の間隙が塊2030aによって完全に充填される程度まで堆積されている。図示のものを達成するための堆積は、指向性堆積であるが、共形ブランケット堆積も、類似構造を達成するであろう(メタ表面構造の上側レベル上の材料2030によって形成される平坦域のある程度の幅広化を伴って)。
【0108】
図16Cは、厚い連続上側レベル層2030bを伴う、バイレベル構造によって画定されたメタ表面を図示する。いくつかの実施形態では、そのような層2030bは、突出部2020間の間隙を完全に充填し、次いで、塊2030bが突出部2020にわたって連続層を形成する程度まで継続する、共形ブランケット堆積を使用して達成されてもよい。
【0109】
図17A-17Cは、メタ表面構造の断面側面図の実施例を図示し、第2の材料は、スピンまたはジェットコーティングによって堆積されるレジストである。好ましくは、レジストは、1.6、1.7、1.8、または1.9より高い屈折率を伴う、高屈折率レジストである。有利には、レジストの粘度およびコーティング条件を変化させることは、異なる構造が作成されることを可能にする。図17Aでは、レジストが、突出部2020上に堆積されるが、突出部間の間隙の中に沈降するために十分な低粘度を有し、それによって、塊2030aおよび無残留上部層を伴う、メタ表面を形成する。図16Bでは、突出部2020間の間隙がレジストの塊2030aによって充填されるために十分な量のレジストが、堆積される一方、残留上部層は、存在しない。図16Cでは、突出部2020間の間隙が塊2030aによって充填されるために十分な量のレジストが、堆積される一方、また、塊2030bによって形成される連続残留上部層も形成される。
【0110】
いくつかの実施形態では、バイレベル構造の形態をとるが、本明細書に開示されるメタ表面は、2つを上回るレベルを含んでもよいことを理解されたい。例えば、メタ表面は、3つまたはそれを上回るレベルを含んでもよい。これらの3つまたはより高いレベルの構造は、段付き突出部を使用して形成されてもよい。より低いレベル(基板に最も近い)は、第1の光学透過性材料から形成される突出部の部分と、突出部の側面における第2の光学透過性材料の塊とを含んでもよく、最高レベル(基板から最も遠い)は、好ましくは、突出部の最高段の上部表面上に堆積される第2の光学透過性材料のみを含有する。好ましくは、n個のレベルのメタ表面を形成するために、n-1個のレベルの段付き突出部が、利用され、各連続レベル上の段は、直下レベル上の段より小さい幅を有する。いくつかの実施形態では、段は、突出部の伸長軸に対して横方向に得られる断面側面図に見られるように、突出部の高さに延在する軸を中心として対称である。これらの3つまたはより高いレベルのメタ表面は、バイレベルメタ表面として同一用途において(例えば、内部結合および/または外部結合光学要素として)適用されてもよいことが検討される。
【0111】
図18A-18Bは、2つを上回るレベルを有する、メタ表面の断面側面図の実施例を図示する。図18Aは、それぞれ、第1、第2、および第3のレベル、2012、2014、および2016を有する、メタ表面2010を図示する。トライレベルメタ表面2010は、段付き突出部2020を使用して形成され、それぞれ、各レベル上に1つずつの段で、2つのレベルにわたって延在し、第2のレベル上の段の幅は、第1のレベル上の段の幅未満である。第2の光学透過性材料の塊2030aは、第1のレベル2012上の突出部2020の側面に形成され、好ましくは、1つの突出部2020から直近突出部2020まで持続的に延在する。第2の光学透過性材料の塊2030bは、第2のレベル2014上の突出部2020の側面に形成される。第3のレベル上では、第2の光学透過性材料の塊2030cは、突出部2020の上部表面上に形成される。図示されるように、堆積される第2の光学透過性材料の量は、突出部2020の段の高さと併せて、第2の光学透過性材料が所与のレベルの全高を占有する厚さを有しないようなものである。ある意味、空隙が、直近突出部2020間の空間内に所与のレベルで存在する。
【0112】
図18Bは、図18Aのメタ表面に類似するが、突出部の側面が暴露されない、メタ表面を図示する。突出部2020の側面は、各レベル上に直近突出部2020間の空間を完全に充填するために十分な量の第2の光学透過性材料を堆積させることによって、被覆されてもよいことを理解されたい。
【0113】
図19A-19Dは、2つを上回るレベルを有するメタ表面を形成するためのプロセスフローの実施例を図示する。いくつかの実施形態では、プロセスフローは、図14A-14Dのプロセスフローと類似プロセスを使用して進められてもよいが、インプリントテンプレート2026は、マルチレベル突出部をインプリントするために構成されるマルチレベル構造である。そのようなマルチレベルインプリントテンプレート2026は、例えば、多重暴露電子ビームリソグラフィまたは多重暴露EUVリソグラフィを含む、多重暴露リソグラフィによって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、各暴露は、マルチレベル突出部のためのネガの段またはレベルをパターン化するために使用されてもよい。
【0114】
図19Aを簡単に参照すると、第1の材料2020a、例えば、レジスト(ナノインプリントレジスト等)が、基板2000上に堆積される。レジスト2020aは、好ましくは、光学透過性であって、図14Aに関して前述のように堆積されてもよい。
【0115】
図19Bを参照すると、インプリントテンプレートまたはマスタ2026が、レジスト2020aと接触させられ、そのレジストをパターン化する。インプリントテンプレート2026に接触後、レジスト2020aは、段付き突出部2020を含有するパターンをとる。本明細書に記載のように、レジストは、テンプレート2026を撤去する前に、硬化され、それを不動化してもよい。結果として生じる段付きマルチレベル突出部は、図19Cに示される。
【0116】
図19Dを参照すると、第2の材料が、続いて、パターン化されたレジスト上に堆積される。本明細書に記載のように、第2の材料のための材料の実施例は、シリコン、窒化ケイ素、炭化ケイ素等のシリコン含有材料を含む、半導体材料、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、および酸化チタンを含む、酸化物、ならびに光学透過性レジストを含む。第2の材料は、好ましくは、光学透過性材料である。第2の材料は、図14Dに関して前述のように、ブランケット堆積、指向性堆積、およびスピンまたはジェットコーティングを含む、種々のプロセスによって堆積されてもよい。
【0117】
図示されないが、堆積プロセス、堆積時間、および/または堆積条件の適切な選択を用いることで、メタ表面の物理的構造は、図16A1および16B-17Cに図示されるように変化されてもよいことを理解されたい。それらの図16A1および16B-17Cのいずれかに関して記載の堆積が、3つまたはより高いレベルのメタ表面に適用されてもよい。例えば、突出部2020間の空隙の存在は、特定のレベルの全高に到達しない、堆積によって達成されてもよい。代替として、第2の材料の連続層が突出部2020の上部にわたって延在するように、全てのレベルの金属表面を完全に充填するために十分な第2の光学透過性材料が、堆積されてもよい。
【0118】
いくつかの実施形態では、メタ表面2010(内部結合および/または外部結合光学要素として)を有する、導波管2000は、本明細書に開示されるシステム1000(図6)等のディスプレイシステムを形成するために使用されてもよい。例えば、メタ表面2010の加工後、導波管2000は、画像情報を導波管の中に投入するための光パイプ等の光パイプに光学的に結合されてもよい。光パイプは、いくつかの実施形態では、光ファイバであってもよい。光パイプの実施例は、画像投入デバイス200、202、204、206、208(図6)および走査光ファイバを含む。いくつかの実施形態では、それぞれ、メタ表面2010を有する、複数の導波管が、提供されてもよく、これらの導波管はそれぞれ、1つまたはそれを上回る画像投入デバイスに光学的に結合されてもよい。
【0119】
本発明の種々の例示的実施形態が、本明細書で説明される。非限定的な意味で、これらの実施例を参照する。それらは、本発明のより広く適用可能な側面を例証するように提供される。種々の変更が、説明される本発明に行われてもよく、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、均等物が置換されてもよい。
【0120】
例えば、有利には、複数の深度平面を横断して画像を提供する、ARディスプレイとともに利用されるが、本明細書に開示される拡張現実コンテンツはまた、画像を単一深度平面上に提供するシステムによって表示されてもよい。さらに、基板の単一表面上にあるように図示されるが、メタ表面は、複数の基板表面(例えば、導波管の対向主要表面)上に配置されてもよいことを理解されたい。多重化された画像情報(例えば、異なる色の光)が導波管の中に指向される、いくつかの実施形態では、複数のメタ表面、例えば、光の色毎にアクティブな1つのメタ表面が、導波管上に提供されてもよい。いくつかの実施形態では、メタ表面を形成する突出部のピッチもしくは周期性および/または幾何学的サイズは、メタ表面を横断して変動してもよい。そのようなメタ表面は、光がメタ表面に衝突する場所における幾何学形状およびピッチに応じて、異なる波長の光を再指向させる際にアクティブであってもよい。いくつかの他の実施形態では、メタ表面特徴の幾何学形状およびピッチは、偏向される光線が、類似波長であっても、異なる角度においてメタ表面から伝搬するように変動するように構成される。また、複数の分離されるメタ表面が、基板表面を横断して配置されてもよく、いくつかの実施形態では、メタ表面はそれぞれ、同一幾何学形状およびピッチを有する、またはいくつかの他の実施形態では、メタ表面の少なくともいくつかは、他のメタ表面と異なる幾何学形状および/またはピッチを有することを理解されたい。
【0121】
また、有利には、ウェアラブルディスプレイ等のディスプレイに適用されるが、メタ表面は、コンパクトな薄型光再指向要素が所望される、種々の他のデバイスに適用されてもよい。例えば、金属表面が、概して、光学プレート(例えば、ガラスプレート)、光ファイバ、顕微鏡、センサ、腕時計、カメラ、および画像投影デバイスの光再指向部分を形成するために適用されてもよい。
【0122】
加えて、特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセスの行為またはステップを、本発明の目的、精神、または範囲に適合させるように、多くの修正が行われてもよい。さらに、当業者によって理解されるように、本明細書で説明および図示される個々の変形例のそれぞれは、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、他のいくつかの実施形態のうちのいずれかの特徴から容易に分離され得るか、またはそれらと組み合わせられ得る、離散構成要素および特徴を有する。全てのそのような修正は、本開示と関連付けられる請求項の範囲内であることを目的としている。
【0123】
本発明は、本デバイスを使用して行われ得る方法を含む。本方法は、そのような好適なデバイスを提供する行為を含んでもよい。そのような提供は、ユーザによって行われてもよい。換言すると、「提供する」行為は、本方法において必要デバイスを提供するために、取得する、アクセスする、接近する、位置付ける、設定する、起動する、電源投入する、または別様に作用するようにユーザに要求するにすぎない。本明細書に記載される方法は、論理的に可能である記載された事象の任意の順序で、ならびに事象の記載された順序で実行されてもよい。
【0124】
本発明の例示的側面が、材料選択および製造に関する詳細とともに、上記で記載されている。本発明の他の詳細に関して、これらは、上記の参照された特許および公開に関連して理解されるとともに、概して、当業者によって把握または理解され得る。同じことが、一般的または理論的に採用されるような付加的な行為の観点から、本発明の方法ベースの側面に関して当てはまり得る。
【0125】
説明を容易にするために、特徴の相対的位置を示す種々の単語が、本明細書で使用される。例えば、種々の特徴は、「より高い」または「より低い」他の特徴「の上」、「にわたって」、「の側面」にあるように説明され得る。相対的位置の他の単語もまた、使用されてもよい。相対的位置の全てのそのような単語は、全体として特徴によって形成される集合構造またはシステムが、説明目的のために、参照点としてある配向にあると仮定するが、使用時、構造は、横方向、反転、または任意の数の他の配向に位置付けられてもよいことを理解されたい。
【0126】
加えて、本発明は、種々の特徴を随意に組み込む、いくつかの実施例を参照して説明されているが、本発明は、本発明の各変形例に関して考慮されるように説明または指示されるものに限定されるものではない。種々の変更が、説明される本発明に行われてもよく、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、(本明細書に記載されるか、またはいくらか簡潔にするために含まれないかどうかにかかわらず)均等物が置換されてもよい。加えて、値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間の全ての介在値、およびその規定範囲内の任意の他の規定または介在値が、本発明内に包含されることが理解される。
【0127】
また、本明細書で説明される発明の変形例の任意の随意的な特徴が、独立して、または本明細書で説明される特徴のうちのいずれか1つまたはそれを上回る特徴と組み合わせて、記載および請求され得ることが考慮される。単数形の項目の言及は、複数の同一項目が存在する可能性を含む。より具体的には、本明細書で、およびそれに関連付けられる請求項で使用されるように、「1つの(a、an)」、「該(said)」、および「前記(the)」という単数形は、特に別様に記述されない限り、複数の指示対象を含む。換言すると、冠詞の使用は、上記の説明ならびに本開示と関連付けられる請求項で、対象項目の「少なくとも1つ」を可能にする。さらに、そのような請求項は、任意の随意的な要素を除外するように起草され得ることに留意されたい。したがって、この記述は、請求項要素の記載に関連する「だけ」、「のみ」、および同等物等のそのような排他的用語の使用、または「否定的」制限の使用のための先行詞としての機能を果たすことを目的としている。
【0128】
そのような排他的用語を使用することなく、本開示と関連付けられる請求項での「備える」という用語は、所与の数の要素がそのような請求項で列挙されるか、または特徴の追加をそのような請求項に記載される要素の性質を変換するものと見なすことができるかどうかにかかわらず、任意の付加的な要素の包含を可能にするものとする。本明細書で特に定義される場合を除いて、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、請求項の有効性を維持しながら、可能な限り広義の一般的に理解されている意味を与えられるものである。
【0129】
本発明の範疇は、提供される実施例および/または本明細書に限定されるものではなく、むしろ、本開示と関連付けられる請求項の範囲のみによって限定されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
図16-1】
図16-2】
図17
図18
図19