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▶ クラリア メディカル, インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111087
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】組織除去システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/3205 20060101AFI20240808BHJP
【FI】
A61B17/3205
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024097330
(22)【出願日】2024-06-17
(62)【分割の表示】P 2022509085の分割
【原出願日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】63/006,360
(32)【優先日】2020-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/886,473
(32)【優先日】2019-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522055577
【氏名又は名称】クラリア メディカル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジョゼフ エヌ. ジョーンズ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル イー. フランシス
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン レ
(72)【発明者】
【氏名】アレクセイ サラミニ
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ダブリュー. キム
(72)【発明者】
【氏名】スコット アンダーソン
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド ジー. フレンチ
(57)【要約】
【課題】好適な組織除去システムおよび方法を提供すること。
【解決手段】哺乳類身体から組織を捕捉および除去するための構成要素、哺乳類身体から組織を捕捉および除去するためのシステム、ならびに哺乳類身体から組織を捕捉および除去するためのキットは、体腔の中に導入され得、その内側に組織標本が体腔から設置、切断、および除去され得る、組織コンテナを含む。これらの構成要素、システム、およびキットを使用する方法もまた、説明される。本願は、組織格納および除去システムを提供し、該システムは、組織コンテナと、バルク組織削減器と、前記バルク組織削減器の組織切断刃に動作可能に結合されるモータと、接触検出システムとを備え、該接触検出システムは、検出回路と、コントローラとを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、それぞれ、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年8月14日に出願され、発明者としてJoseph N. Jones et al.を指名し、「TISSUE REMOVAL SYSTEMS AND METHODS」と題された、米国仮出願第62/886,473号、および2020年4月7日に出願され、発明者としてJoseph N. Jones et al.を指名し、「TISSUE REMOVAL SYSTEMS AND METHODS」と題された、米国仮出願第63/006,360号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
人間および獣医学における医療の分野では、多くの場合、患者の身体から組織を除去することが望ましい、または必要でさえある。そのうちのいくつかが、良性、癌性、前癌状態、または癌性もしくは前癌状態の疑いがあり得る、典型的には、腫瘤、腫瘍、または器官の形態のそのような組織は、切開外科手術ならびに低侵襲アプローチを含む、従来的な外科的技法を介して除去され得る。
【0003】
低侵襲アプローチの中でも、組織標本が特殊ツールを使用して小切開を介して除去される、腹腔鏡下手技が、周知である。腹腔鏡検査およびミニ開腹術等の低侵襲手技等はまた、ロボット制御で動作されるツールの使用を採用し得る。低侵襲アプローチを介して実施される手技は、腹腔、骨盤腔、および胸腔内で実施されるものを含む。胆嚢摘出術、腎摘出術、結腸切除術、子宮摘出術、筋腫摘出術、卵巣摘除術、および胃腸科、婦人科、ならびに泌尿器科カテゴリにおける他の手技は、低侵襲関節鏡検査、膀胱鏡検査、および胸腔鏡検査手技のように一般的である。低侵襲手技に関して引用される種々の利点は、とりわけ、安全性の向上、苦痛の低減、感染症のより低い危険性、より短い回復時間、より短い入院、患者満足度の増加、およびより低いコストを含む。
【0004】
多くの場合、低侵襲手技を介して除去されるべき組織標本は、組織標本へのアクセスを獲得するために使用される切開よりも大きい。したがって、技法が、低侵襲アプローチの利点を維持しながら、そのような標本を安全に除去するために開発されてきた。1つのそのような技法は、組織標本が、より容易に除去され得るように、依然として、患者の内側に、または皮膚の高さに、もしくはちょうど患者の外側にある間に、細かく切断または処理される、細切除去術である。細切除去術の最初期の形態は、標本が膣を通して除去され得るように、膣式子宮摘出術の間に子宮を切り刻むための鋏またはメスを伴った。類似手動切断技法が、腹部内の切開を通して多くのタイプの腫瘍または器官を除去するときに、採用されてもよい。後に、組織断片がポートを介して除去されることを可能にする、腹腔鏡下ポートを介して展開され得る、電気機械力モルセレータが、開発された。
【0005】
婦人科の分野では、子宮摘出術は、米国だけで1年あたり約500,000人の女性で実施される、一般的な手技である。子宮摘出手技は、種々の理由のうちのいずれかに起因して必要であり得る、女性の子宮を除去することを伴い、そのうちの最も一般的なもの(米国内の症例の50%を上回る)は、子宮筋腫の存在に起因する。子宮筋腫(平滑筋腫としても公知である)は、多くの場合、標本が、ある形態の細切除去術の利益を伴わずに膣口または低侵襲外科的切開を介して外に出ることができない点まで、標本を拡大する傾向がある、良性腫瘍である。そのような子宮摘出術は、従来的な切開外科的技法、または細切除去術もしくはバルク組織削減の使用を伴う腹腔鏡検査等の低侵襲技法を介して、実施されてもよい。子宮摘出術は、例えば、子宮のみの除去を伴う、部分的、または子宮および子宮頸部の両方が除去される、完全であり得る。いずれの場合も、卵巣および/または卵管は、同時に除去される場合とそうではない場合がある。
【0006】
長年にわたって、電動細切除去術が、低侵襲外科手術で必要であるように、小さい孔を介して患者から大型の子宮を除去するために、婦人科外科手術で使用されてきた。婦人科外科手術における電動細切除去術の最も一般的な用途は、典型的には、大型の線維性子宮を細切し、腹腔鏡下またはロボット制御支援型腹腔鏡下子宮摘出術の間に患者の身体からそれを除去することを伴ったが、いくつかの他の用途、着目すべきこととして、子宮筋腫が除去されるが、患者が将来の受胎を所望する場合において、子宮自体が患者の身体内で温存される、筋腫摘出術も存在する。
【0007】
拡大した子宮を伴う子宮摘出術が、非常に一般的であるため、かつ低侵襲外科手術が、多くの利益を患者、外科医、病院、および支払人に提供するため、電動細切除去術の使用が、一般的となっていた。しかしながら、術前に検出されることができず、細切除去術の間に重大な結果を伴って潜在的に患者の身体内に広がり得る、子宮内に隠れた潜伏癌の潜在性が、懸念の原因となっている。したがって、殆どの子宮摘出術が、いずれの実際の癌または疑わしい癌も伴わない子宮と関連付けられるとしても、従来的切開外科手術が、その危険性の追加、合併症率、より長い入院、より困難な回復等を伴って、普及している。したがって、潜伏悪性腫瘍の可能性として考えられる存在下でさえも、組織標本の安全な除去および処理を提供する、技法ならびにシステムが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
組織格納および除去システムのそのような実施形態は、伝導性要素を備える伝導性層と、内部容積と、開口部とを有する、組織コンテナを含んでもよい。組織格納および除去システムはまた、伝導性であるように構成される組織切断刃を伴う組織カッタを有する、バルク組織削減器を含んでもよい。モータが、作動に応じて、原動力を組織切断刃に提供するように、バルク組織削減器の組織切断刃に動作可能に結合されてもよい。組織格納および除去システムはさらに、組織切断刃および伝導性要素に動作可能に結合され、組織切断刃と伝導性要素との間に連続性信号を発生させ、組織切断刃と伝導性要素との間のインピーダンス値を測定するように構成される、検出回路を有する、接触検出システムを含んでもよい。コントローラが、モータに動作可能に結合されてもよく、組織切断刃と伝導性要素との間のインピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回る度に、モータおよび組織切断刃の作動を中断するように構成されてもよい。
【0009】
患者の身体内の組織標本を格納し、それにアクセスする方法のいくつかの実施形態に関して、組織コンテナが、患者の体腔の中に挿入されてもよい。いったん組織コンテナが患者の体腔内に配置されると、組織標本は、組織コンテナの開口部を通して、組織コンテナの内部容積の中に操作または別様に挿入されてもよい。組織標本のそのような操作のために、把持装置、支持鉤、トロカール、カメラ、および同等物等の任意の好適な器具が、使用されてもよく、その全ては、随意に、患者の皮膚および下層の筋膜内の小さい低侵襲切開を通して体腔の中に挿入されてもよい。いったん組織標本が組織コンテナの内部容積内に配置されると、組織コンテナの内部容積内に着目組織標本を効果的に格納し、組織コンテナの外側に配置される患者の身体の周辺組織から組織標本を単離する、組織コンテナの開口部の縁全体、または開口部の円周を中心として配置される周縁が、体腔内から患者の身体の外側の位置まで引き出されてもよい。バルク組織削減器の遠位端は、次いで、組織コンテナの内部容積の中に挿入されてもよい。ある場合には、バルク組織削減器の遠位端は、組織標本に隣接するまで、組織コンテナの内部容積の中に挿入されてもよい。内部容積の中へのバルク組織削減器の遠位端の挿入の前、間、または後に、連続性信号が、組織カッタの組織切断刃と組織コンテナの伝導性要素との間に伝送されてもよく、組織切断刃と伝導性要素との間のインピーダンスが、接触検出システムの検出回路を用いて監視されてもよい。組織切断刃と伝導性要素と間のインピーダンスが、検出回路によって監視されている間に、バルク組織削減器の組織カッタが、作動されてもよい。その後、組織カッタは、組織切断刃と伝導性要素との間の監視されたインピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回るときに、検出回路もしくは類似配列からのアクティブ化解除信号により、アクティブ化解除されてもよい。
【0010】
いくつかの組織コンテナ実施形態は、内部容積と、開口部と、伝導性ストランドおよび非伝導性ストランドを有する、複合織物を含む、伝導性層とを含んでもよい。患者の身体内の組織標本を格納および単離する方法のいくつかの関連付けられる実施形態は、組織コンテナを患者の体腔の中に挿入するステップを含んでもよく、組織コンテナは、内部容積と、開口部と、伝導性ストランドおよび非伝導性ストランドを含む、複合織物を備える、伝導性層とを含む。組織標本は、次いで、組織コンテナの開口部を通して、組織コンテナの内部容積の中に挿入されてもよく、開口部の縁全体が、体腔内から患者の身体の外側の位置まで引き出されてもよい。
【0011】
そのような組織格納および除去システムのいくつかの実施形態は、伝導性要素を備える、伝導性層と、内部容積と、開口部とを含む、組織コンテナを含んでもよい。組織格納および除去システムはまた、組織コンテナの内部容積内の使用のために構成され、伝導性部分を含む、外科用器具を含んでもよい。本システムはさらに、伝導性部分および伝導性要素に動作可能に結合される検出回路を有する、接触検出システムを含んでもよい。検出回路は、伝導性部分と伝導性要素との間に連続性信号を発生させ、伝導性部分と伝導性要素との間のインピーダンス値を測定するように構成されてもよい。接触検出システムはまた、伝導性部分と伝導性要素との間のインピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回る度に、警告信号を作動させる、もしくは別様に放出するように構成される、コントローラを含んでもよい。いくつかのそのような実施形態に関して、外科用器具は、伝導性部分を備える、金属から作製される本体部分を有する、支持鉤を含んでもよい。
【0012】
組織格納および除去システムのいくつかの実施形態は、半透明壁構造を有する、組織コンテナと、バルク組織削減器とを含んでもよい。バルク組織削減器実施形態は、その長さに延在する内側管腔を伴う中空構造と、組織カッタの遠位端に配置される組織切断刃とを有する、組織カッタを含んでもよい。バルク組織削減器はまた、内側管腔を通して組織カッタの遠位端から遠位方向に光エネルギーを放出するように構成される、光エネルギー源を含んでもよい。
【0013】
患者の身体から組織標本を格納および除去する方法のいくつかの実施形態は、組織コンテナを患者の体腔の中に挿入するステップと、組織コンテナの開口部を通して、組織コンテナの内部容積の中に組織標本を挿入するステップと、体腔内から患者の身体の外側の位置まで組織コンテナの開口部の縁全体を引き出すステップとを含んでもよい。本方法はまた、バルク組織削減器の組織カッタの組織切断刃が、組織標本に接触するまで、バルク組織削減器の遠位端を組織コンテナの内部容積の中に挿入するステップを含んでもよい。光エネルギーが、次いで、組織カッタの遠位端から、組織切断刃と接触している組織標本に向かって遠位方向に放出される。光エネルギー漏出が、次いで、バルク組織削減器の遠位端と組織標本との間で観察され得る。観察される光エネルギー漏出の強度および配向が、バルク組織削減器の遠位端と組織標本との間の整合を操作し、バルク組織削減器の遠位端と組織標本との間の光エネルギー漏出の量を最小限にするために使用されてもよい。
【0014】
組織コンテナ展開器アセンブリのいくつかの実施形態は、内側管腔と、ともに収束し、内側管腔内からの遠位軸方向圧力の印加に応じて開放するように構成される、ペタルをシースの遠位先端に形成する、縦方向スリットを含む、丸みを帯びた遠位先端とを伴う、シースを有する、組織コンテナ展開器を含んでもよい。組織コンテナ展開器は、シースの内側管腔内で軸方向に嵌合および平行移動するようなサイズにされ、シースの内側管腔の軸長と等しい、またはそれよりも大きい軸長を有する、外側表面を伴う伸長構成を有する、プッシャロッドを含んでもよい。組織コンテナ実施形態が、収縮状態でシースの内側管腔内に配置され、組織コンテナは、薄い可撓性構成を有する壁と、内部容積と、内部容積と連通する開口部とを含む。
【0015】
組織コンテナを展開する方法のいくつかの実施形態は、身体開口部を通して、患者の内部空洞内の所望の位置まで組織コンテナ展開器アセンブリのシースの遠位端を挿入するステップを含んでもよい。組織コンテナ展開器アセンブリのプッシャロッドが、シースの内側管腔内に配置される収縮状態時の組織コンテナを同時に軸方向に前進させながら、シースに対して遠位方向に軸方向に前進される。組織コンテナは、組織コンテナの近位端に当接するプッシャロッドの遠位端を用いて、そのように軸方向に前進される。プッシャロッドおよび組織コンテナが、軸方向に前進されるにつれて、本方法はまた、組織コンテナの遠位端を用いてシースの遠位端内の縦方向スリットによって形成される可撓性ペタルを開放し、シースの内側管腔からの組織コンテナの遠位排出のために、シースに遠位ポートを形成するステップも含む。本方法はさらに、組織コンテナが、シースの遠位ポートから患者の内部空洞の中に完全に排出されるまで、プッシャロッドを用いて組織コンテナを軸方向に前進させ続けるステップを含む。
【0016】
ある実施形態が、以下の説明、実施例、請求項、および図面にさらに説明される。実施形態のこれらの特徴は、付随する例示的図面と併せて解釈されると、以下の詳細な説明からより明白となるであろう。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
組織格納および除去システムであって、
組織コンテナであって、前記組織コンテナは、伝導性要素を備える伝導性層と、内部容積と、開口部とを備える、組織コンテナと、
バルク組織削減器であって、前記バルク組織削減器は、伝導性であるように構成される組織切断刃を有する組織カッタを含む、バルク組織削減器と、
前記バルク組織削減器の組織切断刃に動作可能に結合されるモータと、
接触検出システムであって、前記接触検出システムは、
検出回路であって、前記検出回路は、前記組織切断刃および前記伝導性要素に動作可能に結合され、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間に連続性信号を発生させ、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間のインピーダンス値を測定するように構成される、検出回路と、
コントローラであって、前記コントローラは、前記モータに動作可能に結合され、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の前記インピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回る度に、前記モータおよび組織切断刃の作動を中断するように構成される、コントローラと
を含む、接触検出システムと、
を備える、組織格納および除去システム。
(項目2)
前記コントローラは、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の前記インピーダンスが、前記事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回る度に、警告信号を作動させるように構成される、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目3)
可聴信号エミッタをさらに備え、前記コントローラは、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の前記インピーダンスが、前記事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回る度に、前記可聴信号エミッタから可聴警告信号を作動させるように構成される、項目2に記載の組織格納および除去システム。
(項目4)
視覚信号エミッタをさらに備え、前記コントローラは、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の前記インピーダンスが、前記事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回る度に、前記視覚信号エミッタから視覚警告信号を作動させるように構成される、項目2に記載の組織格納および除去システム。
(項目5)
前記接触検出システムはさらに、伝導性導管を用いて前記コントローラおよび前記組織切断刃に動作可能に結合される刃端子と、伝導性導管を用いて前記コントローラおよび前記組織コンテナの伝導性要素に動作可能に結合されるコンテナ端子とを含む、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目6)
前記刃端子および組織切断刃を動作可能に結合する前記伝導性導管は、解放可能な電気的結合を提供するように構成されるスナップコネクタを備える、項目5に記載の組織格納および除去システム。
(項目7)
前記コンテナ端子および前記組織コンテナの伝導性要素を動作可能に結合する前記伝導性導管は、解放可能な電気的結合を提供するように構成される、スナップコネクタを備える、項目5に記載の組織格納および除去システム。
(項目9)
前記コントローラは、コンソールプリント回路基板と、前記モータに動作可能に結合されるモータドライバとを備える、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目10)
前記コントローラはさらに、信号発生器と、プロセッサと、前記プロセッサに動作可能に結合されるメモリとを備える、項目9に記載の組織格納および除去システム。
(項目11)
前記接触検出システムはさらに、前記コントローラに動作可能に結合される電力供給源を備える、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目12)
前記組織コンテナはさらに、前記伝導性層の内側表面上に配置される第2の非伝導性層を備える、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目13)
前記組織コンテナはさらに、前記伝導性層の外側表面上に配置される第3の非伝導性層を備える、項目12に記載の組織格納および除去システム。
(項目14)
前記伝導性層は、前記伝導性要素を備える伝導性ストランドと織り合わせられる非伝導性ストランドを備える複合織物を備える、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目15)
前記伝導性層は、非伝導性ポリマー材料の薄い可撓性層と、その外側表面上に印刷される伝導性インクのパターンとを備える、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目16)
前記伝導性層およびその伝導性要素は、ワイヤメッシュを備える、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目17)
前記ワイヤメッシュは、ステンレス鋼から成る、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目18)
前記組織カッタは、その長さに延在する内側管腔を有する、伸長管を備え、前記組織切断刃は、前記伸長管の鋭的遠位端を備える、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目19)
前記組織切断刃全体は、前記伸長管の縦軸と垂直である平面内にある、項目18に記載の組織格納および除去システム。
(項目20)
前記インピーダンス閾値は、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の分離の距離を示す最大約1mmまでの近接値に対応する、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目21)
前記検出回路は、約10kHz~約30kHzの周波数を有する交流電流を備える連続性信号を発生させるように構成される、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目22)
前記検出回路は、最大約10mAまでの最大電流フローを有する連続性信号を発生させるように構成される、項目21に記載の組織格納および除去システム。
(項目23)
前記検出回路は、方形波連続性信号を発生させるように構成される、項目21に記載の組織格納および除去システム。
(項目24)
前記バルク組織削減器はさらに、前記組織カッタに動作可能に結合される筐体を備える、項目1に記載の組織格納および除去システム。
(項目25)
前記筐体に固着され、伸長中空構成を含み、その長さに延在し、前記組織カッタにわたって配置される内側管腔を含むカニューレをさらに備える、項目24に記載の組織格納および除去システム。
(項目26)
患者の身体内の組織標本を格納し、それにアクセスする方法であって、
組織コンテナを患者の体腔の中に挿入するステップと、
前記組織コンテナの開口部を通して、前記組織コンテナの内部容積の中に前記組織標本を挿入するステップと、
前記体腔内から前記患者の身体の外側の位置まで前記開口部の縁全体を引き出すステップと、
バルク組織削減器の遠位端を前記組織コンテナの内部容積の中に挿入するステップと、
前記組織カッタの組織切断刃と前記組織コンテナの伝導性要素との間に連続性信号を伝送するステップと、
接触検出システムの検出回路を用いて、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間のインピーダンスを監視するステップと、
前記インピーダンス値の監視の間に、前記バルク組織削減器の組織カッタを作動させるステップと、
前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の監視されたインピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回るときに、前記組織カッタをアクティブ化解除するステップと
を含む、方法。
(項目27)
前記組織標本を前記組織カッタの組織切断刃と接触させ、前記作動された組織カッタを用いて前記組織標本を削減するステップをさらに含む、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記組織標本の少なくとも一部が、前記バルク組織削減器および前記患者の身体の外側に配置されるまで、前記作動された組織カッタを用いて前記組織標本を削減しながら、支持鉤の遠位端を前記組織標本に固着させ、前記組織カッタの内側管腔を通して前記組織標本の削減された部分を引動するステップをさらに含む、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の監視されたインピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回るときに、可聴警告信号を放出するステップをさらに含む、項目26に記載の方法。
(項目30)
前記可聴警告信号を放出するステップは、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の監視されたインピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回るときに、ビープ音を放出するステップを含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の監視されたインピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回るときに、視覚警告信号を放出するステップをさらに含む、項目26に記載の方法。
(項目32)
前記視覚警告信号を放出するステップは、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の監視されたインピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回るときに、光信号を放出するステップを含む、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記インピーダンス閾値は、最大約1mmまでの前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の物理的距離を示す近接値に対応し、前記組織切断刃と前記伝導性要素との間の前記近接値が、最大約1mmであるときに、前記バルク組織削減器の組織カッタをアクティブ化解除するステップをさらに含む、項目26に記載の方法。
(項目34)
前記組織カッタの組織切断刃と前記組織コンテナの伝導性要素との間に前記連続性信号を伝送するステップは、約10kHz~約30kHzの周波数を有する交流電流を備える、連続性信号を伝送するステップを含む、項目26に記載の方法。
(項目35)
前記組織カッタの組織切断刃と前記組織コンテナの伝導性要素との間に前記連続性信号を伝送するステップは、最大約10mAまでの最大電流フローを有する連続性信号を伝送するステップを含む、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記組織カッタの組織切断刃と前記組織コンテナの伝導性要素との間に前記連続性信号を伝送するステップは、方形波連続性信号を備える連続性信号を伝送するステップを含む、項目34に記載の方法。
(項目37)
内部容積と、開口部と、伝導性ストランドおよび非伝導性ストランドを含む複合織物を備える、伝導性層とを備える、組織コンテナ。
(項目38)
前記非伝導性ストランドは、ポリマーから成る、項目37に記載の組織コンテナ。
(項目39)
前記非伝導性ストランドのポリマーは、ポリエステル、ポリエチレン、Kevlar(登録商標)、Spectra(登録商標)、またはナイロンから成る、項目38に記載の組織コンテナ。
(項目40)
前記伝導性ストランドは、金属から成る、項目37に記載の組織コンテナ。
(項目41)
前記伝導性ストランドは、ステンレス鋼から成る、項目40に記載の組織コンテナ。
(項目42)
前記伝導性ストランドおよび非伝導性ストランドは、約0.01mm~約0.5mmの外側横寸法を含む、項目37に記載の組織コンテナ。
(項目43)
非伝導性ストランドの数に対する伝導性ストランドの数の比は、約5%~約20%である、項目37に記載の組織コンテナ。
(項目44)
非伝導性ストランドの数に対する伝導性ストランドの数の比は、約8%~約12%である、項目43に記載の組織コンテナ。
(項目45)
前記組織コンテナはさらに、前記伝導性層の内側表面上に配置される第2の非伝導性層を備える、項目37に記載の組織コンテナ。
(項目46)
前記組織コンテナはさらに、前記伝導性層の外側表面上に配置される第3の非伝導性層を備える、項目45に記載の組織コンテナ。
(項目47)
患者の身体内の組織標本を格納および単離する方法であって、
内部容積と、開口部と、伝導性ストランドおよび非伝導性ストランドを含む複合織物を備える伝導性層とを含む、組織コンテナを患者の体腔の中に挿入するステップと、
前記組織コンテナの開口部を通して前記組織コンテナの内部容積の中に前記組織標本を挿入するステップと、
前記体腔内から前記患者の身体の外側の位置まで前記開口部の縁全体を引き出すステップと
を含む、方法。
(項目48)
組織コンテナを患者の体腔の中に挿入するステップは、約5%~約20%の非伝導性ストランドの数に対する伝導性ストランドの数の比を伴う伝導性ストランドおよび非伝導性ストランドを含む前記複合織物を含む組織コンテナを患者の体腔の中に挿入するステップを含む、項目47に記載の方法。
(項目49)
組織コンテナを患者の体腔の中に挿入するステップは、約0.01mm~約0.5mmの外側横寸法をそれぞれ含む、伝導性ストランドおよび非伝導性ストランドを含む前記複合織物を含む組織コンテナを患者の体腔の中に挿入するステップを含む、項目47に記載の方法。
(項目50)
組織格納および除去システムであって、
組織コンテナであって、前記組織コンテナは、伝導性要素を備える伝導性層と、内部容積と、開口部とを備える、組織コンテナと、
外科用器具であって、前記外科用器具は、前記組織コンテナの内部容積内の使用のために構成され、伝導性部分を含む、外科用器具と、
接触検出システムであって、前記接触検出システムは、
検出回路であって、前記検出回路は、前記伝導性部分および前記伝導性要素に動作可能に結合され、前記伝導性部分と前記伝導性要素との間に連続性信号を発生させ、前記伝導性部分と前記伝導性要素との間のインピーダンス値を測定するように構成される、検出回路と、
コントローラであって、前記コントローラは、前記伝導性部分と前記伝導性要素との間の前記インピーダンスが、事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回る度に、警告信号を作動させるように構成される、コントローラと
を含む、接触検出システムと
を備える、組織格納および除去システム。
(項目51)
前記外科用器具は、支持鉤を備える、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目52)
前記支持鉤は、前記伝導性部分を備える、金属から作製される本体部分を備える、項目51に記載の組織格納および除去システム。
(項目53)
可聴信号エミッタをさらに備え、前記コントローラは、前記伝導性部分と前記伝導性要素との間の前記インピーダンスが、前記事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回る度に、前記可聴信号エミッタから可聴警告信号を作動させるように構成される、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目54)
視覚信号エミッタをさらに備え、前記コントローラは、前記伝導性部分と前記伝導性要素との間の前記インピーダンスが、前記事前決定されたインピーダンス閾値にあるかまたはそれを下回る度に、前記視覚信号エミッタから視覚警告信号を作動させるように構成される、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目55)
前記接触検出システムはさらに、伝導性導管を用いて前記コントローラおよび前記伝導性部分に動作可能に結合される器具端子と、伝導性導管を用いて前記コントローラおよび前記組織コンテナの伝導性要素に動作可能に結合されるコンテナ端子とを含む、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目56)
前記器具端子および伝導性部分を動作可能に結合する前記伝導性導管は、解放可能な電気的結合を提供するように構成されるスナップコネクタを備える、項目55に記載の組織格納および除去システム。
(項目57)
前記コンテナ端子および前記組織コンテナの伝導性要素を動作可能に結合する前記伝導性導管は、解放可能な電気的結合を提供するように構成されるスナップコネクタを備える、項目55に記載の組織格納および除去システム。
(項目58)
前記コントローラは、コンソールプリント回路基板と、警告信号エミッタに動作可能に結合される警告信号ドライバとを備える、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目59)
前記コントローラはさらに、信号発生器と、プロセッサと、前記プロセッサに動作可能に結合されるメモリとを備える、項目58に記載の組織格納および除去システム。
(項目60)
前記接触検出システムはさらに、前記コントローラに動作可能に結合される電力供給源を備える、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目61)
前記組織コンテナはさらに、前記伝導性層の内側表面上に配置される第2の非伝導性層を備える、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目62)
前記組織コンテナはさらに、前記伝導性層の外側表面上に配置される第3の非伝導性層を備える、項目61に記載の組織格納および除去システム。
(項目63)
前記伝導性層は、前記伝導性要素を備える伝導性ストランドと織り合わせられる非伝導性ストランドを備える複合織物を備える、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目64)
前記伝導性層は、非伝導性ポリマー材料の薄い可撓性層と、その外側表面上に印刷される伝導性インクのパターンとを備える、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目65)
前記伝導性層およびその伝導性要素は、ワイヤメッシュを備える、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目66)
前記ワイヤメッシュは、ステンレス鋼から成る、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目67)
前記インピーダンス閾値は、最大約1mmまでの前記伝導性部分と前記伝導性要素との間の分離の距離を示す近接値に対応する、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目68)
前記検出回路は、約10kHz~約30kHzの周波数を有する交流電流を備える連続性信号を発生させるように構成される、項目50に記載の組織格納および除去システム。
(項目69)
前記検出回路は、最大約10mAまでの最大電流フローを有する連続性信号を発生させるように構成される、項目68に記載の組織格納および除去システム。
(項目70)
前記検出回路は、方形波連続性信号を発生させるように構成される、項目68に記載の組織格納および除去システム。
(項目71)
組織格納および除去システムであって、
半透明壁構造を備える組織コンテナと、
バルク組織削減器であって、前記バルク組織削減器は、
組織カッタであって、前記組織カッタは、その長さに延在する内側管腔を伴う中空構造と、組織カッタの遠位端に配置される組織切断刃とを有する、組織カッタと、
光エネルギー源であって、前記光エネルギー源は、前記内側管腔を通して前記組織カッタの遠位端から遠位方向に光エネルギーを放出するように構成される、光エネルギー源と
を含む、バルク組織削減器と
を備える、組織格納および除去システム。
(項目72)
前記光エネルギー源は、前記組織カッタの内側管腔の近位端に隣接して配置される、項目71に記載の組織格納および除去システム。
(項目73)
光ガイドであって、前記光ガイドは、前記光エネルギー源に動作可能に結合され、前記組織カッタの内側管腔内に配置され、前記組織カッタの遠位端から外に放出されるために、光ガイドを通して前記光エネルギー源から遠位方向に光エネルギーを伝送するように構成される、光ガイド
をさらに備える、項目72に記載の組織格納および除去システム。
(項目74)
前記光ガイドは、その長さに延在する内側管腔を有する伸長中空構成と、前記光ガイドの近位端から前記光ガイドの遠位端に前記光エネルギーを伝送するように構成される半透明ポリマー材料とを備える、項目73に記載の組織格納および除去システム。
(項目75)
前記組織カッタの内側管腔の近位端に配置され、前記光ガイドに動作可能に結合される複数の光エネルギー源をさらに備える、項目74に記載の組織格納および除去システム。
(項目76)
前記複数の光エネルギー源は、発光ダイオードを備える、項目75に記載の組織格納および除去システム。
(項目77)
前記発光ダイオードは、赤色発光ダイオードを備える、項目76に記載の組織格納および除去システム。
(項目78)
前記バルク組織削減器はさらに、前記光ガイドと固定関係で固着される筐体を備え、前記組織カッタは、前記筐体に対してその縦軸を中心とした前記組織カッタの回転を可能にするように、前記筐体に結合される、項目73に記載の組織格納および除去システム。
(項目79)
前記光源は、前記組織コンテナの半透明壁構造を通して可視であるために十分明るい光エネルギーを放出する、項目71に記載の組織格納および除去システム。
(項目80)
前記組織コンテナの半透明壁構造は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、PET、PETG、アラミドおよびパラアラミド、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ならびに脂肪族または半芳香族ポリアミドを含むポリマー材料の薄い層を備える、項目79に記載の組織格納および除去システム。
(項目81)
患者の身体から組織標本を格納および除去する方法であって、
組織コンテナを患者の体腔の中に挿入するステップと、
前記組織コンテナの開口部を通して、前記組織コンテナの内部容積の中に前記組織標本を挿入するステップと、
前記体腔内から前記患者の身体の外側の位置まで前記開口部の縁全体を引き出すステップと、
バルク組織削減器の組織カッタの組織切断刃が、前記組織標本に接触するまで、前記バルク組織削減器の遠位端を前記組織コンテナの内部容積の中に挿入するステップと、
前記組織カッタの遠位端から、前記組織切断刃と接触している前記組織標本に向かって遠位方向に光エネルギーを放出するステップと、
前記バルク組織削減器の遠位端と前記組織標本との間の光エネルギー漏出を観察するステップと、
前記バルク組織削減器の遠位端と前記組織標本との間の整合を操作し、前記バルク組織削減器の遠位端と前記組織標本との間の光エネルギー漏出の量を最小限にするステップと
を含む、方法。
(項目82)
前記バルク組織削減器の組織カッタを作動させ、前記バルク組織削減器の遠位端と前記組織標本との間の光エネルギー漏出の観察に応じて、前記バルク組織削減器の組織カッタをアクティブ化解除するステップをさらに含む、項目81に記載の方法。
(項目83)
前記バルク組織削減器の組織カッタを作動させ、前記組織標本を前記組織カッタの組織切断刃と接触させ、前記作動された組織カッタを用いて前記組織標本を削減するステップをさらに含む、項目81に記載の方法。
(項目84)
前記組織標本の少なくとも一部が、前記バルク組織削減器および前記患者の身体の外側に配置されるまで、前記作動された組織カッタを用いて前記組織標本を削減しながら、支持鉤の遠位端を前記組織標本に固着させ、前記組織カッタの内側管腔を通して前記組織標本の削減された部分を引動するステップをさらに含む、項目83に記載の方法。
(項目85)
組織コンテナ展開器アセンブリであって、
組織コンテナ展開器であって、前記組織コンテナ展開器は、
シースであって、前記シースは、内側管腔と、ともに収束する縦方向スリットを含む丸みを帯びた遠位先端とを有し、前記縦方向スリットは、前記内側管腔内からの遠位軸方向圧力の印加に応じて開放するように構成されるペタルをシースの遠位先端に形成する、シースと、
プッシャロッドであって、前記プッシャロッドは、前記シースの内側管腔内で軸方向に嵌合および平行移動するようなサイズにされ、前記シースの内側管腔の軸長と等しいかまたはそれよりも大きい軸長を有する外側表面を伴う伸長構成を有する、プッシャロッドと
を含む、組織コンテナ展開器と、
収縮状態で前記シースの内側管腔内に配置される組織コンテナであって、前記組織コンテナは、薄い可撓性構成を有する壁と、内部容積と、前記内部容積と連通する開口部とを備える、組織コンテナと
を備える、組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目86)
前記シースはさらに、それぞれ、前記内側管腔に固着され、前記内側管腔の内側表面から半径方向内向きに延在し、それぞれ、前記シースの縦軸と略平行である縦軸を伴う伸長構成を有する複数の安定器隆起を備え、前記組織コンテナの開口部はさらに、前記シースの内側管腔内の前記組織コンテナの回転を防止するように、前記シースの組織安定器隆起に係合し、前記開口部が固定された既知の円周方向配向に面した状態で前記コンテナを位置付ける前記開口部を中心として配置される周縁を含む、項目85に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目87)
前記組織コンテナの周縁は、非拘束状態であるときに開放する弾性構成を備える、項目86に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目88)
前記複数の安定器隆起は、円周方向配向で前記内側管腔を中心として均一に離間される、項目86に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目89)
前記シースは、2つの安定器隆起を備える、項目88に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目90)
前記安定器隆起は、前記シースの横外側寸法の少なくとも2倍である縦方向長さを有する、項目86に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目91)
前記縦方向隆起は、前記内側管腔の内側表面から半径方向内向きに約0.05インチ~約0.4インチ延在する、項目86に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目92)
薄い可撓性構成と、前記組織コンテナの開口部を中心として配置される周縁に固着される遠位端と、前記シースの内側管腔から外に延在する近位端とを有するテザーをさらに備える、項目85に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目93)
前記プッシャロッドは、前記テザーが縦方向溝内に配置された状態でその外面に沿って配置される縦方向溝を備える、項目92に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目94)
前記シースは、ポリマー材料から成る、項目85に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目95)
前記シースのポリマー材料は、ABSプラスチック、ポリカーボネート、PEEK、またはPVCから成る、項目94に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目96)
前記シースは、約15cm~約35cmの軸長を有する、項目85に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目97)
前記シースの内側管腔は、約0.4インチ~約1.5インチの横寸法を有する、項目85に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目98)
前記シースは、約0.02インチ~約0.1インチの壁厚を有する、項目85に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目99)
前記シースはさらに、前記組織コンテナの開口部の円周方向配向を前記コンテナ展開器アセンブリのユーザに示す配向インジケータを備える、項目85に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目100)
前記シースはさらに、その近位端上に配置されるフランジと、矢印が前記シース内に配置される前記組織コンテナの開口部の方向を指し示す状態でフランジに固着される矢印形本体を備える配向インジケータとを備える、項目99に記載の組織コンテナ展開器アセンブリ。
(項目101)
組織コンテナを展開する方法であって、
身体開口部を通して、患者の内部空洞内の所望の位置まで組織コンテナ展開器アセンブリのシースの遠位端を挿入するステップと、
前記シースに対して遠位方向に前記組織コンテナ展開器アセンブリのプッシャロッドを軸方向に前進させ、組織コンテナの近位端に当接する前記プッシャロッドの遠位端を用いて、前記シースの内側管腔内に配置される収縮状態時の組織コンテナを同時に軸方向に前進させるステップと、
軸方向前進の間に、前記組織コンテナの遠位端を用いて前記シースの遠位端を開放し、前記シースに遠位ポートを形成するステップと、
前記組織コンテナが、前記シースの遠位ポートから前記患者の内部空洞の中に排出されるまで、前記プッシャロッドを用いて前記組織コンテナを軸方向に前進させ続けるステップと
を含む、方法。
(項目102)
前記シースはさらに、それぞれ、前記内側管腔に固着され、前記内側管腔の内側表面から半径方向内向きに延在し、それぞれ、前記シースの縦軸と略平行である縦軸を伴う伸長構成を有する複数の安定器隆起を備え、前記組織コンテナの開口部はさらに、前記シースの内側管腔内の前記組織コンテナの回転を防止するように、前記シースの組織安定器隆起に係合し、前記開口部が固定された既知の円周方向配向に面した状態で前記コンテナを位置付ける前記開口部を中心として配置される周縁を含み、前記プッシャロッドを用いた前記組織コンテナの軸方向前進の間に、前記安定器隆起を用いて前記組織コンテナの円周方向配向を安定させるステップをさらに含む、項目101に記載の方法。
(項目103)
前記患者の内部空洞から、前記患者の身体の外側の位置まで前記身体開口部から外に前記組織コンテナの周縁を近位に引き出すステップをさらに含む、項目102に記載の方法。
(項目104)
前記組織コンテナはさらに、一方の端部において記組織コンテナの周縁に固着されるテザーを備え、前記患者の内部空洞から、前記患者の身体の外側の位置まで前記身体開口部から外に前記組織コンテナの周縁を近位に引き出すステップは、前記テザーを用いて前記組織コンテナの周縁を近位に引き出すステップを含む、項目103に記載の方法。
(項目105)
前記組織コンテナの遠位端を用いて前記シースの遠位端を開放するステップは、前記シースの遠位端内の縦方向スリットによって形成される可撓性ペタルを開放し、前記シースの遠位端にポートを形成するステップを含む、項目101に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、組織格納および除去システム実施形態の立面図である。
【0018】
図2図2は、バルク組織削減器および組織コンテナが患者の体腔内に配置された、患者の身体の一部の上面図である。
【0019】
図3図3は、患者の体腔内に展開された図1の組織格納および除去システム実施形態の断面における立面図である。
【0020】
図4図4は、バルク組織削減器の遠位端が組織コンテナの内部容積内に配置された、図1の組織格納および除去システム実施形態の上面図である。
【0021】
図5図5は、図4の組織格納および除去システム実施形態の立面図である。
【0022】
図6図6は、駆動ボックス実施形態の斜視図である。
【0023】
図7図7は、上側カバーが除去された、図6の駆動ボックスの上面図である。
【0024】
図8図8は、図1の組織格納および除去システム実施形態のためのコンソールの概略図である。
【0025】
図9図9は、図1の線9-9に沿って得られた図1の組織コンテナの横断面図である。
【0026】
図10図10は、図9の囲まれた部分10-10によって示される図9の組織コンテナの壁部分の拡大図である。
【0027】
図11図11は、図10の線11-11に沿って得られた図10の組織コンテナ壁の伝導性層の拡大図である。
【0028】
図12図12は、メッシュ実施形態の拡大斜視図を示す。
【0029】
図13図13は、検出回路実施形態の概略図である。
【0030】
図14図14は、その表面上に配置される伝導性インクを含む、組織コンテナ実施形態の立面図である。
【0031】
図15図15は、図14の線15-15に沿って得られた図14の組織コンテナの壁部分の拡大図である。
【0032】
図16図16は、バルク組織削減器実施形態の分解図である。
【0033】
図17図17は、断面におけるバルク組織削減器実施形態の立面図である。
【0034】
図18図18は、図17の線18-18に沿って得られた図17のバルク組織削減器の横断面図である。
【0035】
図19図19-21は、患者の骨盤領域の体腔内の組織格納方法シーケンスを図示する。
図20図19-21は、患者の骨盤領域の体腔内の組織格納方法シーケンスを図示する。
図21図19-21は、患者の骨盤領域の体腔内の組織格納方法シーケンスを図示する。
【0036】
図22図22は、組織コンテナ実施形態の内部容積内から単離された組織標本を削減する、使用時のバルク組織削減器実施形態の立面図である。
【0037】
図23図23は、囲まれた部分23によって示され、光エネルギー源実施形態および光ガイド実施形態を示す、図17のバルク組織削減器実施形態の拡大図である。
【0038】
図24図24は、バルク組織削減器実施形態の光エネルギー源からの光エネルギーが、バルク組織削減器の遠位端と組織標本の外側表面との間に配置される間隙から漏出する、患者の骨盤領域内の体腔の立面図である。
【0039】
図25図25は、図1のバルク組織削減器実施形態の組織カッタおよび筐体部分の分解図である。
【0040】
図26図26は、図25の組織カッタの斜視図である。
【0041】
図27図27は、光円錐がバルク組織削減器実施形態の光エネルギー源実施形態を露出するために除去された、図26の組織カッタの斜視図である。
【0042】
図28図28は、図1のバルク組織削減器実施形態の筐体の部分的に切断された後面図である。
【0043】
図29図29は、組織コンテナ展開器アセンブリ実施形態の立面図である。
【0044】
図30図30は、図29の線30-30に沿って得られた図29の組織コンテナ展開器アセンブリ実施形態の断面図である。
【0045】
図31図31は、図30の線31-31に沿って得られた図30の組織コンテナ展開器アセンブリ実施形態の横断面図である。
【0046】
図32図32は、図29の組織コンテナ展開器アセンブリのシース実施形態の端面図である。
【0047】
図33図33-35は、図29の組織コンテナ展開器アセンブリのための展開シーケンスを図示する。
図34図33-35は、図29の組織コンテナ展開器アセンブリのための展開シーケンスを図示する。
図35図33-35は、図29の組織コンテナ展開器アセンブリのための展開シーケンスを図示する。
【0048】
図面は、ある例示的実施形態を図示することを意図しており、限定的ではない。例証の明確性および容易性のために、図面は、一定の縮尺で作製されない場合があり、いくつかの事例では、種々の側面が、特定の実施形態の理解を促進するように、誇張または拡大されて示され得る。
【発明を実施するための形態】
【0049】
詳細な説明
上記に議論されるように、潜伏悪性腫瘍の可能性として考えられる存在下でさえも、患者の身体内の位置からの組織標本の安全な処理および除去を提供する、デバイスならびに方法が、有用であり得る。患者の身体内から組織標本を格納および除去するためのあるデバイスおよび方法実施形態、ならびに関連デバイスおよび方法が、S. Kim et al.によって2018年10月24日に出願された、「Systems and Methods for Tissue Capture and Removal」と題された米国特許出願第16/169,884号、およびS. Kim et al.によって2020年4月22日に出願された、「Systems and Methods for Tissue Capture and Removal」と題された米国特許出願第16/758,358号(それぞれ、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に議論される。低侵襲様式で患者の身体内から組織標本を安全に除去するように機能する、そのようなデバイスおよび方法は、特に有用であり得る。これらの組み込まれた参考文献のいずれかに議論される、組織捕捉および除去のシステムならびに方法の特徴、寸法、または材料のうちのいずれかが、組織格納および除去システム実施形態または本明細書に議論される任意の関連付けられるデバイスもしくは方法の任意の好適な実施形態で使用されてもよい。
【0050】
図1-3は、患者の身体20の体腔18内の原位置で組織標本15を格納および単離し、組織標本15が、図2および3に見られるように、患者の身体20内に配置され、体腔18内の周辺組織22から単離されたままである間に、組織標本15を削減する、または別様に細切するように構成される、組織格納および除去システム実施形態10を示す。ある場合には、組織格納および除去システム10は、図3に示されるように、膣24等の身体開口部を通してアクセスされる患者の身体20内の位置から細切された組織標本15を除去するためのデバイスおよび関連付けられる方法実施形態を含んでもよい。そのようなアクセスのために好適な他の身体開口部24は、患者の皮膚、筋膜、内部器官、または同等物内の外科的に生成された切開、もしくは口、鼻孔、または肛門を含む、他の天然身体開口部を含んでもよい。示される組織格納および除去システム実施形態10は、バルク組織削減器実施形態30(本明細書では組織モルセレータ実施形態とも称され得る)および組織コンテナ実施形態40を含んでもよい。図4および5は、バルク組織削減器30の遠位端32が組織コンテナ40の内部容積42内に配置された、図1の組織格納および除去システム実施形態10のバルク組織削減器30を示す。組織コンテナ40の内部容積42の中へのバルク組織削減器30の遠位端32の導入を促進するために、閉塞具31が、図1に示されるように、組織カッタ34の内側管腔またはボア37内に配置されてもよい。ある場合には、閉塞具31は、組織カッタ34のボア37と密接な摺動嵌合である外側横寸法と、組織カッタ34の長さと少なくとも同程度である長さと、バルク組織削減器30の組織カッタ34の遠位端33を越えて延在し、組織コンテナ40の中へのバルク組織削減器30の組織カッタ34および関連付けられる構造の導入を容易にするように構成される、丸みを帯びた非外傷性弾丸形状を有する遠位端28とを伴って、形状が略円筒形であり得る。いったん組織カッタ34の遠位端32が組織コンテナ40の内部容積42内に適切に位置付けられると、閉塞具31は、ボア37から近位に引き出され、バルク組織削減器30から除去されてもよい。
【0051】
図6は、いくつかの組織格納および除去システム実施形態10が、回転エネルギーをバルク組織削減器実施形態30の組織カッタ34(図3および5参照)に提供するために使用され得る、随意の駆動ボックス50の実施形態を描写する。図7は、上部カバーを伴わない駆動ボックス実施形態50を描写し、駆動ボックス実施形態50の内部構成要素実施形態を図示する。いくつかの実施形態に関して、駆動ボックス50は、モータ51と、電力供給源52と、回路基板53と、バルク組織削減器30への動作可能な結合のために構成され得る、コネクタ54とを含んでもよい。随意の駆動ボックス実施形態50のこれらの構成要素はまた、図1および8に示される組織格納および除去システム実施形態10のコンソール実施形態60に含まれてもよい。
【0052】
いくつかの組織格納および除去システム実施形態10に関して、バルク組織削減器30の組織カッタ34は、組織コンテナ40の内部容積42内で動作されてもよい。いくつかの組織コンテナ実施形態40が、薄い可撓性壁構造44を有し得るため、組織コンテナ40の壁44の損傷または穿刺をもたらし得る、組織コンテナ40の壁44と組織カッタ34の組織切断刃36との間の接触を防止することが重要であり得る。したがって、いくつかの組織格納および除去システム実施形態10は、警告信号を放出するように構成され得、随意に、接触または近接触が、組織切断刃36によって、組織コンテナ40の壁44または図9および10に示されるようなその伝導性要素46等のある構成要素と行われるときに使用するための自動遮断特徴を含み得る、接触検出システム70を含んでもよい。より具体的には、そのような接触検出システム70の実施形態は、組織切断刃36が組織コンテナ40の壁44に接触または近接近しているときに、システムのユーザに警告するか、またはそのような状況で組織カッタ34を回転または別様に作動させるために使用されるモータ51への電力を完全に遮断するかのいずれかであるように構成されてもよい。
【0053】
組織切断刃36と組織コンテナ40の伝導性要素46との間の電気インピーダンス77を監視することが、概して、組織切断刃36と組織コンテナ40の壁44との間の近接または接触を決定するために使用されてもよいが、また、接触検出システム実施形態で使用され得る、他のモダリティおよびエネルギータイプも存在する。例えば、飛行時間光学センサ(図示せず)が、組織モルセレータ/バルク組織削減器30と組織コンテナ40との間の距離を検出するために使用されてもよい。そのような実施形態に関して、光エネルギー源(図示せず)が、例えば、赤外光エネルギー等の光エネルギーを放出してもよく、赤外線光学センサおよび関連付けられるコントローラ(図示せず)は、その赤外光エネルギーが赤外線光学センサに戻るためにかかる時間を測定するように構成されてもよい。光の速度および赤外光エネルギーの帰還のためにかかる時間を使用して、そのようなシステム実施形態は、バルク組織削減器が組織コンテナ40の内部容積42の内面48に近い程度を検出してもよい。そのような構成に関して、時間遅延が長くなるほど、組織コンテナ40の壁44がバルク組織削減器30の組織カッタ34の遠位端から遠く離れる。いくつかの実施形態に関して、複数のタイプのセンサが、放出および受容される複数のタイプの光エネルギーと併用されてもよい。
【0054】
組織切断刃36と組織コンテナ40の伝導性要素46との間の近接または接触を光学的に検出する別の方法は、エミッタダイオードまたは同等物等の光エネルギー源(図示せず)から、バルク組織削減器30の遠位端32またはその構成要素から光エネルギーを放出するステップと、フォトトランジスタ検出センサに返される光エネルギーの量または振幅を測定するステップとを含んでもよい。バルク組織削減器30の組織カッタ34が、組織コンテナ40の壁44の内部表面48に近くにつれて、光エネルギーのより大きい振幅またはより大きい振幅の帰還光エネルギー信号が、フォトトランジスタ検出器の電圧出力を増加させるように構成され得る、そのようなフォトトランジスタタイプセンサによって検出されるであろう。いくつかのそのような接触検出システム実施形態70は、光エネルギー帰還信号がある事前決定された閾値を上回る場合、警告を放出する、またはバルク組織削減器30のモータ51への電力を遮断するように構成されてもよい。
【0055】
光ファイバ(図示せず)もまた、センサが、組織カッタ34の遠位端32における最適な場所に、または組織カッタ34のちょうど内側もしくはちょうど外側に設置され得るように、検出器センサおよびエミッタダイオードの到達範囲に延在するために使用されてもよい。組織コンテナ40の内側表面48は、ある場合には、組織コンテナ40の内側表面48によって反射される帰還光エネルギー信号の効果を向上させるように、かつ組織コンテナ40へのバルク組織削減器30または関連付けられるカニューレ38(図5に示される)の近接検出を補助するように、反射材料から作製されてもよい。
【0056】
組織コンテナ40の反射内側表面48もまた、標的組織標本15と組織コンテナ40とを区別するために有用であり得る。組織コンテナ40の内側表面48から返される光エネルギーの量は、組織を検出するときをはるかに上回り、これは、そのような接触検出システム実施形態70が2つの異なる表面またはその材料を描出することを可能にし得る。光学近接センサは、ひいては、組織カッタ34が組織コンテナ40の伝導性層47等の規定層に近接近または接触しているかどうかを決定するように、接触検出システム70の実施形態をトリガしてもよい。
【0057】
ある場合には、超音波近接センサ(図示せず)が、音波を検出し、ある組織コンテナ実施形態40の壁構造44の導電性または音響感受性もしくは可視層への近接を検出するために使用されてもよい。これはまた、ひいては、組織カッタ34が組織コンテナ40の壁構造44に近接近している、または組織コンテナ40の伝導性層47等の規定層に接触していることを決定するように、接触検出システム70の実施形態をトリガするために使用されてもよい。
【0058】
容量センサ(図示せず)もまた、電気容量を使用し、組織コンテナ40の伝導性要素46または伝導性層47への組織切断刃36の近接を検出してもよい。容量センサは、伝導性プレートを含み、第2のプレートとして組織切断刃36または別個のプレート構造等の感知された物体を使用し、コンデンサ機能を生成してもよい。バルク組織削減器30のある実施形態が、そのような容量センサに接近するにつれて、電気容量値が、変化し、これは、センサへの近接、最終的に、組織コンテナ40との接触を決定するために、接触検出システム70のある実施形態によって使用されることができる。代替として、容量センサは、バルク組織削減器30の実施形態に内蔵され、潜在的にそのプレートとして組織切断刃36を使用してもよい。バルク組織削減器30が、組織コンテナ40と近接させられるとき、センサは、検出コンデンサの第2のプレートとして組織コンテナ40の伝導性層47を検出してもよい。センサはまた、バルク組織削減器30または組織コンテナ40の金属と組織標本15とを区別するように較正されてもよい。これはまた、ひいては、組織カッタ34またはその組織切断刃36が組織コンテナ40の規定層に近接近または接触していることを決定するように、接触検出システム70の実施形態をトリガするために使用されてもよい。
【0059】
組織コンテナ40の壁44の穿刺を防止することもまた、使用の間にバルク組織削減器30の組織切断刃36を組織標本15と適切に整合させることによって向上され得る。したがって、ある場合には、バルク組織削減器30のある実施形態は、発光ダイオードまたは任意の他の好適な光エネルギー源等の光エネルギー源と、組織標本15を照明するように、バルク組織削減器30の組織カッタ34または隣接する構造のボアもしくは内側管腔37(図5参照)を辿って遠位に進行し得る、光エネルギーを提供するための光ガイドアセンブリとを含んでもよい。いくつかの事例では、光ガイドは、バルク組織削減器30の組織カッタ34の組織切断刃36を伴う回転を回避するように構成されてもよく、これは、組織標本15(またはその断片)が抽出されるにつれて、バルク組織削減器30の内側管腔37の内側に配置される組織標本15の削減された部分の回転を防止するために有用であり得る。
【0060】
組織標本15の削減または細切除去術に先立って、組織標本15を格納および単離するために、ある場合には、組織標本15の周囲に好適な組織コンテナ実施形態40を確実に一貫して展開することが望ましくあり得る。本プロセスは、典型的には、患者の身体20内の体腔18の密閉空間内で実行されてもよい。ある場合には、本プロセスは、下記により詳細に議論され、図29-35に示される好適なコンテナ展開器またはコンテナ展開器アセンブリの使用によって促進され得る。ある場合には、そのようなコンテナ展開器アセンブリ実施形態は、展開の間に組織コンテナ40の配向のある程度の制御を維持しながら、組織コンテナ40の展開を実施するように構成されてもよい。そのようなコンテナ展開器アセンブリのいくつかの実施形態は、リベットガンのものに類似する様式で動作するように構成されてもよい。本タイプの構成は、組織コンテナ展開器アセンブリのシースから組織コンテナ40を展開するように、ばね荷重機構、圧縮空気、または他の機械もしくは電気アクチュエータを使用して、作動されてもよい。
【0061】
図3は、自動遮断特徴を伴う接触検出システム70の実施形態を含む、図1の組織格納および除去システム実施形態10を示す。組織格納および除去システム10は、そのバルク組織削減器30の遠位端32が組織コンテナ40の内部容積42内に、患者20の骨盤腔18内の組織標本15に隣接して配置された状態で示される。そのような組織格納および除去システム実施形態10に関して、組織コンテナ40の伝導性層47または伝導性要素46および刃導管74(第2の電極)と電気通信するコンテナ導管72(第1の電極)をバルク組織削減器30の組織切断刃36の伝導性部分に取り付けることによって、電気回路は、組織切断刃36と組織コンテナ40の伝導性層47または伝導性要素46との間に物理的および電気接触が存在し、電流が一方から他方に進行するときに、閉鎖されてもよい。ある場合には、回路の本完成は、バルク組織削減器30の組織切断刃36が組織コンテナ40の壁44と接触または近接近したときに生じる、概して望ましくない条件を識別するために、図8のブロック図に示されるようなコントローラ80、または図8および13に示されるようなその検出回路75によって、使用されてもよい。
【0062】
そのような接触は、いくつかの状況では、組織コンテナ40の壁44の穿刺をもたらし得る。組織コンテナ40の壁44の穿刺は、ある場合には、患者20の周辺組織22からの組織コンテナ40の内部容積42内に配置された組織標本15またはその一部の単離を無効化し得る。相互電気接触、事前決定された閾値にある、またはそれを上回る振幅における図13に示されるような連続性信号76の伝送、もしくは事前決定された閾値を下回る、伝導性要素46と組織切断刃36との間で測定される、測定された有効インピーダンス77の条件が、したがって、次いで、警告信号をユーザに放出する、バルク組織削減器30の組織カッタ34に結合されるモータ51への電力を遮断する、またはこれらの両方を行うように、もしくは検出に応じて任意の他の有用なプロセスを開始するように構成され得る、そのコントローラ80または接触検出システム70によって検出されてもよい。いくつかの実施形態に関して、組織コンテナ40の伝導性質は、その壁構造44内の伝導性要素46の包含の結果として達成され得る。そのような伝導性要素46は、コンテナ構造に金属メッシュ層、PEDOTまたは他の類似材料等の伝導性プラスチック、伝導性プラスチックメッシュ、もしくはプラスチック層を含んでもよい。加えて、銀、炭素、および同等物等の材料を含む、伝導性インク95が、図14に示されるように、組織コンテナ40の伝導性層47または伝導性要素46を生成するために使用されてもよい。いくつかの組織コンテナ実施形態40に関して、伝導性層47は、図10に示されるように、伝導性材料のストランドおよび非伝導性材料のストランドの両方を含む、複合メッシュ構造を伴う、図10に見られるような織物メッシュ100を含んでもよい。一般に、本明細書に議論される組織コンテナ実施形態40の伝導性層実施形態47および非伝導性層実施形態(下記に議論される)は、例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(KEVLAR(登録商標))、脂肪族または半芳香族ポリアミド(NYLON(登録商標))、Spectra(登録商標)繊維、ゴム、熱可塑性物質、およびその他を含む、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、PET、PETG、アミドおよびパラアラミド等のプラスチックを含む、任意の好適な生体適合性材料等の材料を含んでもよい。
【0063】
ある場合には、典型的には、段階的機能として観察されるが、組織コンテナ40の伝導性要素46とバルク組織削減器30の組織切断刃36との間の測定されたインピーダンス77の低下および物理的分離の関連付けられる低減は、接触検出システム70が、バルク組織削減器30の組織カッタ34を迅速に停止させるために十分に敏感であるが、伝導性または水性環境内で誤ってトリガするように十分に敏感ではないことを可能にする、事前決定された範囲を含んでもよい。いくつかの実施形態に関して、組織コンテナ40の非伝導性絶縁層102が、図10に示されるように、伝導性層47とバルク組織削減器30との間に配置されてもよい。その間のインピーダンス値77を決定するために使用され得る、組織切断刃36と組織コンテナ40の伝導性要素46との間に伝送される連続性信号76は、約1Hz~約1MHzに及ぶ周波数を伴う直流(DC)または交流(AC)電流連続性信号76を含んでもよい。図3に示されるように、組織標本15が捕捉され、組織コンテナ40の内部容積42内に配置された後に、コンテナ導管72(第1の電極)が、組織コンテナ40の伝導性要素46と電気通信するように取り付けられることを可能にする、スナップコネクタ104が、使用されてもよい。ある場合には、コンテナ導管72(第1の電極)は、組織標本捕捉プロセス全体を通して任意の時間に電気通信してそのように固着されてもよい。
【0064】
いくつかの組織格納および除去システム実施形態10に関して、バルク組織削減器30以外の種々の器具の一部が、偶発的に接触検出システムをトリガしないように電気的に絶縁されてもよい。例えば、アンテナとして使用されているバルク組織削減器30の場合、金属支持鉤器具106で組織切断刃に触れることが、偶発的に接触検出システムをトリガし得る一方、支持鉤器具106を電気的に絶縁することによって、接触検出システム70をトリガすることなく、バルク組織削減器30と相互作用することが可能であり得る。
【0065】
上記に議論されるように、組織格納および除去システム10の接触検出システム70は、種々の実施形態を含んでもよい。ある場合には、バルク組織削減器30全体、または組織コンテナ40、もしくはその伝導性層47または伝導性要素46は、その形状、他の金属要素または他のアンテナへの近接等の変化を検出し得る、アンテナとして機能するように構成されてもよい。加えて、金属を含み得る、組織コンテナ40の伝導性層47は、プリントフレックス回路および金属メッシュ100として作製されてもよい。インピーダンス検出性質を使用して、伝導性要素46への組織切断刃36等の物体の近接が、検出されてもよい。本構成は、ちょうど組織切断刃36が組織コンテナ40の伝導性層47と接触するときだけではなく、組織切断刃36がその伝導性層47または伝導性要素46と近接近する場合も、電力が停止され得、かつユーザがアラートされ得るように、接触検出システム70が機能することを可能にし得る。関連付けられる有効インピーダンス値77によって示され得るような、検出事象をトリガするために使用され得る、バルク組織削減器30の組織切断刃36と組織コンテナ40の伝導性要素46との間の近接または物理的分離の本接近性は、最大約10mmまで、最大約1mmまで、約0.001mm~約10mm、より具体的には、約0.01mm~約1mm、さらにより具体的には、約0.025mm~約0.075mmの図5に示されるような近接値108を含んでもよい。
【0066】
図8および13を参照すると、コンソールプリント回路基板(PCB)82に内蔵され、組織コンテナ40の伝導性要素46およびバルク組織削減器30の組織切断刃36に結合され得る、接触検出システム実施形態70が、示される。いくつかの実施形態では、検出が、バルク組織削減器30の組織切断刃36と電気通信する、少なくとも約20kHzの周波数および約+3.3V~-3.3Vの大きさを伴う連続性信号76の方形波実施形態を出力することによって、実施されてもよい。いくつかのそのような連続性信号実施形態76はまた、ある場合には、最大約5Vまでの電圧を有してもよい。組織切断刃36が、組織コンテナ40の壁44内の伝導性要素46と接触するとき、その間の有効インピーダンス77の結果として生じる低減および連続性信号伝送の対応する増加が、コンソールPCB82と組織コンテナ40の伝導性要素46との間に接続されるワイヤ等の伝導性導管72を通してコンソールPCB82において折り返し受信される。
【0067】
いくつかの構成では、連続性信号76は、組織コンテナの伝導性要素46に出力され、次いで、バルク組織削減器30のハンドピース35を通して受信されてもよい。正弦波、三角波、または他の波形が、ある場合には、方形波の代わりに使用されてもよい。いくつかの事例では、正弦波は、より少ない電気雑音を生成し得るが、検出するべき信号も少ない。いくつかの事例では、接触検出システム70は、より低い周波数が心不整脈を誘発する可能性が高くあり得るため、ある場合には、約20kHzであり得る、高周波数交流電流を伴う連続性信号76を発生させるように構成されてもよい。ある場合には、周波数を約20kHzまで、またはそれを上回って増加させることによって、接触検出システム70は、ヒト患者の身体20を通して最大約10mAまでの電流を伴う連続性信号76の実施形態を安全に伝送してもよい。ある場合には、参考として、電気安全規格IEC60601-1による、安全な電流フロー限界は、DC電流が使用されるときに、最大で約50μAまでであってもよい。いくつかの実施形態に関して、図8に示される検出回路75の設計は、連続性信号76の電流アンペア数を少なくとも約20kHzまたはそれを上回る周波数において最大約6.6mAまでの最大値に限定するように構成されてもよい。
【0068】
図13に示される検出回路実施形態75に関して、検出回路75によって測定されるような組織コンテナ40の伝導性要素46と組織切断刃36との間のインピーダンス77は、効果的に処理され、測定されたインピーダンス77に逆相関する振幅を有する電圧出力を発生させるVout端子110において、検出回路75によってVout信号に変換される。すなわち、測定されたインピーダンス77が低いほど、検出回路75によって発生されるVout端子110におけるVout信号が高くなる。したがって、接触検出システム70のある実施形態では、バルク組織削減器30の組織切断刃36が組織コンテナ40の内部容積42の中央に配置され、空気によって囲繞されたとき、<50mVのVout信号が、接触検出システム70の検出回路75によってVout端子110において測定され、これは、本質的に、開回路または組織コンテナの伝導性要素46と組織切断刃36との間で測定されるほぼ無限のインピーダンス77と関連付けられるVout信号であることが、経験的に見出されている。
【0069】
バルク組織削減器30の組織切断刃36が、組織コンテナ40の壁44内のステンレス鋼伝導性要素46と直接接触させられたとき、約2.1V~約2.2VのVout端子110におけるVout測定が行われ、これは、組織コンテナ40の伝導性要素46と組織切断刃36との間で測定される、非常に低いまたはほぼゼロのインピーダンスと一致するVout信号を示す。バルク組織削減器30の組織切断刃36が、コンテナ壁44の非伝導性内層102と接触して設置されたとき、約500mVの測定が、行われた。これは、概して、電気接触が組織コンテナ40の全体で伝導性要素46と行われないときでさえも、コンテナ壁44の伝導性要素46とバルク組織削減器30の組織切断刃36との間にある程度の容量結合が存在することを示すと解釈される。
【0070】
別の試験では、組織コンテナ40の非伝導性内壁44は、伝導性要素46の伝導性ステンレス鋼メッシュ100の一部を露出するように擦られた。水道水および生理食塩水が、組織コンテナ40の内部容積42を充填するために使用され、バルク組織削減器30の組織切断刃36が、水の中に浸漬された。約1.2V~約1.6VのVout端子110におけるVout読取値が、検出回路実施形態75上で得られた。本読取値は、生理食塩水を通してコンテナ40の壁44の伝導性要素46の伝導性ステンレス鋼メッシュ100の中に通過する、バルク組織削減器30の組織切断刃36からの連続性信号76の電流フローを反映する。異なる読取値は、概して、試験される接触検出システム実施形態70が、バルク組織削減器30の組織切断刃36とコンテナ壁44の伝導性要素46との間の電気接触(約2.1V)と、約1.4Vにおけるバルク組織削減器30の組織切断刃36と(例えば、刃との以前の接触からの)露出した伝導性要素46を伴う組織コンテナ40内の組織/生理食塩水/体液との間の接触とを区別するために、使用され得ることを示すと考えられる。
【0071】
いくつかの実施形態に関して、接触検出システム70は、電力供給源112、患者インターフェース114、受信機/整流器116、および信号フィルタリングユニット118を含む、4つの主要なサブシステムを有してもよい。図13を参照すると、いくつかの実施形態に関して、電力供給源112は、5V入力電圧を、電力を接触検出システム70の検出回路75の残りの部分に供給するために使用され得る+3.3V出力および-3.3V出力に変換するように構成され得る、Texas InstrumentsモデルLM27762EVM等の正および負出力電荷ポンプならびに評価モジュール113を含む、電力供給回路を含んでもよい。検出回路75はまた、Norwood(MA)に位置するAnalog Devices Corporation製のアナログデバイスモデルDC20738-H等のアナログデバイス121を含み得、約20kHzの周波数において方形波信号を発生させ、検出回路75のための信号発生器としての役割を果たすように構成され得る、信号発生器120を含んでもよい。ある場合には、約10kHz~約30kHzの周波数における連続性信号が、そのようなアナログデバイスによって発生されてもよい。方形波出力は、出力が20kHzにおいて+3.3V~-3.3Vの間で揺動するように、電荷ポンプの+3.3Vおよび-3.3Vレールによって給電される、比較器122の中に送給するために使用されてもよい。抵抗器R1 124および抵抗器R2 126が、公称上、+3.3V供給の半分における切替のための閾値をもたらすように選択されてもよい。示される例示的実施形態に関して、抵抗器124および126は、それぞれ約10キロオームの抵抗を有してもよい。
【0072】
検出回路の患者インターフェース部分114は、IEC60601-1の表3、ボディフローティング(BF)タイプのための要件に従って、患者補助電流を限定するように選択され得る、抵抗器R3 128および抵抗器R4 130を含んでもよい。いくつかの実施形態に関して、抵抗器128および130は、それぞれ約499オームの抵抗を有してもよい。ある場合には、低周波数AC電流のための100μA限界が、上昇した20kHzまたはそれを上回る伝送機/信号発生器周波数に基づいて増加されてもよい。低周波数AC電流のための限界は、ある場合には、約10mAの限界になるように2桁にわたって増加されてもよい。ある場合には、刃導管74に結合され得る、伝送端子または刃端子135と、コンテナ導管72に結合され得る、受信端子またはコンテナ端子137との間の最大電圧は、約6.6V(すなわち、3.3Vの負の出力と3.3Vの正の出力との間の差異)に設定されてもよい。漏出電流値は、抵抗器R3 128および抵抗器R4 130を含む、直列抵抗器によって除算される6.6V、すなわち、ileakage=6.6V/(499+499)=6.6mAを含んでもよい。本構成は、電流をさらに限定する抵抗器R5 140を考慮に入れることなく、安全な生理学的境界内でコンプライアンスを達成するために使用されてもよい。いくつかの例示的実施形態に関して、抵抗器R5 140は、約249オームの抵抗を有してもよい。コンデンサC1 142およびコンデンサC2 144が、DC電流が患者の身体に流動しないように阻止するために使用されてもよい。コンデンサC1 142およびコンデンサC2 144の電気容量値もまた、方形波が、高いまたは低いかのいずれかであるときに、下垂を最小限にするように選択されてもよい。示される例示的実施形態に関して、コンデンサ142および144は、それぞれ約10μFの電気容量を有してもよい。
【0073】
接触検出システム70の検出回路75の受信機/整流器回路部分116は、抵抗器R5 140の上部から次の段階に電圧を単にパスする、バッファ/フォロワ148として作用するように構成され得る、演算増幅器U1B 146等の増幅器を含んでもよい。抵抗器R3 128、抵抗器R4 130、抵抗器R5 140、および測定された抵抗77(Rmeas)は、抵抗分割器を形成するように構成されてもよい。演算増幅器U2A 150および演算増幅器U2B 152等の増幅器は、方形波縁を除いてさらにDC出力のように見えるように、正になるために連続性信号の負の部分を反転させる、整流器を形成するように構成されてもよい。本整流器は、利得を上記に議論される抵抗分割器の出力に追加する能力を有してもよい。例えば、抵抗器R7 154、抵抗器R8 156、抵抗器R9 158、および抵抗器R10 160のための抵抗が、同一の値である場合、Vout110へのRmeas77のための方程式は、以下の通りであってもよい。
Vout=0.56.6(R5/(R3+Rmeas+R4+R5))(R7/R6)
【0074】
いくつかの実施形態に関して、抵抗器154、156、158、および160の抵抗値は、相互に等しく、約2.2キロオームであってもよい。いくつかの事例では、抵抗値は、組織コンテナ40の非伝導性内層102が刻み目を付けられており、バルク組織除去器30と刻み目によって露出された伝導性要素46との間に組織が存在するとき等のある条件の間の使用に基づいて、選択されてもよい。そのような状況では、バルク組織除去器30と組織コンテナ40の伝導性層47との間の抵抗は、約1キロオームによって近似されてもよい。いくつかの状況では、レール電圧を含む、2つの設計考慮事項の対象である、0オームおよび1キロオームのRmeas77のためのVout110の差異を最大限にすることが有用であり得る。より具体的には、高利得(抵抗器R7 154および抵抗器R6 162のための大きい抵抗値)は、0オームおよび1キロオームのためのVout110の間の大きい電圧差を可能にし得るが、レールは、利得の無制限の使用を防止する。いくつかの実施形態に関して、抵抗器162のための抵抗値は、約687オームであってもよい。高利得における演算増幅器性能もまた、そのようなパラメータの下で考慮される必要があり得る。別の設計考慮事項は、雑音耐性を含む。比較的に小さい抵抗の抵抗器R5 140を使用することは、固定電圧レールを前提として、より大きい利得を可能にし得るが、また、分圧器の入力電圧を潜在的雑音源に対して小さくし得る。ある検出回路実施形態75のためのある値が、以下のように選択されてもよく、すなわち、0オームにおけるVout110=2.1V、1キロオームにおけるVout=1.2V、および高ZにおけるVout110<50mVである。
【0075】
信号フィルタリング回路118のフィルタ回路の実施形態は、抵抗器R12 166およびコンデンサC4 168によって決定されるロールオフ周波数、ならびに抵抗器R11 170および抵抗器R12 166によって構成される利得を伴う、反転能動低域通過フィルタとして構成され得る、演算増幅器U3A 164等の増幅器を含んでもよい。そのようなフィルタ回路実施形態に関して、F3db=1/(2piR12C4)のフィルタリング値が、-R12/R11の利得を伴って達成され得る。演算増幅器U3B 172等の増幅器もまた、反転能動低域通過フィルタとして構成されてもよい。約10nFの電気容量を有し得る、コンデンサC5 182の関数でもある、F3db=1/(2piR14C5)のフィルタリング値が、それぞれ、抵抗器R13 174および/または抵抗器R14 176の関数である、-R14/R1の利得を伴って達成され得る。最後に、抵抗器R15 178およびコンデンサC6 180は、ロールオフ周波数を伴う低域通過フィルタ、すなわち、F3db=1/(2piR15C6)を形成するように構成されてもよい。いくつかの実施形態に関して、コンデンサ180は、約10nFの電気容量を有してもよい。3つ全てのフィルタが、同一の抵抗器・コンデンサ(RC)値を伴って構成される場合、フィルタは、積極的にロールオフするように構成されてもよい。そのような回路実施形態では、ロールオフ周波数は、約15.9kHzであってもよい。積極的に低いカットオフ周波数を設定することの別の設計考慮事項は、遅延である。ある場合には、遅延は、本特定の例示的実施形態に関して、約189マイクロ秒の合計遅延のために、63マイクロ秒の約3つの時定数によって近似されてもよい。示される実施形態に関して、抵抗器166、170、174、176、および178は全て、約1キロオームの同一の抵抗値を有してもよい。上記に議論される検出回路75の例示的実施形態はまた、示されるような一対のダイオードD1およびD2、ならびに約100pFの電気容量を有し得るコンデンサC3 184も含む。加えて、演算増幅器実施形態146、150、152、164、および172、ならびに比較器部分122の増幅器は全て、Texas Instruments(Dallas Texas)製の演算増幅器モデルOPA2192を含んでもよい。
【0076】
組織格納および除去システム10のいくつかの実施形態は、伝導性要素46を含む伝導性層47と、内部容積42と、開口部43とを有する、組織コンテナ40を含んでもよい。組織格納および除去システム10はまた、伝導性であるように構成されている組織切断刃36を伴う組織カッタ34を有する、バルク組織削減器30を含んでもよい。モータ51が、作動に応じて、いくつかの事例では回転原動力であり得る、原動力を組織切断刃36に提供するように、バルク組織削減器30の組織切断刃36に動作可能に結合されてもよい。組織格納および除去システム10はさらに、組織切断刃36および伝導性要素46に動作可能に結合され、組織切断刃36と伝導性要素46との間に連続性信号76を発生させ、組織切断刃36と伝導性要素46との間のインピーダンス値77を測定するように構成される、検出回路75を有する、接触検出システム70を含んでもよい。コントローラ80は、モータ51に動作可能に結合されてもよく、組織切断刃36と伝導性要素46との間のインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回る度に、モータ51およびそれに動作可能に結合される組織切断刃36の作動を中断するように構成されてもよい。組織切断刃36と伝導性要素46との間のインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回るため、いったんコントローラ80がモータ51の作動を中断すると、コントローラ80は、リセットコマンドがシステム10のユーザによって発行されるまで、シャットダウンに続く測定されたインピーダンス値77の変化にもかかわらず、定位置にとどまるであろう中断電力状態のラッチを設定してもよい。
【0077】
いくつかの事例では、コントローラ80は、随意に、インジケータ190を通して、組織切断刃36と伝導性要素46との間のインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回る度に、警告信号を作動させる、または別様に放出するように構成されてもよい。いくつかの実施形態に関して、可聴信号エミッタから可聴警告信号を放出することが望ましくあり得、その場合、インジケータ190は、スピーカを含んでもよい。そのような場合において、コントローラ80は、組織切断刃36と伝導性要素46との間のインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回る度に、可聴信号エミッタから可聴警告信号を作動させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態に関して、視覚信号エミッタから視覚警告信号を放出することが望ましくあり得る。そのような場合において、接触検出システム70のインジケータ190は、LED光または任意の他の好適な源等の光エネルギー源を含んでもよい。そのような場合において、コントローラ80は、組織切断刃36と伝導性要素46との間のインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回る度に、インジケータ190の視覚信号エミッタから視覚警告信号を作動させるように構成されてもよい。
【0078】
図8および13を参照すると、ある場合には、接触検出システム70は、伝導性刃導管74を用いてコントローラ80および組織切断刃36に動作可能に結合される、刃端子135を含んでもよく、コンテナ端子137は、伝導性コンテナ導管72を用いてコントローラ80および組織コンテナ40の伝導性要素46に動作可能に結合されてもよい。これらの実施形態のうちのいくつかに関して、刃端子135および組織切断刃36を動作可能に結合する、伝導性刃導管74は、その間に解放可能な電気的結合を提供するように構成される、スナップコネクタ105を有してもよい。これらの実施形態のうちのいくつかに関して、コンテナ端子137および組織コンテナ40の伝導性要素46を動作可能に結合する、伝導性コンテナ導管72は、その間に解放可能な電気的結合を提供するように構成される、スナップコネクタ104を有してもよい。スナップコネクタ104、105に加えて、接触検出システムはまた、コンテナ導管72とコントローラ80との間で通信して配置されるコンテナ接続インターフェース192と、刃導管74とコントローラ80との間で通信して配置されるバルク組織削減器接続インターフェース194とを含んでもよい。
【0079】
コントローラは、コンソールプリント回路基板82と、モータ51に動作可能に結合されるモータドライバ84とを含んでもよい。コントローラ80はさらに、信号発生器120と、プロセッサ86と、プロセッサ86に動作可能に結合されるメモリ88とを含んでもよい。接触検出システム70はまた、コントローラ80および/または接触検出システム70の任意の他の好適な構成要素に動作可能に結合される、主要電力供給源90、ならびにコンソール60内の構成要素を適切な動作温度で保つために有用であり得る、冷却ファン91を含んでもよい。モータ51は、モータ(またはそこに結合される好適な歯車システム)からバルク組織削減器30の組織カッタ34に回転トルクを伝送するように構成される、可撓性シャフト56によって、バルク組織削減器30の組織切断刃36に動作可能に結合されてもよい。
【0080】
図9および10を参照すると、いくつかの組織格納および除去システム実施形態10に関して、組織コンテナ40は、伝導性層47の内側表面196上に配置される、第2の非伝導性層102を含んでもよい。組織コンテナ40はまた、加えて、伝導性層47の外側表面200上に配置される、第3の非伝導性層198を含んでもよい。第2の層102と第3の層198との間に配置される伝導性層47は、組織コンテナ40の伝導性要素46を構成する伝導性ストランドと織り合わせられる、非伝導性ストランドを有する、複合織物を含んでもよい。いくつかの実施形態に関して、第2の層102と第3の層198との間に配置される伝導性層47はまた、図14に示されるような伝導性インク95のパターンを伴う非伝導性ポリマー材料の薄い可撓性層を含んでもよい。伝導性インク95は、可撓性構成を伴う壁構造44を生産し得る印刷後に、可撓性であり得る。そのような実施形態に関して、伝導性インク95は、壁44の内側表面、壁44の外側表面上に、または任意の他の好適な場所に印刷されてもよい。いくつかの実施形態に関して、伝導性インク95の印刷パターンは、伝導性インク95が印刷される薄いポリマー層を穿刺することに先立って、バルク組織削減器30の組織切断刃36が伝導性インク95に接触するであろうことを確実にする、ピッチを含んでもよい。そのような組織コンテナ実施形態に関して、伝導性インク95は、組織コンテナ40の伝導性要素46としての役割を果たしてもよい。いくつかの他の実施形態に関して、第2の層102と第3の層198との間に配置される、その伝導性層47およびその伝導性要素46は、図12に示されるように、完全に伝導性ストランド230から作製されるワイヤメッシュ100を含んでもよい。ワイヤメッシュ100の伝導性ストランド230は、いくつかの事例では、ステンレス鋼のような金属を含む、またはそれから作製されてもよい。
【0081】
図16-18を参照すると、示される組織カッタ実施形態34は、その長さに延在する内側管腔37を有する、伸長管202を含む。いくつかの実施形態に関して、組織切断刃36は、斜角構成を有する組織カッタ34の伸長管202の鋭的遠位端を含むが、代替構成が、使用されてもよい。示される実施形態に関して、組織切断刃36の形状は、組織切断刃36全体が組織カッタ34の伸長管202の縦軸204と垂直である平面内にある状態で、横断面外形が円形である。組織カッタ34の伸長管202は、随意に、伝導性でもあり得る、任意の好適な高強度材料から作製されてもよい。ニッケルチタン合金、ステンレス鋼、および同等物等の金属が、ある場合には、使用されてもよい。図示される実施形態に関して、バルク組織削減器30は、組織カッタ34に動作可能に結合される筐体206と、筐体206に固着されるカニューレ38とを含む。そのようなカニューレ実施形態38は、伸長中空構成を有し、その長さに延在する内側管腔39を含んでもよい。示されるように、カニューレ38は、伸長管38の外側表面208とカニューレ38の内側表面210との間に密接な嵌合を伴って、組織カッタ34の伸長管202にわたって配置される。いくつかのバルク組織削減器実施形態に関して、手動アクティブ化スイッチ207が、筐体206上に配置され、モータ51およびバルク組織削減器30の組織カッタ34を手動で作動させるために、コントローラ80に動作可能に結合されてもよい。システム10はまた、図8に示されるように、モータ51およびバルク組織削減器30の組織カッタ34を作動させるために、コントローラ80に動作可能に結合される、フットスイッチ209を含んでもよい。
【0082】
例示的検出回路実施形態75の詳細に関して上記に議論されるように、組織コンテナ40の伝導性要素46に対する組織切断刃36の近接値108は、インピーダンス77、連続性信号76の測定された電流フロー、Vout端子110からのVout信号等の種々の対応する測定されたパラメータによって表され得る。いくつかの実施形態に関して、インピーダンス閾値は、組織切断刃36と伝導性要素46との間の分離の距離を示す、最大約1mmまでの近接値108に対応するように選択されてもよい。臨床的に安全な連続性信号を提供するために、ある場合には、検出回路75は、約10kHz~約30kHz、より具体的には、約20kHzの周波数を有する交流電流、最大約10mAまでの最大電流フロー、方形波連続性信号、またはこれらのパラメータの任意の好適な組み合わせを含む、連続性信号76を発生させるように構成されてもよい。
【0083】
いくつかの組織標本除去手技に関して、組織コンテナ40は、図19に示されるように、かつ矢印220によって示されるように、患者20の体腔18の中に挿入されてもよい。いくつかの実施形態に関して、組織コンテナの周縁41に固着されたその遠位端を有する、テザー49は、患者の体腔18の外側に留まる、その近位端222を有してもよい。いくつかの実施形態に関して、テザー49はまた、コンテナ導管72としての役割を果たすように、伝導性導管を含んでもよい。そのような実施形態に関して、スナップコネクタ104が、テザー49の近位端222に動作可能に結合されてもよい。
【0084】
いったん組織コンテナ40が、患者の体腔18内に配置されると、組織標本15は、図20に示されるように、組織コンテナ40の開口部43を通して、組織コンテナ40の内部容積42の中に操作または別様に挿入されてもよい。組織標本のそのような操作のために、把持装置224、カメラ226、支持鉤106、トロカール(図示せず)、および同等物等の任意の好適な器具が、使用されてもよく、その全ては、随意に、患者の皮膚および下層の筋膜内の小さい低侵襲切開を通して体腔18の中に挿入されてもよい。いったん組織標本15が組織コンテナ40の内部容積42内に配置されると、開口部43の円周を中心として配置される周縁41によって画定されるような開口部43の縁全体が、体腔18内から患者の身体20の外側の位置まで近位に引き出されてもよい一方、組織標本15は、同時に内部容積42内および患者の体腔18内に留まる。組織標本15、組織コンテナ40、および身体開口部24の本配列は、図21に示されるように、組織コンテナ40の内部容積42内に着目組織標本15を効果的に格納し、組織コンテナ40の外側に配置される患者の身体20の周辺組織22から組織標本15を単離する。本時点で、テザー49のスナップコネクタ104は、コンテナ端子137に動作可能に結合されてもよい。
【0085】
バルク組織削減器30の遠位端32は、次いで、組織コンテナ40の内部容積42の中に、および患者の身体20内部空洞18の中に挿入されてもよい。ある場合には、バルク組織削減器30の遠位端32は、図3に示されるように、組織標本15に隣接するまで、組織コンテナ40の内部容積42の中に挿入されてもよい。内部容積42の中へのバルク組織削減器30の遠位端32の挿入の間、前、または後に、連続性信号76が、組織カッタ34の組織切断刃36と組織コンテナ40の伝導性要素46との間に伝送されてもよく、組織切断刃36と伝導性要素46との間のインピーダンス77が、接触検出システム70の検出回路75を用いて監視されてもよい。組織切断刃36と伝導性要素46と間のインピーダンス77が、検出回路75によって監視されている間に、バルク組織削減器30の組織カッタ34が、作動されてもよい。その後、組織カッタ34は、組織切断刃36と伝導性要素46との間の監視されたインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回るときに、検出回路75もしくは類似配列からのアクティブ化解除信号により、アクティブ化解除されてもよい。
【0086】
いくつかの実施形態に関して、組織切断刃36と伝導性要素46との間の監視されたインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回るときに、組織カッタ34をアクティブ化解除することに加えて、可聴警告信号もまた、組織切断刃36と伝導性要素46との間の監視されたインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回るときに、検出回路75、コントローラ80、もしくは任意の他の好適な構成要素によって放出されてもよい。ある場合には、可聴警告信号を放出するステップは、ビープ音を放出するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態に関して、ビープ音は、最大および最小容積、周波数、または任意の他の適用可能なパラメータに関してIEC60601-1-8仕様に準拠するように構成されてもよい。また、組織切断刃36と伝導性要素46との間の監視されたインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回るときに、組織カッタ34をアクティブ化解除することに加えて、視覚警告信号もまた、組織切断刃36と伝導性要素46との間の監視されたインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回るときに、システム70によって放出されてもよい。いくつかの実施形態に関して、放出される視覚警告信号は、光信号を含んでもよい。加えて、いくつかの連続性検出方法に関して、インピーダンス閾値は、図5に示されるように、組織切断刃36と伝導性要素46との間の物理的距離を示す、近接値108に対応するように決定されてもよい。いくつかの実施形態に関して、本対応する近接値108は、最大約1mmまでであってもよい。したがって、本タイプの構成を用いると、バルク組織削減器30の組織カッタ34は、組織切断刃36と伝導性要素46との間の近接値108が最大約1mmまでであるときに、アクティブ化解除されてもよい。ある場合には、個別のインピーダンス閾値に対応する他の近接値108は、最大約10mmまで、最大約1mmまで、約0.001mm~約10mm、より具体的には、約0.01mm~約1mm、さらにより具体的には、約0.025mm~約0.075mmの近接値108を含んでもよい。
【0087】
ある場合には、組織カッタ34のアクティブ化解除に先立って、組織標本15は、組織カッタ34の組織切断刃36と接触され、組織標本15は、図22に示されるように、作動された組織カッタ34を用いて削減されてもよい。組織標本15のそのような削減の間に、支持鉤106の遠位端107が、組織標本15またはその把持される削減された部分に固着され、作動された組織カッタ34を用いて組織標本15を削減しながら、組織カッタ34の内側管腔37を通して近位に(矢印228によって示されるように)引動されてもよい。削減された組織標本15は、組織標本15の少なくとも一部がバルク組織削減器30および患者の身体20の外側に配置されるまで、組織カッタ34の内側管腔37を通して引き出され続けてもよい。本プロセスは、ある場合には、組織標本15全体が組織コンテナ40の内部容積42から除去されるまで継続されてもよい。
【0088】
支持鉤106の遠位先端を用いて組織標本15を把持することに関して、いくつかの事例では、把持されるべき組織15は、組織カッタ34のボア37の内側に、または組織カッタ34の遠位端32に遠位に隣接して配置されてもよい。より具体的には、図3および5の組織格納および除去システム実施形態10を参照すると、バルク組織削減器30の軸長に実質的に類似する軸長を有する、支持鉤実施形態106が、示される。そのような実施形態に関して、支持鉤106の遠位先端は、支持鉤106の遠位先端がボア37の中に完全に前進されており、示されるようにボア37内でそれらの最大遠位延在にあるときに、組織カッタ34の遠位端32と略同延であり得る。そのようなシステム実施形態10に関して、支持鉤106の遠位先端を用いて組織標本15を把持するために、組織標本15は、組織標本15の少なくとも一部が、ボア37の中に近位に延在し、依然としてボア37内にある間に、支持鉤106の遠位先端によって把持され得る、「組織メニスカス」(図示せず)を形成するように、組織カッタ34の遠位端32に対して押圧されてもよい。他の場合では、支持鉤106は、支持鉤106の遠位先端が、組織カッタ34の遠位端32から遠位に延在することを可能にする、軸長を有してもよい。いくつかの実施形態に関して、支持鉤106は、支持鉤106の遠位先端が、最大約25mmまたはそれを上回る距離だけ組織カッタ34の遠位端32から遠位に延在することを可能にする、軸長を有してもよい。そのような実施形態に関して、ボア37の外側に配置されるが、組織カッタ34の遠位端32に遠位に隣接する組織標本15が、依然として、支持鉤106の遠位先端によって把持されてもよい。
【0089】
ある場合には、組織カッタ34の組織切断刃36と組織コンテナ40の伝導性要素46との間に連続性信号76を伝送するステップは、約10kHz~約30kHz、より具体的には、約20kHzの周波数を有する交流電流、最大約10mAまでの最大電流フロー、方形波連続性信号、またはこれらまたは他のパラメータの任意の好適な組み合わせを含む、連続性信号76を伝送するステップを含んでもよい。
【0090】
いくつかの組織コンテナ実施形態に関して、ステンレス鋼メッシュ100は、組織コンテナ40の補強層として使用されてもよく、その補強層は、図9-11に示されるように、接触検出システム70のための電気検出回路75を完成させるために使用される、組織コンテナ40の壁44内の伝導性要素46としての役割を果たしてもよい。液密またはシール層(ポリエステル織物、kevlar(登録商標)織物、spectra(登録商標)織物、または単に頑丈なポリマー層)としても使用され得る、概して非伝導性の補強層102が、組織コンテナ40のために使用される場合、付加的伝導性要素46および/または伝導性層47が、接触検出システム70による検出のための検出回路75を完成させるために使用されるために、組織コンテナ40の壁44内に含まれてもよい。伝導性要素46は、ある場合には、コンテナ40の伝導層47としての役割を果たし得る、複合織物234を形成するように非伝導ストランド232と織物に織成され得る、伝導性ストランド230を含んでもよい。そのような複合織物実施形態に関して、伝導性ストランド230は、全ての伝導性ストランドの全ての部分が、相互と電気的連続性を有するように、隣接および重複する伝導性ストランド230が、相互と電気接触する、織り合わせられた重複グリッド型パターンを形成してもよい。このように、任意の伝導性ストランド230の任意の部分に伝送されている連続性信号76が、複合織物234の全ての他の伝導性ストランド230の全ての部分に通信されるであろう。これらの実施形態234に関して、コンテナ導管72は、伝導性ストランド230のうちのいずれかの任意の部分に電気的に結合され、複合織物234の全ての他の伝導性ストランド230の全ての部分との電気的連続性を達成し得る。
【0091】
伝導性要素46はまた、ある場合には、ポリマー層または組織コンテナ40の他の形態の別様に非伝導性の層の表面上にスクリーン印刷される、または刻印される、もしくはパッド印刷され得る、1つまたは複数の伸張可能な伝導性材料を含んでもよい。伝導性要素はまた、フレキシブル回路基板に類似する様式で製造されてもよい。実施例として、図14に示されるような伝導性インク95は、いくつかのコンテナ実施形態の内側または第1の層もしくは任意の他の好適な層の外側表面上にスクリーン印刷されてもよい。いくつかのコンテナ実施形態40では、伝導性インク95の材料は、伝導性インク材料95の外側表面上に配置されるkevlar(登録商標)織物または別のポリマーフィルム層と接触して設置されてもよい。そのような多重層構成は、ある場合には、ともに積層されてもよい。
【0092】
ある場合には、多層組織コンテナ壁44の伝導性中間層47は、上記に議論されるような異なる材料のストランドの複合織物234から作製されてもよい。そのような複合織物234は、ある場合には、非伝導性ポリエステルストランド、ポリエチレンストランド、およびステンレス鋼ストランドを含む伝導性金属ストランド、または金属ストランドならびにポリマーストランドの任意の組み合わせから作製されてもよい。そのような複合織物実施形態234における伝導性金属ストランド230に対する非伝導性ポリマーストランド232の比は、約20%~約80%、または約10%~約90%、もしくは約1%~約99%に及んでもよい。いくつかの例示的実施形態に関して、非伝導性ポリマーストランド232に対する伝導性金属ストランド230の比は、約1%金属および約99%ポリマー、約10%金属および約90%ポリマー、約20%金属および約80%ポリマー、約30%金属および約70%ポリマー、約40%金属および約60%ポリマー、約50%金属および約50%ポリマー、約60%金属および約40%ポリマー、約70%金属および約30%ポリマー、約80%金属および約20%ポリマー、約90%金属および約10%ポリマー、約99%金属および約1%ポリマー、またはこれらの範囲の間の任意の他の比であってもよい。いくつかの複合織物実施形態234に関して、非伝導性ストランドの数に対する伝導性ストランドの数の比は、約5%~約20%、より具体的には、約8%~約12%であってもよい。
【0093】
鋼鉄/金属ストランド230の代わりに合成ポリマーストランド232を使用することは、完全に金属ストランド230から作製されたメッシュ層と比較して、織物複合層234の可撓性を改良し、重量を追加することなく潜在的に抵抗を削減し得る。伝導性繊維232もまた、本明細書に議論される組織格納および除去システム実施形態10における自動遮断特徴を含む、接触検出システム実施形態70の機能を促進するように、大部分が非伝導性の材料に織成されてもよい。
【0094】
図14は、組織コンテナ40の一部上に印刷された伸張可能な伝導性インク95を描写する。伝導性インク95は、バルク組織削減器30との接触を検出し、検出回路75をトリガするために、組織コンテナ40の伝導性要素46として使用されてもよい。伝導性インク95は、伝導性インク95が組織コンテナ40の内側表面または外側表面上で露出されないように、プラスチック等の非伝導性ポリマー材料の2つの層102、198の間に配置される場所に印刷されてもよい。
【0095】
図10は、いくつかの実施形態に関して、組織コンテナ40の層状壁44の中間層47が複合織物234から作製され得る様子を示す。本複合織物234は、ポリエステル、ポリエチレン、金属、ステンレス鋼、または金属およびプラスチックもしくはポリマーの任意の組み合わせ等の材料を含む、ストランド230、232を含む、または別様にそれから作製されてもよい。いくつかの複合織物実施形態234に関して、複合織物234における金属ストランド230に対するポリマーストランド232の比は、ある場合には、約20%~約80%、または他の場合では、約10%~約90%、もしくはなおも他の場合では、約1%~約99%に及んでもよい。
【0096】
いくつかの組織コンテナ実施形態40は、内部容積42と、開口部43と、伝導性ストランド230および非伝導性ストランド232を有する、複合織物234を含む、伝導性層47とを含んでもよい。これらの組織コンテナ実施形態40のうちのいくつかに関して、非伝導性ストランド232は、ポリエステル、ポリエチレン、Kevlar(登録商標)、Spectra(登録商標)、またはナイロン等のポリマーを含んでもよい。これらの組織コンテナ実施形態40のうちのいくつかに関して、伝導性ストランド230は、ステンレス鋼、ニッケルチタン合金、または同等物等の金属を含んでもよい。伝導性ストランド230および非伝導性ストランド232は、ある場合には、約0.01mm~約0.5mmの外側横寸法を有してもよい。複合織物234を有する、組織コンテナ実施形態40に関して、伝導性ストランド230に対する非伝導性ストランド232の種々の比が、使用されてもよい。いくつかの実施形態に関して、伝導性ストランド230に対する非伝導性ストランド232の比は、約10%~約90%、より具体的には、約20%~約80%、ならびに本明細書に議論されるような任意の他の好適な比であってもよい。図9-11を参照すると、いくつかの実施形態に関して、組織コンテナ40は、随意に、伝導性層47の内側表面196上に配置される第2の非伝導性層102、伝導性層47の外側表面200上に配置される第3の非伝導性層198、またはこれらの付加的層の両方をさらに含んでもよい。
【0097】
図19-21を参照すると、上記に議論されるような構成を有する組織コンテナ40を使用して、患者の身体20内の組織標本15を格納および単離する方法のいくつかの実施形態は、組織コンテナ40を患者20の体腔18の中に挿入するステップを含んでもよく、組織コンテナ40は、内部容積42と、開口部43と、伝導性ストランド230および非伝導性ストランド232を含む、複合織物234を備える、伝導性層47とを含む。組織標本15は、次いで、組織コンテナ40の開口部43を通して、組織コンテナ40の内部容積42の中に挿入されてもよく、開口部43の縁全体が、体腔18内から患者の身体20の外側の位置まで引き出されてもよい。
【0098】
組織格納および除去システム実施形態10の接触検出システム70の実施形態はまた、組織コンテナ40の伝導性要素46と接触または近接近し得る、バルク組織削減器30以外の種々の器具に結合されてもよい。そのような器具の例示的実施形態は、支持鉤106、非外傷性把持装置224、カメラ226、Lahey支持鉤、リング鉗子、腟鏡、膣トロカール、針、または組織コンテナ40の伝導性層47と接触し得る任意の他の物体を含んでもよい。これらのタイプの器具のうちのいずれかは、伝導性コンテナ層47の伝導性要素46が、これらのタイプの器具のうちのいずれかによって接触または接近される場合、アラートがユーザに送信され得る、および/またはバルク組織削減器の組織カッタのモータ51への電力が終了され得るように、構成されてもよい。
【0099】
図3を再び参照すると、接触検出システム70へのバルク組織削減器30の組織切断刃36の結合に類似する様式で、支持鉤106を接触検出システム70およびその検出回路75に電気的に結合する役割を果たす、随意の伝導性支持鉤導管236が、示される。したがって、図3はまた、支持鉤実施形態106の形態の外科用器具と組織コンテナ実施形態40の伝導性要素46との間に動作可能に結合される、接触検出システム実施形態70も示す。そのような接触検出システム実施形態70は、したがって、支持鉤106または任意の他の好適な結合された外科用器具が、非伝導性層102を突破し、組織コンテナ40の伝導性層要素46と接触または近接近するときを検出してもよい。本構成は、組織コンテナ40が、支持鉤106または組織除去手技の間に組織コンテナ40の内部容積42内に配置されたときに有用であり得る任意の他の好適に構成された器具によって、破られた、侵害された、または接触されようとしていることをユーザにアラートするために使用されてもよい。
【0100】
そのような組織格納および除去システム10のいくつかの実施形態は、伝導性要素46を含む伝導性層47と、内部容積42と、開口部43とを有する、組織コンテナ40を含んでもよい。組織格納および除去システム10はまた、組織コンテナ40の内部容積内の使用のために構成され、ステンレス鋼支持鉤106に関しては器具106全体を備える、伝導性部分106’を含む、外科用器具を含んでもよい。システム10はさらに、伝導性部分106’および組織コンテナ40の伝導性要素46に動作可能に結合される検出回路75を有する、接触検出システム70を含んでもよい。検出回路75は、伝導性部分106’と伝導性要素46との間に連続性信号76を発生させ、伝導性部分106’と伝導性要素46との間のインピーダンス値77を測定するように構成されてもよい。接触検出システム70はまた、伝導性部分と伝導性要素との間のインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回る度に、警告信号を作動させ、放出するように構成される、コントローラ80を含んでもよい。いくつかのそのような実施形態に関して、外科用器具は、伝導性部分106’を備える、金属から作製される本体部分を有する、支持鉤106を含んでもよい。
【0101】
いくつかのそのような組織格納および除去システム実施形態10は、可聴信号エミッタ190を含んでもよい。そのような実施形態に関して、コントローラ80は、伝導性部分106’と組織コンテナ40の伝導性要素46との間のインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回る度に、可聴信号エミッタ190から可聴警告信号を作動させるように構成されてもよい。加えて、いくつかのそのような組織格納および除去システム実施形態10は、視覚信号エミッタ190を含んでもよい。そのような実施形態に関して、コントローラ80は、伝導性部分106’と伝導性要素46との間のインピーダンス77が、事前決定されたインピーダンス閾値にある、またはそれを下回る度に、視覚信号エミッタ190から視覚警告信号を作動させるように構成されてもよい。
【0102】
いくつかの事例では、接触検出システムは、伝導性支持鉤導管236を用いてコントローラ80および伝導性部分106’に動作可能に結合される、図13に示されるような器具端子238と、伝導性導管72を用いてコントローラ80および組織コンテナ40の伝導性要素46に動作可能に結合される、コンテナ端子137とを有してもよい。加えて、器具端子238および伝導性部分106’を動作可能に結合する、伝導性導管236は、解放可能な電気的結合を提供するように構成される、スナップコネクタ240を含んでもよく、コンテナ端子137および組織コンテナ40の伝導性要素46を動作可能に結合する、伝導性導管は、解放可能な電気的結合を提供するように構成される、スナップコネクタ104を含んでもよい。
【0103】
本タイプの組織格納および除去システム実施形態のための接触検出システム70は、図8および13に示されるように、バルク組織削減器30による伝導性要素46の接触を監視することに関して上記に議論される、組織格納および除去システム実施形態10の接触検出システム70のものと同一の特徴、寸法、および材料を有してもよい。より具体的には、コントローラ80は、コンソールプリント回路基板82と、モータ51に動作可能に結合されるモータドライバ84とを有してもよい。コントローラ80はさらに、信号発生器120と、プロセッサ86と、プロセッサ86に動作可能に結合されるメモリ88とを有してもよい。接触検出システム70は、コントローラ80に動作可能に結合される、電力供給源112を含んでもよい。
【0104】
加えて、支持鉤106を含む外科用器具と伝導性要素46との間のインピーダンス値77を監視する、これらの同一の組織格納および除去システム実施形態10に関して、組織コンテナ40は、図9および10に見られるように、伝導性層47の内側表面196上に配置される第2の非伝導性層102を含んでもよい。組織コンテナ40はまた、加えて、伝導性層47の外側表面200上に配置される第3の非伝導性層198を含んでもよい。第2および第3の層102、198の間に配置される伝導性層47は、そのようなコンテナ実施形態40のための伝導性要素46を備える、伝導性ストランド230と織り合わせられる非伝導性ストランド232を有する、複合織物234を含んでもよい。いくつかの実施形態に関して、第2および第3の層102、198の間に配置される伝導性層47はまた、その外側表面上に印刷され得、図14に見られるように、そのようなコンテナ実施形態40の伝導性要素46としての役割を果たし得る、可撓性構成を有し得る伝導性インク95のパターンを伴う非伝導性ポリマー材料の薄い可撓性層を含んでもよい。図12を再び参照すると、いくつかの組織コンテナ実施形態40に関して、第2の層102と第3の層198との間に配置される伝導性層47およびその伝導性要素46は、ワイヤメッシュ100のストランドの全てが伝導性金属ストランド230を含む、ワイヤメッシュ100を含んでもよい。ワイヤメッシュ100は、いくつかの事例では、ステンレス鋼を含む、またはそれから作製されてもよい。
【0105】
図16-18を参照すると、支持鉤106を含む外科用器具と伝導性要素46との間のインピーダンス値77を監視する、システム実施形態10と併用され得る、組織カッタ実施形態34は、その長さに延在する内側管腔37を有する、伸長管202を含む。いくつかの実施形態に関して、組織切断刃36は、斜角構成を有する組織カッタ34の伸長管202の鋭的遠位端を含むが、代替構成が、使用されてもよい。示される実施形態に関して、組織切断刃36の形状は、組織切断刃36全体が組織カッタ34の伸長管202の縦軸204と垂直である平面内にある状態で、横断面外形が円形である。組織カッタ34の伸長管202は、随意に、伝導性でもあり得る、任意の好適な高強度材料から作製されてもよい。ニッケルチタン合金、ステンレス鋼、および同等物等の金属が、ある場合には、使用されてもよい。図示される実施形態に関して、バルク組織削減器30は、組織カッタ34に動作可能に結合される筐体206と、筐体206に固着されるカニューレ38とを含む。カニューレ実施形態38は、伸長中空構成を有し、その長さに延在する内側管腔39を含んでもよい。示されるように、カニューレ38は、伸長管38の外側表面208とカニューレ38の内側表面210との間に密接な嵌合を伴って、組織カッタ34の伸長管202にわたって配置される。
【0106】
また、支持鉤106を含む外科用器具と伝導性要素46との間のインピーダンス値77を監視する、システム実施形態10と併用され得る、例示的検出回路実施形態75の詳細に関して上記に議論されるように、組織コンテナ40の伝導性要素46に対する支持鉤106の伝導性部分106’の近接値108’(図示せず)は、インピーダンス77、連続性信号76の測定された電流フロー、Vout端子110からのVout信号等の種々の対応する測定されたパラメータによって表され得る。いくつかの実施形態に関して、インピーダンス閾値は、伝導性部分106’と伝導性要素46との間の分離の距離を示す、最大約1mmまでの近接値108’に対応するように選択されてもよい。臨床的に安全な連続性信号を提供するために、ある場合には、検出回路75は、約10kHz~約30kHz、より具体的には、約20kHzの周波数を有する交流電流、最大約10mAまでの最大電流フロー、方形波連続性信号、またはこれらのパラメータの任意の好適な組み合わせを含む、連続性信号76を発生させるように構成されてもよい。
【0107】
上記に簡潔に議論されるように、組織コンテナ40の内部容積42内の組織標本15の細切除去術または削減の間に、ある場合には、組織標本15とのバルク組織除去器30の整合を維持することが有用であり得る。そのような整合を維持するために、図17および23に示されるように、バルク組織削減器30の組織カッタ34のボア37を辿って照射する、光エネルギー源252から放出される光エネルギー250は、組織コンテナ40が部分的に不透明であり、完全には透明ではない場合でさえも、組織コンテナ40の壁44を通して可視化されてもよい。そのような実施形態に関して、組織コンテナ40の壁構造44が、少なくとも半透明である場合、バルク組織削減器30の組織カッタ34の遠位端33と組織標本15自体との間に配置される間隙から放出されている光エネルギーの可視化は、組織カッタ34と組織標本15との間のあるタイプの不整合のインジケーションとしての役割を果たしてもよい。
【0108】
図17、23、および24は、バルク組織削減器30自体の縁に隣接して配置される光エネルギー源252またはカメラ227が、バルク組織削減器30の組織カッタ34のボア37を辿って照射または視認するために使用され得る様子を示す。ある場合には、ボア37または光ガイド254の中への光エネルギー252の結合は、図26に見られるように光エネルギー源252にわたって配置される円錐形構造であり、例証の目的のために図27では除去されている、光円錐255によって向上され得る。光エネルギー源252またはカメラ227は、組織標本15の抽出およびボア37を通して組織標本15を抽出するために使用されている(図22に示されるような)支持鉤106の動作に干渉しないように、位置付けられてもよい。図24は、組織コンテナ40の壁44を通して伝送され、患者20の体腔18内に配置されるカメラ226によって観察または監視される光エネルギー250が、削減または細切されることを意図している組織標本15がバルク組織削減器30の組織切断刃36の全360度としっかりと完全に接触しているかどうかのインジケータであり得る様子を示す。いくつかの実施形態に関して、光エネルギー250は、赤色光エネルギー等の着色光エネルギーを含んでもよい。組織コンテナ40の内部容積42の中への本着色光エネルギー250の任意の漏出が、組織カッタ34の組織切断刃36と組織標本15との間に完全な組織接触がないというインジケータとして、組織コンテナ40の壁44を通してカメラ226によって識別され得る。組織コンテナ40は、光エネルギー250が、コンテナ40を通して伝送し、その壁構造44が、半透明、透明、または別様に完全には不透明ではないかのいずれかであるように、設計されてもよい。光エネルギー250はまた、白色光エネルギー、または赤外線、近赤外線、紫外線、電波、マイクロ波、X線等の可視光エネルギースペクトル内もしくは外のいずれかの任意の他のタイプの電磁エネルギーを含んでもよい。
【0109】
図25-28に示されるように、光エネルギー250およびその光エネルギー源252は、バルク組織削減器30の組織カッタ34のボア37を通した組織標本15の可視化を補助するように、バルク組織削減器30の筐体206の中に組み込まれてもよい。ある場合には、光エネルギー250は、バルク組織削減器30のハンドピース35および/または筐体206を辿って指向されてもよい。
【0110】
図17、23、および24-28を再び参照すると、組織格納および除去システム10のいくつかの実施形態は、半透明壁構造44を有する、組織コンテナ40と、バルク組織削減器30とを含んでもよい。バルク組織削減器実施形態30は、その長さに延在する内側管腔を伴う中空構造37と、組織カッタ34の遠位端33に配置される組織切断刃36とを有する、組織カッタ34とを含んでもよい。バルク組織削減器30はまた、内側管腔37を通して組織カッタ34の遠位端33から遠位方向に光エネルギー250を放出するように構成される、光エネルギー源252を含んでもよい。いくつかの実施形態に関して、バルク組織削減器30はさらに、随意の光ガイド254と固定関係で固着される筐体206を含んでもよい。概して、そのような実施形態に関して、組織カッタ34は、筐体206に対して縦軸204(図16参照)を中心とした組織カッタ34の回転を可能にするように、筐体206に動作可能に結合される。いくつかの事例では、組織コンテナ40の半透明壁構造44は、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、PET、PETG、アミドおよびパラアラミド、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(KEVLAR(登録商標))、ならびに脂肪族または半芳香族ポリアミド(NYLON(登録商標))を含む、ポリマー材料の薄い層102を含んでもよい。本実施形態のために使用される組織コンテナ40の壁44は、本明細書に議論される伝導性要素実施形態46を含む、任意の他の好適な材料または構造を使用してもよい。
【0111】
いくつかのそのようなシステム実施形態10に関して、LED光源252または同等物を含み得る、光エネルギー源252は、筐体206内の組織カッタ34の内側管腔37の近位端に隣接して配置されてもよい。ある場合には、バルク組織削減器30はさらに、光エネルギー源252から放出される光エネルギー250の少なくとも一部が、光ガイド254の中に伝送され、それによって伝送または伝導されるように、1つもしくは複数の光エネルギー源252に動作可能に結合される、随意の光ガイド254を含んでもよい。光ガイド254は、組織カッタ34の内側管腔37内に配置され、組織カッタ34の遠位端から外に放出されるために、光ガイド254を通して光エネルギー源252から遠位方向に光エネルギー250を伝送するように構成されてもよい。いくつかの実施形態に関して、光ガイド254は、その長さに延在する内側管腔256を有する、伸長中空構成を含んでもよい。随意の光ガイド254の実施形態は、光ガイド254の近位端257から光ガイド254の遠位端258に光エネルギー250を伝送するように構成される、半透明ポリマー材料を含んでもよい。ある場合には、光ガイド254の半透明ポリマー材料は、ポリカーボネートを含んでもよい。加えて、ある場合には、光ガイド254の内面は、遠位方向に光ガイド254の内側管腔内で伝搬する光エネルギー250の部分的または全内部反射を助長するように、反射性であり得る。そのような実施形態に関して、光ガイド254は、ステンレス鋼または同等物等の金属を含む、半透明ではない材料から作製されてもよい。上記に述べられるように、組織カッタ34は、筐体206に対して回転するように構成されるが、しかしながら、光ガイド254の伸長中空構造は、組織カッタ34が組織カッタ34の作動の間にその縦軸204を中心として回転するにつれて、筐体206に対して定常のままであるように、筐体206に固着されてもよい。
【0112】
上記に議論されるように、ある場合には、光エネルギー源252は、図23に示されるように、組織カッタ34の内側管腔37の近位端に配置され、光ガイド254に動作可能に結合される、複数の光エネルギー源252を含んでもよい。複数の光エネルギー源252のいくつかの実施形態は、任意の好適な光波長において光エネルギーを放出し得る、発光ダイオードを含んでもよい。ある場合には、発光ダイオードは、赤色光を放出するように構成される、赤色発光ダイオードであってもよい。典型的には、光エネルギー源252は、組織コンテナ40の半透明壁構造44を通して可視であるために十分に明るい光エネルギー250を放出するように構成されるであろう。いくつかのバルク組織削減器実施形態30は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれを上回るそのような光エネルギー源252を含んでもよい。
【0113】
患者の身体20から組織標本15を格納および除去する方法のいくつかの実施形態は、図19-21に示されるように、組織コンテナ40を患者20の体腔18の中に挿入するステップと、組織コンテナ40の開口部43を通して、組織コンテナの内部容積42の中に組織標本15を挿入するステップと、体腔18内から患者の身体20の外側の位置まで組織コンテナ40の開口部43の縁全体を引き出すステップとを含んでもよい。本方法はまた、バルク組織削減器30の組織カッタ34の組織切断刃36が、組織標本15に接触するまで、バルク組織削減器30の遠位端32を組織コンテナ40の内部容積42の中に挿入するステップを含んでもよい。光エネルギー250は、次いで、組織カッタ34の遠位端33から、組織切断刃36と接触している組織標本15に向かって略遠位方向に放出されてもよい。組織カッタ34の遠位端33から放出される光エネルギー250は、略遠位方向に伝送されているが、光エネルギー250は、種々の角度において組織カッタ34の内側管腔37および中空管状光ガイド254の壁構造の中に発射され、したがって、光エネルギー250が組織カッタ34の遠位端33から放出される時間までに、放出の非常に広い立体角を形成する、多種多様な角度で放出されている。光エネルギー250の漏出が、次いで、図24に示されるように、組織カッタの遠位端32およびバルク組織削減器30の遠位端33と組織標本15との間で観察され得る。カメラ226または任意の他の好適な器具を通してユーザによって観察される光エネルギー漏出260の強度および配向が、バルク組織削減器30の遠位端32と組織標本15との間の整合を操作し、バルク組織削減器30の遠位端32と組織標本15との間の光エネルギー漏出260の量を最小限にするために使用されてもよい。
【0114】
ある場合には、本方法はさらに、バルク組織削減器30の組織カッタ34を作動させ、バルク組織削減器30の遠位端32と組織標本15との間の光エネルギー漏出260の観察に応じて、バルク組織削減器30の組織カッタ34をアクティブ化解除するステップを含んでもよい。ある場合には、本方法はさらに、バルク組織削減器30の組織カッタ34を作動させ、組織標本15を組織カッタ34の組織切断刃36と接触させ、作動された組織カッタ36を用いて組織標本15を削減するステップを含んでもよい。いくつかの事例では、本方法はさらに、図22に示されるように、組織標本15の少なくとも一部が、バルク組織削減器30および患者の身体20の外側に配置されるまで、作動された組織カッタ34を用いて組織標本15を削減しながら、支持鉤106の遠位端107を組織標本15に固着させ、組織カッタ34の内側管腔37を通して組織標本15の削減された部分を引動するステップを含んでもよい。
【0115】
上記に議論されるように、組織標本15の削減または細切除去術に先立って、組織標本15を格納および単離するために、図19-21に示されるように、ある場合には、組織標本15の周囲に好適な組織コンテナ実施形態40を確実に一貫して展開することが望ましくあり得る。本プロセスは、典型的には、患者の身体20内の密閉空間または空洞18内で実行されてもよい。ある場合には、本プロセスは、その好適なコンテナ展開器アセンブリ270またはコンテナ展開器272の使用によって促進され得る。ある場合には、そのようなコンテナ展開器アセンブリ実施形態270は、展開の間に組織コンテナ40の配向のある程度の制御を維持しながら、組織コンテナ40の展開を実施するように構成されてもよい。そのようなコンテナ展開器アセンブリ270のいくつかの実施形態は、リベットガンのものに類似する様式で動作するように構成されてもよい。本タイプの構成は、組織コンテナ展開器アセンブリのシース(図示せず)からコンテナを展開するように、ばね荷重機構、圧縮空気、または他の機械もしくは電気アクチュエータを使用して、作動されてもよい。
【0116】
図30-31を参照すると、いくつかの事例では、そのようなコンテナ展開器アセンブリ270は、剛性ポリマーまたは他の好適な材料から作製される伸長中空構成を有し得る、シース274を含んでもよい。シース274は、患者の身体20の内部部分18へのアクセスを獲得するために、患者20の皮膚を通して設置されてもよい。シース274は、対応するバルク組織削減器30のサイズに、または一般的な腹腔鏡下トロカール切開長のサイズ、例えば、約5mm、約8mm、約10mm、約12mmのトロカール切開長、もしくは他の好適な長さに対応する、サイズを有してもよい。加えて、コンテナ展開器アセンブリ実施形態270は、直腸または膣24等の天然身体口を通してシース274を設置するために使用されてもよい。
【0117】
図29-32は、多くの異なる手技との併用のために構成され得る、組織コンテナ40のためのコンテナ展開器アセンブリ実施形態270を示す。1つの可能性として考えられる使用は、子宮摘出術を実施する目的のために、患者20の子宮等の組織標本15を捕捉および単離する目的のために、患者20の腹腔18内に組織コンテナ40を設置するステップを含んでもよい。図29-32に示されるコンテナ展開器アセンブリ実施形態270は、概して、膣管24の中に嵌合するように、かつ子宮が膣切開術を介して膣24から脱離された後に、膣カフの直前に、またはそれを越えてのいずれかで突出するように構成されてもよい。そのようなコンテナ展開器アセンブリ実施形態270は、展開の間に組織コンテナ40の配向の制御を促進するための特徴を有してもよい。そのような制御を提供するために使用され得る、例示的特徴は、いくつかの組織除去手技のために有用であり得る、組織コンテナ40に係合し、組織コンテナ40が腹部の底部に設置されることを確実にするための図31に示されるような安定器隆起(ガイドレール)276または他の非対称特徴を含んでもよい。いくつかの事例では、組織コンテナ40は、子宮と腹部の底部との間に配置される位置まで展開されてもよい。
【0118】
図30は、シース274の内側管腔280から組織コンテナ40を押し出し、患者20の腹部または他の体腔18の中への組織コンテナ40の展開を補助するために使用され得る、プッシャロッド278を含む、コンテナ展開器アセンブリ実施形態270を示す。図30を参照すると、テザー282が、組織コンテナ40からシース274の外側に配置される位置まで延在して示される。また、図30に示されるように、テザー282をシース274の内側に配置させることも可能であり得る。また、シース274の内側表面286およびプッシャロッド278の外側表面288がその間に緊密な嵌合を有する場合において、テザー282がプッシャロッド278とシース274との間に嵌合するために、プッシャロッド278がその外面に沿って縦方向に延在する伸長切り欠きまたは溝284を含むことも可能であり得る。いくつかの実施形態に関して、テザー282はまた、伝導性導管を含み、コンテナ40の伝導性要素46と電気通信するコンテナ導管72としての役割を果たしてもよい。したがって、テザー282は、ある場合には、検出回路75のコンテナ端子137に解放可能かつ動作可能に結合するように構成され得る、スナップコネクタ104を含んでもよい。
【0119】
コンテナ展開器アセンブリ270のいくつかの実施形態は、コンテナ展開器272と、その中に配置され、展開される準備ができている組織コンテナ40とを含む。コンテナ展開器272の実施形態は、シース274と、組織コンテナ40を展開するために、シース274の内側管腔280内で軸方向に摺動するように構成される、プッシャロッド278とを含んでもよい。いくつかのシース実施形態274は、周辺組織への外傷を伴わずに、膣、直腸、ポート、または他の天然口24もしくは外科的に生成された口の中に容易に導入され得るように、丸みを帯びた非外傷性遠位先端290を含むように成形されてもよい。そのようなコンテナ展開器アセンブリ270実施形態は、女性の子宮が除去される必要があるときに、子宮摘出術のために子宮を捕捉する目的のための腹腔18の中への組織コンテナ40の設置を含む、多くの用途を有してもよい。コンテナ展開器アセンブリ実施形態270は、子宮摘出術を実施するために患者の子宮15を格納および除去する目的のために、矢印292によって示されるように、患者20の膣24の中に挿入されて図33に示される。図33は、組織コンテナ40がシース実施形態274の中にすでに事前装填されている状態で膣24の中に導入されている、コンテナ展開器アセンブリ270のシース274および組織コンテナ40を示す。いくつかの事例では、そのような手技の間に、子宮15は、膣切開術を介して膣から脱離されてもよく、シース274は、示されるように、膣カフまで、またはそれを越えて挿入されてもよい。
【0120】
いったんシース274およびその中に配置された組織コンテナが膣24内に最適に位置付けられると、プッシャロッド278は、シース274に対して遠位方向に押動されてもよく、これは、図34に示されるように、シース274の遠位端290から外に、かつ患者の腹部または骨盤内の空洞18の中に組織コンテナ40を効果的に展開するために使用されてもよい。図33は、組織コンテナ40からシース274の外側の位置まで延在するテザー282を示す。また、図30に示されるように、テザー282のいくつかの部分が、シース274の内側に配置され、シース274およびプッシャロッド278がその間に緊密な嵌合を有する場合において、プッシャロッド278が、プッシャロッド282の公称外面288の下方にテザー282を収容するための切り欠きまたは溝284を含むことも可能であり得る。
【0121】
いくつかのシース実施形態274は、組織コンテナ40の円周方向配向等の配向が組織コンテナ40の展開の間に制御され得ることを確実にするための図31に示される特徴を含んでもよい。そのような特徴は、図31に示されるように、シース274の内側管腔280の内側表面286から内向きに延在する安定器隆起276、または他の対称もしくは非対称特徴を含んでもよい。そのような特徴276は、組織標本15の格納および除去のために膣24を通して展開されているときに、組織コンテナ40が腹部の底部上に設置されることを確実にするために有用であり得る。ある場合には、組織コンテナ40は、子宮と腹部の底部との間に展開されてもよい。いくつかのシース実施形態274は、いったんそのような実施形態の組織コンテナ40が患者の身体20内の所望の場所に配置され、展開される準備ができると、ユーザが、組織コンテナ40の開口部43が配置される配向を認識させられ得るように、図29、30、および32に示されるような円周方向配向等の配向インジケータ292を有してもよい。例えば、配向インジケータ292が、挿入および後続の展開の間に、手術室の天井に向かって指し示している場合、組織コンテナ40の開口部43もまた、いくつかの実施形態に関して、図34に示されるように、いったん展開されると本方向を指し示すであろう。
【0122】
いくつかの実施形態に関して、組織コンテナ40は、シース274の遠位端290における開口部294が、フープのように跳開するように構成され得るが、フープの一部が、シース274の内側に留まるように、シース274から外に部分的に展開されてもよい。そのような実施形態に関して、完全展開が、テザー282上にわずかな張力を保持することによって防止され得る。いくつかの事例では、コンテナ40の周縁41は、周縁41のフープまたは開口部43を制御するために使用される、剛性部材(図示せず)に取り付けられてもよい。剛性部材は、ハンドヘルドおよびロボット制御実施形態の両方において剛性ワンドであり得る。誘導する、または組織コンテナ40の一部としての剛性部材はまた、コンテナ展開器272の一部であるように作製されるように構築され得る。事実上、コンテナ展開器272の実施形態のオペレータが、剛性制御ワンド上に開放した組織コンテナ40を有し得、オペレータは、腹腔鏡外科医とのチームとして作業し、組織コンテナ40の内部容積42内の標的組織標本15の格納をもたらし得る。
【0123】
組織コンテナ展開器アセンブリ270のいくつかの実施形態は、内側管腔280と、ともに収束し、内側管腔280内からの遠位軸方向圧力の印加に応じて開放するように構成される、ペタル298をシース274の遠位先端290に形成する、縦方向スリット296を含む、丸みを帯びた遠位先端290とを伴う、シース274を有する、組織コンテナ展開器272を含んでもよい。組織コンテナ展開器272はまた、シース274の内側管腔280内で軸方向に嵌合および平行移動するようなサイズにされ、シース274の内側管腔280の軸長と等しい、またはそれよりも大きい軸長を有する、外側表面288を伴う伸長構成を有する、プッシャロッド278を含んでもよい。組織コンテナ実施形態40は、収縮状態でシース274の内側管腔280内に配置され、組織コンテナ40は、薄い可撓性構成を有する壁44と、内部容積42と、内部容積42と連通する開口部43とを含む。
【0124】
ある場合には、シース274の実施形態はさらに、それぞれ、内側管腔280に固着され、内側管腔280の内側表面286から半径方向内向きに延在し、それぞれ、シース274およびプッシャロッド278の縦軸300と略平行である縦軸を伴う伸長構成を有する、複数の安定器隆起276を含んでもよい。いくつかの事例では、組織コンテナ40の開口部43は、シース274の内側管腔280内の組織コンテナ40の回転を防止するように、シース274の組織安定器隆起276に係合し、その開口部43が固定された既知の円周方向配向に面した状態で組織コンテナ40を位置付ける、開口部43を中心として配置される周縁41を含む。いくつかの実施形態に関して、組織コンテナ40の周縁41は、非拘束状態であるときに開放する、弾性構成を有してもよい。
【0125】
いくつかの実施形態に関して、複数の安定器隆起276は、円周方向配向で内側管腔280を中心として均一に離間されてもよく、安定器隆起276の数は、2つ、3つ、4つ、またはそれを上回る安定器隆起276を含んでもよい。ある場合には、安定器隆起276は、シース274の横外側寸法の少なくとも2倍である、縦方向長さを有してもよく、内側管腔280の内側表面286から半径方向内向きに約0.05インチ~約0.4インチ延在してもよい。
【0126】
いくつかのシース実施形態274は、ABSプラスチック、ポリカーボネート、PEEK、またはPVCを含み得る、ポリマー材料から作製されてもよい。いくつかのシース実施形態274は、約15cm~約35cmの軸長と、約0.4インチ~約1.5インチの横寸法と、約0.02インチ~約0.1インチの壁厚とを有してもよい。ある場合には、そのようなシース実施形態274はさらに、いくつかの状況では、組織コンテナ40の開口部43の円周方向配向をコンテナ展開器アセンブリ270のユーザに示すために使用され得る、配向インジケータ292を含んでもよい。いくつかのシース実施形態274はさらに、矢印304が、シース274内に配置されたときに組織コンテナ40の開口部43が面している方向と同一である方向を指し示す状態で、フランジ302に固着される、矢印形本体を含む、配向インジケータ292とともに、その近位端上に配置されるフランジ302を含んでもよい。
【0127】
いくつかの実施形態270は、薄い可撓性構成と、組織コンテナ40の開口部43を中心として配置される周縁41に固着される、図35に示されるような遠位端306と、展開に先立ってシース274の内側管腔280から外に延在する近位端308とを有する、テザー282を含んでもよい。図35は、シース274の遠位ポート294から完全に排出され、テザー282が空洞18から患者の身体20の外側の位置まで延在する状態で体腔18内に配置される、組織コンテナ40を示す。いくつかの事例では、そのような実施形態に関して、プッシャロッド278は、テザー282が縦方向溝の外面とシース274の内側表面286との間で縦方向溝284内に配置された状態でその外面288に沿って配置される、縦方向溝284を含んでもよい。
【0128】
組織コンテナ40を展開するいくつかの方法実施形態は、図33に示されるように、身体開口部24を通して、患者20の内部空洞18内の所望の位置まで組織コンテナ展開器アセンブリ270のシース274の遠位端290を挿入するステップを含んでもよい。組織コンテナ展開器アセンブリ270のプッシャロッド278は、図34に示されるように、シース274の内側管腔280内に配置される収縮状態時の組織コンテナ40を同時に軸方向に前進させながら、シース274に対して遠位方向に軸方向に前進される。組織コンテナ40は、組織コンテナ40の近位端に当接するプッシャロッド278の遠位端を用いて、そのように軸方向に前進される。プッシャロッド278および組織コンテナ40が、軸方向に前進されるにつれて、本方法はまた、収縮状態で構成されるような組織コンテナ40の遠位端310を用いてシース274の遠位端290内の縦方向スリット296によって形成される可撓性ペタル298を開放し、シース274の内側管腔280からの組織コンテナ40の遠位排出のために、シース274に遠位ポートまたは開口部294を形成するステップも含む。本方法はさらに、図35に示されるように、組織コンテナ40が、シース274の遠位ポート294から患者20の内部空洞18の中に完全に排出されるまで、プッシャロッド278を用いて組織コンテナ40を軸方向に前進させ続けるステップを含む。
【0129】
上記に議論されるように、シース274は、複数の安定器隆起276を含んでもよく、いくつかの方法実施形態は、プッシャロッド276を用いた組織コンテナ40の軸方向前進の間に、安定器隆起276を用いて組織コンテナ40の円周方向配向を安定させるステップを含む。ある場合には、本方法はまた、図21に示されるように、患者20の内部空洞18から、患者の身体20の外側の位置まで身体開口部24から外に組織コンテナ40の周縁41を近位に引き出すステップを含んでもよい。いくつかの実施形態に関して、本方法はまた、テザー282を用いて、患者20の体腔18内から患者の身体20の外側の位置まで組織コンテナ40の周縁41を近位に引き出すステップを含んでもよい。
【0130】
異なる使用法、または異なる特徴、器具、構成要素、もしくはそれらの使用の順序に関して本明細書に説明される特徴は、本開示の方法およびデバイスの精神を損なうことなく、種々の方法の中で同義的に使用され得る。特定のステップまたは構成要素の存在もしくは非存在は、本明細書に説明される方法を限定するものとして解釈されるべきではない。
上記の詳細な説明に関して、その中で使用される同様の参照番号は、同一または類似寸法、材料、および構成を有し得る、同様の要素を指し得る。特定の形態の実施形態が、図示および説明されているが、種々の修正が議論される実施形態の精神および範囲から逸脱することなく成され得ることが、明白であろう。故に、本発明が本発明の前述の実施形態によって限定されることは意図されない。
【0131】
本明細書で参照される各特許、特許出願、出版物、および文書の全体は、参照することによって本明細書に組み込まれる。上記の特許、特許出願、出版物、および文書の引用は、前述のいずれかが関連従来技術であるという承認でもなく、これらの文書の内容または日付に関していずれの承認も構成しない。
【0132】
修正が、本技術の基本的側面から逸脱することなく、前述の実施形態に成され得る。本技術は、1つまたはそれを上回る具体的実施形態を参照して実質的な詳細で説明されている場合があるが、変更が、本願に具体的に開示される実施形態に成され得、さらに、これらの修正および改良は、本技術の範囲および精神内である。好適に本明細書に例証的に説明される技術は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素がない場合に実践され得る。したがって、例えば、本明細書の各事例において、用語「~を備える」、「本質的に~から成る」、および「~から成る」のうちのいずれかが、他の2つの用語と置換され得る。採用されている用語および表現は、限定ではなく説明の用語として使用され、そのような用語および表現の使用は、示され、説明される特徴またはその一部のいずれの均等物も除外せず、種々の修正が、請求される技術の範囲内で可能性として考えられる。用語「a」または「an」は、要素のうちの1つ、または要素のうちの1つもしくはそれを上回るもののいずれかが説明されることが、文脈上明確ではない限り、それが修飾する要素のうちの1つまたは複数を指し得る。本技術は、代表的な実施形態および随意の特徴によって具体的に開示されているが、本明細書に開示される概念の修正および変形例が、成され得、そのような修正および変形例は、本技術の範囲内と見なされる。
【0133】
本技術のある実施形態が、以下に続く請求項に記載される。
図1
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図30
図31
図32
図33
図34
図35
【外国語明細書】