(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111237
(43)【公開日】2024-08-16
(54)【発明の名称】光学素子の製造方法
(51)【国際特許分類】
G02B 5/18 20060101AFI20240808BHJP
G02B 5/00 20060101ALI20240808BHJP
【FI】
G02B5/18
G02B5/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】25
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024100170
(22)【出願日】2024-06-21
(62)【分割の表示】P 2023097916の分割
【原出願日】2023-06-14
(31)【優先権主張番号】17/817,346
(32)【優先日】2022-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/374,003
(32)【優先日】2022-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/057,233
(32)【優先日】2022-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502016219
【氏名又は名称】ハイマックス テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】郭 漢▲義▼
(72)【発明者】
【氏名】許 書豪
(72)【発明者】
【氏名】呂 引棟
(57)【要約】
【課題】光学素子及び光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】光学素子及び光学素子の製造方法であって、この光学素子は、光透過性基板と、光学層と、接着層とを備える。光学層は、光透過性基板の表面に位置する。光学層は、互いに対向する第1表面と第2表面とを有する。第1表面に複数の回折光学構造が設けられる。光学層の屈折率は1~4である。接着層は、光透過性基板の表面と光学層の第2表面との間に挟まれる。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアボードを準備する工程と、
モデル層を前記キャリアボードに形成する工程であって、前記モデル層は、互いに対向する第1表面と第2表面を有し、前記第1表面が前記キャリアボードに隣接し、前記第2表面に複数の微細構造が設けられる工程と、
前記モデル層の前記第2表面に対してスティッキング防止処理を行う工程と、
前記スティッキング防止処理を行った後、前記複数の微細構造を覆いながら充填する光学層を前記モデル層の前記第2表面に形成する工程と、
接着層で光透過性基板を前記光学層に貼り付ける工程であって、前記光学層と前記光透過性基板はそれぞれ前記接着層の対向する両側に位置する工程と、
前記キャリアボードを前記モデル層から除去する工程と、
前記モデル層を前記光学層から除去する工程と、を含む光学素子の製造方法。
【請求項2】
前記モデル層を前記キャリアボードに形成する工程は、
粘着剤層を前記キャリアボードに塗布する工程と、
前記粘着剤層の表面に前記複数の微細構造を形成することで前記モデル層を形成する工程と、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記粘着剤層の前記表面に前記複数の微細構造を形成する工程は、
インプリントモールドを前記粘着剤層の前記表面に押し付けるように、前記粘着剤層の前記表面に対してインプリントステップを行う工程と、
前記インプリントモールドが前記粘着剤層の前記表面に押し付けられる時、前記粘着剤層を硬化させる工程と、
前記インプリントモールドを除去する工程と、を含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記粘着剤層を硬化させる工程は、紫外線露光処理又は熱硬化処理を行う工程を含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記キャリアを準備する工程と前記モデル層を形成する工程との間に、前記方法は、粘着層を前記キャリアボードの表面に貼り付け、且つ前記モデル層を前記粘着層に形成する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記粘着層は粘着テープである請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記モデル層を形成する工程は、
粘着剤層を前記粘着層に塗布する工程と、
前記複数の微細構造を前記粘着剤層の表面に形成することで前記モデル層を形成する工程と、を含む請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記キャリアボードを前記モデル層から除去する工程は、
前記キャリアボードと前記粘着層との間の接合力を低減するように、熱処理を行う工程と、
前記キャリアボードを前記粘着層から分離する工程と、を含む請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記キャリアボードを前記モデル層から除去する工程は、
前記粘着層に対してレーザアブレーション処理を行う工程と、
前記キャリアボードを前記粘着層から分離する工程と、を含む請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記キャリアボードを前記モデル層から除去する工程は、前記キャリアボードを縮小するように、前記キャリアボードに対してエッチングステップを行う工程を含む請求項5に記載の方法。
【請求項11】
前記モデル層を前記光学層から除去する工程は、
粘着テープを前記粘着層に粘着する工程と、
前記粘着テープで前記粘着層と前記モデル層を前記光学層から引き離す工程と、を含む請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記モデル層を前記光学層から除去する工程は、前記粘着層と前記モデル層に対してエッチングステップを行う工程を含む請求項5に記載の方法。
【請求項13】
前記モデル層を前記光学層から除去する工程は、前記粘着層と前記モデル層を除去するように、化学浸漬ステップを行う工程を含む請求項5に記載の方法。
【請求項14】
前記スティッキング防止処理を行う工程は、スティッキング防止材料を前記モデル層の前記第2表面に堆積するか、又は前記モデル層の前記第2表面に対して表面改質処理を行う工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記光学層を形成する工程は、原子層堆積方式、エッチング方式、スパッタリング方式、蒸着方式、インプリント方式、又はスピンコート方式を使用する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記光学層を形成する工程と前記光透過性基板を前記光学層に貼り付ける工程との間に、前記方法は、前記光学層に対してプラズマ洗浄ステップを行う工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記プラズマ洗浄ステップを行う工程は、酸素プラズマを使用する工程を含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記接着層で前記光透過性基板を前記光学層に貼り付ける工程は、
前記接着層を前記光学層に貼り付ける工程と、
前記光透過性基板を前記接着層に貼り付ける工程と、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記接着層は感圧粘着剤を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記接着層で前記光透過性基板を前記光学層に貼り付ける工程は、
前記光学層に光学透明接着剤を塗布することで前記接着層を形成する工程と、
前記光透過性基板を前記接着層に貼り付ける工程と、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記キャリアボードを前記モデル層から除去する工程は、
前記キャリアボードと前記モデル層との間の接合力を低減するように、熱処理を行う工程と、
前記キャリアボードを前記モデル層から分離する工程と、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記キャリアボードを前記モデル層から除去する工程は、前記キャリアボードを縮小するように、前記キャリアボードに対してエッチングステップを行う工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記モデル層を前記光学層から除去する工程は、前記モデル層に対してエッチングステップを行う工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記モデル層を前記光学層から除去する工程は、前記モデル層を除去するように、化学浸漬ステップを行う工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記モデル層を前記キャリアボードに形成する前に、前記方法は、前記キャリアボードに対してプラズマ洗浄ステップを行う工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光学技術に関し、特に光学素子及び光学素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光学分野において、高い回折角を有する光学素子の使用により、光学装置はより高い光学性能を有する。従来の光学素子の製造方法では、光透過性基板に粘着剤層を形成してから、回折光学構造を粘着剤層に直接インプリントする。したがって、屈折と回折は接着層の屈折率に制限される。
【発明の概要】
【0003】
したがって、本開示の目的は、高屈折率材料で製造される光学層に多くの回折光学構造を形成することで、より高い回折角を有する光学素子を得ることができる光学素子及び光学素子の製造方法を提供することである。
【0004】
上記目的に基づいて、本開示は、光学素子であって、光透過性基板と、光透過性基板の表面に位置し、互いに対向する第1表面と第2表面とを有し、第1表面に複数の回折光学構造が設けられ、屈折率は1~4である光学層と、光透過性基板の表面と光学層の第2表面との間に挟まれる接着層と、を備える光学素子を提供する。
【0005】
本開示の1つの実施例によれば、上記接着層は、光学透明粘着剤(optically clear adhesive;OCA)を含む。
【0006】
本開示の一実施例によれば、上記接着層は、感圧粘着剤(PSA)を含む。
【0007】
本開示の一実施例によれば、上記接着層の屈折率は1~4である。
【0008】
上記目的に基づいて、本開示は、光学素子の製造方法であって、キャリアボードを準備する工程と、モデル層をキャリアボードに形成する工程であって、モデル層は、互いに対向する第1表面と第2表面とを有し、第1表面がキャリアボードに隣接し、第2表面に複数の微細構造が設けられる工程と、モデル層の第2表面に対してスティッキング防止処理を行う工程と、スティッキング防止処理を行った後、微細構造を覆いながら充填する光学層をモデル層の第2表面に形成する工程と、光学層に光透過性基板を接着層で貼り付ける工程であって、光学層と光透過性基板はそれぞれ接着層の対向する両側に位置する工程と、キャリアボードをモデル層から除去する工程と、モデル層を光学層から除去する工程と、を含む光学素子の製造方法を更に提供する。
【0009】
本開示の一実施例によれば、上記モデル層をキャリアボードに形成する工程は、粘着剤層をキャリアボードに塗布する工程と、粘着剤層の表面に微細構造を形成することでこのモデル層を形成する工程と、を含む。
【0010】
本開示の一実施例によれば、上記粘着剤層の表面に微細構造を形成する工程は、インプリントモールドを粘着剤層の表面に押し付けるように、粘着剤層の表面に対してインプリントステップを行う工程と、インプリントモールドが粘着剤層の表面に押し付けられる時に粘着剤層を硬化させる工程と、インプリントモールドを除去する工程と、を含む。
【0011】
本開示の一実施例によれば、上記粘着剤層を硬化させる工程は、紫外線露光処理又は熱硬化処理を行う工程を含む。
【0012】
本開示の一実施例によれば、キャリアボードを準備する工程とモデル層を形成する工程との間に、上記方法は、粘着層をキャリアボードの表面に貼り付け、且つモデル層を粘着層に形成する工程を更に含む。
【0013】
本開示の一実施例によれば、上記粘着層は粘着テープである。
【0014】
本開示の実施例によれば、上記モデル層を形成する工程は、粘着層に粘着剤層を塗布する工程と、粘着剤層の表面に微細構造を形成することでモデル層を形成する工程と、を含む。
【0015】
本開示の一実施例によれば、上記キャリアボードをモデル層から除去する工程は、キャリアボードと粘着層との間の接合力を低減するように、熱処理を行う工程と、キャリアボードと粘着層を分離する工程と、を含む。
【0016】
本開示の一実施例によれば、上記キャリアボードをモデル層から除去する工程は、粘着層に対してレーザアブレーション処理を行う工程と、キャリアボードを粘着層から分離する工程と、を含む。
【0017】
本開示の一実施例によれば、上記キャリアボードをモデル層から除去する工程は、キャリアボードを縮小するように、キャリアボードに対してエッチングステップを行う工程を含む。
【0018】
本開示の一実施例によれば、上記モデル層を光学層から除去する工程は、粘着テープを粘着層に粘着する工程と、粘着テープで粘着層とモデル層を光学層から引き離す工程と、を含む。
【0019】
本開示の一実施例によれば、上記モデル層を光学層から除去する工程は、粘着層とモデル層に対してエッチングステップを行う工程を含む。
【0020】
本開示の一実施例によれば、上記モデル層を光学層から除去する工程は、粘着層とモデル層を除去するように、化学浸漬ステップを行う工程を含む。
【0021】
本開示の一実施例によれば、上記スティッキング防止処理を行う工程は、スティッキング防止材料をモデル層の第2表面に堆積するか、モデル層の第2表面に対して表面改質処理を行う工程を含む。
【0022】
本開示の一実施例によれば、上記光学層を形成する工程は、原子層堆積(ALD)方式、エッチング方式、スパッタリング方式、蒸着方式、インプリント方式、又はスピンコート方式を使用する工程を含む。
【0023】
本開示の一実施例によれば、上記光学層の屈折率は、1~4である。
【0024】
本開示の一実施例によれば、光学層を形成する工程と光透過性基板を光学層に貼り付ける工程との間に、上記方法は、光学層に対してプラズマ洗浄ステップを行う工程を更に含む。
【0025】
本開示の一実施例によれば、上記プラズマ洗浄ステップは、酸素プラズマを使用する工程を含む。洗浄方法はこれに限定されない。
【0026】
本開示の一実施例によれば、上記接着層で光透過性基板を光学層に貼り付ける工程は、接着層を光学層に貼り付ける工程と、光透過性基板を接着層に貼り付ける工程と、を含む。
【0027】
本開示の一実施例によれば、上記接着層は、感圧粘着剤を含む。
【0028】
本開示の一実施例によれば、上記接着層で光透過性基板を光学層に貼り付ける工程は、光学透明接着剤を光学層に塗布することで接着層を形成する工程と、光透過性基板を接着層に貼り付ける工程と、を含む。
【0029】
本開示の一実施例によれば、上記キャリアボードをモデル層から除去する工程は、キャリアボードとモデル層との間の接合力を低減するように、熱処理を行う工程と、キャリアボードをモデル層から分離する工程と、を含む。
【0030】
本開示の一実施例によれば、上記キャリアボードをモデル層から除去する工程は、キャリアボードを縮小するように、キャリアボードに対してエッチングステップを行う工程を含む。
【0031】
本開示の一実施例によれば、上記モデル層を光学層から除去する工程は、モデル層に対してエッチングステップを行う工程を含む。
【0032】
本開示の一実施例によれば、上記モデル層を光学層から除去する工程は、モデル層を除去するように、化学浸漬ステップを行う工程を含む。
【0033】
本開示の一実施例によれば、モデル層をキャリアボードに形成する前に、上記方法は、キャリアボードに対してプラズマ洗浄ステップを行う工程を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0034】
以下、図面に合わせて詳細に説明することにより、本開示の態様をよりよく理解することができる。注意すべきなのは、業界の標準的な慣行に従って、各特徴は縮尺通りに描かれていないことである。実際に、議論をより明確にするように、各特徴のサイズは、自由に増減できる。
【
図1】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図2】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図3】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図4】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図5】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図6】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図7】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図8】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図9】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図10A】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図10B】本開示の別の実施形態による光学層に接着層を形成する模式図である。
【
図11】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図12A】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図12B】本開示の別の実施形態による粘着層に対してレーザアブレーションステップを行う模式図である。
【
図12C】本開示の更なる実施形態によるキャリアボードに対してエッチングステップを行う模式図である。
【
図13】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図14】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図15A】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図15B】本開示の別の実施形態による粘着層とモデル層に対してエッチングステップを行う模式図である。
【
図15C】本開示の更なる実施形態による粘着層とモデル層に対して化学浸漬ステップを行う模式図である。
【
図16】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階を示す模式図である。
【
図17】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図18】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図19】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図20】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図21】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図22】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図23】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図24】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図25A】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図25B】本開示の別の実施形態による光学層に接着層を形成する模式図である。
【
図26】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図27A】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図27B】本開示の別の実施形態によるキャリアボードに対してエッチングステップを行う模式図である。
【
図28A】本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図である。
【
図28B】本開示の別の実施形態による粘着層とモデル層に対して化学浸漬ステップを行う模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本開示の実施形態を詳細に説明する。しかしながら、実施形態に提供される多くの応用可能な概念が様々な特定の内容において実施されてよいことを理解できる。議論・開示される実施形態は、説明のみに用いられ、本開示の範囲を限定するものではない。本開示の全ての実施形態は、様々な特徴を開示し、これらの特徴は、必要に応じて個別に実施することも、組み合わせて実施することもできる。
【0036】
また、ここで使用される「第1」、「第2」、及び類似の用語は、順番又は順序を意味するわけではなく、同じ技術用語で記述される素子又は操作を区別するためにのみ用いられる。
【0037】
本開示に記述される2つの素子の間の空間関係は、図面に示される方位に適用されるだけでなく、図面に示されていない方位、例えば倒置された方位にも適用される。また、本開示における2つの部材の間の「接続」、「電気的接続」、又は類似の用語は、この2つの部材の直接接続又は電気的接続に限定されるものではなく、必要によって間接的な接続又は電気的接続を含んでもよい。
【0038】
図1-
図9、
図10A、
図11、
図12A、
図13、
図14、
図15A、及び
図16を参照されたい。それらは、本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図を示す。
図16に示す光学素子100を製造する際に、
図1に示すように、まずキャリアボード110を準備してよい。キャリアボード110は、平板であってよい。例えば、キャリアボード110は、対向する2つの表面112及び114を有し、ここで少なくとも表面112は平面である。キャリアボード110は、ガラス平板であってよい。例えば、キャリアボード110の厚さは、300μmであってよい。
【0039】
次に、
図2に示すように、粘着層120をキャリアボード110の表面112に貼り合わせてよい。キャリアボード110の表面112が平面であるため、粘着層120は、表面112にスムーズに貼り付けることができる。再び
図1を参照されたい。幾つかの実施例において、治具130で粘着層120を固定する。次に、例えばローラ140で粘着層120をキャリアボード110の表面112に押し付けてよい。粘着層120は、粘着テープであってよい。
【0040】
粘着層120をキャリアボード110に貼り合わせた後、粘着層120に、
図6に示すモデル層150を形成してよい。モデル層150は、第1表面152と第2表面154を有し、第1表面152と第2表面154は互いに対向する。第1表面152は、粘着層120に隣接する。例えば、第1表面152は、粘着層120に直接接触してよい。第2表面154に複数の微細構造156が設けられる。
【0041】
幾つかの実施例において、モデル層150を製造する際に、
図3に示すように、粘着層120に粘着剤層158を塗布する。例えば、スピンコート方式で粘着層120に粘着剤層158を形成してよい。次に、粘着剤層158の表面158aに微細構造156を形成することにより、微細構造156を有するモデル層150を形成する。即ち、モデル層150は粘着剤層158で構成される。幾つかの実施例において、微細構造156を形成する際に、インプリントモールド160で粘着剤層158の表面158aに対してインプリントステップを行う。インプリントモールド160は、パターン構造162を含む。このインプリントステップにおいて、
図4及び
図5に示すように、粘着剤層158がまだ硬化していない場合、インプリントモールド160が粘着剤層158の表面158aに押し付けられるため、一部の粘着剤層158はパターン構造162に埋め込まれる。インプリントモールド160を粘着剤層158の表面158aに押し付けるように、ローラ170を用いてインプリントステップを行ってよい。
【0042】
幾つかの実施例において、
図5に示すように、インプリントモールド160が粘着剤層158の表面158aに押し付けられる時、粘着剤層158の表面158aの形状を維持するように、粘着剤層158を硬化させる。したがって、硬化後に、インプリントモールド160のパターン構造162と逆のパターン構造158bが粘着剤層158の表面158aに形成される。幾つかの例示的な実施例において、粘着剤層158に対して紫外線露光処理を行うように、紫外線UVで粘着剤層158を硬化させる。紫外線UVで粘着剤層158を硬化させる実施例において、インプリントモールド160は、紫外線UVに対して透明である。代替的に、紫外線UVで粘着剤層158に対して熱硬化処理を行うことで、粘着剤層158を硬化させる。粘着剤層158に対して熱硬化処理を行うことで粘着剤層158を硬化させてよい。インプリントモールド160の材料は、例えば樹脂ポリマー、金属、又は酸化物であってよいが、インプリントモールド160の材料はこれらに限定されない。次に、
図6に示すように、インプリントモールド160を除去して、モデル層150の微細構造156の製造を完了する。
【0043】
モデル層150を形成した後、モデル層150の第2表面154に対してスティッキング防止処理を行ってよい。幾つかの実施例において、
図7に示すように、スティッキング防止処理を行う際に、キャリアボード110、粘着層120、及びモデル層150を含む積層構造を反転させ、例えば蒸着方式でスティッキング防止材料P1をモデル層150の第2表面154に堆積する。別の実施例において、スティッキング防止処理を行う際に、第2表面154がスティッキング防止特性を有するように、モデル層150の第2表面154に対して表面改質処理を行う。プラズマで表面改質処理を行ってよい。
【0044】
スティッキング防止処理を行った後、例えば原子層堆積方式、エッチング方式、スパッタリング方式、蒸着方式、インプリント方式、又はスピンコート方式で、光学層180をモデル層150の第2表面154に形成してよい。光学層180は、モデル層150の微細構造156を覆い、且つこれらの微細構造156を充填し、それによりモデル層150の第2表面154の形態構造と逆の表面構造が光学層180に形成される。幾つかの例示的な実施例において、
図8に示すように、第2表面154に光学層180を形成するように、光学材料182をモデル層150の第2表面154に堆積する。光学層180は、高屈折率材料で形成される。例えば、光学層180の屈折率は1~4であってよい。
【0045】
幾つかの実施例において、光学層180を形成した後、キャリアボード110、粘着層120、モデル層150、及び光学層180を含む積層構造を反転させる。次に、
図9に示すように、光学層180にプラズマ洗浄ステップを選択的に行い、プラズマ190で光学層180を洗浄してよい。例えば、プラズマ190は、酸素プラズマであってよい。プラズマ洗浄ステップの間に、生成物192を抽出する。生成物192は、水及び/又は二酸化炭素であってよい。
【0046】
次に、
図11に示すように、光学層180と光透過性基板200がそれぞれ接着層210aの対向する両側に位置するように、接着層210aで光透過性基板200を光学層180に貼り付けてよい。光透過性基板200は、高屈折率を有する基板である。幾つかの例示的な実施例において、光透過性基板200は、ガラス基板又は溶融石英基板であってよい。
【0047】
幾つかの実施例において、
図10Aに示すように、光透過性基板200を光学層180に貼り付ける操作において、接着層210aを光学層180に貼り付けてから、光透過性基板200を接着層210aに配置し、且つ接着層210aに貼り付ける。このような実施例において、接着層210aは両面テープである。接着層210aは感圧粘着剤を含んでよい。接着層210aは透明である。接着層210aのヘイズは、例えば0.5%未満であってよいが、本開示はこれに限定されない。幾つかの例示的な実施例において、接着層210aの材料は高屈折率材料である。例えば、接着層210aの屈折率は1~4であってよい。
【0048】
幾つかの実施例において、
図10Bに示すように、光透過性基板200を光学層180に貼り付ける操作において、接着層を形成するように、光学透明接着剤210bを光学層180に塗布する。光学透明接着剤210bは、スピンコート方式によって光学層180に形成されてよい。次に、光透過性基板200を光学透明接着剤210bで構成される接着層に配置して貼り付ける。光学透明接着剤210bのヘイズは、例えば0.5%未満であってよいが、本開示はこれに限定されない。幾つかの例示的な実施例において、光学透明接着剤210bの材料は、高屈折率材料である。例えば、光学透明接着剤210bの屈折率は、1~4であってよい。
【0049】
次に、
図13に示すように、キャリアボード110を粘着層120から除去する。幾つかの実施例において、
図12Aに示すように、キャリアボード110を除去する操作において、キャリアボード110と粘着層120との間の接合力を低減するように、熱処理220を行う。それにより、熱処理220の後に、キャリアボード110と粘着層120は互いに分離しやすくなる。別の実施例において、
図12Bに示すように、キャリアボード110を除去する操作において、まずレーザ装置230で粘着層120に対してレーザアブレーション処理を行い、それによりキャリアボード110と粘着層120を互いにスムーズに分離することができる。更なる実施例において、
図12Cに示すように、キャリアボード110を除去する操作において、キャリアボード110を縮小するように、キャリアボード110が除去されるまで、エッチング剤250でキャリアボード110に対してエッチングステップを行う。キャリアボード110が二酸化ケイ素(SiO
2)で形成される実施例において、エッチング剤250は、フッ化水素(HF)であってよく、エッチングステップの間に生成される生成物252は、四フッ化ケイ素(SiF
4)と水(H
2O)である。キャリアボード110がメタケイ酸カルシウム(CaSiO
3)で形成される実施例において、エッチング剤250は、フッ化水素であってよく、生成物252は、四フッ化ケイ素、水、及びフッ化カルシウム(CaF
2)である。
【0050】
キャリアボード110を除去した後、粘着層120とモデル層150を光学層180から除去してよい。粘着層120とモデル層150を同時に除去してよい。例えば、粘着層120とモデル層150を除去する操作において、
図14に示すように、粘着テープ240を粘着層120に粘着してよい。幾つかの実施例において、治具130で粘着テープ240を固定してよい。次に、ローラ140で粘着テープ240を粘着層120に押し付けてよい。その後、
図15A及び
図16に示すように、粘着テープ240で粘着層120とモデル層150を引き離してよく、それにより光学素子100の製造を完了する。
【0051】
モデル層150の第2表面154に対してスティッキング防止処理を行ったため、モデル層150の第2表面154と光学層180との間の接合力は、モデル層150の第1表面152と粘着層120との間の接合力より小さい。したがって、モデル層150と光学層180を成功に分離することができ、それにより粘着層120とモデル層150を容易に引き離すことができる。
【0052】
別の実施例において、
図15Bに示すように、粘着層120とモデル層150を除去する操作において、粘着層120とモデル層150をエッチングするように、エッチング剤260で粘着層120及びモデル層150に対してエッチングステップを行う。例えば、エッチング剤260は、アルゴンガス(Ar
2)と塩素ガス(Cl
2)を含んでよい。エッチングステップの間に、幾つかの生成物262が生成され、そして抽出される。
【0053】
更なる実施例において、
図15Cに示すように、粘着層120とモデル層150を除去する操作において、化学薬品270で粘着層120とモデル層150を浸漬する方式によって、粘着層120とモデル層150に対して化学浸漬ステップを行う。例えば、化学浸漬ステップにおいて、光透過性基板200、接着層210a、光学層180、モデル層150、及び粘着層120を含む積層構造を容器272内の化学薬品270に浸漬する。化学薬品270で浸漬した後、粘着層120とモデル層150を光学層180から除去することができる。幾つかの例示的な実施例において、化学薬品270は、デュポンEKC科学技術会社が開発したEKCシリーズの残留物除去剤である。
【0054】
引き続き
図16を参照されたい。光学素子100は、光透過性基板200、接着層210a、及び光学層180を含む。光学層180は、光学層180の対向する両側に位置する第1表面183と第2表面184を有する。光学層180は、光透過性基板200の表面202に位置する。接着層210aは、光透過性基板200の表面202と光学層180の第2表面184との間に挟まれる。モデル層150を光学層180の第1表面183から除去したら、第1表面183に複数の回折光学構造186が形成される。例えば、各回折光学構造186は、傾斜構造、二元構造、階段構造、三角形構造、又は台形構造であってよい。
【0055】
図17~
図24、
図25A、
図26、
図27A、及び
図28Aを参照されたい。それらは、本開示の一実施形態による光学素子の製造方法の中間段階の模式図を示す。本実施形態において、
図16に示す光学素子100を製造する際に、まずキャリアボード110を準備してよい。任意の材料でキャリアボード110に形成される前に、キャリアボード110にプラズマ洗浄ステップを選択的に行い、プラズマ280でキャリアボード110を洗浄してよい。例えば、プラズマは、酸素プラズマであってよい。プラズマ洗浄ステップの間に、幾つかの生成物282が生成され、そして抽出される。生成物282は、水及び/又は二酸化炭素であってよい。キャリアボード110が清浄である実施例において、プラズマ洗浄ステップを省略してよい。
【0056】
次に、キャリアボード110の表面112に
図21に示すモデル層150を直接形成してよい。モデル層150の第1表面152と第2表面154は互いに対向し、且つ第1表面152はキャリアボード110に隣接する。例えば、第1表面152は、キャリアボード110の表面112に直接接触してよい。第2表面154に複数の微細構造156が設けられる。
【0057】
幾つかの実施例において、
図18に示すように、モデル層150を製造する際に、例えばスピンコート方式によって、まず粘着剤層158をキャリアボード110の表面112に塗布してよい。次に、粘着剤層158の表面158aに微細構造156を形成することにより、微細構造156を有するモデル層150を形成する。微細構造156を形成する際に、インプリントモールド160で粘着剤層158の表面158aに対してインプリントステップを行ってよい。このインプリントステップにおいて、
図19及び
図20に示すように、粘着剤層158がまだ硬化していない場合に、インプリントモールド160を粘着剤層158の表面158aに押し付けるため、一部の粘着剤層158がインプリントモールド160のパターン構造162に埋め込まれる。インプリントモールド160を粘着剤層158の表面158aに押し付けるように、ローラ170を用いてインプリントステップを行ってよい。
【0058】
幾つかの実施例において、
図20に示すように、インプリントモールド160が粘着剤層158の表面158aに押し付けられる時、粘着剤層158の表面158aの形状を維持するように、粘着剤層158を硬化させる。硬化後に、インプリントモールド160のパターン構造162と逆のパターン構造158bが粘着剤層158の表面158aに形成される。紫外線UVの実施例において、粘着剤層158に対して紫外線露光処理を行うように、粘着剤層158を硬化させてよい。紫外線UVで粘着剤層158に対して熱硬化処理を行うことで、粘着剤層158を硬化させる。代替的に、粘着剤層158に対して熱硬化処理を行うことで粘着剤層158を硬化させてよい。硬化後に、
図21に示すように、インプリントモールド160を除去して、モデル層150の微細構造156の製造を完了する。
【0059】
次に、モデル層150の第2表面154に対してスティッキング防止処理を行ってよい。例えば、
図22に示すように、スティッキング防止処理を行う際に、キャリアボード110とモデル層150を含む積層構造を反転させてから、蒸着方式でスティッキング防止材料P1をモデル層150の第2表面154に堆積してよい。別の実施例において、スティッキング防止処理を行う際に、第2表面154がスティッキング防止特性を有するように、例えばプラズマでモデル層150の第2表面154に対して表面改質処理を行う。
【0060】
スティッキング防止処理を行った後、例えば原子層堆積方式、エッチング方式、スパッタリング方式、蒸着方式、インプリント方式、又はスピンコート方式で、光学層180をモデル層150の第2表面154に形成してよい。
図23に示すように、光学層180はモデル層150の微細構造156を覆い、且つこれらの微細構造156の溝を充填し、それによりモデル層150の第2表面154の形態構造と逆の表面構造が光学層180に形成される。光学層180を形成する際に、光学材料182をモデル層150の第2表面154に堆積する。光学層180は、高屈折率材料で形成される。例えば、光学層180の屈折率は、1~4であってよい。
【0061】
幾つかの実施例において、光学層180を形成した後、キャリアボード110、モデル層150、及び光学層180を含む積層構造を反転させる。次に、
図24に示すように、光学層180にプラズマ洗浄ステップを選択的に行って光学層180を洗浄してよい。プラズマ190、例えば酸素プラズマを用いて、プラズマ洗浄ステップを行う。プラズマ洗浄ステップの間に、生成物192を抽出する。生成物192は、水及び/又は二酸化炭素であってよい。
【0062】
次に、
図26に示すように、接着層210aで光透過性基板200を光学層180に貼り付けてよい。それにより、光学層180と光透過性基板200はそれぞれ接着層210aの対向する両側に位置する。
【0063】
幾つかの実施例において、
図25Aに示すように、光透過性基板200を光学層180に貼り付ける操作において、接着層210aを光学層180に貼り付けてから、光透過性基板200を接着層210aに配置し、且つ接着層210aに貼り付ける。このような実施例において、接着層210aは両面テープである。接着層210aは感圧粘着剤を含んでよい。接着層210aの屈折率は、1~4であってよい。
【0064】
幾つかの実施例において、
図25Bに示すように、光透過性基板200を光学層180に貼り付ける操作において、接着層を形成するように、例えばスピンコート方式で光学透明接着剤210bを光学層180に塗布する。次に、光透過性基板200を光学透明接着剤210bで構成される接着層に配置して貼り付ける。光学透明接着剤210bの屈折率は、1~4であってよい。
【0065】
光透過性基板200を光学層180に貼り付けた後、キャリアボード110をモデル層150から除去する。幾つかの実施例において、
図27Aに示すように、キャリアボード110を除去する操作において、キャリアボード110とモデル層150との間の接合力を低減するように、熱処理220を行う。熱処理220の後に、キャリアボード110とモデル層150は互いに分離しやすくなる。
【0066】
別の実施例において、
図27Bに示すように、キャリアボード110を除去する操作において、キャリアボード110を縮小するように、キャリアボード110が除去されるまで、エッチング剤250でキャリアボード110に対してエッチングステップを行う。キャリアボード110が二酸化ケイ素で形成される実施例において、エッチング剤250は、フッ化水素であってよく、エッチングステップの間に生成される生成物252は、四フッ化ケイ素と水である。キャリアボード110がメタケイ酸カルシウムで形成される実施例において、エッチング剤250は、フッ化水素であってよく、生成物252は、四フッ化ケイ素、水、及びフッ化カルシウムである。
【0067】
キャリアボード110を除去した後、モデル層150を光学層180から除去してよい。幾つかの実施例において、
図28Aに示すように、モデル層150を除去する操作において、モデル層150をエッチングするように、エッチング剤290でモデル層150に対してエッチングステップを行う。例えば、エッチング剤290は、アルゴンガス及び塩素ガスを含んでよい。エッチングステップの間に、幾つかの生成物292が生成され、そして抽出される。
【0068】
別の実施例において、
図28Bに示すように、モデル層150を除去する操作において、化学薬品300でモデル層150を浸漬する方式によって、モデル層150に対して化学浸漬ステップを行う。例えば、化学浸漬ステップにおいて、光透過性基板200、接着層210a、光学層180、及びモデル層150を含む積層構造を容器302内の化学薬品300に浸漬する。化学薬品300で浸漬した後、モデル層150を光学層180から除去することができ、そして光学素子100の製造を完了する。幾つかの例示的な実施例において、化学薬品300は、デュポンEKC科学技術会社が開発したEKCシリーズの残留物除去剤である。
【0069】
上記実施形態から分かるように、本開示の1つの利点は、高屈折率材料で製造される光学層に多くの回折光学構造を形成するため、より高い回折角を有する光学素子を得ることができることである。
【0070】
幾つかの実施形態の特徴を以上で概説したため、当業者は本開示の態様を更に理解することができる。当業者は、本明細書で紹介される実施形態と同じ目的及び/又は同じ利点を達成するように、本開示に基づいて他のプロセスや構造を容易に設計又は修飾することができることを理解すべきである。当業者は、このようなピアツーピアアーキテクチャが本開示の精神や範囲から逸脱しないことも理解すべきである。また当業者は、本開示の精神及び範囲から逸脱ことなく、様々な変更、置換、及び代替を行うことができる。
【符号の説明】
【0071】
100 光学素子
110 キャリアボード
112 表面
114 表面
120 粘着層
130 治具
140 ローラ
150 モデル層
152 第1表面
154 第2表面
156 微細構造
158 粘着剤層
158a 表面
158b パターン構造
160 インプリントモールド
162 パターン構造
170 ローラ
180 光学層
182 光学材料
183 第1表面
184 第2表面
186 回折光学構造
190 プラズマ
192 生成物
200 光透過性基板
202 表面
210a 接着層
210b 光学透明接着剤
220 熱処理
230 レーザ装置
240 粘着テープ
250 エッチング剤
252 生成物
260 エッチング剤
262 生成物
270 化学薬品
272 容器
280 プラズマ
282 生成物
290 エッチング剤
292 生成物
300 化学薬品
302 容器
P1 スティッキング防止材料