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特開2024-111339情報出力装置、情報処理装置、プログラム、情報出力方法及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111339
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】情報出力装置、情報処理装置、プログラム、情報出力方法及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20240101AFI20240809BHJP
【FI】
A61B6/00 320R
A61B6/00 330A
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015757
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野 浩二郎
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093CA34
4C093FH03
(57)【要約】
【課題】医療現場または患者が理解しやすい一連のX線撮影における線量情報を提供できる情報出力装置、情報処理装置、プログラム、情報出力方法及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)は、一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する出力部(制御部211、制御部221、または制御部231)を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する出力部を備える、情報出力装置。
【請求項2】
前記単純X線撮影の回数に基づく情報を、下記式により算出する算出部を備える、請求項1に記載の情報出力装置。
単純X線撮影の回数に基づく情報 = 一連のX線撮影における線量/単純X線撮影1回あたりの線量
【請求項3】
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、一連のX線撮影を行う施設で用いる単純X線撮影における基準ESD(Entrance Surface Dose)である、請求項2に記載の情報出力装置。
【請求項4】
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、被写体に応じた線量である、請求項2に記載の情報出力装置。
【請求項5】
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、一般撮影の診断参考レベルである、請求項2に記載の情報出力装置。
【請求項6】
前記連続撮影線量は、被写体の撮影条件に基づいた線量である、請求項2に記載の情報出力装置。
【請求項7】
前記被写体の撮影条件は、被写体の体位、体厚、状態及び検査の種類の少なくとも一つを含む、請求項6に記載の情報出力装置。
【請求項8】
前記出力部は、前記連続撮影線量に関する情報として、前記単純X線撮影の回数に基づく情報及び前記連続撮影線量を出力する、請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項9】
前記一連の連続撮影により取得された一連のX線画像と前記連続撮影線量に関する情報とを対応づける対応付け部を備える、請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項10】
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報としての単純X線撮影の回数に基づく情報を、下記式により算出する算出部を備える、情報処理装置。
単純X線撮影の回数に基づく情報 = 一連のX線撮影における線量/単純X線撮影1回あたりの線量
【請求項11】
情報出力装置のコンピューターを、
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する出力部として機能させるプログラム。
【請求項12】
前記情報出力装置のコンピューターを、
前記単純X線撮影の回数に基づく情報を、下記式により算出する算出部として機能させる、請求項11に記載のプログラム。
単純X線撮影の回数に基づく情報 = 一連のX線撮影における線量/単純X線撮影1回あたりの線量
【請求項13】
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、一連の連続撮影を行う施設で用いる単純X線撮影における基準ESD(Entrance Surface Dose)である、請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、被写体に応じた線量である、請求項12に記載のプログラム。
【請求項15】
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、一般撮影の診断参考レベルである、請求項12に記載のプログラム。
【請求項16】
前記連続撮影線量は、被写体の撮影条件に基づいた線量である、請求項12に記載のプログラム。
【請求項17】
前記被写体の撮影条件は、被写体の体位、体厚、状態及び検査の種類の少なくとも一つを含む、請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記出力部は、前記連続撮影線量に関する情報として、前記単純X線撮影の回数に基づく情報及び前記連続撮影線量を出力する、請求項11に記載のプログラム。
【請求項19】
前記情報出力装置のコンピューターを、
前記一連のX線撮影により取得された一連のX線画像と前記連続撮影線量に関する情報とを対応づける対応付け部として機能させる、請求項11に記載のプログラム。
【請求項20】
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する出力ステップを備える、情報出力方法。
【請求項21】
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報としての単純X線撮影の回数に基づく情報を、下記式により算出する算出ステップを備える、情報処理方法。
単純X線撮影の回数に基づく情報 = 一連のX線撮影における線量/単純X線撮影1回あたりの線量
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報出力装置、情報処理装置、プログラム、情報出力方法及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、単純X線撮影においては、被ばく量の適正化のために、線量管理が行われている。複数のフレーム画像を有する動態画像を得るための動態撮影においても、被ばく量の適正化のために、単純X線撮影と同様に線量管理が行われることが望まれる。しかし、動態撮影は、現在、臨床研究の段階から医療現場で利用される段階へと移行中の新しい撮影手法であり、線量管理の仕方が定まっていない。
【0003】
これに関連して、特許文献1には、フレーム画像を間引きした動態画像の場合であっても、線量としてはフレーム画像を間引きする前の全フレーム画像に対する線量を管理することが開示されている。このような管理により、実際に被爆した線量をより正確に管理できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6860113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、動態撮影のような一連のX線撮影は単純X線撮影よりも撮影する画像の枚数が多い。そのため、患者は動態撮影による被ばく量に対する不安があり、一連のX線撮影後に技師や医師に実際の被ばく量を確認する場合がある。
このような場合、技師や医師は、患者に一連のX線撮影による実際の被ばく量を説明する必要がある。しかし、当該被ばく量はどの程度の量であったかを患者にわかりやすく説明するのが難しいという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、医療現場または患者が理解しやすい一連のX線撮影における線量情報を提供できる情報出力装置、情報処理装置、プログラム、情報出力方法及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の情報出力装置は、
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する出力部を備える。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報出力装置において、
前記単純X線撮影の回数に基づく情報を、下記式により算出する算出部を備える。
単純X線撮影の回数に基づく情報 = 一連のX線撮影における線量/単純X線撮影1回あたりの線量
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報出力装置において、
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、一連のX線撮影を行う施設で用いる単純X線撮影における基準ESD(Entrance Surface Dose)である。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の情報出力装置において、
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、被写体に応じた線量である。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の情報出力装置において、
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、一般撮影の診断参考レベルである。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の情報出力装置において、
前記連続撮影線量は、被写体の撮影条件に基づいた線量である。
【0013】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の情報出力装置において、
前記被写体の撮影条件は、被写体の体位、体厚、状態及び検査の種類の少なくとも一つを含む。
【0014】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の情報出力装置において、
前記出力部は、前記連続撮影線量に関する情報として、前記単純X線撮影の回数に基づく情報及び前記連続撮影線量を出力する。
【0015】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の情報出力装置において、
前記一連の連続撮影により取得された一連のX線画像と前記連続撮影線量に関する情報とを対応づける対応付け部を備える。
【0016】
また、請求項10に記載の情報処理装置は、
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報としての単純X線撮影の回数に基づく情報を、下記式により算出する算出部を備える。
単純X線撮影の回数に基づく情報 = 一連のX線撮影における線量/単純X線撮影1回あたりの線量
【0017】
また、請求項11に記載のプログラムは、
情報出力装置のコンピューターを、
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する出力部として機能させる。
【0018】
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記情報出力装置のコンピューターを、
前記単純X線撮影の回数に基づく情報を、下記式により算出する算出部として機能させる。
単純X線撮影の回数に基づく情報 = 一連のX線撮影における線量/単純X線撮影1回あたりの線量
【0019】
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のプログラムにおいて、
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、一連の連続撮影を行う施設で用いる単純X線撮影における基準ESD(Entrance Surface Dose)である。
【0020】
また、請求項14に記載の発明は、請求項12に記載のプログラムにおいて、
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、被写体に応じた線量である。
【0021】
また、請求項15に記載の発明は、請求項12に記載のプログラムにおいて、
前記単純X線撮影1回あたりの線量は、一般撮影の診断参考レベルである。
【0022】
また、請求項16に記載の発明は、請求項12に記載のプログラムにおいて、
前記連続撮影線量は、被写体の撮影条件に基づいた線量である。
【0023】
また、請求項17に記載の発明は、請求項16に記載のプログラムにおいて、
前記被写体の撮影条件は、被写体の体位、体厚、状態及び検査の種類の少なくとも一つを含む。
【0024】
また、請求項18に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記出力部は、前記連続撮影線量に関する情報として、前記単純X線撮影の回数に基づく情報及び前記連続撮影線量を出力する。
【0025】
また、請求項19に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記情報出力装置のコンピューターを、
前記一連のX線撮影により取得された一連のX線画像と前記連続撮影線量に関する情報とを対応づける対応付け部として機能させる。
【0026】
また、請求項20に記載の情報出力方法は、
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する出力ステップを備える。
【0027】
また、請求項21に記載の情報処理方法は、
一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報としての単純X線撮影の回数に基づく情報を、下記式により算出する算出ステップを備える。
単純X線撮影の回数に基づく情報 = 一連のX線撮影における線量/単純X線撮影1回あたりの線量
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、医療現場または患者が理解しやすい一連のX線撮影における線量情報を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】第1実施形態に係る放射線撮影システムを示すブロック図である。
図2】第1実施形態に係る撮影制御装置を示すブロック図である。
図3】第1実施形態に係る画像管理装置を示すブロック図である。
図4】第1実施形態に係る線量管理装置を示すブロック図である。
図5】第1実施形態に係る撮影後線量情報出力処理の流れを示すフローチャートである。
図6】第1実施形態に係る設定画面の一例を示す図である。
図7】第1実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図8】第2実施形態に係る撮影前線量情報出力処理の流れを示すフローチャートである。
図9】第3実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、以下の実施形態及び図示例に限定されるものではない。
実施形態においては、動態撮影を例に説明するが、一連のX線撮影としては、透視撮影や、トモシンセシス等のパルスX線の連続画像による断層再構成画像を生成するための撮影を含む。
【0031】
<第1実施形態>
<1.放射線撮影システム>
はじめに、本実施形態に係る放射線撮影システム(以下、撮影システム100)の概略構成について説明する。
図1は、撮影システム100を示すブロック図である。
【0032】
撮影システム100は、図1に示すように、放射線画像撮影装置(以下、撮影装置1)と、画像管理システム2と、放射線発生装置(以下、発生装置3)を備える。
撮影装置1、画像管理システム2及び発生装置3は、例えば通信ネットワークN(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等)を介して互いに通信可能である。
【0033】
なお、撮影システム100は、撮影室内に据え付けられたものであってもよいし、移動可能に構成されたもの(例えば、回診車)であってもよい。
また、撮影システム100は、図示しない病院情報システム(Hospital Information System:HIS)や、放射線科情報システム(Radiology Information System:RIS)等と通信可能であってもよい。
【0034】
〔1-1.放射線発生装置〕
発生装置3は、ジェネレーター31と、照射指示スイッチ32と、放射線源33を備える。
【0035】
ジェネレーター31は、照射指示スイッチ32が操作されたことに基づいて、予め設定された撮影条件に応じた電圧を放射線源33(管球)に印加する。
【0036】
撮影条件は、例えば、撮影部位、撮影方向、被写体Sの体位、被写体Sの体格、被写体Sの状態、被写体Sの年齢、被写体Sの性別等の被写体Sに関する条件を含む。
撮影部位とは、例えば、胸部、脚部等である。
被写体Sの体格は、被写体Sの体重、身長、BMI(Body Mass Index)、体厚等の数値により指定されてもよいし、範囲による種別であってもよい。当該範囲による種別は、例えば、大・中・小や痩身・平均・太目等である。
被写体Sの状態とは、息止め、深呼吸等の呼吸の種別を含む。
被写体Sの年齢は、数値により指定されてもよいし、範囲による種別(小児・大人等)であってもよい。
被写体Sの性別は、身体的構造上の特徴から識別されてもよい。
【0037】
また、撮影条件は、例えば、検査の種類、管電圧や管電流、撮影時間、電流時間積(mAs値)、放射線源33から撮影装置1まで距離(Focus Film Distance:FFD、またはSource Image receptor Distance:SID)、フレームレート、グリッドの有無、付加フィルターの種類、発生装置3のメーカーや種別等の放射線Rの照射に関する条件を含む。フレームレートは、1秒あたりに取得するフレーム数である。
【0038】
放射線源33は、ジェネレーター31から電圧が印加されると、印加された電圧に応じた線量の放射線R(例えばX線等)を発生させる。
【0039】
また、発生装置3は、生成しようとする放射線画像の形態(静止画、複数のフレーム画像を有する動態画像)に応じた態様で放射線Rを発生させる。
静止画の場合には、1回の照射指示スイッチ32の押下につき放射線Rの照射を1回だけ行う。
動態画像の場合には、1回の照射指示スイッチ32の押下につきパルス状の放射線Rの照射を所定時間当たり複数回(例えば1秒間に15回)繰り返す、又は放射線Rの照射を所定時間継続する。
【0040】
また、発生装置3は、静止画撮影や一連のX線撮影が完了すると、当該撮影を行った際の実際の撮影条件である撮影実施条件の情報を出力する。
ここで、一連のX線撮影とは、X線撮影の開始指示(例えば、照射指示スイッチ32の押下)から撮影指示が解除されるまで(例えば、照射指示スイッチ32の押下の解除)までの撮影である。
【0041】
〔1-2.放射線画像撮影装置〕
撮影装置1は、被写体Sの撮影部位が写った放射線画像のデジタルデータを生成する。
撮影装置1は、例えば、可搬型のFPD(Flat Panel Detector)装置である。
具体的には、撮影装置1は、図示を省略するが、センサー基板、走査部、読み出し部、制御部、及び通信部等を備える。
センサー基板は、放射線Rを受けることで線量に応じた電荷を発生させる撮像素子及び電荷の蓄積・放出を行うスイッチ素子が二次元状(マトリクス状)に配列されている。
走査部は、各スイッチ素子のオン/オフを切り替える。
読み出し部は、各画素から放出された電荷の量を信号値として読み出す。
制御部は、各部を制御し、読み出し部が読み出した複数の信号値から放射線画像を生成する。
通信部は、生成した放射線画像のデータや各種信号等を外部装置(画像管理システム2、発生装置3等)に送信したり、外部装置から各種情報や各種信号を受信したりする。
【0042】
そして、撮影装置1は、発生装置3から放射線Rが照射されるタイミングと同期して、電荷の蓄積・放出、信号値の読出しを行う。これにより、撮影装置1は、静止画の画像データである静止画データや動態画像の画像データである動態画像データを生成する。
撮影装置1は、静止画データを生成する場合、1回の照射指示スイッチ32の押下につき放射線画像の生成を1回だけ行う。
撮影装置1は、動態画像データを生成する場合、1回の照射指示スイッチ32の押下につき動態画像を構成するフレーム画像の生成を所定時間当たり複数回(例えば1秒間に15回)繰り返す。
【0043】
なお、撮影装置1は、発生装置3と一体になったもの(例えば、CT(Computed Tomography)装置等)であってもよい。
また、撮影装置1は、生成した動態画像を、自身に接続された表示装置にリアルタイムで表示させてもよい。
【0044】
〔1-3.画像管理システム〕
画像管理システム2は、撮影制御装置21と、画像管理装置22と、線量管理装置23を備える。
【0045】
(1-3-1.撮影制御装置)
撮影制御装置21は、撮影装置1から静止画データや動態画像データを受信する。
また、撮影制御装置21は、PCや専用の装置等で構成され、コンソールを兼ねる。
すなわち、撮影制御装置21は、撮影装置1及び発生装置3のうちの少なくとも一方の装置に各種撮影条件(管電圧や管電流、照射時間(mAs値)、撮影部位、撮影方向等)を設定する機能を有する。
また、撮影制御装置21は、当該撮影条件の設定を、他のシステム(HISやRIS等)から取得した撮影オーダー情報、又はユーザー(例えば技師等)によってなされた操作に基づいて行う。
【0046】
なお、撮影制御装置21は、コンソールと別々であってもよい。
また、撮影制御装置21は、コンソール以外の他の装置を兼ねていてもよい。
【0047】
図2は、撮影制御装置21を示すブロック図である。
撮影制御装置21は、図2に示すように、制御部211と、記憶部212と、通信部213と、表示部214と、操作部215を備える。
制御部211、記憶部212、通信部213、表示部214、及び操作部215は、バス等で電気的に接続されている。
【0048】
制御部211は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等により構成される。
ROMは、CPUが実行する各種プログラムやプログラムの実行に必要なパラメーター等を記憶している。
そして、CPUは、ROMに記憶されている各種プログラムを読出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、撮影制御装置21各部の動作を集中制御する。
【0049】
記憶部212は、不揮発性のメモリーやハードディスク等により構成される。
記憶部212は、単純X線撮影1回あたりの入射表面線量であるリファレンスESD(Entrance Surface Dose)を記憶している。入射表面線量は、被写体の表面からの散乱線を加味した空気の線量に相当する。
リファレンスESDとは、例えば、動態撮影(一連のX線撮影)を行う施設で用いる単純X線撮影における基準のESDである。つまり、この場合、リファレンスESDは施設ごとに予め定められている。
また、リファレンスESDとは、例えば、被写体に応じた値である。具体的には、リファレンスESDは、例えば、被写体の体格、被写体の年齢、被写体の性別等に応じた値である。
また、リファレンスESDとは、一般撮影(単純X線撮影)の診断参考レベルであることが好ましい。
当該診断参考レベルとして、日本では、例えば、「日本の診断参考レベル(2020 年版)National diagnostic reference levels in Japan (2020)-Japan DRLs 2020 令和2 年 7 月 3 日」が用いられる。また、米国では、例えば、「ACR-AAPM-SPR PRACTICE PARAMETER FOR DIAGNOSTIC REFERENCE LEVELS AND ACHIEVABLE DOSES IN MEDICAL X-RAY IMAGING Revised 2018 (Resolution 40)」が用いられる。また、欧州では、例えば、「Radiation Protection 109」の24頁の「Lung scan dose」が用いられる。
【0050】
通信部213は、通信モジュール等で構成される。
そして、通信部213は、通信ネットワークNを介して有線又は無線で接続された外部装置(撮影装置1、画像管理装置22、線量管理装置23、発生装置3等)との間で各種信号や各種データを送受信する。
【0051】
表示部214は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等で構成される。
そして、表示部214は、制御部211から受信した画像信号に応じた放射線画像等を表示する。
【0052】
操作部215には、キーボード(カーソルキー、数字入力キー、各種機能キー等)、ポインティングデバイス(マウス等)、表示部214の表面に積層されたタッチパネル等が含まれる。
そして、操作部215は、ユーザーによってなされた操作に応じた制御信号を制御部211に出力する。
【0053】
なお、撮影制御装置21は、操作部215を備えず、例えば通信部213等を介して、撮影制御装置21とは別に設けられた入力装置から制御信号を受信してもよい。また、撮影制御装置21は、表示部214を備えず、撮影制御装置21とは別に設けられた表示装置(モニター)に画像信号を出力してもよい。
また、外部装置(画像管理装置22、線量管理装置23等)が操作部を備える場合、撮影制御装置21は、外部装置の操作部から制御信号を受信してもよい。また、外部装置が表示部を備える場合、撮影制御装置21は、外部装置の表示部に画像信号を出力してもよい。つまり、撮影制御装置21は、表示部及び操作部が外部装置と共用になっていてもよい。
【0054】
(1-3-2.画像管理装置)
画像管理装置22は、撮影装置1が生成した画像データ(静止画データや動態画像データ等)を管理する。
画像管理装置22は、画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication System:以下、PACS)、画像診断ワークステーション(Imaging WorkStation:以下、IWS)等である。
【0055】
また、画像管理装置22は、PACSやIWSと別々であってもよい。
また、画像管理装置22は、PACSやIWS以外の他の装置を兼ねていてもよい。
【0056】
図3は、画像管理装置22を示すブロック図である。
画像管理装置22は、図3に示すように、制御部221と、記憶部222と、通信部223を備える。
制御部221、記憶部222、及び通信部223は、バス等で電気的に接続されている。
なお、画像管理装置22は、表示部と、操作部と、を更に備えもよい。
【0057】
制御部221は、CPU、RAM、ROM等により構成されている。
ROMは、CPUが実行する各種プログラムやプログラムの実行に必要なパラメーター等を記憶している。
そして、CPUは、ROMに記憶されている各種プログラムを読出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、画像管理装置22各部の動作を集中制御する。
【0058】
記憶部222は、不揮発性のメモリーやハードディスク等により構成される。
また、記憶部222は、撮影装置1が生成した画像データ(静止画データや動態画像データ等)を記憶する。
なお、記憶部222は、撮影装置1が生成した画像データ以外の画像データを記憶することが可能であってもよい。
また、記憶部222は、撮影制御装置21から受信した静止画データや動態画像データを得るための撮影での放射線量に対応する放射線量情報を記憶する。
【0059】
通信部223は、通信モジュール等で構成される。
そして、通信部223は、通信ネットワークNを介して有線又は無線で接続された外部装置(撮影装置1、撮影制御装置21、線量管理装置23)との間で各種信号や各種データを送受信する。
【0060】
(1-3-3.線量管理装置)
線量管理装置23は、静止画データや動態画像データを得るための撮影での放射線量に対応する放射線量情報を管理する。
線量管理装置23は、PCや専用の装置、クラウド上の仮想サーバー等で構成される。
【0061】
なお、線量管理装置23は、静止画データや動態画像データを得るための撮影以外での放射線量に対応する放射線量情報を管理してもよい。
また、線量管理装置23は、画像管理装置22に含まれてもよい。
【0062】
図4は、線量管理装置23を示すブロック図である。
線量管理装置23は、図4に示したように、制御部231と、記憶部232と、通信部233を備える。
制御部231、記憶部232、及び通信部233は、バス等で電気的に接続されている。
なお、線量管理装置23は、表示部と、操作部と、を更に備えてもよい。
【0063】
制御部231は、CPU、RAM、ROM等により構成されている。
ROMは、CPUが実行する各種プログラムやプログラムの実行に必要なパラメーター等を記憶している。
そして、CPUは、ROMに記憶されている各種プログラムを読出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、線量管理装置23各部の動作を集中制御する。
【0064】
記憶部232は、不揮発性のメモリーやハードディスク等により構成される。
また、記憶部232は、撮影制御装置21から受信した静止画データや動態画像データを得るための撮影での放射線量に対応する放射線量情報を記憶する。
なお、記憶部232は、静止画データや動態画像データを得るための撮影での放射線量に対応する放射線量情報以外の放射線量情報を記憶することが可能であってもよい。
また、記憶部232は、撮影装置1が生成した画像データ(静止画データや動態画像データ等)を記憶する。
【0065】
通信部233は、通信モジュール等で構成される。
そして、通信部233は、通信ネットワークNを介して有線又は無線で接続された外部装置(撮影装置1、撮影制御装置21、画像管理装置22)との間で各種信号や各種データを送受信する。
【0066】
<2.放射線撮影システムの動作>
このように構成された撮影システム100は、以下のように動作する。
まず、発生装置3は、間を空けて対向配置された発生装置3の放射線源33と撮影装置1との間に位置する被写体Sの撮影部位に、放射線Rを照射する。
そして、撮影装置1は、撮影部位が写った放射線画像(静止画、動態画像)を生成し、その画像データ(静止画データ、動態画像データ)を撮影制御装置21に送信する。
そして、撮影が完了すると、発生装置3は、静止画データや動態画像データを得るための撮影での撮影実施条件の情報を撮影制御装置21に送信する。
【0067】
第1実施形態において撮影制御装置21は、情報処理装置及び情報出力装置として機能する。
撮影制御装置21の制御部211は、発生装置3及び撮影装置1において動態撮影が行われた場合に、図5に示す撮影後線量情報出力処理を実行する。
撮影後線量情報出力処理において、制御部211は、一連の動態撮影における入射表面線量は単純X線撮影の何回分の入射表面線量に相当するかを示す回数分情報を算出し、出力する。
【0068】
(撮影後線量情報出力処理)
まず、撮影制御装置21の制御部211は、撮影装置1から、一連の動態撮影における動態画像データを受信することにより取得する(ステップA1)。
次に、制御部211は、発生装置3から、一連の動態撮影における撮影実施条件(実際の撮影条件)の情報を受信することにより取得する(ステップA2)。
【0069】
次に、制御部211は、ステップA2において取得した撮影実施条件の情報に基づいて、一連の動態撮影における入射表面線量である全ESDを算出する(ステップA3)。つまり、全ESD(一連の動態撮影における入射表面線量)は、被写体の撮影条件に基づいた線量である。
ステップA3において、制御部211は、例えば、撮影実施条件である検査の種類、FFD(またはSID)、管電圧、電流時間積(mAs値)、フレームレート、撮影時間、被写体の体位、被写体の体格、被写体の状態、被写体の年齢、被写体の性別、グリッドの有無、付加フィルターの種類、発生装置3のメーカーや種別等に基づいて、全ESDを算出する。
【0070】
次に、制御部211は、表示部214に設定画面214aを表示し、操作部215を介したユーザーによるリファレンスESDの設定を受け付ける(ステップA4)。
【0071】
図6に、設定画面214aの一例を示す。
図6に示すように、設定画面214aには、選択ボタン214b,214cが設けられている。
制御部211は、ユーザーにより選択ボタン214bが選択された場合、リファレンスESDを被写体変動型に設定する。
また、制御部211は、ユーザーにより選択ボタン214cが選択された場合、リファレンスESDを診断参考レベル型に設定する。
【0072】
次に、制御部211は、ステップA4において受け付けたリファレンスESDの設定に基づいて、記憶部212からリファレンスESDを取得する(ステップA5)。
具体的には、リファレンスESDを被写体変動型に設定した場合、制御部211は、ステップA2において取得した撮影実施条件に含まれる被写体に関する条件に応じたリファレンスESDを取得する。例えば、制御部211は、被写体の体格、被写体の年齢、被写体の性別等に応じたリファレンスESDを取得する。
また、リファレンスESDを診断参考レベル型に設定した場合、制御部211は、リファレンスESDとして診断参考レベルを取得する。当該診断参考レベルは、例えば、ステップA2において取得した撮影実施条件に含まれる被写体に関する条件(被写体の年齢等)に応じた値であってもよい。
【0073】
次に、制御部211は、回数分情報を算出する(ステップA6)。ここで、制御部211は算出部として機能する。当該ステップA6が算出ステップである。
回数分情報とは、全ESDがリファレンスESDの何回分に相当するかを示す情報であり、下記式により算出される。
回数分情報 = 一連の動態撮影(一連のX線撮影)における線量(全ESD)/単純X線撮影1回あたりの線量(リファレンスESD)
また、回数分情報は、単純X線撮影の回数に基づく情報である。
【0074】
次に、制御部211は、ステップA1において取得した動態画像データに、ステップA6において算出した回数分情報を対応付けて、記憶部212に保存する(ステップA7)。
つまり、制御部211は、一連の動態撮影(一連の連続撮影)により取得された動態画像(一連のX線画像)と動態撮影線量に関する情報(ここでは、回数分情報)(連続撮影線量に関する情報)とを対応づける。ここで、制御部211は対応付け部として機能する。
【0075】
なお、ステップA7において、制御部211は、回数分情報に加え、全ESD及びリファレンスESDを、動態画像データに対応付けて保存してもよい。
また、動態画像データに、回数分情報のみを対応付けて保存するか、あるいは回数分情報、全ESD及びリファレンスESDを対応付けて保存するかを選択可能に構成してもよい。
また、制御部211は、さらに、リファレンスESDを被写体変動型に設定したか、あるいは診断参考レベル型に設定したかの情報を、動態画像データに対応付けて保存してもよい。
また、制御部211は、リファレンスESDを被写体変動型に設定した場合、さらに、ステップA2において取得した撮影実施条件に含まれる被写体に関する条件を、動態画像データに対応付けて保存してもよい。当該被写体に関する条件は、被写体の体格、被写体の年齢、被写体の性別等である。
【0076】
次に、制御部211は、表示部214に、動態撮影線量に関する情報を含む表示画面214d(図7参照)を表示することで出力し(ステップA8)、本処理を終了する。
動態撮影線量に関する情報は、回数分情報及び全ESDを含む。
つまり、制御部211は、一連の動態撮影(一連のX線撮影)における線量である動態撮影線量(連続撮影線量)に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する。ここで、制御部211は出力部として機能する。
また、当該ステップA8が出力ステップである。
【0077】
制御部211は、例えば、図7に示すように、表示画面214dに、回数分情報214eとして「M ESD:3」を表示する。これは、全ESDがリファレンスESDの3回分に相当することを示す。
また、制御部211は、例えば、表示画面214dに、全ESD214fとして「T ESD:0.18」を表示する。これは、全ESDが0.18[mGy]であることを示す。
また、制御部211は、例えば、表示画面214dに、ステップA7において回数分情報を対応付けた動態画像データのフレーム画像214gを表示する。
なお、回数分情報及び全ESDは、一連の動態撮影に対する値であるため、ステップA7において回数分情報を対応付けた動態画像データの各フレーム画像において同じ値が表示される。
【0078】
また、制御部211は、図7に示すように、回数分情報214e及び全ESD214fを、フレーム画像214g上にオーバーレイの形で表示してもよいし、表示画面214dのコントロールパネル部214hに表示してもよい。
また、回数分情報214e及び全ESD214fの表記の方法は、図7に示す例に限らず、他の表記でもよい。
また、制御部211は、表示画面214dに、さらにリファレンスESDを表示してもよい。
また、制御部211は、表示画面214dに、さらにリファレンスESDを被写体変動型に設定したか、あるいは診断参考レベル型に設定したかの情報を表示してもよい。
また、制御部211は、リファレンスESDを被写体変動型に設定した場合、表示画面214dに、さらに、ステップA2において取得した撮影実施条件に含まれる被写体に関する条件を表示してもよい。
【0079】
また、制御部211は、表示画面214dに、リファレンスESDを被写体変動型に設定した場合の回数分情報と、リファレンスESDを診断参考レベル型に設定した場合の回数分情報とを比較表示してもよい。
【0080】
また、リファレンスESDを被写体変動型に設定するか、あるいは診断参考レベル型に設定するかは、施設、診療科(依頼科)、部位、またはユーザーごとに選択可能に構成してもよい。
【0081】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態においては、上記実施形態と同様の構成に同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0082】
第2実施形態において、撮影制御装置21は、第1実施形態と同様に情報処理装置及び情報出力装置として機能する。
撮影制御装置21の制御部211は、発生装置3及び撮影装置1における動態撮影が行われる前に、図8に示す撮影前線量情報出力処理を実行する。
【0083】
(撮影前線量情報出力処理)
まず、撮影制御装置21の制御部211は、一連の動態撮影における撮影予定条件(撮影を含む検査の計画時点の撮影条件)の情報を取得する(ステップB1)。
具体的には、制御部211は、当該撮影予定条件の情報を、他のシステム(HISやRIS等)から取得した撮影オーダー情報、又はユーザー(例えば技師等)によってなされた操作より取得する。
【0084】
次に、制御部211は、ステップB1において取得した撮影予定条件の情報に基づいて、一連の動態撮影における入射表面線量である全ESDを算出する(ステップB2)。
ステップB2において、制御部211は、例えば、撮影予定条件である検査の種類、FFD(またはSID)、管電圧、電流時間積(mAs値)、フレームレート、撮影時間、被写体の体位、被写体の体格、被写体の状態、被写体の年齢、被写体の性別、グリッドの有無、付加フィルターの種類、発生装置3のメーカーや種別等に基づいて、全ESDを算出する。
【0085】
次に、制御部211は、上記撮影後線量情報出力処理ステップA4と同様のステップB3を実施する。
次に、制御部211は、ステップB3において受け付けたリファレンスESDの設定に基づいて、記憶部212からリファレンスESDを取得する(ステップB4)。
具体的には、リファレンスESDを被写体変動型に設定した場合、制御部211は、ステップB1において取得した撮影予定条件に含まれる被写体に関する条件に応じたリファレンスESDを取得する。例えば、制御部211は、被写体の体格、被写体の年齢、被写体の性別等に応じたリファレンスESDを取得する。
また、リファレンスESDを診断参考レベル型に設定した場合、制御部211は、リファレンスESDとして診断参考レベルを取得する。当該診断参考レベルは、例えば、ステップB1において取得した撮影予定条件に含まれる被写体に関する条件(被写体の年齢等)に応じた値であってもよい。
【0086】
次に、制御部211は、上記撮影後線量情報出力処理ステップA6と同様のステップB5を実施する。当該ステップB5が算出ステップである。
次に、制御部211は、ステップB5において算出した回数分情報を、記憶部212に保存する(ステップB6)。
なお、ステップB6において、制御部211は、回数分情報に加え、全ESD及びリファレンスESDを保存してもよい。
また、回数分情報のみを保存するか、あるいは回数分情報、全ESD及びリファレンスESDを保存するかを選択可能に構成してもよい。
また、制御部211は、さらに、リファレンスESDを被写体変動型に設定したか、あるいは診断参考レベル型に設定したかの情報を保存してもよい。
また、制御部211は、リファレンスESDを被写体変動型に設定した場合、さらに、ステップB1において取得した撮影予定条件に含まれる被写体に関する条件を保存してもよい。当該被写体に関する条件は、被写体の体格、被写体の年齢、被写体の性別等である。
【0087】
次に、制御部211は、表示部214に、上記撮影後線量情報出力処理ステップA8と同様のステップB7を実施し、本処理を終了する。
また、当該ステップB7が出力ステップである。
【0088】
なお、制御部211は、撮影予定条件のうちのいずれかの条件がユーザーにより変更された場合、変更前後の回数分情報を算出し、表示画面214dに比較表示してもよい。
これにより、ユーザー(例えば技師等)は、より適切に撮影条件の変更を検討できる。
【0089】
また、制御部211は、動態撮影が行われる前に、撮影前線量情報出力処理を実行することに加え、動態撮影が行われた後に、撮影後線量情報出力処理を実行してもよい。この場合、制御部211は、表示画面214dに、撮影予定条件に基づいた回数分情報と、撮影実施条件に基づいた回数分情報とを比較表示してもよい。
例えば、撮影予定条件として「フレームレート:15[fps]、撮影時間:3[s]」を設定していたが、実際には、撮影実施条件「フレームレート:15[fps]、撮影時間:1.8[s]」の設定で撮影を行った場合を説明する。この場合、撮影予定条件に基づいた回数分情報と、撮影実施条件に基づいた回数分情報とを比較表示することで、被写体(患者)に対して、放射線量(入射表面線量)を予定よりも低減できたことをわかりやすく説明できる。
【0090】
また、例えば、撮影予定条件として「被写体の体格:大」を設定していたが、撮影した画像から体格を推定したところ、「被写体の体格:大」とは異なる結果になった場合、つまり、撮影実施条件が「被写体の体格:大」でない場合を説明する。この場合、撮影予定条件に基づいた回数分情報と、撮影実施条件に基づいた回数分情報とを比較表示することで、撮影予定条件と撮影実施条件とが異なっていることを認識できる。
【0091】
また、制御部211は、次のタイミングにおいて撮影後線量情報出力処理を実行してもよい。具体的には、発生装置3及び撮影装置1において動態撮影が行われ、制御部211は、撮影装置1から当該動態撮影における動態画像データを受信したが、発生装置3から当該動態撮影における撮影実施条件の情報を受信していないタイミングである。
上記は、例えば、発生装置3と撮影制御装置21が独立(レトロフィット)していて、発生装置3が撮影実施条件の情報を送信してから制御部211が受信するまでにタイムラグが生じる場合等である。
【0092】
この場合、撮影後線量情報出力処理ステップA2において、制御部211は、一連の動態撮影における撮影予定条件の情報を取得する。
【0093】
そして、ステップA3において、制御部211は、ステップA1において取得した動態画像データから撮影実施条件の情報の一部を取得する。動態画像データから取得できる撮影実施条件は、例えば、撮影時間、被写体の体格等である。
そして、制御部211は、動態画像データから取得できない撮影条件を、ステップA2において取得した撮影予定条件から取得する。
そして、制御部211は、ステップA1において取得した動態画像データから取得した撮影実施条件の情報の一部、及び撮影予定条件の情報の一部に基づいて、一連の動態撮影における全ESDを算出する。
【0094】
そして、ステップA5において、制御部211は、次の処理を実行する。
具体的には、リファレンスESDを被写体変動型に設定した場合、制御部211は、ステップA1において取得した動態画像データから取得した撮影実施条件、またはステップA2において取得した撮影予定条件に含まれる被写体に関する条件に応じたリファレンスESDを取得する。例えば、制御部211は、被写体の体格、被写体の年齢、被写体の性別等に応じたリファレンスESDを取得する。
また、リファレンスESDを診断参考レベル型に設定した場合、制御部211は、リファレンスESDとして診断参考レベルを取得する。当該診断参考レベルは、例えば、ステップA1において取得した動態画像データから取得した撮影実施条件、またはステップA2において取得した撮影予定条件に含まれる被写体に関する条件(被写体の年齢等)に応じた値であってもよい。
【0095】
そして、ステップA8において、制御部211は、動態撮影線量に関する情報(回数分情報及び全ESDを含む)を表示する際に、例えば、次のような表示を行う。
具体的には、制御部211は、例えば、表示画面214dに回数分情報214eとして「M ESD:3(仮)」を表示する。
また、制御部211は、例えば、表示画面214dに全ESD214fとして「T ESD:0.18(仮)」を表示する。
【0096】
また、制御部211が、動態撮影が行われる前に撮影前線量情報出力処理を実行し、動態撮影が行われた後で且つ撮影実施条件の情報を受信する前に撮影後線量情報出力処理を実行し、さらに、撮影実施条件の情報を受信後に再度撮影後線量情報出力処理を実行する場合を説明する。
この場合、動態撮影が行われる前において、制御部211は、撮影予定条件の情報に基づいた動態撮影線量に関する情報(回数分情報及び全ESDを含む)を表示画面214dに表示する。
そして、動態撮影中において、制御部211は、表示画面214dに動態撮影線量に関する情報の表示を行わない。
そして、動態撮影が行われた後で且つ撮影実施条件の情報を受信する前において、制御部211は、動態画像データから取得した撮影実施条件の情報の一部、及び撮影予定条件の情報の一部に基づいた動態撮影線量に関する情報を表示画面214dに表示する。
そして、動態撮影が行われた後で且つ撮影実施条件の情報を受信した後において、制御部211は、撮影実施条件に基づいた動態撮影線量に関する情報を表示画面214dに表示する。
【0097】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態においては、上記実施形態と同様の構成に同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0098】
第3実施形態において、画像管理装置22または線量管理装置23は、情報処理装置及び情報出力装置として機能する。
この場合、画像管理装置22(または線量管理装置23)は、表示部及び操作部を備える。
また、記憶部222(または記憶部232)は、リファレンスESDを記憶している。
【0099】
そして、制御部221(または制御部231)は、発生装置3及び撮影装置1における動態撮影が行われる前に、撮影前線量情報出力処理を実行する。または、制御部221(または制御部231)は、発生装置3及び撮影装置1において動態撮影が行われた場合に、撮影後線量情報出力処理を実行する。または、制御部221(または制御部231)は、撮影前線量情報出力処理及び撮影後線量情報出力処理の両方を実行する。
つまり、制御部221(または制御部231)は、一連の動態撮影(一連のX線撮影)における線量である動態撮影線量(連続撮影線量)に関する情報としての単純X線撮影の回数に基づく情報(回数分情報)を、下記式により算出する。ここで、制御部221(または制御部231)は算出部として機能する。
単純X線撮影の回数に基づく情報 = 一連の動態撮影(一連のX線撮影)における線量(全ESD)/単純X線撮影1回あたりの線量(リファレンスESD)
つまり、制御部221(または制御部231)は、一連の動態撮影(一連の連続撮影)により取得された動態画像(一連のX線画像)と動態撮影線量(連続撮影線量)に関する情報とを対応づける。ここで、制御部221(または制御部231)は対応付け部として機能する。
つまり、制御部221(または制御部231)は、一連の動態撮影(一連のX線撮影)における線量である動態撮影線量(連続撮影線量)に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する。ここで、制御部221(または制御部231)は出力部として機能する。
【0100】
なお、制御部221(または制御部231)は、撮影前線量情報出力処理において、撮影予定条件を撮影制御装置21から取得する。そして、制御部221(または制御部231)は、撮影後線量情報出力処理において、撮影実施要件及び動態画像データを撮影制御装置21から取得する。
【0101】
また、制御部221(または制御部231)は、撮影後線量情報出力処理ステップA8、及び/または撮影前線量情報出力処理ステップB7において、表示部に表示画面22a(図9参照)を表示してもよい。
制御部221(または制御部231)は、表示画面22aにおいて、動態撮影を含む検査の一覧である検査一覧22b、一検査内における動態撮影の一覧である撮影一覧22c等を表示する。
【0102】
制御部221(または制御部231)は、検査一覧22bにおいてそれぞれの検査における検査日時、患者ID、患者氏名、生年月日、患者年齢、性別、検査時における年齢である検査年齢、(動態)撮影数、撮影記述(撮影部位、体位等)、全ESD合算値、回数分情報合算値等を表示する。
当該全ESD合算値は、一検査内の全動態撮影における全ESDの合算値である。
当該回数分情報合算値は、一検査内の全動態撮影における回数分情報の合算値である。
【0103】
制御部221(または制御部231)は、ユーザーにより検査一覧22b内のいずれかの検査が選択された場合、選択された検査内における動態撮影の一覧を撮影一覧22cに表示する。
制御部221(または制御部231)は、撮影一覧22cにおいてそれぞれの撮影における撮影条件(撮影部位、体位等)、撮影日時、フレーム数、フレームレート(FPS)、全ESD、回数分情報等を表示する。
【0104】
なお、制御部221(または制御部231)は、表示画面22aにおいて、検査一覧22b及び撮影一覧22cを被写体(患者)ごとに表示してもよい。
【0105】
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、第4実施形態においては、上記実施形態と同様の構成に同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0106】
第4実施形態において、撮影制御装置21は、情報処理装置として機能する。
また、画像管理装置22(または線量管理装置23)は、情報出力装置として機能する。
この場合、画像管理装置22(または線量管理装置23)は、表示部を備える。
【0107】
第4実施形態において、撮影制御装置21の制御部211は、撮影前線量情報出力処理を実行する。つまり、制御部211は、算出部として機能する。
そして、制御部211は、撮影前線量情報出力処理ステップB7において、動態撮影線量に関する情報を画像管理装置22(または線量管理装置23)に送信することで出力する。
【0108】
また、撮影制御装置21の制御部211は、撮影後線量情報出力処理を実行する。つまり、制御部211は、算出部として機能する。
そして、制御部211は、撮影後線量情報出力処理ステップA8において、動態撮影線量に関する情報を画像管理装置22(または線量管理装置23)に送信することで出力する。
【0109】
そして、制御部221(または制御部231)は、撮影制御装置21から受信した動態撮影線量に関する情報を表示部に表示する。
つまり、制御部221(または制御部231)は、一連の動態撮影(一連のX線撮影)における線量である動態撮影線量(連続撮影線量)に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報を出力する。ここで、制御部221(または制御部231)は出力部として機能する。
【0110】
なお、制御部211は、撮影後線量情報出力処理ステップA8において、動態撮影線量に関する情報とともに、動態撮影線量に関する情報が対応付けられた動態画像データを画像管理装置22(または線量管理装置23)に送信してもよい。
このように、動態画像データ及び動態撮影線量に関する情報を一緒に出力する場合、動態画像のDICOM画像ファイルのヘッダーに動態撮影線量に関する情報を書き込むことにより出力できる。また、DICOM規格のGSPS(Grayscale Softcopy Presentation State)を用いて出力してもよい。
【0111】
また、制御部211は、撮影後線量情報出力処理ステップA8において、ステップA1において取得した動態画像データを画像管理装置22に送信する。そして、制御部211は、動態撮影線量に関する情報を線量管理装置23に送信するとしてもよい。
また、撮影システム100がRISや電子カルテシステムと通信可能に接続されている場合を説明する。この場合、制御部211は、撮影後線量情報出力処理ステップA8において、ステップA1において取得した動態画像データを画像管理装置22に送信する。そして、制御部211は、動態撮影線量に関する情報をRISや電子カルテシステムに送信するとしてもよい。
このように、動態画像データと、動態撮影線量に関する情報とを別々に出力(送信)する場合、DICOM規格であればGSPSやRDSR(Radiation Dose Structure Report)が用いられる。また、XML(Extensible Markup Language)ファイル等の汎用ファイルの連携により送信してもよい。
【0112】
<3.効果>
以上のように、本実施形態の情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)は、一連のX線撮影(一連の動態撮影)における線量である連続撮影線量(動態撮影線量)に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報(回数分情報)を出力する出力部(制御部211、制御部221、または制御部231)を備える。
これにより、動態撮影線量に関する情報を、医療現場または患者が理解しやすい情報として提供できる。
【0113】
また、本実施形態の情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)は、単純X線撮影の回数に基づく情報(回数分情報)を、下記式により算出する算出部(制御部211、制御部221、または制御部231)を備える。
単純X線撮影の回数に基づく情報(回数分情報) = 一連のX線撮影における線量(全ESD)/単純X線撮影1回あたりの線量(リファレンスESD)
これにより、一連のX線撮影(一連の動態撮影)における動態撮影線量(入射表面線量)は単純X線撮影の何回分の線量(入射表面線量)に相当するかを示す情報を算出し、出力できる。
【0114】
また、本実施形態の情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)において、単純X線撮影1回あたりの線量は、一連のX線撮影を行う施設で用いる単純X線撮影における基準ESD(Entrance Surface Dose)である。
これにより、施設ごとの基準ESDに応じた動態撮影線量に関する情報を算出し、出力できる。
【0115】
また、本実施形態の情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)において、単純X線撮影1回あたりの線量は、被写体に応じた線量である。
これにより、被写体に応じた動態撮影線量に関する情報を算出し、出力できる。
【0116】
また、本実施形態の情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)において、単純X線撮影1回あたりの線量は、一般撮影の診断参考レベルである。
これにより、一般撮影の診断参考レベルに基づいた動態撮影線量に関する情報を算出し、出力できる。
【0117】
また、本実施形態の情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)において、連続撮影線量は、被写体の撮影条件に基づいた線量である。
これにより、被写体の撮影条件に基づいて容易に動態撮影線量を算出できる。
【0118】
また、本実施形態の情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)において、被写体の撮影条件は、被写体の体位、体厚、状態及び検査の種類の少なくとも一つを含む。
これにより、被写体の体位、体厚、状態及び検査の種類等に基づいて容易に動態撮影線量を算出できる。
【0119】
また、本実施形態の情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)において、出力部(制御部211、制御部221、または制御部231)は、連続撮影線量に関する情報として、単純X線撮影の回数に基づく情報及び前記連続撮影線量を出力する。
これにより、単純X線撮影の回数に基づく情報(回数分情報)と、一連の動態撮影における動態撮影線量(全ESD)とを比較表示できる。
【0120】
また、本実施形態の情報出力装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)は、一連の連続撮影により取得された一連のX線画像(一連の動態画像)と前記連続撮影線量に関する情報とを対応づける対応付け部(制御部211、制御部221、または制御部231)を備える。
これにより、一連の動態撮影により取得された動態画像と、単純X線撮影の回数に基づく情報(回数分情報)及び/または一連の動態撮影における動態撮影線量(全ESD)とを対応付けて管理できる。
【0121】
また、本実施形態の情報処理装置(撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23)は、一連のX線撮影における線量である連続撮影線量に関する情報としての単純X線撮影の回数に基づく情報(回数分情報)を、下記式により算出する算出部(制御部211、制御部221、または制御部231)を備える。
単純X線撮影の回数に基づく情報(回数分情報) = 一連のX線撮影における線量(全ESD)/単純X線撮影1回あたりの線量(リファレンスESD)
これにより、一連の動態撮影における動態撮影線量(入射表面線量)は単純X線撮影の何回分の線量(入射表面線量)に相当するかを示す情報を算出できる。
【0122】
<4.その他>
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、上記実施形態における記述は、本発明に係る放射線撮影システムの好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、被検体に対する所定期間(例えば一カ月)あたりの回数分情報における累積値に上限値を設定してもよい。当該所定期間は、15日、半年等であってもよいし、撮影システム100が設置された施設ごとに設定されてもよい。
この場合、記憶部212(または記憶部222、記憶部232)は、当該上限値を記憶している。
そして、制御部211(または制御部221、制御部231)は、上記撮影前線量情報出力処理または撮影後線量情報出力処理を実行した際に、被検体に対する所定期間あたりの回数分情報における累積値を算出する。そして、制御部211(または制御部221、制御部231)は、算出した累積値と上限値との差異が所定閾値以下である場合、つまり、累積値と上限値がある程度近い場合に次の処理を行う。当該閾値はユーザー(例えば技師や医師)により予め設定されている。
具体的には、制御部211(または制御部221、制御部231)は、表示部に、累積値と上限値との差異が所定閾値以下である旨を表示し、警告を行う。
また、制御部211(または制御部221、制御部231)は、表示部に、累積値と上限値との差異に基づいて、上限値まであと何回分の動態撮影ができるか、もしくは上限値まであと単純X線撮影の何回分相当の動態撮影ができるかを表示してもよい。この場合、制御部211(または制御部221、制御部231)は、例えば、直近に行なわれた動態撮影の撮影実施条件に基づいた全ESDから、上限値まであと何回分の動態撮影ができるかを算出する。また、制御部211(または制御部221、制御部231)は、例えば、直近に行なわれた動態撮影の撮影実施条件に基づいた回数分情報から、上限値まであと単純X線撮影の何回分相当の動態撮影ができるかを算出する。
【0123】
また、制御部211(または制御部221、制御部231)は、静止画撮影の撮影回数情報と、動態撮影の回数分情報とを合算し、表示部に、被写体の総線量の指標値として表示してもよい。
なお、制御部211(または制御部221、制御部231)は、静止画撮影の撮影回数情報と、動態撮影の回数分情報とを合算せずに、表示部に別々に表示してもよい。
【0124】
また、上記実施形態では、撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23が情報出力装置として機能するとしたがこれに限らない。通信ネットワークNを介して通信可能に接続された、表示部を有する外部装置が情報出力装置として機能してもよい。
この場合、撮影制御装置21、画像管理装置22、または線量管理装置23は、動態撮影線量に関する情報(回数分情報及び/または全ESD)を外部装置に送信する。そして、外部装置は、受信した動態撮影線量に関する情報を表示部に表示する。
【0125】
また、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
【符号の説明】
【0126】
100 放射線撮影システム
1 放射線画像撮影装置
2 画像管理システム
21 撮影制御装置(コンソール、情報処理装置、情報出力装置)
211 制御部(出力部、算出部、対応付け部)
212 記憶部
213 通信部
214 表示部
215 操作部
22 画像管理装置(PACS,IWS、情報処理装置、情報出力装置)
221 制御部(出力部、算出部、対応付け部)
222 記憶部
223 通信部
23 線量管理装置(情報処理装置、情報出力装置)
231 制御部(出力部、算出部、対応付け部)
232 記憶部
233 通信部
3 放射線発生装置
31 ジェネレーター
32 照射指示スイッチ
33 放射線源
図1
図2
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図9