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  • 特開-軟骨検査装置および軟骨検査方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024111410
(43)【公開日】2024-08-19
(54)【発明の名称】軟骨検査装置および軟骨検査方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 3/16 20060101AFI20240809BHJP
   G01N 3/40 20060101ALI20240809BHJP
【FI】
G01N3/16
G01N3/40 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023015899
(22)【出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】504132272
【氏名又は名称】国立大学法人京都大学
(71)【出願人】
【識別番号】503061485
【氏名又は名称】株式会社テック技販
(74)【代理人】
【識別番号】100111349
【弁理士】
【氏名又は名称】久留 徹
(72)【発明者】
【氏名】松田 秀一
(72)【発明者】
【氏名】栗山 新一
(72)【発明者】
【氏名】前田 峻宏
(72)【発明者】
【氏名】和田 潤
【テーマコード(参考)】
2G061
【Fターム(参考)】
2G061AA02
2G061AB01
2G061BA01
2G061BA06
2G061CA20
2G061CB20
2G061DA01
2G061EA01
2G061EA10
2G061EB05
2G061EC02
(57)【要約】
【課題】検査にばらつきがなく、正確に生体における軟骨の状態を検査できるようにした軟骨検査装置を提供する。
【解決手段】人間の軟骨を押圧する押圧部31を備えたプローブ3と、当該プローブ3を押し出すモーター51や変換機構52などを備えたアクチュエーター5と、軟骨に押圧されたプローブ3に掛かる荷重を検出する荷重検出センサ6と、を備えてなる軟骨検査装置1において、前記プローブ3を軟骨に押圧する速度を、0.5mm/sから1.3mm/sを含む範囲内で前記アクチュエーター5を制御部で駆動制御させる。また、プローブ3を突出させる際、外筒2とプローブ3との間に液体を注入させる液体注入部4を備えるようにする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間の軟骨を押圧するプローブと、
当該プローブを押し出すアクチュエーターと、
軟骨に押圧された前記プローブに掛かる荷重を検出する荷重検出センサと、
を備えてなる軟骨検査装置において、
前記プローブを軟骨に押圧する速度を、0.5mm/sから1.3mm/sを含む範囲内で前記アクチュエーターを駆動させるようにした軟骨検査装置。
【請求項2】
前記プローブの外側を覆う外筒を設け、
当該外筒の先端から前記プローブを突出させるようにした請求項1に記載の軟骨検査装置。
【請求項3】
前記荷重検出センサが、前記プローブと前記アクチュエーターとの間に挟み込まれるように設けられるものである請求項1に記載の軟骨検査装置。
【請求項4】
前記プローブの外側を覆う外筒を設け、
当該外筒と前記プローブとの間に液体を流す液体注入部を設けるようにした請求項1に記載の軟骨検査装置。
【請求項5】
人間の軟骨を押圧するプローブと、
軟骨に押圧されたプローブに掛かる荷重を検出する荷重検出センサと、
前記プローブを軟骨に押圧させるように駆動させるアクチュエーターと、
を備えてなる軟骨検査装置を使用して軟骨の状態を検査する軟骨検査方法において、
前記アクチュエーターによって、0.5mm/sから1.3mm/sを含む範囲内で前記プローブを押圧させるステップと、
当該プローブに掛かる荷重を出力するステップと、
を備えた軟骨検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟骨の状態を検出できるようにした軟骨検査装置などに関するものであって、より詳しくは、患者の軟骨の硬さなどを精度良く検査できるようにした軟骨検査装置およびその検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、関節の摺動面を形成する軟骨は、一度損傷すると自己修復が困難であり、スポーツなどに伴う外傷性軟骨欠損症や加齢性の変形性関節症は、健康な患者の日常生活に著しい支障をきたしてしまう。このため、軟骨の損傷が重度になる前に、早期に診断をする必要がある。
【0003】
軟骨の損傷が疑われた場合、MRI検査や関節鏡による直視的検査が行われているが、生検による病理検査が最も高精度に軟骨の状態を検査できることが知られている。
【0004】
これに対して、下記の特許文献1には、関節にプローブを差し込んで検査する装置が提案されている。
【0005】
この装置は、図6に示すように、外筒91の内側にプローブ92を設けてなるもので、外筒91の中にピン94を押し込んでプローブ92を傾倒させ、そのプローブの先端部93を外筒91の側面の穴部から突出させて軟骨に押し当て、軟骨の硬さなどを検出できるようにしたものである。
【0006】
このような装置を用いれば、生体の軟骨にプローブ92の先端部93を押し当てることで、患者の軟骨の硬さを直接検査することができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特表2000-517051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、一般に、患者の軟骨の状態を検査する場合、プローブの押し当て方によって検出値が変わってしまう。このため、どの状態で検査するのが最も適切であるのかが分からず、また、検査値に対する統一性が確保されないといった問題を生ずる。
【0009】
また、従来、患者の軟骨の状態を検査する場合において、プローブを押圧させる際の押圧速度が認識されることがなかった。
【0010】
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたもので、検査にばらつきがなく、正確に生体における軟骨の状態を検査できるようにした軟骨検査装置および軟骨検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、人間の軟骨を押圧するプローブと、当該プローブを押し出すアクチュエーターと、軟骨に押圧されたプローブに掛かる荷重を検出する荷重検出センサと、を備えてなる軟骨検査装置において、前記プローブを軟骨に押圧する速度を、0.5mm/sから1.3mm/sを含む範囲内で前記アクチュエーターを駆動させるようにしたものである。
【0012】
このように構成すれば、押圧速度を一定にすることで、検査のばらつきを防止することができるとともに、軟骨を押圧する速度を0.5mm/sから1.3mm/sとすることによって、検査のばらつきを防止することができるようになる。
【0013】
また、このような発明において、前記プローブの外側を覆う外筒を設け、当該外筒の先端からプローブを突出させるようにする。
【0014】
このように構成すれば、プローブの先端を軟骨に押し当て、その状態でプローブを直線的に動かすことで、押圧速度を一定にすることができ、精度よく検査することができるようになる。
【0015】
さらに、前記荷重検出センサは、プローブとアクチュエーターとの間に挟み込ませるように設ける。
【0016】
このように構成すれば、プローブの先端で押圧された軟骨の状態を、そのプローブの軸方向に沿って計測することができるため、精度良く検査することができるようになる。
【0017】
また、前記プローブの外側を覆う外筒を設けた場合、外筒とプローブとの間に液体を流す液体注入部を設ける。
【0018】
このように構成すれば、プローブを軟骨に押圧する際に、外筒とプローブの隙間に液体を流すことで、外筒とプローブの間に、脂肪や血液などが入らないようにすることができ、また、軟骨を洗浄しながら検査することができるようになる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、押圧速度を一定にすることで、検査のばらつきを防止することができるとともに、軟骨を押圧する速度を0.5mm/sから1.3mm/sとすることによって、検査のばらつきを防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施の形態における軟骨検査装置を示す図
図2】同形態におけるプローブを突出させた状態を示す図
図3】同形態におけるプローブの押圧速度と検査のばらつきを示す箱ひげ図
図4】同形態におけるプローブの押圧速度と検査のばらつきを示す図
図5】同形態における荷重値とマンキンスコアを示す図
図6】従来例における軟骨検査装置を示す図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
この実施の形態における軟骨検査装置1は、患者の軟骨を押圧し、その状態で軟骨の硬さなどの状態を検査できるようにしたものであって、図1図2に示すように、細長い円筒状の外筒2と、この外筒2の長手方向の軸に沿って変位可能に設けられたプローブ3と、当該プローブ3の先端を外筒2から突出させるアクチュエーター5と、当該アクチュエーター5によって押し出されたプローブ3の先端の押圧部31を軟骨に押し当てた際における荷重を検出する荷重検出センサ6などを備えて構成するようにしたものである。そして、特徴的に、プローブ3の押圧部31を外筒2の先端から突出させる際に、外筒2の先端を軟骨に接触させ、人間の歩行時に軟骨を圧迫させる速度を再現させた状態である0.5mm/sから1.3mm/sを含む範囲内で押圧部31を突出させて軟骨を押圧し、その際に荷重検出センサ6で検出された値を出力できるようにしたものである。以下、本実施の形態について詳細に説明する。
【0023】
まず、軟骨検査装置1を構成する外筒2は、膝などの皮膚を切開して関節に挿入できるようにしたものであって、外径が、約5mmから7mm程度、内径が3mmから5mm程度に設けられる。そして、その外筒2の先端部分に設けられた開口部21からプローブ3を突出させることができるようになっている。
【0024】
一方、この外筒2の後端側については、アクチュエーター5が設けられる。このアクチュエーター5は、モーター51と、このモーター51の回転軸の回転をプローブ3の軸方向に沿った動きに変換する変換機構52などを備えて構成される。この変換機構52としては、種々のものを用いることができるが、例えば、モーター51の回転軸とプローブ3との間に、ウォームギアや笠歯車などの複数のギアを取り付けておき、これによって、回転軸を変換させるとともに、モーター51の高速回転を減速させるようにしたものを用いることができる。
【0025】
また、この外筒2の後端側の外周部分には、液体を外筒2の内部に通すことができるようにした液体注入部4が設けられる。この液体注入部4は、ポンプなどによって一定の流速で生理食塩水などを注入できるようにしたものであって、外筒2の後端側に設けられた穴部22を介して液体を注入し、外筒2の開口部21とプローブ3との隙間から排出させるように構成される。
【0026】
一方、この外筒2の内側に設けられるプローブ3は、軸部32と、その軸部32の先端部分に設けられる押圧部31とを備えて構成される。このうち、軸部32は、外筒2の間に所定の隙間を空けて設けられており、これによって、外筒2との摩擦を低減させるとともに、この外筒2との間に液体を通して開口部21から排出し、軟骨を洗浄しながら、外筒2との隙間に脂肪や血液などを入り込ませないようにしている。一方、押圧部31や後端側については、荷重検出センサ6を構成する荷重検出センサ6の軸受に嵌合するように取り付けられる。
【0027】
荷重検出センサ6は、このプローブ3の後端側とアクチュエーター5との間に設けられるものであって、プローブ3に掛かる3軸方向(XYZ軸方向)の荷重を検出するように構成される。この荷重検出センサ6を取り付ける場合、アクチュエーター5の先端側に取り付けるとともに、その荷重検出センサ6の中央部分にプローブ3の後端側を取り付け、プローブ3とともに荷重検出センサ6を移動させながら、荷重を検出できるようにしている。なお、ここでは、3軸方向の荷重を検出するようにしているが、これ以外にモーメントを検出できるようにしてもよく、あるいは、プローブ3の長手方向に沿った荷重のみを検出できるようにしてもよい。
【0028】
このような構成のもと、本実施の形態では、アクチュエーター5を用いて、プローブ3を一定の速度で押圧させるように制御している。
【0029】
一般に、人間の歩行時には、関節摺動面がお互いに接触し、軟骨を押圧させるようになっているが、この実施の形態では、平均的な人間の歩行スピードに対応した押圧速度でプローブ3を突出させ、実生活に近い状態で軟骨の弾性率などを計測できるようにしている。
【0030】
人間が歩行するスピードで軟骨を押圧させる際の押圧速度は、平均的に約0.7mm/s程度であるため、その押圧速度を含む範囲で、プローブ3を突出させて荷重を検出するようにしている。押圧速度と弾性率の測定値のばらつきとの関係を調べるため、手術時に生体膝から切り出した軟骨について以下の試験を行った。なお、本発明の一実施形態の軟骨検査装置を用いて軟骨についての測定を行うにあたり、必ずしも、人体(生体または屍体)から切り出した軟骨を対象とする必要はなく、上述のように、膝部を切開することにより、人体の膝軟骨を直接測定対象とすることができる。
【0031】
ここで、押圧速度としては、0.1mm/sから2.0mm/sの範囲内で変化させ、膝から切り出された軟骨一箇所につき、各速度で5回ずつ弾性係数を測定し、以下の値を求めた。なお、これらの値は、図3および図4では、全ての測定値の平均値(全体平均)で除した値(全体平均に対する比。以下、「全体平均との比」という。)で示している。
最小値;図3(箱ひげ図)のひげの下端
最大値:図3のひげの上端
第一四分位数:図3の箱の下端
第二四分位数(中央値):図4の「median」であり、図3で箱の中の線で示している。
第三四分位数:図3で箱の上端
四分位範囲(第三四分位数と第一四分位数との差):図4の「IQR」(Inter Quartile Range)であり、図3の箱の長さに対応している。
【0032】
その結果、押圧速度と全体平均に対する比との関係を示す図3の箱ひげ図に示すように、押圧速度が0.1mm/sから0.3mm/sでは、最大値と最小値の間の長さが長く、図3および図4に示すように、IQRの値も大きい(箱の長さが長い)ことが分かった。一方、0.5mm/sから1.3mm/sの範囲内では、図3に示すように最大値と最小値の間の長さも短く、図3および図4に示すように、IQRの値も小さく(箱の長さが短く)なることが分かった。また、押圧速度が1.5mm/s以上では、逆に、図3の最大値と最小値の間の長さや、図3および図4のIQRの値(箱の長さ)が大きくなることが確認された。すなわち、人間が歩行する状態で軟骨の状態を測定する際、軟骨を押圧する速度が0.5mm/sから1.3mm/sの範囲内で最も再現よく測定することができると分かった。
【0033】
そこで、この実施の形態では、アクチュエーター5を駆動させて、プローブ3の押圧部31を、0.5mm/sから1.3mm/sを含む範囲内の速度で突出させるように制御部7で制御させるようにした。この制御部7で制御を行う場合、モーター51の回転数を制御するボリュームを設け、そのボリュームによって、0.5mm/sから1.3mm/sを含む範囲内でモーター51を制御させるようにした。
【0034】
このような制御部7によって、一定速度でプローブ3を突出させて軟骨を押圧させた際に得られた荷重検出センサ6からの値は、荷重値、ヤング率、荷重値から特定されるマンキンスコアなどとして出力部8から出力される。このマンキンスコアは、軟骨変性の程度を組織学的な変化として定量的に示す尺度として用いられるものであり、図5に示すように、荷重に対して、正常軟骨(0点)から重度の変性までを点数付けした値で示されるものである。
【0035】
なお、ここでは、荷重検出センサ6から検出値を出力するようにしているが、これに加えて、アクチュエーター5の駆動に伴う押圧速度も同時に表示出力させるようにしてもよい。
【0036】
次に、このように構成された軟骨検査装置1を用いて、生体の軟骨の状態を検査する方法について説明する。
【0037】
まず、患者の軟骨の状態を検査する場合、軟骨の損傷が疑われる膝などの部位の皮膚を切開し、そこから、軟骨検査装置1の先端部分を挿入させる。このとき、図1に示すように、外筒2の先端の開口部21とプローブ3の押圧部31の先端とが面一となるように、プローブ3の押圧部31を外筒2内に収容させておく。
【0038】
そして、アクチュエーター5を駆動させて、押圧部31を外筒2の開口部21から突出させ(図2の状態)、その押圧部31の先端で軟骨を0.20mm程度押圧させる。このとき、押圧部31を突出させる速度としては、0.5mm/sから1.3mm/sとする。そして、その押圧によって荷重検出センサ6から得られた荷重を出力する。このとき、押し込みの開始から完了に至るまでの間において、一部の区間において、押圧速度が0.5mm/sから1.3mm/sの範囲内に含まれるように動作させるようにする。
【0039】
そして、荷重検出センサ6による荷重値や、押圧部31の突出量との関係から得られるヤング率、もしくは、荷重検出センサ6による値から、図5に示す表を参照し、マンキンスコアの値を出力する。
【0040】
このように上記実施の形態によれば、人間の軟骨を押圧するプローブ3と、当該プローブ3を押し出すアクチュエーター5と、軟骨に押圧されたプローブ3に掛かる荷重を検出する荷重検出センサ6と、を備えてなる軟骨検査装置1において、前記プローブ3を軟骨に押圧する速度を、0.5mm/sから1.3mm/sを含む範囲内で前記アクチュエーター5を駆動させるようにしたので、検査のばらつきを防止することができるとともに、軟骨を押圧する速度を0.5mm/sから1.3mm/sの範囲内とすることによって、人間の実際の歩行状態を再現した状態で、軟骨の状態を検査することができるようになる。
【0041】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
【0042】
例えば、上記実施の形態では、アクチュエーター5を用いてプローブ3を外筒2の開口部21から突出させるようにしたが、プローブ3を突出させる際に、アクチュエーター5の立ち上がりに基づき、速度が一定にならない場合もある。そのため、外筒2の開口部21よりも内側にプローブ3の先端を位置させておき、そこからプローブ3を突出させて、外筒2の開口部21を通過する際には一定の速度となるようにしてもよい。
【0043】
また、上記実施の形態では、外筒2を直線状に設けたが、先端部分を屈曲させた剛体で形成しておき、この屈曲に沿ってプローブ3をフレキシブルに屈曲させるようにしてもよい。なお、このようにプローブ3を屈曲させながら突出させる場合、屈曲部分で摩擦を生じてしまうため、例えば、押圧部31に何も接触させていない状態で押圧部31を突出させ、その状態における荷重検出センサ6の荷重を検出しておき、その値をプリセットの値として測定値から差し引くようにしてもよい。
【0044】
さらに、上記実施の形態では、液体注入部4を設けるようにしたが、この液体注入部4を設けないようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、生体の軟骨の状態を検査する医療産業分野に利用できるものであって、Haptics(触覚)技術に利用できるものである。
【符号の説明】
【0046】
1・・・軟骨検査装置
2・・・外筒
21・・・開口部
22・・・穴部
3・・・プローブ
31・・・押圧部
32・・・軸部
4・・・液体注入部
5・・・アクチュエーター
51・・・モーター
52・・・変換機構
6・・・荷重検出センサ
7・・・制御部
8・・・出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6